JP2018039819A - 局所的皮膚用製剤および皮膚の個人向けの処置方法 - Google Patents

局所的皮膚用製剤および皮膚の個人向けの処置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】老化の兆候の予防及び軽減、並びに皮膚の質の改良のために、患者に局所投与をするための条件培地の、エスニックの皮膚に特異的な局所用製剤の提供。
【解決手段】線維芽細胞の培養から得られた条件培地を含有する、個人向けの皮膚に特異的な局所用製剤。これらの製剤は、レシピエントのスキンタイプに対して特異的であり、条件培地は、所望の皮膚特性を有する対象から得られる。線維芽細胞は、若年の皮膚から、あるいは座瘡又は変色に罹患していない皮膚から得られる。
【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に組み込まれている、2012年3月7日に出願した米国仮出願第61/607,883号の利益を主張するものである。
本発明は、一般に皮膚の個人向けの処置のための細胞由来の薬用化粧品の分野である。
皮膚は、身体の最大の器官であり、その美容上の外観は、ほとんどの文化において最優先すべきことの1つである。皮膚は、様々な皮膚のタイプに分類されており、これは環境の攻撃に対する様々な反応を示す。スキンタイプを定義するのにフィッツパトリックスキンタイプ分類がしばしば使用される。この尺度は、タイプI(アイボリーホワイトスキン)からタイプVI(暗褐色スキン)までの範囲であり、紫外光に対するその反応に基づいてスキンタイプを特定する。着色の皮膚は、スキンタイプIV〜VIとして分類され得る。
スキンタイプの間の最も明らかな違いは皮膚の色である。皮膚における色素沈着は、皮膚中のメラニン形成細胞、メラニン、または色素を生成する細胞によって決定される。メラニン形成細胞は、メラノソームと呼ばれるメラニンのパッケージを産生する。次いで、メラニン形成細胞の先の尖った伸長部は、メラノソームをケラチノサイト中に移動させる。メラニン形成細胞の数は人種の間で異なるが、その差異は大きくなく、出生時に存在する。人々は、一般にその人種にかかわらず同じ総数のメラニン形成細胞を有する;皮膚の色と相関するものはケラチノサイト中のメラノソームの分布である。白色皮膚、典型的にはタイプI〜IIIでは、メラノソームは、小さく、複合体に凝集されている。黒色の皮膚、タイプVおよびVIでは、ケラチノサイト内に単独で分布しているより大きなメラノソームが存在する。非特許文献1。皮膚中のメラニンの役割は、紫外光からのエネルギーを吸収および散乱させて、損傷から表皮細胞を保護することである。メラニンは、日光による損傷からのかなりの保護を提供し、保護の程度は、色素沈着の程度に直接対応する。この日光からの保護は、日光による老化の有意の防止をもたらし、これはフリッツパトリックのスキンタイプI〜IIIにおける主要な美容上の関心事である。非特許文献2に総説されている。
皮膚の質は、加齢、損傷、日光およびその他の環境作用物質への暴露、ならびに時に、疾患または自己免疫障害によりに劣化する。皮膚の老化の病原論は、明確に定義されており、コラーゲン合成の減少およびメタロプロテイナーゼによって媒介されたコラーゲン分解の増加によって特徴付けられる(非特許文献3)。皮膚の老化プロセスは、内因性および外因性の両方の要因の結果として起こる。内因性または自然老化に寄与する要因は、構造的および機能的の両方の要因である。構造的には、表皮がより薄くなり、角質細胞がより粘着性が少なくなり、真皮・表皮接合部が押しつぶされる。機能的には、線維芽細胞の数および生合成能の減少があり、真皮は、萎縮性になり、比較的無細胞性および無血管性になる。紫外光線への暴露は、外因性または光老化の主因である。外因性老化の特性は、弾性の消失、粗さおよび乾燥状態の増加、不規則な色素沈着、深いしわ、革用の外観、ブリスター形成ならびに創傷治癒障害である。老化の目に見える外観、特に顔面のしわおよび深いしわは、患者が軽減することを求める共通の影響である。
すべてのスキンタイプが環境的な障害原因に反応するが、研究は、異なるスキンタイプは反応が異なることを示している。スキンタイプIV〜VIの美容上の利点は、日光によ
る老化からの保護がより高いことである。しかし、有色の皮膚の美容上の欠点は、その色素沈着過剰または色素沈着低下を起こす傾向であり、これをエスニッククライアントはしばしば経験し、予防に最大の関心を有している。非特許文献4。色素沈着過剰の反応の誘発は、それを活性化するプロテアーゼと共に、有色の皮膚を有する対象の表皮中で増加する、プロテアーゼ活性化レセプター2によるシグナル伝達を介するものと考えられる。非特許文献5。
一般に、白人は、他のスキンタイプより開始がより早く、より大きなしわおよびたるみを有する。1つの大規模調査は、米国に住む東アジア人は、色素のしみが最も少ないことを報告しているが、一般に、色素の増加の問題が有色の皮膚で見られる。皮膚生物物理学的特性の加齢にともなう変化は、より濃い色素沈着を有する対象は、より薄い色素沈着を有するグループに比較してより若い皮膚特性を保持することを実証している。アジア人の皮膚では、白人およびアフリカ人起源の人々と比較して、角質層(SC)の生来の低い保湿係数レベルが報告されている。アフリカ人起源の皮膚で報告されたより暗色のスキンタイプにおける低い表皮のカテプシンL2レベルは、スキンアッシング問題に寄与する可能性がある。細孔サイズ、皮脂の分泌および皮膚表面のミクロフローラの増加、ならびにマスト細胞の顆粒サイズの増加は、アフリカ人起源の皮膚に起こる。皮膚感受性の頻度は、異なる人種グループにわたって非常に類似しているが、それを誘発させる刺激は微妙な違いを示す。いくつかの研究は、アジア人の皮膚は、おそらくより薄いSCおよびより高いエクリン汗腺密度のために、外因性の化学物質に対してより感受性であり得ることを示している。非特許文献5に概説されている。
顔面のしわ(lines)、しわ(wrinkles)および深いしわ(folds)の処置のための選択肢には、手術、神経毒、充填剤、レーザー、非切除療法、マイクロダーマブレイジョンおよびケミカルピールが含まれる。これらの処置の多くは、老化の兆候の処置における安全性、有効性および効果の持続時間が異なる。環境的な商売原因を抑制するために、泥およびハーブの混合物、動物油脂から、エマルジョン、ローション、クリーム、ゲル、および生体までの範囲におよぶ各種の材料が皮膚に適用されてきた。多くの薬学的に活性な作用剤が、局所的適用のためにローション剤、ゲル剤、クリーム剤、溶液剤、およびスプレー剤と混合されてきた。例には、炎症を軽減させるコルチゾンおよび抗ヒスタミン薬、感染を治療する抗生物質、抗真菌薬、かゆみ止め、および乾燥薬が含まれる。一部のものは、加齢によるしみを治療する漂白薬および脱毛するための化学物質を含む。これらの製剤は、特定の活性成分に対して非常に特異的なものであり、皮膚の質を回復させるまたは老化の影響を軽減させるには役に立たない。
最近になって、局所用生物学的製剤が開発されている。例えば、非特許文献6、およびNaughtonらによる特許文献1に記載されているように、例えば、増殖因子、ペプチド断片、および他の生物学的に活性な分子が、抗老化薬用化粧品中に組み入れられている。in vitroで培養された生細胞は、これらが培養される栄養培地中に、増殖因子を含めて、細胞外タンパク質およびペプチドを分泌する。培養において、細胞に触れた培地は、「条件培地」と呼ばれる。このような条件培地は、特許文献2に記載されているように増殖因子の濃い薬用化粧品組成物を調製するのに使用することができる。
老化の皮膚を処置するための増殖因子の使用は、スキンケア専門家の間で支持されているが、加齢および環境の要因による皮膚の損傷、しわおよび/またはその他の欠陥の処置および/または予防のための、より有効な局所用製剤の重要で満たされていない必要性があり、処置および/または予防は、スキンタイプにおけるエスニックおよび年齢の違いに対する個人向けのものである。
米国特許出願公開第20090123503号 米国特許第6,372,494号
Rosdahlら、Acta Dermatovenereologica、56(2):159−61(1979) Woolery−Lloyd、「Ethnic SkinCare、2006年11月出版、Skin Inc.Magazine Fisherら、Arch.Dermatol.、138(11):1462−70(2002) Grimes、Dermatologic Clinics、18(4):659−65(2000) Rawlings、Int.J.Cosmetic Science、28:79−93(2006) Mehtaら、J drugs Dermatol.、7(9):864−71(2008)
したがって、本発明の目的は、老化の兆候の予防および軽減、および皮膚の質の改良のために、患者に局所投与をするための条件培地の、エスニックの皮膚に特異的な局所用製剤を提供することである。
本発明の目的はまた、老化の兆候の予防または軽減、および皮膚の質の改良のための、エスニックの皮膚に特異的方法を提供することである。
線維芽細胞の培養から得られた条件培地を含有する、個人向けの皮膚に特異的局所用製剤が開発されてきた。他の局所用製剤とは異なり、局所用製剤は、レシピエントのスキンタイプに対して特定であり、条件培地は、所望の皮膚特性を有する対象から得られる。一実施形態において、線維芽細胞は、同じ民族的背景の個体からのバイオプシーによって得られる。他の実施形態において、線維芽細胞は、異なる民族的背景の個体から得られる。例えば、アフリカ系アメリカ人の皮膚は、白人の皮膚よりしわが少なく、より遅いので、色の淡い皮膚に適用するために、条件培地をアフリカ系アメリカ人の皮膚から得る。他の実施形態において、高齢の皮膚に投与するために、線維芽細胞を若年の皮膚から得る。さらに別の実施形態において、座瘡または変色の傾向がある皮膚に適用するために、線維芽細胞を座瘡または変色に罹患していない皮膚から得る。皮膚ドナー選定基準の例には、しわの遅発、細孔が小さい、日焼けへの抵抗性、座瘡への抵抗性、色の均一性またはしみもしくは加齢によるしみがないこと、および良好な保湿が含まれる。
好ましい製剤には、線維芽細胞の培養から得られた条件培地から作製されたゲル剤、クリーム剤、ローション剤、および軟膏剤が含まれる。線維芽細胞は、特定のエスニックグループのスクリーニングを受けたドナーから得て、培養で増殖させる。
製剤は、特定のスキンタイプの一般の母集団の使用のための、類似の製造プロセスを用いて大量生産される。この型の製品において、スクリーニングを受けたドナーは、線維芽細胞の増殖およびマスターセルバンク(MCB)の創設のための組織を提供する。MCBについて適切な試験を行った後、マスターバンクから増殖させた細胞を、ワーキングセルバンク(WCB)を作り出すために使用し、これは、次に、同種異系局所用製品の製剤に
使用するための条件培地の製造のために増殖させる。製造プロセスは、自家プロセスに類似しており、同じ用途を有し、局所用製品のすべての最終製剤は、同じ濃度範囲である。
培養皮膚線維芽細胞によって得られる条件培地の局所用製剤は、老化の兆候、しわ、しみ、弾性の消失、乾燥状態、加齢によるしみ、および皮膚の質の一般的な改良の予防および/または軽減のために個体に局所投与される。一実施形態において、エスニックスキンタイプに特異的な製剤は、同じエスニシティの対象に投与される。他の実施形態において、エスニックスキンタイプに特異的製剤は、異なるエスニシティおよびスキンタイプの対象に投与される。これらの実施形態において、製剤は、異なるエスニシティおよび/またはタイプの皮膚を補完、製剤が投与される皮膚に有利な要因を付与するために使用され、例えば、白人の皮膚(小さい細孔を示す)からの条件培地を、より大きな細孔サイズを有する、アフリカ人起源の皮膚に投与することができる。同様に、アフリカ人起源の皮膚(老化が遅い皮膚)からの条件培地を、白人起源の皮膚に適用して、アフリカ人の皮膚、即ち老化が遅い、の利益を提供することができる。
I.定義
「両親媒性」とは、親水性および親油性(疎水性)の特性を組み合わせた分子を表す。
「クリーム剤」は、「水中油型」または「油中水型」の粘性液体または半固体エマルジョンを表すために本明細書で使用される。
「線維芽細胞」とは、コラーゲンおよび他の細胞外マトリックス成分を産生する皮膚中の特殊化した細胞である。これらは、結合組織がそれから発生する細胞であり、それ自体が、皮膚組織およびコラーゲンを含めた、マトリックス線維の分泌に寄与する細胞外マトリックス成分を合成する能力を含めた、ヒト組織の発達に重要な役割を演じる。コラーゲンは、真皮の主要な成分の1つを構成する自然発生のタンパク質であり、構造および支持体を提供する線維のマトリックスとして存在する。
本明細書では、「ゲル」は、分散相が連続相と組み合わされて、ゼリーのような半固体物質を生成したコロイドを表すために使用される。
本明細書で使用される「親水性」は、水と容易に相互作用する強い極性グループを有する物質を表す。
本明細書で使用される「疎水性」は、水に対する親和性を欠いており;水をはじき、吸収せず、水に溶解せず、または水と混合しない傾向がある物質を表す。
本明細書で使用される「脂溶性」は、ヒマシ油のような疎水性液体に5g/100ml以上の溶解度を有する物質を表す。
「ローション剤」は、低度から中等度の粘度の液体製剤を表すために本明細書で使用される。
「軟膏剤」は、軟膏ベースおよび場合により、1種またはそれ以上の活性剤を含有する半固体製剤を表すために本明細書で使用される。
「油」は、少なくとも95重量%の親油性物質を含有する組成物を表すために本明細書で使用される。親油性物質の例には、限定するものではないが、自然発生および合成の、油、油脂、脂肪酸、レシチン、トリグリセリドおよびこれらの組合せが含まれる。
本明細書で使用される「水溶性」は、5g/水100ml以上の溶解度を有する物質を表す。
II.製剤
製剤は、局所投与のための、エスニックスキンタイプに特異的な局所用製剤である。製剤は、バイオプシーされた線維芽細胞を培養することによって得られた条件培地を、局所投与のための添加剤中に含む。線維芽細胞は、培養の前に疾患および適合性のスクリーニングを受けた、特定のエスニックスキンタイプの1人またはそれ以上の個体から得られる。ドナー個体は、その特定のエスニックスキンタイプ、ならびにさらに、そのスキンタイプの属性である知られている望ましい特性、例えば、しわ、小さな細孔、日焼けへの抵抗性、座瘡への抵抗性、色の均一性またはしみもしくは加齢によるしみがないことおよび優れた保湿性に基づいて選択される。
A.条件細胞培養培地の製剤
線維芽細胞の懸濁液を、標準の組織培養手順を用いてドナーの皮膚の生検材料から増殖させ、局所用製剤に使用するための条件培地の調製に使用する。皮膚組織(真皮および表皮層)は、適格なドナーの耳後部領域からバイオプシーする。
同種異系細胞系も、特定の所望の特性、例えば、しわ、小さな細孔、日焼けへの抵抗性、座瘡への抵抗性、色の均一性またはしみもしくは加齢によるしみがないこと、および優れた保湿性を示すことが知られている、特定のエスニックスキンタイプのドナーの皮膚からの培地を含有する、大量生産される局所用製品の製剤用の条件培地を作り出すために大量生産し、増殖される。
条件培地は、好ましくは同種異系である。同種異系プロセスのためのマスターセルバンク(MCB)を作り出すための出発材料および細胞増殖プロセスは、自家プロセスと同じである。
培地が十分に濃くなった後、粉末または液体を選択された局所用ビヒクルとブレンドする。混合は、手動でまたは機械的デバイスを用いて実行することができる。製剤後、製品を適切なディスペンサー中に充填し、エンドユーザーまで輸送する。最終容器の例には、ポンプボトル、スクイーズボトル、ジャー、チューブまたはバイアルが含まれる。
i.細胞の調製
同種異系線維芽細胞の培養物を作製するために、出発組織を提供するドナーを選択する。バイオプシー皮膚組織の収集の前に、個体は、健康に対する一般的な試験を受け、HIVおよびB型肝炎のような、血液媒介病原菌の疾患に関してスクリーニングを受ける。ドナーが参加に対して適格とされると、バイオプシー試料を収集し、上記に自家プロセスに対して記載されたように輸送することができる。
大きな顧客集団に条件培地を提供するために、最初に、後続の細胞増殖および培地収集のためのMCBを樹立する。MCBを作り出すために、ドナーから収集したバイオプシーを、上記の自家プロセスを用いて増殖させる。収集が完了すると、以下のもの:
ウイルスのスクリーニング;ウイルス粒子のパネルに対する試験。
無菌:微生物がないことの試験。
マイコプラスマ:細胞培養における可能性のある汚染物と考えられる、マイコプラスマ種(Mycoplasmaspecies)と分類される微生物がないことの特定の試験。
内毒素:発熱性(熱)反応を引き起こすタンパク質に対する試験。
加えて、細胞の質を確証するための有効性試験を実行する:
細胞数:収集した個体群中の細胞の数量化。
細胞生存度:個体群中の生存可能な細胞の百分率。
アイデンティティ:線維芽細胞であると決定された細胞の百分率。
コラーゲン含量:細胞の生物学的に活性な個体群を示す、細胞懸濁液中に存在するコラーゲンの量
を含めた、一連の安全性試験を、細胞系の純度を保証するために実行してもよい。
最終的な収集後、上記自家プロセスに対して記載されているように、細胞を等分し、液体窒素の気体相中において極低温で保管する。これらの細胞は、MCBを意味し、条件培地の回収のための追加の培養物を播種するために下流で使用される。複数のドナーの細胞系の維持管理は、製造のための継続的な在庫品を提供する。
各MCBバイアルは、新規の線維芽細胞継代培養系統を播種することが可能であり、ワーキングセルバンク(WCB)を作り出す。線維芽細胞は、コンベンショナルな培養容器中で継代すると、大規模な培養バイオリアクターを適切に播種するのに十分な細胞を産生するであろう。培養から収集されたバイアルを、冷凍し、冷凍貯蔵庫中に入れて、完成したWCBを作り出す。
WCBからの冷凍細胞は、解凍し、慣用の細胞培養を用いて増殖させる。バイオリアクターを播種するのに十分な量が作り出されるまで、細胞を継代する。バイオリアクターは、バイオテクノロジー産業でワクチン、抗体および小分子の製造を支えるのに一般に使用される。局所用製品の製剤に使用するための大量の条件培地を作り出すために、回収される培地の量を最大化する大規模な培養物を産生するのにバイオリアクターを使用してもよい。
バイオリアクター中での接着性細胞の培養は、本出願に直接適用され得る既存の技術である。定常的に温度、CO、pHおよび溶解酸素のような培養条件を監視してロット間の一貫性を保証する、多くの、在庫のある市販の装置が様々なサイズで存在する。例には、
CelliGen(登録商標)Series(New Brunswick Scientific,Edison,NJ)
WAVE(商標)Bioreactor System(GE Healthcare、Piscataway、NJ)
が含まれる。
バイオリアクターは、線維芽細胞のような接着性細胞に対して増殖表面として働くミクロキャリアを使用する。担体は、表面に細胞増殖を直接担持することが可能な小さな2Dまたは3D構造である。大量の場合、ミクロキャリアは、バイオリアクター内で細胞が付着するための大量の増殖表面領域を提供する。可能性のある担体には、
BioNOCII(登録商標)(Cesco Bioengineering、Bellco Biotechnologyによって流通される、Vineland,NJ)およびFibraCel(登録商標)(New Brunswick Scientific,Edison,NJ)のようなポリマーブレンド
Cultispher−G(Percell Biolytica,Astrop,Sweden)のようなゼラチン
Cytopore(商標)(GE Healthcare,Piscataway,NJ)のようなセルロース
2D MicroHex(商標)(Nunc,Weisbaden,Germany)、Cytodex(登録商標)(GE Healthcare,Piscataway,N
J)またはHy−Q Sphere(商標)(Thermo Scientific Hyclone,Logan,UT)などのコートされた/非コートのポリスチレン
が含まれる。
ミクロキャリアを含有するバイオリアクター中に播種した後、プロセスの過程にわたって培養に新鮮な培地を供給する。培養の間、数日おきにマルチフィードを実行する。条件培地を、無菌的に回収し、適切な容器中に等分し、後続の処理のために冷凍する。
あるいは、バイオリアクターの代わりに、組織フラックおよびセルスタックのような古典的な培養容器を使用してWCBを増殖させ、局所用製剤に使用するために培地を収集してもよい。
ii.条件培地特性決定
総コラーゲン:
総コラーゲン含量の試験は、注射用自家細胞治療用製品の放出基準の1つであり、培養において、線維芽細胞が生物学的に活性であることを示す。条件培地は、コラーゲン含量を特性決定試験の一部として歴史的に試験してきた。試験は、Sicrol Assay
Kit(Biocolor Life Science Assay,United Kingdom)を用いて実行することができる。キットは、コラーゲンIからVを測定し、総コラーゲン含量値を報告する。
アミノ酸:
Complete Growth MediaのIMDM成分は、細胞増殖の担体中にアミノ酸を含む。回収された条件培地試料は、知られている方法、例えば、サイズ排除クロマトグラフィを用いてアミノ酸含量を試験することができる。
B.担体および添加剤
担体は、細胞培養培地からの活性体を組織に送達することが可能な、任意のゲル、軟膏、ローション、エマルジョン、クリーム、あわ、ムース、液体、スプレー、懸濁液、分散体またはエアロゾールであってもよい。一実施形態において、担体は、ゲルであり、ヒドロアルコールゲルのように、無色、無味であり、迅速に溶解する。
ローション剤
ローション剤は、懸濁剤および分散剤の使用を介して分散媒に不溶性である微細粉末物質を含むことができる。あるいは、ローションは、ビヒクルと不混和性であり、通常、乳化剤または他の適した安定剤の方法によって分散される液体物質を分散相として有することができる。一実施形態において、ローションは、100から1000センチストロークの間の粘度を有するエマルジョンの形態である。ローション剤の流動性は、広い表面領域にわたって迅速で均一な適用を可能にする。ローション剤は、典型的には、皮膚上で乾燥して、皮膚の表面上にその医薬品成分の薄いコートを残すことが意図されている。
クリーム剤
クリーム剤は、乳化剤および/または他の安定剤を含んでいてもよい。一実施形態において、製剤は、1000センチストロークを超え、典型的には20,000〜50,000センチストロークの範囲の粘度を有するクリーム剤の形態である。クリーム剤は、一般に延展することが容易で、取り除くことも容易であるので、多くの場合軟膏剤より好ましい。クリーム剤とローション剤の基本的な違いは粘度であり、これは、製剤を調製するのに使用される様々な油の量/使用および水の百分率に依存する。クリーム剤は、典型的には、ローション剤より高粘性であり様々な使用を有してもよく、皮膚への所望の効果に応じて、多様な油/バターを使用することが多い。クリーム製剤において、水性基剤の百分
率は、総量の約60〜75%であり、油性基剤は約20〜30%であり、その他の百分率は、100%の総量のための乳化剤、保存剤および添加剤である。
適した軟膏基剤の例には、炭化水素基剤(例えば、ペトロラタム、白色ペトロラタム、黄色軟膏、および鉱物油);吸収基剤(親水性ペトロラタム、脱水ラノリン、ラノリン、およびコールドクリーム);水除去性基剤(例えば、親水性軟膏)、および水溶性基剤(例えば、ポリエチレングリコール軟膏)が含まれる。ペーストは、典型的には、より大きな百分率の固体を含む点で軟膏とは異なる。ペーストは、典型的には、同じ成分で調製された軟膏より吸収性であり、脂っぽくない。
ゲル剤
いくつかのエマルジョンは、ゲルであるか、さもなければゲル成分を含んでいてもよい。しかし、いくつかのゲルは、エマルジョンではない。なぜなら、エマルジョンは、不混和性の成分のホモジナイズしたブレンドを含んでいないからである。適したゲル化剤には、限定するものではないが、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースのような変性セルロース;カルボポールホモポリマーおよびコポリマー;ならびにこれらの組合せが含まれる。液体ビヒクル中の適した溶媒には、限定するものではないが、ジグリコールモノエチルエーテル;プロピレングリコールのようなアルケングリコール;ジメチルイソソルビド;イソプロピルアルコールおよびエタノールのようなアルコールが含まれる。溶媒は、典型的には、薬物を溶解するその能力から選択される。製剤の皮膚感触および/または皮膚軟化性を改良する他の添加剤も組み入れてもよい。このような添加剤の例には、限定するものではないが、ミリスチン酸イソプロピル、酢酸エチル、C12〜C15アルキルベンゾアート、鉱油、スクアレン、シクロメチコン、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、およびこれらの組合せが含まれる。
あわ剤
あわ剤は、ガス状の噴射剤と組み合わせたエマルジョンからなる。ガス状の噴射剤は、主にヒドロフルオロアルカン(HFA)からなる。適した噴射剤には、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA134a)および1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFA227)のようなHFAが含まれるが、これらのHFAと医薬用途に現在認められているか、または認められるようになり得る他のHFAの混合物および混和物も適している。噴射剤は、好ましくは、スプレーの間に可燃性または爆発性の蒸気を発生し得る、炭化水素噴射ガスではない。さらに、組成物は、使用の間に可燃性または爆発性蒸気を発生することが可能な揮発性アルコールを好ましくは含まない。
添加剤
適切な添加剤は、製剤のタイプに基づいて選択される。標準的な添加剤には、ゼラチン、カゼイン、レシチン、アラビアゴム、コレステロール、トラガカント、ステアリン酸、ベンザルコニウムクロリド、カルシウムステアラート、グリセリルモノステアラート、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール乳化ワックス、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンステアラート、コロイダル二酸化ケイ素、リン酸塩、ナトリウムドデシルスルファート、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート、非晶質セルロース、マグネシウムアルミニウムシリカート、トリエタノールアミン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、糖、およびデンプンが含まれる。
「希釈剤」は、担体を溶解する、分散させるまたはさもなければ取り込むために、製剤
中に含まれ得る。希釈剤の例には、限定するものではないが、水、緩衝水性溶液、一価アルコールのような有機親水性希釈剤、ならびに低分子量グリコールおよびポリオール(例えば、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセロール、ブチレングリコール)が含まれる。
「皮膚軟化剤」は、皮膚を軟化させまたは沈静化させ、当技術分野で一般に知られており、「Handbook of Pharmaceutical Excipients」,4thEd.,Pharmaceutical Press,2003のような概論中にリストされている、外部に適用される薬品である。これらには限定するものではないが、アーモンド油、ヒマシ油、セラトニアエキス、セトステアロイルアルコール、セチルアルコール、セチルエステルワックス、コレステロール、綿実油、シクロメチコン、エチレングリコールパルミトステアラート、グリセリン、グリセリンモノステアラート、グリセリルモノオレアート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ラノリン、レシチン、軽油、中鎖トリグリセリド、鉱油およびラノリンアルコール、ペトロラタム、ペトロラタムおよびラノリンアルコール、大豆油、デンプン、ステアリルアルコール、ヒマワリ油、キシリトールならびにこれらの組合せが含まれる。一実施形態において、皮膚軟化剤は、エチルヘキシルステアラートおよびエチルヘキシルパルミタートである。
「界面活性剤」は、表面張力を低下させて、それによって、製品の乳化、泡立ち、分散、延展およびぬれ特性を向上させる表面活性薬品である。適した非イオン性界面活性剤には、乳化ワックス、グリセリルモノオレアート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリソルベート、ソルビタンエステル、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾアート、シクロデキストリン、グリセリンモノステアラート、ポロキサマー、ポビドンおよびこれらの組合せが含まれる。一実施形態において、非イオン性界面活性剤はステアリルアルコールである。
「乳化剤」は、1つの液体の別の液体中への懸濁を促進させて、油と水の安定な混合物、またはエマルジョンの形成を促進させる表面活性物質である。一般的な乳化剤は、金属石鹸、ある種の動物および植物油、ならびに様々な極性化合物である。適した乳化剤には、アカシア・アニオン乳化ワックス、カルシウムステアラート、カルボマー、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、コレステロール、ジエタノールアミン、エチレングリコールパルミトステアラート、グリセリンモノステアラート、グリセリルモノオレアート、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、加水ラノリン、ラノリンアルコール、レシチン、中鎖トリグリセリド、メチルセルロース、鉱油およびラノリンアルコール、一塩基性リン酸ナトリウム、モノエタノールアミン、非イオン性乳化ワックス、オレイン酸、ポロキサマー、ポロキサマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンステアラート、プロピレングリコールアルギナート、自己乳化グリセリルモノステアラート、クエン酸ナトリウム二水和物、ナトリウムラウリルスルファート、ソルビタンエステル、ステアリン酸、ヒマワリ油、トラガカント、トリエタノールアミン、キサンタンガムならびにこれらの組合せが含まれる。一実施形態において、乳化剤はグリセロールステアラートである。
「緩衝剤」は、組成物のpHを制御するために使用される。好ましくは、緩衝剤は、組成物を約4のpHから約7.5のpHまでに、より好ましくは約4のpHから約7のpHまでに、最も好ましくは約5のpHから約7のpHまでに緩衝する。好ましい実施形態において、緩衝剤はトリエタノールアミンである。
「保存剤」は、真菌および微生物の増殖を防止するために使用することができる。適した抗真菌および抗菌薬には、限定するものではないが、安息香酸、ブチルパラベン、エチ
ルパラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ベンザルコニウムクロリド、ベンゼトニウムクロリド、ベンジルアルコール、セチルピリジニウムクロリド、クロロブタノール、フェノール、フェニルエチルアルコール、およびチメロサールが含まれる。
「浸透促進剤」は、皮膚を通した、特に角質層を通した薬物の経皮的送達を促進するためにしばしば使用される。浸透促進剤は、活性薬品が角質層のバリアを越えることができるように添加され得る。いくつかの浸透促進剤は、皮膚刺激、皮膚毒性および皮膚アレルギーを引き起こす。しかし、より一般に使用されるものには、尿素、(カルボニルジイミド)、イミド尿素、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリジン、1−ドデカル−アザシクロフェプタン−2−オン(1−dodecal−azacyclopheptane−2−one)、カルシウムチオグリカート(calciumt hioglycate)、2−ピロリジン(2−pyyrolidine)、N,N−ジエチル−m−トルアミド、オレイン酸ならびにメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ビニルおよびグリセリルモノオレアートのようなそのエステル誘導体、ソルビタンモノラウラートおよびソルビタンモノオレアートのようなソルビタンエステル、ラウリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、プロピレングリコールモノラウラート、プロピレングリコールモノオレアートのような他の脂肪酸エステル、ならびにBRIJ(登録商標)76(ステアリルポリ(10オキシエチレンエーテル)、BRIJ(登録商標)78(ステアリルポリ(20)オキシエチレンエーテル)、BRIJ(登録商標)96(オレイルポリ(10)オキシエチレンエーテル)、およびBRIJ(登録商標)721(ステアリルポリ(21)オキシエチレンエーテル)(ICI Americas Inc.Corp.)のような非イオン性洗剤が含まれる。
III.投与および処置の方法
本明細書で使用される製剤は、任意の部位、特に、老化のために皮膚が薄くなり、変色し、またはしわがよっている領域への局所用の送達のために使用されてもよい。本方法は、個人向け、即ち、線維芽細胞条件培地の供給源は、レシピエントのニーズに応じて選択される。一実施形態において、選択は、エスニックスキンタイプに特異的であり、この場合製剤は、レシピエントの特定のスキンタイプおよび同じまたは異なるエスニシティのスキンタイプ中に存在する相補的な特性に基づいて選択される。一実施形態において、製剤は、処置される皮膚と同じエスニックスキンタイプのドナーの皮膚から得られる。他の実施形態において、製剤は、処置される皮膚とは異なるエスニックスキンタイプのドナーの皮膚からである。ドナーの皮膚は、レシピエントの皮膚の所望のおよび欠けている特性であって、ドナーの皮膚が有していることが知られている特性に基づいて選択される。例示的な特性には、しわの遅発、小さな細孔、日焼けへの抵抗性、座瘡への抵抗性、色の均一性またはしみもしくは加齢によるしみがないこと、および優れた保湿性が含まれる。例えば、小さな細孔を有するドナーの皮膚から作製された製剤は、大きな細孔を有するレシピエントの皮膚に適用することができる。あるいは、しわの発症が遅いことに対する、優れた遺伝的性質および特性を有するドナーの皮膚から作製された製剤は、しわの発症が早いレシピエントの皮膚に適用することができる。
細胞培養培地を、特定の分子の存在もしくは不存在、または量に関して特性決定する必要はない。その供給源を選定するだけである。所望の効果をもたらすのに関与するのは、細胞培養された培地中の要因の組合せであると考えられる。製剤は、真皮中の細胞を増殖し、分裂するように刺激することによって、細胞外マトリックス成分(例えば.コラーゲン)の産生を増大させることによって、および/または既存の細胞外マトリックスの再構築を刺激することによって機能を果たし得て、これらは、皮膚を改良するための多因子の効果を有し得る。

Claims (19)

  1. 局所適用のための添加剤、および
    バイオプシーされた線維芽細胞を培養することによって得られた条件培養培地
    を含み、
    線維芽細胞は、培養の前に疾患および適合性に対してスクリーニングを受けた、特定のエスニックグループ、年齢、感染への抵抗性、変色への抵抗性、または皮膚の質を有する1人またはそれ以上の個体から得られ、
    添加剤は、製剤を形成するために、条件培養培地またはその中の物質とブレンドされる、個人向けのスキンタイプに特異的な局所用製剤。
  2. ゲル剤、軟膏剤、ローション剤、エマルジョン剤、クリーム剤、あわ剤、ムース剤、液剤、スプレー剤、懸濁剤、分散剤およびエアロゾール剤からなる群から選択される、請求項1に記載の製剤。
  3. 線維芽細胞は、条件培養培地を生成するために複数回継代されている、請求項1に記載の製剤。
  4. 線維芽細胞は、40%のコンフルエンスに到達した後に継代される、請求項3に記載の製剤。
  5. 1.5リットルの条件細胞培養培地から得られた物質を含み、ここで、細胞は、少なくとも80%細胞コンフルエンスまで増殖させる、請求項1に記載の製剤。
  6. 特定のエスニックグループ、年齢、感染への抵抗性、変色への抵抗性、または皮膚の質を有する1人またはそれ以上の個体を選択する工程と、
    該1人またはそれ以上の個体から線維芽細胞を得る工程と、
    細胞培養において該線維芽細胞培養し、条件培養培地、またはその中の物質を、局所適用の製剤を作製するための添加剤と混合する工程と
    を含む、個人向けのスキンタイプに特異的な局所用製剤を作製する方法。
  7. 1人またはそれ以上の個体は、フィッツパトリックスキンタイプ分類によって特徴付けられる、それらのエスニックスキンタイプに基づいて選択される、請求項6に記載の方法。
  8. スキンタイプは、しわ、小さな細孔、日焼けへの抵抗性、座瘡への抵抗性、色の均一性、またはしみもしくは加齢によるしみがないこと、および優れた保湿性からなる群から選択される、1つまたはそれ以上の所望の特性を有する、請求項6に記載の方法。
  9. 線維芽細胞は、40%のコンフルエンスに到達した後に継代される、請求項6に記載の方法。
  10. 自家線維芽細胞は、3回の3mmパンチ皮膚バイオプシーから得られる、請求項6に記載の方法。
  11. 製剤は、1.5リットルの条件細胞培養培地から得られた物質を含み、細胞は、少なくとも80%細胞コンフルエンスまで増殖される、請求項6に記載の方法。
  12. 条件細胞培養培地を乾燥させて、添加剤とブレンドされる物質を生成する、請求項6に記載の方法。
  13. 特定のエスニックグループ、年齢、感染への抵抗性、変色への抵抗性、または皮膚の質を有する1人またはそれ以上の個体から得られた、皮膚の線維芽細胞を培養することによって得られた条件培地の製剤を、それを必要とする皮膚に局所的に投与する工程を含む、皮膚を処置するための個人向けのスキンタイプに特異的な方法。
  14. ドナーの皮膚からの製剤は、処置された皮膚を有する個人より若年のドナーからである、請求項13に記載の方法。
  15. ドナーは、しわの出現が遅いか、または少ない血縁者を有する、請求項14に記載の方法。
  16. ドナーの皮膚は、しわ、小さな細孔、日焼けへの抵抗性、座瘡への抵抗性、色の均一性またはしみもしくは加齢によるしみがなく、および優れた保湿性からなる群から選択される所望の特性を示す、請求項13に記載の方法。
  17. 製剤は、線維芽細胞が得られたのと同じエスニック起源のレシピエントの皮膚に投与される、請求項13に記載の方法。
  18. ドナーの皮膚はアフリカ人の起源であり、製剤はアフリカ人起源の皮膚に投与される、請求項17に記載の方法。
  19. 製剤は、レシピエントの皮膚に投与され、該製剤は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製剤である、請求項13に記載の方法。
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