JP2018030940A - 吸湿フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の主題は、高い吸湿性を有し、かつ高い全光線透過率及び低いヘーズを有する光透過性吸湿フィルムを提供することである。【解決手段】本発明の光透過性吸湿フィルムは、樹脂及び樹脂中に分散している酸化マグネシウム粒子を含んでおり、酸化マグネシウム粒子の平均粒径が、100nm以下であり、かつ樹脂が、エステル部分又はカルボキシル基を有する、光透過性吸湿フィルムである。樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−メチルメタクリレート共重合体であることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、吸湿フィルムに関する。
従来、食品、医薬品、電子部品、精密機械、及びエネルギー等の分野において、吸湿や酸性ガスに起因する品質劣化を防ぐ目的で、乾燥剤や酸吸着剤を同梱する方法がとられている。これらの分野においては、長期にわたって吸湿及び酸性ガスの吸収を行うため、種々の手段が開示されている。
特許文献1は、吸湿性及び透明性を有する吸湿フィルムとして、透明重合体中に平均粒径が0.3μm以下である、吸湿性を有する粒子(以下、「吸湿性粒子」という)を含有する透明吸湿材を開示している。
特許文献2は、透湿性を有するポリマー層、非晶質シリカと吸湿性粒子を含み、多孔構造を有する吸湿層、及び防湿層を有する包装材料を開示している。また、特許文献2では、吸湿性粒子としてシリカゲル、ゼオライト、吸水ポリマー、及び吸湿性塩を挙げている。
特開2006−272190号公報 特開2014−237121号公報
有機EL素子、又はディスプレイ等に吸湿性シートを適用する場合、高い吸湿性及び良好なシースルー性が要求される。
しかしながら、樹脂に吸湿性粒子を混練して吸湿性シートを作製した場合、全光線透過率が低くなり、ヘーズが高くなるという問題、すなわち、シースルー性が低下するという問題がある。
したがって、本発明の主題は、高い吸湿性を有し、かつ高い全光線透過率及び低いヘーズを有する光透過性吸湿フィルムを提供することである。
《態様1》
樹脂及び前記樹脂中に分散している酸化マグネシウム粒子を含んでおり、
前記酸化マグネシウム粒子の平均粒径が、100nm以下であり、かつ
前記樹脂が、エステル部分又はカルボキシル基を有する、
光透過性吸湿フィルム。
《態様2》
前記酸化マグネシウム粒子の平均粒径が、50nm以下である、態様1に記載の光透過性吸湿フィルム。
《態様3》
前記酸化マグネシウム粒子と前記樹脂の合計に対して、10wt%〜50wt%の前記酸化マグネシウム粒子を含んでいる、態様1又は2に記載の光透過性吸湿フィルム。
《態様4》
前記樹脂が、前記エステル部分又はカルボキシル基を側鎖に有する、態様1〜3のいずれか一項に記載の光透過性吸湿フィルム。
《態様5》
前記樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−メチルメタクリレート共重合体である、態様4に記載の光透過性吸湿フィルム。
《態様6》
前記樹脂が前記エチレン−酢酸ビニル共重合体である場合には、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体が、10wt%以上の酢酸ビニル部分を有し、かつ
前記樹脂が前記エチレン−メチルメタクリレート共重合体である場合には、前記エチレン−メチルメタクリレート共重合体が、20wt%以上のメチルメタクリレート部分を有する、
態様5に記載の光透過性吸湿フィルム。
《態様7》
前記光透過性吸湿フィルムの厚さが100μmのときの全光線透過率が、JIS K7361−1(1997年)に準拠して測定したときに70%以上であり、かつヘーズが、JIS K7136(2000年)に準拠して測定したときに40%以下である、態様1〜6のいずれか一項に記載の光透過性吸湿フィルム。
本発明によれば、高い吸湿性を有し、かつ高い全光線透過率及び低いヘーズを有する光透過性吸湿フィルムを提供することができる。
図1は、吸湿性粒子を含んでいる吸湿フィルム中の光の進行を示す概略図である。ここで、図1(a)及び(c)は、従来の吸湿フィルムに関する図であり、また図1(b)は、本発明のある実施形態に基づく吸湿フィルムに関する図である。 図2は、本発明の光透過性吸湿フィルムを有するディスプレイ装置の構成の略図である。 図3は、本発明の光透過性吸湿フィルムを有する包装用シートの構成の略図である。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるのではなく、発明の本旨の範囲内で種々変形して実施できる。
本発明の光透過性吸湿フィルムは、樹脂及び樹脂中に分散している酸化マグネシウム粒子を含んでおり、酸化マグネシウム粒子の平均粒径が、100nm以下であり、かつ樹脂が、エステル部分又はカルボキシル基を有する、光透過性吸湿フィルムである。
原理によって限定されるものではないが、本発明の作用原理は以下のとおりであると考える。
樹脂に吸湿性粒子を混練して吸湿フィルムを作製した場合、吸湿フィルムのシースルー性が低下する場合がある。これは、樹脂中に吸湿性粒子が存在することにより、吸湿フィルム中に入射する光が吸湿性粒子によって反射され、又は散乱することを、原因の一つとする。
吸湿フィルム中の吸湿性粒子による光の反射及び散乱は、吸湿性粒子の粒子径が大きい場合には多くなる。
図1(a)は、大きい粒子径を有する吸湿性粒子を含んでいる吸湿フィルム中の光の進行を示す概略図である。図1(a)において、吸湿フィルム10に入射した光20が大きい粒子径を有する吸湿性粒子30に当たると、一部の光40は反射・散乱し、残りが吸湿フィルム10を透過する光50となる。
逆に、吸湿性粒子の粒子径が小さい場合、特に、吸湿性粒子の粒子径が光の波長よりも有意に小さい場合には、光の反射又は散乱は非常に小さくなる。
そのため、光の波長よりも有意に小さい粒子径、すなわちナノサイズの粒子径を有する吸湿性粒子を樹脂に混練して吸湿フィルムを作製することが考えられる。
図1(b)は、小さい粒子径、特にナノサイズの粒子径を有する吸湿性粒子を含んでいる吸湿フィルム中の光の進行を示す概略図である。図1(b)において、小さい粒子径を有する吸湿性粒子32は、光をほとんど反射又は散乱しないため、吸湿フィルム10に入射した光20のほとんどが吸湿フィルム10を透過する光50となる。
しかしながら、小さい粒子径、特にナノサイズの粒子径を有する粒子は凝集しやすい。そのため、単純にナノサイズの粒子径を有する吸湿性粒子を樹脂に混練して吸湿フィルムを作製しても、吸湿フィルム中において吸湿性粒子が凝集して、吸湿性粒子の大きい二次粒子が形成される。そのため、この様な吸湿フィルムでも、粒子径が大きい吸湿性粒子を含んでいる吸湿フィルムと同様の原因により、吸湿フィルムのシースルー性が低下する。
図1(c)は、凝集した吸湿性粒子を含んでいる吸湿フィルム中の光の進行を示す概略図である。図1(c)において、小さい粒子径を有する吸湿性粒子32は、凝集して大きい二次粒子34を形成している。吸湿フィルム10に入射した光20が大きい二次粒子34に当たると、一部の光40は反射・散乱し、残りが吸湿フィルム10を透過する光50となる。
本発明者らは、ナノサイズの粒子径を有する吸湿性粒子、特に酸化マグネシウム粒子とエステル部分又はカルボキシル基を有する樹脂とを混練して吸湿フィルムを作製した場合に、高いシースルー性を有する吸湿フィルムを得ることができることを見出した。
吸湿性粒子は、水等の極性を有する分子と親和性が高い。また、樹脂中のエステル部分又はカルボキシル基は、極性を有する。そのため、このような樹脂に吸湿性粒子を混練した場合、吸湿性粒子は、樹脂中のエステル部分又はカルボキシル基によって安定化し、分散しやすくなると考えられる。
これにより、ナノサイズの粒子径を有する吸湿性粒子が吸湿フィルム中において凝集することを抑制でき、シースルー性が良好な吸湿フィルムを得ることができると考えられる。
〈樹脂〉
本発明において用いられる樹脂は、エステル部分又はカルボキシル基を有するものであれば特に限定されない。樹脂は、特に、側鎖にエステル部分又はカルボキシル基を有することが好ましい。これは、エステル部分又はカルボキシル基が側鎖にあるほうが、酸化マグネシウム粒子を安定化させて分散させやすいためである。
エステル部分又はカルボキシル基を有する樹脂としては、例えばエチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。
本発明において用いられる樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−メチルメタクリレート共重合体を挙げることができる。
なお、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、エチレンと酢酸ビニルとを少なくとも含むモノマーから重合して得られる共重合体である。また、エチレン−メチルメタクリレート共重合体は、エチレンとメタクリル酸メチルとを少なくとも含むモノマーから重合して得られる共重合体である。
また、樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合体である場合には、エチレン−酢酸ビニル共重合体が、10wt%以上、14wt%以上、20wt%以上、若しくは25wt%以上、又は30wt%以下、35wt%以下、若しくは40wt%以下の酢酸ビニル部分を有していてよい。また、樹脂がエチレン−メチルメタクリレート共重合体である場合には、エチレン−メチルメタクリレート共重合体が、10wt%以上、14wt%以上、20wt%以上、25wt%以上、若しくは30wt%以上、又は35wt%以下、40wt%以下、若しくは45wt%以下のメチルメタクリレート部分を有していてよい。樹脂中のエステル部分又はカルボキシル基の割合が一定の範囲内であることにより、より分散性がよくなるためである。
〈酸化マグネシウム粒子〉
本発明において、酸化マグネシウム粒子は、平均粒径が100nm以下であり、樹脂中に分散している。
酸化マグネシウム粒子の平均粒径は、100nm以下、75nm以下、50nm以下、35nm以下、30nm以下、20nm以下、又は10nm以下であってよい。
なお、本願明細書において、「平均粒径」とは、特に断りがない限り、透過電子顕微鏡(TEM)を用いて、無作為に選択した100個以上の粒子の最大となる対角線を測定、または丸みを帯びている場合は長軸(長方向の接線)を測定した場合のそれらの測定値の算術平均値をいう。
酸化マグネシウム粒子は、酸化マグネシウム粒子と樹脂の合計に対して、10wt%以上、15wt%以上、20wt%以上、又は25wt%以上であってよく、50wt%以下、45wt%以下、40wt%以下、35wt%以下、又は30wt%以下であってよい。
〈厚さ〉
本発明における光透過性吸湿フィルムの厚さは、200μm以下、180μm以下、150μm以下、120μm以下、又は100μm以下であってよい。また、本発明における光透過性吸湿フィルムの厚さは、25μm以上、50μm以上、又は75μm以上であってよい。
〈全光線透過率及びヘーズ〉
本発明において、光透過性吸湿フィルムは、厚さが100μmのときの全光線透過率が70%以上であり、かつヘーズが40%以下であることが好ましい。全光線透過率が低すぎる場合、及び/又はヘーズが高すぎる場合には、フィルムの透明性が低下するためである。
全光線透過率は、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、又は95%以上であってよい。
ヘーズは、40%以下、35%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、又は5%以下であってよい。
なお、ヘーズとは、フィルムの濁度(又は曇度)を表わす指標である。ヘーズは、フィルム表面の粗さに起因する光線の反射及び散乱、又はフィルム内部における光の内部散乱によって決まる。
ヘーズは、拡散透過光の全光線透過率に対する拡散透過率の割合から求めることができる。
ヘーズが0%に近いほどフィルムの透明性が高く、ヘーズが100%に近いほどフィルムの濁りが大きいことを示している。
なお、全光線透過率はJIS K7361−1(1997年)に準拠して、またヘーズはJIS K7136(2000年)に準拠して、例えばヘーズ・透過率測定計(HR−100、株式会社村上色彩研究所製)を用いて測定することができる。
〈スキン層〉
スキン層は、光透過性吸湿フィルムに含有される酸化マグネシウム粒子の脱落を防止し、かつ包装容器としての強度、例えば引張破壊強さや他のフィルム、積層体とのヒートシール強度を持たせるため、光透過性吸湿フィルムの一方又は両方の面に積層されている随意の層である。
スキン層は樹脂で構成することができ、製膜安定性を向上させ、かつ/又は酸化マグネシウム粒子の脱落や外部への直接の接触を防ぐこと、並びに/又は基材フィルムと積層する表面平滑性を付与することができる。
スキン層を構成する樹脂としては、フィルムに一般的に用いられている樹脂を用いることができる。光透過性吸湿フィルムの両側にスキン層を積層させた場合、それぞれのスキン層を構成する樹脂は、同一であっても異なっていてもよい。
スキン層を構成する樹脂は、例えばポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。また、上述の<樹脂>においてあげた樹脂を用いることもできる。
スキン層の厚さは、1μm以上、3μm以上、5μm以上、又は7μm以上であることができ、また50μm以下、40μm以下、30μm以下、20μm以下、又は15μm以下であることができる。光透過性吸湿フィルムの両側にスキン層を積層させた場合、これらのスキン層の厚さは同一であっても異なっていてもよい。
〈光透過性吸湿フィルムの使用例〉
本発明の光透過性吸湿フィルムは、例えばディスプレイ装置に用いることができる。
図2は、本発明の光透過性吸湿フィルムを有するディスプレイ装置の構成の略図である。図2において、ディスプレイ装置200は、発光表示素子110と基材120との間に本発明の光透過性吸湿フィルム100を有する。
また、本発明の光透過性吸湿フィルムは、例えば包装用シートに用いることができる。
図3は、本発明の光透過性吸湿フィルムを有する包装用シートの構成の略図である。図3において、包装用積層体300は、本発明の光透過性吸湿フィルム100、光透過性吸湿フィルムと積層されている透明基材フィルム130を含んでいる。
本発明の光透過性吸湿フィルムを有する包装用シートは、包装袋として用いることができる。この様な包装袋は、具体的には、図3に記載される包装用積層体を1枚又は複数枚含んでおり、かつ1枚又は複数枚の包装用積層体の光透過性吸湿フィルム側の一部が、この積層体の他の部分又は他のフィルムとヒートシールされていることによって袋状にされていることができる。
さらに、この包装袋は、内容物、及び内容物を密封している包装袋を具備している、内容物入り包装袋であってよい。
〈シートの製造〉
下記の工程により、実施例1〜6、及び比較例1〜3の吸湿性シートを作製した。
1.プレミキシング
熱可塑性樹脂及び酸化マグネシウム(MgO)粒子を所定の分量で秤量し、170℃、1500rpmの条件で、高速ミキサー(ヘンシェルミキサー、日本コークス株式会社製)で混練して、熱可塑性樹脂と酸化マグネシウム粒子の混練物を作製した。
なお、熱可塑性樹脂は、実施例1〜4及び比較例2ではエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を、実施例5及び6ではエチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)を、比較例1では超低密度ポリエチレン(VLDPE)を、比較例3ではアイオノマー樹脂を、それぞれ用いた(下記の〈結果〉の「表1」参照)。
また、実施例1〜6、並びに比較例1、及び3では、平均粒径が35nmの酸化マグネシウム粒子を用いたのに対して、比較例2では、平均粒径が500nmの酸化マグネシウム粒子(神島化学工業製・スターマグPSF150)を用いている(下記の〈結果〉の「表1」参照)。
また、実施例1における酸化マグネシウム粒子の配合量は、10wt%である。また、実施例2における酸化マグネシウム粒子の配合量は、20wt%である。また、実施例3、5及び6、並びに比較例1〜3における酸化マグネシウム粒子の配合量は、30wt%である。最後に、実施例4における酸化マグネシウム粒子の配合量は、40wt%である。(下記の〈結果〉の「表1」参照)。
実施例1〜6、及び比較例1〜3の吸湿性シートの作製に用いた樹脂及び酸化マグネシウム粒子の組み合わせは、下記の〈結果〉の表1において示されている。なお、表1において、樹脂の「全光線透過率」及び「ヘーズ」は、厚さが100μmのときの、樹脂自体が有している全光線透過率及びヘーズである。また、「VA又はMMA含有率」は、樹脂中の酢酸ビニル(VA)又はメチルメタクリル酸(MMA)の質量%を表している。
2.マスターバッチの作製
上記「1.プレミキシング」において作製した混練物を粉砕し、170℃の条件で、二軸押出機(PCM−30、株式会社池貝)でペレット化して、マスターバッチを作製した。
3.多層製膜
上記「2.マスターバッチの作製」で作製したマスターバッチを用いて、170℃、成膜厚み100μm、引取速度10m/minの条件で、押出成膜装置(KZW15TW−45MG−NH−2200)でフィルム化して、厚さが100μmの吸湿フィルムを作製した。
〈飽和吸湿量の測定〉
下記の方法により、実施例1〜6、及び比較例1〜3の吸湿性シートの飽和吸湿量を測定した。
吸湿フィルムを、一辺の長さが約10cmの正方形の吸湿フィルム片に切り出して、重量を測定した。次に、吸湿フィルム片を40℃、90%相対温度(RH)環境下で48時間放置した後、23℃、50%RH環境下で24時間放置して、吸湿フィルム片に吸湿させた。その後、吸湿フィルム片の重量を測定した。
吸湿フィルム片の吸湿前後の重量増加量を吸湿前の重量で除することにより得た吸湿フィルム片の吸湿前後の重量変化率を、飽和吸湿量とした。
〈シースルー性の測定〉
下記の方法により、実施例1〜6、及び比較例1〜3の吸湿性シートのシースルー性を測定した。
吸湿させる前の吸湿フィルムを、一辺の長さが約10cmの正方形の吸湿フィルム片3片に切り出した。その後、3片の吸湿フィルム片それぞれについて、ヘーズ・透過率測定計(HR−100、株式会社村上色彩研究所製)を用いて全光線透過率、及びヘーズを測定した。なお、全光線透過率はJIS K7361−1(1997年)に準拠して、ヘーズはJIS K7136(2000年)に準拠して測定値。また、下記の表1に記載の結果は、吸湿フィルム片3つの測定値の平均値である。
〈結果〉
表1は、飽和吸湿量、全光線透過率、及びヘーズの測定結果を示している。比較例3は、シートの製造のプレミキシングの際に硬化してしまい、シートを製造することができなかったため、測定結果を表示していない。
Figure 2018030940
表1に示すように、実施例3、5、及び6(EVA又はEMMAに酸化マグネシウム粒子(30wt%)を分散させた吸湿シート)は、酸化マグネシウム粒子の含有量が等しい比較例1(VLDPEに酸化マグネシウム粒子(30wt%)を分散させた吸湿シート)よりも高い全光線透過率及び低いヘーズを有していた。また、比較例2(EVAに粒径の大きい酸化マグネシウム粒子(平均粒径500nm)を分散させた吸湿シート)は、低い全光線透過率及び高いヘーズを有していた。
10 吸湿フィルム
20 入射した光
30 大きい粒子径を有する吸湿性粒子
32 小さい粒子径を有する吸湿性粒子
34 大きい二次粒子
40 一部の光
50 吸湿フィルムを透過する光
100 光透過性吸湿フィルム
110 発光表示素子
120 基材
130 透明基材フィルム
200 ディスプレイ装置
300 包装用積層体

Claims (7)

  1. 樹脂及び前記樹脂中に分散している酸化マグネシウム粒子を含んでおり、
    前記酸化マグネシウム粒子の平均粒径が、100nm以下であり、かつ
    前記樹脂が、エステル部分又はカルボキシル基を有する、
    光透過性吸湿フィルム。
  2. 前記酸化マグネシウム粒子の平均粒径が、50nm以下である、請求項1に記載の光透過性吸湿フィルム。
  3. 前記酸化マグネシウム粒子と前記樹脂の合計に対して、10wt%〜50wt%の前記酸化マグネシウム粒子を含んでいる、請求項1又は2に記載の光透過性吸湿フィルム。
  4. 前記樹脂が、前記エステル部分又はカルボキシル基を側鎖に有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光透過性吸湿フィルム。
  5. 前記樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体又はエチレン−メチルメタクリレート共重合体である、請求項4に記載の光透過性吸湿フィルム。
  6. 前記樹脂が前記エチレン−酢酸ビニル共重合体である場合には、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体が、10wt%以上の酢酸ビニル部分を有し、かつ
    前記樹脂が前記エチレン−メチルメタクリレート共重合体である場合には、前記エチレン−メチルメタクリレート共重合体が、20wt%以上のメチルメタクリレート部分を有する、
    請求項5に記載の光透過性吸湿フィルム。
  7. 前記光透過性吸湿フィルムの厚さが100μmのときの全光線透過率が、JIS K7361−1(1997年)に準拠して測定したときに70%以上であり、かつヘーズが、JIS K7136(2000年)に準拠して測定したときに40%以下である、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の光透過性吸湿フィルム。
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