JP2018025033A - ボール式消火栓 - Google Patents

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隆介 片桐
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【課題】弁開時の流体抵抗の少ないボール式消火栓であって、部品点数を最小に抑え、全体の高さを低減しつつ、弁開動作時における流出側からの噴流を確実に防止できるボール式消火栓を提供する。
【解決手段】球形状或は半球状の弁体1と、この弁体1がステム3を介して内部に回動自在に収納され、弁体1の回転により流入口20から流出口21を介して放水可能に設けられた弁箱2と、この弁箱2の流出口21側に設けられた外部のホース接続用の口金5とを有する。口金5が弁箱2に接続されていると共に、弁箱2の流出口21側の内周に、弁体1の開動作に伴って生じる噴流が口金5内周に誘導される噴流誘導部30が設けられ、この噴流誘導部30の角度がこの噴流誘導部30に対向される弁体1の外周接線Lと略平行に設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボール弁体を介して流路を開閉するボール式消火栓に関し、特に、急激な水の噴出を防止したボール式消火栓に関する。
この種のボール式消火栓は、例えば、日本水道協会規格 JWWA B 135:2013「水道用ボール式単口消火栓」に規定されている。ボール式消火栓は、球形又は半球形の弁体を有し、通常時には、このボール弁体が弁閉状態とされる。
一方、消火時等には、ボール弁体が弁開状態とされ、この弁開時には、弁箱の流入口から流出口である口金までの流路が弁体のポートを介して直線状となることで、圧力損失が抑えられて流量が確保される。
他方、消火栓の定期点検時等の外部のホースを接続しない状況において、ボール弁体が弁閉状態からごくわずかに開放されたときに水が勢いよく噴出することがあり、この対策として、JWWA B 135:2013では、消火栓を少し開けたとき、口金から噴流が飛び散るのを防止するための噴流防止機構を設けることが望ましいとされている。そのため、通常、ボール式消火栓には、この規格に準じて、噴流防止機構が設けられている場合が一般的である。
このような消火栓の流出側への噴流を防止するためのものとして、例えば、特許文献1の消火栓用ダストシールが本出願人により出願されている。このダストシールは、中心から放射状に切込まれて複数の舌片が形成された、いわゆる菊割り形状に設けられ、弁箱とシール押えとの間に挟まれた状態で、口金が装着される口金フランジの締付けにより装着される。このダストシールによると、弁開時の勢いの強い水の噴出が緩和され、例えば、噴出した水が作業者の目に直接入ることが回避される。しかも、このように噴流防止用のダストシールを設けた構造の場合、ボール弁体に溝や穴などの特殊な加工を施したり、一次側と二次側との開口面積を調節することなく、流出口からの直接の噴流の発生を防止可能になる。
特許文献2における消火栓では、弁箱の上端部にパッキンを介して口金装着用の口金受けが螺着され、この口金受け下端の内周縁部に、下方に延出する抵触部が噴流防止用として形成され、この抵触部下端の外周縁部がテーパ状に形成されている。この消火栓においては、弁体を微小開度に回転させたときに、噴出する水を抵触部に抵触させて、その水勢を低減しようとしている。特に、同文献2の図7では、抵触部に消火栓の中央部に向かって傾斜する反射面が設けられ、この反射面に噴出した水を当てて水勢を低減しようとするものである。
特許文献3の消火栓においては、弁箱の放水流路側の水の噴出箇所に噴出流防止手段が設けられ、この噴出流防止手段は、噴出流の噴出方向を変えるために半径方向内側に突出形成され、且つその突出幅が開放時の圧力流体に流体抵抗を与えない大きさに設けられている。噴出流防止手段は、リング状部材として弁箱と別体に形成され、この弁箱と口金を備えた口金フランジとの間に装着される。また、同文献2の図3においては、噴出流防止手段が口金フランジに突起状に一体に形成され、図4においては、噴出流防止手段が弁箱に一体に形成されている。
特許第3624104号公報 特開平11−173438号公報 特許第3136350号公報
前述の特許文献1の消火栓用ダストシールは、流出口からの噴流を防止するために、ダストシール本体や取付け用のシール押えが必要になり、さらに、ダストシール締付け用の口金フランジやシール用パッキンも必要になることから部品点数が増加する。組付け後には、弁箱上に重ねたダストシールとシール押えの上より口金フランジで締付け、この口金フランジの上部に口金が取付けられていることで、設置高さが大きくなって全体のコンパクト化も難しい。
特許文献2の消火栓は、弁箱と口金との間に口金受けが設けられ、口金受けの下端に噴流防止用の抵触部が設けられているため、この口金受けの介在により特許文献1と同様に全体の高さが大きくなり、口金受けやシール用パッキンを設けていることで部品点数も増加する。
また、口金受けは弁箱に組み付けて構成されるため、構造上、段差やくぼみができ、そこに噴流が抵触することで乱流が発生し、口金受け自体や周辺部位に損傷を与える問題がある。
さらに、このような部品点数の増加によって、特許文献1、特許文献2では、全体の重量が増えたり、単価が上昇したり、組立て時間を長く必要としたり、シール部分箇所が多くなることで漏水の可能性も高くなるという問題も生じる。
特許文献2では、噴出する水を抵触部に抵触させて水勢を低減しようとしているが、抵触部に当たった直後の水の流れが一定でないことから、流出側から噴出が生じる可能性がある。同文献2の図7では、消火栓の中央部に向かって傾斜する反射面で水勢を低減しようとしているが、この反射面は噴流を所定の方向に誘導するものではない。そのため、反射した水が流出側から噴出したり、反射面付近で乱流が発生して弁座等の周辺部位に損傷が生じる可能性がある。
一方、特許文献3の消火栓では、図3や図4の噴出防止手段が口金フランジ、或は弁箱に一体に形成されてはいるものの、口金を取付けるための口金フランジが別に必要となるために部品点数が多くなる。
さらに、特許文献2及び特許文献3では、噴流の方向を変更する突起を別部品として設けることなく、弁箱や口金フランジと一体化していることは共通しているが、突起の角度や、噴流部分から突起までの距離が明確になっていない。
突起の角度が適切な状態でない場合には、以下の問題が生じる可能性が高い。すなわち、突起部のシール面からの角度が過度に小さくなると、この突起部の被噴流面がボール弁体と近接するため、これら突起部とボール弁体とが干渉することになる。一方、角度が過度に大きくなると、噴流を確実に口金内壁に当てることができなくなり、噴流を緩和することが難しくなる。
また、噴流部分から突起までの距離が遠すぎると噴流が当たらず、近すぎると弁体と干渉するおそれがある。
本発明は、上記の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、弁開時の流体抵抗の少ないボール式消火栓であって、部品点数を最小に抑え、全体の高さを低減しつつ、弁開動作時における流出側からの噴流を確実に防止できるボール式消火栓を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、球形状或は半球状の弁体と、この弁体がステムを介して内部に回動自在に収納され、弁体の回転により流入口から流出口を介して放水可能に設けられた弁箱と、この弁箱の流出口側に設けられた外部のホース接続用の口金とを有するボール式消火栓において、口金が弁箱に接続されていると共に、弁箱の流出口側の内周に、弁体の開動作に伴って生じる噴流が口金内周に誘導される噴流誘導部が設けられ、この噴流誘導部の角度が当該噴流誘導部に対向される弁体の外周接線と略平行に設けられているボール式消火栓である。
請求項2に係る発明は、噴流誘導部は、弁箱における口金の接続側内周に一体に突出形成され、この噴流誘導部に口金の接続側端面が当接されて口金が位置決め状態で弁箱に接続されたボール式消火栓である。
請求項3に係る発明は、噴流誘導部は、流出口と直交する方向に対して20°よりも大きく45°よりも小さい傾斜角度で設けられているボール式消火栓である。
請求項4に係る発明は、噴流誘導部が弁箱内周の全周に設けられたボール式消火栓である。
請求項1に係る発明によると、弁箱内部に球形状或は半球状の弁体を収納し、この弁体の回転により流入口から流出口を介して口金より放出可能としたことで、弁開時の流体抵抗を少なくして圧力損失を抑えて流量を確保しながら流水できる。口金を弁箱に接続しつつ、弁箱の流出側内周に噴流を口金内周に誘導する噴流誘導部を設け、この噴流誘導部の角度を対向する弁体の外周接線と略平行に設けていることにより、別部品を必要とすることなく噴流誘導部を設けて部品点数を最小に抑えることができ、これによって全体の高さを低減しつつ、弁開動作時の微開状態において流出側からの噴流を確実に防止しながら水を流すことが可能になる。
請求項2に係る発明によると、噴流誘導部を弁箱の口金の接続側内周に一体に突出形成し、この噴流誘導部に接続側端面を当接して位置決め状態で口金を接続しているため、口金と弁箱との間に別部品を設けることがなく、消火栓本体の全体をコンパクト化しつつ、確実に流出側からの噴流を防止することができる。
請求項3に係る発明によると、噴流誘導部を流出口と直交する方向に対して20°よりも大きくしていることで、弁体が流体圧により二次側に移動したとしてもこの弁体への噴流誘導部の干渉を防いで弁体を確実に開閉操作できる。一方、噴流誘導部を、流出口を直交する方向に対して45°よりも小さくしていることで、弁開動作時に噴流を口金の内周面に導いて流出口からの噴流を確実に阻止している。
請求項4に係る発明によると、弁体の右回り開き或は左回り開きの何れの場合にも微開状態での流出側からの噴流を阻止できる。これにより、弁箱に特殊な加工を施すことなく、噴流防止機能を有する開き方向の異なる消火栓本体を設けることができる。噴流誘導部と口金との間にシール用Oリングを装着し、全周に渡って封止性を発揮しつつ口金を弁箱に直接取り付けることが可能となる。
本発明のボール式消火栓の実施形態を示す縦断面図である。 図1のA−A断面図である。 図2の弁体の閉状態を示す縦断面図である。 図3の弁体の微開状態を示す縦断面図である。 図4の弁体がさらに弁開した状態を示す縦断面図である。
以下に、本発明におけるボール式消火栓の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1においては、本発明のボール式消火栓の縦断面図を示しており、図2は、図1のA−A断面図であり、流路の全開状態を示したものである。図3は、流路の全閉状態を示したものである。
図1に示した本発明におけるボール式消火栓は、弁体1、弁箱2、ステム3、口金5を有し、図示しない埋設された水道管からT字管を介して垂直方向に分岐された状態で取り付けられる。
図1〜図5において、弁体1は、球形状に設けられ、ステム3を介して弁箱2の内部に回動自在に収納される。ステム3は、図示しないウォーム歯車からなる減速機構部を介して垂直方向に設けられる操作軸10に連結され、この操作軸10にはキャップ11が取付けられている。これにより、図示しない操作治具を介してキャップ11が回転されると、このキャップ11とともに操作軸10が回転し、この回転が減速機構部を介して水平方向のステム3に減速回転され、弁体1によって弁箱2の流路12が開閉可能に設けられる。弁体1と弁箱2との間には一対の弁座13、13が装着され、この弁座13は、水道用ゴムからなり、その表面にはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂がコーティングされている。弁体1の流路口径は、口金5の流路口径と略同じに形成されている。
図示しないが、減速機構部がウォーム歯車である場合、ステム3側に従動側のウォームホイール、操作軸側に駆動側のウォームが設けられ、これらの噛合により所定の減速比に構成される。本実施形態では、駆動側ウォームが2.5回転されたときに、従動側ウォームホイールが90°回転される減速比により、全閉から全開状態、或は全開から全閉状態に操作される。このため、例えば、図3の弁閉状態から操作軸10が弁開方向に0.3回転されたときには、図4のシールの限界状態となって噴流が発生し、この場合の弁体1の回転角度α1は、約10.8°となる。一方、操作軸10が弁閉状態から弁開方向に0.7回転されたときには図5の弁開状態となり、隙間Gが広くなり、噴流とはならず水の流出状態となり、この場合の弁体1の回転角度α2は、約25.2°となる。
弁箱2は、弁体1収納用の弁箱部材15と、この弁箱部材15に一体化可能な短管16とが組み合わされた、いわゆるツーピース型により設けられる。
弁箱部材15には、複数のリブ状の取付部17が形成され、この取付部17に短管16がOリング18を介して固着ボルト19で一体に固着されて、弁箱2には、一次側の流入口20、二次側の流出口21がそれぞれ設けられる。流入口20、流出口21は、口金5の流路口径と略同口径に設けられ、弁体1の回転により流入口20から流出口21を介して口金5から放水可能に設けられている。
短管16は、図1に示した短尺状以外であってもよく、消火栓の設置場所や配置スペースなどに応じて長尺状や適宜の長さに設けることができる。このことから、例えば、補修弁等の別の配管機材で用いられている部品を流用することも可能となる。短管16の下端にはフランジ部22が設けられ、このフランジ部22に図示しない水道管の管路が接続可能に設けられる。
図2、図3において、弁箱2の流出口21側の内周には、噴流誘導部30が切削加工等により突出形成され、弁体1の開動作に伴って噴流が噴流誘導部30により口金5の内周面31に誘導可能に誘導される。噴流誘導部30における後述するテーパ面32の角度θは、当該噴流誘導部30に対向される弁体1の外周接線Lと略平行に設けられる。
ここで、一般的に、円の接線とは、その接線を通る半径に垂直な線として定義されている。これに対し、本発明における球形状或は半球状の弁体の外周接線Lとは、弁体1の半径に対して厳密に垂直であることを意味せず、噴流誘導部30に対向し、且つ、後述する弁の微開状態において、弁体1と弁箱2との隙間Gから発生する噴流を、口金5の内周面31に向けて、弁体1の外径に沿って直線的に噴出可能な構成であればよい。
噴流誘導部30は、弁箱2における口金5の接続側内周に一体、かつ全周に渡って形成され、口金5の接続側には、ステム3の中心軸Pと平行な装着面36が設けられる。噴流誘導部30は、弁箱2に口金5を接続するときに、この口金5の接続側端面33が装着面36に当接可能となる位置に形成され、口金5は、これらの当接を介して位置決め状態で弁箱2に直接接続可能になっている。これに加えて、噴流誘導部30が弁体1と干渉しないようにこれらの間に空間Sが設けられ、この空間Sは、弁閉時に一次側からの圧力によって弁体1が二次側に押された場合でも、噴流誘導部30に干渉することがないような寸法に設定されている。
噴流誘導部30の弁体1側には、被噴流面であるテーパ面32が設けられ、このテーパ面32に噴流が当たるようになっている。噴流誘導部30は、流出口21と直交する方向(装着面36)に対して傾斜する角度θのテーパ面32に設けられ、この傾斜角度θは、20°よりも大きく45°よりも小さい角度に形成される。本実施形態における消火栓では、テーパ面32が傾斜角度θ=30°により形成されている。
口金5は、例えば、町野式口金と呼ばれるものからなり、弁箱2の流出口21側に設けられた上端開口部37に、図示しない外部の消防用ホース接続用として接続可能に設けられる。口金5は、差し金具40と押し輪41とを有し、これらは、例えば、何れもステンレスなどの金属材料により設けられ、口金5を介して消火栓以外の給水栓、管路内の水圧測定等にも利用可能に設けられている。町野式口金を口金5として使用する場合、例えば、呼び65の流量が確保される。
差し金具40は、略円筒状に設けられ、弁箱2側に前述の接続側端面33を有している。差し金具40の接続側外周には雄ねじ42が形成され、この雄ねじ42が弁箱2の上端開口部37に形成された雌ねじ43に螺着可能に設けられる。これにより、前述した接続側端面33が装着面36に当接された状態で、口金5が弁箱2にOリング35を介して直接接続される。
押し輪41は、略円板状に設けられ、差し金具40の外周と、この差し金具40が螺合された弁箱2の上端開口部37との間に上下動可能に装着される。この構造により、口金5から消防用ホースを外す際に、作業者が押し輪41を押し上げることでホースを外すことが可能となる。
図1に示すように、差し金具40には、口金ふた50が着脱可能に取付けられる。口金ふた50は、合成樹脂により差し金具40の開口側を被蓋可能な円筒状に形成され、合成樹脂により形成されたふたチェーン51を介して弁箱2に取付けられる。消火栓を使用するときには、口金ふた50を差し金具40から外すことでこの差し金具40に消防用ホースを接続可能になり、口金ふた50は、ふたチェーン51により紛失等が防がれている。
なお、図示しないが、弁体1は、実施形態のようなフローティング構造以外のトラニオン構造により設けられていてもよく、この場合にも、前記と同様に弁箱の流出側内周に噴流誘導部を一体に突出形成できる。弁体は、球形状以外であってもよく、例えば半球状に設けられていてもよい。
口金5(差し金具40)と弁箱2との螺合部分(雄ねじ42、雌ねじ43)には、防錆加工が施されていることが望ましい。口金5(差し金具40)は、螺合以外の手段で弁箱2に接続されていてもよく、例えば、接続側端面が噴流誘導部に当接された状態で嵌合により位置決め固定されていてもよい。
減速機構部はウォーム歯車により設けられているが、かさ歯車等の別の減速歯車の組合わせにより設けられていてもよい。
続いて、本発明のボール式消火栓の上記実施形態における動作並びに作用を説明する。
図3に示す弁閉状態においては、弁体1の一次側(流入口20側)から圧力が作用し、このときには、二次側の弁座13の全周に渡って弁体1が当接シールして漏れが防がれた状態となる。
この状態から、ステム3の操作により図4に示すように操作軸10を0.3回転させて弁体1の回転角度α1=約10.8°の微開状態とすると、弁体1と弁箱2との間に隙間Gが生じ、この隙間Gから直線的な噴流が二次側に向けて発生する。このとき、弁箱2の流出口21側の内周に噴流誘導部30を設けていることにより、噴流がこの噴流誘導部30のテーパ面32に当たって乱流等を発生させずに噴流を口金内周面31に誘導できる。このことにより、噴流誘導部30周辺に乱流を発生させず、弁座13等の周辺部位の損傷を防げる。
このとき、テーパ面32の角度θを、噴流誘導部30に対向する弁体1の外周接線Lと略平行に設けていることにより、噴流が外周接線Lと略同じ方向、ないしはこの外周接線Lよりも小さい角度で進んで口金5(差し金具40)の内周面31に衝突する。このため、噴流の勢いを減衰し、噴流が隙間Gを介して直接流出口21から放出することがないため、作業者の目に直接入ることも防止できる。
具体的には、噴流誘導部30を、流出口21と直交するステム中心軸P方向に対して傾斜する角度θにより設け、この傾斜角度θを20°よりも大きく設けていることで、流量が極端に絞られることを防ぎつつ、弁体1が流体圧で二次側に押圧されたときにも噴流誘導部30に接触することを防ぎ、一方、傾斜角度を45°よりも小さく設けていることで、噴流を確実に口金内周面31の方向に導くことが可能となる。本実施形態では、噴流誘導部30の傾斜角度θ=30としていることで、流量が絞られることを極力防ぎ、かつ噴流を確実に口金内周面31に当てることが可能になっている。
噴流誘導部30に口金5の接続側端面33を当接させて口金5を位置決め状態としつつ、この口金5を雄ねじ42と雌ねじ43との螺合により弁箱2に直接接続していることにより、弁箱2と口金5との間に口金接続用の別部品を設けることがなく、全体の高さを抑制できる。本例の場合、例えば、175mm程度まで全体高さを低減可能となる。
ステム3をさらに回転操作し、図5に示すように操作軸10を0.7回転して角度α2=約25.2°の開状態としたときには、水流の勢いが激しくなり、かつ乱流となることで隙間Gからの直線的な噴流が回避される。このように、本実施形態では、弁体の角度α1=約10.8°から角度α2=約25.2°までにおいて、流出口21からの直接の噴流を確実に防止でき、換言すると、操作軸10を弁閉状態から0.7回転するまでの微開時の急激な水の噴出を阻止する。
さらに、ステム3を操作して図1、図2の弁開状態となった場合には、弁体1と口金5とを略同じ流路口径に設け、流入口20及び流出口21と弁座13、13とを略同じ流路口径に設けていることで流路の抵抗となるものが無く、圧力損失を防いで流量を確保できる。
噴流誘導部30を弁箱2内周の全周に突出形成していることで、この噴流誘導部30を、口金5の接続側端面33の突き当て部分、並びにシール部位として兼用でき、消火栓の全体高さを低減しつつ、噴流誘導部30の装着面36にOリング35を介してシール状態で口金5を接続できる。噴流誘導部30を部分切削することなく、全周を切削加工できることで製作も容易になる。
弁体1を右回り開き、又は左回り開きの何れの回転方向に回転する場合においても、全周に形成した噴流誘導部30により噴流を防止できるので、弁開時の回転方向の異なる消火栓ごとに減速機構部に対する歯切り加工などを変える必要がない。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は、前記実施の形態記載に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更ができるものである。
例えば、噴流誘導部30の被噴流面であるテーパ面32を、テーパと実質的に同じ機能を有する、緩やかな半径のアール面に形成してもよい。
1 弁体
2 弁箱
3 ステム
5 口金
20 流入口
21 流出口
30 噴流誘導部
33 接続側端面
L 外周接線
θ 角度

Claims (4)

  1. 球形状或は半球状の弁体と、この弁体がステムを介して内部に回動自在に収納され、弁体の回転により流入口から流出口を介して放水可能に設けられた弁箱と、この弁箱の流出口側に設けられた外部のホース接続用の口金とを有するボール式消火栓において、前記口金が前記弁箱に接続されていると共に、前記弁箱の流出口側の内周に、前記弁体の開動作に伴って生じる噴流が前記口金内周に誘導される噴流誘導部が設けられ、この噴流誘導部の角度が当該噴流誘導部に対向される前記弁体の外周接線と略平行に設けられていることを特徴とするボール式消火栓。
  2. 前記噴流誘導部は、前記弁箱における前記口金の接続側内周に一体に突出形成され、この噴流誘導部に前記口金の接続側端面が当接されて前記口金が位置決め状態で前記弁箱に接続された請求項1に記載のボール式消火栓。
  3. 前記噴流誘導部は、前記流出口と直交する方向に対して20°よりも大きく45°よりも小さい傾斜角度で設けられている請求項1又は2に記載のボール式消火栓。
  4. 前記噴流誘導部が前記弁箱内周の全周に設けられた請求項2又は3に記載のボール式消火栓。
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