JP2010286121A - 卓上タイプの加熱調理器 - Google Patents

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武史 坂口
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Abstract

【課題】キッチン室内に余分な空間を設ける必要がないように、本体外郭の収納される最小空間に嵌め込まれた設置であっても、或いは本体外郭の上面や側面に物品が載置された場合であっても、そのキッチン壁や物品に熱影響を生じさせない加熱調理器を提供する。
【解決方法】本体外郭を形成するキャビネットと、該キャビネットの内部に設けられる加熱室と、該加熱室に載置された食品を加熱する手段として、少なくとも該加熱室を電気ヒータにより高温に保持するオーブン調理手段と、該加熱室の下方に電子部品を配置する機械室と、該電子部品を冷却するファン装置と、該キャビネットの上方に物品を載置するトッププレートと、を備えた卓上タイプの加熱調理器において、キャビネットとトッププレートの間に設けた空間が空気流を排出する冷却ダクトを構成し、加熱室とキャビネットの間隙に冷却ダクトと前記ファン装置を連通する導風ダクトを設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は高温で食品を調理する卓上タイプの加熱調理器に関するものである。
加熱室に食品を載置してオーブン調理ができる加熱調理器(例えば、オーブンレンジ)では、加熱室が200℃以上の高温となるため、加熱室の外壁と加熱調理器の外郭(キャビネット)の間に断熱材を配置して、キャビネットからの熱漏洩を抑制する構成が一般的であった。
しかし、オーブン調理時には、加熱室内で生じた熱気がオーブンレンジの背面側に設けられた排気口から排気されるとともに、加熱室内で生じた熱がキャビネットに伝熱した結果キャビネットが100℃を超える高温になるのが一般的であり、オーブンレンジをキッチンの壁等から遠ざけて配置することで、キッチンの壁等の温度上昇を抑制する必要があった。
一方で、オーブンレンジの上面の空間を有効活用するため、オーブンレンジ上面に料理本や調味料,電気器具などの物品を置きたいという要望があったが、キャビネットの上面も100℃を超える高温になるため、料理本や調味料等の変質を避けるという理由から、一般的なオーブンレンジでは、上面に物品を載置できないという問題があった。
また、キャビネットの側面や背面が低温であれば、オーブンレンジをキッチンの壁等に接近させて配置することができるで、オーブンレンジの側方や前方の空間をより有効に活用できるが、キャビネットと壁の間隔が狭くなるほどキャビネットからの放熱が妨げられ、キャビネットの側面や背面の温度が上昇することになる。つまり、キッチン空間の有効活用を図るためオーブンレンジを壁等に接近させて配置すると、キャビネットの冷却性能の低下を招くことになり、オーブンレンジを壁等に接近させて配置すること、すなわち、キッチン空間の有効活用が困難になるという問題がある。
これらの問題はキャビネットの冷却性能をより高めることで改善でき、そのための従来技術として、特許文献1〜7に記載のものが知られている。
特許文献1は、キャビネット上面に料理本,調味料等やパン等の物を置けるようにするため、キャビネットの上方に天板を配置した構成を開示している。
また、特許文献2は、キャビネットの温度上昇を抑える技術として、加熱室の上方にある機械室の背面側に開口を設け、開口から取り込んだ外気をファンで前方に送風する構成を開示している。
さらに、特許文献3,4は、キャビネット内側の冷却風の流れを利用し、直接的にキャビネット温度を下げ、本体正面に排気する構成を開示している。
特開2000−2431号公報 特開昭60−243430号公報 特開平10−9583号公報 特開平3−13732号公報
上述したように、従来の卓上タイプの加熱調理器では、オーブン調理時などにキャビネットが100℃を超える高温になってしまう。一方で、消防法(昭和23年法律第186号),同法施行令(昭和36年政令第37号)及び平成14年消防庁告示第1号「火気設備等及び火気器具等の遠隔距離に関する基準」に基づき社団法人日本電機工業会が定めた「一般形電気機器の設置に関する自主基準」は、周囲温度が35℃としたときに、加熱調理器に近接する可燃物の表面温度を100℃以下に保つことを要求しており、この要求を満たすため、従来の加熱調理器は、キャビネットの温度に応じて、キャビネットとキッチン壁を20〜50cm程度離して設置せざるをえなかった。つまり、従来の加熱調理器には、周辺の空間の有効利用が難しいという問題があった。
ここで、キャビネット表面の温度を下げる方法として、加熱室の外面に厚さ10mm程度の断熱材(グラスウール等)を配置した構造が知られている。この構造は、断熱材を配置した面からの熱漏洩を相対的に抑制するとともに、断熱材を配置しない面(例えばドア側)からの熱漏洩を促進させることで、断熱材を配置した面における熱流束を間接的に小さくし断熱材の外面を低温に保つものである。つまり、断熱材を配置しない面の熱漏洩をより促進させることができれば、断熱材を配置した面からの熱漏洩をより小さくできることになるが、断熱材を厚くしても断熱材を配置しない面からの熱漏洩を直接促進することにはならないので、断熱材の厚さが断熱性能向上に与える影響はあまり大きくはない。このため、断熱材を厚くすることで、キャビネット表面温度をキッチン壁等に接触可能な低温に保とうとすると、約50mmもの厚さの断熱材を用いる必要がある。このような厚さの断熱材の使用は、キャビネットの大容量化、これに起因するオーブンレンジ全体の高コスト化を招くことになるので、断熱材を厚くすることでキャビネット表面を低温に保つ方法は現実的ではなかった。
断熱材を厚くすることなくキャビネット近傍の空間を有効活用する技術として、特許文献1〜4に記載のものが提案されているが、次のような問題が残されている。
まず、キャビネット上側に隙間を設けて天板を配置する特許文献1の構成では、キャビネット上面の熱漏洩に対応するため、キャビネット上面から距離を空けて天板(トッププレート)を設けることで、トッププレートへの熱移動を抑制し、天板上に物品を載置できるようにしている。しかし、加熱室でオーブン調理を行った際、加熱室から放出される排気熱の流れの影響が考慮されていない。つまり、排気熱の影響によりトッププレートの温度が上昇してしまう構造であると考えられ、このままではトッププレート上に物品を載置できないと考えざるを得ない。
トッププレートの温度を、物品を自由に載置できる温度まで下げるには、冷却風を用いる構造が考えられる。特許文献2,3には、キャビネット温度を下げるために、加熱室とキャビネット内側の空間を風路として用い、その風路に冷却風を流す構成が開示されている。
しかしながら、特許文献2,3の構造では、暖められた空気を冷却風として吸引する虞があり、この場合、冷却風による冷却効果が低下するという問題がある。
例えば、特許文献2では、特許文献2の図2等に示されるように、本体の背面側から吸気するので、本体の背面とキッチンの壁を近接させるほど、本体の背面で生じた熱気をそのままファン装置が吸引しやすくなる。つまり、本体の背面とキッチンの壁を近接させるほど、ファン装置から出る冷却風によるキャビネットの冷却効果が低くなってしまうという問題がある。
また、特許文献3では、特許文献3の図1等に示されるように、外気取入口とダクトの吐出口の両者が略同じ高さ(調理器本体の下面)に設けられており、ダクトの吐出口から吐き出された高温の排気が、略同じ高さにある外気取入口に回り込んで取り入れられる虞がある。この場合、ファン装置は暖められた空気を冷却風として供給することになるので、冷却効果が低くなってしまうという問題がある。特許文献2,3の構成により生じる問題を解消するため、特許文献4には、冷却風をファン装置に導く取入口を加熱室の下方に設けるとともに、調理器本体の内部を冷却した排気を吐き出す吐出口を加熱室の上方に設けることで、取入口近傍に吐出口からの排気が回り込まないように工夫した構成が開示されている。
例えば、特許文献4は、特許文献4の第1図に記載されているように、吸気整流板を冷却空気通路の入口側にドアの吸気口よりも飛び出すように設けるとともに、排気ダクトからの排気をドアの上端に設けられた排気整流板を介して排気することで、排気ダクトからの排気をドア内の空気通路を介して吸気しないように工夫している。しかし、特許文献4では、加熱室背面の冷却空気通路を冷却風が上昇する構造であるため、冷却空気通路内で加熱室からの伝熱によって冷却風が暖められ、暖められた冷却風で機械室を冷却することになる。つまり、特許文献4には、外部から取り込んだ冷却風の冷たさを十分に活用できないという問題がある。
本発明は、加熱調理器の上面の空間、および、側方や前方の空間をより有効に活用できるとともに、キャビネットやトッププレートの冷却効率をより高めた加熱調理器を提供することを目的とする。
上記課題は、本体外郭を形成するキャビネットと、該キャビネットの内部に設けられる加熱室と、該加熱室に載置された食品を加熱する手段として、少なくとも該加熱室を電気ヒータにより高温に保持するオーブン調理手段と、該加熱室の下方に電子部品を配置する機械室と、該電子部品を冷却するファン装置と、該キャビネットの上方に物品を載置するトッププレートと、を備え、キャビネットとトッププレートの間に設けた空間が空気流を排出する冷却ダクトを構成し、加熱室とキャビネットの間隙に冷却ダクトと前記ファン装置を連通する導風ダクトを設けた卓上タイプの加熱調理器によって解決される。
本発明によれば、キャビネットやキャビネットの上方に設けられたトッププレートを低温に保つことができ、キャビネットやトッププレートが他の物品に与える熱影響を小さくすることができる。従って、キャビネットをキッチンの壁に接近させて加熱調理器を配置することや、トッププレート上に料理本や調味料,電気器具などの物品を載置することが可能となる。
実施例1の加熱調理器の正面方向から見た斜視断面図。 実施例1の加熱調理器のドア開成時の斜視断面図。 実施例1の加熱調理器の正面断面図。 実施例1の加熱調理器の側面断面図。 実施例1のファン装置の分解斜視図。 実施例1のファン装置の斜視断面図。 羽根車の回転軸方向の断面図。 他の羽根車の斜視図。 他の羽根車の斜視図。 実施例1の熱風ユニットの斜視図。 実施例1の加熱調理器を背面方向から見た分解斜視断面図。 実施例2の加熱調理器の側面断面図。 実施例3の加熱調理器の側面断面図。 実施例4の加熱調理器の正面から見た斜視断面図。 実施例5の加熱調理器の正面から見たドア開成時の斜視断面図。 実施例6の加熱調理器の正面方向から見た斜視断面図。
本発明の実施例を図面を用いて説明する。
食品をマイクロ波で加熱して調理するレンジ調理と、食品をヒータで加熱して調理するオーブン調理と、食品を飽和蒸気または過熱蒸気で加熱して調理するスチーム調理が可能な卓上タイプの電気式オーブンレンジを例に、実施例1の加熱調理器を説明する。
図1は、実施例1の加熱調理器の正面を含む斜視図であり、説明のため一部を切断して表示したものである。また、図2は、加熱調理器のドア3を開放するとともに、一部を取り外して表示したものである。
図1,図2において、1は加熱調理器の上部に設けられたトッププレートである。トッププレート1には、例えば、ガラス板等の平坦で硬質な断熱部材を用いるのが好ましい。トッププレート1をガラス板にすることで、断熱性能に加えて加熱調理器の上面が光沢を有する高品位なデザインとすることができる。また、トッププレート1に、表面に微細な凹凸があるプレートを用いても良く、この場合、使用者が指を接触させた場合の体感温度を下げることができる。
80はドア3の下部に設けられた操作パネルであり、使用者が食品の加熱時間や加熱温度などを設定する。8はドア3の下方に設けられた導風ベースであり、詳細は後述する。88は導風ベース8の正面に設けられた吸気口であり、加熱調理器の内部を冷却するための外気を導風ベース8内に導く。89は導風ベース8に装着された着脱可能な水タンクであり、ここから供給される水からスチーム調理に用いるスチームを生成する。
7は加熱調理する食品等を収容する加熱室、70は加熱室7の底面に設けられた食品を載置する回転しないテーブルである。10は加熱室7の上壁面を加熱する上ヒータであり、例えば、平面状に金属抵抗線を並べた電熱ヒータなどを用いる。74は加熱室7の左右内壁に突出した棚であり、オーブン調理時などに、食品の量や調理内容に応じて上下二段の棚74の一方または両方に加熱室7と略同一幅の調理皿を設置する。なお、本実施例の加熱調理器では棚74が二段である例を示すが、棚74の数は三段や四段であってもよい。また、78は加熱室7に空気を供給する庫内吸気口であり、79は調理中に加熱室7内を照らす照明装置である。
5はテーブル70の下方に設けられた機械室であり、ファン装置4(第一ファン装置4a,第二ファン装置4b),重量センサ6(6a〜6c),インバータ基板51,回転アンテナ57などが設けられている。機械室5の詳細は後に説明する。なお、図2に示すように、重量センサ6a,6b,6cは機械室5の最外周にテーブル70を三点支持するように設けられている。
81は加熱室7を覆うキャビネットである。キャビネット81は、加熱調理器の上面を覆うキャビネット上面81a,側面を覆うキャビネット側面81b,背面を覆うキャビネット背面81cで構成されている。上ヒータ10の上方および加熱室7の側面には断熱材54が設けられており、加熱室7内の熱が外部に漏れるのを抑制する。加熱室7とキャビネット側面81bの間には導風ダクト21が設けられている。キャビネット上面81aとトッププレート1の間には冷却ダクト60が形成される。冷却ダクト60は、導風ダクト21の冷却風と排気ダクト82の排気を、冷却ダクト60の側面前方に設けた排気部60aに導くダクトである。冷却ダクト60は、例えば、樹脂製の型成形品にトッププレート1を嵌め込んだものを、キャビネット81上にネジ固定することで形成したものである。また、本実施例では、トッププレート1を嵌め込んだ型成型品を排気ダクト82の上方まで延長し排気ダクト82を覆っているので、排気ダクト82の排気を漏れなく冷却ダクト60内に導くことができ、加熱調理器の後方に高温の排気が排出されるのを防いでいる。従って、本実施例の加熱調理器の後方に壁があったとしても、この壁が排気によって熱せられることはない。尚、トッププレート1を嵌め込んだ型成型品を容易に着脱できる構成にしたり、トッププレート1と型成型品を容易に分離できる構造にしたりすることで、冷却ダクト60を構成する部品を清掃しやすくすることができる。
次に、図3と図4を用いて、加熱調理器の内部構造を説明する。図3は加熱調理器の後方をドア3に平行に切断した断面を後方から見た断面図であり、図4は加熱調理器をドア3に垂直に切断した側面断面図である。
図3,図4において、機械室5の天井側(加熱室7の底面側)には、マイクロ波を発振するマグネトロン56,テーブル70に載置された食品などの重量を検出する重量センサ6,マイクロ波を攪拌するために加熱室7の略中央に配置された回転アンテナ57を回転させる回転モータ53が配置されている。また、機械室5の底面5aには、マグネトロン56に高周波電力を供給するインバータ基板51,マグネトロン56が発振するマイクロ波の出力を制御する制御基板52,マグネトロン56が発振したマイクロ波を加熱室7に導く導波管55が備えられている。導波管55は機械室5の略中央に幅方向に伸びて配置されており、導波管55上には回転モータ53が配置される。
9は熱風モータ9a,熱風ヒータ9b,熱風ファン9cで構成された熱風ユニットであり,オーブン調理時に熱風循環口90aを介して加熱室7に熱風を循環供給する。図4と図10を用いて,熱風ユニット9を詳細に説明する。熱風ファン9cの上下に熱風ヒータ9bが配置されており,熱風ファン9cを回動する熱風モータ9aがユニット背面95を挟んで本体後方に設けられる。本実施例では,ユニット背面95を絞り成型してヒータ収納部99を設け、ヒータ収納部99に熱風ヒータ9bを収納したので、熱風ユニット9の奥行き寸法幅を小さくすることができる。熱風ユニット9の奥行き寸法を小さくすることで次の利点がある。第一に、加熱室7の奥行き寸法を変更しない場合、熱風ユニット9とキャビネット背面81cの距離をより長くすることができる。すなわち、熱風ユニット9背面において、ファン装置4から冷却ダクト60に向かう冷却風が流れやすくなり、キャビネット81の冷却効率を高めることができる。第二に、熱風ユニット9とキャビネット背面81cの距離を変更しない場合、加熱室7の奥行き寸法をより大きくすることができる。すなわち、加熱室7の大容量化を実現することができる。第三に、加熱室7の奥行き寸法、および、熱風ユニット9とキャビネット背面81cの距離をともに変更しない場合、加熱室7の背面とキャビネット背面81cの間隔を短くすることができる。すなわち、加熱調理器本体を小型化することができる。
図1〜図4で説明した加熱調理器では、レンジ調理時には、インバータ基板51の電子部品(例えばIGBT)がスイッチング損失により発熱し、また、マグネトロン56自身も発振損失により発熱するため機械室5内部が高温になる。また、オーブン調理時にも、加熱室7からの伝熱によって機械室5内部が高温になる。また、加熱室7や機械室5からの伝熱などによってキャビネット81も高温となる。これらを冷却するために、図3と図4に示すように、機械室底面5aには、機械室5と略等しい高さの第一ファン装置4a,第二ファン装置4bが設けられている。ここで、第一ファン装置4aは主にマグネトロン56に冷却風を供給するファン装置であり、第二ファン装置4bは主にインバータ基板51と導風ダクト21に冷却風を供給するファン装置であり、何れも機械室5の後方に設けられている。なお、本実施例では、2つのファン装置を備えた例を説明するが、1つのファン装置に第一ファン装置4aと第二ファン装置4bの両方の機能を担わせても良く、何れのファン装置であるかを特定しないときには以下では単にファン装置4と称することとする。
次に、図5〜図7を用いて、ファン装置4を詳細に説明する。図5に示すように、ファン装置4は、ケーシング37と、ケーシング37の内部で回転する羽根車38と、羽根車38を回転駆動するファンモータ39と、で構成された遠心ファンである。
ケーシング37は、上面が閉鎖されているとともに、下面が開口している略円筒形をしており、下端には機械室底面5aへの固定に用いる取付部37aを備え、上部には複数の吹出し口20(20a,20b,20c)を備えている。ケーシング37上部の吹出し口20から吹出した冷却風は、機械室5の天井側に設けられた発熱部品(マグネトロン56,重量センサ6,回転モータ53)を効率的に冷却することができる。なお、ここでは、ケーシング37の吹出し口の数が3個である例を説明したが、必要とされる風量や冷却対象の部品の数に応じて吹出し口の数を任意に設計することができる。また、ケーシング37を、一方向から型成形で抜けるような構造としたので、容易に製作することができる。
また、図5に示すように、羽根車38のシュラウド36の内径よりもハブ34の外径を小さくし、羽根車38を型成型で容易に制作できるようにした。また、図7に示すように、羽根車38は、ファン翼35が回転方向35aに対して後ろ向きであるターボファンであり、その高さ方向とファンモータ39の回転軸の方向が一致するようにした。
そして、このファン装置4を、図6に示すように、機械室底面5aに固定する。ここに示されるように、ケーシング37の下面の開口は、機械室底面5aに設けられた通気孔19に面しており、羽根車38を回転させることで、通気孔19を介して下方から外気が吸気され、吹出し口20から冷却風が吹出される。ファンモータの39の駆動は、加熱室7内の温度や調理する食品の量に応じて回転数,回転時間などを適切に設定することができる。なお、図6には図示しないが、機械室底面5aとケーシング37の間隙の空気漏れを防ぐために、弾性シール部材を設けてもよいし、機械室底面5aに固定されるファンモータ39を防振部材を挟んで設けてもよい。
なお、図5では、シュラウド36の内径よりハブ34の外径を小さくしたが、図8のように、シュラウド36とハブ34の外径を同程度にしたターボファンを用いてもよい。この場合、ファン翼35の流れをより効率良く送風し大風量を冷却ダクトに供給できる。あるいは、図9に示すように、ファン翼35とハブ34だけで羽根車を構成したターボファンを用いてもよい。この場合、型成型がさらに容易となり、低コスト化が図れる。また、必要な風量を供給できる場合は、ターボファンに代え、軸流ファンやシロッコファンを用いても良い。
次に、図3,図4を用いて、導風ベース8を詳細に説明する。導風ベース8は、加熱調理器の正面からファン装置4の近傍まで機械室底面5aを覆うものである。吸気口88から吸気した外気は、機械室底面5aと導風ベース底面8aの間に構成された風路を通ってファン装置4の下方にある通気孔19に供給される。すなわち、高温となる加熱室7や機械室5を避けて外気がファン装置4に供給されるので、ファン装置4は外気の温度に略等しい冷却風を吐き出すことができる。
次に、ファン装置4が吹出した冷却風が機械室5内の部品やキャビネット81を冷却する様子を、図11を用いて説明する。図11は、トッププレート1を嵌め込んだ型成型品を取り除き、導風ベース8を分離するとともに、キャビネット81の一部を切断して加熱調理器の内部構造を背面側から見えるようにした斜視分解断面図である。ここに示されるように、第一ファン装置4aから出た冷却風59bの一部はマグネトロン56を冷却した後、下流に配置した発熱部品(例えば重量センサ6b)を冷却したり庫内吸気ダクト56bとそれに連通する庫内吸気口78を通して加熱室7内に供給され、一部は照明装置79やキャビネット81内面を冷却する。また、第二ファン装置4bから出た冷却風59bの一部は発熱の大きいインバータ基板51を冷却し、一部は他の発熱部品(例えば重量センサ6c,制御基板52,回転モータ53)やキャビネット81内面を並列に冷却する。このような構成を採ることにより、外気温度に略等しい冷却風でキャビネット81内面を冷却することができるので、キャビネット81を適切に冷却することができる。
次に、調理中であってもトッププレート1が低温に保たれる理由を図3,図4を用いて説明する。上述したように、第二ファン装置4bの吹出し口20の一つは導風ダクト21に接続されているので、導風ダクト21には第二ファン装置4bから出た外気温度に略等しい冷却風が直接供給される。また、導風ダクト21は、機械室5,加熱室7,熱風ユニット9,キャビネット81等の高温部を避けて配置されているので、導風ダクト21内の冷却風の温度上昇は小さく、導風ダクト21の出口からは外気温度に略等しい冷却風が冷却ダクト60に供給される。従って、トッププレート1の下面は外気温度に略等しい冷却風によって冷却されるので、キャビネット上面81aの輻射熱による温度上昇にもかかわらず、トッププレート1を低温に保つことができる。
また、図4に示すように、本体背面側の庫外通気ダクト76および排気ダクト82を介して、加熱室7からの熱風(排気流れ59a)が冷却ダクト60に流入するが、図1に示すように、排気ダクト82の近傍に導風ダクト21の出口が設けられており、排気ダクト82からの熱風は導風ダクト21からの冷却風が混合することによって冷却されるので、第二ファン装置4bが吐き出す冷却風の風量を適切に制御することで、冷却ダクト60内を低温に保つことができ、排気部60aから出る排気も低温に保つことができる。
なお、本実施例では、排気ダクト82がキャビネット上面81aの右後方に設けられているので、導風ダクト21の上部開口もキャビネット上面81aの右後方に配置し、排気ダクト82からの熱風を導風ダクト21からの冷却風で早急に冷却する構成としたが、排気ダクト82の位置や数を変更した場合にも、排気ダクト82の近傍に導風ダクト21を設けることで、排気ダクト82からの熱風を適切に冷却し、トッププレート1を低温に保つとともに排気部60aからの排気も低温に保つことができる。また、導風ダクト21の上部開口を庫外通気ダクト76または排気ダクト82に連結することで、導風ダクト21からの冷却風を庫外通気ダクト76または排気ダクト82に直接流入させてもよい。このように、導風ダクト21を庫外通気ダクト76または排気ダクト82に連結すれば、キャビネット上面81aに開口を設ける必要がなくなるので、キャビネット上面81aの構造を単純化し加工を容易にできるとともに強度の低下を防止することができる。なお、この場合、冷却風59cが加熱室7に逆流するのを防止するダンパを庫外通気ダクト76や排気ダクト82の吸気側に設けて、庫内温度が低下しないようにしても良い。
以上で説明したように、本実施例の加熱調理器は、高温部を避けて吸気口88からファン装置4に至る流路を設けたので、ファン装置4には外気温度に略等しい低温の空気を供給することができる。また、キャビネット81はファン装置4から供給される外気温度に略等しい低温の空気によって冷却されるので、調理中であっても低温に保つことができる。また、高温部を避けてファン装置4から冷却ダクト60に至る導風ダクト21を設けたので、冷却ダクト60には外気温度に略等しい低温の空気を供給することができる。また、トッププレート1は導風ダクト21から供給される外気温度に略等しい冷却風によって冷却されるので、調理中であっても低温に保つことができる。また、排気ダクト82から排気される熱気は導風ダクト21から供給される冷却風によって冷却されるので、排気部60aからでる排気も低温に保つことができる。また、排気部60aを本体上部の側面に設け、吸気部88を本体正面の下部に設けることで、排気部60aから出た外気の温度よりも高温の排気が吸気部88に吸気されるのを防止している。これらによって、本実施例の加熱調理器をキッチンの壁の近傍に配置することが可能となるとともに、トッププレート1の上面に種々の物品を載せることも可能となる。
また、導風ダクト21と接続するファン装置4の吹出し口20を任意の数,形状に形成することで、冷却対象の数や位置や温度に応じて冷却風の流量や流路の数を適切に設計することができる。また、ファン装置4を少ない部品数で構成し、ファン装置が高圧で大風量の冷却空気を吹出すので、機械室の冷却に必要な風量と、導風ダクトを介してトッププレート冷却のために供給する風量のバランスを任意に調整して、冷却が必要な部分に最適な空気量を供給することができる。
また、冷却ダクト60の排気部60aを本体の側面に設けたので、排気は本体の側方に排出されることになる。すなわち、使用者が本体の正面に立った場合、使用者に直接排気が当たることがなく、使用者に排気があたった場合に感じられる不快感もない。
以下では、本実施例の加熱調理器における各調理内容に対応した冷却をより詳しく説明する。
最初に、食品をマイクロ波で加熱して調理するレンジ調理時の冷却について説明する。まず、ドア3を開け、テーブル70に食品を載置し、ドア3を閉める。操作パネル80を操作して加熱時間や加熱パワーなどを設定した後、開始ボタン(図示せず)を押すとレンジ調理が開始される。レンジ調理時には、マグネトロン56からマイクロ波エネルギーが放射され、導波管55を介して加熱室7にマイクロ波エネルギーが供給される。マグネトロン56の発振とともに、回転モータ53が回転をはじめ、回転モータ53に連結した回転アンテナ57が回転する。回転アンテナ57の回転によって、加熱室7のマイクロ波が拡散され、食品が加熱される。
本実施例の加熱調理器では、テーブル70を保持する3つの重量センサ6(6a,6b,6c)の重量検出バランスに基づいてテーブル70上の食品の位置を検出し、制御基板52は検出した食品位置に応じて回転アンテナ57を制御する。例えば、食品の位置に向けてマイクロ波エネルギーが集中するように回転アンテナ57を制御し、効率よく食品を加熱する。上述したように、レンジ加熱中のマグネトロン56やインバータ基板51は発熱により高温になるため、ファン装置4から冷却風を供給し、マグネトロン56やインバータ基板51を冷却するとともに、キャビネット81も冷却する。また、ファン装置4から供給される冷却風は重量センサ6も冷却する。さらに、マグネトロン56を冷却して風温上昇した空気の一部は、庫内吸気口78から加熱室7に流入して庫内を温めるとともに、食品から発生した水蒸気は庫外通気ダクト76を通して効率よく排出される。
このように、レンジ調理時には、レンジ調理時に発熱するマグネトロン56やインバータ基板51などの発熱部品が冷却されるとともに、重量センサ6も冷却され、安定した重量検出を行うことができる。
次に、食品をヒータ(上ヒータ10,熱風ユニット9)で加熱して調理するオーブン調理時の冷却について説明する。まず、ドア3を開け、棚74に調理皿を装着した後、調理皿に食品を載せ、ドア3を閉める。なお、本実施例の加熱調理器では、テーブル70が取り外し可能であるため、テーブル70を棚74に載置して調理することも可能である。操作パネル80を操作して加熱時間や加熱パワーなどを設定した後、開始ボタン(図示せず)を押すとオーブン調理が開始される。調理が開始されると、上ヒータ10と熱風ユニット9の熱風ヒータ9bに通電され、加熱室7の庫内温度が急上昇し、調理皿上の食品を周囲から加熱する。
オーブン調理時には加熱室7の底面を含む各壁面が高温となり、加熱室7の底面から機械室5への熱漏洩が生じるため、機械室5内の雰囲気の温度および電子部品の温度も上昇する。機械室5の雰囲気や電子部品の過熱を抑制するため、ファン装置4を駆動する。前述したように、ファン装置4には、導風ベース8内の風路を介して低温の外気が取り込まれるので、吹出し口20からは低温の冷却風を供給することができ、機械室5に配置された電子部品を冷却することができる。なお、オーブン調理時には、機械室5に配置されたマグネトロン56やインバータ基板51自体が発熱するわけではないので、機械室5内はマグネトロン56等が破壊されない程度の温度に保つことができればよい。従って、マグネトロン56等を冷却する必要性の高いレンジ調理時に比べ、機械室5に供給する冷却風量を少なくしてよい。また、オーブン調理時には加熱室7内を高温に保つことが求められるため、加熱室7の温度を下げる原因となる庫内吸気口78からの空気供給量も少なくすることが望ましい。さらに、加熱室7内の蒸気を追い出すために庫内吸気口78から空気を供給しなければならないレンジ調理時と異なり、庫内吸気口78から空気を供給する必要性も低い。これらの理由から、本実施例の加熱調理器では、レンジ調理時に比べ、ファン装置4の回転数を小さくし、機械室5や庫内吸気口78への供給空気量を減らすこととした。この結果、加熱室7内の温度を高温に保つことが容易になり、ファン装置4の回転数も抑制できるので、省エネも実現することができる。
また、第二ファン装置4bに接続された導風ダクト21を介して、冷却ダクト60にも冷却風を供給し、排気ダクト82から流れ込む熱風に冷却風を混合させ排気温度を下げる。これによって、トッププレート1が排気ダクト82からの熱風によって直接加熱されるのを避けることができ、トッププレート1の温度を低温に抑えることができる。
また、オーブン調理時には、加熱室7からキャビネット81への熱移動や、キャビネット81からトッププレート1への熱移動も生じる。前述したように、ファン装置4からはキャビネット81を冷却する冷却風も供給されるので、キャビネット81を低温に保つことができ、キャビネット81からトッププレート1への熱移動も抑制することができる。この結果、トッププレート1やキャビネット81を、物品や壁が触れても熱変形などの悪影響が生じない温度、例えば50℃程度まで冷却することができる。
なお、加熱室7の内部温度を、例えば加熱室7側面に設けた温度センサ(熱電対やサーミスタ等)で検出し、加熱室7の温度が設定値よりも高い場合、上ヒータ10や熱風ヒータ9bへの電力供給を止める、或いは低電力化させ、設定温度近傍の温度を保持する。機械室5への熱漏洩量は設定温度に依存するので、設定温度の高低に応じてファン装置4のファンモータ39の回転数を増減させたり、停止させたりしても良い。ファンモータ39の制御は、上述したように、温度センサの出力に応じて制御することとしても良いし、予めプログラムした内容に従って制御することとしても良い。また、これらの制御を組み合わせて用いても良い。
以上に述べたように、オーブン調理時にも、トッププレート1,キャビネット81,機械室5内の電子部品のそれぞれを所望の温度範囲に保つことができ、トッププレート1上に物品を載せることや、キャビネット81を壁に近接させて配置しキッチン空間を有効利用することが可能となる。また、加熱室7内の温度に応じてファンモータ39を必要最低限の回転数で制御することにより、オーブン調理時の性能を維持しつつ、省エネを達成することもできる。
次に、食品を飽和蒸気または過熱蒸気で加熱して調理するスチーム調理時の冷却について説明する。まず、水タンク89に必要な量の水を入れる。次に、ドア3を開け、テーブル70に食品を載せた後、ドア3を閉める。操作パネル80を操作して加熱時間などを設定した後、開始ボタン(図示せず)を押すとスチーム調理が開始される。
図11に示すように、本実施例の加熱調理器では、機械室5にポンプ87が設けられ、加熱室7の側面には蒸気発生装置91が設けられている。水タンク89,ポンプ87,蒸気発生装置91は図示しない配管によって連結されている。スチーム調理が開始されると、ポンプ87が駆動し、水タンク89内の水を蒸気発生装置91に移動させる。蒸気発生手段91は高温に熱せられており、供給された水から蒸気を生成し、図4に示すように、加熱室7の内面に設けられた蒸気発生装置87の開口から蒸気を供給する。スチーム調理時には、このように供給された蒸気を用いて食品が加熱される。なお、オーブン調理に用いる上ヒータ10や熱風ユニット9を併用することで、飽和蒸気を過熱した加熱蒸気を生成し、加熱蒸気による調理を行うこともできる。なお、スチーム調理時のファン装置4の制御はオーブン調理時のファン装置4の制御と同様であるので、説明を省略する。
なお、本実施例では、スチーム調理にも対応した加熱調理器を例に説明を行ったが、本発明の適用対象は、スチーム調理に対応しない加熱調理器であっても良い。すなわち、水タンク89,ポンプ87,上記発生装置91などを省略しても良い。この場合、当然ながら、導風ベース8には水タンク89を挿入するための開口は備えられない。
次に、本実施例の加熱調理器の変形例を説明する。本実施例では、加熱室7とキャビネット側面81bの間に導風ダクト21を設けたが、加熱室7とキャビネット背面81cの間に導風ダクト21を設けてもよい。いずれの場合も、ファン装置4からの冷却風を温度上昇を抑えたまま効率よく冷却ダクト60に運ぶことができる。なお、冷却ダクト60内に風速分布や流れの向きを導風するリブ(図示せず)を設け、排気部60aから排気される風量バランスを調整してもよい。或いは、冷却ダクト60内で結露した水分がキャビネット側面81bやドア3から流れ落ちないように液貯部(図示せず)を設けてもよいし、金属板などの水分除去手段(図示せず)で積極的に結露させてもよい。
なお、以上では、機械室底面5a,導風ベースの底面8aの形状には特に触れなかったが、これらに突起など設け、2つのファン装置4への風量バランスを調整させてもよいし、導風ベース8内に蛇行したリブを設け、埃などの浸入を抑制させてもよい。また、導風ベース8として、導風ベース底面8aを備えた構成を説明したが、導風ベース底面8aを省略するとともに略垂直の壁を維持した構成としても良い。この場合、加熱調理器を載置した台などが導風ベース底面8aの役割を担わせることができるので、導風ベース底面8aを省略した導風ベースであっても、先に説明した導風ベース8と同等の作用を得ることができる。
図12は実施例2の加熱調理器の側面断面図である。なお、実施例1と共通する部分については説明を省略する。図12に示すように、実施例2の加熱調理器は、導風ベース8の正面側に、吸気ファン41を配置したものである。
ファン装置4の前段に吸気ファン41を配置することにより、ファン装置4にかかる圧力損失(通風抵抗)を低減し、ファン装置4の動作条件を良好にして、ファン装置4の送風量を増大できる。従って、本実施例の加熱調理器によれば、実施例1の加熱調理器によって得られる効果に加え、機械室5,導風ダクト21,冷却ダクト60,キャビネット81に供給する冷却風量を増大させることができ、トッププレート1やキャビネット81などの発熱部をより効率よく冷却することができる。
図13は実施例3の加熱調理器の側面断面図である。なお、実施例1と共通する部分については説明を省略する。図13に示すように、実施例3の加熱調理器は、導風ベース8を省略するとともに、冷却ダクト60内に仕切りを設け、下側の第一冷却ダクト61と、上側の第二冷却ダクト62に二分割したものである。
ここで、第一冷却ダクト61にはキャビネット81の内側を通過した冷却風を流入させる構成にし、第二冷却ダクト62には導風ダクト21を通過した冷却風を流入させる構成とする。すなわち、トッププレート1は、第二冷却ダクト62を流れるより低温の冷却風によって冷却されるため、トッププレート1の冷却効果をさらに高めることができる。
また、冷却ダクト60を多段構造にすることで次の利点がある。すなわち、各々の冷却ダクトが熱抵抗を有し、各々の冷却ダクトにおいて温度が段階的に下がることになるので、単一の冷却ダクトを配置した場合に比べ、熱の移動量を小さくすることができる。具体的には、単一の冷却ダクトを用いたときにキャビネット上面81aからトッププレート1に伝わる熱量よりも、二段の冷却ダクトを用いたときにキャビネット上面81aからトッププレート1に伝わる熱量を格段に小さくできる。従って、本実施例の加熱調理器によれば、実施例1の加熱調理器によって得られる効果に加え、トッププレート1の温度を格段に低くすることができる。
図14は実施例4の加熱調理器を正面から見た斜視断面図である。なお、実施例1と共通する部分については説明を省略する。
図14に示すように、本実施例では、実施例1の排気部60aを排除するとともに、ドア3の裏側の右上と左上に正面から見えないように切り欠き部3aを設けた。これらの切り欠き部3aは冷却ダクト60に連通しており、冷却ダクト60の排気は、切り欠き部3aを通ってドア3の表面を構成するパネルに衝突した後、ドア3の外周前方に向けて排出される。なお、ここではドア3の右上と左上の両方に切り欠き部3aを設けたが、いずれか一方のみを設ける構成であっても良い。
以上のように構成することで、キャビネット側面81b側に周り込む排気が少なくなるので、冷却ダクト60からの排気熱によるキャビネット側面81bの温度上昇が抑制されるとともに、キャビネット側面81bに沿って吸気口88に向かう排気も少なくなるので、吸気口88が吸気する外気の温度上昇も抑制できる。また、排気をドア3の外周前方に風圧を弱めて拡散して排出するので、オーブンレンジを操作する使用者に当たる排気量を少なくでき、使用者に与える不快感を軽減できる。さらに、キャビネット側面81aをキッチンの壁や収納家具の壁に接触させてオーブンレンジを配置したとしても、排気の出口となる切り欠き部3aが完全に塞がれることはないので、冷却ダクト60の機能を阻害することがなく、トッププレート1などを適切に冷却することができる。
以上で説明した本実施例の加熱調理器によれば、実施例1の加熱調理器によって得られる効果に加えて次の効果がある。まず、キャビネット側面81bをキッチンの壁等に接触させてオーブンレンジを配置しても冷却ダクト60の機能を阻害することがないので、オーブンレンジをキッチンの壁などに接触させて配置しても必要な冷却性能を得ることができる。また、吸気口88から吸い込まれる排気を更に少なくできるので、ファン装置4に供給する空気の温度を更に低くすることができる。
なお、レンジ調理に対応したオーブンレンジのドア3には、加熱室7内のマイクロ波エネルギーの漏洩をシールドするチョーク構造(図示せず)が加熱室7の開口を覆うように設けられるが、切り欠き部3aはチョーク構造の外側に設けられているので、切り欠き部3aの存在によりシールド性能が低下することはない。また、以上では、導風ベース8を具備した構成を例に実施例4を説明したが、導風ベース8を省略してもよい。導風ベース8を省略した場合であっても、切り欠き部3aから下方に向かう排気量が少ないので、本体の下面を通ってファン装置4に達する排気は少なく、ファン装置4に供給される空気の温度上昇の影響を提言することができる。さらに、切り欠き部3aの存在にかかわらず、ドア3を正面から見たときのデザインは変わらないので、例えば他の実施例と同様のデザインのドア3を容易に実現することができる。
図15は実施例5の加熱調理器を正面から見た斜視断面図であり、ドア3を開放した様子を示す。なお、実施例1と共通する部分については説明を省略する。
図15に示すように、本実施例では、実施例1の冷却ダクト60に代え、キャビネット81の上面および側面の一部を覆う冷却ダクト63を設けた。本実施例の冷却ダクト63は、正面から見たときに下方に開いたコ字状となる樹脂製の型成形品であり、上面にはトッププレート1が嵌め込まれている。冷却ダクト63の前端には、キャビネット81の上面および側面の一部を覆うようにコ字状の排気部60bが形成され、この排気部60bから排気が排出される。ドア3の裏面の外周には、排気部6bに連通するように、傾斜した切り欠き部3bが設けられており、冷却ダクト60からの排気は、切り欠き部3bを通って、ドア3の外周方向前方に向けて、風圧を弱めて拡散して排出される。
以上で説明した本実施例の加熱調理器によれば、実施例1の加熱調理器によって得られる効果に加えて次の効果がある。すなわち、排気部60bの風路断面積をキャビネットの上方と左右側方に広く設けることができるので、ファン装置4の吸気から排気までの通風抵抗が小さくなり、冷却風量を増大できる。
図16は実施例6の加熱調理器を正面から見た斜視断面図である。なお、実施例1と共通する部分については説明を省略する。
図16に示すように、本実施例では、実施例1の排気部60aに代え、排気ダクト82の隣に排気部60cを設けた。実施例1と同様に、排気ダクト82からは、機械室5を冷却した排気や、加熱室7から庫外通気ダクト76を通って出た排気が排出される。一方、排気部60cからは、導風ダクト21から供給された冷却風がトッププレート1の下面を冷却した排気が排出される。つまり、冷却ダクト60には、機械室5や加熱室7を通ることで高温となった排気は混入しないため、トッププレート1の下面は外気温度に略等しい冷却風のみによって効率的に冷却される。
1 トッププレート
3 ドア
4 ファン装置
5 機械室
6 重量センサ
7 加熱室
8 導風ベース
9 熱風ユニット
10 上ヒータ
19 通気孔
20 吹出し口
21 導風ダクト
34 ハブ
35 ファン翼
36 シュラウド
37 ケーシング
38 羽根車
39 ファンモータ
41 吸気ファン
51 インバータ基板
52 制御基板
53 回転モータ
54 断熱材
55 導波管
56 マグネトロン
57 回転アンテナ
60 冷却ダクト
70 テーブル
76 庫外通気ダクト
80 操作パネル
81 キャビネット
82 排気ダクト

Claims (7)

  1. マグネトロンを含むレンジ加熱手段と、
    ヒータを含むオーブン加熱手段と、
    前記レンジ加熱手段または前記オーブン加熱手段によって調理される食品を載置する加熱室と、
    該加熱室を閉鎖するドアと、
    前記加熱室の下方に設けられた機械室と、
    該機械室の底面に設けられ、該底面に設けられた通気孔を介して吸気した冷却風を吐き出すファン装置と、
    前記加熱室を覆うキャビネットと、
    該キャビネットの上方に設けられたトッププレートと、
    前記キャビネットと前記トッププレートの間に設けられ、前記トッププレートを下面から冷却する冷却ダクトと、
    前記加熱室からの排気を前記冷却ダクトに排出する排気ダクトと、
    前記ファン装置が吹出す冷却風を前記冷却ダクトに直接導く導風ダクトと、
    を具備することを特徴とする卓上タイプの加熱調理器。
  2. 請求項1に記載の卓上タイプの加熱調理器において、
    前記冷却ダクトの出口は、前記排気ダクトの出口の近傍に設けられており、前記排気ダクトから出た熱気が前記冷却ダクトから出た冷却風によって冷却されることを特徴とする卓上タイプの加熱調理器。
  3. 請求項1に記載の卓上タイプの加熱調理器において、
    前記冷却ダクトの排気部は、冷却ダクトの側面前方に設けられていることを特徴とする卓上タイプの加熱調理器。
  4. 請求項1に記載の卓上タイプの加熱調理器において、
    前記冷却ダクトは、高さ方向に二層設けられており、上側の冷却ダクトには、前記導風ダクトから出た冷却風のみを供給することを特徴とする卓上タイプの加熱調理器。
  5. 請求項1に記載の卓上タイプの加熱調理器において、
    前記ドアの裏面の右上または左上に切り欠き部を設け、前記冷却ダクトから出る排気を該切り欠き部を介して排出することを特徴とする卓上タイプの加熱調理器。
  6. 請求項1に記載の卓上タイプの加熱調理器において、
    前記機械室の下方を覆う導風ベースを更に具備しており、
    該導風ベースの前方に設けられた吸気口から吸気した外気を、前記機械室と前記導風ベースの間に設けられた風路を介して前記ファン装置に供給することを特徴とする卓上タイプの加熱調理器。
  7. 請求項6に記載の卓上タイプの加熱調理器において、
    前記吸気口に吸気ファンを設けたことを特徴とする卓上タイプの加熱調理器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104121610A (zh) * 2013-08-06 2014-10-29 杭州老板电器股份有限公司 一种高效散热嵌入式微波炉
JP2016176619A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 加熱調理器
JP2017015365A (ja) * 2015-07-06 2017-01-19 東芝ホームテクノ株式会社 加熱調理器

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