JP2018031914A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 密着性が良好で弾性回復率が大きく、さらに一回の露光でフォトスペーサとカラーフィルタ保護膜を形成できる感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。【解決手段】ラジカル重合性基を有し数平均分子量が1,000〜100,000の親水性樹脂(A)と、数平均分子量が1,000未満の多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、250〜500nmにモル吸光係数が1,000L/モル・cm以上の少なくとも1個の吸収ピークを有し、かつそれらの最大のモル吸光係数のピークが290〜350nmの範囲に存在する化合物(D)とを含有する感光性樹脂組成物(E)であって、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、化合物(D)の含有量が7〜15重量%であることを特徴とする感光性樹脂組成物を用いる。【選択図】 なし
Description
本発明は光照射を含む工程により硬化する感光性樹脂組成物に関する。詳しくは、カラーフィルタの製造時や、フォトスペーサやカラーフィルタ用保護膜などの製膜時に、1回の光照射でフォトスペーサとなる柱状物とカラーフィルタ保護膜を同時に形成できる感光性樹脂組成物に関する。
近年、液晶表示装置が脚光を浴びており、その製造プロセスにおいて感光性樹脂が多用されている。
例えば、カラーフィルタ上の画素に相当する部分には、着色顔料を分散させた感光性樹脂が用いられており、ブラックマトリックスにも感光性樹脂が用いられている。また、画素の保護と画素上の凹凸平坦化のために、カラーフィルタを保護するオーバーコート層 として感光性樹脂の塗膜が用いられている。さらにオーバーコート膜の上に、2枚の基板間に間隔を設けるための柱状のフォトスペーサを感光性樹脂により形成している。
例えば、カラーフィルタ上の画素に相当する部分には、着色顔料を分散させた感光性樹脂が用いられており、ブラックマトリックスにも感光性樹脂が用いられている。また、画素の保護と画素上の凹凸平坦化のために、カラーフィルタを保護するオーバーコート層 として感光性樹脂の塗膜が用いられている。さらにオーバーコート膜の上に、2枚の基板間に間隔を設けるための柱状のフォトスペーサを感光性樹脂により形成している。
近年、設置型の広告媒体として需要が増加しているデジタルサイネージ(電子看板)にも液晶表示パネルが用いられる。需要の増加に伴い、パネルの大量生産が必要になるため、パネル製造コストの低下が強く望まれている。
従来は、オーバーコート層とフォトスペーサの柱状物にはそれぞれ別々の感光性樹脂が使用されており、各層の形成もそれぞれ別の工程で行っていた。そのため2回分の光照射と層形成コストがかかるので、液晶パネル製造コストの増大につながっていた。
そこで、オーバーコート層とフォトスペーサの柱状物を同一の樹脂を用いて一回だけの塗工と光照射で形成することができれば大幅なコストダウンにつながる。
そこで、オーバーコート層とフォトスペーサの柱状物を同一の樹脂を用いて一回だけの塗工と光照射で形成することができれば大幅なコストダウンにつながる。
オーバーコート層とフォトスペーサの柱状物では通常はパターンの高さが異なる。
しかし、一度の露光では同じ高さのパターンしか形成できないため、高さの異なるパターンを形成する際は工程を二回に分ける必要がある。
高さの異なるパターンを形成する方法として、部分的に光の強度を変えて弱い光で低いパターンを形成し、強い光で高いパターンを形成する方法が知られている(特許文献1参照)。
しかし、この方法では高さ差が最大で2μm程度しか形成できない。これに対して、オーバーコートとフォトスペーサを同時に形成するためには2.5μm以上の高さ差が必要になる。
従って、1回の光照射による硬化でフォトスペーサとなる柱状物とカラーフィルタ保護膜を同時に形成することに適した感光性樹脂組成物が要望されている。
しかし、一度の露光では同じ高さのパターンしか形成できないため、高さの異なるパターンを形成する際は工程を二回に分ける必要がある。
高さの異なるパターンを形成する方法として、部分的に光の強度を変えて弱い光で低いパターンを形成し、強い光で高いパターンを形成する方法が知られている(特許文献1参照)。
しかし、この方法では高さ差が最大で2μm程度しか形成できない。これに対して、オーバーコートとフォトスペーサを同時に形成するためには2.5μm以上の高さ差が必要になる。
従って、1回の光照射による硬化でフォトスペーサとなる柱状物とカラーフィルタ保護膜を同時に形成することに適した感光性樹脂組成物が要望されている。
本発明の感光性樹脂は、光の照射強度によって高さが大きく変化し、かつ弾性回復率が大きく、さらに基材との密着性が良好な感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、250〜500nmにモル吸光係数が1,000L/モル・cm以上の少なくとも1個の吸収ピークを有し、かつそれらの最大のモル吸光係数のピークが 290〜350nmの範囲に存在する化合物(D)とを含有する感光性樹脂組成物(E)であって、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、化合物(D)の含有量が7〜15重量%であることを特徴とする感光性樹脂組成物;この光性樹脂組成物の硬化物を用いたカラーフィルター用保護膜またはフォトスペーサー;並びにこの光性樹脂組成物を硬化させてなるフォトスペーサ形状を有するカラーフィルタ用保護膜である。
すなわち、本発明は、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、250〜500nmにモル吸光係数が1,000L/モル・cm以上の少なくとも1個の吸収ピークを有し、かつそれらの最大のモル吸光係数のピークが 290〜350nmの範囲に存在する化合物(D)とを含有する感光性樹脂組成物(E)であって、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、化合物(D)の含有量が7〜15重量%であることを特徴とする感光性樹脂組成物;この光性樹脂組成物の硬化物を用いたカラーフィルター用保護膜またはフォトスペーサー;並びにこの光性樹脂組成物を硬化させてなるフォトスペーサ形状を有するカラーフィルタ用保護膜である。
本発明の感光性樹脂は光の照射強度によって高さが大きく変化し、かつ弾性回復率が大きく、さらに基材との密着性が良好なため、一回の露光でフォトスペーサ、カラーフィルタ用保護膜を形成できるという効果を奏する。
本発明の感光性樹脂組成物(E)は、ラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)と、多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、290〜350nmに吸収スペクトルの極大波長を持つ化合物(D)とを含有し、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、化合物(D)の含有量が7〜15重量%である。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレートまたはメタクリレート」を、「(メタ)アクリル酸」とは「アクリル酸またはメタクリル酸」を、「(メタ)アクリル樹脂」とは「アクリル樹脂またはメタクリル樹脂」を、「(メタ)アクリロイル基」とは「アクリロイル基またはメタクリロイル基」を、「(メタ)アクリロイロキシ基」とは「アクリロイロキシ基またはメタクリロイロキシ基」を意味する。
本発明のアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物は、アルカリ性水溶液(例えば水酸化カリウム水溶液、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液等)により未露光部を除去するというアルカリ現像工程によってパターンを形成するようなタッチパネル部材、カラーフィルタ部材等に好適に使用される。
以下において、本発明の感光性樹脂組成物の必須構成成分である(A)〜(D)について順に説明する。
本発明における第1の必須成分であるラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)における親水性の指標はHLBにより規定され、一般にこの数値が大きいほど親水性が高いことを示す。
本発明の親水性樹脂(A)のHLB値は、好ましくは4〜19、さらに好ましくは5〜19、特に好ましくは6〜19である。4以上であればフォトスペーサの現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
本発明の親水性樹脂(A)のHLB値は、好ましくは4〜19、さらに好ましくは5〜19、特に好ましくは6〜19である。4以上であればフォトスペーサの現像を行う際に、現像性がさらに良好であり、19以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
ここでの「HLB」とは、親水性と親油性のバランスを示す指標であって、例えば「界面活性剤入門」〔2007年三洋化成工業株式会社発行、藤本武彦著〕212頁に記載されている小田法による計算値として知られているものであり、グリフィン法による計算値ではない。
HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB=10×無機性/有機性
HLBを導き出すための有機性の値及び無機性の値については前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB=10×無機性/有機性
HLBを導き出すための有機性の値及び無機性の値については前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
また、親水性樹脂(A)の溶解度パラメーター(以下、SP値という。)[(単位は(cal/cm3)1/2]は、好ましくは7〜14、さらに好ましくは8〜13、特に好ましくは9〜13である。7以上であるとさらに現像性が良好に発揮でき、14以下であれば硬化物の耐水性がさらに良好である。
なお、本発明におけるSP値は、Fedorsらが提案した下記の文献に記載の方法によって計算されるものである。
「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE,February,1974,Vol.14,No.2,Robert F. Fedors(147〜154頁)」
「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE,February,1974,Vol.14,No.2,Robert F. Fedors(147〜154頁)」
本発明の親水性樹脂(A)は、分子内にラジカル重合性基を有するが、そのラジカル重合性基としては、光硬化性の観点から、(メタ)アクリロイル基、ビニル基およびアリル基が好ましく、より好ましくは(メタ)アクリロイル基である。
本発明のラジカル重合性基を有する親水性樹脂(A)としては、例えば親水性エポキシ樹脂(A1)、親水性アクリル樹脂(A2)などが挙げられる。
親水性エポキシ樹脂(A1)としては、市販品のエポキシ樹脂にラジカル重合性基を有する化合物を反応させ、さらにカルボキシル基などの親水性の官能基を有する化合物を反応することによって合成することができる。
例えば、分子中にエポキシ基を有するノボラック型のエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、さらにフタル酸や無水フタル酸などの多価カルボン酸や多価カルボン酸無水物を反応させて製造する方法が挙げられる。
親水性エポキシ樹脂(A1)としては、市販品のエポキシ樹脂にラジカル重合性基を有する化合物を反応させ、さらにカルボキシル基などの親水性の官能基を有する化合物を反応することによって合成することができる。
例えば、分子中にエポキシ基を有するノボラック型のエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、さらにフタル酸や無水フタル酸などの多価カルボン酸や多価カルボン酸無水物を反応させて製造する方法が挙げられる。
また、親水性アクリル樹脂(A2)は既存の方法により(メタ)アクリル酸誘導体を重合させ、さらにラジカル重合性基を有する化合物を反応することで得ることができる。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)の製造方法としてはラジカル重合が好ましく、溶液重合法が分子量を調節しやすいため好ましい。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)を製造するために使用するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸(a21)、(メタ)アクリル酸エステル(a22)があげられる。
(メタ)アクリル酸エステル(a22)としては(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル酸メチルである。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)を構成するモノマーとしては、感光性樹脂組成物の弾性回復特性の観点から、芳香環含有ビニル化合物(a23)を、(a21)、(a22)と併用してもよい。このような(a23)としてはスチレンが挙げられる。
親水性(メタ)アクリル樹脂(A2)は、さらにフォトスペーサの弾性回復特性を向上させる目的で必要により(メタ)アクリロイル基を側鎖または末端に導入させることが好ましい。
側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入する方法としては、例えば下記の(1)及び(2)の方法が挙げられる。
(1)(a21)または(a22)のうちの少なくとも一部にイソシアネート基と反応しうる基(水酸基または1級もしくは2級アミノ基など)を有するモノマーを使用して重合体を製造し、その後(メタ)アクリロイル基とイソシアネート基を有する化合物[(メタ)アクリロイロキシエチルイソシアネート等]を反応させる方法。
(2)(a21)または(a22)のうちの少なくとも一部にエポキシ基と反応しうる官能基(水酸基、カルボキシル基又は1級もしくは2級アミノ基など)を有するモノマーを使用して重合体を製造し、その後(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を有する化合物(グリシジル(メタ)アクリレート等)を反応させる方法。
本発明の親水性樹脂(A)の数平均分子量は、1,000〜100,000であり、好ましくは2,000〜50,000である。
本発明の感光性樹脂組成物中の親水性樹脂(A)の含有量は、解像性の観点から(A)〜(D)の合計重量に基づいて、5〜35重量%、好ましくは10〜30重量%である。
本発明の第2の必須成分である多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)としては、数平均分子量は1,000未満で、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーあれば、とくに限定されずに用いられる。
このような多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)としては、2官能(メタ)アクリレート(B1)、3官能(メタ)アクリレート(B2)、4〜6官能(メタ)アクリレート(B3)及び7〜10官能(メタ)アクリレート(B4)が挙げられる。
2官能(メタ)アクリレート(B1)としては、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えば、グリコールのジ(メタ)アクリレート、グリセリンのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのジ(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1,5−ペンタンジオールのジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,3−プロパンジオールのジ(メタ)アクリレート];多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物と(メタ)アクリル酸のエステル化物[例えばトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、グリセリンのエチレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート];OH基含有両末端エポキシアクリレート;多価アルコールと(メタ)アクリル酸とヒドロキシカルボン酸のエステル化物[例えばヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート]等が挙げられる。
なお、多価アルコールの水酸基のすべてを(メタ)アクリル酸、アルキレンオキサイド付加物などと反応させる必要はなく、未反応の水酸基が残っていてもよい。
なお、多価アルコールの水酸基のすべてを(メタ)アクリル酸、アルキレンオキサイド付加物などと反応させる必要はなく、未反応の水酸基が残っていてもよい。
3官能(メタ)アクリレート(B2)としては、グリセリンのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ(メタ)アクリレート;及びトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
4〜6官能(メタ)アクリレート(B3)としては、ペンタエリスリトールのテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド付加物のペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
7〜10官能の(メタ)アクリレート化合物としては例えばジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応により得られる化合物など、ジイソシアネート化合物と水酸基含有多官能(メタ)アクリレート化合物との反応により得ることができる。
本発明の感光性樹脂組成物中の多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)の含有量は、弾性回復率の観点から(A)〜(D)の合計重量に基づいて、好ましくは20〜70重量%、さらに好ましくは30〜60重量%である。
本発明の第3の必須成分である光重合開始剤(C)は、アセトフェノン系光重合開始剤を使用することが好ましい。
光重合開始剤(C)としては、α−アミノアルキルフェノン型(例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(D1)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(D2)等);α−ヒドロキシアルキルフェノン型(D3)(例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等);チオキサントン化合物型(D4)(例えば、(イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等);リン酸エステル型(D5)(例えば、(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド等)、;アシルオキシム系型(D6)(例えば、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等);ベンジルジメチルケタール型(D7)等が挙げられる。
これらのうち硬化物の硬化性の観点から好ましいのはα−アミノアルキルフェノンであり、さらに好ましいのは2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1である。
光重合開始剤(C)の使用量は、硬化性および硬化物の着色の観点から(A)〜(C)の合計重量に基づいて、好ましくは0.3〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜8重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物における第4の必須成分である化合物(D)は、250〜500nmにモル吸光係数が1,000L/モル・cm以上の少なくとも1個の吸収ピークを有し、かつそれらの最大のモル吸光係数のピークが 290〜350nmの範囲に存在することが、残膜性の観点から必須成分である。
好ましい残膜性と密着性を両立するために、化合物(D)の最大のモル吸光係数のピークが290〜350nmの範囲に存在することが必要であり、好ましくは300〜340nmであり、さらに好ましくは310〜330nmであればよい。
このモル吸光係数のピークの波長が350nmを超える場合は密着性が不十分となり、一方290nmより小さいと残膜性が不十分となる。
このモル吸光係数のピークの波長が350nmを超える場合は密着性が不十分となり、一方290nmより小さいと残膜性が不十分となる。
このような化合物(D)としては、ベンゾチアゾール骨格を有するものが挙げられる。例えば、「2−メルカプトベンゾチアゾール」(吸光ピークの波長が320nm)が挙げられる。
化合物(D)の含有量は、(A)〜(D)の合計重量に基づいて残膜性および密着性の観点から、7〜15重量%であり、好ましくは7.5〜14.5重量%さらに好ましくは8〜14重量%である。
本発明の感光性樹脂組成物には、アクリル変性アルコキシポリシロキサンなどのシランカップリング剤;ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性フッ素化合物などのレベリング剤を含有させることができる。
本発明にかかる感光性樹脂組成物は、必要によりさらにその他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては溶剤、無機微粒子(例えば、酸化チタン、アルミナ等)、増感剤、増粘剤、蛍光増白剤、黄変防止剤、酸化防止剤、消泡剤および消臭剤等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1 [アクリロイル基を有する親水性エポキシ樹脂(A−1)50%溶液の製造]
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EOCN―102S」(日本化薬(株)製 エポキシ当量200)200部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート245部を仕込み、110℃まで加熱して均一に溶解させた。続いて、アクリル酸76部(1.07モル部)、トリフェニルホスフィン2部及びp−メトキシフェノール0.2部を仕込み、110℃にて10時間反応させた。
反応物にさらにテトラヒドロ無水フタル酸91部(0.60モル部)を仕込み、90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで樹脂濃度が50重量%となるように希釈して、本発明のラジカル重合性基としてアクリロイル基を有する親水性樹脂として、カルボキシル基含有クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(A−1)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。
この樹脂のSP値は11.3、HLB値は6.4であった。
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EOCN―102S」(日本化薬(株)製 エポキシ当量200)200部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート245部を仕込み、110℃まで加熱して均一に溶解させた。続いて、アクリル酸76部(1.07モル部)、トリフェニルホスフィン2部及びp−メトキシフェノール0.2部を仕込み、110℃にて10時間反応させた。
反応物にさらにテトラヒドロ無水フタル酸91部(0.60モル部)を仕込み、90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで樹脂濃度が50重量%となるように希釈して、本発明のラジカル重合性基としてアクリロイル基を有する親水性樹脂として、カルボキシル基含有クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(A−1)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。
この樹脂のSP値は11.3、HLB値は6.4であった。
製造例2 [メタクリロイル基を有する親水性アクリル樹脂(A−2)50%溶液の製造]
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート172部を仕込み、90℃まで加熱した。ここにメタクリル酸177部、メタクリル酸メチル13部、スチレン395部、さらにプロピレングリコーツモノメチルエーテルアセテート207部を均一混合した溶液と、ジメチル−2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12部を均一混合した溶液をそれぞれ滴下し、ガラス製コルベン中でラジカル重合を行い、アクリル樹脂を得た。
このアクリル樹脂にさらにグリシジルメタクリレート19部を仕込み、90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで樹脂濃度が50重量%となるように希釈して、本発明のラジカル重合性基としてメタクロイル基を有するアクリル樹脂(A−2)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。
この樹脂のSP値は10.5、HLB値は5.8であった。
加熱冷却・攪拌装置、環流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたガラス製コルベンに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート172部を仕込み、90℃まで加熱した。ここにメタクリル酸177部、メタクリル酸メチル13部、スチレン395部、さらにプロピレングリコーツモノメチルエーテルアセテート207部を均一混合した溶液と、ジメチル−2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート12部を均一混合した溶液をそれぞれ滴下し、ガラス製コルベン中でラジカル重合を行い、アクリル樹脂を得た。
このアクリル樹脂にさらにグリシジルメタクリレート19部を仕込み、90℃にて5時間反応させ、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで樹脂濃度が50重量%となるように希釈して、本発明のラジカル重合性基としてメタクロイル基を有するアクリル樹脂(A−2)の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を得た。
この樹脂のSP値は10.5、HLB値は5.8であった。
実施例1
表1の配合部数(重量部)に従い、(A−1)、(A−2)、(B−1)、(B−2)、(C−1)、(C−2)、(D−1)、(E−1)、(E−2)、(E−3)を仕込み、均一になるまで攪拌し、さらに追加の溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を添加して実施例1の感光性樹脂組成物を得た。
表1の配合部数(重量部)に従い、(A−1)、(A−2)、(B−1)、(B−2)、(C−1)、(C−2)、(D−1)、(E−1)、(E−2)、(E−3)を仕込み、均一になるまで攪拌し、さらに追加の溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を添加して実施例1の感光性樹脂組成物を得た。
実施例2〜3および比較例1〜3
実施例1と同様の操作で、表1の配合部数で、実施例2〜3、および比較例1〜3の感光性樹脂組成物を得た。
実施例1と同様の操作で、表1の配合部数で、実施例2〜3、および比較例1〜3の感光性樹脂組成物を得た。
表1中で使用したものは、以下の通りである。
(B−1):「ネオマーEA−300」(ペンタエリスリトールテトラアクリレート:三洋化成工業(株)社製;官能基(アクリレート基)が4個)
(B−2):「ネオマーDA−600」(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:三洋化成工業(株)社製;官能基が6個)
(B’−1):「ライトアクリレートPO−A」[フェノキシエチルアクリレート:共栄社化学(株)社製;官能基が1個]
(C−1):「イルガキュア907」(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:BASF(株)社製)
(C−2):「イルガキュア369」(2−(ジメチルアミノ) −1−(4−モルホリノフェニル) −2−ベンジル−1−ブタノン:BASF(株)社製)
(C−3):「KAYACURE DETX−S」(2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン:日本化薬(株)社製)
(D−1):「サンセラーM」(2−メルカプトベンゾチアゾール:三新化学工業(株)社製;吸収スペクトルの極大波長が320nm)
(D’−1):「TINUVIN 326」(2−(5−クロロ−2−ベンゾトリアゾリル) −6−tert−ブチル−p−クレゾール:BASF社製;吸収スペクトルの極大波長が370nm)
(E−1):「KR−513」(アクリル変性アルコキシポリシロキサン:信越化学
(株)社製)
(E−2):「KF−352A」(ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン:信越化学(株)社製)
(E−3):「メガファックTF−2066」(ポリエーテル変性フッ素化合物:DIC(株)社製)
(B−1):「ネオマーEA−300」(ペンタエリスリトールテトラアクリレート:三洋化成工業(株)社製;官能基(アクリレート基)が4個)
(B−2):「ネオマーDA−600」(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:三洋化成工業(株)社製;官能基が6個)
(B’−1):「ライトアクリレートPO−A」[フェノキシエチルアクリレート:共栄社化学(株)社製;官能基が1個]
(C−1):「イルガキュア907」(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン:BASF(株)社製)
(C−2):「イルガキュア369」(2−(ジメチルアミノ) −1−(4−モルホリノフェニル) −2−ベンジル−1−ブタノン:BASF(株)社製)
(C−3):「KAYACURE DETX−S」(2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン:日本化薬(株)社製)
(D−1):「サンセラーM」(2−メルカプトベンゾチアゾール:三新化学工業(株)社製;吸収スペクトルの極大波長が320nm)
(D’−1):「TINUVIN 326」(2−(5−クロロ−2−ベンゾトリアゾリル) −6−tert−ブチル−p−クレゾール:BASF社製;吸収スペクトルの極大波長が370nm)
(E−1):「KR−513」(アクリル変性アルコキシポリシロキサン:信越化学
(株)社製)
(E−2):「KF−352A」(ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン:信越化学(株)社製)
(E−3):「メガファックTF−2066」(ポリエーテル変性フッ素化合物:DIC(株)社製)
得られた感光性樹脂組成物を用いてフォトスペーサを作製し、密着性、弾性回復特性、および残膜性(光の照射強度による高さの変化率)を評価した
以下に密着性、弾性回復特性、および残膜性の性能評価方法を説明する。
以下に密着性、弾性回復特性、および残膜性の性能評価方法を説明する。
<密着性と弾性回復特性の評価用フォトスペーサの作製>
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコータにより塗布し、乾燥し、乾燥膜厚4μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で80℃、3分間加熱した。
得られた塗膜に対し、1cm2あたり10000個、直径7、8、9および10μmの開口部を有する複数のフォトスペーサ形成用のマスクを通して超高圧水銀灯の光を60mJ/cm2照射した(i線換算で照度20mW/cm2)。
なお、マスクと基板の間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。
その後0.05%KOH水溶液を用いてアルカリ現像した。水洗したのち、240℃で30分間ポストベークを行い、ガラス基板上に1cm2あたり10,000個フォトスペーサを形成した。
なお、マスク開口径を調整することにより所望の下底径を有するフォトスペーサを形成することができる。
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコータにより塗布し、乾燥し、乾燥膜厚4μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で80℃、3分間加熱した。
得られた塗膜に対し、1cm2あたり10000個、直径7、8、9および10μmの開口部を有する複数のフォトスペーサ形成用のマスクを通して超高圧水銀灯の光を60mJ/cm2照射した(i線換算で照度20mW/cm2)。
なお、マスクと基板の間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。
その後0.05%KOH水溶液を用いてアルカリ現像した。水洗したのち、240℃で30分間ポストベークを行い、ガラス基板上に1cm2あたり10,000個フォトスペーサを形成した。
なお、マスク開口径を調整することにより所望の下底径を有するフォトスペーサを形成することができる。
<密着性の評価>
LCDの小型化・高精細化に伴い、基板上に作製されるフォトスペーサのサイズに10μmあるいはそれ以下のサイズが要求されるようになってきた。ところが、基板とフォトスペーサとの接地面積が小さいほど、高い密着性が必要となる。
すなわち密着性が高いフォトスペーサほど、スペーサの下底径が小さくなっても、擦りなどによって剥がれにくくなる性能に優れる。
そこで密着性は、スペーサの下底径を直径8μmに設定し、以下の綿棒こすり試験によって評価することとした。
LCDの小型化・高精細化に伴い、基板上に作製されるフォトスペーサのサイズに10μmあるいはそれ以下のサイズが要求されるようになってきた。ところが、基板とフォトスペーサとの接地面積が小さいほど、高い密着性が必要となる。
すなわち密着性が高いフォトスペーサほど、スペーサの下底径が小さくなっても、擦りなどによって剥がれにくくなる性能に優れる。
そこで密着性は、スペーサの下底径を直径8μmに設定し、以下の綿棒こすり試験によって評価することとした。
上記の直径7、8、9および10μmの開口部を有する複数のフォトスペーサ形成用のマスクを用いて作製したフォトスペーサから下底径が直径8μmとなったマスクだけを選定し、下記の密着性試験を行った。
(1)フォトスペーサを形成したガラス基板の裏側に油性ペンで縦1cm、横1cmの十文字の印を付ける。
(2)アセトンをしみ込ませた綿棒で、十文字の印の付いたガラス基板の表側の表面を、まず縦線の上から下方向に毎秒2cmの速度で10回擦りつける。
次に横線の左から右方向に毎秒2cmの速度で10回擦りつける。
(3)上記(2)において擦った部分が交差する点を光学顕微鏡で剥離せずに残存するフォトスペーサの数を数える。
なお、1個も剥がれがない場合はガラス基板上には1mm2あたり100個(10個×10個)のスペーサが存在する。
この評価条件では、一般に90個以上が好ましい。
(1)フォトスペーサを形成したガラス基板の裏側に油性ペンで縦1cm、横1cmの十文字の印を付ける。
(2)アセトンをしみ込ませた綿棒で、十文字の印の付いたガラス基板の表側の表面を、まず縦線の上から下方向に毎秒2cmの速度で10回擦りつける。
次に横線の左から右方向に毎秒2cmの速度で10回擦りつける。
(3)上記(2)において擦った部分が交差する点を光学顕微鏡で剥離せずに残存するフォトスペーサの数を数える。
なお、1個も剥がれがない場合はガラス基板上には1mm2あたり100個(10個×10個)のスペーサが存在する。
この評価条件では、一般に90個以上が好ましい。
<弾性回復特性の評価>
本発明のフォトスペーサの弾性回復特性は、後述の操作(1)〜(3)を行い、下記の数式(2)で定義された一定の圧力がかかった時の「弾性回復率」によって評価することができる。なお、この弾性回復特性は0.5mN/μm2の圧力条件下での弾性回復率を測定して評価した。
本発明のフォトスペーサの弾性回復特性は、後述の操作(1)〜(3)を行い、下記の数式(2)で定義された一定の圧力がかかった時の「弾性回復率」によって評価することができる。なお、この弾性回復特性は0.5mN/μm2の圧力条件下での弾性回復率を測定して評価した。
操作(1)ガラス基板上に形成したフォトスペーサのうち任意に選択した1個のフォトスペーサに対し、微小硬度計(フィッシャーインストルメンツ社製;「フィッシャースコープH−100」)と断面が正方形の平面圧子(50μm×50μm)を用いて、荷重をかけたときと戻したときの変形量を測定した。
この際に、2mN/秒の負荷速度で、30秒かけて60mNまで荷重をかけ、5秒間保持した。
荷重がかかった状態でのフォトスペーサの初期位置からの変形量を測定した。このときの変化量を総変形量T0(μm)とする。
この際に、2mN/秒の負荷速度で、30秒かけて60mNまで荷重をかけ、5秒間保持した。
荷重がかかった状態でのフォトスペーサの初期位置からの変形量を測定した。このときの変化量を総変形量T0(μm)とする。
操作(2)次に、2mN/秒の除荷速度で30秒かけて荷重を0まで解除し、その状態で5秒間保持した。この時のフォトスペーサの変形量を塑性変形量T1(μm)とする。
操作(3)上記のようにして測定した総変形量T0と塑性変形量T1から、下記数式(2)を用いて弾性回復率を算出した。
弾性回復率(%)=[(T0−T1)/T0]×100 (2)
弾性回復率(%)の値の高い方が弾性回復特性に優れる。
なお、この評価条件では、一般には70%以上必要とされる。
弾性回復率(%)の値の高い方が弾性回復特性に優れる。
なお、この評価条件では、一般には70%以上必要とされる。
<残膜率評価用フォトスペーサの作製>
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコータにより塗布し、乾燥 し、乾燥膜厚4μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で80℃、3分間加熱した。
得られた塗膜に対し、1cm2あたり10000個、直径10μmの開口部を有する複数のフォトスペーサ形成用のマスク を通して超高圧水銀灯の光を12mJ/cm2照射した(i線換算で照度20mW/cm2)。
なお、マスクと基板の間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。
その後0.05%KOH水溶液を用いてアルカリ現像した 。水洗 したのち、240℃で30分間ポストベークを行い、ガラス基板上に1cm2あたり10,000個フォトスペーサを形成した。
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコータにより塗布し、乾燥 し、乾燥膜厚4μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で80℃、3分間加熱した。
得られた塗膜に対し、1cm2あたり10000個、直径10μmの開口部を有する複数のフォトスペーサ形成用のマスク を通して超高圧水銀灯の光を12mJ/cm2照射した(i線換算で照度20mW/cm2)。
なお、マスクと基板の間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。
その後0.05%KOH水溶液を用いてアルカリ現像した 。水洗 したのち、240℃で30分間ポストベークを行い、ガラス基板上に1cm2あたり10,000個フォトスペーサを形成した。
<残膜率評価用塗膜の作製>
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコータにより塗布し、乾燥し、乾燥膜厚4μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で80℃、3分間加熱した。
得られた塗膜に対し、超高圧水銀灯の光を60mJ/cm2照射(i線換算で照度20mW/cm2)し、塗膜を作成した。
10cm×10cm四方のガラス基板上にスピンコータにより塗布し、乾燥し、乾燥膜厚4μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で80℃、3分間加熱した。
得られた塗膜に対し、超高圧水銀灯の光を60mJ/cm2照射(i線換算で照度20mW/cm2)し、塗膜を作成した。
<残膜率の評価>
残膜率評価用フォトスペーサの高さを、レーザー顕微鏡(キーエンス社製:「VK−8700」)を用いて評価した。このときの高さをH1とする。
残膜率評価用フォトスペーサの高さを、レーザー顕微鏡(キーエンス社製:「VK−8700」)を用いて評価した。このときの高さをH1とする。
残膜率評価用塗膜にカッターナイフで傷をつけてその部分をレーザー顕微鏡で観察して塗膜厚さを測定した。この塗膜厚さをH0とする。
上記のように算出したH0,H1から下記数式(3)を用いて残膜率を算出した。
残膜率(%)=(H1/H0)×100 (3)
なお、残膜率はこの評価条件では60%以下であることが望ましい。
なお、残膜率はこの評価条件では60%以下であることが望ましい。
本発明の実施例1〜3の感光性樹脂組成物は表1に示すとおり、密着性、弾性回復率、残膜性の全ての点で優れている。
一方、290〜350nmに吸収スペクトルの極大波長を持たない化合物を用いた比較例1では密着性が不良であった。また、多官能モノマー(B)ではなく単官能モノマーを使用した比較例2では弾性回復率が不十分であり、化合物(D)の量が少ない比較例3では残膜率を満足しない。
一方、290〜350nmに吸収スペクトルの極大波長を持たない化合物を用いた比較例1では密着性が不良であった。また、多官能モノマー(B)ではなく単官能モノマーを使用した比較例2では弾性回復率が不十分であり、化合物(D)の量が少ない比較例3では残膜率を満足しない。
本発明の感光性樹脂組成物は硬化後の弾性回復特性とガラス基板に対する密着性に優れており、さらに光の照射強度によって高さが大きく変化するため、一回の露光だけで同時に高さの異なるパターンを形成することができる。
そのためフォトスペーサの柱状物とカラーフィルタ保護膜を同時に形成することができ、デジタルサイネージ用液晶表示パネル向けパターン形成樹脂として好適である。
さらに、その他にもタッチパネル用絶縁膜形成レジスト、その他各種のレジスト材料、例えば、フォトソルダーレジスト、感光性レジストフィルム、感光性樹脂凸版、スクリーン版、光接着剤又はハードコート材などの用途の感光性樹脂組成物として好適である。
そのためフォトスペーサの柱状物とカラーフィルタ保護膜を同時に形成することができ、デジタルサイネージ用液晶表示パネル向けパターン形成樹脂として好適である。
さらに、その他にもタッチパネル用絶縁膜形成レジスト、その他各種のレジスト材料、例えば、フォトソルダーレジスト、感光性レジストフィルム、感光性樹脂凸版、スクリーン版、光接着剤又はハードコート材などの用途の感光性樹脂組成物として好適である。
Claims (4)
- ラジカル重合性基を有し数平均分子量が1,000〜100,000の親水性樹脂(A)と、数平均分子量が1,000未満の多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)と、光重合開始剤(C)と、250〜500nmにモル吸光係数が1,000L/モル・cm以上の少なくとも1個の吸収ピークを有し、かつそれらの最大のモル吸光係数のピークが290〜350nmの範囲に存在する化合物(D)とを含有する感光性樹脂組成物(E)であって、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、化合物(D)の含有量が7〜15重量%であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
- 化合物(D)がベンゾチアゾール骨格を有する化合物である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1または2記載の感光性樹脂組成物の硬化物を用いたカラーフィルタ用保護膜 またはフォトスペーサ。
- 請求項1または2記載の感光性樹脂組成物を硬化させてなるフォトスペーサ形状を有するカラーフィルタ用保護膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016164885A JP2018031914A (ja) | 2016-08-25 | 2016-08-25 | 感光性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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-
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- 2016-08-25 JP JP2016164885A patent/JP2018031914A/ja active Pending
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