JP2018036352A - 現像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】省スペースを確保しつつ、簡易な構成で且つ少ない部品点数で、現像ローラと棒状規制部材の隙間間隔の調整が可能な現像装置を提供する。【解決手段】外周面に現像剤を担持し、像担持体と対向する現像領域に現像剤を回転搬送する現像剤ローラと、現像領域よりも現像ローラの回転方向上流側に設けられ、現像ローラによって現像領域に搬送される現像剤量を規制する棒状の規制部材と、規制部材を現像ローラの方向に移動可能に支持する支持部材と、支持部材で支持された規制部材を現像ローラの方向に押圧し移動させる調整ネジとを有し、調整ネジによって規制部材を現像ローラの方向に押圧移動させて、現像ローラの外周面と規制部材との間に所定間隔Dbの隙間が生じるようにすることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は現像装置に関し、より詳細には電子写真方式の画像形成装置において用いられる現像装置に関するものである。
複写機、プリンター、ファクシミリ及びこれらの機能を複合して備えた電子写真方式の画像形成装置においては、形成すべき画像に応じた静電潜像を静電潜像担持体上に形成し、これを現像装置で現像する。かかる現像装置としてトナーとキャリアとを有する二成分現像剤を用いる二成分系現像装置が広く用いられている。
二成分系現像装置は、外周面に現像剤を担持した状態で回転して現像剤を搬送する現像ローラと、現像ローラ周面に所定間隔をおいて対向し、現像ローラにより搬送される現像剤の量を規制する規制部材を備えるものが知られている。現像ローラ外周面に担持された現像剤は、現像ローラと規制部材が対向する位置で搬送量が規制され、所定量の現像剤だけが現像ローラと規制部材の間を通過して現像領域に搬送される。
従来、現像剤の現像領域への搬送量を規制する部材としては板状の規制ブレードが用いられていた。現像剤の搬送量は現像ローラと規制ブレードの隙間の間隔によって決定され、現像剤搬送量を所望量とするため前記隙間の間隔を調整していた。前記隙間の間隔の調整は、例えば、現像ローラと規制ブレードとの間に隙間ゲージを差し入れて所望の隙間間隔に調整した後、規制ブレードを現像装置のハウジングにネジ等で固定するといった方法が採られていた。
これに対し、近年、規制ブレードに代えて丸棒状の規制部材(棒状規制部材)が用いられるようになってきた。この棒状規制部材は規制ブレードに比べて安価でかつ高精度に製造できるという利点がある。また、規制ブレードに比べて省スペース化できるといった利点もある。
棒状規制部材の固定として、規制ブレードのようにネジ止めするためには棒状規制部材にネジ穴を空ける必要があり加工費用が増加する。このため、棒規制部材の固定方法としては、現像装置のハウジングに溝を形成し、当該溝に棒状規制部材を嵌め込むような構成が採られている。
ところで、現像する画像の色(YMCK)によって現像領域に搬送すべき現像剤量は異なってくる。また、現像ローラと棒状規制部材の隙間間隔が同じであっても現像する画像の色によって現像剤搬送量が変わることがある。そのため、現像する画像の色ごとに現像ローラと棒状規制部材との隙間間隔を変える必要がある。
しかし、ハウジングの溝に嵌め込むことによって棒状規制部材をハウジングに固定している場合、現像する画像の色に対応して、溝の形成位置や形状を変えたハウジングを準備することで、現像する画像の色ごとに現像ローラと棒状規制部材の隙間間隔を変えることは可能となるが、複数種類のハウジングを作製しなけらばならずコストが増加する。あるいはまた、1つの共通するハウジングを用いても、寸法の異なる位置出し用の軸受け部品などを用いれば、現像する画像の色ごとに現像ローラと棒状規制部材の隙間間隔を変えることができるが、部品種類が多くなることや部品組みの際に間違えが生じやすいといった課題がある。
そこで、現像ローラと棒状規制部材の隙間間隔の調整として、例えば特許文献1では、丸棒状の規制部材において本体部の軸方向両端部に小径の支持部を設けると共に、一方の支持部の中心軸を本体部の中心軸に対して偏心させ、本体部を回転させることによって隙間間隔を調整することが提案されている。
特開2015−132680号公報
しかしながら、先行文献1で提案されているような本体部の端部に本体部の中心軸から偏心した位置に本体部よりも小径の支持部を形成することは、軸加工にコストと時間がかかると考えられる。
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、省スペースを確保しつつ、簡易な構成で且つ少ない部品点数で、現像ローラと棒状規制部材の隙間間隔の調整が可能な現像装置を提供することにある。
前記目的を達成する本発明に係る現像装置は、外周面に現像剤を担持し、像担持体と対向する現像領域に現像剤を回転搬送する現像剤担持体と、前記現像領域よりも前記現像剤担持体の回転方向上流側に設けられ、前記現像剤担持体によって前記現像領域に搬送される現像剤量を規制する棒状の規制部材と、前記規制部材を前記現像剤担持体の方向に移動可能に支持する支持部材と、前記支持部材で支持された前記規制部材を前記現像剤担持体の方向に押圧し移動させる押圧部材とを有し、前記押圧部材によって前記規制部材を前記現像剤担持体の方向に押圧移動させて、前記現像剤担持体の外周面と前記規制部材との間に所定間隔の隙間が生じるようにすることを特徴とする。
前記構成において、前記支持部材は、前記所定間隔の隙間よりも広い隙間が生じる初期位置で前記規制部材を支持し、前記押圧部材は、初期位置から前記現像剤担持体の方向に前記規制部材を押圧し移動させる構成としてもよい。
ここで、前記初期位置は2段階以上に変更可能であってもよい。
前記構成において、前記支持部材が爪状部を有し、前記規制部材が表面に切り欠き部を有し、前記爪状部が前記切り欠き部に係合することで、前記支持部材が前記規制部材を初期位置で支持する構成としてもよい。
前記構成において、前記支持部材の前記規制部材を支持する位置が、長手方向に対して垂直な断面において前記規制部材の中心軸よりも前記現像剤担持体寄りの位置である構成としてもよい。
前記構成において、前記支持部材は長手方向に対して垂直な断面形状が略V字形状であり、前記支持部材の対向する先端部に爪状部を有し、前記爪状部間で前記規制部材を軸方向の略全体にわたって挟持する構成としてもよい。
前記構成において、前記支持部材が前記現像剤担持体の軸に取り付けられている構成としてもよい。
前記構成において、前記支持部材の長手方向に対して垂直な断面形状が略V字形状であり、前記支持部材は弾性変形によって前記規制部材を挟持する構成としてもよい。
前記構成において、前記押圧部材がネジ部材であって、前記支持部材に形成されたネジ穴を通って前記ネジ部材の先端が前記規制部材に当接し、前記ネジ部材を前記ネジ穴に螺入することによって、前記規制部材を前記現像剤担持体の方向に押圧し移動させる構成としてもよい。
前記構成において、前記現像剤担持体と対向する面が開口部とされ、前記規制部材の周囲を軸方向の略全体にわたって覆う箱状のハウジング部材と、前記ハウジング部材の開口部周縁と前記規制部材との隙間を塞ぐシール部材とをさらに有する構成としてもよい。
本発明の現像装置では、省スペースを確保しつつ、簡易な構成で且つ少ない部品点数で、現像剤担持体と棒状の規制部材の隙間間隔の調整が可能となる。
本発明に係る現像装置を搭載した画像形成装置の一例を示す概説図である。 現像装置30の概説垂直断面図である。 マグネット部材33の磁力パターンを示す図である。 支持部材によって規制部材が支持されている状態の垂直断面図である。 支持部材によって規制部材が支持されている状態の部分斜視図である。 第2実施形態において支持部材によって規制部材が支持されている状態の軸方向端部の垂直断面図である。 第2実施形態において支持部材によって規制部材が支持されている状態の部分斜視図である。 第2実施形態において規制部材及びハウジング部材の軸方向中央部の垂直断面図である。 第3実施形態において支持部材によって規制部材が支持されている状態の軸方向端部の垂直断面図である。 第4実施形態において支持部材によって規制部材が支持されている状態の軸方向中央部の垂直断面図である。
以下、本発明に係る現像装置について図に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
図1に、本発明に係る現像装置を搭載した画像形成装置の一例を示す概説図を示す。画像形成装置の装置本体1は、主に原稿画像を読み取るイメージリーダー部10と、読み取った画像を印刷するプリンター部20とから構成される。イメージリーダー部10は、不図示の原稿ガラス板の上に載置された原稿を、スキャナーを移動して読み取る公知のものである。原稿画像は、赤(R)・緑(G)・青(B)の三色に色分解されて、不図示のCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーにより電気信号に変換され、R・G・Bの画像データが得られる。
イメージリーダー部10で得られた各色成分ごとの画像データは、制御部40において各種処理が行われた上、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各再現色の画像データに変換される。
画像データは、制御部40内の画像メモリー42に各再現色ごとに記憶され、位置ズレ補正のための補正を受けた後、記録シートの供給と同期して1走査ラインごとに読み出され、発光ダイオードの駆動信号となる。
記録シートは、給紙トレイ61から一枚づつ給紙ローラ62で取り出され、中間転写ベルト53とタイミングを合わせて送られる。
中間転写ベルト53は、駆動ローラ51と従動ローラ52の間に張設され、従動ローラ52が不図示のスプリングで図1の左方向へ付勢されることにより、中間転写ベルト53に張力が与えられている。そして、装置本体制御部41で制御される転写モーター54によって駆動ローラ51が反時計方向に回転する。中間転写ベルト53にはポリカーボネート、ポリイミド、ポリイミドアミドなどの樹脂材料が使用される。
中間転写ベルト53の下方には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の現像装置30Y、30M、30C、30K(以下、総称して「現像装置30」と記すことがある)が所定間隔で配置されている。そして、感光体ドラムDと中間転写ベルト53を挟んで対向する位置に、転写ローラ32Y、32M、32C、32Kが配置されている。感光体ドラムD表面に形成されたトナー像は、中間転写ベルト53が感光体ドラムDと転写ローラ32との間を通過する時に中間転写ベルト53上に1次転写される。そして、給紙トレイ61から引き出された記録シートが、破線Aで示す搬送経路を通って、中間転写ベルト53と2次転写ローラ55とのニップ部を通過する際に、中間転写ベルト53のトナー像が記録シート上に2次転写される。その後、記録シートは定着部63へ搬送され、ここで加熱・加圧されてトナー像が記録シートに定着される。そして、トナー像が定着された記録シートは装置外部へ排出される。一方、中間転写ベルト53上の残留トナーは転写ベルトクリーナー101で回収され廃トナーボックス102に蓄えられる。
現像装置30Y、30M、30C、30Kには、各色トナーを一定量補給するサブホッパー70Y、70M、70C、70K(以下、「サブホッパー70」と総称することがある)が接続されており、ここからジョイント71Y、71M、71C、71Kを介して各現像装置30に対応するトナーが供給される。サブホッパー70の上方には、トナーボトル72Y、72M、72C、72K(以下、「トナーボトル72」と総称することがある)が着脱自在に設けられている。サブホッパー70内のトナー残量が少なくなると、トナーボトル72からサブホッパー70にトナーが供給される。トナーボトル72内のトナーがなくなると、新しいトナーボトル72と交換される。
次に、現像装置30について具体的に説明する。図2に示すように、現像装置30においては、トナーと磁性キャリアを含む現像剤DVを現像ハウジング31内に収容させると共に、前記の感光体ドラムDと所要間隔を介して対向するように現像ローラ(現像剤担持体)32を回転可能に設けている。
また、この現像装置30においては、前記の現像ハウジング31の内部に現像ローラ32の軸方向に沿った隔壁31aを設け、この隔壁31aにより現像ローラ32の軸方向に沿った第1現像剤搬送部34と第2現像剤搬送部35とに分離させると共に、第1現像剤搬送部34と第2現像剤搬送部35とに、現像剤DVを混合撹拌させながら搬送させる第1撹拌部材34aと第2撹拌部材35aとを設けている。
そして、前記の第1撹拌部材34aと第2撹拌部材35aとを回転させて、前記の第1現像剤搬送部34と第2現像剤搬送部35とにおいて現像剤DVを逆方向に搬送させ、前記の隔壁31aの両側の端部における循環口(図示せず)を通して、現像剤DVを前記の第1現像剤搬送部34と第2現像剤搬送部35との間で循環させるようにしている。
また、第1現像剤搬送部34における現像剤DVを第1撹拌部材34aにより現像ローラ32の外周面に供給し、このように供給された現像剤DVを、現像ローラ32の内周側に設けられたマグネット部材33における磁極S,Nの磁力により現像ローラ32の外周面に保持させるようにしている。
そして、このようにマグネット部材33における磁極S,Nの磁力によって現像剤DVを現像ローラ32の外周面に保持させた状態で、この現像ローラ32を回転させて、この現像ローラ32の外周面に保持された現像剤DVを感光体ドラムDと対向する現像領域に向けて搬送させるようにしている。
また、このように現像剤DVを現像領域に搬送させる途中において、丸棒状の規制部材36を現像ハウジング31に取り付けている。より詳細には、現像ローラ32の内周側に設けられたマグネット部材33における規制極S3と対向する位置において、現像ローラ32の外周面と所要間隔Dbを介して対向するように規制部材36を配置している。これによって、現像ローラ32の外周面に保持されて現像領域に搬送される現像剤DVの量が規制される。
そして、このように規制部材36によって搬送量が規制された現像剤DVを、現像ローラ32により感光体ドラムDと対向する現像領域に導き、この現像剤DV中におけるトナーを、感光体ドラムDに形成された静電潜像の部分に供給して、感光体ドラムDに形成された静電潜像を現像するようにしている。
現像ローラ32の外表面には、現像ローラ32の回転軸方向と平行な溝が周方向に所定間隔で複数本形成されている。現像ローラ表面に形成される溝の本数や深さは任意の値をとることができる。現像ローラ32は溝形成の外、表面がブラスト加工されていても良い。現像ローラ32の表面に形成される溝の本数や深さ、ブラスト加工条件を変えることにより、現像ローラ32の現像剤との摩擦力を変えることができ現像領域への現像剤の搬送量を変えることができる。
図3に、マグネット部材33の磁力パターンを示す。マグネット部材33は、現像極N1、剥離極S1、キャッチ極S2、搬送極N2、規制極S3から構成される5極の磁力パターンを有する。現像剤DVはキャッチ極S2によって第1現像剤搬送部34から現像ローラ32の表面に汲み上げられる。そして、現像ローラ32の表面に汲み上げられた現像剤DVは搬送極N2によって図3において時計回りに搬送され規制極S3上に達する。規制極S3上において現像剤DVは穂立ち状態となり、規制極S3と対向する位置に配置された規制部材36によって現像領域への搬送量が規制される。次いで、規制部材36によって所定量に規制された現像剤DVは現像極N1上に搬送される。図2に示すように現像極N1と対向する位置には感光体ドラムDが位置し、現像極N1上及びその近傍が現像領域となる。現像極N1上において現像剤DVは穂立ち状態となり、穂立ち状態となった現像剤DVの先端部分は感光体ドラムDの表面を摺擦し、感光体ドラムD表面に形成されている静電潜像に現像剤DV中のトナーが付着し可視像化(現像)する。次に、現像ローラ32の回転によって現像剤DVは剥離極S1に搬送され、剥離極S1と隣り合うキャッチ極S2との間の反発する磁極作用によって現像剤DVは現像ローラ32の表面から離脱して第1現像剤搬送部34に戻る。そして、キャッチ極S2によって新しい現像剤DVが第1現像剤搬送部34から現像ローラ32の表面に汲み上げられ、前記サイクルが繰り返されて感光体ドラムD表面の静電潜像がトナーによって現像される。
(第1実施形態)
図4に、支持部材8aによって規制部材36が支持されている状態の垂直断面図、図5に部分斜視図をそれぞれ示す。規制部材36は丸棒形状を有し、規制部材36の軸方向の長さは現像ローラ32と同じか若干長い。支持部材8aは長手方向に対して垂直な断面形状が略逆V字形状であり、長手方向の長さは規制部材36と同じか若干短い。支持部材8aの向かい合う両先端部は互いに近づく方向に傾斜した爪状部81,81となっている。支持部材8aの爪状部81,81間の距離は、規制部材36の直径よりも狭く設定されている。また、支持部材8aの上部(分岐根元部)には、軸方向に所定間隔で複数個の貫通するネジ穴80が形成されている。ネジ穴80の形成位置は、支持部材8aの長手方向両端部の2カ所あるいは両端部に中央部を加えた3カ所であるのが好ましい。なお、支持部材8aは樹脂材などの弾性変形可能な材料から構成され、図5に示すように、接続部品を介して現像ハウジング31に取り付けられている。規制部材36としては、例えば、直径5mm、長さ230mm、磁性ステンレス鋼を用いることができる。
支持部材8aで規制部材36を支持する場合には、まず、支持部材8aの爪状部81,81間の隙間を広げて規制部材36を爪状部81,81で挟持させる。なお、爪状部81,81を越えて支持部材8aのV字状部分の内側で規制部材36を支持するようにしてもよい。この状態では、現像ローラ32の表面と規制部材36との隙間の間隔は、所望の間隔Dbよりも広い間隔となっている。規制部材36のこの状態位置が初期位置である。
次いで、規制部材36を初期位置から現像ローラ32の方向に移動させて、現像ローラ32の表面と規制部材36との隙間の間隔Dbを所望値とする。具体的には、支持部材8aのネジ穴80に押圧部材としての調整ネジ9を螺入させて、調整ネジ9の先端を規制部材36に当接させる。そして、調整ネジ9をさらに螺入させ調整ネジ9の先端によって規制部材36を現像ローラ32の方向に押圧し移動させる。間隔Dbを所望値に調整するには、規制部材36と現像ローラ32との隙間に隙間ゲージを位置させた状態で、調整ネジ9をネジ穴80に螺入させ、規制部材36が隙間ゲージに接触したところで調整ネジ9の螺入を止めるようにするのが作業効率上好ましい形態である。
なお、支持部材8aが規制部材36を支持する位置は、長手方向に対して垂直な断面において規制部材36の中心軸Oよりも現像ローラ32寄りの位置とする(図4の矢印aの領域)。これにより丸棒形状の規制部材36であっても所望の間隔Dbに安定して支持可能となる。
このように、支持部材8aによって規制部材36を初期位置で一旦支持する構成にすると、作業者は、現像ローラ32の表面と規制部材36との間隔Dbの調整を規制部材36から手を離した状態で行えるため作業性が向上する。
また、支持部材8aの爪状部81,81間で規制部材36を挟持することによって、規制部材36と支持部材8aとの間に現像剤DVの入り込む隙間をなくすことができ、規制部材36の現像剤担持体回転方向上流側での現像剤の滞留を抑制することができる。これにより、トナーの帯電量不足による画像不良等を防止できる。
(第2実施形態)
図6に、支持部材8bによって規制部材36が支持されている状態の垂直断面図、図7に部分斜視図をそれぞれ示す。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、それらの実施形態と共通する構成要素には前と同じ名称、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する場合がある。また、図7では、ハウジング部材92を示すため現像ハウジング31の蓋部材311は省略している。
図6及び図7に示す支持部材8bは、規制部材36の軸方向両端部を支持するものであって、規制部材36の軸方向に対して垂直な断面形状が略長方形状の基部82と、断面形状が略V字形状の支持部83とが連続一体に形成されてなる。基部82には貫通孔821が形成されている。この貫通孔821を現像ローラ32の回転軸321に挿通することで、支持部材8bは現像ローラ32の回転軸321に支持されている。また、略V字形状の支持部83の向かい合う両先端部は、前記実施形態と同様に、互いに近づく方向に傾斜した爪状部81,81となっており、この爪状部81,81間の距離は、規制部材36の直径よりも狭く設定されている。また、規制部材36の軸中心と現像ローラ32の回転軸中心とを結んだ直線上の、規制部材36を挟んで現像ローラ32とは反対側の現像ハウジング31にはネジ穴312が形成されている。現像ハウジング31におけるネジ穴312の形成個数は、規制部材36の軸方向両端部に対応する2カ所あるいは両端部に中央部を加えた3カ所であるのが好ましい。なお、本実施形態では、現像ハウジング31の一部を構成する蓋部材311にネジ穴312が形成されている。蓋部材311は現像ハウジング本体に対して開閉可能あるいは取り外し可能であるためネジ穴312の形成加工作業や規制部材36の支持部材8bへの取り付け等が容易となる。
また、規制部材36の、軸方向両端部の支持部材8b間の領域は、現像ローラ32と対向する面が開口部921とされたハウジング部材92で周囲が覆われている。図8に、規制部材36及びハウジング部材92の軸方向中央部の垂直断面図を示す。ハウジング部材92は、規制部材36の外周面と所定距離を隔てて規制部材36を覆う。そして、ハウジング部材92の開口部921の周縁と規制部材36との間にはシール部材93が設けられ、ハウジング部材92と規制部材36との間に現像剤DVが進入するのを防止している。シール部材93としては発泡ウレタンなどの弾性部材が規制部材36の現像ローラ32側への移動にもシール性を維持しながら対応可能であることから好適に使用される。
支持部材8bで規制部材36を支持する場合には、前記実施形態と同様に、まず、支持部83の爪状部81,81間の隙間を広げて規制部材36を爪状部81,81で挟持させる。この状態では、現像ローラ32の表面と規制部材36との隙間の間隔は、所望の間隔Dbよりも広い間隔となっている。規制部材36のこの状態位置が初期位置である。
次いで、ネジ穴312に押圧部材としての調整ネジ91を螺入させて、調整ネジ91の先端を規制部材36に当接させる。そして、調整ネジ91をさらに螺入させ調整ネジ91の先端によって規制部材36を現像ローラ32の方向に押圧し移動させる。前記実施形態とは異なって、本実施形態では規制部材36を現像ローラ32の方向に移動させると、規制部材36は支持部材8bの支持部83の奥側へと移動する。したがって、支持部材8bの爪状部81,81を越えて支持部83のV字状部分の内側で規制部材36を支持することも起こり得る。間隔Dbを所望値に調整するには、規制部材36と現像ローラ32との隙間に隙間ゲージを位置させた状態で、調整ネジ91をネジ穴312に螺入させ、規制部材36が隙間ゲージに接触したところで調整ネジ91の螺入を止めるようにするのが作業効率上好ましい形態である。
このように、支持部材8bを現像ローラ32の回転軸に取り付けると、支持部材8bの取り付け精度が向上し規制部材36と現像ローラ32との間隔Dbも精度よく調整可能となる。
(第3実施形態)
図9に、支持部材8bによって規制部材36が支持されている状態の垂直断面図を示す。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第2実施形態と同じであるので、それらの実施形態と共通する構成要素には前と同じ名称、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する場合がある。
図9に示す支持部材8bは、第2実施形態と同様に、規制部材36の軸方向両端部を支持するものであって、規制部材36の軸方向に対して垂直な断面形状が略長方形状の基部82と、断面形状が略V字形状の支持部83とが連続一体に形成されてなる。そして、基部82に形成された貫通孔821が現像ローラ32の回転軸321に取り付けられて、支持部材8bは現像ローラ32の回転軸321に支持されている。略V字形状の支持部83の向かい合う両先端部は、前記実施形態と同様に、互いに近づく方向に傾斜した爪状部81,81となっており、この爪状部81,81間の距離は、規制部材36の直径よりも狭く設定されている。
一方、規制部材36の外周には2対の切り欠き部361と切り欠き部362とが形成されている。規制部材36を支持部材8bで支持する際、これらの切り欠き部361,362に支持部材8bの爪状部81,81が係合し初期位置として規制部材36を支持する。このような構成にすることによって、所定の初期位置で規制部材36を支持可能となる。規制部材36に切り欠き部を複数対設けておけば、例えば現像剤の色ごとに(現像装置ごとに)規制部材36の初期位置を変えることができ、間隔Dbの調整時間を短くすることが可能となる。
例えば、図9に示すように、規制部材36における現像ローラ32の表面から3.5mm及び3.7mmの位置に2対の切り欠き部361,362を形成する。そして、現像ローラ32の表面からの距離が3.5mmの切り欠き部361は、マゼンタ色、シアン色、ブラック色用現像装置において規制部材36の初期位置として使用する。一方、現像ローラ32の表面からの距離が3.7mmの切り欠き部362は、イエロー色用現像装置において規制部材36の初期位置として使用する。イエロー現像剤は顔料の特性によって他の色の現像剤よりも帯電量が低く、その他の色に比べ搬送量が少ないので現像領域に所望の現像剤量を搬送するには間隔Dbを広く設定する必要があるからである。
なお、規制部材36に形成する切り欠き部の対の数に制限はなく、1対であってもよいし、3対以上であっても構わない。また、切り欠き部の形状は、支持部材8bの爪状部81,81の形状に合わせて適宜決定すればよい。また、支持部材8bによって規制部材36を初期位置で支持した後、規制部材36と現像ローラ32との間隔Dbを所望値に調整する作業は前記の実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図10に、本発明で使用する支持部材の他の実施形態を示す。これまでの実施形態における支持部材8a,8bは、支持部材の弾性変形による復元力によって規制部材36を支持していたが、図10に示す支持部材8cは、弾性部材としての引張コイルバネSの付勢力によって規制部材36を支持する。すなわち、支持部材8cは、「く」字形状を有し剛性を有する1対の支持片801,802が端部の軸803を中心として開閉可能に接続されてなり、軸803と反対側の端部は爪状部81とされている。そして、一対の支持片801,802の内側に、支持片同士を近づける方向に付勢する引張コイルバネSが設けられている。支持部材8cの長手方向の長さは規制部材36と同じか若干短い。また、支持部材8cの長手方向両端部の2カ所あるいは両端部に中央部を加えた3カ所にネジ穴(不図示)が形成されている。
このような構成の支持部材8cにおいて規制部材36を支持する場合には、前述の実施形態1と同様にして、まず、支持部材8cの爪状部81,81間を引張コイルバネSの付勢力に抗して広げて、規制部材36を爪状部81,81で挟持させる。この状態では、現像ローラ32の表面と規制部材36との隙間の間隔は、所望の間隔Dbよりも広い間隔となっている。規制部材36のこの状態位置が初期位置である。次いで、前述の実施形態1と同様に、支持部材8cのネジ穴(不図示)に調整ネジを螺入させて、調整ネジの先端によって規制部材36を現像ローラ32の方向に押圧し移動させ、間隔Dbを所望値に調整する。このように、支持部材8cによって規制部材36を初期位置で一旦支持する構成にすると、前述の実施形態と同様に、作業者は、現像ローラ32の表面と規制部材36との間隔Dbの調整を規制部材36から手を離した状態で行えるため作業性が向上する。
本発明の現像装置は、省スペースを確保しつつ、簡易な構成で且つ少ない部品点数で、現像剤担持体と棒状の規制部材の隙間間隔の調整が可能で有用である。
8a,8b,8c 支持部材
9 調整ネジ(押圧部材)
D 感光体ドラム
DV 現像剤
Db 現像ローラの外周面と規制部材との間の間隔
30 現像装置
31 現像ハウジング
32 現像ローラ(現像剤担持体)
36 規制部材
80 ネジ穴
81 爪状部
91 調整ネジ(押圧部材)
92 ハウジング部材
93 シール部材
312 ネジ穴
321 現像ローラの回転軸
361,362 切り欠き部
921 開口部

Claims (10)

  1. 外周面に現像剤を担持し、像担持体と対向する現像領域に現像剤を回転搬送する現像剤担持体と、
    前記現像領域よりも前記現像剤担持体の回転方向上流側に設けられ、前記現像剤担持体によって前記現像領域に搬送される現像剤量を規制する棒状の規制部材と、
    前記規制部材を前記現像剤担持体の方向に移動可能に支持する支持部材と、
    前記支持部材で支持された前記規制部材を前記現像剤担持体の方向に押圧し移動させる押圧部材と
    を有し、
    前記押圧部材によって前記規制部材を前記現像剤担持体の方向に押圧移動させて、前記現像剤担持体の外周面と前記規制部材との間に所定間隔の隙間が生じるようにする
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 前記支持部材は、前記所定間隔の隙間よりも広い隙間が生じる初期位置で前記規制部材を支持し、
    前記押圧部材は、初期位置から前記現像剤担持体の方向に前記規制部材を押圧し移動させる請求項1記載の現像装置。
  3. 前記初期位置が2段階以上に変更可能である請求項2記載の現像装置。
  4. 前記支持部材が爪状部を有し、
    前記規制部材が表面に切り欠き部を有し、
    前記爪状部が前記切り欠き部に係合することで、前記支持部材が前記規制部材を初期位置で支持する請求項2又は3に記載の現像装置。
  5. 前記支持部材の前記規制部材を支持する位置が、長手方向に対して垂直な断面において前記規制部材の中心軸よりも前記現像剤担持体寄りの位置である請求項1〜4のいずれかに記載の現像装置。
  6. 前記支持部材は、長手方向に対して垂直な断面形状が略V字形状であり、
    前記支持部材の対向する先端に爪状部を有し、
    前記爪状部の間で前記規制部材を軸方向の略全体にわたって挟持する請求項1〜5のいずれかに記載の現像装置。
  7. 前記支持部材が前記現像剤担持体の軸に取り付けられている請求項1〜6のいずれかに記載の現像装置。
  8. 前記支持部材は、長手方向に対して垂直な断面形状が略V字形状であり、
    前記支持部材が弾性変形によって前記規制部材を挟持する請求項1〜7のいずれかに記載の現像装置。
  9. 前記押圧部材がネジ部材であって、前記支持部材に形成されたネジ穴を通って前記ネジ部材の先端が前記規制部材に当接し、
    前記ネジ部材を前記ネジ穴に螺入することによって、前記規制部材を前記現像剤担持体の方向に押圧し移動させる請求項1〜8のいずれかに記載の現像装置。
  10. 前記現像剤担持体と対向する面が開口部とされ、前記規制部材の周囲を軸方向の略全体にわたって覆う箱状のハウジング部材と、
    前記ハウジング部材の開口部周縁と前記規制部材との隙間を塞ぐシール部材と
    をさらに有する請求項1〜9のいずれかに記載の現像装置。
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