JP2018034668A - ガス移送施設、発電施設 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガス移送施設2Aは、液化ガス運搬船100から陸上に配置される発電設備50へとガスを移送するガス移送施設2Aであって、海洋Sにおける位置が保持されて、ガス化装置15を有する中継設備10Aと、中継設備10Aの周囲に位置する液化ガス運搬船100のタンクとガス化装置15とを直接的に接続する液化ガスライン20と、ガス化装置15と発電設備50とを接続するパイプライン本体31と、を備える。
【選択図】図1
Description
特許文献1には、貯蔵タンク及び再ガス化施設を備える大型の受取り船に対して、この受取り船よりも小型の液化ガス運搬船により配送されてきたLNGを移し替えて貯蔵することが記載されている。この受取り船は、海岸近くに移動した後、貯蔵タンクに貯蔵されている液化ガスを再ガス化施設によって再ガス化してから陸上の施設へ送給するようになっている。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、低コストで設置することができるガス移送施設、発電施設を提供することを目的とする。
この発明の第一態様によれば、ガス移送施設は、液化ガス運搬船から陸上に配置される設備へとガスを移送するガス移送施設であって、海洋における位置が保持されて、ガス化装置を有する中継設備と、前記中継設備の周囲に位置する前記液化ガス運搬船のタンクと前記ガス化装置とを直接的に接続する液化ガスラインと、前記ガス化装置と前記設備とを接続するガスラインと、を備える。
また、液化ガスをガス化してから設備に移送するので、ガスの温度は、液状態のときよりも高くなる。したがって、ガス化装置から装置にガスを移送するガスライン等の流路を構成する各種の部材に、液化ガスを移送するときのような低温用の部材を用いる必要が無くなる。
さらに、中継設備は、海洋に設けられるので、この中継設備を岸壁に設置する必要が無い。これにより、岸壁工事や、液化ガス運搬船を着岸させるための浚渫等の港湾工事も少なくて済む。
加えて、中継設備にガス化装置を備えることで、液化ガス運搬船にガス化装置を備える必要が無く、液化ガス運搬船は、汎用のものを用いることができる。
このように構成することで、液化ガス運搬船の大きさに応じて中継設備を岸壁から沖側に離れた水深の大きな場所に設置することも可能となる。
このように構成することで、液化ガス運搬船を浮体本体に係留して、液化ガス運搬船からガス化装置へと液化ガスを安定的に送り込むことができる。また、係留部に対して浮体本体が回転可能であるので、風や波、潮流等によって液化ガス運搬船と浮体本体とが一体的に回転することによって、風や波、潮流等による影響を抑えることができる。
このように構成することで、中継設備を安定的に設けることができる。
このように、係船部によって液化ガス運搬船を中継設備に係留することで、液化ガス運搬船からガス化装置へと液化ガスを安定的に送り込むことができる。
このように、自己位置維持システムによって中継設備に対する液化ガス運搬船の位置を維持することによって、液化ガス運搬船からガス化装置へと液化ガスを安定的に送り込むことができる。
このようにすることで、中継設備の周囲環境からの入熱により徐々に発生するボイルオフガスを処理することができる。
このようにすることで、液化ガス運搬船を係留するために、係船索を除く特別な係留装置を設ける必要がなくなる。そのため、中継設備に液化ガス輸送船を容易に係留することができる。
このような構成によれば、液化ガスを中間設備でガス化した状態で発電設備に移送することで、液化ガス運搬船から陸上に設けられたガス貯蔵施設に液化ガスを移送する場合よりもボイルオフガスを低減できる。そのため、液化ガスがガス化して生成されたボイルオフガスの処理に係る負担が軽減する。したがって、ボイルオフガスを処理する設備の規模を低減できるとともにボイルオフガスを処理するためのエネルギーを抑制できる。
また、液化ガスをガス化してから発電設備に移送するので、ガスの温度は、液状態のときよりも高くなる。したがって、ガス化装置から発電装置にガスを移送するガスライン等の流路を構成する各種の部材に、液化ガスを移送するときのような低温用の部材を用いる必要が無くなる。
さらに、中継設備は、海洋に設けられるので、この中継設備を岸壁に設置する必要が無い。これにより、岸壁工事や、液化ガス運搬船を着岸させるための浚渫等の港湾工事も少なくて済む。
加えて、中継設備にガス化装置を備えることで、液化ガス運搬船にガス化装置を備える必要が無く、液化ガス運搬船は、汎用のものを用いることができる。
したがって、発電設備およびガス移送施設の設置コスト、運用コスト等を抑えることが可能となる。
(第一実施形態)
図1は、この第一実施形態における発電施設、ガス移送施設の構成を示す側断面図である。
図1に示すように、この実施形態の発電施設1は、ガス移送施設2Aと、発電設備50と、を備える。
ガス移送施設2Aは、中継設備10Aと、液化ガスライン20と、ガスパイプライン30と、を主に備えている。このガス移送施設2Aは、液化ガス運搬船100で運搬してきた液化ガスをガス化し、陸上に設けられた発電設備50に送給する。発電設備50においては、送給されたガスにより、例えばガスタービンなどを駆動して、発電が行なわれる。
固定部12は、浮体本体11に対し、鉛直軸周りに回転自在に設けられている。固定部12は、係留索13を介して海底Bに係留されている。これにより、中継設備10Aは、海洋Sの海面上における位置が保持されている。また、浮体本体11は、波や風、潮流等による力が作用したときに、海洋Sの表面(海面)に沿って固定部12回りに揺動可能となっている。
さらに、中継設備10Aは、海洋Sに設けられるので、この中継設備10Aを岸壁に設置する必要が無い。これにより、岸壁工事や、液化ガス運搬船100を着岸させるための浚渫等の港湾工事も少なくて済む。
加えて、中継設備10Aにガス化装置15を備えることで、液化ガス運搬船100にガス化装置15を備える必要が無く、液化ガス運搬船100は、汎用のものを用いることができる。
したがって、液化ガス運搬船100によって運搬されてきた液化ガスを陸上の発電設備50に移送するガス移送施設2A、発電施設1を低コストで設置することが可能となる。
上述した第一実施形態においては、液化ガス運搬船100を、係船索14を介して中継設備10Aに係留し、フローティングホース21を介して液化ガスを液化ガス運搬船100からガス化装置15に移送するように構成した。しかし、この構成に限られない。以下に、その変形例を示す。
図2は、この第一実施形態の第一変形例における発電施設、ガス移送施設の構成を示す側断面図である。図3は、この第一実施形態の第一変形例における発電施設、ガス移送施設の構成を示す平面図である。
図2、図3に示すように、この第一実施形態の第一変形例における発電施設1を構成するガス移送施設2Bは、上記第一実施形態におけるガス移送施設2Aと同様、中継設備10Bと、液化ガスライン20と、ガスパイプライン30と、を主に備えている。
図4は、この第一実施形態の第二変形例における発電施設、ガス移送施設の構成を示す側断面図である。
図4に示すように、この第一実施形態の第二変形例におけるガス移送施設2Cは、上記第一実施形態におけるガス移送施設2Aと同様、中継設備10Cと、液化ガスライン20と、ガスパイプライン30と、を主に備えている。
図5は、この第一実施形態の第三変形例における発電施設、ガス移送施設の構成を示す側断面図である。図6は、この第一実施形態の第三変形例における発電施設、ガス移送施設の構成を示す平面図である。
図5、図6に示すように、この第一実施形態の第三変形例におけるガス移送施設2Dは、上記第一実施形態におけるガス移送施設2Aと同様、中継設備10Dと、液化ガスライン20と、ガスパイプライン30と、を主に備えている。
次に、この発明の第二実施形態を図面に基づき説明する。この第二実施形態は、上述した第一実施形態と、中継設備の配置が異なる。そのため、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複する詳細説明を省略する。
図7に示すように、この実施形態の発電施設1は、発電設備50と、ガス移送施設2Eと、を備えている。
ガス移送施設2Eは、中継設備10Eと、液化ガスライン20と、ガスパイプライン30Eと、を主に備えている。このガス移送施設2Eは、液化ガス運搬船100で運搬してきた液化ガスをガス化し、陸上に設けられた発電設備50に送給する。
また、液化ガスをガス化してから発電設備50に移送するので、ガスの温度は、液状態のときよりも高くなる。したがって、ガス化装置15から発電設備50にガスを移送するための流路を構成するパイプライン本体31等の各種の部材に、液化ガスを移送するときのような低温用の部材を用いる必要が無くなる。
さらに、中継設備10Eは、海洋Sに設けられるので、この中継設備10Eを岸壁に設置する必要が無い。これにより、岸壁工事や、液化ガス運搬船100を着岸させるための浚渫等の港湾工事も少なくて済む。
加えて、中継設備10Eにガス化装置15を備えることで、液化ガス運搬船100にガス化装置15を備える必要が無く、液化ガス運搬船100は、汎用のものを用いることができる。
したがって、液化ガス運搬船100によって運搬されてきた液化ガスを陸上の発電設備50に移送するガス移送施設2E、発電施設1を低コストで設置することが可能となる。
上記第二実施形態においては、液化ガス運搬船100を、係船索14を介して中継設備10Eに係留し、フローティングホース21を介して液化ガスを液化ガス運搬船100からガス化装置15に移送するように構成した。しかし、この構成に限られない。以下に、その変形例を示す。
図8、図9に示すように、この第二実施形態の第一変形例におけるガス移送施設2Fは、上記第二実施形態におけるガス移送施設2Eと同様、中継設備10Fと、液化ガスライン20と、ガスパイプライン30Eと、を主に備えている。
図10は、この第二実施形態の第二変形例における発電施設、ガス移送施設の構成を示す側断面図である。
図10に示すように、この第二実施形態の第二変形例におけるガス移送施設2Gは、上記第二実施形態におけるガス移送施設2Eと同様、中継設備10Gと、液化ガスライン20と、ガスパイプライン30Eと、を主に備えている。
図11は、この第二実施形態の第三変形例における発電施設、ガス移送施設の構成を示す側断面図である。図12は、この第二実施形態の第三変形例における発電施設、ガス移送施設の構成を示す平面図である。
図11、図12に示すように、この第二実施形態の第三変形例におけるガス移送施設2Hは、上記第二実施形態におけるガス移送施設2Eと同様、中継設備10Hと、液化ガスライン20と、ガスパイプライン30Eと、を主に備えている。
この発明は、上述した実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な形状や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述した第一、第二実施形態及び、各変形例における中継設備10A〜10Gには、液化ガス、またはガス化したガスを一時的に貯留するタンクを備えていてもよい。
さらに、上述した第一実施形態においては、柔軟な可撓性を有する接続ホース34が中継設備10A〜10Dに接続される場合について説明したが、この構成に限られない。例えば、接続ホース34を通常の使用により変形が生じない金属配管等を用いるようにしても良い。この場合、接続ホース34を用いて中継設備10A〜10Dを係留してもよい。
また、上述した第一、第二実施形態及び、各変形例における中継設備10A〜10Gは、少なくともその上面が水面上に露出する場合を例示した。しかし、中継設備10A〜10Gは、その上面が水面下に配置されていても良い。
さらに、ボイルオフガスを処理する設備Fは、省略するようにしても良い。
2A〜2H ガス移送施設
10A〜10H 中継設備
11 浮体本体
12 固定部(係留部)
13 係留索
14 係船索(係船部)
15 ガス化装置
16 ローディングアーム(係船部)
17 係留部材(係船部)
20 液化ガスライン
21 フローティングホース
22 ローディングホース
30 ガスパイプライン
30E ガスパイプライン
31 パイプライン本体(ガスライン)
32 電力供給ライン
34 接続ホース
50 発電設備
100、100C、100D 液化ガス運搬船
101 タンク
B 海底
F 設備(処理設備)
S 海洋
Claims (9)
- 液化ガス運搬船から陸上に配置される設備へとガスを移送するガス移送施設であって、
海洋における位置が保持されて、ガス化装置を有する中継設備と、
前記中継設備の周囲に位置する前記液化ガス運搬船のタンクと前記ガス化装置とを直接的に接続する液化ガスラインと、
前記ガス化装置と前記設備とを接続するガスラインと、
を備えるガス移送施設。 - 前記中継設備は、前記海洋上に浮かべて設けられている請求項1に記載のガス移送施設。
- 前記中継設備は、前記海洋の海底に係留された係留部と、前記係留部に対して前記海洋の海面に沿う面内で回転可能に設けられた浮体本体と、を備え、
前記液化ガス運搬船は、前記浮体本体に係留される請求項2に記載のガス移送施設。 - 前記中継設備は、前記海洋の海底に着床して設けられている請求項1に記載のガス移送施設。
- 前記中継設備は、前記液化ガス運搬船を係留する係船部をさらに備える請求項1から4の何れか一項に記載のガス移送施設。
- 前記液化ガス運搬船が、前記中継設備に対する前記液化ガス運搬船の位置を維持する自己位置維持システムを備える請求項1から4の何れか一項に記載のガス移送施設。
- 前記中継設備は、ボイルオフガスを処理する処理設備を備える請求項1から6の何れか一項に記載のガス移送施設。
- 前記液化ガスラインは、海洋上に浮かぶフローティングホースである請求項1から7の何れか一項に記載のガス移送施設。
- 請求項1から8の何れか一項に記載のガス移送施設と、
前記設備として前記ガスにより発電を行う発電設備と、を備える発電施設。
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