JP2018031804A - 光ファイバコード分岐構造およびその製造方法 - Google Patents

光ファイバコード分岐構造およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018031804A
JP2018031804A JP2016161724A JP2016161724A JP2018031804A JP 2018031804 A JP2018031804 A JP 2018031804A JP 2016161724 A JP2016161724 A JP 2016161724A JP 2016161724 A JP2016161724 A JP 2016161724A JP 2018031804 A JP2018031804 A JP 2018031804A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
cord
sheath
reinforcing
tensile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016161724A
Other languages
English (en)
Inventor
正道 津田
Masamichi Tsuda
正道 津田
瀬尾 浩司
Koji Seo
浩司 瀬尾
小野 博史
Hiroshi Ono
博史 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2016161724A priority Critical patent/JP2018031804A/ja
Publication of JP2018031804A publication Critical patent/JP2018031804A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

【課題】 製造が容易であり、光ファイバ心線の芯数ごとに別個の部材を用いることなく、コンパクトな光ファイバコード分岐構造等を提供する。
【解決手段】 光ファイバコード3の端部のシース11が所定長さ剥離され、抗張力繊維9および光ファイバ心線7が露出する。また、光ファイバコード3と対向する補強コード束5aを構成する補強コード5のそれぞれの端部のシース17が所定長さ剥離され、抗張力繊維15および保護チューブ13が露出する。シース11の端部から露出する光ファイバ心線7が、それぞれ補強コード5の保護チューブ13に挿通される。光ファイバコード3および補強コード束5aの長手方向に対して、シース11とシース17にまたがるように、補強コード束5aと光ファイバコード3の外周にフィルム19が巻き付けられる。フィルム19の内部には樹脂21が充填される。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の光ファイバ心線が内蔵される光ファイバコードから、1芯または、複数芯の光ファイバ心線を備える複数の補強コードに分岐する光ファイバコード分岐構造等に関するものである。
主にデータセンタの建屋内において、光モジュールを搭載した光機器装置間の通信に光ファイバコードが用いられる。光ファイバコードに収容される複数の光ファイバ心線は、それぞれ補強コードに分岐され、補強コードの先端に光端子等が接続されて使用される。
従来の光ファイバコードの分岐構造は、例えば、補強コードを配列して固定する特殊な整列部材と、その整列部材と分岐する光ファイバコードの一部を収納する一体または分割した本体を備える(例えば特許文献1)。
特許文献1のような分岐構造における整列部材等は、光ファイバコードの外径や形状、光ファイバ心線の芯数、補強コードの外径や本数に合わせて設計した樹脂成形品が用いられる。また、光ファイバコードの分岐構造においては、各補強コードに配線した光ファイバ心線が、局所的に撓んで光損失が増加しない様に、内部に樹脂や接着剤が注入されて光ファイバ心線等が固定される。
また、補強コード及び光ファイバコードに張力が掛かった場合に、光ファイバ心線にストレスが加わって断線しない様に、補強コード及び光ファイバコード内の抗張力繊維が光ファイバコードの分岐構造内で引留められる。このように抗張力繊維を引留める方法としては、抗張力繊維を長く引き出して、接着剤や樹脂を注入して、光ファイバ心線を固定する方法や、本体に抗張力繊維を係止する構造を設けて固定する方法がある。
また、光ファイバコードの分岐構造部は、光ファイバコードと剛性が異なるため、配線時の取り回しで屈曲し、光ファイバ心線の損失増加や断線が発生するおそれがある。そのため、分岐構造部が小さな径で屈曲することを抑制するため、分岐構造の端部にブーツを付加したり、分岐構造部と光ファイバコードの一部に熱収縮チューブを被せる場合もある。
特開平3−39911号公報
近年、高密度で細径化された光ファイバコードがデータセンタ内の配線に使用される様になってきている。例えば、光ファイバコードには、ガラス光ファイバと該ガラス光ファイバを被覆するUV硬化型樹脂を備える外径φ0.25mmや外径φ0.125mmの光ファイバ心線を8芯、12芯、16芯、24芯、32芯、48芯等に束ねて収容したラインアップがある。これらの光ファイバ心線は、1芯または、複数の芯数に分岐され、MPO/MTPの多心型、或いはLC、SC等の単心型の光コネクタに結線される。
このような分岐構造を形成するにあたり、前述した整列部材を用いる場合、整列部材を光ファイバコードの外径や形状、光ファイバ心線の芯数、補強コードの外径や本数に合わせて設計する必要がある。したがって、多種類の整列部材を用意しておく必要があるという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、光ファイバ心線の芯数ごとに別個の部材を用いる必要のない光ファイバコードの分岐構造等を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、第1の発明は、複数の光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線に縦添えされる第1抗張力繊維と、前記光ファイバ心線および前記第1抗張力繊維を被覆する第1シースと、を具備する光ファイバコードと、前記光ファイバ心線と、保護チューブと、前記保護チューブの外周に縦添えされる第2抗張力繊維と、前記第2抗張力繊維を覆う第2シースと、を具備する複数の補強コードと、を具備し、前記光ファイバコードの端部の前記第1シースが所定長さ剥離され、前記第1抗張力繊維および前記光ファイバ心線が露出し、前記光ファイバコードと対向する前記補強コードのそれぞれの端部の前記第2シースが所定長さ剥離され、前記第2抗張力繊維および前記保護チューブが露出し、複数の前記補強コードからなる補強コード束と前記光ファイバコードの対向部において、前記第1シースの端部から露出する前記光ファイバ心線が、前記保護チューブ内に配置され、前記補強コード束は、前記補強コードが、複数層に外形が略円形となるように配列されており、前記光ファイバコードと前記補強コード束の長手方向に対して、前記第1シースと前記第2シースにまたがるように、前記補強コード束と前記光ファイバコードの外周にフィルムを備え、前記フィルムの内部において、前記光ファイバ心線、前記保護チューブ、前記第1抗張力繊維および前記第2抗張力繊維は樹脂で固定されていることを特徴とする光ファイバコード分岐構造である。
前記フィルムが透明であることが望ましい。
前記フィルムは耐熱性フィルムであり、前記光ファイバコードの前記第1シースと前記補強コード束の前記第2シースとにまたがるように、前記フィルムの外周に、熱収縮チューブが設けられていてもよい。
前記フィルムの一方の面に接着層が設けられてもよい。
前記補強コード束の各層において、隣り合う前記補強コード同士が隙間なく配置されてもよい。
第2の発明は、複数の光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線に縦添えされる第1抗張力繊維と、前記光ファイバ心線および前記第1抗張力繊維を被覆する第1シースと、を具備する光ファイバコードと、保護チューブと、前記保護チューブの外周に縦添えされる第2抗張力繊維と、前記第2抗張力繊維を覆う第2シースと、を具備する複数の補強コードと、を用い、前記光ファイバコードの端部の前記第1シースを所定長さ剥離し、前記第1抗張力繊維および前記光ファイバ心線を露出させるとともに、前記補強コードの端部の前記第2シースを所定長さ剥離し、前記第2抗張力繊維および前記保護チューブを露出させ、複数の前記補強コードを、複数層に外形が略円形となるように配列して、補強コード束を形成し、前記光ファイバコードと前記補強コード束とを対向するように配置し、前記補強コード束と前記光ファイバコードの対向部において、前記第1シースの端部から露出する前記光ファイバ心線を前記保護チューブに挿通し、前記光ファイバコードと前記補強コード束の長手方向に対して、前記第1シースと前記第2シースにまたがるように、前記補強コード束と前記光ファイバコードの対向部の外周にフィルムを巻き付け、前記フィルムの内部に樹脂を充填して、前記光ファイバ心線、前記保護チューブ、前記第1抗張力繊維および前記第2抗張力繊維を前記樹脂で固定することを特徴とする光ファイバコード分岐構造の製造方法である。
本発明によれば、光ファイバ心線の芯数ごとに別個の部材を用いる必要のない光ファイバコード分岐構造等を提供することができる。
光ファイバコード分岐構造1の斜視図。 光ファイバコード分岐構造1の断面図。 図2のA−A線断面図。 図2のB−B線断面図。 (a)〜(c)は、補強コード束5aの他の態様を示す断面図。 光ファイバコード分岐構造1aの断面図。 図6のC−C線断面図。 図6のD−D線断面図。 光ファイバコード分岐構造1bの断面図。
以下、本発明の実施の形態にかかる光ファイバコード分岐構造1について説明する。図1は、光ファイバコード分岐構造1の斜視図(部分透視図)であり、図2は、光ファイバコード分岐構造1の長手方向の断面図である。光ファイバコード分岐構造1は、光ファイバコード3から補強コード5への分岐構造である。
図3は、図2のA−A線断面図であり、光ファイバコード3の長手方向に垂直な断面図である。光ファイバコード3は、複数の光ファイバ心線7と、光ファイバ心線7に縦添えされる第1の抗張力繊維である抗張力繊維9と、光ファイバ心線7および抗張力繊維9を被覆する第1のシースであるシース11等から構成される。なお、光ファイバ心線7は、所定の本数でバンドルされていてもよい。
補強コード5は、分岐される本数に応じて複数用意され、束ねられる。ここで、複数の補強コード5が束ねられた構造を、補強コード束5aとする。すなわち、光ファイバコード分岐構造1は、光ファイバコード3と補強コード束5aとが対向して配置される。
図4は、図2のB−B線断面図であり、補強コード束5aの長手方向に垂直な断面図である。補強コード束5aを構成するそれぞれの補強コード5は、光ファイバ心線7と、光ファイバ心線7を内包する保護チューブ13と、保護チューブ13の外周に縦添えされる第2の抗張力繊維である抗張力繊維15と、保護チューブ13および抗張力繊維15を覆う第2のシースであるシース17等から構成される。
補強コード束5aは、複数の補強コード5が、複数層の略円形に配列されて構成される。補強コード5の各層間には、両面テープ27が配置され、両面テープ27の両側に配置される補強コード5はそれぞれ両面テープに接着される。図4に示す例では、中心に1本の補強コード5が配置され、中心の補強コード5の外周に6本の補強コード5が配列し、さらにその外周に13本の補強コード5が配列する合計20本の3層構造である。
なお、補強コード束5aの態様は、図4に示す例には限られない。例えば、図5(a)に示すように、中心に1本の補強コード5が配置され、中心の補強コード5の外周に7本の補強コード5が配列する2層構造(合計8本)であってもよい。同様に、図5(b)に示すように、中心に3本の補強コード5が配置され、中心の補強コード5の外周に9本の補強コード5が配列する2層構造(合計12本)であってもよい。また、図5(c)に示すように、中心に1本の補強コード5が配置され、中心の補強コード5の外周に8本の補強コード5が配列し、さらにその外周に15本の補強コード5が配列する3層構造(合計24本)であってもよい。
このように、補強コード5の本数に限らず、補強コード束5aは、複数の補強コード5が、複数層に外形が略円形となるように配列されて、各層間の補強コード5が接着されて形成されればよい。
なお、各層で隣り合う補強コード5同士は、接触していることが望ましいが、接触せずに隙間をあけて配置されてもよい。補強コード束5aの各層において、隣り合う補強コード5同士が隙間なく配置されれば、補強コード5が最密に配置されるため、効率よく補強コード5を配列することができる。なお、隣り合う補強コード5同士の間に隙間を設ける場合には、補強コード束5aの外形をより円形に近づける観点から、隙間が、補強コード5の径よりも狭いことが望ましい。例えば、補強コード5の径の1/2以下の隙間とすることがより望ましい。なお、両面テープ27の厚みを調整することで、隣り合う補強コード5同士の隙間の大きさを調整することができる。
図1、図2に示すように、光ファイバコード3の端部において、シース11が所定長さ剥離され、抗張力繊維9および光ファイバ心線7が露出する。また、光ファイバコード3と対向する補強コード束5aを構成する補強コード5のそれぞれの端部のシース17が所定長さ剥離され、抗張力繊維15および保護チューブ13が露出する。
補強コード束5aと光ファイバコード3の対向部において、シース11の端部から露出する光ファイバ心線7が、それぞれ補強コード5の保護チューブ13に挿通される。この際、それぞれの保護チューブ13には、光ファイバ心線7が1本ずつ挿通される。
図2に示すように、光ファイバコード3の抗張力繊維9の先端は、対向する補強コード束5aのシース17の外周に位置する。抗張力繊維9の端部近傍は、補強コード束5aの外周にテープ23によって止められる。
また、光ファイバコード3および補強コード束5aの長手方向に対して、シース11とシース17にまたがるように、補強コード束5aと光ファイバコード3の外周にフィルム19が巻き付けられる。フィルム19は、補強コード束5aの外周に沿って略円形に巻き付けられる。
なお、図2に示すように、フィルム19の一方の面には接着層25が設けられる。このため、フィルム19を補強コード束5aの外周に貼りつけながら巻き付けることができため、フィルム19の貼り付けが容易である。
フィルム19の内部には樹脂21が充填される。樹脂21によって、光ファイバ心線7、保護チューブ13、抗張力繊維9、15が固定される。なお、フィルム19は透明であることが望ましい。フィルム19が透明であれば、内部の樹脂21の状態を外部から視認することができるため、エア溜まりや樹脂21の充填不良などを把握することができる。
次に、光ファイバコード分岐構造1の製造方法について説明する。まず、光ファイバコード3の端部のシース11を所定長さ剥離し、抗張力繊維9および光ファイバ心線7を露出させる。また、光ファイバ心線7が挿通されていない複数の補強コード5を分岐数に応じた本数用意し、複数の補強コード5のそれぞれの端部のシース17を所定長さ剥離し、抗張力繊維15および保護チューブ13を露出させる。
次に、複数の補強コード5を、前述するように、外形が略円形となるように束ねる。まず、中心に配置する補強コード5を用意し、その外周に両面テープを巻く。中心に配置する補強コード5は1本でも、3本等複数本でもよい。次に巻きつけた両面テープの外周に、その外側(2層目)に配置する補強コード5を配置する。補強コード5をさらにその外側(3層目)にも配置する場合は、2層目の補強コード5の外周に両面テープを巻き、その外側にさらに補強コード5を配置する。これを必要な層数繰り返す。このようにして、複数層に補強コード5を複数層に円形に配列する。すなわち、円形に配置された各層間に両面テープ27が配置され、両面テープ27の両側に配置される補強コード5がそれぞれを両面テープに接着する。以上により、補強コード束5aを形成する。
次に、光ファイバコード3と補強コード束5aとを対向するように配置し、補強コード束5aと光ファイバコード3の対向部において、シース11の端部から露出する光ファイバ心線7を、それぞれ保護チューブ13に1本ずつ挿通する。
また、この際、光ファイバコード3の抗張力繊維9を、補強コード束5aの外周まで伸ばし、補強コード束5aの外周に、抗張力繊維9をテープ23で固定する。
次に、テープ23を完全に覆うように、補強コード束5aの端部近傍の外周に、光ファイバコード3の外周にはみ出すようにフィルム19を巻き付ける。すなわち、光ファイバコード3および補強コード束5aの長手方向に対して、補強コード束5a(補強コード5)のシース17と光ファイバコード3のシース11の外周にまたがるように、補強コード束5aと光ファイバコード3の対向部の外周にフィルム19を巻き付ける。この際、フィルム19は、補強コード束5aの外周に沿って、略円筒状に設けられる。
次に、フィルム19と光ファイバコード3(シース11)の外面との隙間から、フィルム19の内部に樹脂21を充填して、光ファイバ心線7、保護チューブ13、抗張力繊維9、15を樹脂21で固定する。この際、フィルム19が透明であるため、樹脂21が完全に充填されたかどうか、容易に視認することができる。樹脂21が完全に硬化すると、光ファイバコード分岐構造1の製造が完了する。
以上、本実施の形態によれば、補強コード束5aの外周にフィルム19を巻きつけて筒状とするため、異なる補強コード束5aのサイズにもフィルム19の幅を変えるのみで対応することができる。この際、フィルム19には接着層25が設けられるため、フィルム19を容易に筒状に巻き付けることができる。また、光ファイバ心線7の芯数によらず、同一の部材を用いることができるため、芯数ごとに専用のサイズの樹脂成形品などを用いる必要がない。
また、フィルム19の内部に樹脂21を注入して固定するため、抗張力繊維9、15が確実に固定される。特に、抗張力繊維9の先端が、補強コード束5aの外周で固定されるため、抗張力繊維9を確実に固定することができる。
また、補強コード5を整列部材に固定する必要がなく、さらには、補強コード5の抗張力繊維15を整列部材に係止する必要もないため、分岐構造が嵩張らずコンパクトになる。
また、フィルム19が透明であるため、内部の樹脂21の状態を容易に把握することができる。例えば、従来のような整列部材などの樹脂成形品は、形状が複雑であることから透明な部材を適用することは困難であったが、本実施形態によれば、透明なフィルム19を適用することができる。このため、樹脂21を注入する際に、空隙等が形成されたとしても、容易に視認することができる。したがって、樹脂21を確実に注入することができる。このため、各抗張力繊維を樹脂21で確実に固定することができる。
また、補強コード束5aの各層において、隣り合う補強コード5同士を隙間なく配置することで、補強コード5を所定の間隔でコンパクトに配置することができる。
また、フィルム19の一方の面に接着層が設けられれば、分岐部の外周に容易にフィルム19を巻き付けて、筒状に固定することができる。
次に、第2の実施形態について説明する。図6は、第2の実施形態にかかる光ファイバコード分岐構造1aを示す断面図である。なお、以下の説明において、光ファイバコード分岐構造1と同様の構成については、図1〜図5と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。光ファイバコード分岐構造1aは、光ファイバコード分岐構造1とほぼ同様の構成であるが、光ファイバ心線7の分岐形態が異なる。
図7は、図6のC−C線断面図であり、光ファイバコード3の長手方向に垂直な断面図である。前述したように、光ファイバコード3は、複数の光ファイバ心線7、抗張力繊維9、およびシース11等から構成される。図示した例では、48芯の光ファイバ心線7が設けられる。
図8は、図6のD−D線断面図であり、図7に示した光ファイバコード3から光ファイバ心線7が分岐される補強コード束5aの長手方向に垂直な断面図である。前述した通り、補強コード5は、保護チューブ13、抗張力繊維15と、シース17等から構成される。本実施形態では、保護チューブ13に1本ずつ光ファイバ心線7が挿通されるのではなく、1本の保護チューブ13に、複数本(図では、8本)の光ファイバ心線7が挿通される。すなわち、48本の光ファイバ心線7が、8本ずつ6本の保護チューブ13に分岐される。
以上、第2の実施形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得るができる。このように、本発明は、光ファイバコード3から分岐される光ファイバ心線7は、複数本毎に補強コード5に分岐されてもよい。また、第2の実施の形態の補強コード5を保護チューブ13に1本ずつ光ファイバ心線7が挿通された複数の補強コード5にさらに分岐してもよい。
次に、第3の実施の形態について説明する。図9は、第3の実施形態にかかる光ファイバコード分岐構造1bを示す断面図である。光ファイバコード分岐構造1bは、光ファイバコード分岐構造1とほぼ同様の構成であるが、外周に熱収縮チューブ29が設けられる点で異なる。
前述したように、光ファイバコード3と補強コード束5aとの対向部には、フィルム19が巻き付けられて覆われる。フィルム19内の樹脂21が硬化した後に、フィルム19の外周に熱収縮チューブ29を配置して、加熱することで、フィルム19の外周に熱収縮チューブ29を密着することができる。このようにして、光ファイバコード3のシース11と補強コード束5aのシース17とにまたがるように、フィルム19の外周に、熱収縮チューブ29を設けることができる。
なお、この場合には、フィルム19は、耐熱性フィルムであることが望ましい。耐熱性フィルムを用いることで、熱収縮チューブ29の加熱時に、フィルム19が劣化することがない。なお、耐熱性フィルムとしては、耐熱温度が100℃以上のものが好ましく、たとえばポリエステルフィルム、フッ素樹脂フィルム等を用いることができる。
第3の実施形態によれば、第1の実施の形態等と同様の効果を得ることができる。また、熱収縮チューブ29によってフィルム19が覆われるため、外観に優れ、フィルム19の剥がれなども防止することができる。また、熱収縮チューブ29によって、分岐構造の補強を行うことができ、分岐構造へ難燃性を付与することもできる。
このように、フィルム19の外部に熱収縮チューブ29を被せることで、フィルム19が外部に露出せず、外観が良好である。この際、フィルム19が耐熱性フィルムであれば、熱収縮チューブ29を被せる際にフィルム19が熱で劣化することがない。
実際に、本発明に係る光ファイバコード分岐構造を作成した。光ファイバコードとしては、OFS社製の光ファイバコード「M−Pack(登録商標) Interconnect Cordage Multi−Fiber」の12芯及び24芯のサイズを使用した。この光ファイバコードは、UV硬化型樹脂で被覆されたφ0.25mmの光ファイバ心線が12芯または24芯で束ねられ、抗張力繊維として、1270dtexのアラミド繊維4本が光ファイバ心線に縦添えされ、これらが難燃性のPVCシースで被覆され、全体として円形断面形状である。
各光ファイバ心線を保護する補強コードは、ポリアミド樹脂で形成された外径φ0.9mmの保護チューブに、1270dtexのアラミド繊維3本が抗張力体として縦添えされ、難燃性樹脂シースが被せられた構造である。なお、補強コードの外径はφ1.7mmである。
今回、製作した光ファイバコード分岐構造は、12芯の光ファイバコードを12本の補強コードに分岐したもの(Aタイプ)、24芯の光ファイバコードを使用し、20本の補強コードに分岐して、残り4芯を分岐内で切断したコード(Bタイプ)、24芯の光ファイバコードを24本の補強コードに分岐したもの(Cタイプ)の3品種である。
以下、Bタイプを例にして光ファイバコード分岐構造について、分岐構造の組立構成を説明する。補強コードは、分岐側に収納する端末側のシースを一定長さ除去し、シース際から5mm以上となる様に、抗張力繊維を切断し、保護チューブを露出させた。端末加工した20本の保護チューブを略円形状になる様に、中心から順に各層が1本−6本−13本となるような配列で並べて、各層を接着した。
光ファイバコードは、シースを除去し、分岐構造内に収容できる長さで、抗張力繊維を切断した。円形状に並べた補強コード束のそれぞれの保護チューブに、光ファイバコードから露出させた光ファイバ心線をそれぞれ挿通した。片面に粘着層のある耐熱性で透明なポリエステルフィルムを、円形状に並べた補強コード束の外周面に沿う様に貼り付けて円筒状に巻きつけた。このとき、ポリエステルフィルムは、補強コード及び光ファイバコードのシースを含んで分岐した部位全体を覆う様に、その巾を調整した。
次に、ポリエステルフィルムを巻いて形成した円筒と光ファイバコードの隙間から、2液混合型エポキシ樹脂系接着剤を流し込み、円筒内部に充填した。ポリエステルフィルムは、透明であるので、全周方向から、分岐の内部を目視で観察できた。このため、光ファイバ心線に撓みがあれば補強コードの他端から光ファイバ心線を引っ張って矯正し、接着剤の空洞部があれば、その部位に接着剤を補充した。
接着剤硬化後に、フィルムを含む分岐構造の全体を熱収縮チューブで覆って、加熱して、補強コード、分岐構造、光ファイバコードに収縮密着させて光ファイバコード分岐構造が完成した。Aタイプ、Cタイプの組立構成も、Bタイプと同様である。
作成した各タイプの光ファイバコード分岐構造の強度性能を検証するために、光ファイバコード部をマンドレルで固定した後に、分岐した補強コードを1本ずつ、もう一つのマンドレルに巻き付け固定して、70N及び100Nの引張荷重を印加して光ファイバ心線の状況と分岐構造の外観を確認した。その結果を表1に示す。なお、引張荷重の試験方法は、JIS C5961 にしたがって測定した。
Figure 2018031804
表1に示す通り、各タイプの光ファイバコード分岐構造の全芯において、光ファイバ心線の断線や分岐構造の損傷などの外観異常は発生しなかった。なお、補強コードの先端には、Duplexタイプも含めたLCコネクタ、SCコネクタ等を結線し、光ファイバコードの先端には、MPOコネクタを取り付けすることができる。また、補強コードに、外径φ1.5mmのサイズを使用すると分岐構造の外径を更に小さく、軽量化することが可能である。
また、OFS社製の光ファイバコード「M−Pack(登録商標) Interconnect Cordage Multi−Fiber」の48芯のサイズを使用して、8芯毎に6本の補強コードに分岐した(Dタイプ)。この場合には、光ファイバ心線を8芯毎に保護する補強コードは、ポリアミド樹脂で形成された外径φ2mmの保護チューブに、1270dtexのアラミド繊維6本が抗張力体として縦添えされ、難燃性樹脂シースが被せられた構造である。なお、補強コードの外径はφ3mmである。
補強コードは、分岐側に収納する端末側のシースを一定長さ除去し、シース際から5mm以上となる様に、抗張力繊維を切断し、保護チューブを露出させる。端末加工した6本の保護チューブを円形状になる様に、中心から順に各層が1本−5本となるような配列で並べて、各層を接着する。その他は、前述したBタイプと同様の方法で光ファイバコード分岐構造が作成される。
このようにして得られたDタイプの光ファイバコード分岐構造についても、前述したA〜Cタイプの光ファイバコード分岐構造と同様の評価を行ったところ、全芯において、光ファイバ心線の断線や分岐構造の損傷などの外観異常は発生しなかった。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a、1b………光ファイバコード分岐構造
3………光ファイバコード
5………補強コード
5a………補強コード束
7………光ファイバ心線
9………抗張力繊維
11………シース
13………保護チューブ
15………抗張力繊維
17………シース
19………フィルム
21………樹脂
23………テープ
25………接着層
27………両面テープ
29………熱収縮チューブ

Claims (6)

  1. 複数の光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線に縦添えされる第1抗張力繊維と、前記光ファイバ心線および前記第1抗張力繊維を被覆する第1シースと、を具備する光ファイバコードと、
    前記光ファイバ心線と、保護チューブと、前記保護チューブの外周に縦添えされる第2抗張力繊維と、前記第2抗張力繊維を覆う第2シースと、を具備する複数の補強コードと、
    を具備し、

    前記光ファイバコードの端部の前記第1シースが所定長さ剥離され、前記第1抗張力繊維および前記光ファイバ心線が露出し、
    前記光ファイバコードと対向する前記補強コードのそれぞれの端部の前記第2シースが所定長さ剥離され、前記第2抗張力繊維および前記保護チューブが露出し、
    複数の前記補強コードからなる補強コード束と前記光ファイバコードの対向部において、前記第1シースの端部から露出する前記光ファイバ心線が、前記保護チューブ内に配置され、
    前記補強コード束は、前記補強コードが、複数層に外形が略円形となるように配列されており、
    前記光ファイバコードと前記補強コード束の長手方向に対して、前記第1シースと前記第2シースにまたがるように、前記補強コード束と前記光ファイバコードの外周にフィルムを備え、前記フィルムの内部において、前記光ファイバ心線、前記保護チューブ、前記第1抗張力繊維および前記第2抗張力繊維は樹脂で固定されていることを特徴とする光ファイバコード分岐構造。
  2. 前記フィルムが透明であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバコード分岐構造。
  3. 前記フィルムは耐熱性フィルムであり、
    前記光ファイバコードの前記第1シースと前記補強コード束の前記第2シースとにまたがるように、前記フィルムの外周に、熱収縮チューブが設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光ファイバコード分岐構造。
  4. 前記フィルムの一方の面に接着層が設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光ファイバコード分岐構造。
  5. 前記補強コード束の各層において、隣り合う前記補強コード同士が隙間なく配置されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の光ファイバコード分岐構造。
  6. 複数の光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線に縦添えされる第1抗張力繊維と、前記光ファイバ心線および前記第1抗張力繊維を被覆する第1シースと、を具備する光ファイバコードと、
    保護チューブと、前記保護チューブの外周に縦添えされる第2抗張力繊維と、前記第2抗張力繊維を覆う第2シースと、を具備する複数の補強コードと、を用い、
    前記光ファイバコードの端部の前記第1シースを所定長さ剥離し、前記第1抗張力繊維および前記光ファイバ心線を露出させるとともに、前記補強コードの端部の前記第2シースを所定長さ剥離し、前記第2抗張力繊維および前記保護チューブを露出させ、
    複数の前記補強コードを、複数層に外形が略円形となるように配列して、補強コード束を形成し、
    前記光ファイバコードと前記補強コード束とを対向するように配置し、前記補強コード束と前記光ファイバコードの対向部において、前記第1シースの端部から露出する前記光ファイバ心線を前記保護チューブに挿通し、
    前記光ファイバコードと前記補強コード束の長手方向に対して、前記第1シースと前記第2シースにまたがるように、前記補強コード束と前記光ファイバコードの対向部の外周にフィルムを巻き付け、
    前記フィルムの内部に樹脂を充填して、前記光ファイバ心線、前記保護チューブ、前記第1抗張力繊維および前記第2抗張力繊維を前記樹脂で固定することを特徴とする光ファイバコード分岐構造の製造方法。
JP2016161724A 2016-08-22 2016-08-22 光ファイバコード分岐構造およびその製造方法 Pending JP2018031804A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016161724A JP2018031804A (ja) 2016-08-22 2016-08-22 光ファイバコード分岐構造およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016161724A JP2018031804A (ja) 2016-08-22 2016-08-22 光ファイバコード分岐構造およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018031804A true JP2018031804A (ja) 2018-03-01

Family

ID=61303806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016161724A Pending JP2018031804A (ja) 2016-08-22 2016-08-22 光ファイバコード分岐構造およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018031804A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60168120U (ja) * 1984-04-13 1985-11-08 住友電気工業株式会社 光フアイバケ−ブルのガス隔壁部の構造
JPH09159839A (ja) * 1995-12-05 1997-06-20 Yazaki Corp 光ファイバテープコードの分岐部
JP2004085704A (ja) * 2002-08-23 2004-03-18 Fujikura Ltd 光ファイバコードの分岐補強部
WO2008059212A1 (en) * 2006-11-17 2008-05-22 Tyco Electronics Uk Ltd Optical fibre breakout

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60168120U (ja) * 1984-04-13 1985-11-08 住友電気工業株式会社 光フアイバケ−ブルのガス隔壁部の構造
JPH09159839A (ja) * 1995-12-05 1997-06-20 Yazaki Corp 光ファイバテープコードの分岐部
JP2004085704A (ja) * 2002-08-23 2004-03-18 Fujikura Ltd 光ファイバコードの分岐補強部
WO2008059212A1 (en) * 2006-11-17 2008-05-22 Tyco Electronics Uk Ltd Optical fibre breakout

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020024257A (ja) 光ファイバテープ心線、光ファイバケーブル、および光ファイバテープ心線の融着接続方法
JP2017134267A (ja) 光ファイバケーブル
US20200150367A1 (en) Optical Fiber Backbone Cable Having Fire Retardant Separator
CN116594133A (zh) 一种具有可折叠部件的光纤带光缆
JP3972203B2 (ja) 光配線部品、及び光配線部品の製造方法
JPH0763930A (ja) 光ファイバ・ケーブル及びその製造方法
US10310192B2 (en) Fiber optic cable assembly
JP2018031804A (ja) 光ファイバコード分岐構造およびその製造方法
JP6943846B2 (ja) 複合ケーブル
JP2014078435A (ja) 光電気複合ケーブル
JP3714928B2 (ja) 光ファイバ複合型電力ケーブルの工場ジョイント
KR101192243B1 (ko) 전력선유닛을 내장한 광복합케이블
JP2010019986A (ja) 光ケーブル接続用クロージャ
JP4395389B2 (ja) 光ファイバテープ心線保護部材及び光ファイバコネクタフェルールの接続方法
JP6413593B2 (ja) 光ファイバケーブル
JP2017207594A (ja) 光ケーブル、及び挿抜方法
JP4731461B2 (ja) 光コネクタ付き多心光ファイバの分岐部構造
JP5879620B2 (ja) 光接続箱
JP4237079B2 (ja) 光ファイバケーブルの接続方法
JPH09197145A (ja) 積層光ファイバテープコードおよび該コードからの単心変換構造
JP7438249B2 (ja) 光ファイバコードおよびその製造方法
JP2004086069A (ja) 多心光フェルール、多心光コネクタ、及び光モジュール
US20230176307A1 (en) Optical fiber cable and case for optical fiber cable
US20230244050A1 (en) Optical fiber cable and cable with connector
KR20050027149A (ko) 분기장치 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180717

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180718

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190129