JP2018025746A - 感光性着色組成物およびカラーフィルタ - Google Patents

感光性着色組成物およびカラーフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】顔料含有量が高い、あるいは膜厚が厚くとも、高感度で、且つ直線性、パタ−ン形状、解像度、現像耐性、薬品耐性が優れた感光性着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタの提供すること。【解決手段】本発明の感光性着色組成物は、特定の化合物を光重合開始剤として用いることにより、顔料含有量が高い、あるいは各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックスの形成膜厚が厚くとも、高感度で、且つ優れた各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックスパタ−ンを形成することができる。従って、本発明の感光性着色組成物を用いることにより、高品質なカラーフィルタを得ることができる。【選択図】なし

Description

本発明は、感光性着色組成物に関し、特に液晶表示装置や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタにおいて、赤、緑、青等の各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックス等の形成に有用な高感度の感光性着色組成物に関する。また、本発明は、該感光性着色組成物を用いて形成されるカラーフィルタに関する。
カラーフィルタは、ガラス等の透明な基板の表面に2種以上の異なる色相の微細な帯(ストライプ)状のフィルタセグメントを平行または交差して配置したもの、あるいは微細なフィルタセグメントを縦横一定の配列で配置したものからなっている。フィルタセグメントは、数ミクロン〜数100ミクロンと微細であり、色相毎に所定の配列で整然と配置されている。
一般的に、カラー液晶表示装置では、カラーフィルタの上に液晶を駆動させるための透明電極が蒸着あるいはスパッタリングにより形成され、さらにその上に液晶を一定方向に配向させるための配向膜が形成されている。これらの透明電極および配向膜の性能を充分に得るには、その形成を一般に200℃以上、好ましくは230℃以上の高温で行う必要がある。
このため、現在、カラーフィルタの製造方法としては、耐光性、耐熱性に優れる顔料を着色材とする顔料分散法と呼ばれる方法が主流となっている。
顔料分散法の場合、感光性樹脂溶液中に顔料を分散した感光性着色組成物(顔料レジスト)をガラス等の透明基板に塗布し、乾燥により溶剤を除去した後、一つのフィルタ色のパターン露光を行い、次いで未露光部を現像工程で除去して1色目のパターンを形成、必要に応じて加熱等の処理を加えた後、同様の操作を全フィルタ色について順次繰り返すことによりカラーフィルタを製造することができる。
近年、カラー液晶表示装置は、液晶カラーテレビやカーナビゲーション用および液晶表示装置一体型のノートパソコンとして大きな市場を形成するに至っており、省エネ、省スペースという特徴を活かしたデスクトップパソコン用のモニターおよびテレビとしても普及し始めている。従来のCRTに代わる表示装置として注目されているが、現状では液晶表示装置の色再現特性はCRTのそれよりも劣っている。
そこで、各色のフィルタセグメントが配置されたカラーフィルタにおいては、高色再現性の要求が高まっている。
また、コントラスト向上のため、カラーフィルタの各色のフィルタセグメント間にブラックマトリックスが配置されるのが一般的であるが、このブラックマトリックスの形成材料は、近年、環境問題、低反射化、低コスト化の観点から、金属クロム製ブラックマトリックスに代わり、樹脂に遮光性の色素を分散させた樹脂製ブラックマトリックスが着目されている。しかしながら、樹脂製ブラックマトリックスにおいては、金属クロム製ブラックマトリックスに比べ、遮光性(光学濃度)が低いという問題点がある。
カラーフィルタの色再現特性向上およびブラックマトリックスの遮光性向上のためには、感光性着色組成物中の顔料の含有量を多くするか、あるいは、膜厚を厚くする必要がある。しかし、顔料の含有量を多くする方法においては、感度低下、現像性、解像性が悪化する等の問題が発生する。膜厚を厚くする方法においては、膜底部まで露光光が届かず、パタ−ン形状が不良となる等の問題が発生する。
このような問題を解決するため、感光性着色組成物の高感度化が必要であり、一般的には、(1)樹脂の反応性二重結合の付与、(2)光重合開始剤、増感剤の選択あるいは増量、(3)モノマーの選択あるいは増量等が行われ、その例として特許文献1および2が挙げられる。
特開2001−264530号公報 特開2003−156842号公報
しかしながら、樹脂の二重結合の付与や光重合開始剤、増感剤およびモノマーの選択だけでは、感度向上には限界がある。特に、光重合開始剤を増量すると、光重合開始剤特有の色による着色、耐熱性の低下、光透過率の減少、解像力の低下等が生じる。また、モノマーを増量すると、タック等の問題が生じる。
そこで、本発明は、顔料含有量が高い、あるいは膜厚が厚くとも、高感度で、且つ直線性、パタ−ン形状、解像度、現像耐性、薬品耐性が優れた感光性着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタの提供を目的とする。
本発明の感光性着色組成物は、高感度であり、且つ優れた直線性、パタ−ン形状、解像度、現像耐性、薬品耐性が得られるようにするため、下記一般式(1)で表される光重合開始剤を用いることを特徴とする。
すなわち、本発明の感光性着色組成物は、下記一般式(1)で表される光重合開始剤(A)を含有し且つ樹脂(B)と、光重合性化合物(C)と、着色剤(D)とを含有する感光性着色組成物である。
一般式(1)
〔一般式(1)において、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルキルオキシ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換の複素環オキシ基、置換もしくは未置換のアルキルスルファニル基、置換もしくは未置換のアリールスルファニル基、置換もしくは未置換のアシル基、または置換もしくは未置換のアミノ基を表す。〕
また、本発明は、さらにその他の光重合開始剤(Y)を含むことを特徴とする前記感光性着色組成物に関する。
また、本発明は、その他の光重合開始剤(Y)が、アセトフェノン系化合物、ホスフィン系化合物、およびイミダゾール系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種類の化合物を含むことを特徴とする前記感光性着色組成物に関する。
また、本発明は、さらにシランカップリング剤(S)を含むことを特徴とする前記感光性着色組成物に関する。
また、本発明は、さらに多官能チオール(F)を含むことを特徴とする前記感光性着色組成物に関する。
また、本発明は、透明基板上に、前記感光性着色組成物から形成されるフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを備えることを特徴とするカラーフィルタに関する。
本発明の感光性着色組成物は、特定のオキシムエステル系化合物を光重合開始剤として用いることにより、顔料含有量が高い、あるいは各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックスの形成膜厚が厚くとも、高感度で、且つ優れた直線性、パタ−ン形状、解像度、現像耐性、薬品耐性を有する各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックスパタ−ンを形成することができる。
従って、本発明の感光性着色組成物を用いることにより、高品質なカラーフィルタを得ることができる。
まず、本発明における感光性着色組成物について具体的に説明する。
本発明の感光性着色組成物は、一般式(1)で表される光重合開始剤(A)を含有し且つ樹脂(B)と、光重合性化合物(C)と、着色剤(D)を含有する。
一般式(1)で表される化合物を含む光重合開始剤(A)は、感度が高く、特に高残膜率の塗膜が得られることから、カラーフィルタの生産安定性に優れた感光性着色組成物が得られる。該光重合開始剤を含有する感光性着色組成物を用いることにより、優れた直線性、パタ−ン形状、解像度、現像耐性、薬品耐性のフィルタセグメントおよびブラックマトリックスを形成することができる。
また、その他の開始剤を併用することでさらに良好なパターン形状を得ることができる。
<光重合開始剤(A)>
本発明の感光性着色組成物に含有される光重合開始剤(A)は、一般式(1)で表される化合物である。
一般式(1)
1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルキルオキシ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換の複素環オキシ基、置換もしくは未置換のアルキルスルファニル基、置換もしくは未置換のアリールスルファニル基、置換もしくは未置換のアシル基、または置換もしくは未置換のアミノ基を表す。
前述したR〜R4における置換基の水素原子はさらに他の置換基で置換されていても良い。
そのような置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基、p−トリルオキシ基等のアリールオキシ基、メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基、アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、メトキサリル基等のアシル基、メチルスルファニル基、tert−ブチルスルファニル基等のアルキルスルファニル基、フェニルスルファニル基、p−トリルスルファニル基等のアリールスルファニル基、メチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等のアルキルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基等のジアルキルアミノ基、フェニルアミノ基、p−トリルアミノ基等のアリールアミノ基、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、ベンゾフラニル基等のアリール基、フリル基、チエニル基等の複素環基等の他、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、メルカプト基、スルホ基、メシル基、p−トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリメチルシリル基、ホスフィニコ基、ホスホノ基、トリメチルアンモニウミル基、ジメチルスルホニウミル基、トリフェニルフェナシルホスホニウミル基等が挙げられる。
最も好ましい光重合開始剤(A)の構造として、下記式(2)および(3)で表される化合物が挙げられる。
式(2)
式(3)
本発明の感光性着色組成物に含有される光重合開始剤(A)は、オキシムエステル系光重合開始剤である。オキシムエステル系光重合開始剤は、紫外線を吸収することによってオキシムエステル部分が分解してイミニルラジカルとアルキロキシラジカルを生成し、さらに分解して生成した活性種のラジカルが反応を引き起こすと考えられているが、本発明の感光性着色組成物に含有される光重合開始剤(A)は、一般式(1)で表される構造を有することにより、紫外線照射による分解効率が非常に高く、少ない露光量でパターンを形成させることができる。
本発明の光重合開始剤(A)が従来の開始剤よりも高感度に機能しうる理由としては、次にあげる2つの理由が可能性として考えられるが、詳細は明らかではない。
1つ目の理由としては、本発明の光重合開始剤(A)は、一般式(1)で表される構造が良好な紫外線吸収性能を有することにより、与えられたエネルギー線によるエネルギーを極めて良好に吸収することができることである。さらに、得られたエネルギーがオキシムエステル部位の分解に効率的に使用されることにより、エネルギー線照射による分解が速く、瞬時に多量のラジカルを生成することが可能になっていることが考えられる。
2つ目の理由としては、本発明の光重合開始剤(A)は、紫外線を吸収して発生したイミニルラジカルから活性種のラジカルへの分解が、一般式(1)で表される構造に由来して、非常に速いことが考えられる。生成するイミニルラジカルが準安定であれば分解は遅くなり、活性なラジカルの生成量は少なくなるが、これは紫外線吸収部分の化学構造により大きく影響を受ける。本発明の光重合開始剤(A)は、一般式(1)に示す構造をとることにより、光照射による分解により生じたイミニルラジカルの分解が非常に速く、多量のラジカルを生成する結果をもたらしていると考えられる。
また、本発明の光重合開始剤(A)は、上述したように、イミニルラジカルの分解が非常に速いため再結合が抑制されていることが考えられる。再結合が多い場合、分解により生じた活性種が減少してしまうため、ラジカル重合開始剤としての機能は低下する。
一般式(1)で表される光重合開始剤(A)は、感光性着色組成物中の着色剤(D)100重量部に対して、好ましくは、1〜50重量部、特に好ましくは1〜30重量部の量で用いることができる。
<その他の光重合開始剤(Y)>
本発明の感光性着色組成物には、一般式(1)で表される光重合開始剤(A)と共に、他の光重合開始剤(Y)を併用することが、さらに良好なパターン形状を得ることができるため好ましい。
他の光重合開始剤(Y)としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メトキシフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−メチルフェニル)ビイミダゾール、等のイミダゾール系化合物、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物、ボレート系化合物、カルバゾール系化合物、チタノセン系化合物等が用いられる。
これらの中でも、アセトフェノン系化合物、ホスフィン系化合物、およびイミダゾール系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種類の光重合開始剤(Y)を含むことがより好ましい。
これらその他の光重合開始剤(Y)は1種または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。他の光重合開始剤(Y)は、感光性着色組成物中の着色剤(D)100重量部に対して、1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部の量で用いることができる。
また、光重合開始剤(A)100重量部に対して、1〜3000重量部の量で用いることができる。より良好なパターン形状を得るためには光重合開始剤(A)100重量部に対して、5〜2000重量部の量が好ましい。
<増感剤(E)>
さらに、本発明の感光性着色組成物には、増感剤(E)を含有させることができる。増感剤(E)の含有量は、感光性着色組成物中の光重合開始剤(A)100重量部に対して、1〜200重量部の量で用いることができる。
増感剤(E)としては、カルコン誘導体やジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、ミヒラーケトン誘導体等が挙げられる。
さらに具体例には、大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の増感剤が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、その他、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す増感剤を含有させることもできる。
上記増感剤(E)の中で、一般式(1)で表される化合物を特に好適に増感しうる増感剤としては、チオキサントン誘導体、ミヒラーケトン誘導体、カルバゾール誘導体が挙げられる。さらに具体的には、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン、N−エチルカルバゾール、3−ベンゾイル−N−エチルカルバゾール、3,6−ジベンゾイル−N−エチルカルバゾール等が用いられる。
増感剤(E)は、任意の比率で二種以上の増感剤を含んでいてもかまわない。
<樹脂(B)>
本発明の感光性着色組成物に含有される樹脂(B)は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂である。樹脂(B)には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が含まれ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
樹脂(B)は、感光性着色組成物中の着色剤(D)100重量部に対して、1〜400重量部、好ましくは1〜300重量部の量で用いることができる。
<光重合性化合物(C)>
本発明の感光性着色組成物に含有される光重合性化合物(C)は、光重合性モノマーまたはオリゴマーであり、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1, 6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
光重合性化合物(C)は、感光性着色組成物中の着色剤(D)100重量部に対して、5〜300重量部、好ましくは10〜200重量部の量で用いることができる。
感光性着色組成物において、光重合開始剤(A)の重量〔I〕と光重合性化合物(C)の重量〔M〕との比率〔I/M〕は、0.01〜3.00であることが好ましく、0.15〜2.00であることがより好ましい。
さらに、感光性着色組成物が増感剤(E)やその他の光重合開始剤(Y)を含有する場合には、光重合開始剤(A)、増感剤(E)およびその他の光重合開始剤(Y)の合計重量(I)と光重合性化合物(C)の重量〔M〕との比率〔I/M〕は、0.01〜3.00であることが好ましく、0.15〜2.00であることがより好ましい。
〔I/M〕が0.15以上、あると現像耐性が良好であり、〔I/M〕が0.15以上であると耐薬品性も良好である。また、〔I/M〕が2.00以下、〔I/M〕が2.00以下のとき、パタ−ン形状、直線性、解像性がより優れている。
<着色剤(D)>
本発明の感光性着色組成物に含有される着色剤(D)としては、有機または無機の顔料を、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。顔料のなかでは、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料が好ましく、通常は有機顔料が用いられる。 以下に、本発明の感光性着色組成物に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。また、着色剤(D)としては、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
赤色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、12、14、15、16、17、21、22、23、31、32、37、38、41、47、48、48:1、48:2、48:3、48:4、49、49:1、49:2、50:1、52:1、52:2、53、53:1、53:2、53:3、57、57:1、57:2、58:4、60、63、63:1、63:2、64、64:1、68、69、81、81:1、81:2、81:3、81:4、83、88、90:1、101
、101:1、104、108、108:1、109、112、113、114、122、123、144、146、147、149、151、166、168、169、170、172、173、174、175、176、177、178、179、181、184、185、187、188、190、193、194、200、202、206、207、208、209、210、214、216、220、221、224、230、231、232、233、235、236、237、238、239、242、243、245、247、249、250、251、253、254、255、256、257、258、259、260、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276などを挙げることができる。これらの中でも、明度および着色力の観点から、アゾ顔料、ジケトピロロピロール系、アントラキノン系、キノフタロン系、イソインドリン系、ペリノン系、ペリレン系、ベンズイミダゾロン系の色素が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド176、177、179、254、242、下記一般式(4)で表されるナフトールアゾ顔料が好ましい。

一般式(4)
[一般式(4)中、Aは、水素原子、ベンズイミダゾロン基、置換基を有してもよいフェニル基または置換基を有してもよい複素環基を表す。Rは、水素原子、トリフルオロメチル基、炭素数1〜4のアルキル基、−ORまたは−COORを表す。R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、炭素数1〜4のアルキル基、−OR、−COOR10、−CONHR11、−NHCOR12または−SONHR13を表す。R〜R13は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。
ただし、Rが−NHCOR12であり、A、R、R、R、およびRが水素原子、かつRがハロゲン原子の場合は除く。]
青色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブルー1、1:2、9、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17、19、25、27、28、29、33、35、36、56、56:1、60、61、61:1、62、63、66、67、68、71、72、73、74、75、76、78、79などを挙げることができる。これらの中でも、明度および着色力の観点から、、好ましくはC.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、または15:6であり、更に好ましくはC.I.ピグメントブルー15:6である。また、特開2004−333817号公報、特許第4893859号公報等に記載のアルミニウムフタロシアニン顔料等を用いることもでき、特にこれらに限定されない。
緑色顔料としては、例えばC.I.ピグメントグリーン1、2、4、7、8、10、13、14、15、17、18、19、26、36、45、48、50、51、54、55、58、59、62、63を挙げることができる。これらの中でも、明度および着色力の観点から、好ましくはC.I.ピグメントグリーン7、36、58、59、62、63である。また、特開2008−19383号公報、特開2007−320986号公報、特開2004−70342号公報等に記載の亜鉛フタロシアニン顔料等を用いることもでき、特にこれらに限定されない。
黄色顔料としては、例えばC.I.ピグメントイエロー1、1:1、2、3、4、5、6、9、10、12、13、14、16、17、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、41、42、43、48、53、55、61、62、62:1、63、65、73、74、75,81、83、87、93、94、95、97、100、101、104、105、108、109、110、111、116、117、119、120、126、127、127:1、128、129、133、134、136、138、139、142、147、148、150、151、153、154、155、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、172、173、174、175、176、180、181、182、183、184、185、188、189、190、191、191:1、192、193、194、195、196、197、198、199、200、202、203、204、205、206、207、208、231などを挙げることができる。これらの中でも、明度および着色力の観点から、好ましくはC.I.ピグメントイエロー138、139、150、185、231である。
紫色顔料としては、例えばC.I.ピグメントバイオレット1、1:1、2、2:2、3、3:1、3:3、5、5:1、14、15、16、19、23、25、27、29、31、32、37、39、42、44、47、49、50などを挙げることができる。これらの中でも、明度および着色力の観点から、好ましくはC.I.ピグメントバイオレット19、または23であり、更に好ましくはC.I.ピグメントバイオレット23である。
橙色顔料としては、例えばC.I.ピグメントオレンジ38、43、64、71、または73等が上げられる。中でも、明度および着色力の観点から、C.I.ピグメントオレンジ38、43および64が好ましい。
ブラックマトリックスを形成するための黒色感光性着色組成物には、例えばカーボンブラック、アニリンブラック、アントラキノン系黒色顔料、ペリレン系黒色顔料、具体的にはC.I.ピグメントブラック1、6、7、12、20、31等を用いることができる。黒色感光性着色組成物には、赤色顔料、青色顔料、緑色顔料の混合物を用いることもできる。黒色顔料としては、価格、遮光性の大きさからカーボンブラックが好ましく、カーボンブラックは、樹脂などで表面処理されていてもよい。また、色調を調整するため、黒色感光性着色組成物には、青色顔料や紫色顔料を併用することができる。
また、無機顔料としては、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、酸化チタン、四酸化鉄などの金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉等が挙げられる。無機顔料は、彩度と明度のバランスを取りつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、有機顔料と組み合わせて用いられる。
《染料》
本発明の感光性着色組成物には、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
使用できる有機染料としては、トリアリールメタン系、キサンテン系、および、アントラキノン系が挙げられるが、なかでもキサンテン系を用いることが好ましい。
[キサンテン系]
キサンテン系染料としては、C.I.アシッド レッド 51、C.I.アシッド レッド 52、C.I.アシッド レッド 87、C.I.アシッド レッド 92、C.I.アシッド レッド 289、C.I.アシッド レッド 388、ローズベンガルB、アシッドローダミンG、C.I.アシッド バイオレット 9、C.I.アシッド バイオレット 9、C.I.アシッド バイオレット30を用いることが好ましい。中でもC.I.アシッド レッド 52、C.I.アシッド レッド 87、C.I.アシッド レッド 92、C.I.アシッド レッド 289、C.I.アシッド レッド 388を用いることが好ましい。
[トリフェニルメタン系]
トリフェニルメタン系染料としては、C.I.アシッド バイオレット 15、C.I.アシッド バイオレット 17、C.I.アシッド バイオレット 19、C.I.アシッド バイオレット 21、C.I.アシッド バイオレット24、C.I.アシッド バイオレット 25、C.I.アシッドバイオレット 38、C.I.アシッド バイオレット 49、C.I.アシッド ブルー 1、C.I.アシッド ブルー 3、C.I.アシッド ブルー 5、C.I.アシッド ブルー 7、C.I.アシッド ブルー 9、C.I.アシッド ブルー 11、C.I.アシッド ブルー 13、C.I.アシッド ブルー 15、C.I.アシッドブルー 17、C.I.アシッド ブルー 22、C.I.アシッド ブルー 24、C.I.アシッド ブルー 26、C.I.アシッド ブルー 75、C.I.アシッド ブルー 83、C.I.アシッド ブルー 90、C.I.アシッド ブルー 93、C.I.アシッド ブルー 100、C.I.ベーシック ブルー 81、C.I.ベーシック ブルー 83を用いることが好ましい。
[トリアリールメタン系(トリフェニルメタン系を除く)]
トリアリールメタン系染料としては、C.I.ベーシック バイオレット1、C.I.ベーシック バイオレット 2、C.I.ベーシック バイオレット 3、C.I.ベーシック バイオレット4、C.I.ベーシック バイオレット14、C.I.ベーシックブルー1、C.I.ベーシックブルー5、C.I.ベーシックブルー7、C.I.ベーシックブルー11、C.I.ベーシックブルー26を用いることが好ましい。
[アントラキノン系]
アントラキノン系染料としては、C.I.アシッドバイオレット 29、C.I.アシッド バイオレット 31、C.I.アシッド バイオレット 33、C.I.アシッド バイオレット 34、C.I.アシッド バイオレット 36、C.I.アシッド バイオレット 39、C.I.アシッド バイオレット 43、C.I.アシッド バイオレット 48、C.I.アシッド バイオレット 63、C.I.アシッド バイオレット 109、C.I.アシッド ブルー 25、C.I.アシッド ブルー 27、C.I.アシッド ブルー 41、C.I.アシッド ブルー 45、C.I.アシッド ブルー 62、C.I.アシッド ブルー 80、C.I.アシッド ブルー 127、C.I.アシッド ブルー 129、C.I.アシッド ブルー 145、C.I.アシッド ブルー 225、C.I.アシッド ブルー 230、C.I.アシッド ブルー 260、C.I.アシッド ブルー 264、C.I.アシッド ブルー 277、C.I.アシッド ブルー 281、C.I.アシッド ブルー 324、C.I.アシッド ブルー 350を用いることが好ましい。
前記にあげた有機染料のうち酸性染料は、四級アンモニウム塩として造塩化、スルホンアミド化することで、高い耐熱性、耐光性、耐溶剤性を併せて持つことが出来る。
(酸性染料と四級アンモニウム塩化合物とからなる造塩化合物)
本発明に用いる有機染料が酸性染料の場合、酸性染料と四級アンモニウム塩化合物とからなる造塩化合物(a)として用いることが好ましい。
[四級アンモニウム塩化合物]
酸性染料のカウンタ成分としての四級アンモニウム塩化合物について説明する。四級アンモニウム塩化合物は、アミノ基を有することで酸性染料のカウンタになるものである。
造塩化合物(a)のカウンタ成分である四級アンモニウム塩化合物の好ましい形態は、無色、または白色を呈するものである。ここで無色、または白色とはいわゆる透明な状
態を意味し、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において、透過率が95%以上、好ましくは98%以上となっている状態と定義されるものである。すなわち染料成分の発色を阻害しない、色変化を起こさないものである必要がある。
四級アンモニウム塩化合物のカチオン成分であるカウンタ部分の分子量は190〜900の範囲であることが好ましい。ここでカチオン部分とは、下記一般式(3)中の(NR1234+の部分に相当する。分子量が190よりも小さいと耐光性、耐熱性が低下してしまい、さらに溶剤への溶解性が低下してしまう。また分子量が900よりも大きくなると分子中の発色成分の割合が低下してしまい、発色性が低下し、明度も低下してしまう。より好ましくはカウンタ部分の分子量が240〜850の範囲である。特に好ましいのは、カウンタ部分の分子量が350〜800の範囲である。ここで分子量は構造式を基に計算を行ったものであり、Cの原子量を12、Hの原子量を1、Nの原子量を14とした。
また、四級アンモニウム塩化合物として以下一般式(3)で表されるものが用いられる。
一般式(5)
(一般式(5)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基またはベンジル基を示し、R1、R2、R3、R4の少なくとも2つ以上がCの数が5〜20個である。Y-は無機または有機のアニオンを表す。)
1〜R4の少なくとも2つ以上のCの数を5〜20個とすることで、溶剤に対する溶解性が良好なものとなる。Cの数が5より小さいアルキル基が3つ以上になると溶剤に対する溶解性が悪くなり、塗膜異物が発生しやすくなってしまう。またCの数が20を超えてしまうアルキル基が存在すると造塩化合物(A)の発色性が損なわれてしまう。
具体的には、テトラメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が74)、テトラエチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が122)、モノステアリルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が312)、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が550)、トリステアリルモノメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が788)、セチルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が284)、トリオクチルメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が368)、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が270)、モノラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が228)、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が382)、トリラウリルメチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が536)、トリアミルベンジルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が318)、トリヘキシルベンジルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が360)、トリオクチルベンジルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が444)、トリラウリルベンジルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が612)、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が388)、及びベンジルジメチルオクチルアンモニウムクロライド(カチオン部分の分子量が248)、ジアルキル(アルキルがC14〜C18)ジメチルアンモニウムクロライド(硬化牛脂)(カチオン部分の分子量が438〜550)等を用いることが好ましい。
アニオンを構成するY-の成分は、無機または有機のアニオンであればよいが、ハロゲンであることが好ましく、通常は塩素である。
具体的な四級アンモニウム塩化合物の製品としては、花王社製のコータミン24P、コータミン86Pコンク、コータミン60W、コータミン86W、コータミンD86P、サニゾールC、サニゾールB−50等、ライオン社製のアーカード210−80E、2C−75、2HT−75、2HTフレーク、2O−75I、2HP−75、2HPフレーク等があげられ、中でもコータミンD86P(ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド)、アーカード2HT−75(ジアルキル(アルキルがC14〜C18)ジメチルアンモニウムクロライド)が好ましいものである。
(酸性染料と側鎖にカチオン性基を有する樹脂とからなる造塩化合物)
本発明に用いる有機染料が酸性染料の場合、酸性染料と側鎖にカチオン性基を有する樹脂とからなる造塩化合物(a‘)として用いることも好ましい。本発明に用いる造塩化合物(a‘)を得るための側鎖にカチオン性基を有する樹脂について説明する。
造塩化合物(a‘)を得るための側鎖にカチオン性基を有する樹脂としては、側鎖に少なくとも1つのオニウム塩基を有するものであれば、特に制限はないが、好適なオニウム塩構造としては、入手性等の観点からは、アンモニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ジアゾニウム塩、及びホスホニウム塩であることが好ましく、保存安定性(熱安定性)を考慮すると、アンモニウム塩、ヨードニウム塩、及びスルホニウム塩であることがより好ましい。さらに好ましくはアンモニウム塩である。
造塩化合物(a‘)を含有するカラーフィルタ用青色着色組成物を調製し、カラーフィルタとしての特性を発現させる場合は、カラーフィルタ用青色着色組成物を構成するバインダー樹脂と同種の樹脂を使用することが望ましい。本発明では、カラーフィルタ用着色組成物にバインダー樹脂として、アクリル系樹脂が好ましく用いられることから、造塩化合物(A)を得るための側鎖にカチオン性基を有する樹脂としてはアクリル系樹脂であることが望ましい。
また、本発明の側鎖にカチオン性基を有する樹脂としては、下記一般式(6)で表される構造単位を含むビニル系樹脂が用いられる。
一般式(6)
[一般式(6)中、Rは水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基を表す。R2〜R は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、または置換されていてもよいアリール基を表し、R2〜Rのうち2つが互いに結合して環を形成しても良い。Qはアルキレン基、アリーレン基、−CONH−R−、−COO−R−を表し、R5はアルキレン基を表す。Y-は無機または有機のアニオンを表す。]
一般式(6)中、Rは、水素原子、または置換若しくは無置換のアルキル基を表す。Rにおけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基が挙げられる。該アルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい。
で表されるアルキル基が置換基を有する場合、該置換基としては、例えば、水酸基、アルコキシル基等が挙げられる。
上記の中でも、Rとしては、水素原子またはメチル基が最も好ましい。
一般式(6)中、R2〜Rとしては、それぞれ独立に、水素原子、置換されていても
よいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、または置換されていてもよいアリール基が挙げられる。
ここで、R2〜Rにおけるアルキル基としては、例えば、直鎖アルキル基(メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル及びn−オクタデシル等)、分岐アルキル基(イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、イソヘキシル、2−エチルヘキシル及び1,1,3,3−テトラメチルブチル等)、シクロアルキル基(シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシル等)及び架橋環式アルキル基(ノルボルニル、アダマンチル及びピナニル等)が挙げられる。該アルキル基としては、炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキル基である。
2〜Rにおけるアルケニル基としては、例えば、直鎖又は分岐のアルケニル基(ビニル、アリル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル及び2−メチル−2−プロぺニル等)、シクロアルケニル基(2−シクロヘキセニル及び3−シクロヘキセニル等)が挙げられる。該アルケニル基としては、炭素数2〜18のアルケニル基が好ましく、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルケニル基である。
2〜Rにおけるアリール基としては、例えば、単環式アリール基(フェニル等)、縮合多環式アリール基(ナフチル、アントラセニル、フェナンスレニル、アントラキノリル、フルオレニル及びナフトキノリル等)及び芳香族複素環炭化水素基(チエニル(チオフェンから誘導される基)、フリル(フランから誘導される基)、ピラニル(ピランから誘導される基)、ピリジル(ピリジンから誘導される基)、9−オキソキサンテニル(キサントンから誘導される基)及び9−オキソチオキサンテニル(チオキサントンから誘導される基)等)が挙げられる。
2〜Rで表されるアルキル基、アルケニル基、アリール基が置換基を有する場合、該置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アルケニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、及びフェニル基等から選択される置換基が挙げられる。該置換基としては、中でも、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシル基、フェニル基が特に好ましい。
2〜Rとしては、安定性の観点から置換されていてもよいアルキル基が好ましく、
無置換のアルキル基が更に好ましい。
また、R2〜Rのうち2つが互いに結合して環を形成しても良い。
一般式(6)中、ビニル部位とアンモニウム塩基を連結するQの成分はアルキレン基、アリーレン基、−CONH−R−、−COO−R−を表し、R5はアルキレン基を表すが、中でも、重合性、入手性の理由から、−CONH−R−、−COO−R−であることが好ましい。また、R5がメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基であることが更に好ましく、エチレン基であることが特に好ましい。
当該樹脂の対アニオンを構成する一般式(6)中におけるY-の成分は、無機または有機のアニオンであればよい。対アニオンとしては、公知のものが制限なく採用でき、具体的には、水酸化物イオン;塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲンイオン;ギ酸イオン、酢酸イオン等のカルボン酸イオン;炭酸イオン、重炭酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、亜硫酸イオン、クロム酸イオン、ニクロム酸イオン、リン酸イオン、シアン化物イオン、過マンガン酸イオン、さらには、ヘキサシアノ鉄(III)酸イオンのような錯体イオン等が挙げられる。合成適性や安定性の点からは、ハロゲンイオン及びカルボン酸イオンが好ましく、ハロゲンイオンが最も好ましい。対アニオンがカルボン酸イオン等の有機酸イオンである場合は、樹脂中に有機酸イオンが共有結合し、分子内塩を形成していてもよい。
近年カラーフィルタの色再現特性向上および薄型化のためには、感光性着色組成物中の着色剤の含有量を多くする必要がある。
着色剤(D)の含有量は、本発明のカラーフィルタ用感光性着色組成物の固形分100重量%中、好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%、とくに好ましくは35重量%以上であれば、充分な色再現性が得られ、膜厚を薄くすることも可能である。また、好ましくは60重量%以下、より好ましくは50重量%以下、とくに好ましくは45重量%以下であれば、硬化材料である樹脂や光重合性化合物の含有量が適正になり、十分な硬化塗膜を得る事ができる。
<シランカップリング剤(S)>
本発明の感光性着色組成物には、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることができる。シランカップリング剤による密着性が向上することにより、細線の再現性が良好となり解像度が向上する
シランカップリング剤としては、例えばビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等が挙げられる。
シランカップリング剤は、感光性着色組成物中の着色剤(D)100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の量で用いることができる。
<多官能チオール(F)>
本発明の感光性着色組成物には、多官能チオール(F)を含有することができる。多官能チオール(F)は、チオール(SH)基を2個以上有する化合物である。
多官能チオール(F)は上述の光重合開始剤(A)とともに使用することにより、光照射後のラジカル重合過程において、連鎖移動剤として働き、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生するので、得られる感光性着色組成物は高感度となる。特にSH基がメチレン、エチレン基等の脂肪族基に結合した多官能脂肪族チオールが好ましい。
例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンなどが挙げられる。これらの多官能チオールは、1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
多官能チオール(F)の含有量は、着色剤(D)100重量部に対して0.05〜100重量部が好ましく、より好ましくは1.0〜50.0重量部である。
多官能チオールを0.05重量部以上用いることで、より良い現像耐性を得ることができる。チオール(SH)基が1個の単官能チオールを用いた場合には、このような現像耐性の向上は得られない。
<酸化防止剤>
本発明の感光性着色組成物は、酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤は、カラーフィルタ用着色組成物に含まれる光重合開始剤や熱硬化性化合物が、熱硬化やITOアニール時の熱工程によって酸化し黄変することを防ぐため、塗膜の透過率を高くすることができる。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、高い塗膜の透過率を得る事ができる。
本発明における「酸化防止剤」とは、紫外線吸収機能、ラジカル補足機能、または、過酸化物分解機能を有する化合物であればよく、具体的には、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、イオウ系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒドロキシルアミン系、サルチル酸エステル系、およびトリアジン系の化合物があげられ、公知の紫外線吸収剤、酸化防止剤等が使用できる。
これらの酸化防止剤の中でも、塗膜の透過率と感度の両立の観点から、好ましいものとしては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤またはイオウ系酸化防止剤が挙げられる。また、より好ましくは、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、またはリン系酸化防止剤である。
これらの酸化防止剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
酸化防止剤の含有量は、感光性着色組成物の固形分重量を基準(100重量%)として、0.5〜5.0重量%の場合、明度、感度が良好であるためより好ましい。
<紫外線吸収剤(G)、重合禁止剤(H)>
本発明の感光性着色組成物には、紫外線吸収剤(G)または重合禁止剤(H)を含有することができる。紫外線吸収剤(G)または重合禁止剤(H)を含有することで、パターンの形状と解像性を制御することができる。紫外線吸収剤としては、例えば2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(ドデシルおよびトリデシル)オキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン等のヒドロキシフェニルトリアジン系、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(3−tブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート等のサリチレート系、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(トリアセトン−アミン−N−オキシル)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ポリ[[6−[(1,1,3,3−テトラブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]等のヒンダードアミン系等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。また、重合禁止剤としては、例えばメチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、4−ベンゾキノン、4−メトキシフェノール、4−メトキシ−1−ナフトール、t−ブチルカテコールなどのハイドロキノン誘導体およびフェノール化合物、フェノチアジン、ビス−(1−ジメチルベンジル)フェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジン等のアミン化合物、ジブチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸マンガン、ジフェニルジチオカルバミン酸マンガン等の銅およびマンガン塩化合物、4−ニトロソフェノール、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソシクロヘキシルヒドロキシルアミン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン等のニトロソ化合物およびそのアンモニウム塩またはアルミニウム塩等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
紫外線吸収剤(G)および重合禁止剤(H)は、着色組成物中の着色剤(D)100重量部に対して、0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜10重量部の量で用いることができる。
紫外線吸収剤(G)または重合禁止剤(H)を0.01重量部以上用いることで、より良い解像度を得ることができる。
<溶剤>
本発明の感光性着色組成物には、着色剤(D)を充分に樹脂(B)や光重合性化合物(C)などの色素担体中に分散させ、ガラス基板等の透明基板上に乾燥膜厚が0.2〜10μmとなるように塗布してフィルタセグメントやブラックマトリックスを形成することを容易にするために溶剤を含有させることができる。溶剤としては、例えば1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、N−メチルピロリドン、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
溶剤は、感光性着色組成物中の着色剤(D)100重量部に対して、100〜10000重量部、好ましくは500〜5000重量部の量で用いることができる。
<その他の成分>
<貯蔵安定剤>
本発明の感光性着色組成物には、貯蔵安定剤を含有することができる。貯蔵安定剤を含有することで、組成物の経時粘度を安定化させることができる。貯蔵安定剤としては、例えば2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−メチルフェノール、ペンタエリスチリル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)1,3,5−トリアジン等のヒンダードフェノール系、テトラエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルフォスフィン等の有機ホスフィン系、ジメチルジチオリン酸亜鉛、ジプロピルジチオリン酸亜鉛、ジブチルジチオリン酸モリブデン等の亜リン酸塩系、ドデシルスルフィド、ベンゾチオフェンなどのイオウ系、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
貯蔵安定剤は、着色組成物中の着色剤(D)100重量部に対して、0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜10重量部の量で用いることができる。
貯蔵安定剤を0.01重量部以上用いることで、感光性着色組成物の経時安定性が向上する。
また、本発明の感光性着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。
このようなアミン系化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
<感光性着色組成物の製法>
本発明の感光性着色組成物は、着色剤(D)を樹脂(B)などの色素担体および/または溶剤中に三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して顔料分散体を製造し、該顔料分散体に光重合開始剤(A)、樹脂(B)、光重合性化合物(C)、場合によってはその他の光重合開始剤(Y)、増感剤(E)、多官能チオール(F)、紫外線吸収剤(G)、重合禁止剤(H)、貯蔵安定剤、溶剤、その他成分を混合攪拌して製造することができる。また、2種以上の顔料を含む感光性着色組成物は、各顔料分散体を別々に色素担体および/または溶剤中に微細に分散したものを混合し、さらに光重合開始剤(A)や光重合性化合物(C)等を混合攪拌して製造することができる。
着色剤(D)を樹脂(B)および/または溶剤中に分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤、顔料誘導体等の分散助剤を含有させることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を樹脂(B)および/または溶剤中に分散してなる感光性着色組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。
分散助剤は、着色剤(D)100重量部に対して、0.1〜40重量部、好ましくは0.1〜30重量部の量で用いることができる。
樹脂型顔料分散剤としては、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、色素担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の色素担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型顔料分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などの油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
市販の樹脂型分散剤としては、ビックケミー・ジャパン社製のDisperbyk−101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、170、171、174、180、181、182、183、184、185、190、2000、2001、2020、2025、2050、2070、2095、2150、2155またはAnti−Terra−U、203、204、またはBYK−P104、P104S、220S、6919、またはLactimon、Lactimon−WSまたはBykumen等、日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSE−3000、9000、13000、13240、13650、13940、16000、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32550、33500、32600、34750、35100、36600、38500、41000、41090、53095、55000、76500等、BASF社製のEFKA−46、47、48、452、4008、4009、4010、4015、4020、4047、4050、4055、4060、4080、4400、4401、4402、4403、4406、4408、4300、4310、4320、4330、4340、450、451、453、4540、4550、4560、4800、5010、5065、5066、5070、7500、7554、1101、120、150、1501、1502、1503、等、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPA111、PB711、PB821、PB822、PB824等が挙げられる。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
顔料誘導体とは、有機顔料に置換基を導入した化合物であり、有機顔料には、一般に顔料とは呼ばれていないナフタレン系、アントラキノン系等の淡黄色の芳香族多環化合物も含まれる。顔料誘導体としては、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独でまたは2種類以上を混合して用いることができる。
本発明の感光性着色組成物は、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材の形態で調製することができる。着色レジスト材は、アルカリ可溶性の樹脂(B)と、光重合性化合物(C)と、光重合開始剤(A)と溶剤とを含有する組成物中に着色剤(D)を分散させたものである。
感光性着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
<カラーフィルタ>
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、透明基板上に、本発明の感光性着色組成物から形成されるフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを備えるものであり、一般的なカラーフィルタは、少なくとも1つの赤色フィルタセグメント、少なくとも1つの緑色フィルタセグメント、および少なくとも1つの青色フィルタセグメントを具備、または少なくとも1つのマゼンタ色フィルタセグメント、少なくとも1つのシアン色フィルタセグメント、および少なくとも1つのイエロー色フィルタセグメントを具備する。
透明基板としては、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなどのガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。また、ガラス板や樹脂板の表面には、パネル化後の液晶駆動のために、酸化インジウム、酸化錫などからなる透明電極が形成されていてもよい。
フィルタセグメントおよびブラックマトリックスの乾燥膜厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜5μmである。塗布膜を乾燥させる際には、減圧乾燥機、コンベクションオーブン、IRオーブン、ホットプレート等を使用してもよい。
フォトリソグラフィー法による各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックスの形成は、下記の方法で行う。すなわち、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材として調製した感光性着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜10μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。
その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するか、もしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去し所望のパターンを形成してフィルタセグメントおよびブラックマトリックスを形成することができる。さらに、現像により形成されたフィルタセグメントおよびブラックマトリックスの重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、印刷法より精度の高いフィルタセグメントおよびブラックマトリックスが形成できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
現像処理方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記感光性着色組成物を塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ可溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し、酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中、「部」とは「重量部」を意味する。
まず、実施例に先立ち、実施例および比較例で用いたアクリル樹脂溶液、および顔料分散体の製造方法について説明する。また、樹脂の分子量は、装置としてHLC−8220GPC(東ソー株式会社製)を用い、カラムとしてTSK−GEL SUPER HZM−Nを2連でつなげて使用し、溶媒としてTHFを用いて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
<微細化緑色顔料の製造方法>
(緑色微細化処理顔料(G−2))
三つ口フラスコに、98%硫酸500部、下記式(7)で表されるフタロシアニン顔料50部とN−メチルピロリドンを500部、及びリン酸ジフェニル13.9部を加え、90℃に加熱し8時間反応させた。これを室温まで冷却後、生成物をろ過し、メタノールで洗浄後、乾燥させて、フタロシアニン顔料G−2を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は30nmであった。
(緑色微細化処理顔料(G−3))
三つ口フラスコに、98%硫酸500部、下記式(7)で表されるフタロシアニン顔料50部、1,2−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBDMH)129.3部を加え撹拌し、20℃、6時間、反応させた。その後、3℃の氷水5000部に上記反応混合物を注入し、析出した固体をろ取し、水洗した。ビーカーに2.5%水酸化ナトリウム水溶液500部、ろ取した残渣を加え、80℃、1時間撹拌した。その後、この混合物をろ取、水洗、乾燥して、フタロシアニン環に臭素原子が平均で10.1個置換された顔料を得た。
次に、3口フラスコに、N−メチルピロリドンを500部、得られたフタロシアニン環に臭素原子が平均で10.1個置換された顔料を50部及びリン酸ジフェニル13.9部を加え、90℃に加熱し8時間反応させた。これを室温まで冷却後、生成物をろ過し、メタノールで洗浄後、乾燥させて、フタロシアニン顔料G−3を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は30nmであった。
式(7)

<微細化青色顔料の製造方法>
(青色微細化処理顔料(B−2))
98%硫酸1000部に、公知の方法で合成した粗製銅フタロシアニン90部、化学式(8)で示される分散剤10部を添加し、30℃で2時間撹拌した後、アスピレータを用いて5000部の水と混合し銅フタロシアニン粒子が析出した水溶液を得た。得られた水溶液を30分撹拌後、濾過・水洗・乾燥・粉砕して青色顔料組成物(B−2)を95部得た。得られた青色顔料組成物1について、X線回折装置(RIGAKU社製RINT2000)で2θ=5〜35°までのX線回折パターンを確認したところ、6.94°付近および9.76°付近にα型銅フタロシアニンに特長的なピークが確認され、6.9°付近、9.0°付近、12.4°付近のβ型銅フタロシアニンに特長的なピークは確認されなかったため、α型銅フタロシアニン(C.I.Pigment Blue15)であることを確認した。
式(8)
(青色微細化処理顔料(B−3))
公知の方法で合成した粗製銅フタロシアニン85部、化学式(8)で示される分散剤15部、塩化ナトリウム1000部、ジエチレングリコール280部を井上製作所社製ステンレス1ガロンニーダーに仕込み、70℃で8時間混練した。混練後45℃の酢酸―酢酸ナトリウムのバッファー水溶液(pH4.0)20000部に取り出し、1時間保温攪拌後、濾過・水洗・乾燥・粉砕し青色顔料組成物(B−3)を96部得た。得られた青色顔料組成物2について、X線回折装置(RIGAKU社製RINT2000)で2θ=5〜35°までのX線回折パターンを確認したところ、6.9°付近、9.0°付近、12.4°付近のβ型銅フタロシアニンに特長的なピークが確認され、6.94°付近および9.76°付近のα型銅フタロシアニンに特長的なピークが確認されず、また、7.5°付近、9.1°付近のε型銅フタロシアニンに特長的なピークは確認されなかったため、β型銅フタロシアニン(C.I.Pigment Blue15:2)であることを確認した。
<造塩化合物Vの製造方法>
下記の手順でC.I.アシッド レッド 52と4級アンモニウム塩化合物であるトリステアリルモノメチルアンモニウムクロライドとからなる造塩化合物(V)を作製した。10%水溶液になるよう、C.I.アシッド レッド 52を水に溶解させ、30〜50℃に加熱した後、メタノール/水=20/80溶液に5%溶液になるようトリステアリルモノメチルアンモニウムクロライドを溶解し、少しずつ滴下していく。またトリステアリルモノメチルアンモニウムクロライドは固体として用いても良い。トリステアリルモノメチルアンモニウムクロライドを滴下した後、30〜50℃で3時間攪拌し十分に反応を行う。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い、水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥して、C.I.アシッド レッド52とトリステアリルモノメチルアンモニウムクロライドとの造塩化合物、造塩化合物(V)を得た。
<アクリル樹脂溶液の製造方法>
[アクリル樹脂溶液の調製]
(段階1:樹脂主鎖の重合)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC)100部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら120℃に加熱して、同温度で滴下管よりスチレン14部、ジシクロペンタニルメタクリレート29部、グリシジルメタクリレート57部、およびこの段階における前駆体の反応に要する触媒としてアゾビスイソブチロニトリル1.0部の混合物を2.5時間かけて滴下し重合反応を行った。
(段階2:エポキシ基への反応)
次にフラスコ内を空気置換し、アクリル酸29部およびこの段階における前駆体の反応に要する触媒としてトリスジメチルアミノメチルフェノール0.3部、及びハイドロキノン0.3部を投入し、120℃で5時間反応を行い、重量平均分子量(Mw)が約10500の樹脂溶液を得た。投入したアクリル酸はグリシジルメタクリレート構成単位のエポキシ基末端にエステル結合するので樹脂構造中にカルボキシル基を生じない。
(段階3:水酸基への反応)
さらにテトラヒドロ無水フタル酸46部およびこの段階における前駆体の反応に要する触媒として、トリエチルアミン0.5部を加え120℃で4時間反応させた。加えたテトラヒドロ無水フタル酸は無水カルボン酸部位が開裂して生じた2個のカルボキシル基の一方が樹脂構造中の水酸基にエステル結合し、他方がカルボキシル基末端を生じさせる。
(段階4:不揮発分の調整)
不揮発分が20重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してアクリル樹脂溶液を得た。重量平均分子量(Mw)が11500、酸価は103mgKOH/gであった。
<顔料分散体の製造方法>
[赤色顔料分散体の調製]
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し赤色顔料分散体P−Rを作製した。
ジケトピロロピロール系顔料(C.I.Pigment Red 254) :7.02部
(BASF社製「イルガフォーレッドB−CF」)
アントラキノン系顔料(C.I. Pigment Red 177) : 1.38部
(BASF社製「クロモフタールレッドA2B」)
ニッケルアゾ錯体系顔料(C.I. Pigment Yellow 150) :0.80部
(ランクセス社製「E4GN」)
樹脂型顔料分散剤 :2.05部
(日本ルーブリゾール社製「ソルスパース20000」)
ジケトピロロピロール系顔料誘導体 :2.00部
式(9)

アクリル樹脂溶液 :13.75部
シクロヘキサノン :73.00部
[緑色顔料分散体の調製P−G1]
下記の組成の混合物を使用し、赤色顔料分散体と同様にして緑色顔料分散体P−G1を作製した。

亜鉛フタロシアニン顔料(C.I.Pigment Green 58) :8.95部
(DIC社製「FASTOGENGREENA110」)
モノアゾ系顔料(C.I.Pigment Yellow 150)) :2.75部
(ランクセス社製「E4GN」)
樹脂型顔料分散剤 :4.90部
(BASF社製「EFKA4300」)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :83.40部
[緑色顔料分散体の調製P−G2]
下記の組成の混合物を使用し、赤色顔料分散体と同様にして緑色顔料分散体P−G2を作製した。
フタロシアニン顔料 G−2 :3.4部
キノフタロン系顔料(C.I.Pigment Yellow 138) :7.6部
(BASF社製「パリオトールイエローK0961HD」)
樹脂型顔料分散剤(ビッグケミー社製「BYK−LPN6919」 :5.5部
アクリル樹脂溶液 :28.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :39.0部
シクロヘキサノン :16.0部
[緑色顔料分散体の調製P−G3]
下記の組成の混合物を使用し、赤色顔料分散体と同様にして緑色顔料分散体P−G3を作製した。
フタロシアニン顔料 G−3 :3.4部
キノフタロン系顔料(C.I.Pigment Yellow 138) :7.6部
(BASF社製「パリオトールイエローK0961HD」)
樹脂型顔料分散剤(ビッグケミー社製「BYK−LPN6919」) :5.5部
アクリル樹脂溶液 :28.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :39.0部
シクロヘキサノン :16.0部
[青色顔料分散体P−B1の調製]
下記の組成の混合物を使用し、赤色顔料分散体と同様にして青色顔料分散体P−B1を作製した。
ε型銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigment Blue15:6) :11.20部
(BASF製「ヘリオゲンブルーL−6700F」)
樹脂型顔料分散剤 :4.62部
(日本ルーブリゾール社製「ソルスパース20000」)
アクリル樹脂溶液 :1.00部
シクロヘキサノン :83.18部
[青色顔料分散体の調製P−B2]
下記の組成の混合物を使用し、赤色顔料分散体と同様にして青色顔料分散体P−B2を作製した。
青色顔料組成物 B−2 :11.20部
樹脂型顔料分散剤 : 4.62部
(日本ルーブリゾール社製「ソルスパース20000」)
アクリル樹脂溶液 :1.00部
シクロヘキサノン :83.18部
[青色顔料分散体の調製P−B3]
下記の組成の混合物を使用し、赤色顔料分散体と同様にして青色顔料分散体P−B3を作製した。
青色顔料組成物 B−3 :11.20部
樹脂型顔料分散剤 : 4.62部
(日本ルーブリゾール社製「ソルスパース20000」)
アクリル樹脂溶液 :1.00部
シクロヘキサノン :83.18部
[造塩化合物含有樹脂溶液の製造方法]
(造塩化合物含有樹脂溶液(SV)の作製)
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5.0μmのフィルタで濾過し造塩化合物含有樹脂溶液(SV)を作製した。
造塩化合物(V) : 5.00部
アクリル樹脂溶液 :50.00部
シクロヘキサノン :35.00部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :10.00部
[黒色顔料分散体の調製]
下記の組成の混合物を使用し、赤色顔料分散体と同様にして黒色顔料分散体P−BKを作製した。
カーボンブラック(三菱化学社製「MA77」)11.20部
樹脂型顔料分散剤 3.82部(日本ルーブリゾール社製「ソルスパース20000」)
アクリル樹脂溶液 4.90部
シクロヘキサノン80.08部
[実施例1〜30および比較例1〜3]
(感光性着色組成物の調製)
表1〜3に示す処方比率で各材料を混合・攪拌し、1μmのフィルタで濾過して、各色の感光性着色組成物を得た。
表1〜3中の略語について以下に示す。
・光重合開始剤A1:下記式(2)の構造の化合物
式(2)


・光重合開始剤A2:下記式(3)の構造の化合物
式(3)
・光重合開始剤Y1:2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン
(BASF社製「イルガキュア907」)
・光重合開始剤Y2:2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン
(BASF社製「イルガキュア379」)
・光重合開始剤Y3:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド
(BASF社製「ルシリンTPO」)
・光重合開始剤Y4:2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
(黒金化成社製「ビイミダゾール」)
・光重合開始剤Y5:エタン−1−オン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル],1−(O−アセチルオキシム)
(BASF社製「イルガキュアOXE02」)
・増感剤E1:2,4−ジエチルチオキサントン
(日本化薬社製「カヤキュアDETX−S」)
・増感剤E2:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
(保土谷化学工業社製「EAB−F」)
・光重合性化合物C:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(東亞合成社製「アロニックス M−402」)
・シランカップリング剤S1:3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン
(東レ・ダウコーニング社製「Z−6044」)
・シランカップリング剤S2:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン
(信越化学工業社製「KBE−503」)
・シランカップリング剤S3:3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン
(信越化学工業社製「KBM−5103」)
・多官能チオールF1:トリメチロールプロパントリ(3−メルカプトブチレート)
(昭和電工社製「TPMB」)
・多官能チオールF2:ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(堺化学工業社製「PEMP」)
・酸化防止剤G1:2ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
(BASF社製「IRGANOX1010」)
・重合禁止剤H1:メチルハイドロキノン
(精工化学社製「MH」)
・有機溶剤:シクロヘキサノン
得られた感光性着色組成物について下記の方法で評価した。結果を表5および6に示す。
[フィルタセグメントおよびブラックマトリックスのパタ−ン形成]
得られた感光性着色組成物をスピンコート法により10cm×10cmのガラス基板に塗工した後、クリーンオーブン中70℃で15分間加温して溶剤を除去し、約2μmの塗膜を得た。次いで、この基板を室温に冷却後、超高圧水銀ランプを用い、100μm幅(ピッチ200μm)および25μm幅(ピッチ50μm)ストライプパターンのフォトマスクを介して紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄、風乾し、クリーンオーブン中230℃で30分間加熱した。スプレー現像は、それぞれの感光性着色組成物での塗膜について、現像残りなくパターン形成可能な最短時間で行い、これを適正現像時間とした。
塗膜の膜厚は、Dektak 3030(日本真空技術社製)を用いて行った。
[感度評価]
上記方法で形成されたフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスの100μmフォトマスク部分でのパタ−ン膜厚を測定し、塗工後膜厚に対して90%以上となる最小露光量を評価した。最小露光量が小さい程、高感度で良好な感光性着色組成物となる。
評価のランクは次の通りである。
◎:30mJ/cm未満
○:30mJ/cm以上50mJ/cm未満
△:50mJ/cm以上100mJ/cm未満
×:100mJ/cm以上
[直線性評価]
上記方法で形成されたフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスの100μmフォトマスク部分でのパタ−ンについて、光学顕微鏡を用いて観察して評価を行った。評価のランクは次の通りである。
○:直線性良好
△:部分的に直線性不良
×:直線性不良
[パターン形状評価]
上記方法で形成されたフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスの100μmフォトマスク部分でのパタ−ンの断面について、電子顕微鏡を用いて観察して評価を行った。パターン断面は順テーパーが良好である。評価のランクは次の通りである。
◎:断面がなだらかな順テーパー形状
○:断面が順テーパー形状
×:断面が逆テーパー形状
[解像性評価]
上記方法で形成されたフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスの25μmフォトマスク部分でのパターンについて、光学顕微鏡を用いて観察して評価を行った。評価のランクは次の通りである。解像性不良とは、隣接するストライプパターンが繋がったり、欠けが発生したりすることである。評価のランクは次の通りである。
◎:解像性および直線性良好
〇:直線性の点でやや劣るが解像性良好
△:直線性が劣り、部分的に欠けが発生する
×:解像性不良
[現像耐性評価]
スプレー現像時に、適正時間の2倍で現像して形成されたフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスの100μmフォトマスク部分でのパタ−ン膜厚を測定し、適正現像時間で現像して形成されたパターン膜厚と比較した。評価のランクは次の通りである。◎:膜厚差20%以内
○:膜厚差20%より大きく、40%以内
×:膜厚差が40%より大きい。又は欠けやハガレが発生
[薬品耐性評価]
上記方法で形成されたフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスをN−メチルピロリドン溶液に30分浸漬後、イオン交換水で洗浄、風乾し、100μmフォトマスク部分でのパターンについて光学顕微鏡を用いて観察して評価を行った。評価のランクは次の通りである。
◎:外観、色に変化なく良好
○:一部にシワ等が発生するが、色には変化なく良好
×:ハガレや色落ちが発生
表4〜6に示すように、実施例1〜30の感光性着色組成物を用いて形成されたフィルタセグメントおよびブラックマトリックスは、感度、直線性および解像性が良好であり、本願の光重合開始剤(A)とその他の光重合開始剤(Y)と併用した実施例7〜10、12、16〜8、21〜23、27〜29は、パターン形状により優れた特性を示した。なかでもその他の光重合開始剤(Y)が2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノンである実施例8、12、17、22、23は、さらに感度に優れていた。
また、さらにシランカップリング剤(S)を含む実施例13〜18、22、25、26は、非常に密着性に優れ、高解像度を示した。
また、さらに多官能チオール(F)を含む実施例19〜21、23は、感度に優れていた。
また、さらに酸化防止剤(G)または重合禁止剤(H)を含む実施例3、5、23、24は、解像性に優れていた。
比較例1、2のように他のオキシムエステル系光重合開始剤を用いた場合は、感度が良好であってもパターン形状が不良となり、全てが良好となるものは得られなかった。
また、比較例3のように光重合性化合物(C)がない場合は、フィルタセグメントあるいはブラックマトリックスの形成不良が発生し、良好となるものは得られなかった。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表される光重合開始剤(A)と、樹脂(B)と、光重合性化合物(C)と、着色剤(D)とを含有することを特徴とする感光性着色組成物。

    一般式(1)
    〔一般式(1)において、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルキルオキシ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換の複素環オキシ基、置換もしくは未置換のアルキルスルファニル基、置換もしくは未置換のアリールスルファニル基、置換もしくは未置換のアシル基、または置換もしくは未置換のアミノ基を表す。〕
  2. さらにその他の光重合開始剤(Y)を含むことを特徴とする請求項1に記載の感光性着色組成物。
  3. その他の光重合開始剤(Y)が、アセトフェノン系化合物、ホスフィン系化合物、およびイミダゾール系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種類の化合物を含むことを特徴とする請求項2に記載の感光性着色組成物。
  4. さらにシランカップリング剤(S)を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性着色組成物。
  5. さらに多官能チオール(F)を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性着色組成物。
  6. 透明基板上に、請求項1〜5のいずれか1項に記載した感光性着色組成物から形成されるフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを備えることを特徴とするカラーフィルタ。
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