JP2018039801A - 錠剤およびコーティング錠と、それらの製造方法 - Google Patents

錠剤およびコーティング錠と、それらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】変色しにくく、硬度が高い錠剤およびコーティング錠と、それらの製造方法の提供。【解決手段】下記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を併有する層を有する錠剤と、前記錠剤を素錠とし、その表面にコーティング層を有するコーティング錠、または下記(A)成分、(B)成分および(D)成分を併有する層を有する素錠と、その表面に設けられた、下記(C)成分を含むコーティング層とを有するコーティング錠、およびそれらの製造方法。(A)成分:アセトアミノフェン(B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上(C)成分:着色剤(D)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上【選択図】なし

Description

本発明は、錠剤、および錠剤を素錠としてその表面をコーティングしたコーティング錠と、それらの製造方法に関する。
解熱鎮痛剤等として、アセトアミノフェンを含有する錠剤や、その表面をコーティングしたコーティング錠(以下、これらを総称して「アセトアミノフェン含有錠剤」という。)が知られている。
アセトアミノフェンは流動性が低く、成形しにくい(成形性が低い)薬物である。そのため、アセトアミノフェン含有錠剤を製造する際の製造性に課題があった。また、アセトアミノフェン含有錠剤には、錠剤硬度不足に起因する錠剤の割れや欠けなどが生じやすく、錠剤物性にも課題があった。
アセトアミノフェンを含む粉体の流動性や、アセトアミノフェン含有錠剤の錠剤物性を向上させる方法として、アセトアミノフェンと制酸剤等の塩基性化合物とを併用する方法が知られている。
しかし、アセトアミノフェンおよび塩基性化合物を含む錠剤やそのコーティング錠は、光の照射や乾燥によって変色することがあった。
変色を抑制した錠剤として、例えば特許文献1には、アセトアミノフェンと制酸剤との組み合わせにおいて、カルメロースをさらに含む錠剤が開示されている。
特許文献2には、酢酸蒸気を含有する酢酸含有気体で、アセトアミノフェンおよび制酸剤を含む粒状物または成形物を暴露処理して錠剤を製造する方法が開示されている。
また、着色剤を用いて錠剤を着色することで、錠剤の変色を目立たなくする方法(錠剤のマスキング)も知られている。
特開2011−111393号公報 特開2011−68584号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法や着色剤で錠剤をマスキングする方法では、得られる錠剤の硬度が低下することがあった。
特許文献2に記載の方法では、酢酸蒸気を使用するため、錠剤の製造に用いる装置の腐食を早めるという問題があった。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、変色しにくく、硬度が高い錠剤およびコーティング錠と、それらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、アセトアミノフェンと制酸剤と着色剤との組み合わせにおいて、意外にも非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)であるロキソプロフェンまたはその塩をさらに用いることで、錠剤やコーティング錠の変色を抑制しつつ硬度の低下も抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を有する。
[1] 下記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を併有する層を有する、錠剤。
(A)成分:アセトアミノフェン
(B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上
(C)成分:着色剤
(D)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
[2] 前記(C)成分が三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、酸化亜鉛および酸化チタンからなる群より選ばれる1種以上である、[1]に記載の錠剤。
[3] (A)成分/(D)成分で表される質量比が0.25〜15である、[1]または[2]に記載の錠剤。
[4] (D)成分/(B)成分で表される質量比が0.04〜5である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の錠剤。
[5] (D)成分/((A)成分+(B)成分+(C)成分)で表される質量比が0.03〜4である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載の錠剤。
[6] (A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を併有する層の総質量に対する、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の含有量の合計が、10〜95質量%である、[1]〜[5]のいずれか1つに記載の錠剤。
[7] カフェイン、無水カフェイン、アリルイソプロピルアセチル尿素および低置換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選ばれる1種以上をさらに含む、[1]〜[6]のいずれか1つに記載の錠剤。
[8] [1]〜[7]のいずれか1つに記載の錠剤を素錠とし、前記素錠の表面にコーティング層を有する、コーティング錠。
[9] 下記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を含む薬物含有粉体を打錠成形して錠剤を得る工程を有する、錠剤の製造方法。
(A)成分:アセトアミノフェン
(B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上
(C)成分:着色剤
(D)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
[10] [9]に記載の錠剤の製造方法により錠剤を製造し、得られた錠剤を素錠とし、前記素錠の表面にコーティング層を設ける、コーティング錠の製造方法。
[11] 下記(A)成分、(B)成分および(D)成分を併有する層を有する素錠と、前記素錠の表面に設けられた、下記(C)成分を含むコーティング層とを有する、コーティング錠。
(A)成分:アセトアミノフェン
(B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上
(C)成分:着色剤
(D)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
[12] 前記(C)成分が三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、酸化亜鉛および酸化チタンからなる群より選ばれる1種以上である、[11]に記載のコーティング錠。
[13] (A)成分/(D)成分で表される質量比が0.25〜15である、[11]または[12]に記載のコーティング錠。
[14] (D)成分/(B)成分で表される質量比が0.04〜5である、[11]〜[13]のいずれか1つに記載のコーティング錠。
[15] (D)成分/((A)成分+(B)成分+(C)成分)で表される質量比が0.03〜4である、[11]〜[14]のいずれか1つに記載のコーティング錠。
[16] コーティング錠(ただし、素錠が後述の任意層を含む場合は任意層を除く。)の総質量に対する(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の含有量の合計が、10〜95質量%である、[11]〜[15]のいずれか1つに記載のコーティング錠。
[17] 前記素錠は、カフェイン、無水カフェイン、アリルイソプロピルアセチル尿素および低置換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選ばれる1種以上をさらに含む、[11]〜[16]のいずれか1つに記載のコーティング錠。
[18] 下記(A)成分、(B)成分および(D)成分を含む薬物含有粉体を打錠成形して素錠を得る工程と、前記素錠の表面に下記(C)成分を含むコーティング層を設ける工程と、を有する、コーティング錠の製造方法。
(A)成分:アセトアミノフェン
(B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上
(C)成分:着色剤
(D)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
本発明によれば、変色しにくく、硬度が高い錠剤およびコーティング錠と、それらの製造方法を提供できる。
「第一の態様」
[錠剤]
本発明の第一の態様の錠剤は、以下に示す(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を併有する層を有する。
第一の態様の態様において、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を併有する層を「薬物層」または「第一の薬物層」ともいう。
<(A)成分>
(A)成分は、アセトアミノフェンである。
アセトアミノフェン(N−(4−ヒドロキシフェニル)アセトアミド)は、別名パラセタモールとも呼ばれ、日本薬局方に収載されている解熱鎮痛成分である。
(A)成分の1回当たりの服用量は、30〜500mgが好ましく、50〜300mgがより好ましい。
また、(A)成分の含有量は、製造上問題ない範囲内であれば特に限定されないが、薬物層(第一の薬物層)の総質量に対して3〜85質量%が好ましく、10〜85質量%がより好ましい。
(A)成分の含有量が多くなるほど経時による錠剤の変色や硬度低下が顕著となるため、(C)成分および(D)成分の添加による本発明の効果が発揮されやすい。(A)成分の含有量が上記範囲内であれば、他の成分とのバランスを取りつつ、(A)成分の薬効が十分に発揮できる。
<(B)成分>
(B)成分は、乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上である。
(A)成分と(B)成分とを併用することで、アセトアミノフェンを含む粉体の流動性や、錠剤物性が改善される。加えて、(B)成分の使用により、制酸剤の効果も得られる。
(B)成分としては、アルミニウム、またはマグネシウムを含む金属塩が好ましく、具体的には、乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウムが好ましい。アルミニウムを含む金属塩としては乾燥水酸化アルミニウムゲルがより好ましく、マグネシウムを含む金属塩としては炭酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウムがより好ましい。これらの中でも、保存後の錠剤の臭いの抑制効果が高い点で、乾燥水酸化アルミニウムゲル、炭酸マグネシウムがさらに好ましく、乾燥水酸化アルミニウムゲルが特に好ましい。
乾燥水酸化アルミニウムゲルとしては、「第十六改正 日本薬局方」に所載の乾燥水酸化アルミニウムゲルが挙げられる。
なお、乾燥水酸化アルミニウムゲルには、結合水等の水が保持されていてもよい。
(B)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分の1回当たりの服用量は、5〜500mgが好ましく、30〜300mgがより好ましい。
また、(B)成分の含有量は、薬物層(第一の薬物層)の総質量に対して1〜90質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。
(B)成分の含有量が多くなるほど経時による錠剤の変色が顕著となるため、(C)成分の添加による本発明の効果が発揮されやすい。(B)成分の含有量が上記下限値以上であれば、錠剤の製造性が高まる。加えて、胃障害の抑制効果も得られる。一方、(B)成分の含有量が上記上限値以下であれば、他の有効成分を十分に配合できるので、1回あたりの服用錠剤数を減らすことができる。
<(C)成分>
(C)成分は、着色剤である。
(A)成分および(B)成分の組み合わせにおいて、(C)成分を併用することで、時間が経過しても錠剤の変色を抑制できる。
(C)成分としては、食用着色剤、食用着色剤以外の有機顔料および無機顔料、動植物抽出物などが挙げられる。以下に(C)成分を例示するが、(C)成分は以下に例示するものに限定されない。
食用着色剤としては、例えばオレンジエッセンス、カラメル、カルミン、β−カロテン、食用青色1号、食用黄色4号、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用黄色5号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号などが挙げられる。
有機顔料としては、例えば銅クロロフイリンナトリウム、銅クロロフィル、リボフラビンなどが挙げられる。
無機顔料としては、例えば三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、金箔、薬用炭などが挙げられる。
動植物抽出物としては、例えばカンゾウエキス、アセンヤクタンニン末、ウコン抽出液、緑茶末などが挙げられる。
これらの中でも、打錠成形時における杵付着がより抑えられる点から、無機顔料が好ましく、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄等の鉄を主成分とする無機顔料、酸化亜鉛、酸化チタンが好ましく、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタンがより好ましく、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄がさらに好ましい。
(C)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)成分の1回当たりの服用量は、0.001〜0.5mgが好ましく、0.01〜0.2mgがより好ましく、0.03〜0.1mgがさらに好ましい。
また、(C)成分の含有量は、薬物層(第一の薬物層)の総質量に対して0.001〜0.2質量%が好ましく、0.005〜0.1質量%がより好ましく、0.01〜0.05質量%がより好ましい。
(C)成分の含有量が上記下限値以上であれば、経時による錠剤の変色をより効果的に抑制できる。一方、(C)成分の含有量が上記上限値以下であれば、他の有効成分を十分に配合できるので、1回あたりの服用錠剤数を減らすことができる。
<(D)成分>
(D)成分は、ロキソプロフェンおよびその塩(ロキソプロフェン(塩))からなる群より選ばれる1種以上である。
(A)成分、(B)成分および(C)成分の組み合わせにおいて、(D)成分を併用することで、時間が経過しても錠剤の硬度低下を抑制できる。
ロキソプロフェンの塩としては、ロキソプロフェンの薬学上許容される塩であれば特に制限されず、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。
ロキソプロフェン(塩)は、水和物の状態で存在していてもよい。水和物の状態のロキソプロフェン(塩)の好適例としては、ロキソプロフェンナトリウム二水和物が挙げられる。ロキソプロフェンナトリウム二水和物の場合、原末の水分量は約12質量%である。
(D)成分としては、ロキソプロフェンの塩が好ましく、ロキソプロフェンナトリウムがより好ましく、ロキソプロフェンナトリウム二水和物がさらに好ましい。
(D)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)成分の1回当たりの服用量は、11〜170mgが好ましく、22〜113mgがより好ましい。
また、(D)成分の含有量は、薬物層(第一の薬物層)の総質量に対して3〜85質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。
(D)成分の含有量が上記下限値以上であれば、経時による錠剤の硬度低下をより効果的に抑制できる。一方、(D)成分の含有量が上記上限値以下であれば、打錠工程において、薬物層を構成する粉体の杵付着を軽減できる。
錠剤中の(A)成分と(D)成分との配合比率は任意に設定できるが、本発明の効果をより得られやすくするためには(A)成分/(D)成分で表される質量比(以下、「A/D比」ともいう。)は、0.25〜15が好ましく、1〜10がより好ましく、4.5〜7がさらに好ましい。A/D比が上記下限値以上であれば、経時による錠剤の硬度低下をより効果的に抑制できる。一方、A/D比が上記上限値以下であれば、経時による錠剤の変色および不快臭をより効果的に抑制できる。
錠剤中の(B)成分と(D)成分との配合比率は任意に設定できるが、本発明の効果をより得られやすくするためには(D)成分/(B)成分で表される質量比(以下、「D/B比」ともいう。)は、0.04〜5が好ましい。D/B比が上記下限値以上であれば、経時による錠剤の硬度低下をより効果的に抑制できる。一方、D/B比が上記上限値以下であれば、打錠工程において、薬物層を構成する粉体の杵付着を軽減できる。
錠剤中の(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計と、(D)成分との配合比率は任意に設定できるが、本発明の効果をより得られやすくするためには(D)成分/((A)成分+(B)成分+(C)成分)で表される質量比(以下、「D/(A+B+C)比」ともいう。)は、0.03〜4が好ましい。D/(A+B+C)比が上記範囲内であれば、経時による錠剤の硬度低下をより効果的に抑制できる。
(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の1回当たりの服用量の合計は、46.001〜1170.5mgが好ましく、102.01〜713.2mgがより好ましい。
また、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の含有量の合計は、薬物層(第一の薬物層)の総質量に対して10〜95質量%が好ましく、20〜90質量%がより好ましい。
(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の1回当たりの服用量または含有量の合計が上記下限値以上であれば、経時による錠剤の硬度低下をより効果的に抑制できる。一方、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の1回当たりの服用量または含有量の合計が上記上限値以下であれば、服用性に優れた錠剤とすることができる。
<任意成分>
錠剤には、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分以外に、本発明の効果や錠剤物性、保存安定性等を損なわない範囲内であれば、任意成分が含まれていてもよい。
任意成分としては、(A)成分および(D)成分以外の生理活性成分、(B)成分および(C)成分以外の添加剤などが挙げられる。
生理活性成分としては、例えば(A)成分および(B)成分以外の解熱鎮痛成分(例えばピロキシカム、メロキシカム、アンピロキシカム、セロコキシブ、ロフェコキシブ、チアラミド、エテンザミド、スルピリン等)が挙げられる。
また、解熱鎮痛成分以外の生理活性成分も配合可能である。解熱鎮痛成分以外の生理活性成分としては、例えば鎮静催眠成分(アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素等)、抗ヒスタミン成分(塩酸イソチペンジル、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェテロール、塩酸トリプロリジン、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸メトジラジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、テオクル酸ジフェニルピラリン、ナパジシル酸メブヒドロリン、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジフェテロール等)、中枢興奮成分(安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン、無水カフェイン等)、鎮咳去痰成分(コデインリン酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩、ジメモルファンリン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩、メトキシフェナミン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩、カルボシステイン、アセチルシステイン、エチルシステイン、dl−メチルエフェドリン、ブロムヘキシン塩酸塩、セラペプターゼ、塩化リゾチーム、アンブロキソール、テオフィリン、アミノフィリン等)、ビタミン成分(ビタミンB1およびその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB2およびその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンCおよびその誘導体並びにそれらの塩類、ヘスペリジンおよびその誘導体並びにそれらの塩類等)などが挙げられる。
これら生理活性成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。特に、錠剤がカフェイン、無水カフェインおよびアリルイソプロピルアセチル尿素からなる群より選ばれる1種以上をさらに含めば、保存後の錠剤の臭い変化を抑制でき、保存安定性のより高い錠剤が得られる。
添加剤としては、例えば結合剤、賦形剤、崩壊剤、香料、滑沢剤、甘味剤、酸味剤などが挙げられる。
結合剤としては、例えば澱粉、ショ糖、α化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、アラビアゴム末、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリン、シクロデキストリン、ヒプロメロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコールポリエチレングリコールなどが挙げられる。
賦形剤としては、例えば結晶セルロース、乳糖、乳糖造粒物、マンニトール、コーンスターチ、L−システイン、メチルエチルセルロース、キシリトール、エリスリトール、トレハロース、マルチロール、ラクチトール、ソルビトールなどが挙げられる。
崩壊剤としては、例えば低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルスターチ、クロスカルメロースナトリウム、部分α化デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが挙げられる。
香料としては、例えばメントール、リモネン、植物精油(ハッカ油、ミント油、ライチ油、オレンジ油、レモン油等)などが挙げられる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、軽質無水ケイ酸、タルクなどが挙げられる。
甘味剤としては、例えばサッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチン酸二カリウム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、スクラロースなどが挙げられる。
酸味剤としては、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、乳酸およびこれらの塩などが挙げられる。
これら添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。特に、錠剤が低置換度ヒドロキシプロピルセルロースをさらに含めば、保存後の錠剤の臭い変化を抑制でき、保存安定性のより高い錠剤が得られる。
<水分量>
錠剤中の水分量は、錠剤の総質量に対して1〜15質量%が好ましく、1.5〜13質量%がより好ましく、1.5〜7質量%がより好ましい。
錠剤中の水分量が上記下限値以上であれば、経時による錠剤の硬度低下をより効果的に抑制できる。一方、錠剤中の水分量が上記上限値以下であれば、経時による錠剤の変色および不快臭をより効果的に抑制できると共に、薬物層を構成する粉体の流動性が向上し、打錠前の臼への粉体の充填性が良好となり、錠剤の質量偏差が小さくなる。
水分量の測定法は電子水分計で、錠剤の粉砕物を120℃で10分間熱したときの乾燥減量から算出することができる。電子水分計としては、例えは株式会社島津製作所製の「MOISTURE BALANCE MOC−120H」などを用いることができる。
錠剤中の水分量は、錠剤の製造時における加水または乾燥により調整できる。なお、(D)成分としてロキソプロフェンナトリウム二水和物等の水和物を用いる場合、錠剤中の水分量には、この水和物により持ち込まれる水分量も含まれる。
<錠剤の形態>
錠剤の寸法は特に限定されないが、錠剤の取り扱いやすさと嚥下性の観点から錠剤の径として5〜14mmφが好ましく、6〜13mmφがより好ましく、7〜12mmφがさらに好ましい。また1錠あたりの錠剤質量は、150mg〜550mgが好ましい。
また、錠剤の形状としては特に限定されないが、スミ角平錠、スミ丸平錠、丸みを帯びたR錠もしくは2段階R錠が好ましい。
錠剤は、単層構造(単層錠)であってもよいし、積層構造(積層錠)であってもよい。
錠剤が単層錠の場合、錠剤は、上述した(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を併有する層(薬物層)で構成される。一方、錠剤が積層錠の場合、錠剤は、前記薬物層と、薬物層以外の層(任意層)とで構成される。なお、錠剤が積層錠の場合、上述した任意成分は、薬物層のみに含まれていてもよいし、任意層のみに含まれていてもよいし、薬物層および任意層の両方に含まれていてもよい。錠剤が単層錠の場合、任意成分は薬物層に含まれる。
<コーティング錠>
本発明の第一の態様の錠剤は、別の実施態様として、当該錠剤を素錠とし、この素錠の表面にコーティング層を有するコーティング錠であってもよい。
コーティング層は、コーティング剤を含む構成素材より形成されている層である。かかるコーティング剤としては、崩壊性を著しく損なわないものを選択することが好ましく、中でも水溶性高分子化合物や可塑剤が好ましい。
水溶性高分子化合物としては、例えばカルメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース類;アラビアゴム、カルボキシビニルポリマー、ポビドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、単糖類、二糖類以上の多糖類(砂糖(グラニュー糖等)、乳糖、麦芽糖、キシロース、異性化乳糖等)、糖アルコール(パラチニット、ソルビトール、ラクチトール、エリスリトール、キシリトール、還元澱粉糖化物、マルチトール、マンニトール等)、水飴、異性化糖類、オリゴ糖、スクロース、トレハロース、還元澱粉糖化物(還元澱粉分解物等)などが挙げられる。特に、製造性および防湿性に優れる点からヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、ポリビニルアルコールが好ましい。
可塑剤としては、例えばクエン酸トリエチル、トリアセチン、カルナウバロウ等の日本薬局方(広川書店)および医薬品添加物規格(株式会社薬事日報社)等の公定書に記載されているものが挙げられる。
これらコーティング剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第一の態様において、コーティング層は(C)成分を含んでいてもよい。この場合、(C)成分は素錠とコーティング層の両方に含まれることとなる。コーティング層が(C)成分を含んでいれば、防湿性が高まる。
なお、コーティング錠の場合、素錠中の(A)成分の含有量は、コーティング錠(ただし、素錠が任意層を含む場合は任意層を除く。)の総質量に対して3〜85質量%が好ましく、10〜85質量%がより好ましい。素錠中の(B)成分の含有量は、コーティング錠(ただし、素錠が任意層を含む場合は任意層を除く。)の総質量に対して1〜90質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。素錠中の(C)成分の含有量は、コーティング錠(ただし、素錠が任意層を含む場合は任意層を除く。)の総質量に対して0.001〜0.2質量%が好ましく、0.005〜0.1質量%がより好ましく、0.01〜0.05質量%がより好ましい。なお、コーティング層が(C)成分を含むときは、素錠中の(C)成分の含有量とコーティング層中の(C)成分の含有量の合計が、コーティング錠(ただし、素錠が任意層を含む場合は任意層を除く。)の総質量に対して0.001〜0.2質量%が好ましく、0.005〜0.1質量%がより好ましく、0.01〜0.05質量%がより好ましい。素錠中の(D)成分の含有量は、コーティング錠(ただし、素錠が任意層を含む場合は任意層を除く。)の総質量に対して3〜85質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の含有量の合計は、コーティング錠(ただし、素錠が任意層を含む場合は任意層を除く。)の総質量に対して10〜95質量%が好ましく、20〜90質量%がより好ましい。
<製造方法>
(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を同一層に存在させるには、これらを一緒に打錠して、1つの層(薬物層)を形成すればよい。
以下、錠剤の製造方法の一例について説明する。
本発明の第一の態様の錠剤は、薬物層を構成する粉体(以下、「薬物含有粉体」という。)を打錠成形して薬物層を形成することで得られる。このようにして得られる錠剤は、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分が同一層に存在する。
錠剤の製造方法としては、例えば、臼と杵とを有する打錠機を用いて、薬物含有粉体を打錠成形して錠剤を得る工程(打錠工程)を有するものが挙げられる。
第一の態様における薬物含有粉体は、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を含有する粉体であればよく、必要に応じて任意成分を含有してもよい。
薬物含有粉体は、例えば粉体の(A)成分と、粉体の(B)成分と、粉体の(C)成分と、粉体の(D)成分との粉体混合物でもよいし、(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を含む造粒物を含むものでもよい。
薬物含有粉体は、予め混合されたものでもよく、新たに調製されたものでもよい。すなわち、錠剤の製造方法は、粉体の各成分を混合して薬物含有粉体を調製する工程(粉体調製工程)を有してもよい。
粉体調製工程は、粉体の(A)成分と、粉体の(B)成分と、粉体の(C)成分と、粉体の(D)成分とを混合して薬物含有粉体を得る。
粉体調製工程における混合方法としては特に限定されず、従来公知の粉体混合方法が挙げられる。
粉体調製工程に用いられる各成分は、公知の製造方法により得られたものでもよく、市販のものを用いてもよい。各成分は、原末がそのまま用いられてもよく、造粒されたものでもよい。
造粒したものを用いる場合、造粒方法は公知の造粒方法を採用できる。
打錠工程で用いられる打錠機としては、例えばロータリー式打錠機(株式会社菊水製作所製、「リブラ3L」)などが挙げられる。
打錠圧、回転盤の回転速度等の打錠条件は適宜設定される。
なお、錠剤が積層錠である場合、薬物含有粉体は、臼に最初に充填されてもよく、任意層を構成する成分よりも後に充填されてもよい。
(コーティング錠の製造方法)
コーティング錠は、前記製造方法により錠剤を製造し、得られた錠剤を素錠とし、この素錠の表面に上述したコーティング層を設けることで製造することができる。コーティング剤の調製方法、コーティング剤を含むコーティング層を素錠の表面に設ける方法は、従来知られた方法を用いることができる。例えば、まず、コーティング剤を水などの溶媒に分散させてコーティング剤の分散液であるコーティング液を得る。その後、前記コーティング液を噴霧などによって素錠を被覆するように設ける。その後、コーティング液の前記溶媒の成分を乾燥させ、コーティング錠を得る。
<作用効果>
本発明の第一の態様の錠剤によれば、(A)成分と(B)成分との組み合わせにおいて(C)成分を併用するので、時間が経過しても変色しにくい。しかも、これらの組み合わせにおいて、(D)成分をさらに用いるので、時間が経過しても錠剤の硬度が低下しにくい。
ところで、上述したように、特許文献2に記載の方法では、酢酸蒸気の使用により錠剤の変色を抑制しているが、錠剤の製造に用いる装置の腐食を早めるという問題があった。
しかし、本実施形態であれば、(C)成分の作用により錠剤の変色が抑制されるので、酢酸蒸気を使用する必要がない。よって、錠剤の製造に用いる装置が腐食しにくい。
「第二の態様」
[コーティング錠]
本発明の第二の態様のコーティング錠は、前記(A)成分、(B)成分および(D)成分を併有する層を有する素錠と、この素錠の表面に設けられた、前記(C)成分を含むコーティング層とを有する。
以下、(A)成分、(B)成分および(D)成分を併有する層を「薬物層」または「第二の薬物層」ともいう。
<素錠>
素錠は、薬物層(第二の薬物層)を有する。
薬物層に含まれる(A)成分、(B)成分および(D)成分としては、第一の態様の説明において先に例示した(A)成分、(B)成分および(D)成分がそれぞれ挙げられる。
素錠には、(A)成分、(B)成分および(D)成分以外に、本発明の効果や錠剤物性、保存安定性等を損なわない範囲内であれば、任意成分が含まれていてもよい。
任意成分としては、第一の態様の説明において先に例示した(A)成分および(D)成分以外の生理活性成分、(B)成分および(C)成分以外の添加剤などが挙げられる。
保存後のコーティング錠の臭い変化を抑制でき、保存安定性のより高いコーティング錠が得られる観点から、素錠は、任意成分としてカフェイン、無水カフェイン、アリルイソプロピルアセチル尿素および低置換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選ばれる1種以上をさらに含むことが好ましい。
第二の態様において、素錠は(C)成分を含んでいてもよい。この場合、(C)成分は素錠とコーティング層の両方に含まれることとなる。ただし、(C)成分がコーティング層のみに含まれ、素錠は(C)成分を含まない場合であっても、本発明の効果は十分に得られる。製造コストや製造の手間を考慮した場合、(C)成分はコーティング層のみに含まれ、素錠は(C)成分を含まないことが好ましい。
素錠中の水分量は、第一の態様の錠剤中の水分量と同様であり、その測定方法および調整方法なども第一の態様と同様である。
素錠の寸法および形状は、第一の態様の錠剤の寸法および形状と同様である。
素錠は、単層構造(単層錠)であってもよいし、積層構造(積層錠)であってもよい。
素錠が単層錠の場合、素錠は、上述した(A)成分、(B)成分および(D)成分を併有する層(薬物層)で構成される。一方、素錠が積層錠の場合、錠剤は、前記薬物層と、薬物層以外の層(任意層)とで構成される。なお、素錠が積層錠の場合、上述した任意成分は、薬物層のみに含まれていてもよいし、任意層のみに含まれていてもよいし、薬物層および任意層の両方に含まれていてもよい。錠剤が単層錠の場合、任意成分は薬物層に含まれる。
(A)成分の含有量は、コーティング錠(ただし、素錠が任意層を含む場合は任意層を除く。)の総質量に対して3〜85質量%が好ましく、10〜85質量%がより好ましい。
(B)成分の含有量は、コーティング錠(ただし、素錠が任意層を含む場合は任意層を除く。)の総質量に対して1〜90質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。
(D)成分の含有量は、コーティング錠(ただし、素錠が任意層を含む場合は任意層を除く。)の総質量に対して3〜85質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。
A/D比およびD/B比は、第一の態様と同様である。
(A)成分、(B)成分および(D)成分のそれぞれの1回当たりの服用量は、第一の態様と同様である。
<コーティング層>
コーティング層は素錠の表面に設けられた、コーティング剤を含む構成素材より形成されている層である。かかるコーティング剤としては、第一の態様の説明において先に例示した水溶性高分子化合物、可塑剤が挙げられる。
第二の態様において、コーティング層は(C)成分を含む。コーティング層が(C)成分を含むことで、コーティング錠の変色を抑制しつつ、防湿性が高まる。
コーティング層に含まれる(C)成分としては、第一の態様の説明において先に例示した(C)成分が挙げられ、保存後も変色しにくく、不快臭の抑制効果が高まる点から、無機顔料が好ましく、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄等の鉄を主成分とする無機顔料、酸化亜鉛、酸化チタンが好ましく、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタンがより好ましく、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、酸化チタンがさらに好ましい。
(C)成分の含有量は、コーティング錠(ただし、素錠が任意層を含む場合は任意層を除く。)の総質量に対して0.001〜0.2質量%が好ましく、0.005〜0.1質量%がより好ましく、0.01〜0.05質量%がより好ましい。
(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の含有量の合計は、コーティング錠(ただし、素錠が任意層を含む場合は任意層を除く。)の総質量に対して10〜95質量%が好ましく、20〜90質量%がより好ましい。
D/(A+B+C)比は、第一の態様と同様である。
(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の1回当たりの服用量の合計は、第一の態様と同様である。
<製造方法>
本発明の第二の態様のコーティング錠は、薬物層を構成する粉体(以下、「薬物含有粉体」という。)を打錠成形して素錠を得る工程(打錠工程)と、得られた素錠の表面にコーティング層を設ける工程(コーティング工程)とを有する。このようにして得られるコーティング錠は、(A)成分、(B)成分および(D)成分が同一層に存在する。
第二の態様における薬物含有粉体は、(A)成分、(B)成分および(D)成分を含有する粉体であればよく、必要に応じて任意成分を含有してもよい。また、第二の態様における薬物含有粉体は(C)成分を含有していてもよいが、製造コストや製造の手間を考慮した場合、(C)成分を含有しないことが好ましい。
薬物含有粉体は、例えば粉体の(A)成分と、粉体の(B)成分と、粉体の(D)成分との粉体混合物でもよいし、(A)成分、(B)成分および(D)成分を含む造粒物を含むものでもよい。
薬物含有粉体は、予め混合されたものでもよく、新たに調製されたものでもよい。すなわち、コーティング錠の製造方法は、粉体の各成分を混合して薬物含有粉体を調製する工程(粉体調製工程)を有してもよい。
第二の態様における粉体調製工程および打錠工程では、薬物含有粉体が(C)成分を含有しなくてもよいのに対し、第一の態様における粉体調製工程および打錠工程では、薬物含有粉体が(C)成分を必須成分として含有する点以外は、第1実施形態例と第2実施形態例における粉体調製工程および打錠工程は同じである。
コーティング工程では、打錠工程で得られた素錠の表面に、(C)成分を含むコーティング層を設ける。
コーティング層を設ける方法は、従来知られた方法を用いることができる。例えば、コーティング剤を水などの溶媒に分散させたコーティング剤の分散液に(C)成分を添加してコーティング液を得る。その後、前記コーティング液を噴霧などによって素錠を被覆するように設ける。その後、コーティング液の前記溶媒の成分を乾燥させ、コーティング錠を得る。
<作用効果>
本発明の第二の態様のコーティング錠によれば、(A)成分と(B)成分との組み合わせにおいて(C)成分を併用するので、時間が経過しても変色しにくい。しかも、これらの組み合わせにおいて、(D)成分をさらに用いるので、時間が経過してもコーティング錠の硬度が低下しにくい。
また第一の態様と同様に、本実施形態であれば、(C)成分の作用によりコーティング錠の変色が抑制されるので、酢酸蒸気を使用する必要がない。よって、コーティング錠の製造に用いる装置が腐食しにくい。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
各実施例および比較例で使用した原料、打錠条件および評価方法は、以下の通りである。
「使用原料」
(A)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・アセトアミノフェン:岩城製薬株式会社製、「ピレチノール」
(B)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・炭酸マグネシウム:協和化学工業株式会社製、「炭酸マグネシウム」
・乾燥水酸化アルミニウムゲル:協和化学工業株式会社製、「乾燥水酸化アルミニウムゲル SN」
・メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(メタケイ酸アルミン酸Mg):富士化学工業株式会社製、「ノイシリン」(登録商標)
・ケイ酸アルミン酸マグネシウム:富士化学工業株式会社製、「ノイシリンA」(登録商標)
・酸化マグネシウム:富田製薬株式会社製、「酸化マグネシウム」
・合成ヒドロタルサイト:協和化学工業株式会社製、「アルカマック SN」(登録商標)
・ケイ酸マグネシウム:富田製薬株式会社製、「ケイ酸マグネシウム」
・炭酸水素ナトリウム:旭硝子株式会社製、「重炭酸ナトリウムKF」
(C)成分として、以下に示す化合物を用いた。
・三二酸化鉄:癸巳化成株式会社製、「三二酸化鉄」
・黄色三二酸化鉄:癸巳化成株式会社製、「黄色三二酸化鉄」
・酸化亜鉛:堺化学工業株式会社製、「酸化亜鉛」
・酸化チタン:堺化学工業株式会社製、「酸化チタン」
(D)成分またはその代替品((D’)成分)として、以下に示す化合物を用いた。
・ロキソプロフェンナトリウム二水和物:大和薬品工業株式会社製、「日本薬局方 ロキソプロフェンナトリウム水和物」
・イブプロフェン:BASF社製、「Ibuprofen」
任意成分として、以下に示す化合物を用いた。
・乳糖造粒物:フロイント産業株式会社製、「乳糖G」
・クロスポビドン:BASF社製、「Kollidon CL−SF」(登録商標)
・ステアリン酸マグネシウム:太平化学産業株式会社製、「ステアリン酸マグネシウム」・無水カフェイン:BASF社製、「無水カフェイン 0.2/0.5」
・アリルイソプロピルアセチル尿素:金剛化学式会社製、「アリプロナール」
・低置換度ヒドロキシプロピルセルロース:信越化学工業株式会社製、「L−HPC LH−31」(登録商標)
コーティング層を形成する材料として、以下に示す化合物を用いた。
・コーティング剤:日本カラコン合同会社製、「オパドライ(ポリマーとしてヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用)」(商標)
[打錠条件]
・打錠機:ロータリー式打錠機(株式会社菊水製作所製、「リブラ3L」)
・盤回転速度:20rpm
・臼杵:直径9.5mm(2段R)×12本立て、刻印無し(キャップ高さ0.1mm、R1=3.4、R2=10)
・予圧:2kN(約20MPa、約200kg/cm
・本圧:10kN(約100MPa、約1000kg/cm
[評価方法]
<硬度評価>
得られた錠剤を、予め成形した樹脂シート(大成化工株式会社製、「TAS−230」、ポリプロピレン−環状ポリオレフィン−ポリプロピレンの積層体)のポケットに入れ、アルミニウム箔でPTP(プレススルーパッケージ)包装し、50℃75%RH条件下にて4週間保存した。
錠剤硬度破壊測定機(富山産業株式会社製、「TH−203CP」)を用いて、錠剤の硬度を測定した。
測定用の試料としては、保存前の錠剤と、保存後の錠剤のそれぞれ10錠ずつを用いた。そして、錠剤10錠の各硬度を測定し、これらの平均値を求めた。
保存前の錠剤の硬度の平均値から保存後の錠剤の硬度の平均値を差し引くことで、保存前後における錠剤の硬度低下(硬度差)を求め、以下の評価基準にて評価した。4点以上を合格とする。
コーティング錠についても同様にして硬度低下(硬度差)を求め、以下の評価基準にて評価した。4点以上を合格とする。
7:硬度低下が15N未満。
6:硬度低下が15N以上、20N未満。
5:硬度低下が20N以上、25N未満。
4:硬度低下が25N以上、30N未満。
3:硬度低下が30N以上、35N未満。
2:硬度低下が35N以上、40N未満。
1:硬度低下が40N以上。
<変色評価:定量評価>
得られた錠剤を、予め成形した樹脂シート(大成化工株式会社製、「TAS−230」、ポリプロピレン−環状ポリオレフィン−ポリプロピレンの積層体)のポケットに入れ、アルミニウム箔でPTP包装し、50℃の乾燥条件下にて6週間保存した。
保存前と、保存後の錠剤について、色差計(コニカミノルタ株式会社製)を用いてb値を測定し、保存後のb値から保存前のb値を差し引くことで、保存前後におけるb値の差(Δb)を求め、以下の評価基準にて評価した。3点以上を合格とする。
コーティング錠についても同様にして保存前後におけるb値の差(Δb)を求め、以下の評価基準にて評価した。3点以上を合格とする。
4:Δbが1.00未満。
3:Δbが1.00以上、2.50未満。
2:Δbが2.50以上、4.00未満。
1:Δbが4.00以上。
<臭い評価:定量評価>
得られた錠剤を、予め成形した樹脂シート(大成化工株式会社製、「TAS−230」、ポリプロピレン−環状ポリオレフィン−ポリプロピレンの積層体)のポケットに入れ、アルミニウム箔でPTP包装し、50℃75%RH条件下にて2ヶ月保存した。
保存前と、保存後の錠剤について、臭いセンサー(相互薬工株式会社製、「Fragarance Sensor SF−105」)を用いて臭いの強度を測定し、保存後の臭いの強度から保存前の臭いの強度を差し引くことで、保存前後における臭いの強度の変化量を求め、以下の評価基準にて評価した。5点以上を合格とする。
コーティング錠についても同様にして保存前後における臭いの強度の変化量を求め、以下の評価基準にて評価した。5点以上を合格とする。
7:変化量が41Hz未満。
6:変化量が41Hz以上、55Hz未満。
5:変化量が55Hz以上、70Hz未満。
4:変化量が70Hz以上、85Hz未満。
3:変化量が85Hz以上、100Hz未満。
2:変化量が100Hz以上、115Hz未満。
1:変化量が115Hz以上。
<臭い評価:官能評価>
得られた錠剤を、予め成形した樹脂シート(大成化工株式会社製、「TAS−230」、ポリプロピレン−環状ポリオレフィン−ポリプロピレンの積層体)のポケットに入れ、アルミニウム箔でPTP包装し、50℃75%RH条件下にて2ヶ月保存した。
保存後の錠剤について、成人男性5名による官能評価を実施し、以下の評価基準にて評価し、5名の平均値を求めた。4点以上を合格とする。
コーティング錠についても同様にして官能評価を実施し、以下の評価基準にて評価した。4点以上を合格とする。
6:臭いを感じない。
5:ほとんど臭いを感じない。
4:やや臭いが感じられるが、服用には問題ない。
3:やや不快な臭いが感じられる。
2:不快な臭いを感じる。
1:極めて不快な臭いに変化しており、服用が憚られる。
[実施例1〜27、36〜41]
混合容器に、1錠当たりの組成が表1〜3、5に示す配合組成となるように、(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分と任意成分とを投入して混合した後、前記打錠条件にて打錠成形し、薬物層からなる錠剤(単層錠)を得た。このとき、錠剤の初期硬度が70〜90Nとなるように調整した。
得られた錠剤について、硬度評価、変色評価および臭い評価を行った。結果を表1〜3、5に示す。
[実施例28〜35]
混合容器に、1錠当たりの組成が表4に示す配合組成となるように、(A)成分と(B)成分と(D)成分と任意成分とを投入して混合した後、前記打錠条件にて打錠成形し、薬物層からなる錠剤(単層錠)を得た。このとき、錠剤の初期硬度が70〜90Nとなるように調整した。
得られた錠剤を素錠とし、以下のようにして素錠の表面にコーティング層を設けた。
すなわち、濃度が20質量%となるようにコーティング剤を水に分散させた分散液に、(C)成分を配合してコーティング液を調製した。アクアコーター48型(フロイント産業株式会社製)を用いて、給気温度60℃、給気風量2.3m/分、排気温度42±2℃の条件下で、前記コーティング液を素錠に噴霧した。その後、給気温度60℃、給気風量2.3m/分で20分間乾燥させ、素錠の表面にコーティング層が設けられたコーティング錠を得た。なお、1錠当たりの(C)成分の量(コーティング量)が表4に示す値となるように、分散液への(C)成分の配合量を調整し、1錠当たりのコーティング剤の量(コーティング量)が表4に示す値となるように、コーティング液の噴霧量を調整した。
得られたコーティング錠について、硬度評価、変色評価および臭い評価を行った。結果を表4に示す。
[比較例1〜3]
混合容器に、1錠当たりの組成が表6に示す配合組成となるように、(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分または(D’)成分と任意成分とを投入して混合した後、前記打錠条件にて打錠成形し、薬物層からなる錠剤(単層錠)を得た。このとき、錠剤の初期硬度が70〜90Nとなるように調整した。
得られた錠剤について、硬度評価、変色評価および臭い評価を行った。結果を表6に示す。
[参考例A、B]
混合容器に、1錠当たりの組成が表6に示す配合組成となるように、(A)成分と(B)成分と(C)成分と(D)成分と任意成分とを投入して混合した後、前記打錠条件にて打錠成形し、薬物層からなる錠剤(単層錠)を得た。このとき、錠剤の初期硬度が70〜90Nとなるように調整した。
得られた錠剤について、硬度評価、変色評価および臭い評価を行った。結果を表6に示す。
Figure 2018039801
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表中、「A/D比」は、(A)成分/(D)成分で表される質量比である。「A/D’比」は、(A)成分/(D’)成分で表される質量比である。「D/B比」は、(D)成分/(B)成分で表される質量比である。「D’/B比」は、(D’)成分/(B)成分で表される質量比である。「D/(A+B+C)比」は、(D)成分/((A)成分+(B)成分+(C)成分)で表される質量比である。「D’/(A+B+C)比」は、(D’)成分/((A)成分+(B)成分+(C)成分)で表される質量比である。「(A)+(B)+(C)+(D)」は、錠剤またはコーティング錠中の(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の合計含有量の割合である。「(A)+(B)+(C)+(D’)」は、錠剤中の(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D’)成分の合計含有量の割合である。
表1〜5の結果より、各実施例で得られた錠剤またはコーティング錠は、保存しても変色しにくく、かつ硬度が低下しにくかった。また、各実施例で得られた錠剤またはコーティング錠は、保存後の不快な臭いが抑制されたものであった。
一方、表6の結果より、(D)成分を含まない比較例1の錠剤、および(D)成分の代わりにイブプロフェンを用いた比較例2の錠剤は、硬度が低下しやすかった。
(C)成分を含まない比較例3の錠剤は、変色しやすかった。
なお、(A)成分および(B)成分のいずれか一方を含まない場合は、錠剤の硬度は低下しにくかった(参考例A、B)。これらの結果からも明らかなように、錠剤の硬度低下は(A)成分と(B)成分との組み合わせのときに発生する。
このように、本発明によれば、(A)成分および(B)成分に、(C)成分および(D)成分を添加するという簡便な方法により、錠剤の変色および硬度の低下を抑制できた。

Claims (14)

  1. 下記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を併有する層を有する、錠剤。
    (A)成分:アセトアミノフェン
    (B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上
    (C)成分:着色剤
    (D)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
  2. 前記(C)成分が三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、酸化亜鉛および酸化チタンからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の錠剤。
  3. (A)成分/(D)成分で表される質量比が0.25〜15である、請求項1または2に記載の錠剤。
  4. (D)成分/(B)成分で表される質量比が0.04〜5である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の錠剤。
  5. (D)成分/((A)成分+(B)成分+(C)成分)で表される質量比が0.03〜4である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の錠剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の錠剤を素錠とし、前記素錠の表面にコーティング層を有する、コーティング錠。
  7. 下記(A)成分、(B)成分および(D)成分を併有する層を有する素錠と、前記素錠の表面に設けられた、下記(C)成分を含むコーティング層とを有する、コーティング錠。
    (A)成分:アセトアミノフェン
    (B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上
    (C)成分:着色剤
    (D)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
  8. 前記(C)成分が三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、酸化亜鉛および酸化チタンからなる群より選ばれる1種以上である、請求項7に記載のコーティング錠。
  9. (A)成分/(D)成分で表される質量比が0.25〜15である、請求項7または8に記載のコーティング錠。
  10. (D)成分/(B)成分で表される質量比が0.04〜5である、請求項7〜9のいずれか一項に記載のコーティング錠。
  11. (D)成分/((A)成分+(B)成分+(C)成分)で表される質量比が0.03〜4である、請求項7〜10のいずれか一項に記載のコーティング錠。
  12. 下記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分を含む薬物含有粉体を打錠成形して錠剤を得る工程を有する、錠剤の製造方法。
    (A)成分:アセトアミノフェン
    (B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上
    (C)成分:着色剤
    (D)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
  13. 請求項12に記載の錠剤の製造方法により錠剤を製造し、得られた錠剤を素錠とし、前記素錠の表面にコーティング層を設ける、コーティング錠の製造方法。
  14. 下記(A)成分、(B)成分および(D)成分を含む薬物含有粉体を打錠成形して素錠を得る工程と、前記素錠の表面に下記(C)成分を含むコーティング層を設ける工程と、を有する、コーティング錠の製造方法。
    (A)成分:アセトアミノフェン
    (B)成分:乾燥水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上
    (C)成分:着色剤
    (D)成分:ロキソプロフェンおよびその塩からなる群より選ばれる1種以上
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JP2015193600A (ja) * 2014-03-18 2015-11-05 ライオン株式会社 錠剤及びその製造方法

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