JP2018033268A - モータ制御装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ハイ期間に検出された電流値とロー期間に検出された電流値とが異なってしまうことによって、検出した電流波形に段差が生じてしまう。【解決手段】 デューティ比が50%未満の値から50%以上の値へ、又は、50%以上の値から50%未満の値へと変化した場合は、電流値Isns[n−1]と電流値Isns[n]との平均値を演算し、電流値Isns[n]を前記平均値に置き換える。この結果、デューティ比が50%未満の値から50%以上の値へ、又は、50%以上の値から50%未満の値へと変化する前の最後に検出された電流値Isns[n−1]とデューティ比が50%未満の値から50%以上の値へ、又は、50%以上の値から50%未満の値へと変化した後の最初に検出された電流値Isns[n]との差を低減することができる。即ち、検出した電流波形に生じる段差を低減することができる。【選択図】 図15

Description

本発明は、モータを駆動する際にモータの巻線に供給する駆動電流を制御するモータ制御装置及び該モータ制御装置を用いた画像形成装置に関する。
従来、モータの駆動制御において、モータの巻線に流れる駆動電流の電流値を検出し、検出された電流値に基づいて、巻線に流れる駆動電流を制御する制御方法が知られている。
図1は、モータ駆動回路100の構成の例を示す図である。図1に示すように、モータ駆動回路100には、スイッチング素子としてのFET Q1〜Q4及びモータの巻線L1等が設けられている。具体的には、FET Q1〜Q4はブリッジ接続され、巻線L1は、FET Q1とQ3との接続点とFET Q2とQ4との接続点とを橋絡するように接続されている。
また、FET Q1及びQ2のドレイン端子は24Vの電源端子に接続され、FET Q3及びQ4のソース端子は、グラウンド(GND)に接続される。
FET Q1及びQ4はPWM信号であるPWM+によって駆動され、FET Q2及びQ3はPWM信号であるPWM−によって駆動される。なお、PWM+とPWM−は互いに逆位相の関係にある。即ち、PWM+が‘H(ハイレベル)’である場合は、PWM−は‘L(ローレベル)’である。また、PWM−が‘H’である場合は、PWM+は‘L’である。なお、PWM信号が‘H’である場合はFETの動作はオン状態となり、PWM信号が‘L’である場合はFETの動作はオフ状態となる。
次に、モータ駆動回路100の動作を図2及び図3を用いて説明する。
図2は、PWM+、PWM−及び巻線L1に流れる駆動電流の電流値Iの関係を示すタイムチャートである。また、図3は、モータ駆動回路を流れる駆動電流の向きを説明する図である。
図2において、期間T1は、巻線L1に流れる駆動電流Iが正、即ち、図3に示す矢印の方向に駆動電流Iが流れる期間である。また、期間T2は、巻線L1に流れる駆動電流Iが負、即ち、図3に示す矢印と逆方向に駆動電流Iが流れる期間である。期間T1において、PWM+が‘H(ハイレベル)’である場合は、図3(a)に示す実線のように駆動電流が流れる。具体的には、電源、FET Q1、巻線L1、FET Q4、GNDの順に駆動電流が流れる。その後、PWM+が‘L(ローレベル)’になると、巻線L1には、電流の変化を阻止する方向に誘導起電力が生じる。この結果、図3(a)に示す破線のように駆動電流が流れる。具体的には、GND、FET Q3、巻線L1、FET Q2、電源の順に駆動電流が流れる。また、期間T2において、PWM+が‘L’である場合は、図3(b)に示す実線のように駆動電流が流れる。具体的には、電源、FET Q2、巻線L1、FET Q3、GNDの順に駆動電流が流れる。その後、PWM+が‘H’になると、巻線L1には、電流の変化を阻止する方向に誘導起電力が生じる。この結果、図3(b)に示す破線のように駆動電流が流れる。具体的には、GND、FET Q4、巻線L1、FET Q1、電源の順に駆動電流が流れる。
電流値Iを検出する検出場所としては、図1に示すA点、B点、C点がある。なお、モータ駆動回路100と電源1とを繋ぐ導線上の点をA点とする。また、モータ駆動回路100とグラウンドとを繋ぐ導線上の点をC点とする。A点、B点において電流検出を行う場合は、24Vという高電圧の入力が可能な電流検出器が必要となるため、コストが高くなる。一方、C点において電流検出を行う場合は、安価な部品で電流検出を行うことができる。しかしながら、前述したように、期間T1において、PWM+が‘H’である場合は、電源、FET Q1、巻線L1、FET Q4、GNDの順に駆動電流が流れる。また、期間T1において、PWM+が‘L’である場合は、GND、FET Q3、巻線L1、FET Q2、電源の順に駆動電流が流れる。即ち、期間T1において、駆動電流が電源側からGNDへ向かう方向に流れる場合と、駆動電流がGNDから電源側へ向かう方向に流れる場合とがある。なお、期間T2についても同様である。したがって、C点に抵抗器を設けて、該抵抗器の両端の電圧Vsnsに基づいて駆動電流Iを検出すると、駆動電流Iが正であるか負であるかを正確に判定できない。即ち、駆動電流が流れる方向を正確に判定できない。
特許文献1においては、抵抗器がC点とグラウンドとの間に設けられている。また、前記抵抗器の両端電圧Vsnsの極性を切り替える切替手段が設けられ、前記切替手段は、PWM信号に応じてVsnsの極性の切り替えを行う、という構成が述べられている。
特開平8−99645号公報
前記特許文献1において述べられている構成においては、PWM+の‘H’と‘L’とを切り替える時間間隔が短いことによって、スイッチング素子がPWM+の‘H’と‘L’との切り替えに応答出来ない場合が考えられる。この場合、Vsnsの極性を切り替える必要が無いにもかかわらずVsnsの極性を切り替えてしまい、巻線に流れる駆動電流の方向を誤って判定してしまう可能性がある。
前述のような場合、PWM+が‘H’である期間(ハイ期間)と‘L’である期間(ロー期間)のうち、期間が長い方における電流値を検出することが考えられる。即ち、デューティ比(PWM+の1周期に対するハイ期間の割合)が50%以上の場合はハイ期間の電流値を検出し、デューティ比が50%未満の場合はロー期間の電流値を検出することが考えられる。なお、電流値の検出は、ハイ期間又はロー期間の中央で行われるものとする。
図4は、PWM+の波形とモータに流れる駆動電流の波形との関係を示す図である。図4に示すように、デューティ比が50%未満の場合はロー期間の電流値を検出し、デューティ比が50%以上の場合はハイ期間の電流値を検出する。この結果、巻線に流れる駆動電流の過渡応答特性に起因して検出結果に差異が生じる。具体的には、ハイ期間に検出された電流値とロー期間に検出された電流値とが異なってしまう。したがって、期間が長い方における電流値を検出する構成を用いると、デューティ比が50%未満の値から50%以上の値に変化する際、又は、デューティ比が50%以上の値から50%未満の値に変化する際に、検出した電流波形が歪んでしまう。具体的には、図5に示すように、歪みに起因して検出した電流波形に段差が生じてしまう。
図5は、検出された電流波形を示す図である。図5に示すように、電流波形に歪みが生じてしまうと、巻線に供給する駆動電流を適切に制御することができなくなってしまう。その結果、モータの制御が不安定になってしまう。そのため、電流波形に生じる歪みに対する良い構成が求められていた。
本発明は、検出される電流波形に生じる歪みを低減することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、
モータの巻線に駆動電流を供給する電源と、
複数のスイッチング素子及び前記巻線を有するブリッジ回路で構成され、前記電源とグラウンドとの間に設けられたモータ駆動回路と、
前記電源とモータ駆動回路との間、又は、前記モータ駆動回路と前記グラウンドとの間に設けられた抵抗器と、
前記抵抗器の両端の電圧に基づいて、前記巻線に供給された駆動電流の電流値を検出する電流検出手段と、
前記複数のスイッチング素子のオン動作、オフ動作を制御するPWM信号を生成するPWM手段と、
前記PWM信号の周期に対する前記PWM信号が第1レベルである第1期間の割合を表すデューティ比によって決まるタイミングで前記電流検出手段によって検出された電流値を取得する検出電流制御手段と、
を有し、
前記検出電流制御手段は、前記デューティ比が所定値より大きい場合は前記第1期間に前記電流値を取得し、前記デューティ比が前記所定値より小さい場合は前記PWM信号が第2レベルである第2期間に前記電流値を取得し、
更に、前記検出電流制御手段は、前記電流値を取得する期間が第1期間から第2期間へと切り替わった場合、又は、前記電流値を取得する期間が第2期間から第1期間へと切り替わった場合は、前記電流値を取得する期間が切り替わる前の最後に取得した電流値と前記電流値を取得する期間が切り替わった後の最初に取得した電流値との平均値に基づいて、前記電流値を取得する期間が切り替わった後の最初に取得した電流値を補正することを特徴とする。
本発明によれば、検出される電流波形に生じる歪みを低減することができる。
モータの巻線に駆動電流を供給するモータ駆動回路の構成を示す図である。 PWM+、PWM−及び巻線L1に流れる駆動電流の電流値Iの関係を示すタイムチャートである。 前記モータ駆動回路を流れる駆動電流の向きを説明する図である PWM+の波形と、モータに流れる駆動電流の波形との関係を示す図である。 検出された電流波形の概略図である。 第1実施形態に係る画像形成装置を説明する断面図である。 前記画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 A相及びB相から成る2相のモータと回転座標系のd軸及びq軸との関係を示す図である。 速度フィードバック制御を行うモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 第1実施形態におけるモータ駆動部の構成の例を示す図である。 第1実施形態におけるPWM生成器がPWM信号を生成する構成を説明する図である。 第1実施形態におけるPWM生成器203がPWM信号を生成する方法を説明する図である。 第1実施形態における検出電流制御器の構成の例を示す図である。 前記モータ駆動部を用いて巻線に流れる駆動電流を検出する方法を示すフローチャートである。
以下に図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の形状及びそれらの相対配置などは、この発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。なお、モータ制御装置が設けられるのは画像形成装置に限定されるわけではない。
〔第1実施形態〕
[画像形成装置]
図6は、本実施形態で用いられている画像形成装置であるモノクロの電子写真方式の複写機(以下、画像形成装置と称する)100の構成を示す断面図である。なお、画像形成装置は複写機に限定されず、例えば、ファクシミリ装置、印刷機、プリンタ等であっても良い。また、記録方式は、電子写真方式に限らず、例えば、インクジェット等であっても良い。更に、画像形成装置はモノクロ及びカラーのいずれの形式であっても良い。
以下に、図6を用いて、画像形成装置100の構成および機能について説明する。画像形成装置100には、原稿自動送り装置201、原稿読取装置202及び画像形成装置本体301が設けられている。
原稿自動送り装置201の原稿載置部203に載置された原稿は、給紙ローラ204によって1枚ずつ給紙され、搬送ガイド206に沿って原稿読取装置202の原稿ガラス台214上に搬送される。更に、原稿は、搬送ベルト208によって一定速度で搬送されて、排紙ローラ205によって原稿自動送り装置201の外部に設けられた不図示の排紙トレイへ排紙される。この間、原稿読取装置202の読取位相において照明209によって照明された原稿画像からの反射光は、反射ミラー210、211、212からなる光学系によって画像読取部101に導かれ、画像読取部101によって画像信号に変換される。画像読取部101は、レンズ、光電変換素子であるCCD、CCDの駆動回路等で構成される。画像読取部101から出力された画像信号は、ASIC等のハードウェアデバイスで構成される画像処理部112によって、各種補正処理が行われた後、画像形成装置本体301へ出力される。前述の如くして、原稿の読取が行われる。
また、読取装置202における原稿の読取モードとして、流し読みモードと固定読みモードがある。流し読みモードは、照明系209及び光学系を所定の位相に固定した状態で、原稿を一定速度で搬送しながら原稿の画像を読み取るモードである。固定読みモードは、読取装置202の原稿ガラス214上に原稿を載置し、照明系209及び光学系を一定速度で移動させながら、原稿ガラス214上に載置された原稿の画像を読み取るモードである。通常、シート状の原稿は流し読みモードで読み取られ、本や冊子等の綴じられた原稿は固定読みモードで読み取られる。
画像形成装置本体301の内部には、シート収納トレイ302、304が設けられている。シート収納トレイ302、304には、それぞれ異なる種類の記録媒体を収納することができる。例えば、シート収納トレイ302にはA4の普通紙が収納され、シート収納トレイ304にはA4の厚紙が収納される。なお、記録媒体とは、画像形成装置によって画像が形成されるものであって、例えば、用紙、樹脂シート、布、OHPシート、ラベル等が含まれる。
シート収納トレイ302に収納された記録媒体は、給紙ローラ303によって給送されて、搬送ローラ306によってレジストレーションローラ308へ送り出される。また、シート収納トレイ304に収納された記録媒体は、給紙ローラ305によって給送されて、搬送ローラ307及び306によってレジストレーションローラ308へ送り出される。
読取装置202から出力された画像信号は、半導体レーザ及びポリゴンミラーを含んでいる光走査装置311に入力される。また、感光ドラム309は、帯電器310によって外周面が帯電される。感光ドラム309の外周面が帯電された後、読取装置202から光走査装置311に入力された画像信号に応じたレーザ光が、光走査装置311からポリゴンミラー及びミラー312、313を経由し、感光ドラム309の外周面に照射される。この結果、感光ドラム309の外周面に静電潜像が形成される。なお、感光ドラムの帯電方法は、例えば、コロナ帯電器や帯電ローラを用いた帯電方法を用いる。
続いて、その静電潜像が現像器314内のトナーによって現像され、感光ドラム309の外周面にトナー像が形成される。感光ドラム309に形成されたトナー像は、感光ドラム309と対向する位相(転写位相)に設けられた転写分離器315によって記録媒体に転写される。この際、レジストレーションローラ308は、トナー像にタイミングを合わせて、記録媒体を転写位相へ送り込む。
前述の如くして、トナー像が転写された記録媒体は、搬送ベルト317によって定着器318へ送り込まれ、定着器318によって加熱加圧されて、トナー像が記録媒体に定着される。このようにして、画像形成装置100によって記録媒体に画像が形成される。
片面印刷モードで画像形成が行われる場合は、定着器318を通過した記録媒体は、排紙ローラ319、324によって、不図示の排紙トレイへ排紙される。また、両面印刷モードで画像形成が行われる場合は、定着器318によって記録媒体の第1面に定着処理が行われた後に、記録媒体は、排紙ローラ319、搬送ローラ320、及び反転ローラ321によって、反転パス325へと搬送される。その後、記録媒体は、搬送ローラ322、323によって再度レジストレーションローラ308へと搬送され、前述した方法で記録媒体の第2面に画像が形成される。その後、記録媒体は、排紙ローラ319、324によって不図示の排紙トレイへ排紙される。
また、第1面に画像形成された記録媒体を、第1面が下向きになるように反転させて画像形成装置100の外部へ排紙する場合は、定着器318を通過した記録媒体を、排紙ローラ319を通って搬送ローラ320へ向かう方向へ搬送する。その後、記録媒体の後端が搬送ローラ320のニップ部を通過する直前に、搬送ローラ320の回転を反転させる。この結果、記録媒体の第1面が下向きになった状態で、記録媒体を排紙ローラ324へ向かう方向へ搬送し、画像形成装置100の外部へ排紙することができる。
以上が画像形成装置100の構成および機能についての説明である。なお、本発明における負荷とはモータによって駆動される対象物である。例えば、給紙ローラ204、303、305、レジストレーションローラ308及び排紙ローラ319等の各種ローラ(搬送ローラ)や感光ドラム309、搬送ベルト208、317、照明系209及び光学系等は本発明における負荷に対応する。本実施形態のモータ制御装置は、これら負荷を駆動するモータに適用することができる。
図7は、画像形成装置100の制御構成の例を示すブロック図である。システムコントローラ151は、図7に示すように、CPU151a、ROM151b、RAM151cを備えている。また、システムコントローラ151は、画像処理部102、操作部152、アナログ・デジタル(A/D)変換器153、高圧制御部155、モータ制御装置600、センサ類159、ACドライバ160と接続されている。システムコントローラ151は、接続された各ユニットとの間でデータやコマンドの送受信をすることが可能である。
CPU151aは、ROM151bに格納された各種プログラムを読み出して実行することによって、予め定められた画像形成シーケンスに関連する各種シーケンスを実行する。
RAM151cは記憶デバイスである。RAM151cには、例えば、高圧制御部155に対する設定値、モータ制御装置600に対する指令値及び操作部152から受信される情報等の各種データが格納される。
システムコントローラ151は、画像処理部102における画像処理に必要となる、画像形成装置100の内部に設けられた各種装置の設定値データを画像処理部102に送信する。更に、システムコントローラ151は、各種装置からの信号(センサ類159からの信号)を受信して、受信した信号に基づいて高圧制御部155の設定値を設定する。高圧制御部155は、システムコントローラ151によって設定された設定値に応じて、高圧ユニット156(帯電器310、現像器314、転写分離器315等)に必要な電圧を供給する。なお、センサ類159には、搬送ローラによって搬送される記録媒体を検知するセンサ等が含まれる。
モータ制御装置600は、CPU151aから出力された指令に応じて、前述した負荷を駆動するモータ509を制御する。
A/D変換器153は、定着ヒータ161の温度を検出するためのサーミスタ154が検出した検出信号を受信し、前記検出信号をアナログ信号からデジタル信号に変換してシステムコントローラ151に送信する。システムコントローラ151は、A/D変換器153から受信したデジタル信号に基づいて、ACドライバ160の制御を行う。ACドライバ160は、定着ヒータ161の温度が定着処理を行うために必要な温度となるように定着ヒータ161を制御する。なお、定着ヒータ161は、定着処理に用いられるヒータであり、定着器318に含まれる。
システムコントローラ151は、使用する記録媒体の種類(以下、紙種と称する)等の設定をユーザが行うための操作画面を、操作部152に設けられた表示部に表示するように、操作部152を制御する。システムコントローラ151は、使用する紙種等のユーザが設定した情報を操作部152から受信し、前記ユーザが設定した情報に基づいて画像形成装置100の動作シーケンスを制御する。また、システムコントローラ151は、画像形成装置の状態を示す情報を操作部152に送信する。なお、画像形成装置の状態を示す情報とは、例えば、画像形成枚数、画像形成中か否か、ジャム発生及びその発生箇所等の情報である。操作部152は、システムコントローラ151から受信した情報を表示部に表示する。
前述の如くして、システムコントローラ151は、画像形成装置100の動作シーケンスを制御する。
[ベクトル制御]
次に、本実施形態におけるモータの制御方法について説明する。なお、以下の説明においては、負荷を駆動するモータとしてステッピングモータが用いられているが、これに限定されるものではない。また、モータは2相モータであるとは限らない。更に、本実施形態におけるモータには、モータの回転子の回転位相を検出するためのロータリエンコーダなどのセンサは設けられていないが、ロータリエンコーダなどのセンサが設けられている構成であっても良い。
図8は、ステッピングモータ(以下、モータと称する)509を制御するモータ制御装置600の構成の例を示すブロック図である。本実施形態におけるモータ制御装置600は、ベクトル制御を用いてモータを制御するモータ制御部157及びモータの巻線に駆動電流を供給してモータを駆動させるモータ駆動部158によって構成されている。
まず、図8及び図9を用いて、本実施形態におけるモータ制御装置600がベクトル制御を行う方法について説明する。
図9は、A相(第1相)とB相(第2相)の2相から成るモータ509と回転座標系のd軸及びq軸との関係を示す図である。図9では、静止座標系において、A相の巻線に対応した軸をα軸、B相の巻線に対応した軸をβ軸と定義している。また、静止座標系におけるα軸と、回転子402に用いられている永久磁石の磁極によって作られる磁束の方向(d軸方向)との成す角度をθと定義している。回転子402の回転位相は、角度θによって表される。ベクトル制御では、回転子402の磁束方向に沿ったd軸と、d軸から反時計回りに90度進んだ方向に沿った(d軸と直交する)q軸とで表される、モータ509の回転子402の回転位相θを基準とした回転座標系が用いられる。
ベクトル制御とは、モータの回転子の回転位相を基準とした回転座標系における電流値を制御することによってモータを制御する制御方法である。具体的には、例えば、回転子の目標位相を表す指令位相と実際の回転位相との偏差が小さくなるように前記電流値を制御する位相フィードバック制御を行うことによってモータを制御する。なお、回転子の目標速度を表す指令速度と実際の回転速度との偏差が小さくなるように前記電流値を制御する速度フィードバック制御を行うことによってモータを制御する手法もある。回転座標系における電流値とは、モータの回転子にトルクを発生させるq軸成分(トルク電流成分)の電流値と、モータの回転子の磁束強度に影響するd軸成分(励磁電流成分)の電流値とに対応する。
モータ制御部157には、ベクトル制御を行う回路として、位相制御器502、電流制御器503、座標逆変換器505、座標変換器511等が設けられている。座標変換器511は、モータ509のA相及びB相の巻線に流れる駆動電流に対応する電流ベクトルを、α軸及びβ軸で表される静止座標系から、q軸及びd軸で表される回転座標系に座標変換する。この結果、モータ509のA相及びB相の巻線に供給する駆動電流を、回転座標系において、q軸成分の電流値(q軸電流)及びd軸成分の電流値(d軸電流)を用いて表すことができる。なお、q軸電流は、モータ509の回転子402にトルクを発生させるトルク電流に相当する。また、d軸電流は、モータ509の回転子402の磁束強度に影響する励磁電流に相当し、回転子402のトルクの発生には寄与しない。モータ制御部157は、q軸電流及びd軸電流をそれぞれ独立に制御することができる。即ち、回転子402が回転するために必要なトルクを、効率的に発生させることができる。
CPU151aは、モータ制御装置600にenable信号‘H’を出力することにより、モータ制御装置600はCPU151aから出力される指令に基づいてモータ509の駆動制御を開始する。即ち、モータ制御部157及びモータ駆動部158の稼働が開始する。enable信号とは、モータ制御装置600の稼働を許可又は禁止する信号である。enable信号が‘L(ローレベル)’である場合は、CPU151aはモータ制御装置600の稼働を禁止する。即ち、モータ制御装置600によるモータ509の制御は終了される。また、enable信号が‘H(ハイレベル)’である場合は、CPU151aはモータ制御装置600の稼働を許可して、モータ制御装置600はCPU151aから出力される指令に基づいてモータ509の駆動制御を行う。
モータ制御部157は、モータ509の回転子402の回転位相θを後述する方法により推定し、その推定結果に基づいてベクトル制御を行う。CPU151aは、モータ509の回転子402の回転位相の指令値(指令位相)θ_refを生成し、所定の時間周期で指令位相θ_refをモータ制御157へ出力する。
加算器101は、モータ509の回転子402の回転位相θと指令位相θ_refとの偏差を演算し、該偏差を位相制御器502に出力する。
位相制御器502は、比例(P)、積分(I)補償器から構成されている。位相制御器502は、モータ509の回転子402の回転位相θと指令位相θ_refとの偏差が小さくなるように、q軸電流指令値iq_ref及びd軸電流指令値id_refを生成して出力する。具体的には、位相制御器502は、モータ509の回転子402の回転位相θと指令位相θ_refとの偏差が0になるように、q軸電流指令値iq_ref及びd軸電流指令値id_refを生成して出力する。なお、本実施形態における位相制御器502は、比例(P)、積分(I)補償器から構成されているが、比例(P)、積分(I)、微分(D)補償器から構成されていても良い。また、回転子402に永久磁石を用いる場合、通常は回転子402の磁束強度に影響するd軸電流指令値id_refは0に設定されるが、これに限定されるものではない。
モータ509のA相及びB相の巻線に流れる駆動電流は、電流検出器507、508によって検出され、その後、A/D変換器510によってアナログ値からデジタル値へと変換される。
A/D変換器510によってアナログ値からデジタル値へと変換された駆動電流は、静止座標系における電流値iα及びiβとして、回転子402の回転位置θを用いて次式によって表される。
iα=I*cosθ (1)
iβ=I*sinθ (2)
これらの電流値iα及びiβは、座標変換器511と誘起電圧決定器512に入力される。
座標変換器511において、電流値iα及びiβは、次式によって回転座標系におけるq軸電流の電流値iq及びd軸電流の電流値idに座標変換される。
id= cosθ*iα+sinθ*iβ (3)
iq=−sinθ*iα+cosθ*iβ (4)
前述のように、座標変換器511は、モータ509のA相及びB相の巻線に流れる駆動電流に対応する電流ベクトルを、α軸及びβ軸で表される静止座標系から、q軸及びd軸で表される回転座標系に座標変換する。
加算器102は、位相制御器502から出力されたiq_refと座標変換器511から出力された前記電流値iqとの偏差を演算し、該偏差を電流制御器503に出力する。また、加算器103は、位相制御器502から出力されたid_refと座標変換器511から出力された前記電流値idとの偏差を演算し、該偏差を電流制御器503に出力する。
電流制御器503は、比例(P)、積分(I)補償器から構成されている。電流制御器503は、前記偏差がそれぞれ小さくなるように電流値iq*及びid*を生成する。具体的には、電流制御器503は、前記偏差がそれぞれ0になるように電流値iq*及びid*を生成する。その後、電流制御器503は、それぞれの電流値iq*及びid*に対応した駆動電圧Vq及びVdを生成して座標逆変換器505に出力する。なお、本実施形態における電流制御器503は、比例(P)、積分(I)補償器から構成されているが、比例(P)、積分(I)、微分(D)補償器から構成されていても良い。
座標逆変換器505は、電流制御器503から出力された回転座標系における駆動電圧Vq及びVdを、次式によって、静止座標系における駆動電圧Vα及びVβに座標逆変換する。
Vα=cosθ*Vd−sinθ*Vq (5)
Vβ=sinθ*Vd+cosθ*Vq (6)
座標逆変換器505は、回転座標系における駆動電圧Vq及びVdを静止座標系における駆動電圧Vα及びVβに座標逆変換した後、Vα及びVβを誘起電圧決定器512とPWMインバータ506に出力する。なお、本実施形態においては、電流値iq*及びid*に対応した駆動電圧Vq及びVdを生成し、前記駆動電圧Vq及びVdを座標逆変換することによって静止座標系における駆動電圧Vα及びVβを得たが、この限りではない。例えば、電流値iq*及びid*を静止座標系における電流値iα*及びiβ*に座標逆変換し、前記電流値iα*及びiβ*に対応した駆動電圧Vα及びVβを生成する構成であっても良い。
PWMインバータ506は、フルブリッジ回路を有している。フルブリッジ回路は座標逆変換器505から入力された駆動電圧Vα及びVβによって駆動される。その結果、PWMインバータ506は、駆動電圧Vα及びVβに応じた駆動電流iα及びiβを生成し、駆動電流iα及びiβをモータ509の各相の巻線に供給することによって、モータ509を駆動させる。なお、本実施形態においては、PWMインバータはフルブリッジ回路を有しているが、ハーフブリッジ回路等であっても良い。
次に、回転子402の回転位相θの推定方法について説明する。回転子402の回転位相θの推定には、回転子402の回転によってモータ509のA相及びB相の巻線に誘起される誘起電圧Eα及びEβの値が用いられる。誘起電圧の値は誘起電圧決定器512によって算出される。具体的には、A/D変換器510から誘起電圧決定器512に入力された電流値iα及びiβと、座標逆変換器505から誘起電圧決定器512に入力された駆動電圧Vα及びVβとから、次式によって、誘起電圧Eα及びEβを決定(算出)する。
Eα=Vα−R*iα−L*diα/dt (7)
Eβ=Vβ−R*iβ−L*diβ/dt (8)
ここで、Rは巻線レジスタンス、Lは巻線インダクタンスである。R及びLの値は使用されているモータ509に固有の値であり、ROM151b又はモータ制御装置600に設けられたメモリ(不図示)等に予め格納されている。
誘起電圧決定器512によって決定された誘起電圧Eα及びEβは、位相推定器513に入力される。位相推定器513は、A相の誘起電圧EαとB相の誘起電圧Eβとの比に基づいて、次式によってモータ509の回転子402の回転位相θを推定する。
θ=tan^−1(−Eβ/Eα) (9)
前述の如くして得られた回転子402の回転位相θは、加算器101、座標逆変換器505、座標変換器511に入力される。その後は、前述の制御を繰り返し行う。
前述の如くして、モータ制御装置600はベクトル制御を用いてモータ509を制御する。ベクトル制御を用いてモータの駆動を制御することによって、モータが脱調状態となることや、余剰トルクに起因してモータ音が増大すること及び消費電力が増大することを抑制することができる。なお、本実施形態におけるベクトル制御では、前述した位相フィードバック制御を行うことによってモータ509を制御しているが、これに限定されるものではない。例えば、図10に示すように、回転子402の回転速度ωをフィードバックしてモータ509の駆動を制御する構成であっても良い。具体的には、速度決定器514が位相推定器513から出力された回転位相θの時間変化に基づいて回転速度ωを決定する。速度の決定には、次式を用いる。
ω=dθ/dt (10)
そして、CPU151aは回転子の目標速度を表す指令速度ω_refを出力する。更に、モータ制御部内部に速度制御器502を設け、前記速度制御器502が回転速度ωと指令速度ω_refとの偏差が小さくなるように、q軸電流指令値iq_ref及びd軸電流指令値id_refを生成して出力する構成とする。以上のような速度フィードバック制御を行うことによって、モータ509の駆動を制御する構成であっても良い。
[モータ駆動回路]
以上のように、モータの駆動制御においては、巻線に流れる駆動電流の電流値を検出し、検出した電流値に基づいて巻線に供給する駆動電流を制御する。即ち、モータの駆動制御においては、巻線に流れる駆動電流の電流値を検出する構成、及び、駆動電流を巻線に供給する構成が必要となる。
以下に、巻線に流れる駆動電流の電流値を検出する方法、及び、駆動電流を巻線に供給する方法について説明する。
図1は、モータの巻線に駆動電流を供給するモータ駆動回路100の構成の例を示す図である。図1に示すように、モータ駆動回路100には、スイッチング素子としてのFET Q1〜Q4及びモータの巻線等が設けられている。具体的には、FET Q1の一端及びFET Q2の一端が電源1に接続されている。また、FETQ1の他端にFET Q3の一端が直列に接続され、FETQ2の他端にFET Q4の一端が直列に接続されている。更に、巻線は、一端がFET Q1とFET Q3とを繋ぐ導線に接続され、他端がFET Q2とFET Q4とを繋ぐ導線に接続されている。
FET Q1及びQ4はPWM信号であるPWM+によって駆動され、FET Q2及びQ3はPWM信号であるPWM−によって駆動される。なお、PWM+とPWM−は互いに逆位相の関係にある。即ち、PWM+が‘H(ハイレベル)’である場合は、PWM−は‘L(ローレベル)’である。また、PWM−が‘H’である場合は、PWM+は‘L’である。なお、PWM信号が‘H’である場合はFETの動作はオン状態となり、PWM信号が‘L’である場合はFETの動作はオフ状態となる。
図2は、PWM+、PWM−及び巻線L1に流れる駆動電流の電流値Iの関係を示すタイムチャートである。図2において、期間T1は、電流値Iが正、即ち、図3に示す矢印の方向に駆動電流が流れる期間である。また、期間T2は、電流値Iが負、即ち、図3に示す矢印と逆方向に駆動電流が流れる期間である。期間T1において、PWM+が‘H(ハイレベル)’である場合は、図3(a)に示す実線のように駆動電流が流れる。具体的には、電源1、FET Q1、巻線L1、FET Q4、GNDの順に駆動電流が流れる。その後、PWM+が‘L(ローレベル)’になると、巻線L1には、電流の変化を阻止する方向に誘導起電力が生じる。この結果、図3(a)に示す破線のように駆動電流が流れる。具体的には、GND、FET Q3、巻線L1、FET Q2、電源1の順に駆動電流が流れる。また、期間T2において、PWM+が‘L’である場合は、図3(b)に示す実線のように駆動電流が流れる。具体的には、電源1、FET Q2、巻線L1、FET Q3、GNDの順に駆動電流が流れる。その後、PWM+が‘H’になると、巻線L1には、電流の変化を阻止する方向に誘導起電力が生じる。この結果、図3(b)に示す破線のように駆動電流が流れる。具体的には、GND、FET Q4、巻線L1、FET Q1、電源1の順に駆動電流が流れる。
電流値Iを検出する検出場所としては、図1に示すA点、B点、C点がある。なお、モータ駆動回路100と電源1とを繋ぐ導線上の点をA点とする。また、モータ駆動回路100とグラウンドとを繋ぐ導線上の点をC点とする。A点、B点において電流検出を行う場合は、24Vという高電圧の入力が可能な電流検出器が必要となるため、コストが高くなる。一方、C点において電流検出を行う場合は、安価な部品で電流検出を行うことができる。したがって、本実施形態においては、図1に示すC点とグラウンドとの間に電流を検出する際に用いられる抵抗器を設ける。しかしながら、前述したように、期間T1において、PWM+が‘H’である場合は、電源1、FET Q1、巻線L1、FET Q4、GNDの順に駆動電流が流れる。また、期間T1において、PWM+が‘L’である場合は、GND、FET Q3、巻線L1、FET Q2、電源1の順に駆動電流が流れる。即ち、期間T1において、駆動電流が電源1側からGNDへ向かう方向に流れる場合と、駆動電流がGNDから電源1側へ向かう方向に流れる場合とがある。なお、期間T2についても同様である。したがって、C点とグラウンドとの間に抵抗器を設けて、該抵抗器の両端の電圧Vsnsに基づいて電流値Iを検出すると、電流値Iが正であるか負であるかを正確に判定できない。即ち、駆動電流が流れる方向を正確に判定できない。
このような課題に対しては、例えば、検出された電流値I、又は、電流値Iに対応する電圧Vsnsの極性を切り替える構成が考えられる。具体的には、PWM+が‘H’である期間においては、電流値I、又は、電流値Iに対応する電圧Vsnsの極性を切り替えず、PWM+が‘L’である期間においては、電流値I、又は、電流値Iに対応する電圧Vsnsの極性を切り替える構成が考えられる。
しかし、前述のような、極性を切り替える構成においては、PWM+の‘H’と‘L’とを切り替える時間間隔が短いことによって、スイッチング素子がPWM+の‘H’と‘L’との切り替えに応答出来ない場合が考えられる。この場合、極性を切り替える必要が無いにもかかわらず極性を切り替えてしまい、巻線に流れる電流の方向を誤って判定してしまう可能性がある。
前述のような場合、PWM+が‘H’である期間(ハイ期間)と‘L’である期間(ロー期間)のうち、期間が長い方における電流値を検出することが考えられる。即ち、デューティ比(PWM+の1周期に対するハイ期間の割合)が50%以上の場合はハイ期間の電流値を検出し、デューティ比が50%未満の場合はロー期間の電流値を検出することが考えられる。なお、電流値の検出は、ハイ期間又はロー期間の中央で行われるものとする。
図4は、PWM+の波形と、モータに流れる駆動電流の波形との関係を示す図である。図4に示すように、デューティ比が50%未満の場合はロー期間の電流値を検出し、デューティ比が50%以上の場合はハイ期間の電流値を検出する。この結果、巻線に流れる駆動電流の過渡応答特性に起因して検出結果に差異が生じる。具体的には、ハイ期間に検出された電流値とロー期間に検出された電流値とが異なってしまう。したがって、ハイ期間とロー期間のうち、期間が長い方における電流を検出する構成を用いると、デューティ比が50%未満の値から50%以上の値に変化する際、又は、デューティ比が50%以上の値から50%未満の値に変化する際に、検出した電流波形が歪んでしまう。具体的には、検出した電流波形に段差が生じてしまう。
図5は、検出された電流波形の概略図である。図5に示すように、電流波形に歪みが生じてしまうと、巻線に供給する駆動電流を適切に制御することができなくなってしまう。その結果、モータの制御が不安定になってしまう。そのため、電流波形に生じる歪みに対する良い構成が求められている。
[モータ駆動部]
次に、本実施形態におけるモータ駆動部の構成及び動作について説明する。
図11は、本実施形態におけるモータ駆動部158の構成の例を示す図である。図11に示すように、本実施形態におけるモータ駆動部158には、モータ駆動回路100、モータ駆動回路100に設けられたFETのオン動作/オフ動作を制御するPWM信号を生成して出力するPWM生成器203等が設けられている。なお、PWMインバータ506は、PWM生成器203、モータ駆動回路100等によって構成されている。モータ駆動回路100は、電源1とグラウンド(GND)との間に設けられている。また、A相の巻線L1に流れる駆動電流を検出する際に用いられる抵抗器110は、モータ駆動回路100とGNDとの間に設けられている。即ち、FET Q3の他端とFETQ4の他端とに抵抗器110が接続され、抵抗器110は接地されている。なお、モータ駆動回路はA相及びB相それぞれに設けられている。
以下、モータ駆動部158がA相の巻線に駆動電流を供給する方法、及び、モータ駆動部158がA相の巻線に流れる駆動電流の電流値を検出する方法について説明する。なお、B相については、A相の場合と同様であるため説明を省略する。
まず、モータ駆動部158がA相の巻線に駆動電流を供給する方法について説明する。
図12は、本実施形態におけるPWM生成器203がPWM信号を生成する構成を説明する図である。図12に示すように、本実施形態におけるPWM生成器203には、変調波と搬送波とを比較する比較器203aが設けられている。PWM生成器203は、比較器203aを用いて変調波と搬送波とを比較することによってPWM信号を生成している。なお、本実施形態においては、PWM生成器203が所定の周波数の三角波搬送波を生成しているものとする。また、該三角波搬送波の値が極小値となるタイミングから次に極小値となるタイミングまでの期間を一周期とした場合に、該三角波搬送波の波形は、1周期において該三角波搬送波の値が極大値となるタイミングを基準として線対称となるような波形とする。更に、本実施形態においては、前記所定の周波数は40kHzであって、三角波搬送波の周波数とPWM+及びPWM−の周波数とは同じ周波数であるとする。
図13は、本実施形態におけるPWM生成器203がPWM信号を生成する方法を説明する図である。以下に、図11乃至図13を用いて、PWM生成器203がPWM信号を生成する方法を説明する。
まず、PWM生成器203は、モータ制御部157から出力された駆動電圧Vαと三角波搬送波とを比較し、比較結果に基づいてPWM+のデューティ比を決定する。具体的には、PWM生成器203は比較器203aを用いて変調波としての駆動電圧信号と三角波搬送波とを比較し、駆動電圧信号が三角波搬送波よりも大きい期間(ハイ期間)を決定する。そして、三角波搬送波の1周期(PWM+の1周期)に対するハイ期間の割合を算出することによってPWM+のデューティ比を決定する。PWM生成器203は、決定したデューティ比を検出電流制御器205に出力する。
更に、PWM生成器203は、図13に示すように、決定したデューティ比に基づいてPWM+及びPWM−を生成する。PWM生成器203は、生成したPWM+をFET Q1及びQ4に出力する。また、PWM生成器203は、生成したPWM+の位相を反転させた信号をPWM−としてFET Q2及びQ3に出力する。前述したように、FET Q1乃至Q4は、PWM+とPWM−によって、オン動作/オフ動作が制御される。この結果、A相の巻線L1に供給する駆動電流の大きさ及び向きを制御することができる。
次に、図11及び図14を用いて、モータ駆動部158が巻線に流れる駆動電流の電流値を検出する方法について説明する。図14は、検出電流制御器205の構成の例を示す図である。図14に示すように、検出電流制御器205には、A/D変換器510から電流値Isnsのデジタル値を取得する電流値取得器205c、電流値Isnsの極性を制御する極性制御器205a、電流値Isnsを補正する電流値補正器205b等が設けられている。なお、本実施形態においては、PWM生成器203から電流値取得器205cに搬送波の周波数及び位相等の情報が入力されているものとする。
電流検出器507は、抵抗器110の両端の電圧Vsnsの信号に基づいて電流値Isnsを検出してA/D変換器510に出力する。A/D変換器510は、電流検出器507から出力された電流値Isnsをアナログ値からデジタル値へと変換する。
電流値取得器205cは、PWM生成器203から出力される三角波搬送波の周波数及び位相の情報とPWM生成器203から出力されるデューティ比とに基づいて、A/D変換器510から電流値Isnsのデジタル値を取得する。具体的には、電流値取得器205cは、デューティ比が50%未満の場合はPWM生成器203によって生成されたPWM+が立ち下がった(‘H’から‘L’に切り替わった)後に三角波搬送波が最初に極値となるタイミングで電流値Isnsを取得する。この結果、ロー期間において電流値Isnsを取得することができる。また、電流値取得器205cは、デューティ比が50%以上の場合はPWM生成器203によって生成されたPWM+が立ち上がった(‘L’から‘H’に切り替わった)後に三角搬送波が最初に極値となるタイミングで電流値Isnsを取得する。この結果、ハイ期間において電流値Isnsを取得することができる。また、三角波搬送波が極値となるタイミングで電流値を取得することによって、ハイ期間又はロー期間の中央のタイミングで電流値の取得が行われる。
なお、電流検出の方法は、前述した方法に限定されるものではない。例えば、電流値取得器205cは、三角波搬送波の周波数及び位相の情報に基づいて、ロー期間の中央のタイミングとハイ期間の中央のタイミングとの両方のタイミングで電流値を取得する。更に、電流値取得器205cは、デューティ比が50%未満の場合はロー期間の電流値Isnsを採用し、デューティ比が50%以上の場合はハイ期間の電流値Isnsを採用する、という構成であっても良い。
また、本実施形態においては、デューティ比が50%を境に電流値を取得する期間をロー期間とハイ期間とで切り替えたが、これに限定されるものではない。例えば、デューティ比が70%を境に電流値を取得する期間をロー期間とハイ期間とで切り替える構成であっても良い。
極性制御器205aには、電流値取得器205cが取得した電流値Isns[n]とPWM生成器203から出力されたデューティ比とが入力される。極性制御器205aは、入力された電流値Isns[n]がハイ期間に取得された電流値である場合、即ち、デューティ比が50%以上の場合は、該電流値Isns[n]の極性を反転させずに電流値補正器205bに出力する。また、極性制御器205aは、入力された電流値Isns[n]がロー期間に取得された電流値である場合、即ち、デューティ比が50%未満の場合は、該電流値Isns[n]の極性を反転させて電流値補正器205bに出力する。なお、nは正の整数であって、Isns[n]はn回目に検出された電流値を示す。また、本実施形態においては、極性制御器205aは電流値の極性を制御する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、極性制御器205aに電圧値Vsns[n]が入力され、該電圧値Vsns[n]の極性を制御し、極性が制御された電圧Vsns[n]に対応する電流値Isns[n]を電流値補正器205bに出力する等の構成であっても良い。
電流値補正器205bには、極性制御器205aから出力された電流値Isns[n]とPWM生成器203から出力されたデューティ比とが入力される。電流値補正器205bの内部には、入力されたデューティ比と電流値Isns[n]とを取得することによって記憶するメモリが設けられている。
電流値補正器205bは、メモリに記憶されているデューティ比と該デューティ比が記憶された後の最初に取得したデューティ比とを比較し、比較結果に基づいて電流値Isns[n]の補正を行う。具体的には、メモリに記憶されているデューティ比が50%未満の値であって、該デューティ比が記憶された後の最初に取得したデューティ比が50%以上の値である場合は、電流値補正器205bは電流値Isns[n]の補正を行う。また、メモリに記憶されているデューティ比が50%以上の値であって、該デューティ比が記憶された後の最初に取得したデューティ比が50%未満の値である場合も、電流値補正器205bは電流値Isns[n]の補正を行う。また、デューティ比が50%未満の範囲において変化した場合、又は、デューティ比が50%以上の範囲において変化した場合は、電流値補正器205bは電流値Isns[n]の補正を行わない。なお、本実施形態においては、電流値補正器205bは、電流値補正器205bが適用された電流値をモータ制御部157に出力した後に、前記記憶手段に記憶されているデューティ比及び電流値を、取得したデューティ比及び電流値に更新する構成とする。
以下に、電流値補正器205bが極性制御器205aから出力された電流値を補正する方法について説明する。
電流値補正器205bは、メモリに記憶されている電流値Isns[n−1]と電流値極性制御器205aから取得した電流値Isns[n]との平均値を演算する。電流値補正器205bは、前記平均値を検出電流値iαとしてモータ制御部157に出力する。即ち、電流値Isns[n]を前記平均値に置き換えてモータ制御部157に出力する。この結果、デューティ比が50%未満の値から50%以上の値へと変化する場合に、デューティ比が変化する前の最後に検出された電流値とデューティ比が変化した後の最初に検出された電流値との差を低減することができる。また、デューティ比が50%以上の値から50%未満の値へと変化する場合に、デューティ比が変化する前の最後に検出された電流値とデューティ比が変化した後の最初に検出された電流値との差を低減することができる。即ち、検出した電流波形に生じる段差を低減することができる。また、検出した電流波形に生じる段差を低減することによって、モータの制御が不安定になることを抑制することができる。
なお、電流値Isns[n]の補正を行わない場合は、電流値補正器205bは、極性制御器205aから取得した電流値Isns[n]を検出電流値iαとしてモータ制御部157に出力する。
その後、モータ制御部157は、前述した方法によってモータ509を制御する。
なお、本実施形態においては、電流値Isns[n]の代わりに前記平均値を検出電流値iαとしてモータ制御部157に出力したが、この限りではない。例えば、電流値Isns[n−1]の代わりに前記平均値を検出電流値iαとしてモータ制御部157に出力する構成であっても良いし、電流値Isns[n−1]と電流値Isns[n]とを前記平均値に置き換える構成であっても良い。
図15は、本実施形態におけるモータ駆動部158を用いて巻線に流れる駆動電流を検出する方法を示すフローチャートである。以下、図15を用いて、本実施形態における電流検出方法について説明する。このフローチャートの処理は、CPU151aからの指示を受けたモータ制御装置600によって実行される。
まず、CPU151aが、モータ制御装置600にenable信号‘H’を出力することにより、モータ制御装置600はモータ509の駆動制御を開始する。即ち、モータ制御部157及びモータ駆動部158の稼働が開始する。
その後、S101において、CPU151aがモータ制御装置600にenable信号‘L’を出力した場合は、モータ制御装置600はモータ509の駆動を終了する。即ち、モータ制御部157及びモータ駆動部158の稼働が終了する。
また、S101において、CPU151aがモータ制御装置600にenable信号‘H’を出力した場合は、モータ制御装置600は処理をS102に進める。
S102において、PWM+のデューティ比が50%以上である場合は、S103において、電流値取得器205cは、ハイ期間に電流値Isns[n]を取得する。その後、モータ制御装置600は処理をS106に進める。
また、S102において、PWM+のデューティ比が50%未満である場合は、S104において、電流値取得器205cは、ロー期間に電流値Isns[n]を取得する。その後、S105において、極性制御器205aは電流値Isns[n]の極性を反転させて、モータ制御装置600は処理をS106に進める。
S106において、デューティ比が50%未満の値から50%以上の値へと変化した場合、又は、デューティ比が50%以上の値から50%未満の値へと変化した場合は、モータ駆動部158は処理をS107に進める。S107において、電流値補正器205bは、メモリに記憶されている電流値Isns[n−1]と極性制御器205aから取得した電流値Isns[n]との平均値を演算する。その後、S108において、電流値補正器205bは、電流値Isns[n]を前記平均値に置き換えて、検出電流値iαとしてモータ制御部157に出力し、処理は再びS101に戻る。
また、S106において、デューティ比が50%未満の範囲において変化した場合、又は、デューティ比が50%以上の範囲において変化した場合は、モータ制御装置600は処理をS108に進める。S108において、電流値補正器205は、極性制御器204から取得した電流値Isns[n]を検出電流値iαとしてモータ制御部157に出力し、処理は再びS101に戻る。
以降、CPU151aがモータ制御装置600にenable信号‘L’を出力するまで、モータ制御装置600は前述した電流検出を繰り返し行う。
以上のように、デューティ比が50%未満の値から50%以上の値へ、又は、50%以上の値から50%未満の値へと変化した場合は、電流値Isns[n−1]と電流値Isns[n]との平均値を演算し、電流値Isns[n]を前記平均値に置き換える。この結果、デューティ比が50%未満の値から50%以上の値へと変化する場合に、デューティ比が変化する前の最後に検出された電流値Isns[n−1]とデューティ比が変化した後の最初に検出された電流値Isns[n]との差を低減することができる。また、デューティ比が50%以上の値から50%未満の値へと変化する場合に、デューティ比が変化する前の最後に検出された電流値Isns[n−1]とデューティ比が変化した後の最初に検出された電流値Isns[n]との差を低減することができる。即ち、検出した電流波形に生じる段差を低減することができる。また、段差が低減された電流波形に基づいて回転子の位相を推定し、該位相をフィードバックしてベクトル制御を行うことによって、モータの制御が不安定になることを抑制することができる。
なお、本実施形態においては、図1に示すモータ駆動回路のC点とグラウンドとの間に抵抗器を設けた場合における電流検出方法について説明したが、この限りではない。例えば、図1に示すモータ駆動回路のA点と電源1との間に抵抗器を設けた場合においても、本実施形態は適用できる。
また、本実施形態においては、モータを制御する方法としてベクトル制御の説明を行ったが、この限りではなく、検出電流をフィードバックしてモータを制御する構成において、本実施形態は適用できる。
更に、本実施形態における電流波形に生じる段差は、ローパスフィルタ等のノイズを低減するフィルタを用いても低減することができない。したがって、本実施形態において説明した電流値の補正は、前記段差を低減するために有効である。
1 電源
151a CPU
Q1、Q2、Q3、Q4 FET
100 モータ駆動回路
110 抵抗器
203 PWM生成器
205 検出電流制御器
507、508 電流検出器
509 ステッピングモータ

Claims (20)

  1. モータの巻線に駆動電流を供給する電源と、
    複数のスイッチング素子及び前記巻線を有するブリッジ回路で構成され、前記電源とグラウンドとの間に設けられたモータ駆動回路と、
    前記電源とモータ駆動回路との間、又は、前記モータ駆動回路と前記グラウンドとの間に設けられた抵抗器と、
    前記抵抗器の両端の電圧に基づいて、前記巻線に供給された駆動電流の電流値を検出する電流検出手段と、
    前記複数のスイッチング素子のオン動作、オフ動作を制御するPWM信号を生成するPWM手段と、
    前記PWM信号の周期に対する前記PWM信号が第1レベルである第1期間の割合を表すデューティ比によって決まるタイミングで前記電流検出手段によって検出された電流値を取得する検出電流制御手段と、
    を有し、
    前記検出電流制御手段は、前記デューティ比が所定値より大きい場合は前記第1期間に前記電流値を取得し、前記デューティ比が前記所定値より小さい場合は前記PWM信号が第2レベルである第2期間に前記電流値を取得し、
    更に、前記検出電流制御手段は、前記電流値を取得する期間が第1期間から第2期間へと切り替わった場合、又は、前記電流値を取得する期間が第2期間から第1期間へと切り替わった場合は、前記電流値を取得する期間が切り替わる前の最後に取得した電流値と前記電流値を取得する期間が切り替わった後の最初に取得した電流値との平均値に基づいて、前記電流値を取得する期間が切り替わった後の最初に取得した電流値を補正することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記ブリッジ回路は、
    第1のスイッチング素子の一端及び第2のスイッチング素子の一端が前記電源に接続されており、
    前記第1のスイッチング素子の他端に第3のスイッチング素子の一端が直列に接続されており、
    前記第2のスイッチング素子の他端に第4のスイッチング素子の一端が直列に接続されており、
    前記第3のスイッチング素子の他端と前記第4のスイッチング素子の他端とに前記抵抗器が接続されており、
    前記抵抗器は接地されており、
    前記巻線は、一端が前記第1のスイッチング素子と第3のスイッチング素子とを繋ぐ導線に接続され、他端が前記第2のスイッチング素子と第4のスイッチング素子とを繋ぐ導線に接続された回路であることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記検出電流制御手段は、前記デューティ比によって決まるタイミングで前記電流検出手段によって検出された電流値を取得する電流値取得手段を有し、
    前記電流値取得手段は、前記第1期間に電流値を取得する場合は前記第1期間の中央のタイミングで電流値を取得して、前記第2期間に電流値を取得する場合は前記第2期間の中央のタイミングで前記電流値を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記モータ制御装置は、前記モータ駆動回路を駆動する駆動電圧を生成するモータ制御手段を有し、
    前記PWM手段は、前記モータ制御手段によって生成された駆動電圧信号と搬送波としての三角波との比較結果に基づいて前記デューティ比を決定し、
    更に、前記PWM手段は、前記デューティ比に基づいて前記PWM信号を生成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  5. 前記電流値取得手段は、前記デューティ比が前記所定値以上の場合は、前記PWM信号が立ち上がった後に前記三角波が最初に極値となるタイミングで前記電流値を取得し、前記デューティ比が前記所定値未満の場合は、前記PWM信号が立ち下がった後に前記三角波が最初に極値となるタイミングで前記電流値を取得することを特徴とする請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. 前記検出電流制御手段は、前記電流値取得手段によって取得された電流値の極性を、前記デューティ比に基づいて制御する極性制御手段を有し、
    前記極性制御手段は、前記デューティ比が前記所定値以上の場合は前記電流値の極性を反転させず、前記デューティ比が前記所定値未満の場合は前記電流値の極性を反転させることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  7. 前記検出電流制御手段は、前記極性制御手段が適用された電流値を補正する電流値補正手段を有し、
    前記電流値補正手段は、前記デューティ比と該デューティ比において取得された電流値とを取得することによって記憶する記憶手段を有し、
    更に、前記電流値補正手段は、前記記憶手段に記憶されているデューティ比が前記所定値未満の値であって、該デューティ比が記憶された後の最初に取得したデューティ比が前記所定値以上の値であった場合、又は、前記記憶手段に記憶されているデューティ比が前記所定値以上の値であって、該デューティ比が記憶された後の最初に取得したデューティ比が前記所定値未満の値であった場合は、前記記憶手段に記憶されている電流値と該電流値が記憶された後の最初に取得した電流値との平均値を演算し、前記平均値に基づいて、前記取得した電流値を補正することを特徴とする請求項6に記載のモータ制御装置。
  8. 前記電流値補正手段は、前記デューティ比が前記所定値未満の範囲において変化した場合、又は、前記デューティ比が前記所定値以上の範囲において変化した場合は、取得した電流値を補正しないことを特徴とする請求項7に記載のモータ制御装置。
  9. 前記モータ制御手段は、
    前記電流値補正手段が適用された電流値に基づいて、前記モータの回転子の回転によって前記第1相の巻線及び第2相の巻線に誘起される誘起電圧を決定する誘起電圧決定手段と、
    前記誘起電圧決定手段によって推定された前記第1相の誘起電圧の値と前記第2相の誘起電圧の値とに基づいて前記モータの回転子の回転位相を推定する位相推定手段と、
    前記回転子の目標位相を表す指令位相と前記回転位相との偏差が小さくなるように、前記巻線に供給するべき駆動電流の電流値を生成する位相制御手段と、
    前記位相推定手段によって推定された回転位相に基づいて、前記電流値補正手段が適用された静止座標系の電流値を前記回転座標系の電流値へと座標変換する座標変換手段と、
    前記位相制御手段から出力された電流値と前記座標変換手段によって座標変換された電流値との偏差が小さくなるように前記回転座標系の駆動電圧を生成する電圧生成手段と、
    前記電圧生成手段によって生成された前記回転座標系の駆動電圧を前記静止座標系の駆動電圧に座標逆変換する座標逆変換手段と、
    を有し、
    前記モータ駆動回路は、前記座標逆変換手段によって座標逆変換された駆動電圧によって駆動されることを特徴とする請求項7又は8に記載のモータ制御装置。
  10. 前記電流値補正手段は、前記電流値補正手段が適用された電流値を前記モータ制御手段に出力した後に、前記記憶手段に記憶されているデューティ比及び電流値を、取得したデューティ比及び電流値に更新することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  11. 前記PWM手段は、前記第1のスイッチング素子と第4のスイッチング素子とのオン動作、オフ動作を制御するPWM信号である第1の信号と、前記第2のスイッチング素子と第3のスイッチング素子とのオン動作、オフ動作を制御するPWM信号である第2の信号とを生成し、
    前記第1の信号が第1レベルである場合は、前記第2の信号は第2レベルであって、前記第1の信号が第2レベルである場合は、前記第2の信号は第1レベルであることを特徴とする請求項2乃至10のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  12. 前記第1期間は前記第1の信号が第1レベルである期間であって、前記第2期間は前記第1の信号が第2レベルである期間であることを特徴とする請求項11に記載のモータ制御装置。
  13. 前記電流値取得手段は、前記第1の信号の1周期に対する前記第1期間の割合を表すデューティ比によって決まるタイミングで前記電流検出手段によって検出された電流値を取得することを特徴とする請求項12に記載のモータ制御装置。
  14. 前記第1のスイッチング素子と第4のスイッチング素子は、前記第1の信号が第1レベルである場合は動作がオン状態となり、前記第1の信号が第2レベルである場合は動作がオフ状態となることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  15. 前記第2のスイッチング素子と第3のスイッチング素子は、前記第2の信号が第1レベルである場合は動作がオン状態となり、前記第2の信号が第2レベルである場合は動作がオフ状態となることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  16. 前記所定値は、50%であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  17. 前記モータ制御装置は、
    前記モータの第1相の巻線が設けられた第1のモータ駆動回路と、
    前記モータの第2相の巻線が設けられた第2のモータ駆動回路と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  18. 前記巻線に供給される駆動電流は、過渡応答特性を有することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  19. 記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
    負荷を駆動するモータと、
    請求項1乃至18のいずれか一項に記載のモータ制御装置と、
    を有し、
    前記モータ制御装置は、前記負荷を駆動するモータの駆動を制御することを特徴とする画像形成装置。
  20. 前記負荷は、前記記録媒体を搬送する搬送ローラであることを特徴とする請求項19に記載の画像形成装置。
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