JP2018034027A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技への注目度を好適に向上させることができる遊技機を提供する。【解決手段】遊技盤ユニット80の遊技領域PEには、開状態及び閉状態に切替可能な可変入賞装置82が設けられている。可変入賞装置82は主制御装置に接続されており、この主制御装置によって入球に基づく遊技球の払い出しの指示や当該可変入賞装置82の開閉制御が行われる。主制御装置による開閉制御には、可変入賞装置82が開状態となっている期間が相対的に長いモードと、開状態となっている期間が相対的に短いモードとが設定されている。これら2つのモードのうち前者に係る開閉制御により可変入賞装置82が開状態となっている状況下にて可変入賞装置82への入球が発生した場合には、当該遊技球が有利入球口へと誘導され、同有利入球口へ到達したことに基づいて、遊技状態が遊技者にとって有利な高確率モードであるか遊技者にとって不利な低確率モードであるかが告知される。【選択図】 図6

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、遊技領域に設けられた始動入球部への入球を契機として、例えば特別遊技状態に移行させるか否かの抽選等を行うものがある。この種の遊技機においては、例えば特別遊技状態への移行によって遊技領域に設けられた可変入球部への入球が許容され、同可変入球部への入球に基づいて所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2002−78904号公報
近年では、例えば特別遊技状態にも優劣の差を設定する等して遊技の多様化を実現することにより遊技への注目度の向上を図り、遊技者の遊技意欲の減退を抑える工夫がなされている。しかしながら、遊技への注目度の向上によって遊技者の遊技意欲の減退を抑える上では未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に向上させることのできる遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
遊技者の操作に基づいて、遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段と、
遊技者による発射操作が継続されていることに基づいて、所定の間隔で遊技球が繰り返し発射されるように前記遊技球発射手段を駆動制御する発射制御手段と、
前記遊技領域に設けられ、第1状態及び当該第1状態よりも入球が困難又は入球が不可となる第2状態に切替可能な可変入球部と、
前記可変入球部を前記第1状態及び前記第2状態に切り替える切替制御手段と、
前記可変入球部への入球が発生した場合に、当該入球に基づいて遊技者に遊技球の払出しを行う第1特典付与手段と
を備え、
前記切替制御手段による前記切替制御には、前記可変入球部が前記第2状態から前記第1状態を経て同第2状態に復帰するまでの期間が相対的に長い第1切替モードと、前記可変入球部が前記第2状態から前記第1状態を経て同第2状態に復帰するまでの期間が相対的に短い第2切替モードとが設定されており、
前記可変入球部に入った遊技球が到達可能となる位置に設けられた特別入球領域と、
前記特別入球領域に遊技球が到達した場合に、前記第1特典付与手段とは異なる所定の特典を遊技者に付与する第2特典付与手段と、
前記可変入球部の入口部分と前記特別入球領域との間に設けられ、前記第1切替モードによる切替制御により前記可変入球部が前記第1状態となっている状況下にて当該可変入球部へ入った遊技球が通過する第1球通路と、
前記可変入球部の入口部分と前記特別入球領域との間に設けられ、前記第2切替モードによる切替制御により前記可変入球部が前記第1状態となっている状況下にて当該可変入球部へ入った遊技球が通過する第2球通路と
を備え、
前記各球通路は、前記第1球通路を経由した遊技球と比較して前記第2球通路を経由した遊技球のほうが前記特別入球領域へ到達する可能性が高くなるように構成されており、
前記第1切替モードにより前記可変入球部が前記第1状態となる期間は前記所定の間隔よりも長く設定され、前記第2切替モードにより前記可変入球部が前記第1状態となる期間は前記所定の間隔よりも短く設定されていることを特徴とする。
遊技への注目度を好適に向上させることができる。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を前方から見た斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 内枠の構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットの構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットを前方から見た斜視図である。 遊技盤ユニットを背面側から見た斜視図である。 内枠の構成を示す背面図である。 パチンコ機の背面図である。 裏パックユニットを示す正面図である。 遊技盤の正面図である。 案内通路ユニットを示す概略図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 (a)低確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図、(b)高確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図である。 振分テーブルを説明するための説明図である。 主制御装置のMPUにより実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにより実行される通常処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 可変入賞装置開閉処理を示すフローチャートである。 (a)報知・演出制御装置のMPUにて実行される当たり種別告知用処理を示すフローチャート、(b)表示制御装置のMPUにて実行される当たり種別告知演出処理を示すフローチャートである。 ステージ移行処理を示すフローチャートである。 ステージ振り分け用テーブルを示す説明図である。 開閉実行モードの流れを示すタイミングチャートである。 発射された遊技球の動きと各可変入賞装置の動作との関係を示すタイミングチャートである。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10を正面側から見た斜視図、図3及び図4はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図3では便宜上パチンコ機10における遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とにより構成されている。
図2に示すように、外枠11は長尺状のフレーム材を四辺に連結し構成されるものであって全体として矩形枠状をなすように形成されている。この外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備等に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図3及び図4参照)。
図3及び図4に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
<前扉枠14>
次に、前扉枠14について説明する。図1に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上に鑑みれば、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部にはエラー等の不具合が発生した場合に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音やBGM等などが出力されるスピーカ部29が設けられている(図3参照)。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている(図2参照)。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能及び遊技球発射機構によって発射された遊技球のうち遊技領域PE(図3参照)に到達しなかった遊技球が遊技者に戻された場合に当該排出された遊技球を貯留する受け皿としての機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。なお、遊技球の発射速度は、遊技球発射ハンドル41の操作量(回動量)が大きくなるに従って速くなり、この操作量が遊技者により調整されて所定の量となった場合に遊技球が遊技領域PEへ到達することとなる。また、この操作量を遊技者が調整することで、後述する右ルートと左ルートへの遊技球の打ち分けが可能となる。
図3に示すように、前扉枠14の背面には、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有してなる。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。
次に、図5を参照して内枠13について詳細に説明する。図5は内枠13の正面図である。なお、図5においても図3と同様に便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
(内枠13)
内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす内枠ベース体50を主体に構成されている。内枠ベース体50の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、内枠ベース体50は外枠11の上枠部に寄せて配置され、外枠11の下枠部と内枠ベース体50との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、内枠ベース体50(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では内枠ベース体50が幕板の上に載ることとなる。なお、幕板と内枠ベース体50との間に相互干渉の防止等を目的として若干のクリアランスを設けてもよい。
内枠ベース体50の前面における回動基端側(図5の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具71,72は軸部を有しており、それら軸部に前扉枠14に設けられた軸受け部が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
内枠ベース体50の回動先端側(図5の右側)には、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が配設されている。施錠装置75は内枠ベース体50の右端部(後述する縦フレーム部材)に沿うようにして上下に延びており、その長手方向(上下方向)に散在して配置された前扉用鉤部材76を有している。内枠ベース体50には前扉枠14の背面に設けられた鉤受け部材49(図3参照)内枠13の正面側に突出させるためのスリットが各前扉用鉤部材76にそれぞれ対応するようにして形成されている。それらスリットを通じて突出した前扉用鉤部材76が、前扉枠14に各前扉用鉤部材76に1対1で対応させて設けられた鉤受け部材49に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置75は、内枠13の後方側に延出する内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11に固定された鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
内枠ベース体50(施錠装置75)には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75の主要部分を構成する施錠ユニット(各鉤部材76,77や連動杆等)とは別体で設けられており、当該施錠ユニットと隣接して配置されている。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右(時計回り)に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを左(反時計回り)に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように構成されている。
内枠ベース体50の中央部分には遊技盤ユニット80を収容する収容凹部51が形成されている。収容凹部は遊技盤ユニット80の外形に合わせて遊技機後方に窪んでおり、遊技盤ユニット80はこの収容凹部51に遊技機前方から嵌まった状態で手動式のロック機構によって固定されている。収容凹部51の底部には、略矩形状の窓孔52が形成されており、この窓孔52を通じて遊技盤ユニット80の背面構成(後述する背面ブロック80b)が内枠13の後方に突出している。なお、この窓孔52については、内枠ベース体50に装着された遊技盤ユニット80によってそのほぼ全域が遊技機前方から覆われた状態となっている。
<遊技盤ユニット80>
以下、図6〜図8に基づき遊技盤ユニット80(特に遊技盤80aの遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図6は遊技盤ユニット80の正面図、図7は遊技盤ユニット80を前方から見た斜視図、図8は遊技盤ユニット80を後方から見た斜視図である。なお、図7においては遊技盤80aを通じて視認可能となる構成についても2点差線によって表示し、実際に遊技盤ユニット80を見た場合の概観に近い状態としている。また。図6においては左ルートを2点鎖線、右ルートを1点鎖線によって例示している。
図6に示すように、遊技盤ユニット80は、透明な合成樹脂材料からなる板材を主体として形成された遊技盤80aと、遊技盤80aの背面側に設けられ、後述する各種遊技部品(可変表示装置、制御装置、可動式の演出機構、発光可能な装飾部材等)がベース体251に搭載されてなる背面ブロック80bとが一体化されてなり(図7参照)、背面ブロック80bの前面部分が遊技盤80aを通じて視認可能となっている。
遊技盤80aの前面には遊技球が流下する上述した遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)によって覆われている。ガラスユニット22は、後側のガラスパネル23と遊技盤80aの前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80a(詳しくは板体)は合成樹脂製に限定されるものではなく、木製とすることも可能である。
遊技盤80aには、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82a,82b、作動口83a,83b、スルーゲート84、振分装置等がそれぞれ配設されている。一般入賞口81、可変入賞装置82及び作動口83a,83bに遊技球が入ると、それら遊技球が各入球部に対応して設けられた検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球(遊技球の払い出し)等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技盤80aの最下部にはアウト口89が設けられており、各種入球部等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82a,82b、作動口83a,83bへの遊技球の入球を「入賞」とも表現する。
また、遊技盤80aには、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘や風車等の各種構成によって遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
遊技盤80aの中央には中央開口85が形成されており、この中央開口85の背後には、背面ブロック80bに属する可変表示ユニット252等が位置しており、遊技機前方から当該中央開口85を通じて可変表示ユニット252等を視認可能となっている。
中央開口85の周辺に作動口83a,83bやスルーゲート84等が配設されている。作動口83a,83bは、可変表示ユニット252の下方に配設された下作動口83aと、可変表示ユニット252の右方に配設された右作動口83bとによって構成されており、特に右作動口(抽選契機入球部)83bには、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物91が設けられている。電動役物91は、可動片と同可動片を駆動させるソレノイド式の駆動部とを有してなり、右作動口83bへの入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。
この右作動口83bよりも上流側(詳しくは可変表示ユニット252の側方:右ルート)には上記スルーゲート84が配置されており、遊技球のスルーゲート84の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物91が所定時間だけ閉状態から開状態に切り替えられることとなる。
なお、下作動口83aへの入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、右作動口83bへの入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、下作動口83aに対する右作動口83bの有利性を高める上では、下作動口83aに係る払出個数よりも右作動口83bに係る払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入賞装置(特別入球装置又は特別入球手段)82a,82bには、遊技球が通過可能な大入賞口が形成されているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉部材(開閉手段)としての開閉体が設けられている。開閉体は、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(許容状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(阻止状態)とに切替可能となっている。また、同開閉体は、遊技盤80aの背面側に設けられた可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド等)と連結されており、通常時においては開閉扉は閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に(大当たり:通常の遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態への移行に当選した場合に)開状態に切り替えられるようになっている。
開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開放態様としては、例えば所定時間(例えば30sec又は0.5sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば16ラウンド)を上限とした開閉扉の開放が繰り返されるように設定されている。
可変入賞装置82a,82bは上記右ルートへ向けて遊技球が発射された場合にそれら遊技球が到達可能であり、且つ左ルートへ向けて遊技球が発射された場合にはそれら遊技球が到達不可となる位置に配置されている。具体的には、可変入賞装置82aは可変表示ユニット252の上方に配置されており、可変入賞装置82bは可変表示ユニット252の下方に配置されている。つまり、右ルートにおいては、上側の可変入賞装置82a(以下、上側可変入賞装置82aという)が下側の可変入賞装置82b(以下、下側可変入賞装置82bという)よりも上流側に配置されており、右ルートへ発射された遊技球は、上側可変入賞装置82aを経由して下側可変入賞装置82bへと導かれることとなる。
これら可変入賞装置82a,82bに流入した遊技球については、そのまま遊技盤ユニット80から排出されるのではなく、異なる通路を通って上述した振分装置へ流入することとなるが、当該構成については後述する。
次に、可変表示ユニット252について補足説明する。可変表示ユニット252は、作動口83a,83bへの入賞をトリガとして図柄を可変表示(変動表示)する図柄表示装置253を有している。図柄表示装置253は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御される。図柄表示装置253の表示画面253aにおいては、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、大当たりに当選した場合には、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示され、上記開閉実行モード(特別遊技状態又は大当たり)に移行することとなる。なお、図柄表示装置253については必ずしも液晶表示装置である必要はなく、ドットマトリクスや7セグタイプの表示装置であってもよい。
遊技盤80aには、中央開口85を囲むようにしてセンターフレーム95が設けられている。センターフレーム95は、遊技盤80a(詳しくは板体)に対してその前面側から固定されており、このように固定された状態では遊技盤80aの前面から起立した状態となることで当該センターフレーム95と上記ガラスユニット22との間の隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が図柄表示装置253に衝突することが回避され、且つ遊技領域PEを流下する遊技球の流下経路が可変表示ユニット252(詳しくはセンターフレーム95)を右側から迂回する上記右ルートと、左側から迂回する上記左ルートに大別されている。
なお、上述した可変入賞装置82a,82b、右作動口83b及びスルーゲート84については、右ルートに配置されており、左ルートを流下する遊技球はそれら可変入賞装置82a,82b、右作動口83b、スルーゲート84に入賞することが回避される。一方、右ルートを流下する遊技球は下作動口83aに入賞することが回避される。このため、右作動口83bの電動役物91が高頻度サポートモードになっている場合又は開閉実行モードとなっている場合には、右ルートへ遊技球を発射することで遊技を有利に進めることができ、低頻度サポートモードとなっている場合には左ルートへ遊技球を発射することで遊技を有利に進めることができる。つまり、遊技者は、遊技状況に応じて遊技球の流下経路を右ルート/左ルートから選択することにより、遊技を有利に進めることが可能となる。
センターフレーム95の下部を構成している枠部の上面には、遊技球が左右に転動可能なステージ部が形成されている。センターフレーム95の左右の左枠部に形成された流入口から流入した遊技球は、同じくセンターフレーム95に形成されたワープ通路を通じてステージ部上に排出される。ステージ部については、当該ステージ部に到達した遊技球が比較的下作動口83aへと流入しやすくなるように構成されており、このステージ部上での遊技球の動きに対する遊技者の注目度向上に貢献している。
またセンターフレーム95の下部を構成している枠部の前面には、第1保留ランプ部98a及び第2保留ランプ部98bが設けられている。左側の第1保留ランプ部98aは、下作動口83aに対応しており遊技球が下作動口83aを通過した回数は最大4回まで保留され第1保留ランプ部98aの点灯によってその保留数が表示されるようになっている。右側の第2保留ランプ部98bは、右作動口83bに対応しており、遊技球が右作動口83bを通過した回数は最大4回まで保留され第2保留ランプ部98bの点灯によってその保留数が表示されるようになっている。
作動口83a,83bは、中央開口85(可変表示ユニット252)寄りとなる位置に配置されている。作動口83a,83bへの入賞をトリガとして特別遊技状態に移行し得るため、遊技者は作動口83a,83bに入賞するか否かに注目するとともに、特別遊技状態に移行するか否かを把握するため図柄表示装置253に注目するものと考えられる。作動口83a,83bを可変表示ユニット252寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット252周辺に集中させるための工夫である。
遊技盤80aにおける右側の端部(後述する遊技盤ユニット80の回動先端部)には後述する誘導レール100とともに遊技領域PEを区画形成する遊技領域区画部材99が配設されている。遊技領域区画部材99には、主表示ユニット87が配置されているだけでなく、上記センターフレーム95とともに右ルートを流下する遊技球用の球通路を形成する機能が付与されている。
右ルートにおいて当該球通路よりも上流側であって、上記上側可変入賞装置82aに上方に位置する部分(右ルートの入口部分)には、誘導レール100に沿って飛翔した遊技球が衝突するストッパ部材86が配設されている。ストッパ部材86は緩衝部材であり、当該ストッパ部材86に衝突した遊技球はその勢いが弱められた後、上記入口部分を通じて右ルートへ流入することとなる。つまり、ストッパ部材86には衝突した遊技球の勢いを弱める減勢機能が付与されており、勢いが弱められた状態で上側可変入賞装置82aに向けて落下する。本実施の形態に示す上側可変入賞装置82aには開閉体としてのシャッタ部材88が設けられている。シャッタ部材88については閉状態となることで、上記ストッパ部材86が設けられた右ルートの入口部分と、上記センターフレーム95及び遊技領域区画部材99からなる球通路との間に位置する横長状の連絡通路CPの底部を形成する構成となっている。このため、右ルートを流下する遊技球はシャッタ部材が開いている状態では上側可変入賞装置82aへと入賞し、シャッタ部材が閉じている状態では上側可変入賞装置82aを横切って下側可変入賞装置82bに向けて流下することとなる。
次に、主表示ユニット87について補足説明する。主表示ユニット87は遊技領域区画部材99に埋設されており、その一部がガラスユニット22と対向するように配置されている。この対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部が設けられている。主表示ユニット87については、後述する主制御装置に電気的に接続されており、主表示部の表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
主表示部は、下作動口83aへの入賞に基づいた抽選結果を表示する下作動口用表示部と、右作動口83bへの入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する右作動口用表示部とを有してなる。下作動口用表示部では、下作動口83aへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口83aへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下作動口83aへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、下作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
下作動口用表示部では、右作動口83bへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、右作動口83bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。右作動口83bへの入賞に基づく内部抽選の結果が大当たりに対応した当選結果であった場合には、右作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モードへ移行される。
ここで、いずれかの作動口83a,83bへの入賞に基づいて、対応する作動口用表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動口83a,83bへの入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とすることも可能である。
本実施の形態にて作動口用表示部に停止表示される絵柄については多様となっており、その絵柄を目視で確認することで、後述するどの種類の大当たりに当選したかを判別することが困難となっている。但し、このような工夫については必須の構成ではなく、大当たりの種別を容易に判別できるように停止表示される絵柄の種類を減らすことも可能である。
また、主表示ユニット87の主表示部には上記両表示部以外に、スルーゲート84への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部が併設されている。スルーゲート用表示部では、スルーゲート84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート84への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、右作動口83bに設けられた上記電動役物91が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート84を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット87の主表示部にはその保留個数を表示する保留数用表示部が設けられている。
以上詳述した主表示部については、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部の前方を遊技球が移動することが回避されているため、その視認性が担保されている。
再び図5を用いて内枠13の構成について説明すれば、内枠ベース体50における遊技盤ユニット80の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。
(遊技球発射機構110)
遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が内枠ベース体50に固定されることで、同内枠ベース体50に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤80a側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112には断面略V字状の溝部が形成されており、その溝状部分に遊技球が嵌ることにより当該遊技球の前後位置が規定されるように構成されている。
発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤80a側、詳しくは遊技盤80aに装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技盤80a(詳しくは板体の前面)に固定された遊技領域区画部材99とともに遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤80aにおいて出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。つまり、遊技領域PEへと遊技球を届けるようにして遊技球を発射した場合には誘導通路103において外レール102に沿った領域が実質的に遊技球が通過する通過領域(通過経路)を構成し、内レール101に沿う領域については実質的に遊技球が通過しない領域となる。
同図5に示すように、誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技盤80aの下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技盤80aの下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤80aの下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分104と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路が配設されている。ファール球通路は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路内に入ることとなる。ファール球通路は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
遊技盤80aの左端部には外レール102を側方から覆うようにしてレールカバー107が設けられている。遊技盤ユニット80については、製造時やメンテナンス作業時に単体で取り扱われることが多く、この際に外レール102が遊技台等に衝突し得る。レールカバー107はこのような事情に鑑みて搭載された部材であり、外レール102が上記要因等によって変形することを防止する保護機能が付与されている。
内枠ベース体50において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には内枠ベース体50を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、内枠ベース体50に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニットの受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
内枠ベース体50において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124は本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢されており、前扉枠14が開放された場合には、この付勢力によって各開閉部材124が閉状態となることで、各通路122,123からの遊技球の脱落が回避されることとなる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路とが連通する。
次に、図8及び図9に基づき内枠13(内枠ベース体50及び遊技盤ユニット80)の背面構成について説明する。図9は内枠13の背面図である。
図9に示すように内枠ベース体50の背面における回動基端側(図9の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、内枠ベース体50の背面には、裏パックユニット15を閉じた状態で同内枠ベース体50に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
既に説明したように内枠ベース体50における収容凹部(遊技盤収容部)51の底部分には内枠ベース体50の厚さ方向に貫通し同内枠ベース体50の背面側に開放された窓孔52が形成されており、その窓孔52が収容凹部51に収容された遊技盤ユニット80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤ユニット80(背面ブロック80b)の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は窓孔52を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、遊技盤ユニット80の背面の構成について説明する。
既に説明したように遊技盤80aの背面には、背面ブロック80bが取り付けられている。背面ブロック80bは、遊技盤80a側に開放された略箱状のベース体251を有してなり、このベース体251が遊技盤80aの背面に固定されることで、遊技盤80aと背面ブロック80bとが一体化されている。
ベース体251の前面側は、可動式の演出機構や発光可能な装飾部材等の配置領域となっており、その背面側はそれら各種構成を制御する制御装置や上記可変表示ユニット252(図柄表示装置253)の配置領域となっている。
より具体的には、ベース体251の一部が内枠ベース体50の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置253(図6参照)と、その図柄表示装置253を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置253及び表示制御装置は前後方向(内枠ベース体50の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、ベース体251の背面部には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置140が搭載されている。
報知・演出制御装置140は、後述する主制御装置からの指示に従い音声の出力やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス141に収容されて構成されている。
報知・演出制御装置140の下方には、ベース体96を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤ユニット80(詳しくは背面ブロック80b)の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
ベース体251の前面部において遊技盤80aの背面下部と対向している部分には、前記一般入賞口81,可変入賞装置82、作動口83a,83bの遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路(図示略)が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤ユニット80の下方に集合する構成となっている。つまり、ベース体251には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤ユニット80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤ユニット80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口89についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口89を介して排出通路内に導出される。
また、背面ブロック80bを構成するベース体251には、上述した各入球部用の検知センサとして、上記一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する一般入賞口用検知センサと、作動口83a,83bに入った遊技球を検知する作動口用検知センサとが装着されており、それら各種検知センサによって入賞検知機構が構成されている。これら各種検知センサは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各検知センサから検知情報(検知信号)が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図10及び図11に基づき裏パックユニット15について説明する。図10はパチンコ機10の背面図、図11は裏パックユニット15の正面図である。
図10に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パックユニット15の本体部としての裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は、透明性を有する合成樹脂により成形されており、図11に示すように払出機構部202等が取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有してなる。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット252を囲むのに十分な大きさを有する(図10参照)。
ベース部211には、外部出力端子板213が設けられている。外部出力端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータ)に対して各種信号が出力される。また、図11に示すように、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部が形成されており、固定レバー134が挿通部に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の側方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されている。電源・発射制御基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。具体的には、遊技球発射機構110を構成しているソレノイド111の駆動制御や球送装置113の駆動制御が実行される。
また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。一方、主制御装置162に設けられたRAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
これら各種スイッチについては、遊技機主部12(内枠13)を開放して内枠13の背面部を露出させることで遊技機正面側から操作可能となる。一方で、上記施錠装置75によって遊技機主部12の開放が規制されている状態では、遊技機正面側からそれら各種スイッチを操作することができない。つまり、上記各種スイッチについては遊技機主部12を閉じた状態では操作されにくくなっており、施錠装置75用のキーを所有していないもの(例えば不正行為者)による遊技機正面側からの操作を困難なものとしている。
以上詳述した本実施の形態においては、遊技盤ユニット80に設けられた上記可変入賞装置82a,82及びそれに関連する構成が特徴的なものとなっている。そこで以下、図12を参照して当該特徴的な構成について説明する。図12は遊技盤ユニット80を示す正面図である。
遊技盤ユニット80(遊技領域PEの下部)には、可変入賞装置82a,82bに入賞した遊技球が流入する流入領域DEを有する振分装置300が配設されている。各可変入賞装置82a,82bに入賞した遊技球はそれら可変入賞装置82a,82bに1対1で設けられた球通路を経由することで流入領域DEへ到達する構成となっている。ここで、振分装置300について説明する。
<振分装置300>
図12の部分拡大図に示すように、振分装置300は、当該振分装置300の外郭を構成するとともに上記流入領域DEを区画形成するハウジング301を有している。ハウジング301は、遊技機前方に開放された箱状をなしており、その前側の端部が遊技盤80aの前面よりも突出している。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が可変入賞装置82a,82bを経由することなく流入領域DEへ直接入ることが規制されている。また、流入領域DEに入った遊技球が上記開放部分302を通じて流出することも規制されている。
なお、流入領域DEについては、ハウジング301の上記開放部分302を通じた遊技機前方から視認性が担保されており、遊技者は流入領域DEにおける遊技球の挙動を把握できる構成となっている。
振分装置300の下面には、有利入球口341と排出口(図示略)とが形成されており、これらに到達した遊技球は流入領域DE(振分装置300)から排出され、遊技盤80aの背面に設けられた通路を通じて上記排出通路へ流入する構成となっている。ハウジング301には、有利入球口341へ入球した遊技球を検知する入球検知センサ335が設けられている。入球検知センサ335は報知・演出制御装置140に電気的に接続されており、報知・演出制御装置140では入球検知センサ335からの検知情報(検知信号)に基づいて入球の有無を把握することが可能となっている。詳細については後述するが、有利入球口341への入球が発生した場合には、遊技者に所定の特典が付与されることとなる。
ハウジング301の底部は円板状をなしており、その中央には円盤状の回転体330が取り付けられている。回転体330は、報知・演出制御装置140に接続されたモータの動力によって一定速度で定常回転する。回転体330の回転方向は上方から見て反時計回りとなるように設定されており、当該回転はパチンコ機10に電源がONになった場合に開始され、電源がOFFとなった場合に停止する。
回転体330は、上記回転に基づいて有利入球口341を覆う状態と覆わない状態とに切替可能となっている。具体的には、回転体330には、上方に開放された溝部331が形成されている。溝部331は、回転体330の中心から外周縁に亘って延びており、その底面が当該外周縁に向けて下り傾斜している。そして、溝部331の底面部において最下流に位置する部分には、遊技球が通過可能な開口が形成されている。この開口は、回転体330が所定の回転位置に到達した場合に、上記有利入球口341に連通することとなる。回転体が所定の回転位置に到達したタイミングで遊技球が上記開口に到達することにより、同遊技球が当該開口を通じて有利入球口341に流入する。
回転体330の側部には、当該回転体330の回転中心から外周縁側に向けて下り傾斜する傾斜面332が形成されている。回転体330に到達した遊技球のうち上記溝部331に入らなかった遊技球については、傾斜面332に沿ってハウジング301の内壁(縦壁)側へ誘導されることとなる。回転体330とハウジング301の内壁(縦壁)との間には所定の隙間が形成されており、この隙間に対応する位置に上記排出口が配されている。ハウジング301の底部については、上記排出口に向けて下り傾斜されている。このため、回転体330によってハウジング301の内壁(縦壁)側へと誘導された遊技球は、自重によって底部の傾斜に沿って排出口に近づくように移動し、すなわち有利入球口341から遠ざかるように移動し、最終的に当該排出口へ流入することとなる。
本実施の形態については、上側可変入賞装置82aを通じて流入領域DEに到達した遊技球と、下側可変入賞装置82bを通じて流入領域DEに到達した遊技球とを比較した場合に、後者よりも前者の方が有利入球口341へ入球する可能性が高くなるように構成されている。より詳しくは、上側可変入賞装置82aを通じて流入領域DEに到達した遊技球の有利入球口341への入球確率がほぼ100%となっているのに対して、下側可変入賞装置82bを通じて流入領域DEに到達した遊技球の有利入球口341への入球確率はほぼ0%となるように構成されている。以下、図12及び図13を参照して、このような差違を実現すべく採用された通路構造について説明する。図13は当該通路構造の一部を構成する通路形成部材350を示す概略図である。
ハウジング301には、上側可変入賞装置82aに入賞した遊技球を流入領域DEへと導く上側導入通路310と、下側可変入賞装置82bに入賞した遊技球を流入領域DEへと導く下側導入通路320とが個別に設けられている。下側可変入賞装置82bはハウジング301の側面部に一体的に設けられており、同じく側面部に形成された下側導入通路320に直接繋がっている。下側可変入賞装置82bに入賞した遊技球は後述する検知センサにより検知された後、下側導入通路320を通って流入領域DEへ到達する。この際、遊技球は回転体330とハウジング301の内壁との間に誘導されることとなるが、遊技球の勢いが下側可変入賞装置82bに形成された減勢通路によって弱められているため、流下の勢いによって上記傾斜面332を登ることが困難となっている。より詳しくは、下側導入通路320の延長上に上記傾斜面332が位置している。このため、仮に遊技球が勢いよく下側導入通路320から飛び出したとしても、当該遊技球は傾斜面332に衝突することで、上記内壁側へと跳ね返ることとなる。
因みに、この際、運よく上記溝部331に遊技球が入球したとしても、回転体330は反時計回り回転するため、溝部331は有利入球口341から遠ざかるようにして移動することとなる。つまり、溝部331に入った遊技球は溝部331と有利入球口341とが連通する前に当該溝部331の傾斜によって同溝部331から離脱することとなる。以上の構成により、下側可変入賞装置82bに入賞した遊技球が有利入球口341に到達する確率はほぼ0%となる。
次に、上側導入通路310及びそれに関連する構成について説明する。上側可変入賞装置82a及び導入通路310は、センターフレーム95に形成された連絡通路97と遊技盤80aの背面側に設けられた通路形成部材350の球通路360(図13参照)とを介して連通している。上側可変入賞装置82aの入口部分に設けられた検知センサを通過した遊技球は、連絡通路97を通じて流下し、遊技盤80aに形成された貫通孔を通じて遊技盤80aの背面側(通路形成部材350)へと移動する。
図13に示すように、通路形成部材350は、遊技盤80aの背面に遊技球の直径寸法よりも僅かに大きな隙間を隔てて対向する対向板部351と、当該対向板部351の前面から遊技盤80a側へと起立する起立壁部352とを有している。通路形成部材350が遊技盤80aに取り付けられることにより、遊技盤80aの背面、対向板部351及び起立壁部352によって上記球通路360が区画形成されている。
球通路360の最上流部分には遊技盤80aに形成された上記貫通孔を通じて連絡通路97に繋がる入口部360aが形成され、最下流部分には上記上側導入通路310に繋がる出口部360bが形成されている。本実施の形態に示す上側導入通路310の出口部分は、回転体330の溝部331の最上流部分(回転体330の中心部)の直上に位置しており、この出口部分から落下した遊技球は、溝部331に入ることとなる。
しかしながら、既に説明したように本実施の形態に示す回転体330は、定常速度で回転している。このため、単に上側導入通路310から溝部331へ遊技球が移っただけでは、当該遊技球が有利入球口341へ到達できない可能性が高い。そこで、本実施の形態に示す通路形成部材350には、そのような不都合の発生を回避するための工夫が施されている。以下、図13を参照して、当該工夫について補足説明する。
なお、本実施の形態に示す遊技盤80aについては透明な合成樹脂材料によって形成されており、当該遊技盤80aを通じてその後方が視認可能となっているが、遊技盤80aの一部にはシート材が貼り付けられる等して、視認不可となっている領域もある。通路形成部材350についてはこの視認不可となっている領域の背後に位置しているため、当該通路形成部材350(球通路360)を通過中の遊技球の動きについては目視での確認ができないように遮られることとなる。
球通路360の中間部分には、球送部材371が配置されている。球送部材371は球通路360を上記入口部360aを有する上流側通路361と上記出口部360bを有する下流側通路362とに2分しており、上流側通路361から下流側通路362に遊技球を1つずつ送る機能が付与されている。
具体的には、球送部材371は遊技球が入る受け口を有する円盤状をなしており、通路形成部材350によって回動可能に軸支されている。通路形成部材350には球送部材371を回転させる駆動力の発生源としてモータ372が搭載されており、当該モータ372は報知・演出制御装置140に接続されている。報知・演出制御装置140によりモータ372が駆動制御されることにより、球送部材371が回転して、上流側通路361から下流側通路362への遊技球の受渡しがなされる。
ここで、本実施の形態においては、球送部材371の回転位置を検知する位置検知センサ(インデックスセンサ)と、上記回転体330の回転位置を検知する位置検知センサ(インデックスセンサ)とがそれぞれ設けられている。これら各位置検知センサは報知・演出制御装置140に電気的に接続されており、報知・演出制御装置140においてはこれら位置検知センサからの検知情報に基づいて回転体330の回転位置及び球送部材371の回転位置を把握することが可能となっている。
ここで、報知・演出制御装置140による球送部材371(モータ372)の駆動制御について説明する。下流側通路362及び上側導入通路310は同一箇所を複数の遊技球が通過不可となるように構成されており、球送部材371から上側導入通路310の出口分までの距離が一定となるように、すなわち球送部材371から溝部331まで移動するのに要する期間がほぼ一定となるように規定されている。報知・演出制御装置140では、上側可変入賞装置82aへの入球が発生した場合には、それを契機として所定の周期で回転を開始する。この回転周期は、上記位置検知センサから把握される回転体330の位置情報に基づいて決定され、球送部材371から送り出された遊技球が溝部331を経由して有利入球口341へ到達するように設定される。
以上詳述したように、遊技球を1つずつ送る構成とし、且つ回転体330の位置情報に基づいて回転周期を決定することにより、上側可変入賞装置82aから流入領域DEへ入った遊技球がほぼ100%の確率で有利入球口341に到達するように工夫されている。但し、遊技者は上述した球送部材371の動きを目視で確認することが困難又は不可となっているため、あたかも上側可変入賞装置82aに入賞した遊技球が偶発的に有利入球口341へ到達したかのように見せることが可能となっている。
因みに、詳細については後述するが、開閉実行モードにおいては可変入賞装置82a,82bの開放間にインターバル(本実施の形態においては3sec)が設定されており、上側可変入賞装置82aが開放されて遊技球が入賞し、当該入賞した遊技球が溝部331に案内されるまでの期間は、実質的に下側可変入賞装置82bへの入賞が発生しないように工夫されている。これにより、下側可変入賞装置82bから流入領域DEへ入った遊技球により溝部331→有利入球口341へ到達すべき遊技球がはじきだされる等の不都合が発生すること、つまり有利入球口341への入球が発生するはずのタイミングで入球が発生しなくなることを回避することが可能となっている。特に、下側可変入賞装置82b→下側導入通路320を通じて流入領域DEへ到達する遊技球の数は多数になることに鑑みれば、上記効果を発揮させる上で、到達所要期間をインターバル期間内に収めることには技術的意義がある。
以上詳述したように、本実施の形態においては、上側可変入賞装置82aへの入賞が発生した場合には、ほぼ100%の確率で有利入球口341への入球が発生するように構成されている。しかしながら、有利入球口341への遊技球が入るという動きを遊技者に見せる構成とした場合には、当然ながら意図せずして遊技球が上手く有利入球口341へ到達できない可能性を否定できない。そこで、このような事情に鑑みて、以下の工夫がなされている。
球通路360の上流側通路361については、その途中位置にて2股に分岐している。具体的には、上記球送部材371へ向かう案内通路362aと通路形成部材350から排出される排出通路362bとに分岐している。案内通路362aの通路長は、当該案内通路362aに所定数(複数)の遊技球が待機可能となるように設定されている。つまり、仮に1度の上側可変入賞装置82aの開放時に複数の遊技球が入賞した場合には、それら遊技球が上記所定数を上限として貯留されることとなる。主制御装置162からの入賞コマンドに基づいて複数の遊技球が入賞したことが報知・演出制御装置140にて確認された場合には、球送部材371の動作が先の遊技球の誘導が完了するまで遅延される。つまり、1つ目の遊技球を下流側通路362に誘導した後に所定の期間内に、有利入球口341への入球が発生しなかった場合に、球送部材371が再始動することとなる。これにより、有利入球口341への入球が再度試みられることとなる。
一方、1個目の遊技球が有利入球口341へ入賞した場合には、案内通路362aに貯留されている他の遊技球はそのまま待機した状態となる。これにより、当該遊技球は、次回の大当たり当選時に上側可変入賞装置82aへの入賞が発生した場合の保険として利用されることとなる。このようにして蓄えられた遊技球は、一連の連続する大当たり(所謂連荘)終了時まで保持され、連荘終了時(詳しくは低確率モード且つ低頻度サポートモードへの移行した場合)に球送部材371が動作して通路形成部材350から排出されることとなる。
このような貯留機能を付与することにより、上側可変入賞装置82aへ入賞した球が有利入球口341へ到達する過程を遊技者に見せるという機能が上手く発揮されなくなるといった不都合を生じにくくしている。
なお、案内通路362aに貯留されている遊技球の数が所定数を上回った場合には、後続の遊技球が貯留中の遊技球に当たることで排出通路362bへと案内されることとなる。つまり、所定数になるまでは球通路360に到達した遊技球は先ず案内通路362aへと案内され、所定数到達後は排出通路362bへと案内されることとなる。
<パチンコ機10の電気的構成>
次に、図14のブロックを参照してパチンコ機10の電気的構成について説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板401には、MPU402が搭載されている。MPU402は、当該MPU402により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM403と、そのROM403内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM404と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU402が有する機能の一部、例えば、ROM403の機能やRAM404の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU402には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU402の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板405、払出制御装置242及び各種検知センサなどが接続されている。停電監視基板405には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU402には停電監視基板405を介して電力が供給される。
各種検知センサの一部として、一般入賞口81への入賞を検知する検知センサ391a、上側可変入賞装置82aへの入賞を検知する検知センサ391b、下側可変入賞装置82bへの入賞を検知する検知センサ391c、下作動口83aへの入賞を検知する検知センサ391d、右作動口83bへの入賞を検知する検知センサ391e、スルーゲート84への入球を検知する検知センサ391fが接続されており、主制御装置162のMPU402において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU402では、下作動口83a及び右作動口83bへの入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート84への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU402の出力側には、停電監視基板405、払出制御装置242及び報知・演出制御装置140が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上述した作動口83a,83b等の入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM403のコマンド情報記憶エリア425が参照される。そして、一般入賞口81への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置82への入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口83aへの入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、右作動口83bへの入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置140には、主制御装置162から変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM403のコマンド情報記憶エリア425が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU402の出力側には、可変入賞装置82a,82bの開閉体(例えばシャッタ部材88)を開閉動作させる可変入賞駆動部、右作動口83bの電動役物91を開閉動作させる電動役物駆動部及び主表示ユニット87が接続されている。主制御基板401には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU402は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞装置82a,82bが開閉されるように、MPU402において可変入賞駆動部の駆動制御が実行される。また、電動役物91のサポート抽選に当選した場合には、電動役物91が開閉されるように、MPU402において電動役物駆動部の駆動制御が実行される。また、MPU402によって主表示ユニット87の主表示部の表示制御が実行される。
さらには、MPU402の出力側に外部出力端子板213が接続されており、この外部出力端子板213を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に対して各種入球部への入球情報や大当たり等の抽選結果に関する情報が出力される。これにより、ホールコンピュータHCにてパチンコ機10の状態等を把握することが可能となっている。
停電監視基板405は主制御基板401と電源・発射制御装置243とを中継しており、同停電監視基板405には電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する機能が付与されている。払出制御装置242は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板401や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置140は、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた表示ランプ部26〜28やスピーカ部29等を駆動制御するとともに、表示制御装置410を制御するものである。
表示制御装置410では、報知・演出制御装置140から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置253の表示制御を実行する。この場合に、報知・演出制御装置140では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置253における図柄の変動表示態様(例えばリーチ発生の有無及びリーチ演出の内容等)や図柄の停止表示態様(変動表示の終了に伴い最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類)を決定する。
<各種カウンタについて>
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU402は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示ユニット87(主表示部)の表示の設定、図柄表示装置253の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図15に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置253が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット87の作動口用表示部及び図柄表示装置253における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、右作動口83bの電動役物91を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM404の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ431に適宜格納される。RAM404には、下作動口用保留エリアRaと、右作動口用保留エリアRbと、実行エリアAEと、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア432が設けられている。そして、この保留球格納エリア432に、下作動口83a又は右作動口83bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が下作動口83a又は右作動口83bに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、下作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRaに格納され、右作動口83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の右作動口用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM403における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア421に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図16を用いて説明する。図16の概略図に示すように、当否テーブルとしては、図16(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図16(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図16(a)に示すように、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」及び「307」の2個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」及び「307」が大当たり結果に対応している。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図16(b)に示すように、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「36」・・・「572」、「598」の21個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「36」・・・「572」、「598」が大当たり結果に対応している。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
なお、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となる。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本実施の形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置82a,82bの開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、という2つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
ここで、開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置82への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、下側可変入賞装置82bの開閉が15回(高頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は30sec(高頻度時間)が経過するまで又は下側可変入賞装置82bへの入賞個数が10個(高頻度個数)となるまで継続される。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、下側可変入賞装置82bの開閉が14回(低頻度用回数)行われるとともに、上側可変入賞装置82aの開閉が1回行われる。下側可変入賞装置82bの1回の開放は30sec(高頻度時間)が経過するまで又は下側可変入賞装置82bへの入賞個数が10個(高頻度個数)となるまで継続され、上側可変入賞装置82aの1回の開放は0.5sec(高頻度時間)が経過するまで又は上側可変入賞装置82aへの入賞個数が10個(高頻度個数)となるまで継続される。
本パチンコ機10では、遊技球発射ハンドル41が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構110が駆動制御される。これに対して、低頻度入賞モードでは、上記のとおり上側可変入賞装置82aの開放時間は0.5secとなっている。つまり、低頻度入賞モードにて上側可変入賞装置82aが開放されている時間は、遊技球の発射周期よりも短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは上側可変入賞装置82aが開放されている期間中に複数の遊技球の入賞が発生しにくくなっている。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける可変入賞装置82の開閉回数、1回の開放に対する開放制限時間(又は開放制限期間)及び1回の開放に対する開放制限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入球部への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。
但し、高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの間での特典の差異を明確にする上では、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは、実質的に上側可変入賞装置82aへの入賞が0〜1程度となるように構成とするとよい。例えば、高頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放制限個数との積を、開放制限時間よりも短く設定する一方、低頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放制限個数との積を、開放制限時間よりも長く設定する構成としてもよい。また、遊技球の発射間隔及び1回の大入賞口の開放時間が上記のものでなかったとしても、低頻度入賞モードでは、前者よりも後者の方が短くなるように設定することで、実質的に上側可変入賞装置82aへの入賞が0〜1程度となる構成を容易に実現することができる。
右作動口83bの電動役物91におけるサポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、右作動口83bの電動役物91が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に1/2)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物91が開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも右作動口83bへの入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、右作動口83b(右側の作動口83b)よりも下作動口83a(下側の作動口83a)への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、下作動口83aよりも右作動口83bへの入賞が発生する確率が高くなる。そして、右作動口83bへの入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、回数、開放時間及び当選確率のうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を相違させることで、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとの設定を行う構成としてもよい。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が、下作動口83a又は右作動口83bに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、下作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRaに格納され、右作動口83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の右作動口用保留エリアRbに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM403における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア422に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。そして、かかる振分先として、15R通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)と、非明示15R確変大当たり結果(非明示高確率対応特別遊技結果又は潜伏確変結果)と、明示15R確変大当たり結果(明示高確率対応特別遊技結果)とが設定されている。ここで、振分テーブルの内容について図17を用いて説明する。
15R通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)となるまで高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。なお、終了基準回数が経過した後に、低頻度サポートモードに移行する。
非明示15R確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、サポートモードが移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)となるまで継続し、終了基準回数が経過した後に、低頻度サポートモードに移行する。
明示15R確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる開閉実行モードに移行するまで継続する。
振分テーブルにおいて、「0〜9」が15R通常大当たり結果に対応しており、「10〜19」が非明示15R確変大当たり結果に対応しており、「20〜29」が明示15R確変大当たり結果に対応しているが、この数値の振分は任意である。
再び図15を参照して説明すれば、リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が下作動口83a又は右作動口83bに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、下作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRaに格納され、右作動口83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の右作動口用保留エリアRbに格納される。そして、ROM403のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。
但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU402では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置253を備え、遊技結果が開閉実行モード対応の遊技結果となった遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となり得る遊技機において、図柄表示装置253における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置253の表示画面253aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置253の表示画面253a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
表示画面253aにおける表示内容について更に詳しく説明すると、最初に右図柄列において図柄の変動表示が終了され、さらに左図柄列において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列にて図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、大当たり発生時には、リーチラインを形成している主図柄とともに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット87(主表示部)の下作動口用表示部及び右作動口用表示部における変動表示時間と、図柄表示装置253における図柄の変動表示時間とをMPU402において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、下作動口用表示部及び右作動口用表示部における変動表示の開始時及び図柄表示装置253による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート84に遊技球が入賞したタイミングでRAM404の電役保留エリア433に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって右作動口83bの電動役物91を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜190であれば、電動役物91を開放状態に制御し、C4=191〜250であれば、電動役物91を開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU402では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、下作動口用表示部及び右作動口用表示部における変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM403の変動表示時間テーブル記憶エリア423が用いられる。また、MPU402では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、下作動口用表示部及び右作動口用表示部における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM403の停止結果テーブル記憶エリア424が用いられる。
<主制御装置162にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置162内のMPU402にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU402では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理やNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図18のフローチャートを参照しながら説明する。本処理は主制御装置162のMPU402により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
先ず、ステップS101では各種スイッチや上記各種検知センサ391a〜391f等の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種スイッチや各種検知センサ391a〜391f等の状態を読み込むとともに、当該スイッチの状態を判定して検出情報(例えば入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップS104にて、作動口83a,83bへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、さらにステップS105にて、スルーゲート84への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
<作動口用の入賞処理>
ここで、作動口用の入賞処理について説明する。作動口用の入賞処理では、先ず遊技球が下作動口83aに入賞(始動入賞)したか否かを下作動口83a用の検知センサ391dの検知状態により判定する。遊技球が下作動口83aに入賞したと判定すると、払出制御装置242に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。
その後、下作動口83aに遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく外部信号設定処理を行い、下作動口用保留エリアRaの保留数記憶領域に格納された値を読み出して当該下作動口用保留エリアRaに保留記憶されている始動保留記憶数をセットする(以下、下作動口用保留記憶数ともいう)。
このように変更となった始動保留記憶数に対応させて第1保留ランプ部98aの点灯処理を実行する。具体的には、第1保留ランプ部98aにおいて左右に並べて配置された4つのLEDのうち現時点での入賞数に対応する数のLEDを点灯させる。例えば、今回の入賞によって保留数が「2」→「3」に加算された場合には、点灯済みの左側2つのLEDに追加して下側から3番目のLEDが点灯されることとなる。その後、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、遊技球が下作動口83aに入賞していないと判定した場合には、遊技球が右作動口83bに入賞(始動入賞)したか否かを右作動口83b用の検知センサ391eの検知状態により判定する。遊技球が右作動口83bに入賞したと判定すると、払出制御装置242に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。
その後、右作動口83bに遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく外部信号設定処理を行い、右作動口用保留エリアRbの保留数記憶領域に格納された値を読み出して当該右作動口用保留エリアRbに保留記憶されている始動保留記憶数をセットする(以下、右作動口用保留記憶数ともいう)。
このように変更となった始動保留記憶数に対応させて第2保留ランプ部98bの点灯処理を実行する。具体的には、第2保留ランプ部98bにおいて左右に並べて配置された4つのLEDのうち現時点での入賞数に対応する数のLEDを点灯させる。例えば、今回の入賞によって保留数が「2」→「3」に加算された場合には、点灯済みの左側2つのLEDに追加して下側から3番目のLEDが点灯されることとなる。その後、上述した情報取得処理と同様の処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、両作動口83a,83bのいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。なお、本作動口用の入賞処理にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理S201にて払出制御装置242に対して送信される。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図19のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、同通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS201では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置140に送信する。また、RAM404の外部出力バッファに設定されている情報に応じて、外部出力端子板213に対する出力設定を行う。
続くステップS202では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり等の当否判定及び振分判定を行うとともに、図柄表示装置253による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット87における作動口用表示部などの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS204では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
ステップS205では、右作動口83bに設けられた電動役物91を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、この電役サポート用処理では、RAM404の電役保留エリア433に格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物91を開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物91の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、主表示ユニット87におけるスルーゲート用表示部の表示制御を行う。
ここで、既に説明したとおり、電動役物91によるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この場合、RAM404に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM404に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物91が開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM404に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
続くステップS206では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、遊技球発射ハンドル41に対して発射操作が行われていることに基づき電源・発射制御装置243から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
続くステップS207では、RAM404に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板405において停電の発生が確認され当該停電監視基板405からMPU402のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS208にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS210では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。
ここで、ステップS201〜S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
一方、ステップS207にて、停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS211以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS211では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS212にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS213にてRAM404のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS203の遊技回制御処理を図20及び図21のフローチャートを参照して説明する。
図20に示すように、遊技回制御処理では、先ずステップS301にて、開閉実行モード中であるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435における開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
開閉実行モード中である場合には、ステップS302以降の処理、すなわちステップS303〜ステップS305の遊技回開始用処理及びステップS306〜ステップS309の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口83a,83bへの入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS302にて、主表示ユニット87の下作動口用表示部及び右作動口用表示部のうちいずれか一方が変動表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM404の各種フラグ格納エリア435における変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。変動表示中フラグは、下作動口用表示部及び右作動口用表示部のいずれか一方について変動表示を開始させる場合に格納され、その変動表示が終了する場合に消去される。
作動口用表示部が変動表示中でない場合には、ステップS303〜ステップS305の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS303にて、保留球格納エリア432の総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である共通保留記憶数CRNが「0」か否かを判定する。共通保留記憶数CRNが「0」である場合とは、下作動口83a及び右作動口83bのいずれについても始動保留記憶数が「0」であることを意味する。したがって、そのまま遊技回制御処理を終了する。
一方、共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS304にて下作動口用保留エリアRa又は右作動口用保留エリアRbに記憶されているデータに基づいて変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行する。
データ設定処理では、先ず右作動口用保留エリアRbに保留記憶されている右作動口用保留記憶数が「0」か否かを判定する。右作動口用保留記憶数が「0」である場合には下作動口用のデータ設定処理を実行し、右作動口用保留記憶数が「0」でない場合には右作動口用のデータ設定処理を実行する。
ここで、データ設定処理が実行される場合とは、既に説明したように、共通保留数CRNが1以上である場合である。この場合に、データ設定処理では、右作動口用保留記憶数が「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合、すなわち右作動口用表示部について変動表示用の保留情報が記憶されている場合には、下作動口用保留記憶数が1以上であるか否かに関係なく、右作動口用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用として設定するように構成されている。これにより、下作動口用保留エリアRa及び右作動口用保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、右作動口83bに対応した右作動口用保留エリアRbに記憶されている保留情報が優先されることとなる。
下作動口83aのデータ設定処理では、先ず下作動口用保留エリアRaの下作動口用保留記憶数を1ディクリメントし、続いて共通保留数CRNを1ディクリメントする。その後、下作動口用保留エリアRaの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動し、下作動口用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、点灯中の第1保留ランプ部98aのLEDを1つ消灯させる。この消灯処理では、上記点灯処理とは逆に、第1保留ランプ部98aのLEDが右側から順に消灯されるようになっている。
RAM404の各種フラグ格納エリア435に設けられた第2結果表示部フラグ格納エリア(第2結果表示部情報記憶手段)に第2結果表示部フラグ(第2結果表示部情報)が記憶されている場合には、それを消去し、記憶されていない場合にはその状態を維持する。第2結果表示部フラグは、今回の変動表示の開始が下作動口用表示部又は右作動口用表示部のいずれであるかを特定するための情報である。その後、本データ設定処理を終了する。
第2結果表示部用のデータ設定処理では、先ず右作動口用保留エリアRbの右作動口用保留記憶数を1ディクリメントし、共通保留数CRNを1ディクリメントする。その後、右作動口用保留エリアRbの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、右作動口用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、点灯中の第2保留ランプ部98bのLEDを1つ消灯させる。この消灯処理では、上記点灯処理とは逆に、第2保留ランプ部98bのLEDが右側から順に消灯されるようになっている。
消灯処理を行った後は、RAM404の各種フラグ格納エリア435に設けられた第2結果表示部フラグ格納エリア(第2結果表示部情報記憶手段)に第2結果表示部フラグ(第2結果表示部情報)が記憶されていない場合には第2結果表示部フラグを格納し、記憶されている場合にはその状態を維持する。
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS305にて主表示ユニット87(主表示部)における変動表示及び図柄表示装置253における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、図21のフローチャートを参照し、ステップS305の変動開始処理について説明する。
変動開始処理においては先ず、ステップS401にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、先ず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードである場合には当否テーブル記憶エリア421に記憶されているテーブルのうち高確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が高確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定するとともに、大当たり数値情報と一致していない場合には特別外れ用の数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードである場合には当否テーブル記憶エリア421に記憶されているテーブルのうち低確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が低確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定するとともに、大当たり数値情報と一致していない場合には特別外れ用の数値情報と一致しているか否かを判定する。
続くステップS402では、ステップS401における当否判定処理の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する。大当たり当選結果である場合には、ステップS403にて振分判定処理を実行する。
振分判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を把握する。そして、振分テーブル記憶エリア422に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、15R通常大当たり結果、非明示15R確変大当たり結果、明示15R確変大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
続くステップS404では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット87の主表示部(詳しくは右作動口用表示部、下作動口用表示部)に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM403に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM404に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、主表示部に停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS404では、ステップS403にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM404に記憶する。
なお、停止表示される絵柄の種類の情報は、大当たり種別カウンタC2の値に応じて定められる。この場合、既に説明したように各遊技結果に1対1で対応させて絵柄の態様が設定されていてもよく、各遊技結果に対して複数種類の絵柄の態様が設定されていてもよい。
続くステップS405では、ステップS403にて特定した大当たり結果の種類に応じたフラグをRAM404にセットする処理を実行する。具体的には、15R通常大当たり結果であることを特定した場合には15R通常フラグをセットし、非明示15R確変大当たり結果であることを特定した場合には非明示15R確変フラグをセットし、明示15R確変大当たり結果であることを特定した場合には明示15R確変フラグをセットする。なお、以下の説明において、各種大当たり結果であるか否かの判定は、RAM404に対応するフラグがセットされているか否かを判定することにより行われる。
一方、ステップS402にて、大当たり当選結果ではないと判定した場合には、ステップS407に進む。ステップS407では、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット87の主表示部に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM403に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM404に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
以上のとおり、結果表示の内容は、大当たり発生の有無及びその種別にて異なる表示内容が設定されている。これにより、遊技ホールの管理者は、遊技回が終了する場合に、主表示部の下作動口用表示部及び右作動口用表示部のうち、当該遊技回に係る変動表示が行われているものを見ることにより、その遊技回の遊技結果が何であるかを監視することができる。
特に、主表示部に設けられた下作動口用表示部及び右作動口用表示部は、主制御装置162に直接表示制御される表示部であるため、サブの表示制御装置410が表示制御に際して介在することとなる表示部(図柄表示装置253)に比べ、表示の信頼性が高いものとなっている。
但し、上述したように主表示部については、下作動口用表示部や右作動口用表示部等複数の表示部が集約されており、どの部分がどのような内容を示しているのかを把握することが困難になっている。更には、図柄表示装置253の表示画面253aと比較して小さく且つ遊技領域PEの端寄りに配置されているためその視認性も表示画面253aと比べて低くなっている。このため、遊技者の注目は上記表示画面253aに向きやすいと想定される。故に、上述したように、一時的に主表示部と表示画面253aとで表示内容が相違したとしても、ホール管理者と比べて遊技者がこのような差違に気づくことを好適に抑制することができる。
ステップS405及びステップS407のいずれかの処理を実行した後は、ステップS408にて、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
かかる処理では、RAM404の抽選カウンタ用バッファにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置253にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が大当たり結果である場合にはリーチ表示が発生すると判定する。また、大当たり結果でない場合であっても、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM403に記憶されているリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間情報を取得し、その表示継続時間情報をRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた表示継続期間カウンタにセットする。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM403に記憶されているリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間情報を取得し、その表示継続時間情報を表示継続時間カウンタにセットする。ちなみに、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における表示継続時間情報は、共通保留記憶数CRNの数が多いほど、表示継続時間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い表示継続時間が選択されるようにリーチ非発生用表示継続時間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、共通保留記憶数CRNやサポートモードに応じて表示継続時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における表示継続時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた表示継続時間の振分が行われることとなる。
ステップS408にて、表示継続時間の設定処理を実行した後は、ステップS409にて、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。変動用コマンドには、表示継続時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である報知・演出制御装置140では表示継続時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、15R通常大当たり結果の情報、非明示15R確変大当たり結果の情報、明示15R確変大当たり結果の情報及び外れ結果の情報が含まれる。
ステップS409にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置253での図柄の変動表示態様が含まれており、この決定された図柄の変動表示態様は報知・演出制御装置140から表示制御装置410に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置410では、報知・演出制御装置140から受信した表示内容コマンドに基づいて、各遊技回に対応した図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置253を表示制御する。これらコマンドを受信したことによる表示制御装置410における処理についての詳細は後述する。
ステップS409の処理を実行した後は、ステップS410にて主表示部において絵柄の変動表示を開始させる。その後、ステップS411にて、外部出力解除処理を実行した後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図20)の説明に戻り、主表示部(詳しくは作動口用表示部)が変動表示中である場合には、ステップS306〜ステップS309の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS306にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた表示継続期間カウンタ(変動表示時間情報)の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図18)が起動される度に、1ディクリメントされる。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS307にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、主表示部(詳しくは下作動口用表示部又は右作動口用表示部)における表示態様を変更する。具体的には、変動表示用処理では、今回の遊技回に係る作動口用表示部が有するLEDが所定の周期で点灯及び消灯されていくように、また発光色が変化するように当該作動口用表示部を表示制御(各表示用LEDの発光制御)する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
表示継続時間が経過している場合には、ステップS308にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、現状実行されている遊技回を開始させる場合に実行された変動開始処理(図21)のステップS404又はステップS407の処理においてRAM404に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様が主表示部の作動口用表示部にて表示されるように主表示ユニット87を表示制御する。
続くステップS309では変動終了コマンドを設定した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS309にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、変動終了コマンドを受信することに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該変動終了コマンドは、報知・演出制御装置140を経由して表示制御装置410に送信され、表示制御装置410では当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを図柄表示装置253の表示画面253aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置140や表示制御装置410にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS204の遊技状態移行処理を図22及び図23のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS501では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS502に進み、1の遊技回の下作動口用表示部又は右作動口用表示部における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS503にて、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM404に、15R通常フラグ、非明示15R確変フラグ、明示15R確変フラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS504にて開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理では、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた開放数カウンタOCに「15」をセットする。開放数カウンタOCは、可変入賞装置82が開放された回数を把握する手段として機能する。
また、当該処理では開閉実行モードのオープニング用に可変入賞装置82の開放を開始することなく待機するためのオープニング用待機時間(開始用待機期間)を設定する。具体的には、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM403に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報であって可変入賞装置82の開放に対応した待機時間情報をセットする。この場合に、開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かによりセットされる待機時間情報が異なっており、当該待機時間情報は低頻度入賞モードの方が高頻度入賞モードよりも待機時間が短くなるように設定されている。例えば、高頻度入賞モードでは、待機時間が1secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されており、低頻度入賞モードでは、待機時間が0.2secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されている。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理(図18)が実行される度に1ディクリメントされる。
ステップS504の処理を実行した後は、ステップS506にてオープニングコマンドを設定する。この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に送信される。このオープニングコマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。報知・演出制御装置140では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置253における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は報知・演出制御装置140から表示制御装置410に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置410では、主制御装置162から受信したオープニングコマンドや報知・演出制御装置140から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示、例えば明示15R確変大当たり結果に対応する表示内容としてのキャラクタ等の動画表示、15R通常大当たり結果又は非明示15R確変大当たり結果に対応する表示内容としての図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置253を表示制御する。また、報知・演出制御装置140においては、当該オープニングコマンドを受信することにより有利入球口341に係る入球検知を有効とする処理が実行されることとなる。この状態は、後述するエンディングコマンドを受信するまで継続され、当該エンディングコマンドを受信することで有利入球口341への入球検知が無効化される。
続くステップS507では、外部信号設定処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。外部信号設定処理では、RAM404に、15R通常フラグ、非明示15R確変フラグ、明示15R確変フラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、大当たり信号出力端子の信号出力状態を大当たり信号出力状態とする。大当たり信号出力端子が遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に大当たり信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて開閉実行モードが発生したことを把握することができる。
再びステップS501の説明に戻り、開閉実行モード中でないと判定した場合にはステップS508に進む。ステップS508では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS509にて可変入賞装置開閉処理を実行する。ここで、可変入賞装置開閉処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
<可変入賞装置開閉処理>
先ず、ステップS601にて可変入賞装置82が開放中であるか否かを判定する。上側可変入賞装置82a及び下側可変入賞装置82bが開放中でない場合には、ステップS602にて開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定し、続くステップS603にて開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。
開放数カウンタOCの値が「0」である場合又は開放タイマカウンタTCの値が「0」でない場合には、そのまま本可変入賞装置開閉処理を終了する。一方、開放数カウンタOCの値が「0」でなく且つ開放タイマカウンタTCの値が「0」である場合には、ステップS604に進み、開放数カウンタOCの値が「7」であるか否かを判定する。
ステップS604にて否定判定をした場合にはステップS605にて下側可変入賞装置82bの開放処理を実行する。具体的には、下側可変入賞装置82bを開放すべく可変入賞装置用の駆動部を駆動状態とする。その後、15R大当たり対応の開放時用設定処理として、ステップS606,S607の処理を実行する。すなわち、ステップS606にて開放タイマカウンタTCに「15000」(30secに相当)をセットし、第1入賞カウンタPC1に「10」をセットする。
一方、ステップS604にて肯定判定をした場合、すなわち開放数カウンタOCの値が「7」であると判定した場合には、ステップS608に進む。ステップS608では、今回の開閉実行モードが明示15R確変大当たり結果に対応しているか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に明示15R確変フラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS608にて肯定判定をした場合には、上記ステップS605〜S607の各種処理を実行する。一方、ステップS608にて否定判定をした場合には、ステップS609に進む。ステップS609では上側可変入賞装置82aの開放処理を実行する。具体的には、上側可変入賞装置82aを開放すべく上側可変入賞装置82a用の駆動部を駆動状態とする。その後、第7ラウンド対応の開放時用設定処理として、ステップS610及びステップS607の処理を実行する。すなわち、ステップS610にて開放タイマカウンタTCに「250」(0.5secに相当)をセットし、第1入賞カウンタPC1に「10」をセットする。
ステップS607の処理を実行した後は、ステップS611にて開放コマンドを設定して本可変入賞装置開閉処理を終了する。この開放コマンドは、通常処理(図19)のステップS201にて報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に送信される。この開放コマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。報知・演出制御装置140では、受信した開放コマンドに基づいて、高頻度入賞モードにおいてはそれに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS601の説明に戻り、当該ステップS601にて可変入賞装置82が開放中であると判定した場合には、ステップS612にて開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。なお、この開放タイマカウンタTCの値については、本可変入賞装置開閉処理が実行される度に「1」ディクリメントされる。
開放タイマカウンタTCの値が「0」でない場合には、ステップS613にて可変入賞装置82に遊技球が入賞したか否かを、上記検知センサ391d、391eからの検知信号に基づいて判定する。
ステップS613にて入賞が発生していると判定した場合には、続くステップS614にて入賞コマンドの出力処理を実行する。当該入賞コマンドは、払出制御装置242に出力され、払出制御装置242では当該コマンドを受信することにより所定数(本実施の形態においては12個)の遊技球の払出しを行う。また、入賞コマンドは報知・演出制御装置140にも出力される。報知・演出制御装置140では当該入賞コマンドに基づいて図柄表示装置253の表示画面253aにて実行される開閉実行モード中の表示演出が変化する構成となっている。例えば、第7ラウンド中に入賞が発生した場合には、図柄表示装置253の表示画面253aに振分装置300への注目を促すメッセージが表示されることとなる。
ステップS614にてコマンドの出力処理を実行した後は、ステップS615に進む。ステップS615では第1入賞カウンタPC1の値を1ディクリメントし、続くステップS616にて第1入賞カウンタPC1の値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本可変入賞装置開閉処理を終了する。
ステップS616にて肯定判定をした場合、ステップS612にて肯定判定をした場合、ステップS613にて否定判定をした場合には、ステップS617に進み可変入賞装置82の閉鎖処理を行う。具体的には、可変入賞装置82用の駆動部への駆動信号の出力を停止して、開放中の可変入賞装置82を閉鎖する。ステップS617の処理を実行した後は、ステップS618に進み開放数カウンタOCの更新処理を行う。具体的には開放数カウンタOCの値を「1」ディクリメントする。
続くステップS619では、開放数カウンタOCの値が「0」であるか否かを判定する。開放数カウンタOCの値が「0」でないと判定した場合には、ステップS620に進みインターバル期間の設定処理を行う。具体的には、開放タイマカウンタTCに「1500」(3secに相当)をセットする。その後、ステップS621にて閉鎖コマンドを設定して本可変入賞装置開閉処理を終了する。ステップS612にて設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図19)のステップS201にて報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に出力される。閉鎖コマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。報知・演出制御装置140では、受信した閉鎖コマンドに基づいて、各入賞モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。例えば、第6ラウンド終了時には、図柄表示装置253の表示画面253aに上側可変入賞装置82aが開放される旨を示すメッセージ(チャンスタイムに突入した旨を示すメッセージ)表示され、第7ラウンド終了時にはチャンスタイムが終了した旨を示すメッセージが表示されることとなる。
ステップS619にて、開放数カウンタOCの値が「0」であると判定した場合には、ステップS622にて、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM403に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理(図18)が実行される度に1ディクリメントされる。
その後、ステップS623にて、エンディングコマンドを設定した後に、本可変入賞装置開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、受信したエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
この演出の内容としては、図柄表示装置253における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は報知・演出制御装置140から表示制御装置410に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置410では、報知・演出制御装置140から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示、例えば大当たりに対応する表示内容としてのキャラクタ等の動画表示が行われるように図柄表示装置253を表示制御する。
再び図22の説明に戻り、ステップS509の可変入賞装置開閉処理を終了した後は、ステップS510に進む。ステップS510では開放数カウンタOCの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS510にて否定判定をした場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップS510にて肯定判定をした場合にはステップS511に進む。ステップS511ではエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。ステップS511にて否定判定をした場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS510,S511にて肯定判定をした場合には、ステップS512に進む。ステップS512では開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。ここで、開閉実行モード終了時の移行処理について説明する。
<開閉実行モード終了時の移行処理>
開閉実行モード終了時の移行処理においては先ず、RAM404の各種フラグ格納エリア435に明示15R確変フラグ又は非明示15R確変フラグが格納されているか否かを判定する。いずれかのフラグが格納されている場合には、遊技状態を特定するための情報を消去するためのフラグ消去処理を実行する。具体的には、開閉実行モードフラグ、高確率モードフラグ、高頻度サポートフラグが格納されている場合には、それらを消去するとともに、既に格納されていない場合にはその状態を維持する。その後、高確率モードフラグを格納するとともに高頻度サポートフラグを格納し、本移行処理を終了する。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが高確率モードであり且つサポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。
15R確変フラグ及び明示15R確変フラグのいずれも格納されていないと判定した場合には、15R通常フラグが格納されているか否かを判定する。15R通常フラグが格納されている場合にはフラグ消去処理を実行する。具体的には、開閉実行モードフラグ、高確率モードフラグ、高頻度サポートフラグが格納されている場合には、それらを消去するとともに、既に格納されていない場合にはその状態を維持する。その後、高頻度サポートモードフラグを格納し、本移行処理を終了する。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。
非明示15R確変フラグ又は15R通常フラグが格納される際には、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた遊技回数カウンタエリアに「100」がセットされる。高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了し、その後、先の大当たり結果が非明示15R確変大当たり結果であった場合には、当否抽選モードが高確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである遊技状態(潜伏確変状態)に移行し、先の大当たり結果が15R通常大当たり結果であった場合には、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行することとなる。
詳細については後述するが、本実施の形態においては非明示15R確変大当たり結果及び15通常大当たり結果に係る開閉実行モード終了後は、遊技状態が高確率モード/低確率モードのいずれであるかを例えば図柄表示装置253の表示内容等から判別することを困難にすることにより、開閉実行モード終了後に高確率モードである可能性を残す構成とすることが可能となっていることを特徴の1つとしている。遊技者は少しでも有利な状態で遊技を行うことを希望するが、上述したように隠れた高確率モードが存在することにより、遊技意欲の減退を好適に抑制することができる。
但し、このような構成においては、内部的に高確率モードとなっているか否かの見極めることが困難となるため、投資をできるだけ抑えつつ最大限の利益を得ようとする遊技者にとっては、かえって煩わしさを与えてしまう可能性がある。この点、本実施の形態では、開閉実行モード中に上記有利入球口341への入球が発生した場合には、開閉実行モード終了後に高確率モード/低確率モードのいずれになるかを告知することにより、そのような不都合の発生が抑制される構成となっている。以下、図24〜図26を参照して当たり種別の告知に関する構成について説明する。
<当たり種別の告知>
報知・演出制御装置140のMPUにおいては、定期処理の一環として、当たり種別告知用処理が実行される。図24(a)のフローチャートに示すように当たり種別告知用処理においては、先ずステップS701にて有利入球口341への入球が有効となる期間(有効期間)になっているか否かを判定する。具体的には、主制御装置162から非明示15R確変大当たり結果又は15R通常大当たり結果の何れかに対応するオープニングコマンドを受信した場合に当該有効期間が開始し、非明示15R確変大当たり結果又は15R通常大当たり結果の何れかに対応するエンディングコマンドを受信した場合に同有効期間が終了する。
ステップS701にて否定判定をした場合にはそのまま本告知用処理を終了する。一方、ステップS701にて肯定判定をした場合にはステップS702に進み、有利入球口341への入球が発生したか否かを判定する。ステップS702にて否定判定をした場合にはそのまま本告知用処理を終了する。一方、ステップS702にて肯定判定をした場合、すなわち有効期間中に有利入球口341への入球が発生した場合には、ステップS703へ進む。
ステップS703では告知演出実行処理を行う。具体的に、告知態様については非明示15R確変大当たり結果に対応するものと15R通常大当たり結果に対応するものとが夫々記憶されており、当該開閉実行モードがいずれの大当たり結果に対応するものかにより報知態様が決定される。ステップS703の処理を実行した後は、ステップS704に進み告知コマンドをセットする。この告知コマンドは表示制御装置410に送信される。
表示制御装置410のMPUにおいては定期処理の一環として、当たり種別告知演出処理が実行される。具体的には、図24(b)に示すように、当たり種別告知演出処理においては先ずステップS801にて上記ステップS701と同様に有効期間中であるか否かを判定する。有効期間中であると判定した場合には、上記告知コマンドを受信したか否かを判定する。有効期間中でないと判定した場合又は告知コマンドを受信してないと判定した場合には、そのまま本告知演出処理を終了する。
ステップS802にて肯定判定をした場合、すなわち有効期間中に告知コマンドを受信したと判定した場合には、ステップS803の告知演出割り込み処理を実行する。本実施の形態においては、開閉実行モード中は所定の動画が表示されるとともに所定のBGMが出力される構成となっており(非明示15R確変大当たり結果又は15R通常大当たり結果の場合の第7Rについては「上アタッカーを狙え」等の画像が表示され)このような演出中に、有利入球口341への入球が発生した場合等には、それに合わせた告知演出が割り込み表示されることとなる。
具体的には、非明示15R確変大当たり結果に対応する開閉実行モードである場合には、図柄表示装置253の表示画面253aに「継続」の文字が表示され、15R通常大当たり結果に対応する開閉実行モードである場合には表示画面253aに「残念」の文字が表示されることとなる。
再び図24(a)の説明に戻り、ステップS704の処理を実行した後は、ステップS705に進みRAMの各種フラグ格納エリアにステージ確定フラグをセットして本告知用処理を終了する。本実施の形態においては、開閉実行モード終了後は、高頻度サポートモードに移行するが、開閉実行モード終了後に表示画面253aに表示される背景(ステージ)については、内部的に高確率モードである可能性が高いことを示すものと当該可能性が低いものとが複数設定されており、この滞在ステージ(背景画像)によって高確率モードである可能性が示唆されることとなる。滞在ステージは大別して、高確率モードに対応するもの、低確率モードに対応するもの、高確率/低確率の両モードに対応するものが記憶されており、上記確定コマンドがセットされることにより、非明示15R確変大当たり結果である場合には高確率モードに対応するものが表示され、15R通常大当たり結果である場合には低確率モードに対応するものが表示されるようにエンディングコマンドに併せて確定コマンドが出力されることとなる。
ここで、図25のフローチャートを参照して表示制御装置410のMPUにて実行されるステージ移行処理について説明する。ステージ移行処理においては先ず、ステップS901にて開閉実行モードの終了タイミングであるか否かを判定する。具体的には、主制御装置162からエンディングコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS901にて否定判定をした場合にはそのまま本ステージ移行処理を終了する。
ステップS901にて肯定判定をした場合にはステップS902に進み当該開閉実行モードが明示15R確変大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS902にて肯定判定をした場合にはステップS903に進み、第3特殊ステージ移行処理を行う。第3特殊ステージは背景画像が赤色となるステージであり、明示15R確変大当たり結果である場合には、必ずこのステージが選択されることとなる。つまり、この第3特殊ステージが表示された場合には、内部的に高確率モードとなっていることが確定する。なお、この第3特殊ステージについては、次に開閉実行モードへの移行が確定するまで継続表示されることとなる。
ステップS902にて否定判定をした場合にはステップS904に進む。ステップS904では、報知・演出制御装置140から確定コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS904にて肯定判定をした場合には、ステップS905にて当該開閉実行モードが確変大当たり結果に対応するものであったか否かを判定する。具体的には、確定コマンドには大当たりの種別に関する情報が含まれており、この情報に基づいてステップS905の判定がなされる。
ステップS905にて肯定判定をした場合、すなわち確変大当たり結果に対応していると判定した場合には、上記ステップS903に進み第3特殊ステージ移行処理を行う。つまり、非明示15R確変大当たり結果に対応する開閉実行モードが終了した後は、第3特殊ステージに移行する。これにより、内部的に高確率モードへ移行している旨が告知されることとなる。
一方、ステップS905にて否定判定をした場合、すなわち通常大当たり結果に対応していると判定した場合には、ステップS906に進み第1特殊ステージ移行処理を行う。第1特殊ステージは背景画像が黄色となるステージであり、通常大当たり結果(低確率モード)に対応している。つまり、この第1特殊ステージが表示された場合には、内部的に低確率モードとなっていることが確定する。
ステップS906の処理を実行した後は、ステップS907に進み特出ステージの転落条件の設定処理を行う。具体的には、第1特殊ステージへの移行が確定した場合には、高頻度サポートモードが終了するまで継続表示されるように転落条件が設定されることとなる。つまり、開閉実行モード終了後に「100」の遊技回を経過したことを契機として通常ステージへと復帰することとなる。
ステップS904の説明に戻り、当該ステップS904にて否定判定をした場合には、ステップS908に進みステージ振分け処理を行う。つまり、確定コマンドを受信していない場合であって非明示15R確変大当たり結果又は15R通常大当たり結果である場合には、表示制御装置410によってステージの振分け抽選が実行され、その後ステップS909にて振分け結果に対応したステージへの移行処理が実行されることとなる。
図26の概略図を参照してこの抽選による振分け態様について説明すると、非明示15R確変大当たり結果である場合には、低確率モードが確定する第1特殊ステージへの振分け確率が0%、高確率モードが確定する第3特殊ステージへの振分け確率が10%となるように設定されている。高確率モード及び低確率モードのいずれの可能性をも含む第2特殊ステージ(背景緑色)への振分け確率は90%となっており、多くの場合には第2特殊ステージへと移行することとなる。
一方、15R通常大当たり結果である場合には、低確率モードが確定する第1特殊ステージへの振分け確率が10%、高確率モードが確定する第3特殊ステージへの振分け確率が0%となるように設定されている。高確率モード及び低確率モードのいずれの可能性をも含む第2特殊ステージ(背景緑色)への振分け確率は90%となっており、多くの場合には第2特殊ステージへと移行することとなる。
以上詳述したように、非明示15R確変大当たり結果又は15R通常大当たり結果となった場合のほとんどは、第2特殊ステージへ移行することとなる。
ここで、ステップS909の処理を実行した後はステップS907に進み、ROMに記憶されたテーブルを参照して転落条件の確定処理を行う。転落条件について補足説明すると、高頻度サポートモード終了後、所定回数の遊技回に亘って特殊ステージに滞在し、当該所定回数に到達した後通常ステージへと転落する。なお、この所定回数については、15R通常大当たり結果の場合よりも非明示15R確変大当たり結果の方が多くなりやすくなっている。
遊技者は、滞在ステージを確認することにより、遊技者に有利な高確率モードになっているかそれとも遊技者に不利な低確率モードになっているかを判別又は推測することが可能である。但し、第2特殊ステージについては高確率モード/低確率モードのいずれの可能性をも有しているため、この第2特殊ステージに移行した場合の多くは、高頻度サポートモードが終了した後も少なくとも第2特出ステージから通常ステージへ転落するまで遊技が継続されると想定される。
以上の理由から、開閉実行モード中に有利入球口341へ遊技球を入球させることができれば、遊技者に不利な遊技状態に移行した後に遊技を継続するか否かを判断する材料を得ることができ高確率モードを期待して投資が嵩むことを抑えることができ、遊技者は遊技をできるだけ有利に進めることができる。
既に説明したように本実施の形態においては、非明示15R確変大当たり結果及び15R通常大当たり結果に対応する開閉実行モードの場合には、有利入球口341への入球によってその後に移行する遊技状態の有利不利が告知されるものの、有利入球口341への入球確率については、開放時間が長い下側可変入賞装置82bと比較して開放時間が短い上側可変入賞装置82aのほうが高く設定されている。
但し、上側可変入賞装置82aについては、その開放時間が極めて短く設定されており、遊技球の入球が難しくなっている。以下、図27のタイミングチャートを参照して、非明示15R確変大当たり結果及び15R通常大当たり結果に対応する開閉実行モードの流れについて、その概要を説明する。なお、図27においては上側可変入賞装置82aへの入賞→有利入球口341への入球に基づいて告知演出が実行される場合について例示しているが、当然のことながら有利入球口341への入球が発生しなかった場合には上記告知演出は実行されない。
第5Rとなってta1のタイミングにて遊技球が入賞し入賞数が上限数「10」に達っした場合には、それまで開放されていた下側可変入賞装置82bが開状態から閉状態に切り替る。その後、所定のインターバル(3sec)が経過したta2のタイミングでは、再び下側可変入賞装置82bが開状態に切り替って第6Rが開始される。
下側可変入賞装置82bは、所定の開放期間(30sec)の経過又は入賞数が上限数「10」に達したことの何れかを条件として、再び閉状態に切り替る(ta3参照)。これに伴って、図柄表示装置253の表示画面253aには上側可変入賞装置82aを狙うべき状況であることを示すメッセージ(例えば「上アタッカーを狙え」)が表示される。その後、所定のインターバルを経過したta4のタイミングでは上側可変入賞装置82aが閉状態から開状態に切り替る。
第7Rについては、開放される対象が下側可変入賞装置82bから上側可変入賞装置82aに移る。上側可変入賞装置82aは、所定の開放期間(0.5sec)の経過又は入賞数が上限数「10」に達したことの何れかを条件として、再び閉状態に切り替る(ta5参照)。既に説明したように、本実施の形態における遊技球発射機構110については、遊技者による発射操作に基づいて0.6sec毎に1つずつ遊技球を発射する構成となっており、この発射間隔は上側可変入賞装置82aの開放期間よりも短く設定されている。このため、入賞が発生するとしても多くの場合その個数は1つとなる。
上側可変入賞装置82aへの入賞が検知センサ391dによって検知されると、図柄表示装置253の表示画面253aには、有利入球口341への注目を促すメッセージ(例えば「Vゾーンに注目」)が表示される。上側可変入賞装置82aが開状態に切り替ってから所定の開放期間が経過したta6のタイミングにて当該上側可変入賞装置82aは再び閉状態に切り替る。そして、所定のインターバルが経過したta6のタイミングにて再び下側可変入賞装置82bが開状態に切り替る(第8R)。上側可変入賞装置82aと有利入球口341とは離れているため、当該上側可変入賞装置82aに入賞した遊技球が振分装置300(有利入球口341)へ到達するにはある程度の期間を要する。第7R中に上側可変入賞装置82aに入賞した遊技球が、ta7のタイミングにて有利入球口341に到達し、報知・演出制御装置140及び表示制御装置410では入球検知センサ335からの検知信号に基づいて有利入球口341への入球が発生した旨が把握される。このta7のタイミングにて表示画面253aでは告知演出が実行されることとなる。つまり、開閉実行モード終了後の遊技状態が高確率モード/低確率モードのいずれであるかが明示される。
ここで、第7Rでの上側可変入賞装置82aの開放時間については極めて短く設定されており、その開放タイミングを狙い済まして遊技球を打ち出すことは困難となる。そこで、本実実施の形態においては、第6R終了〜第7R終了(第8R開始)まで遊技球の打ち出しを継続した場合であっても、上側可変入賞装置82aへの入賞が発生することにより、遊技者が大きな損失を被ることを抑制する構成が採用されている。
具体的には、インターバルの3secと第7Rでの開放期間0.5secの和については、3.5secであり、この期間に発射される遊技球の数は6個前後となっている。上側可変入賞装置82aへの入賞によって払い出される遊技球の数は12個であるため、1個の入賞によって実質的な利益を得ることができる。また、第6R終了〜第8R開始まで遊技球の発射を継続した場合であっても、インターバルの3sec×2と第7Rでの開放期間0.5secとの和は6.5secであり、この期間に発射される遊技球の数は11個前後となる。上側可変入賞装置82aへの入賞によって払い出される遊技球の数は12個であるため、1個の入賞によって実質的な投資を回収することができる。このような構成とすることにより、第7Rでの遊技球の発射を促すことができるとともに、上述した狙い撃ちが苦手な遊技初心者等であっても遊技の多様化に伴う不利益の発生を好適に抑制することが可能となる。これにより、遊技への積極的な参加を促すことができる。
また、第7Rでは上側可変入賞装置82aへの入賞が確実に発生するわけではない。故に、投資をしてもそれに見合った報酬が得られない可能性もある。このような事情を配慮して、遊技者は自分の意思でハイリスクハイリターン又はローリスクローリターンの何れかを選択することができる。このように開閉実行モード中の遊技を多様化することにより、遊技が単調になることを抑制できる。
上述の如く上側可変入賞装置82aについては遊技球の入賞によって遊技者が各種特典を享受できるものの、開放時間が短く遊技球の投資が無駄になる可能性が残る。例えば遊技の熟練度によって投資を抑えることが容易になったり、意図せずして発射された遊技球がたまたま上側可変入賞装置82aに入賞したりすれば、第7Rでの公平性等を保つことが困難になる。そこで、本実施の形態においては、このような、事情に配慮した各種工夫が施されている。以下、図28のタイミングチャートを参照して、当該工夫について説明する。
既に説明したように、遊技者による遊技球の発射操作が継続されている場合には、遊技球発射機構110によって一定の間隔で(0.6sec)で遊技球が連続して発射される。発射された遊技球は、誘導レール100を通じて遊技領域PEへと案内されることとなる。ここで、右ルートへ遊技球を導くには遊技球発射ハンドル41の回転ハンドルを所定量以上に回転させる必要があり、その発射速度の差違が抑えられることとなる。これにより、発射された遊技球が誘導レール100に沿って移動し、ストッパ部材86に衝突するまでに要する期間がほぼ一定となるように規定されている。
図28の右側部分に例示しているように、ストッパ部材86から跳ね返った遊技球がストッパ部材86の直下に位置する上側可変入賞装置82aに到達するまでに必要な所要期間には0.2sec程度の誤差は生じる。また、その後、下側可変入賞装置82bへと流下する過程では多数の釘を経由することとなるため、下側可変入賞装置82bに到達する際の所要期間については更に誤差が大きくなり1sec程度まで拡大することとなる。以下の説明では、このような誤差をも考慮して説明する。
右ルートを流下する遊技球が発射されてから上側可変入賞装置82aや下側可変入賞装置82bに到達するまでにはある程度期間が必要になる。具体的には、tb1のタイミングで発射された遊技球については約0.8sec後に上側可変入賞装置82aに到達する(tb2参照)。その後、上側可変入賞装置82aを素通りした遊技球は発射されてから約2sec後に下側可変入賞装置82bに到達することとなる。
ここで、第6R終了に伴って下側可変入賞装置82bが閉じた後はインターバル期間に移行する。この場合、遊技球の無駄な投資を回避すべく、下側可変入賞装置82bの動きを見計らって遊技球の発射操作が停止される可能性がある。例えばtb3のタイミングにて下側可変入賞装置82bが閉じた場合、それに合わせて遊技球の発射操作が停止された場合には、一部の遊技球についてはtb4やtb5のタイミングに示すように発射済みとなる。つまり、下側可変入賞装置82bの動きに合わせて打ち止めを行った場合であっても、1〜3個程度の遊技球は既に発射済みとなって遊技領域PEに到達している可能性が高い。
既に説明したように、インターバル期間は3.0secであり、発射された遊技球が上側可変入賞装置82aに到達するのに要する期間は0.8secである。故に、上述した発射済みの遊技球については、上側可変入賞装置82aが開状態となる前に当該上側可変入賞装置82aを素通りすることとなる。これは、上記誤差を加味したとしても同様である。
その後、tb7のタイミングにて上側可変入賞装置82aが開状態に切り替る。この開放中に、当該上側可変入賞装置82aに入賞し得る遊技球は、tb7よりも前のtb6のタイミングにて発射されたものとなる。一方、上側可変入賞装置82aが開状態に切り替ったのを見て遊技球の発射を行った場合には、2点鎖線に示すように当該遊技球は上側可変入賞装置82aが閉状態に切り替った後に到達することとなる(tb10のタイミングよりも後となる)。
なお、実際には、発射操作が行われてから遊技球発射機構110が動作するまでには若干のタイムラグが発生する。このため、tb7のタイミングにて発射操作が行われたとしても、tb7よりも僅かに遅れたtb8のタイミングにて遊技球が発射されることとなり、この遊技球についても上側可変入賞装置82aに到達するのは、上側可変入賞装置82aが閉状態に切り替った後になる。そして、上述した誤差を加味しても、当該事象は同様となる。
つまり、上側可変入賞装置82aへの入賞を狙う場合には、上側可変入賞装置82aが開状態になったのを見計らって発射操作を行ったとしても間に合わないため、上側可変入賞装置82aが閉じるよりも前に発射を行う必要がある。そして、このタイミングをピンポイントで狙うのは非常に難しい。故に、上側可変入賞装置82aへの入賞を狙うには、tb3のタイミングにて下側可変入賞装置82bが閉じた場合であってもそれに合わせて遊技球の発射を止めるのではなく、遊技球の発射操作を継続することが好ましい対応となる。
上側可変入賞装置82aが閉状態となった後は、3secのインターバルが経過したtb12のタイミングにて下側可変入賞装置82bが開状態に切り替る。ここで、既に説明したように、遊技球が発射されてから下側可変入賞装置82bに到達するまでには、約2sec必要である。このため、上側可変入賞装置82aが閉状態となった後に発射操作を継続したとしても例えばtb11のタイミングに示すように、両可変入賞装置82a,82bが閉状態になっている期間に発射された遊技球が可変入賞装置82bに到達するtb13のタイミングでは下側可変入賞装置82bが開状態に切り替っており、当該下側可変入賞装置82bへの入賞が許容されることとなる。これにより、無駄球の発生を抑えつつ、より効率よく開閉実行モードを進行させることが可能となる。つまり、下側可変入賞装置82bが開状態となったのを見計らって遊技球の発射を行うよりも無駄な待機期間を減らしてラウンド遊技を効率よく消化できることとなる。
以上詳述した実施の形態によれば以下の優れた効果が期待できる。
大当たりの種類として、非明示15R確変大当たりと15R通常大当たりとを設定し、これらの大当たりに当選した場合の大当たりの種別を隠蔽する手段を有することにより、低確率モードとなっている場合であっても高確率モードである可能性が残り、遊技意欲の低下を好適に抑制することが可能となっている。なお、主表示ユニット87(主表示部)の作動口用表示部については、その模様が多彩になっており、目視にていずれの大当たり結果となっているかを判別することが困難となっている。故に、作動口用表示部にて停止表示された絵柄を参照していずれのモードに滞在しているかを見極めることは難しくなっており、上記効果を好適に発揮させることが可能である。
因みに、図柄表示装置253の表示画面253aにおいては明示15R確変大当たり結果となった場合には7図柄の組み合わせが停止表示される場合とそれ以外の図柄の組み合わせが停止表示される場合とがあり、非明示15R確変大当たり結果又は15R通常大当たり結果となった場合には7図柄以外の図柄の組合せが停止表示されることとなる。故に、表示画面253aに停止表示された図柄の組合せから非明示15R確変大当たり結果又は15R通常大当たり結果を識別することは困難になっている。
明示15R確変大当たりでは実質的に15R分の出球を取得可能となっている一方、非明示15R確変大当たり及び15R通常大当たりでは実質的に14R分の出球を取得可能となっている。大当たりに当選した場合には、明示15R通常大当たり結果であるか否かが開閉実行モード中(第6R終了時)に明示されること場合がある。このような構成とすることにより、開閉実行モード中の遊技が単調になることを抑制し、遊技への注目度向上に貢献している。
非明示15R確変大当たり又は15R通常大当たりに対応する開閉実行モードにおいては、第6Rの終了時にチャンスラウンド突入の告知がなされる。第7Rでは上側可変入賞装置82aが開放され、この上側可変入賞装置82aに入賞した遊技球は、高確率で振分装置300の有利入球口341に到達する構成となっている。有利入球口341に遊技球が到達した場合には、開閉実行モード終了後の遊技状態が高確率モード/低確率モードのいずれになるかが告知されることとなる。これにより、低確率モードであるにも拘らず高確率モードを期待して投資が嵩むことを抑制することができ、遊技を続けるか否かの判断材料が提供されることとなる。
特に、相対的に有利な高確率モードである場合に遊技を止めてしまうと遊技者が本来得られるはずの利益を逃すことになる。また、相対的に不利な低確率モードである場合に遊技を継続することで投資が嵩む可能性がある。このような事情から、遊技を有利に進める上では高確率モード/低確率モードのいずれであるかを把握することが重要となる。そこで、開閉実行モードから通常遊技状態(低頻度サポートモード)に復帰した場合に何れのモードであるかを判別することが困難になっている構成にて、高確率モード/低確率モードのどちらのモードであるかが教示されることにより、遊技者は遊技を継続すべきか辞めるべきかを判断するための情報を得ることができる。係る構成によれば、当該情報を得るべく、遊技者に上側可変入賞装置82aを狙った遊技球の発射(遊技への積極的参加)を促すことができる。この結果、開閉実行モード中に遊技が単調になることを好適に抑制することが可能となる。
上側可変入賞装置82aについては、下側可変入賞装置82bと比較して入賞の発生確率が低く設定されている。このため、上述したメリットを享受しようとした場合には、ある程度の数の遊技球の投資が必要となるが、この投資をしたからといって必ず上記告知を受けられるとは限らない。つまり、遊技者は投資を行って上記告知に挑戦するか、投資を行わずにその後の展開に期待するかを選択できる。言い換えれば、ハイリスクハイリターン/ローリスクローリターンの選択を開閉実行モード中に行うことが可能となっている。これにより、遊技の多様化を実現し、開閉実行モード中の遊技が単調になることを抑制している。
上側可変入賞装置82aに入賞した遊技球は、下側可変入賞装置82bに入賞した遊技球と比較して有利入球口341への到達確率が高く設定されている。言い換えれば、下側可変入賞装置82bへ入賞した遊技球についても有利入球口341へ入球する可能性は0ではない。これにより、第7R以外であっても遊技者は下側可変入賞装置82bへ入球した遊技球が有利入球口341へ到達することを期待しながら遊技を行うものと想定され、開閉実行モード中の遊技への注目度の向上に貢献することができる。
なお、下側可変入賞装置82bへ入賞する遊技球の数は上側可変入賞装置82aへ入賞する遊技球の数と比較して遥かに多くなるように設定されている。つまり、下側可変入賞装置82bを通じて振分装置300に流入する遊技球は多量になる。一度に多くの遊技球が振分装置300に流入した場合には、遊技球同士がぶつかる等してその動きが変化する。下側可変入賞装置82bを通じて流入した遊技球は単独では有利入球口341へ到達する可能性がほぼ0となるように設定されているが、上述したように複数の遊技球が相互に作用して動きに変化が生じることにより、有利入球口341へ到達できる可能性が高まる。これにより、第7R以外の各ラウンドにおいても少しでも多くの遊技球が下側可変入賞装置82bに流入するように期待して遊技が行われると想定され、開閉実行モード中の遊技が単調になることを好適に抑制できる。
可変入賞装置82a,82bの位置が遊技球の発射位置から離れている構成においては、可変入賞装置82a,82bが閉じた際に遊技球の発射を止めることにより、無駄な投資を極力抑えることが可能となる。しかしながら、無駄打ちを完全になくすの困難であり、実際には上記止め打ちを行った場合であっても既に発射済みの遊技球が遊技領域PEに存在する可能性が高い。
ここで、本実施の形態においては、遊技者が下側可変入賞装置82bが閉じた際に遊技球の発射を停止させた場合には、上記発射済みの遊技球は上側可変入賞装置82aが開状態となる前に当該上側可変入賞装置82aを素通りすることとなる。つまり、下側可変入賞装置82bの閉時にたまたま発射された遊技球が上側可変入賞装置82aに入賞することが回避されている。このような構成として偶発的な上側可変入賞装置82aへの入賞を抑えることにより、積極的な遊技への参加を促すことができる。つまり、上側可変入賞装置82aを狙うか否かの遊技者の意図を明確に反映させることが可能となる。
上側可変入賞装置82aが開放される期間は、発射された遊技球が上側可変入賞装置82aに到達するのに要する期間よりも短く設定されている。このため、上側可変入賞装置82aが開状態になったのを目視で確認した後に遊技球を発射した場合には、遊技球が上側可変入賞装置82aに到達する前に当該上側可変入賞装置82aが閉状態に復帰することとなる。つまり、ピンポイントで開状態になったタイミングを狙おうとすること、すなわち投資を最小限に抑えつつ最大のメリットを享受することが困難になる。このように技術介入の余地を減らすことにより、公平性を担保することができる。
「第2入球部」としての上側可変入賞装置82aが「第1入球部」としての下側可変入賞装置82bよりも右ルートにおける上流側に位置している。このため、上述したように下側可変入賞装置82bが閉状態になるタイミングで発射された遊技球が偶発的に上側可変入賞装置82aへ入賞することを好適に抑制できる。
また、上側可変入賞装置82aを狙って発射した遊技球のうち当該上側可変入賞装置82aが閉状態に復帰することで入球しなかったものについては、下側可変入賞装置82bへ入賞する可能性が残ることとなり、過剰な投資が回避されることとなる。このようにして、実質的な無駄球の発生を抑えることにより(下側可変入賞装置82bへの入賞の可能性を残すことにより)、上側可変入賞装置82aを狙った遊技球の発射を促すことができる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。因みに、以下の別形態の構成を、上記実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
(1)上記実施の形態では、「可変入球部」として2つの可変入賞装置82a,82bを併用する構成としたが、可変入賞装置の数については任意に変更することも可能である。例えば「可変入球部」として1つの可変入賞装置を設けた場合には、当該可変入賞装置の開放パターンを2つ設定するとよい。すなわち、1つの可変入賞装置にて開放時間が長短となる2つのモードを設定するとよい。
例えば、通路形成部材350の球送部材371を開放時間が長い場合に入賞した遊技球については有利入球口341に到達しやすいタイミングで動作させ、開放時間が短い場合に入賞した遊技球については有利入球口341に到達しにくくなるように、駆動制御するとよい。
また、通路形成部材350の球通路360(詳しくは上流側通路361)に案内通路362aと排出通路362bとに振り分ける振分部材を設けるとともに、当該振分部材を開放時間が長い場合に入賞した遊技球については案内通路362aに振分け、開放時間が短い場合に入賞した遊技球については排出通路362bに振り分けるように駆動制御し、且つ排出通路362bに振分けられた遊技球については、別途通路を通じて振分装置300(例えば下側導入通路320)に案内される構成とすることも可能である。
(2)上記実施の形態では、「第1可変入球部」として上側可変入賞装置82aを採用し、「第2可変入球部」として下側可変入賞装置82bを採用したが、これらの配置を上流/下流で逆にすることも可能である。
(3)上記実施の形態では、上側可変入賞装置82aの開放期間を遊技球の発射間隔(インターバル:0.6sec)よりも短く設定することにより複数の遊技球の入球を抑える構成としたが、少なくとも下側可変入賞装置82bよりも入球確率が小さくなるように構成されていれば足り、上記開放期間を遊技球の発射間隔よりも大きくすることも可能である。
(4)上記実施の形態では、特定ラウンドとしての第7Rの前後のラウンドに亘って遊技球の打ち出しを継続した場合に消費される遊技球の数(投資される遊技球の数)と、可変入賞装置82へ1の遊技球が入賞することによって払い出される賞球数とをほぼ同じ(詳しくは僅かに多い)構成としたが、1の入賞によって払い出される数と、消費される遊技球の数との関係については任意に変更してもよい。但し、実質的に入賞が発生する確率が100%ではなく、且つ仮に入賞した場合であってもその数が複数になることがまれである場合には、少なくとも前者よりも後者のほうを多く設定することが好ましい。投資が嵩みすぎる場合には、上記告知機能を採用しても、それが活用されなくなる可能性が高まるからである。
(5)上記実施の形態では、特定ラウンド(第7R)を含む各ラウンド間のインターバルを一定にしたが、ラウンド毎にインターバルを変更することも可能である。例えば、特定ラウンドの前後のインターバルについて他のインターバルと差別化してもよいし、特定ラウンド直前のインターバルと特定ラウンド直後のインターバルとを長短相違させてもよい。特に、後者においては、特定ラウンド直前のインターバルよりも特定ラウンド直前のインターバルを長く設定することにより、遊技者に対してラウンド間での遊技球の発射操作の継続を好適に促すことができる。
更には、インターバル(特に特定ラウンドの直前)を都度の開閉実行モードにて変化させる構成として狙い撃ちを困難にすることにより、遊技態様を遊技球の発射操作の継続を行うか否かに大別させることができ、遊技が煩雑になることを抑制できる。また、当該構成によれば、遊技者の熟練度による不公平間を払拭することが可能となる。
(6)上記実施の形態では、上側可変入賞装置82aが開放されたタイミングで遊技球の発射を行っても、当該遊技球が上側可変入賞装置82aが開放されている期間中に当該上側可変入賞装置82aに到達できない構成(間に合わない構成)としたが、これに限定されるものではない。上側可変入賞装置82aが開放されたタイミングで遊技球の発射を行った場合に、当該遊技球が上側可変入賞装置82aが開放されている期間中に当該上側可変入賞装置82aに到達する構成とすることも可能である。但し、このような構成とした場合には、ローリスクハイリターンでの遊技が可能となる。これでは、ほとんどの遊技者はハイリスクハイリターン/ローリスクローリターンの選択を行わなくなると想定され、遊技の多様化を実現する上では不利である。故に、遊技の多様化を実現する上では、上記実施の形態に示したように、開放タイミングで発射された遊技球の到達を規制する構成(狙い撃ちを困難にする構成)とすることが好ましい。
(7)上記実施の形態では、下側可変入賞装置82bが閉じたタイミングで発射操作を止めた場合には、それまでに発射された遊技球がラウンド間のインターバル中に上側可変入賞装置82aを素通りする構成としたが、当該遊技球が上側可変入賞装置82aに入賞し得る構成とすることも可能である。但し、このような偶発的な入球を許容してしまうと、遊技を多様化して遊技者に選択肢を与えることにより遊技への積極的な参加を促すという効果を発揮させにくくなる。故に、望ましくは上記実施の形態に示したように、下側可変入賞装置82bが閉じたタイミングで発射操作を止めた場合には、それまでに発射された遊技球がラウンド間のインターバル中に上側可変入賞装置82aを素通りする構成とするとよい。
(8)上記実施の形態では、「特別遊技状態」としての開閉実行モードが終了した後に、図柄表示装置253の表示画面253aに表示される背景として期待度の異なるステージを複数設定することにより、遊技者による低確率モード及び高確率モードのいずれであるかの識別を困難にしたが、識別が難しくなるように工夫するのであれば、具体的構成については任意に変更してもよい。例えば背景ではなくBGMの種類を複数設定することにより滞在モードの識別を困難にしてもよいし、低確率モード及び高確率モードに関係なく同様の背景が使用される構成とすることも可能である。
(9)上記実施の形態では、高頻度サポートモード/低頻度サポートモードと高確率モード/低確率モードとを併用する構成としたが、前者については必須の構成ではない。少なくとも、遊技者による目視等による識別が困難な複数の状態(有利不利の差がある状態)が設定されていればよい。
(10)上記実施の形態では、第7Rにて上側可変入賞装置82aが開放させる構成、すなわち第7Rを遊技者による遊技態様の選択が可能な特定ラウンドとした。しかしながら、どのラウンドにて上側可変入賞装置82aを開放させるかは任意である。例えば、最終ラウンドにて上側可変入賞装置82aを開放させる構成とすることも可能である。但し、遊技球の打ち出しを継続させる上では、通常ラウンドの間に特定ラウンドが設けられていることが好ましい。
(11)上記実施の形態では、1のラウンドのみを特定ラウンドとしたが、複数のラウンドを特定ラウンドとすることも可能である。この場合、例えば特定ラウンドを通常ラウンドの間にそれぞれ配してもよいし、特定ラウンドを連続させてもよい。
(12)上記実施の形態では、上側可変入賞装置82aが開放される特定ラウンドを都度の開閉実行モードにて変更する構成としてもよい。
このような技術的思想を実現する上では、非明示15R確変大当たり及び通常大当たりの種別を複数に分けて、第1ラウンドにて実行されるもの、第2ラウンドにて実行されるもの等を設定してもよいし、主制御装置162にて抽選によりどのラウンドを特定ラウンドとするかの振り分け抽選を行う構成とすることも可能である。
(13)上記実施の形態では、振分装置300の回転体330の回転タイミングに合わせて通路形成部材350の球送部材371を回転させることにより上側可変入賞装置82aに入賞した遊技球を「特別入球領域」としての有利入球口341へ導く構成としたが、少なくとも、上側可変入賞装置82aへ入賞した遊技球の方が下側可変入賞装置82bに入賞した遊技球よりも有利入球口341へ到達する確率が高く設定されていればよく、上側可変入賞装置82aに入賞した遊技球の有利入球口341への到達確率を100%とする必要はない。但し、通常は下側可変入賞装置82bについては10個の遊技球が14ラウンドに亘って入るため、1度の開閉実行モードで凡そ140個の遊技球が有利入球口341へ到達するチャンスが与えられることとなる。一方、上側可変入賞装置82aに入賞する遊技球は1度の開閉実行モードにてせいぜい1個である。このような事情から、下側可変入賞装置82bに入賞し得る全ての遊技球の到達確率よりも上側可変入賞装置82aに入賞した1の遊技球の到達確率を高くなるように配慮されたい。
なお、上側可変入賞装置82aへの入賞球の有利入球口341への到達確率を下げる場合には、通路形成部材350に当該入賞球をストック可能である点を利用して、先の入賞球が有利入球口341に到達できなかった場合にはストックされている次の遊技球が流入領域DEへ投入される構成とすることも可能である。因みに、係る変形例では、開閉実行モードが終了して再度大当たりに当選するまで当該遊技球を保持する構成とするとよい。
(14)上記実施の形態では、有利入球口341へ遊技球が入った場合に、通常大当たり結果及び非明示確変大当たり結果のいずれであるかを告知する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、有利入球口341への入球に基づいて、記憶されている保留情報の中に大当たりに対応するものがあるか否かを報知する構成としてもよい。また、開閉実行モードに係る消化ラウンド数が複数設定されている場合に、有利入球口341への入球に基づいてラウンド数を報知する構成とすることも可能である。但し、これら2つの変形例については、仮に有利入球口341に遊技球を入球させなくても遊技進行に伴ってその結果が明白になる。故に、有利入球口341を狙うメリットが低くなる。このような事情を配慮すれば、有利入球口341への入球によって高確率モード/低確率モードを告知する構成には高い技術的意義が存在すると想定される。
なお、有利入球口341への入球に基づいて所定数(望ましくは可変入賞装置82への入賞に基づいて払い出される遊技球の数よりも多い数)の遊技球が払出される構成とすることも可能である。
(15)上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の特徴群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域に設けられた始動入球部への入球を契機として、例えば特別遊技状態に移行させるか否かの抽選等を行うものがある。この種の遊技機においては、例えば特別遊技状態への移行によって遊技領域に設けられた可変入球部への入球が許容され、同可変入球部への入球に基づいて所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「近年では、特別遊技状態にも優劣の差を設定する等して遊技の多様化を実現することにより遊技への注目度の向上を図り、遊技者の遊技意欲の減退を抑える工夫がなされている。しかしながら、遊技への注目度の向上によって遊技者の遊技意欲の減退を抑える上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴1.遊技者の操作に基づいて、遊技領域(遊技領域PE)へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
前記遊技領域に設けられ、第1状態及び当該第1状態よりも入球が困難又は入球が不可となる第2状態に切替可能な可変入球部(可変入賞装置82a,82b)と、
前記可変入球部を前記第1状態及び前記第2状態に切り替える切替制御手段(主制御装置162)と、
前記可変入球部への入球が発生した場合に、当該入球に基づいて遊技者に遊技球の払出しを行う第1特典付与手段(払出制御装置242による払出機能)と
を備え、
前記切替制御手段による前記切替制御には、前記可変入球部が前記第1状態となっている期間が相対的に長い第1切替モードと、前記第1状態となっている期間が相対的に短い第2切替モードとが設定されており、
前記第2切替モードによる切替制御により前記可変入球部が前記第1状態となっている状況下にて前記可変入球部への入球が発生した場合に、当該入球に基づいて前記第1特典付与手段とは異なる所定の特典を遊技者に付与する第2特典付与手段(報知・演出制御装置140による告知機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴1によれば、可変入球部への入球が発生した場合には、可変入球部がどのようにして第1状態となっているかに関係なく遊技球の払い出しという特典が遊技者に付与されることとなる。つまり、どのような状況であっても、可変入球部への入球の発生によって当該特典が得られる点では第1/第2の各モードに差がない。
一方、可変入球部は、第2切替モードによって第1状態となった場合の方が第1切替モードによって第1状態となった場合よりも、第1状態に維持される期間が短く設定されているものの、仮に第2切替モード(不利な条件下)にて可変入球部への入球が発生した場合には、所定の特典が付与されるというメリットが発生する。
係る構成においては、第1切替モード/第2切替モードの何れであるかを見極めた上で、リスクを犯して所定の特典を狙うか、遊技球の投資を抑えて(遊技球の発射を控えて)リスクを回避するかを遊技者に選択させることが可能となる。故に、遊技の多様化を実現し、遊技への注目度向上に貢献することができる。
特徴2.前記可変入球部の入口部分と特別入球領域(有利入球口341)との間に設けられた球通過部(例えば通路形成部材350の球通路360)を備え、
前記第2特典付与手段は、前記球通過部を通じて前記特別入球領域へ遊技球が到達した場合に、前記所定の特典を遊技者に付与するものであり、
前記球通過部は、
前記第1切替モードによる切替制御により前記可変入球部が前記第1状態となっている状況下にて当該可変入球部へ入った遊技球を、前記特別入球領域に向けて案内する第1案内通路(例えば下側導入通路320)と、
前記第2切替モードによる切替制御により前記可変入球部が前記第1状態となっている状況下にて当該可変入球部へ入った遊技球を、前記特別入球領域に向けて案内する第2案内通路(例えば球通路360や上側導入通路310)と
を有し、
前記各案内通路は、前記第2案内通路を通過した遊技球と比較して前記第1案内通路を通過した遊技球のほうが前記特別入球領域へ到達する可能性が高くなるように構成されていることを特徴とする特徴1に記載の遊技機。
特徴2によれば、第1切替モードによって可変入球部が第1状態となっている状況下にて可変入球部への入球が発生した場合には、その遊技球が第1案内通路を通じて特別入球領域へと案内される。一方、第2切替モードによって可変入球部が第1状態となっている状況下にて可変入球部への入球が発生した場合には、その遊技球が第2案内通路を通じて特別入球領域へと案内される。
入球が発生しやすい第1切替モードでは第1案内通路によって案内された遊技球が特別入球領域へ到達する可能性が低くなっており、入球が発生しにくい第2切替モードでは第2案内によって案内された遊技球が特別入球領域へ到達する可能性が高くなっている。つまり、両モードにより、入球が発生しやすいが特別入球領域への到達確率が低い場合と、入球が発生しにくいが特別入球領域への到達確率が高い場合との差別化が図られている。これにより、遊技にメリハリを付与することができ、特徴1に示した効果を好適に発揮させることが可能となる。
特徴3.遊技者の操作に基づいて、遊技領域(遊技領域PE)へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
前記遊技領域に設けられ、第1状態及び当該第1状態よりも入球が困難又は入球が不可となる第2状態に切替可能な可変入球部(可変入賞装置82a,82b)と、
前記可変入球部を前記第1状態及び前記第2状態に切り替える切替制御手段(主制御装置162)と、
前記可変入球部への入球が発生した場合に、当該入球に基づいて遊技者に遊技球の払出しを行う第1特典付与手段(払出制御装置242による払出機能)と
を備え、
前記切替制御手段による前記切替制御には、前記可変入球部が前記第2状態から前記第1状態を経て同第2状態に復帰するまでの期間が相対的に長い第1切替モードと、前記可変入球部が前記第2状態から前記第1状態を経て同第2状態に復帰するまでの期間が相対的に短い第2切替モードとが設定されており、
前記可変入球部に入った遊技球が到達可能となる位置に設けられた特別入球領域(有利入球口341)と、
前記特別入球領域に遊技球が到達した場合に、前記第1特典付与手段とは異なる所定の特典を遊技者に付与する第2特典付与手段(報知・演出制御装置140による告知機能)と、
前記可変入球部の入口部分と前記特別入球領域との間に設けられ、前記第1切替モードによる切替制御により前記可変入球部が前記第1状態となっている状況下にて当該可変入球部へ入った遊技球が通過する第1球通路(例えば下側導入通路320)と、
前記可変入球部の入口部分と前記特別入球領域との間に設けられ、前記第2切替モードによる切替制御により前記可変入球部が前記第1状態となっている状況下にて当該可変入球部へ入った遊技球が通過する第2球通路(例えば球通路360や上側導入通路310)と
を備え、
前記各球通路は、前記第2球通路を経由した遊技球と比較して前記第1球通路を経由した遊技球のほうが前記特別入球領域へ到達する可能性が高くなるように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴3によれば、可変入球部への入球が発生した場合には、可変入球部がどのようにして第1状態となっているかに関係なく遊技球の払い出しという特典が遊技者に付与されることとなる。つまり、どのような状況であっても、可変入球部への入球の発生によって当該特典が得られる点では第1/第2の各モードに差がない。
一方、可変入球部は、第2切替モードによって第1状態となった場合の方が第1切替モードによって第1状態となった場合よりも、第1状態に維持される期間が短く設定されているものの、仮に第2切替モード(不利な条件下)にて可変入球部への入球が発生した場合には、所定の特典が付与されやすいというメリットが発生する。
係る構成においては、第1切替モード/第2切替モードの何れであるかを見極めた上で、リスクを犯して所定の特典を狙うか、遊技球の投資を抑えて(遊技球の発射を控えて)リスクを回避するかを遊技者に選択させることが可能となる。故に、遊技の多様化を実現し、遊技への注目度向上に貢献することができる。
また、入球が発生しやすい第1切替モードでは第1球通路を経由した遊技球が特別入球領域へ到達する可能性が低くなっており、入球が発生しにくい第2切替モードでは第2球通路を経由した遊技球が特別入球領域へ到達する可能性が高くなっている。つまり、両モードにより、入球が発生しやすいが特別入球領域への到達確率が低い場合と、入球が発生しにくいが特別入球領域への到達確率が高い場合との差別化が図られている。これにより、遊技にメリハリを付与することができ、遊技への注目度の向上に貢献できる。
特徴4.前記切替制御手段は前記可変入球部を複数回に亘って第1状態及び第2状態に切り替えるようにして切替制御を行うものであり、当該切替制御手段による前記可変入球部の開閉態様として、前記第1切替モードに基づく前記可変入球部の前記第1状態への切り替えと、前記第2切替モードに基づく前記可変入球部の前記第2状態への切り替えとを行う開閉態様を有していることを特徴とする特徴3に記載の遊技機。
特徴4によれば、可変入球部が開閉を繰り返す過程にて特徴3に示した変化が生じることとなり、遊技が単調になることを好適に抑制できる。
特徴5.前記可変入球部の前記開閉態様には、前記第1切替モードに基づく前記可変入球部の前記第1状態への切り替えを行った後に、所定の待機期間を経て、前記第2切替モードに基づく前記可変入球部の前記第2状態への切り替えを行う開閉態様が含まれており、
前記遊技球発射手段により発射された遊技球を前記可変入球部に導く移動経路(誘導通路103等)を有し、
前記遊技球発射手段により打ち出された遊技球が前記移動経路を通って前記可変入球部に到達するまでの所要期間よりも前記所定の待機期間の方が長く設定されていることを特徴とする特徴4に記載の遊技機。
可変入球部の位置が遊技球の発射位置から離れている構成においては、可変入球部が第1状態→第2状態に切り替った際に遊技球の発射を停止させたとしても、既に発射済みの遊技球が遊技領域に存在する可能性が高い。
ここで、本特徴においては、遊技者が第1切替モードに係る第1状態→第2状態への切り替えに伴って遊技球の発射を停止させた場合には、第2切替モードによって可変入球部が第1状態に切り替る前に上記発射済みの遊技球が可変入球部を通り過ぎることとなる。これにより、第1切替モードに係る第1状態中に打ち出された球が第1切替モード→第2切替モードへの切り替り後に可変入球部へ入球することが回避されることとなる。このため、遊技者に対し、第1切替モードが終了し、第2切替モードになっても遊技球の打ち出しを継続するように促すことができる。
なお、第1切替モード中に打ち出された遊技球が意図せずして可変入球部へ入球することを回避することにより、第2切替モードに対応した遊技態様に遊技者の意図を明確に反映させることが可能となる。
特徴6.前記第2切替モードにより前記可変入球部が前記第1状態となる期間は、前記所要期間よりも短く設定されていることを特徴とする特徴5に記載の遊技機。
特徴6によれば、第2切替モードによって可変入球部が第1状態になったのを目視で確認した後に遊技球を発射した場合には、遊技球が可変入球部に到達する前に当該可変入球部が第2状態に復帰することとなる。つまり、ピンポイントで第1状態になったタイミングを狙おうとすること、すなわち投資を最小限に抑えつつ最大のメリットを享受することが困難になる。上述の如く技術介入の余地を減らすことにより、公平性を担保することができる。
特徴7.前記切替制御手段は、予め定められた終了条件が成立するまで前記可変入球部の切替制御が継続されるラウンド遊技を複数回に亘って実行し、且つそのラウンド遊技にて前記第1切替モード及び前記第2切替モードによる切替制御を実行するものであり、それら複数回のラウンド遊技のうち何れのラウンド遊技にて前記第2切替モードによる前記第1状態への切替を実行するかを振り分ける振分手段を備えていることを特徴とする特徴3乃至特徴6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴7によれば、どのラウンド遊技にて第2切替モードになるかを見極めることが難しくなり、ハイリスクハイリターンを望む遊技者はラウンド遊技のインターバル中も遊技球の発射を継続する必要が生じる。これにより、遊技機の仕様を熟知した遊技者にとってのみ実質的なローリスクハイリターンでの遊技が可能となるとともに遊技機の仕様をよく理解していない遊技者との間に不公平が生じるといった不都合が発生することを好適に抑制できる。
特徴8.遊技者による発射操作が継続されていることに基づいて、所定の間隔で遊技球が繰り返し発射されるように前記遊技球発射手段を駆動制御する発射制御手段(電源・発射制御装置243)を備え、
前記第1切替モードにより前記可変入球部が前記第1状態となる期間は前記所定の間隔よりも長く設定され、前記第2切替モードにより前記可変入球部が前記第1状態となる期間は前記所定の間隔よりも短く設定されていることを特徴とする特徴3乃至特徴7のいずれか1つに記載の遊技機。
遊技球が自動で発射される構成においては、遊技者の負担を好適に軽減することができる。この種の遊技機においては本特徴に示すように、遊技球の発射間隔が決まっている。そこで、この発射間隔を基準として、上記各モードにより第1状態とする期間の長短を定めることにより、入球の発生確率について各モードの差違を明確なものとすることができる。
特徴9.前記可変入球部は、前記第1切替モードにおいて前記第1状態への切り替えが行われる第1入球部(下側可変入賞装置82b)と、前記第2切替モードにおいて前記第1状態への切り替えが行われる第2入球部(上側可変入賞装置82a)とを有し、
前記切替制御手段は、前記第1入球部及び前記第2入球部のうち一方が前記第1状態となっている場合には他方が前記第2状態となるように規制するものであり、
前記第2入球部は、前記遊技領域において前記第1入球部よりも上流に配置されていることを特徴とする特徴3乃至特徴8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴9によれば、第2入球部が第1入球部よりも上流に位置しているため、第1入球部が第1状態になっているタイミングで発射された遊技球が偶発的に第2入球部へ入球することを抑制できる。
また、第2入球部を狙って発射した遊技球のうち当該第2入球部が第2状態に復帰することで入球しなかったものについては、第1入球部へ入球する可能性が残ることとなり、過剰な投資が回避されることとなる。このようにして、実質的な無駄球の発生を抑えることにより(第1入球部への入球の可能性を残すことにより)、第2切替モード時の遊技を促すことができる。
なお、「前記遊技領域において前記第1入球部へ向けて遊技球が流下する流下経路上に前記第2入球部を配置する」とよい。
特徴10.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な始動入球部と、
前記始動入球部への入球に基づいて、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行するか否かの抽選を行う抽選手段と、
前記抽選に当選した場合に、前記特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段と、
所定の終了条件が成立した場合に、前記特別遊技状態から前記通常遊技状態に移行させる通常遊技状態移行手段と
を備え、
前記切替制御手段は、前記特別遊技状態に移行した場合に前記可変入球部を前記第2状態から前記第1状態を経て前記第1状態に復帰させるものであり、
前記通常遊技状態には、相対的に有利な第1通常遊技状態と相対的に不利な第2通常遊技状態とが設定されており、
前記第1通常遊技状態及び前記第2通常遊技状態のいずれであるかを遊技者が判別することを規制する判別規制手段を備え、
前記第2特典付与手段は、前記所定の特典として前記第1通常遊技状態及び前記第2通常遊技状態の何れであるかを教示するものであることを特徴とする特徴1乃至特徴9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴10によれば、仮に相対的に有利な第1通常遊技状態である場合に遊技を止めてしまうと遊技者が本来得られるはずの利益を逃すことになる。また、相対的に不利な第2通常遊技状態である場合に遊技を継続することで投資が嵩む可能性がある。このような事情から、遊技を有利に進める上では第1/第2通常遊技状態のいずれであるかを把握することが重要となる。そこで、特別遊技状態から通常遊技状態に復帰した場合に何れの遊技状態であるかを判別することが困難になっている構成にて、所定の特典の付与により第1/第2のどちらの通常遊技状態であるかが教示されることにより、遊技者は遊技を継続すべきか辞めるべきかを判断するための情報を得ることができる。係る構成によれば、当該情報を得るべく、遊技者に第2切替モード時の遊技への積極的参加を促すことができる。この結果、特別遊技状態中に遊技が単調になることを好適に抑制することが可能となる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100の誘導通路103等)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、41…遊技球発射ハンドル、80…遊技盤ユニット、80a…遊技盤、80b…背面ブロック、82a…上側可変入賞装置、82b…下側可変入賞装置、83a…下作動口、83b…下作動口、87…主表示ユニット、91…電動役物、100…誘導レール、110…遊技球発射機構、140…報知・演出制御装置、162…主制御装置、253…図柄表示装置、300…振分装置、310…上側導入通路、320…下側導入通路、335…入球検知センサ、341…有利入球口、410…表示制御装置、CP…連絡通路、DE…流入領域、PE…遊技領域。

Claims (1)

  1. 遊技者の操作に基づいて、遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段と、
    遊技者による発射操作が継続されていることに基づいて、所定の間隔で遊技球が繰り返し発射されるように前記遊技球発射手段を駆動制御する発射制御手段と、
    前記遊技領域に設けられ、第1状態及び当該第1状態よりも入球が困難又は入球が不可となる第2状態に切替可能な可変入球部と、
    前記可変入球部を前記第1状態及び前記第2状態に切り替える切替制御手段と、
    前記可変入球部への入球が発生した場合に、当該入球に基づいて遊技者に遊技球の払出しを行う第1特典付与手段と
    を備え、
    前記切替制御手段による前記切替制御には、前記可変入球部が前記第2状態から前記第1状態を経て同第2状態に復帰するまでの期間が相対的に長い第1切替モードと、前記可変入球部が前記第2状態から前記第1状態を経て同第2状態に復帰するまでの期間が相対的に短い第2切替モードとが設定されており、
    前記可変入球部に入った遊技球が到達可能となる位置に設けられた特別入球領域と、
    前記特別入球領域に遊技球が到達した場合に、前記第1特典付与手段とは異なる所定の特典を遊技者に付与する第2特典付与手段と、
    前記可変入球部の入口部分と前記特別入球領域との間に設けられ、前記第1切替モードによる切替制御により前記可変入球部が前記第1状態となっている状況下にて当該可変入球部へ入った遊技球が通過する第1球通路と、
    前記可変入球部の入口部分と前記特別入球領域との間に設けられ、前記第2切替モードによる切替制御により前記可変入球部が前記第1状態となっている状況下にて当該可変入球部へ入った遊技球が通過する第2球通路と
    を備え、
    前記各球通路は、前記第1球通路を経由した遊技球と比較して前記第2球通路を経由した遊技球のほうが前記特別入球領域へ到達する可能性が高くなるように構成されており、
    前記第1切替モードにより前記可変入球部が前記第1状態となる期間は前記所定の間隔よりも長く設定され、前記第2切替モードにより前記可変入球部が前記第1状態となる期間は前記所定の間隔よりも短く設定されていることを特徴とする遊技機。
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