JP2007002686A - 可変動弁装置 - Google Patents

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利之 前原
Shuichi Ezaki
修一 江▲崎▼
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Abstract

【課題】 可変動弁装置に関し、制御軸を回転させてバルブの開弁特性を変化させる際の応答性を向上させる。
【解決手段】 可変動弁機構30は、制御軸32と機械的に連結され、制御軸30の回転角度に応じてバルブの開弁特性を変化させる。可変動弁機構30には、その姿勢を保持するように姿勢保持手段から一定方向のバネ力が作用している。駆動手段74によって制御軸32を回転駆動し、バルブの開弁特性を変化させる際には、姿勢保持手段が可変動弁機構30を介して制御軸32へ作用させる回転力とは逆方向の回転力を、駆動補助手段130によって制御軸32に作用させる。
【選択図】 図16

Description

本発明は、可変動弁装置に関し、詳しくは、制御軸と機械的に連結された可変動弁機構を有し、制御軸を回転させて可変動弁機構の姿勢を変化させることで、カム軸の回転に対するバルブの開弁特性を機械的に変化させることができる可変動弁装置に関する。
従来、例えば、特許文献1に開示されるように、エンジンの運転状況に応じてバルブの作用角及びリフト量を変更する可変動弁装置が知られている。特許文献1に記載される可変動弁装置は、バルブを支持するスイングレバーとカムとの間に、揺動自在なロッカーレバーを介在させている。ロッカーレバーは、カムの回転運動に連動して揺動する。また、スイングレバーはバルブスプリングのバネ力によってロッカーレバーに押し付けられ、ロッカーレバーの揺動に連動して揺動する。つまり、この可変動弁装置では、ロッカーレバーを介してカムの回転運動がスイングレバーに伝達されるようになっている。
ロッカーレバーは長穴を有し、その長穴を介してピンに懸架されている。長穴内でのピンの位置は、ロッカーレバーの側面を支持している制御軸(偏心軸)の回転角度によって変更することができる。ロッカーレバーは圧縮バネのバネ力によって制御軸に押し付けられている。制御軸を回転させて長穴内でのピンの位置を変更することによって、ロッカーレバーの支持点、つまり、揺動中心点が変化する。
この可変動弁装置では、ロッカーレバーの支持点を変更することで、カムの回転に対するロッカーレバーの揺動動作を変更することができる。ロッカーレバーの揺動動作が変化すれば、ロッカーレバーを介して駆動されるスイングレバーの揺動動作も変化する。したがって、制御軸の回転角度を変更し、ロッカーレバーの支持点を変更することで、バルブの作用角及びリフト量を変更することができる。
特許第3245492号公報
ところで、バルブの開弁特性として大リフト及び大作用角が必要となるのは高負荷領域であり、低中負荷領域ではバルブの開弁特性は小リフト及び小作用角となる。エンジンの運転状態が高負荷領域から低中負荷領域へ変化したときには、バルブの開弁特性を小リフト小作用角側に変更するように制御軸が回転駆動され、エンジンの運転状態が低中負荷領域から高負荷領域へ変化したときには、バルブの開弁特性を大リフト大作用角側に変更するように制御軸が回転駆動される。
エンジンの運転状態が高負荷領域になるのは、加速時等、速やかに高トルクを出力することが要求される場合である。したがって、ドライバビリティの観点からは、制御軸を大リフト大作用角側に回転させる場合には、制御軸を小リフト小作用角側に回転させる場合よりも、回転角度の変更要求に対して高い応答性が求められる。
しかし、上記の従来技術において、制御軸には圧縮バネやバルブスプリングのバネ力が回転力として作用している。具体的には、圧縮バネのバネ力は、制御軸を小リフト小作用角側に回転させる回転力として作用している。また、バルブスプリングのバネ力は、バルブを閉じる方向へロッカーレバーを回転させるようロッカーレバーに作用する。バルブを閉じる方向のロッカーレバーの回転方向は、バルブの開弁特性を小リフト小作用角側に変更する場合の方向と一致する。したがって、バルブスプリングのバネ力も、制御軸を小リフト小作用角側に回転させる回転力として作用している。
上記の回転力は、制御軸を大リフト大作用角側に回転させる際には抵抗となり、この回転力に打ち勝つだけの初期駆動力が必要になる。また、上記の回転力は制御軸に常に作用しているため、大リフト大作用角側に回転させる場合には、小リフト小作用角側に回転させる場合よりも高い駆動力を入力し続ける必要がある。このため、上記の従来技術では、バルブの開弁特性を大リフト大作用角側に変更する際に要求される高い応答性を実現できない可能性があった。
なお、回転角度の変更要求に対する応答性を向上させるためには、簡単には、より高い駆動力を制御軸に入力すればよい。しかし、その場合は、駆動装置の大型化を招き、さらに消費電力の増大も招いてしまう。可変動弁装置のエンジンへの搭載性やエネルギ消費の抑制の観点からは、消費電力の少ない小さい駆動装置を用いながら、高い応答性を実現できるようにしたい。
本発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、可変動弁装置に関し、制御軸を回転させてバルブの開弁特性を変化させる際の応答性を向上させることにある。
第1の発明は、上記目的を達成するため、
カム軸の回転に対するバルブの開弁特性を機械的に変化させる可変動弁装置であって、
回転可能に配置された制御軸と、
前記制御軸と機械的に連結され、前記開弁特性を前記制御軸の回転角度に応じて変化させる可変動弁機構と、
前記可変動弁機構に一定方向のバネ力を作用させることで前記可変動弁機構の姿勢を保持する姿勢保持手段と、
前記制御軸を回転駆動する駆動手段と、
前記姿勢保持手段が前記可変動弁機構を介して前記制御軸へ作用させる回転力とは逆方向の回転力を前記制御軸に作用させる駆動補助手段と、
を備えることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記駆動補助手段は、前記制御軸の静止時、前記姿勢保持手段が前記可変動弁機構を介して前記制御軸へ作用させる回転力を打ち消すように、前記制御軸の回転角度に応じた回転力を前記制御軸に作用させることを特徴としている。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記駆動補助手段は、前記可変動弁機構の姿勢を小リフト側から大リフト側へ変化させるように前記駆動手段が前記制御軸を回転させるときは、前記可変動弁機構の姿勢を大リフト側から小リフト側へ変化させるように前記駆動手段が前記制御軸を回転させるときよりも、前記制御軸へ作用させる回転力を増大させることを特徴としている。
第4の発明は、第3の発明において、
前記駆動補助手段は、前記可変動弁機構の姿勢を小リフト側から大リフト側へ変化させるように前記駆動手段が前記制御軸を回転させるとき、前記制御軸に作用させる回転力を最大値に制御することを特徴としている。
第5の発明は、第3又は第4の発明において、
前記駆動補助手段は、前記可変動弁機構の姿勢を大リフト側から小リフト側へ変化させるように前記駆動手段が前記制御軸を回転させるとき、前記制御軸に作用させる回転力を最小値に制御することを特徴としている。
第6の発明は、第3の発明において、
前記駆動補助手段は、前記可変動弁機構の姿勢を小リフト側から大リフト側へ変化させるように前記駆動手段が前記制御軸を回転させるとき、前記姿勢保持手段が前記可変動弁機構を介して前記制御軸へ作用させる回転力の増減に同期して、前記制御軸に作用させる回転力を増減することを特徴としている。
第7の発明は、第1乃至第6の何れか1つの発明において、
前記制御軸は、前記制御軸の軸方向に沿って配置された複数の前記可変動弁機構と機械的に連結され、
前記駆動補助手段は、前記駆動手段が前記制御軸に駆動力を入力する入力位置から最も離れた位置にある可変動弁機構において、前記制御軸の捩れ量がゼロになるように、前記制御軸に作用させる回転力を制御することを特徴としている。
第8の発明は、第1乃至第7の何れか1つの発明において、
前記駆動手段は、前記制御軸とウォームギヤ機構を介して連結されるモータであることを特徴としている。
また、第9の発明は、第1乃至第8の何れか1つの発明において、
前記駆動補助手段は、
前記制御軸と前記制御軸を支持する軸受けとのジャーナル部において前記制御軸と前記軸受けの何れか一方に前記制御軸の回転方向に沿って形成された溝と、
前記溝内に配置されるとともに前記制御軸と前記軸受けの何れか他方に固定され、前記制御軸の回転により前記溝内を摺動可能な仕切り部材と、
前記溝が前記仕切り部材によって仕切られることで形成される2つの部屋の何れか一方の部屋に接続され、前記一方の部屋に作動油を供給する油路と、
前記油路を通って前記一方の部屋に供給される作動油の油圧を制御する油圧制御手段と、
を含むことを特徴としている。
第10の発明は、第9の発明において、
前記油路は前記制御軸の内部に形成され、前記作動油として前記制御軸の摩擦部分を潤滑するための潤滑油が用いられていることを特徴としている。
また、第11の発明は、第1乃至第8の何れか1つの発明において、
前記駆動補助手段は、
負圧によって前記制御軸に回転力を作用させる負圧アクチュエータと、
前記負圧アクチュエータに導入される負圧を制御する負圧制御手段と、
を含むことを特徴としている。
第1の発明において、可変動弁機構の姿勢を保持するために姿勢保持手段が可変動弁機構に作用させている一定方向のバネ力は、可変動弁機構を介して制御軸に回転力として作用する。駆動手段による制御軸の回転駆動の方向が前記回転力の方向とは逆の場合には、前記回転力は駆動手段による制御軸の回転駆動を妨げるように作用する。しかし、第1の発明によれば、前記回転力を打ち消すように前記回転力とは逆方向の回転力が駆動補助手段から制御軸に加えられるので、駆動手段が制御軸を回転駆動するときの抵抗は減少する。これにより、制御軸を回転駆動してバルブの開弁特性を変化させる際の応答性を向上させることができる。
可変動弁機構の姿勢を保持するために姿勢保持手段が可変動弁機構に作用させる一定方向のバネ力は、可変動弁機構の姿勢に応じて変化する。可変動弁機構の姿勢は制御軸の回転角度によって変化するので、結局、姿勢保持手段が可変動弁機構を介して制御軸へ作用させる回転力は、制御軸の回転角度に応じて変化する。第2の発明によれば、制御軸の静止時、制御軸の回転角度に応じた回転力が駆動補助手段から制御軸に加えられるので、姿勢保持手段が可変動弁機構を介して制御軸へ作用させる回転力による制御軸の捩れを抑制することができる。
姿勢保持手段が可変動弁機構に作用させるバネ力は、可変動弁機構の姿勢を大リフト側から小リフト側へ変化させる方向に作用している。したがって、姿勢保持手段が可変動弁機構を介して制御軸へ作用させる回転力は、可変動弁機構の姿勢を小リフト側から大リフト側へ変化させるように制御軸が回転する場合に増大する。第3の発明によれば、可変動弁機構の姿勢を小リフト側から大リフト側へ変化させるように制御軸が回転する場合に駆動補助手段から制御軸に加えられる回転力が増大されるので、小リフト側から大リフト側へバルブの開弁特性を変化させる際の応答性を向上させることができる。
特に、第4の発明によれば、可変動弁機構の姿勢を小リフト側から大リフト側へ変化させる際に駆動補助手段から制御軸に加えられる回転力を最大値に制御することで、駆動手段による制御軸の回転を高い補助駆動力でアシストすることができる。これにより、小リフト側から大リフト側へバルブの開弁特性を変化させる際の応答性を向上させることができる。
さらに、第5の発明によれば、可変動弁機構の姿勢を大リフト側から小リフト側へ変化させる際に駆動補助手段から制御軸に加えられる回転力を最小値に制御することで、駆動手段による制御軸の回転は、駆動補助手段から加えられる回転力によって妨げられることなく、姿勢保持手段が可変動弁機構を介して制御軸へ作用させる回転力によってアシストされるようになる。これにより、大リフト側から小リフト側へバルブの開弁特性を変化させる際の応答性を向上させることができる。
また、姿勢保持手段が可変動弁機構に作用させるバネ力は、カムによるバルブのリフトによっても変化する。したがって、姿勢保持手段が可変動弁機構を介して制御軸へ作用させる回転力は、バルブのリフトに連動して増減する。第6の発明によれば、前記回転力の増減に同期するように駆動補助手段から制御軸に加えられる回転力も増減されるので、駆動手段による制御軸の回転をより効果的にアシストすることができ、小リフト側から大リフト側へバルブの開弁特性を変化させる際の応答性をより向上させることができる。
制御軸が軸方向に沿って配置された複数の可変動弁機構と機械的に連結されている場合、制御軸は各可変動弁機構から受ける回転力によって捩れ、その捩れ量は、駆動手段が制御軸に駆動力を入力する入力位置から最も離れた位置にある可変動弁機構において最大となる。制御軸に捩れがある場合には、各可変動弁機構における制御軸の回転角度にばらつきが生じ、各可変動弁機構間でバルブの開弁特性にばらつきが生じることになる。第7の発明によれば、前記の最も離れた位置にある可変動弁機構において制御軸の捩れ量がゼロになるように駆動補助手段から制御軸に加えられる回転力が制御されるので、各可変動弁機構間でのバルブの開弁特性のばらつきは低減される。
第8の発明によれば、駆動手段をウォームギヤ機構とモータにより構成することで、制御軸の回転角度を正確に制御することができる。また、制御軸とモータとをウォームギヤ機構を介して連結することで、ウォームギヤ機構が有する逆入力に対するセルフロック機能により、制御軸からモータへの回転力の逆入力を防止することができる。
第9の発明によれば、溝が仕切り部材によって仕切られることで形成される2つの部屋のうち、油路が接続される側の部屋が油圧室として機能する。この油圧室は、溝、仕切り部材、制御軸或いは軸受け(溝が形成されていない側)によって囲まれた閉空間である。この油圧室内に作動油が供給されることで、作動油の油圧によって仕切り部材と仕切り部材に対向する油圧室壁面との間には反発力が生じ、この反発力は制御軸を軸受けに対して相対回転させる回転力として制御軸に作用する。第9の発明によれば、作動油の油圧を制御することで、制御軸に作用する回転力を制御することができる。また、油圧室は制御軸と軸受けとのジャーナル部に形成されるので、余裕スペースの少ないカム軸の周辺において、他の装置や部品と干渉することなく駆動補助手段を備えることができる。さらに、制御軸の回転角度範囲は、仕切り部材が溝内で移動できる角度範囲によって機械的に規制されるので、最大リフト時の制御軸の回転角度と最小リフト時の制御軸の回転角度は一義的に決定される。したがって、各可変動弁機構間での最大リフトのばらつきや、最小リフトのばらつきは低減される。
第10の発明によれば、潤滑油用の油路を作動油用の油路として兼用することができるので、装置全体の油路の構成を簡素化することができる。
第11の発明によれば、駆動補助手段として負圧アクチュエータを用いることで、高い制御応答性を得ることができるとともに、低温始動時にも始動直後から安定して制御することができる。
実施の形態1.
以下、図1乃至図8を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。本実施形態では、本発明の可変動弁装置を吸気バルブに適用しているものとする。ただし、本発明の可変動弁装置は排気バルブにも適用することができる。
[可変動弁装置の構成]
図1は、本発明の実施の形態1にかかる可変動弁装置の構成を示す側面視図である。本可変動弁装置のカム軸20には、駆動カム22が設けられている。この駆動カム22を中心にして左右対称に2つのバルブ(吸気バルブ)4,4が配置されている(図では手前側のバルブ4は省略されている)。2つのバルブ4,4は同一気筒に並んで配置される。駆動カム22と各バルブ4との間には、駆動カム22の回転運動に各バルブ4のリフト運動を連動させる可変動弁機構30がそれぞれ設けられている。図では一方の可変動弁機構30のみ示されている。
以下では、可変動弁機構30の詳細な構成について説明する。図1に示すように、本可変動弁装置では、バルブ4はロッカーアーム10によって支持されている。可変動弁機構30は、駆動カム22とロッカーアーム10との間に介在し、駆動カム22の回転運動とロッカーアーム10の揺動運動との連動状態を連続的に変化させるようになっている。
可変動弁機構30は、カム軸20に回転可能に支持された制御アーム50を含んでいる。制御アーム50には、その回動中心であるカム軸20の中心から偏心した位置に中間アーム58が回転可能に取り付けられている。中間アーム58はその支点側の両端部に接続ピン56を備えており、この接続ピン56を制御アーム50に回転可能に支持されている。中間アーム58は、接続ピン56を支点として先端を制御軸32に向けて配置されている。中間アーム58の先端には、カム軸20に平行に配置された連結軸64が固定されている。この連結軸64上には、第1ローラ60と第1ローラ60よりも小径の第2ローラ62とが回転可能に支持されている。図では省略しているが、第2ローラ62は第1ローラ60の両側に一対配置されている。なお、制御アーム50は駆動カム22の両側に一対設けられ、左右の制御アーム50によって中間アーム58が支持されている(図では手前側の制御アーム50は省略されている)。
左右の制御アーム50の間には、弧状の大径ギヤ52が配置され、その両側面を左右の制御アーム50に固定されている。大径ギヤ52は、制御アーム50の回転中心、すなわち、カム軸20と同心の円弧に沿って形成されている。制御アーム50上での大径ギヤ52の位置は、制御アーム50の回動中心に関し接続ピン56の位置のほぼ反対側となっている。
可変動弁機構30は、カム軸20に平行に配置された制御軸32を含んでいる。制御軸32の回転角度は制御軸駆動手段としての図示しない駆動モータによって任意の角度に制御することができる。制御軸32の外周面には制御軸32と同心の小径ギヤ34が形成されている。この小径ギヤ34は、制御アーム50に取り付けられた大径ギヤ52に噛み合わされている。これにより、制御軸32の回転は小径ギヤ34及び大径ギヤ52を介して制御アーム50に入力されるようになっている。小径ギヤ34と大径ギヤ52は、制御軸32の回転を減速して制御アーム50に伝達する減速機構を構成している。
制御軸32には、揺動カムアーム40が揺動可能に支持されている。この揺動カムアーム40は、小径ギヤ34の両側に一対配置されている(図では手前側の揺動カムアーム40は省略されている)。図中に示す揺動カムアーム40は、同じく図中に示すバルブ4に対応して設けられ、図中に省略されている揺動カムアーム40は、同じく省略されているバルブ4に対応して設けられている。揺動カムアーム40は、その先端を駆動カム22の回転方向の上流側に向けて配置されている。本実施形態では、図中に矢印で示すように、カム軸20は時計周り方向に回転している。揺動カムアーム40の駆動カム22に対向する側には、後述する第2ローラ62に接触するスライド面46が形成されている。スライド面46は駆動カム22側に緩やかに湾曲するとともに、揺動中心である制御軸32の中心から遠くなるほど駆動カム22の中心から距離が大きくなるように形成されている。
揺動カムアーム40のスライド面46とは逆の側には、揺動カム面42(42a,42b)が形成されている。揺動カム面42はプロフィールの異なる非作用面42aと作用面42bから構成されている。そのうち非作用面42aはカム基礎円の周面であり、制御軸32の中心からの距離を一定に形成されている。他方の面である作用面42bは揺動カムアーム40の先端側に設けられ、非作用面42aに滑らかに連続するように接続されるとともに、揺動カムアーム40の先端に向けて制御軸32の中心からの距離(すなわち、カム高さ)が次第に大きくなるよう形成されている。本明細書では、非作用面42aと作用面42bの双方を区別しないときには、単に揺動カム面42と表記する。
また、揺動カムアーム40にはバネ座48が形成されている。バネ座48には、他端をシリンダヘッド内の静止部位に固定されたロストモーションスプリング36が掛けられている。揺動カムアーム40は、ロストモーションスプリング36から受けるバネ力によって、スライド面46が駆動カム22に近づく方向(図1中の反時計回り方向)に回転するよう付勢されている。
揺動カムアーム40のスライド面46と駆動カム22との間には、先端を制御軸32の方向に向けるようにして中間アーム58が配置されている。中間アーム58に回転可能に支持されている第1ローラ60は駆動カム22の回転面内に位置している。また、第2ローラ62は対応する揺動カムアーム40の揺動面内に位置している。前述のロストモーションスプリング36のバネ力は、スライド面46を第2ローラ62に押し当てる付勢力として作用し、さらに、連結軸64で第2ローラ62と連結されている第1ローラ60を駆動カム22に押し当てる付勢力として作用する。これにより、第1ローラ60及び第2ローラ62は、スライド面46と駆動カム22とに両側から挟みこまれて位置決めされている。ロストモーションスプリング36は、可変動弁機構30の姿勢を一定に保持するための姿勢保持手段として機能している。
上記のように、第1ローラ60及び第2ローラ62は、中間アーム58によって制御アーム50に接続されるとともに、スライド面46と駆動カム22との間に挟みこまれている。このため、制御アーム50がカム軸20を中心として回転すると、第1ローラ60及び第2ローラ62も駆動カム22の周面に接しながらカム軸20の周りを回転する。制御アーム50の回転は小径ギヤ34及び大径ギヤ52を介して制御軸32の回転に連動しているので、第1ローラ60及び第2ローラ62のカム軸20を中心とする回転も制御軸32の回転に連動している。
揺動カムアーム40の下方には、前述のロッカーアーム10が配置されている。ロッカーアーム10には、揺動カムアーム40の揺動カム面42に対向するようにロッカーローラ12が配置されている。ロッカーローラ12はロッカーアーム10の中間部に回転可能に取り付けられている。ロッカーアーム10の一端にはバルブ4を支持するバルブシャフト2が取り付けられ、ロッカーアーム10の他端は油圧ラッシャアジャスタ6によって回動可能に支持されている。
バルブシャフト2はバルブスプリング8のバネ力によって、閉方向、すなわち、ロッカーアーム10を押し上げる方向に付勢されている。この付勢力と油圧ラッシャアジャスタ6によってロッカーローラ12は揺動カムアーム40の揺動カム面42に押し当てられている。バルブスプリング8は、ロストモーションスプリング36とともに、可変動弁機構30の姿勢を一定に保持するための姿勢保持手段として機能している。
[可変動弁装置の動作]
以下では、上記のように構成された本可変動弁装置の動作について図2及び図3を用いて説明する。
(1)可変動弁機構によるバルブのリフト動作
先ず、可変動弁機構30によるバルブ4のリフト動作について図2を用いて説明する。図2中、(A)はリフト動作の過程でバルブ4が閉弁しているときの可変動弁機構30の状態を、また、(B)はリフト動作の過程でバルブ4が最大に開弁しているときの可変動弁機構30の状態を、それぞれ表している。
可変動弁機構30では、駆動カム22の回転運動は、先ず、駆動カム22に接触する第1ローラ60に入力される。第1ローラ60は第2ローラ62とともに中間アーム58に支持されているので、中間アーム58の支点である接続ピン56を中心に揺動する。その運動は第2ローラ62に接触する揺動カムアーム40のスライド面46に入力される。スライド面46はロストモーションスプリング36の付勢力によって常に第2ローラ62に押し当てられているので、揺動カムアーム40は第2ローラ62を介して伝達される駆動カム22の回転に連動して制御軸32を中心にして揺動する。
具体的には、図2の(A)に示す状態からカム軸20が回転すると、図2の(B)に示すように、第1ローラ60の駆動カム22上での接触位置は、駆動カム22の頂部へと近づいていく。相対的に第1ローラ60は駆動カム22によって押し下げられ、揺動カムアーム40はそのスライド面46を第1ローラ60と一体の第2ローラ62によって押し下げられる。これにより、揺動カムアーム40は制御軸32を中心にして図中、時計回り方向に回動する。
揺動カムアーム40の回動によりロッカーローラ12の揺動カム面42上での接触位置が非作用面42aから作用面42bに切り換わると、ロッカーアーム10は作用面42bの制御軸32の中心からの距離に応じて押し下げられ、油圧ラッシャアジャスタ6による支持点を中心に時計回り方向へ揺動する。これにより、バルブ4はロッカーアーム10によって押し下げられ、開弁する。そして、図2の(B)に示すように、第1ローラ60の駆動カム22上での接触位置が駆動カム22の頂部に達したとき、揺動カムアーム40の回動量は最大になり、バルブ4のリフト量も最大になる。
この間、ロッカーアーム10には、バルブスプリング8のバネ力が作用している。ロッカーアーム10に作用したバルブスプリング8のバネ力は、ロッカーアーム10から揺動カムアーム40に入力される。バルブスプリング8のバネ力は、ロストモーションスプリング36のバネ力と同じく、揺動カムアーム40を制御軸32を中心にして反時計回り方向に回転させるように作用する。揺動カムアーム40がバルブスプリング8やロストモーションスプリング36から受ける力は、第2ローラ62及び中間アーム58を介して制御アーム50に入力され、さらに、大径ギヤ52及び小径ギヤ34を介して制御軸32に入力される。制御軸32に入力された力は、制御軸32を図中の時計回り方向へ回転させる回転力として作用する。
揺動カムアーム40に入力されるバルブスプリングのバネ力は、バルブ4が閉じているときは0であり、バルブ4のリフト量に応じて増大していく。一方、揺動カムアーム40に入力されるロストモーションスプリング36のバネ力は、揺動カムアーム40の時計回り方向への回転角度に応じて増大していく。制御軸32に作用する時計回り方向の回転力は、両スプリング8,36のバネ力の増大に応じて増大するので、図2の(A)に示すようにバルブ4が閉弁しているとき、制御軸32に作用する回転力は最小になり、図2の(B)に示すようにバルブ4が最大に開弁したとき、制御軸32に作用する回転力は最大になる。制御軸32に作用する回転力の最大値は、バルブ4が最大に開弁したときのリフト量が大きいほど、大きくなる。
図2の(B)に示す状態からカム軸20がさらに回転し、第1ローラ60の駆動カム22上での接触位置が駆動カム22の頂部を過ぎると、今度はロストモーションスプリング36とバルブスプリング8によるバネ力によって、揺動カムアーム40は制御軸32を中心にして図中、反時計回り方向に回動する。揺動カムアーム40が反時計回り方向に回動することで、ロッカーローラ12の揺動カム面42上での接触位置は非作用面42a側へ移動する。これにより、バルブ4のリフト量は減少していき、やがて、図2の(A)に示すように、ロッカーローラ12の揺動カム面42上での接触位置が作用面42bから非作用面42aに切り換わったところで、バルブ4のリフト量はゼロとなる。つまり、バルブ4は閉弁する。
(2)可変動弁機構によるリフト量変更動作
次に、図3を参照して可変動弁機構30によるリフト量変更動作について説明する。図3中、(A)は可変動弁機構30がバルブ4に対して大きなリフトを与えるように動作する場合の最大リフト時の可変動弁機構30の状態を、また、(B)は可変動弁機構30がバルブ4に対して小さなリフトを与えるように動作する場合の最大リフト時の可変動弁機構30の状態を、それぞれ表している。
図3の(A)に示すリフト量から図3の(B)に示すリフト量にリフト量を変更する場合、図3の(A)に示す状態において制御軸32をカム軸20の回転方向と同方向(図中、時計回り方向)に回転駆動する。この方向は、スプリング8,36が揺動カムアーム40や制御アーム50を介して制御軸32に作用させる回転力の方向と同方向である。
制御軸32を回転させると、制御軸32の回転は小径ギヤ34と大径ギヤ52を介して制御アーム50に伝達され、図3の(B)に示す回転角度に制御アーム50を回転させる。制御アーム50の回転に伴い、制御アーム50に中間アーム58を介して連結されている第2ローラ62は、スライド面46に沿って制御軸32から遠ざかる方向に移動する。同時に、第2ローラ62と一体の第1ローラ60は、駆動カム22に沿ってその回転方向の上流側に移動する。
第2ローラ62が制御軸32から遠ざかる方向に移動することで、揺動カムアーム40の揺動中心から第2ローラ62のスライド面46上での接触位置P2までの距離が長くなり、揺動カムアーム40の揺動角幅は減少する。揺動カムアーム40の揺動角幅は揺動中心から駆動力の入力点である接触位置P2までの距離に反比例するからである。揺動カムアーム40の揺動角幅が減少する結果、ロッカーローラ12が到達できる最終接触位置P3は作用面42b上を非作用面42a側に移動することになり、バルブ4のリフト量は減少する。また、ロッカーローラ12が作用面42b上に位置している期間(クランク角)が、バルブ4の作用角となるが、最終接触位置P3が非作用面42a側に移動することで、バルブ4の作用角も減少する。さらに、第1ローラ60が駆動カム22に沿ってその回転方向の上流側に移動することで、カム軸20が同一回転角度にあるときの第1ローラ60の接触位置P1は、駆動カム22の進角側に移動する。これにより、駆動カム22の位相に対する揺動カムアーム40の揺動タイミングは進角され、その結果、バルブタイミング(最大リフトタイミング)は進角されることになる。
逆に、図3の(B)に示すリフト量から図3の(A)に示すリフト量にリフト量を変更する場合は、図3の(B)に示す状態において制御軸32をカム軸20の回転方向と逆方向(図中、反時計回り方向)に回転駆動する。この方向は、スプリング8,36が揺動カムアーム40や制御アーム50を介して制御軸32に作用させる回転力の方向とは逆方向である。
制御軸32を回転させると、制御軸32の回転は小径ギヤ34と大径ギヤ52を介して制御アーム50に伝達され、図3の(A)に示す回転角度に制御アーム50を回転させる。これにより、第2ローラ62が制御軸32に近づく方向に移動し、揺動カムアーム40の揺動中心から第2ローラ62のスライド面46上での接触位置P2までの距離が短くなり、揺動カムアーム40の揺動角幅は増大する。揺動カムアーム40の揺動角幅が増大する結果、ロッカーローラ12が到達できる最終接触位置P3は作用面42bの先端側に移動することになり、バルブ4のリフト及び作用角は増大する。このとき、カム軸20が同一回転角度にあるときの第1ローラ60の接触位置P1は、駆動カム22の遅角側に移動する。これにより、駆動カム22の位相に対する揺動カムアーム40の揺動タイミングは遅角され、その結果、バルブタイミングは遅角されることになる。
[制御軸駆動機構の構成]
次に、制御軸32を回転駆動する駆動機構の構成について説明する。図4はシリンダヘッド内での可変動弁装置の配置を示す図である。図5は駆動機構を図4のA方向から見た図である。本実施形態では、本発明を直列4気筒エンジンに適用しており、シリンダヘッド内には気筒数分の可変動弁機構30が並んで配置されている。各可変動弁機構30は同一の制御軸32を共用している。これにより、一つの制御軸32の回転角度を制御することで、4気筒全ての可変動弁機構30の姿勢を同時に制御して、全バルブ4のリフト及び作用角を同時に変更できるようになっている。
制御軸32は、カムキャリア78とカムキャリアキャップ76とに挟まれて位置決めされている。カムキャリアキャップ76は、隣接する可変動弁機構30の間と、両側の可変動弁機構30の外側にそれぞれ設けられている。各カムキャリアキャップ76はカムキャリア78とボルトによって結合され、制御軸32を回転自在に支持する軸受けとして機能している。
制御軸32の回転駆動は駆動モータ74によって行われる。制御軸32の一端にはウォームホイール70が固定され、駆動モータ74の出力軸に固定されたウォームギヤ72が噛み合わされている。ウォームホイール74とウォームギヤ72とでウォームギヤ機構が構成されている。駆動モータ74の回転がウォームギヤ72を介してウォームホイール70に入力されることで、制御軸32の回転角度が変更され、全バルブ4の作用角及びリフト量の変更が同時に実現される。
ところで、上述のように、バルブ4の開弁特性を大リフト大作用角側から小リフト小作用角側へ変更する場合、駆動モータ74により制御軸32を回転させる方向と、スプリング8,36が制御軸32に作用させる回転力の方向とは同方向になる。このため、前記の回転力は駆動モータ74による制御軸32の回転をアシストするように作用する。
一方、バルブ4の開弁特性を小リフト小作用角側から大リフト大作用角側へ変更する場合は、駆動モータ74により制御軸32を回転させる方向と、スプリング8,36が揺動カムアーム40や制御アーム50を介して制御軸32に作用させる回転力の方向とは逆方向になる。したがって、この場合は、前記の回転力は駆動モータ74による制御軸32の回転を妨げるように作用することになる。
以上のことから、駆動モータ74に要求される必要駆動力は、制御軸32を小リフト小作用角側へ回転させる場合よりも、大リフト大作用角側へ回転させるときの方が大きい。このため、大リフト大作用角側へ回転させるときの方が、回転角度の変更要求に対する応答性は低下する。しかし、制御軸32を大リフト大作用角側に回転させる必要が生じるのは、加速時等、速やかに高トルクを出力することが要求される場合であり、ドライバビリティの観点からは高い応答性が求められる。
そこで、本実施形態の可変動弁装置は、以下に説明するように、駆動モータ74による制御軸32の回転を補助する駆動補助機構を備えている。
[駆動補助機構の構成]
図6は、制御軸32と制御軸32を支持するカムキャリアキャップ76とのジャーナル部の断面図である。図6に示すように、カムキャリアキャップ76とのジャーナル部における制御軸32の周面には、その回転方向に沿って形成された溝82が形成されている。溝82は制御軸32の径方向に一定の深さで、且つ、制御軸32の軸方向に一定の幅で形成されている。本実施形態では、カムキャリアキャップ76は制御軸32の軸方向に沿って5つ配置されており(図4参照)、溝82はカムキャリアキャップ76毎に設けられている。各カムキャリアキャップ76のジャーナル部の略中央には、溝82内に突き出すように油圧受けピース88が固定されている。
制御軸32の回転は油圧受けピース88によって規制される。溝82の一方の壁面(第1壁面)82aが油圧受けピース88に当接してから、溝82の他方の壁面(第2壁面)82bが油圧受けピース88に当接するまでの回転角度が、制御軸32の最大回転角度になる。図6において、制御軸32の時計回り方向を大リフト大作用角側とすると、回転方向左側の第1壁面82aが油圧受けピース88に当接したとき、バルブ4の開弁特性は最大リフト最大作用角になる。逆に、回転方向右側の第2壁面82bが油圧受けピース88に当接したとき、バルブ4の開弁特性は最小リフト最小作用角になる。
制御軸32の中心には、潤滑油を供給するための油通路84が形成されている。油通路84と溝82とは油導入通路86によって接続され、油通路84を流れる潤滑油は油導入通路86を介して溝82内に供給される。供給された潤滑油は、溝82から制御軸32とカムキャリアキャップ76との摺動隙間に流れ込み、摺動隙間を潤滑する。なお、潤滑油は、油通路84を通って制御軸32と揺動カムアーム40との摺動隙間にも供給されている。
油圧受けピース88はその幅を溝82と同幅に形成されている。また、油圧受けピース88の先端は溝82の底面に接触しており、制御軸32の回転時には溝82の底面に沿って摺動するようになっている。油圧受けピース88は、溝82内を回転方向に2つの部屋、つまり、第1壁面82a側の部屋90と第2壁面82b側の部屋80とに仕切る仕切り部材として機能している。上記の油導入通路86は、溝82の第2壁面82bの近傍に接続されている。これにより、潤滑油は溝82内の第2壁面82b側の部屋80に供給され、潤滑油の油圧はこの部屋80にのみ作用する。つまり、第2壁面82b側の部屋80は、油圧が作用する油圧室となる。
油圧室80内に潤滑油が供給されたとき、潤滑油の油圧によって油圧受けピース88と第2壁面82bとの間には反発力が生じる。油圧受けピース88はカムキャリアキャップ76に固定されているので、前記の反発力は第2壁面82bを油圧受けピース88を基準にして移動させる駆動力として第2壁面82bに作用する。その結果、制御軸32には、制御軸32を時計回り方向、つまり、大リフト大作用角側に回転させるようとする回転力が作用する。この油圧による回転力は、前述のスプリング8,36による回転力とは逆方向であり、駆動モータ74による制御軸32の大リフト大作用角側への回転をアシストするように作用する。
カムキャリアキャップ76の油圧受けピース88の近傍には、第1壁面82a側の部屋90と外部とを連通させるように、油放出路92が形成されている。油圧室80に供給された潤滑油は、制御軸32とカムキャリアキャップ76との摺動隙間や溝82と油圧受けピース88との隙間から、油圧受けピース88を挟んで油圧室80と反対側の部屋90にも浸入する。制御軸32が大リフト大作用角側へ回転したとき、部屋90内の潤滑油は、第1壁面82aによって部屋90内から油放出路92に押し出され、外部へ放出される。なお、この油放出路92は省略することもできる。油放出路92が設けられていない場合、制御軸32が大リフト大作用角側へ回転したとき、部屋90内の潤滑油は制御軸32とカムキャリアキャップ76との摺動隙間から外部へ放出される。
本実施形態では、上記の油圧室80と、図7及び図8に示す油圧の制御系とから駆動補助機構が構成されている。図7及び図8に示すように、制御軸32に形成された油通路84は、油供給ライン104によってオイルポンプ102と接続されている。オイルポンプ102は、オイルパン100から潤滑油を吸い上げて油供給ライン104に圧送する。オイルポンプ102はモータ(図示略)によって駆動されるものでもよく、エンジンの動力によって駆動されるものでもよい。
オイルパン100には、各摩擦部分の潤滑に用いられる潤滑油が貯留されている。オイルパン100には油戻りライン110が接続され、潤滑に使用された潤滑油は油戻りライン106を通ってオイルパン100に戻されるようになっている。
油供給ライン104におけるオイルポンプ102の下流には、潤滑油の流量を制限する絞り110と、油供給ライン104の連通(オン)と遮断(オフ)とを選択切替え可能なオン−オフバルブ108とが並行に配置されている。図7に示すように、オン−オフバルブ108がオフのときには、潤滑油は絞り110側を通って流れ、絞り110によって制限された低圧の潤滑油が油圧室80に供給される。なお、絞り110を通過後の油圧は、摩擦部分を潤滑するのに必要な量の潤滑油を供給できる程度に設定されている。
一方、図8に示すように、オン−オフバルブ108がオンのときには、潤滑油はオン−オフバルブ108側を通って流れ、オイルポンプ102で圧縮された高圧の潤滑油が油圧室80に供給される。つまり、オン−オフバルブ108を切り替えることで、油圧室80に作用する油圧の大きさを高圧から低圧へ、或いは、低圧から高圧へ切り替えることができる。
[駆動補助機構の動作]
以下では、上記のように構成された駆動補助機構の動作について図7及び図8を用いて説明する。図7は、バルブ4の開弁特性を小リフト小作用角側へ変更する場合の動作を示し、図8は、バルブ4の開弁特性を大リフト大作用角側へ変更する場合の動作を示している。
バルブ4の開弁特性を小リフト小作用角側へ変更する場合、駆動モータ74による制御軸32の回転方向と、油圧室80から制御軸32に作用する回転力の作用方向とは逆方向になる。この場合は、図7に示すように、オン−オフバルブ108をオフにする。オン−オフバルブ108が閉じられることで、油圧室80には絞り110によって制限された低圧の潤滑油が供給され、油圧室80から制御軸32に作用する回転力は低下する。これにより、駆動モータ74は、スプリング8,36による回転力のアシストを受けつつ、制御軸32を小リフト小作用角側(図中の反時計回り方向)へ速やかに回転させることができる。
なお、制御軸32が小リフト小作用角側へ回転することで、油圧室80の容積は縮小する。その際、油圧室80内に充填されていた潤滑油は、一部は制御軸32とカムキャリアキャップ76との摺動隙間から外部へ放出され、一部は油圧導入通路86を逆流して油通路84に流れ、制御軸32の摺動部に供給される。
一方、バルブ4の開弁特性を大リフト大作用角側へ変更する場合は、駆動モータ74による制御軸32の回転方向と、油圧室80から制御軸32に作用する回転力の作用方向とは同方向になる。この場合は、図8に示すように、オン−オフバルブ108をオンにする。オン−オフバルブ108が開かれることで、油圧室80にはオイルポンプ102で圧縮された高圧の潤滑油が供給され、油圧室80から制御軸32に作用する回転力は増大する。これにより、スプリング8,36による小リフト小作用角方向の回転力を打ち消すように油圧室80から制御軸32に回転力が作用し、駆動モータ74が制御軸32を大リフト大作用角側(図中の時計回り方向)へ回転させるときの抵抗は減少する。その結果、駆動モータ74は、制御軸32を小さい駆動力で速やかに回転させることができ、バルブ4の開弁特性を大リフト大作用角側へ変更する際の応答性が向上する。
なお、制御軸32が大リフト大作用角側へ回転することで、油圧室80の容積は拡大し、油圧受けピース88を挟んで反対側の部屋90の容積は縮小する。部屋90内に充填されていた潤滑油は、カムキャリアキャップ76に形成された油放出路92から外部へ放出される。また、潤滑油の一部は制御軸32とカムキャリアキャップ76との摺動隙間から外部へ放出される。
バルブ4の開弁特性の変更完了後は、現在の開弁特性を維持するように制御軸32の回転角度は一定に保持する必要がある。しかし、制御軸32には、スプリング8,36による一定方向の回転力が常に作用している。制御軸32に作用する回転力はウォームホイール70に入力されるが、ウォームギヤ機構は逆入力に対するセルフロック機能を有するため、ウォームホイール70は回転することなく静止状態に保持される。このため、ウォームホイール70は固定端となり、弾性体である制御軸32には、作用する回転力(捻りモーメント)に応じた捻れが生じることになる。この制御軸32の捻れ量は、ウォームホイール70からの距離が長いほど大きくなる。
可変動弁機構30は、制御軸32の軸方向に沿って配置されているので、制御軸32に捩れが生じると、可変動弁機構30間で制御軸32の回転角度に差が生じることになる。制御軸32の回転角度に差があると、バルブ4のリフト及び作用角に気筒間差が生じてしまう。気筒間で吸入空気量にばらつきを生じさせないためには、制御軸32の捩れを抑制してバルブ4の開弁特性を一定に維持する必要がある。
そこで、本可変動弁装置は、バルブ4の開弁特性の変更完了後も、油圧室80に潤滑油を供給し、油圧室80から制御軸32へスプリング8,36による回転力と逆方向の回転力を作用させ続ける。このとき油圧室80に供給する潤滑油は、絞り110によって制限された低圧の潤滑油とする。つまり、バルブ4の開弁特性を維持する場合は、小リフト小作用角側へ変更する場合と同様、オン−オフバルブ108はオフにする。これにより、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力は、油圧室80から加えられる逆方向の回転力によって低減され、制御軸32の捩れは抑制される。
[本実施形態の可変動弁装置の利点]
以上説明した通り、本実施形態の可変動弁装置によれば、バルブ4の開弁特性を大リフト大作用角側へ変更する際、スプリング8,36の反力による回転力とは逆方向の回転力が駆動補助機構から制御軸32に加えられるので、制御軸32を回転駆動する瞬間や駆動中に駆動モータ74にかかる負荷を軽減することができる。これにより、駆動モータ74の小型化、省電力化、軽量化、及び低コスト化が可能になる。
また、制御軸32を大リフト大作用角側へ回転させるときの必要駆動力、特に、最も大きな力を必要とする初期駆動力を小さくすることができるので、大リフト大作用角側への回転角度の変更要求に対し、高い応答性を実現することができる。その結果、加速性を向上させることが可能になり、また、燃費や排気エミッションを向上させることも可能になる。
また、スプリング8,36の反力による回転力とは逆方向の回転力が駆動補助機構から制御軸32に加えられる結果、制御軸32を大リフト大作用角側へ回転させる際に生じる制御軸32の捩れを抑制することもできる。これにより、可変動弁機構30間で制御軸32の回転角度範囲に差が生じることを抑制することができ、バルブ4の開弁特性の気筒間差によって気筒間で吸入空気量がばらつくことを防止することができる。
また、本実施形態の可変動弁装置によれば、制御軸32の静止時にも、スプリング8,36の反力による回転力とは逆方向の回転力が駆動補助機構から制御軸32に加えられるので、静止時における制御軸32の捩れを抑制してバルブ4の開弁特性を一定に維持することができる。これにより、バルブ4の開弁特性の気筒間差によって気筒間で吸入空気量がばらつくことを防止することができる。
また、本実施形態の可変動弁装置によれば、駆動補助機構として油圧機構を用いているので、油圧機構による作動油の油圧を制御することで、制御軸32に作用する回転力を制御することができる。また、潤滑油を作動油として用いているので、潤滑油用の油路を作動油用の油路として兼用することができ、装置全体の油路の構成を簡素化することができる。さらに、油圧室80は制御軸32とカムキャリアキャップ76とのジャーナル部に形成されるので、余裕スペースの少ないカム軸20の周辺において、他の装置や部品と干渉することがない。
また、本実施形態の可変動弁装置によれば、制御軸32の回転角度範囲は、油圧受けピース88が溝82内で移動できる角度範囲によって機械的に規制されるので、最大リフト最大作用角時の制御軸32の回転角度と最小リフト最小作用角時の制御軸32の回転角度は一義的に決定される。したがって、各可変動弁機構30間での最大リフト最大作用角のばらつきや、最小リフト最小作用角のばらつきは低減される。これにより、気筒間での吸入空気量や燃焼状態のばらつきを抑えることができ、燃費や排気エミッションを向上させることができる。また、ピストン上始点付近でのバルブスタンプの発生の可能性を低減することができるという効果もある。
実施の形態2.
次に、図9乃至図14を用いて本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態の可変動弁装置は、実施の形態1の可変動弁装置と同様に、図1に示す構成を基本構成とし、図2及び図3により説明される動作を基本動作としている。本実施形態の可変動弁装置と実施の形態1の可変動弁装置との相違点は、駆動補助機構における油圧の制御系にある。図9は本実施形態にかかる駆動補助機構の油圧の制御系を示す図である。なお、駆動補助機構の基本構成は、実施の形態1の駆動補助機構と同様、図6によって表される。
図9に示すように、本実施形態の駆動補助機構は、油圧室80に供給される潤滑油の油圧を制御する手段として、油圧制御弁112を備えている。油圧制御弁112は、制御軸32に形成された油通路84とオイルポンプ102とを接続する油供給ライン104に配置されている。油圧制御弁112は、その開度を0(閉弁状態)から最大開度までの間で無段階に変化させることができ、ECU(Electronic Control Unit)120によって制御されている。油圧室80に供給される潤滑油の油圧は、油圧制御弁112の開度に応じて変化する。
ECU120は、可変動弁装置を含むエンジン全体の運転を総合制御する制御装置である。制御軸32の回転角度もECU120によって制御されている。制御軸32の端部には、その回転角度に応じた信号を出力する位置センサ122が取り付けられている。ECU120は、位置センサ122の信号に基づいて駆動モータ74の回転を制御し、また、後述するように、油圧制御弁112の制御にも位置センサ122の信号を用いている。
実施の形態1では、制御軸32の静止時、つまり、バルブ4の開弁特性を固定しているときには、オン−オフバルブ108をオフにして油圧室80に低圧の油圧を供給している。これにより、制御軸32には、スプリング8,36から受ける回転力と逆方向の回転力が油圧室80から加えられ、スプリング8,36から受ける回転力による制御軸32の捩れは抑制される。しかし、油圧室80に供給される潤滑油の油圧は一定であるのに対し、スプリング8,36から受ける回転力は、制御軸32の回転角度によって変化する。具体的には、制御軸32が大リフト大作用角側に回転しているほど、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力は大きくなる。
そこで、本実施形態では、制御軸32が油圧室80から受ける回転力と、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力(1サイクル当たりの平均回転力)とが釣り合うように、油圧室80に供給する潤滑油の油圧を制御軸32の回転角度に応じて制御する。潤滑油の油圧は、油圧制御弁112の開度を制御することで任意の油圧に制御することができる。
図10は、ECU120により実施される、制御軸32の静止時、つまり、バルブ4の開弁特性を固定しているときの油圧制御のルーチンを示すフローチャートである。先ず、ECU120は、機関回転速度と要求負荷の計測を行う(ステップS100)。機関回転速度は、クランク角センサの信号を用いて計測することができる。要求負荷は、例えば、アクセルポジションセンサによって計測されるアクセル開度から算出することができる。
次に、ECU120は、機関回転速度と要求負荷から要求されるバルブリフト(及び作用角)を決定する(ステップS102)。要求バルブリフトは、機関回転速度と要求負荷とを軸とするマップから決定される。図11は、要求バルブリフトを決定するためのマップの設定の一例を示している。この図に示すように、機関回転速度が高くなるほど、また、要求負荷が大きくなるほど、吸入空気量を増加させるべく要求リフトは大きい値に設定される。
次のステップS104では、制御軸32が油圧室80から受ける回転力と、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力とを釣り合わせるための油圧(油圧狙い値)を、ステップS102で決定した要求バルブリフト(及び作用角)から決定する。図12は、要求バルブリフトから油圧狙い値を決定するためのマップの設定の一例を示している。この図に示すように、要求バルブリフトが大きくなるほど、より大きい回転力が得られるよう、油圧狙い値も大きい値に設定される。
なお、バルブリフトと油圧狙い値との関係は、計算や実測によって決定する。例えば、計算によれば、次の関係式から求めることができる。
ウォームホイール70から第n気筒までの距離を#nLとし、第n気筒で作用する捻りモーメント、つまり、スプリング8,36による回転力によって生じる捻りモーメントを#nSとすると、捻りモーメント#nSによって制御軸32に生じる捻り量Maは次式(1)で表される。
Ma=#1L×#1S+#2L×#2S+#3L×#3S+#4L×#4S ・・・(1)
なお、各筒に作用する捻りモーメント#nSは、大きさは同一であるが、クランク角に対する位相が180°間隔でずれている(4気筒エンジンの場合)。捻りモーメント#nSの大きさは、バルブリフトによって決まる。
また、ウォームホイール70から第m番目のカムキャリアキャップ76までの距離をLmとし、第m番目のジャーナル部で作用する捻りモーメント、つまり、油圧室80が制御軸32に作用させる回転力によって生じる捻りモーメントをSmとすると、捻りモーメントSmによって制御軸32に生じる捻り量Mbは次式(2)で表される。
Mb=L1×S1+L2×S2+L3×S3+L4×S4+L5×S5 ・・・(2)
捻りモーメントSmの大きさは、油圧室80に供給される油圧の大きさと、油圧室80の形状、つまり、溝82の深さや幅によって決まる。油圧室80の形状は全てのジャーナル部で同一形状としてもよく、ジャーナル部毎に変えてもよい。供給される油圧の大きさは全てのジャーナル部で同一であるが、ジャーナル部毎に油圧室80の形状を変えることで、捻りモーメントSmの大きさをジャーナル部毎に異ならせることもできる。
捻りモーメント#nSによって制御軸32に生じる捻り量Maは、クランク角に応じて周期的に変化している。周期的に変化している捻り量Maに捻り量Mbが完全に釣り合うように油圧制御を行うのは難しい。複雑な油圧制御を行うことなく制御軸32の捻り量を最小限に抑えるためには、捻り量Maの平均値(1サイクルの平均値)MaAVEが捻り量Mbと釣り合えばよい。つまり、次式(3)が成立すればよい。
Mb=MaAVE ・・・(3)
上記の式(3)を満足することができる油圧をバルブリフト毎に求めることで、図12に示すマップを作成することができる。なお、バルブリフトと制御軸32の回転角度とは1対1に対応しているので、制御軸32の回転角度毎に上記の式(3)を満足することができる油圧を求め、制御軸32の回転角度から油圧狙い値を決定するためのマップを作成してもよい。
ステップS106では、ステップS104で決定した油圧狙い値を目標値として、油圧制御弁112の開度を制御する。油圧制御弁112の開度に応じて油圧室80に供給される潤滑油の油圧が変化し、制御軸32が油圧室80から受ける回転力が変化する。これにより、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力は、制御軸32が油圧室80から受ける回転力によって相殺され、制御軸32の捩れは抑制される。
上記のルーチンによれば、制御軸32が油圧室80から受ける回転力を、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力に釣り合わせることができるので、静止時における制御軸32の捩れを最小限に抑えることができる。これにより、バルブ4の開弁特性の気筒間差を無くして気筒間の吸入空気量のばらつきをより確実に防止することができる。また、必要な時に必要量だけの潤滑油を供給することができるので、オイルポンプ102の負荷を減らしてエンジンの補機ロスを抑えることもできる。
次に、ECU120により実施される、制御軸32の回転時、つまり、バルブ4の開弁特性を変更しているときの油圧制御について図13及び図14を用いて説明する。図13は、バルブ4の開弁特性を小リフト小作用角側へ変更する場合の油圧制御を示すタイムチャートであり、図14は、バルブ4の開弁特性を大リフト大作用角側へ変更する場合の油圧制御を示すタイムチャートである。
バルブ4の開弁特性を小リフト小作用角側へ変更する場合、駆動モータ74による制御軸32の回転方向と、油圧室80から制御軸32に作用する回転力の作用方向とは逆方向になる。この場合は、制御軸32の回転開始と連動して、油圧制御弁112の開度を所定の最小開度に制御する。この最小開度は、制御軸32の摩擦部分を潤滑するのに必要な量の潤滑油を供給できる最小の開度であり、このとき油圧室80に供給される潤滑油の油圧が、制御上の最低油圧となる。
油圧制御弁112を最小開度まで閉じることで、図13に示すように、油圧室80に供給される潤滑油の油圧は、変更前のリフト及び作用角(大リフト大作用角)に応じた油圧から、制御上の最低油圧まで低下する。ECU120は、位置センサ122の信号から制御軸32の回転角度を測定し、制御軸32の回転角度が目標回転角度(要求リフト及び作用角に応じた回転角度)に一致するまで、油圧制御弁112の開度を最小開度に制御し続ける。この間、油圧室80から制御軸32に作用する回転力は最小値になり、駆動モータ74による制御軸32の回転駆動を妨げない。駆動モータ74は、スプリング8,36による回転力のアシストを受けつつ、制御軸32を小リフト小作用角側へ速やかに回転させることができる。
制御軸32の回転角度が目標回転角度に一致し、要求リフトフト及び作用角(小リフト小作用角)が実現されたら、ECU120は、図10に示すルーチンにより決定される油圧狙い値を目標値として、油圧制御弁112の開度を制御する。油圧室80に供給される潤滑油の油圧は最低油圧から油圧狙い値まで上昇し、制御軸32が油圧室80から受ける回転力は、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力と釣り合うようになる。
一方、バルブ4の開弁特性を大リフト大作用角側へ変更する場合は、駆動モータ74による制御軸32の回転方向と、油圧室80から制御軸32に作用する回転力の作用方向とは同方向になる。この場合は、制御軸32の回転開始と連動して、油圧制御弁112の開度を最大開度に制御する。この最大開度は、油圧制御弁112が機械的に開くことができる最大の開度であり、このとき油圧室80には最大油圧の潤滑油が供給される。
油圧制御弁112を最大開度まで開くことで、図14に示すように、油圧室80に供給される潤滑油の油圧は、変更前のリフト及び作用角(小リフト小作用角)に応じた油圧から最大油圧まで上昇する。ECU120は、位置センサ122の信号から制御軸32の回転角度を測定し、制御軸32の回転角度が要求リフト及び作用角から決まる目標回転角度に一致するまで、油圧制御弁112の開度を最大開度に制御し続ける。この間、油圧室80から制御軸32に作用する回転力は最大値になり、この油圧室80からの回転力によってスプリング8,36による逆方向の回転力は打ち消される。これにより、駆動モータ74は、制御軸32を小さい駆動力で速やかに回転させることができ、バルブ4の開弁特性を大リフト大作用角側へ変更する際の応答性が向上する。
制御軸32の回転角度が目標回転角度に一致し、要求リフトフト及び作用角(小リフト小作用角)が実現されたら、ECU120は、図10に示すルーチンにより決定される油圧狙い値を目標値として、油圧制御弁112の開度を制御する。油圧室80に供給される潤滑油の油圧は最大油圧から油圧狙い値まで低下し、制御軸32が油圧室80から受ける回転力は、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力と釣り合うようになる。
実施の形態3.
次に、図15を用いて本発明の実施の形態3について説明する。
本実施形態の可変動弁装置は、実施の形態1及び2の可変動弁装置と同様に、図1に示す構成を基本構成とし、図2及び図3により説明される動作を基本動作としている。また、駆動補助機構の基本構成は、実施の形態1及び2の駆動補助機構と同様、図6によって表され、その油圧制御系の構成は、実施の形態2と同様に、図9によって表される。本実施形態の可変動弁装置と実施の形態2の可変動弁装置との相違点は、駆動補助機構における油圧の制御方法にある。
図15は、油圧室80に供給される潤滑油の油圧の制御方法を説明するための図である。図15の下段は、エンジンの運転中、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力(反力)の変化を示し、図15の上段は、ECU120が油圧制御弁112に供給する制御信号の変化を示している。ただし、本実施形態では、油圧制御弁112はDUTY制御にてその開度(開閉割合)を制御される電磁弁とする。
図15に示すように、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力は、各気筒のバルブ4のリフト運動に応じて周期的に変化している。つまり、大きな回転力が作用する期間と、僅かな回転力しか作用しない期間とが交互に繰り返されている。ウォームホイール70とウォームギヤ72との歯面間には、制御軸32に作用するスプリング8,36からの回転力が増大した瞬間、最大の力が作用する。歯面間に作用する力が過大であると、歯面間にフレッティングが生じてしまう。
本実施形態では、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力の増減に同期して、周期的に油圧を印加する。より具体的には、制御軸32に大きな回転力が作用する瞬間に油圧制御弁112を開弁(オン)し、制御軸32に作用する回転力が低下したら油圧制御弁112を閉弁(オフ)する。なお、油圧室80に供給される潤滑油の油圧(平均油圧)は、油圧制御弁112のオン期間とオフ期間との比(DUTY比)で制御することができる。
これにより、制御軸32に作用する回転力が増大した瞬間にウォームホイール70とウォームギヤ72との歯面間に作用する力を低減することができ、歯面間のフレッティングを防止して耐久性を向上させることができる。また、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力が増大する瞬間に、油圧室80から制御軸32に作用させる回転力を増大させることで、駆動モータ74による制御軸32の回転をより効果的にアシストすることができ、バルブ4の開弁特性を大リフト大作用角側へ変更する際の応答性をより向上させることができる。
実施の形態4.
次に、図16及び図17を用いて本発明の実施の形態4について説明する。
本実施形態の可変動弁装置は、実施の形態1の可変動弁装置と同様に、図1に示す構成を基本構成とし、図2及び図3により説明される動作を基本動作としている。本実施形態の可変動弁装置と実施の形態1の可変動弁装置との相違点は、駆動補助機構の構成にある。
図16はシリンダヘッド内での可変動弁装置の配置を示す図である。本実施形態では、制御軸32のウォームホイール70が設けられている側とは反対側の端部に、駆動補助ユニット130を取り付けている。制御軸32の端部には、その回転角度に応じた信号を出力する位置センサ122が取り付けられている。位置センサ122の信号は、駆動補助ユニット130の制御に用いることができる。
図17は、駆動補助ユニット130の詳細な構成を示す図である。この図に示すように、駆動補助ユニット130は、負圧の供給を受けて作動する負圧アクチュエータ140を備えている。負圧アクチュエータ140は油圧アクチュエータに比較して制御性が高く、また、駆動力の変更要求に対してより高い応答性を得ることができる。また、油圧アクチュエータは温度の影響を受けるのに対し、負圧アクチュエータ140であれば、低温始動時であっても、始動直後から安定して制御することができるという利点もある。
負圧アクチュエータ140は、負圧が供給される負圧室144と、大気に開放された大気室146とを有している。負圧室144と大気室146とはダイヤフラム142によって仕切られている。ダイヤフラム142は、スプリング148によって負圧アクチュエータ140の内壁に連結されている。
制御軸32は、負圧アクチュエータ140のダイヤフラム142とリンク機構150によって接続されている。負圧アクチュエータ140は、リンク機構150を介して制御軸32に反時計回り方向の回転力を作用させることができる。図17では、制御軸32の反時計回り方向を大リフト大作用角側とする。ダイヤフラム142は、負圧室144内の負圧による力と、スプリング148から受ける力とが釣り合う位置で静止する。負圧室144内の負圧の大きさを変化させると、その変化に応じてダイヤフラム142の位置が変化し、リンク機構15を介して制御軸32に入力される回転力が変化する。
負圧アクチュエータ140の負圧室144は、負圧供給ライン136によってバキュームポンプ138と接続されている。バキュームポンプ138は、負圧供給ライン136から空気を吸い出して負圧室144に負圧を作用させる。
負圧供給ライン136には、負圧制御弁134が配置されている。負圧制御弁134は、大気に開放された大気孔を有しており、開度に応じて大気の導入量を変化させ、負圧室144に作用させる負圧の大きさを制御できるようになっている。負圧制御弁134の開度を最小にして大気の導入量を最大にしたとき、負圧室144に作用する負圧の大きさは最小(最小負圧)になる。逆に、負圧制御弁134の開度を最大にして大気の導入量をゼロにしたとき、負圧室144に作用する負圧の大きさは最大(最大負圧)になる。
負圧制御弁134は、ECU130によって制御される。ECU130は、可変動弁装置を含むエンジン全体の運転を総合制御する制御装置である。制御軸32の静止時には、制御軸32が負圧アクチュエータ140から受ける回転力と、制御軸32がスプリング8,36から受ける回転力(1サイクル当たりの平均回転力)とが釣り合うように、負圧室144に作用させる負圧の大きさを制御する。
前述のように、スプリング8,36から受ける回転力によって制御軸32に生じる捻り量Maは式(1)で表される。これに対し、負圧アクチュエータ140から受ける回転力によって制御軸32に生じる捻り量Mcは、次式(4)で表される。式(4)において、Lはウォームホイール70からリンク機構150までの距離であり、Sは負圧アクチュエータ140が制御軸32に作用させる回転力によって生じる捻りモーメントである。
Mc=L×S ・・・(4)
制御軸32の捻り量を最小限に抑えるためには、捻り量Maの平均値(1サイクルの平均値)MaAVEが捻り量Mcと釣り合えばよい。つまり、次式(5)が成立すればよい。
Mc=MaAVE ・・・(5)
捻りモーメントSは、負圧室144に作用する負圧の大きさに応じて変化する。したがって、負圧制御弁134により負圧の大きさを制御することで、捻り量Mcを制御することができる。本実施形態では、上記の式(5)を満足する負圧をバルブリフト毎、或いは、バルブリフトと1対1に対応する制御軸32の回転角度毎に予め求め、マップに記憶している。ECU130は、要求リフトに対応する負圧を目標負圧としてマップから読み出し、目標負圧に基づいて負圧制御弁134を制御する。
次に、ECU130により実施される、制御軸32の回転時、つまり、バルブ4の開弁特性を変更しているときの負圧制御について説明する。バルブ4の開弁特性を小リフト小作用角側へ変更する場合は、駆動モータ74による制御軸32の回転方向と、負圧アクチュエータ140が制御軸32に作用させる回転力の作用方向とは逆方向になる。この場合は、制御軸32の回転開始と連動して、負圧制御弁134の開度を最小開度に制御する。
負圧制御弁134を最小開度まで閉じることで、負圧室144に作用する負圧は、変更前のリフト及び作用角(大リフト大作用角)に応じた負圧から、最小負圧まで低下する。ECU120は、位置センサ122の信号から制御軸32の回転角度を測定し、制御軸32の回転角度が目標回転角度(要求リフト及び作用角に応じた回転角度)に一致するまで、負圧制御弁134の開度を最小開度に制御し続ける。この間、負圧アクチュエータ140が制御軸32に作用させる回転力は最小値になり、駆動モータ74による制御軸32の回転駆動を妨げない。駆動モータ74は、スプリング8,36による回転力のアシストを受けつつ、制御軸32を小リフト小作用角側へ速やかに回転させることができる。
一方、バルブ4の開弁特性を大リフト大作用角側へ変更する場合は、駆動モータ74による制御軸32の回転方向と、負圧アクチュエータ140が制御軸32に作用させる回転力の作用方向とは同方向になる。この場合は、制御軸32の回転開始と連動して、負圧制御弁134の開度を最大開度に制御する。
負圧制御弁134を最大開度まで開くことで、負圧室144に作用する負圧は、変更前のリフト及び作用角(小リフト小作用角)に応じた負圧から最大負圧まで上昇する。ECU120は、位置センサ122の信号から制御軸32の回転角度を測定し、制御軸32の回転角度が要求リフト及び作用角から決まる目標回転角度に一致するまで、負圧制御弁134の開度を最大開度に制御し続ける。この間、負圧アクチュエータ140が制御軸32に作用させる回転力は最大値になり、この負圧アクチュエータ140からの回転力によってスプリング8,36による逆方向の回転力は打ち消される。これにより、駆動モータ74は、制御軸32を小さい駆動力で速やかに回転させることができ、バルブ4の開弁特性を大リフト大作用角側へ変更する際の応答性が向上する。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、次のように変形して実施してもよい。
実施の形態1では、全てのカムキャリアキャップ76と制御軸32とのジャーナル部に駆動補助機構、すなわち、油圧室80を設けているが、必ずしも全てのジャーナル部に油圧室80を設ける必要はない。例えば、ウォームホイール70から最も遠い位置にあるジャーナル部のみに油圧室80を設けてもよい。また、最も遠い位置にあるジャーナル部と、中間位置にあるジャーナル部とに油圧室80を設けるようにしてもよい。
また、実施の形態1では、カムキャリアキャップ76と制御軸32とのジャーナル部に油圧室80を設けているが、カムキャリア78と制御軸32とのジャーナル部に油圧室を設けてもよい。つまり、カムキャリア78に油圧受けピースを取り付け、制御軸32に形成した溝82と、カムキャリア78及び油圧受けピースとで囲まれる空間を油圧室として用いる。
また、カムキャリアキャップ76或いはカムキャリア78に溝を形成し、制御軸32に油圧受けピースを取り付けるようにしてもよい。つまり、実施の形態1のように制御軸32の内側に油圧室80を設けるのではなく、制御軸32の外側に油圧室を設けてもよい。これによれば、油圧室の大きさをより大きくすることができるとともに、制御軸32の中心から油圧室までの距離をより大きくすることもでき、制御軸32により大きな捻りモーメントを作用させることが可能になる。
実施の形態4において、負圧制御弁134をDUTY制御にてその開度(開閉割合)を制御される電磁弁として構成してもよい。その場合、負圧制御弁134による負圧制御は、実施の形態3にかかる油圧制御と同様に行えばよい。つまり、制御軸32に大きな回転力が作用する瞬間に負圧制御弁134を開弁(オン)し、制御軸32に作用する回転力が低下したら負圧制御弁134を閉弁(オフ)する。負圧室144に作用する負圧(平均負圧)は、負圧制御弁134のオン期間とオフ期間との比(DUTY比)で制御することができる。これによれば、駆動モータ74による制御軸32の回転をより効果的にアシストすることができ、バルブ4の開弁特性を大リフト大作用角側へ変更する際の応答性をより向上させることができる。
なお、駆動補助手段は、実施の形態1のような油圧を用いたものや、実施の形態4のような負圧を用いたものの他、電気モータ等の他の手段を用いてもよい。
実施の形態1及び4では、制御軸32の端部にウォームギヤ機構を配置しているが、制御軸32の中央部等、任意の位置にウォームギヤ機構を配置してもよい。また、駆動モータ74の駆動力を制御軸32に伝達する手段として、ウォームギヤ機構以外の他のギヤ機構を用いてもよい。ただし、その場合も、ウォームギヤ機構と同様のセルフロック機能を備えたギヤ機構であることが好ましい。また、駆動モータ74の代わりに、油圧や負圧等の他の動力を用いることもできる。
可変動弁機構の構成は、実施の形態1で説明した構成には限定されない。制御軸と機械的に連結され、バルブの開弁特性を制御軸の回転角度に応じて変化させるものであって、一定方向のバネ力の作用によってその姿勢を保持されているものであればよい。
本発明の実施の形態1にかかる可変動弁装置の構成を示す側面視図である。 図1に示す可変動弁装置のリフト動作を示す図であり、(A)はバルブの閉弁時、(B)はバルブの開弁時を示している。 図1に示す可変動弁装置のリフト量の変更動作を示す図であり、(A)は大リフト時、(B)は小リフト時を示している。 本発明の実施の形態1にかかる可変動弁装置のシリンダヘッド内での配置を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる駆動機構を図4のA方向から見た図である。 本発明の実施の形態1にかかる駆動補助機構の構成を示す、制御軸とカムキャリアキャップとのジャーナル部の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる駆動補助機構の油圧の制御系を示す図であり、バルブの開弁特性を小リフト小作用角側へ変更する場合の動作を示している。 本発明の実施の形態1にかかる駆動補助機構の油圧の制御系を示す図であり、バルブの開弁特性を大リフト大作用角側へ変更する場合の動作を示している。 本発明の実施の形態2にかかる駆動補助機構の油圧の制御系を示す図である。 本発明の実施の形態2において実行されるバルブの開弁特性を固定しているときの油圧制御のルーチンを示すフローチャートである。 要求バルブリフトを決定するためのマップの設定の一例を示す図である。 要求バルブリフトから油圧狙い値を決定するためのマップの設定の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2において実行されるバルブの開弁特性を小リフト小作用角側へ変更する場合の油圧制御を示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるバルブの開弁特性大リフト大作用角側へ変更する場合の油圧制御を示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態3において実行される駆動補助機構の油圧制御を説明するための図である。 本発明の実施の形態4にかかる可変動弁装置のシリンダヘッド内での配置を示す図である。 本発明の実施の形態4にかかる駆動補助ユニットの詳細な構成を示す図である。
符号の説明
4 バルブ
8 バルブスプリング
10 ロッカーアーム
20 カム軸
22 駆動カム
30 可変動弁機構
32 制御軸
36 ロストモーションスプリング
40 揺動カムアーム
42 揺動カム面
46 スライド面
50 制御アーム
58 中間アーム
60 第1ローラ
62 第2ローラ
70 ウォームホイール
72 ウォームギヤ
74 駆動モータ
76 カムキャリアキャップ
78 カムキャリア
80 油圧室
82 溝
84 油通路
86 油導入通路
88 油圧受けピース
92 油放出路
102 オイルポンプ
104 油供給ライン
108 オン−オフバルブ
110 絞り
112 油圧制御弁
120 ECU
122 位置センサ
130 駆動補助ユニット
132 ECU
134 負圧制御弁
136 負圧供給ライン
138 バキュームポンプ
140 負圧アクチュエータ
142 ダイヤフラム
144 負圧室
146 大気室
148 スプリング
150 リンク機構

Claims (11)

  1. カム軸の回転に対するバルブの開弁特性を機械的に変化させる可変動弁装置であって、
    回転可能に配置された制御軸と、
    前記制御軸と機械的に連結され、前記開弁特性を前記制御軸の回転角度に応じて変化させる可変動弁機構と、
    前記可変動弁機構に一定方向のバネ力を作用させることで前記可変動弁機構の姿勢を保持する姿勢保持手段と、
    前記制御軸を回転駆動する駆動手段と、
    前記姿勢保持手段が前記可変動弁機構を介して前記制御軸へ作用させる回転力とは逆方向の回転力を前記制御軸に作用させる駆動補助手段と、
    を備えることを特徴とする可変動弁装置。
  2. 前記駆動補助手段は、前記制御軸の静止時、前記姿勢保持手段が前記可変動弁機構を介して前記制御軸へ作用させる回転力を打ち消すように、前記制御軸の回転角度に応じた回転力を前記制御軸に作用させることを特徴とする請求項1記載の可変動弁装置。
  3. 前記駆動補助手段は、前記可変動弁機構の姿勢を小リフト側から大リフト側へ変化させるように前記駆動手段が前記制御軸を回転させるときは、前記可変動弁機構の姿勢を大リフト側から小リフト側へ変化させるように前記駆動手段が前記制御軸を回転させるときよりも、前記制御軸へ作用させる回転力を増大させることを特徴とする請求項1又は2記載の可変動弁装置。
  4. 前記駆動補助手段は、前記可変動弁機構の姿勢を小リフト側から大リフト側へ変化させるように前記駆動手段が前記制御軸を回転させるとき、前記制御軸に作用させる回転力を最大値に制御することを特徴とする請求項3記載の可変動弁装置。
  5. 前記駆動補助手段は、前記可変動弁機構の姿勢を大リフト側から小リフト側へ変化させるように前記駆動手段が前記制御軸を回転させるとき、前記制御軸に作用させる回転力を最小値に制御することを特徴とする請求項3又は4記載の可変動弁装置。
  6. 前記駆動補助手段は、前記可変動弁機構の姿勢を小リフト側から大リフト側へ変化させるように前記駆動手段が前記制御軸を回転させるとき、前記姿勢保持手段が前記可変動弁機構を介して前記制御軸へ作用させる回転力の増減に同期して、前記制御軸に作用させる回転力を増減することを特徴とする請求項3記載の可変動弁装置。
  7. 前記制御軸は、前記制御軸の軸方向に沿って配置された複数の前記可変動弁機構と機械的に連結され、
    前記駆動補助手段は、前記駆動手段が前記制御軸に駆動力を入力する入力位置から最も離れた位置にある可変動弁機構において、前記制御軸の捩れ量がゼロになるように、前記制御軸に作用させる回転力を制御することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の可変動弁装置。
  8. 前記駆動手段は、前記制御軸とウォームギヤ機構を介して連結されるモータであることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の可変動弁装置。
  9. 前記駆動補助手段は、
    前記制御軸と前記制御軸を支持する軸受けとのジャーナル部において前記制御軸と前記軸受けの何れか一方に前記制御軸の回転方向に沿って形成された溝と、
    前記溝内に配置されるとともに前記制御軸と前記軸受けの何れか他方に固定され、前記制御軸の回転により前記溝内を摺動可能な仕切り部材と、
    前記溝が前記仕切り部材によって仕切られることで形成される2つの部屋の何れか一方の部屋に接続され、前記一方の部屋に作動油を供給する油路と、
    前記油路を通って前記一方の部屋に供給される作動油の油圧を制御する油圧制御手段と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の可変動弁装置。
  10. 前記油路は前記制御軸の内部に形成され、前記作動油として前記制御軸の摩擦部分を潤滑するための潤滑油が用いられていることを特徴とする請求項9記載の可変動弁装置。
  11. 前記駆動補助手段は、
    負圧によって前記制御軸に回転力を作用させる負圧アクチュエータと、
    前記負圧アクチュエータに導入される負圧を制御する負圧制御手段と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の可変動弁装置。
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