JP2018024292A - 通気部材 - Google Patents

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浩二 古内
栄司 松田
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栄司 松田
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Makoto Kai
誠 甲斐
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    • B60H1/24Devices purely for ventilating or where the heating or cooling is irrelevant
    • B60H1/26Ventilating openings in vehicle exterior; Ducts for conveying ventilating air

Abstract

【課題】水やチリや埃が室内へ入り込むことを確度高く抑制することができる技術を提供する。【解決手段】室内と室外とを区画する部材に装着されるとともに室内と室外とを連通する通気孔21が形成された保持部材20と、通気孔21を覆うように保持部材20に取り付けられ、液体および固体が室外から室内へ侵入することを阻止するとともに気体が室内と室外との間で流通するのを許容する孔が複数形成されている通気体10と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、通気部材に関する。
従来より、車両に設けられて、車室内の換気性能の確保、ドア閉時の室内圧力の上昇抑制等を行うベントダクトが提案されている。ベントダクトには、通気用の開口部が設けられており、ドアの閉動作などによって車室内の圧力上昇が生じると、圧力差によって車室内の空気がベントダクトから排出される。
例えば、特許文献1に記載のエアアウトレット(ベントダクト)は、車体の換気孔に嵌合固定され複数の開口部を有したエアアウトレット本体と、上端縁がエアアウトレット本体に支持され、複数の開口部を開閉する可撓性の複数の板状体(弁体)とを備える。そして、板状体(弁体)によってエアアウトレット本体の開口部が閉塞され、車外のチリ、埃、水などの浸入が防止されると共に車外の騒音の進入抑制が図られている。
特開2006−168550号公報
開口部が形成されているとともにこの開口部を閉塞する弁体(特許文献1においては板状体)を支持する部材(特許文献1においてはエアアウトレット本体)の開口部を弁体にて閉塞する構成では、チリ、埃、水などが車室内へ入り込むことを十分に抑制することができない。例えば車両が走行しているときに、振動で弁体が開き、振動で跳ねた水や、チリ、埃が車室内に入り込むおそれがある。
本発明は、水やチリや埃が室内へ入り込むことを確度高く抑制することができる通気部材を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、室内と室外とを区画する部材に装着されるとともに当該室内と当該室外とを連通する通気孔が形成された装着部材(20)と、前記通気孔を覆うように前記装着部材(20)に取り付けられ、液体および固体が前記室外から前記室内へ侵入することを阻止するとともに気体が当該室内と当該室外との間で流通するのを許容する孔が複数形成されている多孔体(10)と、を備える通気部材(1)である。
ここで、前記多孔体(10)は、捕集効率が30(%)以上であるとよい。
また、前記多孔体(10)は、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜または超高分子量ポリエチレン多孔質膜であるとよいが、材質にはこだわらない。
また、前記多孔体(10)は、500〜6300(Hz)の周波数領域における透過損失のオーバーオール値が31(dB)以上であるとよい。
また、前記多孔体(10)の面密度は、90(g/m)以上であるとよい。
また、前記多孔体(10)には、プリーツ加工が施されていてもよい。
また、前記装着部材(20)の前記通気孔における外側の開口部を開閉する弁体(30)をさらに備えることもできる。
前記多孔体及び前記装着部材は車両に用いてもよい。
前記多孔体及び前記装着部材はベントダクトに用いてもよい。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、水やチリや埃が車室内へ入り込むことを確度高く抑制することができる。
第1の実施形態に係るベントダクトおよびベントダクトが適用される車両の概略構成を示す図である。 第1の実施形態に係るベントダクトの断面図である。 捕集効率測定装置の概略構成図である。 厚みを異ならせた場合の、捕集効率の差異を示した図である。 透過損失測定装置の概略構成図である。 サンプル1〜7についての500〜6300(Hz)の透過損失のオーバーオール値(dB)を示す図である。 図6に示した透過損失のオーバーオール値(dB)と面密度(g/m)との関係を示す図である。 面密度(g/m)が60〜651の範囲における透過損失のオーバーオール値(dB)と面密度(g/m)との関係を示す図である。 第2の実施形態に係るベントダクトの断面図である。 第3の実施形態に係るベントダクトの断面図である。 第4の実施形態に係るベントダクトの断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係るベントダクト1およびベントダクト1が適用される車両100の概略構成を示す図である。図1は、車両100の斜め後方から見た図である。
図2は、第1の実施形態に係るベントダクト1の断面図である。
図1に示すように、ベントダクト1は、車両100の車体外板を形成しているリヤクォータパネル110に取り付けられている。ベントダクト1は、リヤバンパ120の車幅方向の側部121に覆われている。なお、ベントダクト1はリヤバンパ120に覆われているためユーザからは見えないが、図1では、ベントダクト1を実線で示している。また、図1では、ベントダクト1が右側のリヤクォータパネル110に取り付けられている例を示している。ベントダクト1は、右側および左側両方のリヤクォータパネル110に取り付けられていても良いし、右側および左側のいずれか一方のリヤクォータパネル110に取り付けられていても良い。
図2に示されるように、リヤクォータパネル110には、リヤバンパ120の側部121に対向する位置に開口部111が形成されている。ベントダクト1は、リヤクォータパネル110の開口部111に取り付けられている。
図1、図2に示すように、第1の実施形態に係るベントダクト1は、車両100の車室130への液体および固体の侵入を阻止するとともに気体が車室130内と車外との間で流通(透過)するのを許容する孔が複数形成されている通気体10と、通気体10を保持する保持部材20とを有している。
保持部材20は、内側に通気孔21が形成された略直方体状の部材である。ベントダクト1は、保持部材20がリヤクォータパネル110の開口部111に嵌め込まれることでリヤクォータパネル110に固定される。
通気体10は、保持部材20に形成された通気孔21における一方の開口部(車室130側の開口部)を覆うように略直方体状に成形された膜である。通気体10の外形は、保持部材20の通気孔21の外形よりも大きく、保持部材20の外形よりも小さい。通気体10は、保持部材20に固定されている。
以下に、通気体10および保持部材20について詳述する。
《通気体10》
通気体10は、チリや埃を捕集するとともにチリや埃を捕集した状態で気体の透過を許容する孔が複数形成されている膜であれば、材料は特に限定されない。チリや埃を捕集するとは、通気体10に形成された複数の孔の内部にチリや埃を吸収して通気体10を透過させないようにすることを意味する。
通気体10は、樹脂多孔質膜であることを例示することができる。
樹脂多孔質膜の材料としては、フッ素樹脂多孔質体やポリオレフィン多孔体を例示することができる。フッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体等を例示することができる。ポリオレフィンを構成するモノマーとしては、エチレン、プロピレン、4−メチルペンテン−1,1ブテン等を例示することができ、これらのモノマーを単体で重合した、または共重合して得たポリオレフィンを使用することができる。また、樹脂多孔質膜の材料として、上記したポリオレフィンを2種類以上ブレンドしたものであってもよいし、層構造としたものであってもよい。
また、樹脂多孔質膜の材料としては、ポリアクリロニトリル、ナイロン、ポリ乳酸を用いたナノファイバーフィルム多孔体等を例示することもできる。
本実施形態に係るベントダクト1の通気体10としては、その中でも、小さな面積でも十分な通気量を得ることができ、かつ、車室130内への固体や液体の侵入を阻止する機能が高いことに鑑み、PTFE多孔質膜であることが好ましい。
PTFE多孔質膜の製造方法は特に制限されず、例えば、本出願人の出願に係る特開2000−300921号公報、特開平10−030031号公報等に記載されている製造方法を例示することができる。
PTFE多孔質膜の製造方法の一例を以下に示す。まず、未焼成のPTFE微粉末に液状潤滑剤を加えて混合する。PTFE微粉末としては、特に制限されず、市販のものを使用することができる。液状潤滑剤としては、PTFE微粉末の表面をぬらすことができ、後で除去できるものであれば特に制限されない。ナフサ、ホワイトオイル、流動パラフィン、トルエン、キシレン等の炭化水素油や、アルコール類、ケトン類およびエステル類の溶媒等を液状潤滑剤として使用することができる。また、これらは、二種類以上併用してもよい。
PTFE微粉末に対する液状潤滑剤の添加割合は、PTFE微粉末の種類、液状潤滑油の種類および後述するシート成形の条件等により適宜決定されるが、例えば、PTFE微粉末100重量部に対して、液状潤滑剤15〜35重量部の範囲であることを例示することができる。
つぎに、混合物を未焼成状態でシート状に成形する。成形方法としては、例えば、混合物をロッド状に押し出した後、対になったロールにより圧延する圧延法や、板状に押し出してシート状にする押し出し法があげられる。また、これら両方法を組み合せてもよい。このシート状成形体の厚みは、後に行う延伸の条件等により適宜決定されるが、例えば、0.1〜0.5mmの範囲である。
なお、得られたシート状成形体に含まれる液状潤滑剤は、続いて行う延伸工程前に、加熱法または抽出法等により除去しておくことが好ましい。抽出法に使用する溶媒は、特に制限されないが、例えば、ノルマルデカン、ドデカン、ナフサ、ケロシン、スモイル等であることを例示することができる。
つぎに、シート状成形物に対して延伸を行う。この延伸は、二軸延伸が好ましい。例えば、シート状成形物の長手方向において、その長さが2〜60倍の範囲になるように、温度150〜390℃で延伸し、続いて、シート状成形物の幅方向において、その長さが2〜60倍の範囲になるように、温度40〜390℃で延伸する。以上のようにして、PTFE多孔質膜を製造することができる。
(積層膜)
また、通気体10は、上述した樹脂多孔質膜に、通気体10を高強度とするための補強層を積層した膜であっても良い。
補強層は、繊維製通気性多孔材であることを例示することができる。繊維製通気性多孔材としては、通気性に優れた材料である不織布、織布、メッシュ(網目状シート)等を例示することができる。
本実施形態に係るベントダクト1の通気体10の補強層としては、強度、柔軟性、作業性の点で優れることから不織布であることが好ましい。その繊維は、単繊維や、フィラメントからなるものを例示することができる。
繊維の材質としては、特に制限されないが、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびこれらの複合材等を例示することができる。また、繊維は、芯鞘構造の複合繊維であり、芯部分が鞘部分よりも相対的に融点が高い合成繊維であることが好ましい。このような芯鞘構造の繊維からなる繊維製通気性多孔材を用いれば、PTFE多孔質膜と加熱によりラミネートしても、収縮することを防止できる。芯鞘構造の繊維としては、例えば、芯部分がPET製で、鞘部分がPE製であるものや、芯部分がPP製で、鞘部分がPE製であるものを例示することができる。
上述した樹脂多孔質膜に繊維製通気性多孔材を積層する方法としては、加熱処理により接着する方法や、接着材料により接着する方法等を例示することができる。
加熱処理により積層する方法は、例えば、樹脂多孔質膜と繊維製通気性多孔材とを重ね合わせ、これを加熱部材と接触させ、繊維製通気性多孔材の一部を溶融させて接着することを例示することができる。特に、両者を重ね合わせ、これを加熱したロール間に通す方法は、加熱作業を連続して実施できるため好ましい。加熱処理の条件は、繊維製通気性多孔材の材質等により適宜決定されるが、例えば、処理温度は繊維製通気性多孔材の融点以上であることが好ましい。
接着材料により積層する場合は、例えば、樹脂多孔質膜と繊維製通気性多孔材との間に接着材料を介在させればよい。接着材料としては、例えば、低融点のPEパウダー等であることを例示することができる。
通気体10がPTFE多孔質膜を用いて成形されている場合、通気体10に形成された孔の平均孔径は、0.01μm以上100μm以下の範囲であることを例示することができる。この範囲の中でも、平均孔径は、0.1μm以上50μm以下の範囲であることが好ましく、0.1μm以上5μm以下の範囲であることがより好ましい。通気体10に形成された平均孔径が0.01μm未満である場合、通気体10を空気が通過し難くなる。一方、通気体10の平均孔径が100μmを超える場合、通気体10を通ってチリや埃が車室130内に入り込み易くなる。
通気体10がPTFE多孔質膜を用いて成形されている場合、通気体10の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、10μm以上1000μm以下の範囲であることを例示することができる。
通気体10の厚さが過度に薄いと、通気体10の強度が低下し易くなる。一方、通気体10の厚さが過度に厚いと、ベントダクト1の大きさが大きくなったり重さが重くなったりし易い。
(超高分子量樹脂)
また、通気体10は、超高分子量の樹脂を用いて成形された多孔質膜でも良い。超高分子量の樹脂は、通常、粉末状であり、単独で用いても良いし、2種以上のものを混合して用いても良い。
超高分子量の樹脂としては、超高分子量ポリエチレン(以下「UHMWPE」と称す。)、超高分子量ポリプロピレン、超高分子量ポリアミド等を例示することができる。超高分子量の樹脂の分子量(粘度法による測定値)は、通常の樹脂よりもはるかに大きい。例えば、通常のポリエチレンあるいはポリプロピレンの分子量はいずれも約10万以下であるのに対し、UHMWPEあるいは超高分子量ポリプロピレンの分子量はいずれも約50万以上である。また、通常のポリアミドの分子量が5000以下であるのに対し、超高分子量ポリアミドの分子量は約4万以上である。
超高分子量の樹脂を用いた通気体10の製造方法は特に制限されず、例えば、本出願人の出願に係る特開平9−174694号公報、特開平2−214647号公報等に記載されている製造方法を例示することができる。
超高分子量の樹脂を用いた通気体10の製造方法の一例を以下に示す。まず、UHMWPE粉体を金型に充填し、UHMWPEの融点よりも低い温度で加熱した後、所定の圧力で加圧圧縮させることにより予備成形物化する。次に、予備成形物化した物を金型に入れたまま、UHMWPEの融点以上の温度に加熱して焼結させ、多孔質焼結体化する。次に、生成した多孔質焼結体を金型から取り出した後、旋盤等を用いて、所定の厚みのシート状に切削して多孔質シートを得る。得られた多孔質シートのシート面に、表面平滑なポリエステルフィルム等の転写用基材の平滑面を重ね、これを、所定の温度(UHMWPEの融点ないし融点近傍の温度)に加熱された一対の熱板で挟んで所定時間経過させる。そして、多孔質シートのシート面に転写用基材の平滑面を熱転写させ、ついで冷却し熱板間から取り出す。以上のようにして得られた多孔質シートを、旋盤等による切削によって、厚み0.03〜3mmのシート状に切断することにより板状の通気体10とする。
このようにして製造することにより、厚みが均一となる。また、UHMWPE粉体粒子同士の焼結によって連続気孔が形成され、高い通気性が備わる。
また、通気体10の気孔率と孔径は、UHMWPE粉体の粒子径や焼結の際の加圧程度により調整することができる。
なお、上述した製造方法では、UHMWPEの融点よりも低い温度で加熱した後、所定圧力で加圧することにより予備成形物化したが、必ずしもこの工程を経る必要はない。UHMWPE粉体が充填された型を、直接、UHMWPEの融点以上の温度に加熱後焼結させて多孔質体を得るようにしても良い。
また、上述した製造方法では、多孔質シートのシート面に転写用基材の平滑面を圧接し熱転写しているが、その際、予め、多孔質シートを加熱して軟化させておいても良い。
また、予備成形物化を行う際に行う加圧は、目的とする多孔質体の通気度に応じて調整するが、0.3〜40kg/cmであるとよい。
また、上述した製造方法において、多孔質焼結体を得る工程での加熱は、UHMWPEの融点〜(UHMWPEの融点+50℃)の範囲の加熱を行うことが好ましい。
また、熱転写に用いる表面平滑な転写用基材としては、合成樹脂フィルムや、金属表面を鏡面のように研磨した鏡面金属等を用いることができる。なかでも、合成樹脂フィルムを用いることが好ましい。合成樹脂フィルムは、特に限定するものではないが、ポリエステルフィルム等が好ましい。
通気体10が超高分子量の樹脂を用いて成形されている場合、チリや埃を捕集するという観点からすると、通気体10の孔径は小さいことが望ましい。一方で、チリや埃を捕集した状態で気体の透過を許容するという観点からすると、通気体10の孔径は大きいことが望ましい。より具体的には、通気体10の孔径は、1μm以上400μm以下の範囲であることが好ましく、通気体10の平均孔径は5μm以上60μm以下の範囲であることが好ましい。
また、通気体10が超高分子量の樹脂を用いて成形されている場合、チリや埃を捕集するとともに、チリや埃を捕集した状態で気体の透過を許容するという観点からすると、通気体10の気孔率は、10%以上99%以下の範囲であることを例示することができる。この範囲の中でも、通気体10の気孔率は、25%以上90%以下の範囲であることが好ましい。
なお、通気体10が超高分子量の樹脂を用いて成形されている場合の厚さについては後で詳述する。
(撥液処理)
本実施形態に係る通気体10の表面(特に、外側の部位)に、撥水処理や撥油処理等の撥液処理を施しても良い。通気体10に撥液処理を施すことで、通気体10に対する汚れ等の付着が抑制される。その結果、通気体10の詰まりが抑制される。
通気体10の撥液処理は、撥水等級JIS L1092 7.2スプレー試験で5級をクリアするものであれば、特に限定されない。例えばフッ素で飽和した炭化水素基(ぺルフルオロアルキル基)を側鎖に含み、主鎖がアクリル系、メタクリル系、シリコーン系等である化合物を成分とする撥液剤を通気体10の表面に塗布することにより行うことができる。通気体10の表面に撥液剤を塗布する方法としては、特に限定されず、例えば、グラビア塗工、スプレー塗工、キスコーティング、浸漬等を採用することができる。
また、撥油処理としては、ペルフルオロアルキル基を有する高分子を含む撥油皮膜を形成することができるのであれば、その方法は特に限定されない。形成方法としては、エアースプレー法、静電スプレー法、ディップコート法、スピンコート法、ロールコート法、カーテンフローコート法、含浸法等によるペルフルオロアルキル基を有する高分子の溶液もしくはディスパージョンのコーティングや、電着塗装法やプラズマ重合法による皮膜形成法等を例示することができる。
《保持部材20》
保持部材20の材料は、成形が容易な熱可塑性樹脂であることを例示することができる。例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリスルホン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ABS樹脂、熱可塑性エラストマーまたはこれらの複合材などであることを例示することができる。また、保持部材20の材料として、上記した熱可塑性樹脂の他に、熱可塑性樹脂にガラス繊維、炭素繊維などの強化材や金属などを複合し、耐熱性、寸法安定性、剛性などが向上した複合材料を用いても良い。また、保持部材20の材料として、金属や、NBR(ニトリルゴム)、EPDM(エチレン−プロピレンゴム)、シリコーンゴム、ふっ素ゴム、アクリルゴム、水素化ニトリルゴム等の合成ゴムを用いても良い。
保持部材20の成形方法は、特に限定されるものではなく、例えば射出成形や切削などにより行うことを例示することができる。
保持部材20の表面(特に、車外側の部位)には、撥水処理や撥油処理等の撥液処理を施しても良い。保持部材20に撥液処理を施すことで、保持部材20に対する汚れ等の付着が抑制される。その結果、通気体10の詰まりを抑制することができる。保持部材20に対する撥水処理や撥油処理は、上述した通気体10に対する撥水処理や撥油処理と同じ処理であることを例示することができる。
通気体10を保持部材20に固定する方法としては、保持部材20が熱可塑性樹脂の場合には、アイロン溶着、超音波溶着、レーザー溶着などの熱溶着であると良い。また、通気体10を金型にセットした状態で樹脂を流すインサート成形を用いて、通気体10を保持部材20に固定しても良い。
通気体10が樹脂多孔質膜に繊維製通気性多孔材を積層して成形されている場合には、樹脂多孔質膜が車外側、繊維製通気性多孔材が車室130側となるように配置すると良い。
なお、保持部材20とリヤクォータパネル110との間のシール性を確保するため、シール材を、装着部位に設けても良い。また、保持部材20をリヤクォータパネル110に強固に装着するためにクリップ構造を設けても良い。
《ベントダクト1の作用・効果》
以上説明したようにベントダクト1は、車両100の車室130内と車室130外とを区画する部材の一例としてのリヤクォータパネル110に装着されるとともに車室130内と車室130外とを連通する通気孔21が形成された装着部材の一例としての保持部材20と、通気孔21を覆うように保持部材20に取り付けられ、液体および固体が車室130外から車室130内へ侵入することを阻止するとともに気体が車室130内と車室130外との間で流通するのを許容する孔が複数形成されている多孔体の一例としての通気体10と、を備える通気部材の一例である。
そして、以上のように構成されたベントダクト1は、通気体10がチリや埃を捕集する。それゆえ、ベントダクト1は、ベントダクト1が取り付けられた車両100の車外から車室130内へチリや埃が入り込むことを抑制する。また、ベントダクト1は、通気体10がチリや埃を捕集した状態でも気体の透過を許容するので、ベントダクト1が取り付けられた車両100のドアの閉操作や車室130内への外気の導入等によって車室130内の圧力(空気圧)が上昇すると、車室130内の空気を車外へ排出させる。また、ベントダクト1は、通気体10が水等の液体を撥液する。それゆえ、ベントダクト1は、ベントダクト1が取り付けられた車両100の車外から車室130内へ水等の液体が入り込むことを抑制する。また、ベントダクト1に撥液処理、特に通気体10に撥液処理が施されていると、水等の液体が車室130内へ浸入することを確度高く抑制する。
《通気体10の好適例》
先ずは、通気体10の捕集効率について説明する。
図3は、捕集効率測定装置500の概略構成図である。
捕集効率測定装置500は、コンプレッサ501と、フィルタ502と、レギュレータ503と、溶液貯留部504と、溶液供給細管505と、アトマイザ506とを備えている。また、捕集効率測定装置500は、フィルタ507と、上流側チャンバ508と、下流側チャンバ509と、サンプルホルダ510とを備えている。サンプルホルダ510にて、捕集効率を測定するサンプル511を保持する。また、捕集効率測定装置500は、希釈装置512と、上流側濃度測定装置513と、下流側濃度測定装置514と、差圧計515と、流量計516と、真空ポンプ517とを備えている。
サンプル511を有効通気面積が100cmである円形状のサンプルホルダ510にセットし、サンプル511に、多分散ジオクチルフタレート(DOP)粒子を含む気体を流速5.3cm/secで透過させ、サンプル511の下流側における上記DOP粒子の濃度を下流側濃度測定装置514(パーティクルカウンタ(リオン社製、KC−18))により測定して、捕集効率を求めた。ただし、サンプル511を透過させた気体には、粒子径0.3〜0.5μmの範囲の粒子が107個/LとなるようにDOP粒子を含ませ、下流側濃度測定装置514(パーティクルカウンタ)による測定対象粒子の粒径を0.3〜0.5μmの範囲とし、捕集効率は、以下の式より算出した。
捕集効率=(1−(下流側DOP粒子濃度/上流側DOP粒子濃度))×100(%)
車両100に用いるベントダクト1の通気体10は、捕集効率は30%以上であることが望ましい。粒径0.3〜0.5μmの粒子(パーティクル)を30%捕集可能な膜(フィルタ)は、粒径1μmの程度の粒子をほとんど捕集した上でそれより小さい粒子も捕集することが可能であると考えられるためである。
図4は、厚みを異ならせた場合の、捕集効率の差異を示した図である。
サンプル1〜4として、それぞれ厚みが、0.1(mm)、0.5(mm)、1.0(mm)、2.0(mm)と異なる4種類のUHMWPE多孔質膜を用いた。これらサンプル1〜4のUHMWPE多孔質膜の気孔率は27(%)、平均孔径は17(μm)である。
図4に示すように、厚みが0.1(mm)のUHMWPE多孔質膜(サンプル1)の捕集効率は9%、厚みが0.5(mm)のUHMWPE多孔質膜(サンプル2)の捕集効率は25%、厚みが1.0(mm)のUHMWPE多孔質膜(サンプル3)の捕集効率は35%、厚みが2.0(mm)のUHMWPE多孔質膜(サンプル4)の捕集効率は50%である。このように、UHMWPE多孔質膜の捕集効率は、気孔率、平均孔径が同じである場合には、厚みが大きくなるのに応じて高くなる。
車両100に用いるベントダクト1の通気体10の捕集効率は30%以上であることが望ましいため、気孔率が27%、平均孔径が17μmであるUHMWPE多孔質膜を通気体10として用いる場合には、厚みは0.8(mm)以上であることが望ましい。
図4には、PTFE多孔質膜を用いて成形された膜の捕集効率をも示している。
サンプル5は、厚みが0.08(mm)、気孔率が80%、平均孔径が3μmのPTFE多孔質膜である。
サンプル6、7は、PTFE多孔質膜にポリエステル系不織布(繊維製通気性多孔材)が積層された通気体10である。サンプル6は、厚みが0.26(mm)(PTFE多孔質膜の厚みが0.005(mm)、ポリエステル系不織布の厚みが0.255(mm))、気孔率が60%、平均孔径が0.7μmである。サンプル7は、厚みが0.32(mm)(PTFE多孔質膜の厚みが0.01(mm)、ポリエステル系不織布の厚みが0.31(mm))、気孔率が50%、平均孔径が1.5μmである。
図4に示すように、サンプル5の捕集効率は99%、サンプル6およびサンプル7の捕集効率は90%である。サンプル5〜7のいずれも捕集効率は30%以上である。
サンプル5は、厚みが0.08(mm)でUHMWPE多孔質膜の厚み(例えばサンプル3、4は0.1(mm)以上)よりも小さいが、平均孔径が3μmとUHMWPE多孔質膜の17μmよりも小さいため捕集効率は99%と高い。
サンプル6は、厚みが0.26(mm)であるが、PTFE多孔質膜の厚みが0.005(mm)でサンプル5の厚み(0.08(mm))よりも小さいため、捕集効率は、サンプル5の捕集効率よりも小さい(ポリエステル系不織布は孔径が大きいため捕集性能は低い)。ただし、平均孔径が0.7μmとUHMWPE多孔質膜の17μmよりも小さいため捕集効率が90%と高い。
サンプル7は、厚みが0.32(mm)であるが、PTFE多孔質膜の厚みが0.01(mm)でサンプル5の厚み(0.08(mm))よりも小さいため、捕集効率は、サンプル5の捕集効率よりも小さい(ポリエステル系不織布は孔径が大きいため捕集性能は低い)。ただし、平均孔径が1.5μmとUHMWPE多孔質膜の17μmよりも小さいため捕集効率が90%と高い。
サンプル5〜7のいずれも捕集効率は30%以上であるため、ベントダクト1の通気体10として好適である。
次に、通気体10の音遮断性能について説明する。
図5は、透過損失測定装置600の概略構成図である。
透過損失測定装置600は、残響室610と、無響室620とを有しており、残響室610と無響室620との間には開口部630が形成されている。また、透過損失測定装置600は、アンプ640と、イコライザー650と、音響解析システムが内蔵されたコンピュータ660とを備えている。
残響室610の容積は9.0(m)であり、無響室620の容積は5.4(m)である。開口部630の大きさは、100(mm)×100(mm)である。開口部630にサンプル631が配置される。残響室610にはスピーカ611とマイクロホン612とが配置されており、残響室610を500〜6300(Hz)の全周波数帯域で一様なホワイトノイズで飽和した。無響室620には開口部630に配置されたサンプルの表面から0.15(m)の位置にマイクロホン621が設けられている。残響室610の暗騒音は約18(dBA)、無響室620の暗騒音は約17(dBA)である。
そして、残響室610のスピーカ611から音を発生させ、残響室610内の平均音圧レベルをサンプルに入射する音源側のパワーとして計測する。受音側は、無響室620内のサンプル631近傍にセットしたマイクロホン621を用いて測定し、サンプル631から透過するパワーを推定する。この入射パワーと透過パワー、そしてサンプル631の面積から透過損失を以下の式にて算出する。
入射パワーLw1は次式から求められる。Lw1=Lp1−6+10log10S。
透過パワーLw2は次式から求められる。Lw2=Lin+10log10
透過損失TL(dB)は次式から求められる。TL=Lw1−Lw2。
ここで、Lp1は残響室610内の室内平均音圧レベル(dB)、Sは測定対象サンプル631の面積(m)、Linは無響室620に設定した測定面状のノーマル音響インテンシティレベルの平均値(dB)、Sは測定面の総面積(m)である。
そして、算出された周波数全領域におけるオーバーオール値を算出する。オーバーオール値とは、1/3オクターブバンドレベルで周波数分析を行った各周波数における透過損失を用いて算出した値である。本実施の形態においては、周波数500〜6300(Hz)の範囲で計算した。
図6は、上述したサンプル1〜7についての500〜6300(Hz)の透過損失のオーバーオール値(dB)を示す図である。
図6に示すように、サンプル1〜7のオーバーオール値は、それぞれ、28(dB)、35(dB)、38(dB)、38(dB)、26(dB)、30(dB)、32(dB)であった。透過損失のオーバーオール値(dB)が大きいほど、音を遮断する性能が高い。
図6には、サンプル1〜7の面密度(g/m)をも示している。サンプル1〜7の面密度(g/m)は、それぞれ、60(g/m)、315(g/m)、651(g/m)、1290(g/m)、13(g/m)、70(g/m)、100(g/m)である。
図7は、図6に示した透過損失のオーバーオール値(dB)と面密度(g/m)との関係を示す図である。
図6、図7に示すように、面密度(g/m)が60〜651の範囲においては、透過損失のオーバーオール値(dB)は、面密度(g/m)が大きくなるのに応じて大きくなっている。そして、面密度(g/m)が651の場合のオーバーオール値(dB)と面密度(g/m)が1290の場合のオーバーオール値(dB)は同じ値である。
図8は、面密度(g/m)が60〜651の範囲における透過損失のオーバーオール値(dB)と面密度(g/m)との関係を示す図である。
図8を参照すると、31(dB)で変曲点があると考えられる。ゆえに、通気体10の面密度(g/m)が90(g/m)以上であると、500〜6300(Hz)の透過損失のオーバーオール値(dB)が31(dB)以上となる。
そして、サンプル2、3、4、7は、面密度が90(g/m)以上であるため、これらをベントダクト1の通気体10として用いることで、車外の騒音を十分に遮断することができ、車室130内の静粛性を確保できる。ゆえに、車室130内の静粛性を考慮すると、通気体10の面密度(g/m)は90(g/m)以上であることが望ましい。
<第2の実施形態>
図9は、第2の実施形態に係るベントダクト2の断面図である。
第2の実施形態に係るベントダクト2は、第1の実施形態に係るベントダクト1に対して通気体10の形状が異なる。以下では、第1の実施形態と異なる点について説明する。また、以下では、第2の実施形態に係るベントダクト2の通気体10を、「通気体210」と称す。
通気体210は、プリーツ加工(連続したW字状のひだ折り加工)が施されている。そして、通気体210は、保持部材20に形成された通気孔21を塞ぐように保持部材20に固定されている。
通気体210に、プリーツ加工(連続したW字状のひだ折り加工)が施されていることで、気孔率や厚みが同じ材質である場合には面密度が大きくなるため、音を遮断する性能が高まる。
上述したサンプル7をプリーツ加工(連続したW字状のひだ折り加工)した通気体210の面密度は500(g/m)であり、500〜6300Hzの周波数領域における透過損失のオーバーオール値は36(dB)であった。このように、通気体210をプリーツ加工(ひだ折り加工)することで、プリーツ加工していない通気体210よりも遮断性能が高まる。
その結果、通気体210にプリーツ加工が施されていることで、チリや埃や水の車室130内への侵入を抑制しつつ車室130内の圧力(空気圧)が上昇した場合に車室130内の空気を車外へ排出させることができるとともに、プリーツ加工が施されていない場合に比べて音の遮断性能を高めることができ車室130内の静粛性を確保することができる。
<第3の実施形態>
図10は、第3の実施形態に係るベントダクト3の概略構成図である。
第3の実施形態に係るベントダクト3は、第1の実施形態に係るベントダクト1に対して、保持部材20に形成された通気孔21における開口部を開閉する弁体30を備えている点が異なる。以下では、第1の実施形態と異なる点について説明する。
弁体30は、保持部材20の通気孔21の開口部を覆うように板状に成形されている。そして、弁体30は、保持部材20に形成された通気孔21における、通気体10が配置された側の開口部と同じ側、つまり車外側の開口部を開閉するように配置されている。
弁体30の材料は、撥水等級JIS L1092 7.2スプレー試験で5級であれば、特に限定されない。例えば、ゴムや樹脂等の高分子材料であることを例示することができる。
弁体30は、上端部31が保持部材20に固定されることで、保持部材20に支持されている。弁体30の上端部31と保持部材20との固定方法は、接着材料により接着する方法や加熱処理により接着する方法を例示することができる。また、弁体30は、保持部材20に、上端部31がピンにて固定されることで支持されても良い。また、弁体30は、通気体10を介して保持部材20に固定されることで、保持部材20に支持されていても良い。
そして、弁体30は、下端部32が保持部材20に接触することで通気孔21を閉じ、撓んで下端部32が保持部材20から離れることで通気孔21を開く。
第3の実施形態に係るベントダクト3は、車室130内の圧力(空気圧)が上昇した場合に車室130内の空気を車外へ排出させることができるとともに、弁体30を備えていない構成よりもチリや埃や水の車室130内への侵入を抑制することができる。また、第3の実施形態に係るベントダクト3は、弁体30を備えていない構成よりも音や臭いの遮断性能を高めることができる。
<第4の実施形態>
図11は、第4の実施形態に係るベントダクト4の概略構成図である。
第4の実施形態に係るベントダクト4は、第2の実施形態に係るベントダクト2に対して、保持部材20に形成された通気孔21における開口部を開閉する弁体30を備えている点が異なる。第4の実施形態に係るベントダクト4の弁体30の形状、材料および配置位置は、第3の実施形態に係るベントダクト3の弁体30と同じである。弁体30以外の構成については、第2の実施形態に係るベントダクト2と同じである。
第4の実施形態に係るベントダクト4は、車室130内の圧力(空気圧)が上昇した場合に車室130内の空気を車外へ排出させることができるとともに、弁体30を備えていない構成よりもチリや埃や水の車室130内への侵入を抑制することができる。また、第4の実施形態に係るベントダクト4は、弁体30を備えていない構成よりも音や臭いの遮断性能を高めることができる。
1,2,3,4…ベントダクト、10,210…通気体、20…保持部材、30…弁体

Claims (9)

  1. 室内と室外とを区画する部材に装着されるとともに当該室内と当該室外とを連通する通気孔が形成された装着部材と、
    前記通気孔を覆うように前記装着部材に取り付けられ、液体および固体が前記室外から前記室内へ侵入することを阻止するとともに気体が当該室内と当該室外との間で流通するのを許容する孔が複数形成されている多孔体と、
    を備える通気部材。
  2. 前記多孔体は、捕集効率が30(%)以上である
    ことを特徴とする請求項1に記載の通気部材。
  3. 前記多孔体は、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜または超高分子量ポリエチレン多孔質膜である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の通気部材。
  4. 前記多孔体は、500〜6300(Hz)の周波数領域における透過損失のオーバーオール値が31(dB)以上である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通気部材。
  5. 前記多孔体の面密度は、90(g/m)以上である
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の通気部材。
  6. 前記多孔体には、プリーツ加工が施されている
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の通気部材。
  7. 前記装着部材の前記通気孔における外側の開口部を開閉する弁体をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の通気部材。
  8. 前記多孔体及び前記装着部材は車両に用いる
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の通気部材。
  9. 前記多孔体及び前記装着部材はベントダクトに用いる
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の通気部材。
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