JP2018021500A - 多気筒内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動軸の撓みを抑制して隣接する気筒の機関弁の閉時期への影響を回避し得る多気筒内燃機関の可変動弁装置を提供する。【解決手段】吸気弁3の開閉作動が順次行われる#1気筒と#2気筒が機関前後方向に隣接配置されていると共に、第1気筒の吸気弁3の開時期と#2気筒の吸気弁3の閉時期がオーバーラップすることのあることを前提として、駆動軸5によって回転駆動する駆動カム11の回転に伴い伝達機構8を介して揺動カム7を揺動させることにより、スイングアーム6によって各吸気弁3,3を開閉作動させるようになっている。#1気筒と#2気筒の間に、それぞれの各揺動カム7が配置されて、駆動カム11を、#1気筒と第2気筒の間を避けた駆動軸のフロント側の一端部に設けた。【選択図】図1

Description

本発明は、機関運転状態に応じて機関弁のバルブリフト量などを可変制御する多気筒内燃機関の可変動弁装置に関する。
従来の多気筒内燃機関の可変動弁装置としては、以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
この可変動弁装置は、機関のクランクシャフトから回転駆動力が伝達され、外周に駆動カムが設けられた駆動軸と、該駆動軸の外周に揺動自在に配置されて、一気筒あたり2つの吸気弁をバルブスプリングのばね力に抗して開作動させる一対の揺動カムと、前記駆動カムの回転運動を揺動運動に変換して前記各揺動カムに伝達する伝達機構と、前記伝達機構の姿勢を変化させることによって前記機関弁のリフト量を可変制御する制御機構と、を備えている。
前記一つの駆動カムと一対の揺動カム及び伝達機構は、駆動軸に気筒毎にそれぞれ設けられている。
特開2010−163980号公報
前記従来の可変動弁装置にあっては、前述のように、前記駆動カムや揺動カムは、気筒毎にそれぞれ設けられているが、例えば一つの第1気筒の一つの駆動カムとこの第1気筒の隣にある第2気筒の一対の揺動カムは互いに軸方向で隣接して配置されている。
したがって、この可変動弁装置を例えば直列4気筒の内燃機関に搭載した場合には、第1気筒である一番気筒(#1気筒)の各吸気弁を開作動させるために該#1気筒側の駆動カムが回転しようとすると、この駆動カムの回転荷重に伴って前記駆動軸がリフト方向へ僅かに撓み変形してしまう。このため、前記駆動カムの隣にある第2気筒である2番気筒(#2気筒)の各揺動カムがリフト方向へ変位して、閉作動しようとしていた#2気筒の各吸気弁のリフト量に影響して、該各吸気弁の閉時期に僅かな遅れが発生するおそれがある。この結果、例えば、#2気筒内での燃焼圧が低下して機関の出力低下などを招くおそれがある。
本発明は、従来の前記技術的課題に鑑みて案出されたもので、駆動軸の撓みを抑制して隣接する気筒の機関弁の閉時期への影響を回避し得る多気筒内燃機関の可変動弁装置を提供することを目的としている。
本発明は、機関弁の開閉作動が順次行われる第1気筒と第2気筒が機関前後方向に隣接配置されていると共に、機関運転中に前記第1気筒の機関弁の開時期と前記第2気筒の機関弁の閉時期がオーバーラップすることのある多気筒内燃機関の可変動弁装置を前提構成として、外周に駆動カムが気筒毎に設けられた駆動軸の外周に気筒毎に揺動自在に配置されて、機関弁を開閉作動させる揺動カムと、駆動カムの回転運動を揺動運動に変換して前記揺動カムに伝達する伝達機構と、前記伝達機構の姿勢を変化させることによって前記機関弁のリフト量を可変制御する制御機構と、を備え、前記第1気筒の駆動カムは、前記駆動軸の該第1気筒と第2気筒の間を避けた位置に設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、駆動軸の撓みを抑制して隣接する気筒の機関弁の閉時期への影響を回避することができる。
本発明に係る可変動弁装置を直列4気筒内燃機関に適用した実施形態を示す斜視図である。 本実施形態の可変動弁装置の要部断面図である。 本実施形態の可変動弁装置の平面図である。 本実施形態における駆動軸と各気筒のバルブリフトとの関係を示し、特に、#1気筒の開弁リフト時における#2気筒の閉弁リフトの変化を示す特性図である。 従来の可変動弁装置における#1気筒の開作動時における駆動軸の撓み変形に伴う#2気筒の各揺動カムの変位を示す概略図である。 従来の可変動弁装置における駆動軸と各気筒のバルブリフトとの関係を示し、特に、#1気筒の開弁リフト時における#2気筒の閉弁リフトの変化を示す特性図である。
以下、本発明に係る多気筒内燃機関の可変動弁装置の実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態では、内燃機関として直列4気筒の4サイクルガソリン機関に適用され、可変動弁装置は吸気弁側に適用されているものを示している。
〔第1実施形態〕
多気筒内燃機関の可変動弁装置は、図1〜図3に示すように、シリンダヘッド1内に形成された一対の吸気ポート2、2を開閉する機関弁である一気筒当たり2つの第1、第2吸気弁3,3と、一番気筒(#1気筒)〜4番気筒(#4気筒)の上方側に機関前後方向に沿って配置された駆動軸5と、該駆動軸5の外周面に回転自在に支持されて、一対のスイングアーム6を介して前記各吸気弁3を開閉作動させる一対の揺動カム7、7と、前記駆動軸5の外周面に一体的に設けられた駆動カム11の回転力を揺動力に変換して前記各揺動カム7に伝達する伝達機構8と、該伝達機構8を介して前記各吸気弁3,3の作動角とリフト量を制御する制御機構9と、シリンダヘッド1に保持されて、前記各スイングアーム6を介して各吸気弁3、3と各揺動カム7との間のバルブクリアランスを零ラッシにする2つの支点部材(ピボット)である第1、第2油圧ラッシアジャスタ10a、10bと、を備えている。
前記一つの駆動カム6と一対の揺動カム7,7及び一つの伝達機構8は、前記4つの気筒毎にそれぞれ設けられている。
そして、本実施形態における直列4気筒では第1気筒である前記#1気筒から#4気筒の燃焼サイクル(点火順序)は、#1気筒−#3気筒−#4気筒−#2気筒の順に設定されており、例えば、#1気筒が吸入工程であると、第2気筒である#2気筒では圧縮工程、#3気筒では排気工程、#4気筒では膨張(爆発)工程になっている。また、#1気筒の各吸気弁3,3の開時期と#2気筒の各吸気弁3,3の閉時期が一部重なる、いわゆるオーバーラップするリフト特性になっている。つまり、例えば、#1気筒が吸入工程で各吸気弁3,3を開作動させた場合に、隣接する#2気筒側では圧縮行程に移行するために、各吸気弁3,3を閉作動させるようになっており、このとき、開弁リフトと閉弁リフトのリフトが一部オーバーラップする状態になる。
以下では、便宜上、1つの気筒、例えば#1気筒における各構成部材について説明する
前記各吸気弁3は、バルブガイド4を介してシリンダヘッド1に摺動自在に保持されていると共に、各ステムエンドの近傍に設けられた各スプリングリテーナ3aとシリンダヘッド1の内部上面との間に弾接された各バルブスプリング12によって閉方向に付勢されている。
前記駆動軸5は、シリンダヘッド1の上端部に設けられた複数の軸受部13に回転自在に支持されていると共に、軸方向の一端部5a(フロント側の端部)に設けられた図外のタイミングプーリを介してクランクシャフトの回転力がタイミングベルトによって伝達されるようになっている。
また、前記駆動カム11は、図1及び図2にも示すように、#1気筒と#2〜#4気筒のものとは、駆動軸5に対する取り付け構造が異なっている。
すなわち、#2〜#4気筒側の駆動カム11は、カム本体が円盤状に形成されて、このカム本体の一側部に一体に設けられた円筒部11aおよび該円筒部11aに貫通した連結ピン11bを介して駆動軸5に固定されている。また、カム本体の軸心Xが駆動軸5の軸心Yから径方向へ偏心していると共に、外周のカムプロフィールが通常のほぼ円形状に形成されている。
また、#1気筒側の駆動カム11'は、カム本体の形状は#2気筒などと同じであるが、前記円筒部11aなどが存在せずにカム本体が直接駆動軸5の外周面に一体に形成されている。つまり、駆動軸5の鍛造成形時に一緒に成形されるようになっている。
前記各スイングアーム6は、一端部6aの凹状下面が前記各吸気弁3のステムエンドに当接している一方、他端部6bの下面凹部6cが前記各油圧ラッシアジャスタ10a、10bに当接していると共に、中央に形成された収容孔内に、ローラ軸14aを介してローラ14が回転自在に収容配置されている。
前記一対の揺動カム7は、図1及び図3に示すように、円筒状のカムシャフト7aの両端部に一体に設けられていると共に、下面にベースサークル面やランプ面及びリフト面からなるカム面7bが形成されており、該ベースサークル面とランプ面及びリフト面が、揺動カム7の揺動位置に応じて前記スイングアーム6のローラ14の上面を転接するようになっている。
前記カムシャフト7aは、内部軸方向に前記駆動軸5が挿通されていると共に、外周面の軸方向ほぼ中央位置に形成されたジャーナル部が前記複数の軸受部13に微小クリアランスをもって回転自在に支持されている。したがって、このカムシャフト7aを介して前記駆動軸5を前記軸受部13によって軸受けするようになっている。
前記各軸受部13は、図2に示すように、シリンダヘッド1のアッパデッキから上方へ延設されて、下端部の軸受溝とシリンダヘッド1上面の軸受溝との間に前記カムシャフト7aを回転自在に支持していると共に、上端部の軸受溝と該上端部に固定されたブラケット13aによって後述する制御軸21の複数のジャーナル部21aを軸受け支持している。
前記伝達機構8は、駆動軸5の上方に配置されたロッカアーム15と、該ロッカアーム15の一端部15aと駆動カム11とを連係するリンクアーム16と、ロッカアーム15の他端部15bと一つの揺動カム7とを連係するリンクロッド17と、を備えている。
前記ロッカアーム15は、中央に有する筒状の基部が支持孔を介して後述する制御カム22に回転自在に支持されていると共に、一端部15aがピン18によってリンクアーム16に回転自在に連結されている。一方、他端部15bがリンクロッド17の上端部にピン19を介して回転自在に連結されている。
前記各リンクアーム16は、図2に示すように、円環状の基部16aの中央位置に有する嵌合孔に前記駆動カム11のカム本体が回転自在に嵌合している一方、突出端16bが前記ピン18を介してロッカアーム15の一端部15aに回転自在に連結されている。
前記各リンクロッド17は、下端部がピン20を介してそれぞれ一つの揺動カム7のカムノーズ部側に回転自在に連結されている。
なお、前記ロッカアーム15の他端部15bとリンクロッド17の上端部との間には、各構成部品の組付時に各吸気弁3のリフト量を微調整するアジャスト機構23が設けられている。
前記制御機構9は、駆動軸5の上方位置に同じ軸受部に回転自在に支持された制御軸21と、該制御軸21の外周に前記ロッカアーム15の支持孔に摺動自在に嵌入されて、ロッカアーム15の揺動支点となる制御カム22が固定されている。
前記制御軸21は、駆動軸5と並行に機関前後方向に配設されていると共に、図外のアクチュエータによって回転制御されている。一方、前記制御カム22は、円筒状を呈し、軸心位置が制御軸21の軸心から所定分だけ偏倚している。
前記アクチュエータは、ハウジングの一端部に固定された電動モータと、ハウジングの内部に設けられて、該電動モータの回転駆動力を前記制御軸21に伝達する減速機構としてのボール螺子機構と、から構成されている。
前記電動モ−タは、比例型のDCモータによって構成され、機関運転状態を検出する図外のコントロールユニットからの制御信号によって正逆回転制御されるようになっている。
前記各油圧ラッシアジャスタ10a、10bは、図1及び図2に示すように、一般的なものであるから簡単に説明すると、シリンダヘッド1の円柱状の保持穴1a内に上下摺動自在に保持された有底円筒状のボディ24と、該ボディ24内に上下摺動自在に収容されて、下部に一体に有する隔壁を介して内部にリザーバ室を有する先端球面状のプランジャ25と、前記ボディ24の下部内に形成されて、前記隔壁に貫通形成された連通孔を介して前記リザーバ室と連通する高圧室と、該高圧室の内部に設けられて、前記リザーバ室内の作動油を高圧室方向へのみ流入を許容するチェック弁と、を備えている。また、前記シリンダヘッド1の内部には、前記保持穴1a内の溜まった作動油を外部に排出する排出孔1bが形成されている。
前記ボディ24は、外周面に円筒状の第1凹溝24aが形成されていると共に、該第1凹溝24aの周壁に、前記シリンダヘッド1の内部に形成されて下流端が前記第1凹溝24aに開口した油通路30とボディ24の内部とを連通する図外の第1通路孔が径方向に貫通形成されている。
前記油通路30は、シリンダヘッド1内に形成された潤滑油供給用のメインオイルギャラリ30aと連通しており、このメインオイルギャラリ30aには、図外のオイルポンプから潤滑油が圧送されるようになっている。
前記プランジャ25は、外周面の軸方向のほぼ中央位置に円筒状の第2凹溝が形成され、この第2凹溝の周壁に第1通路孔とリザーバ室とを連通する第2通路孔が径方向に沿って貫通形成されている、
前記第2凹溝は、その軸方向の幅が比較的大きく形成され、これによってボディ24に対するプランジャ25のいずれの上下摺動位置においても前記第1通路孔と第2通路孔とを常時連通するようになっている。
前記チェック弁は、前記連通孔の下部開口縁(シート)を開閉するチェックボールと、該チェックボールを閉方向へ付勢するコイルばねと、該コイルばねを保持するカップ状のリテーナと、から構成されている。
そして、各揺動カム7のベースサークル区間では、前記コイルばねによる付勢力による前記プランジャ25の進出移動(上方移動)に伴って高圧室内が低圧になると、前記油通路から保持穴1a内に供給された作動油が第1凹溝から第1通路孔と第2凹溝及び第2通路孔を通ってリザーバ室に流入して、さらにチェックボールを第1コイルばねのばね力に抗して押し開き、作動油を高圧室内に流入させる。これによって、プランジャ25は、常時スイングアーム6の他端部6bを押し上げてローラ14と揺動カム7との接触を介して揺動カム7とスイングアーム6の一端部6a及び各吸気弁3のステムエンドとの間の隙間を零ラッシに調整するようになっている。
前記コントロールユニットは、クランクセンサやエアーフローメータ、水温センサ、スロットルバルブ角度センサなどの各種センサからの情報信号に基づいて機関運転状態(機関運転条件)を検出すると共に、この機関運転状態と前記制御軸21の現在の回転位置を検出する図外の回転位置センサからの情報信号によって前記電動モータを駆動制御して前記制御軸21の回転位置を制御する。これによって、各吸気弁3,3のリフト量と作動角を変化させるようになっている。
そして、本実施形態では、図1及び図2に示すように、前記4気筒のうち、#2気筒の前記駆動カム11とリンクアーム16は、駆動軸5上で#3気筒の各揺動カム7,7に軸方向で隣接して配置され、また#3気筒の駆動カム11とリンクアーム16は、#4気筒の各揺動カム7,7に軸方向で隣接配置されて、#2気筒と#3気筒及び#4気筒の各伝達機構8、8、8間のスパンS、Sがほぼ同じになっている。
しかし、#1気筒の駆動カム11'とリンクアーム16'は、#2気筒の各揺動カム7,7側ではなく、前記#1気筒の伝達機構8を挟んで#2気筒の各揺動カム7,7と軸方向で反対側に配置されている。すなわち、#1気筒の駆動カム11'とリンクアーム16'は、駆動軸5の軸方向の一端部5a側に配置されて、#2気筒の各揺動カム7,7に隣接配置されていないと共に、#1気筒の各揺動カム7,7も通常とは反対側に配置されて、一つの揺動カム7'及びカムシャフト7a'が#2気筒側に配置されている。
また、該#2気筒の各揺動カム7,7の側部には、駆動軸5の回転角を検出する回転角センサの被検出部31と、六角ナット32とを介して#1気筒の一方の揺動カム7'とカムシャフト7a'が配置されている。
したがって、#1気筒の伝達機構8と#2気筒の伝達機構8との間のスパンS1が前記のスパンSよりも長くなっている。
前記被検出部31は、円盤状の基部31aの中央に一体に形成された筒部31bが前記駆動軸5の外周面に固定されていると共に、基部31aの外周面に複数のターゲット31cが周方向の所定位置に突設されている。なお、この被検出部31は、駆動軸を鍛造などによって成形する際に、一緒に成形するようになっている。
前記六角ナット32は、組み立て時においてスパナなどを係合させて、駆動軸5の自由な回転を規制するために使用するもので、これも駆動軸5を成形する際に一緒に形成されるようになっている。
前記被検出部31や六角ナット32は、本来、駆動軸5のいずれの箇所に設けても良いのであるが、前記#1気筒の駆動カム11とリンクアーム16を、伝達機構8を挟んだ反対側に配置したことによるこの軸方向の幅を埋めるために配置されているものである。
換言すれば、#1気筒側の駆動カム11'とリンクアーム16'は、#1気筒と#2気筒との間を避けた位置、つまり#2気筒の各揺動カム7,7に対して軸方向へ遠ざけた位置に配置されている。
〔可変動弁装置の作動〕
以下、本実施形態における可変動弁装置の作動について説明する。
例えば、機関のアイドリング運転から低回転域では、コントロールユニットから出力された制御電流によって電動モータが回転駆動し、この回転トルクがボール螺子機構を介して前記制御軸21に伝達される。この制御軸21が一方向へ回転駆動されると、制御カム22も一方向に回動して軸心が制御軸21の軸心の回りを同一半径で回転し、肉厚部が駆動軸5から図2の右上方向に離間移動する。これにより、ロッカアーム15の他端部15bとリンクロッド17の枢支点(連結ピン19)は、駆動軸5に対して上方向へ移動し、このため、各揺動カム7は、リンクロッド17を介してカムノーズ部側が強制的に引き上げられる。
よって、駆動カム11が回転してリンクアーム16を介してロッカアーム15の一端部15aを押し上げると、そのリフト量がリンクロッド17を介して各揺動カム7及び各スイングアーム6に伝達され、各吸気弁3はバルブスプリング12のばね反力に抗して開弁して、そのリフト量は十分小さくなる。
例えば、機関が低回転から中、高回転領域に移行した場合は、コントロールユニットからの制御電流によって電動モータが逆回転してボール螺子機構を同方向へ回転させると、この回転に伴って制御軸21が制御カム22を他方向へ回転させて、軸心が下方向へ移動する。
このため、ロッカアーム15は、今度は全体が駆動軸5方向に移動して他端部15bによって揺動カム7のカムノーズ部を、リンクロッド17を介して下方へ押圧して該各揺動カム7全体を所定量だけ図2に示す位置から反時計方向へ回動させる。したがって、各揺動カム7の各スイングアーム6のローラ14外周面に対するカム面7bの当接位置が、カムノーズ部側(リフト部側)に移動する。
このため、吸気弁3の開作動時に駆動カム11が回転してロッカアーム15の一端部15aを、リンクアーム16を介して押し上げると、各スイングアーム6を介して各吸気弁3が各バルブスプリング12のばね力に抗して開弁して、そのバルブリフト量が最大になるまで連続的に変化しつつ回転の上昇にしたがって大きくなる。これによって吸気充填効率が向上して出力の向上が図れる。
そして、本実施形態では、#1気筒の駆動カム11'とリンクアーム16'を、#2気筒側の各揺動カム7,7に対して軸方向へ離間して配置したことから、#1気筒が例えば吸入工程に移行してこの気筒の各吸気弁3,3が開作動(開リフト)し、同時に#2気筒が圧縮行程に移行してこの気筒の各吸気弁3,3が閉作動(閉リフト)した場合に、前記#1気筒側の駆動カム11の回転荷重による駆動軸5の撓み変形が可及的に抑制され、また撓み変形が発生したとしても、#2気筒の各吸気弁3,3の閉リフトに対する影響を十分に抑制することができる。
すなわち、従来技術のように、#1気筒の駆動カム11とリンクアーム16が、#2気筒の揺動カム7,7に隣接して配置されている場合は、図5に示すように、#1気筒の各吸気弁3,3を開作動させるために、該#1気筒側の駆動カム11が回転しようとすると、この駆動カム11の回転荷重に伴って前記駆動軸5がリフト方向(図中矢印方向)へ僅かに撓み変形してしまう。
これに伴って、#2気筒の各揺動カム7,7が開弁リフト方向へ僅かに変位してしまう。このため、図6に示すように、#1気筒の吸気弁3,3のバルブリフトと#2気筒の吸気弁3,3のバルブリフトがオーバーラップする領域で、圧縮行程のために閉作動しようとしていた#2気筒の各吸気弁3,3のバルブリフトのランプ領域での高さHが通常より大きく変動してしまう(図6の丸で囲んだリフト領域)。つまり#2気筒の各吸気弁3,3のリフト特性に影響を及ぼして、該各吸気弁3,3の閉時期に遅れが発生するおそれがある。
このため、#2気筒の各吸気弁3,3の閉時期が遅くなると、例えば、気筒内の混合気が吸気管内に逆流して、有効圧縮比の低下を招き、この結果、燃焼圧の低下を引き起こすのである。これにより、機関出力の低下が余儀なくされる。
これに対して、本実施形態では、前述したように、#1気筒の駆動カム11'とリンクアーム16'を、駆動軸5の一端部5a側に設けて、#2気筒側の各揺動カム7,7に対して十分に離間したことから、#1気筒の各吸気弁3,3が開作動し、同時に#2気筒の各吸気弁3,3が閉作動した場合に、前記#1気筒側の駆動カム11の回転荷重によって、この駆動カム11が位置する駆動軸5の一部にたとえ撓み変形が発生したとしても、#2気筒の各吸気弁3,3の閉作動(リフト特性)には影響を与えることがなくなる。
したがって、図4に示すように、#1気筒の吸気弁3,3の開作動のタイミングと、#2気筒の吸気弁3,3の閉作動のタイミングがオーバーラップする領域(図中丸領域)での#2気筒の吸気弁3,3の閉作動(リフト)に影響がなくなる。
この結果、例えば、圧縮行程中にある#2気筒の吸気弁3,3の適正な閉時期が得られて混合気の逆流が抑制されて、気筒内での燃焼圧が低下することなく所望の燃焼圧が得られることから全体としての機関出力の低下を抑制できる。
前述した従来における前記#2気筒の各吸気弁3,3に対する影響は、特に、各揺動カム7、7の揺動力を各吸気弁3、3に伝達するための伝達手段として、前記スイングアーム6、6と油圧ラッシアジャスタ10a、10bを用いた場合に発生し易い傾向にある。
すなわち、前記油圧ラッシアジャスタ10a、10bを用いた場合は、各吸気弁3,3とスイングアーム6,6との間の隙間を零に調整するので、各吸気弁3,3のバルブリフト特性がシビアになる。このため、ランプ領域での変動が大きくなり易くなるのであるが、本実施形態でこれらを抑制する十分な効果が得られる。
また、本実施形態では、前記#1気筒側の駆動カム11'が駆動軸5に一体に形成されて、#2気筒などの駆動カム11のように円筒部11aや連結ピン11bが不要になるので、その分、製造作業が容易になる。また、特に円筒部11aが不要になることから、駆動軸5を含めた装置全体の軸方向軸方向の長さを短くすることが可能になる。この結果、可変動弁装置のエンジンルーム内への搭載性が良好になる。
本願発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、前記隣接する気筒間のサイクルの相違による機関弁の開作動と閉作動がオーバーラップするなどの前述した条件を備えている機関であれば適用が可能であり、例えば直列6気筒や8気筒機関などでも良い。
また、吸気弁ばかりか排気弁側にも適用することも可能である。この場合、#2気筒における排気弁の閉時期が遅くなると、例えば、気筒内の混合気が排気管内に吹き抜けて燃焼圧の低下を引き起こすばかりか、気筒内の空気の流れが変わって十分な吸気タンブルが得られず、燃焼を悪化させて燃焼圧の低下を招くのである。したがって、本発明では、排気弁側に適用した場合も吸気弁側と同じ効果が得られる。
別の好ましい態様としては、機関弁の開閉作動が順次行われる第1気筒と第2気筒が機関前後方向に隣接配置されていると共に、機関運転中に前記第1気筒の機関弁の開時期と前記第2気筒の機関弁の閉時期がオーバーラップすることのある多気筒内燃機関の可変動弁装置であって、
機関のクランクシャフトから回転駆動力が伝達され、外周に駆動カムが気筒毎に設けられた駆動軸と、前記駆動軸の外周に気筒毎に揺動自在に配置されて、機関弁を開閉作動させる揺動カムと、前記駆動カムの回転運動を揺動運動に変換して前記揺動カムに伝達する伝達機構と、前記伝達機構の姿勢を変化させることによって前記機関弁のリフト量を可変制御する制御機構と、を備え、
前記第1気筒の駆動カムは、前記駆動軸の該第1気筒と第2気筒の間を避けた位置に設けられている。
さらに好ましくは、第1気筒の揺動カムは、前記駆動軸の前記第1気筒と第2気筒の間に設けられている。
別の好ましい態様としては、機関弁の開閉作動が順次行われる第1気筒と第2気筒が機関前後方向に隣接配置されていると共に、機関運転中に前記第1気筒の機関弁の開時期と前記第2気筒の機関弁の閉時期がオーバーラップすることのある多気筒内燃機関の可変動弁装置であって、
機関のクランクシャフトから回転駆動力が伝達され、外周に駆動カムが気筒毎に設けられた駆動軸と、前記駆動軸の外周に気筒毎に揺動自在に配置されて、機関弁を開閉作動させる揺動カムと、前記駆動カムの回転運動を揺動運動に変換して前記揺動カムに伝達する伝達機構と、前記揺動カムと機関弁との間に介装されて、前記揺動カムの揺動力とバルブスプリングのばね力よって前記機関弁を開閉作動させるスイングアームと、該スイングアームの揺動支点となるラッシアジャスタと、前記伝達機構の姿勢を変化させることによって前記機関弁のリフト量を可変制御する制御機構と、を備え、
前記第1気筒の揺動カムと第2気筒の揺動カムが前記駆動軸上で隣接して配置されていると共に、第1気筒の前記駆動カムが第1気筒の伝達機構を挟んだ揺動カムと反対側の位置に設けられている。
1…シリンダヘッド
1a…保持穴
3…吸気弁(機関弁)
5…駆動軸
6…スイングアーム
6a…一端部
6b…他端部
7…揺動カム
7a…カムシャフト
8…伝達機構
9…制御機構
10a・10b…第1、第2油圧ラッシアジャスタ
11(11')…駆動カム
12…バルブスプリング
13…軸受部
14…ローラ
15…ロッカアーム
16(16')…リンクアーム
17…リンクロッド
#1気筒…1番気筒
#2気筒…2番気筒
#3気筒…3番気筒
#4気筒…4番気筒

Claims (6)

  1. 機関弁の開閉作動が順次行われる第1気筒と第2気筒が機関前後方向に隣接配置されていると共に、機関運転中に前記第1気筒の機関弁の開時期と前記第2気筒の機関弁の閉時期がオーバーラップすることのある多気筒内燃機関の可変動弁装置であって、
    機関のクランクシャフトから回転駆動力が伝達され、外周に駆動カムが気筒毎に設けられた駆動軸と、
    前記駆動軸の外周に気筒毎に揺動自在に配置されて、機関弁を開閉作動させる揺動カムと、
    前記駆動カムの回転運動を揺動運動に変換して前記揺動カムに伝達する伝達機構と、
    前記伝達機構の姿勢を変化させることによって前記機関弁のリフト量を可変制御する制御機構と、
    を備え、
    前記第1気筒の駆動カムは、前記駆動軸の該第1気筒と第2気筒の間を避けた位置に設けられていることを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
  2. 請求項1に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記第1気筒の揺動カムは、前記駆動軸の前記第1気筒の駆動カムと第2気筒の駆動カムとの間に設けられていることを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
  3. 請求項2に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記第2気筒の揺動カムは、前記駆動軸の前記第1気筒の駆動カムと第2気筒の駆動カムとの間に設けられていることを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
  4. 請求項3に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記多気筒内燃機関は、第3気筒及び第4気筒を有する直列4気筒であることを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
  5. 請求項4に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記第3気筒及び第4気筒の揺動カムは、前記第3気筒及び第4気筒の駆動カムよりも前記第2気筒側に配置されていることを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
  6. 機関弁の開閉作動が順次行われる第1気筒と第2気筒が機関前後方向に隣接配置されていると共に、機関運転中に前記第1気筒の機関弁の開時期と前記第2気筒の機関弁の閉時期がオーバーラップすることのある多気筒内燃機関の可変動弁装置であって、
    機関のクランクシャフトから回転駆動力が伝達され、外周に駆動カムが気筒毎に設けられた駆動軸と、
    前記駆動軸の外周に気筒毎に揺動自在に配置されて、機関弁を開閉作動させる揺動カムと、
    前記駆動カムの回転運動を揺動運動に変換して前記揺動カムに伝達する伝達機構と、
    前記揺動カムと機関弁との間に介装されて、前記揺動カムの揺動力とバルブスプリングのばね力よって前記機関弁を開閉作動させるスイングアームと、
    該スイングアームの揺動支点となるラッシアジャスタと、
    前記伝達機構の姿勢を変化させることによって前記機関弁のリフト量を可変制御する制御機構と、
    を備え、
    前記第1気筒の揺動カムと第2気筒の揺動カムが前記駆動軸上で隣接して配置されていると共に、第1気筒の前記駆動カムが第1気筒の伝達機構を挟んだ揺動カムと反対側の位置に設けられていることを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
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