JP2018020274A - 疎水性粒子用分散剤及び疎水性粒子分散液 - Google Patents

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Abstract

【課題】分散性(特に無機顔料に対する分散性)に優れた分散剤を提供することである。【解決手段】式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物(Y)を含有してなることを特徴とする疎水性粒子用分散を用いる。R1−X(−AO)n−H (1)R1は第三級炭素又は第四級炭素を有する炭素数4〜20の炭化水素基、Xは酸素原子又はカルボニルオキシ(COO)基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Hは水素原子、nは3〜30の整数を表す。また、疎水性粒子及び請求項1に記載された疎水性粒子用分散剤を含有してなり、疎水性粒子100重量部に対する疎水性粒子用分散剤の含有量がポリオキシアルキレン化合物(Y)の量として0.1〜100重量部となる量であることを特徴とする疎水性粒子分散液を用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、疎水性粒子用分散剤及び疎水性粒子分散液に関する。
疎水性粒子用分散剤として、「分子内に1つ又は2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(s)の存在下、エチレン性不飽和単量体(a1)をラジカル重合してなる、片末端領域に水酸基を有する溶媒親和性ビニル重合体(a)、並びに、分子内に1つ又は2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物(s)の存在下、アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体(b1)を含むエチレン性不飽和単量体(b2)をラジカル重合してなる、片末端領域に水酸基を有する塩基性ビニル重合体(b)、を含む水酸基を有する化合物(d)の水酸基と、イソシアネート基を2つ以上有するポリイソシアネート化合物(c)のイソシアネート基とを反応させてなる分散剤」が知られている(特許文献1)。
特開2010−195949号公報
従来の分散剤は、分散性(特に無機顔料に対する分散性)が不十分な場合があるという問題がある。
本発明の目的は、分散性(特に無機顔料に対する分散性)に優れた分散剤を提供することである。
本発明の疎水性粒子用分散剤の特徴は、式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物(Y)を含有してなることを要点とする。

−X{(−AO)n−H} (1)
は第三級炭素又は第四級炭素を有する炭素数4〜20の炭化水素基、Xは酸素原子又はカルボニルオキシ(COO)基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Hは水素原子、nは3〜30の整数を表す。
また、本発明の疎水性粒子分散液は、疎水性粒子及び上記の疎水性粒子用分散剤を含有してなり、疎水性粒子100重量部に対する疎水性粒子用分散剤の含有量がポリオキシアルキレン化合物(Y)の量として0.1〜100重量部となる量であることを要点とする。
本発明の疎水性粒子用分散剤は、分散性(特に無機顔料に対する分散性)に優れる。
本発明の疎水性粒子分散液は、上記の疎水性粒子用分散剤を含んでいるので、分散性(特に無機顔料に対する分散性)に優れる。
第三級炭素又は第四級炭素を有する炭化水素基(R)の炭素数は4〜20が好ましく、さらに好ましくは8〜18、特に好ましくは9〜14である。また、この炭化水素基(R)に含まれる第三級炭素又は第四級炭素の数は、1〜9が好ましく、さらに好ましくは2〜8である。また、炭化水素基(R)には第四級炭素を少なくとも1つ含むことが好ましい。このような範囲であれば分散性がさらに良好となる。
第三級炭素又は第四級炭素を有する炭素数4〜20の炭化水素基(R)としては、2−メチルプロピル、3−メチルブチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチル−2−ブチル、3,3−ジメチルブチル、4−メチル−2−ペンチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−3−ペンチル、2,4,4−トリメチル−1−ペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、3−エチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3、3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルペンチル、2−エチルヘキシル、2,2,4−トリメチルペンチル、2,2,4−トリメチルヘキシル、3,5,5−トリメチル−1−ヘキシル、2−メチルドデシル、2−メチルノニル、2−メチルデシル、2−メチルウンデシル、2−メチルトリデシル、7-エチル-2-メチル-4-ウンデシル、2−メチルペンタデシル、2−ヘキシルデシル、2−メチルペプタデシル、2−オクチルデシル、2−ヘキシルウンデシル、2−(4−メチルヘキシル)−8−メチルデシル、2−(1,3,3−トリメチルブチル)−5,7,7−トリメチルオクチル、2−(2,5−ジメチルヘキシル)−5,9−ジメチルデシル及び2−メチルノナデシル等が挙げられる。
炭素数2〜4のオキシアルキレン基(AO)としては、オキシエチレン(EO)、オキシプロピレン(PO)及びオキシブチレン(BO)等が挙げられる。
(−AO)n中に含まれるAOは全て同じでも、異なる種類を含んでいてもよく、分散性の観点からEOとPO及び/又はBOとの混合が好ましい。
EOとPO及び/又はBOとの混合を含む場合、EOの含有割合(モル%)は、AOの全モル数に基づいて、30〜90が好ましく、さらに好ましくは40〜80、特に好ましくは45〜75である。また、複数種類のAOを含む場合、結合様式はブロック状、ランダム状及びこれらの混合のいずれでもよいが、少なくともブロック状を含むことが好ましい。
nは、3〜30の整数が好ましく、さらに好ましくは4〜20の整数、特に好ましくは5〜15の整数である。この範囲であると、分散性がさらに良好となる。
式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物(Y)は第三級炭素若しくは第四級炭素を有するアルコール又は第三級炭素若しくは第四級炭素を有するカルボン酸とアルキレンオキシドとの付加反応により得られる。
このようなアルコール又はカルボン酸の炭素数は、4〜20が好ましく、さらに好ましくは8〜18、特に好ましくは9〜14である。また、これらのアルコール又はカルボン酸に含まれる第三級炭素又は第四級炭素の数は、1〜9が好ましく、さらに好ましくは2〜8である。また、このようなアルコール又はカルボン酸には第四級炭素を少なくとも1つ含むことが好ましい。このような範囲であれば分散性がさらに良好となる。
第三級炭素又は第四級炭素を有するアルコールとしては、2−メチル−1−プロパノール(関東化学株式会社)、2−メチル−1−ブチルアルコール(和光純薬工業株式会社)、2−メチル−1−ペンチルアルコール(東京化成工業株式会社)、3−メチル−1−ペンチルアルコール、3−エチル−1−ブチルアルコール、3−メチル−1−ブチルアルコール(関東化学株式会社)、1−メチルブチルアルコール(関東化学株式会社)、3−メチル−2−ブチルアルコール(関東化学株式会社)、 2,2−ジメチルブチルアルコール、2,3−ジメチルブチルアルコール、3,3−ジメチルブチルアルコール(関東化学株式会社)、4−メチル−2−ペンチルアルコール(関東化学株式会社)、2,3−ジメチル−2−ブチルアルコール(関東化学株式会社)、3,3−ジメチルペンチルアルコール、2,2−ジメチル−3−ペンチルアルコール(関東化学株式会社)、2,4,4−トリメチル−1−ペンチルアルコール(関東化学株式会社)、2,2,4−トリメチル−2−ペンチルアルコール(東京化成工業株式会社)、2−エチルヘキシルアルコール(関東化学株式会社)、2,2,4−トリメチルヘキシルアルコール、ノナノール(KHネオケム株式会社、3,5,5−トリメチル−1−ヘキシルアルコール)、オキソコール900(KHネオケム株式会社、イソノニルアルコール、「オキソコール」は同社の登録商標である。)、デカノール(KHネオケム株式会社、イソデシルアルコール)、2−メチルウンデシルアルコール、トリデカノール(KHネオケム株式会社、イソトリデシルアルコール)、2−メチルトリデシルアルコール(東京化成工業株式会社)、7-エチル-2-メチル-4-ウンデシルアルコール(東京化成工業株式会社)、ファインオキソコール1600(日産化学工業株式会社、イソヘキサデシルアルコール、「ファインオキソコール」はKHネオケム株式会社の登録商標である。)、2−ヘキシルデシルアルコール(東京化成工業株式会社)、ファインオキソコール180(日産化学工業株式会社、イソオクタデシルアルコール)、ファインオキソコール180N(日産化学工業株式会社、イソオクタデシルアルコール)、ファインオキソコール180T(日産化学工業株式会社、イソオクタデシルアルコール)、2−オクチルデシルアルコール(新日本理化株式会社)、2−ヘキシルウンデシルアルコール、2−(4−メチルヘキシル)−8−メチルデシルアルコール、2−(1,3,3−トリメチルブチル)−5,7,7−トリメチルオクチルアルコール、2−(2,5−ジメチルヘキシル)−5,9−ジメチルデシルアルコール及びファインオキソコール2000(日産化学工業株式会社、イソエイコシルアルコール)等が挙げられる。
第三級炭素又は第四級炭素を有するカルボン酸としては、トリメチル酢酸 (関東化学株式会社、2,2−ジメチルプロパン酸)、2−メチル酪酸(関東化学株式会社、2−メチルブタン酸)、イソ吉草酸(関東化学株式会社、2−メチルブタン酸)、4−メチルペンタン酸(関東化学株式会社)、t−ブチル酢酸(関東化学株式会社、3,3−ジメチルブタン酸)、2−メチルヘキサン酸(関東化学株式会社)、 3,5,5−トリメチルヘキサン酸 (関東化学株式会社)、オクチル酸(KHネオケム株式会社、2−エチルヘキサン酸)、イソパルミチン酸(日産化学工業株式会社、2−メチルペンタデカン酸)、イソステアリン酸(日産化学工業株式会社、2−メチルヘプタデカン酸)、イソステアリン酸T(日産化学工業株式会社、2−メチルヘプタデカン酸)、イソステアリン酸N(日産化学工業株式会社、2−メチルヘプタデカン酸)及びイソアラキン酸(日産化学工業株式会社、イソエイコサン酸)等が挙げられる。
本発明の分散剤にはポリオキシアルキレン化合物以外(Y)以外に必要により公知の界面活性剤{アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物(Y)以外の非イオン性界面活性剤及びその他の界面活性剤}等を含んでもよい。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、縮合ナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルカノイルメチルタウライド、脂肪酸石鹸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルヒドロキシエーテルカルボン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、ジチオリン酸エステル塩、ポリリン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル及び硫酸化オレフィン等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、モノアルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、トリアルキルアミン塩、脂肪酸エステルアミン塩(ソロミンA等)、脂肪酸アミドアミン塩(サパミンA等、「サパミン」はハンツマン アドバンスト マテリアルズ(スウィッツァーランド)ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの登録商標である。)、尿素縮合アミン塩(アーコベルA等)、2−ヘプタデセニル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリン、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、脂肪酸アミド型第4級アンモニウム塩及びピリジニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型及びベタイン型等が挙げられる。
式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物(Y)以外の非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン直鎖アルキルエーテル、ポリオキシアルキレン直鎖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビトール/ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル及びアルキルポリグリコシド等が挙げられる。
その他の界面活性剤としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヘキサエチルセルロース及びポリビニルアルコール等が挙げられる。
公知の界面活性剤を含有する場合、この含有量は、本発明の分散剤の効果を阻害しない程度であれば問題なく、式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物(Y)の重量に基づいて、1〜30重量%程度が好ましい。
これらの界面活性剤は、2種以上を含有してもよい。
2種以上の界面活性剤を含有する場合、分散性の観点から、アニオン界面活性剤と非イオン性界面活性剤との組合せ及びカチオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤との組合せが好ましい。
アニオン界面活性剤と非イオン性界面活性剤との組合わせを含む場合、非イオン界面活性剤の含有量は、アニオン界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の合計重量に基づいて1〜90重量%程度が好ましく、アニオン界面活性剤の含有量は、アニオン界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の合計重量に基づいて10〜99重量%程度が好ましい。
カチオン界面活性剤と非イオン性界面活性剤との組合わせを含む場合、非イオン界面活性剤の含有量は、カチオン界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の合計重量に基づいて1〜90重量%程度が好ましく、カチオン界面活性剤の含有量は、カチオン界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の合計重量に基づいて10〜99重量%程度が好ましい。
本発明の分散剤に界面活性剤を含有する場合、ポリオキシアルキレン化合物(Y)と界面活性剤とが均一混合されていればよく、均一混合の方法等に制限はなく、公知の方法が適用できる。
本発明の分散剤は、疎水性粒子を水性媒体に分散させて、疎水性粒子分散液を得るのに適している。
疎水性粒子としては、着色顔料及び体質顔料が含まれ、公知の顔料等が挙げられる。これらのうち、着色顔料に適しており、さらに着色無機顔料に好適であり、特にカーボンブラックに最適である。
水性媒体としては、水及び水と水溶性有機溶剤{モノオール(メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール及び1−ブタノール等)、ポリオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビット及びソルビタン等)、グリコールエーテル(メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、カルビトール及びブチルカルビトール等)、グリコールエステル(メチルセロソルブアセテート及びセロソルブアセテート等)、ケトン(アセトン及びメチルエチルケトン等)、その他の極性溶媒(ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン及びジメチルスルホオキシド等)及びこれらの混合物等}とを混合した水溶液等が使用できる。
水と水溶性有機溶剤との混合した水溶液の場合、水溶性有機溶剤の含有量(重量%)は、水及び水溶性有機溶剤の合計重量に基づいて、1〜80が好ましく、さらに好ましくは3〜60、特に好ましくは5〜50である。同様に水の含有量(重量%)は、20〜99が好ましく、さらに好ましくは40〜97、特に好ましくは50〜95である。
疎水性分散液中の疎水性粒子用分散剤の含有量は、ポリオキシアルキレン化合物(Y)が疎水性粒子100重量部に対して0.1〜100重量部となる量が好ましく、さらに好ましくは0.2〜70重量部となる量、特に好ましくは0.3〜50となる量である。この範囲であると分散性がさらに良好となる。
疎水性分散液中の水性媒体の含有量(重量%)は、疎水性粒子100重量部に対して、10〜1000重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜500重量部、特に好ましくは100〜400重量部である。この範囲であると分散性がさらに良好となる。
疎水性粒子分散液には、疎水性粒子用分散剤以外に必要により公知の添加剤(消泡剤、粘度調整剤、湿潤剤)等を含有できる。
消泡剤としてはSNデフォーマー180及び同184(サンノプコ株式会社製)等が挙げられ、粘度調整剤としてはSNシックナー601及び同612(サンノプコ株式会社製)等が挙げられ、湿潤剤としてはSNウエット125及び同126(サンノプコ株式会社製)等が挙げられる。なお、公知の添加剤を含有する場合、これらの含有量は、疎水性粒子の重量に基づいて、0.01〜10重量%が好ましい。
疎水性粒子分散液の製造方法としては、分散剤、疎水性粒子、水性媒体及び必要により他の添加剤を均一に混合分散できれば制限がなく、公知の方法が適用できる。
本発明の疎水性粒子分散剤は、各種用途に用いることができ、塗工紙用、電磁気・光学部材等の電子材料用、セラミックスを使用した構造材料用、各種成型体へ塗布する機能性スラリー用、又は各種塗料用の疎水性粒子分散液を得るのに好適である。
以下、特記しない限り、部は重量部、%は重量%を意味する。
<実施例1>
攪拌、加熱、冷却、滴下、窒素による加圧及び真空ポンプによる減圧の可能な耐圧反応容器に、ノナノール{3,5,5−トリメチル−1−ヘキシルアルコール、KHネオケム株式会社}144部(1モル部)及びN,N−ジメチルホルムアミド{DMF、三菱ガス化学株式会社、以下同じ。}200部を投入した後、窒素ガスを用いて、ゲージ圧で0.2MPaになるまで加圧し0.1MPaになるまで排出する操作を3回繰り返した(以下、この窒素ガスを用いる操作を「窒素ガス置換」と略する。)。その後、攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にて、エチレンオキシド(EO)88部(2モル部)を2時間かけて滴下し、さらに同温度にて1時間攪拌を続け、次いでプロピレンオキシド(PO)168部(3モル部)を2時間かけて滴下し、さらに同温度にて2時間攪拌を続けた。次いでDMFを減圧留去し、本発明の分散剤(1:3,5,5−トリメチル−1−ヘキシルアルコール/EO2モル/PO3モルブロック付加体)を得た。
<実施例2>
実施例1と同じ反応容器に、7−エチル−2−メチル−4−ウンデシルアルコール{東京化成工業株式会社}214部(1モル部)及びN,N−ジメチルホルムアミド200部を投入した後、窒素ガス置換した。その後、攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にて、エチレンオキシド(EO)484部(11モル部)を4時間かけて滴下し、さらに同温度にて3時間攪拌を続け、次いでプロピレンオキシド(PO)224部(4モル部)を2時間かけて滴下し、さらに同温度にて2時間攪拌を続けた。次いでDMFを減圧留去し、本発明の分散剤(2:7−エチル−2−メチル−4−ウンデシルアルコール/EO11モル/PO4モルブロック付加体)を得た。
<実施例3>
「ノナノール144部(1モル部)」を「ファインオキソコール180{イソオクタデシルアルコール、日産化学工業株式会社}270部(1モル部)」に変更したこと、「エチレンオキシド(EO)88部(2モル部)」を「エチレンオキシド(EO)660部(15モル部)」に変更したこと及び「プロピレンオキシド(PO)168部(3モル部)」を「プロピレンオキシド(PO)280部(5モル部)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の分散剤(3:イソオクタデシルアルコール/EO15モル/PO5モルブロック付加体)を得た。
<実施例4>
「ノナノール144部(1モル部)」を「2,4,4−トリメチル−1−ペンチルアルコール{関東化学株式会社}130部(1モル部)」に変更したこと、「エチレンオキシド(EO)88部(2モル部)」を「エチレンオキシド(EO)396部(9モル部)」に変更したこと及び「プロピレンオキシド(PO)168部(3モル部)」を「プロピレンオキシド(PO)616部(11モル部)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の分散剤(4:2,4,4−トリメチル−1−ペンチルアルコール/EO9モル/PO11モルブロック付加体)を得た。
<実施例5>
「ノナノール144部(1モル部)」を「2−エチルヘキシルアルコール{関東化学株式会社}130部(1モル部)」に変更したこと、「エチレンオキシド(EO)88部(2モル部)」を「エチレンオキシド(EO)132部(3モル部)」に変更したこと及び「プロピレンオキシド(PO)168部(3モル部)」を「プロピレンオキシド(PO)56部(1モル部)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の分散剤(5:2−エチルヘキシルアルコール/EO3モル/PO1モルブロック付加体)を得た。
<実施例6>
「ノナノール144部(1モル部)」を「3,5,5−トリメチルヘキサン酸{関東化学株式会社}158部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の分散剤(6:3,5,5−トリメチルヘキサン酸/EO2モル/PO3モルブロック付加体)を得た。
<比較例1>
特許文献1に記載された実施例に準拠して、実施例1と同じ反応容器に、メタクリル酸メチル{東京化成工業株式会社}250部とアクリル酸ブチル{東京化成工業株式会社}250部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート{三共化学株式会社}130部を投入して窒素ガス置換した後、撹拌しつつ80℃まで昇温し、ついで同温度にて3−メルカプト−1,2−プロパンジオール{和光純薬工業株式会社}28部に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル{東京化成工業株式会社}0.5部を溶解した溶液を反応容器内に添加して、10時間80℃で反応させて、数平均分子量2000の溶媒親和性ビニル重合体を得た。プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶媒濃度を50%に調整し、溶媒親和性ビニル重合体(A)溶液を得た。
「メタクリル酸メチル{東京化成工業株式会社}250部とアクリル酸ブチル{東京化成工業株式会社}250部」を「N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート{東京化成工業株式会社}500部」に変更したこと及び「3−メルカプト−1,2−プロパンジオール{和光純薬工業株式会社}28部」を「3−メルカプト−1,2−プロパンジオール{和光純薬工業株式会社}45部」に変更したこと以外、上記と同様にして、数平均分子量1300の塩基性ビニル重合体(B)を含む溶液を得た。
上記と同じ反応容器に、溶媒親和性ビニル重合体(A)溶液500部と、イソホロンジイソシアネート{東京化成工業株式会社}55.6部と、ジブチル錫ジラウレート{昭和化学株式会社}0.05部とを仕込み、100℃で3時間加熱した後、塩基性ビニル重合体(B)を含む溶液163部を加え100℃で2時間反応させた。最後に1‐ブタノール{和光純薬工業株式会社}9.3部を加えて、イソシアナト基をクエンチし、数平均分子量6500、アミン価67のウレタンオリゴマーを得た後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて、溶媒濃度を50%に調整し、比較用の分散剤溶液を得た。
<実施例7>
分散剤(1)0.3部及び水400部を均一混合した後、疎水性粒子(MA−100、カーボンブラック、一次粒子径24nm、三菱化学株式会社)100部を均一混合して、予備分散液を調製した。この予備分散液をビーズミル(直径2mmのジルコニア製ビーズ、体積充填率80体積%、60分間、アシザワファインテック株式会社製AMR1、周速11.4m/s、35℃)にて、分散処理して、本発明の疎水性粒子分散液(1)を得た。
<実施例8〜18>
「分散剤(1)0.3部」を表1に記載した分散剤及び対応する使用量(部)に変更したこと、「水400部」を表1に記載した水性媒体及び対応する使用量(部)に変更したこと及び「疎水性粒子(MA−100)」を表1に記載した疎水性粒子に変更したこと以外、実施例7と同様にして、本発明の疎水性粒子分散液(2)〜(12)を得た。
<比較例2〜3>
「分散剤(1)0.3部」を表1に記載した分散剤溶液及び対応する使用量(部)に変更したこと、「水400部」を表1に記載した水性媒体及び対応する使用量(部)に変更したこと及び「疎水性粒子(MA−100)」を表1に記載した疎水性粒子に変更したこと以外、実施例7と同様にして、比較用の疎水性粒子分散液(h1)〜(h2)を得た。
<評価>
1.疎水性粒子分散液(1)〜(12)及び(h1)〜(h2)を25℃に温度調整した後、E型粘度計(RE80型、東機産業株式会社)で粘度測定し、表1に示した。
2. 疎水性粒子分散液(1)〜(12)及び(h1)〜(h2)を密閉容器に入れて、60℃にて1日間静置した後、外観を目視にて観察して、以下の基準で分散状態を評価し、表1に示した。
○:均一に分散しており、凝集が見られない
△:均一に分散しているが、一部凝集が見られる
×:分散していない、または、凝集が激しい
Figure 2018020274
表1中、各記号は、以下の通りである。
EG: エチレングリコール(三菱化学株式会社)
MA−100: カーボンブラック(一次粒子径24nm、三菱化学株式会社)
♯2650: カーボンブラック(一次粒子径13nm、三菱化学株式会社)
EC300J: カーボンブラック(一次粒子径40nm、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社)
MR−120: ベンガラ(45μmふるい残分0.1%以下、森下弁柄工業株式会社)
表1の結果から明らかなように、本発明の疎水性粒子用分散剤及び疎水性粒子分散液は、比較用の分散剤溶液及び疎水性粒子用分散剤に比べて優れた分散性を発揮した。

Claims (2)

  1. 式(1)で示されるポリオキシアルキレン化合物(Y)を含有してなることを特徴とする疎水性粒子用分散剤。

    −X(−AO)n−H (1)

    は第三級炭素又は第四級炭素を有する炭素数4〜20の炭化水素基、Xは酸素原子又はカルボニルオキシ(COO)基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Hは水素原子、nは3〜30の整数を表す。
  2. 疎水性粒子及び請求項1に記載された疎水性粒子用分散剤を含有してなり、疎水性粒子100重量部に対する疎水性粒子用分散剤の含有量がポリオキシアルキレン化合物(Y)の量として0.1〜100重量部となる量であることを特徴とする疎水性粒子分散液。
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