JP2018036204A - 放射線モニタ、及び放射線モニタの解析方法 - Google Patents

放射線モニタ、及び放射線モニタの解析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】信頼性の高い放射線モニタ等を提供する。【解決手段】放射線モニタ100は、所定の発光波長で発光する放射線検出素子11aを有する放射線検出部11と、前記発光波長とは異なる波長の光を発する発光部12と、前記発光波長の光を透過させ、発光部12からの光を遮断する第1モードに設定される波長選択部16と、光を伝送する光ファイバ15a,15b,15cと、波長選択部16を透過した光を電気パルスに変換する光検出部17と、前記電気パルスの計数率を測定する測定装置18と、前記計数率と、発光部12の光強度と、に基づいて、少なくとも発光部12の劣化の有無を判定する解析・表示装置19と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、放射線モニタ、及び放射線モニタの解析方法に関する。
放射線モニタに関して、例えば、放射線検出素子の付近に配置された微弱な放射線源(バグソース)の放射線が検出されない場合、放射線モニタが正常に機能していないと判定する技術が知られている。しかしながら、このような放射線モニタでは、放射線源の線量率を下回る放射線を検出することが困難であり、また、放射線源の管理が煩瑣であるという事情がある。
前記した放射線源が不要な放射線モニタとして、例えば、光パルスを用いた特許文献1に記載の技術が知られている。すなわち、特許文献1には、放射線及び光に感度を有するセンサ部と、センサ部に接続される信号処理部と、センサ部に光パルスを照射する発光部と、発光部の動作を制御する発光制御部と、同時計数部と、を備える放射線モニタについて記載されている。前記した同時計数部は、信号処理部からの信号と、発光制御部からの信号と、の同時計数をとり、一定回数連続で同時係数信号が得られなかった場合、放射線モニタが故障していると判定する。
特許第5336836号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、「放射線モニタが故障している」と判定された場合において、センサ部及び発光部のいずれに不具合が生じているかを判別することが困難である。
また、特許文献1に記載の技術では、センサ部に光を照射するように(つまり、センサ部の付近に)発光部が配置される。したがって、原子炉格納容器等の高線量率環境下や、摂氏数百度の高温環境下では、発光部に不具合が生じる可能性があり、放射線モニタの信頼性をさらに高める余地がある。
そこで、本発明は、信頼性の高い放射線モニタ等を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、放射線に感度を有するとともに、光にも感度を有し、放射線又は光の入射によって所定の発光波長で発光する放射線検出素子の前記発光波長とは異なる波長の光を発光部から発し、前記発光波長の光を選択的に透過させる波長選択部を介して入射した光を制御部が電気パルスに変換し、前記電気パルスの計数率と、前記発光部の光強度とに基づいて、少なくとも前記発光部の劣化の有無を判定することを特徴とする。
本発明によれば、信頼性の高い放射線モニタ等を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの構成図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの放射線検出素子で生成される光子、及び発光部からの光に関する説明図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタが備える解析・表示装置の機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの記憶部に格納されている計数率‐線量率情報の説明図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの点検時における処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの点検時における処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの点検時における光の径路を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの発光部の光強度と計数率との第1モードにおける関係を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの発光部の光強度と計数率との第2モードにおける関係を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの記憶部に格納されている波長‐透過率情報の説明図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの動作確認時における処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの動作確認時における処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの計数率及び光強度の変化の例を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線モニタの計数率及び光強度の変化の別の例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る放射線モニタの構成図である。 本発明の第3実施形態に係る放射線モニタの構成図である。 本発明の第3実施形態に係る放射線モニタにおいて複数の放射線検出素子で生成される光子、及び発光部からの光に関する説明図である。 本発明の第4実施形態に係る放射線モニタの構成図である。 本発明の変形例に係る放射線モニタの構成図である。
≪第1実施形態≫
<放射線モニタの構成>
図1は、第1実施形態に係る放射線モニタ100の構成図である。
放射線モニタ100は、放射線を検出する機器である。また、放射線モニタ100は、自身の健全性の有無(つまり、放射線モニタ100が正常に機能しているか否か)を判定する機能等も有している。
図1に示すように、放射線モニタ100は、放射線検出部11と、発光部12と、発光部制御装置13(制御部)と、光分岐部14と、光ファイバ15a,15b,15c(光伝送路)と、を備えている。また、放射線モニタ100は、前記した構成の他に、波長選択部16と、光検出部17と、測定装置18(制御部)と、解析・表示装置19(制御部)と、を備えている。
放射線検出部11は、自身に入射する放射線や光を検出するものであり、例えば、原子力プラントの所定箇所に配置される。図1に示すように、放射線検出部11は、放射線検出素子11aを備えている。放射線検出素子11aは、放射線に感度を有するとともに、光にも感度を有し、放射線又は光の入射によって所定の発光波長で発光する素子である。このような放射線検出素子11aとして、例えば、母材であるイットリウム・アルミニウム・ガーネットに希土類元素(ネオジム、イッテルビウム、セリウム、プラセオジウム等)を含有したシンチレーション素子を用いることができる。
本実施形態では、一例として、放射線検出素子11aがNd:YAG(ネオジム添加イットリウム・アルミニウム・ガーネット)である場合について説明する。このNd:YAGは、γ線等の放射線が入射したり、発光部12からの光が入射したりすると、約1064nmの発光波長の光子を生成する性質を有している。
例えば、放射線検出素子11aであるNd:YAGに放射線が入射すると、この放射線のエネルギによって、放射線検出素子11aのエネルギ準位が所定の励起状態に遷移する。そして、前記した励起状態から、エネルギ準位の低い基底状態に遷移するとき、放射線検出素子11aにおいて約1064nmの発光波長の光子が生成される。
なお、発光部12からの光が放射線検出素子11aに入射し、この光のエネルギによって放射線検出素子11aで光子が生成される場合についても同様のことがいえる。このように、発光波長が800nm以上の放射線検出素子11aを用いることで、光の伝送に伴う光ファイバ15a等の劣化を抑制できる。
ちなみに、放射線検出素子11aであるNd:YAGに放射線又は光が入射した場合、約1064nmの波長の光子が生成されるとともに、1064nmとは異なる波長の光子も少数ではあるが生成される。つまり、放射線検出素子11aの「発光波長」とは、他の波長に比べて光子の生成率が比較的高い波長を意味している。
また、図1では図示を省略したが、放射線検出部11は、放射線検出素子11aを収容するハウジングを備えている。このハウジングは、外部から入射する放射線を透過させるとともに、外部から入射する光を遮断する機能を有している。
図1に示す発光部12は、放射線モニタ100が正常に機能しているか否かの判定を行う際に用いられる半導体レーザである。なお、発光部12としてLED(Light Emitting Diode)を用いてもよい。この発光部12は、放射線検出素子11aの発光波長とは異なる波長の光を発するようになっている。
図2は、放射線検出素子11aで生成される光子、及び発光部12からの光に関する説明図である。なお、図2の横軸は光の波長であり、縦軸は光強度である。
図2に示す例では、放射線検出素子11aで生成される光子の波長(つまり、発光波長)よりも、発光部12からの光の波長の方が短くなっている。これによって、放射線検出素子11aで生成された光子と、発光部12から発せられた光とを、後記する波長選択部16において区別(一方を透過させ、他方を遮断)できる。
なお、放射線検出素子11aがNd:YAG(発光波長:1064nm)である場合において、例えば、445nmの波長で発光部12を発光させてもよいし、また、520nm、650nm、780nm、808nm、905nm、980nmといった波長で発光部12を発光させてもよい。前記した波長のいずれであっても、その波長の光が放射線検出素子11aに入射すると、励起状態から基底状態への遷移に伴って、放射線検出素子11aにおいて約1064nmの発光波長の光子が生成される。
また、放射線検出素子11aの発光波長よりも発光部12の光の波長の方が長い場合にも、本実施形態を適用できる。
図1に示す発光部制御装置13は、発光部12を制御する装置であり、配線k1を介して発光部12に接続されている。発光部制御装置13は、図示はしないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成されている。そして、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。なお、発光部制御装置13が実行する処理については後記する。
光分岐部14は、放射線検出部11からの光を発光部12及び波長選択部16に向けて分岐させるものである。つまり、光分岐部14は、光ファイバ15aを介して第1ポート14aに入射した光を、第2ポート14bを介して光ファイバ15bに導くとともに、第3ポート14cを介して光ファイバ15cに導く機能を有している。このような光分岐部14として、例えば、光カプラを用いることができる。
放射線検出部11から光ファイバ15aを介して光分岐部14に入射した光は、1:1の割合で光ファイバ15b,15cに分かれて伝送される。このうち、光ファイバ15cを介して伝送される光に基づいて、放射線の検出や、放射線モニタ100の点検等が行われる。
また、光分岐部14は、発光部12から光ファイバ15bを介して入射した光を、光ファイバ15aを介して放射線検出部11に導く機能も有している。
光ファイバ15aは、発光部12から光分岐部14等を介して入射する光を放射線検出部11に導くとともに、放射線検出部11で生成された光子を光分岐部14に導く光伝送路である。このように、光ファイバ15aを介して双方向で光の伝送を行うことで、別々の光ファイバを用いる場合と比較して、コストの低減を図ることができる。光ファイバ15aの一端は、放射線検出素子11aを収容するハウジング(図示せず)の孔に差し込まれている。光ファイバ15aの他端は、光分岐部14の第1ポート14aに接続されている。
光ファイバ15bは、発光部12からの光を光分岐部14に導く光伝送路である。光ファイバ15bは、一端が発光部12に接続され、他端が光分岐部14の第2ポート14bに接続されている。
光ファイバ15cは、放射線検出部11から光分岐部14等を介して入射する光を波長選択部16に導く光伝送路である。光ファイバ15cは、一端が光分岐部14の第3ポート14cに接続され、他端が波長選択部16に接続されている。
なお、発光部12から放射線検出部11に光を伝送するとともに、放射線検出部11から波長選択部16に光を伝送する「光伝送路」は、光ファイバ15a,15b,15cを含んで構成される。
波長選択部16は、所定範囲内の波長の光を選択的に透過させるものである。このような波長選択部16として、波長選択フィルタを用いてもよいし、また、分光器を用いてもよい。
波長選択部16は、測定装置18によって、次に説明する「第1モード」及び「第2モード」の一方から他方に切替可能になっている。
「第1モード」とは、放射線検出素子11aの発光波長の光を透過させ、発光部12からの光を遮断するモードである。
「第2モード」とは、発光部12からの光を透過させ、放射線検出素子11aの発光波長の光を遮断するモードである。
例えば、波長選択部16が複数枚の波長選択フィルタを備える構成では、前記した各モードに対応する波長選択フィルタがオートチェンジャ式で選択される。また、波長選択部16が分光器である場合には、前記した各モードに対応して、分光器の角度が調整される。
光検出部17は、波長選択部16を透過した光を電気パルスに変換する機器である。より詳しく説明すると、光検出部17に1つの光子が入射すると、光電変換によって1つの電気パルスが生成されるようになっている。このような光検出部17として、例えば、光電子増倍管やアバランシェフォトダイオードを用いることができる。
発明者らは、放射線検出素子11aに入射する放射線の線量率と、放射線検出素子11aで生成される単位時間当たりの光子の個数と、が比例関係にあることを実験により見出した。本実施形態では、この比例関係に基づいて、光検出部17から測定装置18に出力される電気パルスの単位時間当たりの個数(つまり、計数率)を、放射線の線量率に換算するようにしている。
また、発明者らは、放射線検出素子11aに入射する光の光強度と、放射線検出素子11aで生成される単位時間当たりの光子の個数と、の間にも比例関係があることを実験により見出した。本実施形態では、この比例関係に基づいて、発光部12の光強度(つまり、放射線検出素子11aに入射する光の光強度)と、光検出部17における電気パルスの計数率と、の関係を特定するようにしている。
測定装置18は、光検出部17から入力される電気パルスの計数率を測定する装置であり、配線k2を介して光検出部17に接続されている。測定装置18は、図示はしないが、CPU、ROM、RAM、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成され、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。
解析・表示装置19は、前記した計数率と、発光部12の光強度と、に基づいて、少なくとも発光部12の劣化の有無を判定する機能を有している。解析・表示装置19は、図示はしないが、CPU、ROM、RAM、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成され、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。図1に示すように、解析・表示装置19は、配線k3を介して測定装置18に接続されるとともに、配線k4を介して発光部制御装置13に接続されている。
図3は、放射線モニタ100が備える解析・表示装置19の機能ブロック図である。
図3に示すように、解析・表示装置19は、記憶部191と、操作部192と、解析部193と、表示制御部194と、表示部195と、を備えている。
記憶部191には、計数率‐線量率情報191aと、光強度‐計数率第1情報191bと、光強度‐計数率第2情報191cと、波長‐透過率情報191dと、が格納されている。
計数率‐線量率情報191aは、測定装置18から入力される電気パルスの計数率(つまり、光子の計数率)と、放射線の線量率と、の関係を示す情報である。
図4は、放射線モニタ100に記憶部191に格納されている計数率‐線量率情報191aの説明図である。
図4の横軸は、測定装置18から入力される電気パルスの計数率である。図4の縦軸は、放射線検出素子11aに入射する放射線の線量率である。
図4に示すように、計数率と線量率とは比例関係になっている。この比例関係を表す直線L0の比例係数が、計数率‐線量率情報191a(図3参照)として、予め記憶部191に格納されている。
なお、図3に示す光強度‐計数率第1情報191b、光強度‐計数率第2情報191c、及び波長‐透過率情報191dについては後記する。
図3に示す操作部192は、放射線モニタ100が正常に機能しているか否かの確認や、放射線の検出等に関するユーザの操作を受け付けるものである。
解析部193は、測定装置18から入力される計数率と、計数率‐線量率情報191aと、に基づいて、放射線の線量率を算出する機能を有している。また、解析部193は、測定装置18から入力される計数率と、発光部制御装置13から入力される発光部12の光強度と、に基づいて、発光部12等の劣化の有無を判定する機能も有している。なお、解析部193が実行する処理については後記する。
表示制御部194は、表示部195を制御する機能を有している。
表示部195は、解析部193の解析結果等を表示するディスプレイである。
なお、図1に示す発光部12、発光部制御装置13、波長選択部16、光検出部17、測定装置18、及び解析・表示装置19は、例えば、原子力プラントの制御ルーム(図示せず)に配置される。図1に示す光分岐部14は、制御ルームの付近に配置される。また、放射線検出部11は、原子炉格納容器等の所定箇所に配置される。したがって、放射線検出部11と光分岐部14とを接続する光ファイバ15aは、その長さが数百mに及ぶことが多く、また、放射線の影響で徐々に劣化する。
<放射線モニタの処理>
(1.放射線の測定)
放射線の測定を行う際に測定装置18は、図1に示す波長選択部16を、前記した「第1モード」に設定する。つまり、測定装置18は、放射線検出素子11aの発光波長の光を透過させ、発光部12からの光を遮断するように波長選択部16を設定する。
放射線検出部11に外部から放射線(例えば、γ線)が入射すると、この放射線のエネルギによって、放射線検出素子11aで光子が生成される。前記したように、単位時間当たりに生成される光子の個数は、放射線の線量率に比例する。
放射線検出素子11aで生成された光子は、光ファイバ15a、光分岐部14に入射する。そして、前記した光子のうちの半分が、光ファイバ15cを介して波長選択部16に入射し、さらに、波長選択部16を透過する。
波長選択部16を透過した光子は、光検出部17において、光子ひとつひとつに対応する電気パルスに変換される。測定装置18は、前記した電気パルスの計数率を測定する。解析・表示装置19は、計数率‐線量率情報191aに基づいて、計数率を線量率に換算し、その線量率の算出結果を表示する。
なお、後記する点検や動作確認を行っているとき以外は、発光部12を発光させる必要は特にない。
(2.放射線モニタの点検時)
放射線モニタ100の「点検」は、放射線検出素子11aに入射する放射線の線量率が、バックグラウンドレベル(BGレベル、自然放射線レベル)の状態で行われる。このような「点検」は、放射線モニタ100の周囲の機器(放射線の発生源)を停止させた状態で、定期的に行われることが多い。なお、「バックグラウンドレベル」の放射線とは、宇宙線や地中の天然放射性物質に起因する微弱な放射線である。そして、操作部192(図3参照)を介した所定の操作によって、放射線モニタ100が正常に機能しているか否かの点検が開始される。
図5は、放射線モニタ100の点検時における処理を示すフローチャートである(適宜、図1を参照)。
ステップS101において放射線モニタ100は、測定装置18によって、波長選択部16を第1モードに設定する。つまり、放射線モニタ100は、放射線検出素子11aの発光波長の光を透過させ、発光部12からの光を遮断するように波長選択部16を設定する。
ステップS102において放射線モニタ100は、発光部12を発光させる。すなわち、放射線モニタ100は、発光部制御装置13によって、所定の光強度の設定値に基づき、放射線検出素子11aの発光波長とは異なる波長で発光部12を発光させる。なお、発光部12の光強度に関しては、例えば、所定の光強度を持続させてもよいし、また、光強度を段階的に変化させてもよい。
図7は、放射線モニタ100の点検時における光の径路を示す説明図である。
なお、図7に示す実線矢印は、発光部12からの光が伝送される向きを示し、破線矢印は、放射線検出素子11aで生成された光子が伝送される向きを示している。
発光部12から発せられた光は、光ファイバ15a等を介して放射線検出素子11aに入射する。この光のエネルギによって、放射線検出素子11aにおいて所定の発光波長(例えば、1064nm)の光子が、照射された光の強度に比例する生成率で生成される。この光子は、光ファイバ15a,15c等を介して波長選択部16に入射し、波長選択部16を透過する(破線矢印)。
また、発光部12から伝送されて放射線検出部11内で反射・散乱した光も、光ファイバ15a,15c等を介して波長選択部16に入射する(実線矢印)。前記したように、波長選択部16は「第1モード」に設定されているため、発光部12からの光は波長選択部16で遮断される。
図5のステップS103において放射線モニタ100は、光検出部17で光子を検出する。前記したように、光検出部17に入射するひとつひとつの光子が、ひとつひとつの電気パルスとして光電変換される。
ステップS104において放射線モニタ100は、測定装置18で計数率を測定する。つまり、放射線モニタ100は、測定装置18によって、単位時間当たりの電気パルスの個数を計数する。この値は、電気パルスの計数率であるとともに、波長選択部16を透過した光子の計数率でもある。この計数率と、発光部12の光強度と、は比例関係にある。
図8は、発光部12の光強度と計数率との第1モードにおける関係を示す説明図である。図8の横軸は、発光部12の光強度であり、縦軸は、測定装置18によって測定された計数率である。
図8に示す複数の○印は、波長選択部16が第1モードに設定された状態で、放射線モニタ100が正常であることが既知であるとき(放射線モニタ100の使用開始時)に得られたデータである。これらの○印を通る直線L1の比例係数が、発光部12の光強度と計数率との関係を示す光強度‐計数率第1情報191b(図3参照)として、予め記憶部191に格納されている。
なお、放射線モニタ100の使用開始時には、発光部12、光ファイバ15a,15b,15c、及び放射線検出素子11aのいずれも新品であるため、これらの各部品は劣化していない。前記した各部品のうちいずれかが劣化した場合の●印(図8参照)については後記する。
図5のステップS105において放射線モニタ100は、光強度と計数率との関係が変化したか否かを、解析・表示装置19によって判定する。つまり、ステップS105において解析・表示装置19は、発光部12から発せられた光に起因する計数率(図8に示す●印)が、光強度‐計数率第1情報191b(図8に示す○印)を基準として低下しているか否かを判定する。
図8に示す例では、複数の●印を通る直線L2の比例係数が、基準となる直線L1よりも小さくなっている。つまり、各光強度において、点検時における計数率(●印)が、使用開始時(○印)よりも低くなっている。このような場合、図5のステップS105において解析・表示装置19は、光強度と計数率との関係が変化したと判定する。
なお、前記した変化の原因として、発光部12の劣化、光ファイバ15aの劣化、及び放射線検出素子11aの劣化の3通りが挙げられる。本実施形態では、この3通りのうちいずれに該当するかを、ステップS106〜S118(図5、図6参照)の処理によって判別するようにしている。
図5のステップS105において光強度と計数率との関係が変化した場合(S105:Yes)、放射線モニタ100の処理はステップS106に進む。
ステップS106において放射線モニタ100は、解析・表示装置19によって、発光部12の実際の光強度が、所定の設定値よりも小さいか否かを判定する。例えば、検査員が、発光部12に光強度測定装置(図示せず)を接続し、この光強度測定装置から解析・表示装置19に測定値(発光部12の実際の光強度)を出力するようにしてもよい。
ステップS106において発光部12の実際の光強度が設定値よりも小さい場合(S106:Yes)、放射線モニタ100の処理は、ステップS107に進む。
ステップS107において放射線モニタ100は、解析・表示装置19によって、発光部12が劣化していると判定する。発光部12の実際の光強度が、設定値よりも低下しているからである。
ステップS108において放射線モニタ100は、発光部12が劣化している旨を解析・表示装置19に表示して、処理を終了する(図6の「END」)。この場合には、発光部制御装置13を用いて発光部12の光強度が新たに調整されたり、発光部12の修理・交換が行われたりする。
また、ステップS106において発光部12の実際の光強度が設定値よりも小さくない場合(S106:No)、放射線モニタ100の処理はステップS109に進む。この場合には、放射線検出素子11a及び光ファイバ15aのうち少なくとも一方が劣化している可能性が高い。
ステップS109において放射線モニタ100は、測定装置18によって、波長選択部16を第2モードに設定する。つまり、放射線モニタ100は、発光部12からの光を透過させ、放射線検出素子11aの発光波長の光を遮断するように波長選択部16を設定する。
図6のステップS110において放射線モニタ100は、発光部12を発光させる。発光部12からの光に起因して放射線検出素子11aで生成された光子は、光ファイバ15a,15c等を介して波長選択部16に入射する。この光子は、第2モードに設定された波長選択部16で遮断される。一方、発光部12から発せられて放射線検出部11内で反射・散乱した光は、光ファイバ15a,15c等を介して波長選択部16に入射し、この波長選択部16を透過する。
ステップS111において放射線モニタ100は、光検出部17で光子を検出する。
ステップS112において放射線モニタ100は、測定装置18で計数率を測定する。この計数率は、前記したように、発光部12の光強度に比例している。
図9は、放射線モニタ100が備える発光部12の光強度と計数率との第2モードにおける関係を示す説明図である。
図9の横軸は、発光部12の光強度であり、縦軸は、測定装置18によって測定された計数率である。
図9に示す複数の○印は、波長選択部16が第2モードに設定された状態で、放射線モニタ100が正常であることが既知であるとき(放射線モニタ100の使用開始時)に得られたデータである。これらの○印を通る直線L3の比例係数が、発光部12の光強度と計数率との関係を示す光強度‐計数率第2情報191c(図3参照)として、予め記憶部191に格納されている。なお、図9に示す複数の●印については後記する。
図6のステップS113において放射線モニタ100は、光強度と計数率との関係が変化したか否かを、解析・表示装置19によって判定する。つまり、ステップS113において解析・表示装置19は、発光部12から発せられた光に起因する計数率(図9に示す●印)が、光強度‐計数率第2情報191c(図9に示す○印)を基準として低下しているか否かを判定する。
図9に示す例では、複数の●印を通る直線L4の比例係数が、基準となる直線L3よりも小さくなっている。つまり、各光強度において、点検時における計数率(●印)が、使用開始時(○印)よりも低くなっている。このような場合、図6のステップS113において解析・表示装置19は、光強度と計数率との関係が変化したと判定し(S113:Yes)、ステップS114の処理に進む。
ステップS114において放射線モニタ100は、解析・表示装置19によって、光ファイバ15aが劣化していると判定する。放射線の影響で光ファイバ15aが劣化すると、光ファイバ15aを介して光が伝送されにくくなり、前記した計数率が正常時よりも低くなるからである。
ステップS115において放射線モニタ100は、解析・表示装置19によって、計数率‐線量率情報191aを校正する。この「校正」について、図10を用いて説明する。
図10は、放射線モニタ100の記憶部191に格納されている波長‐透過率情報191dの説明図である。
図10の横軸は、光ファイバ15aを介して伝送される光の波長である。図10の縦軸は、光ファイバ15aにおける光の透過率である。
図10に示すように、光ファイバ15aに伝送される光の波長が長くなるにつれて、ある波長から光の透過率が急激に上昇し、光の波長をさらに長くすると、光の透過率が所定の値に収束する。
また、光ファイバ15aが劣化していない状態(曲線h1)に比べて、光ファイバ15aが劣化した状態(曲線h2)や、光ファイバ15aがさらに劣化した状態(曲線h3)では、各波長における光の透過率が低くなっている。このように、光ファイバ15aにおける光の波長と透過率との関係が、光ファイバ15aの劣化の程度を示す所定の数値に対応付けて、波長‐透過率情報191d(図3参照)として、予め記憶部191に格納されている。
図6のステップS115の「校正」の手順について具体的に説明すると、次のようになる。解析・表示装置19は、まず、発光部12の光の波長を読み込む。この波長の値は、発光部制御装置13から解析・表示装置19に送信される。
次に、解析・表示装置19は、光ファイバ15aにおける光の透過率を算出する。この透過率は、発光部12の光強度と、測定装置18から入力される計数率と、に基づいて算出される。そして、解析・表示装置19は、発光部12の光の波長と、光ファイバ15aにおける光の透過率と、前記した波長‐透過率情報191dと、に基づいて、計数率‐線量率情報191aの校正を行う。
図10に示す例では、発光部12から波長λの光が発せられているとき、光ファイバ15aを介して光が透過率τで伝送されている。したがって、解析・表示装置19は、点Q(λ,τ)を通る曲線h2に対応付けられた所定の数値φ(光ファイバ15aの劣化の程度を示す数値)を、波長‐透過率情報191d(図3参照)として記憶部191から読み出す。
そして、解析・表示装置19は、図4に示す直線L0の比例係数に数値φを乗算することによって、新たな比例係数を算出する。この新たな比例係数は、光ファイバ15aが劣化していない状態での直線L0の比例係数よりも大きな値になる。これによって、仮に光ファイバ15aが劣化していたとしても、放射線の線量率を高精度で算出できる。なお、光ファイバ15aの劣化が著しい場合には、光ファイバ15aを交換してもよい。
図6のステップS116において放射線モニタ100は、解析・表示装置19によって、ステップS115の校正結果を表示し、処理を終了する(END)。
また、ステップS113において光強度と計数率との関係に変化がない場合(S113:No)、放射線モニタ100の処理はステップS117に進む。
ステップS117において放射線モニタ100は、解析・表示装置19によって、放射線検出素子11aが劣化していると判定する。発光部12も光ファイバ15aも劣化していないとすれば、前記した3通りの原因の残り一つである放射線検出素子11aの劣化の可能性が高いからである。
ステップS118において放射線モニタ100は、解析・表示装置19によって、ステップS117の判定結果を表示し、処理を終了する(END)。この場合には、放射線検出素子11aが新しいものに交換される。
(3.放射線モニタ100の動作確認時)
前記した「点検」が原子力プラント(図示せず)の停止中に行われるのに対して、放射線モニタ100が正常に動作しているか否かの「動作確認」は、原子力プラントの稼動中に行われる。つまり、放射線検出素子11aに入射する放射線の線量率が、いわゆるバックグラウンドレベル(BGレベル、自然放射線レベル)よりも高い状態で「動作確認」が行われる。
図11は、放射線モニタ100の動作確認時における処理を示すフローチャートである(適宜、図1を参照)。
なお、放射線モニタ100の点検時のフローチャート(図5、図6参照)と同様の処理には、同一のステップ番号を付している。
ステップS101において放射線モニタ100は、波長選択部16を第1モードに設定し、さらに、発光部12の発光(S102)、光子の検出(S103)、及び計数率の測定(S104)を順次に行う。
図13(a)は、放射線モニタ100の計数率の変化の例を示す説明図である。
図13(a)の横軸は時刻であり、縦軸は、波長選択部16が第1モードに設定されている状態での計数率である。
図13(a)に示す計数率nLは、放射線モニタ100の所定の仕様における測定範囲下限値である。つまり、放射線モニタ100は、この測定範囲下限値以上の所定範囲内であれば、計数率を高精度で測定できるようになっている。なお、測定範囲下限値未満の計数率であっても、前記した仕様の精度よりは若干劣るものの、計数率を測定可能である。
図13(a)に示す○印は、原子力プラントの運用開始前において、波長選択部16を第1モードに設定した状態での計数率である。運用開始前の時刻t1では、放射線検出素子11aに微弱な自然放射線が入射しているため、バックグラウンドレベル(BGレベル)の計数率n0になっている。その後、時刻t2に原子力プラントが稼動し始めたとする。
図13(a)に示す●印は、原子力プラントを稼動し、さらに波長選択部16を第1モードに設定した状態で、発光部12を発光させたときの計数率である。なお、時刻t3における計数率の低下については、後記する。
図13(b)は、発光部12の光強度の変化の例を示す説明図である。
図13(b)に示す例では、時刻t2以後に発光部12が一定の光強度pで発光している。また、バックグラウンドレベル(計数率n0:図13(a)参照)と、測定範囲下限値(計数率nL:図13(a)参照)と、の間に計数率n1が収まるように光強度pが設定されている。これによって、測定範囲下限値である計数率nL付近の微弱な放射線を検出しつつ、発光部12の発光に起因する光子も検出できる。
このように発光部12を発光させると、放射線検出素子11aには、原子力プラントの稼動に伴う放射線が入射するとともに、発光部12からの光も入射する。これらの放射線や光のエネルギによって放射線検出素子11aで生成された光子は、第1モードに設定された波長選択部16を透過して、光検出部17に入射する(図7参照)。
図14(a)、(b)は、放射線モニタ100の計数率及び光強度の変化の別の例を示す説明図である。
このように、発光部12の光強度を段階的に変化させることによって(図14(b)参照)、計数率を段階的に変化させてもよい(図14(a)参照)。そして、発光部12の光強度の変化に伴う計数率が変化に基づいて、放射線モニタ100の健全性の有無を確認するようにしてもよい。
再び、図11に戻って説明を続ける。
ステップS201において放射線モニタ100は、発光部12の光強度の設定値が維持されている状態で計数率が低下したか否かを、解析・表示装置19によって判定する。より詳しく説明すると、放射線モニタ100は、計数率の低下量が所定閾値以上であるか否かを判定し、また、計数率がバックグラウンドレベルまで低下したか否かについても判定する。前記した2つのうち少なくとも一方が成立している場合、ステップS201において解析・表示装置19は、計数率が低下したと判定する。
図13(a)、(b)に示す例では、時刻t2以後において発光部12が光強度pで維持されているにもかかわらず、時刻t3において計数率が値n0(バックグラウンドレベル)まで低下している。このような場合、ステップS201において解析・表示装置19は、「計数率が低下した」と判定する。
また、図14(a)、(b)に示す例では、計数率が段階的に変化しているものの、発光部12の光強度が一定のときには、計数率も一定になっている。このような場合、ステップS201において解析・表示装置19は、「計数率は低下していない」と判定する。
前記したように、ステップS201において計数率が低下していない場合(S201:No)、放射線モニタ100は、処理を終了する(図12の「END」)。放射線検出素子11a、発光部12、及び光ファイバ15aのいずれも劣化していない可能性が高いからである。
一方、ステップS201において計数率が低下した合(S201:Yes)、放射線モニタ100の処理はステップS106に進む。
ステップS106において放射線モニタ100は、発光部12の実際の光強度が所定の設定値よりも小さいか否かを判定する。発光部12の実際の光強度が設定値よりも小さい場合(S106:Yes)、放射線モニタ100は、発光部12が劣化していると判定し(S107)、その判定結果を表示する(S108)。
一方、ステップS106において発光部12の光強度が設定値よりも小さくなっていない場合(S106:No)、ステップS109において放射線モニタ100は、波長選択部16を第2モードに設定する。前記したように、第2モードとは、発光部12からの光を透過させ、放射線検出素子11aの発光波長の光を遮断するモードである。
ステップS109の処理を行った後、放射線モニタ100は、発光部12を発光させ(S110:図12参照)、光検出部17で光子を検出し(S111)、測定装置18で計数率を測定する(S112)。
次に、ステップS113において放射線モニタ100は、光強度と計数率との関係が変化したか否かを判定する。つまり、ステップS113において解析・表示装置19は、発光部12から発せられた光に起因する計数率が、光強度‐計数率第2情報191cを基準として低下しているか否かを判定する。
ステップS113において光強度と計数率との関係が変化した場合(S113:Yes)、放射線モニタ100は、光ファイバ15aが劣化していると判定する(S114)。そして、放射線モニタ100は、計数率‐線量率情報191aを校正し(S115)、その校正結果を表示する(S116)。なお、計数率‐線量率情報191aの校正手順については、放射線モニタ100の点検時と同様である。
一方、ステップS113において光強度と計数率との関係に変化がない場合(S113:No)、放射線モニタ100の処理はステップS202に進む。
ステップS202において放射線モニタ100は、波長選択部16を第1モードに設定する。つまり、放射線モニタ100は、放射線検出素子11aの発光波長の光を透過させ、発光部12からの光を遮断するように波長選択部16を設定する。
ステップS203において放射線モニタ100は、光強度と計数率との関係が変化したか否かを判定する。つまり、放射線モニタ100は、発光部12から発せられた光に起因する計数率が、光強度‐計数率第1情報191bを基準として低下しているか否かを判定する。光強度と計数率との関係が変化した場合(S203:Yes)、放射線モニタ100の処理はステップS204に進む。
ステップS204において放射線モニタ100は、放射線検出素子11aが劣化していると判定する。光ファイバ15aが劣化していないにもかかわらず、正常時よりも計数率が低くなっているからである。この場合には、放射線検出素子11aが新しいものに交換される。
ステップS205において放射線モニタ100は、解析・表示装置19によって、ステップS204の判定結果を表示する。
一方、ステップS203において光強度と計数率との関係に変化がない場合(S203:No)、放射線モニタ100の処理はステップS206に進む。この場合には、発光部12、放射線検出素子11a、及び光ファイバ15aのいずれも劣化していない可能性が高い。したがって、ステップS206において放射線モニタ100は、放射線検出素子11aに入射する放射線の線量率が変化したと判定する。
ステップS207において放射線モニタ100は、解析・表示装置19によって、ステップS206の判定結果を表示する。
ステップS116、S205、又はS207の処理を行った後、放射線モニタ100は、一連の処理を終了する(END)。
<効果>
第1実施形態によれば、放射線モニタ100の点検中や動作確認中、放射線検出素子11aの発光波長とは異なる波長で発光部12を発光させる。これによって、放射線検出素子11aで生成された光子、及び、発光部12からの光のうちの一方を、波長選択部16において選択的に透過させることができる。そして、波長選択部16の設定(第1モード・第2モード)を適宜に切り替えることで、放射線モニタ100において異常が生じた箇所を特定できる。つまり、発光部12、光ファイバ15a、及び放射線検出素子11aのいずれが劣化したかを簡単に特定できる。
また、前記した点検や動作確認は、放射線モニタ100の解析・表示装置19等によって行われる。したがって、放射線検出部11の付近に検査員が行ったり、放射線モニタ100を取り外して検査したりする必要がない。これによって、例えば、高線量率の過酷な環境下であっても、放射線モニタ100の点検や動作確認を容易に行うことができる。
また、光ファイバ15aが劣化していると判定された場合(S114)、計数率‐線量率情報191aが校正される(S115)。これによって、放射線で光ファイバ15aが劣化したとしても、光ファイバ15aを交換することなく、放射線を高精度で検出できる。
また、電離箱や半導体検出器を用いる従来技術のように、放射線検出部11に高電圧を印加する必要がない。したがって、水素・酸素雰囲気の環境下であっても水素爆発等が生じるおそれがなく、また、電気ノイズも生じない。このように、第1実施形態によれば、信頼性の高い放射線モニタ100を提供できる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態に係る放射線モニタ100A(図15参照)は、光減衰フィルタ21,22(図15参照)をさらに備えている点で、第1実施形態とは異なっている。なお、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図15は、第2実施形態に係る放射線モニタ100Aの構成図である。
図15に示す光減衰フィルタ21は、波長選択部16を透過した光を減衰させるフィルタであり、波長選択部16と光検出部17との間に介在している。このように光減衰フィルタ21を設けることで、波長選択部16を透過した光子の計数率が、光検出部17で変換可能な上限を超えている場合でも、これらの光子の計数率を適切に算出できる。
例えば、光減衰フィルタ21として、光強度を十分の一に減衰させるNDフィルタ(Neutral Density Filter)を4枚重ねたものを用いる場合、波長選択部16を透過した光は、光減衰フィルタ21において一万分の一の光強度に減衰する。したがって、測定装置18は、光減衰フィルタ21を透過した光の計数率を一万倍した値を、波長選択部16を透過した光の計数率とする。
図15に示す光減衰フィルタ22は、発光部12からの光を減衰させるフィルタであり、発光部12に設置されている。例えば、発光部12の光強度を広範囲で変化させることが想定される場合には、このような光減衰フィルタ22を設けることが好ましい。これによって、例えば、発光部12において7桁分の広範囲で光強度を変化させても、光減衰フィルタ21,22の減衰率に基づいて、波長選択部16を透過した光子の計数率を正確に算出できる。
なお、放射線モニタ100Aの点検や動作確認に関する処理については、第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。
<効果>
第2実施形態によれば、放射線モニタ100Aが光減衰フィルタ21,22を備えているため、非常に高い線量率の放射線でも高精度で検出できる。また、波長選択部16を第1モード・第2モードのいずれに設定した場合でも、発光部制御装置13によって発光部12の光強度を広範囲で調整でき、その光強度に基づく計数率を解析・表示装置19において正確に算出できる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、放射線モニタ100B(図16参照)が、発光波長の異なるn個の放射線検出素子111a〜11na(図16参照)を備える点が、第1実施形態とは異なっている。また、放射線検出素子111a〜11naのうち一つの発光波長を、波長選択部16を介して選択的に透過させる点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図16は、第3実施形態に係る放射線モニタ100Bの構成図である。
図16に示すように、放射線モニタ100Bは、n個の放射線検出部111〜11nを備えている。放射線検出部111は、光ファイバ151aを介して光分岐部14に接続されている。同様に、他の放射線検出部112等も、光ファイバ152a等を介して光分岐部14に接続されている。
また、放射線検出部111は、放射線検出素子111aを備えている。同様に、他の放射線検出部112等も、放射線検出部112a等を備えている。これらの放射線検出素子111a〜11naの発光波長について、図17を用いて説明する。
図17は、放射線モニタ100Bにおいて複数の放射線検出素子で生成される光子、及び発光部12からの光に関する説明図である。
図17の横軸は光の波長であり、縦軸は光強度である。図17に示す曲線i1は、放射線検出素子111a(図16参照)で生成される光子の特性を示している。同様に、曲線i2,i3は、放射線検出素子112a,113a(図16参照)で生成される光子の特性を示している。なお、図17では、他の放射線検出素子114a〜11na(図16参照)については、図示を省略している。
図17に示すように、発光部12からの光の波長と、放射線検出素子111a等の発光波長と、は異なっている。また、図17では、放射線検出素子111a〜113aの特性を例示したが、放射線検出素子111a〜11naは、それぞれ、発光波長が異なっている。つまり、放射線検出素子111a〜11naは、自身に放射線や光が照射されることによって生成される光子の波長が、それぞれ異なっている。
図16に示す波長選択部16は、第1モードにおいて、放射線検出素子111a〜11naのうち、測定装置18によって選択された放射線検出素子の発光波長の光を透過させ、他の波長の光を遮断する機能を有している。そして、対象となる放射線検出素子が測定装置18によって順次に切り替えられ、それに応じて、波長選択部16を透過する光の波長が切り替えられるようになっている。
なお、測定装置18には、放射線検出素子111a〜11naの発光波長に関する情報が、放射線検出素子111a〜11naの識別情報に対応付けて、予め記憶されている。
解析・表示装置19は、測定装置18が選択した放射線検出素子からの光子の計数率に基づいて、放射線の線量率を算出する。これによって、放射線検出素子111a〜11naに入射する放射線の線量率を個別的に算出できる。
また、解析・表示装置19は、測定装置18が選択した放射線検出素子や、この放射線検出素子に接続されている光ファイバ等の劣化の有無を判定する。これによって、放射線検出素子111a〜11naや光ファイバ151a〜151na等の劣化の有無を個別的に判定できる。
なお、放射線モニタ100Bの点検や動作確認に関する処理は、第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。
<効果>
第3実施形態によれば、解析・表示装置19は、発光波長の異なる放射線検出素子111a〜11naのうち、測定装置18によって選択された放射線検出素子からの光子の計数率を算出する。これによって、原子力プラントにおいて線量率を複数箇所で測定できる。また、放射線検出素子111a〜11naや光ファイバ151a〜15na等の劣化の有無を判定できる。
また、複数の放射線検出部111〜11nを設ける構成でも、発光部12の個数は一つで足りる。したがって、複数の発光部12を設ける構成と比べて、発光部12に要するコストを低減できる。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、放射線モニタ10C(図18参照)が、n個の放射線検出部111〜11nを備える点が、第1実施形態とは異なっている。また、第4実施形態は、放射線検出部111〜11nに接続された光スイッチ23と、この光スイッチ23を制御する光スイッチ制御装置24(制御部)と、を備えている点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他については第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図18は、第4実施形態に係る放射線モニタ100Cの構成図である。
図18に示すように、放射線モニタ100Cは、放射線検出部111〜11nと、光ファイバ151a〜15naと、光スイッチ23と、光スイッチ制御装置24と、を備えている。その他、放射線モニタ100Cは、第1実施形態で説明した発光部12等の各構成を備えている。
光スイッチ23は、複数の放射線検出部111〜11nのうち、光スイッチ制御装置24によって選択された放射線検出部に発光部12からの光を導くとともに、この放射線検出部からの光を波長選択部16に導く機能を有している。このような光スイッチ23として、例えば、静電気を利用して光の経路を切り替えるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を用いることができる。その他、光スイッチ23として、周知のメカニカル光スイッチや導波路式光スイッチを用いてもよい。
図18に示すように、光スイッチ23は、光ファイバ151a等を介して放射線検出部111等に接続されるとともに、光ファイバ15dを介して光分岐部14に接続されている。
光スイッチ制御装置24は、光スイッチ23を制御する装置であり、配線k5を介して光スイッチ23に接続されるとともに、配線k6を介して解析・表示装置19に接続されている。光スイッチ制御装置24は、CPU、ROM、RAM、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成され、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。
光スイッチ制御装置24は、放射線検出部111〜11nの中から一つの放射線検出部を選択する。そして、光スイッチ制御装置24は、光スイッチ23を制御することによって、前記した一つの放射線検出部に発光部12からの光を導くとともに、この放射線検出部からの光を波長選択部16に導く。
放射線モニタ100Cの点検や動作確認を行う際には、例えば、発光部12からの光を放射線検出部111に導き、さらに、放射線検出部111からの光を光分岐部14に導くように光スイッチ23が制御される。この状態で、第1実施形態と同様にして、放射線検出素子111a等の劣化の有無が判定される。なお、放射線検出部111〜11nのうちいずれが選択されているかを示す情報は、光スイッチ制御装置24から配線k6を介して解析・表示装置19に送信される。
ちなみに、放射線検出素子111a〜11naの発光波長は、同一であってもよいし、また、同一でなくてもよい。放射線検出素子111a〜11naの発光波長が同一でない場合には、波長選択部16の第1モードにおいて測定装置18は、対象となる放射線検出素子の発光波長の光子が波長選択部16を透過し、他の波長の光が遮断されるように波長選択部16を制御する。
放射線検出素子111aや光ファイバ151aに関して一連の「点検」が行われた後、他の放射線検出素子112a等や光ファイバ152a等に関しても順次に「点検」が行われる(「動作確認」についても同様)。なお、放射線モニタ100Cの点検や動作確認に関する処理については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
<効果>
第4実施形態によれば、放射線検出部111〜11nの中から光スイッチ制御装置24が選択したものに関する計数率が、解析・表示装置19によって算出される。これによって、原子力プラントにおいて複数箇所で線量率を測定できる。また、放射線検出素子111a〜11naや光ファイバ151a〜15na等の劣化の有無を判定できる。
また、複数の放射線検出部111〜11nを設ける構成でも、発光部12の個数は一つで足りる。したがって、複数の発光部12を設ける構成と比べて、発光部12に要するコストを低減できる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る放射線モニタ100等について各実施形態により説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、第1実施形態では、放射線モニタ100(図1参照)が光分岐部14を備える構成について説明したが、光分岐部14を省略してもよい。
図19は、変形例に係る放射線モニタ100Dの構成図である。
図19に示すように、発光部12と放射線検出素子11aとを光ファイバ15eを介して接続するとともに、放射線検出素子11aと波長選択部16とを別の光ファイバ15fを介して接続してもよい。このような構成でも、第1実施形態と同様の効果が奏される。なお、第2〜第4実施形態についても同様のことがいえる。
また、第1実施形態で説明したステップS115の「校正」(図6参照)において、発光部12の波長λを変化させてもよい。この場合において解析・表示装置19は、発光部12の波長λと、光ファイバ15aにおける光の透過率τと、によって特定される複数の点(λ,τ)に基づいて、光ファイバ15aの劣化の程度を特定する。
また、第2実施形態では、放射線モニタ100A(図15参照)が光減衰フィルタ21,22を備える構成について説明したが、これに限らない。すなわち、光減衰フィルタ21,22のうち一方を省略してもよい。
また、各実施形態では、発光部制御装置13、測定装置18、及び解析・表示装置19が別体である構成について説明したが、これに限らない。すなわち、発光部制御装置13、測定装置18、及び解析・表示装置19のうち複数の機能を兼ね備えた装置を設けてもよい。
また、各実施形態は、適宜組み合わせることができる。例えば、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせ、発光波長の異なる複数の放射線検出素子111a〜11naを備えるとともに、光減衰フィルタ21,22を備える構成にしてもよい。同様に、第2実施形態と第4実施形態とを組み合わせてもよい。
また、各実施形態では、放射線モニタ100が原子力プラントに設置される構成について説明したが、放射線モニタ100の設置箇所として、例えば、次の箇所が挙げられる。すなわち、原子力発電所内の使用済み燃料貯蔵プール、原子炉圧力容器の内・外、原子炉格納容器の内・外、サプレッションプールの内・外、原子炉建屋の内・外、再処理施設等である。その他、放射線モニタ100を放射線医療設備に設置してもよいし、また、燃料デブリ(溶融した原子炉燃料が冷えて固まったもの)の検知に用いてもよい。
また、各実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、前記した機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。
100,100A,100B,100C,100D 放射線モニタ
11,111,112,…,11n 放射線検出部
11a,111a,112a,…,11na 放射線検出素子
12 発光部
13 発光部制御装置(制御部)
14 光分岐部
15a,15b,15c,15d,15e,15f,151a,152a,…,15na 光ファイバ(光伝送路)
16 波長選択部
17 光検出部
18 測定装置(制御部)
19 解析・表示装置(制御部)
21,22 光減衰フィルタ
23 光スイッチ
24 光スイッチ制御装置(制御部)

Claims (15)

  1. 放射線に感度を有するとともに、光にも感度を有し、放射線又は光の入射によって所定の発光波長で発光する放射線検出素子を有する放射線検出部と、
    前記発光波長とは異なる波長の光を発する発光部と、
    前記発光波長の光を透過させ、前記発光部からの光を遮断する第1モードに設定される波長選択部と、
    前記発光部から前記放射線検出部に光を伝送するとともに、前記放射線検出部から前記波長選択部に光を伝送する光伝送路と、
    前記波長選択部を透過した光を電気パルスに変換する光検出部と、
    前記電気パルスの計数率を測定し、前記計数率と、前記発光部の光強度と、に基づいて、少なくとも前記発光部の劣化の有無を判定する制御部と、を備えること
    を特徴とする放射線モニタ。
  2. 前記制御部は、
    前記波長選択部が前記第1モードに設定された状態で、前記放射線モニタが正常であることが既知であるときの前記発光部の光強度と、前記計数率と、の関係を示す光強度‐計数率第1情報が格納される記憶部を有し、
    前記放射線検出素子に入射する放射線の線量率が自然放射線レベルの状態で行われる前記放射線モニタの点検において、前記波長選択部を前記第1モードに設定し、所定の光強度の設定値に基づいて前記発光部から発せられた光に起因する前記計数率が、前記光強度‐計数率第1情報を基準として低下している場合において、前記発光部の実際の光強度が前記設定値よりも小さいとき、前記発光部が劣化していると判定すること
    を特徴とする請求項1に記載の放射線モニタ。
  3. 前記波長選択部は、前記発光部からの光を透過させ、前記発光波長の光を遮断する第2モードをさらに有し、
    前記記憶部には、前記波長選択部が前記第2モードに設定された状態で、前記放射線モニタが正常であることが既知であるときの前記発光部の光強度と、前記計数率と、の関係を示す光強度‐計数率第2情報が格納され、
    前記制御部は、前記第1モードにおける前記計数率が、前記光強度‐計数率第1情報を基準として低下している場合において、前記発光部の実際の光強度が前記設定値よりも小さくないとき、前記波長選択部を前記第2モードに設定し、前記発光部から発せられた光に起因する前記計数率が、前記光強度‐計数率第2情報を基準として低下している場合、前記光伝送路が劣化していると判定すること
    を特徴とする請求項2に記載の放射線モニタ。
  4. 前記記憶部には、
    前記光伝送路における光の波長と透過率との関係が、前記光伝送路の劣化の程度を示す数値に対応付けられた波長‐透過率情報が格納されるとともに、
    前記計数率と、前記放射線検出素子に入射する放射線の線量率と、の関係を示す計数率‐線量率情報が格納され、
    前記制御部は、前記光伝送路が劣化していると判定した場合、前記光伝送路を介して伝送される前記発光部の光の波長と、前記光伝送路における光の透過率と、前記波長‐透過率情報と、に基づいて、前記計数率‐線量率情報の校正を行うこと
    を特徴とする請求項3に記載の放射線モニタ。
  5. 前記制御部は、前記第1モードにおける前記計数率が、前記光強度‐計数率第1情報を基準として低下している場合において、前記発光部の実際の光強度が前記設定値よりも小さくなっておらず、かつ、前記第2モードにおける前記計数率が、前記光強度‐計数率第2情報を基準として低下していないとき、前記放射線検出素子が劣化していると判定すること
    を特徴とする請求項3に記載の放射線モニタ。
  6. 前記制御部は、前記放射線検出素子に入射する放射線の線量率が自然放射線レベルよりも高い状態で行われる前記放射線モニタの動作確認において、前記波長選択部を前記第1モードに設定し、所定の光強度の設定値に基づいて前記発光部から発せられた光に起因する前記計数率が、前記設定値が維持されている状態で低下した場合において、前記発光部の実際の光強度が前記設定値よりも小さいとき、前記発光部が劣化していると判定すること
    を特徴とする請求項1に記載の放射線モニタ。
  7. 前記波長選択部は、前記発光部からの光を透過させ、前記発光波長の光を遮断する第2モードをさらに有し、
    前記制御部は、
    前記波長選択部が前記第2モードに設定された状態で、前記放射線モニタが正常であることが既知であるときの前記発光部の光強度と、前記計数率と、の関係を示す光強度‐計数率第2情報が格納される記憶部を有し、
    前記設定値が維持されている状態で前記計数率が低下した場合において、前記発光部の実際の光強度が前記設定値よりも小さくないとき、前記波長選択部を前記第2モードに設定し、前記発光部から発せられた光に起因する前記計数率が、前記光強度‐計数率第2情報を基準として低下している場合、前記光伝送路が劣化していると判定すること
    を特徴とする請求項6に記載の放射線モニタ。
  8. 前記記憶部には、
    前記光伝送路における光の波長と透過率との関係が、前記光伝送路の劣化の程度を示す数値に対応付けられた波長‐透過率情報が格納されるとともに、
    前記計数率と、前記放射線検出素子に入射する放射線の線量率と、の関係を示す計数率‐線量率情報が格納され、
    前記制御部は、前記光伝送路が劣化していると判定した場合、前記光伝送路を介して伝送される前記発光部の光の波長と、前記光伝送路における光の透過率と、前記波長‐透過率情報と、に基づいて、前記計数率‐線量率情報の校正を行うこと
    を特徴とする請求項7に記載の放射線モニタ。
  9. 前記制御部は、前記設定値が維持されている状態で前記計数率が低下した場合において、前記発光部の実際の光強度が前記設定値よりも小さくなっておらず、かつ、前記第2モードにおける前記計数率が、前記光強度‐計数率第2情報を基準として低下していないとき、前記波長選択部を前記第1モードに設定し、前記発光部から発せられた光に起因する前記計数率が、前記光強度‐計数率第1情報を基準として低下している場合、前記放射線検出素子が劣化していると判定すること
    を特徴とする請求項7に記載の放射線モニタ。
  10. 前記制御部は、前記設定値が維持されている状態で前記計数率が低下した場合において、前記発光部の実際の光強度が前記設定値よりも小さくなっておらず、かつ、前記第2モードにおける前記計数率が、前記光強度‐計数率第2情報を基準として低下していないとき、前記波長選択部を前記第1モードに設定し、前記発光部から発せられた光に起因する前記計数率が、前記光強度‐計数率第1情報を基準として低下していない場合、前記放射線検出素子に入射する放射線の線量率が変化した判定すること
    を特徴とする請求項7に記載の放射線モニタ。
  11. 前記放射線検出部からの光を前記発光部及び前記波長選択部に向けて分岐させる光分岐部を備え、
    前記発光部からの光が、前記光伝送路及び前記光分岐部を介して、前記放射線検出部に伝送されること
    を特徴とする請求項1に記載の放射線モニタ。
  12. 複数の前記放射線検出部が、それぞれ、発光波長の異なる前記放射線検出素子を有し、
    前記波長選択部は、前記第1モードにおいて、前記制御部によって選択された前記放射線検出素子の発光波長の光を透過させ、他の波長の光を遮断すること
    を特徴とする請求項1に記載の放射線モニタ。
  13. 複数の前記放射線検出部のうち、前記制御部によって選択された前記放射線検出部に前記発光部からの光を導くとともに、前記制御部によって選択された前記放射線検出部からの光を前記波長選択部に導く光スイッチを備えること
    を特徴とする請求項1に記載の放射線モニタ。
  14. 前記発光部に設置される光減衰フィルタ、及び、前記波長選択部と前記光検出部との間に介在する別の光減衰フィルタのうち、少なくとも一方を備えること
    を特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の放射線モニタ。
  15. 放射線に感度を有するとともに、光にも感度を有し、放射線又は光の入射によって所定の発光波長で発光する放射線検出素子の前記発光波長とは異なる波長の光を発光部から発し、前記発光波長の光を選択的に透過させる波長選択部を介して入射した光を制御部が電気パルスに変換し、前記電気パルスの計数率と、前記発光部の光強度とに基づいて、少なくとも前記発光部の劣化の有無を判定すること
    を特徴とする放射線モニタの解析方法。
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