JP2018021706A - 冷媒用乾燥剤及びドライヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】単位体積当たりの吸着容量および耐摩耗性、圧縮強度に優れた冷媒用乾燥剤及びその冷媒用乾燥剤を含むドライヤを提供する。【解決手段】冷媒サイクルの冷媒中の水分を吸着する粒状の冷媒用乾燥剤であって、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する。また、冷媒用乾燥剤は合成ゼオライトで、単位体積当たりの水分吸着容量が193g/L以上である。ドライヤは冷媒用乾燥剤と、冷媒用乾燥剤を収容する袋体とを含む。【選択図】図3
Description
本発明は、冷凍サイクルの冷媒中の水分を吸着する冷媒用乾燥剤及びその乾燥剤を含むドライヤに関し、特に、車両用の冷凍サイクルの冷媒中の水分を吸着する冷媒用乾燥剤及びその乾燥剤を含むドライヤに関する。
冷凍サイクルは、コンプレッサー、コンデンサ、膨張弁およびエバポレータを中空管で連結して構成される。冷凍サイクル中に水分が含まれていると、膨張弁の細孔で凍結して冷媒の流れを阻害する、または冷凍装置の機能部品を腐食させるおそれがある。このため、多くの冷凍サイクル中には、袋体に冷媒用乾燥剤を充填したドライヤを、レシーバータンクあるいはヘッダタンクと呼ばれる金属容器等の中に配置し、冷媒中の水分を吸着除去している(例えば、特許文献1〜5参照)。冷媒用乾燥剤として、主に、冷媒を吸着せず水分のみを吸着できる合成ゼオライト、アルミナゲル、シリカゲル等が用いられている。
これまで、省スペース、省エネルギーの観点から、冷凍機器の体積および重量削減が望まれており、レシーバータンクあるいはヘッダタンクの小型化が検討され続けてきた。そこで、冷媒用乾燥剤の水分吸着容量を向上させ、少ない量の乾燥剤でも同等量の冷媒中の水分を吸着できる方法が検討されてきた。その一方で、長期間使用している間に、周囲の機器等により発生する振動等によって冷媒用乾燥剤が破損あるいは摩耗し、これにより発生した粉塵が袋体の通気性や通液性を悪くしたり、または、袋体から漏れ出してコンプレッサーの摺動面を損傷したり、膨張弁の細孔を閉塞させたりする恐れがあり、このため、冷媒用乾燥剤には一定以上の耐摩耗性と圧縮強度が求められてきた。しかしながら、乾燥剤の吸着容量と強度特性はトレードオフの関係にあるため、強度特性を損なうことなく、乾燥剤の吸着容量を向上させることは難しく、レシーバータンクあるいはヘッダタンクの小型化の障害となっている。そこで、本発明は、単位体積当たりの水分吸着容量、耐摩耗性、圧縮強度に優れた冷媒用乾燥剤及びその冷媒用乾燥剤を含むドライヤを提供することを目的とする。
本発明者らは上記従来の課題を解決すべく鋭意検討した結果、粒度分布のピークが異なる複数の乾燥剤を混合して冷媒用乾燥剤を作製することによって、単位体積あたりの吸着量を高め、かつ耐摩耗性および圧縮強度に優れた冷媒用乾燥剤を得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、下記[1]〜[9]を要旨とする。
[1]冷媒サイクルの冷媒中の水分を吸着する粒状の冷媒用乾燥剤であって、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する冷媒用乾燥剤。
[2]第1の粒度分布ピーク及び第2の粒度分布ピークを少なくとも有し、第1の粒度分布ピークのピーク位置は0.25mm以上1.5mm以下であり、第2の粒度分布ピークのピーク位置は1.5mm以上5mm以下である上記[1]に記載の冷媒用乾燥剤。
[3]合成ゼオライトの造粒物である上記[1]または[2]に記載の冷媒用乾燥剤。
[4]合成ゼオライトが、3A型合成ゼオライトまたは4A型合成ゼオライトである上記[3]に記載の乾燥剤
[5]飽和水分吸着状態でのかさ密度が1040g/L以上である上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の冷媒用乾燥剤。
[6]単位体積当たりの水分吸着容量が193g/L以上である上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の冷媒用乾燥剤。
[7]単位体積当たりの水分吸着容量が193g/L以上である冷媒用乾燥剤。
[8]冷媒サイクルが車両用の冷媒サイクルである上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の冷媒用乾燥剤。
[9]上記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の冷媒用乾燥剤と、冷媒用乾燥剤を収容する袋体とを含むドライヤ。
[1]冷媒サイクルの冷媒中の水分を吸着する粒状の冷媒用乾燥剤であって、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する冷媒用乾燥剤。
[2]第1の粒度分布ピーク及び第2の粒度分布ピークを少なくとも有し、第1の粒度分布ピークのピーク位置は0.25mm以上1.5mm以下であり、第2の粒度分布ピークのピーク位置は1.5mm以上5mm以下である上記[1]に記載の冷媒用乾燥剤。
[3]合成ゼオライトの造粒物である上記[1]または[2]に記載の冷媒用乾燥剤。
[4]合成ゼオライトが、3A型合成ゼオライトまたは4A型合成ゼオライトである上記[3]に記載の乾燥剤
[5]飽和水分吸着状態でのかさ密度が1040g/L以上である上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の冷媒用乾燥剤。
[6]単位体積当たりの水分吸着容量が193g/L以上である上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の冷媒用乾燥剤。
[7]単位体積当たりの水分吸着容量が193g/L以上である冷媒用乾燥剤。
[8]冷媒サイクルが車両用の冷媒サイクルである上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の冷媒用乾燥剤。
[9]上記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の冷媒用乾燥剤と、冷媒用乾燥剤を収容する袋体とを含むドライヤ。
本発明によれば、単位体積あたりの水分吸着容量を高め、かつ耐摩耗性および圧縮強度に優れた冷媒用乾燥剤及びその冷媒用乾燥剤を含むドライヤを提供することができる。
[冷媒用乾燥剤]
本発明は、冷媒サイクルの冷媒中の水分を吸着する粒状の冷媒用乾燥剤であり、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する。以下、本発明の冷媒用乾燥剤を詳細に説明する。
本発明は、冷媒サイクルの冷媒中の水分を吸着する粒状の冷媒用乾燥剤であり、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する。以下、本発明の冷媒用乾燥剤を詳細に説明する。
(冷媒サイクル)
本発明の冷媒用乾燥剤は、冷凍サイクルの冷媒中の水分を吸着するものである。上述したように冷凍サイクルは、例えば、コンプレッサー、コンデンサ、膨張弁及びエバポレータを中空管で連結して構成され、蒸発、圧縮、凝縮及び膨張の一連の工程を行う。冷凍サイクルには、例えば、冷媒液を一時貯蔵するレシーバータンクあるいはヘッダタンクと呼ばれる金属容器が設けられる。その中に、本発明の冷媒用乾燥剤を袋体に充填して作製されたドライヤを配置することにより、本発明の冷媒用乾燥剤が冷媒中の水分を吸着し、冷媒から水分が除去される。また、中空管の途中にレシーバを設けることによって、本発明の冷媒用乾燥剤に冷媒中の水分を吸着させるようにしてもよい。
本発明の冷媒用乾燥剤は、冷凍サイクルの冷媒中の水分を吸着するものである。上述したように冷凍サイクルは、例えば、コンプレッサー、コンデンサ、膨張弁及びエバポレータを中空管で連結して構成され、蒸発、圧縮、凝縮及び膨張の一連の工程を行う。冷凍サイクルには、例えば、冷媒液を一時貯蔵するレシーバータンクあるいはヘッダタンクと呼ばれる金属容器が設けられる。その中に、本発明の冷媒用乾燥剤を袋体に充填して作製されたドライヤを配置することにより、本発明の冷媒用乾燥剤が冷媒中の水分を吸着し、冷媒から水分が除去される。また、中空管の途中にレシーバを設けることによって、本発明の冷媒用乾燥剤に冷媒中の水分を吸着させるようにしてもよい。
本発明の冷媒用乾燥剤は、耐摩耗性が良好であるので、振動が起こりやすい用途に対して、より好適に用いられる。例えば、本発明の冷媒用乾燥剤は、車両用の冷凍サイクルに特に好適に用いることができる。車両用の冷凍サイクルでは、車両自体の振動も冷媒用乾燥剤に加わるので、車両用の冷凍サイクルに用いる冷媒用乾燥剤には優れた耐摩耗性および圧縮強度が要求される。このため、耐摩耗性および圧縮強度に優れた本発明の冷媒用乾燥剤は、冷凍サイクルの用途の中でも、特に車両用の冷凍サイクルの用途に好適である。
(粒状)
本発明の冷媒用乾燥剤は、粒状の乾燥剤である。本発明の冷媒用乾燥剤は、例えば転動造粒法によって作製される。具体的には、例えば次のようにして本発明の冷媒用乾燥剤を作製することができる。原料に水及びバインダを加えた後、混練機を用いて混練し、転動式造粒機に投入して、球形化する。その後、得られた球形物を乾燥し、焼成して、本発明の冷媒用乾燥剤が得られる。
本発明の冷媒用乾燥剤は、粒状の乾燥剤である。本発明の冷媒用乾燥剤は、例えば転動造粒法によって作製される。具体的には、例えば次のようにして本発明の冷媒用乾燥剤を作製することができる。原料に水及びバインダを加えた後、混練機を用いて混練し、転動式造粒機に投入して、球形化する。その後、得られた球形物を乾燥し、焼成して、本発明の冷媒用乾燥剤が得られる。
(粒度分布ピーク)
本発明の冷媒用乾燥剤は、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する。これにより、本発明の冷媒用乾燥剤は、高密度に充填され、冷媒用乾燥剤の粒子間で擦れるような冷媒用乾燥剤の動きが生じにくくなるとともに、任意の断面における乾燥剤の断面積が増加することで外部からの圧力負荷が分散されるため、乾燥剤一粒への負荷は軽減される。その結果、冷媒用乾燥剤の単位体積あたりの水分吸着容量を高め、耐摩耗性および圧縮強度が改善する。
本発明の冷媒用乾燥剤は、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する。これにより、本発明の冷媒用乾燥剤は、高密度に充填され、冷媒用乾燥剤の粒子間で擦れるような冷媒用乾燥剤の動きが生じにくくなるとともに、任意の断面における乾燥剤の断面積が増加することで外部からの圧力負荷が分散されるため、乾燥剤一粒への負荷は軽減される。その結果、冷媒用乾燥剤の単位体積あたりの水分吸着容量を高め、耐摩耗性および圧縮強度が改善する。
上述したように、本発明の冷媒用乾燥剤は、転動式造粒法等の造粒法により作製することができる。本造粒法を使用すれば、造粒物の粒径を容易に制御できるとともに、形状や粒径の比較的そろった造粒物を作製することができる。したがって、造粒法により粒径が異なる2種以上の造粒物を作製し、それらを混合することにより、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する冷媒用乾燥剤を作製することができる。
本発明の冷媒用乾燥剤は、好ましくは、第1の粒度分布ピーク及び第2の粒度分布ピークを少なくとも有する。なお、第1の粒度分布ピークのピーク位置と第2の粒度分布ピーク位置とは異なる。好ましくは、第1の粒度分布ピークのピーク位置が0.25mm以上1.5mm以下であり、第2の粒度分布ピークのピーク位置が1.5mm以上5mm以下であり、より好ましくは、第1の粒度分布ピークのピーク位置が0.45mm以上1.3mm以下であり、第2の粒度分布ピークのピーク位置が1.5mm以上3.5mm以下であり、さらに好ましくは、第1の粒度分布ピークのピーク位置が0.45mm以上1.0mm以下であり、第2の粒度分布ピークのピーク位置が1.5mm以上2.5mm以下である。第1の粒度分布ピークのピーク位置が0.25mm以上1.5mm以下であり、第2の粒度分布ピークのピーク位置が1.5mm以上5mm以下であると、冷媒用乾燥剤を冷凍サイクルに用いたとき、冷媒用乾燥剤を高密度に充填することができる。これにより、冷媒用乾燥剤を冷凍サイクルに用いたとき、冷媒用乾燥剤の粒子間で擦れるような冷媒用乾燥剤の動きが生じにくくなる。なお、本発明の冷媒用乾燥剤は、好ましくは第1の粒度分布ピーク及び第2の粒度分布ピークの2つの粒度分布ピークを少なくとも有すればよく、3つ以上の粒度分布ピークを有してもよい。また、粒度分布ピークは、例えば、下記の実施例で用いられるJIS標準ふるいでふるいをかけた乾燥剤の留分率が上下のふるいのものに比べて大きくなっているふるいの目開きを粒度分布ピークのピーク位置とすることができる。
本発明の冷媒用乾燥剤における第1の粒度分布ピークのピーク位置に対する第2の粒度分布ピークのピーク位置の比(第2の粒度分布ピークのピーク位置/第1の粒度分布ピークのピーク位置)は、好ましくは1以上20以下であり、より好ましくは1.3以上7.8以下であり、さらに好ましくは1.5以上5.5以下である。第1の粒度分布ピークのピーク位置に対する第2の粒度分布ピークのピーク位置の比(第2の粒度分布ピークのピーク位置/第1の粒度分布ピークのピーク位置)が1以上20以下であると、冷媒用乾燥剤を冷凍サイクルに用いたとき、冷媒用乾燥剤を高密度に充填することができる。これにより、冷媒用乾燥剤を冷凍サイクルに用いたとき、冷媒用乾燥剤の粒子間で擦れるような冷媒用乾燥剤の動きが生じにくくなる。
本発明の冷媒用乾燥剤は、例えば、第1の粒度分布ピークを有する冷媒用乾燥剤と第2の粒度分布ピークを有する冷媒用乾燥剤とを混合することにより作製することができる。すなわち、本発明の冷媒用乾燥剤は、好ましくは、第1の粒度分布ピークを有する第1の冷媒用乾燥剤及び第2の粒度分布ピークを有する第2の冷媒用乾燥剤を含む。これにより、冷媒用乾燥剤を冷凍サイクルに用いたとき、冷媒用乾燥剤を高密度に充填することができる。冷媒用乾燥剤をさらに高密度に充填するという観点から、第1の粒度分布ピークを有する第1の冷媒用乾燥剤と第2の粒度分布ピークを有する第2の冷媒用乾燥剤との質量比(第1の冷媒用乾燥剤:第2の冷媒用乾燥剤)は、好ましくは5:95〜95:5であり、より好ましくは10:90〜90:10であり、さらに好ましくは80:20〜30:70であり、さらに好ましくは70:30〜40:60であり、さらに好ましくは60:40〜50:50である。
本発明の冷媒用乾燥剤は、好ましくは親水性の合成ゼオライトの造粒物である。上記合成ゼオライトの細孔径は、対象とする冷媒の有効分子半径よりも小さいことが望ましく、その中でより水分吸着容量が高いゼオライトが好ましい。よって、有効分子半径が0.4nm未満の冷媒に対しては3A型合成ゼオライトが好ましく、0.4〜0.9nmの冷媒に対しては4A型合成ゼオライトが好ましく、0.9nm以上の冷媒に対しては13X型合成ゼオライトが好ましい。なお、3A型合成ゼオライトは、交換カチオンとしてK+を有する立方晶系の合成ゼオライトであり、細孔径が約0.3nmである。一方、4A型合成ゼオライトは、交換カチオンとしてNa+を有する立方晶系の合成ゼオライトであり、細孔径が約0.4nmである。13X型合成ゼオライトは、交換カチオンとしてNa+を有する立方晶系の合成ゼオライトであり、細孔径が約0.9nmである。
本発明の冷媒用乾燥剤における飽和水分吸着状態でのかさ密度は、好ましくは1040g/L以上であり、より好ましくは1050g/L以上であり、さらに好ましくは1070g/L以上であり、さらに好ましくは1090g/L以上である。本発明の冷媒用乾燥剤における飽和水分吸着状態でのかさ密度が1040g/L以上であると、冷媒用乾燥剤を冷凍サイクルに用いたとき、外部からの振動を受けても冷媒用乾燥剤の粒子が動きにくく、高密度に冷媒用乾燥剤を充填することができる。なお、飽和水分吸着状態でのかさ密度の測定方法については、後述の実施例で詳細に説明する。また、後述の実施例において、飽和水分吸着状態でのかさ密度の最大値は1096g/Lであるが、本発明の冷媒用乾燥剤では、その値をさらに大きくすることができる。
本発明の冷媒用乾燥剤における単位体積当たりの水分吸着容量は、好ましくは193g/L以上であり、より好ましくは195g/L以上であり、さらに好ましくは200g/L以上であり、さらに好ましくは202g/L以上である。本発明の冷媒用乾燥剤における単位体積当たりの水分吸着容量が193g/L以上であると、冷媒用乾燥剤を冷凍サイクルに用いたとき、従来より、少ない体積の乾燥剤でも従来と同等量の冷媒中の水分を吸着できる。なお、単位体積当たりの水分吸着容量の測定方法については、後述の実施例で詳細に説明する。また、後述の実施例において、単位体積当たりの水分吸着容量の最大値は204g/Lであるが、本発明の冷媒用乾燥剤では、その値をさらに大きくすることができる。なお、本発明の冷媒用乾燥剤が使用される冷媒は、例えば、ハイドロフルオロカーボンであり、ハイドロフルオロカーボンとしては、例えば、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R134a)、ジフルオロメタン(R32)、ペンタフルオロエタン(R125)、1,1,1−トリフルオロエタン(R143a)等があげられる。
[ドライヤ]
本発明のドライヤは、本発明の冷媒用乾燥剤と、冷媒用乾燥剤を収容する袋体とを含む。これにより、ドライヤが外部から振動を受けても、ドライヤに含まれる冷媒用乾燥剤が摩耗や圧潰することにより、発生した粉塵が袋体の通気性や通液性を悪くしたり、または、袋体から漏れ出してコンプレッサーの摺動面を損傷したり、膨張弁の細孔を閉塞させたりすることを抑制することができる。また、本発明の冷媒用乾燥剤は高密度に充填することができるので、ドライヤを小型化することができる。これにより、レシーバータンク及びヘッダタンク等の小型化に合わせてドライヤも小型化することができる。
本発明のドライヤは、本発明の冷媒用乾燥剤と、冷媒用乾燥剤を収容する袋体とを含む。これにより、ドライヤが外部から振動を受けても、ドライヤに含まれる冷媒用乾燥剤が摩耗や圧潰することにより、発生した粉塵が袋体の通気性や通液性を悪くしたり、または、袋体から漏れ出してコンプレッサーの摺動面を損傷したり、膨張弁の細孔を閉塞させたりすることを抑制することができる。また、本発明の冷媒用乾燥剤は高密度に充填することができるので、ドライヤを小型化することができる。これにより、レシーバータンク及びヘッダタンク等の小型化に合わせてドライヤも小型化することができる。
本発明のドライヤに用いる袋体としては、例えば、通液性及び通気性を有する、金網の袋、パンチメタルの袋、合成樹脂製のフェルト材の袋、及び合成樹脂製のメッシュ材の袋等が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は実施例により制限されるものではない。
[実施例及び比較例の乾燥剤の評価]
実施例及び比較例の乾燥剤に対して以下の評価を実施した。
実施例及び比較例の乾燥剤に対して以下の評価を実施した。
(かさ密度測定)
飽和吸湿させた実施例1〜9及び比較例1、2の乾燥剤を約250g秤量し、内径36.2mmのガラス製メスシリンダーに充填した。タッピング機で5000回タップした後、乾燥剤の容積を読み取り、次式(1)によりかさ密度を算出した。
式(1): かさ密度(g/L)= 乾燥剤の重量(g)/乾燥剤の容積(mL) × 1000
また次式(2)から実施例1〜9の乾燥剤のかさ密度の理論値を算出した。
式(2): かさ密度の理論値(g/L)=(比較例1の乾燥剤のかさ密度)×(4A 8×12の含有比率(質量比率))+(比較例2の乾燥剤のかさ密度)×(4A 16×30の含有比率(質量比率)
なお、「4A 8×12」及び「4A 16×30」は、実施例1〜9の乾燥剤の作製に用いた乾燥剤である。また、「4A 8×12」は比較例2の乾燥剤であり、「4A 16×30」は比較例1の乾燥剤でもある。「4A 8×12」及び「4A 16×30」の詳細については、後述の実施例及び比較例の乾燥剤の作製で説明する。
飽和吸湿させた実施例1〜9及び比較例1、2の乾燥剤を約250g秤量し、内径36.2mmのガラス製メスシリンダーに充填した。タッピング機で5000回タップした後、乾燥剤の容積を読み取り、次式(1)によりかさ密度を算出した。
式(1): かさ密度(g/L)= 乾燥剤の重量(g)/乾燥剤の容積(mL) × 1000
また次式(2)から実施例1〜9の乾燥剤のかさ密度の理論値を算出した。
式(2): かさ密度の理論値(g/L)=(比較例1の乾燥剤のかさ密度)×(4A 8×12の含有比率(質量比率))+(比較例2の乾燥剤のかさ密度)×(4A 16×30の含有比率(質量比率)
なお、「4A 8×12」及び「4A 16×30」は、実施例1〜9の乾燥剤の作製に用いた乾燥剤である。また、「4A 8×12」は比較例2の乾燥剤であり、「4A 16×30」は比較例1の乾燥剤でもある。「4A 8×12」及び「4A 16×30」の詳細については、後述の実施例及び比較例の乾燥剤の作製で説明する。
(摩耗減少量)
飽和吸湿させた実施例1〜9及び比較例1、2の乾燥剤を秤量した(W1(g))。次にガラス瓶にサンプルを充填し、イオン交換水をガラス瓶の首まで注ぎ、液が漏れないようにしっかり蓋をした。そのガラス瓶を振とう機にセットし振とうした。なお、振とうの回転数は700±30rpm、振動時間は30分とした。
振とう後、ガラス瓶を取り外し、試料を濾過、洗浄し、乾燥剤より発生した摩耗粉を含む濾液を予め秤量したビーカー(W2(g))に採取した。次に200℃の乾燥器で恒量になるまで、濾液を蒸発乾固した。ビーカーをデシケーター中で室温まで冷却した後、再度秤量した(W3(g))。
次式(3)により摩耗減少量を算出した。
式(3): 摩耗減少量(w%)= {(W3−W2)/W1}×100
また実施例1〜9の乾燥剤の摩耗減少量の理論値を次式(4)で算出した。
式(4): 摩耗減少量の理論値(w%)=(比較例1の乾燥剤の摩耗減少率)×(4A 8×12の含有比率)+(比較例2の乾燥剤の摩耗減少率)×(4A 16×30の含有比率)
なお、乾燥剤の摩耗減少量が小さいほど、その乾燥剤は摩耗していないことになるので、乾燥剤の摩耗減少量が小さいほど、その乾燥剤の耐摩耗性は高いことになる。
飽和吸湿させた実施例1〜9及び比較例1、2の乾燥剤を秤量した(W1(g))。次にガラス瓶にサンプルを充填し、イオン交換水をガラス瓶の首まで注ぎ、液が漏れないようにしっかり蓋をした。そのガラス瓶を振とう機にセットし振とうした。なお、振とうの回転数は700±30rpm、振動時間は30分とした。
振とう後、ガラス瓶を取り外し、試料を濾過、洗浄し、乾燥剤より発生した摩耗粉を含む濾液を予め秤量したビーカー(W2(g))に採取した。次に200℃の乾燥器で恒量になるまで、濾液を蒸発乾固した。ビーカーをデシケーター中で室温まで冷却した後、再度秤量した(W3(g))。
次式(3)により摩耗減少量を算出した。
式(3): 摩耗減少量(w%)= {(W3−W2)/W1}×100
また実施例1〜9の乾燥剤の摩耗減少量の理論値を次式(4)で算出した。
式(4): 摩耗減少量の理論値(w%)=(比較例1の乾燥剤の摩耗減少率)×(4A 8×12の含有比率)+(比較例2の乾燥剤の摩耗減少率)×(4A 16×30の含有比率)
なお、乾燥剤の摩耗減少量が小さいほど、その乾燥剤は摩耗していないことになるので、乾燥剤の摩耗減少量が小さいほど、その乾燥剤の耐摩耗性は高いことになる。
(単位体積(L)当たりの水分吸着容量)
空のルツボの重量を測定した(W4(g))。飽和吸湿させた実施例1〜9及び比較例1、2の乾燥剤をルツボに約10g充填して再びルツボの重量を測定した(W5(g))。乾燥剤の入ったルツボを450℃の焼成温度で1時間焼成し、焼成後、デシケーター内で乾燥剤の入ったルツボを室温まで冷却した。そして、冷却後の乾燥剤の入ったルツボの重量を測定した(W6(g))。そして、次式(5)からLOI(Loss on Ignition)450℃を算出した。
式(5): LOI450℃ (wt%)=[1−(W6−W4)/(W5−W4)]×100
そして、次式(6)から単位体積当たりの水分吸着容量の実測値を算出した。
式(6): 単位体積当たりの水分吸着容量(g/L)=LOI450℃×かさ密度(実測値)/100
そして、次式(7)から実施例1〜9の乾燥剤の単位体積当たりの水分吸着容量の理論値を算出した。
式(7): 単位体積当たりの水分吸着容量の理論値(g/L)=LOI450℃×かさ密度(理論値)/100
空のルツボの重量を測定した(W4(g))。飽和吸湿させた実施例1〜9及び比較例1、2の乾燥剤をルツボに約10g充填して再びルツボの重量を測定した(W5(g))。乾燥剤の入ったルツボを450℃の焼成温度で1時間焼成し、焼成後、デシケーター内で乾燥剤の入ったルツボを室温まで冷却した。そして、冷却後の乾燥剤の入ったルツボの重量を測定した(W6(g))。そして、次式(5)からLOI(Loss on Ignition)450℃を算出した。
式(5): LOI450℃ (wt%)=[1−(W6−W4)/(W5−W4)]×100
そして、次式(6)から単位体積当たりの水分吸着容量の実測値を算出した。
式(6): 単位体積当たりの水分吸着容量(g/L)=LOI450℃×かさ密度(実測値)/100
そして、次式(7)から実施例1〜9の乾燥剤の単位体積当たりの水分吸着容量の理論値を算出した。
式(7): 単位体積当たりの水分吸着容量の理論値(g/L)=LOI450℃×かさ密度(理論値)/100
(圧縮強度)
飽和吸湿させた実施例1〜9及び比較例1、2の乾燥剤約2gを精秤し、直径15mm、深さ45mmの粉末成型用の金型に充填した。次に、金型上部よりパンチを差し込み、木屋式強度計に設置した。0.056mm/秒の速度でパンチに荷重を掛け、乾燥剤に割れが生じた荷重を記録した。
飽和吸湿させた実施例1〜9及び比較例1、2の乾燥剤約2gを精秤し、直径15mm、深さ45mmの粉末成型用の金型に充填した。次に、金型上部よりパンチを差し込み、木屋式強度計に設置した。0.056mm/秒の速度でパンチに荷重を掛け、乾燥剤に割れが生じた荷重を記録した。
[実施例及び比較例の乾燥剤の作製]
実施例1〜9の乾燥剤及び比較例1、2の乾燥剤を以下のようにして作製した。
実施例1〜9の乾燥剤及び比較例1、2の乾燥剤を以下のようにして作製した。
ユニオン昭和(株)製4A型合成ゼオライト粒状乾燥剤「4A 8×12」及びユニオン昭和(株)製4A型合成ゼオライト粒状乾燥剤「4A 16×30」を25℃の温度及び98%の湿度に保持された吸湿棚に48時間保持し、飽和吸湿したものを実施例1〜9の乾燥剤及び比較例1、2の乾燥剤の作製に用いた。なお、「4A 8×12」の粒径はASTM規格の8〜12メッシュであり、「4A 16×30」の粒径はASTM規格の16〜30メッシュである。
「4A 8×12」及び「4A 16×30」の乾燥剤について、それぞれ、6.5メッシュ、7.5メッシュ、8.6メッシュ、10メッシュ、12メッシュ、14メッシュ、16メッシュ、18メッシュ、22メッシュ、26メッシュ、30メッシュ及び36メッシュのJIS標準ふるいを使用し、ロータップ型ふるい振とう機で、5分間振とう後、各ふるいに留まった乾燥剤の重量を測定し、各ふるいの留分重量を、ふるいをかけた乾燥剤の全重量で割ることで、各ふるいの留分率を計算することによって、「4A 8×12」及び「4A 16×30」の乾燥剤の粒度分布を測定した。そして、留分率のもっとも高いふるいの目開きを粒度分布ピークのピーク位置とした。その結果を表1に示す。これより、「4A 8×12」の粒度分布ピークのピーク位置は2mm(2000μm)であり、「4A 16×30」の粒度分布ピークのピーク位置は0.71mm(710μm)であることがわかった。
そして、以下の表2に示す割合で、「4A 8×12」及び「4A 16×30」を混合することにより、実施例1〜9の乾燥剤及び比較例1、2の乾燥剤を作製した。
[評価結果]
実施例1〜9及び比較例1、2の乾燥剤のかさ密度、摩耗減少量、単位体積(L)当たりの吸着容量及び圧縮強度の評価結果を以下の表3に示す。また、実施例1〜9及び比較例1、2の乾燥剤において、4A 16×30の含有率を横軸とし、かさ密度を縦軸としたグラフを図1に、4A 16×30の含有率を横軸とし、摩耗減少量を縦軸としたグラフを図2に、4A 16×30の含有率を横軸とし、単位体積(L)当たりの吸着容量を縦軸としたグラフを図3に、それぞれ示す。
実施例1〜9及び比較例1、2の乾燥剤のかさ密度、摩耗減少量、単位体積(L)当たりの吸着容量及び圧縮強度の評価結果を以下の表3に示す。また、実施例1〜9及び比較例1、2の乾燥剤において、4A 16×30の含有率を横軸とし、かさ密度を縦軸としたグラフを図1に、4A 16×30の含有率を横軸とし、摩耗減少量を縦軸としたグラフを図2に、4A 16×30の含有率を横軸とし、単位体積(L)当たりの吸着容量を縦軸としたグラフを図3に、それぞれ示す。
実施例1〜9と、比較例1、2とを比較することにより、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する乾燥剤は、1つの粒度分布ピークを有する乾燥剤に比べてかさ密度を高くできることがわかった。これより、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する乾燥剤を用いることにより、乾燥剤の充填密度を高くできることがわかった。これにより、ドライヤを小型化することができる。
また、実施例1〜9と、比較例1、2とを比較することにより、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する乾燥剤は、1つの粒度分布ピークを有する乾燥剤に比べて単位体積当たりの吸着容量を高くできることがわかった。これより、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する乾燥剤を用いることにより、1つの粒度分布ピークを有する乾燥剤に比べて、少ない量の乾燥剤で同等量の冷媒中の水分を吸着できることがわかった。これにより、ドライヤを小型化することができる。
比較例2の乾燥剤の耐摩耗性が比較例1の乾燥剤の耐摩耗性に比べて低いため、比較例1の乾燥剤及び比較例2の乾燥剤を混合して作製した実施例1〜8の乾燥剤の耐摩耗性は、比較例1の乾燥剤の耐摩耗性よりも低かった。しかし、実施例1〜8の乾燥剤の耐摩耗性における理論値と実測値とを比較すると、耐摩耗性の低い乾燥剤を混合した割には、実施例1〜8の乾燥剤の耐摩耗性が高いことがわかった。これより、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する乾燥剤を用いることにより、乾燥剤の耐摩耗性を高めることができることがわかった。これにより、ドライヤが外部から振動を受けても、ドライヤに含まれる冷媒用乾燥剤が摩耗し、これにより発生した粉塵が袋体の通気性や通液性を悪くしたり、または、袋体から漏れ出してコンプレッサーの摺動面を損傷したり、膨張弁の細孔を閉塞させたりすることを抑制することができる。
比較例1の乾燥剤の圧縮強度が比較例2の乾燥剤の圧縮強度に比べて低いため、比較例1の乾燥剤及び比較例2の乾燥剤を混合して作製した乾燥剤の中でも比較例1の含有比率が高い、実施例1、2の乾燥剤の圧縮強度は、比較例2の乾燥剤の圧縮強度よりも低かった。また、比較例1の乾燥剤の及び比較例2の乾燥剤を混合して作製した乾燥剤の中でも比較例2の乾燥剤の含有比率が高い、実施例8、9の乾燥剤の圧縮強度は、比較例2の乾燥剤の圧縮強度よりも低かった。これは、比較例1の乾燥剤の含有比率が極端に低く、孤立しやすい条件であったため、圧縮の際、負荷が複数の乾燥剤に分散できなかったため、局部的に比較例1の乾燥剤が圧潰してしまったためである。しかし、実施例3〜7の乾燥剤の圧縮強度は、比較例1、2の乾燥剤の圧縮強度より高いことがわかった。これより、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する乾燥剤を用いることにより、乾燥剤の圧縮強度を高めることができることがわかった。これにより、ドライヤが外部から圧力を受けても、ドライヤに含まれる冷媒用乾燥剤が圧潰し、これにより発生した粉塵が袋体の通気性や通液性を悪くしたり、または、袋体から漏れ出してコンプレッサーの摺動面を損傷したり、膨張弁の細孔を閉塞させたりすることを抑制することができる。
また、実施例1〜9と、比較例1、2とを比較することにより、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する乾燥剤は、1つの粒度分布ピークを有する乾燥剤に比べて単位体積当たりの吸着容量を高くできることがわかった。これより、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する乾燥剤を用いることにより、1つの粒度分布ピークを有する乾燥剤に比べて、少ない量の乾燥剤で同等量の冷媒中の水分を吸着できることがわかった。これにより、ドライヤを小型化することができる。
比較例2の乾燥剤の耐摩耗性が比較例1の乾燥剤の耐摩耗性に比べて低いため、比較例1の乾燥剤及び比較例2の乾燥剤を混合して作製した実施例1〜8の乾燥剤の耐摩耗性は、比較例1の乾燥剤の耐摩耗性よりも低かった。しかし、実施例1〜8の乾燥剤の耐摩耗性における理論値と実測値とを比較すると、耐摩耗性の低い乾燥剤を混合した割には、実施例1〜8の乾燥剤の耐摩耗性が高いことがわかった。これより、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する乾燥剤を用いることにより、乾燥剤の耐摩耗性を高めることができることがわかった。これにより、ドライヤが外部から振動を受けても、ドライヤに含まれる冷媒用乾燥剤が摩耗し、これにより発生した粉塵が袋体の通気性や通液性を悪くしたり、または、袋体から漏れ出してコンプレッサーの摺動面を損傷したり、膨張弁の細孔を閉塞させたりすることを抑制することができる。
比較例1の乾燥剤の圧縮強度が比較例2の乾燥剤の圧縮強度に比べて低いため、比較例1の乾燥剤及び比較例2の乾燥剤を混合して作製した乾燥剤の中でも比較例1の含有比率が高い、実施例1、2の乾燥剤の圧縮強度は、比較例2の乾燥剤の圧縮強度よりも低かった。また、比較例1の乾燥剤の及び比較例2の乾燥剤を混合して作製した乾燥剤の中でも比較例2の乾燥剤の含有比率が高い、実施例8、9の乾燥剤の圧縮強度は、比較例2の乾燥剤の圧縮強度よりも低かった。これは、比較例1の乾燥剤の含有比率が極端に低く、孤立しやすい条件であったため、圧縮の際、負荷が複数の乾燥剤に分散できなかったため、局部的に比較例1の乾燥剤が圧潰してしまったためである。しかし、実施例3〜7の乾燥剤の圧縮強度は、比較例1、2の乾燥剤の圧縮強度より高いことがわかった。これより、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する乾燥剤を用いることにより、乾燥剤の圧縮強度を高めることができることがわかった。これにより、ドライヤが外部から圧力を受けても、ドライヤに含まれる冷媒用乾燥剤が圧潰し、これにより発生した粉塵が袋体の通気性や通液性を悪くしたり、または、袋体から漏れ出してコンプレッサーの摺動面を損傷したり、膨張弁の細孔を閉塞させたりすることを抑制することができる。
Claims (9)
- 冷媒サイクルの冷媒中の水分を吸着する粒状の冷媒用乾燥剤であって、複数の異なるピーク位置の粒度分布ピークを有する冷媒用乾燥剤。
- 第1の粒度分布ピーク及び第2の粒度分布ピークを少なくとも有し、
前記第1の粒度分布ピークのピーク位置は0.25mm以上1.5mm以下であり、
前記第2の粒度分布ピークのピーク位置は1.5mm以上5mm以下である請求項1に記載の冷媒用乾燥剤。 - 合成ゼオライトの造粒物である請求項1または2に記載の冷媒用乾燥剤。
- 前記合成ゼオライトが、3A型合成ゼオライトまたは4A型合成ゼオライトである請求項3に記載の乾燥剤
- 飽和水分吸着状態でのかさ密度が1040g/L以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の冷媒用乾燥剤。
- 単位体積当たりの水分吸着容量が193g/L以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷媒用乾燥剤。
- 単位体積当たりの水分吸着容量が193g/L以上である冷媒用乾燥剤。
- 前記冷媒サイクルが車両用の冷媒サイクルである請求項1〜7のいずれか1項に記載の冷媒用乾燥剤。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の冷媒用乾燥剤と、
該冷媒用乾燥剤を収容する袋体とを含むドライヤ。
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2016
- 2016-08-03 JP JP2016153052A patent/JP2018021706A/ja active Pending
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