JP2018028441A - 軸ずれ検査装置 - Google Patents

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Koji Kobayashi
公二 小林
木下 恭一
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Abstract

【課題】スライド移動を超過した容積の重量物である電池サブアッシー筐体での座ぐり部及び雌ねじ部から構成された座ぐり穴における座ぐり部と雌ねじ部との軸ずれを検査する。【解決手段】軸ずれ検査装置30は、電池モジュールが複数組付けられた状態で収容されている電池サブアッシー筐体10に形成された座ぐり穴20における、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれを検査する。軸ずれ検査装置30は、雌ねじ部22と螺合可能な雄ねじ部31と、雄ねじ部31と同軸に配置された軸体32と、軸体32に回転可能に設けられ、軸体32の径方向における軸体32と座ぐり部21の内面との距離である径方向距離についての、軸体の周方向の変動を測定する測定部33と、を備える。そして、測定部33により測定された軸体32の周方向における径方向距離の変動に基づいて、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれを検査する。【選択図】図1

Description

本発明は、軸ずれ検査装置に係り、詳しくは座ぐり部及び雌ねじ部から構成された座ぐり穴における座ぐり部と雌ねじ部との軸ずれを検査する軸ずれ検査装置に関する。
ハイブリッド車両を含む電動車両の駆動用電源では、単セルを複数個組み付けた2次電池(電池モジュール)やその制御装置、並びに温調用流体流路などを組込むようにしているため、どうしても電池サブアッシー筐体がスライド移動を超過した容積の重量物となってしまう。例えば、電池サブアッシー筐体は重量が約200kgで長さも1m程度あるため、製品本体を動かすことが容易でない。
従来の電池サブアッシー筐体と車両(または筐体蓋部)との連結構造では、電池サブアッシー筐体と車両(または筐体蓋部)とを電池サブアッシー筐体のインロー部で組み合わせてボルト締結するのが通常である。
詳述すると、例えば、電池サブアッシー筐体には、位置の基準となる座ぐり穴が設けられている。座ぐり穴は、座ぐり部及び雌ねじ部から構成されている。雌ねじ部は、雌ねじ溝が形成された内周面を有するインロー部が座ぐり穴の座ぐり部の底面に形成された嵌合穴に対して圧入されることで構成されている。また、電池サブアッシー筐体には、座ぐり部の位置を基準にして所定のピッチで複数のねじ穴が形成されている。
電池サブアッシー筐体が取り付けられる対象、例えば車両又は筐体蓋部には、ボルトが挿通可能な貫通孔が複数形成されている。複数の貫通孔は、電池サブアッシー筐体が車両又は筐体蓋部に対して規定の位置に配置された場合に座ぐり部及び複数のねじ穴と連通するように、座ぐり部及び複数のねじ穴と同一ピッチで形成されている。そして、電池サブアッシー筐体と車両又は筐体蓋部とは、ボルトが貫通孔を挿通している状態で雌ねじ部又はねじ穴に螺合されることによって連結される。
また、従来のハイブリッド車両の駆動装置では、電動機を取付ける変速機ケースに動力合成機構や減速歯車機構、差動歯車機構などを組込むようにしているため、どうしてもケースが大きくなってしまい、例えば電動機のロータやステータの取付位置における加工精度が低下し易い。このような加工精度の低い取付位置にロータやステータを取付けても、電動機の同軸度が低下してしまい、効率低下につながる。また、大きなケースに取付けられた状態の電動機の性能テストを行うことも困難で、作業性も極めてよくない。また、性能テストの作業性向上のために電動機をジグで支持すると、電動機の同軸状態が実装状態と異なってしまう。
この問題を解決するため、特許文献1には、重合すると一つの筐体となる二つの収納半体の夫々に軸受を取付け、それらの収納半体内に電動機のステータを収納すると共に、そのステータの内側に電動機のロータを収納し、かつ夫々の収納半体に取付けられた軸受でロータの軸部材を回転自在に支持し、二つの収納半体を重合した状態で、それらの収納半体からなる筐体を前記ケース部材内に収納固定する構成が提案されている。
特開2007−104765号公報
従来の電池サブアッシー筐体と車両又は筐体蓋部との連結構造では、インロー部が座ぐり穴の座ぐり部の底部に形成された嵌合穴に圧入される関係上、雌ねじ部と座ぐり部とが軸ずれする場合がある。
雌ねじ部と座ぐり部とが軸ずれすると、雌ねじ部とねじ穴とのピッチが、座ぐり部とねじ穴とのピッチからずれる。すると、仮に雌ねじ部と貫通孔とを同軸に配置すると、ねじ穴と貫通孔とが同軸に配置されず、ボルト締結することができない事態が生じ得る。このため、座ぐり部と雌ねじ部との偏心(位置ずれ)を許容範囲内に収める必要がある。
偏芯が許容範囲内から外れていると、電池サブアッシー筐体と車両(または筐体蓋部)の連結ができないことがあり、或いは連結できたとしても電池サブアッシー筐体の交換取替え時に支障を来すことがある。従来、座ぐり穴の座ぐり部の径や深さを検出したり、雌ねじ部の径や深さを検出する装置はあったが、座ぐり穴における座ぐり部と雌ねじ部との軸ずれを検査する装置はなかった。そのため、同軸度の合否確認ができず、組立工程で不良が発見され、分解、再組み付け等、余分な工数が発生し尚かつ、部品の再利用ができないものもあり、仕損費も発生していた。
特許文献1には、電動機のステータと電動機のロータとを同軸度を高めた状態でケース部材内に収納固定することは提案されているが、この発明で問題としている座ぐり部及び雌ねじ部から構成された座ぐり穴における座ぐり部と雌ねじ部との軸ずれを検査する方法に関しては何ら記載されていない。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、スライド移動を超過した容積の重量物である電池サブアッシー筐体での座ぐり部及び雌ねじ部から構成された座ぐり穴における座ぐり部と雌ねじ部との軸ずれを検査することができる軸ずれ検査装置を提供することにある。
上記課題を解決する軸ずれ検査装置は、電池モジュールが複数組付けられた状態で収容されている電池サブアッシー筐体に形成され、かつ座ぐり部及び雌ねじ部から構成された座ぐり穴における前記座ぐり部と前記雌ねじ部との軸ずれを検査する軸ずれ検査装置であって、前記雌ねじ部と螺合可能な雄ねじ部と、前記雄ねじ部と同軸に配置された軸体と、前記軸体に回転可能に設けられ、前記軸体の径方向における前記軸体と前記座ぐり部の内面との距離である径方向距離についての、前記軸体の周方向の変動を測定する測定部と、を備え、前記測定部により測定された前記軸体の周方向における前記径方向距離の変動に基づいて、前記座ぐり部と前記雌ねじ部との軸ずれを検査する。
この構成によれば、雄ねじ部が座ぐり穴の雌ねじ部に螺合されることにより、雄ねじ部と同軸に配置された軸体に回転可能に設けられた測定部が、軸体の径方向における軸体と座ぐり部の内面との距離である径方向距離についての、軸体の周方向の変動を測定可能な状態になる。この状態で測定部が軸体を中心に回転され、軸体の周方向における径方向距離の変動が測定部により測定される。そして、測定部により測定された軸体の周方向における径方向距離の変動に基づいて、座ぐり部と雌ねじ部との軸ずれが検査される。例えば、径方向距離の変動が許容範囲内にあれば、座ぐり部と雌ねじ部との軸ずれが無いか有っても許容範囲内であることが分かる。また、径方向距離の変動が許容範囲内でなければ、その変動の大きさにより軸ずれの程度が分かる。したがって、スライド移動を超過した容積の重量物である筐体サブアッシーでの座ぐり部及び雌ねじ部から構成された座ぐり穴における座ぐり部と雌ねじ部との軸ずれを検査することができる。
前記測定部は、複数設けられ、かつ前記軸体を中心とした回転対称の位置に設けられている。測定部は、複数に限らず1個でもよいが、1個の場合は、測定部と共に回転する部分が、全体として回転対称にはならないため、回転する際に偏心荷重を受ける。その結果、軸体がすりこぎ運動(歳差運動)を行い、検出精度が悪くなる。しかし、複数の測定部が回転対称の位置に設けられている場合は、回転する際に偏心荷重を受け難く、検出精度が向上する。
上記課題を解決する軸ずれ検査装置は、座ぐり部及び雌ねじ部から構成された座ぐり穴における前記座ぐり部と前記雌ねじ部との軸ずれを検査する軸ずれ検査装置であって、前記雌ねじ部と螺合可能な雄ねじ部と、前記雄ねじ部と同軸に配置された軸体と、前記軸体に回転可能に設けられ、前記軸体の径方向における前記軸体と前記座ぐり部の内面との距離である径方向距離についての、前記軸体の周方向の変動を測定する測定部と、を備え、前記測定部により測定された前記軸体の周方向における前記径方向距離の変動に基づいて、前記座ぐり部と前記雌ねじ部との軸ずれを検査する。
この構成によれば、座ぐり穴における座ぐり部と雌ねじ部との軸ずれを検査する検査対象は、電池モジュールが複数組付けられた状態で収容されている電池サブアッシー筐体に形成された座ぐり穴に限らず、例えば、電池サブアッシー筐体をボルトにより車両に取り付けるために、車両に設けられた座ぐり穴であってもよい。
本発明によれば、スライド移動を超過した容積の重量物である電池サブアッシー筐体での座ぐり部及び雌ねじ部から構成された座ぐり穴における座ぐり部と雌ねじ部との軸ずれを検査することができる。
一実施形態の軸ずれ検査装置と座ぐり穴を示す一部破断模式図。 筐体に形成された座ぐり穴及びねじ穴を示す模式斜視図。 (a)は作用を説明する回転体が回転される前の状態を示す一部破断模式図、(b)は回転体の回転時の状態を示す一部破断模式図。 筐体に蓋を固定した状態を示す模式断面図。 別の実施形態の軸ずれ検査装置を示す一部破断模式図。
以下、本発明を電池サブアッシー筐体と筐体蓋部とのボルト締結を行う場合に具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1及び図2に示すように、電池サブアッシー筐体10には、筐体蓋部11(図4に図示)を固定するボルト12(図4に図示)が螺合する雌ねじ部が形成されている。雌ねじ部には、位置合わせ用の座ぐり穴20を構成する座ぐり部21の底面に形成された雌ねじ部22と、座ぐり穴20を基準として位置決めされた位置に形成された雌ねじ部25とがある。
図1に示すように、座ぐり穴20は、電池サブアッシー筐体10の上面に形成された座ぐり部21と、座ぐり部21の底面に形成された雌ねじ部22とで構成されている。電池サブアッシー筐体10には、電池モジュールが複数組付けられた状態で収容されている。
詳述すると、座ぐり部21は、円柱状に形成され、座ぐり部21の底面に形成された嵌合穴23に、インロー部としての雌ねじ筒24が圧入された後、溶接により固定されて、座ぐり穴20の雌ねじ部22が形成されている。
図1に示すように、軸ずれ検査装置30は、電池モジュールが複数組付けられた状態で収容されている電池サブアッシー筐体10に形成された座ぐり穴20における座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれを検査する軸ずれ検査装置である。
軸ずれ検査装置30は、雌ねじ部22と螺合可能な雄ねじ部31と、雄ねじ部31と同軸に配置された軸体32と、軸体32に回転可能に設けられ、軸体32の径方向における軸体32と座ぐり部21の内面との距離である径方向距離についての、軸体32の周方向の変動を測定する測定部33と、を備えている。
測定部33は、軸体32に回転可能に設けられた回転体34に設けられている。回転体34の上部にはギヤ35が一体回転可能に設けられている。ギヤ35を介して回転体34を回転するモータ36は、軸ずれ検査装置30のカバー37にブラケット38を介して固定された状態で設けられている。モータ36の回転軸36aにはギヤ35と噛合するギヤ39が固定され、モータ36の回転によりギヤ39,35を介して回転体34が回転駆動される。
測定部33は、複数設けられ、軸体32を中心とした回転対称の位置に設けられている。この実施形態では、測定部33は、回転体34に一体回転可能に設けられたアーム41と、アーム41の先端に設けられたタッチセンサ40とで構成されている。アーム41は、基端側が回転体34の上側に位置する状態で回転体34に一体回転可能に設けられ、軸体32の周方向に90度間隔で4個設けられている。なお、一部のアーム41及びタッチセンサ40の図示を省略している。
図1及び図3(a)に示すように、アーム41は、回転体34が停止してアーム41に対して遠心力が作用しない自由状態では、タッチセンサ40が座ぐり部21に接触不能な下方に向かって延びる位置に保持される。また、アーム41は、回転体34が回転すると回転体34と一体に回転され、遠心力により先端側が回転体34の周面から離れる方向に移動するようになっている。
カバー37は、軸ずれ検査装置30の雄ねじ部31が雌ねじ部22に螺合して、軸ずれ検査装置30が電池サブアッシー筐体10に固定された状態において、カバー37の下端が電池サブアッシー筐体10の上面に当接する長さ以下に形成されている。
タッチセンサ40は、座ぐり部21に接触していない状態ではオフ状態に保持され、回転体34の回転に伴い、遠心力でアーム41が移動し、アーム41の移動によってタッチセンサ40が座ぐり部21に接触すると、オンになるように構成されている。
図1に示すように、軸体32には、軸方向に移動する表示部42を有するオン・オフスイッチが設けられている。表示部42は、オン・オフスイッチのオンの時に軸体32から突出し、オフのときに没入するようになっている。また、表示部42は、オン・オフスイッチのオンのときに発光する機能を有する。
軸ずれ検査装置30は、測定部33により測定された軸体32の径方向における軸体32と座ぐり部21の内面との距離である径方向距離についての、軸体32の周方向の変動に基づいて、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれの有無を判断する判断部45を備えている。判断部45は、例えば、雄ねじ部31の内側に形成された空間に設けられ、タッチセンサ40の検知信号を軸体32内に設けられた信号線を介して入力する。判断部45はマイクロプロセッサで構成され、全てのタッチセンサ40の検知信号から、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲か否かを判断する。
詳述すると、軸ずれ検査装置30は、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲の状態で回転体34が回転駆動されたときに、タッチセンサ40が座ぐり部21の内周面と当接する位置までアーム41が遠心力により移動する所定の回転速度で回転されるようになっている。そのため、軸ずれが許容範囲の状態であれば、回転体34が所定の回転速度に達した後、各タッチセンサ40は、座ぐり部21の内周面と当接する状態に保持される。一方、軸ずれが許容範囲の状態でなければ、回転体34が所定の回転速度に達した後、タッチセンサ40は、座ぐり部21の内周面と当接する状態と、座ぐり部21の内周面から離間した状態とを繰り返すようになる。
判断部45は、各タッチセンサ40の検知信号に基づいて、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲か否かを判断する。そして、判断部45は、軸ずれが許容範囲であれば、合格(OK)を指示する状態であるオン状態に、許容範囲でなければ、不合格(NG)を指示するオフ状態に、オン・オフスイッチを動作させる。
次に前記のように構成された軸ずれ検査装置30の作用を説明する。
軸ずれ検査装置30による座ぐり穴20の座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれの検査は、次の手順で行われる。
図3(a)に示すように、先ず、軸ずれ検査装置30の雄ねじ部31が電池サブアッシー筐体10の雌ねじ部22に螺合した状態になるまで、軸ずれ検査装置30の雄ねじ部31を手作業で回転させて雌ねじ部22に螺合させる。
次にモータ36を駆動させて、回転体34を右回りに予め設定された所定速度で回転させる。予め設定された所定速度とは、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲の状態において、その回転速度で回転体34が回転された場合に、回転体34の回転に伴い、各タッチセンサ40が座ぐり部21の内周面と当接する状態に保持される速度を意味する。
モータ36の駆動により、回転体34が回転されると、アーム41が遠心力により先端側程、回転体34の周面との距離が大きくなるように外側へ移動し、図3(b)に示すように、タッチセンサ40が座ぐり部21の内周面と当接可能な状態になる。
座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれがない場合及び軸ずれが許容範囲の状態であれば、回転体34が所定の回転速度に達した後、各タッチセンサ40は、座ぐり部21の内周面と当接する状態に保持される。即ち、4個のタッチセンサ40がオンになり、一度オンになった後は、回転速度が低下してアーム41が下降移動されてタッチセンサ40が座ぐり部21の内面から離間するまで、オン状態に保持される。
一方、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲より大きな状態では、回転体34の回転中心から座ぐり部21の内面までの距離が、タッチセンサ40がオンになるのに必要な距離より大きくなる箇所と対応する状態ではオフになる。即ち、座ぐり穴20の座ぐり部21と雌ねじ部22とに許容限度より大きな軸ずれがある場合は、各タッチセンサ40からは、回転体34が1回転する間に、オン信号とオフ信号とが出力される。即ち、回転体34が所定速度で回転中、各タッチセンサ40からは、オン信号とオフ信号とが交互に出力される。
判断部45は、4個のタッチセンサ40の出力信号を入力し、回転体34が所定の回転速度に達した後、各タッチセンサ40からオン信号が継続して出力されていれば、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲と判断する。また、判断部45は、回転体34が所定の回転速度に達した後、各タッチセンサ40からオン信号とオフ信号とが交互に出力される状態であれば、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲を逸脱していると判断する。判断部45は、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲であれば、合格(OK)、許容範囲でなければ、不合格(NG)を示す状態にオン・オフスイッチを動作させる。具体的には、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲であれば表示部42が突出して発光するオン状態にオン・オフスイッチを動作させ、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲を逸脱したときは、表示部42が没入し、かつ発光しないオフ状態にオン・オフスイッチを動作させる。
したがって、作業者は軸ずれ検査装置30を用いて電池サブアッシー筐体10の座ぐり穴20の座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲か否かを検査して、軸ずれが許容範囲である合格の電池サブアッシー筐体10を使用することにより、電池サブアッシー筐体10と筐体蓋部11の連結を良好に行うことができる。そのため、同軸度の合否確認ができず、組立工程で不良が発見され、分解、再組み付け等、余分な工数が発生したり、仕損費が発生したりすることが抑制される。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)軸ずれ検査装置30は、電池モジュールが複数組付けられた状態で収容されている電池サブアッシー筐体10に形成され、かつ座ぐり部21及び雌ねじ部22から構成された座ぐり穴20における座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれを検査する軸ずれ検査装置である。軸ずれ検査装置30は、雌ねじ部22と螺合可能な雄ねじ部31と、雄ねじ部31と同軸に配置された軸体32と、軸体32に回転可能に設けられ、軸体32の径方向における軸体32と座ぐり部21の内面との距離である径方向距離についての、軸体32の周方向の変動を測定する測定部33と、を備える。そして、測定部33により測定された軸体32の周方向における径方向距離の変動に基づいて、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれを検査する。
この構成によれば、雄ねじ部31が座ぐり穴20の雌ねじ部22に螺合されることにより、雄ねじ部31と同軸に配置された軸体32に回転可能に設けられた測定部33が、軸体32の径方向における軸体32と座ぐり部21の内面との距離である径方向距離についての、軸体32の周方向の変動を測定可能な状態になる。この状態で測定部33が軸体32を中心に回転され、軸体32の周方向における軸体32と座ぐり部21の内面との距離である径方向距離の変動が測定部33により測定される。そして、測定部33により測定された軸体32の周方向における径方向距離の変動に基づいて、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが検査される。例えば、径方向距離の変動が許容範囲内にあれば、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが無いか有っても許容範囲内であることが分かる。また、径方向距離の変動が許容範囲内でなければ、その変動の大きさにより軸ずれの程度が分かる。したがって、スライド移動を超過した容積の重量物である電池サブアッシー筐体10での座ぐり部21及び雌ねじ部22から構成された座ぐり穴20における座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれを検査することができる。
その結果、電池サブアッシー筐体10と筐体蓋部11との組み付けを好適に行えると共に、電池サブアッシー筐体10の状態で、車両(または筐体蓋部)の性能テストを行うことができるので、その作業性も改善することができる。また、軸ずれの検査に測定者が関与するのは、雄ねじ部31を雌ねじ部22に螺合させる作業のみであるため、測定者が代わっても測定者による測定誤差が発生しない。
(2)測定部33は、複数設けられ、軸体32を中心とした回転対称の位置に設けられている。測定部33は、複数に限らず1個でもよいが、1個の場合は、測定部33と共に回転する部分が、全体として回転対称にはならないため、回転する際に偏心荷重を受ける。その結果、軸体32がすりこぎ運動(歳差運動)を行い、検出精度が悪くなる。しかし、複数の測定部33が回転対称の位置に設けられている場合は、回転する際に偏心荷重を受け難く、検出精度が向上する。
(3)軸ずれ検査装置30は、各タッチセンサ40の検知信号に基づいて、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲か否かを判断する判断部45と、判断部45からの指令により駆動され、オンの時に発光する表示部42を有するオン・オフスイッチとが設けられている。したがって、作業者は、表示部42の状態から、軸ずれが許容範囲であるか否かを容易に確認することができる。
実施形態は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 軸体32の径方向における軸体32と座ぐり部21の内面との距離である径方向距離についての、軸体32の周方向の変動を測定する場合、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲の状態で回転体34を所定速度まで回転駆動して、各タッチセンサ40が座ぐり部21の内周面と当接する位置までの時間を検出してもよい。
詳述すると、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲の状態の上限に形成された基準の座ぐり穴20に軸ずれ検査装置30を取り付け、回転体34を所定速度まで回転駆動し、回転体34の駆動開始から各タッチセンサ40がオン信号を出力するまでの基準時間を計測する。次に、軸ずれの状態を検出すべき座ぐり穴20に軸ずれ検査装置30を固定して、回転体34を前記所定速度まで回転駆動したときの、各タッチセンサ40が座ぐり部21の内周面と当接する位置までの当接時間を計測する。そして、基準時間と、各タッチセンサ40の当接時間とを比較する。軸ずれの状態を検出すべき座ぐり穴20における座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲内であれば、各タッチセンサ40の当接時間は、すべてに基準時間以下になる。一方、軸ずれの状態を検出すべき座ぐり穴20における座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲を超えていれば、少なくとも一つのタッチセンサ40の当接時間は、基準時間より大きくなり、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲を超えていると判断される。
○ 座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲を超えているか否かの判断を、軸体32の径方向における軸体32と座ぐり部21の内面との距離である径方向距離を求めて行ってもよい。例えば、アーム41に掛かる遠心力と、その遠心力によりタッチセンサ40が座ぐり部21の径方向に移動する距離と、時間と、の関係を予め求めておき、その関係に基づいて計算する。アーム41に掛かる遠心力は、回転体34の回転速度によって決まる。径方向距離の計算は、アーム41に掛かる遠心力と、その遠心力によりタッチセンサ40が座ぐり部21の径方向に移動する距離との関係を予め求めておく。そして、判断部45は、回転体34の回転開始から4個のタッチセンサ40の検知信号を入力するまでの時間から、タッチセンサ40の移動距離を計算する。
○ 軸ずれ検査装置30が座ぐり穴20における座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれを検査する検査対象は、電池サブアッシー筐体10に形成された座ぐり穴20に限らず、例えば、電池サブアッシー筐体10を取り付けるため車両に形成された座ぐり穴であってもよい。
○ 軸ずれ検査装置30の検査対象は、電池サブアッシー筐体10に限らず、例えば、精度良く位置決めされた状態で複数のねじ穴に螺合するボルトにより所定位置に固定されるものに形成された座ぐり穴であってもよい。
○ 軸ずれ検査装置30を構成する測定部33の数は4個に限らず任意の個数でよく、1個であってもよい。しかし、1個の場合は、回転体34を高速回転させたときに偏荷重が加わって、回転体34の回転軸が偏心する虞があるため、複数個で各測定部33が回転対称の位置に設けられている方が好ましい。また、1個の場合は、回転体34を1回転させる必要がある。
○ 軸ずれ検査装置30が軸ずれを検査する際に、回転体34は必ずしも1回転以上回転される必要はなく、回転体34に対して回転対称位置に設けられたタッチセンサ40(測定部33)の数によって必要な最小回転角度が決まる。最小回転角度は、軸ずれが許容範囲の時にタッチセンサ40が停止位置から座ぐり部21の内面に当接するまでに要する時間までに回転体34が回転する角度と、その後、{(360/タッチセンサ40の数)÷360}回転したときの合計回動量だけ回転すればよい。例えば、タッチセンサ40の数が4個であれば、タッチセンサ40が座ぐり部21の内面に当接した後に回転する最低回転数は、{(360/タッチセンサ40の数)÷360}={(360/4)÷360}=1/4回転となる。また、タッチセンサ40の数が3個、即ち120度間隔で設けられた場合は、1/3回転となる。
○ 測定部33はタッチセンサ40に限らず、例えば、エアゲージや赤外線距離センサあるいは磁気を利用したセンサなどの非接触式の距離センサを使用してもよい。この場合、アーム41は不要で、距離センサは回転体34に固定される。この構成の場合、アーム41を遠心力で移動させる必要がないため、回転体34の回転は高速回転でなくてもよい。
○ 雄ねじ部31の長さは、軸ずれ検査装置30を軸ずれ検査位置に固定するため、雄ねじ部31を雌ねじ部22に螺合させた状態で、測定部33の測定に支障がなければ、雄ねじ部31の一部が座ぐり部21内に突出した状態であってもよい。
○ 表示部42を有するオン・オフスイッチは必ずしも必要ではなく、測定部33の検知信号に基づいて計算された軸ずれ量を表示する表示部を設けてもよい。
○ 軸体32から出没可能な表示部42を有するオン・オフスイッチに代えて、軸体32に発光ダイオードを設け、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲内の場合に発光ダイオードを点灯させる構成としてもよい。また、軸ずれが許容範囲外の場合に発光可能な発光ダイオードを設け、軸ずれが許容範囲外の場合に発光ダイオードを点灯させる構成としてもよい。
○ 異なる発光色の発光ダイオードを2個設け、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲内の場合に一方の発光ダイオードが点灯し、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれが許容範囲外の場合に他方の発光ダイオードが点灯する構成としてもよい。また、座ぐり部21と雌ねじ部22との軸ずれ度が許容範囲内であるか否かの報知態様は、発光や表示部による表示といったものに限られず、音声等任意である。
○ 図5に示すように、軸ずれ検査装置30は、回転体34の下端が雄ねじ部31に近接した状態ではなく、軸体32の下部が回転体34と同程度の径に形成され、上部の小径部32aに回転体34が回転可能に支持された構成であってもよい。この場合、回転体34を同じ速度で回転するための駆動力を小さくできる。
○ 実施形態では、測定部33は、回転体34の回転に伴って回転する構成であったが、これに限られない。例えば、回転体34を省略し、軸体32に対して、赤外線距離センサなどといった距離センサを軸体32の周方向に配列させて複数設けてもよい。この場合、これら複数の距離センサの検出結果に基づいて、軸体32の周方向における径方向距離の変動を測定し、その結果に基づいて軸ずれを検査してもよい。すなわち、測定部は、軸体の周方向における径方向距離の変動を測定することができれば、軸体に対して回転しなくてもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記検査装置は、前記測定部の検知信号に基づいて前記座ぐり部と前記雌ねじ部との軸ずれが許容範囲内か否かを判断する判断部と、前記判断部からの指令により駆動され、少なくとも軸ずれが許容範囲内の時に発光する発光手段とを備えている。
(2)請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記軸体に回転可能に設けられた測定部に代えて、前記軸体に回転可能に設けられた測定部を備えている。
10…電池サブアッシー筐体、20…座ぐり穴、21…座ぐり部、22…雌ねじ部、30…軸ずれ検査装置、31…雄ねじ部、32…軸体、33…測定部。

Claims (3)

  1. 電池モジュールが複数組付けられた状態で収容されている電池サブアッシー筐体に形成され、かつ座ぐり部及び雌ねじ部から構成された座ぐり穴における前記座ぐり部と前記雌ねじ部との軸ずれを検査する軸ずれ検査装置であって、
    前記雌ねじ部と螺合可能な雄ねじ部と、
    前記雄ねじ部と同軸に配置された軸体と、
    前記軸体に回転可能に設けられ、前記軸体の径方向における前記軸体と前記座ぐり部の内面との距離である径方向距離についての、前記軸体の周方向の変動を測定する測定部と、
    を備え、前記測定部により測定された前記軸体の周方向における前記径方向距離の変動に基づいて、前記座ぐり部と前記雌ねじ部との軸ずれを検査することを特徴とする軸ずれ検査装置。
  2. 前記測定部は、複数設けられ、かつ前記軸体を中心とした回転対称の位置に設けられている請求項1に記載の軸ずれ検査装置。
  3. 座ぐり部及び雌ねじ部から構成された座ぐり穴における前記座ぐり部と前記雌ねじ部との軸ずれを検査する軸ずれ検査装置であって、
    前記雌ねじ部と螺合可能な雄ねじ部と、
    前記雄ねじ部と同軸に配置された軸体と、
    前記軸体に回転可能に設けられ、前記軸体の径方向における前記軸体と前記座ぐり部の内面との距離である径方向距離についての、前記軸体の周方向の変動を測定する測定部と、
    を備え、前記測定部により測定された前記軸体の周方向における前記径方向距離の変動に基づいて、前記座ぐり部と前記雌ねじ部との軸ずれを検査することを特徴とする軸ずれ検査装置。
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