JP2018036006A - 空調換気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交換換気運転時の換気能力を低下させずに熱交換器の結露結氷の除去を行うことができ、簡易な内部構造で製造コストを抑制することが可能な空調換気装置を得る。【解決手段】空調換気装置100は、結露結氷検出手段の検出結果に基づいて、熱交換換気運転を継続しながら、給気流S1が第一流路31を通り排気流E2が第二流路32を通る第一状態と、排気流E1が第一流路31を通り給気流S2が第二流路32を通る第二状態とを切り替えることにより結露結氷の除去を行う。このため、結露結氷を除去している最中も熱交換換気運転の換気能力が低下しない。また、室内空気を循環させていないため室内の湿度が上昇せず、車両等の狭い室内の場合でも窓にくもりが発生しない。さらに、簡易な内部構造であり、製造コストを低く抑えられる。【選択図】図1

Description

本発明は、住宅、ビル、病院、および車両等に用いられる空調換気装置に関する。
従来の空調換気装置として、室内の空気を室外へ排気する排気流と、室外の空気を室内へ給気する給気流との間で熱交換を行う熱交換器を備えたものがある。この種の空調換気装置においては、室外の温度が−25℃のような極低温の時に、室内の暖房のために空調換気装置を使用した場合、外気と内気の熱交換を行う熱交換器に結露または結氷が生じ、排気流路が目詰まりを起こし換気不能になるという課題があった。
この結露または結氷による排気流路の目詰まりを防止するために、特許文献1に提示された空調換気装置では、室外の温度が極低温となったとき、熱交換器の一部にて給気流と排気流の熱交換を行って熱交換換気運転を継続し、熱交換器の他の部分において、熱交換器の排気流路内に生じた結露または結氷を除去するためのデフロスト運転を行うようにしている。
この先行例による空調換気装置は、給気口と熱交換器との間に給気選択手段を備えると共に、熱交換器と室外排気口との間に排気選択手段と排気循環選択手段を備えており、さらに給気流上流と排気流下流を2分割している。また、デフロスト運転に用いられる循環流と、給気空気と熱交換を行う排気流とを一つの送風手段にて送風するようにし、装置の小型化を図っている。
特許第5326884号公報
このように、特許文献1では、熱交換器の一部にて熱交換換気運転を継続し、熱交換器の他の部分で熱交換器の排気流路に生じた結露または結氷を除去するためのデフロスト運転を行うようにしているが、この方法ではデフロスト運転中に換気能力が低下するという課題があった。
また、特許文献1では、デフロスト運転中の熱交換器の一部の空気は換気されることなく室内に循環する機構になっており、湿度を多く含んだ空気が室内に流れる。このため、例えば車両のような狭い室内の場合、窓にくもりが発生し、快適性が損なわれるという課題があった。
さらに、排気流の流路として、室内吸込口から熱交換器を経由して室外排出口に流す流路と、室内吸込口から熱交換器を経由して循環空気排出口に流す流路の2つが必要であり、小型化のために給気手段と排気手段を異形化している。このため、内部構造が複雑化し、従来製品との共通部品が少なく、製造コストが上昇するという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、熱交換換気運転時の換気能力を低下させることなく、室内の快適性を保ちながら熱交換器の結露および結氷の除去を行うことができ、且つ、簡易な内部構造で製造コストを抑制することが可能な空調換気装置を得ることを目的とする。
本発明に係る空調換気装置は、給気口および排気口を有する筐体と、室外空気を給気流として給気口から室内に流出させる給気手段と、室内空気を排気流として排気口から室外に流出させる排気手段と、交差または対向する第一流路と第二流路を有し、給気流が第一流路を通り排気流が第二流路を通る第一状態、または排気流が第一流路を通り給気流が第二流路を通る第二状態のいずれかの状態で給気流と排気流の熱交換を行う熱交換器と、温度センサおよび圧力センサのいずれか一方または両方を有し、給気流と排気流の温度または圧力を検出する結露結氷検出手段と、結露結氷検出手段の検出結果に基づいて第一状態と第二状態の切り替えを行う流路切替手段とを備えたものである。
本発明に係る空調換気装置によれば、第一流路と第二流路において熱交換換気運転を継続しながら第一状態と第二状態を切り替えることにより結露および結氷の除去を行うようにしたので、熱交換換気運転の換気能力が低下することなく高効率である。また、結露および結氷を除去している最中に室内空気を循環させていないため、室内の湿度が上昇することなく、車両等の狭い室内の場合でも窓にくもりが発生しないことから、室内の快適性を保つことができる。また、結露および結氷を除去するための特別な流路を設けていないため、内部構造が簡易であり製造コストを低く抑えられる。
本発明の実施の形態1に係る空調換気装置の内部構造を示す概略正面図である。 本発明の実施の形態1に係る空調換気装置の内部構造を示す概略上面図である。 本発明の実施の形態1に係る空調換気装置の給気手段周辺を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る空調換気装置における熱交換換気運転時の第一状態の空気の流れを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る空調換気装置における熱交換換気運転時の第二状態の空気の流れを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る空調換気装置における熱交換器以降の静圧−風量特性を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る空調換気装置の内部構造を示す概略正面図である。 本発明の実施の形態2に係る空調換気装置の内部構造を示す概略上面図である。 本発明の実施の形態2に係る空調換気装置における熱交換換気運転時の第一状態の空気の流れを示す図である。 本発明の実施の形態2に係る空調換気装置における熱交換換気運転時の第二状態の空気の流れを示す図である。 本発明の実施の形態3に係る空調換気装置の内部構造を示す概略正面図である。 本発明の実施の形態3に係る空調換気装置の内部構造を示す概略上面図である。 本発明の実施の形態3に係る空調換気装置における熱交換換気運転時の第一状態の空気の流れを示す図である。 本発明の実施の形態3に係る空調換気装置における熱交換換気運転時の第二状態の空気の流れを示す図である。 本発明の実施の形態3に係る空調換気装置における外気換気運転時の空気の流れを示す図である。 本発明の実施の形態3に係る空調換気装置における大風量の外気換気運転時の空気の流れを示す図である。 本発明の実施の形態3に係る空調換気装置における内気循環運転時の空気の流れを示す図である。 本発明の実施の形態3に係る空調換気装置における大風量の内気換気運転時の空気の流れを示す図である。 本発明の比較例である空調換気装置を示す概略水平断面図である。 本発明の比較例である空調換気装置を示す上面断面図である。 本発明の比較例である空調換気装置を示す下面断面図である。
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態1に係る空調換気装置について、図面に基づいて説明する。図1および図2は、本実施の形態1に係る空調換気装置の内部構造を示す概略正面図および概略上面図、図3は、本実施の形態1に係る空調換気装置の給気手段周辺を示す斜視図である。なお、各図において、同一、相当部分には同一符号を付している。
本実施の形態1に係る空調換気装置100は、主な構成要素として、第一流出手段1、第二流出手段2、熱交換器3、流路切替手段である給気選択調整板4a、4bおよび排気選択調整板5a、5b、結露結氷検出手段6、7、および筐体10を備えている。筐体10は、給気口14および排気口24を有し、その内部中央に熱交換器3が収容されている。
第一流出手段1は、室外に連通する給気風路部11、給気風路部11を介して室外空気を筐体10の内部に導入する給気手段12、第一流路側給気流吹き出し口13aおよび第二流路側給気流吹き出し口13bを有している。給気手段12は、従来製品と同様に、給気経路に組み込まれたファンと、これを駆動する原動機を含んで構成される。
給気手段12は、給気風路部11を介して導入した室外空気を、第一流路側給気流吹き出し口13aおよび第二流路側給気流吹き出し口13bのいずれか一方または両方から筐体10の内部に流出させて給気流を作り出す。熱交換換気運転時、給気流は給気口14から室内に流出される。
また、第二流出手段2は、室内に連通する排気風路部21、排気風路部21を介して室内空気を筐体10の内部に導入する排気手段22、第一流路側排気流吹き出し口23aおよび第二流路側排気流吹き出し口23bを有している。排気手段22は、排気経路に組み込まれたファンと、これを駆動する原動機を含んで構成される。
排気手段22は、排気風路部21を介して導入した室内空気を、第一流路側排気流吹き出し口23aおよび第二流路側排気流吹き出し口23bのいずれか一方または両方から筐体10の内部に流出させて排気流を作り出す。熱交換換気運転時、排気流は排気口24から室外に流出される。
熱交換器3は、筐体10の内部中央において交差する第一流路31と第二流路32を有している。全熱交換型の耐水性素材を用いた熱交換器3の場合、第一流路31と第二流路32の間には伝熱性と透湿性を有する仕切り板が配置され、二つの空気流は混ざり合うことなく流れ、顕熱(温度)交換と潜熱(湿度)交換が同時に行われる。顕熱交換型の耐水性素材を用いた熱交換器3を用いた場合は、顕熱交換のみが行われる。
図1に示す例では、第一流路31と第二流路32は交差しているが、それらは対向して配置されていても良い。また、熱交換器3の表面に、親水性および疎水性両方の性質を有する膜を設け、熱交換器3の親水性と疎水性を高めるようにしても良い。具体的には、親水性コーティング剤に微粒子化したフッ素樹脂を分散させたコーティング剤を塗布することにより、親水性および疎水性両方の性質を有する膜が得られる。
なお、以下の説明において、図4に示すように、給気流S1が第一流路31を通り排気流E2が第二流路32を通る状態を第一状態と呼び、図5に示すように、排気流E1が第一流路31を通り給気流S2が第二流路32を通る状態を第二状態と呼ぶ。熱交換換気運転時、熱交換器3は、第一状態または第二状態のいずれかの状態で、給気流と排気流の熱交換を行う。
流路切替手段は、給気選択調整板4a、4b、排気選択調整板5a、5b、およびこれらの動作を制御する制御手段(図示省略)を備えている。給気選択調整板4a、4bは、図3に示すように、第一流路側給気流吹き出し口13aおよび第二流路側給気流吹き出し口13bの各々に、開閉可能に取り付けられている。同様に、排気選択調整板5a、5bは、第一流路側排気流吹き出し口23aおよび第二流路側排気流吹き出し口23bの各々に、開閉可能に取り付けられている。
給気選択調整板4a、4b、排気選択調整板5a、5b、および筐体10の内側には、例えばアクリロニトリル・エチレンプロピレンジエン・スチレン(AES)またはポリエチレンテレフタレート(PET)等に発砲スチロールを貼り合わせた素材を用いることができる。
制御手段は、空調換気装置100の運転状態に応じて、給気選択調整板4a、4bおよび排気選択調整板5a、5bの動作を制御し、熱交換換気運転、外気換気運転、内気換気運転または内気循環運転等の切り替えを行う。また、制御手段は、結露結氷検出手段6、7の検出結果に基づいて、第一状態から第二状態、あるいは第二状態から第一状態への切り替えを行う。なお、給気選択調整板4a、4bおよび排気選択調整板5a、5bの開閉動作には、例えばサーボモータ等が使用される。
結露結氷検出手段6、7は、温度センサおよび圧力センサのいずれか一方または両方を有し、給気流と排気流の温度または圧力を検出する。本実施の形態1では、結露結氷検出手段6は、室外空気を導入する給気風路部11の内部に設置された室外温度センサ61と、熱交換器3と排気口24の間の排気流の圧力を測定する室外圧力センサ62を有している。また、結露結氷検出手段7は、室内空気を導入する排気風路部21の内部に設置された室内温度センサ71と、熱交換器3と給気口14の間の給気流の圧力を測定する室内圧力センサ72を有している。
なお、図2に示す例では、室外圧力センサ62は給気風路部11の外側に設置され、室内圧力センサ72は排気風路部21の外側に設置されているが、室外圧力センサ62および室内圧力センサ72の設置箇所はこれに限定されるものではない。室外圧力センサ62は、排気口24付近の圧力を測定することができる箇所、室内圧力センサ72は、給気口14付近の圧力を測定することができる箇所に、それぞれ設置される。また、本実施の形態1では、結露結氷検出手段6、7は、温度センサおよび圧力センサの両方を備えているが、いずれか一方であっても良い。
本実施の形態1に係る空調換気装置100における熱交換換気運転時の空気の流れについて、図4および図5を用いて説明する。図4は、第一状態の空気の流れを示し、図5は第二状態の空気の流れを示している。なお、図において、S1、S2は給気流を示し、E
1、E2は排気流を示している。
制御手段は、図4に示す第一状態の空気の流れを作るために、第一流路側給気流吹き出し口13aを開けると共に、第二流路側給気流吹き出し口13bを閉じるように給気選択調整板4a、4bを制御し、且つ、第二流路側排気流吹き出し口23bを開けると共に、第一流路側排気流吹き出し口23aを閉じるように排気選択調整板5a、5bを制御する。これにより、第一流路側給気流吹き出し口13aから流出した給気流S1が第一流路31を通り、第二流路側排気流吹き出し口23bから流出した排気流E2が第二流路32を通る第一状態が実現する。
また、制御手段は、図5に示す第二状態の空気の流れを作るために、第二流路側給気流吹き出し口13bを開けると共に、第一流路側給気流吹き出し口13aを閉じるように給気選択調整板4a、4bを制御し、且つ、第一流路側排気流吹き出し口23aを開けると共に、第二流路側排気流吹き出し口23bを閉じるように排気選択調整板5a、5bを制御する。これにより、第二流路側給気流吹き出し口13bから流出した給気流S2が第二流路32を通り、第一流路側排気流吹き出し口23aから流出した排気流E1が第一流路31を通る第二状態が実現する。
なお、図4に示す例では、給気選択調整板4aと排気選択調整板5bを最大に開くことにより、第一状態の空気の流れ、すなわち給気流S1と排気流E2を作ると共に、それらが逆流しないように逆流の経路を遮断している。同様に、図5に示す例では、給気選択調整板4bと排気選択調整板5aを最大に開くことにより、第二状態の空気の流れ、すなわち給気流S2と排気流E1を作ると共に、それらが逆流しないように逆流の経路を遮断している。
次に、本実施の形態1に係る空調換気装置100における熱交換換気運転時の第一状態と第二状態の切り替え動作の制御方法について説明する。流路切替手段の制御手段は、結露結氷検出手段6、7による検出結果を、予め設定された閾値と比較することにより、第一状態と第二状態の切り替えを行うか否かを判定し、切り替えを行うと判定した場合には切り替え動作を実行する。
判定に用いられる閾値は、空調換気装置100を設計する際の実験データ、例えば結露および結氷が生じる温度条件として給気流と排気流の温度差の実験データや、結露および結氷が生じた時の排気口24および給気口14付近の圧力変動の実験データ等に基づいて設定される。なお、結氷は結露が凍結したものであり、結露が生じる温度条件と結氷が生じる温度条件は異なるが、以下の説明では結露と結氷を区別せずに「結露結氷」として説明する。
結露結氷検出手段6、7が、それぞれ室外温度センサ61と室内温度センサ71を備えている場合、制御手段はそれらの測定値から給気流と排気流の温度差を検出する。制御手段は、この温度差が閾値よりも大きくなった場合、第一状態と第二状態の切り替え動作を開始し、さらに検出した温度差に基づいて、第一状態と第二状態の切り替え動作の間隔を変化させる。給気流と排気流の温度差が大きくなるほど結露結氷の進行が速くなるため、切り替え動作の間隔を短く設定する。
例えば室外温度が−25℃のような極低温の場合、給気流と排気流の温度差が大きくなり、室外温度センサ61と室内温度センサ71により検出された温度差が予め設定された閾値よりも大きくなる。このような場合、制御手段は、現状が第一状態の場合は第二状態に切り替え、現状が第二状態の場合は第一状態に切り替える。
これにより、熱交換換気運転を継続しつつ、結露結氷が生じた排気流路は給気流路となり、乾燥した室外空気が給気流として流れることにより、結露結氷が除去される。また、極低温の室外空気が通っていた給気流路は排気流路となり、室内からの排気流により温められる。熱交換器3の結露結氷を除去することにより発生した蒸気は、給気流と共に室内に流出されるが、その蒸気はもともと室内の蒸気であり、同時に室内から蒸気を含んだ排気流が流出するため、室内の蒸気量は変動することなく換気され、室内の窓にくもりが生じることはない。
また、結露結氷検出手段6、7が、それぞれ室外圧力センサ62と室内圧力センサ72を備えている場合、制御手段はそれらの測定値から、排気口24と給気口14における圧力変動、あるいは給気口14と排気口24の圧力差を求め、それらが閾値よりも大きくなった場合に第一状態と第二状態の切り替え動作を行う。
図6は、本実施の形態1に係る空調換気装置における熱交換器以降の静圧−風量特性(P−Q特性)を示している。図6において、縦軸はファンが空気を送る圧力である静圧(Pa)、横軸はファンが送る空気の量(m/h)、曲線Aは熱交換器が結露結氷していない時のP−Q特性、曲線Bは熱交換器が結露結氷している時のP−Q特性、曲線Cは、排気口(または給気口)の負荷曲線をそれぞれ示している。
図6に示すように、熱交換器3が結露結氷した時(曲線B)、圧力損失が変動し、排気手段22(または給気手段12)のファンの性能が落ちるため、熱交換器3が結露結氷していない時(曲線A)に比べて風量が減少する。この現象を利用して、排気口24(または給気口14)の圧力変動を測定することにより、熱交換器3の結露結氷を検出することができる。なお、給気口14と排気口24以降のダクトの長さが異なれば、給気口14と排気口24の負荷曲線は異なるため、それぞれに別の閾値を設定する。
具体的には、第一状態または第二状態で運転時、熱交換器3が結露結氷していない時の室外圧力センサ62と室内圧力センサ72の測定値を初期値として記憶し、それぞれの変動値から結露結氷状態を検知する。この方法では、変動値の閾値を設定しておき、変動値が閾値よりも大きくなった場合に、第一状態と第二状態の切り替え動作を行う。
例えば室外温度が−25℃のような極低温の時、結露結氷が生じた排気流路は目詰まりを起こすため、排気手段22のファンの性能が落ちる。図4に示す第一状態の場合、排気流E2が通る第二流路32が結露結氷して目詰まりを起こし、排気口24における圧力が変動する。この圧力変動を室外圧力センサ62が検出し、圧力変動値が閾値よりも大きくなると、制御手段は図5に示す第二状態への切り替えを行う。
第二状態に切り替えた後は、図5に示すように、結露結氷して目詰まりを起こしていた第二流路32に乾燥した室外空気である給気流S2が流れ、結露結氷の除去が開始される。結露結氷が完全に除去されるまでの間は、給気流S2が流れる第二流路32が目詰まりしている状態であるため、給気口14における圧力が変動するが、結露結氷が除去されるに従って初期値に近づく。
また、給気口14と排気口24の圧力差により第一状態と第二状態の切り替え動作を制御することもできる。熱交換器3が結露結氷していない時の室外圧力センサ62の測定値と室内圧力センサ72の測定値との差を求め、圧力差の初期値として記憶する。この初期値をゼロ(0)とした時、圧力差がマイナスになった場合は、排気流の流路において結露結氷が発生しており、圧力差がプラスになった場合は、前状態での結露結氷の除去が未完了であることを示している。この方法では、圧力差の閾値を設定しておき、圧力差の絶対値が閾値よりも大きくなった場合に、第一状態と第二状態の切り替え動作を行う。
なお、本実施の形態1に係る空調換気装置100のように、結露結氷検出手段6、7がそれぞれ温度センサと圧力センサの両方を備えている場合、まず圧力センサによる検出結果に基づいて切り替え動作の制御を行い、圧力センサが故障した際に、温度センサによる検出結果に基づいた制御を行うようにする。ただし、結露結氷検出手段6、7の構成や制御手段による制御方法は、ここに記載した限りではない。
本実施の形態1に係る空調換気装置100の比較例として、先行技術による空調換気装置を図19から図21に示す。図19は、先行技術による空調換気装置を示す概略水平断面図、図20は上部断面図、図21は下部断面図である。比較例である空調換気装置500は、室外吸込口51、室内吸込口52、室内給気口53、室外排出口54、循環空気排出口55、給気送風手段56、排気循環送風手段57、および熱交換器58を備えている。
空調換気装置500は、室外吸込口51から熱交換器58を通して室内給気口53に給気される給気流路と、室内吸込口52から熱交換器58を通して室外排出口54に排気される排気流路を有し、それらは熱交換器58内部で熱交換を行う。また、室外吸込口51と熱交換器58の間に給気選択手段81、82を有し、熱交換器58と室外排出口54の間に排気選択手段83、84と排気循環選択手段85、86を有している。さらに、給気流上流と排気流下流を二分割する構造を備えている。
このように構成された空調換気装置500において、室外の温度が例えば−25℃のような極低温となったとき、給気選択手段81と排気選択手段83と排気循環選択手段85を開けて、給気選択手段82と排気選択手段84と排気循環選択手段86を閉じる。このとき、給気流は、図20に示す室外吸込口51から開いた給気選択手段81を通り、図21に示す熱交換器58を経由して室内給気口53に流れる。
一方、排気流は2つの流路があり、1つは室内吸込口52から熱交換器58を経由して開いた排気選択手段84を通り、室外排出口54に流れる。これにより、給気流と排気流が熱交換器58で熱交換を行い、熱交換換気運転が行われる。もうひとつの流路は、熱交換器58の結露結氷を除去するデフロスト運転のための流路であり、排気流は、室内吸込口52から熱交換器58を経由して循環空気排出口55に流れる。
この時、デフロスト運転を行っている熱交換器58の部分は熱交換が行われないため、デフロスト運転を行っていない場合に比べて換気能力が低下する。また、デフロスト運転中の熱交換器58の部分の空気は換気されることなく室内に循環する機構になっており、湿度を多く含んだ空気が室内に流れる。このため、例えば車両のような狭い室内の場合、窓にくもりが発生する。
さらに、空調換気装置500は、排気流の流路として、室内吸込口52から熱交換器58を経由して室外排出口54に流す流路と、室内吸込口52から熱交換器58を経由して循環空気排出口55に流す流路の2つを有しており、小型化のために給気手段と排気手段を異形化している。このため、内部構造が複雑化し、従来製品との共通部品が少なく、製造コストが上昇する。
これに対し、本実施の形態1に係る空調換気装置100は、第一流路31と第二流路32において熱交換換気運転を継続しながら、第一状態と第二状態を切り替えることにより結露結氷の除去を行うため、結露結氷を除去している最中も熱交換換気運転の換気能力が低下せず、高効率である。また、結露結氷を除去する運転時において、室内空気を循環させていないため、室内の湿度が上昇しない。このため、車両等の狭い室内の場合でも窓にくもりが発生することなく、快適性が保たれる。
また、実験データに基づいた閾値を設定し、第一状態と第二状態を切り替える条件を最適化しているため、熱交換器3がひどい目詰まりを起こす前に結露結氷を迅速に除去することが可能である。さらに、熱交換器3の表面に親水性および疎水性両方の性質を有するコーティング剤等の膜を設けることにより、埃、油煙等の汚れの付着を防止し、解けた結氷が再凍結するのを防ぐことができる。これにより熱交換器3の目詰まりを防止することができ、さらに高効率化が図られる。
また、給気選択調整板4a、4b、排気選択調整板5a、5b、および筐体10の内側の素材として、アクリロニトリル・エチレンプロピレンジエン・スチレン(AES)またはポリエチレンテレフタレート(PET)等に発砲スチロールを貼り合わせた素材を用いることにより、断熱性が向上し、熱交換器3以外での熱移動を極力抑えることができるため、さらに高効率化が図られる。
また、空調換気装置100の第一流路31と第二流路32は、通常の熱交換換気運転に必要な流路であり、結露結氷を除去する運転のための特別な流路は設けていない。このため、空調換気装置100は、ほぼ左右対称の簡易な内部構造であり、従来製品との共通部品が多く、配管構成も従来製品と同様であるため、製造コストおよび施工コストを低く抑えられる。
以上のことから、本実施の形態1によれば、熱交換換気運転時の換気能力を低下させることなく、室内の快適性を保ちながら熱交換器3の結露結氷の除去を行うことができ、簡易な内部構造で製造コストを抑制することが可能な空調換気装置100が得られる。
実施の形態2.
図7および図8は、本発明の実施の形態2に係る空調換気装置の内部構造を示す概略正面図および概略上面図である。本実施の形態2に係る空調換気装置100Aは、各々の給気選択調整板4a、4bと対に設けられ、給気選択調整板4a、4bと共に給気流を整流する給気整流板8a、8bと、各々の排気選択調整板5a、5bと対に設けられ、排気選択調整板5a、5bと共に排気流を整流する排気整流板9a、9bとを備えている。
給気整流板8a、8bおよび排気整流板9a、9bの動作は、給気選択調整板4a、4bおよび排気選択調整板5a、5bと同様に、制御手段により制御される。本実施の形態2に係る空調換気装置100Aのその他の構成については、上記実施の形態1に係る空調換気装置100とほぼ同様であるので、ここでは説明を省略する。
本実施の形態2に係る空調換気装置100Aにおける熱交換換気運転時の空気の流れについて、図9および図10を用いて説明する。図9は、第一状態の空気の流れを示し、図10は第二状態の空気の流れを示している。なお、図において、S1、S2は給気流を示し、E1、E2は排気流を示している。
制御手段は、図9に示す第一状態の空気の流れを作るために、第一流路側給気流吹き出し口13aを開けると共に、第二流路側給気流吹き出し口13bを閉じるように給気選択調整板4a、4bを制御する。この時、給気選択調整板4aと対の給気整流板8aを共に設定された角度まで開くことで給気流S1を整流し、逆流を防いでいる。他方の給気選択調整板4bと対の給気整流板8bは共に閉じ、排気流E2の流路を確保する。
さらに、第二流路側排気流吹き出し口23bを開けると共に、第一流路側排気流吹き出し口23aを閉じるように排気選択調整板5a、5bを制御する。この時、排気選択調整
板5bと対の排気整流板9bを共に設定された角度まで開くことで排気流E2を整流し、逆流を防いでいる。他方の排気選択調整板5aと対の排気整流板9aは共に閉じ、給気流S1の流路を確保する。これにより、第一流路側給気流吹き出し口13aから流出した給気流S1が第一流路31を通り、第二流路側排気流吹き出し口23bから流出した排気流E2が第二流路32を通る第一状態が実現する。
また、制御手段は、図5に示す第二状態の空気の流れを作るために、第二流路側給気流吹き出し口13bを開けると共に、第一流路側給気流吹き出し口13aを閉じるように給気選択調整板4a、4bを制御する。この時、給気選択調整板4bと対の給気整流板8bを共に設定された角度まで開くことで給気流S2を整流し、逆流を防いでいる。他方の給気選択調整板4aと対の給気整流板8aは共に閉じ、排気流E1の流路を確保する。
さらに、第一流路側排気流吹き出し口23aを開けると共に、第二流路側排気流吹き出し口23bを閉じるように排気選択調整板5a、5bを制御する。この時、排気選択調整板5aと対の排気整流板9aを共に設定された角度まで開くことで排気流E1を整流し、逆流を防いでいる。他方の排気選択調整板5bと対の排気整流板9bは共に閉じ、給気流S2の流路を確保する。これにより、第二流路側給気流吹き出し口13bから流出した給気流S2が第二流路32を通り、第一流路側排気流吹き出し口23aから流出した排気流E1が第一流路31を通る第二状態が実現する。
なお、本実施の形態2に係る空調換気装置100Aにおける熱交換換気運転時の第一状態と第二状態の切り替え動作の制御方法については、上記実施の形態1と同様であるのでここでは説明を省略する。
本実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様の効果に加え、給気整流板8a、8bおよび排気整流板9a、9bを備えることにより、給気流と排気流を滞留させることなく熱交換器3に導くことが可能となり、熱交換器3以外での熱移動を抑制することができるため、さらに高効率化が図られる。また、給気整流板8a、8bおよび排気整流板9a、9bの素材として、アクリロニトリル・エチレンプロピレンジエン・スチレン(AES)またはポリエチレンテレフタレート(PET)等に発砲スチロールを貼り合わせた素材を用いることにより断熱性が向上し、さらに高効率化が図られる。
実施の形態3.
図11および図12は、本発明の実施の形態3に係る空調換気装置の内部構造を示す概略正面図および概略上面図である。本実施の形態3に係る空調換気装置100Bは、上記実施の形態2に係る空調換気装置100Aと同様の構成に加え、さらに、風量調節板15、25および圧力調整口10a、10bを備えている。
本実施の形態3に係る空調換気装置100Bは、給気口14および排気口24の各々に、流出させる空気の量を調整すると共に空気の逆流を防ぐ風量調節板15、25が設けられている。風量調節板15、25は、給気手段12と排気手段22において、例えば経年劣化による給気流と排気流の風量の不一致が起きている場合、風量が多い方の風量調節板15、25を開閉制御し、風量を均等にするものである。また、風量調節板15、25は、給気流または排気流が給気口14または排気口24以外へ流れないようにする機能を有している。
風量調節板15、25の動作は、流路切替手段の制御手段により制御される。風量調節板15、25の開閉動作には、例えばサーボモータ等が使用される。風量調節板15、25の表面には、乱流を発生させる加工が施されていることが望ましい。具体的には、風量調節板15、25の両面に、フクロウの翼を模したボルテックスフィンを施すことにより
、乱流を発生させることができる。
また、空調換気装置100Bの筐体10は、筐体10の内部圧力を調整する圧力調整口10a、10bを有している。これらの圧力調整口10a、10bは、排気整流板9a、9bにより開閉される。
本実施の形態3に係る空調換気装置100Bにおける熱交換換気運転時の空気の流れについて、図13および図14を用いて説明する。図13は、第一状態の空気の流れを示し、図14は第二状態の空気の流れを示している。なお、図において、S1、S2は給気流を示し、E1、E2は排気流を示している。
制御手段は、図13に示す第一状態の空気の流れを作るために、第一流路側給気流吹き出し口13aを開けると共に、第二流路側給気流吹き出し口13bを閉じるように給気選択調整板4a、4bを制御する。この時、給気選択調整板4aと対の給気整流板8aを共に設定された角度まで開くことで給気流S1を整流し、逆流を防いでいる。他方の給気選択調整板4bと対の給気整流板8bは共に閉じ、排気流E2の流路を確保すると共に、風量調節板25で排気流E2の逆流を防いでいる。
さらに、第二流路側排気流吹き出し口23bを開けると共に、第一流路側排気流吹き出し口23aを閉じるように排気選択調整板5a、5bを制御する。この時、排気選択調整板5bと対の排気整流板9bを共に設定された角度まで開くことで排気流E2を整流し、逆流を防いでいる。他方の排気選択調整板5aと対の排気整流板9aは共に閉じ、給気流S1の流路を確保すると共に、風量調節板15で給気流S1の逆流を防いでいる。
また、排気整流板9bが開くことにより圧力調整口10bが開き、筐体10の内部圧力と外部圧力との差が緩和される。これにより、第一流路側給気流吹き出し口13aから流出した給気流S1が第一流路31を通り、第二流路側排気流吹き出し口23bから流出した排気流E2が第二流路32を通る第一状態が実現する。
また、制御手段は、図14に示す第二状態の空気の流れを作るために、第二流路側給気流吹き出し口13bを開けると共に、第一流路側給気流吹き出し口13aを閉じるように給気選択調整板4a、4bを制御する。この時、給気選択調整板4bと対の給気整流板8bを共に設定された角度まで開くことで給気流S2を整流し、逆流を防いでいる。他方の給気選択調整板4aと対の給気整流板8aは共に閉じ、排気流E1の流路を確保すると共に、風量調節板25で排気流E1の逆流を防いでいる。
さらに、第一流路側排気流吹き出し口23aを開けると共に、第二流路側排気流吹き出し口23bを閉じるように排気選択調整板5a、5bを制御する。この時、排気選択調整板5aと対の排気整流板9aを共に設定された角度まで開くことで排気流E1を整流し、逆流を防いでいる。他方の排気選択調整板5bと対の排気整流板9bは共に閉じ、給気流S2の流路を確保すると共に、風量調節板15で給気流S2の逆流を防いでいる。
また、排気整流板9aが開くことにより圧力調整口10aが開き、筐体10の内部圧力と外部圧力との差が緩和される。これにより、第二流路側給気流吹き出し口13bから流出した給気流S2が第二流路32を通り、第一流路側排気流吹き出し口23aから流出した排気流E1が第一流路31を通る第二状態が実現する。
なお、本実施の形態3に係る空調換気装置100Bにおける熱交換換気運転時の第一状態と第二状態の切り替え動作の制御方法については、上記実施の形態1と同様であるのでここでは説明を省略する。
本実施の形態3に係る空調換気装置100Bにおける外気換気運転時、内気循環運転時、および内気換気運転時の空気の流れについて、図15から図18を用いて説明する。図15は、外気換気運転時の空気の流れ、図16は大風量の外気換気運転時の空気の流れ、図17は、内気循環運転時の空気の流れ、および図18は、大風量の内気換気運転時の空気の流れをそれぞれ示している。
例えば春、秋のように室外が快適な温度であり、給気流と排気流の熱交換換気運転が不要な時に、外気換気運転を行う。外気換気運転の指令を受けた流路切替手段の制御手段は、第一流路31および第二流路32のいずれか一方の流路に給気流を通して室内に流出させると共に、排気口24に設けられた風量調節板25により他方の流路を閉じ、他方の流路の側にある圧力調整口を開けるように排気整流板を制御して排気流を排出する。
具体的には、外気換気運転の指令を受けた制御手段は、それまでの熱交換換気運転の最後の状態が例えば第一状態であった場合、図15に示すように、第一状態と同様に第一流路31に給気流S1を通して給気口14から室内に流出させると共に、排気口24に設けられた風量調節板25により第二流路32を閉じる。さらに、排気整流板9bを完全に閉まりきらない程度に開け、第二流路32の側にある圧力調整口10bを開けて排気流E3を排出する。室内で発生した室外との正の圧力差は、圧力調整口10bから排気流E3を逃すことで緩和される。
一方、外気換気運転の指令を受けた時の熱交換換気運転の最後の状態が第二状態であった場合、第二状態と同様に第二流路32に給気流を通して給気口14から室内に流出させると共に、排気口24に設けられた風量調節板25により第一流路31を閉じる。さらに、排気整流板9aを完全に閉まりきらない程度に開け、第一流路31の側にある圧力調整口10aを開けて排気流を排出する。なお、外気換気運転時の排気整流板9a、9bの動作角度は、空調換気装置100Bを設計する時の実験データに基づいて決定される。
また、例えば夏季に室内の空調を始動させる前に、室外の温度の方が室内の温度より低い場合には、熱交換による換気を中止し、大風量の外気換気運転を行う。大風量の外気換気運転の指令を受けた制御手段は、図16に示すように、第一流路側給気流吹き出し口13aと第二流路側給気流吹き出し口13bの両方を開けると共に、第一流路側排気流吹き出し口23aと第二流路側排気流吹き出し口23bの両方を閉じるように、給気選択調整板4a、4bおよび給気整流板8a、8b、排気選択調整板5a、5bおよび排気整流板9a、9bを制御する。
これにより、第一流路31および第二流路32の両方に給気流S1、S2を通し、給気風路部11から導入された室外外気を給気口14から室内に流出させることができる。この時、給気口14の風量調節板15は中立の状態とする。
また、例えば車両の冷房運転等、外気換気を必要とせず室内の空気を循環させる場合、内気循環運転を行う。内気循環運転の指令を受けた制御手段は、第一流路側給気流吹き出し口13aと第二流路側給気流吹き出し口13bの両方を閉じると共に、第一流路側排気流吹き出し口23aおよび第二流路側排気流吹き出し口23bのいずれか一方を開けるように給気選択調整板4a、4bおよび排気選択調整板5a、5bを制御し、室内空気を筐体10の内部に流出させる。
且つ、室内空気が排気口24から流出しないように排気口24に設けられた風量調節板25を制御すると共に、室内空気を流出させている側の排気選択調整板5a(または5b)と対に設けられた排気整流板9a(または9b)を閉じて室内空気を給気口14から室内に循環させる。
内気循環運転の指令を受けた制御手段は、それまでの熱交換換気運転の最後の状態が例えば第二状態であった場合、図17に示すように、第二状態と同様に第一流路側排気流吹き出し口23aを開けたまま、第一流路側給気流吹き出し口13aと第二流路側給気流吹き出し口13bの両方を閉じるように、給気選択調整板4a、4bおよび排気選択調整板5a、5bを制御する。
さらに、室内空気が排気口24から流出しないように排気口24に設けられた風量調節板25を制御して第一流路31を閉じると共に、排気選択調整板5aと対に設けられた排気整流板9aを閉じるように制御する。これにより、第一流路側排気流吹き出し口23aから流出した室内空気S3を給気口14から室内に循環させることができる。
また、内気循環運転の指令を受けた時の熱交換換気運転の最後の状態が第一状態であった場合には、第一状態と同様に第二流路側排気流吹き出し口23bを開けたまま、排気流が排気口24から流出しないように排気口24に設けられた風量調節板25を制御して第二流路32を閉じると共に、排気選択調整板5bと対に設けられた排気整流板9bを制御して、室内空気を給気口14から室内に循環させる。
また、例えば熱交換器3の第一流路31と第二流路32が結氷し、第一状態と第二状態のいずれの状態においても熱交換換気運転の継続が不可能である場合には、大風量の内気換気運転を所定時間継続して行う。大風量の内気換気運転の継続時間は、空調換気装置100Bを設計する時の実験データに基づいて決定される。
大風量の内気換気運転の指令を受けた制御手段は、図18に示すように、第一流路側給気流吹き出し口13aと第二流路側給気流吹き出し口13bの両方を閉じると共に、第一流路側排気流吹き出し口23aと第二流路側排気流吹き出し口23bの両方を開けるように、給気選択調整板4a、4bおよび給気整流板8a、8b、排気選択調整板5a、5bおよび排気整流板9a、9bを制御する。この時、給気口14の風量調節板15と、排気口24の風量調節板25はいずれも中立の状態とする。
このように、第一流路31および第二流路32の両方に排気流E1、E2を通して排気口24から室外に流出させることにより、第一流路31と第二流路32の結氷を除去することができる。また、圧力調整口10a、10bから取り込んだ室外空気S4、S5を給気口14から室内に流出させることにより、室内で発生した室外との負の圧力差が緩和される。
本実施の形態3によれば、上記実施の形態1および実施の形態2と同様の効果に加え、給気口14および排気口24の各々に風量調節板15、25を設けることにより、給気流と排気流の風量を均等にすることが可能となり、快適性が向上する。また、空気の逆流を防ぐことができるため、高効率化が図られる。さらに、風量調節板15、25の表面に乱流を発生させる加工を施すことにより、風量調節板15、25により発生する風切音を抑制することができ、快適性が向上する。
また、圧力調整口10a、10bを設けることにより、外気換気運転時または大風量の内気換気運転時に室外と室内で発生する圧力差を軽減することができる。これにより、給気手段12および排気手段22の負荷を低減することが可能となり、さらに高効率化が図られる。また、室内での急な圧力変動による不快感を低減することが可能となり、快適性が向上する。
また、春、秋等、室外が快適な温度で温度差があまりない時、外気換気運転で運転を行うことにより、低消費電力での換気が可能である。さらに、本実施の形態3に係る空調換気装置100Bを車両等に搭載した場合、室外より室内の温度が高い夏季に運転する時に大風量の外気換気運転を行うことにより、室内を迅速に換気することができ高効率である。なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
本発明は、住宅、ビル、病院、および車両等に用いられる空調換気装置として利用することができる。
1 第一流出手段、2 第二流出手段、3 熱交換器、4a、4b 給気選択調整板、5a、5b 排気選択調整板、6、7 結露結氷検出手段、8a、8b 給気整流板、
9a、9b 排気整流板、10 筐体、10a、10b 圧力調整口、
11 給気風路部、12 給気手段、13a 第一流路側給気流吹き出し口、
13b 第二流路側給気流吹き出し口、14 給気口、15 風量調節板、
21 排気風路部、22 排気手段、23a 第一流路側排気流吹き出し口、
23b 第二流路側排気流吹き出し口、24 排気口、25 風量調節板、
31 第一流路、32 第二流路、51 室外吸込口、52 室内吸込口、
53 室内給気口、54 室外排出口、55 循環空気排出口、
56 給気送風手段、57 排気循環送風手段、58 熱交換器、
61 室外温度センサ、62 室外圧力センサ、71 室内温度センサ、
72 室内圧力センサ81、82 給気選択手段、83、84 排気選択手段、
85、86 排気循環選択手段、100、100A、100B、500 空調換気装置
また、制御手段は、図10に示す第二状態の空気の流れを作るために、第二流路側給気流吹き出し口13bを開けると共に、第一流路側給気流吹き出し口13aを閉じるように給気選択調整板4a、4bを制御する。この時、給気選択調整板4bと対の給気整流板8bを共に設定された角度まで開くことで給気流S2を整流し、逆流を防いでいる。他方の給気選択調整板4aと対の給気整流板8aは共に閉じ、排気流E1の流路を確保する。

Claims (16)

  1. 給気口および排気口を有する筐体、
    室外空気を給気流として前記給気口から室内に流出させる給気手段、
    室内空気を排気流として前記排気口から室外に流出させる排気手段、
    交差または対向する第一流路と第二流路を有し、給気流が前記第一流路を通り排気流が前記第二流路を通る第一状態、または排気流が前記第一流路を通り給気流が前記第二流路を通る第二状態のいずれかの状態で給気流と排気流の熱交換を行う熱交換器、
    温度センサおよび圧力センサのいずれか一方または両方を有し、給気流と排気流の温度または圧力を検出する結露結氷検出手段、
    前記結露結氷検出手段の検出結果に基づいて前記第一状態と前記第二状態の切り替えを行う流路切替手段を備えたこと特徴とする空調換気装置。
  2. 室外に連通する給気風路部と、前記給気手段が前記給気風路部を介して導入した室外空気を前記筐体の内部に流出させる第一流路側給気流吹き出し口および第二流路側給気流吹き出し口と、室内に連通する排気風路部と、前記排気手段が前記排気風路部を介して導入した室内空気を前記筐体の内部に流出させる第一流路側排気流吹き出し口および第二流路側排気流吹き出し口と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の空調換気装置。
  3. 前記温度センサは、前記給気風路部の内部に設置された室外温度センサと、前記排気風路部の内部に設置された室内温度センサとを含み、前記圧力センサは、前記熱交換器と前記排気口の間の排気流の圧力を測定する室外圧力センサと、前記熱交換器と前記給気口の間の給気流の圧力を測定する室内圧力センサとを含むことを特徴とする請求項2記載の空調換気装置。
  4. 前記流路切替手段は、前記第一流路側給気流吹き出し口および前記第二流路側給気流吹き出し口の各々に開閉可能に取り付けられた給気選択調整板と、前記第一流路側排気流吹き出し口および前記第二流路側排気流吹き出し口の各々に開閉可能に取り付けられた排気選択調整板と、前記給気選択調整板および前記排気選択調整板の動作を制御する制御手段とを有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の空調換気装置。
  5. 前記制御手段は、前記第一流路側給気流吹き出し口を開けると共に前記第二流路側給気流吹き出し口を閉じ、且つ、前記第二流路側排気流吹き出し口を開けると共に前記第一流路側排気流吹き出し口を閉じるように前記給気選択調整板および前記排気選択調整板を制御することにより前記第一状態を実現し、前記第二流路側給気流吹き出し口を開けると共に前記第一流路側給気流吹き出し口を閉じ、且つ、前記第一流路側排気流吹き出し口を開けると共に前記第二流路側排気流吹き出し口を閉じるように前記給気選択調整板および前記排気選択調整板を制御することにより前記第二状態を実現することを特徴とする請求項4記載の空調換気装置。
  6. 各々の前記給気選択調整板と対に設けられ前記給気選択調整板と共に給気流を整流する給気整流板と、各々の前記排気選択調整板と対に設けられ前記排気選択調整板と共に排気流を整流する排気整流板とを備え、前記給気整流板および前記排気整流板の動作は前記制御手段により制御されることを特徴とする請求項4記載の空調換気装置。
  7. 前記筐体は、前記筐体の内部圧力を調整する圧力調整口を有することを特徴とする請求項6記載の空調換気装置。
  8. 前記圧力調整口は、前記排気整流板により開閉されることを特徴とする請求項7記載の空調換気装置。
  9. 前記給気口および前記排気口の各々に、流出させる空気の量を調整すると共に空気の逆流を防ぐ風量調節板が設けられ、前記風量調節板の動作は前記制御手段により制御されることを特徴とする請求項7記載の空調換気装置。
  10. 前記風量調節板の表面には、乱流を発生させる加工が施されていることを特徴とする請求項9記載の空調換気装置。
  11. 前記熱交換器は、全熱交換型または顕熱交換型の耐水性素材を含むことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の空調換気装置。
  12. 前記熱交換器の表面には、親水性および疎水性両方の性質を有する膜が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の空調換気装置。
  13. 前記制御手段は、外気換気運転時、前記第一流路および前記第二流路のいずれか一方の流路に給気流を通して室内に流出させると共に前記排気口に設けられた前記風量調節板により他方の流路を閉じ、前記他方の流路の側にある前記圧力調整口を開けて排気流を排出することを特徴とする請求項9記載の空調換気装置。
  14. 前記制御手段は、外気換気運転時、前記第一流路側給気流吹き出し口と前記第二流路側給気流吹き出し口の両方を開けると共に、前記第一流路側排気流吹き出し口と前記第二流路側排気流吹き出し口の両方を閉じるように前記給気選択調整板および前記排気選択調整板を制御し、前記第一流路および前記第二流路の両方に給気流を通して前記給気口から室内に流出させることを特徴とする請求項4記載の空調換気装置。
  15. 前記制御手段は、内気循環運転時、前記第一流路側給気流吹き出し口と前記第二流路側給気流吹き出し口の両方を閉じると共に、前記第一流路側排気流吹き出し口および前記第二流路側排気流吹き出し口のいずれか一方を開けるように前記給気選択調整板および前記排気選択調整板を制御して排気流を前記筐体の内部に流出させ、且つ、排気流が前記排気口から流出しないように前記排気口に設けられた前記風量調節板を制御すると共に、排気流を流出させている側の前記排気選択調整板と対に設けられた前記排気整流板を閉じて排気流を前記給気口から室内に循環させることを特徴とする請求項9記載の空調換気装置。
  16. 前記制御手段は、内気換気運転時、前記第一流路側給気流吹き出し口と前記第二流路側給気流吹き出し口の両方を閉じると共に、前記第一流路側排気流吹き出し口と前記第二流路側排気流吹き出し口の両方を開けるように前記給気選択調整板および前記排気選択調整板を制御し、前記第一流路および前記第二流路の両方に排気流を通して前記排気口から室外に流出させ、前記圧力調整口から取り込んだ室外空気を前記給気口から室内に流出させることを特徴とする請求項7記載の空調換気装置。
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