JP2018037511A - 基板の分割方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレード逃げ溝及び吸引部を備えるテーブルで保持された基板をブレードで分割する場合に、分割後の基板裏面に汚れが付着していないようにする。【解決手段】分割予定ラインSで区画された各領域にデバイスDが形成された基板Wを、上面にデバイスDを吸引保持する吸引部300cが複数形成された吸引領域300fを有する本体300と、吸引部300cに吸引力を伝達する吸引経路304と、分割予定ラインSに対応し吸引領域300fに形成されたブレード逃げ溝300eと、を備えるテーブル30と、基板Wを切削するブレード63と、基板Wとブレード63とに切削液を供給するノズル17と、を備える切削装置1を用いて基板WをデバイスDに分割する方法であって、基板裏面Wbに紫外線を照射して親水性を高めるステップと、基板裏面Wbをテーブル30で保持するステップと、分割予定ラインSに沿って基板Wを分割するステップと、を実施する基板分割方法である。【選択図】図3

Description

本発明は、交差する複数の分割予定ラインによって区画された各領域にデバイスが形成された基板を個々のデバイスに分割する基板の分割方法に関する。
パッケージ基板等の基板は、例えば、その表面が格子状に配列された分割予定ラインで複数の領域に区画されており、この格子状に区画された各領域には各種デバイスがそれぞれ形成されている。これらの基板を回転する切削ブレードで切削する切削装置においては、保持テーブル上に保持された基板を分割予定ラインに沿って縦横に切削することで、矩形のデバイスチップを作製している。
基板を切削装置上に保持する際には、その基板に合わせて専用に設計された治具タイプの保持テーブル(例えば、特許文献1参照)を用いて基板を吸引保持する場合がある。そして、治具タイプの保持テーブルには、例えば、切削ブレードを基板の厚み以上の切り込み位置まで切り込ませられるように、その表面には平面上の縦横方向に延在し互いがそれぞれ直交する複数の切削ブレード逃げ溝が形成されるとともに、切断により作製されたチップを個々に吸引保持するための複数の吸引部が形成されている。切削ブレード逃げ溝は基板の分割予定ラインに対応しており、吸引部は保持テーブル本体内部を通る吸引経路に連通しており、吸引経路は吸引力を生み出す吸引源に連通している。このような治具タイプの保持テーブルを用いて基板を吸引保持することで、分割後のチップに個々に対応する領域で基板を吸引・保持しながら切削を行うことができるため、切削加工中にチップの位置がずれることなくなる。
特開2007−273546号公報
しかし、上記のようなブレード逃げ溝及び吸引部を備える治具タイプの保持テーブルで基板を保持して基板の切断を行った場合、保持面が微細な空孔を備えるポーラス部材等で構成される保持テーブルを用いた場合に比べて、基板の裏面側の切削ブレードが切り抜けた周囲には切削水が回り込みやすく、基板の裏面側の切削ブレードが切り抜けた周囲に切削水が水滴状になって留まってしまうことで、基板の裏面に切削屑等やウォーターマーク等の汚れが残留しやすいという問題がある。この残留した汚れを洗浄するために、切削装置が洗浄機構を備えている場合には、この洗浄機構により分割されたチップを時間を掛けてまとめて洗浄し、切削装置が洗浄機構を備えていない場合には、別途の洗浄装置に分割されたチップを搬送して時間を掛けて洗浄する必要が生じており、いずれにしても、基板の分割により作製されたチップの洗浄に時間を多くとられるという問題があった。
そのため、ブレード逃げ溝及び吸引部を備える保持テーブルにより基板を保持して、切削ブレードにより基板をデバイスチップへと分割する場合においては、切削加工後の基板の裏面に切削屑やウォーターマーク等の汚れが付着していない又は形成されていないようにするという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、交差する複数の分割予定ラインによって区画された各領域にデバイスが形成された基板を、上面に基板の各デバイスを吸引保持する吸引部が複数形成された吸引領域を有する本体と、該本体の内部に形成され該吸引部に吸引力を伝達する吸引経路と、該複数の分割予定ラインに対応して該吸引領域に形成された切削ブレードの逃げ溝と、を備える保持テーブルと、基板を切削する切削ブレードと、基板と該切削ブレードとに切削液を供給する切削液供給ノズルと、を少なくとも備える切削装置を用いて個々のデバイスに分割する基板の分割方法であって、基板の裏面に紫外線を照射して親水性を高める紫外線照射ステップと、基板の裏面側を該保持テーブルによって保持する保持ステップと、該分割予定ラインに沿って基板を分割する分割ステップと、を実施する基板の分割方法である。
切削加工後の基板の裏面に切削屑やウォーターマーク等の汚れが付着又は形成されてしまうことの要因の一つとして、切削加工時に基板の裏面に切削水が回り込み水滴状になって留まってしまうことで、切削水が基板の裏面上を連続的に一体となって流れていかないことが考えられる。そこで、本発明に係る基板の分割方法においては、基板の裏面に紫外線を照射して親水性を高める紫外線照射ステップを実施することで、切削加工時に基板の裏面に回り込んだ切削水が水滴にならず裏面上に広がって水膜になるようにし、切削水が発生した切削屑等の汚れと基板の裏面との接触部位の間に入り込み、これらの汚れを巻き込んで一体的に流れていくようにすることで、切削加工後の基板の裏面に切削屑やウォーターマーク等の汚れが付着していない又は形成されていないようにすることを可能にする。
切削装置の一例を示す斜視図である。 基板、保持テーブル、及び治具ベースの構造の一例を示す斜視図である。 基板の裏面に紫外線を照射している状態を示す縦断面図である。 保持テーブルに保持された基板を切削ブレードで切削して分割している状態を示す断面図である。
図1に示す切削装置1は、保持テーブル30の上面300aに保持された基板Wに対して、切削手段6が備える回転する切削ブレード63を切り込ませて、切削加工を施す装置である。切削装置1の基台10上の中央には、切削送り方向(X軸方向)に保持テーブル30を往復移動させる切削送り手段11が配設されている。
基台10上の後方側(+X方向側)には、門型コラム14が切削送り手段11を跨ぐように立設されている。門型コラム14の前面には、Y軸方向に切削手段6を往復移動させる割り出し送り手段12が配設されている。割り出し送り手段12は、Y軸方向の軸心を有するボールネジ120と、ボールネジ120と平行に配設された一対のガイドレール121と、ボールネジ120を回動させるモータ122と、内部のナットがボールネジ120に螺合し側部がガイドレール121に摺接する可動板123とから構成される。そして、モータ122がボールネジ120を回動させると、これに伴い可動板123がガイドレール121にガイドされてY軸方向に移動し、可動板123上に配設された切削手段6が可動板123の移動に伴いY軸方向に割り出し送りされる。
可動板123上には、Z軸方向に切削手段6を往復移動させる切り込み送り手段16が配設されている。切り込み送り手段16は、Z軸方向の軸心を有するボールネジ160と、ボールネジ160と平行に配設された一対のガイドレール161と、ボールネジ160を回動させるモータ162と、内部のナットがボールネジ160に螺合し側部がガイドレール161に摺接する支持部材163とから構成される。そして、モータ162がボールネジ160を回動させると、これに伴い支持部材163がガイドレール161にガイドされてZ軸方向に移動し、支持部材163により支持されている切削手段6が、支持部材163の移動に伴いZ軸方向に切り込み送りされる。
支持部材163の下端面には後述する切削手段6のハウジング61の上面が固定されており、支持部材163の−X方向側の側面下部には、基板Wの切削すべき分割予定ラインSを撮像して検出するためのアライメント手段15が配設されている。アライメント手段15は、基板Wの表面Waを撮像するアライメント用カメラ150を備えており、アライメント用カメラ150により取得した画像に基づき、パターンマッチング等の画像処理によって基板Wの切削すべき分割予定ラインSを検出することができる。そして、切削手段6及びアライメント手段15は連動してY軸方向及びZ軸方向へと移動する。
切削手段6は、軸方向が保持テーブル30の移動方向(X軸方向)に対し水平方向に直交する方向(Y軸方向)であるスピンドル60と、スピンドル60を回転可能に支持するハウジング61と、スピンドル60を回転させる図示しないモータと、スピンドル60に固定されている切削ブレード63とを備えており、図示しないモータがスピンドル60を回転駆動することに伴って、切削ブレード63も高速回転する。切削ブレード63は、例えば、ワッシャー型の環状ブレード、又は台金を備える円盤状のハブブレードである。
切削ブレード63の近傍には、基板Wに対して切削ブレード63が接触する加工点に切削液を供給する切削液供給ノズル17が配設されている。切削液ノズル17は、例えば、切削ブレード60をY軸方向両側から挟むように2本配設されており、切削ブレード60の側面に向く噴射口を備えており、図示しない切削液供給源に連通している。
基板Wを吸引保持する保持テーブル30は、切削装置1上に配設された治具ベース32上に搭載される。治具ベース32は、カバー39によって周囲から囲まれており、鉛直方向の軸心周りに回転可能であると共に、切削送り手段11によって、基台10上をX軸方向に往復移動可能となっている。
図2に示す基板Wは、例えば、所定の樹脂又はシリコン等からなる矩形状のパッケージ基板であり、基板Wの表面Wa上には、複数のデバイスDが形成されるデバイス領域Wa1が複数(図示の例においては、3つ)形成されている。各デバイス領域Wa1は、小片化され主に廃材となる余剰領域Wa2によってその周囲を囲まれている。デバイス領域Wa1は、表面Wa上で直交差する複数の分割予定ラインSでさらに複数の矩形領域に区画されている。各矩形領域には、それぞれICやLED等のデバイスDがボンド剤等を介して配設されており、基板Wが各分割予定ラインSに沿って切削され切り分けられることで、各矩形領域はデバイスDを備える個々のチップとなる。図示の例においては、切削によって1つのデバイス領域Wa1から、デバイスDを備える計48個のチップを作製することができる。例えば、基板Wの表面Waには、分割予定ラインS及びデバイスDを覆うようにしてエポキシ樹脂J(図2においては不図示)等による被覆がなされている。なお、基板Wは本実施形態におけるものに限定されず、例えば、円形の半導体ウエーハ、又は裏面が高分子樹脂で封止された合金基板等であってもよく、また、基板Wの形状、デバイス領域Wa1の数等は、添付図面に図示されている例に限定されるものではない。
図2に示す保持テーブル30は、上面300aに基板Wの各デバイスDを吸引保持する吸引部300cが複数形成された吸引領域300fを有する本体300と、本体300の内部に形成され吸引部300cに吸引力を伝達する吸引経路304と、複数の分割予定ラインSに対応して吸引領域300fに形成された切削ブレード63の逃げ溝300eと、を備える。本体300は、汎用エンプラ又は合金等の材料からなる矩形状の平板であり、その上面300aで基板Wを吸引保持することができる。本体300の上面300aには、基板Wの3つのデバイス領域Wa1にそれぞれ対応するように、3つの吸引領域300fがX軸方向に均等な距離離れて並んで形成されている。また、本体300の上面300aには、図1に示した切削ブレード63との接触を避けるための切削ブレード逃げ溝300eが縦横に直交差するように複数形成されている。3つの吸引領域300fには、それぞれ切削ブレード逃げ溝300eによって区画されることで複数の略正方形の吸引部300cが形成されている。各吸引部300cは、それぞれ基板Wの各デバイスDに一対一で対応しており、1つのデバイス領域Wa1に計48つ形成されている。
切削ブレード逃げ溝300eは、基板Wの分割予定ラインSに対応する位置、すなわち、基板Wを保持テーブル30で保持した状態における分割予定ラインSの直下に位置するように形成されている。切削ブレード逃げ溝300eの上端は、上面300aに開口しており、また、その両端は、例えば保持テーブル30の外周をそれぞれ通り抜けるように開口して形成されている。切削ブレード逃げ溝300eの幅は、図1に示す切削ブレード63の刃厚よりも広くなっており、切削ブレード逃げ溝300eの深さは、切削ブレード63を基板Wを完全切断する切り込み高さ位置まで下降させた場合に、切削ブレード63の最下端が切削ブレード逃げ溝300eの底に接触しない程度の深さを有する。したがって、回転させた状態の切削ブレード63を基板Wを完全切断する切り込み高さ位置まで下降させ、この切削ブレード63に向かって基板Wを保持する保持テーブル30を切削送りし、基板Wを外周端から反対の外周端まで切削した場合であっても、保持テーブル30と切削ブレード63とが干渉することはない。なお、保持テーブル30の本体300の厚みは、切削ブレード逃げ溝300eの深さよりも厚く形成されている。
図2に示すように、各吸引部300cには、吸引部300c上で開口する吸引経路304が例えば1本ずつ配設されており、各吸引経路304は、本体300の厚み方向(Z軸方向)に貫通するように本体部300の内部に形成されている。
図2に示すように、治具ベース32の上面は、保持テーブル30が載置される2重環状の載置面となっており、治具ベース32の上面の中央部分には、治具ベース32の上面に保持テーブル30を載置した場合に、各吸引経路304の下端と連通する桶状の第一の吸引空間321が形成されている。また、治具ベース32の上面の外周部分には、治具ベース32の上面に保持テーブル30を載置した場合に保持テーブル30の本体300の裏面の外側領域に向かい合う四角環状の第二の吸引空間322が、第一の吸引空間321とは独立して形成されている。
図1に示すように、切削装置1は、吸引源340に連通し基板Wを吸引させるための吸引力を図2に示す吸引経路304を介して各吸引部300cに伝達する流路34を備えている。例えば、治具ベース32の第一の吸引空間321の底部には、流路34の一端34aが開口しており、流路34のもう一端34bには真空発生装置及びコンプレッサー等からなる吸引源340が接続されている。流路34上には、例えばソレノイドバルブ341が配設されており、ソレノイドバルブ341は、流路34、第一の吸引空間321及び吸引経路304までの経路が吸引源340に連通する状態と大気に開放された状態とを切り替える機能を有している。
例えば、流路34からは分岐路35が分岐して延びており、分岐路35の一端35aは、治具ベース32の第二の吸引空間322に連通している。分岐路35上には、例えばソレノイドバルブ351が配設されており、ソレノイドバルブ351は、分岐路35及び第二の吸引空間322までの経路が吸引源340に連通する状態と大気に開放された状態とを切り替える機能を有している。
以下に、図1に示す切削装置1を用いて本発明に係る基板Wの分割方法を実施する場合の、分割方法の各ステップ及び切削装置1の動作について説明する。
(1)紫外線照射ステップ
図3に示す紫外線照射装置5の棚部500の上面に基板Wの余剰領域Wa2に対応する裏面Wbの外周領域を接触させて棚部500に基板Wを載置した状態とする。なお、棚部500に代えて、紫外線を透過するガラスなどの透明部材により形成され基板Wの裏面Wb全面を支持するテーブル等を用いてもよい。また、紫外線照射装置5は、切削装置1内に配設されていてもよい。
棚部500に支持された基板Wの下方には、複数のUVランプ501が整列状態で配設されている。このUVランプ501は、例えば低圧UV水銀ランプであり、波長が185nm付近の紫外線と波長が254nm付近の紫外線とをそれぞれ上方に向かって照射することが可能となっている。
次いで、UVランプ501から紫外線を基板Wの裏面Wbに向かって照射する。UVランプ501から所定波長(例えば、185nm)の紫外線を基板Wの裏面Wbに一定時間照射した後、UVランプ501から照射する紫外線を波長254nmの紫外線へと切り替えて、波長254nmの紫外線を一定時間基板Wの裏面Wbに照射する。この波長の異なる紫外線の照射は、例えば、複数回実施される。
基板Wの裏面Wbに向かって波長185nmの紫外線が照射されることで、基板Wの裏面WbとUVランプ501との間に存在する空気中の酸素分子が紫外線を吸収し、基底状態の酸素原子を生成する。生成された酸素原子は周囲の酸素分子と結合してオゾンを生成する。また、波長185nmの紫外線は、基板Wの裏面Wbに付着した有機物(主に油等の高分子)の分子間結合及び原子間結合(例えば、炭素と炭素間の結合及び、炭素と水素間の結合)を切断して励起状態にすることで、有機物を分解していく。また、基板Wの裏面Wb中の有機物が付着していない部分についても、同様に分子鎖の切断が進行する。さらに、発生したオゾンが波長254nmの紫外線を吸収することで、励起状態の活性酸素が生成される。生成された活性酸素やオゾンは高い酸化力を有するため、有機物が分解されており、また裏面Wbの分子鎖が切断されていることで化学的に不安定な状態となっている基板Wの裏面Wbの炭素や水素等と結合して、ヒドロキシル基、アルデヒド基、及びカルボキシル基等の極性の大きな親水基を形成していく。活性酸素やオゾンの生成量が基板Wの裏面Wbに付着している有機物の量と比べて非常に大きいため、裏面Wbに付着しているオペレーターの皮脂等の有機物は、そのほとんどが親水性の高い官能基へと変化する。また、基板Wの裏面Wb中の有機物が付着していない部分についても、同様に親水基が形成されていくため、基板Wの裏面Wbが改質され裏面Wbの親水性が高まる。
(2)保持ステップ
図1に示す切削装置1では、保持テーブル30を治具ベース32上に位置が合うように搭載して、治具ベース32に形成された第二の吸引空間322を、分岐路35及びソレノイドバルブ351を介して吸引源340に連通させ、吸引源340を作動して第二の吸引空間322に吸引力を伝達させることにより、保持テーブル30が治具ベース32に吸引保持された状態にセットされる。
紫外線が裏面Wbに照射された基板Wが、保持テーブル30上に搬送され、図4に示すように、裏面Wbが下側になるように保持テーブル30上に載置され、保持テーブル30の各切削ブレード逃げ溝300eが基板Wの各分割予定ラインSに対応するように基板Wが位置合わせされる。保持テーブル30の各吸引経路304は、治具ベース32に形成された第一の吸引空間321、流路34及びソレノイドバルブ341を介して吸引源340に接続されている。したがって、ソレノイドバルブ341を連通位置に切り替えることで、吸引力が各吸引部300cに伝達され基板Wは保持テーブル30上に吸引保持される。
(3)分割ステップ
例えば、基板Wの長手方向がY軸方向となるように、基板Wを保持する保持テーブル30が鉛直方向の軸心回りに回転する。次いで、基板Wを保持する保持テーブル30が+X方向に送られるとともに、図1に示すアライメント用カメラ150によって基板Wの表面Waが撮像されて切削すべき分割予定ラインSの位置が検出される。分割予定ラインSが検出されるのに伴って、切削手段6がY軸方向に駆動され、切削すべき分割予定ラインSと切削ブレード63とのY軸方向における位置合わせがなされる。
切削ブレード63と検出した分割予定ラインSとのY軸方向の位置合わせが行われた後、切削手段6が−Z方向に切り込み送りされ、図4に示す切削ブレード63が基板Wを完全切断し切削ブレード63の最下端が保持テーブル30の切削ブレード逃げ溝300e内に至る切り込み高さ位置に切削ブレード63が位置付けられる。基板Wを保持する保持テーブル30がさらに+X方向に送り出されるとともに、図示しないモータがスピンドル60を高速回転させ、スピンドル60に固定された切削ブレード63がスピンドル60の回転に伴って高速回転をしながら基板Wに切り込み、分割予定ラインSを切削していく。また、切削ブレード63が基板Wに切り込む際に、切削ブレード63と基板Wとの加工点に対して、切削液供給ノズル17が切削液を噴射し供給する。
基板Wの裏面Wbに紫外線を照射して親水性を高める紫外線照射ステップを実施したことで、分割ステップにおいて基板Wの裏面Wbに回り込んだ切削水が水滴にならず、裏面Wb側の切削ブレード63が切り抜けた周囲Wb1に広がって水膜になるようにする。その結果、基板Wの切削ブレード63が切り抜けた周囲Wb1に発生した切削屑等と基板Wの裏面Wbとの接触部位の間に、切削水が流れながら入り込み、切削屑等の汚れを巻き込んで切削ブレード逃げ溝300e等を伝って一体的に流れていくようになる。そのため、切削加工後の基板Wの裏面Wbに切削屑やウォーターマーク等の汚れが付着又は形成されていないようにすることを可能にする。
切削ブレード63が分割予定ラインSを切削し終えるX軸方向の所定の位置まで基板Wが+X方向に進行すると、+X方向への基板Wの切削送りを一度停止させ、切削ブレード63を基板Wから離間させ、保持テーブル30を−X方向へ送り出して元の位置に戻す。そして、隣り合う分割予定ラインSの間隔ずつ切削ブレード63をY軸方向に割り出し送りしながら順次同様の切削を行うことにより、同方向の全ての分割予定ラインSを切削する。さらに、保持テーブル30を90度回転させてから同様の切削を行うと、全ての分割予定ラインSが縦横に全てフルカットされる。
なお、本発明に係る基板の分割方法は上記実施形態に限定されるものではなく、また、添付図面に図示されている切削装置1や紫外線照射装置5の構成等についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。例えば、切削装置1が基板Wを収納する基板カセットを備える場合には、この基板カセット内にUVランプ501を配設して、基板カセットを紫外線照射装置5としてもよい。
1:切削装置 10:基台 14:門型コラム
11:切削送り手段 12:割り出し送り手段 120:ボールネジ 121:一対のガイドレール 122:モータ 123:可動板
16:切り込み送り手段 160:ボールネジ 161:一対のガイドレール 162:モータ 163:支持部材
15:アライメント手段 150:アライメント用カメラ
6:切削手段 60:スピンドル60:ハウジング 63:切削ブレード
17:切削液供給ノズル
30:保持テーブル 300:本体 300a:保持テーブルの上面 300e:切削ブレード逃げ溝 300f:吸引領域 300c:吸引部 304:吸引経路
32:治具ベース 321:第一の吸引空間 322:第2の吸引空間
34:流路 340:吸引源 341:ソレノイドバルブ
35:分岐路 351:ソレノイドバルブ
39:カバー
5:紫外線照射装置 500:棚部 501:UVランプ
W:基板 Wa:基板の表面 Wa1:デバイス領域 Wa2:余剰領域 S:分割予定ライン D:デバイス J:エンプラ樹脂

Claims (1)

  1. 交差する複数の分割予定ラインによって区画された各領域にデバイスが形成された基板を、
    上面に基板の各デバイスを吸引保持する吸引部が複数形成された吸引領域を有する本体と、該本体の内部に形成され該吸引部に吸引力を伝達する吸引経路と、該複数の分割予定ラインに対応して該吸引領域に形成された切削ブレードの逃げ溝と、を備える保持テーブルと、
    基板を切削する切削ブレードと、
    基板と該切削ブレードとに切削液を供給する切削液供給ノズルと、を少なくとも備える切削装置を用いて個々のデバイスに分割する基板の分割方法であって、
    基板の裏面に紫外線を照射して親水性を高める紫外線照射ステップと、
    基板の裏面側を該保持テーブルによって保持する保持ステップと、
    該分割予定ラインに沿って基板を分割する分割ステップと、を実施する基板の分割方法。
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