JP2018026126A - 通信端末、行動管理装置、管理情報送信方法、行動管理方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで管理対象者の行動を適切に管理することができる仕組みを提供する。【解決手段】管理対象者が携帯する管理対象者端末20は、GPS衛星50から受信した電波により現在位置及び現在時刻の組を所定の時間間隔で検知して記憶する。管理対象者端末20は、無料の無線通信サービスを提供する無線通信装置30との間で無線通信を行う。管理対象者端末20は、無線通信装置20との間に無線通信路を確立した時点で記憶している所定量の現在位置及び現在時刻の組に管理対象者端末20を識別するための個体番号を付加した管理情報を、無線通信装置20を介して行動管理装置10に送信する。行動管理装置10は、無線通信装置20を介して受信した管理情報により管理対象者の行動履歴を管理する。【選択図】図1
Description
この発明は、行方不明や迷子になりやすい人の行動を管理する行動管理システムに関する。
老人や子供は、他の年代の人に比べて行方不明や迷子になりやすい。近年は、これらの迷子になりやすい人を管理対象者として通信端末を所持させ、該通信端末の位置を取得することで該管理対象者の行動を管理するサービスが提供されている。通信端末には、無線ICタグやスマートフォンやフューチャーフォン等の携帯端末が用いられることが多い。特許文献1、2は、管理対象者に無線ICタグを携帯させて行動を管理するシステムを開示する。特許文献3、4、5は、管理対象者に携帯端末を携帯させて行動を管理するシステムを開示する。
無線ICタグを用いたシステムの場合、無線ICタグと通信を行い、且つ無線ICタグの現在位置を表す位置情報及び現在時刻を表す時刻情報を管理対象者の行動を管理するサーバへ送信するための中継器が必要になる。中継器は、管理対象者の行動範囲に多数配置される必要がある。そのために導入コストが高くなりがちである。第三者が所持するスマートフォン等を中継器に用いる構成では、該スマートフォンに、中継器を実現するためのアプリケーションプログラムを導入する必要がある。また該スマートフォンの通信料金が発生する。そのために、第三者の理解が得られなければ普及が困難である。
携帯端末を用いたシステムの場合、携帯端末が、携帯電話会社が提供する通信網を利用して、携帯端末の現在位置を表す位置情報及び現在時刻を表す時刻情報を管理対象者の行動を管理するサーバへ送信する必要がある。携帯端末は、管理対象者の行動管理時に、常時、サーバに情報を送信することになるために、電力の消費量が大きい。また、スマートフォンの導入コスト及びランニングコストが高くなりがちであり、個人の負担が大きくなる。
本発明は、上記の問題に鑑み、低コストで老人や子供等の管理対象者の行動を適切に管理することができる仕組みを提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明の通信端末は、GPS衛星から受信した電波により現在位置を検知する位置検知手段と、現在時刻を検知する時刻検知手段と、前記現在位置を表す位置情報及び前記現在時刻を表す時刻情報の組を所定の時間で格納する履歴格納手段と、無料の無線通信サービスを提供する無線通信装置との間で無線通信を行う通信手段と、前記通信手段が前記無線通信装置との間に無線通信路を確立した時点で、前記履歴格納手段に格納されている所定量の前記位置情報及び前記時刻情報の組に自端末を識別するための識別情報を付加した管理情報を、前記通信手段を介して所定のサーバに送信する制御手段と、を備える。
本発明の行動管理装置は、通信端末から、無料の無線通信サービスを提供する無線通信装置による無線通信路を少なくとも一部に含む通信路を介して管理情報を取得する通信手段と、前記通信端末を識別する識別情報及び前記通信端末を携帯する管理対象者の時刻毎の位置で表される行動履歴情報を含む管理対象者情報を記憶する行動履歴記憶手段と、前記通信手段により取得した前記管理情報に含まれる識別情報に基づいて、前記行動履歴記憶手段から管理対象者情報を検索し、索出した管理対象者情報に含まれる前記行動履歴情報に、該管理情報に含まれる位置情報及び時刻情報を追記する行動管理手段と、前記行動管理手段が前記行動履歴情報に位置情報及び時刻情報を追記すると、該管理情報を正常に受信したことを示す受信応答を、前記通信手段により前記通信路を介して前記通信端末へ送信する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記通信端末との間に無線通信路を確立したにもかかわらず、前記行動管理手段が前記行動履歴情報に位置情報及び時刻情報を追記しなければ、前記行動管理手段により、前記行動管理情報に前記無線通信装置の位置を表す位置情報及び該通信路の確立時刻を表す時刻情報を追記する。
本発明によれば、携帯電話会社が提供する通信網を使用せず、無料で提供される無線通信サービスを用いて管理情報をサーバに送信するために、低コストで老人や子供等の管理対象者の行動を適切に管理することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
<構成>
(行動管理システムの構成)
図1は、本実施形態の行動管理システムの構成図である。本実施形態の行動管理システム1は、老人や子供等の行方不明や迷子になりやすい人(管理対象者)の行動を管理する。行動管理システム1は、行動管理装置10、管理対象者端末20、無線通信装置30、及び保護者端末40を備える。行動管理装置10、無線通信装置30、及び保護者端末40は、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、インターネットやLAN(Local Area Network)、公衆通信回線等である。図1では、管理対象者端末20及び保護者端末40をそれぞれ2つずつ設ける構成を表すが、これらはいくつ設けられていてもよい。管理対象者端末20は、管理対象者に携帯される。保護者端末40は、管理対象者の親等である保護者に所持される。無線通信装置30は、街中に多数設けられる。
図1は、本実施形態の行動管理システムの構成図である。本実施形態の行動管理システム1は、老人や子供等の行方不明や迷子になりやすい人(管理対象者)の行動を管理する。行動管理システム1は、行動管理装置10、管理対象者端末20、無線通信装置30、及び保護者端末40を備える。行動管理装置10、無線通信装置30、及び保護者端末40は、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、インターネットやLAN(Local Area Network)、公衆通信回線等である。図1では、管理対象者端末20及び保護者端末40をそれぞれ2つずつ設ける構成を表すが、これらはいくつ設けられていてもよい。管理対象者端末20は、管理対象者に携帯される。保護者端末40は、管理対象者の親等である保護者に所持される。無線通信装置30は、街中に多数設けられる。
行動管理装置10は、サーバ等の情報処理装置であり、登録される管理対象者の行動を管理する。また、行動管理装置10は、登録される管理対象者の保護者の情報を管理する。行動管理装置10は、管理対象者が所定の移動が許可されたエリア外に移動したときに、該保護者が所持する保護者端末40に、管理対象者がエリア外に移動したことを通知する。
管理対象者端末20は、携帯電話会社が提供する通信網を介した通信を使用不可とされたスマートフォン、フューチャーフォン、タブレット端末等の通信端末である。管理対象者端末20は、例えば、いわゆるSIM(Subscriber Identity Module)フリーのスマートフォンのようなキャリアの回線を利用しない通信端末により実現される。管理対象者は、外出時に管理対象者端末20を携帯することで、外出時の行動履歴が行動管理装置10により管理されるようになる。そのために管理対象者端末20は、自端末の現在位置の検知及び現在位置を検知したときの現在時刻を検知する機能を有する。本実施形態の管理対象者端末20は、GPS(Global Positioning System)衛星50から放出される電波を受信して、受信した電波により現在位置及び現在時刻を検知する。なお、管理対象者端末20は、内蔵するタイマ機能により現在時刻を検知してもよい。
管理対象者端末20は、無線通信装置30との間で無線通信路を確立して通信を行う。無線通信装置30は、無料で使用可能な無線通信サービスを提供する。無線通信装置30は、例えば無料のWi−Fiスポットに設置される無線LAN親機である。管理対象者端末20は、無線通信装置30との間に無線通信路を確立することで、無線通信装置30を介して、ネットワークNに接続される各装置との間の通信が可能になる。保護者端末40は、スマートフォンや携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。
図2は、管理対象者の行動を管理するために、行動管理システム1の各装置間で入出力される情報の説明図である。図3は、装置間で入出力される情報の例示図である。
管理対象者端末20は、管理対象者に携帯されて街中を移動する。管理対象者端末20は、移動中に、例えば無料Wi−Fiスポットで無線通信装置30との間で無線通信路を確立すると、管理情報を無線通信装置30に送信する。図3(a)は、管理情報の例示図である。管理情報は、管理対象者端末20の個体番号、現在位置を表す位置情報、現在時刻を表す時刻情報、及び送信先を表す送信先情報を含む。個体番号は、管理対象者端末20を識別するための識別情報であり、管理対象者端末20に固有の番号である。位置情報は、無線通信装置30との間で無線通信路を確立したときの管理対象者端末20の現在位置を表す。時刻情報は、現在位置を検知した時点の現在時刻を表す。送信先情報は、管理情報の最終的な送信先である行動管理装置10のアドレスを表す。
無線通信装置30は、管理対象者端末20から取得した管理情報を、送信先情報に応じて、ネットワークNを介して行動管理装置10に送信する。行動管理装置10は、無線通信装置30から管理情報を受信する。行動管理装置10は、取得した管理情報に基づいて該管理対象者の行動履歴を管理する。行動管理装置10は、取得した管理情報に含まれる位置情報により、管理対象者端末20が所定のエリア外にあるか否かを判断する。管理対象者端末20が所定のエリア外に有る場合、行動管理装置10は、該管理対象者の保護者が所持する保護者端末40に、管理対象者がエリア外に移動したことを通知する。
保護者は、保護者端末40により管理対象者の行動履歴の閲覧要求を行うことができる。行動管理装置10は、閲覧要求を受信すると、該当する管理対象者の行動履歴を視覚的に表す行動履歴画像を保護者端末40へ送信する。図3(b)は、行動履歴画像の例示図である。図3(b)の行動履歴画像は、地図上に管理対象者の行動履歴(位置及び時刻)をプロットした画像である。
なお、保護者は、行動管理装置10への登録時に、保護者端末40により登録情報を入力する。図3(c)は、登録情報の例示図である。登録情報は、保護者名、住所、連絡先、指定エリア、及び個体番号を含む。住所は、保護者が居住する実際の住所である。連絡先は、例えば保護者が所持する保護者端末40に登録されている電子メールアドレスである。指定エリアは、保護者の保護対象である管理対象者の行動範囲を限定する指示である。指定エリアは、例えば住所を中心にとした半径200[m]の円内、町内、市内、区内等の範囲を指定する。行動管理装置10は、この指定エリアにより管理対象者がエリア外に移動したか否かを判断することになる。個体番号は、保護者の保護対象である管理対象者が所持する管理対象者端末20の個体番号である。保護者が複数の管理対対象者の保護者である場合(子供が複数いる等)、登録情報には、複数の個体番号が含まれる。図3(c)の例では、登録情報は、個体番号を2つ含む。
行動管理装置10は、登録情報に基づいて保護者及び管理対象者を登録する。行動管理装置10は、登録された保護者に対して保護者を識別するための保護者IDを割り振り、管理対象者に対して管理対象者を識別するための管理対象者IDを割り振る。行動管理装置10は、保護者端末40に保護者ID及びパスワードを通知する。保護者は、行動管理装置10に行動履歴の閲覧要求を行う際に、保護者端末40に保護者ID及びパスワードを入力することになる。
以上のような行動管理システム1を構成する行動管理装置10、管理対象者端末20、及び保護者端末40の詳細な構成について説明する。
(行動管理装置10の構成)
図4は、行動管理装置10のハードウェア構成図である。行動管理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、通信インタフェース(I/F)15、及び入出力インタフェース(I/F)16を備える。
図4は、行動管理装置10のハードウェア構成図である。行動管理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、通信インタフェース(I/F)15、及び入出力インタフェース(I/F)16を備える。
CPU11は、ROM12に格納されるコンピュータプログラムを、RAM13を作業領域に用いて実行することで行動管理装置10全体の動作を制御する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置である。ストレージ14は、管理対象者の行動を管理するための各種情報を記憶する領域を提供する。通信I/F15は、ネットワークNを介した無線通信装置30及び保護者端末40との間の通信制御を行う。入出力I/F16は、入力装置及び出力装置との入出力制御を行う。入力装置は、キーボード、マウス、タッチパネル等である。出力装置は、ディスプレイ、スピーカ、プリンタ等である。
行動管理装置10は、CPU11がコンピュータプログラムを実行することで、管理対象者の行動管理に関する機能ブロックを実現する。図5は、行動管理装置10の機能ブロック図である。行動管理装置10は、制御部101、通信部102、行動管理部103、行動履歴記憶部104、画像生成部105、地図記憶部106、保護者管理部107、保護者情報記憶部108、入力部109、及び出力部110として機能する。行動履歴記憶部104、地図記憶部106、及び保護者情報記憶部108は、ストレージ14に形成される。
制御部101は、行動管理装置10の各構成要素、各機能の動作を制御して、管理対象者の行動管理を行う。通信部102は、通信I/F15により無線通信装置30及び保護者端末40との間に通信路を確立して、通信を行う。通信部102は、通信I/F15により無線通信装置30及び保護者端末40から受信する各種情報、指示等を、制御部101へ送る。また、通信部102は、通信I/F15により無線通信装置30及び保護者端末40へ各種情報、各種通知、指示等を送信する。
行動管理部103は、制御部101に制御され、行動管理装置10に登録されるすべての管理対象者に関する管理対象者情報を、行動履歴記憶部104を用いて管理する。管理対象者情報は、管理対象者毎に記憶される。行動管理部103は、保護者及び管理対象者の登録時に保護者端末40から取得する登録情報により、管理対象者端末20の個体番号を取得する。行動管理部103は、個体番号、管理対象者ID、及び保護者IDにより管理対象者情報を作成する。図6(a)は、管理対象者情報の例示図である。
管理対象者情報は、管理対象者ID、個体番号、及び保護者IDの他に、指定エリアを表すエリア情報及び行動履歴情報を含む。管理対象者IDは、管理対象者の登録時に行動管理部103が設定する識別情報である。保護者IDは、後述の保護者情報の作成時に保護者管理部107により保護者に割り当てられる識別情報である。指定エリアを表すエリア情報は、登録情報に含まれる情報である。行動履歴情報は、管理対象者端末20から取得した管理情報に含まれる位置情報及び時刻情報を含み、管理対象者の行動履歴を時刻毎の位置で表す。位置情報及び時刻情報は、行動履歴情報に追記される。また、位置情報及び時刻情報は、記憶されてから所定期間(例えば1週間)経過すると行動履歴情報から削除される。
画像生成部105は、管理対象情報に含まれる行動履歴情報に応じて行動履歴画像を生成する。そのために画像生成部105は、地図記憶部106に接続される。地図記憶部106は、地図画像を表す地図画像データを記憶しており、必要に応じて少なくとも一部の地図を表す地図画像データが画像生成部105に読み出される。画像生成部105は、行動履歴記憶部104から管理対象者情報を取得して、読み出した地図画像上に、該管理象者情報に含まれる行動履歴情報に基づいて、位置及び時刻をプロットすることで行動履歴画像を生成する。なお、地図画像データは、ネットワークNを介して他の情報処理装置から取得するようにしてもよい。
保護者管理部107は、制御部101に制御され、行動管理装置10に登録されるすべての保護者の保護者情報を、保護者情報記憶部108を用いて管理する。保護者管理部107は、保護者及び管理対象者の登録時に保護者端末40から取得する登録情報に基づいて保護者情報を作成する。図6(b)は、保護者情報の例示図である。保護者情報は、保護者ID、パスワード、保護者が保護する管理対象者の管理対象者ID、保護者名、保護者の住所、連絡先、及び指定エリアを表すエリア情報を含む。保護者は、保護者端末40により行動管理装置10から保護者となるためのアプリケーションプログラムをダウンロードしてインストールする。保護者は、保護者端末40によりこのアプリケーションプログラムを実行して、登録情報を送信することで行動管理装置10に登録される。この際、保護者管理部107は、保護者に保護者ID及びパスワードを割り当てる。保護者管理部107は、保護者ID、パスワード、管理対象者ID、及び登録情報に基づいて保護者情報を生成して保護者情報記憶部108に記憶する。パスワードは、保護者により変更可能である。なお、保護者の登録は、紙面を用いた申請により行ってもよい。
入力部109は、入力装置からの入力を受け付ける。例えば、紙面を用いた保護者の登録時に、管理者が入力装置から保護者情報の作成に必要な情報を入力する。入力部109は、入力された情報を制御部101へ送る。制御部101は、送られてきた情報に基づいて、保護者管理部107に保護者情報を作成させ、行動管理部103に管理対象者情報を作成させる。出力部110は、制御部101の制御により出力装置から画像や音声を出力する。例えば、出力部110は、紙面を用いた保護者の登録時に、その登録画面を表示する。
(管理対象者端末20の構成)
図7は、管理対象者端末20のハードウェア構成図である。管理対象者端末20は、CPU21、ROM22、RAM23、ストレージ24、無線通信I/F25、入出力I/F26、及びGPS受信部27を備えるコンピュータである。
図7は、管理対象者端末20のハードウェア構成図である。管理対象者端末20は、CPU21、ROM22、RAM23、ストレージ24、無線通信I/F25、入出力I/F26、及びGPS受信部27を備えるコンピュータである。
CPU21は、ROM22に格納されるコンピュータプログラムを、RAM23を作業領域に用いて実行することで管理対象者端末20全体の動作を制御する。ストレージ24は、HDDやSSD等の大容量記憶装置である。ストレージ24は、行動管理装置10からダウンロードした管理対象者用のアプリケーションプログラムを格納する。無線通信I/F25は、無線通信装置30との間の無線通信制御を行う。入出力I/F26は、入力装置及び出力装置との入出力制御を行う。入力装置は、タッチパネル等である。出力装置は、ディスプレイ、スピーカ等である。GPS受信部27は、GPS衛星50から電波を受信する。GPS受信部27は、現在時刻及び現在位置を検知するセンサである。
管理対象者端末20は、CPU21がストレージ24に格納されたアプリケーションプログラムを実行することで、管理対象者の行動管理に関する機能ブロックを実現する。図8は、管理対象者端末20の機能ブロック図である。管理対象者端末20は、位置検知部201、時刻検知部202、制御部203、履歴格納部204、無線通信部205、入力部206、及び出力部207として機能する。履歴格納部204は、ストレージ24に形成される。
位置検知部201は、制御部203により制御され、GPS受信部27で受信したGPS衛星50からの電波に基づいて、現在位置を検知する。位置検知部201は、検知した現在位置を表す位置情報を制御部203へ送信する。
時刻検知部202は、制御部203により制御され、位置検知部201が現在位置を検知した時点の現在時刻を検知する。時刻検知部202は、GPS受信部27で受信したGPS衛星50からの電波に基づいて、現在時刻を検知する。時刻検知部202は、検知した現在時刻を表す時刻情報を制御部203へ送信する。
時刻検知部202は、制御部203により制御され、位置検知部201が現在位置を検知した時点の現在時刻を検知する。時刻検知部202は、GPS受信部27で受信したGPS衛星50からの電波に基づいて、現在時刻を検知する。時刻検知部202は、検知した現在時刻を表す時刻情報を制御部203へ送信する。
無線通信部205は、無線通信I/F25により無線通信装置30との間に無線通信路を確立して、無線通信を行う。無線通信部205は、無線通信I/F25により無線通信装置30を介して行動管理装置10へ管理情報を送信する。無線通信部205は、自動的に無線通信装置30との間に無線通信路を確立し、無線通信路の確立を制御部203に通知する。
制御部203は、管理対象者端末20の各構成要素、各機能の動作を制御する。制御部203は、無線通信部205が無線通信路を確立していないときと確立しているときとで異なる処理を行う。制御部203は、位置検知部201に現在位置を検知させる指示を送信し、時刻検知部202に現在時刻を検知させる指示を送信する。制御部203は、無線通信部205が無線通信路を確立していないときに、これらの指示を所定の時間間隔で送信し、無線通信路の確立時に、直ちにこれらの指示を送信する。
制御部203は、これらの指示に応じて、位置検知部201から位置情報を取得し、時刻検知部202から時刻情報を取得する。無線通信部205が無線通信路を確立していないときに、制御部203は、取得した位置情報及び時刻情報の組を履歴格納部204に格納する。履歴格納部204に過去に取得した位置情報及び時刻情報の組が既に格納されている場合、制御部203は、取得した位置情報及び時刻情報の組を既に格納されている位置情報及び時刻情報の組に追記する。無線通信部205が無線通信路を確立しているときに、制御部203は、取得した位置情報及び時刻情報の組に基づいて管理情報を生成し、無線通信装置30を介して行動管理装置10へ送信する。この場合、制御部203は、履歴格納部204に過去に取得した位置情報及び時刻情報の組を格納している場合、これらの位置情報及び時刻情報の組を含む管理情報を生成して送信する。制御部203は、管理情報の送信後に履歴格納部204に格納されている位置情報及び時刻情報の組を削除する。
なお、管理対象者端末20は、履歴格納部204を備えない場合がある。履歴格納部204を備えない場合、制御部203は、無線通信部205が無線通信路を確立しているときにのみ、位置検知部201に現在位置を検知させる指示を送信し、時刻検知部202に現在時刻を検知させる指示を送信する。この場合、制御部203は取得した位置情報及び時刻情報の組に基づいて直ちに管理情報を生成して送信する。
入力部206は、入力装置からの指示等を受け付けて制御部203へ送る。出力部207は、制御部203の制御により出力装置から画像や音声を出力する。出力部207は、出力装置により、例えば保護者端末40から送信されるメッセージの表示や音声出力を行う。
(保護者端末40の構成)
図9は、保護者端末40のハードウェア構成図である。保護者端末40は、CPU41、ROM42、RAM43、ストレージ44、通信I/F45、及び入出力I/F46を備えるコンピュータである。
図9は、保護者端末40のハードウェア構成図である。保護者端末40は、CPU41、ROM42、RAM43、ストレージ44、通信I/F45、及び入出力I/F46を備えるコンピュータである。
CPU41は、ROM42に格納されるコンピュータプログラムを、RAM43を作業領域に用いて実行することで保護者端末40全体の動作を制御する。ストレージ44は、HDDやSSD等の大容量記憶装置である。ストレージ44は、行動管理装置10からダウンロードした保護者用のアプリケーションプログラムを格納する。通信I/F45は、ネットワークNを介した行動管理装置10との間の通信制御を行う。入出力I/F46は、入力装置及び出力装置との入出力制御を行う。入力装置は、キーボード、マウス、タッチパネル等である。出力装置は、ディスプレイ、スピーカ等である。
保護者端末40は、CPU41が、ストレージ44に格納されたアプリケーションプログラムを実行することで、管理対象者の行動管理に関する機能ブロックを実現する。図10は、保護者端末40の機能ブロック図である。保護者端末40は、制御部401、通信部402、入力部403、及び出力部404として機能する。
制御部401は、保護者端末40の各構成要素、各機能の動作を制御する。制御部401は、管理対象者の登録時に、入力装置からの入力に応じて登録情報を生成する。また、制御部401は、入力装置からの入力に応じて行方不明発生情報を生成する。
通信部402は、通信I/F45によりネットワークNを介した通信を行う。通信部402は、通信I/F45により行動管理装置10から受信する行動履歴画像、エリア外通知等を制御部401へ送信する。通信部402は、通信I/F45により制御部401で生成された登録情報、ログイン情報等を行動管理装置10へ送信する。
通信部402は、通信I/F45によりネットワークNを介した通信を行う。通信部402は、通信I/F45により行動管理装置10から受信する行動履歴画像、エリア外通知等を制御部401へ送信する。通信部402は、通信I/F45により制御部401で生成された登録情報、ログイン情報等を行動管理装置10へ送信する。
入力部403は、入力装置からの指示等を受け付けて制御部401へ送る。出力部404は、制御部401の制御により出力装置から画像や音声を出力する。出力部404は、例えば行動履歴画像やエリア外通知を行動管理装置10から受信したときに、これらをディスプレイに表示する。
<運用形態1>
(管理対象者端末20の処理)
図11は、管理対象者端末20による管理情報送信処理を表すフローチャートである。管理対象者は、管理対象者端末20を携帯して街中を移動する間、管理対象者用のアプリケーションプログラムを管理対象者端末20に実行させる。アプリケーションプログラムは、例えば管理対象者端末20の起動時に常に実行される。管理対象者端末20は、GPS受信部27が常に動作状態であり、GPS衛星50から放出される電波を常に受信している。管理対象者端末20は、無線通信I/F25が常に動作状態であり、無料で使用可能な無線通信サービスを提供する無線通信装置30との間で、いつでも無線通信路を確立可能になっている。管理対象者端末20の制御部203は、位置検知部201に対して周期的に現在位置を検知する指示を送信し、時刻検知部202に対して位置検知部201への指示と同じタイミングで現在時刻を検知する指示を送信する。
図11は、管理対象者端末20による管理情報送信処理を表すフローチャートである。管理対象者は、管理対象者端末20を携帯して街中を移動する間、管理対象者用のアプリケーションプログラムを管理対象者端末20に実行させる。アプリケーションプログラムは、例えば管理対象者端末20の起動時に常に実行される。管理対象者端末20は、GPS受信部27が常に動作状態であり、GPS衛星50から放出される電波を常に受信している。管理対象者端末20は、無線通信I/F25が常に動作状態であり、無料で使用可能な無線通信サービスを提供する無線通信装置30との間で、いつでも無線通信路を確立可能になっている。管理対象者端末20の制御部203は、位置検知部201に対して周期的に現在位置を検知する指示を送信し、時刻検知部202に対して位置検知部201への指示と同じタイミングで現在時刻を検知する指示を送信する。
管理対象者端末20の制御部203は、無線通信装置30との間で無線通信路を確立したか否かを、無線通信部205からの通知により確認する(S101)。無線通信路を確立していない場合(S101:N)、制御部203は、位置検知部201から現在位置の位置情報を取得し、時刻検知部202から現在時刻の時刻情報を取得する(S102)。制御部203は、取得した位置情報及び時刻情報の組を履歴格納部204に格納する(S103)。制御部203は、既に位置情報及び時刻情報の組が格納されている場合、これに新たに取得した位置情報及び時刻情報の組を追記する。
無線通信路を確立している場合(S101:Y)、制御部203は、位置検知部201に対して現在位置を検知する指示を送信し、且つ時刻検知部202に対して現在時刻を検知する指示を送信する。これにより制御部203は、無線通信路を確立した時点の現在位置を表す位置情報及び現在時刻を表す時刻情報を取得する(S104)。制御部203は、取得した位置情報及び時刻情報の組に自端末の個体番号及び送信先情報を付加して管理情報を生成する。制御部203は、履歴格納部204に過去の位置情報及び時刻情報の組が格納されている場合、これらの位置情報及び時刻情報の組と、S104で取得した位置情報及び時刻情報の組と、に個体番号及び送信先情報を付加して管理情報を生成する。制御部203は、生成した管理情報を無線通信路を介して無線通信装置30へ送信する(S105)。管理情報は、無線通信装置30から行動管理装置10へ送信される。
制御部203は、管理情報の送信が正常に終了したか否かを判断する(S106)。制御部203は、例えば無線通信装置30或いは行動管理装置10から返信される受信応答により、管理情報の送信の正常終了を判断する。管理情報の送信が正常に終了していない場合(S106:N)、制御部203は、該管理情報に含まれる位置情報及び時刻情報の組を履歴格納部204に格納する(S103)。管理情報の送信が正常に終了している場合(S106:Y)、制御部203は、履歴格納部204に格納されている位置情報及び時刻情報の組をすべて消去する(S107)。
以上の処理により、管理対象者端末20は、現在位置を表す位置情報及び現在時刻を表す時刻情報の組を含む管理情報を行動管理装置10へ送信することができる。管理対象者端末20は、無線通信装置30との通信が不可の場合には、検知した位置情報及び時刻情報の組を履歴格納部204に格納する。そのために管理対象者端末20は、無線通信が不可のときには自端末の行動履歴を保管しておき、無線通信が可能になったときに、前回管理情報を送信した後の行動履歴を含む管理情報を行動管理装置10へ送信することができる。なお、本実施形態では、無線通信路の確立時点の位置情報及び時刻情報の組を管理情報に含ませる例を説明したが、管理情報は、履歴として履歴格納部204に既に格納されている過去の位置情報及び時刻情報の組のみを含む構成であってもよい。この場合、S104の処理は不要になる。また、送信が正常に終了しない場合に位置情報及び時刻情報の組が追記されず、履歴格納部204の内容はそのまま維持される。
(行動管理装置10の処理)
図12は、管理対象者端末20から管理情報を取得した行動管理装置10による、管理対象者の行動管理処理を表すフローチャートである。
図12は、管理対象者端末20から管理情報を取得した行動管理装置10による、管理対象者の行動管理処理を表すフローチャートである。
行動管理装置10の制御部101は、無線通信装置30を介して管理対象者端末20から管理情報を取得する(S111)。制御部101は、行動管理部103により、取得した管理情報に含まれる個体番号により行動履歴記憶部104を検索する(S112)。行動管理部103は、個体番号に応じた管理対象者情報を索出する。制御部101は、行動管理部103により、索出した管理対象者情報の行動履歴情報を更新する(S113)。行動管理部103は、管理情報に含まれるすべての位置情報及び時刻情報の組を行動履歴情報に追記することで、行動履歴情報を更新する。
制御部101は、行動管理部103により、取得した管理情報に含まれる最新の位置情報が表す位置が、指定エリア外であるか否かを判断する(S114)。指定エリア外ではない場合(S114:N)、制御部101は処理を終了する。指定エリア外である場合(S114:Y)、制御部101は、S112で索出された管理対象者情報に含まれる保護者IDに応じて、保護者管理部107により、該管理対象者の保護者の保護者情報を検索する(S115)。制御部101は、索出した保護者情報の連絡先宛に、管理対象者が指定エリア外にいることを通知する(S116)。これにより該保護者が所持する保護者端末40に、管理対象者が指定エリア外にいることが通知される。保護者は、この通知により管理対象者が指定エリア外にいることを知ることができる。なお、制御部101は、管理対象者が指定エリア外にいることの通知を、該管理対象者が携帯する管理対象者端末20に対して行ってもよい。管理対象者端末20は、この通知を受信すると、管理対象者に指定エリア外にいることを報知する。報知は、出力装置による音や画像、管理対象者端末20本体の振動により行われる。
(行動履歴表示)
図13は、保護者端末40による行動履歴の確認処理を表すフローチャートである。この処理は、例えば管理対象者がいつもの帰宅時刻になっても帰宅しない場合や、管理対象者が指定エリア外にいる場合に、保護者が管理対象者の行動履歴を確認する際に行われる。保護者は、保護者端末40に保護者用のアプリケーションプログラムを実行させる。
図13は、保護者端末40による行動履歴の確認処理を表すフローチャートである。この処理は、例えば管理対象者がいつもの帰宅時刻になっても帰宅しない場合や、管理対象者が指定エリア外にいる場合に、保護者が管理対象者の行動履歴を確認する際に行われる。保護者は、保護者端末40に保護者用のアプリケーションプログラムを実行させる。
保護者端末40は、ディスプレイにアプリケーションプログラムの実行画面を表示する。この実行画面は、行動履歴の閲覧要求の他に、登録情報の入力時にも表示される。保護者は、アプリケーションプログラムの実行画面から、入力装置により行動履歴の閲覧要求を行う。これにより保護者端末40の制御部401は、行動管理装置10へ行動管理閲覧要求を送信する(S201)。
行動管理装置10の制御部101は、行動管理閲覧要求を受信すると(S202)、要求のあった保護者端末40に対して専用のログイン画面を送信する(S203)。これにより保護者端末40はディスプレイにログイン画面を表示する(S204)。保護者は、入力装置によりログイン画面から保護者ID及びパスワードを入力する。保護者端末40の制御部401は、入力された保護者ID及びパスワードによりログイン情報を生成して、行動管理装置10へ送信する(S205)。
行動管理装置10の制御部101は、ログイン情報を受信すると(S206)、ログイン情報に含まれる保護者ID及びパスワードにより、保護者の認証を行う(S207)。保護者管理部107は、ログイン情報と保護者情報との比較により認証を行う。認証の結果、ログイン情報の保護者ID及びパスワードの少なくとも一方が保護者情報と一致しない場合、制御部101は、保護者端末40に認証不可を通知する(S207:N)。
保護者端末40の制御部401は、認証不可の通知を受信して処理を終了するか否かを保護者に選択させる(S208)。制御部401は、例えば処理を継続するか、或いは終了するための選択画面をディスプレイに表示して、保護者に選択させる。保護者が処理の終了を選択した場合(S208:Y)、保護者端末40は処理を終了する。保護者が処理の継続を選択した場合(S208:N)、保護者端末40は、ログイン画面を表示して保護者に保護者ID及びパスワードの入力を再度促す(S204)。
ログイン情報の保護者ID及びパスワードが保護者情報と一致する場合、行動管理装置10は、当該保護者を認証する(S207:Y)。これにより保護者が管理対象者の行動履歴を確認可能な状態になる。
保護者の認証を終えた行動管理装置10の制御部101は、認証に用いた保護者情報に含まれる管理対象者IDで特定される管理対象者情報を、行動管理部103により行動履歴記憶部104から索出する(S209)。保護者が複数の管理対象者を管理する場合、保護者情報には複数の管理対象者IDが含まれる。この場合、行動管理装置10の制御部101は、保護者端末40に管理対象者を選択する画面を表示させて、その選択結果の管理対象者情報を索出してもよく、或いはすべての管理対象者情報を索出してもよい。
管理対象者情報を索出した行動管理装置10の制御部101は、画像生成部105により行動履歴画像を生成する(S210)。索出した管理対象者情報が1つの場合、画像生成部105は、図3(b)に例示するような行動履歴画像を生成する。索出した管理対象情報が複数の場合、画像生成部105は、各管理対象者の行動履歴が容易に見分けられるように、例えば管理対象者毎に異なる色で位置及び時刻を表示する。
行動管理装置10の制御部101は、生成された行動履歴画像を通信部102により保護者端末40へ送信する(S211)。制御部101は、認証に用いた保護者情報に含まれる連絡先宛に行動管理画像を送信する。保護者端末40の制御部401は、行動管理画像を受信して表示する(S212)。これにより保護者は、管理対象者の行動履歴を地図画像上で視覚的に確認することができる。
(メッセージ送信)
保護者端末40は、アプリケーションプログラムを用いて管理対象者端末20へ直接メッセージを送信することも可能である。保護者は、保護者端末40の入力装置によりメッセージを入力する。保護者端末40は、行動管理装置10への登録時に管理対象者IDを取得しており、入力されたメッセージに管理対象者IDを付して送信する。
保護者端末40は、アプリケーションプログラムを用いて管理対象者端末20へ直接メッセージを送信することも可能である。保護者は、保護者端末40の入力装置によりメッセージを入力する。保護者端末40は、行動管理装置10への登録時に管理対象者IDを取得しており、入力されたメッセージに管理対象者IDを付して送信する。
管理対象者端末20は、管理対象者IDを記憶しており、無線通信装置30との間で無線通信路を確立したときに、自分の管理対象者IDが付されたメッセージを受信する。管理対象者端末20は、メッセージを受信すると管理対象者にメッセージの受信を報知する。報知は、メッセージの表示や発音により行われる。これにより管理対象者が保護者からのメッセージを知ることができる。
(無料通信サービスを提供しない無線通信装置)
管理対象者端末20は、保護者の自宅に設置される無線LAN親機等の無線通信装置30との間で無線通信路を確立するように設定されていてもよい。保護者の自宅に設置される無線通信装置30は、無料で無線通信路を提供するものではない。この場合、管理対象者が帰宅したときに、管理対象者端末20は、保護者の自宅に設置されている無線通信装置30との間で無線通信路を確立する。また、管理対象者端末20は、保護者端末40の連絡先を記憶している。
管理対象者端末20は、保護者の自宅に設置される無線LAN親機等の無線通信装置30との間で無線通信路を確立するように設定されていてもよい。保護者の自宅に設置される無線通信装置30は、無料で無線通信路を提供するものではない。この場合、管理対象者が帰宅したときに、管理対象者端末20は、保護者の自宅に設置されている無線通信装置30との間で無線通信路を確立する。また、管理対象者端末20は、保護者端末40の連絡先を記憶している。
管理対象者端末20は、保護者の自宅に設置されている無線通信装置30との間で無線通信路を確立すると、保護者端末40に帰宅通知を送信する。保護者端末40は、帰宅通知を受信することで管理対象者の帰宅を保護者に報知する。報知は、メッセージの表示や発音により行われる。これにより保護者が管理対象者の帰宅を知ることができる。
以上のように本実施形態の行動管理システム1は、アプリケーションプログラムにより専用機として動作する管理対象者端末20及び無料の無線通信サービスを提供する無線通信装置30を用いて管理対象者の行動を管理することができる。管理対象者端末20は、携帯電話会社が提供する通信網を介した通信を使用することができないために、管理情報の送信のための通信費が不要である。管理対象者端末20には、既に使わなくなった古いスマートフォンやフューチャーフォンを用いることができるために、保護者が行動管理システム1を使用するための初期費用を抑えることができる。また、無料の無線通信サービスを提供する無線通信装置30は、いわゆる公衆無線LANスポット(フリーWi−Fiスポット)を用いることができるために、従来のように行動管理システム1用の中継器を設置する必要がない。そのために低コストで行動管理システム1を構築して、管理対象者の行動を管理することが可能となる。
<運用形態2>
無料で使用可能な無線通信サービスを提供する無線通信装置30との間で無線通信路を確立する場合、通信環境が安定しないことがある。特に、管理対象者が移動中の場合、一旦確立した無線通信路を介して通信を行っている途中に、無線通信路が遮断されることがある。例えば管理情報の送信途中に無線通信路が遮断される場合、管理情報が行動管理装置10に正常に送信されない。行動管理装置10は、保護者にできるだけ新しい行動履歴を提示できるように、管理対象者の行動履歴をできるだけ多く記憶する方がよい。
無料で使用可能な無線通信サービスを提供する無線通信装置30との間で無線通信路を確立する場合、通信環境が安定しないことがある。特に、管理対象者が移動中の場合、一旦確立した無線通信路を介して通信を行っている途中に、無線通信路が遮断されることがある。例えば管理情報の送信途中に無線通信路が遮断される場合、管理情報が行動管理装置10に正常に送信されない。行動管理装置10は、保護者にできるだけ新しい行動履歴を提示できるように、管理対象者の行動履歴をできるだけ多く記憶する方がよい。
そのために管理対象者端末20は、履歴格納部204に格納する位置情報及び時刻情報の組を所定量ずつ複数に分けて行動管理装置10へ送信する。これにより、無線通信路が短時間しか確立されない場合であっても、できるだけ多くの管理情報を送信可能とする。管理対象者端末20は、所定量、例えば位置検知部201及び時刻検知部202が1回の処理で取得した量の位置情報及び時刻情報の組により管理情報を生成して、行動管理装置10へ送信する。この場合の管理対象者端末20による管理情報送信処理は、図11に示すフローチャートで表されるが、S105、S106、S107の処理が運用形態1の場合とは異なる。
S105の処理では、制御部203は、所定量の位置情報及び時刻情報の組に基づいて管理情報を生成する。制御部203は、履歴格納部204から、所定量の位置情報及び時刻情報の組を読み出して管理情報を生成する。図14は、このような管理情報のデータ構造の例示図である。管理情報は、位置情報、時刻情報、管理対象者端末20の個体番号、及び送信先情報に、送信番号を付加して生成される。送信番号は、管理情報を識別するための識別情報としても機能する。
制御部203は、生成した管理情報を無線通信路を介して無線通信装置30へ送信する。管理情報は、無線通信装置30から行動管理装置10へ送信される。この際、制御部203は、先に送信した管理情報が正常に送信終了してから次の管理情報を送信するようにしてもよいが、先に送信した管理情報が正常に送信されたか否かに関わらず、管理情報を所定の時間間隔で連続して送信するようにしてもよい。
また、制御部203は、古い位置情報及び時刻情報の組から順に管理情報を生成して送信してもよいが、これに限らない。例えばS104の処理で取得した位置情報及び時刻情報の組に基づく管理情報を最初に生成して送信し、次いで履歴格納部204に格納された新しい位置情報及び時刻情報の組から順に管理情報を生成して送信してもよい。
また、制御部203は、古い位置情報及び時刻情報の組から順に管理情報を生成して送信してもよいが、これに限らない。例えばS104の処理で取得した位置情報及び時刻情報の組に基づく管理情報を最初に生成して送信し、次いで履歴格納部204に格納された新しい位置情報及び時刻情報の組から順に管理情報を生成して送信してもよい。
S106の処理では、制御部203は、管理情報の送信の正常終了を判断する。制御部203は、例えば行動管理装置10から返信される受信応答により、管理情報の送信の正常終了を判断する。管理情報は送信番号で識別されており、受信応答は、この送信番号を含む。制御部203は、受信応答に含まれる送信番号により、送信が正常終了した管理情報を識別する。管理情報の送信が正常終了する場合、S107の処理において該管理情報に含まれる位置情報及び時刻情報の組が履歴格納部204から削除される。管理情報の送信が正常終了しない場合、該管理情報に含まれる位置情報及び時刻情報の組は、削除されず、履歴格納部204にそのまま残される。
図15は、管理情報の送信が正常終了する場合と正常終了しない場合との処理の説明図である。管理情報「1」については、管理対象者端末20が、時刻t11に送信して時刻t12に受信応答を受信することで、正常に送信が終了している。管理情報「2」については、管理対象者端末20が、時刻t21に送信し時刻t22に受信応答を受信することで、正常に送信が終了している。そのために管理情報「1」、「2」については、履歴格納部204から削除される。
しかし管理情報「3」については、管理対象者端末20が、時刻t31に送信するが、受信応答を受信せず、正常な送信が行われずに終了している。そのために管理情報「3」については、履歴格納部204に残される。
しかし管理情報「3」については、管理対象者端末20が、時刻t31に送信するが、受信応答を受信せず、正常な送信が行われずに終了している。そのために管理情報「3」については、履歴格納部204に残される。
行動管理装置10は、管理対象者端末20との間で管理情報が正確に送受信されたか否かを判断する。管理対象者端末20との間に通信路が確立されたにもかかわらず、行動管理装置10の行動履歴記憶部104が更新されなければ、管理情報が正確に送受信されていないことになる。行動管理装置10の制御部101は、例えば受信した管理情報が図14のデータ構造を有していれば、管理情報の送受信が正確に行われたと判断する。管理情報が正しいデータ構造であれば、行動履歴記憶部104が更新されるためである。
この場合、行動管理装置10の制御部101は、図12に示す処理を行う。行動管理装置10の制御部101は、S113の処理後に、管理対象者端末20に対して受信応答を送信する。行動管理装置10の制御部101は、受信応答に、管理情報に含まれる送信番号を付加して管理対象者端末20へ送信する。
この場合、行動管理装置10の制御部101は、図12に示す処理を行う。行動管理装置10の制御部101は、S113の処理後に、管理対象者端末20に対して受信応答を送信する。行動管理装置10の制御部101は、受信応答に、管理情報に含まれる送信番号を付加して管理対象者端末20へ送信する。
管理情報の送受信が正確に行われていない場合、即ち管理情報が図14のデータ構造を有していなければ、行動管理装置10の制御部101は、以下のような処理を行う。制御部101は、該管理情報の通信路の途中の無線通信装置30の位置を表す位置情報及び通信路の確立時刻を表す時刻情報を、行動履歴記憶部104の該当する管理対象者の行動履歴に追記する。無線通信装置30の位置を表す位置情報は、例えば該無線通信装置30のIPアドレス、該無線通信装置30の現実の設置位置である。無線通信装置30の位置は、その近傍に管理対象者が存在するために、その時点の最新の管理対象者の位置を表すことができる。
以上のような処理により、本実施形態の行動管理システム1は、通信環境が安定しない場合であっても、行動管理装置10に管理対象者の行動履歴をできるだけ多く記憶することができる。そのために行動管理装置10は、保護者に、管理対象者の行動履歴をできるだけ多く提示可能となる。
1…行動管理システム、10…行動管理装置、20…管理対象者端末、30…無線通信装置、40…保護者端末、50…GPS衛星
Claims (11)
- GPS衛星から受信した電波により現在位置を検知する位置検知手段と、
現在時刻を検知する時刻検知手段と、
前記現在位置を表す位置情報及び前記現在時刻を表す時刻情報の組を所定の時間で格納する履歴格納手段と、
無料の無線通信サービスを提供する無線通信装置との間で無線通信を行う通信手段と、
前記通信手段が前記無線通信装置との間に無線通信路を確立した時点で、前記履歴格納手段に格納されている所定量の前記位置情報及び前記時刻情報の組に自端末を識別するための識別情報を付加した管理情報を、前記通信手段を介して所定のサーバに送信する制御手段と、を備える、
通信端末。 - 前記制御手段は、前記履歴格納手段に格納されている前記位置情報及び前記時刻情報の組を前記所定量ずつ複数に分けて読み取り、読み取った所定量の前記位置情報及び前記時刻情報の組のそれぞれに前記識別情報を付加して、複数の前記管理情報を生成する、
請求項1記載の通信端末。 - 前記制御手段は、生成した複数の前記管理情報を、前記通信手段を介して連続して前記サーバへ送信する、
請求項2記載の通信装置。 - 前記制御手段は、正常に送信が終了した管理情報に含まれる位置情報及び時刻情報の組を前記履歴格納手段から削除し、
正常に送信が終了していない管理情報に含まれる位置情報及び時刻情報の組を前記履歴格納手段にそのまま残し、前記通信手段が前記無線通信装置との間に無線通信路を確立した時点で前記位置検知手段が検知する現在位置を表す位置情報及び当該時点で前記時刻検知手段が検知する現在時刻を表す時刻情報の組を前記履歴格納手段に追記する、
請求項1〜3のいずれか1項記載の通信端末。 - 請求項1〜4のいずれか1項記載の通信端末から、無料の無線通信サービスを提供する無線通信装置による無線通信路を少なくとも一部に含む通信路を介して管理情報を取得する通信手段と、
前記通信端末を識別する識別情報及び前記通信端末を携帯する管理対象者の時刻毎の位置で表される行動履歴情報を含む管理対象者情報を記憶する行動履歴記憶手段と、
前記通信手段により取得した前記管理情報に含まれる識別情報に基づいて、前記行動履歴記憶手段から管理対象者情報を検索し、索出した管理対象者情報に含まれる前記行動履歴情報に、該管理情報に含まれる位置情報及び時刻情報を追記する行動管理手段と、
前記行動管理手段が前記行動履歴情報に位置情報及び時刻情報を追記すると、該管理情報を正常に受信したことを示す受信応答を、前記通信手段により前記通信路を介して前記通信端末へ送信する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記通信端末との間に通信路を確立したにもかかわらず、前記行動管理手段が前記行動履歴情報に位置情報及び時刻情報を追記しなければ、前記行動管理手段により、前記行動管理情報に前記無線通信装置の位置を表す位置情報及び該通信路の確立時刻を表す時刻情報を追記する、
行動管理装置。 - 前記管理対象者情報に含まれる前記行動履歴情報に基づいて、所定の領域の地図に時刻毎の位置をプロットして、前記管理対象者の行動履歴を表す行動履歴画像を生成する画像生成手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記管理対象者の保護者が所持する情報処理装置からの行動履歴の閲覧要求に応じて、該管理対象者の管理対象者情報に含まれる行動履歴情報に基づいて生成された前記行動履歴画像を、前記情報処理装置へ前記通信手段により送信する、
請求項5記載の行動管理装置。 - 前記行動履歴記憶手段は、前記管理対象者情報に、前記管理対象者の移動が許可されたエリアを表すエリア情報を含んで記憶しており、
前記制御手段は、前記通信手段により取得した前記管理情報に含まれる位置情報が表す現在位置が、前記行動管理手段が該管理情報により索出した前記管理対象者情報に含まれる前記エリア情報が表すエリアの外であるか否かを判断し、エリア外であるときに、該管理対象者の保護者が所持する情報処理装置に対して該管理対象者がエリア外にいることを通知する、
請求項5又は6記載の行動管理装置。 - GPS衛星から受信した電波により現在位置を検知する位置検知手段と、現在時刻を検知する時刻検知手段と、無料の無線通信サービスを提供する無線通信装置との間で無線通信を行う通信手段と、を備える装置により実行される方法であって、
前記現在位置を表す位置情報及び前記現在時刻を表す時刻情報の組を所定の時間間隔で所定の履歴格納手段に格納しておき、
前記通信手段が前記無線通信装置との間に無線通信路を確立した時点で、前記履歴格納手段に格納されている所定量の前記位置情報及び前記時刻情報の組に自端末を識別するための識別情報を付加した管理情報を、前記通信手段を介して所定のサーバに送信する、
管理情報送信方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項記載の通信端末から、無料の無線通信サービスを提供する無線通信装置による無線通信路を少なくとも一部に含む通信路を介して管理情報を取得する通信手段と、前記通信端末を識別する識別情報及び前記通信端末を携帯する管理対象者の時刻毎の位置で表される行動履歴情報を含む管理対象者情報を記憶する行動履歴記憶手段と、を備えた装置により実行される方法であって、
前記通信手段により取得した前記管理情報に含まれる前記識別情報に基づいて、前記行動履歴記憶手段から管理対象者情報を検索し、索出した管理対象者情報に含まれる前記行動履歴情報に、該管理情報に含まれる位置情報及び時刻情報を追記し、
前記行動履歴情報に前記管理情報に含まれる位置情報及び時刻情報を追記すると、該管理情報を正常に受信したことを示す受信応答を、前記通信手段により前記通信路を介して前記通信端末へ送信し、
前記通信端末との間に無線通信路を確立したにもかかわらず、前記行動履歴情報に位置情報及び時刻情報が追記されなければ、前記行動管理情報に前記無線通信装置の位置を表す位置情報及び該通信路の確立時刻を表す時刻情報を追記する、
行動管理方法。 - GPS衛星から電波を受信するGPS受信手段を備えるコンピュータを、
前記電波により現在位置を検知する位置検知手段、
現在時刻を検知する時刻検知手段、
前記現在位置を表す位置情報及び前記現在時刻を表す時刻情報の組を所定の時間で格納する履歴格納手段、
無料の無線通信サービスを提供する無線通信装置との間で無線通信を行う通信手段、
前記通信手段が前記無線通信装置との間に無線通信路を確立した時点で、前記履歴格納手段に格納されている所定量の前記位置情報及び前記時刻情報の組に自端末を識別するための識別情報を付加した管理情報を、前記通信手段を介して所定のサーバに送信する制御手段、
として機能させるためのコンピュータプログラム。 - コンピュータを、
請求項1〜4のいずれか1項記載の通信端末から、無料の無線通信サービスを提供する無線通信装置による無線通信路を少なくとも一部に含む通信路を介して管理情報を取得する通信手段、
通信端末を識別する識別情報及び前記通信端末を携帯する管理対象者の時刻毎の位置で表される行動履歴情報を含む管理対象者情報を記憶する行動履歴記憶手段、
前記通信手段により取得した前記管理情報に含まれる前記識別情報に基づいて、前記行動履歴記憶手段から管理対象者情報を検索し、索出した管理対象者情報に含まれる前記行動履歴情報に、該管理情報に含まれる前記現在位置及び前記現在時刻を追記する行動管理手段、
前記行動管理手段が前記行動履歴情報に位置情報及び時刻情報を追記すると、該管理情報を正常に受信したことを示す受信応答を、前記通信手段により前記通信路を介して前記通信端末へ送信し、前記通信端末との間に無線通信路を確立したにもかかわらず、前記行動管理手段が前記行動履歴情報に位置情報及び時刻情報を追記しなければ、前記行動管理手段により、前記行動管理情報に前記無線通信装置の位置を表す位置情報及び該通信路の確立時刻を表す時刻情報を追記する制御手段、
として機能させるためのコンピュータプログラム。
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