JP2018025725A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感光体から画像を直接記録紙に転写する電子写真方式の画像形成装置において、装置を大型化することなく、トナーのクリーニングに要する時間を短縮してユーザの待ち時間を減らすこと。
【解決手段】トナークリーニング動作を制御するCPUを備え、CPUは、第1の用紙の後端が所定の転写位置を通過してから第1の用紙に続いて搬送される第2の用紙の先端が所定の転写位置に到達するまでの紙間に基づいて、トナークリーニング動作を実施するための動作時間t1を決定し(S105、S106)、第1の用紙の後端が所定の転写位置を通過してからトナークリーニング動作を動作時間t1、実施する(S109、S110)。
【選択図】図2

Description

本発明は、両面印刷中にトナークリーニングを行う画像形成装置に関する。
従来、感光ドラムから画像を直接記録紙に転写する電子写真方式の画像形成装置がある。このような画像形成装置において、トナーカートリッジ内部に回収されていたトナーを転写ベルト上に排出して、別のクリーニング手段で清掃し回収して集約するクリーニング動作が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このクリーニング動作は、複数の感光体のうち、記録紙の移動方向における最上流に位置する感光体と最下流に位置する感光体との間の距離よりも印刷する記録紙と次の記録紙との紙間が広い場合にのみ行われる。
特開2008−039905号公報
従来例のように、感光体から画像を直接記録紙に転写する電子写真方式の画像形成装置において、両面印刷の生産性を向上させるためには紙間を狭くする必要がある。生産性を向上させるために紙間を狭くした場合、最上流の転写位置から最下流の転写位置までの距離よりも紙間が短くなる。このため、両面印刷における表面と裏面の印刷の間でトナーのクリーニング動作を実施できない。紙間でクリーニング動作を行うために紙間を広げると、生産性が低下するおそれがある。このため、紙間を狭くした場合は、両面印刷後にトナーのクリーニングを実施する必要がある。トナーのクリーニング中は、次の印刷動作を行うことができないため、待ち時間が発生する要因となっている。
更に、従来例では、トナーのクリーニングを終了したとき、次の印刷に備えて、出力する電圧の極性の切替えや、現像ローラを感光体に当接させるための準備時間が必要である。後続紙に画像を印刷するまでの紙間で、トナーのクリーニング動作に要する時間を極力延ばすためには、クリーニングが終了するタイミングを極力遅くする必要がある。トナーのクリーニングが終了するタイミングを極力遅くし、かつ、後続紙の画像印刷準備を完了させるためには、レジストローラから転写ローラまでの距離が長い構成にする必要がある。レジストローラから転写ローラまでの距離を長くした場合、レジストローラで後続紙の先端を検知するまでトナーのクリーニングを実施した後、クリーニング動作を終了して後続紙の印刷準備動作を開始できる。しかし、画像形成装置全体が大型化してしまうおそれがある。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、感光体から画像を直接記録紙に転写する電子写真方式の画像形成装置において、装置を大型化することなく、トナーのクリーニングに要する時間を短縮してユーザの待ち時間を減らすことを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)記録材の両面に画像を形成する両面印刷が可能な画像形成装置であって、感光体と、前記感光体上に形成された潜像を現像しトナー画像を形成する現像手段と、前記現像手段により形成されたトナー画像を転写位置において記録材に転写する転写手段と、前記記録材に転写されずに前記感光体上に残ったトナーを回収する回収手段と、を有する画像形成手段であって、複数の色に対応した複数の画像形成手段と、前記転写位置に記録材を搬送するベルトと、前記ベルト上に転写されたトナーを清掃する清掃手段と、前記回収手段により回収されたトナーを前記感光体上に移動させ、前記感光体上に移動させたトナーを前記ベルトに転写させ、前記ベルト上に転写されたトナーを前記清掃手段により清掃するクリーニング動作を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、第1の記録材の後端が所定の前記転写位置を通過してから前記第1の記録材に続いて搬送される第2の記録材の先端が前記所定の前記転写位置に到達するまでの時間に基づいて、前記クリーニング動作を実施するための第1の時間を決定し、前記第1の記録材の後端が前記所定の前記転写位置を通過してから前記クリーニング動作を前記第1の時間、実施することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、感光体から画像を直接記録紙に転写する電子写真方式の画像形成装置において、装置を大型化することなく、トナーのクリーニングに要する時間を短縮してユーザの待ち時間を減らすことができる。
実施例1、2のレーザプリンタの構成を示す図 実施例1のトナークリーニング制御を説明するフローチャート 実施例1のトナークリーニング制御を説明するタイミングチャート 実施例2のトナークリーニング制御を説明するフローチャート 実施例2のトナークリーニング制御を説明するタイミングチャート 実施例3のレーザプリンタの構成を示す図 実施例3のトナークリーニング制御を説明するフローチャート 実施例3のトナークリーニング制御を説明するタイミングチャート
以下、本発明を実施するための形態を、実施例により図面を参照しながら詳しく説明する。
[画像形成装置]
図1は実施例1の画像形成装置であるカラーレーザープリンタの構成を示す断面概略図である。実施例1の画像形成装置は、感光体から画像を直接記録紙に転写する、両面印刷が可能な電子写真方式の画像形成装置である。画像形成装置1(以下、プリンタ1という)は、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナーを用いてカラー画像を形成することが可能である。プリンタ1の各構成部品や用語を色毎に区別する場合には、その構成部品等を示す符号の末尾に各色を意味するY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)を付す。画像生成部104は、ホストコンピュータ102から受信した画像データ103に基づいて画像形成用のビデオ信号105を生成し、画像形成制御部106に出力する。画像形成制御部106は、CPU109と、メモリ110とを有している。CPU109は、制御信号107を露光制御部111に出力し、露光制御部111は半導体レーザを光源とする露光装置18を制御する。
プリンタ1はトナーカートリッジ16を備えている。トナーカートリッジ16は、感光体である感光ドラム17、トナー搬送ローラ20、現像手段である現像ローラ21、帯電器28、回収手段であるクリーニングローラ19を有している。プリンタ1は、転写手段である転写ローラ9、転写ベルト8(ベルト)、駆動ローラ7、テンションローラ6を備えている。感光ドラム17、現像ローラ21、転写ローラ9、クリーニングローラ19を画像形成手段である画像形成部とし、画像形成装置は複数の色に対応した複数の画像形成部を有する。プリンタ1は、清掃手段であるクリーニングブレード13、貯留ボックス14を備えている。プリンタ1は、定着器22、反転ローラ23、搬送ローラ26を備えている。プリンタ1は、記録材である用紙Pを収納するカセット2、給紙ローラ4を備えている。用紙Pの搬送経路には、レジストレーションローラ(以下、レジストローラとする)5、トップセンサ27が設けられている。検知手段であるトップセンサ27は、複数の画像形成部の中で用紙Pの搬送方向における最上流に位置する画像形成部(Y)よりも上流側に設けられ、用紙Pを検知する。両面印刷時、用紙Pは表面(第1面)に画像形成を行うために搬送経路24を搬送され、表面の画像形成が終了すると、裏面(第2面)に画像形成を行うために搬送経路25を搬送される。
次に、用紙Pへの画像印刷動作について述べる。プリンタ1は、ホストコンピュータ102から画像データ103を受信すると、プリンタ1内の画像生成部104によって画像データ103を所定のビデオ信号形式に展開し、画像形成用のビデオ信号105を生成する。画像形成制御部106は制御手段であるCPU109を有しており、画像生成部104により生成されたビデオ信号105は、画像生成部104から画像形成制御部106に送信される。画像形成制御部106は、受信したビデオ信号105に基づいて露光制御部111に制御信号107を送信する。露光制御部111は、受信した制御信号107に応じて露光装置18によって光を照射して、感光ドラム17を露光させる。帯電器28は電圧源(不図示)により所定の電圧が印加され表面に電荷を帯びている。感光ドラム17は、電荷を帯びた帯電器28により、所定の電荷量に帯電される。露光装置18により光を照射された感光ドラム17は、帯電器28により表面を所定の電荷量に帯電されているため、露光されて表面電位を部分的に下げることにより、表面に静電潜像が形成される。トナーカートリッジ16内のトナー(現像材)は、トナー搬送ローラ20により現像ローラ21表面に搬送される。露光装置18により光を照射して形成された静電潜像を可視化すべく、現像ローラ21により搬送されたトナーによって感光ドラム17上(感光体上)に静電潜像に応じたトナー画像が形成される。
カセット2内の用紙Pは給紙ローラ4によって給紙された後、レジストローラ5まで搬送されてトップセンサ27によって位置が検出される。用紙Pは、感光ドラム17上に現像されたトナー画像が用紙Pの位置と同期するように、転写ベルト8の移動に伴い転写ローラ9の位置へ搬送される。転写ベルト8は、テンションローラ6と駆動ローラ7に担架され、駆動ローラ7により搬送が制御される。感光ドラム17上に形成されたトナー画像は、転写手段である転写ローラ9に電源(不図示)より適当な電圧を印加することにより、無端状の転写ベルト8と共に搬送された用紙Pの表面に転写される。用紙Pへのトナー画像の転写は、最初にイエロー画像が転写ローラ9Yの位置で転写され、以降、転写ベルト8と共に搬送されてマゼンタ画像、シアン画像、ブラック画像が順次重畳して転写される。これにより、用紙P上にカラー画像が形成される。感光ドラム17Y上のイエロー画像が用紙Pに転写される位置をYの転写位置、感光ドラム17M上のマゼンタ画像が用紙Pに転写される位置をMの転写位置という。感光ドラム17C上のシアン画像が用紙Pに転写される位置をCの転写位置、感光ドラム17上のブラック画像が用紙Pに転写される位置をKの転写位置という。実施例1の画像形成装置は、転写ベルト8の移動方向における最上流に位置するイエローの転写位置から最下流に位置するブラックの転写位置までの距離よりも、後述する紙間が短い。
クリーニングローラ19は、電圧源(不図示)から感光ドラム17の表面のトナーの極性とは逆極性の電圧が印加されている。各色のトナー画像が用紙Pへ転写された後、用紙Pの表面に転写されずに感光ドラム17の表面に残ったトナーは、順次クリーニングローラ19の位置まで感光ドラム17の回転と共に移動する。クリーニングローラ19は、感光ドラム17上のトナーを電気的に付着させて回収する。
トナー画像が転写された用紙Pは、定着器22によって熱と圧力により熱定着が行われる。用紙P上に安定した画像が定着された後、用紙Pは反転ローラ23により排出される。以上述べた印刷経路が用紙Pに印刷がなされる際の表面の印刷時の搬送経路24である(図1中実線矢印)。用紙Pに両面印刷がなされる場合は、用紙Pは反転ローラ23により搬送方向を反転されて、搬送ローラ26により搬送経路25を搬送され、レジストローラ5まで再度、搬送される(図1中破線矢印)。そして再び、前述の転写から定着までの動作がなされて両面に画像が形成される。
[トナークリーニング動作]
次に、トナークリーニング動作について述べる。CPU109は、トナークリーニング動作において、用紙Pの後端が転写ローラ9の位置を通過したら、駆動源(不図示)により現像ローラ21を感光ドラム17から離間させる。CPU109は、クリーニングローラ19に電圧を供給している電圧源(不図示)の極性を印刷動作時の極性とは逆の極性に切り替える。クリーニングローラ19に印加される電圧の極性を逆の極性に切り替えると、印刷動作中にクリーニングローラ19の表面に付着したトナーが、クリーニングローラ19の表面から感光ドラム17の表面に排出されて静電気的に付着する。以降、印刷動作中にクリーニングローラ19の表面に付着していたトナーを廃トナーという。クリーニングローラ19の表面から感光ドラム17の表面に廃トナーを付着させる(移動させる)ことを吐き出し動作ともいう。CPU109は、クリーニングローラ19により回収されたトナーを感光ドラム17上に移動させ、感光ドラム17上に移動させたトナーを転写ベルト8に転写させ、転写ベルト8上に転写されたトナーをクリーニングブレード13により清掃する動作を制御する。
感光ドラム17の表面に付着した廃トナーは、感光ドラム17の回転に伴って転写ローラ9の位置まで搬送される。転写ローラ9には印刷動作時と同様の電圧が印加されている。感光ドラム17の回転に伴って搬送された廃トナーは、転写ローラ9によって静電気的に引き付けられて転写ベルト8の表面に転写される。転写ベルト8の表面に転写された廃トナーは、転写ベルト8の回動に伴ってクリーニングブレード13の位置まで搬送される。クリーニングブレード13は、転写ベルト8の表面に当接する導電性部材の板である。クリーニングブレード13は、電圧源(不図示)によって廃トナーとは逆極性の電荷に帯電されている。転写ベルト8の回動に伴って搬送された廃トナーは、クリーニングブレード13の位置まで搬送されると、クリーニングブレード13によって物理的に掻き取られて、かつ、逆極性の電荷により電気的にクリーニングブレード13の表面に付着して回収される。クリーニングブレード13の表面に回収された廃トナーは、貯留ボックス14内に貯留される。
廃トナーの排出が完了すると、現像ローラ21は、駆動源(不図示)によって再び感光ドラム17の表面に当接し、電圧源(不図示)からクリーニングローラ19への電圧の印加は停止する。前述の一連の動作を、以下トナークリーニング動作という。すなわち、現像ローラ21の離間、廃トナーのクリーニングローラ19からの吐き出し、廃トナーの貯留ボックス14への回収、現像ローラ21の当接、までの動作をトナークリーニング動作という。トナークリーニング動作が終了したら、再び前述の印刷動作により、後続紙への印刷を行う。
[トナークリーニング動作の制御]
図2は、実施例1のトナークリーニング制御を示すフローチャートである。実施例1は、一般的に2枚待機両面印刷と呼ばれる動作中のトナークリーニングに関する。2枚待機両面印刷では、用紙Pの1枚目の表面、2枚目の表面、1枚目の裏面、3枚目の表面、2枚目の裏面・・・という順序で、用紙Pにトナー画像(印刷画像)が印刷される。2枚待機両面印刷は、先行する用紙Pの後端と後続の用紙Pの先端との間(以下、紙間という)が短い両面印刷動作である。実施例1では、2枚以上のn枚の用紙Pに両面印刷がなされる場合の動作を示す。以下、1枚目の用紙Pを用紙P1、2枚目の用紙Pを用紙P2、・・・、n−1枚目の用紙Pを用紙P(n−1)、n枚目の用紙Pを用紙Pnと表す。
CPU109は、n枚の両面プリントジョブを受信すると、ステップ(以下、Sとする)101以降の処理を開始する。S101でCPU109は、1枚目の用紙P1を給紙ローラ4によって給紙し、レジストローラ5まで搬送する。S102でCPU109は、レジストローラ5まで搬送された用紙P1の先端をトップセンサ27によって検知する。S103でCPU109は、用紙P1の表面にトナー画像を転写する。前述の印刷動作で述べたように、感光ドラム17は、電荷を帯びた帯電器28によって所定の電荷量に帯電される。露光装置18によって光を照射された感光ドラム17は、露光によって表面電位が部分的に下げられる。その結果、感光ドラム17の表面には静電潜像が形成される。トナーカートリッジ16内のトナーは、トナー搬送ローラ20によって現像ローラ21の表面に搬送される。感光ドラム17の表面に形成された静電潜像を可視化すべく、現像ローラ21によって搬送されたトナーにより感光ドラム17上に静電潜像に応じたトナー画像が形成される。感光ドラム17上に形成されたトナー画像は、電源(不図示)よって適当な電圧が印加された転写ローラ9によって、用紙P1に転写される。用紙P1は、転写ローラ9Yの位置に搬送されたタイミングで、用紙P1の先端に合わせてイエローのトナー画像(以下、Y印刷画像ともいう、他の色についても同様とする)が用紙P1の表面上に転写される。以降、同様にM印刷画像が転写ローラ9Mの位置で用紙P1上に転写され、C印刷画像が転写ローラ9Cの位置で用紙P1上に転写され、K印刷画像が転写ローラ9Kの位置で用紙P1上に転写される。
S104でCPU109は、用紙P1の後端をトップセンサ27によって検知する。1枚目の用紙P1は、定着器22によって定着処理が施された後、裏面に画像を形成されるために、反転ローラ23によって搬送経路25へ搬送される。S105でCPU109は、紙間を設定する。CPU109は、トップセンサ27によって用紙P1の先端を検知したタイミングと用紙P1の後端を検知したタイミングの差に、用紙P1の搬送速度を乗じる。これにより、CPU109は、用紙P1の搬送方向の長さ(以下、記録紙サイズという)を算出する。CPU109は、算出した記録紙サイズに基づいて、紙間の値ts(以下、紙間tsという)を設定する。紙間tsは時間に換算された値である。用紙Pの記録紙サイズと紙間tsの関係は、予め実験等で決められ、メモリ110に記憶されている。S106でCPU109は、トナークリーニング動作の動作時間t1を算出する。CPU109は、S105で設定した紙間tsに基づいてトナークリーニング動作の動作時間t1を算出する。CPU109は、クリーニングローラ19に印加されている電圧の極性を逆極性に切り替えるために必要な時間と、駆動源(不図示)を動作させて現像ローラ21を感光ドラム17から離間させるために必要な時間を、紙間から減算し、動作時間t1を算出する。トナークリーニング動作の動作時間t1は、紙間ts、印刷動作とトナークリーニング動作を切り替えるために必要な時間(以下、準備処理時間という)をtpとすると、以下の式(1)で定義される。
t1=ts−tp (1)
CPU109は、トップセンサ27により用紙Pの先端及び後端を検知した結果に基づいて第1の時間である動作時間t1を設定する。準備処理時間tpには、クリーニングローラ19に印加されている電圧の極性を逆極性に切り替えるために必要な時間と、駆動源(不図示)を動作させて現像ローラ21を感光ドラム17から離間させるために必要な時間が含まれる。
S107でCPU109は、CPU109内部のカウンタKに2を設定する。S108でCPU109は、S101で給紙した用紙P1の次の2枚目の用紙P2(以下、後続紙ともいう)を給紙する。これにより、2枚目の用紙P2は給紙ローラ4によって給紙されてトップセンサ27の位置まで搬送される。S109でCPU109は、給紙された用紙P2の表面にトナー画像を転写する。S110でCPU109は、S106で算出した動作時間t1(秒)、トナークリーニング動作を実施する。CPU109は、所定の転写位置においてトナー画像が用紙P2の表面に転写され、かつ、用紙P2の後端が所定の転写位置を通過した後に、トナークリーニング動作を実施する(図3参照)。CPU109は、内部に有するタイマ(不図示)を用いて動作時間t1を計測する。CPU109は、用紙Pの後端がトップセンサ27によって検知されたタイミング、トップセンサ27から各色の転写位置までの距離、及び用紙Pの搬送速度に基づいて、用紙Pの後端が転写位置を通過したと判断する。CPU109は、すべての色の廃トナーを1色につき動作時間t1ずつ転写ベルト8上に転写する。これにより、各色の廃トナーが転写ベルト8上の所定の位置に重ねて転写される。
S111でCPU109は、各色についてトナークリーニングをそれぞれ動作時間t1秒間実施した後、後続紙(用紙P1)を、搬送経路25を搬送させてトップセンサ27の位置まで給紙する。搬送経路25を搬送させて再度トップセンサ27の位置まで用紙Pを搬送することを、再給紙という。S112でCPU109は、再給紙された用紙P1を転写位置まで搬送し、用紙P1の裏面にトナー画像を転写する。S113でCPU109は、カウンタKの値をインクリメントする。S114でCPU109は、用紙P1の裏面の後端が転写位置を通過した後に、トナークリーニングを動作時間t1秒間実施する。CPU109は、S110と同様に、各色についてトナークリーニング動作を実施する。
S115でCPU109は、カウンタKがnと等しいか否かを判断する。S115でCPU109は、カウンタKがnと等しいと判断した場合、処理をS116に進める。S116でCPU109は、後続の用紙Pであるn枚目の用紙Pnを搬送経路25を搬送させてトップセンサ27の位置まで再給紙する。S117でCPU109は、再給紙された用紙Pnの裏面に、転写ローラ9によってトナー画像を転写する。用紙Pnは定着器22によって定着され、排出される。CPU109は両面印刷ジョブを終了する。
S115でCPU109は、カウンタKがnと等しくないと判断した場合、処理をS108に戻す。S108でCPU109は、3枚目の用紙P3の表面に画像を形成するために、カセット2から用紙P3を給紙する。以降は前述の動作を繰り返す。CPU109は、第1の記録材の後端が所定の転写位置を通過してから第1の記録材に続いて搬送される第2の記録材の先端が所定の転写位置に到達するまでの時間に基づいて、トナークリーニング動作を実施するための動作時間t1(第1の時間)を決定する。CPU109は、第1の記録材の後端と第2の記録材の先端との間でトナークリーニング動作を実施する際には、複数の画像形成部のすべてに対してトナークリーニング動作を実施させる。
[2枚待機両面印刷]
図3は実施例1の2枚待機両面印刷のタイミングチャートを示す。図3の(i)は給紙動作、すなわち用紙Pの表面印刷のための給紙動作を示し、(ii)は再給紙動作、すなわち用紙Pの裏面印刷のための給紙動作を示す。図3の(iii)は、イエロー色の転写動作を示し、(iv)はイエロー色のトナーの排出とクリーニング処理を示す。図3の(v)は、マゼンタ色の転写動作を示し、(vi)はマゼンタ色のトナーの排出とクリーニング処理を示す。図3の(vii)は、シアン色の転写動作を示し、(viii)はシアン色のトナーの排出とクリーニング処理を示す。図3の(ix)は、ブラック色の転写動作を示し、(x)はブラック色のトナーの排出とクリーニング処理を示す。横軸はいずれも時間(s(秒))を示す。
給紙動作は、搬送経路24を搬送された用紙Pが、表面にトナー画像を転写されるべく転写ローラ9まで搬送される動作である。再給紙動作は、搬送経路25を搬送された用紙Pが、裏面にトナー画像を転写されるべく転写ローラ9まで搬送される動作である。転写動作は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーカートリッジ16が、転写ローラ9の位置(転写位置)で用紙Pにトナー画像を転写する動作である。実施例1のようにn枚印刷する両面印刷において、用紙Pは、1枚目の表面の給紙、2枚目の表面の給紙、1枚目の裏面の再給紙、3枚目の表面の給紙、2枚目の裏面の再給紙・・・、という順で、転写ローラ9の位置まで搬送される。最後は、n枚目の表面、n−1枚目の裏面、n枚目の裏面という順序でトナー画像が転写ローラ9の位置で転写され、定着、排出されて両面印刷ジョブが終了する。
トナークリーニング動作は、前述のとおり、先行する用紙Pの後端が転写ローラ9の位置を抜けた後、後続の用紙Pの先端が転写ローラ9の位置に到達するまでの間に動作時間t1秒間実施される。このように動作させることで、両面印刷中にトナークリーニングを実施できる。
以上説明したように、実施例1によれば、感光体から画像を直接記録紙に転写する電子写真方式の画像形成装置において、装置を大型化することなく、トナーのクリーニングに要する時間を短縮してユーザの待ち時間を減らすことができる。両面印刷する際、用紙Pのサイズに応じて、紙間と動作時間t1を算出する。動作時間t1は、両面印刷において、先行する用紙の後端が転写位置を通過してから、後続の用紙の先端が転写位置に到達するまでの間に、トナークリーニングを実施できる時間である。先行する用紙に画像が転写された後、後続の用紙にトナー画像の転写が開始されるまでの間に、トナークリーニングを動作時間t1秒間実施する。この方法では、両面印刷時の紙間に応じてトナークリーニングの実施時間を変化させることができる。そのため、紙間が短い場合でもトナークリーニングを実施することができる。その結果、従来、両面印刷後に実施していたトナークリーニング動作を減らしたり無くしたりすることができ、ユーザの待ち時間が低減される。
実施例2と実施例1との違いは、両面印刷ジョブの最後の紙間のみ、他の紙間に比べて長い動作時間でトナークリーニング動作を実施する点である。以降、最後の紙間を除く他の紙間を通常の紙間ともいう。先行する用紙Pの後端が転写ローラ9の位置を通過してから後続の用紙Pの先端が転写ローラ9の位置に到達するまでの紙間が短い場合、各紙間で実施できる動作時間t1秒間のトナークリーニングが短時間になってしまう。トナークリーニングが短時間だと、クリーニングローラ19の廃トナーが全て排出されずに残ってしまうおそれもある。そこで、両面印刷ジョブの最後の紙間のみトナークリーニングを通常の紙間で実施する動作時間t1よりも長い動作時間t2秒間実施する(t2>t1)。これにより、紙間の動作時間t1秒間に排出しきれなかった廃トナーを排出して、貯留ボックス14に回収する。実施例2の両面印刷ジョブの最後の紙間において動作時間t2秒間に実施するトナークリーニング動作を、以下、長時間トナークリーニング動作とする。また、実施例1と同様に通常の紙間において動作時間t1秒間に実施するトナークリーニング動作を、以下、短時間トナークリーニング動作という。他の動作は実施例1と同様であり、説明を省略する。
[2枚待機両面印刷]
図4に実施例2の長時間トナークリーニング動作を実施するフローチャートを示す。実施例1と同様に、1枚目の表面、2枚目の表面、1枚目の裏面、3枚目の表面、2枚目の裏面・・・という順序で用紙Pの両面に画像が印刷される。すなわち、実施例2は、一般的に2枚待機と呼ばれる紙間が短い両面印刷動作中のトナークリーニングに関する動作を示している。また、図4は2枚以上のn枚の用紙Pに両面印刷する場合のフローチャートを示し、用紙Pの符号は実施例1と同様であり説明を省略する。
CPU109は、n枚の両面印刷ジョブを受信すると、S401以降の処理を開始する。S401〜S405の処理は、図2のS101〜S105の処理と同様であり、説明を省略する。S405の紙間tsの設定方法も実施例1と同様である。S406でCPU109は、短時間トナークリーニング動作の動作時間t1と長時間トナークリーニング動作の動作時間t2を算出する。CPU109は、S405で設定した紙間tsに基づいて、用紙Pの表面が転写ローラ9の位置を通過した後から後続の用紙Pの裏面が転写ローラ9の位置に到達するまでに実施する短時間トナークリーニング動作の動作時間t1を算出する。動作時間t1の算出は前述の実施例1と同様である。また、CPU109は長時間トナークリーニング動作の動作時間t2を算出する(S406)。長時間トナークリーニング動作は、n−1枚目の用紙P(n−1)の裏面の後端が転写ローラ9の位置を通過してから、後続の両面印刷における最後のn枚目の用紙Pnの裏面の先端が転写ローラ9の位置に到達するまでに実施される。n−1枚目の用紙P(n−1)の裏面が転写ローラ9の位置を通過してから、両面印刷の最後のn枚目の用紙Pnの裏面が転写ローラ9の位置に到達するまでの時間をtxとする。印刷動作とトナークリーニング動作を切り替えるために必要な準備処理時間をtpとする。動作時間t2は、以下の式(2)で定義される。
t2=tx−tp (2)
準備処理時間tpには、クリーニングローラ19に印加されている電圧の極性を逆極性に切り替えるために必要な時間と、駆動源(不図示)を動作させて現像ローラ21を感光ドラム17から離間させるために必要な時間が含まれる。S407〜S409の処理は、図2のS107〜S109の処理と同様であり、説明を省略する。
S410でCPU109は、用紙P1の後端が転写位置を通過したら短時間トナークリーニング動作を動作時間t1秒間実施する。CPU109は、各色について短時間トナークリーニング動作を動作時間t1秒間ずつ実施する。S411〜S413の処理は、図2のS111〜S113の処理と同様であり、説明を省略する。
実施例2では、CPU109は、S413でカウンタKの値をインクリメントした後、S414の判断処理を行う。S414でCPU109は、カウンタKがnと等しいか否かを判断する。S414でCPU109は、カウンタKがnと等しいと判断した場合、処理をS415に進める。S415でCPU109は、用紙P(n−1)の後端が転写ローラ9の位置を通過した後、長時間トナークリーニング動作を動作時間t2秒間実施する。CPU109は、各色について長時間トナークリーニング動作を動作時間t2秒間ずつ実施する。S416でCPU109は、搬送経路25を介して両面印刷の最後のn枚目の用紙Pnを搬送させてトップセンサ27の位置まで再給紙する。S417でCPU109は、再給紙された用紙Pnの裏面に、トナー画像を転写ローラ9の位置で転写し、用紙Pnに定着処理を施して排出し、両面印刷ジョブを終了する。
S414でCPU109は、カウンタKがnと等しくないと判断した場合、処理をS418に進める。S418でCPU109は、実施例1と同様に、短時間トナークリーニング動作を動作時間t1秒間実施し、処理をS408に戻す。CPU109は、各色について短時間トナークリーニング動作を動作時間t1秒間ずつ実施する。このように、CPU109は、連続して搬送される用紙Pの中の最後の用紙Pnの直前に搬送されている用紙P(n−1)の後端と最後の用紙Pnの先端との間でトナークリーニング動作を実施する際の動作時間t2(第2の時間)を動作時間t1よりも長くする。
[2枚待機両面印刷]
図5に、実施例2の長時間トナークリーニング動作を実施する場合のタイミングチャートを示す。図5の(i)〜(x)は、図3の(i)〜(x)と同様のグラフであり、説明を省略する。実施例1と異なる点は、n枚印刷する両面印刷ジョブにおいて、用紙P(n−1)の裏面にトナー画像が転写された後、用紙Pnの裏面にトナー画像が転写されるまでの間に、動作時間t2秒間で長時間トナークリーニング動作が実施される点である。ここで、動作時間t2は動作時間t1よりも長い時間である(t2>t1)。その他は実施例1と同様である。
以上説明したように、実施例2によれば、感光体から画像を直接記録紙に転写する電子写真方式の画像形成装置において、装置を大型化することなく、トナーのクリーニングに要する時間を短縮してユーザの待ち時間を減らすことができる。実施例2では、短時間トナークリーニング動作と長時間トナークリーニング動作の2種類のクリーニング動作を実施するための動作時間を設ける。両面印刷ジョブの最後の紙間でのみ長時間トナークリーニング動作が実施され、それ以外の紙間では短時間トナークリーニング動作が実施される。用紙Pの表面の転写から裏面の転写までの紙間が短く、クリーニングローラ19の廃トナーを排出しきれないような場合がある。実施例2では、このような場合でも、両面印刷ジョブの最後に長時間クリーニング動作を実施することにより、廃トナーを排出して両面印刷中にトナークリーニングを実施して完了できる。以上のように、両面印刷ジョブ中に用紙の表面の転写と裏面の転写との間の紙間が短く、トナークリーニングの動作時間を通常の紙間において十分に設けられない場合に、両面印刷ジョブの最後の紙間で長時間のトナークリーニング動作を実施する。これにより、両面印刷中にトナークリーニングを完了できる。その結果、両面印刷後に行うトナークリーニングを短くしたりなくしたりして、ユーザの待ち時間を減らすことができる。
実施例3と実施例1との違いは、転写ベルト8に当接し、転写ベルト8上のトナーを回収する清掃手段の構成である。実施例1ではクリーニングブレード13によって転写ベルト8のトナーを清掃しているが、実施例3では転写ベルト8のトナーをクリーニングローラ38によって清掃する。クリーニングブレード13の場合、転写ベルト8の構成次第では、転写ベルト8への当接による圧力によって転写ベルト8の表面の摩耗耐久性に影響する場合がある。実施例3では、クリーニングローラ38を転写ベルト8に当接させて接触面積を増やすことによって、転写ベルト8に及ぼす圧力をブレードに比べて分散する構成にする。これにより、転写ベルト8表面の摩耗耐久性に影響することなく廃トナーを回収できる。
転写ベルト8表面の廃トナーをクリーニングローラ38によって清掃する場合、クリーニングローラ38によって1度に清掃し回収できる廃トナーの量は、クリーニングブレード13に比べて少ない。1度で廃トナーを回収できなかった場合、転写ベルト8上の廃トナーがクリーニングローラ38によって清掃されるまで、転写ベルト8を複数回回動させなければならない。このため、実施例1では両面印刷中の用紙Pの表面の転写から裏面の転写までの間、全色でトナークリーニングを実施するのに対して(図3参照)、実施例3ではトナークリーニングが実施されるタイミング毎に、1色ずつトナークリーニングを行う。実施例3では、両面印刷中の用紙Pの後端が転写ローラ9の位置を通過した後から、後続の用紙Pの先端が転写ローラ9の位置に到達するまでの間、4色のうちの1色が選択され、1色ずつトナークリーニングが実施される。複数の色が排出されて廃トナーが重なり廃トナーの量が多くなると、クリーニングローラ38によって1度で廃トナーを回収できなくなるおそれがある。このため、実施例3では、両面印刷ジョブの最後の紙間では、転写ベルト8上で排出された廃トナーの位置が重ならないように、1色ずつ排出のタイミングをずらしてトナークリーニングが実施する。
実施例3では、転写ベルト8上に転写される廃トナーは1色分だけである。このため、クリーニングローラ38によって1度で回収できる廃トナーの量が少ない場合でも、クリーニングローラ38によって廃トナーを回収する目的で転写ベルト8を複数回回転させる必要がない。廃トナーが1色分の量であるため、1度の回収、すなわち転写ベルト8を1回転させることでトナークリーニングを完了できる。
[画像形成装置]
図6は、実施例3のプリンタ1の断面図を示す。転写ベルト8上の廃トナーは、清掃手段であるクリーニングローラ38によって回収され、クリーニングローラ38に回収された廃トナーはブレード39によって貯留ボックス14に回収される。他の部分の構成と印刷動作は実施例1の図1と同様であり、説明を省略する。
[トナークリーニング動作]
実施例3におけるトナークリーニング制御について述べる。実施例1と同様にトナーカートリッジ16から排出された廃トナーは、転写ベルト8上に転写され、転写ベルト8の回動に伴って搬送される。クリーニングローラ38は、転写ベルト8に当接し、当接した位置で同じ方向に回転する。例えば、図6に示すように、転写ベルト8が反時計回り方向に回動するとき、クリーニングローラ38は時計回り方向に回転する。クリーニングローラ38には、電圧源(不図示)により廃トナーの極性とは逆極性の電圧が印加されている。廃トナーは、転写ベルト8の回動と共にクリーニングローラ38の位置まで搬送されて、静電気的にクリーニングローラ38の表面に吸着して回収される。ブレード39は、クリーニングローラ38に当接して配置されており、クリーニングローラ38の表面に付着した廃トナーを物理的に掻きとり、貯留ボックス14内に廃トナーを貯留する。
[2枚待機両面印刷]
図7に実施例3の1色ずつ廃トナーを回収するトナークリーニング制御のフローチャートを示す。実施例3でも、実施例1と同様に、一般的に2枚待機と呼ばれる両面印刷動作中にトナークリーニングを実施する。図7には2枚以上のn枚の用紙Pに両面印刷する場合の動作を示している。用紙Pの符号は実施例1、2と同様であり、説明を省略する。S701〜S705の処理は、実施例1の図2のS101〜S105の処理と同様であり、説明を省略する。
S706でCPU109は、実施例1と同様にトナークリーニング動作の動作時間t1を算出する。また、CPU109は、両面印刷の最後の紙間で実施されるトナークリーニング動作(以下、分割トナークリーニング動作という)の動作時間t3を算出する。分割トナークリーニング動作は、廃トナーが転写ベルト8上で重ならないように、トナークリーニング動作の実施のタイミングをずらして廃トナーを排出させてクリーニングする動作である。n−1枚目の用紙P(n−1)の裏面が転写ローラ9の位置を通過してから、両面印刷の最後のn枚目の用紙Pnの裏面が転写ローラ9位置に到達するまでの時間をtxとする。印刷動作とトナークリーニング動作を切り替えるために必要な準備処理時間をtpとする。動作時間t3は、以下の式(3)で定義される。
t3=(tx−tp)/4 (3)
準備処理時間tpには、クリーニングローラ19に印加されている電圧の極性を逆極性に切り替えるために必要な時間と、駆動源(不図示)を動作させて現像ローラ21を感光ドラム17から離間させるために必要な時間等が含まれる。
S707〜S709の処理は、図2のS107〜S109の処理と同様であり、説明を省略する。S710でCPU109は、トナー画像が用紙P1の表面に転写された後、用紙P1の後端が転写ローラ9の位置を通過した後にトナークリーニング動作を動作時間t1秒間実施する。CPU109は、複数の色(例えば4色)のうちの1色を選択し、選択した色の廃トナーをクリーニングローラ38により回収させるべく、クリーニング動作を実施する。例えば、CPU109は、イエロー色のトナーカートリッジ16Yのトナークリーニングを動作時間t1秒間実施する。このように、用紙P2の表面と用紙P1の裏面の紙間では、例えばY色の廃トナーのクリーニングが行われる(図8(iv)参照)。用紙P2の表面と用紙P1の裏面の紙間では、例えばM、C、K色の廃トナーのクリーニングは行われない(図8(vi)、(viii)、(x)参照)。S711〜S713の処理は、図2のS111〜S113の処理と同様であり、説明を省略する。
CPU109は、S713でカウンタKの値をインクリメントした後、S714でカウンタKがnと等しいか否かを判断する。S714でCPU109は、カウンタKがnと等しいと判断した場合、処理をS715に進める。S715でCPU109は、分割トナークリーニング動作を動作時間t3秒間実施する。CPU109は、用紙P(n−1)の後端が転写ローラ9の位置を通過した後、各色の廃トナーの位置が転写ベルト8上で重ならないように各色のトナーカートリッジ16においてタイミングをずらして1色ずつ廃トナーを転写ベルト8上に転写する。例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順番で、分割トナークリーニングを動作時間t3秒間ずつ実施する。
CPU109は、用紙Pの後端がイエローの転写位置を抜けたタイミングから動作時間t3秒間イエローの廃トナーを転写ベルト8上に転写する(図8(iv))。CPU109は、用紙Pの後端がマゼンタの転写位置を抜け、かつ、既に転写ベルト8上に転写されているイエローの廃トナーに重ならないように動作時間t3ずらしたタイミングで、マゼンタの廃トナーの転写を開始する(図8(iv))。CPU109は、動作時間t3秒間マゼンタの廃トナーを転写ベルト8上に転写する。CPU109は、用紙Pの後端がシアンの転写位置を抜け、かつ、既に転写ベルト8上に転写されているイエロー及びマゼンタの廃トナーに重ならないように動作時間t3の2倍の時間ずらしたタイミングで、シアンの廃トナーの転写を開始する(図8(viii))。CPU109は、動作時間t3秒間シアンの廃トナーを転写ベルト8上に転写する。CPU109は、用紙Pの後端がブラックの転写位置を抜け、かつ、既に転写ベルト8上に転写されている3色(Y、M、C)の廃トナーに重ならないように動作時間t3の3倍の時間ずらしたタイミングで、ブラックの廃トナーの転写を開始する(図8(x))。CPU109は、動作時間t3秒間ブラックの廃トナーを転写ベルト8上に転写する。
CPU109は、各トナーカートリッジ16から転写ベルト8上に廃トナーを転写する分割トナークリーニング動作を、1色について動作時間t3秒間ずつ実施する。S716、S717の処理は、S116、S117の処理と同様であり、説明を省略する。S714でCPU109は、カウンタKがnと等しくないと判断した場合、処理をS718に進める。S718でCPU109は、トナークリーニングを動作時間t1秒間実施する。CPU109は、トナークリーニングを動作時間t1秒間実施する際、トナークリーニング動作1回につき、1色ずつトナークリーニングを行う。例えば、直前のトナークリーニングでイエロー色のクリーニングを行った場合、マゼンタ色のクリーニングを行う。CPU109は、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、イエロー・・・、の順にトナークリーニングを繰り返して、1色ずつ順番にトナークリーニングを実施する。廃トナーを転写ベルト8に転写する順番は、どのような順番でもよい。
CPU109は、両面印刷の紙間毎に、各画像形成部において、どの色のトナークリーニング制御を実施するか否かを判断し、4色の中から1色を選択し、選択した1色についてトナークリーニングを実施する。例えば、S710でイエローのトナークリーニングが動作時間t1秒間実施され、次のS718ではマゼンタのトナークリーニングが動作時間t1秒間実施される。以降は、シアン、ブラック、再びイエロー、・・・の順に動作時間t1秒間のトナークリーニングが実施される。CPU109は、S718でトナークリーニングを動作時間t1秒間実施した後、S708で次の用紙Pを給紙する。以降、前述の動作を繰り返す。CPU109は、第1の記録材の後端と第2の記録材の先端との間でトナークリーニング動作を実施する際には、複数の色のトナーが重ならないように複数の画像形成部の中の1の画像形成部にトナークリーニング動作を実施させる。CPU109は、1つの画像形成部にトナークリーニング動作を実施させる際には、複数の画像形成部に対して順番にトナークリーニング動作を実施させる。CPU109は、連続して搬送される用紙Pの中の最後の用紙Pnの直前に搬送されている用紙P(n−1)の後端と最後の用紙Pnの先端との間でトナークリーニング動作を実施する際には、次のように制御する。即ち、CPU109は、複数のクリーニングローラ19から感光ドラム17を経由して転写されたトナーが重ならないように転写ベルト8上に転写されるように画像形成部を制御する。
[2枚待機両面印刷]
図8に、実施例3の1色ずつのトナークリーニング動作を実施するタイミングチャートを示す。図8の(i)〜(x)は図3の(i)〜(x)のグラフと同様であり、説明を省略する。動作時間t1秒間のトナークリーニング動作を1回実施すると、1色のトナークリーニングが実施され、クリーニングローラ38によって1色の廃トナーが回収される点が実施例2と異なる。両面印刷ジョブの最後の紙間では、先行する用紙P(n−1)の裏面にトナー画像が転写された後に、用紙P(n−1)の後端が転写ローラ9の位置を通過すると、分割トナークリーニング動作が実施される。分割トナークリーニング動作は、後続の用紙Pnの裏面の先端が転写ローラ9の位置に到達するまでの間に実施される。分割トナークリーニング動作は、各色のトナーカートリッジ16から排出された廃トナーが、転写ベルト8上で位置が重ならないようにタイミングをずらして排出される。タイミングをずらす時間は、各色動作時間t3秒間ずつである。実施例3では分割トナークリーニング動作を実施する点が実施例2と異なる。その他の動作は、実施例2と同様である。
以上説明したように、本実施例によれば、感光体から画像を直接記録紙に転写する電子写真方式の画像形成装置において、装置を大型化することなく、トナーのクリーニングに要する時間を短縮してユーザの待ち時間を減らすことができる。両面印刷ジョブ中にトナー画像が用紙Pの表面に転写された後、次の用紙Pの裏面にトナー画像が転写されるまでの間、動作時間t1秒間のトナークリーニング動作が実施される。実施例3では、トナークリーニング動作1回につき1色ずつ、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順番でトナークリーニングが実施される。また、両面印刷ジョブの最後から2枚目の用紙P(n−1)にトナー画像が転写された後、両面印刷ジョブの最後の用紙Pにトナー画像が転写されるまでの間に、分割トナークリーニング動作が実施される。両面印刷ジョブの最後の紙間に、転写ベルト8上で排出位置が重ならないようにタイミングをずらして1色ずつ廃トナーが排出される。分割トナークリーニング動作において、1色ずつのトナークリーニング動作が実施される際には、動作時間t3秒間ずつ実施される。
以上、実施例3によれば、感光体から画像を直接記録紙に転写する電子写真方式の画像形成装置において、装置を大型化することなく、トナーのクリーニングに要する時間を短縮してユーザの待ち時間を減らすことができる。更に、実施例3では、廃トナーが転写ベルト8上で複数色重なることを防ぐことができる。そのため、クリーニングローラ38の回収能力が低い場合でも、1度に廃トナーを回収することができる。その結果、転写ベルト8をトナークリーニング動作のために何度も回転させる必要がなくなり、両面印刷中にトナークリーニング動作のための時間を費やすことなくトナークリーニング動作を実施し完了できる。そのため、ユーザの待ち時間を減らすことができる。
8 転写ベルト
9 転写ローラ
13 クリーニングブレード
17 感光ドラム
19 クリーニングローラ
21 現像ローラ
109 CPU

Claims (9)

  1. 記録材の両面に画像を形成する両面印刷が可能な画像形成装置であって、
    感光体と、前記感光体上に形成された潜像を現像しトナー画像を形成する現像手段と、前記現像手段により形成されたトナー画像を転写位置において記録材に転写する転写手段と、前記記録材に転写されずに前記感光体上に残ったトナーを回収する回収手段と、を有する画像形成手段であって、複数の色に対応した複数の画像形成手段と、
    前記転写位置に記録材を搬送するベルトと、
    前記ベルト上に転写されたトナーを清掃する清掃手段と、
    前記回収手段により回収されたトナーを前記感光体上に移動させ、前記感光体上に移動させたトナーを前記ベルトに転写させ、前記ベルト上に転写されたトナーを前記清掃手段により清掃するクリーニング動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、第1の記録材の後端が所定の前記転写位置を通過してから前記第1の記録材に続いて搬送される第2の記録材の先端が前記所定の前記転写位置に到達するまでの時間に基づいて、前記クリーニング動作を実施するための第1の時間を決定し、前記第1の記録材の後端が前記所定の前記転写位置を通過してから前記クリーニング動作を前記第1の時間、実施することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1の記録材の後端と前記第2の記録材の先端との間で前記クリーニング動作を実施する際には、前記複数の画像形成手段のすべてに対して前記クリーニング動作を実施させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、連続して搬送される記録材の中の最後の記録材の直前に搬送されている記録材の後端と前記最後の記録材の先端との間において前記クリーニング動作を実施する際には、前記第1の時間よりも長い第2の時間、実施することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記清掃手段は、前記ベルトに当接するブレードを有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1の記録材の後端と前記第2の記録材の先端との間で前記クリーニング動作を実施する際には、前記複数の色の中から選択した1の色に対応する1の画像形成手段に対して前記クリーニング動作を実施させることを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、連続して搬送される記録材の中の最後の記録材の直前に搬送されている記録材の後端と前記最後の記録材の先端との間において前記クリーニング動作を実施する際には、前記複数の画像形成手段に対して前記クリーニング動作を実施させ、前記クリーニング動作において前記ベルト上に転写されたトナーが重ならないようにタイミングをずらして各色のトナーが転写されるように前記画像形成手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記清掃手段は、前記ベルトに当接するローラを有することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記複数の画像形成手段の中で搬送方向における最上流に位置する画像形成手段よりも上流側に設けられ、記録材を検知する検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記検知手段により記録材の先端及び後端を検知した結果に基づいて前記第1の時間を設定することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記第1の記録材の後端と前記第2の記録材の先端との間は、前記記録材の搬送方向における最上流に位置する転写位置と最下流に位置する転写位置との間の距離よりも短いことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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