JP2018030788A - フェノチアジン誘導体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベンザイン前駆体を、式(A)で表される化合物と反応させる工程を含む、フェノチアジン誘導体の製造方法。
(RA1〜RA5は各々独立して、H、水酸基又は有機基であり、RA1とRA2、RA2とRA3、RA3とRA4は、一緒になって隣接する原子と共に5〜8員環を形成してもよい;RA6はH又は置換されてもよいC1〜C20炭化水素基;Xはハロゲン原子)
【選択図】なし
Description
で表される骨格を有するフェノチアジン誘導体は医薬、染料、光電子、光学材料、電解質組成物などに用いられる化合物である。
しかしながら、上記製造方法に用いられる(1)で表される化合物の合成は困難である。また、上記反応式で(1)の化合物と反応するために、(2)で表される化合物はハロゲン原子等の電子吸引基が必要である。したがって、SnAr反応およびSmiles転位を経由した上記製造方法では、得られるフェノチアジン誘導体の置換基が限定されている。
しかしながら、上記製造方法では、副生成物が生じやすく、フェノチアジン誘導体の収率が低いという課題があった。
[1]
式(B)
で表されるベンザイン誘導体を、式(A)
RA6は水素原子または置換されてもよいC1〜C20炭化水素基であり、
Xはハロゲン原子である。)
で表される化合物と反応させる工程を含む、式(C)
で表される化合物の製造方法。
[2]
前記ベンザイン誘導体を、式(B1)
RB5はそれぞれ独立して、水素原子、水酸基または有機基であり、
Yは脱離基である。)
で表されるベンザイン前駆体から製造する工程をさらに含む、[1]に記載の製造方法。
[3]
式(B1)
RB5はそれぞれ独立して、水素原子、水酸基または有機基であり、
Yは脱離基である。)
で表されるベンザイン前駆体を、式(A)
RA6は水素原子または置換されてもよいC1〜C20炭化水素基であり、
Xはハロゲン原子である。)
で表される化合物と反応させる工程を含む、式(C)
で表される化合物の製造方法。
[4]
式(B1)で表されるベンザイン前駆体が、式(B2)
OTfはトリフルオロメタンスルホニル基である。)
で表される化合物である、[3]に記載の製造方法。
[5]
[1]〜[4]のいずれかで得られた式(C)の化合物を環化反応によって、式(D)
で表される化合物を製造する、フェノチアジン誘導体の製造方法。
本明細書において、「複素環基」の例としては、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、ビピリジル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ターチエニル基等がある。
本明細書において、「縮合多環芳香族基」の例としては、フルオレニル基、ナフチル基、フルオランテニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基等がある。
本明細書において、「縮合多環複素環基」の例としては、カルバゾリル基、アクリジニル基、フェナントロリル基等がある。
本明細書において、「脱離基」はベンゼン骨格から脱離する基であれば特に限定されないが、その例としては、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニル基、4−クロロベンゼンスルホニル基、4−トルエンスルホニル基、等がある。
また、本明細書において、「式(A)」等で表される化合物を「化合物(A)」等と表記する
以下、第1工程と第2工程に分けて説明する。
第1工程は出発物質にベンザイン誘導体または、ベンザイン前駆体を用いることができる。出発物質にベンザイン前駆体を用いた場合でも、反応過程でベンザイン誘導体を経由して化合物(C)が合成されていると考えられるため、実質的に両者は同一の反応経路であると考えられるが、以下、出発物質毎に分けて第1工程を説明する。
第1工程は、ベンザイン前駆体(化合物(B1))を化合物(A)とを反応させる工程である。化合物(A)の合成方法は公知の方法が用いられる。たとえば、o-ブロモフェニルボロン酸をメチルチオ化した後に、ロジウム触媒を用いる合成法によって、オルト位にブロモ基を有するスルフィルイミンを合成することにより、化合物(A)を合成できる(C. Bolm, et al., Org. Lett. 2004, 6, 1306)。
ベンザイン前駆体とこのようにして得られた化合物(A)の混合物に、フッ化カリウム、クラウンエーテル等を加え有機溶媒中で加熱すると、ブロモ基を損なうことなく、硫黄、窒素原子の導入が可能になり、化合物(C)の合成が実現する。有機溶媒として、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル(CH3CN)、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン等が用いられる。反応温度は限定されないが、−78〜100℃が好ましく、0〜60℃がさらに好ましく、20〜30℃が最も好ましい。
たとえば、ベンザイン前駆体として、3-メトキシ-2-(トリメチルシリル)フェニルトリフラートを用い、化合物(A)としてS-(2-ブロモフェニル)- S-メチルスルフィルイミン(6a)を用いた場合、以下の反応経路を経て2-(2-ブロモフェニルチオ)-3-メトキシアニリン(7a)が合成できると推定できる。
ベンザイン誘導体が反応する反応機構は、当該ベンザイン誘導体に対して、化合物(A)のスルフィルイミンの窒素原子の孤立電子対の求核攻撃、生じたアリールアニオンの硫黄原子に対する求核攻撃によって、4員環の中間体が生成される。次にS−N結合が開裂し、さらに反応停止時にこのスルホニウムのメチル基がメタノールとして脱離することで、化合物(C)が合成できる。
当該反応に用いられる有機溶媒として、THF、CH3CN、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン等が用いられる。反応温度は限定されないが、−78〜100℃が好ましく、0〜60℃がさらに好ましく、20〜30℃が最も好ましい。
第2工程は、第1工程で得られた化合物(C)の分子内アミノ化反応等による環化工程である。第2工程は環化が生じれば特に限定されないが、触媒として、パラジウム化合物を用いることが好ましい。特に、以下の化合物(Pd G1)を触媒として用いることが好ましい。
本明細書における、クロマトグラフィー、核磁気共鳴(NMR)スペクトル、赤外線吸収(IR)、融点測定および質量測定の方法は以下のとおりである。
分析用薄層クロマトグラフィー(TLC)は、あらかじめシリカゲルが塗布されたガラスプレート(Merck Chemicals, Cat. No. 105715, silica gel 60 F254)を用いて行った。スポット検出は、紫外線ランプ(254 nmまたは365 nm)、ヨウ素吸着により行った。また、過マンガン酸カリウム溶液、ニンヒドリン、リンモリブデン酸溶液に浸して、ホットプレートで焼くことでも行った。分取用フラッシュカラムクロマトグラフィーには、シリカゲル(関東化学37563-85、silica gel 60N(spherical, neutral)、粒径45-50 μm;関東化学37565-85、silica gel 60N(spherical, neutral)、粒径63-210 μm)、あるいはNHシリカゲル(関東化学37567-79、silica gel 60(spherical, NH2)、粒径40-50 μm)を用いた。分取用薄層クロマトグラフィー(preparative TLC)には、ワコーゲル(R)B-5F(和光純薬工業株式会社)あるいは、Silica gel 60 PF254(Merk Chemicals)を用い、作製したものを利用した。
1H 核磁気共鳴(NMR)スペクトル(400または500 MHz)は、Bruker社製、AVANCE400核磁気共鳴装置、またはAVANCE500核磁気共鳴装置を用いて測定した。化学シフト(δ)は、tetramethylsilane((CH3)4Si)(CDCl3中での測定:0.00 ppm)、測定溶媒の水素由来のピーク(CD3COCD3中での測定:2.05 ppm)、または測定溶媒の非重水素化体由来を内部標準として相対的値を表した。シグナル分裂線様式の略語s、d、t、m、brはそれぞれ単重線、二重線、三重線、多重線、ブロード化を表す。
13C 核磁気共鳴スペクトル(126 MHz)は、Bruker社製、AVANCE500核磁気共鳴装置を用いて測定した。化学シフト(δ)は、測定溶媒の炭素由来のピーク(CDCl3中での測定:77.0 ppm、CD3COCD3中での測定:30.0 ppm)を内部標準として相対的値を表した。
19F 核磁気共鳴スペクトル(376 MHz)は、Bruker社製、AVANCE400核磁気共鳴装置を用いて測定した。化学シフト(δ)は、α,α,α-トリフルオロトルエン(CDCl3中での測定:-63.0 ppm)を外部標準として相対的値を表した。
赤外吸収スペクトルは、DRS-8000を装着した島津製作所社製、IRPrestige-21 spectrophotometerを用い、拡散反射法により測定した。
融点は、Yanaco社製、MP-J3を用いて測定した。
高分解能質量分析スペクトル(HRMS)は、Bruker社製Bruker micrOTOFを用い、エレクトロスプレーイオン化法(ESI)により測定した。
2.1 S-(2-ブロモフェニル)- S-メチルスルフィルイミン(6a)の合成
実施例1では、出発物質である化合物(A)の一例としてS-(2-ブロモフェニル)- S-メチルスルフィルイミン(6a)を用いた。S-(2-ブロモフェニル)- S-メチルスルフィルイミン(6a)は、以下の3工程(工程a〜c)によって合成できる
(工程a):2-ブロモフェニルボロン酸(8a)から(2-ブロモフェニル)メチルスルフィド(10a)の合成
(工程b):(2-ブロモフェニル)メチルスルフィド(10a)からS-(2-ブロモフェニル)-S-メチル-N-(2,2,2-トリフルオロアセチル)スルフィルイミン(11a)の合成
(工程c):S-(2-ブロモフェニル)-S-メチル-N-(2,2,2-トリフルオロアセチル)スルフィルイミン(11a)からS-(2-ブロモフェニル)- S-メチルスルフィルイミン(6a)の合成
なお、前記p-トリルメチルチオスルホナート(9)はp-トルエンチオスルホン酸カリウムおよびヨードメタンから合成した(S. Yoshida, Y. Sugimura, Y. Hazama, Y. Nishiyama, T. Yano, S. Shimizu, T. Hosoya, Chem. Commun. 2015, 51, 16613.)。
Colorless solid; Mp 96-97 oC; TLC Rf0.35 (CH2Cl2); 1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 2.99 (s, 3H, CH3), 7.49 (ddd, 1H, J = 8.0, 8.0, 1.5 Hz, aromatic), 7.61 (ddd, 1H, J = 8.0, 8.0, 1.0 Hz, aromatic), 7.70 (dd, 1H, J = 8.0, 1.0 Hz, aromatic), 7.95 (dd, 1H, J = 8.0, 1.5 Hz, aromatic); 13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 34.0 (1C), 116.8 (q, 1C, 1J C-F= 287.5 Hz), 121.8 (1C), 127.7 (1C), 129.5 (1C), 133.3 (1C), 133.9 (1C), 134.0 (1C), 166.8 (q, 1C, 2JC-F = 35.6 Hz); 19F NMR (CDCl3, 376 MHz) δ -73.8 (s); IR (KBr, cm-1) 759, 773, 980, 1021, 1097, 1144, 1182, 1450, 1634, 1652; HRMS (ESI+) m/z 335.9262 ([M+Na]+, C9H7BrF3NNaOS+requires 335.9276).
得られたS-(2-ブロモフェニル)- S-メチルスルフィルイミン(6a)の分析結果は以下のとおりであった。
Pale yellow oil; TLC (Amino) Rf0.61 (CH2Cl2/MeOH = 10/1); 1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 2.75 (s, 3H, CH3), 7.33 (ddd, 1H, J = 7.8, 7.6, 1.5 Hz, aromatic), 7.52-7.62 (m, 2H, aromatic), 8.03 (dd, 1H, J = 7.8, 1.5 Hz, aromatic); 13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 41.7 (1C), 119.4 (1C), 125.8 (1C), 128.6 (1C), 131.7 (1C), 132.8 (1C), 146.2 (1C); IR (KBr, cm-1) 770, 912, 1325, 1423, 1505, 2994; HRMS (ESI+) m/z 217.9633 ([M+H]+, C7H9BrNS+ requires 217.9634).
実施例3では、出発物質である化合物(A)の一例としてS-(2-ブロモ-5-メトキシフェニル)- S-メチルスルフィルイミン(6b)を用いた。S-(2-ブロモ-5-メトキシフェニル)- S-メチルスルフィルイミン(6b)は、以下の3工程(工程d〜f)によって合成できる
(工程d):3-メトキシフェニルボロン酸(12)から2-ブロモ-5-メトキシフェニルボロン酸(8b)の合成
(工程e):2-ブロモ-5-メトキシフェニルボロン酸(8b)から(2-ブロモ-5-メトキシフェニル)メチルスルフィド(10b)の合成
(工程f):(2-ブロモ-5-メトキシフェニル)メチルスルフィド(10b)からS-(2-ブロモ-5-メトキシフェニル)-S-メチル-N-(2,2,2-トリフルオロアセチル)スルフィルイミン(11b)の合成
(工程g):S-(2-ブロモ-5-メトキシフェニル)-S-メチル-N-(2,2,2-トリフルオロアセチル)スルフィルイミン(11b)からS-(2-ブロモ-5-メトキシフェニル)- S-メチルスルフィルイミン(6b)の合成
2.2.1 工程d 2-ブロモ-5-メトキシフェニルボロン酸(8b)の合成
なお、前記トリフェニルホスフィンスルフィドは、トリフェニルホスフィンおよび硫黄(粉末)から合成した(S. Maddox, C. Nalbandian, D. Smith, J. Gustafson, Org. Lett. 2015, 17, 1042.)。
2.2.2 工程e (2-ブロモ-5-メトキシフェニル)メチルスルフィド(10b)の合成
なお、前記p-トリルメチルチオスルホナート(9)は、p-トルエンチオスルホン酸カリウムおよびヨードメタンから合成した(S. Yoshida, Y. Sugimura, Y. Hazama, Y. Nishiyama, T. Yano, S. Shimizu, T. Hosoya, Chem. Commun. 2015, 51, 16613.)。
2.2.3 工程f S-(2-ブロモ-5-メトキシフェニル)-S-メチル-N-(2,2,2-トリフルオロアセチル)スルフィルイミン(11b)の合成
Colorless solid; Mp 131-133 oC; TLC Rf0.46 (CH2Cl2); 1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 2.98 (s, 3H, CH3), 3.85 (s, 3H, CH3), 7.01 (dd, 1H, J = 8.8, 3.0 Hz, aromatic), 7.46 (d, 1H, J = 3.0 Hz, aromatic), 7.55 (d, 1H, J = 8.8 Hz, aromatic); 13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 33.9 (1C), 55.9 (1C), 111.4 (1C), 111.8 (1C), 116.9 (q, 1C, 1JC-F= 287.8 Hz), 120.8 (1C), 133.8 (1C), 134.6 (1C), 160.4 (1C), 166.7 (q, 1C, 2JC-F= 35.6 Hz); 19F NMR (CDCl3, 376 MHz) δ -73.9 (s); IR (KBr, cm-1) 1143, 1182, 1230, 1264, 1296, 1438, 1472, 1586, 1634, 1652; HRMS (ESI+) m/z 365.9374 ([M+Na]+, C10H9BrF3NNaO2S+requires 365.9382).
Yellow oil; TLC (Amino) Rf 0.17 (tailing) (CH2Cl2); 1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 2.75 (s, 3H, CH3), 3.90 (s, 3H, CH3), 6.86 (dd, 1H, J = 8.6, 3.1 Hz, aromatic), 7.41 (d, 1H, J = 8.6 Hz, aromatic), 7.65 (d, 1H, J = 3.1 Hz, aromatic); 13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 41.2 (1C), 55.9 (1C), 109.1 (1C), 110.2 (1C), 118.9 (1C), 133.7 (1C), 146.9 (1C), 160.3 (1C); IR (KBr, cm-1) 914, 960, 1033, 1226, 1261, 1295, 1436, 1463, 1586; HRMS (ESI+) m/z 247.9743 ([M+H]+, C8H11BrNOS+requires 247.9739).
Brown solid; Mp 161-163 oC; TLC Rf0.58 (n-hexane/EtOAc = 1/1); 1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 3.79 (s, 3H, CH3), 4.43 (br s, 2H, NH2), 6.37 (dd, 1H, J = 8.2, 1.0 Hz, aromatic), 6.46 (dd, 1H, J = 8.2, 1.0 Hz, aromatic), 6.59 (dd, 1H, J = 8.0, 1.5 Hz, aromatic), 6.94 (ddd, 1H, J = 8.0, 8.0, 1.3 Hz, aromatic), 7.07 (ddd, 1H, J = 8.0, 8.0, 1.5 Hz, aromatic), 7.23 (dd, 1H, J = 8.2, 8.2 Hz, aromatic), 7.49 (dd, 1H, J = 8.0, 1.3 Hz, aromatic); 13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 56.1 (1C), 100.5 (1C), 101.1 (1C), 108.1 (1C), 120.9 (1C), 125.6 (1C), 125.9 (1C), 127.6 (1C), 132.0 (1C), 132.7 (1C), 137.7 (1C), 150.8 (1C), 161.8 (1C); IR (KBr, cm-1) 749, 775, 1018, 1127, 1261, 1435, 1445, 1469, 1573, 1605; HRMS (ESI+) m/z 331.9714 ([M+Na]+, C13H12BrNNaOS+requires 331.9715).
Pale yellow solid; Mp 150-152 oC; TLC Rf0.38 (n-hexane/EtOAc = 1/1); 1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 2.19 (s, 3H, CH3), 3.93 (s, 3H, CH3), 6.81 (d, 1H, J = 8.3 Hz, aromatic), 7.11 (br d, 1H, J = 7.7 Hz, aromatic), 7.21 (ddd, 1H, J = 7.7, 7.7, 1.3 Hz, aromatic), 7.27-7.35 (m, 2H, aromatic), 7.43-7.55 (m, 2H, aromatic); 13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 23.0 (1C), 56.2 (1C), 108.4 (1C), 119.7 (1C), 121.7 (1C, br), 126.7 (1C), 126.9 (1C), 127.2 (1C+1C, two signals overlapped), 128.0 (1C), 132.6 (1C, br), 138.9 (1C), 139.7 (1C), 156.1 (1C), 169.5 (1C); IR (KBr, cm-1) 1253, 1265, 1296, 1369, 1471, 1587, 1684; HRMS (ESI+) m/z 294.0557 ([M+Na]+, C15H13NNaO2S+requires 294.0559).
Pale brown solid; Mp 131-133 oC; TLC Rf0.58 (n-hexane/EtOAc = 1/1); 1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 3.59 (s, 3H, CH3), 3.80 (s, 3H, CH3), 4.43 (br s, 2H, NH2), 6.17 (d, 1H, J = 3.0 Hz, aromatic), 6.36 (dd, 1H, J = 8.2, 1.0 Hz, aromatic), 6.45 (dd, 1H, J = 8.2, 1.0 Hz, aromatic), 6.51 (dd, 1H, J = 8.7, 3.0 Hz, aromatic), 7.22 (dd, 1H, J = 8.2, 8.2 Hz, aromatic), 7.37 (d, 1H, J = 8.7 Hz, aromatic); 13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 55.2 (1C), 56.1 (1C), 100.5 (1C), 101.0 (1C), 108.1 (1C), 111.4 (1C), 111.5 (1C), 111.8 (1C), 132.1 (1C), 133.1 (1C), 138.7 (1C), 150.8 (1C), 159.2 (1C), 161.7 (1C); IR (KBr, cm-1) 773, 1042, 1225, 1262, 1291, 1434, 1469, 1565, 1578, 1606; HRMS (ESI+) m/z 361.9812 ([M+Na]+, C14H14BrNNaO2S+requires 361.9821).
Pale red solid; Mp 163-164 oC; TLC Rf0.35 (n-hexane/EtOAc = 1/1); 1H NMR (CDCl3), 500 MHz) δ 2.17 (s, 3H, CH3), 3.79 (s, 3H, CH3), 3.93 (s, 3H, CH3), 6.80 (d, 1H, J = 8.2 Hz, aromatic), 6.85 (dd, 1H, J = 8.8, 2.8 Hz, aromatic), 6.99 (d, 1H, J = 2.8 Hz, aromatic), 7.10 (br s, 1H, aromatic), 7.28 (dd, 1H, J = 8.2, 8.2 Hz, aromatic), 7.38 (br s, 1H, aromatic); 13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 22.9 (1C), 55.6 (1C), 56.2 (1C), 108.3 (1C), 112.4 (1C), 113.2 (1C), 119.6 (1C), 121.4 (1C, br), 127.2 (1C), 127.7 (1C), 131.8 (1C), 133.9 (1C, br), 140.1 (1C), 156.0 (1C), 157.9 (1C), 169.7 (1C); IR (KBr, cm-1) 1240, 1259, 1290, 1369, 1438, 1471, 1491, 1678; HRMS (ESI+) m/z 324.0663 ([M+Na]+, C16H15NNaO3S+ requires 324.0655).
Pale brown solid; Mp 123-124 oC; TLC Rf0.56 (n-hexane/EtOAc = 1/1); 1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 3.60 (s, 3H, CH3), 3.84 (s, 3H, CH3), 3.85 (s, 3H, CH3), 4.44 (br s, 2H, NH2), 6.26 (d, 1H, J =3.0 Hz, aromatic), 6.50 (dd, 1H, J = 8.5, 3.0 Hz, aromatic), 6.52 (d, 1H, J = 2.0 Hz, aromatic), 6.62 (d, 1H, J = 2.0 Hz, aromatic), 6.95-7.02 (AA’BB’, 2H, aromatic), 7.37 (d, 1H, J = 8.5 Hz, aromatic), 7.51-7.58 (AA’BB’, 2H, aromatic); 13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 55.2 (1C), 55.3 (1C), 56.1 (1C), 99.4 (1C), 99.5 (1C), 106.4 (1C), 111.1 (1C), 111.4 (1C), 112.0 (1C), 114.1 (2C), 128.1 (2C), 133.1 (1C), 133.3 (1C), 138.9 (1C), 144.8 (1C), 150.7 (1C), 159.2 (1C), 159.5 (1C), 161.8 (1C); IR (KBr, cm-1) 760, 1225, 1255, 1290, 1431, 1460, 1515, 1555, 1580, 1606; HRMS (ESI+) m/z 468.0224 ([M+Na]+, C21H20BrNNaO3S+requires 468.0239).
Brown solid; Mp 75-77 oC; TLC Rf0.29 (n-hexane/EtOAc = 1/1); 1H NMR (CDCl3), 500 MHz) δ 2.21 (s, 3H, CH3), 3.80 (s, 3H, CH3), 3.85 (s, 3H, CH3), 3.98 (s, 3H, CH3), 6.86 (dd, 1H, J = 8.8, 2.8 Hz, aromatic), 6.92-7.03 (m, 4H, aromatic), 7.28 (br s, 1H, aromatic), 7.41 (br s, 1H, aromatic), 7.48-7.54 (AA’BB’, 2H, aromatic); 13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 23.0 (1C), 55.4 (1C), 55.6 (1C), 56.2 (1C), 107.0 (1C), 112.4 (1C), 113.2 (1C), 114.3 (2C), 118.1 (1C), 119.5 (1C, br), 127.8 (1C), 128.1 (2C), 131.8 (1C), 132.6 (1C), 133.8 (1C, br), 140.3 (1C), 140.7 (1C), 156.1 (1C), 157.9 (1C), 159.5 (1C), 169.7 (1C); IR (KBr, cm-1) 1228, 1255, 1279, 1295, 1491, 1516, 1678; HRMS (ESI+) m/z 430.1073 ([M+Na]+, C23H21NNaO4S+ requires 430.1083).
Gray solid; Mp 129-131 oC; TLC Rf0.46 (n-hexane/EtOAc = 1/1); 1H NMR (CDCl3, 500 MHz) δ 3.80 (s, 3H, CH3), 3.89 (s, 3H, CH3), 4.08 (br s, 2H, NH2), 6.42 (s, 1H, aromatic), 6.60 (dd, 1H, J = 8.0, 2.0 Hz, aromatic), 6.96 (ddd, 1H, J = 8.0, 8.0, 2.0 Hz, aromatic), 7.11 (ddd, 1H, J = 8.0, 8.0, 2.0 Hz, aromatic), 7.26 (s, 1H, aromatic), 7.50 (dd, 1H, J = 8.0, 2.0 Hz, aromatic);13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 55.8 (1C), 56.5 (1C), 99.7 (1C), 102.3 (1C), 119.9 (1C), 120.1 (1C), 125.8 (1C), 126.0 (1C), 127.7 (1C), 132.7 (1C), 138.7 (1C), 142.3 (1C), 144.5 (1C), 152.4 (1C); IR (KBr, cm-1) 747, 1018, 1055, 1211, 1224, 1254, 1445, 1464, 1502; HRMS (ESI+) m/z 361.9816 ([M+Na]+, C14H14BrNNaO2S+requires 361.9821).
Brown solid; Mp 130-131 oC; TLC Rf0.28 (n-hexane/EtOAc = 1/1); 1H NMR (CDCl3), 500 MHz) δ 2.21 (s, 3H, CH3), 3.88 (s, 3H, CH3), 3.90 (s, 3H, CH3), 6.89 (s, 1H, aromatic), 7.06 (br s, 1H, aromatic), 7.22 (ddd, 1H, J = 7.7, 7.7, 0.9 Hz, aromatic), 7.32 (ddd, 1H, J = 7.7, 7.7, 1.5 Hz, aromatic), 7.41-7.52 (m, 2H, aromatic); 13C NMR (CDCl3, 126 MHz) δ 23.1 (1C), 56.2 (1C), 56.3 (1C), 110.0 (1C), 110.8 (1C), 110.9 (1C+1C, two signals overlapped), 126.7 (1C), 126.9 (1C), 127.9 (1C), 131.9 (1C), 139.3 (1C), 139.4 (1C), 147.8 (1C), 148.2 (1C), 169.6 (1C); IR (KBr, cm-1) 1216, 1231, 1263, 1292, 1440, 1468, 1503, 1678; HRMS (ESI+) m/z 324.0667 ([M+Na]+, C16H15NNaO3S+ requires 324.0655).
Claims (5)
- 式(B)
で表されるベンザイン誘導体を、式(A)
RA6は水素原子または置換されてもよいC1〜C20炭化水素基であり、
Xはハロゲン原子である。)
で表される化合物と反応させる工程を含む、式(C)
で表される化合物の製造方法。 - 前記ベンザイン誘導体を、式(B1)
RB5はそれぞれ独立して、水素原子、水酸基または有機基であり、
Yは脱離基である。)
で表されるベンザイン前駆体から製造する工程をさらに含む、請求項1に記載の製造方法。 - 式(B1)
RB5はそれぞれ独立して、水素原子、水酸基または有機基であり、
Yは脱離基である。)
で表されるベンザイン前駆体を、式(A)
RA6は水素原子または置換されてもよいC1〜C20炭化水素基であり、
Xはハロゲン原子である。)
で表される化合物と反応させる工程を含む、式(C)
で表される化合物の製造方法。 - 式(B1)で表されるベンザイン前駆体が、式(B2)
OTfはトリフルオロメタンスルホニル基である。)
で表される化合物である、請求項3に記載の製造方法。 - 請求項1〜4のいずれかで得られた式(C)の化合物を環化反応によって、式(D)
で表される化合物を製造する、フェノチアジン誘導体の製造方法。
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