JP2018037705A - 光電変換装置、画像読み取り装置 - Google Patents

光電変換装置、画像読み取り装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の局所的な温度上昇を抑制する。【解決手段】受光部48は、奥行方向Xの上流側から下流側に向かって複数の光電変換素子を並べてなる光電変換素子列と、光電変換素子列が取り付けられる配線基板81と、光電変換素子列よりも奥行方向Xの下流側で配線基板81に取り付けられ、光電変換素子列から出力される出力信号に処理を施す前半第1処理回路82aと、光電変換素子列よりも奥行方向Xの上流側で配線基板81に取り付けられ、光電変換素子列から出力される他の出力信号に処理を施す後半第1処理回路83aとを含んでいる。【選択図】図3

Description

本発明は、光電変換装置、画像読み取り装置に関する。
光が照射された原稿からの反射光を、主走査方向に沿って並べられた複数の光電変換素子を有する光電変換素子列にて受光するとともに、原稿の読み取り位置を副走査方向に沿って順次移動させていくことで、原稿の画像を読み取る画像読み取り装置が知られている。
特許文献1には、光電変換素子列として用いられるCCD(Charge Coupled Device)と、CCDで読み取った画像データ(アナログ電気信号)に処理を施す処理回路と、を実装してなるセンサ基板が記載されている。
特開2011−250347号公報
ここで、光電変換素子列および処理回路は、ともに、給電に伴って動作し、且つ、動作に伴って発熱する。このため、光電変換素子列と処理回路とを同じ基板に取り付けた場合、これらの位置関係によっては、基板に局所的な温度上昇が生じることがあった。
本発明は、基板の局所的な温度上昇を抑制することを目的とする。
請求項1記載の発明は、一端から他端に向かう一方向に複数の光電変換素子を並べてなる光電変換素子列と、前記光電変換素子列が取り付けられる基板と、前記光電変換素子列の前記一端よりも前記一方向における外側で前記基板に取り付けられ、当該光電変換素子列のうち、当該一端側に配置された前記光電変換素子から出力される出力信号に処理を施す処理回路と、前記光電変換素子列の前記他端よりも前記一方向における外側で前記基板に取り付けられ、当該光電変換素子列のうち、当該他端側に配置された前記光電変換素子から出力される他の出力信号に処理を施す他の処理回路とを含む光電変換装置である。
請求項2記載の発明は、前記光電変換素子列の前記一端と前記他端との間において当該光電変換素子列と交差するように前記基板に取り付けられ、前記光電変換素子列に制御信号を出力する出力回路をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の光電変換装置である。
請求項3記載の発明は、前記基板には、前記光電変換素子列の前記一端と前記処理回路との間において当該基板を貫通する貫通孔と、当該光電変換素子列の前記他端と前記他の処理回路との間において当該基板を貫通する他の貫通孔とが設けられることを特徴とする請求項1または2記載の光電変換装置である。
請求項4記載の発明は、前記基板に設けられた前記貫通孔および前記他の貫通孔の周縁には、配線パターンの一部が露出していることを特徴とする請求項3記載の光電変換装置である。
請求項5記載の発明は、請求項3記載の光電変換装置と、前記光電変換装置を支持する支持部材とを含み、前記支持部材は、前記貫通孔および前記他の貫通孔を用いて前記光電変換装置を支持する画像読み取り装置である。
請求項6記載の発明は、原稿に光を照射する光源と、前記原稿からの反射光を集光するレンズと、前記レンズにて集光された光を光電変換する、請求項1記載の光電変換装置とを含む画像読み取り装置である。
請求項7記載の発明は、前記光電変換装置における前記基板のうち、前記光電変換素子列が取り付けられていない側の面に向けて風を送る送風装置をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の画像読み取り装置である。
請求項1記載の発明によれば、基板の局所的な温度上昇を抑制することができる。
請求項2記載の発明によれば、基板の局所的な温度上昇をさらに抑制することができる。
請求項3記載の発明によれば、基板の局所的な温度上昇をさらに抑制することができる。
請求項4記載の発明によれば、基板の局所的な温度上昇をさらに抑制することができる。
請求項5記載の発明によれば、基板の局所的な温度上昇を抑制することができる。
請求項6記載の発明によれば、基板の局所的な温度上昇を抑制することができる。
請求項7記載の発明によれば、基板の局所的な温度上昇をさらに抑制することができる。
本実施の形態が適用される画像読み取り装置の全体構成の一例を示す図である。 受光部を、奥行方向の上流側且つ幅方向の上流側からみた斜視図である。 受光部を、幅方向の下流側からみた背面図である。 CCDユニットを、幅方向の上流側からみた正面図である。 CCDユニットの内部構成を説明するための図である。 受光部における電源系統を示す図である。 受光部における、CCDユニットに対する入力信号系統を示す図である。 受光部における、CCDユニットからの出力信号系統を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[画像読み取り装置の構成]
図1は、本実施の形態が適用される画像読み取り装置の全体構成の一例を示す図である。
この画像読み取り装置は、積載された原稿束から原稿Mを順次搬送する原稿送り装置10と、原稿Mの画像をスキャンして読み取るスキャン装置40とを備えている。
以下では、図1に示す画像読み取り装置において、図中奥側から手前側に向かう方向を奥行方向Xと称し、図中左側から右側に向かう方向を幅方向Yと称し、図中下側から上側に向かう方向を高さ方向Zと称する。そして、本実施の形態では、一方向の一例としての奥行方向Xが画像読み取り動作における主走査方向に対応し、幅方向Yが画像読み取り動作における副走査方向に対応する。
原稿送り装置10は、複数枚の原稿Mからなる原稿束を積載する原稿収容部11と、この原稿収容部11の下方に設けられ、読み取りが終了した原稿Mを積載する排紙収容部12とを備える。また、原稿送り装置10は、原稿収容部11の原稿Mを取り出して搬送する取り出しロール13と、取り出しロール13の原稿搬送方向下流側に設けられ、原稿Mを1枚ずつに捌く捌き機構14とを備える。さらに、原稿送り装置10において、原稿Mが搬送される搬送路15には、原稿搬送方向上流側から順に、第1搬送ロール16、第2搬送ロール17、第3搬送ロール18および第4搬送ロール19が設けられる。これらのうち、第1搬送ロール16および第2搬送ロール17は、スキャン装置40による読み取り位置に向けて原稿Mを送り出す。第3搬送ロール18は、読み取り位置を通過することによりスキャン装置40にて読み込まれた原稿Mをさらに下流に搬送する。そして、第4搬送ロール19は、読み込まれた原稿Mをさらに搬送するとともに排紙収容部12に排出する。
また、原稿送り装置10のうち、スキャン装置40による読み取り位置には、奥行方向Xに沿って伸びるとともに白色の板状部材にて構成され、読み取り位置を通過する原稿Mの背景ともなる反射板20が設けられている。この反射板20は、シェーディング補正用の白基準としても用いられる。
一方、スキャン装置40は、上述した原稿送り装置10を開閉可能に支持するとともに、原稿送り装置10によって搬送される原稿Mの読み取りを行う。このスキャン装置40は、装置フレーム41と、第1プラテンガラス42Aと、第2プラテンガラス42Bとを備えている。
装置フレーム41は、原稿送り装置10を開閉可能に支持するとともにスキャン装置40の筐体を構成する。第1プラテンガラス42Aは、装置フレーム41の上部側に取り付けられるとともに、読み取り対象となる原稿Mが静止させた状態で置かれる。第2プラテンガラス42Bと、装置フレーム41の上部側において反射板20の下方に設けられ、その上部を、原稿送り装置10によって搬送される、読み取り対象となる原稿Mが通過する。
また、スキャン装置40は、第2プラテンガラス42Bの下に静止しあるいは第1プラテンガラス42Aの下を幅方向Yに沿って移動することで、原稿Mの画像を読み込むフルレートキャリッジ43と、静止あるいは幅方向Yに沿って移動することで、フルレートキャリッジ43から得られた光を結像部へ供給するハーフレートキャリッジ45とを備えている。ここで、フルレートキャリッジ43は、原稿Mに光を照射する光源装置44A(白色光源)および光源装置44Aからの光を原稿Mに向けて反射する光源ミラー44Bと、原稿Mから得られた反射光を受光する第1ミラー46Aとを備えている。一方、ハーフレートキャリッジ45は、第1ミラー46Aから反射された光を結像用レンズ47に向けて反射する、第2ミラー46Bおよび第3ミラー46Cを有している。
さらにまた、スキャン装置40は、結像用レンズ47および受光部48を備えている。そして、光電変換装置の一例としての受光部48は、結像用レンズ47と対向する側に配置されるCCD(CCD(Charge Coupled Device))ユニット60と、結像用レンズ47からみてCCDユニット60の背面側に配置され、CCDユニット60を保持するとともにCCDユニット60と電気的に接続される基板ユニット80とを有している。
これらのうち、結像用レンズ47は、第3ミラー46Cから得られた光学像を光学的に縮小する。また、受光部48に設けられたCCDユニット60は、結像用レンズ47によって結像された光学像を光電変換する。つまり、スキャン装置40では、所謂縮小光学系を用いてCCDユニット60に像を結像させている。また、本実施の形態では、CCDユニット60として、後述するように、主走査方向に沿って設けられた赤用、緑用および青用の各光電変換素子列を、副走査方向に並べて配置したものを用いている。これにより、CCDユニット60を用いて、原稿Mに形成された画像を、フルカラー画像として読み取っている。また、CCDユニット60とともに受光部48を構成する基板ユニット80は、CCDユニット60や自身に設けられた回路素子等に対する電源供給および各種制御と、CCDユニット60から供給される原稿Mの画像データに対する各種画像処理とを行う。
また、スキャン装置40は、送風ファン49および台座50を備えている。ここで、送風装置の一例としての送風ファン49は、結像用レンズ47からみて基板ユニット80の背面側(幅方向Yの下流側)に配置されており、基板ユニット80に向けて送風を行う。また、支持部材の一例としての台座50は、装置フレーム41の底部内側に固定されており、この台座50に受光部48が取り付けられることで受光部48を固定した状態で支持する。さらに、台座50は、結像用レンズ47および送風ファン49を固定した状態で支持する。
さらに、スキャン装置40は、受光部48を含む各部に給電を行う電源部40Aと、受光部48から供給される画像の読み取り信号に各種処理を施す信号処理部40Bとをさらに備えている。
[画像読み取り動作]
ここで、図1に示す画像読み取り装置を用いた、原稿Mの画像読み取り動作について説明を行う。
(固定読み取りモード)
例えば第1プラテンガラス42Aに置かれた原稿Mの画像を読み取る固定読み取りモードでは、フルレートキャリッジ43とハーフレートキャリッジ45とが、2:1の割合で矢印方向(幅方向Y)に移動する。このとき、フルレートキャリッジ43に設けられた光源装置44Aからの光が、原稿Mの被読み取り面に照射される。そして、原稿Mからの反射光が第1ミラー46A、第2ミラー46B、および第3ミラー46Cの順に反射されて結像用レンズ47に導かれる。結像用レンズ47に導かれた光は、受光部48を構成するCCDユニット60の受光面に結像される。CCDユニット60を構成する各色用の光電変換素子列はそれぞれ1次元のセンサで構成されており、1ライン分を同時に処理している。このライン方向(主走査方向(奥行方向X))と交差する方向(副走査方向(幅方向Y))にフルレートキャリッジ43およびハーフレートキャリッジ45を移動させ、原稿Mの次の1ラインを読み取る。これを原稿Mの全体に亘って実行することで、1ページの原稿読み取りを完了させる。
(搬送読み取りモード)
一方、原稿送り装置10によって搬送される原稿Mの画像を読み取る搬送読み取りモードでは、副走査方向に搬送される原稿Mがこの第2プラテンガラス42Bの上を通過する。このとき、フルレートキャリッジ43およびハーフレートキャリッジ45は、図1に示す実線の位置に停止した状態におかれる。そして、搬送されてくる原稿Mの1ライン目の反射光が、第1ミラー46A、第2ミラー46B、および第3ミラー46Cを経て結像用レンズ47にて結像され、CCDユニット60によって画像が読み込まれる。すなわち、CCDユニット60によって主走査方向の1ライン分を同時に処理した後、原稿送り装置10によって搬送される原稿Mの次の主走査方向の1ライン分が読み込まれる。そして、原稿Mの先端が第2プラテンガラス42Bの読み取り位置に到達した後、この原稿Mの後端が第2プラテンガラス42B上の読み取り位置を通過することに伴って、原稿Mを主走査方向1ラインずつ順次読み取ることで、副走査方向に亘って1ページの原稿読み取りが完了する。
[受光部の構成]
次に、上述した受光部48の構成について、より具体的な説明を行う。
図2は、受光部48を、奥行方向Xの上流側且つ幅方向Yの上流側からみた斜視図である。なお、図2には、受光部48とともに、図1に示した結像用レンズ47と、後述する電源用ケーブル101および信号用ケーブル102とを示している。
以下では、受光部48において、基板ユニット80にCCDユニット60が取り付けられている側(幅方向Yの上流側)を正面と称し、基板ユニット80にCCDユニット60が取り付けられていない側(幅方向Yの下流側)を背面と称する。したがって、図2は、受光部48を正面側からみたものとなっている。
また、図3は、受光部48を、幅方向Yの下流側からみた背面図である。なお、図3には、受光部48とともに、図1に示した送風ファン49を破線で示している。ただし、図3には、図2に示した電源用ケーブル101および信号用ケーブル102を記載していない。
受光部48を構成するCCDユニット60は、正面側(背面側)が長方形状に形成された板状の部材である。CCDユニット60では、奥行方向Xの長さが、高さ方向Zの長さよりも大きい。また、CCDユニット60では、高さ方向Zの長さが、幅方向Yの長さよりも大きい。そして、CCDユニット60は、正面側に3つの光電変換素子列(図示せず)を露出させた状態で、その背面側が基板ユニット80の正面側に取り付けられている。このとき、結像用レンズ47は、CCDユニット60の正面側と対向するように配置される。なお、CCDユニット60の詳細については後述する。
また、受光部48を構成する基板ユニット80は、正面側(背面側)が長方形状に形成された板状の部材である。基板ユニット80では、奥行方向Xの長さが、高さ方向Zの長さよりも大きい。また、基板ユニット80では、高さ方向Zの長さが、幅方向Yの長さよりも大きい。ここで、基板ユニット80の奥行方向Xの長さは、CCDユニット60の奥行方向Xの長さよりも大きい。また、基板ユニット80の幅方向Yの長さは、CCDユニット60の幅方向Yの長さよりも大きい。
そして、基板ユニット80は、自身の奥行方向Xの両端部よりも内側にCCDユニット60の奥行方向Xの両端部が位置し、且つ、自身の幅方向Yの両端部よりも内側にCCDユニット60の幅方向Yの両端部が位置するように、自身の正面側にてCCDユニット60を保持している。なお、この例では、CCDユニット60における奥行方向Xの中央と、基板ユニット80における奥行方向Xの中央とが、共通の中心線Cにおいて重なるように、基板ユニット80に対するCCDユニット60の位置決め(取り付け)がなされている。
また、基板ユニット80は、配線基板81と、前半処理部82と、後半処理部83と、クロックバッファ回路群84と、アルミ電解コンデンサ群85と、フレームグランド86と、電源用コネクタ91と、信号用コネクタ92とを備えている。ここで、前半処理部82、後半処理部83、クロックバッファ回路群84、アルミ電解コンデンサ群85、フレームグランド86、電源用コネクタ91および信号用コネクタ92は、すべて、配線基板81の背面側に取り付けられている。
基板の一例としての配線基板81は、絶縁性基板に導電性パターンを形成してなるプリント基板で構成される。本実施の形態の配線基板81は、例えば、リジット基板の一種であるガラスエポキシ基板と、銅で形成された6層の配線パターンとを有する多層基板で構成されている。また、配線基板81には、CCDユニット60が、半田付けによって電気的に接続されるとともに機械的に固定されている。
前半処理部82は、CCDユニット60が出力する読み取り信号のうち、奥行方向Xの下流側に対応する前半(詳細は後述する)の読み取り信号に対し、予め定められた処理を施す。そして、本実施の形態の前半処理部82は、CCDユニット60から入力される前半の読み取り信号に第1処理を施す前半第1処理回路82aと、前半第1処理回路82aから入力される、第1処理済みの前半の読み取り信号に第2処理を施す前半第2処理回路82bとを有している。
後半処理部83は、CCDユニット60が出力する読み取り信号のうち、奥行方向Xの上流側に対応する後半(詳細は後述する)の読み取り信号に対し、予め定められた処理を施す。そして、本実施の形態の後半処理部83は、CCDユニット60から入力される後半の読み取り信号に第1処理を施す後半第1処理回路83aと、後半第1処理回路83aから入力される、第1処理済みの後半の読み取り信号に第2処理を施す後半第2処理回路83bとを有している。
なお、本実施の形態では、前半の読み取り信号が出力信号に、後半の読み取り信号が他の出力信号に、それぞれ対応している。
ここで、前半第1処理回路82aおよび後半第1処理回路83aは、共通の型の集積回路(Integrated Circuit:IC)で構成されている。そして、前半第1処理回路82aおよび後半第1処理回路83aは、上記第1処理として、それぞれ、CCDユニット60から入力される読み取り信号(アナログ信号)を増幅する増幅回路、増幅後の読み取り信号からノイズを除去するフィルタ回路、ノイズ除去後の読み取り信号をアナログ/デジタル変換するA/D変換回路、および、アナログ/デジタル変換後の読み取り信号をLVDS(Low voltage differential signaling)に準拠した読み取り信号に変換するLVDS回路等を備えている。本実施の形態では、後述するように、前半第1処理回路82aがクロックバッファ回路群84の制御も行うが、この機能自体は、後半第1処理回路83aにも備えられている。なお、これら前半第1処理回路82aおよび後半第1処理回路83aは、AFE(Analog Front End)と呼ばれることがある。
また、前半第2処理回路82bおよび後半第2処理回路83bも、共通の型の集積回路で構成されている。そして、前半第2処理回路82bおよび後半第2処理回路83bは、上記第2処理として、それぞれ、前半第1処理回路82aまたは後半第1処理回路83aから入力される第1処理済みの読み取り信号(LVDSに準拠したデジタル信号)を、V−by−Oneに準拠した読み取り信号に変換する。なお、V−by−Oneでは、読み取り信号を、シリアル方式の高速伝送信号として出力する。
次に、受光部48における前半処理部82および後半処理部83の取り付け位置について説明を行う。
まず、前半処理部82は、配線基板81の背面側のうち、配線基板81の正面側に取り付けられたCCDユニット60の奥行方向Xの下流側端部(前半側端部)よりも、奥行方向Xの下流側に取り付けられている。また、後半処理部83は、配線基板81の背面側のうち、配線基板81の正面側に取り付けられたCCDユニット60の奥行方向Xの上流側端部(後半側端部)よりも、奥行方向Xの上流側に取り付けられている。本実施の形態の受光部48では、配線基板81からみた場合、奥行方向Xにおいて、前半処理部82と後半処理部83との間に、CCDユニット60が位置していることになる。
そして、本実施の形態では、処理回路の一例としての前半第1処理回路82aと、他の処理回路の一例としての後半第1処理回路83aと、CCDユニット60とを、奥行方向Xに沿う直線上に並べて配置している。すなわち、本実施の形態では、前半第1処理回路82aと後半第1処理回路83aとで、CCDユニット60を挟んでいることになる。また、前半処理部82では、前半第2処理回路82bを、前半第1処理回路82aよりも高さ方向Zの上流側に配置している。すなわち、本実施の形態では、これら前半第1処理回路82aと前半第2処理回路82bとを、高さ方向Zに沿う直線上に並べて配置している。一方、後半処理部83でも、後半第2処理回路83bを、後半第1処理回路83aよりも高さ方向Zの上流側に配置している。すなわち、本実施の形態では、これら後半第1処理回路83aと後半第2処理回路83bとを、高さ方向Zに沿う直線上に並べて配置している。
出力回路の一例としてのクロックバッファ回路群84は、前半第1処理回路82aによる制御の下、CCDユニット60に対し、動作の基準となるクロック信号を生成して出力する。そして、クロックバッファ回路群84は、第1クロックバッファ回路841と、第2クロックバッファ回路842と、第3クロックバッファ回路843と、第4クロックバッファ回路844と、第5クロックバッファ回路845とを有している。これら第1クロックバッファ回路841〜第5クロックバッファ回路845は、共通の型の集積回路で構成されている。
次に、受光部48におけるクロックバッファ回路群84の取り付け位置について説明を行う。
クロックバッファ回路群84を構成する第1クロックバッファ回路841〜第5クロックバッファ回路845は、配線基板81の背面側のうち、配線基板81の正面側に取り付けられたCCDユニット60の奥行方向Xの下流側端部(前半側端部)および上流側端部(後半側端部)よりも、内側に取り付けられている。そして、本実施の形態では、これら5個の第1クロックバッファ回路841〜第5クロックバッファ回路845を、高さ方向Zに沿う中心線C上に並べて配置している。本実施の形態の受光部48では、配線基板81からみた場合、奥行方向Xに伸びるCCDユニット60と、高さ方向Zに伸びるクロックバッファ回路群84とが、十字状を呈するように配置されている。
そして、本実施の形態では、送風ファン49が、受光部48に設けられたクロックバッファ回路群84と対向する位置に取り付けられている。また、別の観点からみれば、送風ファン49は、CCDユニット60とクロックバッファ回路群84とが交差する領域と対向する位置に取り付けられているとみなすこともできる。
アルミ電解コンデンサ群85は、電源用コネクタ91から供給される直流電流のリップルを低減する平滑化処理を行い、平滑化処理された直流電流を、受光部48を構成する各部に供給する。そして、アルミ電解コンデンサ群85は、第1アルミ電解コンデンサ851と、第2アルミ電解コンデンサ852と、第3アルミ電解コンデンサ853と、第4アルミ電解コンデンサ854とを有している。
次に、受光部48におけるアルミ電解コンデンサ群85の取り付け位置について説明を行う。
アルミ電解コンデンサ群85を構成する第1アルミ電解コンデンサ851〜第4アルミ電解コンデンサ854は、配線基板81の背面側のうち、配線基板81の正面側に取り付けられたCCDユニット60の奥行方向Xの下流側端部(前半側端部)よりも、奥行方向Xの下流側にまとめて取り付けられている。すなわち、アルミ電解コンデンサ群85は、配線基板81のうち、奥行方向Xの下流側すなわち後述する電源用コネクタ91が取り付けられている側に取り付けられていることになる。これを別の観点からみれば、アルミ電解コンデンサ群85は、配線基板81のうち、奥行方向Xの上流側すなわち後述する信号用コネクタ92が取り付けられている側には取り付けられていないことになる。
フレームグランド86は、配線基板81に設けられた開口の周縁に、ある層の配線パターン(グランドプレーン)を露出させたものであって、受光部48を構成する各部の接地や冷却等に使用される。そして、フレームグランド86は、配線基板81における奥行方向Xの下流側(前半側)に設けられる前半側フレームグランド86Fと、配線基板81における奥行方向Xの上流側(後半側)に設けられる後半側フレームグランド86Lとを有している。
次に、受光部48におけるフレームグランド86の取り付け位置について説明を行う。
まず、貫通孔の一例としての前半側フレームグランド86Fは、配線基板81の背面側のうち、配線基板81の正面側に取り付けられたCCDユニット60の奥行方向Xの下流側端部(前半側端部)よりも、奥行方向Xの下流側に取り付けられている。また、前半側フレームグランド86Fは、配線基板81の背面側のうち、配線基板81の背面側に取り付けられた前半第1処理回路82aよりも、奥行方向Xの上流側に取り付けられている。本実施の形態の受光部48では、配線基板81からみた場合、奥行方向Xにおいて、CCDユニット60と前半第1処理回路82aとの間に、前半側フレームグランド86Fが位置していることになる。
また、他の貫通孔の一例としての後半側フレームグランド86Lは、配線基板81の背面側のうち、配線基板81の正面側に取り付けられたCCDユニット60の奥行方向Xの上流側端部(後半側端部)よりも、奥行方向Xの上流側に取り付けられている。また、後半側フレームグランド86Lは、配線基板81の背面側のうち、配線基板81の背面側に取り付けられた後半第1処理回路83aよりも、奥行方向Xの下流側に取り付けられている。本実施の形態の受光部48では、配線基板81からみた場合、奥行方向Xにおいて、CCDユニット60と後半第1処理回路83aとの間に、後半側フレームグランド86Lが位置していることになる。
そして、本実施の形態では、台座50(図1参照)に受光部48を取り付けて固定する際に、配線基板81に設けられたフレームグランド86が利用されている。すなわち、台座50の板金に設けられた開口(図示せず)と、配線基板81に設けられたフレームグランド86とを、ネジ等を用いて接続、固定している。なお、板金を含む台座50は、ステンレス等の金属材料で構成されている。
電源用コネクタ91は、スキャン装置40に設けられた電源部40A(図1参照)と電源用ケーブル101を介して接続され、電源部40Aから電源用ケーブル101を介して供給されてくる直流電流を、アルミ電解コンデンサ群85に供給する。ここで、本実施の形態の電源用コネクタ91には、電源部40Aから、電圧の大きさが異なる複数の直流電流が供給されるようになっている。なお、電源線の一例としての電源用ケーブル101は、電源用コネクタ91に対し着脱自在である。
次に、受光部48における電源用コネクタ91の取り付け位置について説明を行う。
電源用コネクタ91は、配線基板81の背面側のうち、配線基板81の正面側に取り付けられたCCDユニット60の奥行方向Xの下流側端部(前半側端部)よりも、奥行方向Xの下流側且つ高さ方向Zの下流側に取り付けられている。本実施の形態の受光部48では、奥行方向Xにおいて、アルミ電解コンデンサ群85が配置されている側に、電源用コネクタ91が配置されていることになる。
信号用コネクタ92は、スキャン装置40に設けられた信号処理部40B(図1参照)と信号用ケーブル102を介して接続され、前半第2処理回路82bおよび後半第2処理回路83bから供給されるシリアル方式の高速伝送信号(V−by−One)を、信号用ケーブル102を介して信号処理部40Bに供給する。なお、信号線の一例としての信号用ケーブル102は、信号用コネクタ92に対し着脱自在である。
次に、受光部48における信号用コネクタ92の取り付け位置について説明を行う。
信号用コネクタ92は、配線基板81の背面側のうち、配線基板81の正面側に取り付けられたCCDユニット60の奥行方向Xの上流側端部(後半側端部)よりも、奥行方向Xの上流側且つ高さ方向Zの下流側に取り付けられている。本実施の形態の受光部48では、奥行方向Xにおいて、アルミ電解コンデンサ群85が配置されていない側に、信号用コネクタ92が配置されていることになる。
[CCDユニットの構成]
図4は、CCDユニット60を、幅方向Yの上流側からみた正面図である。
CCDユニット60は、長方形状を呈するCCD用基板60Sと、CCD用基板60Sの正面側に並べて取り付けられた、3本の光電変換素子列61R、61G、61Bとを備えている。これら3本の光電変換素子列61R、61G、61Bは、それぞれがCCDイメージセンサで構成されており、高さ方向Zに並べて配置されている。
まず、高さ方向Zの最下方側(副走査方向の最上流側に対応)に位置する光電変換素子列61Rには、赤色光を選択的に透過するフィルタが取り付けられている。以下では、赤色光検出用のイメージセンサとして機能する光電変換素子列61Rを、赤用光電変換素子列61Rと称する。
次に、赤用光電変換素子列61Rよりも高さ方向Zの上方側(副走査方向の下流側に対応)に位置する光電変換素子列61Gには、緑色光を選択的に透過するフィルタが取り付けられている。以下では、緑色光検出用のイメージセンサとして機能する光電変換素子列61Gを、緑用光電変換素子列61Gと称する。
続いて、緑用光電変換素子列61Gよりも高さ方向Zの上方側(副走査方向の下流側に対応)に位置する光電変換素子列61Bには、青色光を選択的に透過するフィルタが取り付けられている。以下では、青色光検出用のイメージセンサとして機能する光電変換素子列61Bを、青用光電変換素子列61Bと称する。
ここで、赤用光電変換素子列61R、緑用光電変換素子列61Gおよび青用光電変換素子列61Bは、それぞれ、奥行方向X(主走査方向)に沿って設けられている。したがって、赤用光電変換素子列61R、緑用光電変換素子列61Gおよび青用光電変換素子列61Bは、互いに平行な位置関係にある。
本実施の形態において、赤用光電変換素子列61R、緑用光電変換素子列61Gおよび青用光電変換素子列61Bは、それぞれ、例えば正方形状の光電変換素子(フォトダイオード)600を複数(この例では7500個)、奥行方向Xに沿って並べることで構成されている。そして、本実施の形態では、赤用光電変換素子列61R、緑用光電変換素子列61Gおよび青用光電変換素子列61Bのそれぞれにおいて、奥行方向Xの中央となる3750番目の光電変換素子600と3751番目の光電変換素子600との間を、中心線Cが通過している。
以下の説明においては、赤用光電変換素子列61R、緑用光電変換素子列61Gおよび青用光電変換素子列61Bのそれぞれを構成する7500個の光電変換素子600のうち、中心線Cよりも奥行方向Xの下流側に位置する1番目から3500番目までを「前半」と称し、中心線Cよりも奥行方向Xの上流側に位置する3501番目から7500番目までを「後半」と称する。そして、本実施の形態では、奥行方向Xの最下流側に位置する1番目の光電変換素子600が「一端」に、奥行方向Xの最上流側に位置する7500番目の光電変換素子600が「他端」に、それぞれ対応している。
[CCDユニットの内部構成]
図5は、CCDユニット60の内部構成を説明するための図である。なお、図5には、CCDユニット60とともに、図3に示した前半第1処理回路82aおよび後半第1処理回路83aを示している。
本実施の形態では、画像読取動作における受光部48での画像処理の高速化を図るため、赤用光電変換素子列61R(7500個の光電変換素子600)の読み取り信号(アナログ信号)を、前半(1番目〜3500番目)と後半(3501番目〜7500番目)とに分割し、且つ、奇数(1番目、3番目、…、7499番目)と偶数(2番目、4番目、…、7500番目)とに分割して出力している。したがって、赤用光電変換素子列61Rからは、前半且つ奇数番目(前半奇数と称する)、前半且つ偶数番目(前半偶数と称する)、後半且つ奇数番目(後半奇数と称する)、後半且つ偶数番目(後半偶数と称する)という4つの系統にて、読み取り信号の出力が行われる。なお、このことについては、緑用光電変換素子列61Gおよび青用光電変換素子列61Bも同じである。
CCDユニット60は、赤色の画像の検出に用いられる赤用検出部60Rと、緑色の画像の検出に用いられる緑用検出部60Gと、青色の画像の検出に用いられる青用検出部60Bとを有している。
(青用検出部)
青用検出部60Bは、上述した青用光電変換素子列61Bと、青用シフトゲート62Bと、青奇数用シフトレジスタ63Bと、青用トランスファゲート64Bと、青偶数用シフトレジスタ65Bとを備えている。
青用シフトゲート62Bは、青用光電変換素子列61Bに接続されている。そして、青用シフトゲート62Bは、青用の7500個の光電変換素子600のすべてに対応して設けられている。
青奇数用シフトレジスタ63Bは、青用シフトゲート62Bに接続されている。そして、青奇数用シフトレジスタ63Bは、青用の7500個の光電変換素子600からの出力のうち、奇数番目の光電変換素子600(3750個)の出力を内部で順次転送し、前半第1処理回路82aと後半第1処理回路83aとに振り分けて出力する。より具体的に説明すると、青奇数用シフトレジスタ63Bは、青前半奇数用シフトレジスタ63BFOと、青後半奇数用シフトレジスタ63BLOとを有している。そして、青前半奇数用シフトレジスタ63BFOは、青用の前半奇数の光電変換素子600(1750個)の出力を前半第1処理回路82aに転送し、青後半奇数用シフトレジスタ63BLOは、青用の後半奇数の光電変換素子600(1750個)の出力を後半第1処理回路83aに転送する。
青用トランスファゲート64Bは、青奇数用シフトレジスタ63Bに接続されている。そして、青用トランスファゲート64Bは、青用シフトゲート62Bの出力のうち、青奇数用シフトレジスタ63Bから外部に出力されていない、青用の偶数番目の光電変換素子600(3750個)に対応して設けられている。
青偶数用シフトレジスタ65Bは、青用トランスファゲート64Bに接続されている。そして、青偶数用シフトレジスタ65Bは、青用の偶数番目の光電変換素子600(3750個)の出力を内部で順次転送し、前半第1処理回路82aと後半第1処理回路83aとに振り分けて出力する。より具体的に説明すると、青偶数用シフトレジスタ65Bは、青前半偶数用シフトレジスタ65BFEと、青後半偶数用シフトレジスタ65BLEとを有している。そして、青前半偶数用シフトレジスタ65BFEは、青用の前半偶数の光電変換素子600(1750個)の出力を前半第1処理回路82aに転送し、青後半偶数用シフトレジスタ65BLEは、青用の後半偶数の光電変換素子600(1750個)の出力を後半第1処理回路83aに転送する。
(赤用検出部)
赤用検出部60Rは、上述した赤用光電変換素子列61Rと、赤用シフトゲート62Rと、赤奇数用シフトレジスタ63Rと、赤用トランスファゲート64Rと、赤偶数用シフトレジスタ65Rとを備えている。また、赤奇数用シフトレジスタ63Rは、赤前半奇数用シフトレジスタ63RFOと、赤後半奇数用シフトレジスタ63RLOとを有している。さらに、赤偶数用シフトレジスタ65Rは、赤前半偶数用シフトレジスタ65RFEと、赤後半偶数用シフトレジスタ65RLEとを有している。
赤用検出部60Rの構成は、上述した青用検出部60Bの構成と同じであるため、ここではその詳細な説明を省略する。すなわち、赤用シフトゲート62Rは青用シフトゲート62Bに、赤奇数用シフトレジスタ63Rは青奇数用シフトレジスタ63Bに、赤用トランスファゲート64Rは青用トランスファゲート64Bに、赤偶数用シフトレジスタ65Rは青偶数用シフトレジスタ65Bに、それぞれ対応する。
(緑用検出部)
緑用検出部60Gは、上述した緑用光電変換素子列61Gと、緑奇数用シフトゲート62Gと、緑奇数用シフトレジスタ63Gと、緑偶数用シフトゲート64Gと、緑偶数用シフトレジスタ65Gとを備えている。
緑奇数用シフトゲート62Gは、緑用光電変換素子列61Gに接続されている。そして、緑奇数用シフトゲート62Gは、緑用の7500個の光電変換素子600のうち、奇数番目の光電変換素子600(3750個)に対応して設けられている。
緑奇数用シフトレジスタ63Gは、緑奇数用シフトゲート62Gに接続されている。そして、緑奇数用シフトレジスタ63Gは、緑用の奇数番目の光電変換素子600(3750個)の出力を内部で順次転送し、前半第1処理回路82aと後半第1処理回路83aとに振り分けて出力する。より具体的に説明すると、緑奇数用シフトレジスタ63Gは、緑前半奇数用シフトレジスタ63GFOと、緑後半奇数用シフトレジスタ63GLOとを有している。そして、緑前半奇数用シフトレジスタ63GFOは、緑用の前半奇数の光電変換素子600(1750個)の出力を前半第1処理回路82aに転送し、緑後半奇数用シフトレジスタ63GLOは、緑用の後半奇数の光電変換素子600(1750個)の出力を後半第1処理回路83aに転送する。
緑偶数用シフトゲート64Gは、緑用光電変換素子列61Gに接続されている。そして、緑偶数用シフトゲート64Gは、緑用の7500個の光電変換素子600のうち、偶数番目の光電変換素子600(3750個)に対応して設けられている。
緑偶数用シフトレジスタ65Gは、緑偶数用シフトゲート64Gに接続されている。そして、緑偶数用シフトレジスタ65Gは、緑用の偶数番目の光電変換素子600(3750個)の出力を内部で順次転送し、前半第1処理回路82aと後半第1処理回路83aとに振り分けて出力する。より具体的に説明すると、緑偶数用シフトレジスタ65Gは、緑前半偶数用シフトレジスタ65GFEと、緑後半偶数用シフトレジスタ65GLEとを有している。そして、緑前半偶数用シフトレジスタ65GFEは、緑用の前半偶数の光電変換素子600(1750個)の出力を前半第1処理回路82aに転送し、緑後半偶数用シフトレジスタ65GLEは、緑用の後半偶数の光電変換素子600(1750個)の出力を後半第1処理回路83aに転送する。
[受光部における電源系統]
図6は、受光部48における電源系統を示す図である。
電源用ケーブル101(図2参照)から電源用コネクタ91を介して供給される直流電流は、アルミ電解コンデンサ群85を介して、受光部48を構成するCCDユニット60、前半第1処理回路82a、後半第1処理回路83a、前半第2処理回路82b、後半第2処理回路83b、クロックバッファ回路群84等に供給される。
アルミ電解コンデンサ群85を構成する第1アルミ電解コンデンサ851〜第4アルミ電解コンデンサ854は、それぞれ、電源用コネクタ91から供給される直流電流のリップルを低減させて、各種負荷への供給を行う。
ここで、本実施の形態では、CCDユニット60と、前半第1処理回路82aおよび後半第1処理回路83aと、前半第2処理回路82bおよび後半第2処理回路83bと、クロックバッファ回路群84とで動作電圧が異なる。例えば、CCDユニット60は第1電圧V1で、前半第1処理回路82aおよび後半第1処理回路83aは第2電圧V2で、前半第2処理回路82bおよび後半第2処理回路83bは第3電圧V3で、クロックバッファ回路群84(第1クロックバッファ回路841〜第5クロックバッファ回路845は第4電圧V4で、それぞれ動作する。このため、電源用コネクタ91には、これら4つの動作電圧が供給されるとともに、配線基板81には、4つの動作電圧のそれぞれに対応する給電回路(配線パターン)が設けられ、各給電回路に、それぞれ、第1アルミ電解コンデンサ851〜第4アルミ電解コンデンサ854が1つずつ接続されている。
[CCDユニットに対する入力信号系統]
図7は、受光部48における、CCDユニット60に対する入力信号系統を示す図である。
前半第1処理回路82aは、クロックバッファ回路群84を構成する第1クロックバッファ回路841〜第5クロックバッファ回路845のそれぞれに、制御信号を出力する。また、クロックバッファ回路群84を構成する第1クロックバッファ回路841〜第5クロックバッファ回路845は、CCDユニット60に対し、CCDユニット60の駆動で使用するクロック信号を出力する。なお、前半第1処理回路82aに代えて、後半第1処理回路83aが、クロックバッファ回路群84に制御信号を出力するようにしてもかまわない。
[CCDユニットからの出力信号系統]
図8は、受光部48における、CCDユニット60からの出力信号系統を示す図である。
CCDユニット60に設けられた、赤前半奇数用シフトレジスタ65RFO、赤前半偶数用シフトレジスタ65RFE、緑前半奇数用シフトレジスタ65GFO、緑前半偶数用シフトレジスタ65GFE、青前半奇数用シフトレジスタ65BFO、および、青前半偶数用シフトレジスタ65BFEは、前半第1処理回路82aに接続される。そして、前半第1処理回路82aは、前半第2処理回路82bおよび前半側配線812を介して、信号用コネクタ92に接続される。
また、CCDユニット60に設けられた、赤後半奇数用シフトレジスタ65RLO、赤後半偶数用シフトレジスタ65RLE、緑後半奇数用シフトレジスタ65GLO、緑後半偶数用シフトレジスタ65GLE、青後半奇数用シフトレジスタ65BLO、および、青後半偶数用シフトレジスタ65BLEは、後半第1処理回路83aに接続される。そして、後半第1処理回路83aは、後半第2処理回路83bおよび後半側配線813を介して、信号用コネクタ92に接続される。
本実施の形態において、前半側配線812を介した前半第2処理回路82bと信号用コネクタ92との間の信号伝送、および、後半側配線813を介した後半第2処理回路83bおよび信号用コネクタ92との間の信号伝送は、V−by−Oneで行われる。したがって、前半側配線812の配線長と後半側配線813の配線長とを、同じ大きさにするとよい。
[まとめ]
本実施の形態では、CCDユニット60と基板ユニット80とを有する受光部48において、CCDユニット60の赤用光電変換素子列61R、緑用光電変換素子列61Gおよび青用光電変換素子列61Bの一端よりも外側に、基板ユニット80の前半処理部82を配置した。また、本実施の形態では、CCDユニット60の赤用光電変換素子列61R、緑用光電変換素子列61Gおよび青用光電変換素子列61Bの他端よりも外側に、基板ユニット80の後半処理部83を配置した。これにより、上記一端および上記他端の内側に前半処理部82および後半処理部83を配置する場合と比較して、給電時の発生源(赤用光電変換素子列61R、緑用光電変換素子列61Gおよび青用光電変換素子列61Bと、前半処理部82と、後半処理部83とが、それぞれ熱の発生源となる)を分散させることが可能となり、配線基板81の局所的な温度上昇を抑制することができる。
また、本実施の形態では、CCDユニット60の赤用光電変換素子列61R、緑用光電変換素子列61Gおよび青用光電変換素子列61Bにクロック信号を供給するクロックバッファ回路群84(第1クロックバッファ回路841〜第5クロックバッファ回路845)を、上記一端および上記他端の内側において、赤用光電変換素子列61R等と直交(交差)するように配置した。これにより、赤用光電変換素子列61R等とクロックバッファ回路群84とを平行に配置する場合と比較して、給電時の熱の発生源(赤用光電変換素子列61R、緑用光電変換素子列61Gおよび青用光電変換素子列61Bと、クロックバッファ回路群84とが、それぞれ熱の発生源となる)を分散させることが可能となり、配線基板81の局所的な温度上昇をさらに抑制することができる。
ここで、本実施の形態では、送風ファン49を用いて、クロックバッファ回路群84を冷却するようにした。これにより、送風ファン49を設けない場合と比較して、クロックバッファ回路群84の発熱に起因する配線基板81の局所的な温度上昇をさらに抑制することができる。
また、本実施の形態では、基板ユニット80を構成する配線基板81において、上記一端と前半処理部82の前半第1処理回路82aとの間に、前半側フレームグランド86Fを設けた。また、上記他端と後半処理部83の後半第1処理回路83aとの間に、後半側フレームグランド86Lを設けた。これにより、これら前半側フレームグランド86Fおよび後半側フレームグランド86Lを設けない場合と比較して、この部位における配線基板81の局所的な温度上昇をさらに抑制することができる。
ここで、本実施の形態では、これら前半側フレームグランド86Fおよび後半側フレームグランド86Lを用いて、基板ユニット80すなわち受光部48を、金属製の台座50に取り付けている。このため、上記各種電気素子から配線基板81に伝達された熱は、これら前半側フレームグランド86Fおよび後半側フレームグランド86Lから、台座50および装置フレーム41等を介して、外部に排出(放熱)される。これにより、配線基板81の温度上昇をさらに抑制することができる。
また、本実施の形態では、CCDユニット60と基板ユニット80とを有する受光部48において、電源の供給に用いられる電源用コネクタ91と、信号の出力に用いられる信号用コネクタとを別々に設けた。これにより、電源の供給と信号の出力とを1つのコネクタを介して行う場合と比較して、電源に起因する、信号に対するノイズの重畳を抑制することができる。
特に、本実施の形態では、電源用コネクタ91を上記一端よりも外側に配置するとともに、信号用コネクタ92を上記他端よりも外側に配置するようにした。これにより、電源用コネクタ91と信号用コネクタ92とを近づけて配置する場合と比較して、さらに、信号に対するノイズの重畳を抑制することができる。
また、本実施の形態では、上記一端よりも外側すなわち電源用コネクタ91が設けられている側に、電圧のリップルの平滑化に用いられるアルミ電解コンデンサ群85を、まとめて配置するようにした。これにより、上記他端よりも外側すなわち信号用コネクタ92が設けられている側に、アルミ電解コンデンサ群85を配置する場合と比較して、さらに、信号に対するノイズの重畳を抑制することができる。
[その他]
なお、本実施の形態では、CCDユニット60が、3つの光電変換素子列(赤用光電変換素子列61R、緑用光電変換素子列61Gおよび青用光電変換素子列61B)を有している場合を例として説明を行ったが、これに限られるものではなく、少なくとも1つの光電変換素子列を有していればよい。
また、本実施の形態では、光電変換素子列としてCCDイメージセンサを用いていたが、これに限られるものではなく、例えばCMOS(Complementary MOS)イメージセンサを用いてもかまわない。
10…原稿送り装置、40…スキャン装置、40A…電源部、40B…信号処理部、47…結像用レンズ、48…受光部、49…送風ファン、50…台座、60…CCDユニット、60S…CCD用基板、60R…赤用検出部、61R…赤用光電変換素子列、60G…緑用検出部、61G…緑用光電変換素子列、60B…青用検出部、61B…青用光電変換素子列、80…基板ユニット、81…配線基板、82…前半処理部、82a…前半第1処理回路、82b…前半第2処理回路、83…後半処理部、83a…後半第1処理回路、83b…後半第2処理回路、84…クロックバッファ回路群、85…アルミ電解コンデンサ群、86…フレームグランド、91…電源用コネクタ、92…信号用コネクタ、101…電源用ケーブル、C…中心線、X…奥行方向、Y…幅方向、Z…高さ方向

Claims (7)

  1. 一端から他端に向かう一方向に複数の光電変換素子を並べてなる光電変換素子列と、
    前記光電変換素子列が取り付けられる基板と、
    前記光電変換素子列の前記一端よりも前記一方向における外側で前記基板に取り付けられ、当該光電変換素子列のうち、当該一端側に配置された前記光電変換素子から出力される出力信号に処理を施す処理回路と、
    前記光電変換素子列の前記他端よりも前記一方向における外側で前記基板に取り付けられ、当該光電変換素子列のうち、当該他端側に配置された前記光電変換素子から出力される他の出力信号に処理を施す他の処理回路と
    を含む光電変換装置。
  2. 前記光電変換素子列の前記一端と前記他端との間において当該光電変換素子列と交差するように前記基板に取り付けられ、前記光電変換素子列に制御信号を出力する出力回路をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
  3. 前記基板には、前記光電変換素子列の前記一端と前記処理回路との間において当該基板を貫通する貫通孔と、当該光電変換素子列の前記他端と前記他の処理回路との間において当該基板を貫通する他の貫通孔とが設けられることを特徴とする請求項1または2記載の光電変換装置。
  4. 前記基板に設けられた前記貫通孔および前記他の貫通孔の周縁には、配線パターンの一部が露出していることを特徴とする請求項3記載の光電変換装置。
  5. 請求項3記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置を支持する支持部材と
    を含み、
    前記支持部材は、前記貫通孔および前記他の貫通孔を用いて前記光電変換装置を支持する
    画像読み取り装置。
  6. 原稿に光を照射する光源と、
    前記原稿からの反射光を集光するレンズと、
    前記レンズにて集光された光を光電変換する、請求項1記載の光電変換装置と
    を含む画像読み取り装置。
  7. 前記光電変換装置における前記基板のうち、前記光電変換素子列が取り付けられていない側の面に向けて風を送る送風装置
    をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の画像読み取り装置。
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