<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10を斜め前方から見た斜視図、図3及び図4はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図3では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技場の島設備に設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
この外枠11によって遊技機主部12が開閉可能な状態で支持されている。具体的には、図2に示すように、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が固定されている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている。
図3に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15(図4参照)とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。
内枠13における回動基端側の端部には、前扉枠14が回動可能に取り付けられており、同前扉枠14は正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13における回動基端側の端部には、図4に示すように、裏パックユニット15が回動可能に取り付けられており、同裏パックユニット15が正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。図3に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面側のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を遊技機前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21(図1参照)が形成されており、その窓部21はガラスユニット30によって同前扉枠14の背面側から覆われている。
図3に示すように、枠体20には窓部21を囲むようにしてガラスユニット設置部22が形成されている。詳しくは、ガラスユニット設置部22は、枠体20の背面側に配されているとともにパチンコ機10の前方に向けて凹んでおり、その底部に上記窓部21が配設されている。ガラスユニット30は、ガラスユニット設置部22に嵌まることで上下方向及び左右方向への変位が規制されている。
ガラスユニット30は、透明性を有するガラスパネル31,32と、それらガラスパネル31,32を保持するガラスホルダ33とを備えている。ガラスホルダ33は、窓部21に沿って形成された環状の枠部を有しており、同枠部によって囲まれた領域にガラスパネル31,32が収容されている。
再び図1を参照して説明すれば、窓部21の周囲には各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部24が設けられている。環状電飾部24では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。より詳しくは、環状電飾部24の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯する機能が付与されたトップランプ部25が設けられ、窓部21の左右両側には賞球払出中に点灯する機能が付与されたサイドランプ部26が設けられている。また、トップランプ部25の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部27が設けられている。
図2に示すように、前扉枠14における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部28と下側膨出部29とが上下に並設されている。上側膨出部28には上方に開口した上皿28aが設けられており、下側膨出部29には同じく上方に開口した下皿29aが設けられている。上皿28aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導く機能を有している。また、下皿29aは、上皿28a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。
上側膨出部28において上皿28a(遊技球の貯留領域)よりも前側となる部位には、遊技者により操作(詳しくは押圧操作又は押下操作)される操作ボタン40が設けられている。操作ボタン40は、後述する図柄表示装置の表示画面等にて所定の演出を行わせることを目的として遊技の進行の過程で遊技者が所定の指示を行うための操作装置である。操作ボタン40の操作に基づいて実行される演出については後に詳しく説明する。
下側膨出部29と横並びとなる位置には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル45が設けられている。遊技球発射ハンドル45が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図3に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。通路形成ユニット50は、合成樹脂により成形されており、上皿28aに通じる前扉側上皿通路と、下皿29aに通じる前扉側下皿通路とを有している。通路形成ユニット50の上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部53が形成されており、当該受口部53を仕切壁54によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿28aに導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿29aに導かれる。
次に、図5に基づき内枠13について詳細に説明する。図5は内枠13の正面図である。なお、図5においては、図3と同様にパチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース60を主体に構成されている。樹脂ベース60の前面における回動基端側(図5の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。また、前扉枠14の背面における回動基端側(図2の左側)には、それら支持金具71,72に対応させて軸受け金具57,58が設けられている。支持金具71,72には軸部が形成されており、それら軸部が前扉枠14の軸受け金具57,58の軸受け孔に挿入されることで内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。つまり、これら支持金具71,72及び軸受け金具57,58は内枠13に対する組付機構を構成している。
内枠13の前面には施錠装置75が設けられている。施錠装置75は、前扉枠14に向けて延びる複数の前扉用鉤部材76を有している。これら前扉用鉤部材76に対応させて、前扉枠14の背面には内枠13側に延びる鉤受け部材59が複数設けられている(図3参照)。前扉用鉤部材76が鉤受け部材59に引っ掛かることにより前扉枠14が閉じた状態で施錠される。また、図4に示すように、施錠装置75は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース60の右下隅部には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75に一体化されており、その先端部分(鍵穴部分)が上記前扉枠14に設けられた孔部を通じてパチンコ機10の前方に露出している。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すことで内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、同キーを左に回すことで外枠11に対する内枠13の施錠が解除される。
樹脂ベース60の前面における略中央部分には、遊技盤80を収容する遊技盤収容部61が形成されている。遊技盤収容部61は、パチンコ機10の後方に凹み、遊技盤80を収容する収容空間を区画形成しており、樹脂ベース60に取り付けられた遊技盤80がその収容空間に嵌まった状態となっている。
遊技盤80は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とを有してなり、その前面が遊技盤収容部61の開放部分を通じて樹脂ベース60の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤80の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスパネル31,32によって覆われている。後側のガラスパネル32は、遊技盤80の前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80は木製に限定されるものではなく、合成樹脂製とすることも可能である。
以下、図6に基づき遊技盤80(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図6は遊技盤80の正面図である。
遊技盤80には、ルータ加工が施されることによって自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、可変入球装置82、作動口83a,83b、スルーゲート84及び可変表示ユニット85等がそれぞれ設けられている。一般入賞口81、可変入球装置82及び作動口83a,83bに遊技球が入ると、それら遊技球が後述する検知スイッチにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤80の最下部にはアウト口86が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口86を通って遊技領域PEから排出される。
また、遊技盤80には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘87が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘87や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
可変入球装置82は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞しにくい閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入球装置82の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、同可変入球装置82の開放が複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として繰り返されるように設定されている。
可変表示ユニット85は遊技盤80の中央上寄りに配置されており、その下方に作動口83a,83bが配置されている。より詳しくは、作動口83a,83bは、作動口83aを上側、作動口83bを下側として上下に並設されている。下側の作動口83b(下作動口83b)には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物91が設けられている。電動役物91は、作動口83bへの入球が不可又は困難となる閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)と、当該閉鎖状態よりも遊技球の入球が容易となる開放状態(サポート状態又はガイド状態)とに切り替え可能となっており、上記スルーゲート84への入賞に基づく抽選に当選した場合に主制御装置によって開放状態となるように制御される。電動役物の開閉態様としては、上側の作動口83a(上作動口83a)よりも下作動口83bへの入賞頻度が低くなるように設定された低頻度サポートモードと、上作動口83aよりも下作動口83bへの入賞頻度が高くなるように設定された高頻度サポートモードとが設定されており、各作動口83a,83bへの入球に基づく抽選によって所定の当たり結果となった場合に低頻度サポートモードから高頻度サポートモードへ移行される構成となっている。
可変表示ユニット85及び作動口83a,83bは、遊技性を司る部位であり遊技者の注意が集まりやすい。それら可変表示ユニット85及び作動口83a,83bを遊技機中央において上下に並べて配置することで両者間での視線の移動量を抑え、遊技者の目に生じる負担の低減に貢献している。
可変表示ユニット85は、作動口83a,83bへの入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置94を備えている。図柄表示装置94は、液晶ディスプレイ(表示画面94a)を備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御されている。具体的には、表示画面94aにおいては、左,中,右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示される。そして、大当たり発生時には、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示され、特別遊技状態へと移行される。なお、表示画面94aにおける表示態様を以下のように変更してもよい。すなわち、上段,中段,下段に並べて図柄を表示し、それら図柄を左右方向にスクロールさせるようにして変動表示させてもよい。
また、可変表示ユニット85は、図柄表示装置94を囲むようにして形成されたセンターフレーム95を備えている。センターフレーム95の上部には、第1特定ランプ部96及び第2特定ランプ部97が設けられている。また、センターフレーム95の上部及び下部にはそれぞれ保留ランプ部98,99が設けられている。下側の保留ランプ部98は、図柄表示装置94及び第1特定ランプ部96に対応しており、遊技球が作動口83a,83bを通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部98の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上側の保留ランプ部99は、第2特定ランプ部97に対応しており、遊技球がスルーゲート84を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部99の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
可変入球装置82の側方には、主表示ユニット89が配されている。主表示ユニット89は、遊技領域PEの下部側の外縁に沿って配置されており、遊技盤80の前面からパチンコ機10前方に突出している。主表示ユニット89の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とする上記ガラスユニット30(詳しくは後側のガラスパネル32)と対向しており、さらに後側のガラスパネル32との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、主表示ユニット89の前面の前方を遊技球が落下することが回避されている。
主表示ユニット89においてガラスユニット30と対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示部Dは、上作動口83aへの入賞に基づいた抽選結果を表示する上作動口用表示部と、下作動口83bへの入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する下作動口用表示部とを有してなる。
上作動口用表示部では、上作動口83aへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口83aへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。上作動口83aへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果(大当たり結果)であった場合には、上作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
下作動口用表示部では、下作動口83bへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口83bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下作動口83bへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果(大当たり結果)であった場合には、下作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モードに移行される。
ここで、いずれかの作動口83a,83bへの入賞に基づいて、対応する作動口用表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止(確定表示)されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動口83a,83bへの入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止(確定表示)されるまでを遊技回の1回とする。
また、主表示ユニット89の主表示部Dには両作動口用表示部以外に、スルーゲート84への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部が併設されている。スルーゲート用表示部では、スルーゲート84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート84への入賞に基づく内部抽選(サポート抽選)の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口83bに設けられた上記電動役物91が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート84を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット89の主表示部Dにはその保留個数を表示する保留数用表示部が設けられている。
これら各表示部(主表示部D)については、前扉枠14のガラスユニット30を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部の前方を遊技球が移動することが回避されることで視認性が担保されている。
再び図5を用いて説明すれば、樹脂ベース60における遊技盤収容部61(遊技盤80)の下方には、遊技球発射ハンドル45の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111~113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が後述する補強プレートを介して樹脂ベース60に取り付けられている。
発射レール112は、遊技盤80側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤80側、詳しくは遊技盤80に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、後述する遊技領域区画部材と共に遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤80において出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが隙間を隔てて斜めに対峙するように配置されている。このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路55(図3参照)が配設されている。ファール球通路55は前扉枠14の通路形成ユニット50に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路55内に入ることとなる。ファール球通路55は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路55に入った遊技球は図1等に示した下皿29aに排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
また、樹脂ベース60には、遊技盤収容部61からの遊技盤80の取り外しを不可とするロック状態と、同遊技盤80の取り外しを許容するアンロック状態とに切替可能なロック装置が複数設けられている。ロック装置はロック状態にて遊技盤80の前面に当接する当接部を有しており、同当接部が遊技盤80の前面に当接することによって遊技盤80の前扉枠14側への変位が抑えられることとなる。
樹脂ベース60において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース60を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔を覆うようにして通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース60に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット50の受口部53(図3参照)が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
樹脂ベース60において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123からの遊技球の流出を規制するシャッタ124が設けられている。シャッタ124は、両通路の出口部分を狭め遊技球の流出を阻止する阻止位置と、遊技球の流出を許容する許容位置との両位置に切り替え可能な状態で樹脂ベース60によって支持されている。また、樹脂ベース60にはシャッタ124を阻止位置に向けて付勢する付勢部材が取り付けられており、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では付勢部材の付勢力によってシャッタ124が阻止位置に留まる構成となっている。これにより、本体側上皿通路122又は本体側下皿通路123に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合に、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が回避されている。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット50に設けられた受口部53により上記付勢力に抗してシャッタ124が許容位置に押し戻される。この状態では、本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路と、本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路とがそれぞれ連通し、遊技球の移動が許容されることとなる。
次に、図7を参照して内枠13(樹脂ベース60及び遊技盤80)の背面構成について説明する。図7は内枠13の背面図である。
樹脂ベース60の背面における回動基端側(図7の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、樹脂ベース60の背面には、裏パックユニット15を内枠13に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
既に説明したように樹脂ベース60における遊技盤収容部61の底部分には樹脂ベース60の厚さ方向に貫通し同樹脂ベース60の背面側に開放された中央開口64が形成されており、その中央開口64が遊技盤収容部61に収容された遊技盤80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤80の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は中央開口64を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、図8に基づき遊技盤80の背面の構成について詳細に説明する。図8は遊技盤80を後方から見た斜視図である。
遊技盤80の背面には、可変表示ユニット85(図6参照)を遊技盤80に対して搭載する合成樹脂製の台座部材141が固定されている。台座部材141は、遊技盤80側に開放された略箱状をなしており遊技盤80の背面のほぼ全域を覆っている。台座部材141の一部は樹脂ベース60の中央開口64を通じて同樹脂ベース60の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置94(図6参照)と、その図柄表示装置94を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置94及び表示制御装置は前後方向(樹脂ベース60の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、遊技盤80には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置ユニットが搭載されている。報知・演出制御装置ユニットは、報知・演出制御装置142と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に報知・演出制御装置142が装着されている。
報知・演出制御装置142は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
報知・演出制御装置ユニットの下方には、台座部材141を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤80の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
台座部材141において遊技盤80の背面と対向している部分には、前記一般入賞口81,可変入球装置82,上作動口83a,下作動口83bの遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤80の下方に集合する構成となっている。つまり、台座部材141には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口86についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口86を介して排出通路内に導出される。
また、上記回収通路には、遊技盤80表側の一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する入賞口スイッチと、可変入球装置82に入賞した遊技球を検知するカウントスイッチと、作動口83a,83bに入った遊技球を検知する作動口スイッチとが装着されており、それら各種スイッチによって入賞検知機構が構成されている。更に、台座部材141において可変表示ユニット85の左右両側には、スルーゲート84を通過する遊技球を検知するゲートスイッチが設けられている。これら各種スイッチは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各スイッチによる検知情報が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図4及び図9に基づき裏パックユニット15について説明する。図9は裏パックユニット15の正面図である。
図4に示したように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、図9に示すように、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット85を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211には、その右上部に外部端子板が設けられている。外部端子板には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部215が形成されており、固定レバー134が挿通部215に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿28a、下皿29a又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿28aに通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿29aに通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル45の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。上記主制御装置162には、RAM消去スイッチ166が設けられている。当該RAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
(パチンコ機10の電気的構成)
次に、第1の実施の形態におけるパチンコ機10の電気的構成について、図10のブロック図に基づき説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、MPU602が搭載されている。MPU602は、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM603と、そのROM603内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM604と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板605、払出制御装置242及び各種検知センサ151a~151eなどが接続されている。停電監視基板605には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU602には停電監視基板605を介して電力が供給される。また、各種検知センサ151a~151eの一部として、一般入賞口81、可変入球装置82、作動口83a,83b及びスルーゲート84などといった入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置162のMPU602において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU602では、作動口83a,83bへの入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート84への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU602の出力側には、停電監視基板605、払出制御装置242及び報知・演出制御装置142が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア603eが参照される。そして、一般入賞口81への入賞を特定した場合には、10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入球装置82への入賞を特定した場合には、15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口83aへの入賞を特定した場合には、3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口83aへの入賞を特定した場合には、4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置142には、変動開始コマンド(変動用コマンド)、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア603eが参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU602の出力側には、可変入球装置82の開閉扉を開閉動作させる可変入球駆動部82c、下作動口83bの電動役物91を開閉動作させる電動役物駆動部91c、主表示ユニット89(主表示部D)が接続されている。主制御基板601には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU602はそれら各種構成の制御を行う。
具体的には、開閉実行モードにおいては可変入球装置82が開閉されるように、MPU602において可変入球駆動部82cの駆動制御が実行される。また、下作動口83bの電動役物91の開放状態当選となった場合には、電動役物91が開閉されるように、MPU602において電動役物駆動部91cの駆動制御が実行される。また、MPU602によって主表示部Dの入球部用表示部や保留数表示部等の表示制御が実行される。
停電監視基板605は、主制御基板601と電源・発射制御装置243とを中継し、また電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置242は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板601や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置142に設けられた報知・演出制御基板611には、MPU612が搭載されている。MPU612には、当該MPU612により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM613、そのROM613内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM614、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
MPU612には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU612の入力側には、主制御装置162の他に操作ボタン40(詳しくは操作ボタン40に内蔵の検知センサ)等が接続されている。この操作ボタン40からの検知信号(検知情報)に基づいて、操作の有無を把握することが可能となっている。MPU612の出力側には、発光部24~26やスピーカ部27、操作ボタン40内蔵の発光基板等が接続されている。
MPU612では主制御装置162から入力したコマンドに基づいて、可変表示ユニット85を制御する。具体的には、報知・演出制御装置142では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置94における図柄の変動表示時間(リーチ演出の発生の有無)を把握し、最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともにリーチ演出の内容の詳細を決定する。
表示制御装置620はMPUが搭載された表示制御基板を有してなり、MPUには各種の制御プログラムや固定値データを記憶したプログラムROM、プログラムROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるワークRAM、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、画像データが格納されたキャラクタROM、キャラクタROMから読み出した画像データを一時的に記憶するビデオRAMなどが内蔵されている。
VDPは、図柄表示装置94に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDPはICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDPは、MPU、ビデオRAM等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAMに記憶させる画像データを、キャラクタROMから所定のタイミングで読み出して図柄表示装置94に表示させる。
キャラクタROMは、図柄表示装置94に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROMには、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。これら画像データやテーブル等はキャラクタROMに記憶されている。
なお、キャラクタROMを複数設け、各キャラクタROMに分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM623に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROMに記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAMは、図柄表示装置94に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAMの内容を書き替えることにより図柄表示装置94の表示内容が変更される。
表示制御装置620のMPUでは、報知・演出制御装置142から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置94の表示制御を実行する。具体的には、報知・演出制御装置142にて最終決定された変動表示の内容及び停止表示する図柄の組み合わせの種類に合わせて遊技回毎に変動表示を行う。ここで、図柄表示装置94(表示画面94a)の表示内容について補足説明する。
図柄表示装置94の表示画面94aには、左・中・右の3つの図柄列が設定されている。各図柄列は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、左図柄列には、「1」~「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。右図柄列には、「1」~「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列と下図柄列は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列には、数字の昇順に「1」~「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示画面94aでは、これら各図柄列の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。また、表示画面94aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。
また、表示画面94aには、5つの有効ライン、すなわち上ライン、中ライン、下ラインL3、右下がりライン、右上がりラインが設定されている。そして、左図柄列→右図柄列→中図柄列の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列の変動表示が終了すれば、後述する通常大当たり結果、確変大当たり結果となったことを示す大当たり動画が表示されるようになっている。
本パチンコ機10では、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、確変大当たり結果が発生する場合には、同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置94における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置94にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよく、数字が付されてない図柄が含まれる又は数字が付されていない図柄のみの構成としてもよい。
図柄表示装置94における図柄の変動表示の態様について更に説明すると、本パチンコ機10では、上記のように大当たり結果の報知に際して対応する図柄の組合せが停止表示される前段階として、リーチ表示が行われるように設定されている。リーチ表示(リーチ演出又はリーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置94を備え、可変入球装置82の開閉実行モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置94における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置94の表示画面94aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置94の表示画面94a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
当該リーチ表示について補足説明すると、最初に左図柄列において図柄の変動表示が終了され、さらに右図柄列において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列による図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、開閉実行モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面94aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
そして、本パチンコ機10では、上記のリーチ表示を行う際に、その後に大当たり結果が発生する期待度、すなわち当該リーチ表示においてリーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示される期待度を示す演出の1つとして上記操作ボタン40を用いた操作対応の演出が設定されており、遊技演出の多様化が図られている。具体的には、各種リーチ演出の一部として、操作ボタン40が操作(具体的には、押圧操作)された場合に、表示画面における演出表示を当該操作がされなかった場合とは異なる操作対応の表示等とする演出が設定されている。
(各種カウンタについて)
次に、主制御装置162のMPU602にて各種抽選を行うための電気的な構成について図11を用いて説明する。
MPU602は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、作動口用表示部の表示の設定、図柄表示装置94の図柄表示の概要設定などを行うこととしており、具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置94にて外れ結果対応の変動表示を行う際のリーチ抽選等に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、作動口用表示部及び図柄表示装置94における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口83bの電動役物91を電役開放状態(サポート状態)とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられている。
各カウンタC1~C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM604の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ604aに適宜格納される。抽選カウンタ用バッファ604aに格納されている情報(大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報)は、作動口83a,83bへの入賞が発生した場合に、RAM604に「取得情報記憶手段」として設けられた保留球格納エリア604bに格納される。
保留球格納エリア604bは、作動口用の保留エリアと実行エリアとを備えている。保留エリアは、第1エリア、第2エリア、第3エリア、第4エリアを備えており、作動口83a,83bへの入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ604aに格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が保留情報として、第1エリア~第4エリアのいずれかに格納される。なお、当該保留情報が「特別情報」に相当する。
第1エリア~第4エリアには、作動口83a,83bへの入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア→第2エリア→第3エリア→第4エリアの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリアが設けられていることにより、作動口83a,83bへの遊技球の入球履歴が4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留球格納エリア604bには総保留数記憶領域が設けられており、当該総保留数記憶領域には作動口83a,83bへの入球に基づいて取得及び記憶された保留情報の記憶数を特定するための情報が格納される。
実行エリアは、作動口用表示部の変動表示を開始する際に、保留エリアの第1エリアに格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0~599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア604bに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM603における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア603aに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値は20個である。この場合、低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
大当たり種別カウンタC2は、0~29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア604bの保留エリアに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM603における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア603bに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。振分テーブルでは、遊技結果の振分先として、確変大当たり結果及び通常大当たり結果が設定されている。
確変大当たり結果は、開閉実行モードにて可変入球装置82が15回開放される大当たり結果である。開閉実行モードの終了後には、抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる。高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の遊技状態(以下、高確遊技状態という)は、次に大当たり結果となるまで継続される。
通常大当たり結果は、開閉実行モードにて可変入球装置82が15回開放される大当たり結果である。開閉実行モードの終了後には、抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードとなる。低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の遊技状態(以下、高確遊技状態という)は、当該高確遊技状態への移行後に実行された遊技回数が終了基準回数(上限数:具体的には100回)となるまで継続され、当該終了基準回数に到達することにより、低確率モード且つ低頻度サポートモード対応の遊技状態(以下、低確遊技状態という)に切り替わることとなる。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア604bに格納される。より詳しくは、作動口83a,83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM604の保留エリアに格納される。そして、ROM603のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU602では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。
変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、作動口用表示部における変動表示時間と、図柄表示装置94における図柄の変動表示時間とをMPU602において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、図柄表示装置94による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
図柄表示装置94や主表示部D(作動口用表示部)における変動表示時間を決定する場合にはリーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSのバッファ値、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリア603cに格納されている変動表示時間テーブルが参照される。また、MPU602では、実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、上記作動口用表示部における停止結果(絵柄)が決定されるが、その決定に際してはROM603の停止結果テーブル記憶エリア603dに記憶された停止結果テーブルが用いられる。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり249)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート84に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の電役保留エリア604cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって下作動口83bに付属の電動役物91を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0~199であれば電動役物91を開放状態に制御し、C4=200~249であれば電動役物91を開放状態に制御しない。
(主制御基板601のMPU602にて実行される各種処理について)
次に、主制御基板601のMPU602により実行される各制御処理を説明する。MPU602の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、メイン処理終了後に実行される通常処理と、通常処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理を説明し、その後通常処理を説明する。
(タイマ割込み処理)
先ず、タイマ割込み処理について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU602により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種検知センサ例えば(上記検知センサ151a~151e)の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種検知センサの状態を読み込むとともに、当該検知センサの状態(検知センサからの検知情報)を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。例えば、上作動口83aへの入球が発生したと判定した場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに上作動口用の入賞検知フラグを格納し、下作動口83bへの入球が発生したと判定した場合には、同各種フラグ格納エリア604eに下作動口用の入賞検知フラグを格納する。また、スルーゲート84を遊技球が通過したと判定した場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eにスルーゲート用の入賞検知フラグを格納する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104では、スルーゲート84への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、RAM604の各種フラグ格納エリア604eにスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されているか否かを判定し、同フラグが格納されている場合には電役保留エリア604cに記憶されている役物保留記憶数が4未満であることを条件として、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア604cに格納する。そして、各種フラグ格納エリア604eにスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されている場合には、同入賞検知フラグを消去して当該スルーゲート用の入賞処理を終了する。
ステップS104のスルーゲート用の入賞処理を実行した後はステップS105に進み、当該ステップS105にて作動口83a,83bへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、本タイマ割込み処理を終了する。
作動口用の入賞処理においては先ず、遊技球が上作動口83aに入賞(始動入賞)したか否かをRAM604の各種フラグ格納エリア604eに上作動口用の入賞検知フラグが格納されているか否かによって判定する。同入賞検知フラグが格納されていると判定した場合、すなわち遊技球が上作動口83aへの入賞が発生した旨の検知信号を受信した場合には、払出制御装置242に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。そして、上作動口83aに遊技球が入賞した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、上作動口83aへの入賞が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに上作動口用の入賞検知フラグが格納されていない場合、すなわち上作動口83aではなく下作動口83bへの入賞が発生している場合には、払出制御装置242に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。セットされた賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理にて払出制御装置242に送信される。続いて、下作動口83bに遊技球が入賞した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、下作動口83bへの入賞が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、上作動口83a及び下作動口83bのいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
情報取得処理においては先ず、セットした始動保留記憶数が上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数が上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し、上限値未満である場合には、対応する結果表示部用保留エリアの始動保留記憶数を1インクリメントするとともに、総保留数記憶領域に格納された値(以下、共通保留数と言う)を1インクリメントする。
その後、更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を、対応する結果表示部用保留エリアの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち1インクリメントした保留記憶数と対応する記憶エリアに格納する。
つまり、作動口用の始動保留記憶数がセットされている場合には、更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を、作動口用の保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち1インクリメントした下作動口用の始動保留記憶数と対応する保留エリアに格納する。
続いて、上作動口83a又は下作動口83bへの入賞が発生したことをサブ側(副側)の制御装置である報知・演出制御装置142及び表示制御装置620に認識させるための処理である保留情報の確認処理及び保留コマンドの設定処理を実行する。その後、上記入賞検知フラグが格納されている場合には同フラグを消去し、本情報取得処理を終了する。保留コマンドの設定処理にて設定された保留コマンドは後述する通常処理の外部出力処理にて報知・演出制御装置142に送信されることとなる。
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図13のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201~S206の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS208,S209のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS201では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置142に送信する。RAM604の外部出力バッファに設定されている情報に応じて、外部端子板213に対する出力設定を行う。
次に、ステップS202では、変動種別カウンタCSの更新処理を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり等の当否判定及び大当たり種別の振分判定を行うとともに、図柄表示装置94による図柄の変動表示態様の概要設定、主表示ユニット89(主表示部D)における作動口用表示部等の表示制御を行う。
その後、ステップS204では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
ステップS205では、下作動口83bに設けられた電動役物91を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM604の電役保留エリア604cに格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物91を開放状態とするか否かの電役開放抽選(サポート抽選)を行い、電役開放状態当選となった場合には電動役物91の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、主表示ユニット89(主表示部D)におけるスルーゲート用表示部の表示制御を行う。
既に説明したとおり、電動役物91によるサポートの態様として、低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この場合、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
続くステップS206では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、遊技球発射ハンドル45に対して発射操作が行われている場合に電源・発射制御装置243から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(本実施の形態においては0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。つまり、所謂止め打ち等の変則打ちが行われていない場合には、発射操作が行われていることを条件として所定周期にて遊技球の発射が繰り返される構成となっている。
続くステップS207では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS208では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS209では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。
ここで、ステップS201~S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、係る残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
既に説明したように本実施の形態では、表示画面94aにおける図柄の変動表示態様の概要が主制御装置162からのコマンドを参照して報知・演出制御装置142により特定され、その特定結果に基づいて変動表示態様の詳細が当該報知・演出制御装置142によって決定される構成となっている。このような動作を行うべく、報知・演出制御装置142のMPU612では、所定の周期(例えば2msec)で起動される定期処理の一環として変動表示制御処理(遊技回用の処理)が実行される。以下、図14(a)のフローチャートを参照して変動表示制御処理について説明する。
(変動表示制御用処理)
変動表示制御処理においては、先ずステップS301にて遊技回中であるか否か、すなわち図柄表示装置94にて1遊技回分の図柄の変動表示又は確定表示が実行されているか否かを判定する。遊技回中でないと判定した場合にはステップS302に進み、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS302にて否定判定をした場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。一方、ステップS302にて肯定判定をした場合には、ステップS303にて変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動開始用処理は、主制御装置162から送信された変動用コマンドを受信したことに基づき、遊技回用の演出を開始させるための処理である。変動開始用処理では、遊技回用の演出としてリーチ表示や上述した操作対応の演出等の設定を行う。
ステップS301の説明に戻り、当該ステップS301にて肯定判定をした場合、すなわち遊技回中であると判定した場合には、ステップS304に進む。ステップS304では主制御装置162から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS304にて否定判定をした場合には、ステップS305にて変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動中用処理は、変動開始用処理によって開始された遊技回において各種演出の実行や決定された演出の変更を行う処理である。
ステップS304にて肯定判定をした場合にはステップS306に進み、当該ステップS306にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動終了用処理では、図柄の変動表示や実行されている演出を当該遊技回に係る保留情報に対応するようにして終了させる(確定停止させる)。かかる処理では、スピーカ部27やランプ部24~26を駆動制御することで確定停止に対応する演出を行う。そして、確定コマンドを表示制御装置620に出力してから、本変動終了用処理を終了する。表示制御装置620のMPUでは、受信した確定コマンドに基づき図柄表示装置94にて図柄を確定停止させるよう制御する。
(変動開始用処理)
ここで、図14(b)のフローチャートを参照して、ステップS303の変動開始用処理について補足説明する。
変動開始用処理においては、先ずステップS310にて今回受信した変動開始コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置162から変動開始コマンドが送信される場合には種別コマンドも併せて送信される。ステップS310では、今回受信した変動用コマンドとともに受信している種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報又は外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS310では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をMPU612のレジスタに記憶する。
続くステップS311では、ステップS310にて把握した情報に基づいて、今回の遊技回の終了時の図柄の停止結果を決定する(停止結果決定処理を行う)。また、演出設定処理では図柄の変動表示態様を決定する(変動表示態様決定処理(演出パターン決定処理)を行う)。図柄表示装置94の表示画面94aにて実行される図柄の変動表示態様は、完全外れ,ノーマルリーチA,ノーマルリーチB,スーパーリーチA,スーパーリーチB,スーパーリーチCの5つに大別される。これら各変動表示態様については、変動表示時間が異なるように設定されており、主制御装置162からのコマンドに付与され変動表示時間に係る情報に基づいて遊技回毎の変動表示態様の概要を把握可能となっている。
ステップS311の処理を実行した後はステップS312に進む。ステップS312では当該遊技回にて実行される演出の詳細を決定する。本実施の形態においては、この種の演出として、後の遊技回にて大当たり結果となる可能性を先行する遊技回にて実行する演出(所謂先読み演出)や操作ボタン40の操作に対応するようにして実行される操作対応の演出が設けられている。ステップS312の処理では、当該遊技回にてこれら各種演出を実行するか否かを決定する。
ステップS312の処理を実行した後はステップS313に進む。ステップS313では変動開始コマンドにステップS311及びステップS312の処理にて決定した情報を追加する。このようにして変動開始コマンドに演出情報を追加した後は、ステップS314にて当該変動開始コマンドを表示制御装置620へ転送する処理を行う。表示制御装置620では、この変動開始コマンドを受信したことに基づいて、図柄の変動表示態様や各種演出の有無等を把握し、図柄の変動表示(遊技回)を開始する。
ステップS314の転送処理を実行した後は、ステップS315にて遊技回用の演出を開始する処理を実行した後、本変動開始用処理を終了する。具体的には、上記ステップS311、ステップS312にて決定した演出パターンに基づいてスピーカ部27やランプ部24~26を制御して遊技回用の演出を開始する。
本実施の形態においては、操作ボタン40の操作に対応する演出として、第1演出及び第2演出が設けられている。これら第1演出及び第2演出については、リーチ表示へ移行した後に実行される点では共通しているものの、操作の態様と操作によって生じる表示内容の変化とに差違が付与されている。
また、操作ボタン40の操作に対応する演出の流れには、第1演出が単独で実行される場合と、第2演出が単独で実行される場合と、第1演出及び第2演出の両方が実行される場合とがある。第1演出及び第2演出の両方が実行される場合には、第1演出の終了にともなって第2演出が開始され、第1演出→第2演出の順に操作対応の演出が連続することとなる。
(第1演出)
第1演出においては、遊技者が操作ボタン40を操作することにより図柄表示装置94の表示画面94aに図柄の変動表示領域を囲むようなエフェクトが発生する。このエフェクトについては白色、青色、黄色、緑色、赤色の5パターンが設けられており、エフェクトの色には白色 < 青色 < 黄色 < 緑色 < 赤色の順に大当たり結果となる期待度が高くなるように差が付与されている。具体的には、大当たり結果となる遊技回にて第1演出が実行される場合には白色 < 青色 < 黄色 < 緑色 < 赤色の順に選択されやすくなっており、外れ結果となる遊技回にて第1演出が実行される場合には赤色
< 緑色 < 黄色 < 青色 < 白色の順に選択されやすくなっている。
第1演出が実行される場合には、図柄表示装置94の表示画面94aに操作を示唆する画像として操作ボタン40を模した画像及び当該操作ボタン40の操作方向を模した画像からなるボタンアイコンが表示される。ボタンアイコンが表示された場合に、操作ボタン40を操作(初期操作)すると表示画面94aにエフェクトが発生する。エフェクト発生後もボタンアイコンの表示が継続され、これに応じて操作ボタン40の操作を繰り返すことにより、当該繰り返し操作に応じてエフェクトの色が変化する(ステップアップする)場合がある。
具体的には、第1演出が実行される場合には、最終的に到達可能な色と、初期操作に応じて表示される色とを決定する。初期操作に応じて表示される色については、最終的に到達可能な色と同じ又は下位となるようになっており、エフェクトの色に格下げが発生することが規制されている。これら2つの色に差がある場合にはその差分のステップアップが許容され、差が無い場合には操作を繰り返したとしてもステップアップは発生しない。
例えば、最終的に到達可能な色として赤色が設定され且つ初期操作に対応する色として黄色が設定されている場合には、操作に応じて黄色→緑色→赤色へのステップアップが発生し得る。この際、表示色のステップアップの条件(本実施の形態においては操作回数)については、第1演出を行う旨の決定がなされた際に設定される。例えば、1段階目のステップアップの条件として「操作回数=5回」が設定され且つ2段階目のステップアップの条件として「操作回数=10回」が設定された場合には、1回の目の操作にて黄色のエフェクトが発生し、その後、操作ボタン40が連打等されて操作回数が5回となったタイミングでエフェクトが黄色から緑色に変化し、操作回数が10回となったタイミングでエフェクトが緑色から赤色に変化することとなる。
より上位の色となることによって期待度が高まることから、大当たり結果となることを期待する遊技者はエフェクトのステップアップを期待して操作ボタン40を連打するものと想定される。
第1演出においては操作ボタン40の操作を受け付ける操作受付期間が設定され、この操作受付期間を経過したタイミングでは、エフェクトの確定表示が行われる。具体的には、最終的に表示されている色にてエフェクトがフラッシュして、エフェクトが確定した旨が示唆される。このエフェクトの表示については、当該遊技回の終了まで継続されるものの、上記操作受付期間を経過した後はエフェクトの変化が規制されることとなる。
なお、第1演出中(操作受付期間中)に操作ボタン40の操作が行われなかった場合には、エフェクトが発生することなくそのまま本第1演出が終了することとなる。
以上詳述した第1演出のように操作ボタン40の連打を想定した演出が実行されるタイプの遊技機においては、操作ボタン40の操作態様の多様化によって、遊技の単調化を抑制することができる。しかしながら、操作ボタン40の連打は遊技者の負担を増大させる要因となるため、実際には想定しているような態様で操作が行われない可能性を否定できない。そこで、本実施の形態においては、このような実情に鑑みて操作サポート機能が付与されていること、具体的には所定の操作が行われた場合に連打が行われているものと見なすことにより遊技者の負担の軽減が図られていることを特徴の1つとしている。以下、図15(a)のフローチャートを参照して当該操作サポート機能を発揮する上で報知・演出制御装置142のMPU612により定期処理の一環として実行される操作判定用処理について説明する。
(操作判定用処理)
操作判定用処理においては先ず、ステップS401にてRAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作検知フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS401にて肯定判定をした場合には、当該操作検知フラグを消去する。操作検知フラグは操作が行われたものと判定した場合に各種フラグ格納エリア614aに格納されるフラグであり、報知・演出制御装置142にて実行される他の処理においては、この操作検知フラグの有無に基づいて操作状況を把握する。
ステップS402の処理を実行した後、又はステップS401にて否定判定をした場合には、ステップS403に進む。ステップS403では操作ボタン40(詳しくは付属の検知センサ)からHIレベル信号を受信しているか否かを判定する。本実施の形態においては、操作ボタン40が待機位置(非操作位置)にある場合には報知・演出制御装置142にLOWレベル信号が入力され、操作ボタン40が操作位置へ押し込まれている場合には報知・演出制御装置142にHIレベル信号が入力される構成となっている。ステップS403では操作ボタン40からの検知情報(信号)に基づいて操作の有無を把握する。なお、2値信号の関係を逆にして、操作ボタン40が操作されている場合にはLOWレベル信号が入力され、操作が行われていない場合にはHIレベル信号が入力される構成とすることも可能である。
ステップS403にて肯定判定をした場合にはステップS404に進む。ステップS404ではRAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作サポートフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS404にて否定判定をした場合には、ステップS405に進む。ステップS405ではRAM614の各種カウンタエリア614bに設けられたモード切替用カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS405にて肯定判定をした場合には、ステップS406に進みモード切替用カウンタの更新処理を実行する。具体的には、モード切替用カウンタを「1」加算する。
ステップS406の処理を実行した後は、ステップS407にて操作対応処理を実行した後、本操作判定用処理を終了する。操作対応処理においては、RAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作検知フラグを格納し、センターフレーム95に内蔵された操作用ランプ部を一時的に発光させるべく発光信号を出力する。
ステップS405の説明に戻り、当該ステップS405にて否定判定をした場合には、ステップS408に進む。ステップS408ではモード切替用カウンタが所定の値になっているか否かを判定する。既に説明したように、モード切替用カウンタは操作ボタン40からHIレベル信号を受信している場合に更新される構成となっている。上記所定の値についてはHIレベル信号を連続して受信している期間(回数)が所定の期間(本実施の形態においては2sec)となるように規定されている。つまり、HIレベル信号を連続して受信している期間(操作ボタン40の押圧操作の継続期間)が2secとなった場合には、ステップS408にて肯定判定をする。
ステップS408にて肯定判定をした場合にはステップS409に進む。ステップS409ではRAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作サポートフラグを格納する。これにより、以降は操作サポート機能が有効化されることとなる(操作サポートモードへ移行する)。ステップS409の処理を実行した後は、ステップS407にて操作対応処理を実行した後、本操作判定用処理を終了する。
これに対して、ステップS408にて否定判定をした場合、すなわちモード切替用カウンタが未だ「所定値」に達していないと判定した場合には、ステップS410に進む。ステップS410にてステップS406と同様の更新処理を実行した後は、そのまま本操作判定用処理を終了する。
ステップS404の説明に戻り、RAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作サポートフラグが格納されていると判定した場合、すなわち操作サポート機能が有効化されている場合には、ステップS411に進む。ステップS411では先の操作検知フラグの格納から予め設定されたインターバル期間(本実施の形態においては0.2sec)が経過したタイミングであるか否かを判定する。本実施の形態においては、操作ボタン40が2secに亘って長押しされていることが確認された場合には、そのまま長押しが継続されることで、操作ボタン40が連打された場合と同様の事象を発生させる自動連打が可能となる。この自動連打を行う場合の操作間隔として、上記インターバル期間が設定されている。
ここで、図15(b)の概略図を参照して、実際の操作の受付態様について例示する。操作ボタン40を手動で連打した場合には、図15(b)の左部分に示すように、操作が行われる度に検知信号がLOWレベル→HIレベル→LOWレベルに切り替わる。この場合には、検知信号がHIレベルへ立ち上がった際に、操作が行われたと判断される。
これに対して、操作ボタン40を押圧状態で維持した場合には、図15(b)の右部分に示すように、操作が開始されたタイミングで検知信号がHIレベルに立ち上がる。この際に、1度目の操作が行われたと判断される。その後、2secに亘って押圧状態が継続されると、サポート機能が有効化されるとともに2度目の操作が行われたものと判断される。以降は操作ボタン40から手が離れて操作ボタン40が操作位置から戻るまで、0.2sec周期で操作が行われたものと判断されることとなる。例えば第1演出が行われている場合には、操作ボタン40の長押しを行うことにより自動連打が実行される。このような構成とすることにより、遊技者の負担を軽減して上述した不都合の発生を抑制することが可能となる。
再び図15(a)を参照し、ステップS403にて否定判定をした場合、すなわち操作ボタン40からのLOWレベル信号を受信している場合には、ステップS412に進む。ステップS412では上記モード切替用カウンタを0クリア(リセット)する。続くステップS413ではRAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作サポートフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS412にて否定判定をした場合にはそのまま本操作判定用処理を終了する。
ステップS413にて肯定判定をした場合には、ステップS414にて操作サポートフラグを消去し、続くステップS415にて上記操作サポートモードへのモード移行条件の一時緩和処理を実行して本操作判定処理を終了する。つまり、操作ボタン40の押圧状態が解消されたことを契機として、操作サポート機能が無効化される。
操作ボタン40からの信号がHIレベルからLOWレベルに立ち下がることで操作サポートが解除される構成においては、例えばノイズ等の影響によって信号が一時的にLOWレベルに立ち下がったり、意図せずして操作ボタン40から手が外れたりした場合であっても、操作サポートが解除される。この点、操作サポートが解除された後は一定期間(本実施の形態においては上述した操作サポートモードへの移行判定期間と同じ長さの期間:2sec)に亘って、操作サポートモードへの復帰条件が緩和(優遇)される構成となっている。具体的には、ステップS408に示したモード切替用カウンタの判定値(所定値)が0.2secに相当する値に引き下げられることとなる。これにより、押圧操作が0.2sec(上記インターバル期間と同じ長さの期間)に亘って継続されたことを条件として、操作サポートモードへ復帰条件することとなる。
なお、操作サポートモードへの移行判定や復帰判定に係る具体的な構成については任意である。例えば、操作サポートモードが解除された場合には、当該操作サポートモードが解除された後にLOWレベル信号が第1所定回数(例えば8回)連続して検出されるまでの間については、HIレベル信号の連続検出回数が第2所定回数(例えば2回)となることで操作サポートモードへ復帰する構成としてもよい。また、復帰条件については都度同じである必要は必ずしもなく、状況に応じて当該復帰条件を変える構成とすることも可能である。例えば、操作サポートモードが継続された期間が長くなることにより、復帰条件が緩くなる構成としてもよい。
このような操作サポート機能を搭載されているため第1演出における操作態様が多様となり得る。つまり、操作サポート機能を利用して自動連打が行われ場合(操作ボタン40が長押しされる場合)と、操作サポート機能を利用せず自力で操作ボタン40の連打が行われる場合(操作ボタン40が手動で連打される場合)と、操作ボタン40が単発操作される場合とがある。
本実施の形態においては、第1演出→第2演出となるように連続する場合には、第1演出中の操作態様に応じて第2演出における操作態様(操作対応演出の実行契機となる操作態様)が決まる構成となっている。つまり、遊技回の開始時に第1演出及び第2演出が連続する操作対応連続演出が選択された場合には、その時点では第2演出における操作態様については未確定となり、第1演出中に当該操作態様が決定される構成となっている。ここで、図16のフローチャートを参照して報知・演出制御装置142のMPU612にて実行される第1演出用処理について説明する。第1演出用処理は、上記変動表示制御処理(図14(a)参照)における変動中用処理(ステップS305)の一環として行われる処理である。
(第1演出用処理)
第1演出用処理においては先ず、ステップS501にて操作対応連続演出に係る遊技回であるか否かを判定する。ステップS501にて否定判定をした場合にはそのまま本第1演出用処理を終了する。なお、操作対応連続演出の一部としてではなく第1演出が単独で実行される場合にはステップS501の処理の判定では第1演出(単独)に係る遊技回であるか否かを判定する。
ステップS501にて肯定判定をした場合には、ステップS502に進む。ステップS502では第1演出における操作(以下、第1操作と称する)の受付期間中であるか否かを判定する。ステップS502にて否定判定をした場合にはステップS503に進む。ステップS503では第1操作の受付開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS503にて否定判定をした場合にはそのまま本第1演出用処理を終了する。ステップS503にて肯定判定をした場合にはステップS504に進む。
ステップS504では第1操作の受付開始処理を実行する。具体的には、RAM614の各種フラグ格納エリア614aに第1操作受付フラグを格納し、各種カウンタエリア614bの第1操作受付期間用カウンタに所定の値をセットする。第1操作受付期間用カウンタについては上記変動表示制御処理が実行される度に更新(減算)され、第1操作受付期間用カウンタの値が初期値に復帰した場合に第1操作受付フラグが消去される。
ステップS504の開始処理を実行した後は、続くステップS505にて第1操作の示唆開始処理を実行して、本第1演出用処理を終了する。第1操作の示唆開始処理では、表示制御装置620へ第1操作示唆開始コマンドを出力する。これにより、図柄表示装置94の表示画面94aに上述したボタンアイコンが表示されることとなる。
ステップS502の説明に戻り、当該ステップS502にて肯定判定をした場合、すなわち第1操作の受付期間中であると判定した場合にはステップS506に進む。ステップS506では、第1操作が行われたか否かを判定する。具体的には、RAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作検知フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS506にて否定判定をした場合には、そのまま本第1演出用処理を終了する。ステップS560にて肯定判定をした場合にはステップS507に進む。
ステップS507では操作受付報知処理を実行する。操作受付報知処理においては、スピーカ部27を駆動して操作を受け付けた旨を示す効果音を出力するとともに、表示制御装置620へ操作受付コマンドを出力する。表示制御装置620は、この操作受付コマンドに基づいて、図柄表示装置94の表示画面94aに表示されているボタンアイコンの表示態様を変化させる。具体的には、ボタンアイコンを実際の操作ボタン40の動きに似せて一時的に凹ませる。
ステップS507の処理を実行した後は、ステップS508に進む。ステップS508では第1操作対応演出実行処理を行う。第1操作対応演出実行処理においては、今回の操作が第1操作の受け付けを開始してから何度目の操作であるか(操作回数)を把握し、その把握した操作回数がエフェクト発生又はエフェクト更新に対応しているかを判定する。
既に説明したように、第1演出においては1回目の操作によってエフェクトが発生し、その後のエフェクト更新に係る操作回数が決まっている。今回の操作が1回目の操作である場合には、スピーカ部27を駆動させてエフェクト発生に対応した効果音を出力するとともに、表示制御装置620へエフェクト発生コマンドを出力する。表示制御装置620ではこのエフェクト発生コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置94の表示画面94aにエフェクトを表示させる。今回の操作がエフェクト更新に対応している場合には、スピーカ部27を駆動させてエフェクト発生に対応した効果音を出力するとともに、表示制御装置620へエフェクト更新コマンドを出力する。表示制御装置620ではこのエフェクト更新コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置94の表示画面94aに表示されているエフェクトを更新する(色を変化させる)。
続くステップS509においては、RAM614の各種カウンタエリア614bに格納された第1操作受付期間用カウンタを参照して、第1操作受付期間が経過したか否かを判定する。ステップS509にて否定判定をした場合には、そのまま本第1演出用処理を終了する。ステップS509にて肯定判定をした場合には、本第1演出用処理が操作対応連続演出の一部を構成していないことを条件としてステップS510の処理に進み、本第1演出用処理が操作対応連続演出の一部を構成していることを条件としてステップS511の処理に進む。
ステップS510では第1操作の示唆終了処理を実行する。具体的には、表示制御装置620へ第1操作示唆終了コマンドを出力する。これにより、図柄表示装置94の表示画面94aに表示されていたボタンアイコンが非表示となる。ステップS510の処理を実行した後は、ステップS511に進む。これに対して、第1演出→第2演出に続く場合には、ステップS510の処理が回避され、操作示唆が継続されることとなる。
ステップS511では第1操作の受付終了処理を実行する。具体的には、RAM614の各種フラグ格納エリア614aに格納されている第1操作受付フラグを消去する。また、表示制御装置620に受付終了コマンドを送信する。表示制御装置620ではこの受付終了コマンドを受信したことを契機として、表示画面94aにおける表示内容を更新する。今回の第1演出にてエフェクトを表示している場合には、このエフェクトを一時的にフラッシュさせる。これに対して、今回の第1演出にてエフェクトを表示していない場合にはそのままのエフェクトの非表示状態を維持する。
ステップS511の処理を実行した後は、第1演出→第2演出へ移行することを条件として、ステップS512に進む。ステップS512では第1演出中に行われた操作態様の把握処理を実行する。本実施の形態においては、第1操作の受け付けが開始されてから当該受け付けが終了するまでの間(受付期間中)にどのような態様で操作ボタン40が操作されたかを監視する。具体的には、先ず受付期間中に操作サポートフラグが格納された否かを確認し、操作サポートフラグが格納された事実があった場合には操作ボタン40にて「長押し」が行われたものと判断する。操作サポートフラグが格納されていない場合には、受付期間中の操作ボタン40の操作回数が所定回数(本実施の形態においては2回)以上であったか否かを確認し、所定回数以上の操作が行われた事実があった場合には操作ボタン40にて自力での「連打」が行われたものと判断する。また、操作サポートフラグが格納されていない場合には、受付期間中の操作ボタン40の操作回数が1回であったか否かを確認し、1回の操作が行われた事実があった場合には操作ボタン40にて「単発操作」が行われたものと判断する。
ステップS512把握処理を実行した後は、ステップS513にて第2演出用設定処理を実行した後、本第1演出用処理を終了する。なお、第1演出が操作対応連続演出の一部ではなく、単独で実行される場合には、ステップS512及びステップS513の各処理が省略される。
既に説明したように操作対応連続演出が実行される場合には、第2演出にて操作対応表示(カットイン演出)の実行契機となる操作(第2操作)の態様が第1演出における操作ボタン40の操作態様(第1操作の態様)に応じて決定される構成となっている。ステップS513の第2演出用設定処理ではステップS512にて把握した第1操作の態様に応じて第2操作が決定されることとなる。ここで、図17(a)の概略図を参照して、第2演出の概要について説明する。
(第2演出)
第2演出においては、遊技者がリーチ表示中に操作ボタン40を操作することにより図柄表示装置94の表示画面94aにて所定の画像を一時的に割込み(挿入)表示するカットイン表示(以下、単にカットインともいう)が発生する。具体的には、大当たり結果となる期待度を示すメッセージが表示されることとなる。このカットインが「第2操作対応表示」又は「第2操作対応演出」に相当する。
カットインにて割込み表示されるメッセージには、「CHANCE」、「BIG CHANCE」、「激アツ」の3種類に大別され、これらのメッセージには「CHANCE」
< 「BIG CHANCE」 < 「激アツ」の順に大当たり結果となる期待度が高くなるように差が付与されている。具体的には、大当たり結果となる遊技回にて第1演出が実行される場合には「CHANCE」 < 「BIG CHANCE」 < 「激アツ」の順に選択されやすくなっており、外れ結果となる遊技回にて第1演出が実行される場合には「激アツ」 < 「BIG CHANCE」 < 「CHANCE」の順に選択されやすくなるように選択率に差が設けられている。
上記第1演出については、第1操作対応表示(第1操作対応演出)としてのエフェクト変化を発生させる際の操作態様が連続操作(長押しによる自動連打又は自力での手動連打)となるように統一されていたが、第2演出についてはカットインが発生するまでの過程(示唆される操作態様)が相違するようにして第2演出A~第2演出Cが設けられている。
第2演出Aでは、当該第2演出Aに係る第2操作として「長押し」が設定される。第2演出Aが開始すると、第1演出にて表示されたボタンアイコンと同じアイコンが表示されるとともに、当該ボタンアイコンと並べてチャージゲージCGが表示される。このチャージゲージCGについては、操作ボタン40が長押しされることにより表示態様が変化する(具体的には操作の継続期間に応じて操作ゲージにおける発色部分が左から右へ向けて増える)。操作受付期間が経過すること又はチャージゲージCGが満タンになることの何れか一方の条件が成立することで操作条件成立となり、その操作の状況(チャージゲージCGの溜まり具合)に応じて上記カットインが発生する。
チャージゲージCGが満タンになるまで操作された場合と、満タンになる前に操作受付期間を経過した場合とでは、カットインの選択態様に違いが生じる。具体的には、後者の場合には発生するカットインが格下げされる場合があり、前者と比較して後者の場合には選択されるカットインが下位のもになりやすい。つまり、本来であればカットインとして「BIG CHANCE」が表示される場合であっても、それよりも下位の「CHANCE」が表示されるように降格が生じ得る。なお、第2演出Aにおいてはカットインを発生させるための下限操作期間(例えば2sec)が設定され、操作期間がこの下限操作期間に満たなかった場合には、カットインの発生がキャンセルされることとなる。
第2演出Bでは、当該第2演出Bに係る第2操作として「連打」が設定される。第2演出Bが開始すると、第1演出にて表示されたボタンアイコンと同じアイコンが表示されるとともに、当該ボタンアイコンと並べてチャージゲージCGが表示される。このチャージゲージCGについては、操作ボタン40が操作(連打)されることにより表示態様が変化する(具体的には操作の受付回数に応じて操作ゲージにおける発色部分が左から右へ向けて増える)。操作受付期間が経過すること又はチャージゲージCGが満タンになることの何れか一方の条件が成立すると、操作条件成立となり、その操作の状況(チャージゲージCGの溜まり具合)に応じて上記カットインが発生する。
チャージゲージCGが満タンになるまで操作された場合と、満タンになる前に操作受付期間を経過した場合とでは、カットインの選択態様に違いが生じる。具体的には、後者の場合には発生するカットインが格下げされる場合があり、前者と比較して後者の場合には選択されるカットインが下位のもになりやすい。つまり、本来であればカットインとして「BIG CHANCE」が表示される場合であっても、それよりも下位の「CHANCE」が表示されるように降格が生じ得る。なお、第2演出Bにおいてはカットインを発生させるための下限操作回数(例えば10回)が設定されており、操作回数がこの下限操作回数に満たなかった場合には、カットインの発生がキャンセルされることとなる。
第2演出Cでは、当該第2演出Cに係る第2操作として「単発操作」が設定される。第2演出Cが開始すると、第1演出にて表示されたボタンアイコンと同じアイコンが表示されるとともに、当該ボタンアイコンと並べてインパクトゲージIG及びポインタPが表示される。ポインタPはインパクトゲージIGに沿って左右に往復動しており、操作ボタン40が操作されたタイミングで当該ポインタPが停止する。ポインタPの停止契機となる単発操作が行われることで操作条件成立となり、その操作の状況(ポインタPの停止位置)に応じて上記カットインが発生する。
インパクトゲージIGには、ポインタPの停止位置に応じた優劣の差が生じ得る構成となっている。具体的には、インパクトゲージIGにおける左右方向の中央部分には所定の範囲にインパクトエリアIEが設定され、当該インパクトエリアIEの中央にインパクトポイントIPが設定されている。インパクトエリアIE外にてポインタPが停止した場合(インパクトエリアIE外にポインタPが停止するタイミングにて単発操作が行われた場合)には、インパクトエリアIEを外したことに対応するメッセージとして「NORMAL!」が表示される。これに対して、インパクトエリアIE内にポインタPが停止した場合(インパクトエリアIE内にポインタPが停止するタイミングにて単発操作が行われた場合)には、インパクトエリアIEを捉えたことに対応するメッセージとして「GREAT!」が表示され、特にインパクトポイントIPにポインタPが停止した場合(インパクトポイントIPにポインタPが停止するタイミングにて単発操作が行われた場合)には、インパクトポイントIPを捉えたことに対応するメッセージとして「JUST IMPACT!」が表示される。
ポインタPの停止位置すなわち操作ボタン40の操作タイミングによってカットインの選択態様に違いが生じる。具体的には、インパクトエリアIEを外した場合には、インパクトエリアIEを捉えた場合と比較して選択されるカットインが下位のもになりやすい。つまり、本来であればカットインとして「BIG CHANCE」が表示される場合であっても、それよりも下位の「CHANCE」が表示されるように降格が生じ得る。なお、第2演出Cにて操作受付期間中に操作が行われなかった場合には、カットインの発生がキャンセルされることとなる。
因みに、遊技者の理解を促す上では、第2演出A及び第2演出Bが実行される場合に操作ボタン40の操作によってチャージゲージCGを溜めることができる旨のメッセージ(例えば「ボタンを連打してゲージを溜めろ」)を表示してもよいし、第2演出Cが実行される場合にポインタPがインパクトゲージIGの所定箇所(インパクトポイントIP)に到達するタイミングで操作ボタン40を操作するようにタイミングを計るように勧めるメッセージ(例えば「ボタンを押してゲージ中央を狙え」)を表示してもよい。
既に説明したように、第1演出→第2演出へ移行する場合には、第1演出における操作ボタン40の操作態様に応じて第2演出A~第2演出Cの何れが実行されるかが決まる構成となっている。ここで、図17(b)を参照して、上記ステップS513に示した第2演出用設定処理について補足説明する。
(第2演出用設定処理)
第2演出設定処理においては先ず、ステップS601にて第1演出における操作ボタン40の操作(第1操作)の態様が長押しであったか否かを判定する。ステップS601にて肯定判定をした場合には、ステップS602に進み、第2演出として第2演出Aを設定する。つまり、第1演出にて操作ボタン40の「長押し」による自動連打が実行された場合には、第2演出ではこれと同様の操作態様である「長押し」が設定されることとなる。
ステップS601にて否定判定をした場合には、ステップS603に進む。ステップS603では第1演出における操作ボタン40の操作(第1操作)の態様が手動での連打であったか否かを判定する。ステップS603にて肯定判定をした場合には、ステップS604に進み、第2演出として第2演出Bを設定する。つまり、第1演出にて操作ボタン40の「連打」が実行された場合には、第2演出ではこれと同様の操作態様である「連打」が設定されることとなる。本実施の形態においては、上述したように操作サポート機能が付与されており、連打に疲れた遊技者が第2演出にて操作ボタン40の「長押し」を行った場合には、自動連打によって実質的に手動で連打した場合と同様の取扱いとなる。
本実施の形態においては第1演出にて「長押し」及び「連打」の両方が行われた場合には、前者が優先されることとなる。但し、優先順位はこれに限定されるものではなく、最終的な操作を優先させる構成とすることも可能である。例えば、「連打」→「長押し」の順に実行された場合には第1操作=「連打」とし、「長押し」→「連打」の順に実行された場合には第1操作=「長押し」として第2演出に係る操作態様を決める構成としてもよい。
ステップS603にて否定判定をした場合、すなわち第1演出にて操作ボタン40が1度だけ操作された場合(「単発操作」が行われた場合)又は操作ボタン40の操作が行われなかった場合には、ステップS605に進み、第2演出として第2演出Cを設定する。つまり、例えば第1演出にて「単発操作」が行われた場合には、第2演出ではこれと同様の操作態様である「単発操作」が設定されることとなる。
ステップS602,S604,S605の各設定処理においては、第2演出として第2演出A~第2演出Cの何れを実行するかを示す情報が第2演出用種別コマンドによって表示制御装置620に伝達されることとなる。
次に、図18のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置142のMPU612にて実行される第2演出用処理について説明する。第2演出用処理は、上記変動表示制御処理(図14(a)参照)における変動中用処理(ステップS305)の一環として行われる処理である。
(第2演出用処理)
第2演出用処理においては先ず、ステップS701にて第2演出に係る遊技回であるか否かを判定する。ステップS701にて否定判定をした場合にはそのまま本第2演出用処理を終了する。ステップS701にて肯定判定をした場合には、ステップS702に進む。ステップS702では第2演出における操作(第2操作)の受付期間中であるか否かを判定する。ステップS702にて否定判定をした場合にはステップS703に進む。ステップS703では第2操作の受付開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS703にて否定判定をした場合にはそのまま本第2演出用処理を終了する。ステップS703にて肯定判定をした場合にはステップS704に進む。
ステップS704では第2操作の受付開始処理を実行する。具体的には、RAM614の各種フラグ格納エリア614aに第2操作受付フラグを格納し、各種カウンタエリア614bの第2操作受付期間用カウンタに所定の値をセットする。第2操作受付期間用カウンタについては上記変動表示制御処理が実行される度に更新(減算)され、第2操作受付期間用カウンタの値が初期値に復帰した場合に第2操作受付フラグが消去される。
ステップS704の開始処理を実行した後は、続くステップS705にて第2操作の示唆開始処理を実行して、本第2演出用処理を終了する。第2操作の示唆開始処理では、表示制御装置620へ第2操作示唆開始コマンドを出力する。これにより、図柄表示装置94の表示画面94aに上述したボタンアイコン等が表示されることとなる。より具体的には、今回の第2演出が第2演出A又は第2演出Bに対応している場合にはボタンアイコン及びチャージゲージCGが表示され、今回の第2演出が第2演出Cに対応している場合にはボタンアイコン、インパクトゲージIG及びポインタPが表示される。
ステップS702の説明に戻り、当該ステップS702にて肯定判定をした場合、すなわち第2操作の受付期間中であると判定した場合にはステップS706に進む。ステップS706ではゲージ等の更新処理を行う。具体的には、第2演出A又は第2演出Bを実行している場合にはチャージゲージCGの発光レベルを上下させる等して視覚的な変化を発生させる処理を行う。第2演出Cを実行している場合にはポインタPの位置を変化させる処理を行う。
続くステップS707では、第2操作が行われたか否かを判定する。因みに、第2操作の判定については、第2演出A~第2演出Cの何れが実行中であるかによって異なる。具体的には、第2演出Aを実行している場合には、RAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作サポートフラグが格納されているか否かに基づいて操作判定を行う。つまり、操作サポートフラグが格納されている場合には「長押し」が行われていると判定する。第2演出B又は第2演出Cを実行している場合には、RAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作検知フラグが格納されているか否かを判定する。つまり、操作検知フラグが格納されている場合には操作が行われていると判定する。
ステップS707にて肯定判定をした場合にはステップS708に進む。ステップS708では操作受付報知処理を実行する。操作受付報知処理においては、スピーカ部27を駆動して操作を受け付けた旨を示す効果音を出力するとともに、表示制御装置620へ操作受付コマンドを出力する。表示制御装置620は、この操作受付コマンドに基づいて、図柄表示装置94の表示画面94aに表示されているボタンアイコンの表示態様を変化させる。具体的には、ボタンアイコンを実際の操作ボタン40の動きに似せて凹ませる。
ステップS708の処理を実行した後は、ステップS709に進む。ステップS709では第2操作対応演出の実行条件が成立したか否かを判定する。具体的には、第2演出Aを実行している場合には、長押しが実行された期間(操作サポートフラグが格納されている期間)が予め設定された期間となったか否かを判定する。第2演出Bを実行している場合には操作ボタン40の操作回数が予め設定された回数となったか否かを判定する。第2演出Cを実行している場合には操作ボタン40が操作されたか否かを判定する。
ステップS709にて肯定判定をした場合にはステップS710の進み、第2操作対応演出の実行処理を行う。具体的には、スピーカ部27を駆動させてカットイン発生に対応した効果音を出力するとともに、表示制御装置620へカットイン発生コマンドを出力する。表示制御装置620ではこのカットイン発生コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置94の表示画面94aに上記カットインを表示させる。このカットイン発生コマンドには、発生させるカットインの種別に関する情報が含まれる。
ステップS711では第2操作の受付終了処理を実行する。具体的には、RAM614の各種フラグ格納エリア614aに格納されている第2操作受付フラグを消去する。そして、続くステップS712では第2操作の示唆終了処理を実行する。具体的には、表示制御装置620へ第2操作示唆終了コマンドを出力する。これにより、図柄表示装置94の表示画面94aに表示されていたボタンアイコンやゲージ等が非表示となる。
ステップS707又はステップS709にて否定判定をした場合、すなわち第2操作が行われていないと判定した場合又は第2操作対応演出の実行条件が成立していないと判定した場合にはステップS713に進む。ステップS713ではRAM614の各種カウンタエリア614bに格納された第2操作受付期間用カウンタを参照して、第2操作受付期間が経過したか否かを判定する。ステップS713にて否定判定をした場合には、そのまま本第2演出用処理を終了する。ステップS713にて肯定判定をした場合には、ステップS714に進み、第2演出のキャンセル条件が成立したか否かを判定する。つまり、第2演出Aを実行している場合には「長押し」が実行された期間が上記下限操作期間(例えば2sec)を下回っていることで実行条件不成立となり、第2演出Bを実行している場合には「連打」が実行された回数が上記下限操作回数(例えば10回)を下回っていることで実行条件不成立となり、第2演出Cが実行されている場合には「単発操作」が行われていない場合に実行条件不成立となる。
ステップS714にて肯定判定をした場合には、ステップS711及びステップS712の各処理を実行した後、本第2演出用処理を終了する。これにより、第2操作対応演出としてのカットイン表示が回避されることとなる。これに対して、ステップS714にて否定判定をした場合には、ステップS710~ステップS712の各処理を実行した後、本第2演出用処理を終了する。操作受付期間の経過を条件として実行される第2操作対応演出についてはステップS709を経由して実行される第2操作対応演出と比較して期待度の低いカットインが発生する確率が高くなる。
ここで、図19のタイミングチャートを参照して、操作対応連続演出(第1演出→第2演出)が実行される場合の遊技の流れについて説明する。図19においては、第2演出として第2演出Aが実行される場合について例示している。
ta1のタイミングにて図柄表示装置94の表示画面94aにて図柄の変動表示が開始され、ta2のタイミングにてリーチ表示へ移行する。リーチ表示に移行した後のta3のタイミングにて第1演出が開始されると、表示画面94aの中央に操作示唆用のボタンアイコンが表示される。操作示唆が開始された後のta4のタイミングにて操作ボタン40が操作されると表示画面94aに図柄の変動表示領域を囲むエフェクトが発生する。表示開始時のエフェクトの色は青色となっているため、より期待度の高い(上位の)色へ変化する余地がある。
ta4のタイミングで押し下げられた操作ボタン40が押圧状態のまま維持されると、ta5のタイミングにて操作サポートモードに移行し自動連打が可能となる。その後も押圧状態が維持されることにより、操作ボタン40が連打されたものと見なされ、連打回数に応じてエフェクトの色が青色→黄色→緑色→赤色に変化する。操作受付期間が終了した時点でエフェクトの色が赤色となっているため、操作受付期間の終了とともに赤色のエフェクトがフラッシュして第1演出が終了する。既に説明したように表示画面94aに表示されるエフェクトについては当該遊技回にて大当たり結果となる期待度を示唆するものであり、操作に基づいてエフェクトの色が変化することにより、エフェクト表示初期よりも大当たり結果への期待が高まることとなる。
第1演出が終了したta6のタイミングでは即座に第2演出が開始される。本実施の形態においては第1演出の終了を契機として第2演出が開始されるため、両演出の間に実質的なタイムラグが発生しない構成となっている。表示画面94aに表示されているボタンアイコンについては第2演出へ移行した後も表示が継続される。但し、第2演出が開始されたta6のタイミングにて上記ボタンアイコンに加えてチャージゲージCGが表示されることとなる。
第1演出にて開始された自動連打が第2演出においても継続されることにより、チャージゲージCGの表示が変化する。そして、チャージゲージCGが満タンとなったta7のタイミングでは表示画面94aに当該遊技回にて大当たり結果となる期待度を示唆するメッセージとして「CHANCE」の文字がカットイン表示される。
図19の例示している遊技回については外れ結果に対応している。このため、遊技回が終了するta8のタイミングでは外れ結果に対応する図柄の組み合わせが停止表示され、遊技結果が明示される。
以上詳述した第1の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1演出中に行われた操作であって第1操作対応演出の実行契機となった操作の操作態様に応じて第2操作対応演出の実行契機となる操作態様が決まる。第1操作対応演出→第2操作対応演出を行う際の操作態様に関連性を付与することができ、両演出を併用することによる一体感を強化できる。
第1演出及び第2演出を併用することは遊技の単調化を抑制して遊技への注目度を向上させる上で有利である。しかしながら、これら第1演出及び第2演出が共に操作ボタン40の操作に関連付けられた演出である点に鑑みた場合、演出の実行契機となる操作が複雑になることにより、例えば遊技に不慣れな遊技初心者等が上手く遊技に参加できなくなつ等して上記注目度向上効果を発揮させることが難しくなると懸念される。この点、本実施の形態に示したように第1演出及び第2演出にて操作態様を統一することにより、それら各種不都合の発生を好適に抑制できる。
第1演出及び第2演出が連続する構成においては、例えば第1演出を合せて開始された操作が終了する前に(行われている状況下にて)第2演出が開始されるといった事象が発生し得る。例えば、第2演出への移行時に第1演出での勢い/リズムのままで操作が繰り返される可能性がある。これでは、実際の操作の態様と設定されている操作の態様とが食い違う等して、遊技者の操作の意図が上手く演出に反映されなくなると懸念される。この点、第1演出における遊技者の操作の態様に合わせて遊技機側で後の操作の態様を決める(調整する)構成とすることにより、上記不都合の発生を抑えて、実用上好ましい構成を実現することができる。
第1演出→第2演出へ移行する操作対応連続演出においては、第1演出にて操作ボタン40の操作を示唆するボタンアイコンの表示を開始した後は、当該ボタンアイコンを第2演出にて第2操作対応演出(カットイン表示)が実行されるまで継続して表示される。この操作示唆に応じて操作を継続さえすれば、第2操作対応演出の実行契機として設定された態様と合致することとなる。このように、演出パターンの多様化を図りつつも、操作態様自体が複雑に変化しないように抑制えることにより、第1演出及び第2演出を円滑に進めることが可能となる。
ボタンアイコン等によって操作を示唆する構成においては、当該ボタンアイコンを目視等によって確認し、それに応じて実際に操作を行おうとすれば、示唆~操作までにある程度のタイムラグが発生し得る。これに対して、事前に操作示唆を開始する構成とすれば、上述したタイムラグの影響を緩和し、演出の進行を円滑に進めることができる。本実施の形態においては、第2演出が開始される前の段階で既にボタンアイコンが表示された状態となっている。このため、第2演出が開始して操作受付が開始されるよりも前のタイミングにて遊技者に操作を行うべき状況である旨を伝えることができる。これにより、操作受付の開始から実際に操作が行われるまでの期間(上記タイムラグ)を減縮することができ、そのような期間を加味して第2演出を設定する必要がなくなる。このようして応答性を向上させることは、第2演出に係る実行期間や進行等の自由度を向上を実現する上で好ましい構成である。
第1演出にて表示されるボタンアイコンと第2演出にて表示されるボタンアイコンを共通としている。これは操作対応演出の実行契機となる操作態様が共通であるとの理解を促す上で有利である。そもそも第1演出においては、操作態様にある程度の自由度が設定されている。具体的には「長押し」、「連打」、「単発操作」の3つの態様が許容されている。そこで、第1演出にて表示されるボタンアイコンについては、具体的な操作態様を識別可能な情報は付与されていない。これに対して、第2演出では第2操作対応演出の実行契機となる操作態様が規定されている。このため、第2演出においてもこれと同様のボタンアイコンを表示した場合、それだけの情報では、実際の操作態様と規定された操作態様との関係を把握することが困難になり得る。この点、本実施の形態においては上述したように第1操作対応演出の実行契機となった操作の態様に応じて第2操作対応演出の実行契機となる操作の態様が規定される。故に、操作示唆のアイコンに操作態様を明示する為の情報が付与されていない場合であっても、第1演出の経緯から第2演出における操作については第1演出と同様である旨を把握することが容易となる。つまり、アイコンの表示を簡素としても、それが遊技者を困惑させる要因になることを抑制できる。
第2演出には「単発操作」に対応する第2演出Cが設けられている。第2演出Cにおいては、遊技者が操作ボタン40を操作したタイミングによって第2操作対応演出としてのカットイン表示の種類が変化し得る。ここで、第1演出時に連続して操作されている場合には、当該第1演出が終了したことを契機として操作手段から手が離れるとは限らない。例えば、連続した操作に応じて何らかのステップアップ等が発生することを期待して意図的に操作が継続されたり、惰性で操作が継続されたりする可能性がある。このようにして連続した操作が続いている状況下にて第2演出が開始すると、上述した操作を契機として第2操作対応演出が実行され得る。より具体的には、遊技者が意図していないタイミングで操作が受け付けられる等して、遊技者の本来の意図にそぐわないかたちで第2操作対応演出が実行され得る。これは、積極的に操作手段の操作を行っている遊技者にとって酷である。そこで、第1演出中の操作手段の操作が連続して行われている場合には、第2操作対応演出の契機となる操作の態様から「単発操作」を外す構成として上記タイミングへの依存を回避することにより、上述した不都合の発生を好適に抑制することができる。
特に、第1演出と第2演出とが連続し、両者の間に実質的なインターバル期間が存在しない構成である点に配慮すれば、第1演出にて始まった操作が第2演出まで続く可能性が高くなる。このような事情に配慮すれば、第2操作対応演出の実行契機となる操作態様を上述の如く規定することによる効果が顕著となる。
操作ボタン40の押圧操作回数(連打回数)に応じて操作対応演出が実行されるタイプの遊技機においては、操作手段が1度だけ操作されれば足りる構成等と併用することにより、操作の多様性を担保して、遊技の単調化を抑える上で好ましい構成が実現できる。しかしながら、押圧操作を繰り返した行う際の遊技者の操作負担を増大することは、操作手段の操作が倦厭される要因になり得る。この点、本実施の形態に示すように操作ボタン40を押圧状態に維持することで操作ボタン40の押圧操作を繰り返した場合と同様の効果(自動連打によるサポート効果)が得られる構成とすれば、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
但し、このような自動連打の機能については操作の利便性を向上させる上では有利であるものの、操作負担が少なくなることで当該機能が乱用される可能性を否定できない。たとえば、操作示唆の有無に関係なく操作手段に手を載せたまま遊技が行われるといった事象が発生し得る。この場合、上記第2演出Cにて第2操作対応演出が上記自動連打の結果として遊技者の意図にそぐわないタイミングで実行される可能性を否定できない。特に、第1演出が操作開始の契機になる点に鑑みれば、第1演出→第2演出に移行する場合には上記不都合が発生する可能性が高くなる。この点、上述したように第2操作対応演出の実行契機となる操作の態様を第1演出での操作態様に応じて規定し、「長押し」が行われた場合に第2演出Cを候補から外す構成とすることにより、利便性の向上に起因して第2演出が上手く実行されなくなるといった不都合の発生を好適に抑制できる。
<変形例1>
第2演出(第2操作対応演出:カットイン表示)については、第1演出(第1操作対応演出:エフェクト変化)の開始後に実行される構成であれば足り、必ずしも第1演出が終了した後に当該第1演出に連続するようにして実行される構成である必要はない。例えば、第1演出と第2演出との間にブランクが生じる構成としてもよし、第1演出の実行期間中に当該第1演出の一部に重複するようにして又は割り込むようにして第2演出が実行される構成としてもよい。
<変形例2>
上記第1の実施の形態では、第1演出に続けて第2演出が実行される場合には、第2演出に係る操作態様を第2演出の開始時に決める構成としたが、第2演出に係る操作態様の決定タイミングについてはこれに限定されるものではない。例えば、第1演出が実行されている最中に第2演出に係る操作態様を決定する構成とすることも可能である。また、第2演出に係る操作態様を遊技回の開始時等に仮設定し、第1演出時の遊技者の操作態様に応じて当該第2演出に係る操作態様を書き替える構成としてもよい。
<変形例3>
上記第1の実施の形態では、操作ボタン40の操作を示唆する操作示唆画像としてのボタンアイコンを第1演出~第2演出にて継続表示する構成としたが、これに限定されるものではない。両演出の繋ぎ部分等にてボタンアイコンを非表示とすることも可能である。具体的には、第1演出における操作受付期間の終了に伴ってボタンアイコンを非表示とし、第2演出における操作受付期間の開始に伴ってボタンアイコンを再表示する構成としてもよい。
また、第1演出時に表示されるボタンアイコンと第2演出時に表示されるボタンアイコンとを共通化する必要はない。すなわち、各演出にて操作ボタン40を操作すべき状態となったことを示唆することができるのであれば足り、第1演出用のボタンアイコンと第2演出用のボタンアイコンとを差別化することを否定するものではない。例えば、ボタンアイコンの大きさ、色、形等を各演出にて相違させることも可能である。
<変形例4>
上記第1の実施の形態においては、操作示唆の開始タイミングと操作受付の開始タイミングとを揃える構成としたが、これら両タイミングをずらすことも可能である。例えば操作示唆が開始された後、当該操作示唆に遅れて操作受付を開始する構成としてもよい。このような変更を行う上では、第1演出にて「長押し」や「連打」等の連続操作がおこなわれた場合には、第2演出の冒頭にて操作の継続を促す報知(具体的には「連打を継続してゲージを溜めろ 3・2・1・スタート」、「長押しを継続してゲージを溜めろ 3・2・1・スタート」等)を行う構成としてもよい。また、第1演出にて「単発操作」が行われた場合には、第2演出の冒頭で操作を促す報知(具体的には「インパクトポイントを狙え 3・2・1・スタート」等)を行う構成とするとよい。
<変形例5>
第1演出から第2演出に移行する場合に、第2演出における操作受付の開始に先駆けて第2演出に対応する操作を促す構成(事前報知を行う構成)とすることも可能である。例えば、第1演出の終了前(第1演出中)に第2演出に対応する操作を促す報知(具体的には、「連打を継続してゲージを溜めろ 3・2・1.スタート」、「長押しを継続してゲージを溜めろ 3・2・1・スタート」等)を行う構成としてもよい。
<変形例6>
上記第1の実施の形態では、第1演出時にオート連打が実行された場合には、第2演出における操作にてオート連打による補助が行われる構成としたが、これに限定されるものではない。第1演出時にオート連打が実行された場合には、第2演出における操作にてオート連打による補助が行われない(例えば回避される)構成とすることも可能である。
<変形例7>
上記実施の形態に示したように、オート連打機能を有する場合には、図柄表示装置94の表示画面94aにてオート連打が可能となっている状況下であることを遊技者に教示する構成とするとよい。また、実際にオート連打が行われている場合に、オート連打機能が作用していることを明示する構成としてもよい。
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態においては、第1演出と第2演出とが合間なく連続して実行される構成となっていたが、本実施の形態においては第1演出と第2演出との間にインターバル期間が発生することを許容することにより演出の挿入等に係る自由度を向上している。このような構成においては、個別に操作示唆が行われることにより、遊技者に対して操作が煩わしいとの印象を与えやすくなって遊技に集中しづらくなると懸念される。本実施の形態においては、このような事情に配慮した工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図20の概略図を参照して、第1の実施の形態との相違点を中心に第1演出及び第2演出に係る構成について説明する。
本実施の形態においても1の遊技回中に第1演出及び第2演出の両方が実行される場合がある。ここで、第2演出の開始タイミングを複数設けることにより、遊技進行の単調化の抑制を図っている。具体的には、第2演出は、第1演出が終了したtb2のタイミングから相対的に短いインターバル期間(本実施の形態においては2sec)を経過したtb3のタイミングにて開始されるもの(以下、第1種第2演出と称する)と、それよりも遅いtb4のタイミングにて開始されるもの(以下、第2種第2演出と称する)とに大別される。第1種第2演出と第2種第2演出とは、基本的な演出の流れや実行期間については共通となっており、演出の多様化に起因したデータ量の増大を抑制している。
ここで、第1演出と第2演出とが離れているため、主として第1演出における操作示唆は当該第1演出における操作受付期間が経過した際に終了し且つ第2演出における操作示唆は当該第2演出が開始する際に開始され当該第2演出における操作受付期間が経過した際に終了する。但し、ある特定の状況においては、第1演出における示唆が第2演出開始(詳しくは第2演出にて操作示唆が開始されるまで)延長されることとなる。具体的には、報知・演出制御装置142のMPU612においては、第1演出の開始時に示唆の開始タイミング及び終了タイミングを設定しているが、上記特定の状況となった場合にはこの示唆の終了タイミングの書き替えがなされる。ここで、図21(a)を参照して、報知・演出制御装置142のMPU612にて実行される示唆終了タイミングの更新用処理(設定内容更新処理)について説明する。設定内容更新処理は、定期処理である上記変動表示制御処理(変動中用処理)の一環として実行される処理である。
(設定内容更新処理)
設定内容更新処理においては先ず、ステップS801にて更新判定のタイミングとなったか否かを判定する。第1の実施の形態にて説明した第1演出については遊技者の操作態様に関係なくその実行期間が一定となるように構成されていた。詳細については後述するが本実施の形態に示す第1演出については、操作態様によって第1演出の実行期間が変化し得る構成となっている。上記更新判定のタイミングについては、第1演出が開始してから当該第1演出の実行期間(最短期間)のおよそ半分が経過したか否かを判定する(図21(b)の概略図参照)。本実施の形態においても操作ボタン40の長押しによって操作サポート機能が有効化されるが、第1演出の開始タイミング(詳しくは操作受付開始)から更新判定のタイミングとなるまでの期間については操作サポートモードへの移行に要する長押し期間よりも長くなるように設定されている。ステップS801にて否定判定をした場合にはそのまま本更新処理を終了し、ステップS801にて肯定判定をした場合にはステップS802に進む。
ステップS802では、第1演出~第2演出のインターバル期間が所定範囲内であるか否かを判定する。具体的には、第2演出としてインターバル期間が相対的に短い第1種第2演出が実行される場合にはステップS802にて肯定判定し、第2演出としてインターバル期間が相対的に長い第2種第2演出が実行される場合にはステップS802にて否定判定する。ステップS802にて否定判定をした場合にはそのまま本更新処理を終了し、ステップS802にて肯定判定をした場合にはステップS803に進む。
第1演出については、上記第1の実施の形態と同様に、操作ボタン40の操作態様として、「長押し」、「連打」、「単発押し」の何れについても許容されている。但し、第1の実施の形態においては第1演出における操作ボタン40の操作態様に基づいて第2演出にて第2操作対応演出の実行契機となる第2操作の態様(第2演出A~第2演出C)を決定する構成としたが、本実施の形態においては第2演出にて第2操作対応演出の実行契機となる第2操作の態様が当該遊技回の開始時に決定される構成となっている点で相違している。
ステップS803では第1演出おける操作ボタン40の操作態様と第2演出に係る操作態様とが一致しているか否かを判定する。より具体的には、第1演出にて「長押し」が行われている場合には、第2演出にて「長押し」が設定されているか(第2演出Aが選択されているか)を判定し、第1演出にて「連打」が行われている場合には、第2演出にて「連打」が設定されているか(第2演出Bが選択されているか)を判定する。ステップS803にて否定判定をした場合にはそのまま本更新処理を終了し、ステップS801にて肯定判定をした場合にはステップS804に進む。
ステップS804では操作示唆画像としてのボタンアイコンの表示継続処理を実行する。この場合、第1演出の開始に伴って表示画面94aに表示されたボタンアイコンは、操作受付期間の終了に基づいて非表示とならず、第1演出~第2演出間のインターバル期間についても表示が継続される。つまり、第2演出の開始までボタンアイコンの表示が延長されることとなり、第1演出~第2演出に亘ってボタンアイコンの表示が続くこととなる(図21(b)参照)。
ここで、第1演出の流れについて補足説明する。第1演出においては、操作ボタン40の操作によって表示画面94aにおけるエフェクトの色が変化する。第1の実施の形態においては操作ボタン40の操作回数とは関係なく操作受付期間及び第1演出の実行期間が規定されていた。これに対して、本実施の形態に示す第1演出においては、第1演出を実行するにあたり当該第1演出における操作受付期間及び操作受付回数が規定され、操作受付期間の経過前に操作受付回数が規定回数に達することにより第1演出が終了する構成となっている。このため、第1演出の実行期間については遊技者の操作に依存する。
図22(a)の概略図に示すように第1演出が開始された後、操作示唆に従って操作ボタン40を長押しした場合には、自動連打が実行され、操作受付期間内に操作受付回数が規定回数に到達し得る構成となっている。つまり、操作サポートの有効期間については、自動連打によって規定回数に到達するのに十分な期間が確保されている。第1演出終了後は、所定のインターバル期間を経て第2演出が開始されることとなる。
図22(b),(c)の概略図に例示しているように、第1演出にてどのような操作が行われるかは不確定であり、例えば手動で操作ボタン40を連打したり、手動連打及び自動連打の両方を行ったりすることにより、上記規定回数に達するまでの時間は変化することとなる。第1演出後に実行される第2演出については、その開始のタイミングが第1演出の進行状況に応じて変化することとなる。因みに、第2演出の開始タイミングが第1演出の進行状況の影響を受けない構成とし、遊技回の開始時等に開始タイミングを予め確定させておくことも可能である。
ここで、規定回数よりも僅かに少ない回数として更新判定回数が設定される。操作回数が当該更新判定回数に達した場合に上記ステップS801の更新判定の条件が成立することとなる。このタイミングにてステップS802~S804の処理が実行される。
第1演出から第2演出に移行する場合に、継続に係る各種条件が成立した場合にボタンアイコンの表示が継続される場合がある。このような場合には、操作サポート期間が自動的に延長される。これにより、操作示唆に応じて操作を継続した場合に操作サポート機能が途中で無効化されることを抑制することが可能となっている。このような有効期間の延長の可否については報知・演出制御装置142のMPU612にて実行される操作判定用処理にて決定される。以下、図23のフローチャートを参照して、本実施の形態における操作判定用処理について説明する。
(操作判定用処理)
操作判定用処理においては先ず、ステップS901にてRAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作検知フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS901にて肯定判定をした場合には、当該操作検知フラグを消去する。操作検知フラグは操作が行われたものと判定した場合に各種フラグ格納エリア614aに格納されるフラグであり、報知・演出制御装置142にて実行される他の処理においては、この操作検知フラグの有無に基づいて操作状況を把握する。
ステップS902の処理を実行した後、又はステップS901にて否定判定をした場合には、ステップS903に進む。ステップS903では操作ボタン40(詳しくは付属の検知センサ)からHIレベル信号を受信しているか否かを判定する。本実施の形態においても、操作ボタン40が待機位置(非操作位置)にある場合には報知・演出制御装置142にLOWレベル信号が入力され、操作ボタン40が操作位置へ押し込まれている場合には報知・演出制御装置142にHIレベル信号が入力される構成となっている。ステップS903では操作ボタン40からの検知情報(信号)に基づいて操作の有無を把握する。なお、2値信号の関係を逆にして、操作ボタン40が操作されている場合にはLOWレベル信号が入力され、操作が行われていない場合にはHIレベル信号が入力される構成とすることも可能である。
ステップS903にて肯定判定をした場合にはステップS904に進む。ステップS904ではRAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作サポートフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS904にて否定判定をした場合には、ステップS905に進む。ステップS905ではRAM614の各種カウンタエリア614bに設けられたモード切替用カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS905にて肯定判定をした場合には、ステップS906に進みモード切替用カウンタの更新処理を実行する。具体的には、モード切替用カウンタを「1」加算する。
ステップS906の処理を実行した後は、ステップS907にて操作対応処理を実行して本操作判定用処理を終了する。操作対応処理においては、RAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作検知フラグを格納し、センターフレーム95に内蔵された操作用ランプ部を一時的に発光させるべく発光信号を出力する。
ステップS905の説明に戻り、当該ステップS905にて否定判定をした場合には、ステップS908に進む。ステップS908ではモード切替用カウンタが所定の値になっているか否かを判定する。既に説明したように、モード切替用カウンタは操作ボタン40からHIレベル信号を受信している場合に更新される構成となっている。上記所定の値についてはHIレベル信号を連続して受信している期間が所定の期間(本実施の形態においては2sec)となるように規定されている。つまり、HIレベル信号を連続して受信している期間(操作ボタン40の押圧操作の継続期間)が2secとなった場合には、ステップS908にて肯定判定をする。
ステップS908にて肯定判定をした場合にはステップS909に進む。ステップS909ではRAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作サポートフラグを格納する。これにより操作サポートモードへ移行し、以降は操作サポート機能が有効化されることとなる。ステップS909の処理を実行した後は、続くステップS910にて操作サポートモードの有効期間を設定する。具体的にはRAM614の各種カウンタエリア614bに設けられた有効期間カウンタに所定の値(例えば4sec:第1演出の最長実行期間よりも短い期間に相当)をセットする。有効期間カウンタは当該操作判定用処理が実行される毎に更新(1ずつ減算)され、初期値「0」に復帰することで操作サポートが終了する構成となっている。ステップS910の処理を実行した後は、ステップS907にて操作対応処理を実行して本操作判定用処理を終了する。
これに対して、ステップS908にて否定判定をした場合、すなわちモード切替用カウンタが未だ上記「所定値」に達していないと判定した場合には、ステップS911に進む。ステップS911にてステップS906と同様の更新処理を実行した後は、そのまま本操作判定用処理を終了する。
ステップS904の説明に戻り、RAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作サポートフラグが格納されていると判定した場合、すなわち操作サポート機能が有効化されている場合には、ステップS912に進む。ステップS912では、上記有効期間カウンタの値を参照して、有効期間が終了するタイミングであるか否かを判定する。
ステップS912にて肯定判定をした場合には、ステップS913に進む。ステップS913では有効期間の延長条件が成立しているか否かを判定する。具体的には、第1演出終了後も操作示唆が継続される状況となっているか否を判定する。ステップS913にて否定判定をした場合、すなわち操作示唆が非継続となる場合には、RAM614の各種フラグ格納エリア614aに格納されている操作サポートフラグを消去する。ステップS913にて肯定判定をした場合には、ステップS915に進む。
ステップS915では、操作サポートモードの有効期間を延長する処理を実行する。具体的には第2演出終了まで有効期間が続くように有効期間カウンタの加算処理を行う。これにより、操作サポート機能が途切れることなく第1演出の終了まで継続する。
ステップS915,S914の処理を実行した後、又はステップS912にて否定判定をした場合には、ステップS916に進む。ステップS916では先の操作検知フラグの格納から予め設定されたインターバル期間(本実施の形態においては0.2sec)が経過したタイミングであるか否かを判定する。本実施の形態においては、操作ボタン40が2secに亘って長押しされていることが確認された場合には、そのまま長押しが継続されることで、操作ボタン40が連打された場合と同様の事象を発生させるオート連打が可能となる。このオート連打を行う場合の操作間隔として、上記インターバル期間が設定されている。
ステップS903の説明に戻り、当該ステップS903にて否定判定をした場合、すなわち操作ボタン40からのLOWレベル信号を受信している場合には、ステップS917に進む。ステップS917では上記モード切替用カウンタを0クリア(リセット)する。続くステップS918ではRAM614の各種フラグ格納エリア614aに操作サポートフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS412にて否定判定をした場合にはそのまま本操作判定用処理を終了する。
ステップS918にて肯定判定をした場合には、ステップS919にて操作サポートフラグを消去し、続くステップS920にてモード切替条件の一時緩和処理を実行して本操作判定処理を終了する。つまり、操作ボタン40の押圧状態が解消されたことを契機として、操作サポート機能が無効化される。
以上詳述した第2の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第2の実施の形態に示したように操作ボタン40の操作に関連付けられた第1演出及び第2演出が行われる場合には、各々の演出期間中に個別に操作を促す構成とすることも可能である。このような構成では例えば遊技機からの情報等に従って、個別に操作を行うことにより、第1操作対応演出及び第2操作対応演出を発生させることができる。但し、操作を行ったり止めたりを繰り替えすことは、操作が煩雑になって、演出への注意が低下する要因となり得る。また、操作を完了して遊技者の注意力が低下している状況下にて次の操作の指示が発生した場合には、当該指示が見落とされやすくなると懸念される。このように、操作対応の演出を複数行う上では操作の指示が途切れることは遊技への注目度を向上させる上で妨げになる可能性を否定できない。この点、本実施の形態に示したように操作示唆ようのボタンアイコンの表示を第1演出~第2演出間で継続して、両演出に亘って操作の継続を促す構成とすれば、上述したような煩わしさや見落とし等の発生を抑制し、操作対応演出による注目度の向上効果を好適に発揮させることができる。
仮に第1演出と第2演出との間の期間(インターバル期間)に関係なく操作の継続を促した場合、操作が長期化されて遊技者の負担が大きくなると懸念される。負担が過度に大きくなることは遊技意欲の低下を招来し得るため、積極的な参加を促す上で妨げになると懸念される。この点、本実施の形態に示したように、操作継続の誘導については1の遊技回中に第1演出→第2演出が行われる場合に制限し、上記インターバル期間が過度に大きくなる際には上記誘導を控える構成とすることにより、上述した不都合の発生を好適に抑制できる。
上述したように操作ボタン40に関連付けられた複数の演出を併用する上で生じる課題はそれら各演出の間(非実行期間、インターバル期間)が小さい場合に顕著となる。そこで、非実行期間が比較的大きい第1期間である場合には、上記誘導を控える構成としたとしてもそれに起因した不都合は生じにくい。そして、操作が無暗に長期化されて遊技者の負担が大きくならないように抑える構成とすることには、上記誘導が遊技者の積極的な参加(操作)を促す上で有利である。つまり、上述した操作継続の誘導を、インターバル期間として比較的長い第1期間が設定されている場合(第1種第2演出が実行される場合)ではなく、比較的短い第2期間が設定されている場合(第2種第2演出が実行される場合)に行う構成とすることにより、上述した不都合の発生を好適に抑制できる。
操作ボタン40の操作を第1演出~第2演出にて継続するように誘導する上では、操作が実質的に無意味であるかのような印象を与えては操作意欲が低下してしまう。これでは上記誘導機能が上手く発揮されなくなる。第1演出においてはボタンアイコンによる操作示唆に応じて操作を行った結果、第1操作対応演出が実行される。このように、示唆に応じて何らかの応答が発生することを遊技者に認識させた上で当該示唆が続くようにして上記誘導を行うことにより、継続中の操作に何らかの意味があるかのように遊技者に意識させることが可能となる。これにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
第1操作対応演出の契機となる操作の態様と第2操作対応演出の契機となる操作の態様とが一致している場合に上記誘導を行う構成とすれば、2つの演出に亘って操作を継続した場合であっても、操作態様の違い等から演出が上手く進まなくなるといった不都合の発生を好適に抑制できる。これにより、操作対応の演出を円滑に進めることができる。
特に、連続して所定の操作を行う場合には、途中でその操作を中断→再開することになれば、遊技者に操作が煩わしいとの印象を与えやすくなると想定される。故に、第1演出及び第2演出が連続操作(「長押し」又は「連打」)に対応している場合に操作の継続を促す構成とすることにより、実用上好ましい構成が実現できる。
そもそも操作手段については操作態様は遊技者に依存する。このため、仮に操作態様を示唆等した場合であっても、その通りに操作が行われるとは限らない。故に、例えば第1演出における操作の態様が維持されたまま第2演出に移行した場合に、第2演出にて第2操作対応演出の実行契機となる操作の態様と実行中の操作の態様との間に違い等があれば、第2操作対応演出が上手く行われなくなる可能性を否定できない。そこで、本実施の形態に示したように第1演出における操作態様に応じて操作継続の誘導を行うか否かを決める構成とすれば、操作の継続を誘導した結果、第2操作対応演出が上手く行われなくなることを好適に回避できる。
より詳しくは、例えば第2操作対応演出においては操作のタイミングが重要となっており、第1演出中に操作手段が連打されたことを契機として当該連打の継続を促した場合には、第2演出にてタイミングを計った操作が行われにくくなると想定される。これに対して、第2操作対応演出の実行契機が操作手段の連打を前提としている場合には、上記不都合が生じない。このように、実際の操作態様を把握した上で、誘導の可否を決める構成とすることには技術的意義がある。
操作ボタン40を1度操作(「単発操作」)することで第1操作対応演出が完了する構成においては、第2演出との間に操作を促さない期間が介在することによる弊害は比較的小さい。これに対して、連続操作(「長押し」又は「連打」)→連続操作(「長押し」又は「連打」)となる場合にブランクが発生した場合には、連続操作の「やり直し」のようなネガティブな印象を与えやすくなる。そこで、少なくとも連続操作→連続操作となる場合には、ブランクの発生を回避する構成とすれば、上述した各種効果を好適に発揮させることができる。
<変形例1>
上記第2の実施の形態では第1演出における操作ボタン40の操作態様が「長押し」であり且つ第2の実施の形態にて第2操作対応演出の契機となる操作態様として「長押し」が設定されていること、又は第1演出における操作ボタン40の操作態様が「連打」であり且つ第2の実施の形態にて第2操作対応演出の契機となる操作態様として「連打」が設定されていることを条件の一つとして操作示唆を継続する構成としたが、これに限定されるものではない。第1演出における操作ボタン40の操作態様が「長押し」であり且つ第2の実施の形態にて第2操作対応演出の契機となる操作態様として「連打」が設定されていることを条件の一つとして操作示唆を継続する構成としてもよい。本実施の形態に示すような操作サポート機能が付与されている遊技機においては、「長押し」によって自動連打を行うことができる。故に、「長押し」→「連打」であっても実質的に操作ボタン40の操作態様に違いが無い。なお、第1演出における操作ボタン40の操作態様が「連打」であり且つ第2の実施の形態にて第2操作対応演出の契機となる操作態様として「長押し」が設定されていることを条件の一つとして操作示唆を継続する構成とすることも可能である。但しこのような構成においては、具体的な操作の態様が「長押し」に変更されている旨を報知することが好ましい。
<変形例2>
上記第2の実施の形態に示した操作示唆用の画像(ボタンアイコン)に加えて、操作受付期間(残り期間)を示す画像(例えばタイマアイコン)を表示する構成としてもよい。この場合、第1演出から第2演出に移行する際に操作の継続を促す上では、受付期間が増えた(延長又は復帰した)ことを示すようにタイマアイコンの表示を更新するとよい。
<変形例3>
第1演出~第2演出間にて操作示唆が継続される場合に、それら第1演出及び第2演出間のインターバル期間に演出を追加することも可能である。例えば、第1演出と第2延出とを繋ぐ繋ぎ演出を実行するとよい。第1演出及び第2演出が一連の演出であると遊技者に認識されるように工夫すれば、第1演出及び第2演出の結びつきを強めることができる。
<変形例4>
第1演出~第2演出間にて操作示唆が継続される場合に操作示唆用の画像としてのボタンアイコンを同じ態様で表示し続ける必要はない。例えば、操作示唆を継続する場合にはボタンアイコンの色、形状、大きさ等を変化させてもよい。
<第3の実施の形態>
上記第2の実施の形態においては、第1演出と第2演出とのインターバル期間を確保する構成とした。インターバル期間の存在は演出の移り変わりを明示する上では有利であるが、このインターバル期間の存在が遊技者の注意を低下させる要因になる可能性を否定できない。そこで、本実施の形態においては、このような不都合の発生を回避する工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図24を参照して、本実施の形態における特徴的な構成を第2の実施の形態との相違点を中心に説明する。図24(a)は設定内容更新処理を示すフローチャート、図24(b)は遊技の流れを示すタイミングチャートである。
(設定内容更新処理)
設定内容更新処理においては先ず、ステップS1001にて更新判定のタイミングとなったか否かを判定する。本実施の形態においては、この更新判定タイミングが上記第2の実施の形態よりも速くなるように設定されている。具体的には、第1演出が開始する際に決定された操作ボタン40の操作に関する上限回数(規定回数)よりも、更新判定に係る操作回数の方が少なくなるように設定されている点では上記第2の実施の形態と同様であるが、当該更新判定に係る操作回数は規定回数の半分となっており、早期に示唆継続の可否が判定される。ステップS1001にて否定判定をした場合にはそのまま本更新処理を終了し、ステップS1001にて肯定判定をした場合にはステップS1002に進む。
ステップS1002では、第1演出~第2演出のインターバル期間が所定範囲内であるか否かを判定する。具体的には、第2演出としてインターバル期間が相対的に短い第1種第2演出が実行される場合にはステップS1002にて肯定判定し、第2演出としてインターバル期間が相対的に長い第2種第2演出が実行される場合にはステップS1002にて否定判定する。ステップS1002にて否定判定をした場合にはそのまま本更新処理を終了し、ステップS1002にて肯定判定をした場合にはステップS1003に進む。
ステップS1003では第1演出おける操作ボタン40の操作態様と第2演出に係る操作態様とが一致しているか否かを判定する。より具体的には、第1演出にて「長押し」が行われている場合には、第2演出にて「長押し」が設定されているか(第2演出Aが選択されているか)を判定し、第1演出にて「連打」が行われている場合には、第2演出にて「連打」が設定されているか(第2演出Bが選択されているか)を判定する。ステップS1003にて否定判定をした場合にはそのまま本更新処理を終了し、ステップS1003にて肯定判定をした場合にはステップS1004に進む。
ステップS1004では操作示唆画像としてのボタンアイコンの表示継続処理を実行する。この場合、第1演出の開始に伴って表示画面94aに表示されたボタンアイコンは、操作受付期間の終了に基づいて非表示とならず、第2演出の開始までボタンアイコンの表示が延長されることとなり、第1演出~第2演出に亘ってボタンアイコンの表示が続くこととなる(図24(b)参照)。
ステップS1004にてボタンアイコンの表示継続処理を実行した後は、ステップS1005に進む。ステップS1005では第1操作対応演出の延長処理を実行する。具体的には、上記規定回数を上乗せ及び操作受付期間の延長を行うとともに、操作受付期間の終了時に実行されるエフェクトの強調期間(フラッシュ発生期間)を延長する処理を行う。このように第1演出を延長させることにより、本来であれば第1演出~第2演出間に確保されていたインターバル期間が埋まることとなる(図24(b)参照)。
ここで、図24(b)を参照して、第1演出~第2演出の流れについて補足説明する。第1演出においては、操作ボタン40の操作によって表示画面94aにおけるエフェクトの色が変化する。本実施の形態に示す第1演出においては、第1演出を実行するにあたり当該第1演出における操作受付期間及び操作受付回数が規定され、操作受付期間の経過前に操作受付回数が規定回数に達することにより第1演出が終了する構成となっている。このため、第1演出の実行期間については遊技者の操作に依存する。
但し、第1演出における実施の操作態様が第2演出にて設定されている操作態様と一致した場合には、第1演出の終了条件が緩和される。つまり、上記規定回数が上乗せされるとともに操作受付期間が延長される。これにより、第1演出が延長されるとともにこの延長期間においても遊技者に操作の継続を好適に促すことができる。
第1演出が終了すると、それを契機に第2演出が開始される。つまり、第1演出と第2演出とが直結され、即座に第2演出へ移行する。この間も操作示唆が継続されるため、操作が一時中断されることを抑制できる。なお、この場合であっても操作受付が行われない期間が発生し得るものの、その期間はインターバル期間が設定されている場合と比べて短くなる。これにより、操作示唆に従って操作を行ってもそれが無駄であるかのような印象を遊技者に与えにくくなっている。
<変形例1>
上記第3の実施の形態では、第1演出の終了タイミングを第2演出の開始タイミングまで遅延させる構成として第1演出を延長する構成としたが、どの程度の延長を行うかについては任意であり、必ずしも第1演出~第2演出間のインターバル期間を0にする必要はない。
<変形例2>
上記第3の実施の形態では、第1演出にて操作受付期間(エフェクト変化期間)及びエフェクト確定表示期間の両方を延長する構成としたが、第1演出におけるどの部分を延長するかについては任意である。但し、例えばエフェクト確定表示期間のみを延長した場合には、操作受付期間を外れていることが目立ってしまったり、第1演出の最終パートが間延びしたりする。これは、第1演出の見栄えを低下させる要因となり得る。このような事情に鑑みれば、操作受付期間(エフェクト変化期間)を延長した場合には、確定表示期間のみを延長する場合と比較して終了タイミングが遅延されたことを目立ちにくくすることができるという技術的意義がある。
<変形例3>
上記第3の実施の形態では、更新判定タイミングを前倒しする構成とすることにより、第1演出を延長する際の余裕代を確保する構成としたが、どのタイミングで(どのような条件が成立した場合に)更新判定を行うかについては任意である。例えば、操作サポートフラグが格納された場合にはその時点で更新判定(肯定判定)を行う構成とし、操作ボタン40が少なくとも2度操作された場合にはその時点で更新判定(肯定判定)を行う構成とすることも可能である。これら何れの条件も成立しなかった場合に、更新判定(否定判定)を行う(第1演出の延長が回避される)構成とするとよい。
<第4の実施の形態>
上記第2の実施の形態においては、第1演出と第2演出とのインターバル期間を確保する構成とした。インターバル期間の存在は演出の移り変わりを明示する上では有利であるが、このインターバル期間の存在が遊技者の注意を低下させる要因になる可能性を否定できない。そこで、本実施の形態においては、このような不都合の発生を回避する工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図25を参照して、本実施の形態における特徴的な構成を第2の実施の形態との相違点を中心に説明する。図25(a)は設定内容更新処理を示すフローチャート、図25(b)は遊技の流れを示すタイミングチャートである。
(設定内容更新処理)
設定内容更新処理においては先ず、ステップS1101にて更新判定のタイミングとなったか否かを判定する。本実施の形態においては、この更新判定タイミングが上記第2の実施の形態よりも早くなるように設定されている。具体的には、第1演出が開始する際に決定された操作ボタン40の操作に関する上限回数(規定回数)よりも、更新判定に係る操作回数の方が少なくなるように設定されている点では上記第2の実施の形態と同様であるが、当該更新判定に係る操作回数は規定回数の半分となっており、早期に示唆継続の可否が判定される。ステップS1101にて否定判定をした場合にはそのまま本更新処理を終了し、ステップS1101にて肯定判定をした場合にはステップS1102に進む。
ステップS1102では、第1演出~第2演出のインターバル期間が所定範囲内であるか否かを判定する。具体的には、第2演出としてインターバル期間が相対的に短い第1種第2演出が実行される場合にはステップS1002にて肯定判定し、第2演出としてインターバル期間が相対的に長い第2種第2演出が実行される場合にはステップS1102にて否定判定する。ステップS1102にて否定判定をした場合にはそのまま本更新処理を終了し、ステップS1102にて肯定判定をした場合にはステップS1103に進む。
ステップS1103では第1演出おける操作ボタン40の操作態様と第2演出に係る操作態様とが一致しているか否かを判定する。より具体的には、第1演出にて「長押し」が行われている場合には、第2演出にて「長押し」が設定されているか(第2演出Aが選択されているか)を判定し、第1演出にて「連打」が行われている場合には、第2演出にて「連打」が設定されているか(第2演出Bが選択されているか)を判定する。ステップS1103にて否定判定をした場合にはそのまま本更新処理を終了し、ステップS1103にて肯定判定をした場合にはステップS1104に進む。
ステップS1104では操作示唆画像としてのボタンアイコンの表示継続処理を実行する。この場合、第1演出の開始に伴って表示画面94aに表示されたボタンアイコンは、操作受付期間の終了に基づいて非表示とならず、第2演出の開始までボタンアイコンの表示が延長されることとなり、第1演出~第2演出に亘ってボタンアイコンの表示が続くこととなる(図25(b)参照)。
ステップS1104にてボタンアイコンの表示継続処理を実行した後は、ステップS1105に進む。ステップS1105ではインターバル期間の短縮処理を実行する。具体的には、第2演出を前倒しで実行するように第2演出の開始タイミングを第1演出の終了タイミングに合せる。このように第2演出を前倒しすることにより、本来であれば第1演出~第2演出間に確保されていたインターバル期間が詰まることとなる(図25(b)参照)。
ここで、図25(b)を参照して、第1演出~第2演出の流れについて補足説明する。第1演出においては、操作ボタン40の操作によって表示画面94aにおけるエフェクトの色が変化する。本実施の形態に示す第1演出においては、第1演出を実行するにあたり当該第1演出における操作受付期間及び操作受付回数が規定され、操作受付期間の経過前に操作受付回数が規定回数に達することにより第1演出が終了する構成となっている。このため、第1演出の実行期間については遊技者の操作に依存する。
第1演出における実施の操作態様が第2演出にて設定されている操作態様と一致した場合には、その後に実行される第2演出の開始タイミングが早まり、第1演出が終了すると、それを契機に第2演出が開始される。つまり、第1演出と第2演出とが直結され、即座に第2演出へ移行する。この間も操作示唆が継続されるため、操作が一時中断されることを抑制できる。なお、この場合であっても操作受付が行われない期間が発生し得るものの、その期間はインターバル期間が設定されている場合と比べて短くなる。これにより、操作示唆に従って操作を行ってもそれが無駄であるかのような印象を遊技者に与えにくくなっている。
<変形例1>
上記第4の実施の形態では、第2演出の開始タイミングを第1演出の終了タイミングまで前倒しする構成としたが、少なくともインターバル期間が短縮されるのであれば足り、どの程度の第2演出の前倒しを行うかについては任意である。
また、第3の実施の形態に示した第1演出の延長機能と組み合わせることにより、インターバル期間を短縮することも可能である。
<変形例2>
上記第4の実施の形態では、第2演出全体を第1演出側へシフトする構成とした。これを変更し、第2演出の開始タイミングのみを前倒しする構成とすることも可能である。
<第5の実施の形態>
上記第2~第4の実施の形態に示したように、第1演出~第2演出の間に操作受付が行われない無効期間が存在する構成においては、操作示唆が行われているにも関わらず操作に対応する変化が生じないことが遊技者を困惑させる要因になり得る。本実施の形態においては、このような不都合の発生を回避する工夫がなされていることを特徴の1つとしている。
具体的には、第1演出~第2演出に跨るようにして操作ボタン40の操作示唆が継続される場合には、第1演出にて操作受付が終了してから第1演出が終了するまでの期間に行われた操作を第2演出に反映する構成とする。より詳しくは、第1演出にて第1操作の受付が完了してから第1演出が終了するまでの期間は、第2演出用の第2操作の有効期間となっている。この期間中に操作ボタン40が操作された場合にはそれを記憶し、第2演出に操作結果を反映する。
例えば第1演出における第1操作として「長押し」が行われた場合であって第2演出における操作態様が「長押し」である場合には、第1演出における第1操作の受付期間が終了したことを契機として第2操作の受け付けが開始される。この期間中も「長押し」が継続されると、その継続期間を記憶する。また、インターバル期間が存在している場合には、このインターバル期間についても第2操作の受付期間として設定され、当該インターバル期間中に「長押し」が継続されると、その継続期間が記憶される。このようにして、事前操作による「長押し」の期間が溜まっている場合には、第2演出の開始時等に溜まった分の期間が適用され、必要となる「長押し」の残り期間が短縮される。
また、第1演出における第1操作として「連打」が行われた場合であって第2演出における操作態様が「連打」である場合には、第1演出における第1操作の受付期間が終了したことを契機として第2操作の受け付けが開始される。この期間中も「連打」が継続されると、その回数を記憶する。また、インターバル期間が存在している場合には、このインターバル期間についても第2操作の受付期間として設定され、当該インターバル期間中に「連打」が継続されると、その回数が記憶される。このようにして、事前操作による「連打」の回数が溜まっている場合には、第2演出の開始時等に溜まった分の回数が適用され、必要となる「連打」の残り回数が少なくなる。
このように、第1演出中やインターバル期間中を利用して第2演出用の操作受付を行う構成とすることにより、操作示唆の継続に応じて操作が継続された場合に、当該操作が無意味になることを回避できる。このようにして、操作受付を前倒しすることは、操作示唆の継続が遊技者の負担を増大させる要因になることを抑制する上でも好ましい構成である。
<第6の実施の形態>
上記各実施の形態においては、第1演出にて操作ボタン40の操作を促す示唆画像(ボタンアイコン)を表示する構成とし該当遊技回中に操作ボタン40の操作に対応する第1演出が行われる旨を明示した。これに対して、本実施の形態においては第1演出にて操作の示唆を行うことなく該当遊技回中に第1演出が行われることを非明示となるように構成している点で上記各実施の形態と構成が相違している。また、本実施の形態にて実行される第1演出は上記第2演出と同様のカットイン表示に対応しており、予め設定されたタイミングで操作ボタン40が操作(「単発操作」)された場合に、カットイン表示が実行される構成となっている。このように第1演出発生の有無及び第1操作を行うべきタイミングを非明示とすれば、意外性を強化して、遊技の単調化の抑制に貢献することができる。
但し、第1演出発生の有無及び第1操作を行うべきタイミングを敢えて隠した場合には、第1演出発生を期待して無作為に操作が行われることで、以下の不都合が発生し得る。例えば第2演出として第2演出Cが設定されている場合には、上記インパクトエリアIEを狙ってタイミングよく操作ボタン40を操作することが好ましい(図17(a)参照)。しかしながら、自動又は手動で無作為に操作が行われている状況下にて第2演出Cが実行されてしまった場合には、操作に即座に対応してポインタPが停止することで遊技者が意図せずして第2演出Cへの実質的な参加機会を逃すことになる。これでは、第2演出Cを実行することによる遊技への注目度の向上効果が上手く発揮されなくなると懸念される。また、このような事象を警戒して、第2演出が実行されていない状況下での操作ボタン40の操作が一切行われなくなっては、非明示タイプの第1演出を設けた意義が薄れてしまう。本実施の形態においては、このような事情に鑑みた対策を講じていることを特徴の1つとしている。以下、当該対策に係る構成について説明する。
第2演出を実行する場合には、当該第2演出の直前での操作ボタン40の操作状況を監視が行われる。具体的には、報知・演出制御装置142のMPU612では変動表示処理(変動中用処理)の一環として操作監視用処理が実行される。ここで、図26(a)を参照して、操作監視用処理について説明する。
(操作監視用処理)
操作監視用処理においては先ず、ステップS1201にて操作状況を監視している最中であるか否かを判定する。ステップS1201にて否定判定をした場合には、ステップS1202に進む。ステップS1202では操作状況の監視を開始するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、第2演出を開始するよりも前の所定のタイミング、詳しくは自動連打が行われる場合のインターバルよりも長い期間(例えば2sec)分だけ先行するタイミングであるか否かを判定する。
ステップS1202にて否定判定をした場合には、そのまま本操作監視用処理を終了する。ステップS1202にて肯定判定をした場合には、ステップS1203にて操作状況の監視開始処理を実行した後、本操作監視用処理を終了する。操作状況の監視開始処理を実行することにより、監視期間中の操作状況が把握される。
ステップS1201にて肯定判定をした場合にはステップS1204に進む。ステップS1204では第2演出の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS1204にて否定判定をした場合には、本操作監視用処理を終了する。ステップS1204にて肯定判定をした場合には、ステップS1205に進む。ステップS1205では監視結果の記憶処理を実行する。具体的には、監視期間中に操作サポートフラグが存在した場合には「長押し」が行われた旨を記憶し、監視期間中に操作ボタン40が複数回(詳しくは2回)操作された場合には「連打」が行われた旨を記憶する。
ステップS1205の処理を実行した後は、ステップS1206にて操作監視終了処理を実行して、本操作監視用処理を終了する。
上記変動中用処理においては、上記操作監視用処理に続いて第2演出設定処理が実行される。以下、図26(b)のフローチャートを参照して、第2演出設定処理について説明する。
(第2演出設定処理)
第2演出設定処理においては先ず、ステップS1301にて第2演出の開始タイミングとなったか否かを判定する。ステップS1301にて否定判定をした場合には、そのまま本第2演出設定処理を終了する。ステップS1301にて肯定判定をした場合には、上記ステップS1205にて記憶された情報に基づいて、監視期間中の操作状況を把握する。
ステップS1302の処理を実行した後は、ステップS1303に進む。ステップS1303では監視期間中に「長押し」が行われたか否かを判定する。ステップS1303にて肯定判定をした場合には、ステップS1304に進み第2演出として第2演出Aを設定した後、本第2演出設定処理を終了する。既に説明したように、第2演出Aは当該第2演出A中に「長押し」が行われたことに基づいて第2操作対応演出としてのカットイン表示を行うものである。
ステップS1303にて否定判定をした場合には、ステップS1305に進む。ステップS1305では監視期間中に「連打」が行われたか否かを判定する。ステップS1305にて肯定判定をした場合にはステップS1306に進み第2演出として第2演出Bを設定した後、本第2演出設定処理を終了する。既に説明したように、第2演出Bは当該第2演出B中に「連打」が行われたことに基づいて第2操作対応演出としてカットイン表示を行うものである。
ステップS1305にて否定判定をした場合にはステップS1307に進み第2演出として第2演出Cを設定した後、本第2演出設定処理を終了する。既に説明したように第2演出Cは当該第2演出C中に「単発操作」が行われたことに基づいて第2操作対応演出としてのカットイン表示を行うものである。
以上詳述したように、第2演出を行う場合には、その直前の操作状況に基づいてどの操作態様に対応する演出を実行するかが決定されることとなる。これにより、第2演出Cが上手く実行されなくなることを回避することができる。
以下、図27のタイミングチャートを参照して、具体的な演出進行の様子について説明する。図27では、第1演出→第2演出が連続する操作対応連続演出が実行される場合について例示している。
tc1のタイミングでは今回の遊技回における演出の流れが決定され、これに併せて図柄表示装置94の表示画面94aにて図柄の変動表示が開始される。tc2のタイミングにてがリーチ表示に移行した後は、第1演出が発生し得る状況となる。但し、演出が発生する旨やそのタイミングについては非明示となっており、遊技者がそれを特定することが困難となっている。第1演出については、大当たり結果となる遊技回では発生確率が高くなっており、外れ結果となる遊技回では発生確率が低くなっている。このため、第1演出が発生した場合には、大当たり結果となる期待が増す。
第1演出を期待する遊技者がtc3のタイミングにて操作ボタン40を操作すると、このタイミングは第1操作の受付期間(受付タイミング)から外れているため、第1操作対応演出が発生することはない。その後、操作ボタン40を押圧状態に維持すると、tc4のタイミングにて操作サポートが有効化され、以降は操作ボタン40から手が離れるまで自動連打が実行されることとなる。
tc5のタイミングにて第1操作の受付期間(受付タイミング)となった場合には、自動連打による1の操作が有効に受け付けられ、当該操作に基づいて第1操作対応演出が実行される。具体的には、図柄表示装置94の表示画面94aに大当たり結果となる期待度を示すメッセージとして「CHANCE」がカットイン表示される。その後、tc6のタイミングでは第2演出が開始される。
ここで、tc6のタイミングの直前に上述した操作状況の監視が開始される。tc3のタイミングにて開始された操作ボタン40の押圧が続いており、操作サポート機能が有効となっている。監視期間中に「長押し」が行われたことに基づいて第2演出として第2演出Aが設定される。
tc6のタイミングにて第2演出Aが開始されると、表示画面94aにボタンアイコンとチャージゲージCGが表示される第2操作の示唆が開始される。操作ボタン40の操作が継続されることによりチャージゲージCGが溜まり、tc7のタイミングにてチャージゲージCGが満タンになると、大当たり結果となる期待度を示すメッセージとして「BIG CHANCE」がカットイン表示される。
図27に例示している遊技回については外れ結果に対応しているため、遊技回が終了するtc8のタイミングでは外れ結果に対応する図柄組み合わせが停止表示されることとなる。
以上詳述した第6の実施の形態によれば、第1演出が実際に発生するか否かを遊技者が事前に把握することができない構成となっており、仮に第1演出が発生するであろうことを察知した場合であっても、第1操作対応演出の実行契機となる第1操作の受付タイミングを見抜くことが難しくなっている。このような事情に配慮して操作サポートによる自動連打を許容することにより、操作受付が行われそうな期間を狙った操作が容易化されている。つまり、実際に発生するか否かが判別できない演出を期待して操作ボタン40の操作を繰り返す必要がない。仮に操作受付のタイミングをシビアに設定した場合であっても、自動連打によるサポートによって、当該タイミングでの操作が可能となる。
しかしながら、この種の演出とサポート機能とを併用した場合には、自動連打が行われている最中に第2演出が開始する可能性を否定できない。仮に操作タイミングに応じて第2操作対応演出の内容が変化する第2演出Cが実行される際に、上記自動連打が行われていては、思わぬタイミングで操作を受け付けてしまい、第2演出Cが遊技者の思惑とは違ったかたちで終了し得る。
この点、本実施の形態に示したように、第2演出を行う際に、事前の操作の状況を把握し、その把握した結果に基づいて第2演出の内容を決める構成とすれば、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
<変形例1>
上記第6の実施の形態においては、第1演出の発生の有無や第1操作の受付期間(受付タイミング)を非明示としたが、これを変更し、第1演出が発生する可能性がある旨や第1操作の受け付けが行われる可能性がある旨を示唆する構成とすることも可能である。つまり、第1演出が実行されるのかそれとも他の演出(リーチ表示やスパーリーチへの発展)等が実行されるのかは識別困難ではあるが、遊技回中の所定のタイミングにて何らかの変化が生じ得る旨を示唆する構成としてもよい。例えば、遊技回中の進行状況を進行ゲージを用いて表示し、演出等に何らかの変化が生じる箇所をチェックポイントとして識別力を付与する構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第6の実施の形態においては、遊技回の開始時に第2演出の実行可否のみを決定し、その詳細を第2演出の実行タイミングで決める構成としたが、これに限定されるものではない。遊技回の開始時に第2演出の詳細を決定する構成としてもよい。この場合、第2演出が行われる遊技回の全てで操作状況の監視を行うのではなく、第2演出Cが実行され得る遊技回についてのみ操作状況の監視を行う構成とし、その監視の結果、「長押し」又は「連打」が行われていることを把握した場合には、第2演出Cを把握した操作状況に応じて第2演出A又は第2演出Bに書き替える構成としてもよい。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施の形態では、遊技回の開始時に第1演出及び第2演出を行うか否かを決定し、その後、演出内容の詳細を決定する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、開始時に詳細を決定し、その内容を状況に応じて書き替える構成としてもよいし、遊技回中に状況に演出発生の有無及びその詳細を決定する構成としてもよい。
(2)上記各実施の形態では、操作対応第1演出を行う際には、操作アイコンを表示する一方で具体的な操作態様の指示を行わない構成としたが、これに限定されるものではない。操作態様を指示する構成とすることも可能である。実際に遊技を行う際には、1度の操作で完結する演出であっても、更に何か発生することを期待して操作が継続されたり、惰性等で操作が継続されたりする場合がある。また、連打を指示した場合であっても、必ずしも連打されるものとは限らず、操作が行われなかったり、1度だけ操作が行われたりする可能性を否定できない。このように、必ずしも指示に即した態様で操作が行われるものではない点に配慮すれば、上記構成とすることにより実用上好ましい構成が実現できる。
(3)上記各実施の形態で示した操作ボタン40を「長押し」した際の操作サポート機能については、以下のように変更することも可能である。
(3-1)操作サポートによるオート連打実行中に検知信号がLOWレベルに立ち下がった場合には、一時的に操作サポートの開始条件(復帰条件)を緩和してもよい。例えば、次の長押し時に操作サポートモードへ移行するために必要な押圧継続期間を短縮することも可能である。
より具体的には、LOWレベル信号の連続検出回数が、所定回数以内であれば、次の操作サポートへの移行条件にてHIレベルの連続検出回数を少なくするとよい。このように復帰条件を緩和すれば、自動連打中にノイズ等の影響によって検知信号が途切れた場合であっても、自動連打を円滑に継続させることができる。
(3-2)操作ボタン40が連打操作→長押し操作に切り替わった場合には、それ以外(例えば操作無し→長押し操作に切り替わった場合)と比べて、操作サポートの開始条件を緩和してもよい。上述したように、演出が連続することにより、連打等の操作が繰り返し行われる場合には、自力で連打を行っている遊技者の疲労が大きくなると想定される。そこで、このようなケースでは操作サポート機能を迅速に発揮させることにより、操作サポート機能の活用の円滑化に貢献できる。なお、単に応答性を高くした場合には過敏に反応することで連打したい状況でないにも関わらず連打が発生し、遊技者の意図が上手く反映されなくなる。この点、連打→長押しの場合に限定して応答性を上げることによる上記不都合の発生を抑制できる。
(3-3)操作サポートモードの終了タイミングについては、当該操作サポートモードへ移行した演出の終了タイミングに合せる構成としてもよい。但し、操作サポートモードの終了条件をこのように変更する場合には、前後の各演出における操作態様が共通となった場合には、後の演出時に操作サポートの可否判定を行うことなく、当該操作サポートを継続する構成を併用することが好ましい。
(3-4)操作ボタン40の長押し操作によって自動連打が可能となる旨の説明を行ってもよい。例えば、遊技者に連打を促す状況下においては操作アイコンに併せて上記機能を説明するメッセージ等を表示するとよい。
(4)上記各実施の形態では、図柄表示装置94(表示画面94a)にて第1演出及び第2演出の両演出を行う構成としたが、第1演出及び第2演出をどの装置を用いて実行するかについては任意である。例えば、ランプや可動役物等にて実行してもよい。また、第1演出の実行対象と、第2演出の実行対象とを分けてもよい。
(5)上記各実施の形態では、リーチ表示中に第1演出と第2演出とを行う構成としたが、これに限定されるものではない。第1演出及び第2演出の実行タイミングについては任意である。例えば第1演出をリーチ表示前に実行する構成としてもよいし、第1演出及び第2演出の両方をリーチ表示前に実行する構成としてもよい。
(6)上記各実施の形態では、1の遊技回中に第1演出及び第2演出が実行される構成としたが、2つの遊技回に跨るようにして第1演出及び第2演出が実行される構成としてもよい。例えば、先の遊技回にて第1演出を実行し、後の遊技回にて第2演出が実行される構成としてもよい。この場合、先の遊技回を実行している場合に後の遊技回用の保留情報が記憶されていることを条件として、第1演出→第2演出が実行される構成とすることにより、実用上好ましい構成が実現できる。
(7)上記各実施の形態では、図柄表示装置94の表示画面94aにて操作示唆を行う構成としたが、示唆を行うための具体的構成についてはこれに限定されるものではない。例えば、スピーカ部から出力される音声によって操作を示唆する構成としてもよいし、操作ボタンに内蔵の発光基板(発光体)等を発光させることにより操作を示唆する構成としてもよい。
(8)上記各実施の形態では、「操作手段」として操作ボタン40を採用したが、これに限定されるものではない。例えば、タッチパネルやレバー等の他の接触式の操作手段を採用してもよいし、光学センサ等の非接触式の操作手段を採用してもよい。
(9)上記各実施の形態では、操作が行われなかった場合には、操作対応演出がキャンセルされる構成とした、この場合、操作対応演出の代わりに操作非対応演出が実行される構成とすることも可能である。
(10)上記各実施の形態では、操作受付の開始とともに操作示唆を開始する構成としたが、操作示唆が開始されてから所定の準備期間を経過した後に、操作受付が開始される構成とすることも可能である。
(11)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されることでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
以下の特徴A群は、「例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技者により操作される操作手段を備えているものが知られている。例えば、特許文献1に示すパチンコ遊技機では、遊技機前面に操作手段を設け、遊技者に有利な特別遊技状態等の発生を遊技者に期待させるために、遊技者の操作に応じて特別演出を画面表示等にて行うように構成されている。このように操作手段を採用した遊技機においては、操作手段を用いて遊技者の遊技への注目度を如何にして高めるかが重要な課題となっている。」という背景技術について、「ここで、単に操作手段の操作に応じて特別演出を行うだけでは、操作が単調になる等して新鮮味が薄れ、操作自体への興味が低下しやすくなると懸念される。これに対して、各操作に応じて様々な特別演出を実行する構成とすれば、遊技の単調化を抑制することができるものの、操作態様が複雑になって遊技者を困惑させやすくなると想定される。このように、特別演出によって遊技への注目度の向上を図る上ではその構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.遊技者により操作される操作手段(操作ボタン40)と、前記操作手段の操作に応じて操作対応演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置94及び報知・演出制御装置142)とを備えた遊技機において、
前記演出実行手段は、前記操作手段の操作に応じて第1操作対応演出(エフェクト変化)を実行する第1演出実行手段と、前記操作手段の操作に応じて第2操作対応演出(カットイン表示)を実行する第2演出実行手段とを有し、
前記第1操作対応演出を実行した後に前記第2操作対応演出を実行する場合に、前記第2操作対応演出の実行契機となる前記操作手段の操作態様を前記第1操作対応演出における前記操作手段の操作態様に基づいて設定する操作態様設定手段(報知・演出制御装置142のMPU612にて操作態様の設定を行う機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、第1操作対応演出における操作態様に応じて、第2操作対応演出の実行契機となる操作態様が設定される。これにより、第1操作対応演出→第2操作対応演出を行う際の操作態様に関連性を付与し、操作がやりづらくなったり煩雑になったりすることを抑制することがきる。これにより、2つの操作対応演出を併用することで遊技への注目度を向上させるという効果を好適に発揮させることができる。
特徴A2.前記操作態様設定手段は、前記第2操作対応演出の実行契機となり得る操作態様を前記第1操作対応演出における前記操作手段の操作態様と同様の操作態様となるように設定する手段を有していることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、第1操作対応演出における操作態様と同様となるようにして第2操作対応演出の実行契機となり得る操作態様が設定される。つまり、第1操作対応演出→第2操作対応演出となる場合には、同様の操作によって操作対応演出が実行されることとなる。このように、実行契機となる操作態様を先の操作対応演出の実行契機となった操作態様と揃えることにより、演出が連続する場合に操作が複雑になって遊技者を困惑させたり、誤った操作が行われたりすることを好適に抑制できる。
特徴A3.前記第1演出実行手段は、第1演出中の前記操作手段の操作に応じて前記第1操作対応演出を実行するものであり、
前記第2演出実行手段は、第2演出中の前記操作手段の操作に応じて前記第2操作対応演出を実行するものであり、
前記第2演出実行手段は、前記第1演出の開始後に前記第2演出を開始する場合に、前記第1演出に連続するようにして又は重複するようにして前記第2演出を実行する手段を有していることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3に示すように第1演出及び第2演出が連続又は重複する構成においては、例えば第1演出に応じた操作が行われている状況下にて第2演出が開始されるといった事象が発生し得る。例えば、第2演出への移行時に第1演出での勢い/リズムのままで操作が繰り返される可能性がある。これでは、実際の操作の態様と設定されている操作の態様とが食い違う等して、遊技者の操作の意図が上手く演出に反映されなくなると懸念される。このような構成に対して特徴A1等に示した技術的思想を適用し、遊技者の先の操作の態様に合わせて遊技機側で後の操作の態様を決める(調整する)構成とすることにより、上記不都合の発生を抑えて、実用上好ましい構成を実現することができる。
特徴A4.前記第1演出実行手段は、第1演出中の前記操作手段の操作に応じて前記第1操作対応演出を実行するものであり、
前記第2演出実行手段は、第2演出中の前記操作手段の操作に応じて前記第2操作対応演出を実行するものであり、
前記第2演出中に前記操作手段の操作の受け付けを開始する受付開始手段と、
前記受付開始手段によって操作の受け付けが開始される前に第2操作の示唆を開始する操作示唆手段と
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A1等に示したように第1演出における操作の態様に応じて第2演出における操作の態様を設定する構成によれば、第1演出→第2演出となる場合に操作が過度に複雑になることを抑制できる。このような構成においては、本特徴に示すように事前報知を行ったとしても、例えば素直に操作を続けさえすれば第2操作対応演出が実行されることとなり、操作が上手く行われない等の理由から第2演出(第2操作対応演出)へ移行する際に演出の流れがと途切れるといった不都合を生じにくくすることができる。
また、操作示唆が行われたことを目視等によって確認し、それに応じて実際に操作を行おうとすれば、示唆~操作までにある程度のタイムラグが発生し得る。これに対して、事前に操作示唆を開始する構成とすれば、上述したタイムラグの影響を緩和し、演出の進行を円滑に進めることができる。
例えば第1演出中(終了間際等)に第2演出用の操作示唆を開始する構成としたり、第1演出と第2演出とのインターバル期間にて第2演出用の操作示唆を開始する構成としたりするとよい。
特徴A5.前記第1演出を実行した後に前記第2演出を実行する場合に、前記第1演出に対応した操作の示唆態様と前記第2演出に対応した操作の示唆態様とが同様となるようにして前記示唆が行われることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A4に示したように操作示唆を先行させる構成とする構成によれば、事前に操作が示唆されることで演出を進行する上で応答性の向上(演出進行の円滑化)に貢献することができる。ここで、第1演出における操作の示唆態様と、第2演出における操作の示唆態様とを同様にすることにより、操作が複雑になる等して、遊技者を困惑させてしまうといった不都合を抑制できる。
なお、本特徴に示す構成を「遊技者に前記操作手段の操作を示唆する示唆手段を備え、前記示唆手段は、前記操作態様設定手段により前記第2演出の実行契機となる前記操作手段の操作態様を前記第1演出における前記操作手段の操作態様に基づいて設定した場合に、前記第2演出に対応した操作の示唆態様が前記第1演出に対応した操作の示唆態様と同様となるようにして前記示唆を行う手段を有していることを特徴とする特徴A1乃至特徴A4のいずれか1つに記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴A6.前記第2演出実行手段は、
前記第2演出中の前記操作手段の操作のタイミングに応じて前記第2操作対応演出を実行する手段と、
前記第2演出中の前記操作手段の操作の回数又は期間に応じて前記第2操作対応演出を実行する手段と
を有し、
前記操作態様設定手段は、先行する前記第1演出にて前記操作手段が連続して行われたことに基づいて、後続の前記第2演出を前記操作手段の操作の回数又は期間に応じて前記第2操作対応演出が実行される演出となるように設定する構成となっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A5のいずれか1つに記載の遊技機。
第1演出中に操作手段が連続して操作されている場合には、当該第1演出が終了したことを契機として操作手段から手が離れるとは限らない。例えば、連続した操作に応じて何らかのステップアップ等が発生することを期待して意図的に操作が継続されたり、惰性で操作が継続されたりする可能性がある。このようにして連続した操作が続いている状況下にて第2演出が開始すると、上述した操作を契機として第2操作対応演出が実行され得る。より具体的には、第2操作対応演出が操作のタイミングに依存する場合には、遊技者が意図していないタイミングで操作が受け付けられる等して、遊技者の本来の意図にそぐわないかたちで第2操作対応演出が実行され得る。これは、積極的に操作手段の操作を行っている遊技者にとって酷である。そこで、第1演出中の操作手段の操作が連続して行われている場合には、第2操作対応演出の契機となる操作の態様を操作回数に対応するもの又は操作期間に対応するものとすることにより上記タイミングへの依存が回避される。これにより、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
特に、第1演出と第2演出とが連続又は一部重複し両者の間にインターバル期間が確保されていない場合には、上記不都合が発生しやすくなると想定される。このような事情に鑑みれば、特徴A3に示した構成に本特徴に示す技術的思想を適用することには技術的意義がある。
特徴A7.前記第2演出実行手段は、
前記第2演出中の前記操作手段の操作のタイミングに応じて前記第2操作対応演出を実行する手段と、
前記第2演出中の前記操作手段の操作の回数又は期間に応じて前記第2操作対応演出を実行する手段と
を有し、
前記操作態様設定手段は、前記操作手段の操作のタイミングに応じて前記第2操作対応演出が行われ得る状況下にて、先行する前記第1演出にて前記操作手段が連続して行われたことに基づき前記第2演出が前記操作手段の操作の回数又は期間に応じて前記第2操作対応演出が実行される演出となるように書き替える手段を有していることを特徴とする特徴A1乃至特徴A5のいずれか1つに記載の遊技機。
第1演出中に操作手段が連続して操作されている場合には、当該第1演出が終了したことを契機として操作手段から手が離れるとは限らない。例えば、連続した操作に応じて何らかのステップアップ等が発生することを期待して意図的に操作が継続されたり、惰性で操作が継続されたりする可能性がある。このようにして連続した操作が続いている状況下にて第2演出が開始すると、上述した操作を契機として第2操作対応演出が実行され得る。より具体的には、第2操作対応演出が操作のタイミングに依存する場合には、遊技者が意図していないタイミングで操作が受け付けられる等して、遊技者の本来の意図にそぐわないかたちで第2操作対応演出が実行され得る。これは、積極的に操作手段の操作を行っている遊技者にとって酷である。そこで、第1演出中の操作手段の操作が連続して行われている場合には、第2操作対応演出の契機となる操作の態様を操作回数に対応するもの又は操作期間に対応するものとすることにより上記タイミングへの依存が回避される。これにより、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
特に、第1演出と第2演出とが連続又は一部重複し両者の間にインターバル期間が確保されていない場合には、上記不都合が発生しやすくなると想定される。このような事情に鑑みれば、特徴A3に示した構成に本特徴に示す技術的思想を適用することには技術的意義がある。
特徴A8.前記操作手段は、遊技者によって押圧操作される押圧操作手段(操作ボタン40)であり、
前記操作手段の操作を判定する操作判定手段(報知・演出制御装置142のMPU612における判定機能)を備え、
前記操作判定手段は、前記押圧操作手段が所定の期間に亘って押圧状態に維持されている場合に特別判定状態(操作サポートモード)に切り替わり、当該特別判定状態においては当該押圧状態が維持することにより所定の解除条件(例えばサポート期間の経過や押圧状態の解除)が成立するまで前記操作手段の操作が繰り返し行われたと判定するように構成されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A7のいずれか1つに記載の遊技機。
操作手段の押圧操作回数(連打回数)に応じて操作対応演出が実行されるタイプの遊技機においては、操作手段が1度だけ操作されれば足りる構成等と併用することにより、操作の多様性を担保して、遊技の単調化を抑える上で好ましい構成が実現できる。しかしながら、押圧操作を繰り返した行う際の遊技者の操作負担を増大することは、操作手段の操作が倦厭される要因になり得る。この点、本特徴に示すように操作手段を押圧状態に維持することで操作手段の押圧操作を繰り返した場合と同様の効果(自動連打によるサポート効果)が得られる構成とすれば、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
但し、このような自動連打の機能については操作の利便性を向上させる上では有利であるものの、操作負担が少なくなることで当該機能が乱用される可能性を否定できない。たとえば、操作示唆の有無に関係なく操作手段に手を載せたまま遊技が行われるといった事象が発生し得る。この場合、特徴A6等に示したように操作のタイミングに依存するタイプの第2操作対応演出が上記自動連打の結果として実行される可能性を否定できない。特に、第1演出が操作開始の契機になる点に鑑みれば、第1演出→第2演出に移行する場合には上記不都合が発生する可能性が高くなる。このような構成に対して特徴A5等に示した技術的思想を適用することにより、利便性の向上に起因して演出が上手く実行されなくなるといった不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A9.前記第1演出から前記第2演出に移行する状況下にて、前記第1演出中に前記特別判定状態となった後は、前記第2演出へ移行した場合に前記特別判定状態への切替条件の再判定が回避される構成となっていることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、第1演出にて操作手段を押圧操作した後は、その押圧状態を維持することによって第2演出中も特別判定状態が維持される。このようにして、特別判定状態の設定のやり直しを回避することにより、サポート機能の利便性を好適に向上させることができる。
特徴A10.前記第1演出にて前記第1演出の実行契機となった操作態様と前記第2演出にて前記第2操作対応演出の実行契機となる操作態様とが共に前記操作手段の連続操作(例えば長押しや連打)である場合には、前記操作手段が前記押圧状態に維持されていることを条件として、前記特別判定状態が少なくとも前記第2操作対応演出が実行されるまで維持されるように構成されていることを特徴とする特徴A8又は特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、第1演出→第2演出となる場合に、第1演出中に一旦特別判定状態になればその後は第2操作対応演出が実行されるまで当該特別判定状態が維持されることとなる。つまり、操作手段を押圧状態に維持さえしていれば、第1演出~第2演出にてまとめてサポート機能を享受することができ、サポート機能の利便性を好適に向上させることができる。
<特徴B群>
以下の特徴B群は、「例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技者により操作される操作手段を備えているものが知られている。例えば、特許文献1に示すパチンコ遊技機では、遊技機前面に操作手段を設け、遊技者に有利な特別遊技状態等の発生を遊技者に期待させるために、遊技者の操作に応じて特別演出を画面表示等にて行うように構成されている。このように操作手段を採用した遊技機においては、操作手段を用いて遊技者の遊技への注目度を如何にして高めるかが重要な課題となっている。」という背景技術について、「ここで、単に操作手段の操作に応じて特別演出を行うだけでは、操作が単調になる等して新鮮味が薄れ、操作自体への興味が低下しやすくなると懸念される。これに対して、各操作に応じて様々な特別演出を実行する構成とすれば、遊技の単調化を抑制することができるものの、操作態様が複雑になって遊技者を困惑させやすくなると想定される。このように、特別演出によって遊技への注目度の向上を図る上ではその構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.遊技者により操作される操作手段(操作ボタン40)と、前記操作手段の操作に応じて操作対応演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置94及び報知・演出制御装置142)とを備えた遊技機において、
前記演出実行手段は、
第1演出中の前記操作手段の操作に応じて第1操作対応演出(エフェクト変化)を実行する第1演出実行手段と、
第2演出中の前記操作手段の操作に応じて第2操作対応演出(カットイン表示)を実行する第2演出実行手段と
を有し、
前記第1演出を実行した後に前記第2演出が実行される場合に、前記第1演出及び前記第2演出に亘って前記操作手段の操作を継続するように遊技者を誘導する誘導手段(表示画面94aにてボタンアイコンの表示を継続する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1に示すように操作手段の操作に関連付けられた第1演出及び第2演出が行われる場合には、各々の演出期間中に個別に操作を促す構成とすることも可能である。このような構成では例えば遊技機からの情報等に従って、個別に操作を行うことにより、第1操作対応演出及び第2操作対応演出を発生させることができる。但し、操作を行ったり止めたりを繰り替えすことは、操作が煩雑になって、演出への注意が低下する要因となり得る。また、操作を完了して遊技者の注意力が低下している状況下にて次の操作の指示が発生した場合には、当該指示が見落とされやすくなると懸念される。このように、操作対応の演出を複数行う上では操作の指示が途切れることは遊技への注目度を向上させる上で妨げになる可能性を否定できない。この点、本特徴に示すように誘導手段によって第1演出~第2演出での操作の継続を促す構成とすれば、上述したような煩わしさや見落とし等の発生を抑制し、操作対応演出による注目度の向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴B2.表示部(主表示部D、表示画面94a)を有し、当該表示部にて絵柄を変動表示する絵柄表示手段(主表示ユニット89、図柄表示装置94)と、
前記絵柄の変動開始条件が成立した場合に、前記絵柄の変動表示を開始させ予め定められた変動態様に従って変動表示させた後にその変動表示を終了させることを1の遊技回として前記絵柄表示手段を表示制御する表示制御手段(主制御装置162、報知・演出制御装置142、表示制御装置620)と
を備え、
前記誘導手段は、1の遊技回中に前記第1演出が実行された後に前記第2演出が実行される場合に、前記誘導を行うように構成されていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
仮に第1演出と第2演出との間の期間(インターバル期間)に関係なく操作の継続を促した場合、操作が長期化されて遊技者の負担が大きくなると懸念される。負担が過度に大きくなることは遊技意欲の低下を招来し得るため、積極的な参加を促す上で妨げになると懸念される。この点、本特徴に示すように、上記誘導については1の遊技回中に第1演出→第2演出が行われる場合に制限し、上記インターバル期間が過度に大きくなる際には上記誘導を控える構成とすることにより、上述した不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴B3.遊技者により操作される操作手段(操作ボタン40)と、前記操作手段の操作に応じて操作対応演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置94及び報知・演出制御装置142)とを備えた遊技機において、
前記演出実行手段は、
第1演出中の前記操作手段の操作に応じて第1操作対応演出(エフェクト変化)を実行する第1演出実行手段と、
第2演出中の前記操作手段の操作に応じて第2操作対応演出(カットイン表示)を実行する第2演出実行手段と
を有し、
前記第1演出を実行した後に前記第2演出を実行する場合に、それら第1演出及び第2演出が実行されない非実行期間(インターバル期間)があり、
前記非実行期間として、第1期間と当該第1期間よりも短い期間である第2期間とが設けられており、
前記非実行期間が前記第2期間である場合に、前記第1演出及び前記第2演出に亘って前記操作手段の操作を継続するように遊技者を誘導する誘導手段(表示画面94aにてボタンアイコンの表示を継続する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B3に示すように操作手段の操作に関連付けられた第1演出及び第2演出が行われる場合には、各々の演出期間中に個別に操作を促す構成とすることも可能である。このような構成では例えば遊技機からの情報等に従って、個別に操作を行うことにより、第1操作対応演出及び第2操作対応演出を発生させることができる。但し、操作を行ったり止めたりを繰り替えすことは、操作が煩雑になって、演出への注意が低下する要因となり得る。また、操作を完了して遊技者の注意力が低下している状況下にて次の操作の指示が発生した場合には、当該指示が見落とされやすくなると懸念される。このように、操作対応の演出を複数行う場合には操作の指示が途切れることは遊技への注目度を向上させる上で妨げになる可能性がある。この点、本特徴に示すように誘導手段によって第1演出~第2演出での操作の継続を促す構成とすれば、上述したような煩わしさや見落とし等の発生を抑制し、操作対応演出による注目度の向上効果を好適に発揮させることができる。
ここで、仮に第1演出と第2演出との間(インターバル期間)に関係なく操作の継続を促した場合、操作が長期化されて遊技者の負担が大きくなると懸念される。負担が過度に大きくなることは、積極的な参加を促す上で妨げになり得る。この点、本特徴に示すように、上記誘導を、非実行期間として比較的長い第1期間が設定されている場合ではなく、非実行期間として比較的短い第2期間が設定されている場合に行う構成とすることにより、上述した不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、本特徴に示す構成を「予め設定された判定条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与するか否かの付与判定を行う付与判定手段と、前記付与判定手段による付与判定の結果が、遊技者に前記特典を付与することに対応する付与対応結果であることに基づいて、遊技者に前記特典を付与する特典付与手段と、前記付与判定手段による前記付与判定が行われることに基づいて、所定の報知手段にて遊技回用動作を開始させ、当該付与判定の結果に対応する報知結果として当該遊技回用動作を終了させることを遊技回の1回とし、前記遊技回用動作が行われるように前記所定の報知手段を制御する遊技回制御手段とを備えた遊技機において、遊技者により操作される操作手段(操作ボタン40)と、前記操作手段の操作に応じて操作対応演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置94及び報知・演出制御装置142)とを備え、前記演出実行手段は、第1演出中の前記操作手段の操作に応じて第1操作対応演出(エフェクト変化)を実行する第1演出実行手段と、第2演出中の前記操作手段の操作に応じて第2操作対応演出(カットイン表示)を実行する第2演出実行手段とを有し、前記遊技回動作が開始される場合に、遊技回中に前記第1演出及び前記第2演出を行うように設定する演出設定手段を備え、前記第1演出の実行後に前記第2演出が実行する場合に、それら第1演出及び第2演出が実行されない非実行期間があり、前記非実行期間として、第1期間と当該第1期間よりも短い期間である第2期間とが設けられており、前記第1演出及び前記第2演出間の前記非実行期間が前記第2期間である場合に、前記第1演出及び前記第2演出に亘って前記操作手段の操作を継続するように遊技者を誘導する誘導手段(表示画面94aにてボタンアイコンの表示を継続する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。」としてもよい。
特徴B4.前記第1演出及び前記第2演出間の前記非実行期間が前記第1期間である場合には前記誘導手段による前記誘導が行われない構成となっていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B1等に示したように操作手段に関連付けられた複数の演出を併用する上で生じる課題はそれら各演出の間(非実行期間、インターバル期間)が小さい場合に顕著となる。そこで、非実行期間が比較的大きい第1期間である場合には、上記誘導を控える構成としたとしてもそれに起因した不都合は生じにくい。そして、操作が無暗に長期化されて遊技者の負担が大きくならないように抑える構成とすることには、上記誘導が遊技者の積極的な参加(操作)を促す上で有利である。
特徴B5.前記操作手段の操作の受け付けを開始する受付開始手段と、
前記受付開始手段によって操作の受け付けが開始される場合に前記操作手段の操作の示唆を開始する操作示唆手段と
を備え、
前記誘導手段による誘導が行われた場合に、前記第2演出に対応した操作の示唆態様が前記第1演出に対応した操作の示唆態様と同様となり得る構成となっていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B4のいずれか1つに記載の遊技機。
第1演出における操作の示唆態様と、第2演出における操作の示唆態様とを同様にすることにより、遊技者に操作を継続すべき状況であることを伝える場合に、遊技者を困惑させてしまうといった不都合の発生を抑制できる。
特徴B6.前記第1演出を行う場合に、遊技者に前記操作手段の操作を行うように示唆する第1示唆手段(アイコン等の表示機能)と、
前記第2演出を行う場合に、遊技者に前記操作手段の操作を行うように示唆する第2示唆手段(アイコン等の表示機能)と
を備え、
前記誘導手段は、前記第1示唆手段による示唆と前記第2示唆手段による示唆とが連続するように、前記第1示唆手段による示唆が開始されてから前記第2示唆手段による示唆が終了するまで示唆を継続させる手段を有していることを特徴とする遊技機。
操作手段の操作を第1演出~第2演出にて継続するように誘導する上で、操作が実質的に無意味であるかのような印象を与えては操作意欲が低下してしまう。これでは上記誘導機能が上手く発揮されなくなる。第1演出においては第1示唆手段による示唆に応じて操作を行った結果、第1操作対応演出が実行される。このように、示唆に応じて何らかの応答が発生することを遊技者に認識させた上で当該示唆が続くようにして上記誘導を行うことにより、継続中の操作に何らかの意味があるかのように遊技者に意識させることが可能となる。これにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴B7.前記第1示唆手段は、当該第1示唆手段による示唆として、前記操作手段にて連続して所定の操作を行うように示唆するものであり、
前記誘導手段は、前記第2示唆手段が前記操作手段にて前記第1示唆手段と同じ態様での操作を示唆する場合に、前記第1演出及び前記第2演出に亘って前記所定の操作を示唆するように構成されていることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
第1操作対応演出の契機となる操作の態様と第2操作対応演出の契機となる操作の態様とが一致している場合に上記誘導を行う構成とすれば、2つの演出に亘って操作を継続した場合であっても、操作態様の違い等から演出が上手く進まなくなるといった不都合の発生を好適に抑制できる。これにより、操作対応の演出を円滑に進めることができる。
特に、連続して所定の操作を行う場合には、途中でその操作を中断→再開することになれば、遊技者に操作が煩わしいとの印象を与えやすくなると想定される。故に、第1演出及び第2演出が連続した所定の操作に対応している場合には、操作の継続を促す構成とすることにより、実用上好ましい構成が実現できる。
特徴B8.前記誘導手段は、前記第1操作対応演出の契機となる操作が前記操作手段を連続して操作する所定の操作であり且つ前記第2操作対応演出の契機となる操作が前記第1操作対応演出の契機となる操作と同じ態様である場合に、前記誘導を行う手段を有していることを特徴とする特徴B1乃至特徴B7のいずれか1つに記載の遊技機。
第1操作対応演出の契機となる操作の態様と第2操作対応演出の契機となる操作の態様とが一致している場合に上記誘導を行う構成とすれば、2つの演出に亘って操作を継続した場合であっても、操作態様の違い等から演出が上手く進まなくなるといった不都合の発生を好適に抑制できる。これにより、操作対応の演出を円滑に進めることができる。
特に、連続して所定の操作を行う場合には、途中でその操作を中断→再開することになれば、遊技者に操作が煩わしいとの印象を与えやすくなると想定される。故に、第1演出及び第2演出が連続した所定の操作に対応している場合には、操作の継続を促す構成とすることにより、実用上好ましい構成が実現できる。
特徴B9.前記第1演出における操作態様を把握する操作態様把握手段と、
前記操作態様把握手段により把握した操作態様に基づいて前記誘導手段による前記誘導の可否を判定する手段と
を備えていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B8のいずれか1つに記載の遊技機。
そもそも操作手段については操作態様は遊技者に依存する。このため、仮に操作態様を示唆等した場合であっても、その通りに操作が行われるとは限らない。故に、例えば第1演出における操作の態様が維持されたまま第2演出に移行した場合に、第2演出にて第2操作対応演出の実行契機となる操作の態様と実行中の操作の態様との間に違い等があれば、第2操作対応演出が上手く行われなくなる可能性を否定できない。そこで、本特徴に示すように第1演出における操作態様に応じて操作継続の誘導を行うか否かを決める構成とすれば、操作の継続を誘導した結果、第2操作対応演出が上手く行われなくなることを好適に回避できる。
より詳しくは、例えば第2操作対応演出においては操作のタイミングが重要となっており、第1演出中に操作手段が連打されたことを契機として当該連打の継続を促した場合には、第2演出にてタイミングを計った操作が行われにくくなると想定される。これに対して、第2操作対応演出の実行契機が操作手段の連打を前提としている場合には、上記不都合が生じない。このように、実際の操作態様を把握した上で、誘導の可否を決める構成とすることには技術的意義がある。
なお、本特徴に示す技術的思想を特徴B6又は特徴B7に適用する場合には、本特徴に示す構成を「前記第1演出における操作態様を把握する操作態様把握手段と、前記操作態様把握手段により把握した操作態様に基づいて前記示唆手段による前記示唆の継続の可否を判定する手段とを備えていることを特徴とする特徴B6又は特徴B7に記載の遊技機。」としてもよい。
特徴B10.前記誘導手段は、前記第1演出における前記操作手段の操作態様が当該操作手段の連続して操作する連続操作態様であり且つ前記第2演出の実行契機となる操作態様が前記連続操作態様である場合に前記誘導を行う手段を有していることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
操作手段を1度操作することで第1操作対応演出が完了する構成においては、第2演出との間に操作を促さない期間が介在することによる弊害は比較的小さい。これに対して、連続操作→連続操作となる場合にブランクが発生した場合には、連続操作の「やり直し」のようなネガティブな印象を与えやすくなる。そこで、少なくとも連続操作→連続操作となる場合には、ブランクの発生を回避する構成とすれば、特徴B1等に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴B11.前記誘導手段によって前記誘導を行う場合に、前記第1演出の終了タイミングを遅らせることにより、前記第1演出と前記第2演出との間の前記非実行期間を短縮する第1短縮手段を備えていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B11によれば、第1演出を延長して第1演出~第2演出間の非実行期間を短縮することにより、操作の継続を誘導した期間が実質的に操作とは無関係な期間であるかのような印象を与えにくくすることができる。
特徴B12.前記第1短縮手段は、前記第1演出にて前記操作手段の操作を受け付ける操作受付期間を延長することにより、前記第1演出の終了タイミングを遅らせる構成となっていることを特徴とする特徴B11に記載の遊技機。
第1演出におけるどの部分を延長するかによって当該第1演出の見栄えが変化し得る。ここで、操作受付期間については遊技者の操作のタイミングの幅を拡げるべくある程度の長さが確保されている。このような事情に配慮して、この受付期間に対応する部分を延長する構成とすれば、第1演出を延長したことによる違和感の発生を抑え、第1演出の見栄えの低下を抑制することができる。
特徴B13.前記誘導手段によって前記誘導を行う場合に、前記第2演出の開始タイミングを早めることにより、前記第1演出と前記第2演出との間の前記非実行期間を短縮する第2短縮手段を備えていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B12のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B13によれば、第2演出を前倒しして第1演出~第2演出間の非実行期間を短縮することにより、操作の継続を誘導した期間が実質的に操作とは無関係な期間であるかのような印象を与えにくくすることができる。
特徴B14.遊技者により操作される操作手段(操作ボタン40)と、前記操作手段の操作に応じて操作対応演出を実行する演出実行手段(図柄表示装置94及び報知・演出制御装置142)とを備えた遊技機において、
前記演出実行手段は、
第1演出中の前記操作手段の操作に応じて第1操作対応演出(エフェクト変化)を実行する第1演出実行手段と、
第2演出中の前記操作手段の操作に応じて第2操作対応演出(カットイン表示)を実行する第2演出実行手段と
を有し、
前記第1演出を実行した後に前記第2演出が実行される場合であって且つ前記第1演出と前記第2演出との間にそれら第1演出及び第2演出が実行されない非実行期間(インターバル期間)がある場合に、前記第1演出及び前記第2演出に亘って前記操作手段の操作を継続するように遊技者を誘導する誘導手段(表示画面94aにてボタンアイコンの表示を継続する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
前記第1演出を実行した後に前記第2演出が実行される場合であって且つそれら第1演出及び第2演出が実行されない非実行期間(インターバル期間)がある場合に、前記第1演出及び前記第2演出に亘って前記操作手段の操作を継続するように遊技者を誘導する誘導手段(表示画面94aにてボタンアイコンの表示を継続する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B14に示すように操作手段の操作に関連付けられた第1演出及び第2演出が行われる場合には、各々の演出期間中に個別に操作を促す構成とすることも可能である。このような構成では例えば遊技機からの情報等に従って、個別に操作を行うことにより、第1操作対応演出及び第2操作対応演出を発生させることができる。但し、操作を行ったり止めたりを繰り替えすことは、操作が煩雑になって、演出への注意が低下する要因となり得る。また、操作を完了して遊技者の注意力が低下している状況下にて次の操作の指示が発生した場合には、当該指示が見落とされやすくなると懸念される。このように、操作対応の演出を複数行う上では操作の指示が途切れることは遊技への注目度を向上させる上で妨げになる可能性を否定できない。この点、本特徴に示すように誘導手段によって第1演出~第2演出での操作の継続を促す構成とすれば、上述したような煩わしさや見落とし等の発生を抑制し、操作対応演出による注目度の向上効果を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す構成に特徴B2~特徴B12に示した技術的思想を適用してもよい。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル45)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100の誘導通路103)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘87等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。