JP2018025311A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械室内の冷却風の流れによる加熱室の放熱(熱漏洩)を抑え、被加熱物を効率よく調理する加熱調理器を提供する。
【解決手段】加熱室7と、加熱室7にマイクロ波を発振するマイクロ波発振器と、加熱室7下方の機械室5に配置されてマイクロ波発振器が接続されている導波管55と、機械室5を冷却するファン装置4と、導波管55の外壁面に近接又は接触して設けて機械室5を上下方向に分割する位置に制御基板52或いは制御基板52を支持する基板台52aを備える。
【選択図】図4

Description

本発明はマイクロ波加熱やオーブン加熱等の機能を備えた加熱調理器に関する。
従来のこの種の加熱調理器であるオーブンレンジでは、加熱室での食品(被加熱物)調理方法によって、マグネトロンの発振によるレンジ加熱や電気ヒータによるオーブン加熱等を選択して使用されている。また、近年のオーブンレンジはマイクロ波やヒータ以外の熱源として、スチームや過熱水蒸気があり、これらの熱源を組みあわせ、多様な加熱調理が行える。
加熱室に載置した食品を回転しながら調理するテーブルをもたない、ターンテーブルレス式のオーブンレンジでは、レンジ加熱の場合、加熱室底面に直接、或いは容器に入れて食品を載置して加熱を開始するのが一般的であり、加熱室の下方にインバータなどの基板や電子部品などを配置する機械室を設け、加熱室の食品載置面積を広くした構成が主流となっている。
本技術分野の背景技術として、マグネトロンと導波管を加熱室下方の機械室に配置し、機械室内に設けたファン装置の風路を構成し、風路に制御基板、インバータ基板を備えたものがある(特許文献1(図3、図4)、及び特許文献2(図3、図4))。
特開2010−286121号公報 特開2014−152957号公報
特許文献1に記載された構成のように、加熱室下方の機械室に配置したターンテーブルレス式のオーブンレンジでは、機械室に点在する電子部品等を冷却するためにファン装置が内蔵されるが、機械室の空間の大部分が風路となる。このため、機械室の上面となる加熱室下面近傍が風路壁面となり、ファン装置から供給される冷却空気により加熱室も冷やされる。これにより、加熱調理するために加熱室内に載置された食品の加熱効率が低下するため、加熱に要する消費電力量の増加が生じ、とくにオーブン加熱時に無駄なエネルギーの消費が大きくなる。
したがって、多くの加熱調理器では特許文献1(図3)記載のように、加熱室の外周に断熱材を配し、熱漏洩の低減を図っている。しかし、機械室に突出して配置される導波管はその凹凸により十分な断熱ができていないため、断熱材を介して加熱室の底面壁側から逃げる熱量は、加熱室内で熱気が溜まり易い加熱室の上面壁に次いで大きいものとなっている。
加熱室にマイクロ波エネルギーを供給するマグネトロン等のマイクロ波発振器や導波管は機械室に内蔵されており、金属製の導波管は加熱室の外側にかしめる、或いは溶接などで電気的に接合される金属板で構成される。加熱室内に供給された熱エネルギーは、熱伝導が良好な金属板(導波管)を伝わり、熱漏洩により導波管を容易に温度上昇させる。また、導波管は溶接した加熱室下面の面積に対し、表面積を増加させるため、熱漏洩し易い構造となる。また、導波管に導通して設置されるマグネトロンは熱的に良好に接続されるため、放熱フィンを備えたマグネトロンが更に広い放熱面を構成し、熱漏洩を増大させる要因となる。
特許文献1では、主にマグネトロンに送風するファン装置と、主にインバータ基板に送風するファン装置をそれぞれ機械室内に内蔵し、マイクロ波加熱時とオーブン加熱時で各ファン装置の運転を制御する構成となっているが、機械室の容積に対しファン装置から複雑な風路を構成させるダクトの体積が大きく、機械室内の風路が狭められ、通風抵抗が大きくなる。機械室内の実装密度の増加は、送風のためのファン動力を増加させるとともに、点在する部品への風路を複雑にし、冷却を困難にする。
また、特許文献2では機械室に1個のファン装置を搭載し部品冷却する構成であるが、レンジ加熱時とオーブン加熱時の送風の切り替えができなくなる。このため、高い加熱室温度で調理するオーブン加熱時でもファン装置の駆動により、全ての部品に冷却風が供給されるため、温度の低い周囲空気を本体内に取込み、機械室を必要以上に冷却するため、加熱室から放熱され易い構成となる。
そこで本発明は、加熱室の熱漏洩低減と機械室内の部品冷却を両立する構造を備え、省エネルギー性を向上した加熱調理器を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る加熱調理器は、加熱室と、該加熱室にマイクロ波を発振するマイクロ波発振器と、前記加熱室下方の機械室に配置されて前記マイクロ波発振器が接続されている導波管と、前記機械室を冷却するファン装置と、前記導波管の外壁面に近接又は接触して設けられて前記機械室を上下方向に分割する位置に制御基板或いは該制御基板を支持する基板台を備えたものである。
なお、詳細については、発明を実施するための形態において説明する。
本発明によれば、加熱室の熱漏洩低減と機械室内の部品冷却を両立する構造を備え、省エネルギー性を向上した加熱調理器を提供することができる。
実施例1の加熱調理器を右斜め上から見た斜視図である。 図1の上キャビネットを外し前側から見た斜視図である。 図1の後キャビネットを外し後ろ側から見た斜視図である。 図1に示すA−A線で切断した側面断面図である。 図1に示すB−B線で切断した正面断面図である。 図1に示すC−C線で切断した正面断面図である。 ファン装置の分解斜視図である。 熱風ユニットを右斜め上から見た斜視断面図である。 実施例2の加熱調理器を右斜め上から見た斜視図である。 図9の側面断面図である。 重量センサを設置した加熱室の側面断面図である。 実施例2の変形例である。
以下、本発明の実施例に係る加熱調理器を、マイクロ波によるレンジ加熱機能、電気ヒータによるオーブン加熱機能とグリル加熱機能、水蒸気によるスチーム加熱機能を備えたオーブンレンジを例にとって説明する。本実施例の内容は上記の全ての加熱機能が無くても適宜利用できるものである。なお、オーブンレンジZ(図1参照)に相対したユーザの視線を基準として、図1等に示すように前後・上下・左右を定義する。
≪第1実施例≫
<加熱調理器の構成>
図1から図8を用いて、実施例1のオーブンレンジZを説明する。図1は本実施例に係るオーブンレンジZを右斜め上から見た斜視図、図2は図1の上キャビネット81を外し、前面のドア8を開いた状態の斜視図、図3は図2の後キャビネット85を外し、後ろ側から見た斜視図を示す。また、図4は図1に示すA−A線で切断しオーブンレンジZの側方から見た断面図、図5は図1に示すB−B線で切断しオーブンレンジZの前方から見た断面図を示す。
オーブンレンジZは、被加熱物を加熱調理する加熱室7、加熱室7に被加熱物を出し入れするドア8、被加熱物を載置するテーブル70、マグネトロンなどの電子部品を収納する加熱室7下方の機械室5、グリル加熱時に加熱室7を加熱する電気ヒータ1、オーブン加熱時に加熱室7に熱風を供給する熱風ユニット9、スチーム加熱時に加熱室7に水蒸気を供給する蒸気発生装置87などから構成される。
オーブンレンジZの主な機能はレンジ加熱機能であり、食品などの被加熱物(図示せず)が載置される電波漏洩しない略閉じられた金属空間である加熱室7にマイクロ波エネルギーを供給し、このマイクロ波による自己発熱を利用して被加熱物そのものを加熱させるものである。前記したマイクロ波エネルギーは、マイクロ波発振器であるマグネトロン56にインバータ基板60から例えば4kV程度の高電圧を流して発振させることで発生する。
加熱室7は、オーブンレンジZの外郭となる上キャビネット81の内側に設置された金属製筺体であり、前方が開放された箱状(凹状)を呈している。加熱室7の前方の開放面はフランジ状になっており、フランジ面に合わせて外周に電磁波漏れを低減させるチョークを設けたドア8の金属面を接触させて電波遮蔽する構造となっている。ドア開成時はドア8の下方のヒンジ部(図示せず)に連動してドアアーム84aが摺動し、ドア開閉装置84のバネ(図示せず)で支持される。ドア8の正面側下方には、操作パネル80が設けられ、調理時の加熱方法や加熱時間などが選択・設定できる。
加熱室7のテーブル70は例えばセラミック製で加熱室7下面に固定されており、テーブル70の外周は例えばシリコンゴム等のシール剤、或いはパッキンで封止され、調理使用時に食品の水分や油分、残渣などがアンテナ57周りの隙間に入らない構造になっている。加熱室7の両壁面には、複数段の棚71が設けられており、オーブン加熱を行う際に、金属製の角皿(図示せず)が載置される。
また、加熱室7の側面および上面の外側には断熱性能を高める断熱材54、加熱室7の側面には照明装置79、ドア8の下部には操作パネル80、オーブンレンジZの背面上部の上キャビネット81後方には排気カバー83が設けられている。排気カバー83には、加熱室7や機械室5から出る空気を排出する複数のスリット孔から成る排気口83aが設けられている。
加熱室7の下方の機械室5は、加熱室7と本体外郭を構成する下キャビネット82の間の空間を示す。機械室5には、マグネトロン56に電力を供給するインバータ基板60、レンジ加熱時にマイクロ波を発振するマグネトロン56、商用電源を取り込み、インバータ基板60や電気ヒータなどの制御に用いるリレー(図示せず)などが実装される制御基板52、マグネトロン56から発振したマイクロ波を加熱室7に導く導波管55、加熱室7に照射されたマイクロ波を撹拌するアンテナ57、アンテナ57を回動させる回転モータ53等が配置される。ここで、マグネトロン56やインバータ基板51はレンジ加熱時に高発熱するため、冷却風を供給するファン装置4が機械室5に内蔵される。
また、機械室5に内蔵されたマグネトロン56や導波管55は、加熱室7の下側に設けられる金属部品であり、加熱室7と機械室5の境界面となる導波管55は機械室5の上面壁を構成する。したがって、加熱室7から機械室5への熱移動は熱伝導が良好な導波管55を介して行われる。更に、導波管55に導通して設置されるマグネトロン56は熱的にも良好に接続されるため、加熱室7に近接して設けられるマグネトロン56にも加熱室7から熱が伝わり易くなる。
図6は図1に示すC−C線で切断した機械室5内の基板とファン装置のレイアウトであり、図は下キャビネット82を透過してファン装置4から吹き出す空気の機械室5内の流れを示した下面図である。
本実施例では本体下方から見た平面視において加熱室7下方の導波管55を覆うように制御基板52が配置されており、インバータ基板60と制御基板52、ファン装置4が平面状に配置されている。また、ファン装置4は制御基板52、インバータ基板60、マグネトロン56の上流側に配置されている。
なお、制御基板52やインバータ基板60は、基板上の配線パターン等の電極露出面を絶縁するため、導通が極めて小さい樹脂製の基板台52a、60aに設置される。本実施例では、基板台52a、60aを制御基板52やインバータ基板60の外形より大きく設け、基板台52a、60aを用いて、機械室5の前後左右を広く覆うように構成している。なお、制御基板52とインバータ基板60のプリント基板自体を大きく構成してもよいし、基板台52a、60aを用いず、広い面積で構成した制御基板52とインバータ基板60としても差し支えない。また、本実施例では、アンテナ57を回動させる回転モータ53の回転軸(図示せず)が制御基板52を貫通させており、回転モータ53を制御基板52の下キャビネット82側に配置している。
つまり、本実施例は機械室5を導波管55の下側で上下に分割した空間5a、5b(図4、図5参照)を構成し、ファン装置4による主な空気の流れを基板台52a、60aと下キャビネット82の間(空間5b)、言い換えると導波管55の下方に形成させるものである。
したがって、加熱室7の下面や導波管55が配置される空間5a(図4、図5参照)には冷却風が入り難くなる。空間5a内の空気流動も減少するため、加熱室7の下面や導波管55と空気の対流熱伝達率も減少し、加熱室7からの熱移動が減少するため、加熱室7内で加熱調理に利用される熱エネルギーを効率よく被加熱物に与えることができる。また、上記の空気流動を十分減少させることで、空気自体の熱伝導率が小さいことを利用した断熱効果を生じさせることも可能であり、さらに効率の良好な加熱調理を行える。
一方、ファン装置4からマグネトロン56に送風される空気は、フィンが設けられる陽極を収納した金属枠56bを通り、排気ダクト56aを介して加熱室7の側方(図3参照)に設けた通気ダクト78に導かれる風路を構成する。通気ダクト78は、マグネトロン56からの排気熱を加熱室7内に戻す経路となっており、加熱室7の左前側にその庫内通気口78aを設けている。
本実施例に示すマグネトロン56は、機械室5の上下高さと近い大きさであり、空間5aと空間5bに跨って設置される部品である。よって、空間5bからマグネトロン56に流入した空気は、空間5a、5bに跨った風路となる排気ダクト56aを通り、空間5aに漏れないように通気ダクト78aから加熱室7内に流れる構成となっている。空間5aに直接空気が流れ込まないものの、マグネトロン56や排気ダクト56aは加熱室7の下面と間隙を設けて設置する位置関係とすることが望ましい。或いは、マイクロ波発振器として、マグネトロン56に替わるRfパワートランジスタなどで構成すれば、容易に機械室5の空間を分離できることは言うまでもない。
図7はファン装置4の分解斜視図である。本実施例のファン装置4はインペラ40と、インペラ40を上下に挟んで設けたケーシング41a、41bと、ケーシング41aを貫通してインペラ40に連結するモータ42で構成される遠心ファンである。つまり、インペラ40は、モータ42を設けたケーシング41bと、吸気部4aを設けたケーシング41aで周囲を囲まれた空間に収納され、ケーシング41a、41bに接触しないように、モータ42の回転軸42aで回転支持される。
よって、ファン装置4はインペラ40の回転軸42aを本体Zの上下方向に有し、下方の下キャビネット82の吸気孔82a(図4参照)から吸気し、側方の吐出部4bから二方向に空気を吹き出す。また、ケーシング41bの吸気部4aはベルマウス状(図示せず)とすれば、ファン装置4への流入抵抗を低減できる。
図6に示すように、ファン装置4のケーシング41aの吐出部4bの下流側には、制御基板52、インバータ基板60、マグネトロン56等の部品がそれぞれ配置されている。本実施例ではファン装置4の吐出部4bを空間5b内に設けており、インバータ基板60を設置した基板台60aが風路となる。モータ42が駆動することで吸気部4aから空気が取り込まれ、吐出部4bから複数の方向に分流し、マグネトロン56、制御基板52の電子部品、インバータ基板60のヒートシンク61や高圧トランス62に向かって冷却風を供給する。
ヒートシンク61は、発熱性の高い電子部品である高発熱素子から吸熱し、ファン装置4を介して流入する空気に対して放熱する放熱器である。ヒートシンク61はそれぞれ、所定の表面積を有するフィン(図示せず)を有しており、インバータ基板60に設置されている。
ファン装置4の吐出口4bは、主に発熱が大きいマグネトロン56とインバータ基板60のヒートシンク61に臨んで分流され、モータ42の駆動に伴って所定風量の空気が導かれる。ヒートシンク61には回路内で発熱が大きいスイッチング素子(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)61aとダイオードブリッジ61bが設置されるため、ファン装置4に近い最上流側に配置することで高い冷却性能が得られる。
また、この種のオーブンレンジZでは、オーブン加熱やグリル加熱を行うために、加熱室7の上側に加熱室7の上壁面を加熱する電気ヒータ1、電気ヒータ1を加熱室壁面に密着される支持板(図示せず)が断熱材54を介して設けられる。さらに、加熱室7の後面には室内に熱風を循環供給する熱風ユニット9が設けられ、加熱室7背面の開口孔72a、72b(図2参照)より、熱風が供給される。
図8は熱風ユニットの斜視図である。熱風ユニット9は例えば図8のような遠心ファン9cを中央に、その外周に電気ヒータ9bを配した構成となっている。本構成では、遠心ファン9cの回動により加熱室7内の空気を吸い込み、遠心ファン9cから電気ヒータ9bに向かって空気を流し、熱交換して温度上昇した空気を加熱室7に戻す送風経路が構成されるように、加熱室7の背面壁の開口孔72a、72bが配列される。上記の場合、加熱室7の背面中央の遠心ファン9cの回転軸周辺に熱風ユニット9が吸気するための開口孔72a、加熱室7の背面の上下端側に熱風ユニットが熱風を吐き出す開口孔72bが配置される。なお、図8では一例として、遠心ファン9c、モータ9aとして隈取モータ、電気ヒータ9bとして管ヒータの組み合わせを示したが、本願の内容はファンやモータの種類や形状、電気ヒータの選定によらない。
加熱室7の左側には室内に水蒸気を供給する蒸気発生装置87が配置(図3参照)され、その吐出口87aが加熱室7の左側壁面に連通している。ドア8の下側の台部86には着脱可能な水タンク88が収納(図1参照)でき、機械室5内に設置したポンプ89を介して蒸気発生装置87に水が給水される。
また、加熱室7の左側には照明装置79が配置(図3参照)され、加熱室7の左側壁面の窓部79aと連通している。照明装置79の窓部79aは複数の小径孔から構成され、例えばレンジ加熱時に点灯させることで室内の状態が目視できる。
以上の構成により、本実施例の加熱調理器Zはマイクロ波によるレンジ加熱機能、電気ヒータによるオーブン加熱機能とグリル加熱機能、水蒸気によるスチーム加熱機能を備える。
(加熱操作と冷却風の作用)
オーブンレンジは主にレンジ加熱とオーブン加熱でファン装置の制御が大きく異なる。まず、レンジ加熱を使う場合の本実施例による調理について説明する。レンジ調理時はまずドア8を開いて加熱室7のテーブル70上に被加熱物を配置した後、ドア8を閉めドア8下側の操作パネル80により、加熱の時間や出力を設定する。操作パネル80を介して調理を指示された本体Zは、まず、インバータ基板60から高電圧が供給されマグネトロン56が発振するとともに、回転モータ53が回動し回転軸上のアンテナ57を駆動する。その時、機械室5内のファン装置4も回転し、マグネトロン56とインバータ基板60に送風を開始する。
マグネトロン56で発生したマイクロ波エネルギーは導波管55により伝送され、アンテナ57を介して加熱室7内に照射される。被加熱物は、加熱室7内に照射されるマイクロ波エネルギーを吸収することによって加熱される。加熱室7内に照射されるマイクロ波はアンテナ57の回転によって拡散し、加熱室7内のマイクロ波分布(定在波)はアンテナ57の回転に応じて変動するため、アンテナ57の回転位置の制御により、加熱室7のマイクロ波エネルギーを被加熱物に集中できる。
レンジ加熱時の最大の発熱源はマグネトロン56であり、その効率は60〜70%であるため、例えば1450W入力でも約1000Wが被加熱物の最大吸収電力となる。よって、本体内で生じる損失分の約450Wの発熱を抑えるため、ファン装置4による冷却風が必要となる。なお、被加熱物がマイクロ波エネルギーを吸収しにくい条件、例えば冷凍品や少量である場合、さらに効率が低下し、発熱量も増大するため冷却が重要となる。したがって、ファン装置4は十分な圧力と風量で吐出する性能が必要となり、大風量により機械室5内の部品を冷却し、安定した加熱調理が為されている。
次にオーブン加熱時では、主に被加熱物を置いたオーブン皿(図示せず)を加熱室7の左右壁の棚71にスライドして設置した後、同様に操作パネル80で加熱時間や室内温度を設定し調理が開始される。調理を指示された本体Zは、熱風ユニット9のモータ9aに通電して遠心ファン9cを回動させるとともに、電気ヒータ9bを発熱させる。遠心ファン9cと電気ヒータ9bの通電により、熱風ユニット9から熱風が吹き出して加熱室内を温度上昇させる。また、加熱室7背面の開口部72a、72bを通じて熱風ユニット9と加熱室7の間で空気が循環し、徐々に加熱室の温度を設定温度まで上昇させ、その間も被加熱物は熱風により加熱されていく。加熱室7の温度制御は、加熱室7に設けた例えばサーミスタなどの温度センサ(図示せず)で行い、電気ヒータ9bのON/OFFにより加熱室7の温度を設定した時間まで維持することで、被加熱物を調理できる。
オーブン加熱では、電気ヒータ1、9b以外に熱を発する部品はほとんど無く、レンジ加熱のように大風量で冷却する部品は存在しない。しかしながら、加熱室7自体が高温となるため、加熱室からの熱漏洩で温度上昇する部品を許容温度以下にするための冷却が必要となる。最も熱漏洩による温度上昇が生じ易い部品は、加熱室7に接触する部品であり、導波管55、マグネトロン56、蒸気発生装置87などであるが、これらは金属材料であり高い冷却能力を必要としない。また、機械室5内で熱に弱い部品は、制御基板52やインバータ基板60、基板台52a、60aであり、熱漏洩による温度上昇は抑える必要がある。つまり、オーブン加熱時は機械室5内の基板冷却の為にファン装置で冷却風を供給すればよい。
一方、本発明の構造では、機械室5内に内蔵されるファン装置4より吹き出される冷却風の大部分が導波管55下方の制御基板52やインバータ基板と下キャビネット82の間の空間5bを流れる。したがって、冷却風の大小によらず、加熱室7の下面近傍となる機械室5の空間5aに流入する空気量が抑えられる。このため、空間5aで露出された放熱面積を構成する導波管55近傍への流れを抑制し、加熱室7からの熱漏洩を低減し、効率よく熱を被加熱物に与えることができる。あるいは、本実施例では加熱室7の外壁に断熱材54を配して熱漏洩の低減を図っているが、上記のように空間5aの冷却風の侵入を無くし、空気の対流を抑えることにより、断熱性を維持しつつ断熱材54の使用を低減することも可能である。
<効果>
本実施例によれば、機械室内の冷却風の流れによる加熱室の放熱(熱漏洩)を抑えることができ、調理で消費される電力量を低減できる。また、省エネルギー性が向上するため、被加熱物を効率よく調理するオーブンレンジZを提供できる。
≪第2実施例≫
第2実施例は、第1実施例と比較して加熱室7、機械室5内のファン装置4の構成が異なるが、その他については第1実施例と同様である。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施例と重複する部分についての説明を省略する。
図9は第2実施例に係る加熱調理器の右斜め上から見た斜視図であり、図10は図9の側面断面図である。本実施例のオーブンレンジは、加熱室7の底面に着脱可能なテーブル70を配し、該テーブル70を3つの重量センサ2で支持する構成となっている。このオーブンレンジではレンジ加熱時にテーブル70を加熱室7に置き、オーブン加熱でテーブル70を外して角皿を棚71に載置するなど、テーブル70の使い分けが行える。尚、本実施例はテーブル70が着脱可能なオーブンレンジを対象としているが、本発明は重量センサ2の個数や配置、重量検出方式に依存するものではない。
テーブル70が着脱可能な加熱室7では、テーブル70を外した状態でアンテナ57が露出しないように、アンテナカバー59が配置される。アンテナカバー59はマイクロ波を透過し易いマイカ板などが用いられるが、ガラスやセラミックを用いても差し支えない。
本実施例では、加熱室7下側の機械室5に重量センサ2が設けられており、重量センサ2が加熱室7のテーブル70の位置決めのため、加熱室の下外壁に設置される。つまり、加熱室7の下面の表面積が重量センサ2により増加し、加熱室7の熱を外部に伝える放熱面積が増加する。図11は重量センサ2を設置した加熱室の側面断面図である。図示した重量センサ2は静電容量式重量センサであり、被加熱物が載置されるテーブル70がテーブル70を支持するセンサ軸20を下方に押すことにより、センサ軸が接触する板バネ状の可動電極21を押す構造となっている。被加熱物の重量は、プリント基板上に電極面を設けた固定電極22に対し、可動電極21の上下変動により生じる両者の間隙の変化が、静電容量の変化となって検出される。
図のように、固定電極22や可動電極21は金属製のフレーム23に設置され、フレーム23が加熱室7の下方に固定される。したがって、フレーム23を介して加熱室7の熱漏洩が生じ、広い表面積となる重量センサ2で放熱され易くなる。よって、本発明の構成において、機械室5の空間5aに位置するフレーム23に風を当て難くすることにより、加熱調理における熱エネルギーを効率よく使用できる。ここで、重量センサ2の検出部(固定電極22、可動電極21)を空間5bに配置すれば、センサの温度依存性が低減でき、検出精度を向上でき加熱調理の制御性を高められる。あるいは、制御基板52上に固定電極22を設け、導波管55の下方の広い面で機械室5を上下に分割する構成としてもよい。なお、本実施例では、重量センサ2の例として静電容量式を記載したが、ひずみゲージなどを用いた別の構成であっても本発明を適用できる。
本実施のオーブンレンジはオーブン加熱をするために加熱室7の上面外方(上キャビネット81の天井面側)と下面外方(機械室5側)に平面状の電気ヒータ1を配した構成となっており、加熱室7外壁から加熱して加熱室内の温度を上昇させ調理が行われる。熱風ユニット9を搭載しないオーブンレンジでは、加熱室7の下方にも電気ヒータ1が設置され、上下面から加熱される。
機械室5側となる加熱室7下方の電気ヒータ1は、機械室5内の空気の流動により断熱材54を介して片面が冷却される構成となる。本発明のような構成では、電気ヒータ1側への冷却風の流れを抑制するため、熱漏洩を減らし調理に要する電力量を効率よく消費できるとともに、消費電力量を抑制でき、省エネルギー性を向上できる。
なお、本実施例はファン装置4として軸流ファンを内蔵した場合であるが、図10のようにファン装置4の吹き出し側を下キャビネット82と制御基板52の間隙に誘導することにより、ファン装置4の種類や形状によらず、機械室5の導波管55より下側の空間5bに送風できることがわかる。ここで、ファン装置4は複数個配置しても構わない。とくに軸流ファンであれば、小形且つ安価であるので、機械室5の空間5a、5bを仕切る風路を維持できれば、どのような配置であってもよい。また、前述のように、オーブンレンジはレンジ加熱とオーブン加熱で、冷却を必要とする部品が異なるため、加熱機能に合わせて複数台のファン装置の駆動を制御すれば、より熱エネルギーの無駄を低減できる。
ここで、オーブン加熱の加熱効率を向上させるために、平面状電気ヒータ1の代わりとして例えばシーズヒータなどの管状ヒータを加熱室7上面壁の内側に配置した構成や、下方の電気ヒータの代わりに管状ヒータをアンテナ57の外周に設置し、熱源となる電気ヒータを加熱室7の内側の密閉金属空間内に収納した構成がある。これらのヒータ構造は実施例2の構造に比べ、加熱室の熱が逃げ難くなるので、本発明と組み合せることで更に無駄の少ないオーブン加熱ができる。
また、加熱室7左側面に設けた窓部79aは例えばLED等の光源を用いることで窓部79aを小さくでき、加熱室7の熱漏洩を低減できる。なお、本発明は機械室5内の実装レイアウトに関するものであり、照明装置等の加熱室7に付随する構成部品によらない。
(変形例)
図12は図10に示す導波管55および制御基板56の変形例であり、加熱室7の下方に設けた導波管55の下面に開口部51aを設け、該開口部51aに略合わせて制御基板52にマイクロ波センサ51を設けた構成としている。ここで、マイクロ波センサ51は導波管55内に伝送されるマイクロ波電力の入射及び反射の各成分を検出すると共にそれぞれの検出信号を出力する方向性結合器であり、その機能を制御基板52上に実装したもので構わないし、別途センサを設置した構成であってもよい。
マイクロ波センサ51はマグネトロン56で発振したマイクロ波が加熱室7(金属密閉容器)内の被加熱物に吸収される割合を検出するものであり、例えば、被加熱物がマイクロ波を吸収し難い冷凍品などの場合、導波管55を介してマイクロ波エネルギーが反射してマグネトロン56を加熱させる。つまりマイクロ波センサ51を通じてレンジ加熱の出力を調整することができ、被加熱物の負荷変動によるマグネトロン56の故障などを防止できる役目をもつ。
本発明では導波管55と制御基板52が近接して設けられるため、導波管55内のマイクロ波電力を検出する電子部品などで構成されるマイクロ波センサ51を制御基板52と一体化して設置できる。基板の一体化により、搭載部品数の増加を防ぎ、機械室5内の風路の流れ抵抗増加を抑制できるとともに、センサ信号へのノイズが発生し難くなり、感度良くマイクロ波センサを利用したレンジ加熱の出力制御が行える。
<効果>
本実施例によれば、加熱室の構成によらず、効率よく熱損失の少ない風路を構成し、機械室の部品を効率よく冷却できる。また、加熱室の加熱を制御するセンサを制御基板上に配置することで、部品数を低減し流れ抵抗の少ない効率の良好な風路を構成できる。また、第1実施例と同様に、加熱室の熱漏洩を抑えた構造により、省エネルギー性の向上により調理で消費される電力量を低減でき、被加熱物を効率よく調理するオーブンレンジZを提供できる。
1 電気ヒータ、
2 重量センサ、
4 ファン装置、
5 機械室、
7 加熱室、
8 ドア、
9 熱風ユニット、
52 制御基板、
52a 基板台、
53 回転モータ、
55 導波管、
56 マグネトロン(マイクロ波発振器)、
57 アンテナ、
60 インバータ基板、
60a 基板台、
70 テーブル、
81 上キャビネット、
82 下キャビネット、
Z オーブンレンジ(本体)

Claims (4)

  1. 加熱室と、該加熱室にマイクロ波を発振するマイクロ波発振器と、前記加熱室下方の機械室に配置されて前記マイクロ波発振器が接続されている導波管と、前記機械室を冷却するファン装置と、前記導波管の外壁面に近接又は接触して設けられて前記機械室を上下方向に分割する位置に制御基板或いは該制御基板を支持する基板台と、を備えることを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記導波管の上方のアンテナを有し、該アンテナを回動する回転モータの回転軸は前記導波管の下方の前記制御基板を貫通して設けられていることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記機械室に前記ファン装置を有し、該ファン装置の吐出口は前記制御基板の下方に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記導波管の下方に開口が形成されており、該開口の位置に合わせて前記制御基板にマイクロ波センサが設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
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