JP2018028183A - 駆動力伝達機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】レイアウト性のよい駆動力伝達機構を提供する。【解決手段】移動対象物と、ガイドレールと、ハウジング部材と、ドラム部材を有し、前記ハウジング部材に固定される駆動源と、ワイヤと、終端側方向転換部と、を備え、前記駆動源の駆動力により前記ドラム部材から前記ワイヤの巻取と繰出しとを行うことで、前記ワイヤを介して前記移動対象物を前記ガイドレールの長さ方向に沿って移動させる駆動力伝達機構であって、前記ハウジング部材は、ガイドレール嵌合部と、ドラム部材配置部と、基端側方向転換部と、前記ガイドレールと当接するガイドレール当接部と、前記ハウジング部材が前記ガイドレールに対する回転を抑制する抑制部と、を有する、駆動力伝達機構。【選択図】 図1

Description

本発明は、駆動力伝達機構に関する。
駆動源の駆動力をワイヤを介して移動対象物に伝達する駆動力伝達機構の一例として、車両に取り付けられるウインドレギュレータが知られている。
例えば、特許文献1に記載のウインドレギュレータは、図9に示すように、ガイドレール91と、ガイドレール91の上端側に軸支されたワイヤ方向変換用プーリ92と、ガイドレール91の下端側近傍に配置されたワイヤ方向変換部材93と、ワイヤ方向変換用プーリ92とワイヤ方向変換部材93との間に配置されたワイヤ94と、ワイヤ94に固定されると共に、ガイドレール91の長手方向に移動自在に設けられたキャリアプレート95と、ガイドレール91の下端側に固定された取付用ベース96と、取付用ベース96に取り付けられ、ワイヤ94をガイドレール91に沿って牽引することで、キャリアプレート95を移動させるワイヤ駆動装置97と、を有する。このウインドレギュレータは、ドアインナパネルに取り付けられる。
特開2011−069059号公報
特許文献1に記載のウインドレギュレータではワイヤ方向変換部材に2つの方向変換ガイド溝が設けられており、厚みが大きい。ドアインナパネルにはウインドレギュレータ以外の部品も取り付けられるため、ワイヤ方向変換部材が厚いと、他の部品との干渉などが生じうる。そのため、特許文献1に記載のウインドレギュレータは、レイアウト性が悪い。
そこで、本発明の目的は、レイアウト性のよい駆動力伝達機構を提供することにある。
本発明の駆動力伝達機構は、移動対象物と、前記移動対象物が案内される長さ方向と、前記長さ方向と直交する幅方向を有するガイドレールと、前記ガイドレールの基端側に固定されるハウジング部材と、ドラム部材を有し、前記ハウジング部材に固定される駆動源と、前記移動対象物に一端が接続され、他端が前記ドラム部材に接続されたワイヤと、前記ガイドレールの長さ方向の終端側に構成され、前記ワイヤの配索方向を前記移動対象物に向かって延びる方向から前記駆動源に向かって延びる方向へと変更する終端側方向転換部と、を備え、前記駆動源の駆動力により前記ドラム部材から前記ワイヤの巻取と繰出しとを行うことで、前記ワイヤを介して前記移動対象物を前記ガイドレールの長さ方向に沿って移動させる駆動力伝達機構であって、前記ハウジング部材は、前記ガイドレールの基端側が嵌合されるガイドレール嵌合部と、前記ガイドレール嵌合部の側方に構成され、前記ドラム部材が配置されるドラム部材配置部と、前記ワイヤの配索方向を前記移動対象物から前記ガイドレールの基端側に向かって延びる方向から前記ドラム部材へ向かって延びる方向へと変更する基端側方向転換部と、前記ガイドレールの長さ方向に延び、前記ガイドレールと当接するガイドレール当接部と、前記ガイドレールに対して前記幅方向を成分として含む方向から当接し、前記ワイヤに対して前記移動対象物を移動可能に張力を付与した状態で、前記ハウジング部材が前記ガイドレールに対する回転を抑制する抑制部と、を有する。
本発明によれば、レイアウト性のよい駆動力伝達機構を提供することができる。
本発明の駆動力伝達機構の一実施形態である。 図1に示す駆動力伝達機構の斜視図である。 図1に示す駆動力伝達機構の一方側の側面図である。 図1に示す駆動力伝達機構の他方側の側面図である。 図1に示す駆動力伝達機構の基端部周辺を拡大して示す正面図である。 (a)はハウジング部材の正面図及び(b)はハウジング部材の平面図である。 (a)はハウジング部材のガイドレール嵌合部を示す概略正面図及び(b)はハウジング部材のガイドレール嵌合部を示す概略平面図である。 (a)は図6に示すハウジング部材のB−B断面図及び(b)は図6に示すハウジング部材のC−C断面図である。 従来のウインドレギュレータを示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の駆動力伝達機構について説明する。
本発明の駆動力伝達機構は、駆動源により発生した駆動力を移動対象物へ伝達する機構であり、前記移動対象物が特定の方向に移動する。本発明の駆動力伝達機構は、前記移動対象物と、ガイドレールと、ハウジング部材と、前記駆動源と、ワイヤと、終端側方向転換部と、を備える。本発明の駆動力伝達機構は、前記駆動源により発生した駆動力により、ドラム部材を回転させ、前記ドラム部材と前記移動対象物とを接続する前記ワイヤを介して、前記移動対象物に前記駆動力を伝達する。
図1に示す本発明の一実施形態の駆動力伝達機構10は、移動対象物11と、ガイドレール12と、ハウジング部材13と、駆動源14と、ワイヤ15と、終端側方向転換部16と、を備える。
前記移動対象物は、駆動力が伝達されることで移動する部材である。駆動力伝達機構10では、移動対象物としてのキャリアプレート11に、車両用のウインドウガラス(図示せず)が接続し、キャリアプレート11が移動することにより、前記ウインドウガラスを昇降させることができる。
前記ガイドレールは、前記移動対象物の移動を案内する部材である。前記ガイドレールは、前記移動対象物が案内される長さ方向Lと、前記長さ方向と直交する幅方向Wとを有している。図1に、ガイドレール12の長さ方向Lと幅方向Wとを示す。図1における移動対象物11は、ガイドレール12に、長さ方向以外の方向に移動が規制された状態で長さ方向へ移動可能な構成で、取り付けられており、ガイドレール12の長さ方向Lに沿って移動させられる。前記ガイドレールは、2つの端部を有しているが、本明細書において、前記ハウジング部材が嵌合されている端部を「基端」とし、他方の端部を「終端」とする。また、ガイドレールの長さ方向Lと幅方向Wとに直交する方向を厚み方向とする。
図3、図4に示すように、ガイドレール12は厚み方向に湾曲した形状を有しているが、直線的な形状を有するものであってもよく、取付対象の形状に沿う形状とすることもできる。
前記駆動力伝達機構において、前記駆動力伝達機構が取り付けられる前記取付対象と対向する側を対向側とし、その反対側を非対向側するとき、前記基端側方向転換部が、前記非対向側に構成される、ことが好ましい。この構成によれば、更にレイアウト性に優れる。また、前記駆動力伝達機構では、駆動源を、対向側と非対向側とのいずれかの側で、ガイドレール12の横側の位置(図1における右側、車両の前後方向の後側)とすることができる。この構成によれば、駆動力伝達機構10の基端側の厚み方向を薄くすることができるので、狭いドア下端側のスペースでも駆動力伝達機構10の基端側を収納することができる。
前記ハウジング部材は、前記駆動源が固定され、前記ガイドレールの基端側に固定される部材である。図1に示す駆動力伝達機構10では、ハウジング部材13がガイドレール12の基端側に固定されている。ハウジング部材13は、ドラム部材17aが収納されるドラム部材配置部62を有し(図6参照)、ドラム部材配置部62に収納されたドラム部材17aが回転可能なように駆動源14が固定される。ハウジング部材13がガイドレール12に固定されることにより、ガイドレール12に対する駆動源14の位置が固定されることができる。
前記駆動源は、駆動力を発生させるための部材であり、モータである場合には前記ドラム部材を回転させる力を発生することができる。前記駆動源は、人力を利用して前記ドラム部材を回転させる構成とすることもできる。前記駆動源は、ドラム部材を有し、公知の固定方法により前記ハウジング部材に固定される。駆動源へのエネルギーの供給源については、公知の供給源を採用することができる。
前記ドラム部材は、回転して前記ワイヤの巻取と繰出しとを行う部材である。前記駆動源の駆動力により前記ドラム部材が正逆回転すると、前記ワイヤの巻取と繰出しとが行われ、前記移動対象物の移動が可能となる。
図1に示す駆動力伝達機構10では、駆動源14がドラム部材17を有しており、ハウジング部材13に固定されている。図1に示すドラム部材17には、図2に示すように、ワイヤ15が巻回されている。ワイヤ15は、端部において公知のワイヤエンド(図示せず)が設けられ、ドラム部材17のワイヤエンド収容部(図示せず)に収容されて、ドラム部材17に対して取付けられている。
図5に示すように、駆動源14は、ドラム部材17及びモータ51を有しており、更に、モータ51の回転を減速して、ドラム部材17に伝える減速機52が設けられている。ドラム部材17は、ハウジング部材13に対して回転自在に保持されており、正逆回転することでワイヤ15の巻取りと繰り出しとを行うことができる。なお、駆動源14は、ドラム部材17を回転させることが可能であれば、図示する形状や構造に限定されるものではない。
前記ワイヤは、前記駆動源で発生した駆動力を、前記ドラム部材から前記移動対象物に伝達する。前記ワイヤは、前記移動対象物に一端が接続され、他端が前記ドラム部材に接続される。駆動力伝達機構10では、移動対象物11にワイヤ15の一端が接続され、ワイヤ15の他端がドラム部材17に接続されている。ワイヤ15は、上昇用ワイヤ15aと下降用ワイヤ15bとを有しており、ドラム部材17に接続する端部とキャリアプレート11に接続する端部とを有している。
前記終端側方向転換部は、前記ガイドレールの終端側で前記ワイヤの方向を転換する部位である。前記終端側方向転換部は、前記ガイドレールの長さ方向の終端側に構成され、前記ワイヤの配索方向を前記移動対象物から前記終端側方向転換部に向かって延びる方向から、前記終端側方向転換部から前記駆動源に向かって延びる方向へと変更する。駆動力伝達機構10では、ガイドレール12の終端側に終端側方向転換部16が設けられており、終端側方向転換部16に上昇用ワイヤ15aが掛け渡されている。ワイヤ15の配索方向は、終端側方向転換部16により、終端側方向転換部16からキャリアプレート11に向かって延びる方向が終端側方向転換部16から駆動源14に向かって延びる方向へと変更されている。終端側方向転換部16は、ガイドレール12に固定された軸部により回転自在な状態で支持されたプーリであるが、ワイヤ15が掛けられて摺動するガイド溝を有するガイド部材であってもよい。
本発明の駆動力伝達機構は、前記移動対象物を前記ワイヤの移動方向に沿って移動させることができ、好ましい形態では、前記駆動源の駆動力により前記ドラム部材から前記ワイヤの巻取と繰出しとを行うことで、前記ワイヤを介して前記移動対象物を前記ガイドレールの長さ方向に沿って移動させることができる。駆動力伝達機構10では、ワイヤ15が終端側方向転換部16を経由してキャリアプレート11とドラム部材17とを接続しており、更に、ワイヤ15がガイドレール12の基端側を経由してキャリアプレート11とドラム部材17とを接続している。ハウジング部材13に回転自在に配置されたドラム部材17は、駆動源14の駆動力により回転させられ、ワイヤ15の巻取と繰出しと行う。ワイヤ15に接続された移動対象物11は、ガイドレール12の長さ方向に沿って移動させられる。ここで、ワイヤ15は、上昇用ワイヤ15aと下降用ワイヤ15bとを有していることから、ドラム部材17が一方に回転した場合に、上昇用ワイヤ15aが巻き取られて下降用ワイヤ15bが繰り出され、ドラム部材17が他方に回転した場合には、上昇用ワイヤ15aが繰り出され下降用ワイヤ15bが巻取られることになる。ドラム部材17の回転による上昇用ワイヤ15aと下降用ワイヤ15bとの巻取りおよび繰り出しにより、ガイドレール12に沿ってキャリアプレート11が昇降することになる。
前記ハウジング部材は、ガイドレール嵌合部と、ドラム部材配置部と、基端側方向転換部と、ガイドレール当接部と、抑制部と、を有する。
前記ガイドレール嵌合部は、前記ガイドレールの基端側と嵌合する。前記ガイドレール嵌合部と前記ガイドレールの基端側との嵌合構造は、前記ガイドレールを前記ハウジング部材に嵌合できる構造であれば特に限定されず、前記ガイドレール嵌合部と前記ガイドレールの基端側とのうち、一方を凹部とし、他方をこの凹部に嵌合する端部とすることができる。駆動力伝達機構10では、ハウジング部材13に凹部(図示せず)が設けられることにより、ガイドレール嵌合部61が構成されており、ガイドレール12の基端側の端部が凹部に挿入されて、ガイドレール12が嵌合されている。なお、ハウジング部材13の凹部に嵌合するガイドレール12の基端側の端部については、ガイドレール12から突出する突部の端部とすることもできる。
本発明の駆動力伝達機構は、車両のドアインナパネルに取り付けて使用できるが、ドアの構造は、ドアの下端付近が狭くなっている。駆動力伝達機構10では、ガイドレール12の下端との嵌合構造を有しているので、ガイドレール嵌合部61とガイドレール12との嵌合により強度を確保することが可能である。そのため、ハウジング部材13は、ハウジング部材13に代えてドラム部材を支持するブラケットを採用した場合において、ガイドレール12に溶接される金属板の折り曲げ構造に代表される剛性を確保するための立体的形状のような、嵩高い形状を採用する必要がない。駆動力伝達機構10では、ガイドレール嵌合部61において、ハウジング部材13の肉厚は、取付対象と対向する側である対向側と非対向側と併せて、強度を維持することができる厚さとすることができ、取付対象と対向する側の端面をガイドレール12の幅方向と略平行な略平面状とすることができる。ハウジング部材13は、前記取付対象と対向する側を複雑な折り曲げ形状とすることがなく、ガイドレールの下端を薄くすることができる。
前記ドラム部材配置部は、前記ドラム部材を配置するための部位であり、前記ガイドレール嵌合部の側方に構成されている。「前記ガイドレール嵌合部の側方に構成され」とは、少なくとも前記ドラム部材配置部が前記ガイドレール嵌合部から離間して構成され、前記ドラム部材配置部と前記ガイドレール嵌合部とを結ぶ線が、前記ガイドレールの長さ方向に引いた線と交差する位置に前記ドラム部材配置部が構成されることを意味する。好ましくは、前記ドラム部材配置部の中心位置と前記ガイドレール嵌合部内の中心位置とを結ぶ線が、前記ガイドレールの長さ方向に引いた線と直交するように、前記ドラム部材配置部が構成される。前記ドラム部材配置部を前記ガイドレール嵌合部の側方に構成することにより、前記ガイドレールの下方に駆動源を設けた構成に比べ、前記ガイドレールの下方の構成を小さくすることができるので、狭くなっているドアの下端付近に前記駆動力伝達機構を配置することが容易となって、レイアウト性が向上する。なお、前記ガイドレール嵌合部の側方は、ガイドレールの幅方向を成分として含む方向であることが好ましく、ガイドレールの幅方向と略平行であることが前記駆動力伝達機構としての厚さを薄くすることができるのでさらに好ましい。
前記ドラム部材配置部には、回転自在に前記ドラム部材が配置される。例えば、前記ドラム部材配置部は、前記ドラム部材を収容するための凹部とすることができる。または、前記ハウジング部材に凸部を設け、前記ドラム部材に凹部を設けて、前記凸部を前記凹部に挿入し、前記ハウジング部材により前記ドラム部材を軸支させて、前記ドラム部材を前記ハウジング部材に回転自在に保持させてもよい。前記ドラム部材配置部又は前記ドラム部材に設ける凹部又は凸部の周縁形状は特に限定されず、略円形、略多角形等であってよい。前記ドラム部材配置部は、凹部として構成される場合には、前記ドラム部材を収容するドラム部材収容空間と前記ドラム部材収容空間を区画する収容壁部と底面部とを有することが好ましく、さらに、底面部に前記ドラム部材を支持する支持部を有することもできる。
前記基端側方向転換部は、前記ガイドレールの基端側で前記ワイヤの方向を転換する部位である。前記基端側方向転換部は、前記ワイヤの配索方向を前記移動対象物から前記ガイドレールの基端側に向かって延びる方向から、前記ガイドレールの基端側から前記ドラム部材へ向かって延びる方向へと変更する。
前記ガイドレール当接部は、前記ハウジング部材が前記ガイドレールと接する部位であり、前記ガイドレールの長さ方向に延び、前記ガイドレールと当接する部位である。前記ガイドレール当接部は、前記ガイドレールの長さ方向に延びて、前記ガイドレールと当接することから、前記ガイドレールに対するハウジング部材の揺動を抑制することができる。前記ガイドレール当接部は、前記ガイドレールの幅方向および厚み方向の4方向から当接してもよく、前記ガイドレールの3方向から当接してもよい。前記ガイドレール当接部は、前記ガイドレール嵌合部の一部を構成することができる。図5に示すように、駆動力伝達機構10では、ワイヤ15が基端側方向転換部63を頂点として、略L字状に配索され、ガイドレール12とハウジング部材13との成す形状に追随した形状となっている。
ここで、前記駆動源を駆動した場合に、前記ハウジング部材に付与される荷重について説明する。前記ワイヤは、前記移動対象物を移動可能にするために張力が付与される。例えば、前記移動対象物を前記ガイドレールの終端側から基端側に移動させる際には、前記移動対象物の基端側に接続された前記ワイヤが前記ドラム部材により巻き取られ、前記ドラム部材には、前記ドラム部材を前記基端側方向転換部の方向に引き寄せようとする力がかかる。前記ハウジング部材は、前記ガイドレール嵌合部において前記ガイドレールの基端側に固定されており、更に前記ドラム部材は、前記ガイドレール嵌合部の側方に配置されている。従って、前記基端側方向転換部から前記ドラム部材に向かう方向の負荷が前記ガイドレール嵌合部にかかる。
一方、前記移動対象物を前記ガイドレールの基端側から終端側に移動させる際には、前記移動対象物の終端側に接続された前記ワイヤが前記ドラム部材により巻き取られ、前記ドラム部材には、前記移動対象物に付与される力の反力として、前記ドラム部材を前記終端側方向転換部の方向に引き寄せようとする力がかかる。この力により、前記ハウジング部材には、前記ガイドレール嵌合部を中心に、前記ハウジング部材が回転しようとする負荷がかかる。つまり、前記駆動力伝達機構においては、前記ドラム部材配置部が前記終端側方向転換部と近接する方向に、前記ハウジング部材にはモーメントがかかることとなる。
前記抑制部は、前記ハウジング部材が前記ガイドレールに当接するに当たって、前記ハウジング部材が前記ガイドレールに対する回転を抑制する部位である。前記抑制部は、前記ガイドレールに対して前記幅方向を成分として含む方向から当接し、前記ワイヤに対して前記移動対象物を移動可能な張力を付与した状態で、前記ハウジング部材が前記ガイドレールに対する回転を前記抑制部が抑制する。上述のように、前記移動対象物を移動可能にするために、前記ワイヤには張力が付与される。このとき、前記ハウジング部材に前記ドラム部材配置部を中心としたモーメントがかかるため、前記終端側方向転換部と近接する方向への前記ハウジング部材への回転を抑制する必要がある。前記抑制部は、前記ハウジング部材には、前記ハウジング部材が前記ガイドレールに対する回転を抑制するために設けられる。前記抑制部は、前記ガイドレールに対して前記幅方向を成分として含む方向から当接し、前記ガイドレールに対する回転を抑制することができれば、特に限定されるものではなく、前記ガイドレール当接部の一部として構成されてもよく、また、前記ガイドレール嵌合部の一部を構成することができる。前記抑制部と当接する前記ガイドレールの部位は、特に限定されるものではないが、ガイドレールの側面であってもよく、ガイドレール側縁が折り曲げられた側面であってもよい。
図6を参照して、ハウジング部材13の構成を更に詳しく説明する。
ハウジング部材13には、ガイドレール嵌合部61として第1ガイドレール嵌合部61a及び第2ガイドレール嵌合部61bが設けられており、ガイドレール嵌合部61の側方にドラム部材配置部62が設けられている。ドラム部材配置部62には、底部(図示せず)を有する凹部621が設けられており、軸穴を有する円筒状のドラム部材17が回転自在に収容される。ハウジング部材では、ドラム部材配置部の中心位置とガイドレール嵌合部内の中心位置とを結ぶ線が、ガイドレールの長さ方向に引いた線と直行する位置に、ドラム部材配置部が配置されてもよい。
ハウジング部材13には、基端側方向転換部63が設けられている。基端側方向転換部63は、前記ワイヤ(図示せず)の配索方向を、前記移動対象物(図示せず)に向かって延びる方向(図6(a)の上から下への方向)から前記ドラム部材(図示せず)へ向かって延びる方向(図6(a)の左から右への方向)へと変更する。また、ハウジング部材13の基端側方向転換部63には、前記ワイヤ(図示せず)を挿通するためのワイヤ挿通溝66が設けられている。前記ワイヤ(図示せず)は、前記ドラム部材(図示せず)から基端側方向転換部63に延び、ハウジング部材13の終端側方向転換部(図示せず)側に連通するワイヤ挿通溝66に沿って方向を変更し、前記移動対象物(図示せず)に接続される。
図7に示すように、ガイドレール嵌合部61は、第1ガイドレール嵌合部61a及び第2ガイドレール嵌合部61bにより構成されている。ガイドレール嵌合部61は、ハウジング部材13の一方の面(図6(a)の上側面で、ガイドレール12の終端側に面する側の面)に開口を有し、ガイドレール12に設けられた基端側の端部を収容可能な深さを有する嵌合孔として設けられている。第1ガイドレール嵌合部61a及び第2ガイドレール嵌合部61bは、ガイドレール12の幅方向に設けられた第1端部と第2端部とをそれぞれ収容可能であり、深さを有する嵌合孔として、それぞれ設けられている。ガイドレール嵌合部は、ガイドレールの端部が嵌合した場合に、ドラム部材配置部の中央(ドラム部材の軸に相当する位置)とガイドレールとの距離が最短となるように引かれる直線が、ガイドレール嵌合部に嵌合したガイドレールに対して略垂直となるように延びる孔として構成されていてもよい。
第1ガイドレール嵌合部61aは、ガイドレール12の端部が挿入される略T字状の開口を有し、ガイドレール12の幅方向に対応するスリットと厚み方向に対応するスリットによって孔が構成されているが、ガイドレール12の端部が嵌合可能なスリット状の形状を有していればよい。第2ガイドレール嵌合部61bは、略直線状の開口を有し、ガイドレール12に対応した幅方向のスリットによって孔が構成されているが、ガイドレール12の端部が嵌合可能なスリット状の形状を有していればよい。ガイドレール嵌合部61は、第1ガイドレール嵌合部61a及び第2ガイドレール嵌合部61bとを有しているが、ガイドレール12の嵌合可能な端部と嵌合するように設けられていれば、1つの嵌合孔として設けられても、複数の嵌合孔として設けられてもよい。
なお、ガイドレール12の、ガイドレール嵌合部61と嵌合する端部は、ガイドレール本体の端部であっても、ガイドレール本体から突出した突起の端部であってもよい。ガイドレール12のガイドレール嵌合部61と嵌合する端部は複数の部位から構成され、ガイドレール嵌合部61が当該複数の部位に対応した嵌合孔として構成されていると、ガイドレール12とガイドレール嵌合部61の内壁面とのガイドレール12の幅方向における接触面積が増加することができる。図6、図7に示すように、ガイドレール嵌合部61a及び61bは、前記ガイドレールの基端部において、ガイドレール幅方向の中央付近に設けられた切欠部を介して分離した2つ端部である挿通部を挿入することにより、ガイドレールの基端側が嵌合される。更に、前記ガイドレールがリブを有している場合は、図7(b)に示すように、ガイドレール嵌合部61の形状を、略矩形ではなく、T字状やL字状とすることによって、ガイドレール当接部71の当接する面積を更に増加させることができる。
ガイドレール嵌合部61は、ガイドレール12の基端部と嵌合すると嵌合孔として構成されているが、孔の内側空間を形成する内壁を有する。上記のガイドレール12の2つの挿入部が挿入される第1ガイドレール嵌合部61a及び第2ガイドレール嵌合部61bは、ガイドレール12の長さ方向に延び、ガイドレール12と当接する部位であるガイドレール当接部71を内壁として有している。第1ガイドレール嵌合部61aは、第1ガイドレール嵌合部61aとドラム部材配置部62とを結ぶ方向において相対向する壁部として第1ガイドレール当接部71aと第2ガイドレール当接部71bとを有する。また、第2ガイドレール嵌合部61bは、第1ガイドレール嵌合部61aとドラム部材配置部62とを結ぶ方向において相対向する壁部として第3ガイドレール当接部71cと第4ガイドレール当接部71dとを有する。第1ガイドレール当接部71a、第2ガイドレール当接部71b、第3ガイドレール当接部71cおよび第4ガイドレール当接部71dは、ガイドレール12に対して、ガイドレール12の幅方向を成分として含む方向から当接している。特に、第2ガイドレール当接部71bおよび第4ガイドレール当接部71dには、駆動源14の駆動によってドラム部材17が上昇用ワイヤ15aを巻取る場合には、上昇用ワイヤ15aに付与された張力によってドラム部材17が終端側方向転換部16に近接する方向の力が付与されるために、ハウジング部材13に対してガイドレール嵌合部61を中心として終端側方向転換部16に近接するように回転するモーメントがかかる。このとき、第2ガイドレール当接部71bと第4ガイドレール当接部71dとは、ハウジング部材13がガイドレール12に対する回転を抑制することとなる。つまり、ガイドレール嵌合部61aおよび61bにおいて、ガイドレールの長さ方向に延び、ガイドレール12と当接する部位がガイドレール当接部71であり、第2ガイドレール当接部71bおよび第4ガイドレール当接部71dについては抑制部72でもある。つまり、第2ガイドレール当接部71bは、第1抑制部72bであり、第4ガイドレール当接部71dは第2抑制部72dでもある。
抑制部72は、ガイドレール(図示せず)に対して、ガイドレールの幅方向を成分として含む方向から当接する。図7に示すように、ガイドレール嵌合部61を2箇所に分けて設ける場合には、2箇所のガイドレール嵌合部の間に位置する凸部(抑制部72b)もガイドレールと当接させることで、抑制部として機能させることが可能である。また、抑制部がガイドレール当接部である必要は無く、ガイドレール当接部とは別に、ガイドレール12に対して幅方向を成分として含む方向から当接し、ワイヤ12に対して移動対象物11を移動可能に張力を付与した状態で、ハウジング部材13がガイドレール12に対する回転を抑制する部材を駆動力伝達機構に設けて、抑制部としてもよい。
前記移動対象物は、前記ガイドレールの基端側に衝突部を有し、前記ハウジング部材は、前記移動対象物が前記ガイドレールの基端側に位置した際に、前記衝突部と衝突する被衝突部を有してもよい。そして、前記被衝突部は、前記駆動力伝達機構の幅方向で、前記基端側方向転換部とドラム部材配置部との間に構成される、ことが好ましい。前記衝突部とは、前記被衝突部と衝突して、前記移動対象物の移動を規制する部位である。前記被衝突部は、前記衝突部と接触し、前記移動対象物の移動を規制する部位である。前記駆動力伝達機構の幅方向は、前記基端側方向転換部と前記ドラム部材と前記終端側方向転換部とを結ぶ線を含む平面と平行であって、前記ガイドレールの長さ方向に引いた線と交差し、前記被衝突部が前記移動対象物の移動を規制できる方向であればよい。好ましくは、前記駆動力伝達機構の幅方向は、前記平面と平行であって、前記ガイドレールの長さ方向と直行する方向である。前記衝突部と前記被衝突部とが衝突すると、前記ハウジング部材が、前記ガイドレール嵌合部を中心に、ガイドレールの厚み方向に回転しようとする。この回転に対しては、ガイドレール嵌合部が、ガイドレールの挿入部とガイドレールの厚み方向において当接することにより、抑制することができる。
前記被衝突部は、前記衝突部が衝突した際に、前記衝突部より終端側から基端側へ向かう方向の力を受ける。この力は、上述した前記ガイドレール嵌合部を中心とするハウジング部材を回転させようとする力とは逆方向の成分を含む。そのため、前記衝突部を設けることで、前記ガイドレール嵌合部を中心とするハウジング部材を回転させようとする力が働く場合において、衝突部が衝突した際に、衝突部から基端方向への力を緩和することができる。前記被衝突部が、前記駆動力伝達機構の幅方向で、前記基端側方向転換部と前記ドラム部材配置部との間に構成されると、前記終端側方向転換部から前記基端側方向転換部に延びる前記ワイヤ、及び、前記終端側方向転換部から前記ドラム部材に延びる前記ワイヤにより、前記ハウジング部材の回転が抑制される。前記被衝突部の少なくとも一部が、前記ガイドレール嵌合部と幅方向で重なる位置に構成される、ことが好ましい。前記ガイドレール嵌合部と幅方向で重なる位置とは、ガイドレールの厚み方向と長さ方向とのいずれかに重なりを有していなくても、前記被衝突部が前記ガイドレール嵌合部と幅方向で重なる位置を意味する。
前記衝突部及び前記被衝突部の一方又は両方は、衝撃を一層緩和できることから、弾性部材から構成されていることが好ましい。前記弾性部材は、前記衝突部が前記被衝突部に衝突した際の衝撃を吸収できる弾性を有する部材である。前記弾性部材による衝突する際の衝撃を吸収できるので衝突音の発生も抑制することができる。前記弾性部材としては、弾性を付与でき、加工が容易な材料から形成されたものが好ましく、樹脂、ゴム等から形成されたものが挙げられ、また、金属等から形成されたバネであってもよい。
前記衝突部及び前記被衝突部のいずれかは、衝突時にその形状を変形できる突出部を有する弾性部材であることが好ましく、他方は、前記突出部が当接する当接面を有することが好ましい。前記突出部の形状としては、前記被衝突部又は前記衝突部に向かって断面積が小さくなっていく柱状である、ことがより好ましい。いずれも、衝撃を一層緩和できるからである。
前記ハウジング部材において、前記基端側方向転換部が、前記駆動力伝達機構の厚み方向で、前記ガイドレール嵌合部と重なる位置に構成される、ことが好ましい。前記駆動力伝達機構の厚み方向とは、前記基端側方向転換部と前記終端側方向転換部と前記ドラム部材とを含む平面に直交する方向である。また、この際、前記ガイドレールの前記長さ方向と、前記基端側方向転換部から前記移動対象物に延びる前記ワイヤの配索方向とが、同じとみなせる方向となるように、前記基端側方向転換部が前記ガイドレール嵌合部に対して構成される、ことが好ましい。いずれも、上述のガイドレール嵌合部を中心に前記ハウジング部材が回転しようとする力をより緩和できるからである。
図5に示すキャリアプレート11では、ガイドレール12の基端側に衝突部53が設けられている。衝突部53は、キャリアプレート11に取り付けられるための取付部53aと、キャリアプレート11から突出している突出部53bとを備えており、突出部53bがハウジング部材13の被衝突部54と衝突する。図5に示すように、突出部53bを略三角柱状とすることにより、キャリアプレート11がハウジング部材13に衝突した際の衝撃を緩和しやすい。
図5に示すように、ハウジング部材13は、被衝突部54を有しており、キャリアプレート11がガイドレール12の最も基端側に位置した際に、キャリアプレート11に設けられた衝突部53と衝突する。図5及び6では、被衝突部54が駆動力伝達機構10の幅方向であって、基端側方向転換部63とドラム部材配置部62との間に構成されている。
図5〜7に示すように、被衝突部54を、ハウジング部材13のキャリアプレート11側にあるワイヤ挿通溝66の出口と、ガイドレール当接部71dとの間に設けると、前記ハウジング部材を回転させようとする力をより緩和できることから、好適である。
更に、ガイドレール嵌合部61とワイヤ挿通溝66とは、図6(b)に示すように、ハウジング部材13の厚み方向で重なる位置に構成されている。すなわち、基端側方向転換部63が、前記駆動力伝達機構の厚み方向で、ガイドレール嵌合部61と重なる位置に構成されている。
図8は、図6に示すハウジング部材13のB−B断面図(a)及びC−C断面図(b)である。図8に示すように、被衝突部54は、衝突部53と衝突する衝突面を有し、ガイドレール12から離間する位置に立設しているが、衝突面の構成として、本体面と、衝突面の先端側において終端側方向転換部材にむかって傾斜するように構成されることで、衝突部53が被衝突部54に衝突した際に移動対象物がガイドレール12から離間することを防止する傾斜面を有することとなり、前記衝突部(図示せず)をしっかりと受け止めることができる。
また、前記ハウジング部材は、前記ドラム部材の側面の少なくとも一部を囲繞するドラム部材リブ部と、前記基端側方向転換部から前記ドラム部材へ延びる前記ワイヤに沿って立設するワイヤ案内リブ部と、を有し、前記ドラム部材リブ部と前記ワイヤ案内リブ部との少なくとも一部が接続されていることが好ましい。前記ドラム部材リブ部は、前記収容壁部の少なくとも一部を構成することができ、前記ドラム部材を保護することができる。前記ドラム部材リブ部と前記ワイヤ案内リブ部は、前記ドラム部材および前記ワイヤを保護する機能を有するが、ハウジング部材の強度を補強する機能も発揮し得るために、前記ハウジング部材の厚さが薄い場合であっても、強度を確保できる。更に、前記ドラム部材リブ部と前記ワイヤ案内リブ部とが、少なくとも一部が接続されていることから、前記ドラム部材リブ部と前記ワイヤ案内リブ部との間に生じる端部を減らすことができるために、前記ワイヤ(図示せず)が擦れる可能性のある部位を減らすことができるため、前記ワイヤの損傷を抑制することができる。
図6に示すハウジング部材13では、ドラム部材リブ部64a及び64bが、ドラム部材配置部62に配置される前記ドラム部材(図示せず)の側面を囲繞するように設けられており、ワイヤ案内リブ部65が前記ワイヤ(図示せず)に沿って立設されている。従って、前記ドラム部材から前記ワイヤが脱落しにくい。
ハウジング部材13は、ガイドレール嵌合部61とドラム部材配置部62とが設けられたドラムハウジング本体を有し、厚さを有する略板状の形状を有している。前記ドラムハウジング本体は、厚み方向の2面を有し、一方の面が取付対象対向面であり、他方の面が非対向面となっている。前記ドラムハウジング本体は、一方の面に、終端側方向転換部63、ドラム部材配置部62、ドラム部材リブ部64およびワイヤ案内リブ部65が設けられている。
ドラム部材リブ部64は、ドラム部材配置部62のドラム部材収容空間に収容されるドラム部材に対して、ガイドレール嵌合部側を囲繞する第1ドラム部材リブ部64aと、ガイドレール嵌合部から離間した側を囲繞する第2ドラム部材リブ部64bとを有している。第1ドラム部材リブ部64aと第2ドラム部材リブ部64bとは、ドラム部材が収容される収容空間を構成し、配置されるドラム部材の周回り方向に2つの間隔が形成されるように、ドラムハウジング本体の一方の面に円弧状に立設している。第1ドラム部材リブ部64aと第2ドラム部材リブ部64bとにより構成される2つの間隔は、一方の間隔が上昇用ワイヤ15aを終端側方向転換部へ向かって導出可能な第一開口部として構成され、他方の間隔が下降用ワイヤ15bを基端側方向転換部へ向かって導出可能な第二開口部として構成している。第1ドラム部材リブ部64aの第1開口部側の端部には第1ワイヤ案内リブ部65aが接続し、第2ドラム部材リブ部64bの第2開口部側の端部には第2ワイヤ案内リブ部65bが接続している。第1ドラム部材リブ部64aと第2ドラム部材リブ部64bとは、ワイヤ15を基端側方向転換部材へと導く導出路を形成しているが、ドラム部材と基端側方向転換部63との間に渡されるワイヤ15が前記導出路から外れないようにされていれば、導出路の全てが第1ドラム部材リブ部64aと第2ドラム部材リブ部64bにより覆われる必要がない。
基端側方向転換部63は、ドラムハウジング本体の一方の面より立設する略1/4円状の部位であり、ドラム部材リブ部64とは反対側であって図面下側の側面には、ワイヤ挿通溝66が設けられている。ワイヤ挿通溝66は、円弧状溝とその円弧状溝から連続して設けられる直線状溝とを有している。この直線状溝は、前記第二開口部へと向かって延びるように設けられている。前記円弧状溝は、前記直線状溝に接続するのとは反対側の部位に、終端側方向転換部に向って開口する端部を有している。なお、ハウジング部材13の終端側方向転換部と対向することとなる側面には、第1ガイドレール嵌合部61aの開口が設けられ、その開口からガイドレールの嵌合部が挿通される挿通孔が形成されている。第1ガイドレール嵌合部61aの開口は、基端側方向転換部とドラム配置部とを結ぶ方向と平行な方向に設けられた長辺部と、その長辺部の中央に接続する短辺部とから構成されるT字状に設けられている。前記挿通孔は、この短辺部においても、挿通孔の深さ方向にスリットとして延びており、この短辺部から延びるスリットの周りを覆う部分として、ハウジング部材13の一方の面から立設する凸条が設けられている。この、ガイドレール嵌合部61の一部を構成し、ハウジング部材13の一方の面から立設する凸部は、基端側方向転換部63のワイヤ挿通溝66の開口近傍に設けられ、基端側方向転換部63のワイヤ挿通溝66からワイヤが外れることを抑制することができる位置に設けることができる。
また、図6に示すハウジング部材13では、ドラム部材リブ部64a及び64bが、それぞれ、ワイヤ案内リブ部65a及び65bと隙間なく接続されている。従って、仮に前記ワイヤ(図示せず)が各リブ部と擦れても、この隙間を囲繞する各リブ部の端面にワイヤ(図示せず)が擦れることがないため、前記ワイヤ及び各リブ部の損傷が生じにくい。
前記ワイヤは、前記移動対象物から前記終端側方向転換部に延びる終端側領域と、前記移動対象物から前記基端側方向転換部に延びる基端側領域と、を有し、前記移動対象物は、前記終端側領域を構成するワイヤの一端を係止する終端側領域係止部と、前記基端側領域を構成するワイヤの一端を係止する基端側領域係止部と、を有し、前記終端側領域と前記基端側領域とが同一軸上に延びるように、前記終端側方向転換部と、前記基端側方向転換部と、前記終端側領域係止部と、前記基端側領域係止部と、が構成される、ことが好ましい。この構成によって、前記ワイヤの張力が分散することなく前記移動対象物に伝達されるとともに、前記基端側方向転換部に対して、張力が前記ガイドレールの長さ方向に付与されるので、前記ガイドレールと前記ハウジング部材とが外れにくい。
例えば、図5に示すように、ワイヤ15の終端側領域152と基端側領域151が同一軸上に延びることが、前記ガイドレールからの前記ハウジング部材の脱落を抑制できるから好ましい。図5では、終端側方向転換部(図示せず)と、基端側方向転換部63と、終端側領域係止部55aと、基端側領域係止部55bとが、ワイヤ15の終端側領域152と基端側領域151とが同一軸上に延びるように、設けられている。
前記終端側領域係止部及び前記基端側領域係止部は、前記ワイヤの一端を係止できるものであれば、構造が特に限定されず、例えば、前記ワイヤの一端に前記ワイヤの径よりも大きい被係止部を設け、前記移動対象物に前記被係止部よりも小さい孔又は隙間と、前記被係止部を収容可能な空間とを設けて、前記空間に前記被係止部を収容し、前記孔又は前記隙間に前記ワイヤを通し、前記孔又は前記隙間で前記被係止部を引っ掛ける構造が挙げられる。前記被係止部と前記孔又は前記隙間との間に、バネ等の弾性部材を設けて、弾性的に前記被係止部を係止してもよい。
図5に示す移動対象物11では、ワイヤ15の終端側領域152及び基端側領域151をそれぞれ通すための2つ隙間と、終端側領域152及び基端側領域151の先端に設けられた被係止部、及び、前記被係止部を弾性的に係止する弾性部材とを収容するための空間が設けられている。そして、ワイヤ15の終端側領域152及び基端側領域151は、前記隙間を通って前記空間に挿入されており、前記被係止部が前記弾性部材により弾性的に係止される。前記弾性部材は、ワイヤ15に適度な張力を付与して、たるみを生じさせにくくする。図5では、前記弾性部材はバネであるが、ワイヤ15に適度な張力を付与できる部材であれば、バネに限定されない。
前記ハウジング部材において、更に、前記終端側領域と前記基端側領域とが延びる方向と、前記基端側方向転換部から前記ドラム部材へ延びるワイヤの延びる方向とが略直角となるように前記基端側方向転換部材が構成されることが好ましい。この構成によれば、ガイドレール嵌合部に当接する抑制部によって、前記ハウジング部材に生じるモーメントを抑制することが容易であり、また、前記ガイドレール嵌合部へかかる負荷を少なくすることができる。
図5では、ワイヤ15の基端側領域151と、基端側方向転換部63からドラム部材配置部62に延びる領域にあるワイヤとが、略直角となるように、基端側方向転換部63が構成されている。図5に示す基端側方向転換部63においては、更に、円弧を描くように案内リブが立設されており、ワイヤ15を円滑に摺動させることができる。
本発明の駆動力伝達機構は、上記実施形態では、移動対象物がキャリアプレートであり、そのキャリアプレートを介して窓を開閉するように駆動力を窓に伝達し、ウインドウレギュレータに利用されている。本発明の駆動力伝達機構は、ウインドウレギュレータ以外にも、移動対象物を移動させるために利用してもよく、移動対象物に接続された部材を移動させるために利用してもよい。例えば、本発明の駆動力伝達機構の用途は特に限定されないが、ウインドの昇降装置、ドア又はゲートの開閉装置、ベッド、テーブル又は椅子の昇降装置等に利用できる。すなわち、移動対象物が窓、ドア、ゲート、ベッド、テーブルの天板、イスの座部等であってもよいし、移動対象物がこれらの部材に接続されていてもよい。本発明の駆動力伝達機構の取付方向は特に限定されず、前記移動対象物を移動させたい方向に移動するように取り付ければよく、代表的には、上下方向や左右方向に前記移動対象物が移動するように前記取付対象に取り付けられる。
10 駆動力伝達機構(ウインドレギュレータ)
11 移動対象物(キャリアプレート)
12 ガイドレール
13 ハウジング部材
14 駆動源
15 ワイヤ
15a 上昇用ワイヤ 15b 下降用ワイヤ
151 基端側領域 152 終端側領域
16 終端側方向転換部
17 ドラム部材
51 モータ
52 減速機
53,53a,53b 衝突部
54 被衝突部
55,55a,55b 係止部
56,56a,56b 被係止部
57,57a,57b 弾性部材
61,61a,61b ガイドレール嵌合部
62 ドラム部材配置部
621 凹部
63 基端側方向転換部
64,64a,64b ドラム部材リブ部
65,65a,65b ワイヤ案内リブ部
66 ワイヤ挿通溝
71,71a,71b,71c,71d ガイドレール当接部
72,72a,72b,72c,72d 抑制部
91 ガイドレール
92 ワイヤ方向変換用プーリ
93 ワイヤ方向変換部材
94 ワイヤ
95 キャリアプレート
96 取付用ベース
97 ワイヤ駆動装置

Claims (5)

  1. 移動対象物と、
    前記移動対象物が案内される長さ方向と、前記長さ方向と直交する幅方向を有するガイドレールと、
    前記ガイドレールの基端側に固定されるハウジング部材と、
    ドラム部材を有し、前記ハウジング部材に固定される駆動源と、
    前記移動対象物に一端が接続され、他端が前記ドラム部材に接続されたワイヤと、
    前記ガイドレールの長さ方向の終端側に構成され、前記ワイヤの配索方向を前記移動対象物に向かって延びる方向から前記駆動源に向かって延びる方向へと変更する終端側方向転換部と、を備え、
    前記駆動源の駆動力により前記ドラム部材から前記ワイヤの巻取と繰出しとを行うことで、前記ワイヤを介して前記移動対象物を前記ガイドレールの長さ方向に沿って移動させる駆動力伝達機構であって、
    前記ハウジング部材は、
    前記ガイドレールの基端側が嵌合されるガイドレール嵌合部と、
    前記ガイドレール嵌合部の側方に構成され、前記ドラム部材が配置されるドラム部材配置部と、
    前記ワイヤの配索方向を前記移動対象物から前記ガイドレールの基端側に向かって延びる方向から前記ドラム部材へ向かって延びる方向へと変更する基端側方向転換部と、
    前記ガイドレールの長さ方向に延び、前記ガイドレールと当接するガイドレール当接部と、
    前記ガイドレールに対して前記幅方向を成分として含む方向から当接し、前記ワイヤに対して前記移動対象物を移動可能に張力を付与した状態で、前記ハウジング部材が前記ガイドレールに対する回転を抑制する抑制部と、
    を有する、
    駆動力伝達機構。
  2. 前記移動対象物は、前記ガイドレールの基端側に衝突部を有し、
    前記ハウジング部材は、前記移動対象物が前記ガイドレールの基端側に位置した際に、前記衝突部と衝突する被衝突部を有し、
    前記被衝突部は、前記駆動力伝達機構の幅方向で、前記基端側方向転換部とドラム部材配置部との間に構成される、
    請求項1に記載の駆動力伝達機構。
  3. 前記基端側方向転換部が、前記駆動力伝達機構の厚み方向で、前記ガイドレール嵌合部と重なる位置に構成される、
    請求項1または請求項2に記載の駆動力伝達機構。
  4. 前記ハウジング部材は、
    前記ドラム部材の側面の少なくとも一部を囲繞するドラム部材リブ部と、
    前記基端側方向転換部から前記ドラム部材へ延びる前記ワイヤに沿って立設するワイヤ案内リブ部と、を有し、
    前記ドラム部材リブ部と前記ワイヤ案内リブ部との少なくとも一部が接続されている、
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の駆動力伝達機構。
  5. 前記ワイヤは、
    前記移動対象物から前記終端側方向転換部に延びる終端側領域と、
    前記移動対象物から前記基端側方向転換部に延びる基端側領域と、を有し、
    前記移動対象物は、
    前記終端側領域を構成するワイヤの一端を係止する終端側領域係止部と、
    前記基端側領域を構成するワイヤの一端を係止する基端側領域係止部と、を有し、
    前記終端側領域と前記基端側領域とが同一軸上に延びるように、前記終端側方向転換部と、前記基端側方向転換部と、前記終端側領域係止部と、前記基端側領域係止部と、が構成される、
    請求項1から請求項4のいずれかに記載の駆動力伝達機構。
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