JP2018035606A - 廻り階段用踏板の位置決め方法および装置 - Google Patents

廻り階段用踏板の位置決め方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】化粧シートが貼着される複数の踏板を所定の位置関係で搬送装置上に位置決めするための好適な手法を提供する。【解決手段】3段廻り階段用の踏板2セット分を製造するに当たり、踏板B1とA2、B3とA1、A3とB2を搬送直交方向Yに対にして、それらの段鼻先端面b11,b31,a31とa21,a11,b21が間隔Waで平行になる位置関係で位置決めする。位置決めピン11a,11bで踏板B1を停止させたまま、位置決めピン12,13を後端面b13に当てて横移動させることにより、段鼻先端面b11を段鼻ガイド14aに押し付けて位置決めする。踏板B1をこの位置に保持したまま、位置決めピン12,13を段鼻ガイド14bに向けて横移動させ、後続の踏板A2の後端面a24に当て、段鼻先端面a21を段鼻ガイド14bに押し付けて位置決めする。【選択図】図3

Description

本発明は、廻り階段用踏板の製造に用いる位置決め方法および装置に関する。
住宅内に施工される階段のうち、昇降方向が90度に折れるかね折れ階段や180度に折り返す折り返し階段において踊り場を設けずに廻りながら昇降するようにした構造の階段を廻り階段と呼び、省スペースに施工できることなどから広く普及するに至っている。廻り階段では、踏板の踏面の狭い方(柱側面に接する地点)から300mmの位置で150mm以上の踏面を確保することが建築基準法で要求されており、90度の範囲を5枚以上の踏板で構成すると、各踏板についてこの踏面を確保することが困難になることから、一般に、廻り階段では90度の範囲を2〜4枚の踏板で構成している。
階段においては、一般に、踏板の幅方向外側端面は壁面に突き当てられ、幅方向内側端面は柱側面に突き当てられ、後端面は上段に隣接する踏板との間の空間を塞ぐ蹴込板の下端前面に突き当てられた状態で施工される。したがって、これらの面には特に化粧を施す必要がないが、その表面から先端面(段鼻と呼ばれる)を経て裏面側の蹴込板上端前面まで(蹴込板上端が嵌入される蹴込板嵌入溝まで)までの領域で合板や繊維板などからなる基材が露出することを防ぐために、化粧シートを貼着して意匠性を高める必要がある。この必要性は、直階段の踏板だけでなく、廻り階段の踏板についても同様である。
直階段の踏板は略長方形の平面形状を有するので、その前記領域に化粧シートを貼着する作業を比較的容易に行うことができるが、廻り階段の踏板は非矩形状の平面形状を有し、且つ、その段数によって異なる平面形状を有するので、これらの前記領域に化粧シートを貼着する作業を効率的に行うための手法を採用する必要がある。このような観点から、特許文献1記載の従来技術では、廻り階段を構成する複数枚の非矩形状の踏板基材を、それらの段鼻先端面が搬送直交方向に所定間隔をおいて平行に延長する位置関係に配置して所定の搬送方向に搬送しながら、該所定幅より十分に大きい幅寸法を有する化粧シートをこれら複数枚の踏板基材の表面から段鼻先端面を経て裏面にまで巻き込んで貼着した後、化粧シートを踏板基材同士の間の隙間で切断することとしている。踏板基材を所定の位置関係に配置することについては、搬送手段としてのトレイ上に突設した位置決め用突起を踏板基材の所定の辺に当接させて行う実施形態が開示されている(図2〜図4)。
特開2008−133622号公報
特許文献1記載の従来技術によると、踏板基材を搬送するための手段としてトレイを使用するので、トレイ上に突設した位置決め用突起を基準として各踏板基材をトレイ上に載置することにより、正確な位置決めを行うことができるが、反面、コンベアなどの駆動搬送手段とは別にトレイを用いなければならず、それ自体でコスト増を招くだけでなく、トレイ置場を要し、トレイの管理も必要となる。さらに、踏板基材をトレイ上に載置する作業や、化粧シートを貼着した後にトレイから取り外す作業が必要となり、作業性が低下する。
ベルトコンベアやローラーコンベアなどの駆動搬送手段に直接踏板基材を載置することにすれば、上記のような不利欠点を伴うことなく、作業性を大きく向上させることができるが、載置した踏板基材に対して厳密な位置決めを行うことが困難である。踏板基材の位置決め精度が低下すると、化粧シートを踏板基材の所定箇所に良好に貼着することができず、踏板としての商品価値が損なわれることになるが、従来はこの課題を解決することができなかった。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、廻り階段を構成する複数枚の化粧シート貼り踏板を製造するに当たり、踏板基材を搬送手段に直接載置しながら踏板基材を効率的且つ正確に位置決めすることができる新規な方法および装置を提供することである。
この課題を解決するため、請求項1に係る本発明は、廻り階段を構成する複数の踏板基材を、それらの段鼻先端面が搬送直交方向に所定間隔をおいて平行に設けられる位置関係で搬送装置により所定の搬送方向に搬送しながらそれらの表面から段鼻先端面を経て裏面側にまで回り込むように化粧シートを貼着するに当たり、該複数の踏板基材を前記位置関係に位置決めする位置決め方法であって、搬送装置による踏板基材の搬送方向移動を規制する搬送方向位置決め工程と、踏板基材の搬送方向移動を規制しながら該踏板基材を搬送直交方向に移動させてその段鼻先端面を搬送方向に平行な面に押し付ける搬送直交方向位置決め工程と、を有してなることを特徴とする。
請求項2に係る本発明は、請求項1記載の位置決め方法において、搬送装置に配置された前方位置決め部材に踏板基材の搬送方向前方に位置する面が当たることにより前記搬送方向位置決め工程が行われ、前方位置決め部材より搬送方向後方に配置された後方位置決め部材を該踏板基材の搬送方向後方に位置する面に当てて搬送直交方向に移動させることにより前記搬送直交方向位置決め工程が行われることを特徴とする。
請求項3に係る本発明は、請求項2記載の位置決め方法において、2枚の踏板基材をそれらの後端面同士を間隔をおいて対向させて位置決めする場合において、先行する踏板基材について前記搬送方向位置決め工程および前記搬送直交方向位置決め工程を行った後、前記前方位置決め部材により該踏板基材の搬送方向移動を規制しながら、前記後方位置決め部材を前記とは反対の搬送直交方向に移動させて該後方位置決め部材に後続の踏板基材の後端面を当てて滑らせながら搬送方向および搬送直交方向に位置決めする後続踏板基材位置決め工程を有することを特徴とする。
請求項4に係る本発明は、廻り階段を構成する複数の踏板基材を、それらの段鼻先端面が搬送直交方向に所定間隔をおいて平行に設けられる位置関係で搬送装置により所定の搬送方向に搬送しながらそれらの表面から段鼻先端面を経て裏面側にまで回り込むように化粧シートを貼着するに当たり、該複数の踏板基材を前記位置関係に位置決めするために搬送装置に付設される位置決め装置であって、搬送装置に配置されて踏板基材の搬送を規制する動作位置と踏板基材の搬送を許容する退避位置との間を移動可能に設けられる前方位置決め部材と、搬送装置に前方位置決め部材より搬送方向後方に配置されて踏板基材の搬送を規制する動作位置と踏板基材の搬送を許容する退避位置との間を移動可能且つ搬送直交方向に移動可能に設けられる後方位置決め部材と、搬送装置の搬送方向両側に前記所定間隔で平行に設けられる一対の段鼻ガイドとを有してなることを特徴とする。
請求項5に係る本発明は、請求項4記載の位置決め装置において、踏板基材の搬送方向前方に位置する面が動作位置にある前方位置決め部材に当たってその搬送が規制され且つ該踏板基材の搬送方向後方に位置する面が動作位置で搬送直交方向に移動する後方位置決め部材に当たって該踏板基材がいずれか一方の段鼻ガイドに向けて移動したときに、該踏板基材の段鼻先端面が該一方の段鼻ガイドに押し付けられて位置決めされることを特徴とする。
請求項6に係る本発明は、請求項4または5記載の位置決め装置において、前方位置決め部材は、搬送直交方向に間隔をおいて整列する一対の前方位置決め部材であることを特徴とする。
請求項7に係る本発明は、請求項4ないし6のいずれか記載の位置決め装置において、前方位置決め部材は、搬送直交方向に移動可能に設けられることを特徴とする。
請求項8に係る本発明は、請求項4ないし7のいずれか記載の位置決め装置において、後方位置決め部材は、搬送方向および搬送直交方向の両方向に間隔をおいて位置される一対の後方位置決め部材であることを特徴とする。
請求項9に係る本発明は、請求項8記載の位置決め装置において、前記一対の後方位置決め部材は、踏板基材の搬送方向後方に位置する面に平行となる位置に移動可能に設けられることを特徴とする。
請求項10に係る本発明は、請求項4ないし9記載の位置決め装置において、段鼻ガイドは、踏板基材の段鼻先端面を当接させたまま該踏板基材を搬送可能とする自由回転ガイドローラーであることを特徴とする。
本発明の位置決め方法および装置によれば、廻り階段を構成する複数の踏板基材を、それらの段鼻先端面が搬送方向の両側に所定間隔で平行に設けられる位置関係で搬送装置により所定方向に搬送しながらそれらの表面から段鼻先端面を経て裏面側にまで回り込むように化粧シートを貼着するに当たり、該複数の踏板基材を前記位置関係に容易且つ正確に位置決めすることができる。
踏板基材の段鼻先端面は、後方位置決め部材の搬送直交方向移動によって段鼻ガイドに押し付けられるので、踏板基材を搬送装置に載置するときに厳密な位置に載置しなくても、自動的に上記位置関係が得られ、載置作業が容易である。
また、本発明の好適な一実施形態によれば、2枚の踏板基材をそれらの後端面同士を間隔をおいて対向させて位置決めする場合に、先行する踏板基材の後端面と後続の踏板基材の後端面の間に所定の間隔を与えることができるので、この間隔を利用して化粧シートを切断する作業を容易に行うことができる。
本発明の一実施形態(実施例1)で製造しようとする2セット分の3段廻り階段踏板を示す平面図である。 図1に示す階段踏板を製造するに当たり踏板基材をコンベア上に配置する際の好適な配置例を示す平面図である。 図2の位置関係で踏板基材をコンベア上に配置する際の位置決め工程(1)〜(4)を示す工程説明図(平面図)である。 図3の工程(4)に続いて行う工程(5)〜(8)を示す工程説明図(平面図)である。 図4の工程(8)に続いて行う工程(9)〜(12)を示す工程説明図(平面図)である。 図5の工程(12)に続いて行う工程(13)〜(16)を示す工程説明図(平面図)である。 図6の工程(16)に続いて行う工程(17)〜(20)を示す工程説明図(平面図)である。 図7の工程(20)に続いて行う工程(21)〜(24)を示す工程説明図(平面図)である。 位置決めされた踏板基材に化粧シートを貼着して階段踏板を製造するまでの化粧シートラッピング工程(a)〜(e)を示す工程説明図(断面図)である。 本発明の他実施形態(実施例2)で製造しようとする1セット分の4段廻り階段踏板を示す平面図である。 図10に示す階段踏板を製造するに当たり踏板基材をコンベア上に配置する際の好適な配置例を示す平面図である。 図11の位置関係で踏板基材をコンベア上に配置する際の位置決め工程(1)〜(3)を示す工程説明図(平面図)である。 図12の工程(3)に続いて行う工程(4)〜(5)を示す工程説明図(平面図)である。 図13の工程(5)に続いて行う工程(6)〜(8)を示す工程説明図(平面図)である。 図14の工程(8)に続いて行う工程(9)〜(10)を示す工程説明図(平面図)である。 図15の工程(10)に続いて行う工程(11)〜(13)を示す工程説明図(平面図)である。 図16の工程(13)に続いて行う工程(14)〜(16)を示す工程説明図(平面図)である。 図17の工程(16)に続いて行う工程(17)〜(18)を示す工程説明図(平面図)である。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
図1には、第一のセット(セットA)の3段廻り階段用踏板が下段から順にA1,A2およびA3で示され、第二のセット(セットB)の3段廻り階段用踏板が下段から順にB1,B2およびB3で示されている。この実施例では、これら2セット分の計6枚の踏板を同時に(1ラインで)製造する。図1において、他の面と区別して強調するために、各踏板A1,A2,A3;B1,B2,B3の段鼻先端面a11,a21,a31;b11,b21,b31は太線で示されている。
従来技術に関連して既述したように、非矩形状の廻り階段踏板に化粧シートを貼着して階段踏板を製造する場合は、それらの段鼻先端面が搬送方向の両側に所定幅で平行に延長する位置関係に配置して所定の搬送方向に搬送しながら、該所定幅より十分に大きい幅寸法を有する化粧シートをこれら踏板基材の表面から段鼻先端面を経て裏面の一部まで巻き込んで貼着した後、化粧シート20を踏板基材同士の間で切断する。
図2には、図1に示す2セット分の階段踏板A1〜A3,B1〜B3の踏板基材を搬送装置(搬送方向を矢印Xで示す)上に配置する際の好適な配置例が示されている。すなわち、この配置例では、踏板B1とA2、踏板B3とA1、踏板A3と踏板B2(厳密に言えばそれらの基材であるが、同一平面形状であるので、便宜上「踏板」と表現して同一の符号で示す。)をそれぞれ対にして、それらの段鼻先端面b11とa21,b31とa11,a31とb21が搬送方向Xに直交する方向(搬送直交方向Y)に所定の間隔幅Waをおいて平行に延長するように配置され、これらに幅Wb(Wb>Wa)の化粧シート20を被せて上記のように貼着する。
図2では、搬送方向Xにおいて、踏板B1と踏板A2の対が最前方に、踏板B3と踏板A1の対が中間に、踏板A3と踏板B2の対が最後方に配置されているが、これら踏板対の搬送方向Xにおける前後の配置順は不問であり、任意に変更して良い。また、図2の配置において、踏板B1とA2、踏板B3とA1、踏板A3と踏板B2の各踏板対同士の搬送方向Xにおける間隔は厳密に規定されるものではないが、化粧シート貼着後に切断する面積を小さくして無駄を省くために、踏板同士が重なり合わず且つ切断作業に支障を来さない限りにおいて踏板対同士の前後の間隔を小さくすることが好ましい。
踏板A1,A2,A3;B1,B2,B3を図2に示すように位置決めするために、この実施例では、これら踏板を搬送方向Xに搬送するベルトコンベアやローラーコンベアなどの搬送装置に踏板位置決め装置10が付設される。この踏板位置決め装置10は、搬送方向Xにおいて前方に配置されて上下移動可能に設けられる一対の位置決めピン11(11a,11b)と、搬送方向Xにおいて位置決めピン11より後方に配置されて上下移動可能且つ搬送直交方向Yに移動(以下「横移動」と言う。)可能に設けられる位置決めピン12と、搬送方向Xにおいて位置決めピン12よりさらに後方に配置されて上下移動可能且つ横移動可能に設けられる位置決めピン13と、踏板の段鼻先端面を搬送方向Xの両側に間隔Waで位置決めする段鼻ガイド14(14a,14b)とを備えている(図3以降参照)。この実施例の位置決めピン11は、搬送直交方向Yに整列して所定間隔離れた位置に配置された一対の位置決めピン11a,11bとして設けられている。また、この実施例の段鼻ガイド14は、図2に示す配置における段鼻先端面同士の間隔Waを規定するように搬送方向Xの両側に平行に設置された一対の自由回転ローラー14a,14bとして設けられている。
この実施例における位置決めピン11〜13は、搬送装置に載置されて搬送される踏板に干渉しないように上方に退避する退避位置と、その先端(下端)が踏板に干渉する動作位置との間を上下移動する(すなわち、退避位置から動作位置に向けて下降し、動作位置から退避位置に向けて上昇する)ように設けられているが、ローラーコンベアやチェーンコンベアなどの搬送装置を用いる場合は、位置決めピン11〜13を、搬送装置に載置されて搬送される踏板に干渉しないように下方に退避する退避位置と、その先端(上端)が踏板に干渉する動作位置との間を上下移動する(すなわち、退避位置から動作位置に向けて上昇し、動作位置から退避位置に向けて下降する)ように設けられたものであってもよい。
位置決めピン11〜13の上下移動および横移動は、搬送装置上の踏板の位置を検出する位置センサーからの検出信号を受けた制御手段が、各位置決めピンに対する駆動手段を動作させて、これらの上下方向および/または横方向の移動を制御するようにしている。これらの位置センサー、制御手段および駆動手段はいずれも公知であり、それらの動作ないし作用も自明であるので、図示せず、説明も省略する。
図3〜図8を参照して、この実施例における踏板位置決め装置10の動作について説明する。これらの図において、黒丸で示された位置決めピン11〜13は、踏板に干渉する動作位置に下降していて、踏板の搬送を停止させるストッパーとして働き、白丸で示された位置決めピン11〜13は、踏板に干渉せず、踏板の搬送を妨げない退避位置に上昇していることを意味している。
図2に示す配置例では、踏板はB1,A2,B3,A1,A3,B2の順に搬送されるので、踏板位置決め装置10は、まず、先頭の踏板B1に対する位置決めを行う。踏板B1は搬送方向Xに直交する側端面b12を前方にして搬送され、踏板位置決め装置10に近接したとき(図3(1))に、位置決めピン11a,11bは動作位置に下降しているが、位置決めピン12,13は退避位置に上昇している。したがって、踏板B1は、位置決めピン12,13の下を通過してさらに搬送されるが、その側端面b12が動作位置にある位置決めピン11a,11bに当たってそれ以上の搬送が妨げられ、同位置で停止する(図3(2))。このとき、位置決めピン12,13は踏板B1の後端面b13から若干離れて後端面b13に対向している。
次いで、位置決めピン12,13をいずれも動作位置に下降させた後、これらを段鼻ガイド14aに向けて横移動させる(図3(3))。これにより、踏板B1は、搬送方向Xへの移動を位置決めピン11a,11bによって阻止された状態で、後端面b13が横移動する位置決めピン12,13に押されて、段鼻先端面b11が段鼻ガイド14aに押し付けられる。すなわち、踏板B1は、位置決めピン11a,11bにより搬送方向Xにおいて位置決めされると共に、位置決めピン12,13により搬送直交方向Yにおいて位置決めされて、図3(4)に示す位置で停止する。
次いで、踏板位置決め装置10は、次に搬送されてくる踏板A2に対する位置決めを行う。その準備として、位置決めピン12,13を、動作位置を維持したまま、図3(4)に矢印で示すように、段鼻ガイド14bに向けて所定距離だけ横移動させて、図4(5)に示す位置とする。ここに踏板A2が搬送されてくると、位置決めピン12,13がその後端面a24に当たるが、後端面a24は搬送方向Xに対して鋭角に傾斜しているので、踏板A2は、位置決めピン12,13を後端面a24に沿って滑らせながら該傾斜方向に移動し(図4(6))、最終的に段鼻先端面a21が段鼻ガイド14bに押し付けられた位置で停止する。すなわち、踏板A2は、位置決めピン12,13により搬送方向Xおよび搬送直交方向Yの両方向において位置決めされて、図4(7)に示す位置で停止する。
これにより、搬送直交方向Yに対向する一対の踏板B1,A2に対する位置決めが完了するので、位置決めピン11〜13を退避位置に上昇させて、これら踏板B1,A2同士の位置決め状態を維持したまま、搬送装置1で搬送する(図4(8))。なお、踏板B1に対する位置決めが完了した後、位置決めピン12,13を段鼻ガイド14bに向けて所定距離だけ移動させて踏板A2に対する位置決めを行う(図3(4),図4(5))ことにより、踏板B1の後端面b13と踏板A2の後端面a24との間に所定の間隔が設けられる。
次いで、踏板位置決め装置10は、次に搬送されてくる踏板B3に対する位置決めを行う。その準備として、踏板B1,A2が位置決めピン11a,11bの下を通過した後、これら位置決めピン11a,11bを下降させて動作位置にしておき、位置決めピン12,13はそのまま退避位置に維持して、図5(9)に示す位置とする。ここに踏板B3が側端面b32を搬送方向Xにおいて前方にして搬送されてくると、退避位置にある位置決めピン12,13の下を通って、位置決めピン11aに側端面b32が当たる。このとき、踏板B3は位置決めピン12,13の下を既に通り過ぎている(図5(10))ので、位置決めピン12,13を退避位置から動作位置に下降させた後、これら位置決めピン12,13を段鼻ガイド14aに向けて横移動させる(図5(11))。これにより、踏板B3は、搬送方向Xにおける移動を側端面b32と位置決めピン11aとの当接によって規制されながら、位置決めピン11aを側端面b32に沿って滑らせ、位置決めピン12,13を後端面b33に沿って滑らせながら移動し、最終的に段鼻先端面b31が段鼻ガイド14aに押し付けられた位置で停止する。すなわち、踏板B3は、位置決めピン11aにより搬送方向Xにおいて位置決めされると共に、位置決めピン11a,12,13によって搬送直交方向Yにおいて位置決めされて、図5(12)に示す位置で停止する。この実施例において、位置決めピン11a,11bは同時に上下移動するが、位置決めピン11bは踏板B3に対する位置決めには関与しない。
次いで、踏板位置決め装置10は、次に搬送されてくる踏板A1に対する位置決めを行う。その準備として、位置決めピン11〜13をいずれも動作位置に維持したまま、図5(12)に矢印で示すように、位置決めピン12,13を段鼻ガイド14bに向けて所定距離だけ横移動させて、図6(13)に示す位置とする。ここに踏板A1が搬送されてくると、位置決めピン12,13がその後端面a13に当たるが、後端面a13は搬送方向Xに対して鋭角に傾斜しているので、踏板A1は、位置決めピン12,13を後端面a13に沿って滑らせながら該傾斜方向に移動し(図6(14))、最終的に段鼻先端面a11が段鼻ガイド14bに押し付けられた位置で停止する。すなわち、踏板A1は、位置決めピン12,13により搬送方向Xおよび搬送直交方向Yの両方向において位置決めされて、図6(15)に示す位置で停止する。
これにより、搬送直交方向Yに対向する一対の踏板B3,A1に対する位置決めが完了するので、位置決めピン11〜13を退避位置に上昇させて、これら踏板B3,A1の位置決め状態を維持したまま、搬送装置1で搬送し(図6(16))、先行する踏板対B1,A2が待機している位置の後方に近接させる(搬送装置1とは別の手段で踏板B3,A1の搬送を一時的に加速させて、先行する踏板対B1,A2に追いつくようにしても良い。以下も同じ。)なお、踏板B3に対する位置決めが完了した後、位置決めピン12,13を段鼻ガイド14bに向けて所定距離だけ横移動させて踏板A1に対する位置決めを行う(図5(12),図6(13))ことにより、踏板B3の後端面b33と踏板A1の後端面a13との間に所定の間隔が設けられる。
次いで、踏板位置決め装置10は、次に搬送されてくる踏板A3に対する位置決めを行うが、このときの位置決め工程(図7)は、既述した踏板B3に対する位置決め工程(図5)と同様に行われ、位置決めピン11〜13の移動も同様であるので、説明を省略する。
次いで、踏板位置決め装置10は、次に搬送されてくる踏板B2に対する位置決めを行うが、このときの位置決め工程(図8)は、既述した踏板A2に対する位置決め工程(図4)と同様に行われ、位置決めピン11〜13の移動も同様であるので、説明を省略する。
これにより、搬送直交方向Yに対向する一対の踏板A3,B2に対する位置決めが完了するので、位置決めピン11〜13を退避位置に上昇させて、これら踏板A3,B2の位置決め状態を維持したまま、搬送装置1で搬送して(図8(24))、先行する踏板対B3,A1が待機している位置の後方に近接させる。なお、踏板A3に対する位置決めが完了した後、位置決めピン12,13を段鼻ガイド14bに向けて所定距離だけ移動させて踏板B2に対する位置決めを行う(図7(20),図8(21))ことにより、踏板A3の後端面a33と踏板B2の後端面b24との間に所定の間隔が設けられる。
上記のようにして、2セット分の3段廻り階段用踏板A1〜A3,B1〜B3(図1)が図2に示す所定の位置関係で搬送装置1上に配置される。各踏板の段鼻先端面a11〜a31,b11〜b31は、特に位置決めピン12,13の横移動によって段鼻ガイド14a,14bに押し付けられて、各踏板対B1,A2;B3,A1;A3,B2の段鼻先端面b11,a21;b31,a11;a31,b21同士が所定間隔Waで搬送方向Xに平行に延長する位置関係が自動的に得られるので、各踏板を搬送装置に載置するときには厳密な位置に載置する必要がなく、載置作業が容易である。また、既述したように、先行する踏板を位置決めした後に位置決めピン12,13を横移動させることにより、各踏板対の後端面b13,a24;b33,a13;a33,b24同士の間に所定の間隔で平行に延長する位置関係が自動的に得られるので、この間隔を利用して化粧シートを切断する作業(後述)を容易に行うことができる。
上記のようにして、図2に示す所定の位置関係で搬送装置1上に配置された各踏板に対して、その表面から段鼻先端面a11〜a31,b11〜b31を経て裏面側にまで回り込むように化粧シートが貼着される。この化粧シートラッピング工程について、図9を参照して説明する。化粧シート20は、各踏板対の配置状態において搬送方向Xの両側に対向して平行に延長している段鼻先端面b11とa21,b31とa11,a31とb21の間隔に、踏板の板厚を加え、さらに踏板の裏面側に巻き込んで貼着すべき領域(蹴込板上端が嵌入する蹴込板嵌入溝15d,16dまでの長さ)を加えた幅寸法Wbを有し(図2,図9(b)〜(d)参照)、搬送装置1のX方向搬送速度に同期した速度でシートリール(図示せず)から巻き出されて、搬送装置1上の踏板表面を覆う位置に送り出される。
図9(a)は、踏板B1と踏板A2の基材15,16を図2に示す位置関係で搬送装置1に載せた状態を示す。基材15,16の表面15a,16aの段鼻近くには滑り止め用の溝15b,16bが形成され、裏面15c,16cの段鼻近くには蹴込板(図示せず)の上端を嵌入するための蹴込板嵌入溝15d,16dが形成されている。また、基材15,16の段鼻先端面15e,16e(踏板B1,A2の段鼻先端面b11,a21)は外側を向き、後端面15f,16fは内側を向いて互いの間に隙間17を空けて対向している。既述したように、この隙間17は、先行する踏板B1を位置決めした後に位置決めピン12,13を所定位置まで横方向に移動させることによって設定される(図3(4),図4(5))。各踏板(基材11)の厚さは同じなので、基材表面15a,16aは面一である。
次いで、図9(b)に示すように、リールから送り出した長尺幅広の化粧シート20を基材表面15a,16aに被せて、滑り止め用の溝15b,16bを含む全表面に貼着し、図9(c)に示すように、この化粧シート20を基材表面15a,16aと段鼻先端面15e,16eとの角に沿って折り曲げて段鼻先端面15e,16eに貼着し、さらに、段鼻先端面15e,16eと基材裏面15c,16cとの角に沿って折り曲げて基材裏面15c,16cの蹴込板嵌入溝15d,16dまでの領域に貼着する。これらの面への化粧シート20の貼着は、公知のように、化粧シート20の裏面および/または基材15,16の各接着面に接着剤を塗布し、任意に加熱した後に、ローラーなどを用いて押圧することによって行うことができる。
このようにして基材表面15a,16aから段鼻先端面15e,16eを経て基材裏面15c,16cの一部にまで巻き込むように1枚の化粧シート20を貼着した後、図9(d)に示すように、基材後端面15f,16f同士の隙間17の略中間地点で化粧シート20を切断すると共に、各踏板対の間で化粧シート20を切断し(切断位置が図2に点線で示されている)た後に、搬送装置1から降ろして、図9(e)に示すように2つの化粧シート貼り踏板A2とB1が製造される。切断後に基材表面15a,16aの段鼻先端面15e,16e以外の端面から垂れ下がって残っている化粧シート20の切れ端部分21は、搬送装置1から降ろす前またはその後に切除する。
なお、図9は図2中A−A切断線による断面図であるので、搬送方向Xにおける先頭の踏板対B1,A2に化粧シート20を貼着する工程として示されているが、他の踏板対についても同様に行われることは明らかであるので、別途に図示して説明することを省略する。
以上に述べた位置決め工程および化粧シートラッピング工程を連続して行うことにより、表面から段鼻先端面を経て裏面側にまで回り込むように化粧シート20が貼着された3段廻り階段用踏板A1〜A3,B1〜B3を、2セット分ずつ、連続して製造することができる。
図10には、4段廻り階段用踏板が下段から順にC1ないしC4で示されており、この実施例では、これら4枚の踏板C1〜C4を図11に示す位置関係に配置して搬送装置で搬送方向Xに搬送しながら、同時に(1ラインで)製造する。図10において、他の面と区別して強調するために、各踏板C1〜C4の段鼻先端面c11,c21,c31;c41は太線で示されている。
図11には、図10に示す4枚の踏板C1〜C4の基材を搬送装置1(搬送方向を矢印Xで示す)上に配置する際の好適な配置例が示されている。すなわち、この配置例では、搬送装置により踏板C1,C4,C2,C3(厳密に言えばそれらの基材であるが、同一平面形状であるので、便宜上「踏板」と表現して同一の符号で示す。)の順に搬送方向Xに搬送し、踏板位置決め装置10により図11に示す位置関係に配置する。この配置において、踏板C1と踏板C2の段鼻先端面c11,c21と、踏板C3と踏板C4の段鼻先端面c31,c41とが搬送方向Xの両側に対向して平行に延長するように配置される。
なお、図11に示す配置は一例であり、これら踏板の搬送方向Xにおける前後の配置順は不問であり、任意に変更して良い。また、図11の配置において、踏板対C1,C4および踏板対C2,C3の搬送方向Xにおける間隔は厳密に規定されるものではないが、化粧シート貼着後に切断する面積を小さくして無駄を省くために、踏板同士が重なり合わず且つ切断作業に支障を来さない限りにおいて踏板同士の前後の間隔を小さくすることが好ましい。
踏板C1〜C4を図11に示すように位置決めするために、これら踏板を搬送方向Xに搬送するベルトコンベアやローラーコンベアなどの搬送装置に踏板位置決め装置10が付設される。この踏板位置決め装置10は、実施例1で用いたものと同様の構成を有し、略説すれば、搬送方向Xにおいて前方に配置されて上下移動可能である一対の位置決めピン11a,11bと、搬送方向Xにおいて位置決めピン11より後方に配置されて上下移動および横移動可能である位置決めピン12と、搬送方向Xにおいて位置決めピン12よりさらに後方に配置されて上下移動および横移動可能である位置決めピン13と、踏板の段鼻先端面を搬送方向Xの両側に位置決めする段鼻ガイド14a,14bとを備えている。
図12〜図18を参照して、この実施例における踏板位置決め装置10の動作について説明する。これらの図において、黒丸で示された位置決めピン11〜13は、踏板に干渉する動作位置に下降していて、踏板の搬送を停止させるストッパーとして働き、白丸で示された位置決めピン11〜13は、踏板に干渉せず、踏板の搬送を妨げない退避位置に上昇していることを意味している。
図11に示す配置例では、踏板はC1,C4,C2,C3の順に搬送されるので、踏板位置決め装置10は、まず、先頭の踏板C1に対する位置決めを行う。踏板C1は搬送方向Xに直交する側端面c12を前方にして搬送され、踏板位置決め装置10に近接したとき(図12(1))に、位置決めピン11a,11bは動作位置に下降しているが、位置決めピン12,13は退避位置に上昇している。したがって、踏板C1は、位置決めピン12,13の下を通過してさらに搬送されるが、その側端面c12が動作位置にある位置決めピン11a,11bに当たってそれ以上の搬送が妨げられ、同位置で停止する(図12(2))。
図12(2)に示されるように、このとき、踏板C1の後端面c14は位置決めピン13の直下位置を既に通り過ぎている。また、位置決めピン12は段鼻ガイド14bに近接した位置に退避していて、踏板C1の側端面c13から搬送直交方向Yにおいて段鼻ガイド14b側に若干離れて位置している(すなわち、位置決めピン12は動作位置/退避位置にかかわらず踏板C1の搬送を妨げない)。したがって、位置決めピン12,13はそれぞれ踏板C1の側端面c13および後端面c14から若干離れた位置にあり、この位置から、位置決めピン12,13をいずれも退避位置から動作位置に下降させた後、これらを段鼻ガイド14aに向けて横移動させる(図12(3))。これにより、踏板C1は、前方移動を位置決めピン11a,11bによって阻止された状態で、側端面c13および後端面c14が横移動する位置決めピン12,13に押され、段鼻先端面c11が段鼻ガイド14aに押し付けられる。すなわち、踏板C1は、位置決めピン11により搬送方向Xにおいて位置決めされると共に、位置決めピン12,13(特に位置決めピン12)により搬送直交方向Yにおいて位置決めされて、図13(4)に示す位置で停止する。これで踏板C1に対する位置決めが完了するので、位置決めピン11a,11bを待機位置に上昇させて、踏板C1を位置決め状態を維持したまま、搬送装置1で搬送する(図13(5))。
次いで、踏板位置決め装置10は、次に搬送されてくる踏板C4に対する位置決めを行う。その準備として、踏板C1が位置決めピン11a,11bの下を通過した後、これら位置決めピン11a,11bを下降させて動作位置にしておき、位置決めピン12,13はそのまま退避位置に維持したまま横方向に移動して、図14(6)に示す位置とする。ここに踏板C4が後端面c44を搬送方向Xにおいて前方にして搬送されてくると、退避位置にある位置決めピン13の下を通り、後端面c44が段鼻先端面c41の近くで位置決めピン11bに当たって、それ以上の搬送方向Xへの搬送が阻止される(図14(7))。この状態から、位置決めピン12,13を退避位置から動作位置に下降させた後、これら位置決めピン12,13を段鼻ガイド14bに向けて横移動させる(図14(8))。
これにより、踏板C4は、搬送方向Xにおける移動を後端面c44と位置決めピン11bとの当接によって規制されながら、位置決めピン12を後端面c44に沿って滑らせ、位置決めピン13を側端面c43に沿って滑らせながら移動し、最終的に段鼻先端面c41が段鼻ガイド14bに押し付けられた位置で停止する。すなわち、踏板C4は、位置決めピン11bにより搬送方向Xにおいて位置決めされると共に、位置決めピン12,13によって搬送直交方向Yにおいて位置決めされて、図15(9)に示す位置で停止する。この実施例において、位置決めピン11a,11bは同時に上下移動するが、位置決めピン11aは踏板C4に対する位置決めには関与しない。これで踏板C4に対する位置決めが完了するので、位置決めピン11〜13を退避位置に上昇させて、踏板C4を次工程(化粧シートラッピング工程)に向けて所定位置(先行する踏板C1が待機している位置の後方に近接した位置)に搬送する(図15(10))。
次いで、踏板位置決め装置10は、次に搬送されてくる踏板C2に対する位置決めを行う。その準備として、踏板C4が位置決めピン11a,11bの下を通過した後、これら位置決めピン11a,11bを下降させて動作位置にしておき、位置決めピン12,13はそのまま退避位置に維持したまま横方向に移動させて、図16(11)に示す位置とする。ここに踏板C2が側端面c22を搬送方向Xにおいて前方にして搬送されてくると、退避位置にある位置決めピン12,13の下を通り、位置決めピン11aに側端面c22が当たる。このとき、踏板C2は位置決めピン12,13の下を既に通り過ぎている(図16(12))ので、位置決めピン12,13を退避位置から動作位置に下降させた後、これら位置決めピン12,13を段鼻ガイド14aに向けて横移動させる(図16(13))。
これにより、踏板C2は、搬送方向Xにおける移動を側端面c22と位置決めピン11aとの当接によって規制されながら、位置決めピン11aを側端面c22に沿って滑らせ、位置決めピン12,13を後端面c23に沿って滑らせながら、若干の前方移動と共に段鼻ガイド14aに向けて移動し、最終的に段鼻先端面c21が段鼻ガイド14aに押し付けられた位置で停止する。すなわち、踏板C2は、位置決めピン11aにより搬送方向Xにおいて位置決めされると共に、位置決めピン11a,12,13によって搬送直交方向Yにおいて位置決めされて、図17(14)に示す位置で停止する。この実施例において、位置決めピン11a,11bは同時に上下移動するが、位置決めピン11bは踏板C2に対する位置決めには関与しない。
次いで、踏板位置決め装置10は、次に搬送されてくる踏板C3に対する位置決めを行う。その準備として、位置決めピン12,13を、動作位置を維持したまま、図17(14)に矢印で示すように、段鼻ガイド14bに向けて所定距離だけ横移動させて、図17(15)に示す位置とする。ここに踏板C3が搬送されてくると、位置決めピン12,13がその前端面c33に当たるが、前端面c33は搬送方向Xに対して鋭角に傾斜しているので、踏板C3は、位置決めピン12,13を前端面c33に沿って滑らせながら該傾斜方向に移動し(図17(16))、最終的に段鼻先端面c31が段鼻ガイド14bに押し付けられた位置で停止する。すなわち、踏板C3は、位置決めピン12,13により搬送方向Xおよび搬送直交方向Yの両方向において位置決めされて、図18(17)に示す位置で停止する。
これにより、搬送直交方向Yに対向する一対の踏板C2,C3に対する位置決めが完了するので、位置決めピン11〜13を退避位置に上昇させて、これら踏板C2,C3同士の位置決め状態を維持したまま、搬送装置1で搬送する(図18(18))。なお、踏板C2に対する位置決めが完了した後、位置決めピン12,13を段鼻ガイド14bに向けて所定距離だけ移動させて踏板C3に対する位置決めを行う(図17(14),(15))ことにより、踏板C2の後端面c23と踏板C3の後端面c33との間に所定の間隔が設けられる。
上記のようにして、4段廻り階段用踏板C1〜C4(図10)が図11に示す所定の位置関係で搬送装置1上に位置決めされる。各踏板の段鼻先端面c11〜c41は、特に位置決めピン12,13の横移動によって段鼻ガイド14a,14bに押し付けられて、搬送方向Xの両側に所定間隔をおいて平行に延長する位置関係が自動的に得られるので、各踏板を搬送装置1に載置するときには厳密な位置に載置する必要がなく、載置作業が容易である。また、既述したように、踏板C1と踏板C4の後端面c13,c44同士の間、踏板C2と踏板C3の後端面c23,c33同士が所定の間隔で平行に延長する位置関係が自動的に得られるので、この間隔を利用して化粧シートを切断する作業を容易に行うことができる。
上記のようにして、図11に示す所定の位置関係で搬送装置1上に配置された各踏板に対して、その表面から段鼻先端面c11〜c41を経て裏面側にまで回り込むように化粧シート20が貼着される。この化粧シート20貼着作業は、実施例1において図9を参照して説明した化粧シートラッピング工程と同様の工程で実施することができるので、説明を省略する。
以上に述べた位置決め工程および化粧シートラッピング工程を連続して行うことにより、表面から段鼻先端面を経て裏面側にまで回り込むように化粧シート20が貼着された4段廻り階段用踏板C1〜C4を、1セット分ずつ、連続して製造することができる。
なお、踏板位置決め装置10の位置決めピン11a,11bは、特定の踏板セットに対する位置決めを行う際の動作として見れば、退避位置と動作位置との間の上下移動のみが必須であり、搬送直交方向Yに横移動させる必要はない(実施例1において図3(1)〜図8(24)まで位置決めピン11a,11bの横方向位置は変わらず、実施例2においても図12(1)〜図17(16)まで位置決めピン11a,11bの横方向位置は変わらない)が、一つの装置設計で各種の踏板セットに対する位置決めを可能にするためには、位置決めピン11a,11bについても横移動可能に構成することが好ましい。上記の図からも明らかなように、実施例1の場合の位置決めピン11a,11bの横方向位置と、実施例2の場合の位置決めピン11a,11bの横方向位置は異なるが、位置決めピン11a,11bを上下移動と共に横移動も可能にしておいて、位置決めすべき踏板セットに応じてそれらの横方向位置を変えることにより、たとえば、2セット分の3段廻り階段用踏板A1〜A3,B1〜B3に対する位置決め(実施例1)と、4段廻り階段用踏板C1〜C4に対する位置決め(実施例2)の両方を単一の装置で実施することができる。
以上に実施例に基いて本発明を詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載される発明の範囲内において多種多様に変更して実施可能である。
A1,A2,A3;B1,B2,B3 3段廻り階段の踏板
a11,a21,a31;b11,b21,b31 これら踏板の段鼻先端面
C1,C2,C3,C4 4段廻り階段の踏板
c11,c21,c31,c41 これら踏板の段鼻先端面
1 搬送装置
10 踏板位置決め装置
11(11a,11b) 位置決めピン(前方位置決め部材)
12 位置決めピン(後方位置決め部材)
13 位置決めピン(後方位置決め部材)
14(14a,14b) 段鼻ガイド
15,16 踏板基材
15a,16a 表面
15b,16b 滑り止め用の溝
15c,16c 裏面
15d,16d 蹴込板嵌入溝
15e,16e 段鼻先端面
15f,16f 後端面
17 隙間
20 化粧シート
21 化粧シートの切れ端部分

Claims (10)

  1. 廻り階段を構成する複数の踏板基材を、それらの段鼻先端面が搬送直交方向に所定間隔をおいて平行に設けられる位置関係で搬送装置により所定の搬送方向に搬送しながらそれらの表面から段鼻先端面を経て裏面側にまで回り込むように化粧シートを貼着するに当たり、該複数の踏板基材を前記位置関係に位置決めする位置決め方法であって、搬送装置による踏板基材の搬送方向移動を規制する搬送方向位置決め工程と、踏板基材の搬送方向移動を規制しながら該踏板基材を搬送直交方向に移動させてその段鼻先端面を搬送方向に平行な面に押し付ける搬送直交方向位置決め工程と、を有してなることを特徴とする廻り階段用踏板の位置決め方法。
  2. 搬送装置に配置された前方位置決め部材に踏板基材の搬送方向前方に位置する面が当たることにより前記搬送方向位置決め工程が行われ、前方位置決め部材より搬送方向後方に配置された後方位置決め部材を該踏板基材の搬送方向後方に位置する面に当てて搬送直交方向に移動させることにより前記搬送直交方向位置決め工程が行われることを特徴とする、請求項1記載の位置決め方法。
  3. 2枚の踏板基材をそれらの後端面同士を間隔をおいて対向させて位置決めする場合において、先行する踏板基材について前記搬送方向位置決め工程および前記搬送直交方向位置決め工程を行った後、前記前方位置決め部材により該踏板基材の搬送方向移動を規制しながら、前記後方位置決め部材を前記とは反対の搬送直交方向に移動させて該後方位置決め部材に後続の踏板基材の後端面を当てて滑らせながら搬送方向および搬送直交方向に位置決めする後続踏板基材位置決め工程を有することを特徴とする、請求項2記載の位置決め方法。
  4. 廻り階段を構成する複数の踏板基材を、それらの段鼻先端面が搬送直交方向に所定間隔をおいて平行に設けられる位置関係で搬送装置により所定の搬送方向に搬送しながらそれらの表面から段鼻先端面を経て裏面側にまで回り込むように化粧シートを貼着するに当たり、該複数の踏板基材を前記位置関係に位置決めするために搬送装置に付設される位置決め装置であって、搬送装置に配置されて踏板基材の搬送を規制する動作位置と踏板基材の搬送を許容する退避位置との間を移動可能に設けられる前方位置決め部材と、搬送装置に前方位置決め部材より搬送方向後方に配置されて踏板基材の搬送を規制する動作位置と踏板基材の搬送を許容する退避位置との間を移動可能且つ搬送直交方向に移動可能に設けられる後方位置決め部材と、搬送装置の搬送方向両側に前記所定間隔で平行に設けられる一対の段鼻ガイドとを有してなることを特徴とする、廻り階段用踏板の位置決め装置。
  5. 踏板基材の搬送方向前方に位置する面が動作位置にある前方位置決め部材に当たってその搬送が規制され且つ該踏板基材の搬送方向後方に位置する面が動作位置で搬送直交方向に移動する後方位置決め部材に当たって該踏板基材がいずれか一方の段鼻ガイドに向けて移動したときに、該踏板基材の段鼻先端面が該一方の段鼻ガイドに押し付けられて位置決めされることを特徴とする、請求項4記載の位置決め装置。
  6. 前方位置決め部材は、搬送直交方向に間隔をおいて整列する一対の前方位置決め部材であることを特徴とする、請求項4または5記載の位置決め装置。
  7. 前方位置決め部材は、搬送直交方向に移動可能に設けられることを特徴とする、請求項4ないし6のいずれか記載の位置決め装置。
  8. 後方位置決め部材は、搬送方向および搬送直交方向の両方向に間隔をおいて位置される一対の後方位置決め部材であることを特徴とする、請求項4ないし7のいずれか記載の位置決め装置。
  9. 前記一対の後方位置決め部材は、踏板基材の搬送方向後方に位置する面に平行となる位置に移動可能に設けられることを特徴とする、請求項8記載の位置決め装置。
  10. 段鼻ガイドは、踏板基材の段鼻先端面を当接させたまま該踏板基材を搬送可能とする自由回転ガイドローラーであることを特徴とする、請求項4ないし9のいずれか記載の位置決め装置。
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