JP2018024081A - ワーク保持装置及びワーク加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークを変形させることなく安定して保持することができるワーク保持装置を提供する。【解決手段】ワーク保持装置10は、円環状のワークWの軸方向端面に周方向に間隔をあけて吸着する3個の吸着部材22を有する第1保持部11と、ワークWの内周面Wdまたは外周面Wcに当接する当接部材31を有し、ワークWの径方向の移動を制限する第2保持部12と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、円環状のワークを加工する加工装置に適用されるワーク保持装置、及びワーク加工方法に関する。
例えば、転がり軸受の外輪及び内輪は、内周面、外周面、及び軸方向端面の寸法精度を高めるために製造過程において表面仕上げ加工が行われる。一般に、表面仕上げ加工には研削装置が用いられており、この研削装置として、円環状のワークの軸方向一端面をマグネットチャックに吸着し、ワークの外周面を複数のシューによって支持した状態で砥石によってワークを研削するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−136741号公報
転がり軸受の外輪及び内輪に対して研削によって表面仕上げ加工を行う場合、外周面、内周面、及び軸方向端面をそれぞれ別の工程で研削する必要があり、各工程で研削装置を変えたりワーク保持装置を入れ替えたりしなければならない。また、ワークには、熱処理等の前工程によって大きな歪が生じていることがあるため、一旦、粗研削を行うことによって大きな歪を除去した後に仕上げ研削を行うという複数段階の研削が必要になる。そのため、表面仕上げ加工に要する作業工数が多くなり、製造コストの増大に繋がる。
本願の発明者は、製造コストの削減を図るために、研削加工に代えてハードターニング加工等の切削加工によってワークの表面仕上げを行うことを考えた。これが実現できれば、例えばワークの内周面または外周面と軸方向端面との同時加工が可能となり、また、粗加工を必要とすることなく最初から仕上げ加工を行うことが可能となるため、作業工数を削減することが可能となる。
しかし、切削による仕上げ加工によって所望の加工精度を得るためには、加工に伴う負荷に耐えうるワークの強固な保持が必要となる。従来のように、マグネットチャックによってワークの軸方向一端面の全周を吸着すれば強固な保持が可能となるが、ワークに歪がある場合、マグネットチャックの吸着力によってワークの歪を矯正するようにワークが変形してしまう可能性がある。歪を矯正した状態で切削加工を行うと、加工後、マグネットチャックからワークを取り外したときに矯正されていた歪が元に戻り、歪を除去することができない。このような歪の矯正と戻りの問題は、前工程でワークに発生している歪が大きいほど顕著となり、粗加工を行わずに最初から仕上げ加工を行う場合に大きな障害となる。
本発明は、ワークを変形させることなく安定して保持することができるワーク保持装置及びワーク加工方法を提供することを目的とする。
本発明のワーク保持装置は、円環状のワークの軸方向端面に周方向に間隔をあけて吸着する3個の吸着部材を有する第1保持部と、前記ワークの内周面または外周面に当接する当接部材を有し、当該当接部材によって前記ワークの径方向の移動を制限する第2保持部と、を備えている。
上記構成を有するワーク保持装置は、第1保持部が3個の吸着部材によってワークの軸方向端面を3点で保持する。したがって、ワークの軸方向端面の全周を吸着する場合に比べ、ワークの歪を矯正するようにワークを変形させてしまうことが少なくなり、表面の加工によって好適に歪を除去することが可能となる。また、第1保持部はワークの軸方向端面を3点で保持するため、ワークをがたつくことなく安定した姿勢で保持することができる。また、ワークの軸方向端面の全周を保持する場合と比べてワークを保持する力は低下するが、本発明のワーク保持装置は、ワークの径方向の移動を制限する第2保持部を備えているため、ワークの加工精度を維持するために必要な保持力を十分に確保することができる。
前記第2保持部は、前記当接部材を前記ワークの径方向に移動自在に支持する支持部材と、前記ワークの径方向外方または内方へ向く力を前記当接部材に付与する作動部材と、を備えていることが好ましい。
このような構成によって、当接部材をワークの内周面または外周面に確実に当接させることができる。
前記第2保持部は、前記当接部材が前記ワークの内周面または外周面に当接した状態で当該当接部材の径方向の位置を固定する固定部材を備えていることが好ましい。
このような構成によって、ワークの径方向の移動を確実に制限することができ、ワークの表面の加工をより高精度で行うことができる。
前記固定部材は、流体圧によって駆動されることが好ましい。
このような構成によって、当接部材から離れた位置において当接部材を固定するための操作を行うことができる。
本発明は、上記のワーク保持装置を用いて円環状のワークの表面を加工する方法であって、前記ワークの軸方向一端面を第1保持部における3個の吸着部材に吸着する工程、前記ワークの内周面または外周面に、第2保持部における当接部材を当接して前記ワークの径方向の移動を制限する工程、及び、ワーク保持装置によって保持されたワークの表面を加工する工程、を含む。
本発明によれば、ワークを変形させることなく安定して保持することができる。
第1の実施形態に係るワーク保持装置の正面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 図2におけるB−B線断面図である。 マグネットチャックの磁極と吸着部材との関係を示す正面図である。 第2の実施形態に係るワーク保持装置の正面図である。 第3の実施形態に係るワーク保持装置の図2に相当する断面図である。 図6のD−D線断面図である。 ワーク保持装置のエア供給経路を示す側面説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るワーク保持装置の正面図である。図2は、図1におけるA−A線断面図、図3は、図2におけるB−B線断面図である。
第1の実施形態のワーク保持装置10は、主に、高硬度の切削工具を用いてワークの表面を切削するハードターニング加工装置等の切削装置に適用され、当該切削装置の主軸50に装着して用いられる。
ワーク保持装置10によって保持されるワークWは、例えば、転がり軸受の外輪または内輪のような円環状の部材である。図1〜3には、ワークWの一例として円すいころ軸受の外輪を示している。なお、以下の説明において、単に「径方向」というときは、ワークWの径方向を意味する。
第1の実施形態のワーク保持装置10は、特に、ワークWの軸方向両端面Wa,Wb、及び外周面Wcを切削する際に用いられる。ワークWの内周面Wdの切削加工には、後述する第2の実施形態のワーク保持装置が用いられる。
ワーク保持装置10は、第1保持部11と、第2保持部12とを備えている。
第1保持部11は、マグネットチャック21と、吸着部材22とを備えている。マグネットチャック21は、円盤状に形成され、切削装置の主軸50の先端に連結されている。マグネットチャック21の中心Cは、主軸50の軸心と一致するように配置されている。マグネットチャック21は、主軸50とともに主軸50の軸心回り、すなわち自身の中心C回りに回転する。マグネットチャック21の一側面は、永久磁石または電磁石によって磁性体を吸着する吸着面21aとされている。
吸着部材22は、円板形状に形成され、マグネットチャック21に吸着されることによって磁性を帯びる強磁性体である。吸着部材22は、一側面22aがマグネットチャック21の吸着面に吸着されることによってマグネットチャック21に取り付けられている。吸着部材22の他側面22bは、ワークWを吸着させるためのワーク吸着面22bとされる。
吸着部材22は、マグネットチャック21の中心C回りに周方向に間隔をあけて3個設けられている。より具体的には、3個の吸着部材22が周方向に等間隔、すなわち中心角が120°となる間隔で設けられている。ワークWは、吸着部材22のワーク吸着面22bに吸着されることによって第1保持部11に3点で保持される。また、第1保持部11に保持されたワークWの中心は、マグネットチャック21の中心Cと一致している。
図4に示すように、マグネットチャック21の吸着面21aには、N極とS極との異なる磁極を有する磁石部材21b,21cが周方向に交互に配列されている。各吸着部材22は、1つの磁石部材21b,21cに収まる周方向の幅を有し、2つの磁石部材21b,21cに跨らないように1つの磁石部材21b,21cに収まる範囲で設けられている。吸着部材22の周方向の幅は、例えば、中心角θが60°以下となるように設定されている。
図1〜図3に示すように、第2保持部12は、第1保持部11に吸着されたワークWの内周側に配置され、ワークWの内周面Wdを径方向内側から保持する。第2保持部12は、当接部材31と、支持部材32と、作動部材33と、固定部材34とを有する。
当接部材31は、円柱形状に形成され、先端が球面状に湾曲しているピンである。当接部材31の先端は、ワークWの内周面Wdに当接することによってワークWの径方向の移動を制限する。当接部材31は、ワークWの周方向に間隔をあけて複数個設けられている。本実施形態では、6個の当接部材31が周方向に等間隔に配設されている。
支持部材32は、当接部材31をワークWの径方向に移動自在に支持している。支持部材32は、正面視で六角形状に形成されている。したがって、支持部材32の外周面32bは、6個の平坦面により構成されている。支持部材32の中心軸線は、マグネットチャック21の中心Cに一致するように配置されている。支持部材32は、主軸50及び第1保持部11とともに中心C回りに回転する。
支持部材32の外周面32bを構成する6個の平坦面には、それぞれ当接部材31を支持するための支持孔32aが形成されている。各支持孔32aは、支持部材32の外周面に対して垂直に形成されている。当接部材31は、各支持孔32aに摺動自在に挿入され、先端が支持孔32aから突出している。
作動部材33は、当接部材31に径方向外方へ向く力を付与するものである。本実施形態の作動部材33は、コイルバネ等の付勢部材であり、当接部材31に外嵌された状態で支持孔32aに挿入されている。作動部材33の一端は、支持孔32aの底部に当接し、作動部材33の他端は、当接部材31の長さ方向の中間部に設けられたバネ受け部材31aに当接している。したがって、当接部材31は、作動部材33によって支持孔32aから脱出する方向、すなわちワークWの径方向外側へ向けて付勢されている。そして、当接部材31は、作動部材33による付勢力によって第1保持部11に吸着されたワークWの内周面Wdに当接する。作動部材33の付勢力は、当接部材31をワークWの内周面Wdに接触させるために必要な最小限の大きさに設定されている。そのため、作動部材33の付勢力でワークWを変形させてしまうことがない。
固定部材34は、支持部材32の外周面32bに設けられた固定ブロック34aと、この固定ブロック34aに取り付けられる押圧部材34bとを備えている。固定ブロック34aには、ワークWの径方向に貫通する支持孔34a1が形成され、この支持孔34a1は、支持部材32に形成された支持孔32aに連通している。固定ブロック34aには、支持孔34a1に直交する方向にねじ孔34a2が形成されている。ねじ孔34a2は、一端が支持孔34a1において開口し、他端が固定ブロック34aの外面において開口している。
押圧部材34bは、ねじ孔34a2に螺合されるボルト等からなる。押圧部材34bは、その先端がねじ孔34a2から支持孔34a1に進入し、支持孔34a1に挿入された当接部材31の外面を押圧する。これによって、当接部材31の径方向の位置が固定され、当接部材31の先端をワークWの内周面Wdに当接させた状態が維持される。
従来のワーク保持装置は、マグネットチャックがワークWの軸方向端面の全周を吸着していたが、本実施形態のワーク保持装置10は、3個の吸着部材22によってワークWの軸方向端面を3点で吸着する。転がり軸受の外輪や内輪等は、表面の仕上げ加工を行う前に熱処理等の前工程が行われ、この前工程によって歪が生じていることがある。従来のワーク保持装置におけるマグネットチャックに歪のあるワークの軸方向一端面を吸着すると、マグネットチャックの吸着面に倣ってワークが平坦に矯正され、その状態でワークWの軸方向他端面を平坦に加工したとしても、ワークをマグネットチャックから取り外すことによって矯正された歪が元に戻り、加工済みの軸方向他端面にも歪が発生することになる。
本実施形態では、第1保持部11によってワークWの軸方向一端面Waが3点で吸着されるため、前工程でワークWに歪が生じていたとしてもその歪を矯正するようにワークWが変形し難くなり、歪が残ったまま軸方向他端面Wbを加工することができる。そのため、ワークWの歪を好適に除去することができ、ワークWの軸方向他端面Wbを所望の平面度で切削することができる。さらに、ワークWの軸方向一端面Waが3点で吸着されるため、ワークががたついて傾いてしまうこともなく、ワークWの姿勢を安定させることができる。
なお、ワークWの軸方向一端面Waを4点以上で吸着することによってもワークWの姿勢を安定させることができるが、この場合、3点の吸着によってワークWの一応の姿勢が定まるため、残りの1点以上で吸着させることによってワークWが変形し、歪が矯正される可能性が高くなる。そのため、ワークWを3点で吸着することがワークの姿勢を安定させつつワークの変形を防ぐために極めて有効である。
また、第1保持部11によってワークWの軸方向一端面Waを3点で吸着すると、ワークの軸方向一端面の全周を吸着する場合に比べて、ワークを保持する力が低下する可能性がある。そのため、本実施形態のワーク保持装置10は、複数の当接部材31によってワークWの内周面Wdを径方向内側から保持する第2保持部12を備えているので、第1保持部11における保持力の低下を第2保持部12によって補い、切削加工に伴ってワークWに付与される径方向の力を第2保持部12によって受けることができる。したがって、本実施形態のワーク保持装置10によって、ワークWを強固に保持することができ、所望の加工精度でワークを切削することが可能となる。
本実施形態のワーク保持装置10を用いたワークWの加工方法の一例について説明する。まず、ワークWの軸方向一端面Waをワーク保持装置10により保持し、ワークWの軸方向他端面Wbを切削装置によって平坦に切削する。
ワークWの軸方向他端面Wbを平坦に切削した後、ワーク保持装置10からワークWを取り外し、ワークWの軸方向他端面Wbをワーク保持装置10により保持する。既に加工されたワークWの軸方向他端面Wbは歪が除去された平坦面に加工されているので、第1保持部11に吸着させたときに歪が矯正されることもない。また、ワークWの軸方向他端面Wbは、歪が除去された平坦面に加工されているので、吸着部材22を備えない状態のマグネットチャック21の吸着面21aに、ワークWの軸方向他端面Wbの全周を吸着させてもよい。
ワークWの軸方向他端面Wbを保持した後、ワークWの軸方向一端面Waと、ワークWの外周面Wcとを切削する。これらの面の切削加工は、切削装置及びワーク保持装置10を変えることなく同時にまたは連続して行うことができる。そのため、加工時間を短縮することができ、作業工数を削減することができる。ワークWの軸方向他端面Wbは、歪が除去された平坦面とされているので、ワークWの軸方向一端面Waも同様に歪のない平坦な面に加工することができ、軸方向両端面Wa,Wbの平行度も高めることができる。
以上のように第1の実施形態のワーク保持装置10によって、ワークWの内周面Wdを除く表面の切削加工を行うことができる。ワークWの内周面Wdの切削加工には、次に説明する第2の実施形態のワーク保持装置が用いられる。
[第2の実施形態]
図5は、第2の実施形態に係るワーク保持装置を示す正面図である。
本実施形態のワーク保持装置60は、第1の実施形態と同様に、第1保持部11と、第2保持部12とを備える。第1保持部11の構成は、第1の実施形態とほぼ同様であり、マグネットチャック21の吸着面21aに3個の吸着部材22を備えている。第2保持部12は、第1保持部11によって保持されたワークWの外周面Wcに当接する複数の当接部材31と、この当接部材31を支持する支持部材32と、当接部材31に径方向内方へ向く力を付与する作動部材と、当接部材31の径方向の位置を固定する固定部材34とを備えている。
支持部材32は、ワークWの径方向外側に配置された環状の部材とされている。支持部材32の内周面32cは、六角形に形成されている。したがって、支持部材32の内周面32cは、6個の平坦面により構成されている。図示はしていないが、支持部材32の内周面32cには、当接部材31がワークWの径方向に摺動自在に挿入される支持孔が形成され、支持孔の内部には作動部材が設けられている。作動部材の付勢力によってワークWの外周面Wcに当接した当接部材31は、固定部材34によって径方向の位置が固定される。支持孔、作動部材、固定部材34の具体的構成は、第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態のワーク保持装置60は、第1保持部11によってワークWの軸方向端面を3点で吸着し、第2保持部12によってワークWの外周面Wcを保持して径方向外方への移動を制限する。したがって、ワークWを強固に保持することができ、ワークWの内周面Wdを所望の加工精度で切削することができる。
なお、以上の説明では、第1の実施形態におけるワーク保持装置10を用いてワークWの軸方向両端面Wa,Wb及び外周面Wcを切削したあとに、第2の実施形態におけるワーク保持装置60を用いてワークWの内周面Wdを切削することとしたが、これとは逆に、第2の実施形態のワーク保持装置60を用いてワークWの軸方向端面Wa,Wb及び内周面Wdの切削加工を行い、その後、第1の実施形態のワーク保持装置10を用いてワークWの外周面Wcの切削加工を行ってもよい。
[第3の実施形態]
図6は、第3の実施形態に係るワーク保持装置の図2に相当する断面図である。
本実施形態のワーク保持装置10は、第2保持部12の構成が、上記第1の実施形態とは異なっている。具体的に、本実施形態の第2保持部12は、当接部材31と、作動部材と、固定部材とが1つの保持ユニット40として構成され、この保持ユニット40が支持部材32に取り付けられている。
図7は、図6のD−D線断面図である。なお、図7の上側は、ワークWの径方向外側に相当し、図7の下側は、ワークWの径方向内側に相当する。支持部材32の外周面には、径方向外側に向けて開口する取付孔32dが径方向に沿って形成されている。保持ユニット40は、当接部材31、作動部材33、及び固定部材34を収容するケーシング41を備え、このケーシング41が取付孔32dに挿入された状態で支持部材32に取り付けられている。
ケーシング41は、円筒形状に形成され、径方向外側に配置される頂壁41aと、径方向内側に配置される底壁41bと、頂壁41aと底壁41bとの間に配置される側壁41cとを有する。頂壁41aには、当接部材31としてのピンを突出させる開口41a1が形成されている。当接部材31の径方向外側端部(先端部)は球面状に湾曲し、径方向内側(基端部側)は筒形状に形成された筒状部31bとされている。
ケーシング41の内部の径方向内側には、当接部材31の径方向の移動を案内するガイド部材42が設けられている。このガイド部材42は、当接部材31の筒状部31bに径方向内側から挿入されるガイド部42aを備えている。当接部材31は、ガイド部42aに沿って径方向に移動する。当接部材31の筒状部31bの内部であって、筒状部31b内の径方向外端とガイド部42aの径方向外端との間には、作動部材33を構成するコイルバネ等の付勢部材が挿入されている。そして、当接部材31は、作動部材33によって径方向外側へ向けて付勢されている。
固定部材34は、流体圧によって駆動される。具体的に、固定部材34は、当接部材31の外周側に配置される環状の把持部材35と、把持部材35の外周側に配置された環状のピストン部材36と、把持部材35とピストン部材36との間に配置された複数の鋼球等の転動体37と、ピストン部材36とガイド部材42との間に設けられた戻しバネ38とを備えている。把持部材35は、周方向の一部が切り欠かれた断面略C形に形成され、弾性変形によって内径を拡大・縮小させることが可能である。
把持部材35の外周面35aは、径方向内側(図7の下側)ほど外径が大きくなるテーパー面に形成されている。また、把持部材35の外周側に配置されたピストン部材36の内周面36aは、径方向内側(図7の下側)ほど内径が大きくなるテーパー面に形成されている。
ピストン部材36は、ケーシング41の側壁41cの内周面に沿って径方向に移動自在に設けられている。ピストン部材36が径方向内側へ移動すると、テーパー面36a、35aの作用によって把持部材35の外周面35aがピストン部材36の内周面36aによって締め付けられ、把持部材35の内径が縮小する。これにより、把持部材35が当接部材31に密着し、当接部材31の径方向の位置が固定される。
ピストン部材36の外周面とケーシング41の側壁41cの内周面との間には空気が流通可能な流通路43が形成されている。この流通路43は、ピストン部材36と側壁41cとの間に形成された隙間であってもよいし、ピストン部材36又は側壁41cに形成された1又は複数の溝であってもよい。また、ピストン部材36の径方向外端面と、ケーシング41の頂壁41aの内面との間には、流通路43に連通する空気室44が形成されている。
ガイド部材42とケーシング41の底壁41bとには、流通路43を通じて空気室44に圧縮空気を流すための空気通路46が形成されている。また、支持部材32にも、空気通路46に連通する空気通路47が形成されている。支持部材32に形成された空気通路47は、図6に示すように、径方向内側へ向けて中心Cまで延び、当該中心Cに沿ってマグネットチャック21側へ屈曲している。
図8は、ワーク保持装置10のエア供給経路を示す側面図である。主軸50の軸心及びマグネットチャック21の中心C上には空気通路48が形成され、この空気通路48が支持部材32に形成された空気通路47に連通している。また、空気通路48は、ロータリージョイント51を介して圧縮空気供給源52に接続されている。
主軸50及びマグネットチャック21に形成された空気通路48は、軸心(中心C)上に配置されているために主軸50の回転によって位置が変動することはなく、ロータリージョイント51を介して圧縮空気供給源52に相対回転可能に接続されることで、主軸50の回転中においても圧縮空気供給源52から供給された圧縮空気を流通させることができる。
圧縮空気供給源52から各空気通路48、47、46を流れる圧縮空気は、図7のケーシング41の側壁41cとピストン部材36との間の流通路43を通って空気室44に供給され、ピストン部材36を径方向内側へ押し下げる。これにより把持部材35の内径を縮小させて当接部材31の径方向の位置を固定することができる。また、圧縮空気の供給を停止すると、ピストン部材36が戻しバネ38によって径方向外側へ向けて押し戻される。これにより、把持部材35の内径が再び拡大して当接部材31の固定が解除される。
なお、ガイド部材42、ケーシング41の底壁41b、及び支持部材32には、ピストン部材36と当接部材31とガイド部材42とで囲まれた空間の空気を外部に排出するためのベント孔49が形成されている。
本実施形態では、圧縮空気供給源52の動作を制御することによって当接部材31から離れた位置において自動的に当接部材31の径方向の位置を固定することができ、第1の実施形態のように当接部材31の近傍で人手によって押圧部材34bを直接的に操作しなくてもよい。そのため、ワークWの保持工程の自動化が可能となり、作業工数の低減に寄与することができ、量産設備への適用も可能となる。また、当接部材31、作動部材33、固定部材34が1つの保持ユニット40としてユニット化されているため、当該保持ユニット40を支持部材32に取り付ける作業が容易となり、交換等の保守作業も容易に行うことができる。
なお、第3の実施形態においては、圧縮空気供給源52に代えて油圧供給源を使用してもよく、この場合、油圧によってピストン部材36を径方向内側に移動させ、把持部材35の内径を縮小させることができる。また、第3の実施形態のワーク保持装置10における第2保持部12は、第2の実施形態のワーク保持装置60における第2保持部12のように、ワークWの外周面に当接部材31を当接させて保持するものにも適用することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において変更することが可能である。
例えば、第1保持部11の中心Cは、水平に配置されていてもよいし、垂直に配置されていてもよい。
吸着部材22は、円板状に限らず、矩形状等の板材により構成することができる。
当接部材31の個数は、特に限定されるものではなく、5個以下または7個以上であってもよい。ただし、ワークWの径方向の移動を確実に制限するためには、3個以上であることが好ましい。
3個の吸着部材22は、周方向に関して等間隔に配置されていなくてもよい。ただし、ワークWを安定して支持するために、2つの吸着部材22の間の中心角は少なくとも120°±30°(90°〜150°)の範囲に設定されていることが好ましい。
上記実施形態の作動部材33は、コイルバネ等の付勢部材により構成されていたが、例えば、油圧等の流体圧によって当接部材31に径方向外方または内方へ向く力を付与するものであってもよい。例えば、第3の実施形態における圧縮空気供給源52や、これに代わる油圧供給源を利用して、当接部材31に径方向外方又は内方へ向く力を付与してもよい。
本発明のワーク保持装置は、転がり軸受の外輪及び内輪の保持だけでなく、あらゆる円環状のワークの保持のために利用することができる。
また、本発明のワーク保持装置は、ワークの切削加工だけでなく、研削加工またはその他の加工にも用いることができる。
10:ワーク保持装置、11:第1保持部、12:第2保持部、21:マグネットチャック、22:吸着部材、31:当接部材、32:支持部材、33:作動部材、34:固定部材、60:ワーク保持装置

Claims (5)

  1. 円環状のワークの軸方向端面に周方向に間隔をあけて吸着する3個の吸着部材を有する第1保持部と、
    前記ワークの内周面または外周面に当接する当接部材を有し、当該当接部材によって前記ワークの径方向の移動を制限する第2保持部と、を備えているワーク保持装置。
  2. 前記第2保持部は、前記当接部材を前記ワークの径方向に移動自在に支持する支持部材と、前記当接部材に前記ワークの径方向外方または内方へ向く力を付与する作動部材と、を備えている、請求項1に記載のワーク保持装置。
  3. 前記第2保持部は、前記当接部材が前記ワークの内周面または外周面に当接した状態で当該当接部材の径方向の位置を固定する固定部材を備えている、請求項2に記載のワーク保持装置。
  4. 前記固定部材は、流体圧によって駆動される、請求項3に記載のワーク保持装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のワーク保持装置を用いて円環状のワークの表面を加工する方法であって、
    前記ワークの軸方向一端面を第1保持部における3個の吸着部材に吸着する工程、
    前記ワークの内周面または外周面に、第2保持部における当接部材を当接して前記ワークの径方向の移動を制限する工程、及び、
    ワーク保持装置によって保持されたワークの表面を加工する工程、を含むワーク加工方法。
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