JP2018035703A - 内燃機関のエアクリーナ - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気騒音のうち低周波数帯の成分を低減することができる内燃機関のエアクリーナを提供する。【解決手段】エアクリーナは、インレット18を有する第1ハウジング10と、アウトレット28を有する第2ハウジング20と、を備える。第1ハウジング10は、通気性材料である不織布により形成されている吸音層41、及び、吸音層41におけるエアクリーナの内側の面に設けられて同吸音層41よりも通気度の低い通気性材料で形成されている内側表皮層43を有する。これら吸音層41及び内側表皮層43、並びに、吸音層41におけるエアクリーナの外側の面に固定された外側表皮層44によって、第1ハウジング10の減音壁14が形成されている。吸音層41は、厚さ方向において吸音材53と吸音材55とに分割されている。吸音材53と吸音材55との間には、それらよりも通気度の低い中間フィルム54が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関のエアクリーナに関する。
内燃機関の吸気系に設けられるエアクリーナは、例えば特許文献1に示されるように、インレットを有する第1ハウジングの開口とアウトレットを有する第2ハウジングの開口とが向い合っており、それら向かい合う開口の間にフィルタエレメントが介在されている。
また、特許文献1のエアクリーナは、吸気騒音を低減することを意図して、第1ハウジングと第2ハウジングとのうちの一方の内側に吸音部材が取り付けられている。この吸音部材は、不織布等の通気性を有する材料によって形成されている吸音体と、不織布等の通気性を有する材料によって形成されて上記吸音体の周りを包み込む表皮体と、を備えている。そして、吸音体を包み込んだ表皮体をハウジングの内側に対しボルト締結することにより、吸音部材がハウジングの内側に対し取り付けられている。
上記エアクリーナにおいては、吸気騒音が吸音部材による吸音を通じて低減される。詳しくは、吸気騒音が吸音部材(吸音体及び表皮体)に対し入射されると、それら吸音体及び表皮体を形成している不織布等の材料が吸気騒音の入射に伴って微小に変動するようになる。このことは吸気騒音の持つエネルギが上記材料の運動に変換されて消費されていることを意味し、そうしたエネルギの消費によって吸気騒音が低減(吸音)される。
特開2000−110682号公報
特許文献1のエアクリーナでは、吸気騒音のうち高周波数帯の成分については吸音部材による吸音を通じて低減することができるものの、吸気騒音のうち影響の大きい低周波数帯の成分については低減することが困難であり、それが上記エアクリーナで吸気騒音を効果的に低減するうえでの妨げとなっている。
本発明の目的は、吸気騒音のうち低周波数帯の成分を低減することができる内燃機関のエアクリーナを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する内燃機関のエアクリーナにおいては、インレットを有する第1ハウジングの開口とアウトレットを有する第2ハウジングの開口とが向い合っており、それら向かい合う開口の間にフィルタエレメントが介在されている。そして、第1ハウジングと第2ハウジングとの少なくとも一方は、通気性材料により形成されている吸音層、及び、吸音層の内面に設けられて同吸音層よりも通気度の低い通気性材料により形成されている内側表皮層を有している。また、上記吸音層は、厚さ方向において複数に分割されており、それら分割された部分の間に吸音層よりも通気度の低い材料で形成されている中間層を有している。
上記構成によれば、吸気騒音がエアクリーナにおけるハウジングの吸音層に対し入射されると、吸音層を形成している通気性材料が吸気騒音の入射に伴って微小に変動することにより、吸気騒音の持つエネルギが上記材料の運動に変換されて消費され、そうしたエネルギの消費によって吸気騒音が低減(吸音)される。この吸音層による吸音を通じて、吸気騒音のうち高周波数帯の成分が低減される。
更に、吸気騒音は、内側表皮層及び中間層に対し入射されるとき、それら内側表皮層及び中間層が共振することに伴って、次のようにも低減される。すなわち、吸気騒音が内側表皮層に入射されて同内側表皮層が共振するとき、その共振時の振動に伴う内部摩擦によって内側表皮層が発熱する。また、吸気騒音が中間層に入射されて同中間層が共振するとき、その共振時の振動に伴う内部摩擦によって中間層が発熱する。これらのことは、上記吸気騒音の持つエネルギが熱に変換されて消費されていることを意味し、そうしたエネルギ消費によって吸気騒音のうち、内側表皮層の共振周波数に対応した周波数帯の成分、及び、中間層の共振周波数に対応した周波数帯の成分が低減される。
ここで、内側表皮層の共振周波数は、内側表皮層の通気度との相関があり、同通気度が小さくなるほど低くなる。また、中間層の共振周波数は、中間層の通気度との相関があり、同通気度が小さくなるほど低くなる。そして、内側表皮層及び中間層の通気度は吸音層の通気度よりも低いため、内側表皮層及び中間層の共振周波数が共に低周波数帯の値となる。その結果、吸気騒音が内側表皮層に入射されて同内側表皮層が共振すること、及び、吸気騒音が中間層に入射されて同中間層が共振することに伴って、吸気騒音のうち低周波数帯の成分が低減される。
また、上記エアクリーナでは、内側表皮層の通気度と中間層の通気度とを個別に調整することができ、それらの通気度の調整を通じて内側表皮層の共振周波数と中間層の共振周波数とを個別に調整することができる。このため、吸気騒音における低周波数帯の成分が低減されるよう内側表皮層及び中間層の通気度を調整する際、内側表皮層及び中間層の重量の増加が生じないよう、それら内側表皮層及び中間層の通気度を個別に調整することができる。従って、このように内側表皮層及び中間層の通気度を個別に調整することにより、吸気騒音における低周波数帯の成分を低減するに当たり、エアクリーナの重量の増加が生じることを抑制できる。
本発明によれば、吸気騒音のうち低周波数帯の成分を低減することができる。
内燃機関のエアクリーナの全体構造を示す斜視図。 図1のエアクリーナの2−2線に沿った断面図。 図2のエアクリーナの3−3線に沿った断面図。 (a)及び(b)は、減音壁の構造を概略的に示す断面図及び分解図。
以下、内燃機関のエアクリーナの一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1に示すエアクリーナは、内燃機関の吸気通路に設けられるものであり、筒状のインレット18を有する第1ハウジング10と、筒状のアウトレット28を有する第2ハウジング20とを備えている。上記インレット18は吸気通路におけるエアクリーナよりも上流側の部分に接続される一方、上記アウトレット28は吸気通路におけるエアクリーナよりも下流側の部分に接続される。
図2及び図3に示すように、第1ハウジング10の上部開口11と第2ハウジング20の下部開口21とは向かい合っており、それら上部開口11と下部開口21との間にはフィルタエレメント30が介在されている。そして、内燃機関の吸気通路におけるエアクリーナよりも上流側の部分の空気は、インレット18から第1ハウジング10内に流入した後に上記フィルタエレメント30を通過して第2ハウジング20に流入し、その第2ハウジング20からアウトレット28を介して吸気通路におけるエアクリーナよりも下流側の部分に流出する。
第1ハウジング10は、上部開口11を取り囲むよう硬質樹脂材料によって形成された周壁12を備えている。この周壁12には、上記インレット18が同周壁12の外周面から突出するよう一体的に形成されており、且つ、上部開口11の周縁から外側に向けて突出するフランジ16が全周に亘って一体的に形成されている。周壁12の外周面には、フランジ16と繋がる複数のリブ19が、周壁12の周方向に沿って所定の間隔をおいて形成されている。また、上記周壁12には不織布シートなどにより形成された減音壁14がインサート成形を通じて周壁12に対し一体化されている。そして、それら周壁12及び減音壁14により、上記第1ハウジング10が形成されている。
第2ハウジング20は、下部開口21を取り囲むよう硬質樹脂材料によって形成された周壁22を備えている。この周壁22には、上記アウトレット28が同周壁22の外周面から突出するよう一体的に形成されており、且つ、上記下部開口21の周縁から外側に向けて突出するフランジ26が全周に亘って一体的に形成されている。周壁22の外周面には、フランジ26と繋がる複数のリブ29が、周壁22の周方向に沿って所定の間隔をおいて形成されている。また、上記周壁22には不織布シートなどにより形成された圧縮壁24がインサート成形を通じて周壁22に対し一体化されている。そして、それら周壁22及び圧縮壁24により、上記第2ハウジング20が形成されている。
上記フィルタエレメント30は、第1ハウジング10(周壁12)のフランジ16と第2ハウジング20(周壁22)のフランジ26との間に挟持されるシール部32を備えている。そして、そのシール部32がフランジ16,26間に挟持されることにより、フランジ16,26間がシールされるとともに、フィルタエレメント30が第1ハウジング10の上部開口11と第2ハウジング20の下部開口21との間に保持される。また、フィルタエレメント30には例えば濾紙や不織布などの濾材シートを襞折りすることにより形成された濾過部31が設けられている。この濾過部31により、第1ハウジング10からフィルタエレメント30を介して第2ハウジング20に流れる空気中の異物が取り除かれる。
次に、圧縮壁24及び減音壁14の詳細について個別に説明する。
圧縮壁24は、不織布シートにより形成された圧縮層42と、圧縮層42の内面に接着剤により固定された内側表皮層43と、圧縮層42の外面に接着剤により固定された外側表皮層44とを有している。詳しくは、エアクリーナを軽量化するため、圧縮層42、内側表皮層43、及び外側表皮層44によって、第2ハウジング20の圧縮壁24が形成されている。圧縮層42は、例えば30〜100mmの厚さの不織布シートを熱プレスすることにより成形されている。ちなみに、圧縮層42の肉厚は、1〜3mmであることが好ましい。また、圧縮壁24の縁部は周壁22の挟持部25aで厚さ方向の両側から挟持されており、それによって圧縮壁24が周壁22に対し一体化されている。
減音壁14は、通気性材料である不織布シートにより形成された吸音層41と、吸音層41におけるエアクリーナの内側部分に設けられた内側表皮層43と、吸音層41におけるエアクリーナの外側部分に設けられた外側表皮層44とを有している。詳しくは、エアクリーナを軽量化するため、吸音層41、内側表皮層43、及び外側表皮層44によって、第1ハウジング10の減音壁14が形成されている。この減音壁14の縁部は周壁12の挟持部15aで厚さ方向の両側から挟持されており、それによって減音壁14が周壁12に対し一体化されている。
図4(a)及び(b)に示すように、減音壁14における吸音層41、内側表皮層43、外側表皮層44は、表皮材51、通気フィルム52、吸音材53、中間フィルム54、吸音材55、非通気フィルム56、及び表皮材57によって形成されている。減音壁14(吸音層41、内側表皮層43、外側表皮層44等々)を形成するための上記各部材は、図中の下から上(エアクリーナの内側から外側)に向って、表皮材51、通気フィルム52、吸音材53、中間フィルム54、吸音材55、非通気フィルム56、表皮材57の順番で減音壁14の厚さ方向に重ねられている。
減音壁14においては、吸音材53及び吸音材55によって吸音層41が形成されている。詳しくは、吸音層41は、厚さ方向において複数(この例では吸音材53と吸音材55)に分割されており、それら分割された部分(吸音材53,55)の間に上記中間フィルム54を有している。この中間フィルム54は、吸音層41の吸音材53と吸音材55との間に位置する中間層としての役割を担う。ちなみに、中間フィルム54は、吸音材53,55に対し、接着等により固定されていてもよいし固定されていなくてもよい。
減音壁14においては、表皮材51及び通気フィルム52によって内側表皮層43が形成されている。通気フィルム52には、通気性を持たせるための多数の穴が形成されている。そして、内側表皮層43は、通気フィルム52を上記吸音層41(吸音材53)におけるエアクリーナの内側の面(図中の下面)に接触させるように設けられている。なお、通気フィルム52は、表皮材51及び吸音材53に対し、接着剤等により固定されていてもよいし 固定されていなくてもよい。
減音壁14においては、非通気フィルム56及び表皮材57によって外側表皮層44が形成されている。非通気フィルム56は通気性を持たないものとされている。そして、外側表皮層44は、非通気フィルム56を上記吸音層41(吸音材55)におけるエアクリーナの外側の面(図中の上面)に接触させるように設けられている。なお、非通気フィルム56は、表皮材57及び吸音材55に対し、接着剤等により固定されていてもよいし 固定されていなくてもよい。
次に、減音壁14の吸音層41、内側表皮層43、外側表皮層44を形成するための上記各部材の詳細について、以下に列記する。
<吸音材53,55>
吸音層41の吸音材53、吸音材55は、例えば1〜50mmの厚さの不織布シートを熱プレスすることにより成形されている。上記不織布シートは、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)からなる芯鞘型の主繊維と、その主繊維よりも融点の低いPETからなるとともに主繊維同士を結合するバインダ繊維とにより構成されている。なお、上記主繊維は、グラスファイバー(GF)やカーボン皮膜(CF)によって強化されたPETからなるものであってもよい。また、上記バインダ繊維は、必ずしもPETである必要はなく、ポリプロピレン(PP)またはポリアミド(PA)であってもよい。
上記不織布シートの目付け量は、100〜1500g/m2 (平方メートル)とすることが考えられ、この実施形態では例えば600g/m2 とされている。なお、吸音材53を形成する不織布シートと、吸音材55を形成する不織布シートとで、上記目付け量を異ならせてもよい。この場合、吸音材53を形成する不織布シートの目付け量を600g/m2 とする一方、吸音材55を形成する不織布シートの目付け量を360g/m2 とすることが考えられる。また、上記不織布シートの繊度は、0.01〜25dtとすることが考えられ、この実施形態では1.3〜6.6dtとされている。
<表皮材51,57>
内側表皮層43の表皮材51、及び外側表皮層44の表皮材57は、例えばPET繊維からなる0.1〜5mmの厚さの不織布シートにより形成されている。なお、この不織布シートを形成する繊維は、必ずしもPETである必要はなく、例えばPAまたはPPであってもよい。ちなみに、上記不織布シートの目付け量は、20〜1000g/m2 とすることが考えられ、この実施形態では例えば70g/m2 とされている。また、上記不織布シートの繊度は、0.01〜25dtとすることが考えられ、この実施形態では1.8〜3.3dtとされている。
<通気フィルム52>
内側表皮層43の通気フィルム52は、ポリアミド合成樹脂(NY)をポリエチレン(PE)で挟んだ状態となる多層フィルムであって、通気性を持たせるために上述したように多数の穴を有している。なお、上記多層フィルムは、ポリアミド合成樹脂(NY)をPPで挟んだ状態となるものであってもよい。ちなみに、上記通気フィルム52の目付け量は、5〜300g/m2 とすることが考えられ、この実施形態では例えば45g/m2 とされている。また、上記通気フィルム52の通気度(JISL1096,A法(フラジール形法))は、吸音層41における吸音材53、吸音材55の通気度よりも低い値とされている。詳しくは、通気フィルム52の通気度は、1〜30cm3 (立法センチメートル)/cm2 (平方センチメートル)・sとすることが考えられ、この実施形態では10cm3 /cm2 ・sとされている。
<中間フィルム54>
中間フィルム54は、ポリアミド合成樹脂(NY)をポリエチレン(PE)で挟んだ状態となる多層フィルムであって、吸音層41の吸音材53、吸音材55よりも通気度が低くなるようにされており、且つ、内側表皮層43(通気フィルム52等)よりも通気度が低くなるようにされている。詳しくは、中間フィルム54は、通気フィルム52のように通気性を持たせるための多数の穴が形成されておらず、通気性を持たないもの(通気度「0」)とされている。このことは、吸音材53,55及び内側表皮層43よりも通気度の低い材料、より詳しくは非通気性の材料である中間フィルム54によって、吸音材53と吸音材55との間に上記中間層が形成されていることを意味する。
なお、中間フィルム54を構成する上記多層フィルムは、ポリアミド合成樹脂(NY)をPPで挟んだ状態となるものであってもよい。ちなみに、中間フィルム54の目付け量は、5〜300g/m2 とすることが考えられ、この実施形態では45g/m2 とされている。また、中間フィルム54の厚さは、0.01〜1mmとすることが考えられ、この実施形態では0.045mmとされている。
<非通気フィルム56>
外側表皮層44の非通気フィルム56としては、上記中間フィルム54と同様の多層フィルムが採用されている。
次に、本実施形態のエアクリーナの作用について説明する。
吸気騒音がエアクリーナにおける第1ハウジング10(減音壁14)の吸音層41に対し入射されると、吸音層41の吸音材53,55を形成している不織布の繊維が吸気騒音の入射に伴って微小に変動することにより、吸気騒音の持つエネルギが上記繊維の運動に変換されて消費され、そうしたエネルギの消費によって吸気騒音が低減(吸音)される。こうした吸音層41の吸音材53,55による吸音を通じて、吸気騒音のうち高周波数帯の成分が低減される。
吸気騒音は、内側表皮層43及び中間フィルム54(中間層)に対し入射されるとき、それら内側表皮層43及び中間フィルム54が共振することに伴って、次のようにも低減される。すなわち、吸気騒音が内側表皮層43に入射されて同内側表皮層43が共振するとき、その共振時の振動に伴う内部摩擦によって内側表皮層43が発熱する。また、吸気騒音が中間フィルム54に入射されて同中間フィルム54が共振するとき、その共振時の振動に伴う内部摩擦によって中間フィルム54が発熱する。これらのことは、上記吸気騒音の持つエネルギが熱に変換されて消費されていることを意味し、そうしたエネルギ消費によって吸気騒音のうち、内側表皮層43の共振周波数に対応した周波数帯の成分、及び、中間フィルム54の共振周波数に対応した周波数帯の成分が低減される。
ここで、内側表皮層43の共振周波数は、内側表皮層43の通気度との相関があり、同通気度が小さくなるほど低くなる。また、中間フィルム54の共振周波数は、中間フィルム54の通気度との相関があり、同通気度が小さくなるほど低くなる。そして、内側表皮層43及び中間フィルム54の通気度は、吸音層41の吸音材53,55の通気度よりも低いため、内側表皮層43及び中間フィルム54の共振周波数が低周波数帯の値となる。その結果、吸気騒音が内側表皮層43に入射されて同内側表皮層43が共振すること、及び、吸気騒音が中間フィルム54に入射されて同中間フィルム54が共振することに伴って、吸気騒音のうち低周波数帯の成分が低減される。
また、上記エアクリーナでは、内側表皮層43の通気度と中間フィルム54の通気度とを個別に調整することができ、それらの通気度の調整を通じて内側表皮層43の共振周波数と中間フィルム54の共振周波数とを個別に調整することができる。このため、吸気騒音における低周波数帯の成分が低減されるよう内側表皮層43及び中間フィルム54の通気度を調整する際、内側表皮層43及び中間フィルム54の重量の増加が生じないよう、それら内側表皮層43及び中間フィルム54の通気度を個別に調整することができる。従って、このように内側表皮層43及び中間フィルム54の通気度を個別に調整することにより、吸気騒音における低周波数帯の成分を低減するに当たり、エアクリーナの重量の増加が生じることを抑制できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)エアクリーナによって、吸気騒音のうち高周波数帯の成分だけでなく、影響の大きい低周波数帯の成分を低減することができる。
(2)吸気騒音における低周波数帯の成分が低減されるよう内側表皮層43及び中間フィルム54の通気度を調整する際、内側表皮層43及び中間フィルム54の重量の増加が生じないよう、それら内側表皮層43及び中間フィルム54の通気度を個別に調整することができる。これにより、吸気騒音における低周波数帯の成分を低減するに当たり、エアクリーナの重量の増加が生じることを抑制できる。
(3)中間フィルム54の通気度は、内側表皮層43の通気度よりも低くされている、より詳しくは「0」(通気性なし)とされている。この場合、中間フィルム54の共振周波数を低い値に調整しやすいため、吸気騒音のうちの低周波数帯の成分を中間フィルム54の共振を用いて効果的に低減することができる。また、中間フィルム54の共振を通じて吸気騒音のうちの低周波数帯の成分を効果的に低減することができる分、上記周波数帯の成分を低減するうえで内側表皮層43の通気度をそれほど小さくする必要がなくなるため、通気度を小さくするための内側表皮層43の重量の増加を抑制することもできる。
(4)中間フィルム54を非通気性のものとしているため、その中間フィルム54と非通気フィルム56との間の部分を、中間フィルム54の共振時に空気ばねとして用いることができる。
(5)内側表皮層43を設けることにより、第1ハウジング10の内面の面粗度を細かくすることができ、ひいてはエアクリーナ内を通過する空気の流通抵抗を低減することができる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・表皮材51は必ずしも不織布シートによって形成されている必要はなく、通気フィルム52に接するように設けられるフィルム状の部材としたり、同通気フィルム52に塗料を塗りつけて層状に形成したものとしたりしてもよい。
・表皮材57は必ずしも不織布シートによって形成されている必要はなく、非通気フィルム56に接するように設けられるフィルム状の部材としたり、同非通気フィルム56に塗料を塗りつけて層状に形成したものとしたりしてもよい。
・内側表皮層43において、通気フィルム52を省略するとともに、表皮材51を吸音材53に接着等により固定するようにしてもよい。
・外側表皮層44については必ずしも設ける必要はなく、減音壁14を吸音層41、中間層(中間フィルム54)、及び内側表皮層43のみによって形成してもよい。
・第2ハウジング20に圧縮壁24を設ける代わりに、第1ハウジング10のような減音壁を設けるようにしてもよい。この場合、第1ハウジング10に減音壁14を設ける代わりに、第2ハウジング20のような圧縮壁を設けることも可能である。
・減音壁14を設ける代わりに第1ハウジング10全体を硬質樹脂によって形成し、その第1ハウジング10の内面に吸音層41、中間層(中間フィルム54)、及び内側表皮層43を設けるようにしてもよい。
・圧縮壁24を設ける代わりに第2ハウジング20全体を硬質樹脂によって形成してもよい。
・中間フィルム54の通気度は、吸音層41における吸音材53,55の通気度よりも低い値であれば「0」よりも大きくてもよい。この場合、中間フィルム54の通気度を、内側表皮層43の通気度よりも低くすることが好ましい。
10…第1ハウジング、11…上部開口、12…周壁、14…減音壁、15a…挟持部、16…フランジ、18…インレット、19…リブ、20…第2ハウジング、21…下部開口、22…周壁、24…圧縮壁、25a…挟持部、26…フランジ、28…アウトレット、29…リブ、30…フィルタエレメント、31…濾過部、32…シール部、41…吸音層、42…圧縮層、43…内側表皮層、44…外側表皮層、51…表皮材、52…通気フィルム、53…吸音材、54…中間フィルム、55…吸音材、56…非通気フィルム、57…表皮材。

Claims (3)

  1. インレットを有する第1ハウジングの開口とアウトレットを有する第2ハウジングの開口とが向い合っており、それら向かい合う開口の間にフィルタエレメントが介在されている内燃機関のエアクリーナにおいて、
    前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとの少なくとも一方は、通気性材料により形成されている吸音層、及び、前記吸音層の内面に設けられて同吸音層よりも通気度の低い通気性材料により形成されている内側表皮層を有しており、
    前記吸音層は、厚さ方向において複数に分割されており、それら分割された部分の間に前記吸音層よりも通気度の低い材料で形成されている中間層を有している
    ことを特徴とする内燃機関のエアクリーナ。
  2. 前記中間層は、前記内側表皮層よりも通気度の低い材料で形成されている請求項1に記載の内燃機関のエアクリーナ。
  3. 前記中間層は、前記内側表皮層よりも通気度の低い材料として非通気性の材料で形成されている請求項2に記載の内燃機関のエアクリーナ。
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