JP2018031437A - 流体制御弁 - Google Patents

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Abstract


【課題】弁が開状態で流体が流れている状態であっても、流体の流通を停止することなく、当該弁を閉状態に遷移させる。
【解決手段】入力部6に連通する第1流通孔18が形成された第1弁座12と、出力部7に連通する第2流通孔28が形成された第2弁座22と、第1弁座12に当接して第1流通孔18を閉塞可能な磁性体の第1弁体11と、第2弁座22に当接して第2流通孔28を閉塞可能な第2弁体21と、第1弁体11と第2弁体21とを近接又は離間する方向に付勢する付勢部材5と、稼働時に第1弁体11を吸引して第1弁座12に当接させるソレノイド4と、第2弁座22から第2弁体21を離間させる方向の背圧を調整して、第2弁座22の方向への第2弁体21の移動を規制する規制機構3とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、流体制御弁に関する。
例えば、車両の駆動力源としての内燃機関は、ラジエータ等の冷却装置を用いて冷却される。ラジエータと内燃機関との間には、冷却水などの液体の冷媒(流体)が流れ、冷却水を介した熱交換によって内燃機関が冷却される。冷却水の流通経路には、しばしば、冷却水の流通を制御する制御弁が設けられている。国際公開第2011/132530号(特許文献1)には、そのような制御弁が開示されている。この制御弁(1)は、弁体(11)と、弁座(15)と、弁体(11)を弁座(15)の側に付勢するコイルスプリング(16)と、弁体(11)を弁座(15)側に移動させるソレノイド(2)とを有している(背景技術において括弧内の符号は参照する文献のもの。)。
ソレノイド(2)の通電状態(動作状態)に拘わらず、コイルスプリング(16)の付勢力によって、弁体(11)は弁座(15)の方向に付勢されている。入力ポート(6)から冷却水が供給されていないときには、少なくともコイルスプリング(16)の付勢力によって制御弁(1)は閉弁状態である。ここで、入力ポート(6)から冷却水が供給され、ソレノイド(2)が非通電状態の場合には、冷却水の流体圧がコイルスプリング(16)の付勢力を上回ると、弁体(11)が弁座(15)から離れて、制御弁(1)が開弁状態に遷移する。一方、入力ポート(6)から冷却水が供給され、ソレノイド(2)が通電状態の場合には、冷却水の流体圧よりも強く設定されたソレノイド(2)の吸引力によって、弁体(11)が弁座(15)に当接した状態が保持されて、制御弁(1)は閉弁状態を維持する。
このように、コイルスプリング(16)を有することで、入力ポート(6)から冷却水が供給されていないとき、例えばポンプ等が動作していない場合に、ソレノイド(2)に通電しなくても制御弁(1)を閉状態に維持することができる。また、コイルスプリング(16)により、弁体(11)は弁座(15)を介してソレノイド(2)と当接した状態となるので、ソレノイド(2)に要求される起磁力も比較的に弱めに設定することができる。従って、機械的には、ソレノイド(2)の小型軽量化が実現でき、制御弁(1)への搭載性も高くすることができる。また、電気的には、ソレノイド(2)を駆動するスイッチング素子などの損失も低減することができ、駆動回路の省電力化も可能である。
但し、入力ポート(6)から冷却水が供給されている状態では、弁体(11)とソレノイド(2)との距離が離れているため、制御弁(1)が閉状態のときと比べて、弁体(11)に作用するソレノイド(2)の吸引力が弱くなる。つまり、開状態の制御弁(1)を閉状態へ遷移させようとしても、ソレノイド(2)の吸引力が充分に弁体(11)に作用しない場合がある。確実に弁体(11)を弁座(15)に当接させて制御弁(1)を閉状態に制御するためには、入力ポート(6)への冷却水の供給を停止させることが好ましく、例えば、冷却水の供給元であるポンプを停止させることが考えられる。但し、このポンプが、制御弁(1)を経由して冷却水を供給される装置とは別の装置にも冷却水を供給している場合には、当該別の装置へ冷却水を供給することができなくなってしまい、好ましくない。また、ソレノイド(2)の吸引力を強くすることは、上述した機械的、電気的な利点を損なうことになり、好ましくない。
国際公開第2011/132530号
上記背景に鑑みて、弁が開状態で流体が流れている状態であっても、流体の流通を停止することなく、当該弁を閉状態に遷移させることができる技術の提供が望まれる。
1つの態様として、上記に鑑みた流体制御弁は、流体の入力部に連通する第1流通孔が形成された第1弁座と、流体の出力部に連通する第2流通孔が形成された第2弁座と、前記第1弁座に当接して前記第1流通孔を閉塞可能な磁性体の第1弁体と、前記第2弁座に当接して前記第2流通孔を閉塞可能な第2弁体と、前記第1弁体と前記第2弁体との間に配置されて前記第1弁体と前記第2弁体とを近接又は離間する方向に付勢する付勢部材と、稼働時に前記第1流通孔の側から前記第1弁体を吸引して、前記第1弁体を前記第1弁座に当接させるソレノイドと、前記第2弁座から前記第2弁体を離間させる方向の流体圧である背圧を調整して、前記第2弁座の方向への前記第2弁体の移動を規制する規制機構と、を備える。
この構成によれば、入力部と出力部とをそれぞれ異なる弁体によって閉塞することができる。即ち、入力部から出力部へ至る流体の流通を止める場合には、入力部に連通する第1流通孔、又は出力部に連通する第2流通孔の何れかを閉塞させればよい。そして、これら2つの流通孔は、それぞれ第1弁体と第2弁体との異なる弁体によって閉塞される。入力部から出力部へ流体が流通している状態で、第1弁体にソレノイドの吸引力を作用させて、流体圧に抗って第1弁体と第1弁座とを当接させるためには、ソレノイドの吸引力を高める必要がある。しかし、規制機構によって移動が規制されている第2弁体は、当該規制が解除されれば、第2弁座の方向に移動して、第2流通孔を閉塞することができる。本構成によれば、規制機構は、第2弁座から第2弁体を離間させる方向の流体圧である背圧を調整することができるから、当該調整によって上記の規制を解除し、第2弁体を移動させて第2流通孔を閉塞することができる。第2流通孔が閉塞されれば、入力部から出力部へ至る流体の流通は停止するから、直ちにソレノイドの吸引力を高めて第1流通孔を閉塞する必要はない。入力部から出力部へ至る流体の流通が止まると、流体制御弁の内部の流体圧は低下するから、第1弁体は付勢部材の付勢力によって第2弁体から離間する方向へ移動して、第1弁座に近づく。従って、ソレノイドが高い吸引力を有していなくても、ソレノイドの駆動により第1弁体を吸引して第1弁座に当接させ、第1流通孔を閉塞して、流体制御弁を閉状態とすることができる。流体制御弁を再度開状態とする場合には、ソレノイドの駆動を停止して吸引力を低下させればよいから、流体制御弁による適切な流体制御は損なわれない。このように、本構成によれば、弁が開状態で流体が流れている状態であっても、流体の流通を停止することなく、当該弁を閉状態に遷移させることができる。
1つの態様として、前記規制機構は、前記背圧の調整量に応じた突出量で前記第2弁座から突出して、前記第2弁座から離間した位置で前記第2弁体を保持可能なストッパを備えると好適である。
ストッパにより第2弁体を保持することで、第2流通孔を開放状態に維持することができる。従って、この状態においては、第1弁体のみを開状態に制御することによって、適切に流体制御弁における流体の流通を制御することができる。
また、1つの態様として、前記第2弁体と前記ストッパとが、一体化されていると好適である。
第2弁体とストッパとが一体化されていることによって、流体制御弁の構造を簡素化することができる。
また、1つの態様として、前記規制機構は、前記第2流通孔と連通して前記ストッパに前記背圧を与える背圧流路と、前記背圧流路を流れる流体の流量を調整する背圧制御弁と、を備えると好適である。
流体制御弁が開弁状態の時には弁の内部に流体が流通しており、閉弁状態の時には弁の内部に流体が充填されている。背圧流路及び背圧制御弁は、弁の内部に存在する流体を利用してストッパに背圧を与えることができるので、流体制御弁の構造を簡素化することができる。
流体制御弁のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
冷却系の模式的ブロック図 第1閉弁状態(標準閉弁状態・開弁準備状態)の流体制御弁の断面図 開弁状態の流体制御弁の断面図 第2閉弁状態の流体制御弁の断面図 第3閉弁状態の流体制御弁の断面図
以下、流体制御弁の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、例えば、流体制御弁10は、車両のエンジンを冷却するエンジン冷却系100の冷却水回路(流体回路)の冷却水(流体)の流通を制御する弁である。本実施形態のエンジン冷却系100には、エンジン51と、ラジエータ53と、サーモスタットバルブ56と、ポンプ60と、ヒータコア62と、流体制御弁10と、これらを結ぶ流路とを含む。エンジン出力ポート52は、ラジエータ入力ポート54に接続され、ラジエータ出力ポート55は、サーモスタット第1入力ポート57に接続され、サーモスタット出力ポート58は、ポンプ入力ポート61に接続され、不図示のポンプ出力ポートは、不図示のエンジン入力ポートに接続されている。このような冷却水の循環経路が、エンジン冷却系100の中核となる主冷却水回路である。
一方、エンジン51には不図示の暖房用出力ポートも設けられており、この暖房用出力ポートに流体制御弁10の入力ポート6(図2参照)が接続され、流体制御弁10の出力ポート7に暖房器のヒータコア62のヒータ入力ポート63が接続される。ヒータコア62のヒータ出力ポート64は、サーモスタットバルブ56のサーモスタット第2入力ポート59に接続される。上述したように、サーモスタット出力ポート58は、ポンプ入力ポート61に接続され、不図示のポンプ出力ポートは、不図示のエンジン入力ポートに接続されている。このような冷却水の循環経路が、暖房用冷却水回路である。尚、流体制御弁10の入力ポート6は、流体制御弁10における流体の入力部に相当し、流体制御弁10の出力ポート7は、流体制御弁10における流体の出力部に相当する。
図2に示すように、流体制御弁10は、第1バルブ1と、第2バルブ2と、規制機構3と、ソレノイド4と、第1スプリング5(付勢部材)とを備えている。第1バルブ1は、第1弁体11と第1弁座12とを含み、第2バルブ2は、第2弁体21と第2弁座22とを含む。第1弁座12には、入力ポート6に連通する第1流通孔18が形成されている。つまり、第1弁座12には、第1流通孔18が開口している。第2弁座22には、第2流通孔28が形成されている。つまり、第2弁座22には、第2流通孔28が開口している。
第1弁体11は、第1弁座12に当接する状態と、第1弁座12から離間する状態とに位置変位可能である。第1弁体11が第1弁座12に当接することで、第1流通孔18が閉塞される。つまり、第1弁体11が第1弁座12に当接する状態では、第1流通孔18が閉塞されて第1バルブ1が閉弁状態となり、第1弁体11が第1弁座12から離間する状態では、第1流通孔18とバルブ内空間Sとが連通して、第1バルブ1が開弁状態となる。
第2弁体21は、第2弁座22に当接する状態と、第2弁座22から離間する状態とに位置変位可能である。第2弁体21が第2弁座22に当接することで、第2流通孔28が閉塞される。つまり、第2弁体21が第2弁座22に当接する状態では、第2流通孔28が閉塞されて第2バルブ2が閉弁状態となり、第2弁体21が第2弁座22から離間する状態では、第2流通孔28とバルブ内空間Sとが連通して、第2バルブ2が開弁状態となる。
第1バルブ1及び第2バルブ2の双方が開弁状態となっている場合には、入力ポート6、第1流通孔18、バルブ内空間S、第2流通孔28、出力ポート7が連通して、流体制御弁10が開弁状態となる。一方、第1バルブ1及び第2バルブ2の何れか一方でも閉弁状態となっている場合には、入力ポート6からバルブ内空間Sまでが連通されなくなる、又は、バルブ内空間Sから出力ポート7までが連通されなくなる。このため、第1バルブ1及び第2バルブ2の何れか一方でも閉弁状態となっている場合には、流体制御弁10は閉弁状態となる。
第1スプリング5は、第1弁体11と第2弁体21との間に配置されている。本実施形態では、第1スプリング5は、第1弁体11と第2弁体21とが離間する方向に付勢する。構成例の図示は省略するが、第1弁体11と第2弁体21とが互いに近接する方向に付勢されるようにスプリングが設けられている構造を採用することもできる。本実施形態において、第1弁体11は、少なくとも一部が磁性体材料で形成されている。従って、第1弁体11には、後述するソレノイド4の電磁石による吸引力が作用する。
ソレノイド4は、第1流通孔18の側から磁性体の第1弁体11を吸引して、第1弁体11を第1弁座12に当接させ、その当接状態を保持させる。ソレノイド4は、鉄等の磁性体により形成されたコア41と、コイル43が巻き回されたボビン42と、電磁石となるヨーク44とを有している。コイル43は、不図示のコネクタ等を介して、外部のソレノイド駆動回路(不図示)と接続されている。 ソレノイド4は、入力ポート6及び出力ポート7が形成されたハウジング8内に設置されている。コア41の内側には第1流通孔18が形成されている。
規制機構3は、第2弁座22から第2弁体21を離間させる方向の流体圧である背圧を調整して、第2弁座22の方向への第2弁体21の移動を規制する機構である。本実施形態では、規制機構3は、ストッパ31と、背圧流路33と、背圧制御弁35と、シール部材としてのOリング37と、第2スプリング39とを有している。ストッパ31は、第2弁座22から第2弁体21の方向へ突出して、第2弁座22から離間した位置で第2弁体21を保持可能な部材である。従って、ストッパ31は、第2弁座22と第2弁体21とが当接する当接面同士が互いに離間した状態で保持可能な部位ということができる。尚、本実施形態では、ストッパ31と第2弁体21とが別体で構成されている形態を例示しているが、ストッパ31は第2弁体21と一体的に形成されていてもよい。
当然ながら、ストッパ31と第2弁体21とは、互いに独立した部材によって構成され、互いに離間可能であってもよい。特に、第1スプリング5が、第1弁体11と第2弁体21とが互いに近接する方向に付勢する場合には、ストッパ31と第2弁体21とが独立した部材によって構成されていると好適である。
背圧流路33は、ストッパ31が第2弁座22から第2弁体21の方向へ突出した状態を維持するための背圧を、ストッパ31に与える流路である。背圧流路33は、第2流通孔28に連通しており、背圧を与えるための冷却水(流体)は第2流通孔28を介して供給される。背圧制御弁35は、背圧流路33を流れる冷却水の流量を調整する弁である。当業者には自明であるから、詳細な構造の説明は省略するが、ソレノイド4と同様に電磁石を有した構造を有しており、外部の駆動回路(不図示)によって駆動される。第2スプリング39は、ストッパ31を、第2弁座22から第2弁体21の方向へ向かって付勢している。つまり、第2スプリング39は、ストッパ31が第2弁座22から突出する方向に付勢している。
以下、さらに図3から図5も利用して流体制御弁10の動作を説明する。図2は、第1閉弁状態(標準閉弁状態・開弁準備状態)の流体制御弁10を示しており、図3は、開弁状態の流体制御弁10を示している。図4は、開弁状態から遷移した第2閉弁状態の流体制御弁10を示しており、図5は、第2開弁状態から遷移した第3閉弁状態の流体制御弁10を示している。流体制御弁10は、第3閉弁状態から遷移して、図2に示す第1閉弁状態(標準閉弁状態・開弁準備状態)となる。つまり、流体制御弁10の状態は、第1閉弁状態、開弁状態、第2閉弁状態、第3閉弁状態、第1閉弁状態・・・と循環して遷移する。
図2に示す第1閉弁状態は、開弁が必要な場合に、ソレノイド4を制御することによって迅速に開弁状態に遷移することができる状態であるから、開弁準備状態、或いは標準閉弁状態と称することができる。第1閉弁状態では、ソレノイド4のコイル43が通電されており、第1弁体11はソレノイド4によって第1弁座12の方向へ吸引されている。第1弁体11と第1弁座12とは当接すると共に、ソレノイド4によって吸引されている。第1弁体11と第1弁座12とが当接している状態でのソレノイド4の吸引力は、第1流通孔18を介して第1弁体11に印加される水圧(流体圧)よりも大きいように設定されている。従って、入力ポート6から冷却水が供給されても、第1弁体11と第1弁座12とが当接している状態は維持され、流体制御弁10が閉弁した状態が継続する。
尚、第1閉弁状態において、ストッパ31は、第2弁座22から第2弁体21の方向へ突出した状態で維持されている。このため、第2弁体21と第2弁座22とは離間した状態である。つまり、第1閉弁状態は、第2バルブ2が開弁状態、第1バルブ1が閉弁状態で、流体制御弁10が閉弁状態となっている状態である。従って、第1バルブ1が開弁状態となれば、即ち、第1弁体11と第1弁座12とが離間すれば、流体制御弁10が開弁状態となる。このため、第1閉弁状態は、開弁準備状態と称することができる。また、後述する第2閉弁状態及び第3閉弁状態は、第1弁体11と第1弁座12とが離間しても流体制御弁10が開弁状態とはならない。従って、これらの状態と区別して、第1閉弁状態を標準閉弁状態と称することもできる。
ところで、本実施形態においては、第1スプリング5が第1弁体11と第2弁体21とが離間する方向の付勢力を有している。従って、第1閉弁状態においてストッパ31が突出した状態を維持するためには、第2弁体21が第2弁座22の側に移動してストッパ31に当接しても、ストッパ31が引退しないように、背圧流路33を介してストッパ31に背圧を与えておくことが好ましい。具体的には、背圧流路33に冷却水が満たされている状態で、背圧制御弁35が全閉される。
図2に示すように、背圧流路33は、背圧制御弁35を挟んでストッパ31の側の第1背圧流路33aと、第2流通孔28(及び出力ポート7)の側の第2背圧流路33bとを含む。背圧流路33に冷却水が満たされている状態で、背圧制御弁35が全閉されると、Oリング37によってシールされているために、第2スプリング39が配設されたストッパ31の内部空間31sと第1背圧流路33aとに冷却水が密閉された状態となる。第2弁体21が第2弁座22の側に移動しようとしても、密閉された冷却水によってストッパ31がほとんど動かないため、第2弁体21の移動も規制される。
ここで、コイル43への通電が解除されると、ソレノイド4の吸引力も無くなる。第1スプリング5の付勢力は、第1流通孔18を介して第1弁体11に印加される水圧(流体圧)よりも小さいように設定されている。従って、図3に示すように、第1スプリング5が縮み、第1弁体11が第1弁座12から離間する。第1弁体11と第1弁座12とが離間すれば、第1流通孔18は閉塞された状態から開放された状態となる。つまり、第1バルブ1が開弁状態となる。
ストッパ31は、図2を参照して上述した第1閉弁状態と同様に、第2弁座22から第2弁体21の方向へ突出した状態で維持されている。従って、第2流通孔28も閉塞されてはおらず、第2バルブ2は開弁状態である。流体制御弁10は、入力ポート6、第1流通孔18、バルブ内空間S、第2流通孔28、出力ポート7が連通した状態となり、流体制御弁10の全体として開弁状態となる。
この開弁状態では、第1弁体11とソレノイド4とが離間しているため、コイル43に通電しても、第1弁体11に作用する吸引力は、第1弁体11と第1弁座12とが当接している状態でのソレノイド4の吸引力に比べて小さい。さらに、ポンプ60が稼働しており、冷却水回路を冷却水が循環している場合には、第1流通孔18を介して第1弁体11に水圧も印加されている。開弁状態において第1弁体11に作用するソレノイド4の吸引力と第1スプリング5の付勢力との和が、この水圧よりも小さい場合には、コイル43に通電しても、第1弁体11を第1弁座12の側に移動させることができない。
そこで、本実施形態では、第1バルブ1よりも先に第2バルブ2を閉じて第1弁体11への水圧を低減する。つまり、第2弁体21を第2弁座22に当接させて、第2流通孔28を閉塞するために、ストッパ31を引退させる。具体的には、背圧制御弁35を開く。第2弁体21は、第1スプリング5を介して第1弁体11に掛かる水圧を受け、第2弁座22の方向への力を印加される。ストッパ31に背圧を与える背圧流路33は、開弁された背圧制御弁35を介して第2流通孔28及び出力ポート7と連通している。このため、ストッパ31の内部空間31sと第1背圧流路33aとに冷却水が密閉された状態ではなくなり、背圧は低下する。
図4に示すように、ストッパ31は、第2弁座22の方向へ移動して引退し、第2弁体21が第2弁座22に当接して、第2流通孔28が閉塞される(第2閉弁状態)。つまり、第2バルブ2が閉弁状態となる。尚、この状態は、上述した標準閉弁状態とは異なる状態であり、標準閉弁状態へ遷移する途上の状態である。
尚、背圧制御弁35の開き量を調整することによって、第2バルブ2の開き量を調整することができる。従って、流体制御弁10を、開弁状態から第2閉弁状態へ遷移することに限らず、第2バルブ2の開き量によって、流体制御弁10の流量を調整することも可能である。
第2バルブ2が閉弁状態となることにより、流体制御弁10の内部の冷却水の流通が止まる。これにより、バルブ内空間Sにおいて第1弁体11を第1弁座12から離間する方向へ作用する水圧も低下する。その結果、第1スプリング5の付勢力によって第1弁体11が第1弁座12の方向へ移動する。第1弁体11が第1弁座12に充分に近接した状態で、コイル43に通電されていると、第1弁体11がソレノイド4の電磁石に吸引され、第1弁体11が第1弁座12に当接して保持される(図5参照)。
尚、コイル43への通電開始のタイミングは、背圧制御弁35を開いて背圧を低下させ始める時刻を基準として、予め規定した第1設定時間の経過後とすると好適である。第1弁体11の位置を検出することなく、通電開始時期を設定することができる。尚、この第1設定時間は、実験結果やシミュレーション結果によって設定されてもよいし、背圧制御弁35を開く制御と同時、或いは当該制御に続いて実施されるように設定されていてもよい。
第1弁体11が第1弁座12に当接して保持されることによって、第1バルブ1が閉弁状態となる。図5においては、このとき、第2バルブ2も閉弁状態となっている。以下に説明するように、第1バルブ1と第2バルブ2とが共に閉弁状態となるのは、短時間である。或いは、第1バルブ1が閉弁状態に移行する際に、同時に第2バルブ2が開弁状態へ移行し、図5に示すような状態が出現しない場合もある。しかし、ここでは、理解を容易にするために、図5に示すように第1バルブ1と第2バルブ2とが共に閉弁状態となる状態(第3閉弁状態)を経て、標準閉弁状態に移行するものとする。即ち、本実施形態では、開弁状態(図3)から、標準閉弁状態(第1閉弁状態(図2))へ遷移する途上の状態として、第2閉弁状態(図4)と第3閉弁状態(図5)とを有する。
図5に示すように、第1弁体11が第1弁座12に当接して固定されると、第1スプリング5が伸びた状態となり、付勢力が低下する。一方、第2スプリング39は、第2弁体21によって引退させられた状態であり、付勢力が高くなっている。従って、第2弁体21は、第1スプリング5の付勢力と第2スプリング39の付勢力とが平衡する状態となるまで、第2弁座22から離間する方向へ移動する。ここで、背圧制御弁35を閉じると、ストッパ31の内部空間31s及び第1背圧流路33aに冷却水が密閉された状態となり、ストッパ31が第2弁座22から突出した状態を保持可能な状態となる。つまり、図2に示す標準閉弁状態となる。
尚、背圧制御弁35を閉じるタイミングも、背圧制御弁35を全開して背圧を低下させ始めた時刻を基準として、予め規定した第2設定時間の経過後とすると好適である。背圧制御弁35を閉じるタイミングは、コイル43への通電を開始するタイミングよりも後であることが好ましく、当然ながら、第2設定時間は、第1設定時間よりも長い時間である。第2設定時間は、背圧制御弁35を制御する不図示の制御装置の制御周期に応じて設定されてもよいし、実験結果やシミュレーション結果によって設定されてもよい。
3 :規制機構
4 :ソレノイド
5 :第1スプリング(付勢部材)
6 :入力ポート(入力部)
7 :出力ポート(出力部)
10 :流体制御弁
11 :第1弁体
12 :第1弁座
18 :第1流通孔
21 :第2弁体
22 :第2弁座
28 :第2流通孔
31 :ストッパ
33 :背圧流路
33a :第1背圧流路
35 :背圧制御弁

Claims (4)

  1. 流体の入力部に連通する第1流通孔が形成された第1弁座と、
    流体の出力部に連通する第2流通孔が形成された第2弁座と、
    前記第1弁座に当接して前記第1流通孔を閉塞可能な磁性体の第1弁体と、
    前記第2弁座に当接して前記第2流通孔を閉塞可能な第2弁体と、
    前記第1弁体と前記第2弁体との間に配置されて前記第1弁体と前記第2弁体とを近接又は離間する方向に付勢する付勢部材と、
    稼働時に前記第1流通孔の側から前記第1弁体を吸引して、前記第1弁体を前記第1弁座に当接させるソレノイドと、
    前記第2弁座から前記第2弁体を離間させる方向の流体圧である背圧を調整して、前記第2弁座の方向への前記第2弁体の移動を規制する規制機構と、
    を備える流体制御弁。
  2. 前記規制機構は、前記背圧の調整量に応じた突出量で前記第2弁座から突出して、前記第2弁座から離間した位置で前記第2弁体を保持可能なストッパを備える、請求項1に記載の流体制御弁。
  3. 前記第2弁体と前記ストッパとは、一体化されている請求項2に記載の流体制御弁。
  4. 前記規制機構は、前記第2流通孔と連通して前記ストッパに前記背圧を与える背圧流路と、前記背圧流路を流れる流体の流量を調整する背圧制御弁と、を備える、請求項2又は3に記載の流体制御弁。
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