JP2018042818A - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2018042818A
JP2018042818A JP2016180789A JP2016180789A JP2018042818A JP 2018042818 A JP2018042818 A JP 2018042818A JP 2016180789 A JP2016180789 A JP 2016180789A JP 2016180789 A JP2016180789 A JP 2016180789A JP 2018042818 A JP2018042818 A JP 2018042818A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
game
gaming state
ball
game ball
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016180789A
Other languages
English (en)
Inventor
剛大 安藤
Takehiro Ando
剛大 安藤
真司 平松
Shinji Hiramatsu
真司 平松
貴志 関田
Takashi Sekida
貴志 関田
仁 山城
Hitoshi Yamashiro
仁 山城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Bussan Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Bussan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Bussan Co Ltd filed Critical Sanyo Bussan Co Ltd
Priority to JP2016180789A priority Critical patent/JP2018042818A/ja
Publication of JP2018042818A publication Critical patent/JP2018042818A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Display Devices Of Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

【課題】遊技への注目度を好適に向上させることができる遊技機を提供する。【解決手段】遊技盤ユニット80の遊技領域PEには、作動入球部82,83及び可変入賞ユニット84が配設されている。作動入球部82,83への入球が発生した場合には保留情報が取得され、この保留情報に基づく抽選により大当たり結果となった場合には開閉実行モードへ移行する。開閉実行オードにおいては、阻止状態となっている可変入賞ユニット84が許容状態に切り替わり、当該可変入賞ユニット84への入球が許容される。開閉実行モードには、可変入賞ユニット84への開閉態様が相違する低頻度入賞モードと高頻度入賞モードとが設けられている。低頻度入賞モード対応の開閉実行モードにおいては、右作動入球部83に係る保留情報の数に応じて、遊技球の発射先の報知が切り替わる構成となっている。【選択図】 図6

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2002−78904号公報
上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に向上させることのできる遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
請求項1に記載の発明は、
遊技領域が形成されている遊技盤と、
遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部への入球に基づいて特別情報を取得する特別情報取得手段と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となったことに基づいて遊技状態を通常遊技状態から特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段と、
前記遊技領域に設けられ、入球が不可となる非受入状態及び入球が可能な受入状態に切り替わる可変入球部と、
前記可変入球部への入球に基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出す払出手段と、
前記特別遊技状態となった場合に前記可変入球部を前記非受入状態から前記受入状態に切り替える切替手段と
を備え、
前記切替手段による前記可変入球部の切替態様として、第1切替態様と当該第1切替態様よりも入球が容易な第2切替態様とが設けられており、
前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となっている場合に、遊技者に遊技球の発射先を示唆する示唆手段を備え、
前記示唆手段は、
前記取得情報記憶手段によって記憶されている特別情報の数であって、前記始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報の数が前記所定数に達していない場合に、前記始動入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する手段と、
前記取得情報記憶手段によって記憶されている特別情報の数であって、前記始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報の数が前記所定数に達している場合に、前記可変入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する手段と
を備えていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、
遊技領域が形成されている遊技盤と、
遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部又は第2始動入球部への入球に基づいて特別情報を取得する特別情報取得手段と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となったことに基づいて遊技状態を特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段と、
前記遊技領域に設けられ、入球が不可となる非受入状態及び入球が可能な受入状態に切り替わる可変入球部と、
前記可変入球部への入球に基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
前記特別遊技状態となった場合に前記可変入球部を前記非受入状態から前記受入状態に切り替える切替手段と
を備え、
前記切替手段による前記可変入球部の切替態様として、第1切替態様と当該第1切替態様よりも入球が容易な第2切替態様とが設けられており、
前記第2始動入球部への入球に基づく前記判定は、前記第1始動入球部への入球に基づく前記判定よりも遊技者に有利となるように設定されており、
前記第2始動入球部及び前記可変入球部は、前記第2始動入球部に向けて発射された遊技球は前記可変入球部への入球が不可となり且つ前記可変入球部に向けて発射された遊技球は前記第2始動入球部への入球が不可となるように配置されており、
前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となっている場合に、遊技者に前記第2始動入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する示唆手段を備えていることを特徴とする。
遊技への注目度を好適に向上させることができる。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を前方から見た斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 内枠の構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットの構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットを背面側から見た斜視図である。 内枠の構成を示す背面図である。 パチンコ機の背面図である。 裏パックユニットを示す正面図である。 図6のA−A部分断面図である。 下側可変入賞装置の内部構造を示す概略図である。 右ルートの上流部分を示す概略図である。 右ルートの下流部分を示す概略図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 (a),(b)当否テーブルを説明するための概略図、(c),(d)振分テーブルを説明するための概略図である。 主制御装置のMPUにより実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにより実行される通常処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 下作動口用制御処理を示すフローチャートである。 下作動口用変動開始処理を示すフローチャートである。 右作動口用制御処理を示すフローチャートである。 右作動口用変動開始処理を示すフローチャートである。 各作動口用表示部における変動表示及び確定表示に係る期間を比較した概略図である。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 準備モード用処理を示すフローチャートである。 大入賞口の開閉処理を示すフローチャートである。 (a)出球獲得の流れを示す概略図、(b)持ち球の変化を示す概略図である。 時間短縮モードにおける遊技の流れを示すタイミングチャートである。 操作量と遊技球の流下経路との関係を示す概略図である。 報知・演出制御装置のMPUにて実行される報知態様切替処理を示すフローチャートである。 (a)準備モード用設定処理を示すフローチャート、(b)大当たり用設定処理を示すフローチャートである。 報知態様の切り替わりの様子を示す概略図である。 第2通常遊技状態用設定処理を示すフローチャートである。 報知態様の切り替わりの様子を示す概略図である。 右ルートの変形例を示す概略図である。 (a)当たり種別と変動表示時間との関係を示す概略図、(b),(c)変動表示時間毎の遊技の流れの違いを示した概略図である。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10を正面側から見た斜視図、図3及び図4はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図3では便宜上パチンコ機10における遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とにより構成されている。
図2に示すように、外枠11は長尺状のフレーム材を四辺に連結し構成されるものであって全体として矩形枠状をなすように形成されている。この外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備等に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図3及び図4参照)。
図3及び図4に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
(前扉枠14)
次に、前扉枠14について説明する。図1に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上に鑑みれば、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部にはエラー等の不具合が発生した場合に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音やBGM等などが出力されるスピーカ部29が設けられている(図3参照)。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている(図2参照)。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能及び遊技球発射機構によって発射された遊技球のうち遊技領域PE(図3参照)に到達しなかった遊技球が遊技者に戻された場合に当該排出された遊技球を貯留する受け皿としての機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。なお、遊技球の発射速度は、遊技球発射ハンドル41の操作量(回動量)が大きくなるに従って速くなり、この操作量が遊技者により調整されて所定の量となった場合に遊技球が遊技領域PEへ到達することとなる。また、この操作量を遊技者が調整することで、後述する右ルート及び左ルートへの遊技球の打ち分けが可能となる。
図3に示すように、前扉枠14の背面には、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有してなる。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。
次に、図5を参照して内枠13について詳細に説明する。図5は内枠13の正面図である。なお、図5においても図3と同様に便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
(内枠13)
内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす内枠ベース体50を主体に構成されている。内枠ベース体50の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、内枠ベース体50は外枠11の上枠部に寄せて配置され、外枠11の下枠部と内枠ベース体50との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、内枠ベース体50(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では内枠ベース体50が幕板の上に載ることとなる。なお、幕板と内枠ベース体50との間に相互干渉の防止等を目的として若干のクリアランスを設けてもよい。
内枠ベース体50の前面における回動基端側(図5の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具71,72は軸部を有しており、それら軸部に前扉枠14に設けられた軸受け部が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
内枠ベース体50の回動先端側(図5の右側)には、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が配設されている。施錠装置75は内枠ベース体50の右端部(後述する縦フレーム部材)に沿うようにして上下に延びており、その長手方向(上下方向)に散在して配置された前扉用鉤部材76を有している。内枠ベース体50には前扉枠14の背面に設けられた鉤受け部材49(図3参照)内枠13の正面側に突出させるためのスリットが各前扉用鉤部材76にそれぞれ対応するようにして形成されている。それらスリットを通じて突出した前扉用鉤部材76が、前扉枠14に各前扉用鉤部材76に1対1で対応させて設けられた鉤受け部材49に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置75は、内枠13の後方側に延出する内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11に固定された鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
内枠ベース体50(施錠装置75)には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75の主要部分を構成する施錠ユニット(各鉤部材76,77や連動杆等)とは別体で設けられており、当該施錠ユニットと隣接して配置されている。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右(時計回り)に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを左(反時計回り)に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように構成されている。
内枠ベース体50の中央部分には遊技盤ユニット80を収容する収容凹部51が形成されている。収容凹部は遊技盤ユニット80の外形に合わせて遊技機後方に窪んでおり、遊技盤ユニット80はこの収容凹部51に遊技機前方から嵌まった状態で手動式のロック機構によって固定されている。収容凹部51の底部には、略矩形状の窓孔52が形成されており、この窓孔52を通じて遊技盤ユニット80の背面構成(後述する背面ブロック80b)が内枠13の後方に突出している。なお、この窓孔52については、内枠ベース体50に装着された遊技盤ユニット80によってそのほぼ全域が遊技機前方から覆われた状態となっている。
(遊技盤ユニット80)
以下、図6及び図7に基づき遊技盤ユニット80(特に遊技盤80aの遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図6は遊技盤ユニット80の正面図、図7は遊技盤ユニット80を後方から見た斜視図である。なお、図6においては後述する左ルートを2点鎖線によって例示しており、遊技領域PEにて後述する右ルートに配設された構成の一部については図示を省略している。
遊技盤ユニット80は、透明な合成樹脂材料からなる板材を主体として形成された遊技盤80aと、遊技盤80aの背面側に設けられ、後述する各種遊技機器(可変表示装置、制御装置、可動式の演出機構、発光可能な装飾部材等)がベース体251に搭載されてなる背面ブロック80bとが一体化されてなり(図7参照)、背面ブロック80bの前面部分が遊技盤80aを通じて視認可能となっている。
図6に示すように、遊技盤80aの前面には遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)によって覆われている。ガラスユニット22は、後側のガラスパネル23と遊技盤80aの前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80a(詳しくは板体)は合成樹脂製に限定されるものではなく、木製とすることも可能である。
遊技盤80aには、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、作動入球部82,83(作動口82a,83a)、可変入賞ユニット84、作動ゲート87等が配設されている。一般入賞口81、作動入球部82,83及び可変入賞ユニット84に遊技球が入った場合や作動ゲート87を遊技球が通過した場合には、それら遊技球が各入球部に対応して設けられた検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて例えば所定数の賞球(遊技球の払い出し)等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技盤80aの最下部にはアウト口89が設けられており、各種入球部等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、作動入球部82,83、可変入賞ユニット84への入球を「入賞」とも表現する。
また、遊技盤80aには、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の遊技釘91が植設されているとともに、風車92等の各種部材(役物)が配設されている。これら遊技釘91や風車92等の各種構成によって遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
遊技盤80aの中央には中央開口が形成されている。この中央開口の背後には、背面ブロック80bに属する可変表示ユニット95等が位置しており、遊技機前方から当該中央開口を通じて可変表示ユニット95等を視認可能となっている。
中央開口の周辺に作動入球部82,83や作動ゲート87等の各種入球部が配設されている。以下の説明では、中央開口の下方に配設された作動入球部82を「下作動入球部82」と称し、中央開口の右方に配設された作動入球部83を「右作動入球部83」と称する。
下作動入球部82の下方に上述した可変入賞ユニット84(特別入球装置又は特別入球手段)が配設されている。可変入賞ユニット84には大入賞口が形成され、当該大入賞口を開閉する開閉手段としての開閉機構が設けられている。当該開閉機構は、大入賞口用の開閉部材としてのシャッタを有してなる。シャッタは、遊技球の入球が許容される許容状態(補助状態又は受入状態)と、入球が不可又は困難となる阻止状態(非補助状態又は非受入状態)とに切替可能となっている。また、同シャッタは可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においてはシャッタが閉状態のまま維持され、内部抽選等において開閉実行モード(特別遊技状態)への移行に当選した場合に開状態に切り替えられるようになっている。
詳細については後述するが、開閉実行モードは、大当たり結果や特別当たり結果等となった場合に移行するモードである。当該開閉実行モードにおける大入賞口の開放態様としては、例えば所定期間(本実施の形態においては30sec又は1.8sec)の経過又は所定個数(本実施の形態においては10個)の入賞を1ラウンドとし、このラウンド遊技が所定回数実行されるように設定されている。
開閉実行モードにおける可変入賞ユニット84の開閉制御の態様(以下、入賞モードという)としては、可変入賞ユニット84への入賞の発生頻度が高低相違するようにして高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。
高頻度入賞モードにおいては、開状態となった可変入賞ユニット84は高頻度時間(30sec)が経過することで又は大入賞口への入賞個数が10個となることで閉状態に復帰し、このような開閉動作が高頻度回数(16回又は15回)となるまで繰り返される。これに対して、低頻度入賞モードでは、開状態となった可変入賞ユニット84は低頻度時間(1.8sec)が経過することで又は大入賞口への入賞個数が10個となることで閉状態に復帰し、このような開閉動作が低頻度回数(1回)だけ実行される。
本パチンコ機10では、遊技球発射ハンドル41が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PEに向けて発射されるように遊技球発射機構110が駆動制御される。つまり、遊技球が連続して発射される場合の発射周期が0.6secとなっている。低頻度入賞モード及び高頻度入賞モードの何れについても大入賞口の開放期間が当該発射周期よりも長くなっており、開閉実行モードにおいては可変入賞ユニット84に向けて遊技球を発射することで大入賞口への入賞が発生し得る構成となっている。
次に、可変表示ユニット95について説明する。可変表示ユニット95は、作動入球部82,83への入賞をトリガとして図柄を可変表示(変動表示)する図柄表示装置96を有している。図柄表示装置96は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御される。図柄表示装置96の表示画面96aにおいては、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、大当たりに当選した場合には、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示され、上記開閉実行モードに移行することとなる。なお、図柄表示装置96については必ずしも液晶表示装置である必要はなく、ドットマトリクスや7セグタイプの表示装置であってもよい。
表示画面96aには、上述したように図柄の変動表示(スクロール表示)が行われる第1変動表示領域とは別に、キャラクタ画像等の図柄が変動表示される第2変動表示領域が設けられている。詳細については後述するが、本実施の形態においては、下作動入球部82への入球に基づく遊技回と右作動入球部83への入球に基づく遊技回とが並行して行われる場合がある。このような場合には、一方の遊技結果が第1変動表示領域に表示される図柄によって報知され、他方の遊技結果が第2変動表示領域に表示される図柄によって報知される構成となっている。
遊技盤80aには、中央開口を囲むようにしてセンターフレーム97が設けられている。センターフレーム97は、遊技盤80a(詳しくは板体)に対してその前面側から固定されており、このように固定された状態では遊技盤80aの前面から起立した状態となることで当該センターフレーム97と上記ガラスユニット22との間の隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が図柄表示装置96に衝突することが回避され、且つ遊技領域PEを流下する遊技球の流下経路が可変表示ユニット95(詳しくはセンターフレーム97)を右側から迂回する上記右ルートと、左側から迂回する上記左ルートに大別されている。
上述した下作動入球部82及び可変入賞ユニット84は左ルートに配置されており、右ルートを流下する遊技球については下作動入球部82及び可変入賞ユニット84への入球が回避される。つまり、下作動入球部82及び可変入賞ユニット84への入賞による恩恵を享受するには、左ルートに向けて遊技球を発射する必要がある。なお、一般入賞口81についても左ルートに配設されており、右ルートを流下する遊技球のそれら一般入賞口81への入賞が回避されている。
上述した右作動入球部83及び作動ゲート87は右ルートに配置されており、左ルートを流下する遊技球についてはそれら右作動入球部83及び作動ゲート87への入球が回避される。詳細については後述するが、遊技者にとって有利な流下経路(右ルート/左ルート)は遊技の状況に応じて変わる構成となっており、遊技者は遊技状況に応じて遊技球の流下経路を右ルート/左ルートから選択することで遊技を有利に進めることができる。このように、遊技への積極的な参加を促すことにより、遊技の単調化を抑制している。
センターフレーム97の下部を構成している枠部の上面には、遊技球が左右に転動可能なステージ部が形成されている。センターフレーム97の左枠部に形成された流入口から流入した遊技球は、同じくセンターフレーム97に形成されたワープ通路を通じてステージ部上に排出される。ステージ部については、当該ステージ部に到達した遊技球が比較的下作動口82aへと流入しやすくなるように構成されており、このステージ部上での遊技球の動きに対する遊技者の注目度向上に貢献している。
遊技盤80aにおける右側の端部(後述する遊技盤ユニット80の回動先端部)には後述する誘導レール100とともに遊技領域PEを区画形成する遊技領域区画部材98が配設されている。遊技領域区画部材98には、主表示ユニット94が配置されているだけでなく、上記センターフレーム97とともに右ルートを流下する遊技球用の球通路を形成する機能が付与されている。右ルートにおいて当該球通路よりも上流側に位置する部分(右ルートの入口部分)には、誘導レール100に沿って飛翔した遊技球が衝突する返しゴム99が配設されている。返しゴム99は緩衝部材であり、当該返しゴム99に衝突した遊技球はその勢いが弱められた後、上記球通路に流入することとなる。
上記球通路は、隙間を隔てて相対向する遊技領域区画部材98の壁面とセンターフレーム97の壁面とによって区画形成されている。この球通路の横幅は同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できない大きさとなっており、当該球通路にて遊技球の追い越しが発生することが回避されている。
次に、主表示ユニット94について補足説明する。主表示ユニット94は遊技領域区画部材98に埋設されており、その一部がガラスユニット22と対向するように配置されている。この対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示ユニット94については、後述する主制御装置に電気的に接続されており、主表示部Dの表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
主表示部Dは、下作動入球部82(下作動口82a)への入賞に基づいた抽選結果を表示する下作動入球部用表示部(以下、下作動口用表示部DLともいう)と、右作動入球部83(右作動口83a)への入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する右作動入球部用表示部(以下、右作動口用表示部DRともいう)とを有している。
下作動口用表示部DLでは、下作動入球部82への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動入球部82への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下作動入球部82への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、下作動口用表示部DLにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
右作動口用表示部DRでは、右作動入球部83への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、右作動入球部83への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。右作動入球部83への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、右作動口用表示部DRにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
ここで、いずれかの作動入球部82,83への入賞に基づいて、対応する作動口用表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止され→停止表示された結果が所定の確定時間に亘って継続される(確定表示が終了する)までが遊技回の1回に相当する。つまり、本実施の形態における1遊技回の実行時間は、主表示部D(作動口用表示部DL,DR)における絵柄の変動表示時間と確定表示時間との和となるように設定されている。
本実施の形態においては、下作動入球部82に係る遊技回と右作動入球部83に係る遊技回とが並行して行われ得る(例えば同時進行する)構成となっている。例えば、作動入球部82,83のうち一方に係る遊技回中に他方への入球が発生した場合には、一時的に両方の作動入球部82,83に係る遊技回が進行することがある。なお、詳細については後述するが、同時進行中の2つの遊技回のうち先に終了する一方の遊技回が開閉実行モードへの移行結果に対応している場合には、当該遊技回が終了する際に他方の遊技回についても強制的に終了されることとなる。
因みに、本実施の形態にて作動入球部用表示部に停止表示される絵柄については多様となっており、その絵柄を目視で確認することで、後述するどの種類の大当たりに当選したかを判別することが困難となっている。但し、このような工夫については必須の構成ではなく、大当たりの種別を容易に判別できるように停止表示される絵柄の種類を減らすことも可能である。
主表示ユニット94の主表示部Dには上記作動口用表示部DL,DR以外に、下作動口用の保留数表示部及び右作動口用の保留数表示部が設けられている。下作動口用の保留数表示部は、下作動口82aに対応しており遊技球が下作動口82aに入賞した回数は最大4回まで保留され下作動口用の保留数表示部の点灯によってその保留数が表示されるようになっている。右作動口用の保留数表示部は、右作動口83aに対応しており、遊技球が右作動口83aに入賞した回数は最大4回まで保留され右作動口用の保留数表示部の点灯によってその保留数が表示されるようになっている。
以上詳述した主表示部Dについては、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部の前方を遊技球が移動することが回避されているため、その視認性が担保されている。
再び図5を用いて内枠13の構成について説明すれば、内枠ベース体50における遊技盤ユニット80の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。
(遊技球発射機構110)
遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が内枠ベース体50に固定されることで、同内枠ベース体50に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤80a側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112には断面略V字状の溝部が形成されており、その溝状部分に遊技球が嵌ることにより当該遊技球の前後位置が規定されるように構成されている。
発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤80a側、詳しくは遊技盤80aに装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技盤80a(詳しくは板体の前面)に固定された遊技領域区画部材98とともに遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤80aにおいて出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。つまり、遊技領域PEへと遊技球を届けるようにして遊技球を発射した場合には誘導通路103において外レール102に沿った領域が実質的に遊技球が通過する通過領域(通過経路)を構成し、内レール101に沿う領域については実質的に遊技球が通過しない領域となる。
同図5に示すように、誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技盤80aの下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技盤80aの下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤80aの下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分104と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路が配設されている。ファール球通路は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路内に入ることとなる。ファール球通路は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
遊技盤80aの左端部には外レール102を側方から覆うようにしてレールカバー107が設けられている。遊技盤ユニット80については、製造時やメンテナンス作業時に単体で取り扱われることが多く、この際に外レール102が遊技台等に衝突し得る。レールカバー107はこのような事情に鑑みて搭載された部材であり、外レール102が上記要因等によって変形することを防止する保護機能が付与されている。
内枠ベース体50において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には内枠ベース体50を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、内枠ベース体50に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニットの受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
内枠ベース体50において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124は本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢されており、前扉枠14が開放された場合には、この付勢力によって各開閉部材124が閉状態となることで、各通路122,123からの遊技球の脱落が回避されることとなる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路とが連通する。
次に、図7及び図8に基づき内枠13(内枠ベース体50及び遊技盤ユニット80)の背面構成について説明する。図8は内枠13の背面図である。
図8に示すように内枠ベース体50の背面における回動基端側(図8の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、内枠ベース体50の背面には、裏パックユニット15を閉じた状態で同内枠ベース体50に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
既に説明したように内枠ベース体50における収容凹部(遊技盤収容部)51の底部分には内枠ベース体50の厚さ方向に貫通し同内枠ベース体50の背面側に開放された窓孔52が形成されており、その窓孔52が収容凹部51に収容された遊技盤ユニット80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤ユニット80(背面ブロック80b)の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は窓孔52を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、遊技盤ユニット80の背面の構成について説明する。
既に説明したように遊技盤80aの背面には、背面ブロック80bが取り付けられている。図7に示すように、背面ブロック80bは、遊技盤80a側に開放された略箱状のベース体251を有してなり、このベース体251が遊技盤80aの背面に固定されることで、遊技盤80aと背面ブロック80bとが一体化されている。
ベース体251の前面側は、可動式の演出機構や発光可能な装飾部材等の配置領域となっており、その背面側はそれら各種構成を制御する制御装置や上記可変表示ユニット95(図柄表示装置96)の配置領域となっている。
より具体的には、ベース体251の一部が内枠ベース体50の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置96(図6参照)と、その図柄表示装置96を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置96及び表示制御装置は前後方向(内枠ベース体50の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、ベース体251の背面部には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置143が搭載されている。
報知・演出制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声の出力やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス141に収容されて構成されている。
報知・演出制御装置143の下方には、ベース体を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤ユニット80(詳しくは背面ブロック80b)の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
ベース体251の前面部において遊技盤80aの背面下部と対向している部分には、前記一般入賞口81,作動口82a,83a、可変入賞ユニット84の遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路(図示略)が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤ユニット80の下方に集合する構成となっている。つまり、ベース体251には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤ユニット80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤ユニット80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口89についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口89を介して排出通路内に導出される。
また、背面ブロック80bを構成するベース体251には、上述した各入球部用の検知センサとして、上記一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する一般入賞口用検知センサと、作動入球部82,83に入った遊技球を検知する作動口用検知センサとが装着されており、それら各種検知センサによって入賞検知機構が構成されている。これら各種検知センサは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各検知センサから検知情報(検知信号)が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図9及び図10に基づき裏パックユニット15について説明する。図9はパチンコ機10の背面図、図10は裏パックユニット15の正面図である。
図9に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パックユニット15の本体部としての裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は、透明性を有する合成樹脂により成形されており、図10に示すように払出機構部202等が取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有してなる。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット95を囲むのに十分な大きさを有する(図9参照)。
ベース部211には、外部出力端子板213が設けられている。外部出力端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータ)に対して各種信号が出力される。また、図10に示すように、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部が形成されており、固定レバー134が挿通部に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の側方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されている。電源・発射制御基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。具体的には、遊技球発射機構110を構成しているソレノイド111の駆動制御や球送装置113の駆動制御が実行される。
また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。一方、主制御装置162に設けられたRAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
これら各種スイッチについては、遊技機主部12(内枠13)を開放して内枠13の背面部を露出させることで遊技機正面側から操作可能となる。一方で、上記施錠装置75によって遊技機主部12の開放が規制されている状態では、遊技機正面側からそれら各種スイッチを操作することができない。つまり、上記各種スイッチについては遊技機主部12を閉じた状態では操作されにくくなっており、施錠装置75用のキーを所有していないもの(例えば不正行為者)による遊技機正面側からの操作を困難なものとしている。
既に説明したように、本実施の形態においては、遊技状況に応じて遊技球の打ち分け(左ルート/右ルート等)を行うことにより、遊技者に有利となるようにして遊技が進むようになっていることを特徴の1つとしている。以下、遊技球の打ち分けに係る構成、具体的には遊技球発射ハンドル41及び各ルートに配設された入球部等の各種構成について補足説明する。
(遊技球発射ハンドル41)
図1,図2等に示したように、遊技球発射ハンドル41は、前扉枠14から前方に突出して設けられたハンドルベース42と、当該ハンドルベース42によって回動可能に保持され遊技球の発射操作に際して回動操作される回動操作部材43とを有してなり、ハンドルベース42が前扉枠14に固定されることにより当該前扉枠14に一体化されている。
回動操作部材43は、その外殻を構成する外環部と、ハンドルベース42に対する取付部を構成する内環部とを有している。外環部には、内環部とは反対側に向けて隆起した指掛け操作部44が複数形成されている。このように、回動操作部材43に指掛けを許容する部位を設けることにより、回動操作部材43の回動操作の容易化が図られている。
パチンコ機10の正面視にて回動操作部材43の時計周り方向における回動操作量が所定量になった場合には、ハンドルベース42によってそれ以上の回動操作が阻止されることとなる。ハンドルベース42には付勢部材(詳しくはバネ)が内蔵されており、この付勢部材によって回動操作部材43がパチンコ機10の正面視にて反時計周り方向に付勢されている。非操作時においては回動操作部材43が当該付勢部材の付勢力によって回動範囲内の所定の位置(以下、初期位置という)に待機した状態となっている。
ハンドルベース42には、回動操作部材43の回動操作量を検知するためのギア部品及び可変抵抗器が設置されており、同可変抵抗器に関しては電源・発射制御装置243に対して電気的に接続されている。回動操作部材43が回動操作された場合には、ギア部品の回転に応じて可変抵抗器の抵抗値が変化することとなる。そして、その抵抗値が電源・発射制御装置243に出力されることで、当該電源・発射制御装置243にて回動操作量が把握される構成となっている。
また、ハンドルベース42には、回動操作部材43を操作した状態において遊技球の発射を停止させる発射止めスイッチと、発射止めスイッチの操作状態を検知するプッシュセンサとが設置されている。プッシュセンサの検知信号が電源・発射制御装置243に出力されることで、当該電源・発射制御装置243にて発射止めスイッチが操作されているか否かが把握される。
さらには、ハンドルベース42には回動操作部材43に手が触れていることを検知するタッチセンサが内蔵されている。このタッチセンサは電源・発射制御装置243に対して電気的に接続されており、当該タッチセンサからの検知信号が電源・発射制御装置243に出力されることで、当該電源・発射制御装置243にて回動操作部材43に手が触れられているか否か、すなわち操作が行われているか否かが把握される。
次に、遊技を行う際の遊技球発射ハンドル41の操作について簡単に説明する。遊技者は、回動操作部材43を回動操作することで、遊技球の発射速度の調節を行う。具体的には、遊技球発射ハンドル41に内蔵された付勢部材の付勢力に抗して回動操作部材43を(遊技機正面視における時計回り方向に)回動操作することで遊技球の発射速度が大きくなり、付勢方向(遊技機正面視における反時計回り方向)に戻すことで遊技球の発射速度が小さくなる。以下、遊技球の発射速度が大きくなる方向を増加方向、遊技球の発射速度が小さくなる方向を減少方向として区別する。
回動操作部材43の回動操作量に基づき可変抵抗器の抵抗値が変化し、その抵抗値が電源・発射制御装置243に出力される。電源・発射制御装置243においては、その抵抗値に基づいて遊技球発射機構110(詳しくはソレノイド111)における遊技球の発射速度が設定される。こうして所定の速度にて遊技球発射機構110から打ち出された遊技球は、図6に示した誘導通路103を経て、当該誘導通路103の出口部分105を通過することで遊技領域PEに到達する。
遊技領域PEに到達した遊技球は、釘部材93等によって流下経路が適度にばらつきながら、作動口83a,83b等の入球部に向けて案内されやすくなっている。図6に示したように釘部材93等は遊技領域PEに適度に分散されて配置されており、遊技球の勢い等により、入球部に向かって案内される頻度が変化し得る。このような遊技球の流下経路の変化は、専ら遊技球の発射速度(すなわち到達位置)に依存している。例えば、作動口83a,83bへの遊技球の入賞をトリガとして大当たり等の判定がなされるため、より多くの遊技球を作動口83a,83bへ導くべく上述した遊技球の発射速度の調節が行われることとなる。
回動操作部材43の回動操作量を調節し所望とする発射速度を実現できた後には、その回動位置(操作位置)から回動操作部材43がずれないように当該回動操作部材43が保持される。これにより、所望とする発射速度を維持した状態で遊技を継続することができる。仮に、遊技中に遊技球発射ハンドル41から手を離す等した場合、付勢部材の付勢力によって、回動操作部材43は初期位置に復帰する。このため、再遊技に際しては、上述した回動操作部材43の操作(発射速度の調節)が再度行われることとなる。
(可変入賞ユニット84)
次に、図11を参照して、左ルートに配設された可変入賞ユニット84に係る構成について補足説明する。図11は図6のA−A線部分断面図である。
遊技盤80aにおける中央開口の左側〜下側となる部分には、左ルートが形成されており、遊技盤80aにおいて当該左ルートの最下流位置(詳しくは作動入球部82,83の下側となる位置)には開口部88が設けられている。開口部88は遊技盤80aの厚さ方向に貫通しており、この開口部88に対して遊技機前方から可変入賞ユニット84が嵌まっている。このようにして可変入賞ユニット84が配置された状態では、当該可変入賞ユニット84の主要部分を構成し且つ遊技盤80aに対する取付部としての機能が付与されたベース体300により当該開口部88が覆われている。
ベース体300は、開口部88の縁部に沿うように形成されたハウジング301を備えている。ハウジング301は遊技盤80aの前面と平行となるように形成された平板部と当該平板部から遊技機後方に膨出する膨出部とを有している。平板部が遊技盤80aの前面に対して当接した状態で同遊技盤80aにネジ止めされることにより、可変入賞ユニット84が遊技盤80aに一体化されている。
ハウジング301には、略平板状のカバー302が遊技機前方から固定されている。カバー302は透明な合成樹脂材料からなり、当該カバー302を通じてその後方を視認可能となるように構成されている。カバー302は、その外形がハウジング301の外形とほぼ同一となるように形成されており、ハウジング301の前面(平板部)と隙間を隔てて対向している。平板部とカバー302との隙間寸法は、遊技球の直径寸法よりも大きくなるように形成されており、これら平板部及びカバー302によって挟まれた領域が、左ルートの一部を構成する球通路310となっている。球通路310の通路幅(上記隙間寸法)等は同一箇所を複数の遊技球が同時に通過しないように規定されている。
球通路310は、縦方向に延びており、その通路方向に並べて複数(詳しくは2つ)の可変入賞装置85,86が配設されている。これら可変入賞装置85,86の基本構成については共通となっている。そこで、以下の説明では両可変入賞装置85,86の共通点について説明し、その後、両可変入賞装置85,86の相違点について説明する。
可変入賞装置85,86は球通路310の奥壁部に形成された大入賞口331,351を有している。大入賞口331,351は奥壁部の厚さ方向(前後方向)に貫通しており、球通路310の通路方向と交差する方向(横方向)に延びる略矩形状(横長状)をなしている。ハウジング301には、大入賞口331,351への遊技球の流入を許容する開状態(許容状態)と、流入が不可となる閉状態(阻止状態)とに切替可能なシャッタ332,352が取り付けられている。
シャッタ332,352は、大入賞口331,351に合わせて横長状をなしており、下端部が回動可能に軸支されていることで前後に回動可能となっている。ハウジング301には、シャッタ332,352を駆動させる駆動部333,353(詳しくはソレノイド)が配設されている。駆動部333,353は主制御装置162に電気的に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。駆動部333,353が動作することにより、シャッタ332,352が上記軸支部分を中心に(下端部を基端として)回動して開位置/閉位置に配置されることにより、可変入賞装置85,86が上記許容状態/阻止状態に切り替わることとなる。つまり、主制御装置162は、可変入賞装置85,86用の駆動制御手段として機能している。
シャッタ332,352は、阻止状態においては大入賞口331,351を覆うとともに球通路310(上流側通路311)への突出が抑えられ、許容状態においては大入賞口331,351を開放するとともに球通路310へ突出する。シャッタ332,352が球通路310に突出することにより、当該球通路310が寸断され、球通路310に沿った遊技球の流れ(落下)が妨げられることとなる。シャッタ332,352が球通路310に突出している許容状態では、球通路310を落下する遊技球がシャッタ332,352に当たることで、遊技機後方に移動し、大入賞口331,351へ流入することとなる。
なお、球通路310については、その途中位置(詳しくは上側の可変入賞装置85の前方となる位置)にて後方にオフセットするオフセット部が設けられており、可変入賞装置85,86に到達する遊技球が球通路310において奥壁部に沿って移動するように工夫されている。
ハウジング301において大入賞口331,351の奥側には、各大入賞口331,351に連通するようにして流入通路334,354が形成されている。流入通路334,354の途中位置には、遊技球を検知する検知センサ335,355が配設されている。検知センサ335,355は主制御装置162に電気的に接続されており、主制御装置162においてはこれら検知センサ335,355からの検知情報(検知信号)に基づいて、各可変入賞装置85,86への入球(入賞)を個別に把握する構成となっている。そして、これら可変入賞装置85,86への入球が発生した場合には、所定数(本実施の形態においては15個)の遊技球の払い出しが行われることとなる。
次に、上側の可変入賞装置85(以下、上側可変入賞装置85と称する)と、下側の可変入賞装置86(以下、下側可変入賞装置86という)との相違点について説明する。上側可変入賞装置85に設けられた流入通路334は遊技盤80aの背面側に設けられた回収通路に直結しており、上側可変入賞装置85に流入した遊技球はそのまま回収通路へと移動する。これに対して、下側可変入賞装置86に設けられた流入通路354と回収通路の間には振分部が介在しており、この振分部にて特典付与の可否が決定される構成となっている。以下、図12を参照して、この振分部に係る構成について補足説明する。図12は下側可変入賞装置86の内部構造を示す概略図である。
流入通路354は振分通路361に連結されており、流入通路354に流入した遊技球は検知センサ355を通過した後に振分通路361へと移動する。振分通路361は、その下流部分が第1下流側通路365と第2下流側通路366とに分岐している。この分岐部分には、流路(遊技球の移動先)を第1下流側通路365/第2下流側通路366に切り替える通路切替部材381が配設されている。これら、振分通路361及び通路切替部材381はハウジング301及びカバー302を通じて遊技機前方から視認可能となっており、目視によって遊技球の振り分けの様子を把握できる構成となっている。
通路切替部材381用の駆動手段を構成する切替部材用駆動部(詳しくはソレノイド)382は主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて励磁状態/非励磁状態に切り替わる構成となっている。切替部材用駆動部382が非励磁状態となっている場合には通路切替部材381が待機状態(非案内状態:実線参照)となり、振分通路361を通過する遊技球が第1下流側通路365に流入する。これに対して、切替部材用駆動部382が励磁状態となっている場合には通路切替部材381が稼働状態(案内状態:二点鎖線参照)となり、振分通路361を通過する遊技球が第2下流側通路366に流入する。
第1下流側通路365の出口部分には、当該第1下流側通路365へ流入した遊技球を検知する(詳しくは同第1下流側通路365における第1検知領域DE1を通過する遊技球を検知可能な)第1検知センサ375が設けられている。第1検知センサ375は主制御装置162に対して電気的に接続されており、当該第1検知センサ375からの検知信号(検知情報)が主制御装置162に入力される。これにより、第1検知領域DE1における遊技球通過の有無、すなわち第1下流側通路365への入球の有無を主制御装置162にて把握することが可能となっている。
第2下流側通路366の出口部分には、当該第2下流側通路366へ流入した遊技球を検知する(詳しくは同第2下流側通路366における第2検知領域DE2を通過する遊技球を検知可能な)第2検知センサ376が設けられている。第2検知センサ376は主制御装置162に対して電気的に接続されており、当該第2検知センサ376からの検知信号(検知情報)が主制御装置162に入力される。これにより、第2検知領域DE2における遊技球通過の有無、すなわち第2下流側通路366への入球の有無を主制御装置162にて把握することが可能となっている。
下側可変入賞装置86に流入した遊技球は先ず上流側の検知センサ355によって検知され、その後、下流側の第1検知センサ375又は第2検知センサ376によって検知される。既に説明したように上流側の検知センサ355によって下側可変入賞装置86への入球が検知されると、予め定められた数の遊技球が当該入球に応じて払い出される。このように、上流/下流の各検知センサ355,375,376のうち上流側の検知センサ355による検知結果にもとづいて遊技球の払出しを行う構成とすることにより、払出しの迅速化を図っている。
下側可変入賞装置86へ流入した遊技球の数は上流側の検知センサ355及び下流側の検知センサ375,376によって検知され、それら各検知センサ355,375,376によって検知された遊技球の数を比較することにより振分通路361内に遊技球が残存しているか否かを特定可能となっている。但し、このようにして上流・下流にそれぞれ検知センサを設ける必要は必ずしもなく、上流側の検知センサ305については省略することも可能である。
本実施の形態においては、特別当たり結果となった場合に、下側可変入賞装置86が開放される。ここで、特別当たり結果に対応した開閉実行モードにおけるシャッタ352及び通路切替部材381の動作について説明する。なお、詳細については後述するが、特別当たり結果には、下側可変入賞装置86に入った遊技球の流入先が第1下流側通路365となるように設定された第1特別当たり結果と、下側可変入賞装置86に入った遊技球の流入先が第2下流側通路366となるように設定された第2特別当たり結果とが設けられている。
特別当たり結果となった場合には、可変入賞駆動部353が駆動することによりシャッタ352が阻止状態から許容状態に切り替わり、これと同期して切替部材用駆動部382が駆動することにより通路切替部材381が非案内状態から案内状態に切り替わる。
シャッタ352が阻止状態に復帰するタイミングについては、何れの特別当たり結果であっても同様であるものの、切替部材用駆動部382が非案内状態に復帰するタイミングについては特別当たり結果の種類によって異なる構成となっている。
第1特別当たり結果である場合には、通路切替部材381が案内状態に切り替わってから第1切替期間が経過したタイミングで当該通路切替部材381が非案内状態に復帰する。第1切替期間は、下側大入賞口351に入った遊技球が分岐箇所に到達するまでに要する所要期間よりも短くなっている。このため、第1特別当たり結果にて下側可変入賞装置86に入った遊技球は、第1下流側通路365及び第2下流側通路366のうち第1下流側通路365に流入することとなる。
これに対して、第2特別当たり結果である場合には、通路切替部材381が案内状態に切り替わってから第2切替期間が経過したタイミングで当該通路切替部材381が非案内状態に復帰する。第2切替期間は、上記所要期間よりも長く、詳しくはシャッタ352の開放期間よりも長くなっている。このため、第2特別当たり結果にて下側可変入賞装置86に入った遊技球は、第1下流側通路365及び第2下流側通路366のうち第2下流側通路366に流入することとなる。
詳細については後述するが、本実施の形態においては第2下流側通路366への入球を契機として、上側可変入賞装置85を開閉対象とする開閉実行モードへ移行する構成となっている。上側可変入賞装置85については、下側可変入賞装置86よりも入球が容易であり、下側可変入賞装置86が開放されることで多くの遊技球を獲得できるチャンスとなる。このように、第1下流側通路365よりも第2下流側通路366の方が遊技者に有利であり、第1特別当たり結果よりも第2特別当たり結果の方が得られる特典が多くなるように差別化されている。
(右ルート)
次に、図13及び図14を参照して、右ルートに係る構成について補足説明する。図13は右ルートの上流部分を示す概略図、図14は右ルートの下流部分を示す概略図である。
右ルートにおける最上流部分(左ルートとの分岐箇所)と遊技領域区画部材98(返しゴム99)との間となる部分は、外レール102及びセンターフレーム97によって区画された通路状をなしている。具体的には、センターフレーム97の外壁部分にて遊技機上方を向いている外壁部97aと外レール102にて遊技領域PE側を向いている内面102aとは、遊技球の直径寸法よりも大きな隙間を隔てて相対向しており、これら内面102a及び外壁部97aによって1条の球通路401が区画形成されている。球通路401の通路幅(外壁部97aと内面102aとの隙間)は遊技球の直径寸法の2倍よりも小さく抑えられており、当該球通路401にて同一箇所を複数の遊技球が同時に通過しないように制限されている。
外レール102において誘導通路103の出口部分105よりも先側となる部分(遊技領域PEを区画形成している部分)については、遊技領域PEの外側(詳しくは上方)に凸となる円弧状をなしている。遊技球発射機構110から発射された遊技球にある程度の勢いがある場合には、当該遊技球に働く遠心力によって同遊技球が外レール102に接触した状態を維持しながら移動することとなる。どの時点(位置)で遊技球が外レール102から離れるかについては、遊技球の発射速度に依存している。つまり、遊技球の発射速度が遅ければ遊技球は早期に外レール102から離れることとなり、遊技球の発射速度が速ければ遊技球は外レール102に沿って移動する距離が長くなる。
外レール102に沿って移動している遊技球に働く遠心力よりも当該遊技球に作用する重力の方が大きくなることにより、遊技球が外レール102から離れる。この離脱位置に応じて遊技球の流下経路が左ルート/右ルートに大別されることとなる。但し、右ルートへ遊技球を到達させる際に操作量の微調整等が必要になってしまうと、左右のルートを用いた遊技多様化によって遊技への積極的参加を促すことができる反面、遊技者に調節操作が煩わしとの印象を与える可能性を否定できない。そこで、少なくとも回動操作量が最大となっている場合には、当該遊技球が外レール102に沿って右ルートへ到達するように構成することで、上述した印象の低下を抑制している。
但し、回動操作量が最大となっている場合には遊技球の発射速度も最大となる。遊技球が過度な勢いを維持したまま流下することは右ルートに配設された作動ゲート87等の各種遊技部品の保護を図る上で好ましくない。そこで、外レール102に沿って移動する遊技球は上記返しゴム99に到達することで、その勢いが弱められることとなる。
ここで、遊技球の発射速度が調節可能であるため、発射速度によっては右ルート(球通路401)に流入する場合であっても上記返しゴム99に当たるまで外レール102に接触した状態が維持されるとは限らない。つまり、返しゴム99に到達する前に当該外レール102から離れる可能性がある。遊技球が返しゴム99に到達する前に外レール102から離れた場合には、当該遊技球がセンターフレーム97の外壁部97aに載り、例えば当該外壁部97aに沿って移動することとなる。
センターフレーム97の外壁部97aについても外レール102と同様に上側に凸となる円弧状をなしており、返しゴム99に近づくに連れて低くなるように下っている。遊技球が当該外壁部97aに遊技球が載った場合には、当該遊技球は自重等によって外壁部97aに沿って上記返しゴム99へ移動(転動)するように構成され、当該外壁部97a上にて遊技球が停留することを回避している。
本実施の形態に示す右ルートは、返しゴム99に到達した遊技球が通過する外ルート(外通路部451)と、外壁部97a上を転動した遊技球が流入する内ルート(内通路部453)と、それら両ルートの間に設けられた中ルート(中通路部452)とに分岐している。右ルートへ到達した遊技球については、その移動速度に応じてそれら各通路部451〜453の何れかを通過することとなる。
これら各通路部451〜453の入口部分451a〜453aは上方に開放されており、外レール102に沿った遊技球の移動方向に、内通路部453の入口部分453a→中通路部452の入口部分452a→外通路部451の入口部分451aの順となるようにして並んでいる。つまり、移動速度が所定速度となっている遊技球については中通路部452へ流入し、移動速度が所定速度よりも速い遊技球については外通路部451へと流入し、移動速度が所定速度よりも遅い遊技球については内通路部453へと流入する。
図14に示すように、中通路部452の出口部分452bの下方には上記右作動入球部83が配置されている。中通路部452の出口部分452bから流出した遊技球のほとんどが右作動入球部83に入球し、当該右作動入球部83を通じて上記回収通路へ案内される。右作動入球部83を素通りした遊技球については、そのままアウト口89に向かい、他の入球部への入球が回避されることとなる。右作動入球部83への入球が発生した場合には、当該入球を契機として大当たりや特別当たりの抽選がなされる。
右作動入球部83への入球が発生した場合には、1個の賞球が払い出される構成となっている。狙い先を中ルートに固定した状態では、発射された遊技球のほとんどが右作動入球部83に入球することとなる。しかしながら、それによって払い出される遊技球の数は1つであり且つ他の入球部への入球は発生せず、更には詳細については後述するが変動表示時間が過度に長くなって開閉実行モードへの移行が抑えられることにより、遊技者の持ち球は徐々に減ることとなる。
外通路部451の出口部分451bの下方には上記作動ゲート87が配置されている。外通路部451の出口部分451bから流出した遊技球のほとんどが作動ゲート87を通過することとなる。作動ゲート87を通過した遊技球については、そのほとんどがそのままアウト口89へ向かうものの、当該作動ゲート87を通過した遊技球の一部については右作動入球部83に入球し得る構成となっている。なお、作動ゲート87については入球に基づく賞球は発生しない。
ここで、作動ゲート87の役割について補足説明する。本実施の形態においては、大当たり結果となった場合又は上記有利入球部366への入球が発生した場合には、上側可変入賞装置85を開閉対象とした開閉実行モードへ移行する。この開閉実行モードの前段階として準備モードが設けられている。準備モード中は開閉実行モードの開始が回避され、当該準備モード中に作動ゲート87への入球が発生したことを契機として上側可変入賞装置85を開閉対象とした開閉実行モードが開始される。言い換えれば、上側可変入賞装置85を開閉対象とした開閉実行モードを開始させるには、作動ゲート87への入球が必要となっている。当該開閉実行モードへの移行条件成立から作動ゲート87を遊技球が通過するまでの期間は、遊技者の発射操作等に依存し、当該開閉実行モード開始までの期間が様々に変化し得る。因みに、準備モード中以外は、作動ゲート87への入球が無効となり、作動ゲート87への入球に基づいて開閉実行モードへ移行することはない。
内通路部453の出口部分453bから流出した遊技球については、そのほとんどがそのままアウト口89に向かう。詳しくは、作動ゲート87の通過については回避されているものの、右作動入球部83への入球については発生の余地がある。
右作動口83aを狙って遊技球を発射する場合には、発射速度の調整が必要となる。この場合、上記所定速度を上回る速度から徐々に発射速度を下げようとすれば、調整過程で発射された遊技球の多くは外通路部451を経由して作動ゲート87に流入することとなる。これに対して、上記所定速度を下回る速度から徐々に発射速度を上げようとすれば、調整過程で発射された遊技球の多くは内通路部453を経由してそのまま遊技領域PEから排出されることとなる。
(パチンコ機10の電気的構成)
次に、図15のブロック図を参照してパチンコ機10の電気的構成について説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、MPU602が搭載されている。MPU602は、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM603と、そのROM603内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM604と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU602が有する機能の一部、例えば、ROM603の機能やRAM604の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板605、払出制御装置242及び各種検知センサなどが接続されている。停電監視基板605には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU602には停電監視基板605を介して電力が供給される。
各種検知センサの一部として、一般入賞口81への入球を検知する検知センサ391a、下作動入球部82(下作動口82a)への入球を検知する検知センサ391b、右作動入球部83(右作動口83a)への入球を検知する検知センサ391c、作動ゲート87への入球を検知する検知センサ391d、上側可変入賞装置85(上側大入賞口331)への入球を検知する検知センサ335、下側可変入賞装置86(下側大入賞口351)への入球を検知する検知センサ355、外れ用入球部である第1下流側通路365への入球を検知する第1検知センサ375、有利入球部である第2下流側通路366への入球を検知する第2検知センサ376が接続されており、主制御装置162のMPU602において各入球部への入球判定(入賞判定)が行われる。また、MPU602では、作動入球部82,83(作動口82a,83a)への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行する。
MPU602の出力側には、停電監視基板605、払出制御装置242及び報知・演出制御装置143が接続されている。払出制御装置242や報知・演出制御装置143には、例えば、上述した作動入球部82,83等の入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。これらの賞球コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア625が参照される。
具体的には、一般入賞口81への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口82aへの入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、右作動口83aへの入賞を特定した場合には1個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上側可変入賞装置85又は下側可変入賞装置86への入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。払出制御装置242においては受信した賞球コマンドに基づいて賞球の払い出しを行う。報知・演出制御装置143においては受信した賞球コマンドと受信時の遊技状態等に応じて賞球が発生した旨(詳しくは今回の賞球数や総賞球数)の報知を行う場合がある。
報知・演出制御装置143には、主制御装置162から変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア625が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU602の出力側には、上側可変入賞装置85のシャッタ332を開閉動作させる可変入賞駆動部333、下側可変入賞装置86のシャッタ352を開閉動作させる可変入賞駆動部353及び通路切替部材381を切替動作させる切替部材用駆動部382、主表示ユニット94等が接続されている。主制御基板601には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU602は各種駆動部の駆動制御を実行する。
例えば、低頻度入賞モード対応の特別遊技状態(開閉実行モード)においては下側可変入賞装置86を開閉すべくMPU602において可変入賞駆動部353の駆動制御が実行され、且つ遊技球の流下先を規定すべく切替部材用駆動部382の駆動制御が実行される。高頻度入賞モード対応の特別遊技状態(開閉実行モード)においては上側可変入賞装置85を開閉すべくMPU602において可変入賞駆動部333の駆動制御が実行される。また、PU602によって主表示ユニット94の主表示部Dの表示制御が実行される。
さらには、MPU602の出力側に外部出力端子板213が接続されており、この外部出力端子板213を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に対して各種入球部への入球情報や大当たり等の抽選結果に関する情報が出力される。これにより、ホールコンピュータHCにてパチンコ機10の状態等を把握することが可能となっている。
停電監視基板605は主制御基板601と電源・発射制御装置243とを中継しており、同停電監視基板605には電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する機能が付与されている。払出制御装置242は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板601や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置143は、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられたランプ部26〜28やスピーカ部29等を駆動制御するとともに、表示制御装置710を制御するものである。
表示制御装置710では、報知・演出制御装置143から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置96の表示制御を実行する。この場合に、報知・演出制御装置143では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置96における図柄の変動表示態様(例えばリーチ発生の有無及びリーチ演出の内容等)や図柄の停止表示態様(変動表示の終了に伴い最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類)を決定する。
ここで、図柄表示装置96の表示内容について説明する。表示制御装置710のキャラクタROMには、「1」〜「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータと、数字が付されていない副図柄のデータとが記憶されている。
図柄表示装置96の表示画面96a(詳しくは表示画面96aにおける第1変動表示領域)には、左・中・右の3つの図柄列が設定されている。各図柄列は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面96aでは、これら各図柄列の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、上から下)にスクロールするように変動表示される。
左図柄列には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。右図柄列には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、左図柄列と右図柄列は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、表示画面96aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面96aには、5つの有効ライン、すなわち上ライン、中ライン、下ライン、右下がりライン、右上がりラインが設定されている。そして、左図柄列→右図柄列→中図柄列の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに大当たり結果に対応する所定の図柄の組み合わせ(例えば同一の数字が付された図柄の組み合わせ)が形成された状態で全図柄列の変動表示が終了すれば、大当たり結果の発生として大当たり用の画像(動画)が表示されるようになっている。同様に、いずれかの有効ラインに後述する特別当たり結果に対応する所定の図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列の変動表示が終了すれば、特別当たり結果の発生として特別当たり結果用の画像(動画)が表示される場合がある。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、左図柄列を第1図柄列(又は第1絵柄列)、右図柄列を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することも可能である。
因みに、図柄表示装置96における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を縦並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を横方向に設定してもよい。
また、表示制御装置710のキャラクタROMには、表示画面96aにて上記第1変動表示領域と併設された第2変動表示領域に表示するキャラクタ画像が記憶されている。このキャラクタ画像には遊技結果に応じて複数の表示態様(例えば姿勢)が設定されている。大当たり結果や特別当たり結果に対応する遊技結果となった場合には、上記キャラクタ画像がその遊技結果に対応した姿勢をとり、その後、表示画面96a全域に大当たり結果となったことを明示する画像又は特別当たり結果となったことを明示する画像が表示される。
なお、後述する非時間短縮モード対応の第1通常遊技状態においては下作動口82aに係る遊技回と第1変動表示領域での表示とが対応付けられ、右作動口83aに対応する遊技回と第2変動表示領域での表示とが対応付けられる。これに対して、時間短縮モード対応の第2通常遊技状態においては下作動口82aに係る遊技回と第2変動表示領域での表示とが対応付けられ、右作動口83aに対応する遊技回と第1変動表示領域での表示とが対応付けられる。本実施の形態においては、第1変動表示領域が第2変動表示領域と比べて大きくなっており、遊技状態によって主たる表示の対象が下作動口82aに係る遊技回と右作動口83aに係る遊技回とで入れ替わる構成となっている。
(各種カウンタについて)
次に、図16の概略図を参照して、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作に係る構成について説明する。
MPU602は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示ユニット94(主表示部D)の表示の設定、図柄表示装置96の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図16に示すように、大当たりや特別当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、当たり(詳しくは特別当たり)の種別を判定する際に使用する当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置96が外れ変動する際のリーチ表示の発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット94の入球部用表示部における絵柄の変動表示時間及び図柄表示装置96における図柄の変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM604の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ631に適宜格納される。
RAM604には、下作動口用保留エリアRaと、右作動口用保留エリアRbと、下作動口用保留エリアRa用の第1実行エリアAE1と、右作動口用保留エリアRb用の第2実行エリアAE2と、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア632が設けられている。そして、この保留球格納エリア632に、下作動口82a又は右作動口83aへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、当たり乱数カウンタC1は、例えば「0」〜「599」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=「0」〜「599」)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が下作動口82a又は右作動口83aに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、下作動口82aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の下作動口用保留エリアRaに格納され、右作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の右作動口用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値や特別当たり当選となる乱数の値は、ROM603における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア621に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図17を用いて説明する。当否テーブルとしては、下作動口82a用の当否テーブル(図17(a)参照)及び右作動口83a用の当否テーブル(図17(b)参照)が設けられており、下作動口82aへの入球に基づく抽選においては下作動口82a用の当否テーブルが参照され、右作動口83aへの入球に基づく抽選においては右作動口83a用の当否テーブルが参照される。
(下作動口用の当否テーブル)
上記抽選に際して下作動口82a用の当否テーブルが参照される場合には、図17(a)に示すように、高頻度入賞モード対応の特別遊技状態(大当たり)となる乱数の値は「7」,「307」,「507」の3個である。つまり「0」〜「599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「307」,「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は3/600となっている。なお、下作動口82a用の当否テーブルには、低頻度入賞モード対応の特別遊技状態(特別当たり)となる乱数の値は設けられておらず、大当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となるように構成されている。
(右作動口用の当否テーブル)
これに対して、右作動口83a用の当否テーブルが参照される場合には、図17(b)に示すように、大当たり(高頻度入賞モード)対応の特別遊技状態となる乱数の値は「7」,「307」,「507」の3個である。「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「307」,「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は3/600となっている点で下作動口82a用の当否テーブルと同様である。但し、右作動口83a用の当否テーブルにおいては、「1」,「2」・・・「597」,「598」が特別当たり(低頻度入賞モード)対応の特別遊技状態となっており、特別当たり結果となる確率は540/600となっている。なお、大当たり結果となる乱数の値及び特別当たり結果となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となるように構成されている。
このように、下作動口82a及び右作動口83aの何れに入賞した場合であっても、大当たり結果となる確率は共通である。但し、下作動口82a及び右作動口83aを比較した場合には、特別当たり結果となる可能性が右作動口83aの方が高く設定されている。つまり、幾らかの出球が期待できる確率で比較すれば下作動口82aよりも右作動口83aの方が優遇されている。
当たり種別カウンタC2は、「0」〜「35」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり「35」)に達した後0に戻る構成となっている。当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が下作動口82a又は右作動口83aに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、下作動口82aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の下作動口用保留エリアRaに格納され、右作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の右作動口用保留エリアRbに格納される。
当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM603における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア622に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。本実施の形態では、当たり種別カウンタC2及び振分テーブルを参照して、大当たり結果及び特別当たり結果の種別が決定される。大当たり結果としては、第1大当たり結果及び第2大当たり結果が設けられており、特別当たり結果としては、有利入球部366への入球が困難な(実質的に入球が発生しない)第1特別当たり結果と、有利入球部366への入球が容易な第2特別当たり結果とが設けられている。
(下作動口用振分テーブル)
図17(c)に示すように、下作動口用振分テーブルでは、「0」〜「35」の当たり種別カウンタC2の値のうち「0」〜「17」の計18個が第1大当たり結果に対応し、「18」〜「35」の計18個が第2大当たり結果に対応している。開閉実行モード中のラウンド間インターバルについては、ロングインターバル期間(8sec)と、ショートインターバル期間(2sec)とが設けられている。第1大当たり結果では全てのインターバル期間がショートインターバル期間となり、第2大当たり結果では第7ラウンド〜第8ラウンドのインターバル期間がロングインターバル期間、他のインターバル期間がショートインターバル期間となる。
(右作動口用振分テーブル)
図17(d)に示すように、右作動口用振分テーブルでは、「0」〜「35」の当たり種別カウンタC2の値のいずれについても第1大当たり結果に対応している。つまり、右作動口83aへの入球に基づいて大当たり結果となる場合には、全て第1大当たり結果となる。また、「0」〜「35」の当たり種別カウンタC2の値のうち「0」〜「19」の計20個が第1特別当たり結果に対応し、「18」〜「35」の計16個が第2特別当たり結果に対応している。つまり、第1特別当たり結果となる確率が20/36、第2特別当たり結果となる確率が16/36となる。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が下作動口82a又は右作動口83aに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア632に格納される。より詳しくは、下作動口82aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の下作動口用保留エリアRaに格納され、右作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の右作動口用保留エリアRbに格納される。そして、ROM603のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。
但し、下作動口82aへの入賞に基づいて開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU602にてリーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。これに対して、右作動口83aへの入賞に基づいて開閉実行モードに移行する遊技回においては、当該開閉実行モードが高頻度入賞モードに対応している場合(大当たりに対応している場合)には、MPU602にてリーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行うものの、当該開閉実行モードが低頻度入賞モードに対応している場合(特別当たりに対応している場合)には、MPU602にてリーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ非発生の決定を行う点で相違している。これは、上記第2通常遊技状態における遊技進行の迅速化等を図る工夫であるが、詳細については後述する。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置96を備え、遊技結果が開閉実行モード対応の遊技結果となった遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となり得る遊技機において、図柄表示装置96における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置96の表示画面96aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置96の表示画面96a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
表示画面96aにおける表示内容について更に詳しく説明すると、最初に右図柄列において図柄の変動表示が終了され、さらに左図柄列において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列にて図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、大当たり発生時には、リーチラインを形成している主図柄とともに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面96aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット94(主表示部D)の下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示時間と、図柄表示装置96における図柄の変動表示時間とをMPU602において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける変動表示の開始時(図柄表示装置96による図柄の変動開始時)における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
(主制御装置162にて実行される各種処理について)
次に、主制御装置162内のMPU602にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU602では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理やNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
(タイマ割込み処理)
先ず、タイマ割込み処理について、図18のフローチャートを参照しながら説明する。本処理は主制御装置162のMPU602により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
先ず、ステップS101では各種スイッチや上記各種検知センサ335,355,375,376,391a〜391d等の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種スイッチや各種検知センサ391a〜391d等の状態を読み込むとともに、当該スイッチの状態を判定して検出情報(例えば入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップS104にて作動入球部82,83(作動口82a,83a)への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
(作動口用の入賞処理)
次に、作動口82a,83a(作動入球部82,83)用の入賞処理について説明する。作動口用の入賞処理では、先ず遊技球が下作動口82aに入賞(始動入賞)したか否かを下作動口82a用の検知センサ391bの検知状態により判定する。遊技球が下作動口82aに入賞したと判定すると、払出制御装置242に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。遊技球が下作動口82aに入賞したと判定した場合には、下作動口用保留エリアRaの第1エリア〜第4エリアに空きがあるか否かを判定する。空きがあると判定した場合には、抽選用カウンタバッファに記憶されている当たり乱数カウンタC1,当たり種別カウンタC2,リーチ乱数カウンタC3の各値を読み出して第1エリア〜第4エリアのうち所定のエリアに各カウンタC1〜C3の値を格納する。
その後、下作動口82aに遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく外部信号設定処理を行い、下作動口用保留エリアRaの保留数記憶領域に格納された値を読み出して当該下作動口用保留エリアRaに保留記憶されている始動保留記憶数をセットする(以下、下作動口用保留記憶数ともいう)。
このように変更となった始動保留記憶数に対応させて下作動口用の保留数表示部の点灯処理を実行する。具体的には、下作動口用の保留数表示部において左右に並べて配置された4つのLEDのうち現時点での入賞数に対応する数のLEDを点灯させる。例えば、今回の入賞によって保留数が「2」→「3」に加算された場合には、点灯済みの左側2つのLEDに追加して下側から3番目のLEDが点灯されることとなる。その後、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、遊技球が下作動口82aに入賞していないと判定した場合には、遊技球が右作動口83aに入賞(始動入賞)したか否かを右作動口83a用の検知センサ391cの検知状態により判定する。遊技球が右作動口83aに入賞したと判定すると、払出制御装置242に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。遊技球が右作動口83aに入賞したと判定した場合には、右作動口用保留エリアRbの第1エリア〜第4エリアに空きがあるか否かを判定する。空きがあると判定した場合には、抽選用カウンタバッファに記憶されている当たり乱数カウンタC1,当たり種別カウンタC2,リーチ乱数カウンタC3の各値を読み出して第1エリア〜第4エリアのうち所定のエリアに各カウンタC1〜C3の値を格納する。
その後、右作動口83aに遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく外部信号設定処理を行い、右作動口用保留エリアRbの保留数記憶領域に格納された値を読み出して当該右作動口用保留エリアRbに保留記憶されている始動保留記憶数をセットする(以下、第2入球部用保留記憶数ともいう)。
このように変更となった始動保留記憶数に対応させて右作動口用の保留数表示部の点灯処理を実行する。具体的には、右作動口用の保留数表示部において左右に並べて配置された4つのLEDのうち現時点での入賞数に対応する数のLEDを点灯させる。例えば、今回の入賞によって保留数が「2」→「3」に加算された場合には、点灯済みの左側2つのLEDに追加して下側から3番目のLEDが点灯されることとなる。その後、上述した情報取得処理と同様の処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、両作動口82a,83a(作動入球部82,83)のいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。なお、本作動口用の入賞処理にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理(ステップS201)にて払出制御装置242に対して送信される。
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図19のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、同通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS201では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置143に送信する。また、RAM604の外部出力バッファに設定されている情報に応じて、外部出力端子板213に対する出力設定を行う。
続くステップS202では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域(抽選カウンタ用バッファ631)に格納する。
続くステップS203では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり等の当否判定及び振分判定を行うとともに、図柄表示装置96による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット94における主表示部D(例えば表示部DR,DL)などの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS204では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が特別遊技状態(開閉実行モード)や通常遊技状態などに移行する。
続くステップS205では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、遊技球発射ハンドル41に対して発射操作が行われていることに基づき電源・発射制御装置243から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(本実施の形態においては0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。
続くステップS206では、RAM604に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板605において停電の発生が確認され当該停電監視基板605からMPU602のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS207にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS208では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS209では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。
ここで、ステップS201〜S205の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
一方、ステップS206にて、停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS210以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS210ではタイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS211にてRAM判定値を算出及び保存し、ステップS212にてRAM604のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
(遊技回制御処理)
次に、ステップS203の遊技回制御処理について補足説明する。図20のフローチャートに示すように、本実施の形態に示す遊技回制御処理では、先ずステップS301にて開閉実行モード中である否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア634における開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
ステップS301にて肯定判定をした場合には、そのまま本遊技回制御処理を終了する。ステップS301にて否定判定をした場合には、ステップS302にて下作動入球部82(下作動口82a)への入賞に係る遊技回用の遊技回制御処理(下作動口対応遊技回制御処理,下作動口用制御処理)を実行し且つステップS303にて右作動入球部83(右作動口83a)への入賞に係る遊技回用の遊技回制御処理(右作動口対応遊技回制御処理、右作動口用制御処理)を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。これら2つの制御処理については、基本的な流れが共通となっている。以下、先ず図21及び図22のフローチャートを参照して下作動口用制御処理について説明し、その後、図23及び図24のフローチャートを参照して下作動口用制御処理との相違点を中心に右作動口用制御処理について説明する。
(下作動口用制御処理)
図21に示すように、下作動口用制御処理では、先ずステップS401にて、下作動口82aに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット94の下作動口用表示部DLが変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア634における変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に下作動口用の変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。下作動口用の変動表示中フラグは、下作動口用表示部DLにて変動表示を開始させる場合に格納され、その絵柄が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
遊技回中でない場合には、ステップS401にて否定判定をして、ステップS402に進む。ステップS402では、右作動口83aに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット94の右作動口用表示部DRが変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア634における変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に右作動口用の変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。右作動口用の変動表示中フラグは、右作動口用表示部DRにて変動表示を開始させる場合に格納され、抽選結果(遊技結果)に対応した絵柄等が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
ステップS402にて肯定判定をした場合にはステップS403に進む。ステップS403では右作動口83aに係る遊技回が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS403にて肯定判定をした場合には、そのまま本下作動口用制御処理を終了する。ステップS403又はステップS402にて否定判定をした場合には、ステップS404に進む。ステップS404では、保留球格納エリア632の総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である下作動口用保留記憶数CRN(詳しくは下作動口82aに係る保留情報の数)が「0」か否かを判定する。下作動口用保留記憶数CRNが「0」である場合には、そのまま遊技回制御処理を終了する。一方、下作動口用保留記憶数CRNが「0」でない場合には、ステップS405に進む。ステップS405ではデータ設定処理を行う。
下作動口82aのデータ設定処理では、先ず下作動口用保留記憶数CRNを1ディクリメントする。その後、下作動口用保留エリアRaの第1エリアに格納されたデータを第1実行エリアAE1に移動し、下作動口用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータがクリアされると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、下作動口用の保留数表示部にて点灯中のLEDを1つ消灯させる。この消灯処理では、上記点灯処理とは逆に、下作動口用の保留数表示部のLEDが右側から順に消灯されるようになっている。
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS406にて下作動口用表示部DLにおける絵柄の変動表示及び図柄表示装置96における図柄の変動表示を開始させるための下作動口用の変動開始処理(下作動口用変動開始処理)を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。ここで、図22を参照して、ステップS406の下作動口用変動開始処理について説明する。
(下作動口用変動開始処理)
下作動口用変動開始処理においては先ず、ステップS501にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、下作動口用の当否テーブルを参照して、第1実行エリアAE1に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1から取得した数値情報が上述した大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。ステップS501における判定結果が大当たり結果である場合には、ステップS502にて肯定判定をしてステップS503に進む。
ステップS503では大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、当該遊技回において主表示ユニット94の主表示部D(下作動口用表示部DL)に最終的に停止表示させる絵柄をROM603に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには主表示部Dに停止表示される絵柄が複数設定されており、ステップS503では、大当たり結果に応じた絵柄を示す情報をRAM604に記憶する。なお、今回の遊技結果が大当たり結果である場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア634に大当たりフラグを格納する。
ステップS503の設定処理を実行した後は、ステップS504に進む。ステップS504では右作動口83aに係る遊技回が実行されている最中であるか否かを判定する。ステップS504にて肯定判定をした場合には、ステップS505に進む。ステップS505ではRAM604の各種フラグ格納エリア634に強制終了フラグを格納する。右作動口83aに係る遊技回(絵柄の変動表示)が実行されている場合には、この強制終了フラグに基づいて右作動口83aに係る遊技回(絵柄の変動表示)が途中で強制的に終了されることとなる。より詳しくは、下作動口82aに係る遊技回が大当たり結果に対応している場合であって且つ当該遊技回における確定表示が行われるタイミングを超えて右作動口83aに係る遊技回が実行され得る場合には、右作動口83aに係る遊技回が短縮され下作動口82aに係る遊技回の終了とともに右作動口83aに係る遊技回についても終了することとなる。このような場合には、右作動口83aに係る遊技回にて停止表示される絵柄は外れ結果に対応するものとなる。
ステップS502の説明に戻り、ステップS501における判定結果が外れ結果である場合には、ステップS502にて否定判定をし、ステップS506に進む。ステップS506では外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。
具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット94の主表示部D(下作動口用表示部DL)に最終的に停止表示させる絵柄を、ROM603に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。
ステップS505,S506の処理を実行した後、又はステップS504にて否定判定をした場合には、ステップS507に進む。ステップS507では変動表示時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
(変動表示時間の設定処理)
変動表示時間の設定処理においては先ず、図柄表示装置96にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果が大当たり結果又は特別当たり結果である場合にはリーチ表示の発生として肯定判定をする。また、大当たり結果及び特別当たり結果でない場合であっても、第1実行エリアAE1に格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ表示発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として肯定判定をする。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM603のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、当該リーチ表示が大当たり又は特別当たりの発生に対応しているか否かを判定する。大当たり又は特別当たりに対応している場合には、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第1リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、その変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア633に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
一方、本遊技回が大当たり及び特別当たりに対応していな場合(外れリーチ結果である場合)には、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第2リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、その変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア633に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
リーチ表示の発生要件を満たしていない場合には、第2通常遊技状態中であるか否かを判定する。第2通常遊技状態中でない場合にはROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第1通常遊技状態対応のリーチ非発生用第1種変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。これに対して第2通常遊技状態中である場合にはROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第2通常遊技状態対応のリーチ非発生用第2種変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、取得した変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア633に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
図22の下作動口用変動開始処理の説明に戻り、ステップS508の変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS509にて変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である報知・演出制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することが可能である。この点、変動開始コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動開始コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
ステップS508の設定処理を実行した後は、ステップS509に進み、主表示ユニット94における下作動口用表示部DLの変動表示を開始した後、本下作動口用変動開始処理を終了する。ステップS509の処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア634に下作動口用の変動表示中フラグを格納する。これにより、以降の処理では下作動口82aに係る遊技回(例えば変動表示)が実行されている最中であることを特定可能となる。
再び図21の説明に戻り、ステップS401にて肯定判定をした場合、すなわち下作動口82aに係る遊技回中であると判定した場合には、ステップS407に進む。ステップS407では、右作動口83aに係る遊技回にて特別当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS407にて否定判定をした場合には、ステップS408に進む。ステップS408では右作動口83aに係る遊技回であって大当たり結果に対応する遊技回の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS407及びステップS408にて否定判定をした場合には、ステップS409に進む。
ステップS409では変動表示時間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS409にて否定判定をした場合には、ステップS410にて変動表示用処理を実行した後、本下作動口用制御処理を終了する。ステップS410の変動表示用処理においては、下作動口用表示部DLを構成する各種LEDを点灯/消灯させる処理を行うことにより、絵柄を変動表示させる。
ステップS409にて肯定判定をした場合にはステップS412に進む。ステップS412では第2通常遊技状態中であるか否かを判定する。ステップS412にて肯定判定をした場合には、ステップS413に進む。ステップS413ではRAM604の各種カウンタエリア633に設けられた遊技回数カウンタの更新処理を行う。具体的には、遊技回数カウンタを「1」減算する。遊技回数カウンタは、第2通常遊技状態にて実行された遊技回数を特定するためのカウンタであり、第2通常遊技状態へ移行した際に「5」が設定される。この遊技回数カウンタが「0」に復帰したことに基づいて遊技状態が第2通常遊技状態から第1通常遊技状態に復帰することとなる。
なお、遊技回数カウンタが「0」に復帰する前に、大当たり結果に対応した開閉実行モード又は有利入球部366への入球に対応した開閉実行モードが実行された場合には、当該遊技回数カウンタに再び「5」が設定されることとなる。
ステップS413の更新処理を実行した後は、ステップS414に進む。ステップS414では第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が規定回数に達したか否かを判定する。具体的には、遊技回数カウンタの値が「0」に復帰したか否かを判定する。ステップS414にて肯定判定をした場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア634に格納されている時間短縮フラグを消去する。これにより、遊技状態が第2通常遊技状態から第1通常遊技状態に復帰することとなる。
ステップS415の処理を実行した後、ステップS412,S414にて否定判定をした場合、ステップS407,S408にて肯定判定をした場合には、ステップS416に進む。ステップS416では変動終了処理を実行する。変動終了処理では、事前に決定された態様となるようにして下作動口用表示部DLにて絵柄を停止表示させるように主表示ユニット94の表示制御を行う。すなわち、抽選結果(遊技結果)に対応する絵柄の確定表示が実行される。なお、RAM604の各種フラグ格納エリア634に格納されている下作動口用の変動表示中フラグについては、当該確定表示が終了した際に消去される。
続くステップS417にて変動終了コマンドを設定した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS417にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、変動終了コマンドを受信したことに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該変動終了コマンドは、報知・演出制御装置143を経由して表示制御装置710に送信され、表示制御装置710では当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回の遊技結果等に対応した図柄の組み合わせを図柄表示装置96の表示画面96aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置143や表示制御装置710にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
次に、図23及び図24のフローチャートを参照して、右作動口用制御処理について説明する。
(右作動口用制御処理)
図23に示すように、右作動口用制御処理では、先ずステップS601にて右作動口83aに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット94の右作動口用表示部DRが変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604の各種フラグ格納エリア634における変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に右作動口用の変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。右作動口用の変動表示中フラグは、右作動口用表示部DRにて変動表示を開始させる場合に格納され、その絵柄が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
遊技回中でない場合には、ステップS601にて否定判定をしてステップS602に進む。ステップS602では、下作動口82aに係る遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット94の下作動口用表示部DLが変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。
ステップS602にて肯定判定をした場合にはステップS603に進む。ステップS603では下作動口82aに係る遊技回が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS603にて肯定判定をした場合には、そのまま本右作動口用制御処理を終了する。ステップS603にて否定判定をした場合、又はステップS602にて否定判定をした場合には、ステップS604に進む。ステップS604では、保留球格納エリア632の総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である右作動口用保留記憶数CRN(詳しくは右作動口83aに係る保留情報の数)が「0」か否かを判定する。右作動口用保留記憶数CRNが「0」である場合には、そのまま遊技回制御処理を終了する。一方、右作動口用保留記憶数CRNが「0」でない場合には、ステップS605に進む。ステップS605ではデータ設定処理を行う。
右作動口83aのデータ設定処理では、先ず右作動口用保留記憶数CRNを1ディクリメントする。その後、右作動口用保留エリアRbの第1エリアに格納されたデータを第2実行エリアAE2に移動し、右作動口用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータがクリアされると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、右作動口用の保留数表示部にて点灯中のLEDを1つ消灯させる。この消灯処理では、上記点灯処理とは逆に、右作動口用の保留ランプ部のLEDが右側から順に消灯されるようになっている。
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS606にて主表示ユニット94(主表示部D)における絵柄の変動表示及び図柄表示装置96における図柄の変動表示を開始させるための右作動口用の変動開始処理(右作動口用変動開始処理)を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、図24を参照して、ステップS606の右作動口用変動開始処理について説明する。
(右作動口用変動開始処理)
右作動口用変動開始処理においては先ず、ステップS701にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、右作動口用の当否テーブルを参照して、第2実行エリアAE2に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が上述した大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。ステップS701における判定結果が大当たり結果である場合には、ステップS702にて肯定判定をしてステップS703に進む。
ステップS703では大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、当該遊技回において主表示ユニット94の主表示部D(右作動口用表示部DR)に最終的に停止表示させる絵柄をROM603に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには主表示部Dに停止表示される絵柄が複数設定されており、ステップS703では、大当たり結果に応じた絵柄を示す情報をRAM604に記憶する。なお、今回の遊技結果が大当たり結果である場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア634に大当たりフラグを格納する。
ステップS703の設定処理を実行した後は、ステップS704に進む。ステップS704では下作動口82aに係る遊技回が実行されている最中であるか否かを判定する。ステップS704にて肯定判定をした場合には、ステップS705に進む。ステップS705ではRAM604の各種フラグ格納エリア634に強制終了フラグを格納する。下作動口82aに係る遊技回(絵柄の変動表示)が実行されている場合には、この強制終了フラグに基づいて下作動口82aに係る遊技回(絵柄の変動表示)が途中で強制的に終了されることとなる。より詳しくは、右作動口83aに係る遊技回が大当たり結果に対応している場合であって且つ当該遊技回における確定表示が行われるタイミングを超えて下作動口82aに係る遊技回(外れ結果対応)が実行され得る場合には、下作動口82aに係る遊技回が短縮され右作動口83aに係る遊技回の終了とともに下作動口82aに係る遊技回についても終了することとなる。このような場合には、下作動口82aに係る遊技回にて停止表示される絵柄は外れ結果に対応するものとなる。
ステップS702の説明に戻り、ステップS701における判定結果が特別当たり結果である場合には、ステップS702にて否定判定且つステップS706にて肯定判定をして、ステップS707に進む。
ステップS707では特別当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、当該遊技回において主表示ユニット94の主表示部D(右作動口用表示部DR)に最終的に停止表示させる絵柄をROM603に予め記憶されている特別当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この特別当たり結果用の停止結果テーブルには主表示部Dに停止表示される絵柄が複数設定されており、ステップS703では、特別当たり結果に応じた絵柄を示す情報をRAM604に記憶する。特別当たり結果用の絵柄は、第1特別当たり結果に対応する絵柄と第2特別当たり結果に対応する絵柄とに大別されている。なお、今回の遊技結果が特別当たり結果である場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア634に特別当たりフラグ、詳しくは第1特別当たり結果である場合には第1特別当たりフラグ、第2特別当たり結果である場合には第2特別当たりフラグを格納する。
ステップS707の処理を実行した後は、上述したステップS704,S705の処理を実行する。
ステップS701における判定結果が外れ結果であった場合には、ステップS702及びステップS706にて否定判定をし、ステップS708に進む。ステップS708では外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット94の主表示部D(右作動口用表示部DR)に最終的に停止表示させる絵柄を、ROM603に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。
ステップS705又はステップS708の処理を実行した後、又はステップS704にて否定判定をした場合には、ステップS709に進む。ステップS709では変動表示時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
(変動表示時間の設定処理)
変動表示時間の設定処理においては先ず、図柄表示装置96にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果が大当たり結果又は特別当たり結果である場合にはリーチ表示の発生として肯定判定をする。また、大当たり結果及び特別当たり結果でない場合であっても、第2実行エリアAE2に格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ表示発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として肯定判定をする。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM603のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、当該リーチ表示が大当たり又は特別当たりの発生に対応しているか否かを判定する。大当たり又は特別当たりに対応している場合には、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第1リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、その変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア633に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
一方、本遊技回が大当たり及び特別当たりに対応していな場合(外れリーチ結果である場合)には、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第2リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、その変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア633に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
リーチ表示の発生要件を満たしていない場合には、第2通常遊技状態中であるか否かを判定する。第2通常遊技状態中でない場合にはROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第1通常遊技状態対応のリーチ非発生用第1種変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。これに対して第2通常遊技状態中である場合にはROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア623に記憶されている第2通常遊技状態対応のリーチ非発生用第2種変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、取得した変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア633に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
図24の右作動口用変動開始処理の説明に戻り、ステップS709の変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS710にて変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である報知・演出制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することが可能である。この点、変動開始コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動開始コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
ステップS710の設定処理を実行した後は、ステップS711に進み、主表示ユニット94における右作動口用表示部DRの変動表示を開始した後、本右作動口用変動開始処理を終了する。また、ステップS711の処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア634における変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に右作動口用の変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納する。
再び図23の説明に戻り、ステップS601にて肯定判定をした場合、すなわち右作動口83aに係る遊技回中であると判定した場合には、ステップS608に進む。ステップS608では下作動口82aに係る遊技回であって大当たり結果に対応する遊技回の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS608にて否定判定をした場合には、ステップS609に進む。
ステップS609では変動表示時間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS609にて否定判定をした場合には、ステップS610にて変動表示用処理を実行した後、本右作動口用制御処理を終了する。ステップS610の変動表示用処理においては、右作動口用表示部DRを構成する各種LEDを点灯/消灯させる処理を行うことにより、絵柄を変動表示させる。
ステップS609にて肯定安定をした場合にはステップS612に進む。ステップS612では第2通常遊技状態中であるか否かを判定する。ステップS612にて肯定判定をした場合には、ステップS613に進む。ステップS613ではRAM604の各種カウンタエリア633に設けられた遊技回数カウンタの更新処理を行う。具体的には、遊技回数カウンタを「1」減算する。既に説明したように遊技回数カウンタは、第2通常遊技状態にて実行された遊技回数を特定するためのカウンタであり、第2通常遊技状態へ移行した際に「5」が設定されるものである。
ステップS613の更新処理を実行した後は、ステップS614に進む。ステップS614では第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が規定回数に達したか否かを判定する。具体的には、遊技回数カウンタの値が「0」に復帰したか否かを判定する。ステップS614にて肯定判定をした場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア634に格納されている時間短縮フラグを消去する。これにより、遊技状態が第2通常遊技状態から第1通常遊技状態に復帰することとなる。
ステップS615の処理を実行した後、又はステップS612,S614にて否定判定をした場合には、ステップS616に進む。ステップS616では変動終了処理を実行する。変動終了処理では、事前に決定された態様となるようにして右作動口用表示部DRにて絵柄を停止表示させるように主表示ユニット94の表示制御を行う。
続くステップS617にて変動終了コマンドを設定した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS617にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、変動終了コマンドを受信したことに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該変動終了コマンドは、報知・演出制御装置143を経由して表示制御装置710に送信され、表示制御装置710では当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回の遊技結果等に対応した図柄の組み合わせを図柄表示装置96の表示画面96aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置143や表示制御装置710にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
ステップS608の説明に戻り、当該ステップS608にて肯定判定をした場合にはステップS611に進む。すなわち、下作動口82aに係る遊技回に特別当たり結果に対応する絵柄を停止表示させるタイミングである場合、又は下作動口82aに係る遊技回にて大当たり結果に対応する遊技回の開始タイミングである場合には、ステップS611に進む。ステップS611では停止結果の書替処理を行う。
停止結果の書替処理においては先ず、今回の遊技回が特別当たり結果に対応しているか否かを判定する。特別当たり結果に対応していない場合には、右作動口用変動開始処理にて決定された停止絵柄(外れ結果に対応する絵柄)の書き替えが回避される。これに対して、今回の遊技結果が特別当たり結果に対応している場合には、右作動口用変動開始処理にて決定された停止絵柄(特別当たり結果に対応する絵柄)を外れ結果に対応する絵柄に書き替える。ステップS611の処理を実行した後は、上記ステップS616及びステップS617の各処理を実行した後、本右作動口用制御処理を終了する。
上述したように、本実施の形態に示す通常遊技状態としては、第1通常遊技状態及び第2通常遊技状態が設けられている。第2通常遊技状態については、第1通常遊技状態とは異なり実行可能な遊技回数に制限があるものの当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利となるように差が設定されている。この差は、第1通常遊技状態における変動表示時間の設定態様と、第2通常遊技状態における変動表示時間の設定態様との違いによる。ここで、図25を参照して遊技状態と変動表示時間との関係について補足説明する。図25(a)は第1通常遊技状態における絵柄の変動表示時間を示す概略図、図25(b)は第2通常遊技状態における絵柄の変動表示時間を示す概略図である。
図25(a)に示すように、第1通常遊技状態においては、下作動口用表示部DLにて外れ結果に対応する絵柄の変動表示が実行される場合には変動表示時間が「3」〜「20」secとなり、大当たり結果に対応する絵柄の変動表示が実行される場合には変動表示時間が「16」〜「20」secとなるように設定される。特に、外れ結果の場合には、記憶されている後続の保留情報の数が多くなることで変動表示時間が短くなるように短縮され、遊技進行の迅速化が図られている。
これに対して、右作動口用表示部DRにて外れ結果又は特別当たり結果に対応する絵柄の変動表示が実行される場合には変動表示時間が「36000」secとなり、大当たり結果に対応する絵柄の変動表示が実行される場合には変動表示時間が「30」secとなるように設定される。
つまり、第1通常遊技状態では、下作動口用表示部DLにおける変動表示時間が外れ結果よりも大当たり結果の方が長く、右作動口用表示部DRにおける変動表示時間については外れ結果又は特別当たり結果よりも大当たり結果の方が短くなっている。また、外れ結果及び大当たり結果の何れについても下作動口用表示部DLにおける変動表示時間よりも右作動口用表示部DRにおける変動表示時間の方が長くなっている。
一方、第2通常遊技状態においては、図25(b)に示すように、下作動口用表示部DLにて外れ結果又は大当たり結果に対応する絵柄の変動表示が実行される場合については、何れも変動表示時間が「16」secとなるように設定される。これに対して、右作動口用表示部DRにて外れ結果又は特別当たり結果に対応する絵柄の変動表示が実行される場合には変動表示時間が「2」又は「4」secとなり、大当たり結果に対応する絵柄の変動表示が実行される場合には変動表示時間が「4」secとなるように設定される。特に、外れ結果又は大当たり結果の場合の変動表示時間については、後続の保留情報の数が記憶されている場合に「2」secとなり、後続の保留情報が記憶されていない場合に「4」secとなる。
以上の関係であるため、第1通常遊技状態にて下作動口82aに係る遊技回と右作動口83aに係る遊技回とが同時進行する場合には、右作動口83aに係る遊技回が1回実行される間に下作動口82aに係る遊技回が複数回実行され、第2通常遊技状態にて下作動口82aに係る遊技回と右作動口83aに係る遊技回とが同時進行する場合には、右作動口83aに係る遊技回が1回実行される間に下作動口82aに係る遊技回が複数回実行され得る。
第2通常遊技状態においては相対的に遊技者に有利な右作動口83aへの入球に基づいて遊技が次々に進むことで、特別当たり結果となる機会が増え、第1通常遊技状態と比較して遊技が遊技者に有利に進むこととなる。なお、以下の説明においては、第2通常遊技状態中は下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRの何れについても変動表示時間が短縮される点に鑑みて、当該第2通常遊技状態を「時間短縮モード」とも称する。
次に、ステップS204の遊技状態移行処理を図26のフローチャートを参照して説明する。
(遊技状態移行処理)
遊技状態移行処理においては、先ずステップS801にて、開閉実行モードへ移行する前の待機状態(準備モード)となっているか否かを判定する。ステップS801にて否定判定をした場合には、ステップS802に進む。ステップS802では開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS802にて否定判定をし、ステップS803に進む。
ステップS803では、遊技回が終了したタイミングであるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット94の作動口用表示部DL,DRにおける絵柄の変動表示(詳しくは確定表示)が終了したタイミングか否かを判定する。遊技回が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
遊技回が終了したタイミングである場合にはステップS804に進む。ステップS804では、今回の遊技回の遊技結果が大当たり結果に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア634に、大当たりフラグが格納されているか否かを判定する。
ステップS804にて肯定判定をした場合にはステップS805にてRAM604の各種フラグ格納エリア634に準備モードフラグをセットする。これにより、遊技状態が準備モードに切り替わる。続くステップS806にて準備モード開始コマンドを設定した後に、本準備モード移行処理を終了する。
ステップS806にて設定された準備モード開始コマンドは通常処理の外部出力処理(ステップS201参照)にて報知・演出制御装置143に出力される。報知・演出制御装置143では準備モード開始コマンドを受信することで、準備モードが開始することを把握し、準備モードへ移行した旨を報知すべく準備モードに対応した画像及び音声を出力する為の処理を行う。
ステップS806の設定処理を実行した後は、ステップS807にて遊技回処理を規制して、本遊技状態移行処理を終了する。規制された遊技回処理については開閉実行モードが終了したことに基づいて再開されることとなる。
ステップS804の説明に戻り、当該ステップS804にて否定判定をした場合には、ステップS808に進む。ステップS808では今回の遊技回の遊技結果が特別当たり結果に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア634に、第1特別当たり結果フラグ又は第2特別当たり結果フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS808にて否定判定をした場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ステップS808にて肯定判定をした場合には、ステップS809に進む。ステップS809ではRAM604の各種カウンタエリア633に設けられたラウンド数カウンタに「1」をセットする。
続くステップS810では、RAM604の各種フラグ格納エリア634に特殊入賞モードフラグをセットする。特殊入賞モードフラグは上側可変入賞装置85及び下側可変入賞装置86のうち後者を開放対象とすることを特定するためのフラグである。
ステップS810の処理を実行した後は、ステップS811にてオープニングコマンドの設定処理を実行する。このオープニングコマンドについては、通常処理(図19参照)の外部出力処理にて報知・演出制御装置143に出力される。報知・演出制御装置143においてはこのオープニングコマンドを受信した場合に、特別当たりに対応するオープニング表示を実行する場合がある。なお、詳細については後述するが、特別当たりとなった旨を強調すべき状況ではない場合には、オープニング表示が回避される場合もある。
ステップS811の設定処理を実行した後は、ステップS807の規制処理を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS801の説明に戻り、当該ステップS801にて肯定判定をした場合、すなわち準備モード中であると判定した場合には、ステップS812に進む。ステップS812にて準備モード用処理を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。以下、図27のフローチャートを参照して、準備モード用処理について説明する。
(準備モード用処理)
準備モード用処理においては先ず、ステップS901にて遊技領域PE(右ルート)に配設された作動ゲート87を遊技球が通過したか否かを判定する。ステップS901にて否定判定をした場合には、そのまま本準備モード用処理を終了する。ステップS901にて肯定判定をした場合には、ステップS902に進む。ステップS902ではRAM604の各種フラグ格納エリアに特殊入賞モードフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS902にて否定判定をした場合には、ラウンド数カウンタRCに「16」をセットする。これにより、上側可変入賞装置85が16回開放されることとなる。
ステップS902にて肯定判定をした場合にはステップS904に進み、ラウンド数カウンタRCに「15」をセットする。これにより、上側可変入賞装置85が15回開放されることとなる。ステップS904の処理を実行した後は、ステップS905に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア634に格納されている特殊入賞フラグを消去する。
ステップS903又はステップS905の処理を実行した後は、ステップS906に進む。ステップS906では開閉実行モードへの移行処理を実行する。続くステップS907ではオープニングコマンドの設定処理を行う。このオープニングコマンドは、通常処理(図19参照)の外部出力処理にて報知・演出制御装置143に出力される。報知・演出制御装置143においては、このオープニングコマンドを受信した場合に、上側可変入賞装置85を開閉対象とした開閉実行モードに対応するオープニング表示を実行する。
ステップS907の設定処理を実行した後は、ステップS908にて外部信号設定処理を実行した後、本準備モード用処理を終了する。外部信号設定処理を実行することでホールコンピュータに開閉実行モードを開始する旨が報知されることとなる。
このように、本実施の形態においては、準備モードとなっている状況下にて、作動ゲート87への入球が発生したことを契機として、当該準備モードから開閉実行モードへ移行する。言い換えれば、大当たり結果となった場合や有利入球部366への入球が発生した場合には、即座に開閉実行モードへ移行するわけではなく、準備モード中に作動ゲート87への入球が発生することが開閉実行モードへの移行契機となっている。
再び図26を参照して遊技状態移行処理について説明する。ステップS802にて肯定判定をした場合、すなわち、開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS813に進む。ステップS813では上側可変入賞装置85を開閉対象とする開閉実行モードのオープニングが終了したか否かを判定する。ステップS813にて否定判定をした場合には、そのまま遊技状態移行処理を終了する。ステップS813にて肯定判定をした場合にはステップS814に進み、大入賞口開閉処理を実行する。ここで、図28のフローチャートを参照して、大入賞口開閉処理について説明する。
(大入賞口開閉処理)
大入賞口開閉処理においては先ず、ステップS1001にて、可変入賞装置85,86(大入賞口331,351)が開放されているか否かを判定する。ステップS1001にて否定判定をした場合には、ステップS1002に進む。ステップS1002ではラウンド数カウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ステップS1002にて否定判定をした場合には、ステップS1003に進む。ステップS1003ではタイマカウンタTCが「0」であるか否かを判定する。ステップS1002にて肯定判定をした場合又はステップS1003にて否定判定をした場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ラウンド数カウンタが「0」ではなく且つタイマカウンタTCが「0」である場合には、ステップS1004に進む。ステップS1004では、RAM604の各種フラグ格納エリア634に特殊入賞モードフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1004にて否定判定をした場合には、タイマカウンタTCに「15000」(30secに相当)をセットし、続くステップS1006にて上側可変入賞装置85(上側大入賞口331)の開放処理を実行する。
ステップS1004にて肯定判定をした場合には、ステップS1007に進む。ステップS1007ではタイマカウンタTCに「900」(1.8secに相当)をセットする。その後、ステップS1008では下側可変入賞装置86(下側大入賞口351)の開放処理を実行し、ステップS1009にて有効期間設定処理を行う。既に説明したように、下側可変入賞装置86には有利入球部366が設けられており、この有利入球部366への入球が発生したことに基づいて、上側可変入賞装置85を開放対象とする開閉実行モードへ移行することとなる。ステップS1009の処理においては、有利入球部366への入球を有効とする期間が設定される。
ステップS1006又はステップS1009の処理を実行した後はステップS1010に進む。ステップS1010では入球数カウンタPCに「10」をセットする。これにより、可変入賞装置85,86への入球数の上限が「10」となる。ステップS1010の処理を実行した後は、ステップS1011にて可変入賞装置85,86(大入賞口331,351)が開放されたことを示す開放コマンド設定して、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された開放コマンドは、通常処理(図19参照)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、上記受信した開放コマンドに基づいて、開放に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する場合がある。
ステップS1001の説明に戻り、当該ステップS1001にて可変入賞装置85,86(大入賞口331,351)が開放中であると判定した場合にはステップS1012に進み、タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。タイマカウンタTCの値が「0」でない場合にはステップS1013に進み、大入賞口331,351に遊技球が入賞したか否かを可変入賞装置85,86に配設された検知センサ335,355からの検知信号に基づいて判定する。
入賞が発生している場合には、ステップS1013にて入賞コマンドの出力処理を実行する。当該入賞コマンドは、報知・演出制御装置143に出力され、当該入賞コマンドにより例えば図柄表示装置96の表示画面96aにて実行される開閉実行モード中の演出が変化する構成となっている。
ステップS1014にてコマンドの設定処理を実行した後は、ステップS1015に進む。ステップS1015では入球数カウンタPCの値を1ディクリメントし、続くステップS1016にて入球数カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS1012にて肯定判定をした場合、すなわち入球数カウンタPCの値が「0」である場合、又はステップS1016にて肯定判定をした場合(すなわちタイマカウンタTCの値が「0」であると判定した場合)には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。この場合にはステップS1017にて開放中の可変入賞装置85,86(大入賞口331,351)を閉鎖すべく可変入賞駆動部333,353を非駆動状態とする。
続くステップS1018ではラウンド数カウンタRCの更新処理を実行する。具体的には、ラウンド数カウンタRCの値が「0」でない場合には同ラウンド数カウンタRCを1ディクリメントするとともにラウンド数カウンタRCの値が「0」である場合には同ラウンド数カウンタRCの値を「0」のまま維持する。
その後、ステップS1019では更新されたラウンド数カウンタRCの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS1019にて否定判定をした場合にはステップS1020に進み、タイマカウンタTCに「1000」(2.0secに相当)をセットする。
ステップS1020の処理を実行した後は、ステップS1021にて閉鎖コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、受信した閉鎖コマンドに基づいて当該閉鎖コマンドに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS1019の説明に戻り、当該ステップS1019にて、ラウンド数カウンタRCの値が「0」であると判定した場合には、ステップS1022に進む。ステップS1022では、RAM604の各種フラグ格納エリア634に特殊入賞モードフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1022にて肯定判定をした場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。ステップS1022にて否定判定をした場合には、ステップS1023に進み、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア633に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM603に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。
その後、ステップS1023にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。
遊技状態移行処理(図26)の説明に戻り、ステップS814にて大入賞口開閉処理を実行した後は、ステップS815に進む。ステップS815では、流路切替処理を実行する。流路切替処理においては、切替部材用駆動部382を励磁状態/非励磁状態とすることにより、下側可変入賞装置86に入った遊技球の流入先を第1下流側通路365及び第2下流側通路366に切り替える。
ここで、特別当たり結果の種類(第1特別当たり結果、第2特別当たり結果)と遊技球の流入先との関係について補足説明する。
第1特別当たり結果である場合には、下側可変入賞装置86に入った遊技球が第1下流側通路365に流入するように切替部材用駆動部382の駆動制御がなされる。具体的には、下側可変入賞装置86が開放されたタイミングにて通路切替部材381が待機状態から案内状態に切り替えられる。本実施の形態においては、下側大入賞口351に流入した遊技球が第1下流側通路365及び第2下流側通路366の分岐箇所に到達するまでに所定の期間を要する構成となっている。通路切替部材381は案内状態に切り替わってから上記所定の期間が経過する直前に待機状態に復帰する。このため、下側可変入賞装置86に入った遊技球については第1下流側通路365へ流入し、第2下流側通路366への流入が回避される。
第2特別当たり結果である場合には、下側可変入賞装置86に入った遊技球が第2下流側通路366に流入するように切替部材用駆動部382の駆動制御がなされる。具体的には、下側可変入賞装置86が開放されたタイミングにて通路切替部材381が待機状態から案内状態に切り替えられる。この点については第1特別当たり結果における駆動制御と同様である。通路切替部材381は案内状態に切り替わってから上記所定の期間が経過した後、詳しくは下側可変入賞装置86が閉状態に復帰してから上記所定の期間が経過したタイミングにて待機状態に復帰する。このため、下側可変入賞装置86に入った遊技球についてはそのほとんどが第2下流側通路366へ流入することとなる。
ステップS815の流路切替処理を実行した後は、ステップS816に進む。ステップS816ではラウンド数カウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ステップS816にて否定判定をした場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ステップS816にて肯定判定をした場合には、ステップS817に進む。
ステップS817ではRAM604の各種フラグ格納エリア634に特殊入賞モードフラグが格納されている否かを判定する。ステップS817にて肯定判定をした場合には、第2下流側通路366(有利入球部366)への入球を有効に受け付ける有効期間が経過したか否かを判定する。ステップS818にて肯定判定をした場合には、ステップS819に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア634に格納されている特殊入賞モードフラグを消去する。その後、ステップS820にてエンディングの開始処理を実行し、続くステップS821にてエンディングコマンド設定処理を実行し、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS817の説明に戻り、当該ステップS817にて否定判定をした場合には、ステップS822に進む。ステップS822ではエンディングが終了したか否かを判定する。ステップS822にて否定判定をした場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ステップS822にて肯定判定をした場合には、ステップS823に進む。ステップS823では開閉実行モード終了時の移行処理を行う。
開閉実行モード終了時の移行処理においては、RAM604の各種フラグ格納エリア634に格納されている各種フラグ(大当たりフラグや特別当たりフラグ等)を消去する。そして、今回の開閉実行モードが大当たり結果に対応するものである場合、又は有利入球部366への入球が発生したことを契機として移行したものである場合に、遊技状態を第2通常遊技状態に移行させる処理を行う。この第2通常遊技状態については、当該第2通常遊技状態にて実行された遊技回の数が「5」となるまで維持される。
ステップS818の説明に戻り、当該ステップS818にて否定判定をした場合には、ステップS824に進む。ステップS824では、第2検知センサ376からの検知情報に基づいて、有効期間中に第2下流側通路366(有利入球部366)への入球が発生したか否かを判定する。ステップS824にて否定藩地をした場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ステップS824にて肯定判定をした場合には、ステップS825に進む。ステップS825では、RAM604の各種フラグ格納エリア634に準備モードフラグをセットする。これにより、遊技状態が準備モードへ移行することとなる。その後は、ステップS826にて準備モード開始コマンドを設定して、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS826にて設定された準備モード開始コマンドは、通常処理(図19参照)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。詳細については後述するが、報知・演出制御装置143においては、この準備モード開始コマンドを受信した場合に遊技状況に応じて好ましい遊技球の発射先の報知用の処理を実行する。
ここで、大当たり結果対応の開閉実行モード(特別遊技状態)、特別当たり結果対応の開閉実行モード(特別遊技状態)、有利入球部366への入球に対応した開閉実行モード(特別遊技状態)の違いについて補足説明する。
大当たり結果対応の特別遊技状態及び有利入球部366への入球に対応した特別遊技状態においては開放対象が上側可変入賞装置85且つ入賞モードが高頻度入賞モードとなっており、特別当たり結果対応の特別遊技状態においては開放対象が下側可変入賞装置86且つ入賞モードが低頻度入賞モードとなっている。
ラウンド終了条件について比較すると、入賞数に係る終了条件については何れの特別遊技状態であっても同様(10個)となっているが、時間に係る条件については特別当たり結果対応の特別遊技状態の方が短くなるように設定されており、差別化が図られている。
具体的には、大当たり結果対応の特別遊技状態や有利入球部366への入球に対応した特別遊技状態(高頻度入賞モード)においては、上側可変入賞装置85の開放時間が30secとなっている。上述したように遊技球の発射周期が0.6secである点に鑑みれば、開放中(30sec中)に発射し得る遊技球の数は60個となる。故に、大当たり結果対応の特別遊技状態においては、30sec中に10個の入賞が発生することが許容されており、多くの場合には入賞数に係る終了条件に基づいてラウンド遊技が終了する。
これに対して、特別当たり結果対応の特別遊技状態(低頻度入賞モード)においては、下側可変入賞装置86の開放時間が1.8secとなっている。上述したように遊技球の発射周期が0.6secである点に鑑みれば、開放中(1.8sec中)に発射し得る遊技球の数は3個となる。故に、特別当たり結果対応の特別遊技状態においては、入賞上限数を超える入球は期待薄となり、その多くが開放期間の経過に基づいて終了する。
なお、左ルートへ発射された遊技球についてはその凡そ1/3が可変入賞ユニット84(下側可変入賞装置86)に到達するように、遊技釘91等が配設されている。このため、特別当たり結果対応の特別遊技状態においては、平均で1個の入賞が発生し、得られる遊技球の期待数については15個となっている。
本実施の形態に示すパチンコ機10においては、持ち球の増加態様の異なる2つの状態が発生する構成となっており、これら2つの増加態様の組み合わせにより遊技者に有利な遊技状態での遊技の進行が単調になることを抑制している。ここで、図29の概略図を参照して、本パチンコ機10にて持ち球増加に係る遊技の流れについて補足説明する。図29(a)は遊技球の払い出しの態様を示す概略図、図29(b)は持ち球増加の様子を示す概略図である。
上述した増加態様の異なる2つの状態は何れも開閉実行モードに依存している。既に説明したように、開閉実行モードには大当たり結果対応(高頻度入賞モード対応)のものと特別当たり結果対応(低頻度入賞モード対応)のものとが設けられている。大当たり結果対応の開閉実行モードでは、ラウンド遊技中に実質的に10個の入球が発生し得る構成となっている。1個の入賞によって15個の遊技球の払い出しが行われるため、1度のラウンド遊技にておよそ150個の遊技球が払い出される。そして、2.0secのインターバル期間を経てこのラウンド遊技が15回繰り返されることとなるため、一度に大量の遊技球を獲得できるチャンスとなる。
これに対して、特別当たり結果対応の開閉実行モードでは、下側可変入賞装置86(左ルート)に向けて遊技球を発射することで、1度におよそ15個の遊技球が払い出され、実行されるラウンド数は1ラウンドとなっている。また、特別当たり結果対応の開閉実行モードから次の特別当たり結果となるまでには、右作動口83aに係る変動表示(例えば2sec)→確定表示(1sec)→オープニング(例えば5sec)を経る必要があり、その所要時間は少なくとも上記ラウンド遊技のインターバル期間よりも長くなっている(詳しくは、8sec以上となっている)。第2通常遊技状態中は右作動口83aへの入球が許容されており、特別当たり結果となる可能性が高いものの、上述した各種理由から特別当たり結果のループが発生したとしても、全体での持ち球の増加速度は大当たり結果対応の開閉実行モードよりも低くなる。
つまり、本実施の形態では、高頻度入賞モード対応の特別遊技状態(例えば大当たり結果)となることで一時的に持ち球を大幅に増やすことができ、右作動入球部83に係る保留情報が十分に確保された上で次の大当たり結果となるまでに繰り返し特別当たり結果となることにより、持ち球を少しずつ増やしながら遊技を進めることができる。
なお、第1通常遊技状態となっている状況下にて左ルートへ遊技球を発射している場合には、持ち球が徐々に減少する。ここで、下作動口82aへの入球に基づいて大当たり結果となれば特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行し、多量の遊技球を獲得できる。つまり、持ち球は減少から増加に転じることとなる。
因みに、第1通常遊技状態となっている場合には右ルートに遊技球を発射することも可能である。右ルートに発射された遊技球は、中ルートを通過するように発射速度が調整されてさえいれば、そのほとんどが右作動口83aに入球することとなる。しかしながら、右作動口83aへの入球確率は100%ではなく、賞球についても1個に抑えられている。更には、右作動口83aに係る遊技回については変動表示時間として特殊変動時間(10時間)が設定される。故に、右ルートを選択すれば持ち球の減りは左ルートを選択した場合よりも軽減され、投資を抑えることができるものの、持ち球は減少の一途を辿ることとなる。
図29(b)に示すように、大当たり結果対応の特別遊技状態又は有利入球部366への入球に対応した特別遊技状態に移行した場合には、特別遊技状態終了後に第2通常遊技状態に移行する。第2通常遊技状態では、右作動口83aへの入球に基づいて特別当たり結果となる機会が多く(およそ9/10の確率)且つ右作動口83aに係る遊技回について変動表示時間間が短縮される。この結果、短い間隔で特別当たり結果対応の特別遊技状態が繰り返されることとなる。
第2通常遊技状態に移行した後も大当たり結果となる確率は1/200であり第1通常遊技状態と同様に特別当たり結果となる確率よりも低い。このため、第2通常遊技状態においては次に大当たり結果となるまでに特別当たり結果対応の特別遊技状態が複数繰り返される可能性が高い。上述したように特別当たり結果対応の特別遊技状態においては出球が少なく且つ次回の特別当たり結果対応の開閉実行モードへ移行するまでにある程度の期間を要する。このため、特別当たり結果を繰り返している場合には、持ち球の増加は期待できるものの、その増加速度は低くなる。
但し、上述したように特別当たり結果には、第1特別当たり結果と第2特別当たり結果とが設けられており、第2特別当たり結果が、有利入球部366への入球に対応した特別遊技状態への移行契機となっている。つまり、有利入球部366への入球を発生させることで多量の遊技球を獲得し得るため、特別当たりを繰り返しつつ有利入球部366への入球を発生させることが持ち球増加の大きなポイントとなっている。
本実施の形態においては、第1特別当たり結果及び第2特別当たり結果となり得る点で下作動口82aよりも右作動口83aの方が優遇されている。第2通常遊技状態においては、実行された遊技回数が5回に達することで第1通常遊技状態に移行するため、下作動口82aにおける遊技回中に、右作動口83aに係る遊技回をできるだけ多く消化することが遊技を有利に進める上で重要となっている。ここで、図30の概略図を参照して、第2通常遊技状態における遊技の流れについて補足説明する。
なお、図30については、第2通常遊技状態に移行した際に、下作動口82aに係る保留情報及び右作動口83aに係る保留情報の両方が記憶されており、第2通常遊技状態への移行に伴って下作動口82aに係る遊技と右作動口83aに係る遊技とが並行して行われる場合について例示している。因みに、図30の例では、下作動口82aに係る遊技回については外れ結果に対応している。
図30(a)に示す例では、第2通常遊技状態に移行したタイミングにて、下作動口82aに係る遊技回及び右作動口83aに係る遊技回が同時に開始されている。この時点で、右作動口83aに係る保留数が「4」→「3」に減少する。
下作動口82aに係る変動表示については変動表示時間が16secであり、右作動口83aに係る変動表示については変動表示時間が2sec且つ確定表示時間が1secである。このため、下作動口82aに係る遊技回が1回行われる間に、右作動口83aに係る遊技回が複数回実行可能となる。図30(a)に示す例では、右作動口83aに係る保留情報が追加される前、すなわち右作動口83aに係る5回目の遊技回が開始される前に、下作動口82aに係る遊技回が終了している。下作動口82aに係る遊技回が終了した時点で、下作動口82aに係る遊技回が1回、右作動口83aに係る遊技回が4回の計5回が終了することとなる。これにより、遊技状態が第2通常遊技状態から第1通常遊技状態に移行する。このため、上述した時間短縮モードが解除され、右作動口83aへの入球に基づく遊技の進行が制限されることとなる。
これに対して、図30(b)に示す例では、下作動口82aに係る変動表示が終了する前のタイミングにて下作動口82aへの入球が発生し、下作動口82aに係る遊技回が開始している。この結果、右作動口83aに係る遊技回が5回実行されることとなり、図30(a)に示す例よりも、右作動口83aに係る遊技回を1回多くなる。既に説明したように、右作動口83aに係る遊技回では、特別当たり結果となる可能性が高く、特に第2特別結果となった場合には有利入球部366への入球→第2通常遊技状態についての回数制限がリセットされる。故に、第2通常遊技状態を継続させることができる等の大きなメリットが生じる。言い換えれば、第2通常遊技状態となった後は、下作動口82aに係る遊技回が終了するまでの間に右作動口83aへの入球を発生させて右作動口83aに係る遊技回を開始させることにより、特別当たりに1回多く当選する可能性が高まる。
ここで、低頻度入賞モード対応の特別遊技状態(第1特別当たり結果対応の開閉実行モード)にて遊技者が獲得し得る遊技球の獲得期待数については上述の如く凡そ15個となっている。これに対して、右作動入球部83に係る1の保留情報に基づいて遊技者が獲得し得る遊技球の獲得期待数はそれよりも多く(具体的には凡そ2000個)となっている。つまり、たとえ1つであっても右作動入球部83に係る遊技回が実行されれば、持ち球を大きく増やすチャンスとなる。このような事情からも、右作動入球部83に係る保留情報を多く記憶させておくことは、遊技を有利に進める上で重要となる。
図30(c)に示す例では、第2通常遊技状態の開始時に右作動口83aに係る保留情報が2つ記憶されており、その後、右作動口83aに係る保留情報が追加されなかった場合について例示している。このような場合には、下作動口82aに係る遊技回が進行することで、遊技回数カウンタが更新される。故に、第2通常遊技状態にて右作動口83aに係る遊技回が実行される回数は、4回を下回るといった事象が発生する。これは、遊技者が本来得られる特典を取りこぼす要因となるため、遊技を有利に進める上で当該事象を回避する必要がある。
因みに、図21及び図23のフローチャートに示すように、本実施の形態においては、右作動口83aへの入球に基づいて特別当たり結果となって下作動口82aに係る遊技回を強制終了させる場合には、第2通常遊技状態における遊技回数を規定する遊技回数カウンタの更新が回避される構成となっている。故に、特別当たり結果を繰り返すことにより、下作動口82aにより規定される時間制限を実質的に延長させることができ、遊技を更に有利に進めることができる。なお、遊技回が強制終了された場合であっても遊技回数カウンタが更新される構成とすることも可能である。
ここで、右ルートに発射された遊技球については、その全てが右作動口83aに入球するわけではない。右ルートは、外ルート(外通路部451)、中ルート(中通路部452)、内ルート(内通路部453)の3ルートに分岐しており(図13等参照)、右作動口83aへ遊技球を案内する中ルートへ遊技球を流入させるには、遊技球の発射速度を所定速度となるように調整する必要がある。以下、図31の概略図を参照して、遊技球の発射先と遊技球発射ハンドル41(回動操作部材43)の操作量との関係について補足説明する。
回動操作部材43の回動操作量を徐々に大きくすると遊技球の発射速度が徐々に高まり、回動操作量が下限量(本実施の形態においては20°)を超えることが遊技球が誘導通路103を経由して遊技領域PEに到達する。その後も回動操作量を増やすと、当該回動操作量が閾値(本実施の形態においては70°)を超えることにより遊技球の発射先が左ルートから右ルートへ変更されることとなる。
回動操作量が閾値を超えた後、更に回動操作量が大きくなって所定範囲(90〜100°)に達するまでの範囲(70〜89°)、遊技球の発射先が内ルート(内通路部453)となる。内ルートに流入した遊技球のほとんどは右作動口83aへ入球することなく遊技領域PEから排出されることとなる。
回動操作量が所定範囲(90〜99°)となっている場合には、遊技球の発射先が中ルート(中通路部452)となる。中ルートに流入した遊技球のほとんどは右作動口83aへ入球することとなり、右作動口83aに係る保留情報を確保することができる。
回動操作量が所定範囲を超えて上限に達するまでの範囲(100°〜115°)では、遊技球の発射先が外ルート(外通路部451)となる。外ルートに流入した遊技球のほとんどは右作動口83aへ入球することなく、遊技領域PEから排出されることとなる。
このように、右作動口83aへの入球を効率よく発生させる上では、遊技球の発射先を適切に調整する必要がある。
狙うべき対象(遊技球の発射先)を細かく分ける構成は、遊技の多様化を実現して遊技への積極的な参加を促す上で好ましい。しかしながら、状況に応じて適切な発射先を見極めることが困難になることは、遊技者を困惑させて遊技意欲を低下させる要因となり得る。本実施の形態においては、このような事情に鑑みて、状況毎に狙い先を報知する構成としていることを特徴の1つとしている。具体的には、報知・演出制御装置143のMPUにおいては、定期処理の一環として報知制御処理が組み込まれている。この報知制御処理によって、遊技状況に合わせて狙い先が報知される。ここで、図32のフローチャートを参照して報知制御処理について説明する。
(報知制御処理)
報知制御処理においては先ず、ステップS1101にて第1通常遊技状態への移行タイミングであるか否かを判定する。ステップS1101にて肯定判定をした場合には、ステップS1102に進む。ステップS1102では特別報知解除処理を行う。これにより、第1通常遊技状態以外の遊技状態(第2通常遊技状態や特別遊技状態)に対応した特別報知が終了することとなる。なお、特別報知解除処理が実行される際には、遊技球の発射先を左ルートへ戻す旨のメッセージが表示され、当該メッセージは第1通常遊技状態への移行後、所定条件(例えば予め設定された期間の経過や下作動口82aへの入球発生)が成立するまで継続される。特別報知解除処理を実行した後は、本報知制御処理を終了する。
ステップS1101にて否定判定をした場合には、ステップS1103に進む。ステップS1103では準備モード中であるか否かを判定する。準備モード中であると判定した場合には、ステップS1104にて準備モード用設定処理を実行した後、本報知制御処理を終了する。ここで、図33(a)のフローチャートを参照して、準備モード用設定処理について説明する。
(準備モード用設定処理)
準備モード用設定処理においては先ず、ステップS1201にて右作動口83aに係る保留情報の数(保留数)が上限数(本実施の形態においては「4」)に達しているか否かを判定する。ステップS1201にて肯定判定をした場合には、ステップS1202に進む。ステップS1202では第1報知用処理を実行する。
第1報知用処理においては、スピーカ部29から右ルートに配置された作動ゲート87を狙うべき状況であることを示す音声(具体的には「作動ゲートを狙え」)を出力するとともに、第1報知用コマンドを設定する。この第1報知用コマンドは表示制御装置710に送信され、表示制御装置710では第1報知用コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置96の表示画面96aに作動ゲート87を狙うべき状況であることを示す画像(具体的には外ルートを模した画像及び「作動ゲートを狙え」のメッセージ)を表示する。
ステップS1201にて否定判定をした場合、すなわち右作動口83aに係る保留情報の数が上限数に達していない場合には、ステップS1203に進む。ステップS1203では第2報知用処理を実行する。
第2報知用処理においては、スピーカ部29から右ルートに配置された右作動口83aを狙うべき状況であることを示す音声(具体的には「右作動口を狙え」)を出力するとともに、第2報知用コマンドを設定する。この第2報知用コマンドは表示制御装置710に送信され、表示制御装置710では第2報知用コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置96の表示画面96aに右作動口83aを狙うべき状況であることを示す画像(具体的には中ルートを模した画像及び「右作動口を狙え」のメッセージ)を表示する。
既に説明したように、準備モードを経由して特別遊技状態が実行された後は、回数制限付の第2通常遊技状態に移行する。第2通常遊技状態においては、下作動口82aに係る遊技回が終了して遊技回数カウンタが減算される前に、右作動口83aに係る遊技回を連続して消化することで遊技を有利に進めることができる。特別遊技状態にて左ルート(上側可変入賞装置85)へ発射された遊技球については、当該左ルートに配置された下作動口82aに入球し得る。故に、第2通常遊技状態に移行した時点では、下作動口82aに係る保留情報がある程度溜まっているものと想定される。そこで、準備モード中に右作動口83aへの入球を促して、右作動口83aに係る保留情報を蓄える機会を設けることにより、その後の遊技の進行にて本来得られるはずの特典が得られなくなることを抑制している。
但し、右ルートに発射された遊技球については、その発射速度によって流入先が異なる。つまり、右作動口83a(中ルート)を狙って遊技球を発射したとしても、回動操作量が上記所定範囲を外れている場合には内ルートや外ルート等の他のルートに流入し得る。特に、所定範囲を上回っている場合には、遊技球が作動ゲート87を通過して、右作動口83aに係る保留情報を十分に確保する前に開閉実行モードへ移行する可能性がある。このような構成とすることで、遊技に緊張感を与えることが可能となっている。
右作動口83aに係る保留情報の数が上限数に達している場合した場合には、右作動口83aへの入球をそれ以上発生させたとしても実質的には投資に見合った特典を得ることができない。このような状況では、できるだけ素早く作動ゲート87へ遊技球を発射することが好ましい。
この点、遊技球発射ハンドル41(回動操作部材43)の操作量を最大にしさえすれば、発射された遊技球のほとんどが作動ゲート87を通過することとなる。故に、準備モードから開閉実行モードへの移行が無駄に遅延されることを抑制し、開閉実行モードへ速やかに移行させることが可能となっている。
再び図32の説明に戻り、ステップS1103にて否定判定をした場合、すなわち準備モード中ではないと判定した場合には、ステップS1105に進む。ステップS1105では大当たり結果対応の開閉実行モード中であるか否かを判定する。ステップS1105にて肯定判定をした場合には、ステップS1106にて大当たり用設定処理を実行した後、本報知制御処理を終了する。ここで、図33(b)のフローチャートを参照して、大当たり用設定処理について説明する。
(大当たり用設定処理)
大当たり用設定処理においては先ず、ステップS1301にてオープニング中又はエンディング中であるか否かを判定する。ステップS1301にて肯定判定をした場合には、ステップS1302に進む。また、ステップS1301にて否定判定をした場合には、ステップS1305に進む。ステップS1305では、ラウンド間のインターバルが開始されるタイミングであって且つインターバル期間としてロングインターバル期間が設定されているか否かを判定する。既に説明したように、大当たり結果に対応する特別遊技状態においては、第2大当たり結果である場合に限り第7ラウンド〜第8ラウンドのインターバル期間としてロングインターバル期間が設定される構成となっている。ステップS1305にて肯定判定をした場合には、ステップS1302に進む。
ステップS1302では右作動口83aに係る保留情報の数(保留数)が上限数(本実施の形態においては「4」)に達しているか否かを判定する。ステップS1302にて肯定判定をした場合には、ステップS1303に進む。ステップS1303では待機報知用処理を実行する。
待機報知用処理においては、スピーカ部29から遊技球の発射を控えるべき状況であることを示す音声(具体的には「発射待機」)を出力するとともに、待機報知用コマンドを設定する。この待機報知用コマンドは表示制御装置710に送信され、表示制御装置710では待機報知用コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置96の表示画面96aに遊技球の発射を控えるべき状況であることを示す画像(具体的には「発射待機」のメッセージ)を表示する。
既に説明したように、開閉実行モード終了後に移行する第2通常遊技状態においては、下作動口82aに係る保留情報の数が多くなることで遊技進行が遊技者にとって不利になる可能性が高くなる。そこで、上側可変入賞装置85が阻止状態となっているオープニング中やエンディング中は遊技球の発射を控えるように促すことにより、第2通常遊技状態への移行後に本来得られるはずの特典の取りこぼしが発生することを抑制している。
ステップS1302にて否定判定をした場合、すなわち右作動口83aに係る保留情報の数(保留数)が上限数(本実施の形態においては「4」)に達していない場合には、ステップS1304にて第2報知用処理を実行する。これにより、右作動口83aに向けた遊技球の発射が促されることとなる。
ステップS1305の説明に戻り、当該ステップS1305にて否定判定をした場合には、ステップS1306に進む。すなわち、大当たり結果対応の開閉実行モード中であって、オープニング中、エンディング中、ロングインターバル中の何れでもない場合には、ステップS1306に進む。ステップS1306では第3報知用処理を実行する。
第3報知用処理においては、スピーカ部29から左ルートに配置された可変入賞ユニット84を狙うべき状況であることを示す音声(具体的には「アタッカを狙え」)を出力するとともに、第3報知用コマンドを設定する。第3報知用コマンドは表示制御装置710に送信され、表示制御装置710では第3報知用コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置96の表示画面96aに可変入賞ユニット84を狙うべき状況であることを示す画像(左ルートを模した画像及び「アタッカを狙え」のメッセージ)を表示する。
可変入賞ユニット84(上側可変入賞装置85)へ向けて遊技球が発射され、それら遊技球が上側可変入賞装置85に入球することにより、遊技者に遊技球が払い出されることとなる。
ここで、準備モード→開閉実行モード→第2通常遊技状態となる場合の遊技の流れに合わせた狙い先の報知の切り替わりの様子を図34の概略図を参照して説明する。なお、図34(a)〜図34(f)に示すように、表示画面96aには狙い先となるルートを模式的に示した画像、狙い先を示すメッセージ、右作動口83aに係る保留情報の数(保留数)を示すゲージ等を例示しているが、遊技者に遊技球の発射先を示唆する機能や保留数を教示する機能が発揮されるのであれば足り、その具体的な表示態様等については任意である。
準備モードへ移行した時点で右作動口83aに係る保留数が上限数に達していない場合には、図34(a)に示すように、表示画面96aに右作動口83aへの入球を促す画像として右ルートにおける中ルートを強調した画像と右作動口を示すメッセージ(詳しくは「右作動口を狙え」)が表示される。
中ルートへ遊技球が発射され、右作動口83aへの入球が発生すると、記憶されている保留情報の数に応じてゲージの表示態様が変化する。当該ゲージについては、保留情報の上限数と同数の発光箇所を有してなり、記憶されている保留情報の数と同数の発光箇所が点灯する。
図34(b)に示すように、右作動口83aに係る保留情報の数が上限数に達すると、ゲージにおける全ての発光箇所が点灯し、保留情報が上限数に達したことを示すメッセージ(詳しくは「チャージ完了」)が表示される。
保留数が上限数に達した場合には、狙い先表示の切り替えがなされる。具体的には、図34(c)に示すように、表示画面96aに作動ゲート87への入球を促す画像として右ルートにおける外ルートを強調した画像と作動ゲートを示すメッセージ(詳しくは「作動ゲートを狙え」)が表示される。
作動ゲート87を遊技球が通過して、準備モードから開閉実行モードへ移行すると、狙い先表示の切り替えがなされる。具体的には、図34(d)に示すように、表示画面96aに可変入賞ユニット84への入球を促す画像として左ルートを示した画像と可変入賞ユニット84を示すメッセージ(詳しくは「アタッカを狙え」)が表示される。
今回の開閉実行モードが第2大当たり結果に対応している場合、第7ラウンドの終了〜第8ラウンドの開始まで、左ルートを示した上記画像が非表示となり、遊技球の発射を控えるように促すメッセージ(詳しくは「発射待機」)が表示される。これにより、無駄球の発生を抑制し且つ下作動口82aの入球が発生を抑制する。
開閉実行モードが終了して第2通常遊技状態に移行すると、当該第2通常遊技状態への移行に併せて右作動口83aに係る遊技回が開始される。図34(f)に示すように、ゲージの発光箇所が1つ減少するようにして表示が更新され、表示画面96aに右作動口83aへの入球を促す画像として右ルートにおける中ルートを強調した画像と右作動口を示すメッセージ(詳しくは「右作動口を狙え」)が表示される。
再び図32の説明に戻り、ステップS1105にて否定判定をした場合、すなわち大当たり結果対応の開閉実行モード中ではないと判定した場合には、ステップS1107に進む。ステップS1107では第2通常遊技状態であるか否かを判定する。ステップS1107にて否定判定をした場合には、そのまま本報知制御処理を終了する。ステップS1107にて肯定判定をした場合には、ステップS1108に進む。ステップS1108では、第2通常遊技状態用設定処理を実行する。ここで、図35のフローチャートを参照して、第2通常遊技状態用設定処理について説明する。なお、第2通常遊技状態及び特別遊技状態においては、遊技球の発射に関する何らかの示唆が常時行われる。
(第2通常遊技状態用設定処理)
第2通常遊技状態用設定処理においては先ず、ステップS1401にて第1特定当たり結果の確定表示終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS1401にて肯定判定をした場合には、ステップS1402に進む。ステップS1402では右作動口83aに係る保留情報の数が十分であるか否かを判定する。具体的には、遊技回数カウンタの値を参照して第2通常遊技状態の恩恵により時間短縮の対象となり得る保留情報の数を特定する。そして、その数と同数又はそれよりも多い数の保留情報(右作動口83aに係る保留情報)が確保されているか否かを判定する。例えば、既に3個の保留情報(特別当たり結果となった当該遊技回に係る保留情報を含む)が消化されており時間短縮の対象となり得る保留情報の数が残り2個に減っている場合であって、右作動口83aに係る保留情報の数が2個以上の場合には、ステップS1402にて肯定判定する。これに対して、既に3個の保留情報(特別当たり結果となった当該遊技回に係る保留情報を含む)が消化されており時間短縮の対象となり得る保留情報の数が残り2個に減っている場合であって、右作動口83aに係る保留情報の数が2個よりも少ない場合には、ステップS1402にて否定判定する。
ステップS1402にて否定判定をした場合には、ステップS1403にて第2報知用処理を実行した後、本第2通常遊技状態用設定処理を終了する。第2報知用処理を実行することで、遊技者に対して右ルート(詳しくは右作動口83a)へ向けた遊技球の発射を促す報知が実行される。この報知については、少なくとも今回の開閉実行モードが終了した後に、当該報知制御処理により報知態様が他の報知態様に切り替わるまで継続される。なお、第2通常遊技状態から第2報知が続いている場合には当該報知を維持する。
ステップS1402にて肯定判定をした場合、すなわち右作動口83aに係る保留情報の数が十分に確保されていると判定した場合にはステップS1404に進む。ステップS1404では第3報知用処理を実行する。第3報知用処理を実行することで、遊技者に対して左ルート(詳しくは可変入賞ユニット84)へ向けた遊技球の発射を促す報知が実行される。この報知については、少なくとも今回の開閉実行モードが終了した後に、当該報知制御処理により報知態様が他の報知態様に切り替わるまで継続される。
第1特別当たり結果対応の特別遊技状態においては、下側可変入賞装置86が許容状態に切り替わり当該下側可変入賞装置86への入賞が許容される。しかしながら、下側可変入賞装置86に入った遊技球は、第1下流側通路365へ流入し、第2下流側通路366(有利入球部366)への流入が回避される。故に、当該第1特別当たり結果対応の開閉実行モードを契機として高頻度入賞モード対応の特別遊技状態へ移行することは期待できない。但し、下側可変入賞装置86への入球によって所定数の賞球が得られるため、実質的には持ち球を少し増やすことができる。第2通常遊技状態の恩恵を受ける為に十分な保留情報を確保できている場合には、遊技者に可変入賞ユニット84への入賞を促すことにより、遊技が遊技者にとって有利に進むこととなる。
ステップS1401の説明に戻り、当該ステップS1401にて否定判定をした場合、すなわち第1特別当たり結果の確定表示を終了するタイミングではないと判定した場合には、ステップS1405に進む。ステップS1405では第2特別当たり結果の確定表示を終了するタイミングであるか否かを判定する。ステップS1405にて肯定判定をした場合には、ステップS1404にて第3報知用処理を実行した後、本第2通常遊技状態用設定処理を終了する。
第2特別当たり結果に対応した特別遊技状態については、下側可変入賞装置86に入った遊技球が有利入球部366に流入することとなる。有利入球部366への入球は高頻度入賞モード対応の特別遊技状態へ移行する契機となり、多くの特典を獲得するチャンスとなる。このような状況においては、右作動口83aに係る保留情報の数に関係なく、可変入賞ユニット84へ向けた遊技球の発射を促すことで、高頻度入賞モード対応の特別遊技状態へ移行する機会を逃すことを抑制している。
ステップS1405にて否定判定をした場合には、ステップS1406に進む。ステップS1406では右作動口83aに係る保留情報の数が十分に確保されているか否かを判定する。具体的には、遊技回数カウンタの値を参照して第2通常遊技状態の恩恵により時間短縮の対象となり得る保留情報の数を特定する。そして、その数と同数又はそれよりも多い数の保留情報(右作動口83aに係る保留情報)が記憶されているか否かを判定する。例えば、既に3個の保留情報(特別当たり結果となった当該遊技回に係る保留情報を含む)が消化されており時間短縮の対象となり得る保留情報の数が残り2個の場合であって、右作動口83aに係る保留情報の数が2個以上の場合には、ステップS1406にて肯定判定をし、2個よりも少ない場合には否定判定をする。
ステップS1406にて否定判定をした場合には、ステップS1407にて第2報知用処理を実行した後、本第2通常遊技状態用設定処理を終了する。つまり、第2通常遊技状態において第1特別当たり結果及び第2特別当たり結果に対応する確定表示が開始されるタイミングではなく、且つ右作動口83aに係る保留情報が不足している場合には、右作動口83aを狙って遊技球を発射するように促す報知を実行する。なお、既に当該報知を行っている場合には、同報知が継続されることとなる。
ステップS1406にて肯定判定をした場合、すなわち右作動口83aに係る保留情報が十分であると判定した場合にはステップS1408に進む。ステップS1408にて待機報知用処理を実行した後、本第2通常遊技状態用設定処理を終了する。
ここで、図36の概略図を参照して第2通常遊技状態〜特別当たり結果対応の開閉実行モードにおける報知態様の切り替えの流れについて説明する。
右作動口83aに係る保留情報の数が「4」となっている状況下にて第2通常遊技状態へ移行すると、右作動口83aに係る遊技回が開始されるとともに右作動口83aに係る保留情報の数が1減少する。図36(a)に示すように、右作動口83aに係る保留情報の数が減った場合には、表示画面96aに表示されているゲージの発光箇所が記憶されている保留情報の数に合わせて1つ消灯する。当該第2通常遊技状態にて時間短縮の効果が及ぶ遊技回の残り回数は4回であり、この時点では右作動口83aに係る保留が当該残り回数に対して不足している。そこで、表示画面96aには、右作動口83aを狙った遊技球の発射を促す画像及びメッセージが表示される。
この報知に従って右作動口83aに向けて遊技球が発射され、発射された遊技球が右作動口83aに入球すると、右作動口83aに係る保留情報の数が「4」となり、第2通常遊技状態にて時間短縮の効果が及ぶ遊技回の残り回数と同じになる。このようにして、十分な数の保留情報が確保された場合には、図36(b)に示すように、ゲージ全体にエフェクトが付与され、保留情報の数が十分である旨が示唆される。この示唆に合わせて、遊技球の発射を控えるように促すメッセージが表示されることとなる。
今回の第2通常遊技状態にて右作動口83aに係る保留情報が十分に確保できている限りは、遊技回が進んで保留情報の数が減少したとしても上記エフェクトが維持されるとともに遊技球の発射を控えるように促すメッセージの表示が継続されることとなる(図36(e)参照)。
保留情報の数が十分となっている状況下にて、特別当たり結果対応の開閉実行モードへ移行すると、その種類(第1特別当たり結果対応/第2特別当たり結果対応)に関係なく、可変入賞ユニット84(左ルート)を狙った遊技球の発射を促す画像及びメッセージが表示されることとなる。当該報知に従って左ルートへ発射された遊技球が下側可変入賞装置86に入球することにより、遊技者の持ち球が僅かながら増加することとなる。
ここで、右作動口83aに係る保留情報の数が十分に確保されていない状況下にて特別当たり結果となった場合には、特別当たり結果の種類に応じて開閉実行モード中の報知の態様が異なることとなる。
具体的には、第2特別当たり結果対応の開閉実行モードへ移行した場合には、開閉実行モードへ移行する旨が明示されるとともに、可変入賞ユニット84(左ルート)を狙った遊技球の発射を促す画像及びメッセージが表示されることとなる。既に説明したように、第2特別当たり結果対応の開閉実行モードについては下側可変入賞装置86への入球に基づいて賞球が付与されるだけでなく、有利入球部366への入球によって高頻度入賞モード対応の開閉実行モードへ移行し得る。つまり、多量の賞球を獲得するチャンスとなる。そこで、第2特別当たり結果対応の開閉実行モードへ移行した場合には、可変入賞ユニット84を狙って遊技球を発射するように促すことにより、遊技者が本来得られるはずの特典を取りこぼすことを抑制している。
これに対して、第1特別当たり結果対応の開閉実行モードへ移行した場合には、開閉実行モードへ移行した旨が非明示となり、図36(d)に示すように、開閉実行モード中も右作動口83aに向けた遊技球の発射を促す画像及びメッセージの表示が継続されることとなる。第1特別当たり結果においては下側可変入賞装置86への入球に基づいて賞球が付与されるものの有利入球部366への入球は実質的に回避される。第2通常遊技状態においては右作動口83aへの入球によって第2特別当たり→高頻度入賞モード対応の開閉実行モードへ移行し得るため第1通常遊技状態よりも多量の遊技球を獲得できる確率高いものの、右作動口83aに係る保留情報が不足するとこのような恩恵が得られなくなる。そこで、保留情報が不足している場合には、第1特別当たり結果対応の開閉実行モード中も右作動口83aへの入球を促すことにより、遊技者にとって有利な第2通常遊技状態が無駄に進むことを抑制できる。
なお、第2通常遊技状態にて最後に実行された遊技回(右作動口83aに係る遊技回)の結果が特別当たり結果となった場合には、特別当たり結果の種類に関係なく、可変入賞ユニット84を狙った遊技球の発射が促されることとなる。
以上詳述した実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
本実施の形態においては、作動入球部82,83への入球に基づく抽選にて大当たり結果となった場合、又は有利入球部366への入球が発生した場合に、多量の賞球を獲得可能な高頻度入賞モード対応の特別遊技状態が発生する。詳しくは、特別遊技状態については、必ず準備モードを経由し、当該準備モードにて作動ゲート87への入球が発生した場合に当該特別遊技状態への移行条件が成立する構成となっている。
ここで、準備モードにおいては、遊技者が遊技球の発射先を調整することにより、直ちに作動ゲート87への入球を発生させるか、それとも準備モード中に右作動入球部83への入球を発生させて当該右作動入球部83に係る保留情報を事前に確保しておくかの分岐が生じる。高頻度入賞モード対応の特別遊技状態が終了した後は、第2通常遊技状態に移行する。第2通常遊技状態においては、実質的に遊技が規制されていた右作動入球部83に係る遊技が可能となる。右作動入球部83については下作動入球部82よりも特別当たり結果となる可能性が高くなっており、下作動入球部82よりも遊技者に有利となるように設定されている。第2通常遊技状態には回数制限が設けられており、この回数制限には下作動入球部82に係る遊技回及び右作動入球部83に係る遊技回の両方が加味されるため、不利側の下作動入球部82に係る遊技回が実行(詳しくは終了)されるまでに、できるだけ多く右作動入球部83に係る遊技回を実行することが遊技を少しでも有利に進める上で重要となる。
準備モードにおいては、右作動入球部83を狙って保留情報を確保することにより、第2通常遊技状態へ移行した後の遊技を有利に進めることができる。このように、作動ゲート87への入球を発生させて特別遊技状態を開始させる前に、右作動入球部83への入球を狙うという遊技がなされること、すなわち事前に有利側の保留情報を確保するという遊技が可能となることで、遊技の流れに先を見据えた戦略性が生じる。これにより、遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度の向上に貢献できる。
ここで、準備モード中と比べて第1通常遊技状態中の方が右作動入球部83への入球が容易となれば、わざわざ準備モード中に右作動入球部83を狙う意義が薄くなる。これは上記効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。この点、準備モードにおける右作動入球部83への入球確率が第1通常遊技状態での入球確率と同じとなっているため、第1通常遊技状態中に右作動入球部83を狙って遊技球が発射されることを抑制している。
なお、第1通常遊技状態においては、右作動入球部83への入球に基づいて実行される遊技回では変動表示時間が極めて長くなり、実質的に遊技進行が規制されている。このような事情から、主たる狙い先は下作動入球部82となる。下作動入球部82に向けて発射された遊技球については右作動入球部83への入球が不可となっている。このため、準備モード移行時に既に右作動入球部83に係る保留情報の数が上限に達することを抑制している。これにより、準備モード中に右作動入球部83を狙うという遊技が行われる機会が少なくなることを抑制している。
因みに、可変入賞ユニット84を狙って発射された遊技球については右作動入球部83に入球することはない。つまり、準備モード→特別遊技状態→第2通常遊技状態となる場合に、特別遊技状態中に自然と右作動入球部83に係る保留情報が溜まることはない。このような構成とすることで、準備モード中に右作動入球部83を狙うという遊技が行われなくなることを抑制できる。
第2通常遊技状態に移行する前に(準備モードにて)、右作動入球部83に係る保留情報を溜めるには、遊技球を所定速度で発射する必要がある。遊技球の発射速度が当該所定速度を上回った場合には遊技球が即座に作動ゲート87に入球してしまうため、保留情報を溜める上では所定速度よりも速い速度から徐々に速度を下げるように調整するよりも、所定速度よりも遅い速度から徐々に速度を上げるように調整する方が無難になる。ここで所定速度よりも遅い速度で発射された遊技球については、左ルート又は内ルートへ流入し、右作動入球部83への到達が不可又は困難となるように構成されている。徐々に速度を上げる調整を行う場合には、遊技球の投資が嵩むものの作動ゲート87の通過を好適に回避することができる。故に、遊技に不慣れな遊技者であっても、作動ゲート87を回避しつつ右作動入球部83への入球を発生させることは可能である。これにより、熟練度等によって遊技者間の公平性が過度に低下することを抑制している。
なお、左ルートに流入した遊技球については下作動入球部82に入球し得る。下作動入球部82への入球によって保留情報が取得された場合には、それが第2通常遊技状態に移行した後に遊技者に不利に作用し得る。このような構成とすることで、作動ゲート87を回避しながら右作動入球部83への入球を発生させる際の緊張感を高めることができる。
上述したように準備モードにて右作動入球部83を狙って遊技球を発射させるように促す構成においては、遊技の多様化を実現することができる反面、当該準備モードが過度に長引くことで遊技が間延びし、遊技の爽快さが低下すると懸念される。この点、本実施の形態に示すように、遊技球発射ハンドル41の回動操作部材43を操作して発射速度を最大にしさえすれば、作動ゲート87へ遊技球が入球する構成とし、狙いを右作動入球部83から作動ゲート87に変更する際の細かな調整を不要とすることにより、そのような不都合の発生を抑制している。
また、第2通常遊技状態における回数制限よりも、右作動入球部83に係る保留情報の記憶上限数の方が少なくなっているため、準備モードが過度に長引くことを抑制できる。これにより、遊技の多様化に起因して、遊技の爽快さが損なわれることを抑制している。
本実施の形態においては、下作動入球部82に係る遊技回と右作動入球部83に係る遊技回とが並行して行われる。このように、右作動入球部83への入球の有無に関係なく、下作動入球部82に係る遊技回が進むため、当該遊技回がある種のリミッタとして機能することとなる。このような構成とすれば、下作動入球部82に係る遊技回中に、できるだけ多く右作動入球部83に係る遊技回が実行されるようにすることで、特別当たり結果となる機会を増やすことができる。右作動入球部83に係る遊技回については、変動表示時間が記憶されている保留情報の数(右作動入球部83に係る保留情報の数)によって短縮される。つまり、できるだけ右作動入球部83に係る保留情報を絶やさないようにすることが実質的なチャンスの発生回数を多くすることに繋がる。以上の理由から、遊技者に第2通常遊技状態に移行する前に(事前に)、右作動入球部83に係る保留情報を十分に確保しておくように促し、準備モードにおける遊技への積極的な参加を好適に促すことができる。
第1通常遊技状態においては下作動入球部82への入球に基づいて遊技を進めることで遊技の進行速度を速くすることができ、第2通常遊技状態においては右作動入球部83への入球に基づいて遊技を進めることで遊技の進行速度を速くすることができる。準備モードにて右作動入球部83を狙うといった新たな遊技性を追加する上では、遊技全体での進行速度が低下することにより、遊技が間延びしているかのような印象を遊技者に与える可能性がある。この点、本実施の形態に示すように主たる遊技の流れに合わせて変動表示時間が短くなることにより、上述した遊技の流れが踏襲されていれば遊技進行の円滑さを担保できる。これは、遊技の爽快感を向上させる上で好ましい。
下作動入球部82に係る変動表示時間と右作動入球部83に係る変動表示時間との差を利用して、実質的なチャンスの発生回数に差を発生させる上では、下作動入球部82に係る変動変表示時間を右作動入球部83に係る変動表示時間よりも短くすることも可能である。しかしながら、このような構成では、時間の経過とともに上記チャンスの発生回数が減少することになる。これは、遊技者に不快感を与える要因になるため好ましくない。この点、本実施の形態に示す構成においては、下作動入球部82に係る変動表示時間よりも右作動入球部83に係る変動表示時間が短くなっているため、下作動入球部82に係る遊技回が実行されている間にできるだけ多く右作動入球部83に係る遊技回が実行されることに期待が向き、上述したような印象を与えにくくすることができる。故に、遊技への注目度の向上を好適に実現することができる。
高頻度入賞モード対応の特別遊技状態から第2通常遊技像体に移行する場合には、第2通常遊技状態開始時に記憶されていた右作動入球部83に係る保留情報が全て当該第2通常遊技状態にて消化されるように構成されている。つまり、右作動入球部83に係る保留情報を上限まで溜めた場合に、それが第2通常遊技状態における時間短縮の効果から外れることを回避している。これにより、第2通常遊技状態での恩恵を十分に得られるようにして利益を担保して準備モードにおける上記新たな遊技への参加を促しつつ、第2通常遊技状態における遊技進行の迅速化に寄与でき、遊技のメリハリを好適に強化できる。
第2通常遊技状態においては、下作動入球部82に係る保留情報がある種のリミッタとして機能することで遊技に緊張感を与えることが可能となっている。このため、下作動入球部82に係る保留情報が不足することは、遊技への注目度の向上を図る上で妨げになると懸念される。この点、本実施の形態においては、特別遊技状態中に可変入賞ユニット84を狙って遊技球を発射することで下作動入球部82への入球が発生し得る構成となっており、下作動入球部82に係る保留情報の確保を実現している。特に、高頻度入賞モード対応の特別遊技状態においては、可変入賞ユニット84に向けて発射された遊技球が下作動入球部82に入球する機会が多くなる。故に、高頻度入賞モード対応の特別遊技状態から第2通常遊技状態に移行した際(遊技回数カウンタが最大となっている際)に、緊張感が削がれるといった事象を生じにくくすることができる。
第1特別当たり結果に対応した特別遊技状態(低頻度入賞モード対応の特別遊技状態)に移行した場合には、記憶されている特別情報の数によって右作動入球部83及び可変入賞ユニット84の何れを狙うかの選択が生じる。記憶されている保留情報の数が上限数に達している場合には、可変入賞ユニット84を狙って小さな特典(賞球)を積み上げることが遊技者に有利となる。これに対して、記憶されている保留情報の数が上限数に達していない場合には、右作動入球部83を狙ってより大きな特典の獲得を目指す方が遊技者に有利となる。このように、特別遊技状態に移行した場合であっても、その状況によって有利な遊技の進め方に違いが生じる構成とすることにより、遊技に更なる戦略性を付与し、遊技の単調化を抑制することができる。これにより、遊技への注目度の向上が期待できる。
右作動入球部83に係る保留情報の数が上限数となっている場合には、それ以上の保留情報の取得が期待できない。つまり、その時点では遊技者に有利な右作動入球部83への入球を先行させる等して特別遊技状態終了後の遊技を有利に進めようとしても(第2通常遊技状態における遊技を右作動入球部83に係る特別情報で占めようとしても)、それ以上に優位性を高めることができない。そこで、このような状況では可変入賞ユニット84への入球を狙って賞球を獲得することが持ち球の増加等を実現する上で好ましくなる。これに対して、右作動入球部83に係る保留情報の数が上限数となっていない場合に可変入賞ユニット84を狙うと、右作動入球部83に係る保留情報を確保できないどころか、下作動入球部82に係る保留情報が増えて特別遊技状態終了後の遊技を有利に進める上で妨げになる可能性が高くなる。特に、特別遊技状態中は、各作動入球部82,83に係る遊技進行が停止しているため、保留情報を確保して、上限数に近づけやすくなる。このような構成によれば、遊技者に特別遊技状態中の遊技球の打ち分けを促して、遊技の多様化を好適に実現できる。
上述したように特別遊技状態における遊技の単調化抑制を図る場合には、遊技が複雑化して遊技者の遊技への理解が低くなる可能性が高くなる。これは、遊技者が本来得られるはずの特典を取りこぼすといった不都合が生じる要因になると懸念される。そこで、本実施の形態に示すように、保留情報の記憶状況に応じて遊技球の発射先を示唆する構成とすることにより、遊技の多様化に起因した不都合の発生を好適に抑制することができる。特に、記憶されている保留情報の数が上限に達している場合には、それ以上に右作動入球部83を狙ったとしても優位性が高くなるわけではない。このような状況では可変入賞ユニット84を狙うように示唆して、当該可変入賞ユニット84への入球を促すことにより、遊技者の持ち球を増加等させることができる。
第1特別当たり結果対応の特別遊技状態(低頻度入賞モード対応の特別遊技状態)にて可変入賞ユニット84を狙う遊技と可変入賞ユニット84以外を狙う遊技とを混在させる構成によれば、遊技の多様化を実現することができる。しかしながら、このような多様性を実現しても、実際に一方の遊技に過度に偏ってしまう場合には、遊技の単調さを解消する効果が薄れてしまうと懸念される。第2通常遊技状態においては、当該第2通常遊技状態における遊技回数に制限が設けられている。このため、遊技進行によって右作動入球部83に係る保留情報の必要十分な数が変化する。本実施の形態においては、右作動入球部83に係る保留情報の数が上限に達していない場合であっても、第2通常遊技状態における残り回数を参照して、十分な数の保留情報が確保されていると判定した場合には、低頻度入賞モード対応の特別遊技状態中に可変入賞ユニット84を狙って遊技球を発射するように促す構成となっている。これにより、可変入賞ユニット84を狙う機会が少なくなることを回避して、遊技の多様化を好適に実現している。
<その他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の構成を個別に上記実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記実施の形態に対して適用してもよい。
(1)上記実施の形態では、右ルートを内ルート,中ルート,外ルートの3つのルートに分岐させる構成としたが、これに限定されるものではない。少なくとも、右作動口83a(「第2入球部」又は「第2始動入球部」に相当)へ遊技球を案内するルートと作動ゲート87(「所定入球部」に相当)へ遊技球を案内するルートとが設けられていれば足り、他のルートを設けるか否かについて任意である。例えば、上記実施の形態における内ルートを省略してもよい。
(2)上記実施の形態では、作動ゲート87を通過した遊技球が右作動口83aに入球し得る構成としたが、作動ゲート87を通過した遊技球の右作動口83aへの入球を不可としてもよい。
同様に、内ルートを通過した遊技球については、確率は低いものの右作動口83aに入球し得る構成としたが、内ルートを通過した遊技球の右作動口83aへの入球を不可としてもよい。
(3)上記実施の形態では、遊技球の移動速度(発射速度)が所定速度を上回っている場合に当該遊技球が作動ゲート87に入球する構成としたが、これに限定されるものではない、図37(a)に示すように、第1分岐通路451Xに流入した遊技球が右作動口83aへ案内され、第2分岐通路452Xに流入した遊技球が作動ゲート87へ案内される構成としてもよい。つまり、遊技球の移動速度(発射速度)が所定速度を下回っている場合に、当該遊技球が作動ゲート87に入球する構成としてもよい。
このようにして右作動口83aと作動ゲート87とを入れ替えた構成とすれば、遊技球の発射速度が最大となるように操作しさえすれば、右作動口83aへの入球が発生するため、遊技に不慣れな遊技者であっても右作動口83aに係る保留情報を溜めやすくなる。故に、遊技者間の公平性を好適に向上させることができる。右作動口83aに係る保留情報を確保できるか否かについてはその後の遊技の展開に与える影響が極めて大きくなる。入球先を右作動口83aから作動ゲート87に切り替える場合には、遊技球の発射速度を徐々に遅くすればよく、遊技に慣れている遊技者にとっては容易となる一方、初心者についても時間はかかっても作動ゲート87への切り替えが可能であり、右作動口83aへの入球によって1個の賞球が得られるため持ち球の減りが抑制される。このように、遊技に慣れている遊技者については遊技を速やかに進行させることができるため、このような遊技者の優位性を好適に確保できる。
(4)上記実施の形態では、右ルートに発射された遊技球については下作動口82aへの入球が回避される構成としたが、これに限定されるものではない。右ルートに発射された遊技球が下作動口82aに入球し得る構成(好ましくは可変入賞ユニット84への入球については回避される構成)とすることも可能である。例えば、外通路部451〜内通路部453のうち、内通路部453を通過した遊技球の一部が下作動口82aに入球し得る構成とするとよい。
(5)上記実施の形態では、第2通常遊技状態においてはその移行契機となった当たり結果に関係なく当該第2通常遊技状態中の下作動口82aに係る遊技回に適用される変動表示時間が16secとなるように構成したが、これに限定されるものではない。第2通常遊技状態への移行契機となった当たり結果の種類によって当該第2通常遊技状態中の下作動口82aに係る遊技回に適用される変動表示時間が異なる構成としてもよい。
図38(a)に示すように、第2通常遊技状態中の下作動口82aに係る遊技回に適用される変動表示時間としては、第1時間(16sec)及び第2時間(10sec)が設けられている。大当たり結果Aを契機として移行した第2通常遊技状態にて参照される変動表示時間テーブルは、全て第2時間が選択されるように構成されている。大当たり結果Bを契機として移行した第2通常遊技状態にて参照される変動表示時間テーブルは、第1時間が選択される確率と第2時間が選択される確率とが同等となるように構成されている。大当たり結果Cを契機として移行した第2通常遊技状態にて参照される変動表示時間テーブルは、全て第2時間が選択されるように構成されている。特別当たり結果Aを契機として移行した第2通常遊技状態にて参照される変動表示時間テーブルは、全て第2時間が選択されるように構成されている。特別当たり結果Bを契機として移行した第2通常遊技状態にて参照される変動表示時間テーブルは、第1時間が選択される確率が60%、第2時間が選択される確率が40%となるように構成されている。特別当たり結果Cを契機として移行した第2通常遊技状態にて参照される変動表示時間テーブルは、全て第1時間が選択されるように構成されている。
図38(b)に示すように、下作動口82aに係る遊技回の変動表示時間が第1時間である場合には、下作動口82aに係る1の変動表示が終了するまでの間に右作動口83aに係る遊技回を最大で5回実行可能となる。図38(c)に示すように、下作動口82aに係る遊技回の変動表示時間が第2時間である場合には、下作動口82aに係る1の変動表示が終了するまでの間に右作動口83aに係る遊技回を最大で4回実行可能となる。
下作動口82aに係る遊技回が5回行われる場合と4回行われる場合とを比較した場合には、後者よりも前者の方が高頻度入賞モード対応の開閉実行モード→第2通常遊技状態に復帰する可能性が高くなる。このように実質的な連荘確率の差が生じる構成とすることにより、遊技の更なる多様化を実現できる。
(6)上記実施の形態では、右作動口83aに係る遊技回にて大当たり結果又は特別当たり結果となったことを契機として下作動口82aに係る遊技回が強制終了された場合に、当該遊技回を第2通常遊技状態にて実行された遊技回に含めない構成、すなわち遊技回数カウンタを更新しない構成とした。これを変更し、強制終了された場合、当該遊技回を第2通常遊技状態にて実行された遊技回に含める構成、すなわち遊技回数カウンタを更新する構成とすることも可能である。
また、上記実施の形態に示した遊技回数カウンタの更新タイミングを、遊技回の終了タイミングではなく遊技回の開始タイミングとすることも可能である。
(7)上記実施の形態では、発射された遊技球が下側可変入賞装置86に到達するのに要する期間よりも、特別当たり結果対応の開閉実行モードとなって下側可変入賞装置86が阻止状態から許容状態に切り替わるまでの期間の方が長くなるように設定したが、これに限定されるものではない。特別当たり結果対応の開閉実行モード(低頻度入賞モード対応)となった場合には、下側可変入賞装置86(「可変入球部」に相当)が阻止状態から許容状態に切り替わったタイミングで発射された遊技球が当該下側可変入賞装置86に到達する前に同下側可変入賞装置86を閉状態に復帰させる構成とすることも可能である。
(9)上記実施の形態では、準備モード中に作動ゲート87を1の遊技球が通過したことに基づいて開閉実行モードへ移行する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば開閉実行モードへの移行契機となる通過数については任意である。
(10)上記実施の形態では、右作動入球部83への入球に基づいて取得された保留情報の記憶上限数が第2通常遊技状態における遊技回の制限回数よりも少なくなるように設定したが、これに限定されるものではない。例えば、記憶上限数を制限回数と同数となるように設定してもよいし、記憶上限数が制限回数よりも多くなるように設定してもよい。
(11)上記実施の形態では、特別当たり結果対応の開閉実行モードにおいては、下側可変入賞装置86が1回だけ開放される構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、特別当たり結果対応の開閉実行モードにおいても大当たり結果対応の開閉実行モードにおける上側可変入賞装置85と同様に、下側可変入賞装置86が複数回開放される構成としてもよい。
(12)右作動入球部83に、入球容易な状態と入球が困難な状態とに切り替え可能な電動役物(「サポート手段」)を併設してもよい。電動役物によるサポートモードとして、入球確率が低い低頻度サポートモードと入球確率が高い高頻度サポートモードとを設け、少なくとも準備状態にてサポートモードを高頻度サポートモードに設定することで右作動入球部83の入球確率を上昇させる構成としてもよい。
(13)上記実施の形態では、下作動口82aに係る遊技回及び右作動口83aに係る遊技回を並行して実行させる構成とし、一方の遊技回にて特別当たり結果に対応する絵柄が停止表示される場合に、他方の遊技回にて外れ結果に対応する絵柄を強制的に停止させる構成としたが、あらかじめ定められた変動時間の計測を中断した上で、他方については開閉実行モードが終了するまで絵柄を停止させない構成とすることも可能である。
例えば、右作動口83aに係る保留情報に基づいて遊技回が進行している最中に下作動口82aに係る保留情報に基づく遊技回が終了する場合であって、開閉実行モードへの移行に対応する結果(大当たり結果又は特別当たり結果)となった場合には、右作動口用表示部DRにて外れ結果に対応する絵柄を停止表示(確定表示)させる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、仮の停止絵柄として外れ結果を停止する構成、すなわち可変表示を一時中断する構成とし、開閉実行モード終了後に中断された可変表示を再開させる構成とすることも可能である。
(14)上記実施の形態では、下作動入球部82への入球に基づく遊技回と右作動入球部83への入球に基づく遊技回とが並行して実行される構成としたが、これに限定されるものではない。下作動入球部82への入球に基づく遊技回と右作動入球部83への入球に基づく遊技回とのうち一方が実行されている間は他方の実行が規制される構成としてもよい。この場合、遊技回が実行される順序は、作動入球部82,83への入球順としてもよいし、下作動入球部82及び右作動入球部83のうち一方に係る遊技回が他方に係る遊技回よりも優先して実行される構成としてもよい。例えば、右作動入球部83に係る遊技回が下作動入球部82に係る遊技回よりも優先して実行される構成としてもよいし、下作動入球部82に係る遊技回が右作動入球部83に係る遊技回よりも優先して実行される構成としてもよい。
(15)第1特別当たり結果対応の特別遊技状態に移行し、当該特別遊技状態が終了した後に第1通常遊技状態に移行する場合には、右作動口83aに係る保留情報の数に関係なく、左ルート(可変入賞ユニット84)を狙った遊技球の発射を促す示唆を行ってもよい。
また、第1特別当たり結果対応の特別遊技状態に移行した後、第2通常遊技状態に復帰することを前提として、右作動口83aを狙った遊技球の発射を促す示唆が行われる構成とすることも可能である。
(16)上記実施の形態では、大当たり結果となった場合には準備モードを経て開閉実行モードへ移行する構成としたが、準備モードを経由することなく開閉実行モードへ移行する構成とすることも可能である。すなわち、開閉実行モードへの移行条件として作動ゲート87への入球を必須とするものではない。
(17)上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更には、取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の特徴群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、
遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動入球部83)への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否判定処理等を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応する対応結果となった場合に、遊技状態を通常遊技状態から当該通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)への移行前の準備状態(例えば準備モード)に移行させる第1移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記始動入球部とは別に設けられた所定入球部(作動ゲート87)と、
前記準備状態となっている状況下における前記所定入球部への入球に基づいて遊技状態を当該準備状態から前記特別遊技状態に移行させる第2移行手段(主制御装置162のMPU602にて準備モードへの移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記遊技領域には発射された遊技球が前記始動入球部に向かう第1流路(例えば中ルート)と発射された遊技球が前記所定入球部に向かう第2流路(例えば外ルート)とが設けられ、それら第1流路及び第2流路への遊技球の打ち分けが可能となっていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、準備状態へ移行した後に直ちに所定入球部への入球を発生させて特別遊技状態に移行させるか、それとも準備状態中に始動入球部への入球を発生させて保留情報を取得しておくかの分岐が生じる。事前に特別情報を確保するという遊技が可能となることで、遊技の流れに先を見据えた戦略性が生じる。例えば、特別情報を少しでも多く記憶させておくことでその後の遊技が遊技者に有利となる構成との組み合わせによれば、意図的に所定入球部への入球(すなわち、特別遊技状態への移行)を意図的に後回しにするといった戦略性が生じる。これにより、遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度の向上に貢献できる。
因みに、「前記第1流路は、当該第1流路を通過した遊技球の前記所定入球部への入球が不可となるように形成されている」構成とすることにより、第1流路/第2流路への打ち分けを好適に実現することができる。
特徴A2.前記始動入球部は、前記準備状態と前記通常遊技状態とを比較した場合に、前記準備状態における当該始動入球部への入球確率が前記通常遊技状態での入球確率と同じ又はそれよりも高くなるように構成されていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
準備状態中と比べて通常遊技状態中の始動入球部への入球が容易となれば、わざわざ準備状態中に始動入球部を狙う意義が薄くなる。これは特徴A1に示した効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。この点、準備状態における始動入球部への入球確率が通常遊技状態での入球確率と同じかそれよりも高くなる構成とすれば、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A3.入球が不可である非受入状態(閉状態)及び入球が可能な受入状態(開状態)に切替可能な可変入球部(可変入賞ユニット84)と、
前記特別遊技状態となった場合に前記可変入球部を前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球部への入球が発生した場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置224や払出制御装置242)と
を備え、
前記始動入球部は、前記可変入球部に向けて発射された遊技球が入球不可となる位置に配されていることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
特別遊技状態においては可変入球部への入球が発生することにより遊技者に特典が付与される。このため、特別遊技状態中は主として可変入球部を狙って遊技球が発射されることとなる。可変入球部を狙った遊技球については始動入球部への入球が回避されるため、特別遊技状態中に始動入球部に係る特別情報が新たに記憶されることを抑制できる。このような構成とすれば、準備状態にて始動入球部への入球を好適に促すことができる。
特徴A4.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、
遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(下作動入球部82)又は第2始動入球部(右作動入球部83)への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否判定処理等を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が前記所定の判定情報に対応する対応結果となった場合に、遊技状態を通常遊技状態から当該通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)への移行前の準備状態(例えば準備モード)に移行させる第1移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部とは別に設けられた所定入球部(作動ゲート87)と、前記準備状態となっている状況下における前記所定入球部への入球に基づいて遊技状態を当該準備状態から前記特別遊技状態に移行させる第2移行手段(主制御装置162のMPU602にて準備モードへの移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記第2始動入球部への入球に基づく前記判定は、前記第1始動入球部への入球に基づく前記判定よりも前記対応結果となりやすくなるように設定されており、
前記遊技領域には発射された遊技球が前記第2始動入球部に向かう第1流路(例えば中ルート)と発射された遊技球が前記所定入球部に向かう第2流路(例えば外ルート)とが設けられ、それら第1流路及び第2流路への遊技球の打ち分けが可能となっていることを特徴とする遊技機。
特徴A4に示す構成によれば、準備状態へ移行した後に直ちに所定入球部への入球を発生させて特別遊技状態に移行させるか、それとも準備状態中に第2始動入球部への入球を発生させて保留情報を取得しておくかの分岐が生じる。事前に有利側の特別情報を確保するという遊技が可能となることで、遊技の流れに先を見据えた戦略性が生じる。例えば、特別情報を少しでも多く記憶させておくことでその後の遊技が遊技者に有利となる構成との組み合わせによれば、意図的に所定入球部への入球(すなわち、特別遊技状態への移行)を意図的に後回しにすといった戦略性が生じる。これにより、遊技の単調化を抑制し、遊技への注目度の向上に貢献できる。
なお、特徴A2及び特徴A3に示した各技術的思想を本特徴に適用することも可能である。
特徴A5.前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部は、前記第1始動入球部へ向けて発射された遊技球の前記第2始動入球部への入球が不可又は困難となるように配置されていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
第1始動入球部を狙って遊技球を発射している場合には、第2始動入球部への入球が発生困難又は不可となっている。故に、準備状態に移行した時点で既に第2始動入球部への入球に基づいて記憶されている特別情報の数が規定数(上限)に達しているといった状況になることを少なくし、準備状態にて所定入球部への入球前に第2始動入球部への入球を発生させるといった遊技の機会が減ることを好適に抑制できる。
なお、本特徴に示す構成を「前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部は、前記第1始動入球部へ向けて発射された遊技球の前記第2始動入球部への入球が不可又は困難となるように配置され、且つ前記第2始動入球部へ向けて発射された遊技球の前記第1始動入球部への入球が不可又は困難となるように配置されていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴A6.前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(非時間短縮モード対応の通常遊技状態)及び当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(時間短縮モード対応の通常遊技状態)が設けられ、
前記特別遊技状態が終了した場合に前記第2通常遊技状態に移行させる第3移行手段(主制御装置162のMPU602にて時間短縮モードへの移行処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて所定の移行条件(実行された遊技回数が5回に到達)が成立した場合に前記第1通常遊技状態に移行させる第4移行手段(主制御装置162のMPU602にて非時間短縮モードへの移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1始動入球部への入球に基づく特別情報が記憶されている場合には、前記第2通常遊技状態に移行する際に記憶されている前記第2始動入球部への入球に基づく特別情報の数が多いほど第2通常遊技状態における遊技進行が遊技者に有利となるように構成されていることを特徴とする特徴A4又は特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、第2通常遊技状態に移行する前に第2始動入球部への入球に基づく保留情報をできるだけ多く確保しておくことにより、第2通常遊技状態における遊技進行が遊技者に有利となる。このような構成とすれば、準備状態にて第2始動入球部を狙うように促すことができ、所定入球部への入球を回避しながら第2始動入球部への入球を発生させる際の緊張感を高めることができる。
なお、本特徴に示す「前記第2通常遊技状態に移行する際に、前記第1始動入球部への入球に基づく特別情報が記憶されている場合には、前記第2始動入球部への入球に基づく特別情報の数が多いほど第2通常遊技状態における遊技進行が遊技者に有利となるように構成されている」との記載を「前記第2通常遊技状態に移行する際に、前記第1始動入球部への入球に基づく特別情報が記憶されている場合には、前記第2始動入球部への入球に基づく特別情報の数が多いほど第2通常遊技状態における遊技者の有利度が高くなるように構成されている」にしてもよい。
特徴A7.表示部(下作動口用表示部DLや右作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(主表示ユニット94)と、
前記表示部にて絵柄を可変表示させた後に、前記判定結果に対応した絵柄を停止表示させる可変表示制御手段(主制御装置162のMPU602にて表示制御用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記表示部は、前記第1始動入球部への入球に基づいて第1可変表示が行われる第1表示部(下作動口用表示部DL)と、前記第2始動入球部への入球に基づいて第2可変表示が行われる第2表示部(右作動口用表示部DR)とを有してなり、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(非時間短縮モード対応の通常遊技状態)及び当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(時間短縮モード対応の通常遊技状態)が設けられ、
前記特別遊技状態が終了した場合に前記第2通常遊技状態に移行させる第3移行手段(主制御装置162のMPU602にて時間短縮モードへの移行処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて所定の移行条件(実行された遊技回数が5回に到達)が成立した場合に前記第1通常遊技状態に移行させる第4移行手段(主制御装置162のMPU602にて非時間短縮モードへの移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記第1始動入球部への入球に基づく特別情報が記憶されている場合には、前記第2通常遊技状態に移行する際に記憶されている前記第2始動入球部への入球に基づく特別情報の数が多くなるほど、前記第2通常遊技状態にて実行可能な前記第2可変表示の回数が多くなり得る構成となっていることを特徴とする特徴A4乃至特徴A6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A7によれば、準備状態にて第2始動入球部に係る特別情報を多く取得しておくことで、第2通常遊技状態にて実行可能な第2可変表示の回数が多くなり得る。比較的有利な第2始動入球部への入球に基づく抽選機会が多くなることで、その後の遊技を有利に進めることができる。以上の理由から、準備状態にて第2始動入球部を狙うように促すことができ、所定入球部への入球を回避しながら第2始動入球部への入球を発生させる際の緊張感を高めることができる。
特徴A8.表示部(下作動口用表示部DLや右作動口用表示部DR)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(主表示ユニット94)と、
前記表示部にて絵柄を可変表示させた後に、前記判定結果に対応した絵柄を停止表示させる可変表示制御手段(主制御装置162のMPU602にて表示制御用の処理を実行する機能)と
を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(非時間短縮モード対応の通常遊技状態)及び当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(時間短縮モード対応の通常遊技状態)が設けられ、
前記特別遊技状態が終了した場合に遊技状態を前記特別遊技状態から前記第2通常遊技状態に移行させる第3移行手段(主制御装置162のMPU602にて時間短縮モードへの移行処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて実行された絵柄の可変表示の回数が所定回数(例えば5回)となった場合に遊技状態を前記第2通常遊技状態から前記第1通常遊技状態に移行させる第4移行手段(主制御装置162のMPU602にて非時間短縮モードへの移行処理を実行する機能)と
を備え、
前記第2始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報であって前記取得情報記憶手段によって記憶可能な特別情報の上限数(4個)は、前記所定回数よりも少なくなるように設定されていることを特徴とする特徴A4乃至特徴A7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A4等に示したように準備状態にて第2始動入球部を狙って遊技球を発射させるように促す構成においては、遊技の多様化を実現することができる反面、当該準備状態が過度に長引くことで遊技が間延びし、遊技の爽快さが低下すると懸念される。この点、本特徴に示すように、第2通常遊技状態における回数制限よりも記憶上限数を少なくすれば、準備状態が過度に長引くことを抑制して、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
特徴A9.前記特別情報取得手段は、
前記第1始動入球部への入球に基づいて前記特別情報を取得する第1取得手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口に係る保留情報を取得する機能)と、
前記第2始動入球部への入球に基づいて前記特別情報を取得する第2取得手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口に係る保留情報を取得する機能)と
を有し、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1取得手段によって取得された特別情報を記憶する第1記憶手段(主制御装置162の保留球格納エリア632に設けられた下作動口用保留エリアRa)と、
前記第2取得手段によって取得された特別情報を記憶する第2記憶手段(主制御装置162の保留球格納エリア632に設けられた右作動口用保留エリアRb)と
を有し、
前記判定手段は、
前記第1記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報と対応しているか否かの判定を順次行う第1判定手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口に係る保留情報について当否判定等の処理を実行する機能)と、
前記第2記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報と対応しているか否かの判定を順次行う第2判定手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口に係る保留情報について当否判定等の処理を実行する機能)と
を有し、
第1表示部(下作動口用表示部DL)にて、前記第1始動入球部への入球に基づく絵柄の第1可変表示を行い、前記第1判定手段による判定結果に対応した絵柄を停止表示させる第1可変表示手段(主制御装置162のMPU602にて下作動口用表示部の表示制御を実行する機能)と、
第2表示部(右作動口用表示部DR)にて、前記第2始動入球部への入球に基づく絵柄の第2可変表示を行い、前記第2判定手段による判定結果に対応した絵柄を停止表示させる第2可変表示手段(主制御装置162のMPU602にて右作動口用表示部の表示制御を実行する機能)と
を備え、
前記第1可変表示を実行している状況下にて前記第2可変表示を複数回実行可能であり、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態(非時間短縮モード対応の通常遊技状態)及び当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態(時間短縮モード対応の通常遊技状態)が設けられ、
前記特別遊技状態が終了した場合に、遊技状態を前記特別遊技状態から前記第2通常遊技状態に移行させる第3移行手段(主制御装置162のMPU602にて時間短縮モードへの移行処理を実行する機能)と、
前記第2通常遊技状態にて前記第1可変表示が実行された回数と前記第2可変表示が実行された回数の和が所定回数に達した場合に遊技状態を前記第2通常遊技状態から前記第1通常遊技状態に移行させる第4移行手段(主制御装置162のMPU602にて非時間短縮モードへの移行処理を実行する機能)と
を備えていることを特徴とする特徴A4乃至特徴A8のいずれか1つに記載の遊技機。
第1始動入球部に係る遊技回が進む間に、第2始動入球部に係る遊技回をできるだけ多く実行させることにより、遊技を有利に進めることができる。第2始動入球部への入球の有無に関係なく、第1始動入球部に係る遊技回が進むため、当該第1始動入球部に係る遊技回がある種のリミッタとして機能することとなる。このような構成とすれば、第1可変表示の長さ及び第2可変表示の長さの関係によって実質的なチャンスの発生回数を様々に変化させることができる。
また、第2始動入球部に係る特別情報をできるだけ早く且つできるだけ多く記憶させておくことが遊技を有利に進める上で重要となる。このような事情から、第2通常遊技状態が開始される前の準備状態にて第2始動入球部に係る特別情報を確保する機会を与えることにより、所定入球部への入球を避けながら第2始動入球部への入球を狙うといった遊技が行われることとなる。故に、今までにない斬新な遊技を実現し、特徴A2等に示した効果を好適に発揮させることが可能となる。
特徴A10.前記第1通常遊技状態においては、前記第2始動入球部への入球に基づいて前記第2可変表示を行う可変表示期間が前記第1始動入球部への入球に基づいて前記第1可変表示を行う可変表示期間よりも長くなるように設定され、
前記第2通常遊技状態においては、前記第2始動入球部への入球に基づいて前記第2可変表示を行う可変表示期間が前記第1始動入球部への入球に基づいて前記第1可変表示を行う可変表示期間よりも短くなるように設定されていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、第1通常遊技状態においては第1始動入球部への入球に基づいて遊技を進めることで遊技の進行速度を速くすることができ、第2通常遊技状態においては第2始動入球部への入球に基づいて遊技を進めることで遊技の進行速度を速くすることができる。準備状態にて第2始動入球部を狙うといった新たな遊技性を追加する上では、遊技全体での進行速度が低下することにより、遊技が間延びしているかのような印象を遊技者に与える可能性がある。この点、本特徴に示すように主たる遊技の流れに合わせて可変表示期間を短くすることにより、特徴A2等に示した遊技の流れを踏襲されていれば遊技進行の円滑さを担保できる。これは、遊技の爽快感を向上させる上で好ましい。
第1可変表示期間と第2可変表示期間との差を利用して、実質的なチャンスの発生回数に差を発生させる上では、第1可変表示期間を第2可変表示期間よりも短くすることも可能である。しかしながら、このような構成では、第2可変表示が行われることなく上記チャンスの発生回数が減少することになる。これは、遊技者に不快感を与える要因になるため好ましくない。この点、本特徴に示す構成においては、第1可変表示期間よりも第2可変表示期間が短くなることで第1可変表示が実行されている間にできるだけ多く第2可変表示が実行されることに期待が向き、上述したような印象を与えにくくすることができる。故に、遊技への注目度の向上を好適に実現することができる。
特徴A11.前記第2通常遊技状態においては、前記第1可変表示の可変表示期間が、当該第1可変表示中に前記第2始動入球部への入球に基づく前記第2可変表示を複数回実行可能となるように設定する手段を有していることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、不利側の第1可変表示中に有利側の第2可変表示が複数回実行される。第1可変表示が実行されている間(制限期間中)にできるだけ多く第2可変表示が実行されるようにする上では、第2通常遊技状態における緊迫感を高めることができる。これにより、第2通常遊技状態における遊技への注目度の向上に寄与できる。
第2通常遊技状態に移行する前に第2始動入球部に係る特別情報を確保しておくことで、第2通常遊技状態が遊技者に不利な態様で開始されることを抑制できる。また、事前に第2始動入球部に係る特別情報が確保されることは第2通常遊技状態における遊技進行の円滑化を図る上でも好ましい。
特徴A12.前記第1可変表示及び前記第2可変表示の両方が開始される際に前記第2始動入球部への入球に基づいて記憶されている特別情報の数が上限数に達している場合には、1の第1可変表示が終了するまでに全ての第2可変表示が終了するように前記第2可変表示の可変表示期間及び前記第1可変表示の可変表示期間を設定する手段を有していることを特徴とする特徴A10又は特徴A11に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、遊技者に特別情報の数が上限数に至るまで第2始動入球部を狙わせることができる。これにより、第2通常遊技状態での恩恵を十分に得られるようにして利益を担保しつつ、当該第2通常遊技状態における遊技進行の迅速化に寄与でき、遊技のメリハリを好適に強化できる。
特徴A13.前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部は、前記可変入球部に向けて発射された遊技球の前記第2始動入球部への入球が回避され且つ前記第1始動入球部への入球が発生し得る位置に配置されていることを特徴とする特徴A10乃至特徴A12のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A7等に示したように、第1可変表示と第2可変表示とを競い合わせることにより遊技への注目度の向上を図る上では、それら第1可変表示及び第2可変表示の両方が並行して行われることが好ましい。仮に第1可変表示が行われない状況下にて第2可変表示のみが実行されることとなれば、上述したような緊迫感を発生させることが困難になる。この点、特別遊技状態を経由して第2通常遊技状態に移行するタイプの遊技機にて特別遊技状態中に可変入球部に向けて発射された遊技球の一部が第1始動入球部に入球し得る構成とすることにより、第2通常遊技状態が開始される際に第1始動入球部にかかる特別情報をある程度確保することが可能となり、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A14.前記遊技球発射手段は、操作手段(遊技球発射ハンドル41の回動操作部材43)の操作量に応じて発射速度を変化させるように構成されており、
発射された遊技球を案内するガイドレール(外レール102)と、
前記第1流路の入口部分(入口部分452a)と、前記第2流路の入口部分(入口部分451a)とが前記ガイドレールに沿う方向にて並設されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A13のいずれか1つに記載の遊技機。
準備状態にて所定入球部への入球が発生した場合に特別遊技状態に移行する。準備状態中に始動入球部(第2始動入球部)への入球を発生させようとした場合には、遊技球の発射速度によって隣の入口部分、すなわち所定入球部へ続く第2流路の入口部分に流入する可能性がある。このような位置関係とすれば、始動入球部(第2始動入球部)を狙う際の緊張感を高めることができ、遊技への注目度の向上が期待できる。
特徴A15.前記遊技球発射手段は、操作手段(遊技球発射ハンドル41の回動操作部材43)の操作量に応じて発射速度を変化させるように構成されており、
前記第1流路の入口部分(入口部分452a)及び前記第2流路の入口部分(入口部分451a)は、所定の発射速度で発射された遊技球が前記第1流路へ流入し且つ前記所定の発射速度を超える速度で発射された遊技球が前記第2流路へ流入するように並べて形成されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A14のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A15によれば、所定の発射速度となるように調整することで始動入球部(第2始動入球部)への入球が期待でき、これを超えた場合には所定入球部への入球が発生し得る構成となっている。このような構成とすれば、始動入球部(第2始動入球部)を狙う操作が過度に難しくなることを抑制しつつ、特徴A1等に示した各種効果を発揮させることができる。
特徴A16.前記所定の発射速度を下回る速度で遊技球が発射された場合には、当該遊技球が前記第1始動入球部へ向けて流下し得る構成となっていることを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
特徴A16によれば、遊技球の発射速度が速すぎると直ちに準備状態が終了し、発射速度が遅すぎると第1始動入球部への入球が発生し得る。このような構成とすれば、準備状態における緊張感を高めることができ、準備状態における遊技に対する注目度を好適に向上させることができる。
特徴A17.前記遊技球発射手段は、操作手段(遊技球発射ハンドル41の回動操作部材43)の操作量に応じて発射速度を変化させるように構成されており、前記操作手段の操作量を最大とした場合には、発射された遊技球が前記所定入球部に向かう構成となっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A16のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A1等に示したように準備状態を経由して特別遊技状態へ移行させる場合には、準備状態を経由しない場合と比較して遊技の多様化を実現することができる。しかしながら、その反面、遊技進行が間延びして遊技をテンポよく進めることが困難になると想定される。これは、遊技の爽快感を低下させる要因になるため好ましくない。この点、本特徴に示すように、発射手段の操作量を最大することで遊技球が所定入球部に向けて発射される構成とすれば、準備状態から特別遊技状態に移行させる際の間延びを好適に回避することができる。これにより、遊技の爽快感の低下を抑制することができる。
特徴A18.前記第2通常遊技状態となっている状況下にて前記第1始動入球部への入球に基づいて実行される第1可変表示の可変表示期間として第1表示期間及び当該第1表示期間よりも長い第2表示期間が設けられており、
前記所定の判定情報として、第1判定情報(例えば大当たり結果Aに対応する判定情報)及び第2判定情報(例えば大当たり結果Bに対応する判定情報)が設けられており、
前記判定手段による判定結果が前記第1判定情報に対応していると判定された後に移行した前記第2通常遊技状態において、前記第1始動入球部への入球に基づく各第1可変表示にて前記第1表示期間を設定する手段と、
前記判定手段による判定結果が前記第2判定情報に対応していると判定された後に移行した前記第2通常遊技状態において、前記第1始動入球部への入球に基づく各第1可変表示にて前記第2表示期間を設定する手段と
を備えていることを特徴とする特徴A2乃至特徴A17のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A18によれば、第1始動入球部への入球に基づく可変表示期間が変化することにより、第2通常遊技状態における有利度に実質的な差を発生させることできる。これにより、遊技の単調化を好適に抑制できる。
<特徴B群>
特徴B1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、
遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動入球部83)への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否判定処理等を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果(例えば当選結果)となったことに基づいて遊技状態を通常遊技状態から特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられ、入球が不可となる非受入状態(阻止状態又は閉状態)及び入球が可能な受入状態(許容状態又は開状態)に切り替わる可変入球部(可変入賞ユニット84)と、
前記可変入球部への入球に基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出す払出手段(例えば払出装置224や払出制御装置242)と、
前記特別遊技状態となった場合に前記可変入球部を前記非受入状態から前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と
を備え、
前記取得情報記憶手段は、前記始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報の記憶上限数が所定数(例えば4つ)となるように構成されており、
前記切替手段による前記可変入球部の切替態様(入賞モード)として、第1切替態様(低頻度入賞モード)と当該第1切替態様よりも入球が容易な第2切替態様(高頻度入賞モード)とが設けられており、
前記第1切替態様に対応した特別遊技状態にて遊技者が獲得し得る遊技球の獲得期待数は、1の前記特別情報に基づいて遊技者が獲得し得る遊技球の獲得期待数よりも少なくなるように構成されていることを特徴とする遊技機。
第1切替態様に対応した特別遊技状態に移行した場合には、記憶されている特別情報の数によって始動入球部及び可変入球部の何れを狙うかの選択が生じる。記憶されている特別情報の数が所定数に達している場合には、可変入球部を狙って小さな特典(賞球)を積み上げることが遊技者に有利となる。これに対して、記憶されている特別情報の数が所定数に達していない場合には、始動入球部を狙ってより大きな特典の獲得を目指す方が遊技者に有利となる。このように、特別遊技状態に移行した場合であっても、その状況によって有利な遊技の進め方に違いが生じる構成とすることにより、遊技に更なる戦略性を付与し、遊技の単調化を抑制することができる。これにより、遊技への注目度の向上が期待できる。
なお、「1の前記特別情報によって遊技者が獲得し得る遊技球の獲得期待数」は、例えば特別情報に基づく抽選によって特別遊技状態に移行することで獲得が見込まれる特典や、抽選によって遊技者に有利な遊技状態に移行したり当該遊技状態が継続したりする場合に同遊技状態を経ることで獲得が見込まれる遊技球の獲得期待数を示す。
因みに、本特徴に示す構成を「遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、前記遊技領域に設けられた始動入球部(例えば右作動入球部83)への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における保留球格納エリア632)と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否判定処理等を実行する機能)と、前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果(例えば当選結果)となったことに基づいて遊技状態を通常遊技状態から特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、前記遊技領域に設けられ、入球が不可となる非受入状態(阻止状態又は閉状態)及び入球が可能な受入状態(許容状態又は開状態)に切り替わる可変入球部(可変入賞ユニット84)と、前記可変入球部への入球に基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出す払出手段(例えば払出装置224や払出制御装置242)と、前記特別遊技状態となった場合に前記可変入球部を前記非受入状態から前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)とを備え、前記切替手段による前記可変入球部の切替態様(入賞モード)として、第1切替態様(低頻度入賞モード)と当該第1切替態様よりも入球が容易な第2切替態様(高頻度入賞モード)とが設けられており、前記第1切替態様に対応した特別遊技状態にて遊技者が獲得し得る遊技球の獲得期待数は、1の前記特別情報に基づいて遊技者が獲得し得る遊技球の獲得期待数よりも少なくなるように構成されていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴B2.前記始動入球部は、第2始動入球部(右作動入球部83)であり、
前記第2始動入球部とは別に設けられた第1始動入球部(下作動入球部82)を備え、
前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態と、当該第1通常遊技状態よりも前記第2始動入球部への入球に対応した前記特別遊技状態に移行しやすい第2通常遊技状態とが設けられ、前記第2通常遊技状態において、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部への入球に基づく前記判定が所定回数(5回)なされた場合に前記第1通常遊技状態に移行する構成となっており、
前記第1始動入球部、前記第2始動入球部及び前記可変入球部は、前記可変入球部に向けて発射された遊技球が前記第1始動入球部へ入球し得る一方、前記第2始動入球部への入球が回避され、且つ前記第2始動入球部に向けて発射された遊技球は前記第1始動入球部及び前記可変入球部への入球が回避されるように配置されていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
第2始動入球部への入球に基づいて記憶されている特別情報の数が所定数となっている場合には、それ以上の特別情報の取得が期待できない。つまり、その時点では遊技者に有利な第2始動入球部への入球を先行させる等して特別遊技状態終了後の遊技を有利に進めようとしても(第2通常遊技状態における遊技を第2始動入球部に係る特別情報で占めようとしても)、それ以上に優位性を高めることができない。そこで、このような状況では可変入球部への入球を狙って賞球を獲得することが持ち球の増加等を実現する上で好ましくなる。これに対して、第2始動入球部への入球に基づいて記憶されている特別情報の数が所定数となっていない場合に可変入球部を狙うと、第2始動入球部に係る特別情報を確保できないどころか、第1始動入球部に係る特別情報が増えて特別遊技状態終了後の遊技を有利に進める上で妨げになる可能性が高くなる。以上の理由から、遊技者に特別遊技状態中の遊技球の打ち分けを促して、遊技の多様化を好適に実現できる。
特徴B3.前記所定数は、前記所定回数と同数又は当該所定回数よりも少なくなるように設定されていることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
第2通常遊技状態の継続条件を超えて第2始動入球部に係る特別情報を確保しても、その優位性が高くなるわけではない。そこで、記憶可能な特別情報の数を所定回数との関係で制限することにより、第1切替態様に対応した特別遊技状態にて可変入球部を狙う機会が少なくなることを抑制し、遊技の多様化を好適に実現することが可能となる。
特徴B4.前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となっている場合に、遊技者に遊技球の発射先を示唆する示唆手段を備え、
前記示唆手段は、
前記取得情報記憶手段によって記憶されている特別情報の数であって、前記第2始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報の数が前記所定数に達していない場合に、前記第2始動入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する手段(報知・演出制御装置143のMPUにて中ルート用の報知用処理を実行する機能等)と、
前記取得情報記憶手段によって記憶されている特別情報の数であって、前記第2始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報の数が前記所定数に達している場合に、前記可変入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する手段(図柄表示装置96、報知・演出制御装置143のMPUにて左ルート用の報知処理を実行する機能等)と
を備えていることを特徴とする特徴B2又は特徴B3に記載の遊技機。
特徴B2等に示したように遊技の多様化を図る場合には、遊技が複雑化して遊技者の遊技への理解が低くなる可能性が高くなる。これは、遊技者が本来得られるはずの特典を取りこぼすといった不都合が生じる要因になると懸念される。そこで、本特徴に示すように、特別情報の記憶状況に応じて遊技球の発射先を示唆する構成とすることにより、遊技の多様化に起因した不都合の発生を好適に抑制することができる。特に、記憶されている特別情報の数が上限に達している場合には、それ以上に第2始動入球部を狙ったとしても優位性が高くなるわけではない。このような状況では可変入球部を狙うように示唆して、当該可変入球部への入球を促すことにより、遊技者の持ち球を増加等させることができる。
特徴B5.前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となっている場合に、遊技者に遊技球の発射先を示唆する示唆手段を備え、
前記示唆手段は、
前記取得情報記憶手段によって記憶されている特別情報の数であって、前記第2始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報の数が前記第2通常遊技状態における残りの判定回数に達していない場合に、前記第2始動入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する手段(報知・演出制御装置143のMPUにて中ルート用の報知用処理を実行する機能等)と、
前記取得情報記憶手段によって記憶されている特別情報の数であって、前記第2始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報の数が前記第2通常遊技状態における残りの判定回数に達している場合に、前記可変入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する手段(図柄表示装置96、報知・演出制御装置143のMPUにて左ルート用の報知処理を実行する機能等)と
を備えていることを特徴とする特徴B2又は特徴B3に記載の遊技機。
特徴B2等に示したように遊技の多様化を図る場合には、遊技が複雑化して遊技者の遊技への理解が低くなる可能性が高くなる。これは、遊技者が本来得られるはずの特典を取りこぼすといった不都合が生じる要因になると懸念される。そこで、本特徴に示すように、特別情報の記憶状況に応じて遊技球の発射先を示唆する構成とすることにより、遊技の多様化に起因した不都合の発生を好適に抑制することができる。特に、記憶されている特別情報が第2通常遊技状態の恩恵を受けるに十分な数となっている場合には、実質的にそれ以上の特別情報の確保が不要となる。このような状況では可変入球部を狙うように示唆して、当該可変入球部への入球を促すことにより、遊技者の持ち球を増加等させることができる。
特徴B6.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、
遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(下作動入球部82)又は第2始動入球部(右作動入球部83)への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否判定処理等を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果(例えば当選結果)となったことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられ、入球が不可となる非受入状態(阻止状態又は閉状態)及び入球が可能な受入状態(許容状態又は開状態)に切り替わる可変入球部(可変入賞ユニット84)と、
前記可変入球部への入球に基づいて遊技者に特典(例えば賞球)を付与する特典付与手段(例えば払出装置224や払出制御装置242)と、
前記特別遊技状態となった場合に前記可変入球部を前記非受入状態から前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と
を備え、
前記切替手段による前記可変入球部の切替態様(入賞モード)として、第1切替態様(低頻度入賞モード)と当該第1切替態様よりも入球が容易な第2切替態様(高頻度入賞モード)とが設けられており、
前記第2始動入球部への入球に基づく前記判定は、前記第1始動入球部への入球に基づく前記判定よりも遊技者に有利となるように設定されており、
前記第2始動入球部及び前記可変入球部は、前記第2始動入球部に向けて発射された遊技球は前記可変入球部への入球が不可となり且つ前記可変入球部に向けて発射された遊技球は前記第2始動入球部への入球が不可となるように配置されており、
前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となっている場合に、遊技者に前記第2始動入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する示唆手段(図柄表示装置96、報知・演出制御装置143のMPUにて報知用処理を実行する機能等)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B6に示すように特別遊技状態における切替態様として第1切替態様及び第2切替態様を併用することは、遊技の多様化を実現して遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。しかしながら、第1切替態様に対応する特別遊技状態では第2切替態様に対応する特別遊技状態と比べて可変入球部への入球が困難になる場合、第1切替態様とならなかったことが遊技者の遊技意欲を低下させる要因になり得る。この点、第1切替態様に対応する特別遊技状態となっている場合に可変入球部ではなく敢えて第2始動入球部を狙うように示唆する構成とすれば、可変入球部に向けて遊技球を発射したにも関わらず想定しているような特典を得られなかった等の理由から遊技者の遊技意欲が低下することを抑制できる。これにより、上記注目度向上効果を好適に発揮させることが可能となる。
因みに、本特徴に示す構成を「遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(下作動入球部82)又は第2始動入球部(右作動入球部83)への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における保留球格納エリア632)と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否判定処理等を実行する機能)と、前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果(例えば当選結果)となったことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、前記遊技領域に設けられ、入球が不可となる非受入状態(阻止状態又は閉状態)及び入球が可能な受入状態(許容状態又は開状態)に切り替わる可変入球部(可変入賞ユニット84)と、前記可変入球部への入球に基づいて遊技者に特典(例えば賞球)を付与する特典付与手段(例えば払出装置224や払出制御装置242)と、前記特別遊技状態となった場合に前記可変入球部を前記非受入状態から前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)とを備え、前記切替手段による前記可変入球部の切替態様(入賞モード)として、第1切替態様(低頻度入賞モード)と当該第1切替態様よりも入球が容易な第2切替態様(高頻度入賞モード)とが設けられており、前記第2始動入球部への入球に基づく前記判定は、前記第1始動入球部への入球に基づく前記判定よりも遊技者に有利となるように設定されており、前記第2始動入球部及び前記可変入球部は、前記第2始動入球部に向けて発射された遊技球は前記可変入球部への入球が不可となり且つ前記可変入球部に向けて発射された遊技球は前記第2始動入球部への入球が不可となるように配置されており、前記可変入球部に向けた遊技球の発射を示唆する第1示唆と、前記第2始動入球部へ向けた遊技球の発射を示唆する第2示唆とが可能な示唆手段と、前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となっている場合に、前記第2始動入球部への入球に基づいて記憶されている特別情報の数に応じて前記第1示唆と前記第2示唆との切り替えを行う示唆切替手段とを備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
また、「遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(下作動入球部82)又は第2始動入球部(右作動入球部83)への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における保留球格納エリア632)と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否判定処理等を実行する機能)と、前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果(例えば当選結果)となったことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、前記遊技領域に設けられ、入球が不可となる非受入状態(阻止状態又は閉状態)及び入球が可能な受入状態(許容状態又は開状態)に切り替わる可変入球部(可変入賞ユニット84)と、前記可変入球部への入球に基づいて遊技者に特典(例えば賞球)を付与する特典付与手段(例えば払出装置224や払出制御装置242)と、前記特別遊技状態となった場合に前記可変入球部を前記非受入状態から前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)とを備え、前記切替手段による前記可変入球部の切替態様(入賞モード)として、第1切替態様(低頻度入賞モード)と当該第1切替態様よりも入球が容易な第2切替態様(高頻度入賞モード)とが設けられており、前記第2始動入球部への入球に基づく前記判定は、前記第1始動入球部への入球に基づく前記判定よりも遊技者に有利となるように設定されており、前記第2始動入球部及び前記可変入球部は、前記第2始動入球部に向けて発射された遊技球は前記可変入球部への入球が不可となり且つ前記可変入球部に向けて発射された遊技球は前記第2始動入球部への入球が不可となるように配置されており、前記可変入球部に向けた遊技球の発射を示唆する第1示唆と、前記第2始動入球部へ向けた遊技球の発射を示唆する第2示唆とが可能な示唆手段を備え、前記示唆手段は、前記第2切替態様に対応した特別遊技状態となっている場合に前記1示唆を行う手段と、前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となっている場合に前記第2示唆を行う手段とを有していることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
なお、特徴B1〜特徴B5に示した技術的思想を本特徴B6に適用してもよい。
特徴B7.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、
遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(下作動入球部82)又は第2始動入球部(右作動入球部83)への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否判定処理等を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果(例えば当選結果)となったことに基づいて遊技状態を通常遊技状態から特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられ、入球が不可となる非受入状態(阻止状態又は閉状態)及び入球が可能な受入状態(許容状態又は開状態)に切り替わる可変入球部(可変入賞ユニット84)と、
前記可変入球部への入球に基づいて遊技者に特典(例えば賞球)を付与する特典付与手段(例えば払出装置224や払出制御装置242)と、
前記特別遊技状態となった場合に前記可変入球部を前記非受入状態から前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と
を備え、
前記切替手段による前記可変入球部の切替態様(入賞モード)として、第1切替態様(低頻度入賞モード)と当該第1切替態様よりも入球が容易な第2切替態様(高頻度入賞モード)とが設けられており、
前記第2始動入球部への入球に基づく前記判定は、前記第1始動入球部への入球に基づく前記判定よりも遊技者に有利となるように設定されており、
前記第2始動入球部及び前記可変入球部は、前記第2始動入球部に向けて発射された遊技球は前記可変入球部への入球が不可となり、前記可変入球部に向けて発射された遊技球は前記第2始動入球部への入球が不可となるように配置されており、
前記通常遊技状態には、第1通常遊技状態と、当該第1通常遊技状態よりも前記第2始動入球部への入球に対応した前記特別遊技状態に移行しやすい第2通常遊技状態とが設けられており、
前記第2通常遊技状態から前記第1切替態様に対応した特別遊技状態に移行し且つ再び前記第2通常遊技状態に復帰する場合に、少なくとも前記特別遊技状態においては遊技者に前記第2始動入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する示唆手段(図柄表示装置96、報知・演出制御装置143のMPUにて報知用処理を実行する機能等)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B7に示すように特別遊技状態における切替態様として第1切替態様及び第2切替態様を併用することは、遊技の多様化を実現して遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。しかしながら、第1切替態様に対応する特別遊技状態では第2切替態様に対応する特別遊技状態と比べて可変入球部への入球が困難になる場合、第1切替態様とならなかったことが遊技者の遊技意欲を低下させる要因になり得る。この点、第1切替態様に対応する特別遊技状態となっている場合に可変入球部ではなく敢えて第2始動入球部を狙うように示唆する構成とすれば、可変入球部への入球が思ったような態様で発生しない等の理由から遊技者の遊技意欲が低下することを抑制できる。これにより、上記注目度向上効果を好適に発揮させることが可能となる。
特に、第1始動入球部ではなく遊技者に有利な第2始動入球部を狙うように示唆することは、当該示唆が無視されるといった不都合を生じにくくする上で好ましい。詳しくは、第2通常遊技状態(第2始動入球部優遇中)の間に第1切替態様に対応した特別遊技状態が介在する場合に、この特別遊技状態中に第2始動入球部を狙うように示唆すれば、当該示唆について遊技者が不信感を抱くといった不都合を生じにくくすることができる。
なお、特徴B1〜特徴B5に示した技術的思想を本特徴B6に適用してもよい。
特徴B8.前記示唆手段は、前記第2通常遊技状態において当該示唆手段による前記示唆が行われている状況下にて前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となる場合に、前記第2通常遊技状態及び前記特別遊技状態を跨ぐようにして前記示唆を継続する手段を有していることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
第1切替態様に対応する特別遊技状態となることで上記示唆が開始される構成とした場合には、比較的有利な第2始動入球部を狙うように示唆したとしてもそれが契機となって第1切替態様に対応する特別遊技状態となったことが露呈すると懸念される。この点、本特徴に示すように通常遊技状態〜特別遊技状態を跨ぐようにして示唆を行う構成とすれば、そのような不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴B9.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、
遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
前記遊技領域に設けられた第1始動入球部(下作動入球部82)又は第2始動入球部(右作動入球部83)への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU602にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM604における保留球格納エリア632)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報(例えば当選情報)と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段(主制御装置162のMPU602にて当否判定処理等を実行する機能)と、
前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果(例えば当選結果)となったことに基づいて遊技状態を通常遊技状態から特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU602にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記遊技領域に設けられ、入球が不可となる非受入状態(閉状態)及び入球が可能な受入状態(開状態)に切り替わる可変入球部(可変入賞ユニット84)と、
前記可変入球部への入球に基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置224や払出制御装置242)と、
前記特別遊技状態となった場合に前記可変入球部を前記非受入状態から前記受入状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU602にて開閉処理を実行する機能)と
を備え、
前記切替手段による前記可変入球部の切替態様(入賞モード)として、第1切替態様(低頻度入賞モード)と当該第1切替態様よりも入球が容易な第2切替態様(高頻度入賞モード)とが設けられており、
前記第2始動入球部への入球に基づく前記判定は、前記第1始動入球部への入球に基づく前記判定よりも遊技者に有利となるように設定されており、
前記第2始動入球部及び前記可変入球部は、前記第2始動入球部に向けて発射された遊技球は前記可変入球部への入球が不可となり、前記可変入球部に向けて発射された遊技球は前記第2始動入球部への入球が不可となるように配置されており、
前記第2始動入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する示唆手段(図柄表示装置96、報知・演出制御装置143のMPUにて報知用処理を実行する機能)を備え、
前記示唆手段は、当該示唆手段によって前記示唆が行われている状況下にて前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となる場合に、当該示唆を継続する手段を有していることを特徴とする遊技機。
特徴B9に示すように特別遊技状態における切替態様として第1切替態様及び第2切替態様を併用することは、遊技の多様化を実現して遊技への注目度の向上を図る上で好ましい。しかしながら、第1切替態様に対応する特別遊技状態では第2切替態様に対応する特別遊技状態と比べて可変入球部への入球が困難になる場合、第1切替態様とならなかったことが遊技者の遊技意欲を低下させる要因になり得る。この点、第1切替態様に対応する特別遊技状態となっている場合に可変入球部ではなく敢えて第2始動入球部を狙うように示唆する構成とすれば、可変入球部への入球が思ったような態様で発生しない等の理由から遊技者の遊技意欲が低下することを抑制できる。これにより、上記注目度向上効果を好適に発揮させることが可能となる。
特に、第1始動入球部ではなく遊技者に有利な第2始動入球部を狙うように示唆することは、当該示唆が無視されるといった不都合を生じにくくする上で好ましい。詳しくは、第2通常遊技状態(第2始動入球部優遇中)の間に第1切替態様に対応した特別遊技状態が介在する場合に、この特別遊技状態中に第2始動入球部を狙うように示唆すれば、当該示唆について遊技者が不信感を抱くといった不都合が生じにくくすることができる。
第1切替態様に対応する特別遊技状態となることで上記示唆が開始される構成とした場合には、比較的有利な第2始動入球部を狙うように示唆したとしてもそれが契機となって第1切替態様に対応する特別遊技状態となったことが露呈すると懸念される。この点、本特徴に示すように既に示唆が行われている状況下にて第1切替態様に対応する特別遊技状態となる場合に当該示唆を継続する構成とすれば、そのような不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴B10.前記取得情報記憶手段は、前記第2始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報の記憶上限数が所定数(例えば4つ)となるように構成されており、
前記示唆手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記第2始動入球部に対応した特別情報の数が前記所定数に達していない場合に、前記示唆を行うように構成された第1示唆手段であり、
前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となった場合に、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記第2始動入球部に対応した特別情報の数が前記所定数に達していることに基づいて前記可変入球部へ向けた遊技球の発射を示唆する第2示唆手段を備えていることを特徴とする特徴B6乃至特徴B9のいずれか1つに記載の遊技機。
第2始動入球部が有利となるように優遇されている場合であっても、第2始動入球部への入球によって取得→記憶されている特別情報の数が所定数に達している場合には、それ以上の恩恵を享受することが困難になる。このように遊技を有利に進める為の条件が確保された状況では、期待が小さくても第1切替態様に対応した特別遊技状態にて可変入球部を示唆して、更なる特典の取得を促すことにより、仮に当該特典を取得できなかったり取得した特典が遊技者の想定を下回る程度であったりしても、それが遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを抑制できる。
なお、本特徴に示す構成を「前記示唆手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記第2始動入球部に対応した特別情報の数が所定数(例えば4つ)に達していない場合に、前記示唆を行うように構成された第1示唆手段であり、前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となった場合に、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記第2始動入球部に対応した特別情報の数が前記所定数に達していることに基づいて前記可変入球部へ向けた遊技球の発射を示唆する第2示唆手段を備えていることを特徴とする特徴B6乃至特徴B9のいずれか1つに記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴B11.前記第1切替態様に対応した特別遊技状態にて遊技者が獲得し得る遊技球の獲得期待数は、1の前記特別情報に基づいて遊技者が獲得し得る遊技球の獲得期待数よりも少なくなるように構成されており、
前記取得情報記憶手段は、前記第2始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報の記憶上限数が所定数(例えば4つ)となるように構成されており、
前記示唆手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記第2始動入球部に対応した特別情報の数が前記所定数に達していない場合に、前記示唆を行うように構成された第1示唆手段であり、
前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となった場合に、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記第2始動入球部に対応した特別情報の数が前記所定数に達していることに基づいて前記可変入球部へ向けた遊技球の発射を示唆する第2示唆手段を備えていることを特徴とする特徴B6乃至特徴B10のいずれか1つに記載の遊技機。
第1切替態様に対応した特別遊技状態に移行した場合には、記憶されている特別情報の数によって第2始動入球部及び可変入球部の何れを狙うかの選択が生じる。記憶されている特別情報の数が所定数に達している場合には、可変入球部を狙って小さな特典(賞球)を積み上げることが遊技者に有利となる。これに対して、記憶されている特別情報の数が所定数に達していない場合には、始動入球部を狙ってより大きな特典の獲得を目指す方が遊技者に有利となる。このように、特別遊技状態に移行した場合であっても、その状況によって有利な遊技の進め方に違いが生じる構成とすることにより、遊技に更なる戦略性を付与し、遊技の単調化を抑制することができる。これにより、遊技への注目度の向上が期待できる。
なお、「1の前記特別情報によって遊技者が獲得し得る遊技球の獲得期待数」は、例えば特別情報に基づく抽選によって特別遊技状態に移行することで獲得が見込まれる特典や、抽選によって遊技者に有利な遊技状態に移行したり当該遊技状態が継続したりする場合に同遊技状態を経ることで獲得が見込まれる遊技球の獲得期待数を示す。
特徴B12.前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態と、当該第1通常遊技状態よりも前記第2始動入球部への入球に対応した前記特別遊技状態に移行しやすい第2通常遊技状態とが設けられ、前記第2通常遊技状態において、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部への入球に基づく前記判定が所定回数(5回)なされた場合に前記第1通常遊技状態に移行する構成となっており、
前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部は、前記第1始動入球部に向けて発射された遊技球の前記第2始動入球部への入球が不可となり、前記第2始動入球部に向けて発射された遊技球の前記第1始動入球部への入球が不可となるように配置されており、
前記第1始動入球部に係る特別情報が記憶されていない場合には、前記第2始動入球部に係る特別情報の数が前記所定数に達していない場合であっても、前記可変入球部を狙って遊技球を発射するように示唆する手段を備えていることを特徴とする特徴B11に記載の遊技機。
第2始動入球部に向けて発射された遊技球が第1始動入球部に入らない前提では、第2始動入球部への入球を急ぐ必要が無く、遊技の緊張感を高めることが困難になる。この点、可変入球部へ向けた遊技球の発射を促して第1始動入球部への入球が発生する機会を設ける構成とすることにより、遊技に緊張感を与えることができる。
なお、第1切替態様に対応した特別遊技状態においては、可変入球部及び第1始動入球部へ向けて発射された遊技球の可変入球部への入球確率は第1入球部への入球確率よりも高くなるように構成するとよい。
なお、上記特徴A群に示した各技術的思想を特徴B1〜特徴B12に適用することも可能である。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100の誘導通路103等)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、41…操作手段としての遊技球発射ハンドル、43…回動操作部材、80…遊技盤ユニット、80a…遊技盤、82…第1始動入球部としての下作動入球部、82a…下作動口、83…第2始動入球部としての右作動入球部、83a…右作動口、84…可変入球部としての可変入賞ユニット、85…上側可変入賞装置、86…下側可変入賞装置、87…所定入球部としての作動ゲート、94…主表示ユニット、95…可変表示ユニット、96…図柄表示装置、110…遊技球発射手段としての遊技球発射機構、162…主制御装置、224…払出手段としての払出装置、242…払出制御装置、451…第1分岐通路、452…第2分岐通路、453…第3分岐通路、DL…下作動口用表示部、DR…右作動口用表示部、PE…遊技領域。

Claims (4)

  1. 遊技領域が形成されている遊技盤と、
    遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段と、
    前記遊技領域に設けられた始動入球部への入球に基づいて特別情報を取得する特別情報取得手段と、
    前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
    前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段と、
    前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となったことに基づいて遊技状態を通常遊技状態から特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段と、
    前記遊技領域に設けられ、入球が不可となる非受入状態及び入球が可能な受入状態に切り替わる可変入球部と、
    前記可変入球部への入球に基づいて遊技者に所定数の遊技球を払い出す払出手段と、
    前記特別遊技状態となった場合に前記可変入球部を前記非受入状態から前記受入状態に切り替える切替手段と
    を備え、
    前記切替手段による前記可変入球部の切替態様として、第1切替態様と当該第1切替態様よりも入球が容易な第2切替態様とが設けられており、
    前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となっている場合に、遊技者に遊技球の発射先を示唆する示唆手段を備え、
    前記示唆手段は、
    前記取得情報記憶手段によって記憶されている特別情報の数であって、前記始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報の数が前記所定数に達していない場合に、前記始動入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する手段と、
    前記取得情報記憶手段によって記憶されている特別情報の数であって、前記始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報の数が前記所定数に達している場合に、前記可変入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する手段と
    を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記始動入球部は、第2始動入球部であり、
    前記第2始動入球部とは別に設けられた第1始動入球部を備え、
    前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態と、当該第1通常遊技状態よりも前記第2始動入球部への入球に対応した前記特別遊技状態に移行しやすい第2通常遊技状態とが設けられ、前記第2通常遊技状態において、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部への入球に基づく前記判定が所定回数なされた場合に前記第1通常遊技状態に移行する構成となっており、
    前記取得情報記憶手段は、前記第2始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報の記憶上限数が所定数となるように構成されており、
    前記所定数は、前記所定回数と同数又は当該所定回数よりも少なくなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記始動入球部は、第2始動入球部であり、
    前記第2始動入球部とは別に設けられた第1始動入球部を備え、
    前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態と、当該第1通常遊技状態よりも前記第2始動入球部への入球に対応した前記特別遊技状態に移行しやすい第2通常遊技状態とが設けられ、前記第2通常遊技状態において、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部への入球に基づく前記判定が所定回数なされた場合に前記第1通常遊技状態に移行する構成となっており、
    前記第1始動入球部、前記第2始動入球部及び前記可変入球部は、前記可変入球部に向けて発射された遊技球が前記第1始動入球部へ入球し得る一方、前記第2始動入球部への入球が回避され、且つ前記第2始動入球部に向けて発射された遊技球は前記第1始動入球部及び前記可変入球部への入球が回避されるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  4. 遊技領域が形成されている遊技盤と、
    遊技者の操作に基づいて前記遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段と、
    前記遊技領域に設けられた第1始動入球部又は第2始動入球部への入球に基づいて特別情報を取得する特別情報取得手段と、
    前記特別情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
    前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の判定情報と対応しているか否かの判定を順次行う判定手段と、
    前記判定手段による判定結果が所定の判定情報に対応した判定結果となったことに基づいて遊技状態を特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段と、
    前記遊技領域に設けられ、入球が不可となる非受入状態及び入球が可能な受入状態に切り替わる可変入球部と、
    前記可変入球部への入球に基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
    前記特別遊技状態となった場合に前記可変入球部を前記非受入状態から前記受入状態に切り替える切替手段と
    を備え、
    前記切替手段による前記可変入球部の切替態様として、第1切替態様と当該第1切替態様よりも入球が容易な第2切替態様とが設けられており、
    前記第2始動入球部への入球に基づく前記判定は、前記第1始動入球部への入球に基づく前記判定よりも遊技者に有利となるように設定されており、
    前記第2始動入球部及び前記可変入球部は、前記第2始動入球部に向けて発射された遊技球は前記可変入球部への入球が不可となり且つ前記可変入球部に向けて発射された遊技球は前記第2始動入球部への入球が不可となるように配置されており、
    前記第1切替態様に対応した特別遊技状態となっている場合に、遊技者に前記第2始動入球部へ向けて遊技球を発射するように示唆する示唆手段を備えていることを特徴とする遊技機。
JP2016180789A 2016-09-15 2016-09-15 遊技機 Pending JP2018042818A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016180789A JP2018042818A (ja) 2016-09-15 2016-09-15 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016180789A JP2018042818A (ja) 2016-09-15 2016-09-15 遊技機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018042818A true JP2018042818A (ja) 2018-03-22

Family

ID=61693874

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016180789A Pending JP2018042818A (ja) 2016-09-15 2016-09-15 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018042818A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019165975A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011041760A (ja) * 2009-08-24 2011-03-03 Kyoraku Sangyo Kk パチンコ遊技機
JP2013059612A (ja) * 2011-08-22 2013-04-04 Takao Co Ltd 弾球遊技機

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011041760A (ja) * 2009-08-24 2011-03-03 Kyoraku Sangyo Kk パチンコ遊技機
JP2013059612A (ja) * 2011-08-22 2013-04-04 Takao Co Ltd 弾球遊技機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019165975A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機
JP6998597B2 (ja) 2018-03-23 2022-01-18 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2023026540A (ja) 遊技機
JP2023026540A5 (ja)
JP6056351B2 (ja) 遊技機
JP7459990B2 (ja) 遊技機
JP2022190033A (ja) 遊技機
JP2022190032A (ja) 遊技機
JP2018042817A (ja) 遊技機
JP6089485B2 (ja) 遊技機
JP5942685B2 (ja) 遊技機
JP6497164B2 (ja) 遊技機
JP6451120B2 (ja) 遊技機
JP6056352B2 (ja) 遊技機
JP2018042818A (ja) 遊技機
JP6451121B2 (ja) 遊技機
JP2021100700A (ja) 遊技機
JP6269795B2 (ja) 遊技機
JP2018051363A (ja) 遊技機
JP6255801B2 (ja) 遊技機
JP2016022149A (ja) 遊技機
JP2022019942A (ja) 遊技機
JP6743485B2 (ja) 遊技機
JP2019162492A (ja) 遊技機
JP2022168221A (ja) 遊技機
JP2021078888A (ja) 遊技機
JP2021078887A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190821

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200707

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210105