JP2020046251A - 中性子検出方法および中性子検出装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本実施形態の中性子検出方法において用いる中性子シンチレータ(以下、シンチレータ100と称する)を説明する図である。図1に示すシンチレータ100は、導波用の光ファイバ10の先端の端面10aの先に、蛍光体102の粒子が内包された透明球104が形成してある。
中性子検出器に中性子またはγ線が入射すると、シンチレータ100が発光する。あるいは、γ線の影響によってチェレンコフ光が生じる。かかるシンチレータ100からの光を光検出器210が検出し、光検出器210からパルス状の信号が出力される。この信号をプリアンプで増幅する等した後に、信号の波高値である検出波高値をAD変換器またはデジタル波形処理によって取得する。波高値を、例えば、0〜1023chに区分し、区分された各波高値を閾値(H)として、検出波高値が閾値を超える事象の頻度を検出頻度(C)として取得する。なお、検出頻度の取得において、γ線に由来するチェレンコフ光による事象を除去するため、光学的なバンドパスフィルターや電気的なローパスフィルターを設けても良い。
一例として、図2(b)に、光検出器210において検出された光の波高値の分布について、閾値を横軸にとり、検出頻度を縦軸にとったグラフを示す。本発明者らの検討によれば、図2(b)に示すように、光検出器210における検出結果において、閾値に対する検出頻度の対数は、一次関数(LF)に近似される。特に、γ線に起因する光の検出結果のみに着目すると、検出頻度の対数は閾値の一次関数に収束する(図2(b)に示す破線)。γ線が入射すると二次電子eが発生する。この二次電子は、飛程距離が長いため、蛍光体102内のみで、エネルギーを消耗し難い。このため、γ線の入射に起因する蛍光体102の発光は、強さが一定でなく、確率論的に一次関数に収束する。すなわち、閾値(H)に対する検出頻度(C)の対数は、下式1で近似される(a及びbは定数)。
LogC=aH+b …(式1)
一方で、中性子が蛍光体102の中性子捕獲同位体に入射した際に発生する二次粒子(リチウム6の場合はα線とトリチウム、ホウ素10の場合はα線とリチウム7)は、飛程距離が短い。このため、二次粒子は、蛍光体102内でエネルギーを消耗し特定の強さで蛍光体102を発光させ、特定の波高値を示す。したがって、中性子線による光の検出結果では、一次関数から乖離する。かかる乖離は、γ線による検出頻度が多い領域(図2(b)の実線、波高値600Ch未満)ではγ線による検出頻度に埋没してしまって判別できないが、γ線による検出頻度が少ない領域(図2(b)の実線、波高値600Ch以上)では明確に判別できる。したがって、γ線による検出頻度が少なくなる波高値において検出頻度を評価すれば、中性子の有無やその量を正確に評価できる。
H0=(LogC0−b)/a …(式2)
有効検出頻度(Ceff)は、中性子が存在しない場合にはバックグラウンド検出頻度(C0)と一致し、中性子が存在する場合にはバックグラウンド検出頻度(C0)から乖離して大きくなる。したがって、有効検出頻度がバックグラウンド検出頻度を上回る場合に中性子が存在すると判定できる。
Claims (6)
- 中性子シンチレータ、および該中性子シンチレータからの光を検出する光検出器を用いて中性子線を検出する中性子検出方法であって、
前記光検出器において検出された光の各々の波高値である検出波高値について、該検出波高値が閾値を超える光の検出頻度を取得する検出頻度取得処理を行い、
前記閾値に対する検出頻度の対数を一次関数に近似する近似処理を行い、
前記一次関数を用いて、所定のバックグラウンド検出頻度を示すと期待されるバックグラウンド閾値を求め、該バックグラウンド閾値における検出頻度を有効検出頻度とする有効検出頻度取得処理を行い、
前記有効検出頻度が前記バックグラウンド検出頻度を上回る場合に中性子線の存在を判定する判定処理を行うことを特徴とする中性子検出方法。 - 前記検出頻度取得処理、前記近似処理、前記有効検出頻度取得処理および前記判定処理を、単位時間ごとに繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の中性子検出方法。
- 前記中性子シンチレータおよび前記光検出器を複数用いて、
前記複数の中性子シンチレータおよび前記複数の検出器の各々について前記検出頻度取得処理、前記近似処理および前記有効検出頻度取得処理を行い、
前記複数の中性子シンチレータおよび前記複数の光検出器の前記有効検出頻度の和および前記バックグラウンド検出頻度の和を用いて前記判定処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の中性子検出方法。 - 中性子シンチレータ、および該中性子シンチレータからの光を検出する光検出器を用いて中性子線を検出する中性子検出装置であって、
前記光検出器において検出された光の各々の波高値である検出波高値について、該検出波高値が閾値を超える光の検出頻度を取得する検出頻度取得処理を行い、
前記閾値に対する検出頻度の対数を一次関数に近似する近似処理を行い、
前記一次関数を用いて、所定のバックグラウンド検出頻度を示すと期待されるバックグラウンド閾値を求め、該バックグラウンド閾値における検出頻度を有効検出頻度とする有効検出頻度取得処理を行い、
前記有効検出頻度が前記バックグラウンド検出頻度を上回る場合に中性子線の存在を判定する判定処理を行う手段を具備してなることを特徴とする中性子検出装置。 - 前記検出頻度取得処理、前記近似処理、前記有効検出頻度取得処理および前記判定処理を、単位時間ごとに繰り返すことを特徴とする請求項4に記載の中性子検出装置。
- 前記中性子シンチレータおよび前記光検出器を複数備え、
前記複数の中性子シンチレータおよび前記複数の検出器の各々について前記検出頻度取得処理、前記近似処理および前記有効検出頻度取得処理を行い、
前記複数の中性子シンチレータおよび前記複数の光検出器の前記有効検出頻度の和および前記バックグラウンド検出頻度の和を用いて前記判定処理を行うことを特徴とする請求項4または5に記載の中性子検出装置。
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2018
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