以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子時計1の外観の一例を示す平面図である。本実施形態に係る電子時計1は、いわゆるアナログ腕時計の外観を有し、電子機器である携帯端末30と近距離無線通信を行う。近距離無線通信を行うための通信回路やアンテナは、外装(時計ケース)である胴内に納められている。近距離無線通信の規格は特に限定されず、公知のいかなるものであってもよいが、本実施形態ではBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)を用いる。電子時計1は、時刻針の時刻合わせや機能の使用に用いる竜頭2と、プッシュボタン4を有する。
電子時計1は、外装(時計ケース)である胴内に文字板10を有する。文字板10上には、電子時計1が携帯端末30との接続を確立する処理を行っていることを表す接続処理表示11と、携帯端末30との接続が切断されたことを表すリンクロス表示12と、携帯端末30に電子メールの受信があったことを通知する電子メール受信表示13と、携帯端末30に電話の着信があったことを通知する電話着信表示14とを有する。電子時計1は、接続処理表示11、リンクロス表示12、電子メール受信表示13及び電話着信表示14のいずれかを後述する秒針22により指し示すことで、ユーザに対しそれぞれの情報を表示する。
電子時計1は、第1副針15を有し、第1副針15により現在時刻を24時制で示す24時間表示15aを有する。また、電子時計1は、第2副針16を有し、第2副針16により二次電池の充電残量を「0」〜「3」の4段階で示す充電残量表示16aと、第2副針16により現在の曜日を「日」〜「土」で示す曜日表示16bと、第2副針16によりアラーム機能の設定を「ON」又は「OFF」で示すアラーム設定表示16cと、第2副針16により携帯端末30との近距離無線通信による接続状態を「ON」又は「OFF」で示す接続状態表示16dと、を有する。また、電子時計1は、第3副針17を有し、第3副針17で「TME」を指すことにより現在時刻表示機能が設定されていることを示し、第3副針17で「CHR」を指すことによりクロノグラフ機能が設定されていることを示し、第3副針17で「ALM」を指すことによりアラーム機能の設定状態にあることを示し、第3副針17で「L−TM」を指すことによりローカル時刻表示機能が設定されていることを示す、機能設定表示17aを有する。
電子時計1は、モータにより駆動される複数の時刻針を有する。具体的には、電子時計1は、時刻針として、ステッピングモータにより駆動される時針20、分針21及び秒針22を有する。もっとも、電子時計1は、これら以外の指針を時刻針として有してもよい。また、時刻針は何らかの時刻を指し示すためのアナログ表示部材であり、代表的なものは指針であるが、特殊なものとして、回転円板や、レトログラードなども時刻針に含まれ得る。
電子時計1には、文字板10を覆うようにガラス等の透明材料により形成された風防が胴に取り付けられている。また、風防の反対側においては裏蓋が胴に取り付けられている。本明細書では、以降、電子時計1の風防が配置される方向(図1における紙面手前方向)を表側、裏蓋が配置される方向(図1における紙面奥方向)を裏側と呼ぶ。
図1に示した電子時計1のデザインは一例である。ここで示したもの以外にも、例えば、胴を丸型でなく角型にしてもよいし、竜頭2やプッシュボタン4の有無、数、配置は任意である。また、本実施形態では、指針を時針20、分針21、秒針22、第1副針15、第2副針16及び第3副針17の計6本としているが、これに限定されず、各種の表示を行う指針を追加又は削除してもよい。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るイベント通知システム100の物理構成の一例を示す図である。イベント通知システム100は、電子機器である携帯端末30と、電子時計1とを含む。電子時計1は、アンテナを含む時計通信部62で近距離無線通信に用いられる電波を送受信する。電子時計1は、例えば、携帯端末30からイベント発生情報がエンコードされた電波を受信する。受信された電波は、エンコード/デコード回路41によりデコードされ、コントローラ40に受け渡される。コントローラ40は、電子時計1全体の動作を制御するマイクロコンピュータであり、その内部に時計回路を有しており、内部時刻を計時する機能を有している。内部時刻は、携帯端末30より送信される時刻情報に基づいて修正され、正確に保たれる。
コントローラ40には、ユーザによる外部からの操作を受け付ける入力部(竜頭2及びプッシュボタン4)からの信号が入力される。また、コントローラ40からは、内部時刻に基づいてモータ42を駆動する信号が出力され、指針(時針20、分針21及び秒針22)を駆動し、時刻が表示される。さらに、電子時計1の状態や携帯端末30から受信した情報に応じた信号がモータ42に出力され、第1副針15、第2副針16及び第3副針17が駆動される。なお、指針を駆動するモータ42は1つに限定されず、独立して動作させたい指針の数に応じて複数のモータを設けてよい。また、コントローラ40からは、ブザー18により音を発生させる信号が出力される。ブザー18は、どのようなものを用いてもよく、例えば圧電ブザーであってよい。
本実施形態に係る電子時計1は、太陽電池43を備える。太陽電池43による発電により得られた電力は、電池44に蓄積される。電池44からは、エンコード/デコード回路41及びコントローラ40に電力が供給される。スイッチ45は、エンコード/デコード回路41への電力供給のオン/オフを切り替えるスイッチであり、コントローラ40により制御される。高周波数で動作するエンコード/デコード回路41はその消費電力が大きいため、コントローラ40は、電波を送受信する時のみスイッチ45をオンとしてエンコード/デコード回路41を動作させ、それ以外の時はスイッチ45をオフとして、消費電力を低減する。
電子時計1による近距離無線通信は、竜頭2やプッシュボタン4等の入力手段によるユーザからの要求がなされた時や、あらかじめ定められた時刻となったとき、前回の時刻修正があった時刻からの経過時間、あるいは太陽電池43の発電量やその他の電子時計1の周囲の環境を示す情報等に基づいて行うようにしてよい。
携帯端末30は、アンテナを含む端末通信部54で近距離無線通信に用いられる電波を送受信する。携帯端末30は、例えば、エンコード/デコード回路32により時刻修正情報をエンコードして、電子時計1に送信する。また、携帯端末30は、インターネット回線や電話回線に無線接続され、時刻情報を取得したり、電子メールの送受信や電話通信を行ったりする。CPU(Central Processing Unit)31は、携帯端末30全体の動作を制御し、その内部に時計回路を有しており、内部時刻を計時する機能を有している。時計回路は、インターネット回線より取得される時刻情報に基づいて適宜修正され、正確な計時が維持される。
CPU31には、ユーザによる外部からの操作を受け付ける入力部50(タッチパネル)からの信号が入力される。また、CPU31からは、表示部51(液晶ディスプレイ)に映像信号が出力される。携帯端末30は、電池33を備え、電池33からエンコード/デコード回路32及びCPU31に電力が供給される。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るイベント通知システム100の機能ブロック図である。携帯端末30は、入力部50と、表示部51と、端末制御部52と、端末通信部54と、を有する。入力部50は、携帯端末30のユーザの操作を受け付けて、携帯端末30の端末制御部52に入力を行うものであり、本実施形態の場合タッチパネルである。表示部51は、ユーザに種々の情報を表示するものであり、本実施形態の場合、液晶ディスプレイである。
端末制御部52は、CPU31で構成され、携帯端末30全体を制御する。端末制御部52は、アクション要否判断部52aと、イベント種類判断部52bと、優先度判断部52cと、を含む。アクション要否判断部52aは、イベントの発生に対してアクションを実行する必要があるか否かを判断する。ここで、イベントとは、発生したことをユーザに通知すべき事象をいい、例えば電子メール、電話及びメッセージの着信、アプリケーションからの通知等である。また、アクションとは、イベントの発生をユーザに通知する動作をいい、本実施形態に係るイベント通知システム100の場合、ブザー18の鳴動である。イベント種類判断部52bは、イベントの種類を判断する。イベントの種類とは、イベントの具体的な種別であり、例えば電子メール、電話及びメッセージの着信、アプリケーションからの通知等の別である。優先度判断部52cは、イベントの通知に関する優先度を判断する。優先度は、設定されなくてもよいし、多段階設定されてもよい。
端末通信部54は、イベント発生情報通知部54aと、アクション要否通知部54bと、を含む。イベント発生情報通知部54aは、イベントが発生したことを示すイベント発生情報を外部機器に通知する。イベント発生情報は、イベントの発生を識別出来る情報であればどのようなものであってもよい。本実施形態に係るイベント通知システム100では、イベント発生情報は、イベント発生順に応じた連続する番号を含む。アクション要否通知部54bは、アクション要否判断部52aで判断されたアクションの要否を電子時計1に通知する。アクション要否通知部54bは、イベント種類判断部52bで判断されたイベントの種類毎にアクションの要否を電子時計1に通知してもよいし、優先度判断部52cにより判断された優先度毎にアクションの要否を電子時計1に通知してもよい。
電子時計1は、番号記憶部60と、ブザー18と、時計制御部61と、時計通信部62と、を含む。番号記憶部60は、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報の番号を記憶する。
時計制御部61は、アクション実行部61aと、問い合わせ部61bと、消去部61dと、を含む。また、問い合わせ部61bは、周期設定部61cを含む。問い合わせ部61bは、最も新しいイベントから古いイベントに向かう順で、携帯端末30(電子機器)より受信したイベント発生情報に関する問い合わせを携帯端末30に行う。アクション実行部61aは、問い合わせ部61bによる問い合わせ結果により得られるアクションの要否に基づいて、アクションを実行する。周期設定部61cは、所定の周期で携帯端末30への問い合わせを行い、受信されたイベント発生情報の数が所定数以上である場合、所定の周期を短くする。消去部61dは、新たに受信したイベント発生情報の番号が、最後に受信したイベント発生情報の番号以下である場合に、番号記憶部60に記憶されたイベント発生情報の番号を消去する。減算部61eは、新たに受信したイベント発生情報の番号が、最後に受信したイベント発生情報の番号以下である場合に、番号記憶部60に記憶されたイベント発生情報の番号を、少なくとも最後に受信したイベント発生情報の番号から新たに受信したイベント発生情報の番号を引いた数だけ減算する。
時計通信部62は、イベント発生情報受信部62aと、問い合わせ送信部62bと、を含む。イベント発生情報受信部62aは、携帯端末30より少なくとも1以上のイベント発生情報を受信する。問い合わせ送信部62bは、問い合わせ部61bによる問い合わせを受けて、携帯端末30に送信する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る電子時計1により受信されるイベント発生情報の番号を示す図である。イベント発生情報は、携帯端末30においてイベントが発生したことを示す情報であり、イベント発生順に応じた連続する番号を含む。同図では、左側に記載した下向き矢印によりイベント発生情報の通知順(イベント発生順)を示している。また、1から8までのイベント発生情報の番号を示している。番号「1」のイベント発生情報が最も過去に受信されたイベント発生情報であり、番号「8」のイベント発生情報が最も新しく受信されたイベント発生情報である。個々のイベント発生情報は、例えば電子メールの着信や電話の着信を通知するものである。
同図に示す例では、イベント発生情報の番号のうち、番号「1」〜「5」のイベント発生情報は、携帯端末30より前回通知されたものであり、番号「6」〜「8」のイベント発生情報は、携帯端末30より今回通知されたものである。このうち、番号「3」のイベント発生情報は、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報であり、番号記憶部60に記憶されている。また、番号「5」及び「4」のイベント発生情報は、問い合わせ部61bにより前回問い合わせ済みである。
電子時計1は、アクション実行部61aによりアクションが実行された場合並びに問い合わせ部61bによる問い合わせが、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報に到達した場合及び問い合わせ部61bによる問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報に到達した場合の少なくともいずれかの場合に、二重にアクションが実行されるのを制限する。より具体的には、電子時計1の問い合わせ部61bは、アクション実行部61aによりアクションが実行された場合並びに問い合わせ部61bによる問い合わせが、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報に到達した場合及び問い合わせ部61bによる問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報に到達した場合の少なくともいずれかの場合に、問い合わせを終了する。
以下では、はじめに、アクション実行部61aによりアクションが実行された場合に二重にアクションが実行されるのを制限する処理について説明する。次に、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報に到達した場合に二重にアクションが実行されるのを制限する処理について説明する。その後、問い合わせ部61bによる問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報に到達した場合に二重にアクションが実行されるのを制限する処理について説明する。
電子時計1の問い合わせ部61bは、最も新しいイベントから古いイベントに向かう順で、受信したイベント発生情報に関する問い合わせを携帯端末30に行う。同図に示す例の場合、問い合わせ部61bは、最新のイベント発生情報である番号「8」のイベント発生情報に関する問い合わせを携帯端末30に行う。本実施形態に係る携帯端末30は、アクション要否判断部52aを有し、問い合わせのあったイベント発生情報についてアクションの要否を判断し、アクション要否通知部54bにより電子時計1に通知する。電子時計1は、アクション要否判断部52aによりアクション要と判断された場合、アクション実行部61aによりアクションを実行する。アクションの実行とは、例えばブザー18の鳴動である。アクション実行部61aによりアクションを実行した場合、電子時計1は、問い合わせ部61bによる問い合わせを終了し、二重にアクションが実行されるのを制限する。
本実施形態に係るイベント通知システム100によれば、問い合わせ部61bにより、最新のイベントから遡る順序でイベント発生情報に関する問い合わせを行うことで、最新のイベントの発生を速報することができる。これにより、仮にイベント発生情報の問い合わせ中に新たなイベント発生情報の着信があった場合であっても、最新のイベントについてアクション要否が判断されることとなり、イベントの発生の速報性が保たれる。また、アクションを実行した場合に問い合わせを終了することで、頻繁にアクションが実行されることによる煩わしさを防止することができる。
一方、アクション要否判断部52aによりアクション不要と判断された場合、問い合わせ部61bは、2番目に新しいイベント発生情報である番号「7」のイベント発生情報に関する問い合わせを携帯端末30に行う。番号「7」のイベント発生情報についてもアクション不要である場合、問い合わせ部61bは、3番目に新しいイベント発生情報である番号「6」のイベント発生情報に関する問い合わせを携帯端末30に行う。番号「6」のイベント発生情報についてもアクション不要である場合、問い合わせ部61bは、4番目に新しいイベント発生情報である番号「5」のイベント発生情報に関する問い合わせを携帯端末30に行う。番号「5」のイベント発生情報についてもアクション不要である場合、問い合わせ部61bは、5番目に新しいイベント発生情報である番号「4」のイベント発生情報に関する問い合わせを携帯端末30に行う。
仮に、番号「8」〜「4」のイベント発生情報いずれもアクション不要である場合、次に新しいイベント発生情報は番号「3」のイベント発生情報であるが、番号「3」のイベント発生情報は、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報である。番号「3」のイベント発生情報に関する問い合わせを行うと、問い合わせ部61bによる問い合わせが、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報に到達することとなり、電子時計1は、問い合わせ部61bによる問い合わせを終了し、二重にアクションが実行されるのを制限する。
本実施形態に係るイベント通知システム100によれば、問い合わせ部61bにより、最新のイベントから遡る順序でイベント発生情報に関する問い合わせを行うことで、最新のイベントの発生を速報することができる。また、問い合わせが、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報に到達した場合に問い合わせを終了することで、頻繁なアクションによる煩わしさを防止することができ、重複したイベント発生通知を防止することができる。
また、番号「8」〜「6」のイベント発生情報いずれもアクション不要である場合、次に新しいイベント発生情報は番号「5」のイベント発生情報であるが、番号「3」のイベント発生情報は、問い合わせ部61bによる問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報である。番号「5」のイベント発生情報に関する問い合わせを行うと、問い合わせ部61bによる問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報に到達することとなり、電子時計1は、問い合わせ部61bによる問い合わせを終了し、二重にアクションが実行されるのを制限する。
本実施形態に係るイベント通知システム100によれば、問い合わせ部61bにより、最新のイベントから遡る順序でイベント発生情報に関する問い合わせを行うことで、最新のイベントの発生を速報することができる。また、問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報に到達した場合に問い合わせを終了することで、頻繁なアクションによる煩わしさを防止することができ、重複したアクション要否の判断処理を防止することができる。
図5は、本発明の第1の実施形態に係るイベント通知システム100において実行されるイベント通知処理の第1のフローチャートである。メール着信等のイベントが発生し、携帯端末30は、イベント発生情報を電子時計1に通知する(S1)。電子時計1は、イベント発生情報を受信すると、未処理かつ最大番号のイベント発生情報のアクション要否を携帯端末30に問い合わせる(S2)。ここで、未処理のイベント発生情報とは、問い合わせ部61bによる問い合わせを行っていないイベント発生情報である。
携帯端末30は、電子時計1より問い合わせのあったイベント発生情報についてアクション要否を判断する(S3)。アクション要と判断される場合(S3:YES)、携帯端末30は電子時計1にアクション要の通知を行う(S4)。一方、アクション不要と判断される場合(S3:NO)、携帯端末30は電子時計1にアクション不要の通知を行う(S5)。
電子時計1は、アクション要否の通知に従い、アクションが必要であるか否かを判断する(S6)。アクションが必要な場合(S6:YES)、アクションを実行する(S7)。アクション実行処理の詳細については、後に詳細に説明する。一方、アクションが不要の場合(S6:NO)、「B」に進み、図6に示す第1のサブルーチンの処理を行う。
図6は、本発明の第1の実施形態に係るイベント通知システム100において実行されるイベント通知処理の第1のサブルーチンのフローチャートである。同図に示す処理は、問い合わせたイベント発生情報についてアクションが不要であった場合(S6:NO)に行なわれる処理である。電子時計1は、未処理かつ最大番号のイベント発生情報はアクション実行済みであるか否かを判断する(S8)。言い換えると、電子時計1は、最初に問い合わせしたイベント発生情報の番号が「N」であった場合、番号「N−1」が番号記憶部60に記憶された番号(最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報の番号)であるか否かを判断する。電子時計1は、未処理かつ最大番号のイベント発生情報がアクション実行済みであった場合(S8:YES)、イベント通知処理を終了する。
一方、未処理かつ最大番号のイベント発生情報がアクション実行済みでなかった場合(S8:NO)、連続した問い合わせの数が所定数に達したか否かを判断する(S9)。ここで、所定数は任意に設定してよい。連続した問い合わせの数が所定数に達した場合(S9:YES)、イベント通知処理を終了する。一方、連続した問い合わせの数が所定数に達していない場合(S9:NO)、図5の「A」に戻り、イベント通知処理を継続する。
本実施形態に係るイベント通知システム100によれば、携帯端末30から、アクション不要であるイベント発生情報を連続して受信した場合であって、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報の番号に到達するまで大量のイベント発生情報について処理を行なわなければならない場合に、イベント通知処理が中断されるため、処理が長時間にわたって続けられることが防止され、電子時計1の消費電力の増大が防止される。
図7は、本発明の第1の実施形態に係るイベント通知システム100において実行されるイベント通知処理の第2のフローチャートである。メール着信等のイベントが発生し、携帯端末30は、イベント発生情報を電子時計1に通知する(S31)。電子時計1は、イベント発生情報を受信すると、未処理かつ最大番号のイベント発生情報のアクション要否を携帯端末30に問い合わせる(S32)。ここで、未処理のイベント発生情報とは、問い合わせ部61bによる問い合わせを行っていないイベント発生情報である。
携帯端末30は、電子時計1より問い合わせのあったイベント発生情報についてアクション要否を判断する(S33)。アクション要と判断される場合(S33:YES)、携帯端末30は電子時計1にアクション要の通知を行う(S34)。一方、アクション不要と判断される場合(S33:NO)、携帯端末30は電子時計1にアクション不要の通知を行う(S35)。
電子時計1は、アクション要否の通知に従い、アクションが必要であるか否かを判断する(S36)。アクションが必要な場合(S36:YES)、アクションを実行する(S37)。アクション実行処理の詳細については、後に詳細に説明する。一方、アクションが不要の場合(S36:NO)、「C」に進み、図8に示す第2のサブルーチンの処理を行う。
図8は、本発明の第1の実施形態に係るイベント通知システム100において実行されるイベント通知処理の第2のサブルーチンのフローチャートである。同図に示す処理は、問い合わせたイベント発生情報についてアクションが不要であった場合(S36:NO)に行なわれる処理である。電子時計1は、未処理かつ最大番号のイベント発生情報は既に問い合わせがなされたイベント発生情報であるか否かを判断する(S38)。言い換えると、電子時計1は、最初に問い合わせしたイベント発生情報の番号が「N」であった場合、番号「N−1」が既に問い合わせがなされたイベント発生情報であるか否かを判断する。電子時計1は、未処理かつ最大番号のイベント発生情報がであった場合(S38:YES)、イベント通知処理を終了する。
一方、未処理かつ最大番号のイベント発生情報が問い合わせ済みでなかった場合(S38:NO)、連続した問い合わせの数が所定数に達したか否かを判断する(S39)。ここで、所定数は任意に設定してよい。連続した問い合わせの数が所定数に達した場合(S39:YES)、イベント通知処理を終了する。一方、連続した問い合わせの数が所定数に達していない場合(S39:NO)、図7の「A」に戻り、イベント通知処理を継続する。
図9は、本発明の第1の実施形態に係る電子時計1によるアクション実行処理の第1の例である。同図では、2種類のイベント(第1のイベント種類と第2のイベント種類)が設定されている場合における、アクション実行処理の例を示している。2種類のイベントは、例えば電子メールの着信と電話の着信である。なお、イベントの種類は3種類以上であってもよく、同図に示すアクション実行処理はイベントの種類が3種類以上である場合に拡張出来ることは言うまでもない。
携帯端末30のイベント種類判断部52bは、アクション要と判断されたイベントについて、イベントの種類が第1のイベント種類であるか第2のイベント種類であるかを判断して、アクション要の通知と共にイベント種類の別を通知する。電子時計1は、アクション要の通知とイベント種類の別とを受信する。電子時計1は、アクション要と判断されたイベントについて、受信したイベント種類の別に従って、イベントの種類が第1のイベント種類であるか否かを判断する(S10)。イベントの種類が第1のイベント種類である場合(S10:YES)、第1アラームを鳴動する(S11)。一方、イベントの種類が第1のイベント種類でない場合(S10:NO)、第2アラームを鳴動する(S12)。ここで、第1アラームと第2アラームは、互いに区別可能なアラームであり、例えばブザー18の鳴動間隔が異なる2種類のアラームであったり、ブザー18の鳴動とバイブレータの振動であったり、ブザー18の鳴動とバイブレータの振動の異なる組合せであったりしてよい。
アクション実行部61aは、イベントの種類に応じて、異なるアクションを実行する。本実施形態に係るイベント通知システム100によれば、イベントの種類に応じて異なるアクションが実行されることで、ユーザがイベントの発生に加えて、イベントの種類の別を認識できる。
図10は、本発明の第1の実施形態に係る電子時計1によるイベント種類毎のアクション実行処理のフローチャートである。本実施形態に係る電子時計1は、イベントの種類毎に、二重にアクションが実行されるのを制限する。
電子時計1は、携帯端末30よりイベント発生情報を受信した場合、第1のイベント種類について問い合わせ処理が終了したか否かを判断する(S40)。第1のイベント種類について問い合わせ処理が終了していない場合(S40:NO)、第1のイベント種類についてイベント通知処理を行う(S41)。ここで、イベント通知処理とは、図5又は図7に示す処理である。イベント通知処理は、アクション実行部61aによりアクションが実行された場合並びに問い合わせ部61bによる問い合わせが、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報に到達した場合及び問い合わせ部61bによる問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報に到達した場合の少なくともいずれかの場合に終了する。番号記憶部60は、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報の番号を、イベント種類毎に記憶して、問い合わせ部61bによる問い合わせが、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報に到達したか否か、及び問い合わせ部61bによる問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報に到達したか否かを、イベント種類毎に判断することとしてよい。
第1のイベント種類について問い合わせ処理が終了した場合(S40:YES)、第2のイベント種類について問い合わせ処理が終了したか否かを判断する(S42)。第2のイベント種類について問い合わせ処理が終了していない場合(S42:NO)、第2のイベント種類についてイベント通知処理を行う(S43)。ここで、イベント通知処理とは、図5又は図7に示す処理である。イベント通知処理は、アクション実行部61aによりアクションが実行された場合並びに問い合わせ部61bによる問い合わせが、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報に到達した場合及び問い合わせ部61bによる問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報に到達した場合の少なくともいずれかの場合に終了する。
本実施形態に係るイベント通知システム100によれば、電子時計1によるアクションを実行するか否かがイベント種類毎に判断され、異なる種類のイベントそれぞれについて、頻繁なアクションによる煩わしさが防止される。
図11は、本発明の第1の実施形態に係る電子時計1によるアクション実行処理の第2の例である。本実施形態に係る電子時計1は、イベントの優先度に応じて、異なるアクションを実行する。同図では、イベントに二段階の優先度が設定されている場合を例示している。図13を用いて説明するように、優先度が高いイベントは、優先度が低いイベントよりも優先的にアクションが実行される。なお、優先度は3段階以上であってもよく、同図に示すアクション実行処理はイベントの優先度が3段階以上ある場合に拡張出来ることは言うまでもない。
携帯端末30の優先度判断部52cは、アクション要と判断されたイベントについて、イベントの優先度を判断して、アクション要の通知と共にイベントの優先度を通知する。電子時計1は、アクション要の通知とイベントの優先度を受信する。電子時計1は、アクション要と判断されたイベントについて、受信したイベントの優先度に従って、イベントの優先度が高いか否かを判断する(S20)。イベントの優先度が高い場合(S20:YES)、第3アラームを鳴動する(S21)。一方、イベントの優先度が高くない場合(イベントの優先度が低い場合)(S20:NO)、第4アラームを鳴動する(S22)。ここで、第3アラームと第4アラームは、互いに区別可能なアラームであり、例えばブザー18の鳴動間隔が異なる2種類のアラームであったり、ブザー18の鳴動とバイブレータの振動であったり、ブザー18の鳴動とバイブレータの振動の異なる組合せであったりしてよい。
アクション実行部61aは、イベントの種類に応じて、異なるアクションを実行する。本実施形態に係るイベント通知システム100によれば、イベントの優先度に応じて異なるアクションが実行されることで、ユーザがイベントの発生に加えて、イベントの優先度の別を認識できる。
図12は、本発明の第1の実施形態に係る電子時計1による優先度毎のアクション実行処理のフローチャートである。本実施形態に係る電子時計1のアクション実行部61aは、異なる優先度のイベントについて、優先度が高いイベントについてのアクションを、優先度が低いイベントについてのアクションに対して、優先的に実行する。
電子時計1は、携帯端末30よりイベント発生情報を受信した場合、優先度が高いイベントについて問い合わせ処理が終了したか否かを判断する(S50)。優先度が高いイベントについて問い合わせ処理が終了していない場合(S50:NO)、優先度が高いイベントについてイベント通知処理を行う(S51)。ここで、イベント通知処理とは、図5又は図7に示す処理である。イベント通知処理は、アクション実行部61aによりアクションが実行された場合並びに問い合わせ部61bによる問い合わせが、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報に到達した場合及び問い合わせ部61bによる問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報に到達した場合の少なくともいずれかの場合に終了する。番号記憶部60は、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報の番号を、イベントの優先度毎に記憶して、問い合わせ部61bによる問い合わせが、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報に到達したか否か、及び問い合わせ部61bによる問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報に到達したか否かを、イベントの優先度毎に判断することとしてよい。
優先度が高いイベントについて問い合わせ処理が終了した場合(S50:YES)、優先度が低いイベントについて問い合わせ処理が終了したか否かを判断する(S52)。優先度が低いイベントについて問い合わせ処理が終了していない場合(S52:NO)、優先度が低いイベントについてイベント通知処理を行う(S53)。ここで、イベント通知処理とは、図5又は図7に示す処理である。イベント通知処理は、アクション実行部61aによりアクションが実行された場合並びに問い合わせ部61bによる問い合わせが、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報に到達した場合及び問い合わせ部61bによる問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報に到達した場合の少なくともいずれかの場合に終了する。
本実施形態に係るイベント通知システム100によれば、電子時計1によるアクションを実行するか否かがイベントの優先度毎に判断され、異なる優先度のイベントそれぞれについて、頻繁なアクションによる煩わしさが防止される。
図13は、本発明の第1の実施形態に係る電子時計1による問い合わせ周期の設定処理のフローチャートである。問い合わせ部61bは、所定の周期で携帯端末30への問い合わせを行い、受信されたイベント発生情報の数が所定数以上である場合、所定の周期を短くする。ここで、所定の周期とは、数ミリ秒〜数秒である。本実施形態に係る電子時計1は、例えば、問い合わせ部61bによる通常の問い合わせを数秒周期で行い、受信されたイベント発生情報の数が10以上である場合に、問い合わせを数ミリ秒の周期で行うこととしてよい。同図では、問い合わせの周期が二段階設定されている場合を例示している。なお、問い合わせの周期は3段階以上設定されてもよく、同図に示す問い合わせ周期の設定処理は問い合わせの周期が3段階以上ある場合に拡張出来ることは言うまでもない。
電子時計1の周期設定部61cは、受信されたイベント発生情報の数が所定数以上であるか否かを判断する(S60)。受信されたイベント発生情報の数が所定数以上である場合(S60:YES)、問い合わせ周期を短周期に設定する(S61)。一方、受信されたイベント発生情報の数が所定数以上でない場合(S60:NO)、問い合わせ周期を超周期に設定する(S62)。
本実施形態に係るイベント通知システム100によれば、受信されたイベント発生情報の数が多い場合に、問い合わせ周期を短く設定することで、イベント発生情報の処理が長時間に及ぶことが防止され、イベント発生の速報性が向上する。また、受信されたイベント発生情報の数が少ない場合には、問い合わせ周期を長く設定することで、電子時計1の消費電力が低減される。
図14は、本発明の第1の実施形態に係る電子時計1によるイベント発生情報の番号の消去処理のフローチャートである。携帯端末30は、イベントが発生した場合にイベント発生情報を電子時計1に送信するが、ユーザがイベントを確認した場合等に、イベント発生情報に含まれる番号をリセットして、その後発生したイベントについて、イベント発生情報に新たに番号を付す場合がある。そのような場合、新たに受信したイベント発生情報の番号が、最後に受信したイベント発生情報の番号以下となることがあり、最後にアクションが実行されたイベントの番号が誤って認定されるおそれがある。
電子時計1は、イベント発生情報を受信した場合に、受信したイベント発生情報の番号が、最後に受信したイベント発生情報の番号以下であるか否かを判断する(S70)。受信したイベント発生情報の番号が、最後に受信したイベント発生情報の番号以下である場合(S70:YES)、消去部61dは、番号記憶部60に記憶された番号を消去する(S71)。
本実施形態に係るイベント通知システム100によれば、イベント発生情報の番号が連続して付されていないおそれがある場合に、最後にアクションが実行されたイベントが誤って認定されることを防止できる。
図15は、本発明の第1の実施形態に係る電子時計1によるイベント発生情報の番号の減算処理のフローチャートである。電子時計1は、イベント発生情報を受信した場合に、受信したイベント発生情報の番号が、最後に受信したイベント発生情報の番号以下であるか否かを判断する(S80)。受信したイベント発生情報の番号が、最後に受信したイベント発生情報の番号以下である場合(S80:YES)、減算部61eは、番号記憶部60に記憶された番号を、少なくとも最後に受信したイベント発生情報の番号から新たに受信したイベント発生情報の番号を引いた数だけ減算する(S81)。例えば、番号記憶部60に記憶された番号が「3」であり、最後に受信した番号が「8」で、新たに受信した番号が「7」である場合、減算部61eは、番号記憶部60に記憶された番号を1だけ減算して、「2」とする。減算部61eが減算する量は、最後に受信したイベント発生情報の番号から新たに受信したイベント発生情報の番号を引いた数以上であればよい。
本実施形態に係るイベント通知システム100によれば、イベント発生情報の番号が連続して付されていないおそれがある場合に、最後にアクションが実行されたイベントが誤って認定されることが防止され、番号記憶部60に記憶された番号が消去されないため、番号記憶部60に記憶された番号を消去する場合に比べて、イベント発生情報の問い合わせに要する時間が短縮される。
図16は、本発明の第1の実施形態に係る電子時計により追加受信されるイベント発生情報の番号を示す図である。同図では、左側に記載した下向き矢印によりイベント発生情報の通知順(イベント発生順)を示している。また、1から10までのイベント発生情報の番号を示している。番号「1」のイベント発生情報が最も過去に受信されたイベント発生情報であり、番号「10」のイベント発生情報が最も新しく受信されたイベント発生情報である。個々のイベント発生情報は、例えば電子メールの着信や電話の着信を通知するものである。
同図に示す例では、番号「7」のイベント発生情報についての問い合わせ部61bによる問い合わせ中に、番号「9」及び「10」のイベント発生情報を受信した場合を示している。イベント発生情報の番号のうち、番号「1」〜「5」のイベント発生情報は、携帯端末30より前回通知されたものであり、番号「6」〜「8」のイベント発生情報は、携帯端末30より今回通知されたものであり、番号「9」〜「10」のイベント発生情報は、携帯端末30より追加で通知されたものである。このうち、番号「3」のイベント発生情報は、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報であり、番号記憶部60に記憶されている。また、番号「5」及び「4」のイベント発生情報は、問い合わせ部61bにより前回問い合わせ済みである。
電子時計1は、問い合わせ部61bによる問い合わせ中に、イベント発生情報受信部62aにより携帯端末30から新たなイベント発生情報を受信した場合、問い合わせ部61bによる問い合わせに係るイベントの種類に応じて、問い合わせを中断するか継続するかを判断する。同図に示す例では、問い合わせ部61bによる番号「7」のイベント発生情報に関する問い合わせ中に、新たなイベント発生情報である番号「9」及び「10」のイベント発生情報が受信され、電子時計1は、番号「7」のイベント発生情報の種類に応じて、番号「7」のイベント発生情報に関する問い合わせを中断するか継続するかを判断する。なお、イベントの種類に優劣が無く、イベントの種類に応じて問い合わせの継続可否を判断する必要が無いと考えられる場合、電子時計1は、問い合わせ部61bによる問い合わせ中に、イベント発生情報受信部62aにより携帯端末30から新たなイベント発生情報を受信した場合、問い合わせ部61bによる問い合わせに係るイベントの種類に関わらず、問い合わせを中断することとしてもよい。
例えば、イベント発生情報の種類が2種類あり、第1のイベント種類が電話の着信であり、第2のイベント種類がメールの受信である場合、電子時計1は、番号「7」のイベント発生情報の種類が第1のイベント種類である場合に、番号「7」の問い合わせを継続し、番号「7」のイベント発生情報の種類が第2のイベント種類である場合に、番号「7」の問い合わせを中断することとしてよい。これにより、イベントが追加で発生した場合に、速報すべきイベントに関する問い合わせが継続され、イベントの発生を適切にユーザに知らせることができる。なお、電話の着信は二重に発生することがないため、電話の着信に関する問い合わせを優先しても、他の電話の着信の通知が遅れることはない。
電子時計1は、問い合わせ部61bによる問い合わせを中断した場合、最も新しいイベントに係るイベント発生情報から問い合わせを再開する。同図に示す例において、仮に、問い合わせ部61bによる番号「7」のイベント発生情報に関する問い合わせを中断した場合、最も新しいイベントに係る番号「10」のイベント発生情報から問い合わせを再開する。これにより、問い合わせ部61bによる問い合わせ中であっても、最新のイベントについて問い合わせが行なわれ、イベントの速報性が向上する。なお、問い合わせ部61bによる問い合わせを中断して、最も新しいイベントに係るイベント発生情報から問い合わせを再開する場合、問い合わせ部61bによる問い合わせが既に問い合わせがなされたイベント発生情報に到達した場合であっても、問い合わせを終了しないこととしてもよい。問い合わせ部61bによる問い合わせを中断して、最も新しいイベントに係るイベント発生情報から問い合わせを再開する場合、問い合わせが行なわれていないイベント発生情報が、既に問い合わせがなされたイベント発生情報の間に残される場合があり、通知が不完全なまま問い合わせ処理が終了してしまう場合が想定されるからである。図16に示す例について説明すると、番号「7」のイベント発生情報に関する問い合わせを中断して、番号「10」のイベント発生情報に関する問い合わせを開始した場合、番号「8」のイベント発生情報については問い合わせが終了しているが、番号「7」及び番号「6」のイベント発生情報は問い合わせが終了していない状態のまま残される。このような状態で、番号「10」のイベント発生情報から問い合わせを行い、番号「8」のイベント発生情報に到達した時点で問い合わせを終了すると、番号「7」及び番号「6」のイベント発生情報に関する問い合わせが行なわれないこととなってしまう。そのため、電子時計1は、アクション実行部61aによりアクションが実行された場合及び問い合わせ部61bによる問い合わせが、最後にアクションが実行されたイベントに係るイベント発生情報に到達した場合の少なくともいずれかの場合に、問い合わせを終了することとしてよい。
図17は、本発明の第1の実施形態に係る電子時計1による問い合わせ中断処理のフローチャートである。同図に示すフローチャートは、電子時計1によりイベント発生情報を受信して、問い合わせ部61bによる問い合わせ処理を行っている場合における処理を示している。
電子時計1は、問い合わせ部61bによる問い合わせ中に追加のイベント発生情報の通知があるか否かを判断する(S111)。追加通知が無い場合(S111:NO)、問い合わせ中断処理を終了する。追加通知がある場合(S111:YES)、問い合わせ部61bによる問い合わせに係るイベントの種類が第1のイベント種類であるか否かを判断する(S112)。問い合わせ部61bによる問い合わせに係るイベントの種類が第1のイベント種類である場合(S112:YES)、電子時計1は現在の問い合わせ処理を継続する。その後、電子時計1は、現在の問い合わせの次に問い合わせすべきイベントについて、問い合わせ処理を中断する(S114)。そして、未処理かつ最大番号のイベント発生情報について問い合わせ処理を行う(S116)。
一方、追加通知がある場合であって(S111:YES)、問い合わせ部61bによる問い合わせに係るイベントの種類が第1のイベント種類でない場合(S112:NO)、電子時計1は、現在の問い合わせ処理を中断する(S115)。その後、未処理かつ最大番号のイベント発生情報について問い合わせ処理を開始する(S116)。
[第2の実施形態]
図18は、本発明の第2の実施形態に係るイベント通知システム100の機能ブロック図である。本実施形態に係るイベント通知システム100は、携帯端末30の端末通信部54が、イベント詳細情報通知部54cを含む点で、第1の実施形態に係るイベント通知システムと相違する。イベント詳細情報通知部54cは、問い合わせ部61bからの問い合わせに対して、問い合わせに係るイベント発生情報についてのイベント詳細情報を通知する。イベント詳細情報とは、イベントを具体的に特定するための情報であり、例えばイベントの発生時刻やイベントを起こした者を特定するための情報を含む。具体的には、イベントが電子メールの着信であった場合、メールの受信時刻、メール送信者名、送信元のメールアドレス、電子メールの内容等を含む。イベント詳細情報通知部54c以外の構成について、本実施形態に係るイベント通知システム100は、第1の実施形態に係るイベント通知システムと同様の構成を有する。
図19は、本発明の第2の実施形態に係るイベント通知システム100において実行されるイベント通知処理のフローチャートである。メール着信等のイベントが発生し、携帯端末30は、イベント発生情報を電子時計1に通知する(S91)。電子時計1は、イベント発生情報を受信すると、未処理かつ最大番号のイベント発生情報のイベント詳細情報を携帯端末30に問い合わせる(S92)。ここで、未処理のイベント発生情報とは、問い合わせ部61bによる問い合わせを行っていないイベント発生情報である。
携帯端末30は、電子時計1より問い合わせのあったイベント発生情報について、イベント詳細情報を送信する(S93)。電子時計1は、イベント詳細情報を受けて、携帯端末30に対してアクション要否の問い合わせを行う(S94)。携帯端末30は、電子時計1より問い合わせのあったイベント発生情報についてアクション要否を判断する(S95)。アクション要と判断される場合(S95:YES)、携帯端末30は電子時計1にアクション要の通知を行う(S96)。一方、アクション不要と判断される場合(S95:NO)、携帯端末30は電子時計1にアクション不要の通知を行う(S97)。
電子時計1は、アクション要否の通知に従い、アクションが必要であるか否かを判断する(S98)。アクションが必要な場合(S98:YES)、アクションを実行する(S99)。アクション実行処理の詳細については、第1の実施形態について説明したのと同様であるため、ここでは繰り返さない。一方、アクションが不要の場合(S98:NO)、「B」に進み、図6に示す第1のサブルーチンの処理を行う。もっとも、アクションが不要の場合(S98:NO)、図8に示す第2のサブルーチンの処理を行ってもよい。
[第3の実施形態]
図20は、本発明の第2の実施形態に係るイベント通知システム100の機能ブロック図である。本実施形態に係るイベント通知システム100は、携帯端末30の端末制御部52が、アクション要否判断部、イベント種類判断部及び優先度判断部を有さず、電子時計1の時計制御部が、アクション要否判断部61f、イベント種類判断部61g及び優先度判断部61hを有する点で第1の実施形態に係るイベント通知システムと相違する。また、本実施形態に係るイベント通知システム100は、携帯端末30の端末通信部54が、アクション要否通知部54bを有さず、イベント詳細情報通知部54cを有する点で、第1の実施形態に係るイベント通知システムと相違する。その他の構成について、本実施形態に係るイベント通知システム100は、第1の実施形態に係るイベント通知システムと同様の構成を有する。
図21は、本発明の第2の実施形態に係るイベント通知システム100において実行されるイベント通知処理のフローチャートである。メール着信等のイベントが発生し、携帯端末30は、イベント発生情報を電子時計1に通知する(S101)。電子時計1は、イベント発生情報を受信すると、未処理かつ最大番号のイベント発生情報のイベント詳細情報を携帯端末30に問い合わせる(S102)。ここで、未処理のイベント発生情報とは、問い合わせ部61bによる問い合わせを行っていないイベント発生情報である。
携帯端末30は、電子時計1より問い合わせのあったイベント発生情報について、イベント詳細情報を送信する(S103)。電子時計1は、イベント詳細情報に基づいて、問い合わせに係るイベント発生情報についてのアクションの要否を判断する(S104)。アクションが必要な場合(S104:YES)、アクションを実行する(S105)。アクション実行処理の詳細については、第1の実施形態について説明したのと同様であるため、ここでは繰り返さない。なお、イベント種類判断部61gによるイベント種類の判断と、イベント種類毎のアクションの実行は、図9及び10に示した処理と同様である。また、優先度判断部61hによるイベントの優先度の判断と、イベントの優先度毎のアクションの実行は、図11及び12に示した処理と同様である。一方、アクションが不要の場合(S104:NO)、「B」に進み、図6に示す第1のサブルーチンの処理を行う。もっとも、アクションが不要の場合(S104:NO)、図8に示す第2のサブルーチンの処理を行ってもよい。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、この実施形態に示した具体的な構成は一例として示したものであり、本発明の技術的範囲をこれに限定することは意図されていない。例えば、上述の実施形態では、アクション実行部61aは、ブザー18を鳴動させることでアクションを実行しているが、アクションはこれに限られない。アクション実行部61aは、例えばイベントの種類が電子メールの受信だった場合に、秒針22によって電子メール受信表示13を指すのみでブザー18は鳴動させず、イベントの種類が電話の着信だった場合に、秒針22によって電話着信表示14を指すとともにブザー18を鳴動させることとしてもよい。