JP2018019500A - アクチュエータ及びセンサ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】変形材料の変形特性の変化に起因する駆動特性の変化を好適に抑制できるアクチュエータを提供する。【解決手段】ポリマーファイバーアクチュエータ1は、外部からのエネルギ入力(加熱による温度上昇)に応じて変形して動力を出力する変形材料としてのポリマーファイバー2と、このポリマーファイバー2にエネルギ(熱)を入力するエネルギ入力部としての電熱線3と、ポリマーファイバー2の変形特性を変化させる物質(水分や油分)が外部からポリマーファイバー2と接触するのを抑制する保護部材としての防湿膜4と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、電気的、光子的、化学的、熱的、吸収、もしくは他の手段による外部からのエネルギ入力に応じて、変形材料を変形させることによって動力を出力するアクチュエータと、このアクチュエータを動力源として用いるセンサ装置とに関する。
従来、この種のアクチュエータとして、例えば特許文献1に記載されるようなポリマーファイバーアクチュエータが知られている。特許文献1に記載のポリマーファイバーアクチュエータは、電気加熱や白色加熱による温度変化により、ねじりまたは引張作動を発生することができる熱駆動式のものである。
ポリマーファイバーは、周囲環境の水分や油分を吸収して膨潤することにより物性が変化する。これにより、アクチュエータの駆動特性が変化し、所望のアクチュエータ特性が得られなくなったり、強度低下による破損が生じる場合がある。ポリマーファイバーアクチュエータ以外のこの種の他のアクチュエータにおいても、変形材料(ポリマーファイバーアクチュエータにおけるポリマーファイバー)の変形特性を変化させる物質(ポリマーファイバーアクチュエータにおける水分や油分)が外部から変形材料と接触することにより、同様の問題を生じる虞がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、変形材料の変形を動力源とするアクチュエータにおいて、変形材料の変形特性の変化に起因する駆動特性の変化を好適に抑制できるアクチュエータと、このアクチュエータを動力源として用いるセンサ装置とを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るアクチュエータ(1,1A,1B,1C)は、外部からのエネルギ入力に応じて変形して動力を出力する変形材料(2)と、前記変形材料にエネルギを入力するエネルギ入力部(3)と、前記変形材料の変形特性を変化させる物質が外部から前記変形材料と接触するのを抑制する保護部材(4,6)と、を備える。
同様に、上記課題を解決するために、本発明に係るセンサ装置(10)は、外部の情報を検出するセンサ部(11)と、前記センサ部の姿勢を変更可能な上記のアクチュエータと、を備える。
これらの構成により、保護部材によって、変形材料の変形特性を変化させる物質が外部から変形材料と接触するのを好適に抑制することが可能となり、変形材料の変形特性の変化に起因するアクチュエータの駆動特性の変化を好適に抑制できる。
本発明によれば、変形材料の変形を動力源とするアクチュエータにおいて、変形材料の変形特性の変化に起因する駆動特性の変化を好適に抑制できるアクチュエータと、このアクチュエータを動力源として用いるセンサ装置とを提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本発明が対象とするアクチュエータとは、電気的(電流変化など)、光子的(照射光の強弱など)、化学的(化学物質の付与、可逆的な化学反応など)、熱的(温度変化など)、吸収(水分の吸収による収縮など)、もしくは他の手段による外部からのエネルギ入力に応じて、変形材料を変形させることによって動力を出力するアクチュエータである。このようなアクチュエータには、例えば、ポリマーファイバーアクチュエータ、形状記憶合金、ピエゾ素子などが含まれるが、以下の実施形態ではポリマーファイバーアクチュエータを一例として挙げて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図3を参照して第1実施形態を説明する。第1実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1(アクチュエータ)は、図1に示すように所定の軸方向に沿って延在するひも状に形成され、図2に示すようにその軸方向断面が略円形状に形成される。ポリマーファイバーアクチュエータ1は、加熱による温度上昇というエネルギ入力に応じて、軸方向の伸縮動作、または軸回りのねじり動作として動力を出力することができる。以下の説明では、図1及び図2に示すように、ポリマーファイバーアクチュエータ1の延在方向(軸方向)をX方向と表記し、このX方向と直交する断面の径方向のうち所定の一方向(図1及び図2の上下方向)をY方向と表記し、さらに、断面の径方向のうちY方向と直交する方向(図2の左右方向)をZ方向と表記する。
図1〜図3を参照して第1実施形態を説明する。第1実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1(アクチュエータ)は、図1に示すように所定の軸方向に沿って延在するひも状に形成され、図2に示すようにその軸方向断面が略円形状に形成される。ポリマーファイバーアクチュエータ1は、加熱による温度上昇というエネルギ入力に応じて、軸方向の伸縮動作、または軸回りのねじり動作として動力を出力することができる。以下の説明では、図1及び図2に示すように、ポリマーファイバーアクチュエータ1の延在方向(軸方向)をX方向と表記し、このX方向と直交する断面の径方向のうち所定の一方向(図1及び図2の上下方向)をY方向と表記し、さらに、断面の径方向のうちY方向と直交する方向(図2の左右方向)をZ方向と表記する。
ポリマーファイバーアクチュエータ1は、ポリマーファイバー2(変形材料)と、電熱線3(エネルギ入力部、導電性材料)と、防湿膜4(保護部材)と、制御装置5とを備える。
ポリマーファイバー2は、ポリマーファイバーアクチュエータ1の動力源であり、外部からのエネルギ入力(加熱による温度上昇)に応じて変形して動力を出力する変形材料として機能するものである。ポリマーファイバー2は、例えば、X方向に延在方向を揃えられたポリアミド繊維の束で形成される。
電熱線3は、ポリマーファイバー2の外周側にらせん状に巻き付けられて配置されている。電熱線3は、電流供給によって発熱し、ポリマーファイバー2を加熱させることができる。つまり、電熱線3は、変形材料としてのポリマーファイバー2に、加熱による温度上昇というエネルギ入力を行うエネルギ入力部として機能するものであり、ポリマーファイバー2は、電熱線3から入力される熱に応じて変形することで、X方向の伸縮動作やX方向まわりのねじり動作を行うことができる。
防湿膜4は、ポリマーファイバー2の外周面を覆って配置されている。上述のように、ポリマーファイバー2は、周囲環境の水分や油分を吸収して膨潤することにより物性が変化する特性がある。防湿膜4は、ポリマーファイバー2の外周面の表面を完全に被覆することによって、ポリマーファイバー2の変形特性を変化させる水分または油分が外部からポリマーファイバー2に吸収される膨潤の発生を抑制することができる保護部材として機能する。
制御装置5は、電熱線3の電流供給を制御することにより、ポリマーファイバーアクチュエータ1の出力を制御する。制御装置5は、ポリマーファイバーアクチュエータ1の出力を取得して、目標値との偏差に応じて電熱線3の制御量を調整することによって、出力をフィードバック制御する構成とすることもできる。
制御装置5は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などを有するコンピュータである。制御装置5の各機能の全部または一部は、ROMに保持されるアプリケーションプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することによって、RAMやROMにおけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。また、例えばポリマーファイバーアクチュエータ1を駆動源として用いるセンサ装置10(図5参照)が、自動車等の車両に搭載されるなど、ポリマーファイバーアクチュエータ1が車載部品として適用される場合には、制御装置5は、自動車部品のマイコン(例えばECU)に実装することもできる。
特に第1実施形態では、図1及び図2に示すように、ポリマーファイバー2の外周面の表面に防湿膜4が被覆され、さらに、防湿膜4の外周面の表面に電熱線3が巻き付けられている。つまり、ポリマーファイバー2と電熱線3との間に防湿膜4が介在している。
このようなポリマーファイバーアクチュエータ1は、例えば以下のような動作を行う。すなわち、まず制御装置5が、ポリマーファイバーアクチュエータ1に所望の動作を出力させるべく、電熱線3の電流供給を制御すると、電熱線3に所定値の電流が流れることにより電熱線3が発熱する。電熱線3から放出された熱は、電熱線3が表面に巻回される防湿膜4に伝達されて、防湿膜4を経て内部側のポリマーファイバー2に伝達される。ポリマーファイバー2は、外周面から伝達された熱が最終的に中心部まで到達してその全体が温度上昇すると、温度上昇分に応じて変形する。この結果、ポリマーファイバーアクチュエータ1は、ポリマーファイバー2の変形に伴う動力を出力することができる。
ここで、ポリマーファイバー2への加熱過程における各部の温度分布は、例えば図3のようになる。図3の横軸は、図2に示すZ方向に沿った位置を表し、中央の縦軸との交点が図2の断面中心に対応し、中央から離れるにつれて図2の外周側となる。図3の縦軸は、熱伝達過程のあるタイミングにおけるZ方向の各位置の温度を表す。
図3に示すように、電熱線3の加熱によりポリマーファイバー2が所望の温度に上昇するまでの間では、防湿膜4の表面からポリマーファイバー2の中心部までの温度分布は、防湿膜4及びポリマーファイバー2の熱抵抗に応じたものとなる。熱抵抗とは、温度の伝えにくさを表す値であって、単位時間当たりの発熱量あたりの温度上昇量を意味する。図3では、防湿膜4の熱抵抗は、防湿膜4の外周面(Z方向最大の位置)と内周面(Z方向最小の位置)との間の温度変化量に対応する値と表現することができる。また、ポリマーファイバー2の熱抵抗は、ポリマーファイバー2の外周面と中心部との間の温度変化量に対応する値と表現することができる。図3に示す例では、防湿膜4の温度変化量は、ポリマーファイバー2の温度変化量と比べて小さい。すなわち、防湿膜4の熱抵抗は、ポリマーファイバー2の熱抵抗より小さいといえる。
第1実施形態では、上述のようにポリマーファイバー2と電熱線3との間に防湿膜4が介在する構成であるので、防湿膜4の熱抵抗が大きくなるほど、ポリマーファイバー2の外周面温度が低くなり、ポリマーファイバー2を所望の温度に上昇させるまでの時間が増大する。ポリマーファイバー2の温度上昇に時間を要することは、制御装置5が電熱線3を介してポリマーファイバー2を所望の温度に制御するまでの時間遅れを生じ、ポリマーファイバーアクチュエータ1の動作応答性の低下を招くと考えられる。したがって、防湿膜4の熱抵抗をできる限り小さくすることが望ましい。ポリマーファイバーアクチュエータ1の動作応答性を必要最低限のレベルに維持するためには、少なくとも、防湿膜4の熱抵抗が、ポリマーファイバー2の熱抵抗より小さいことが好ましい。また、電熱線3から防湿膜4に伝達された熱はX方向にも拡散され易くなる為、ポリマーファイバー2のX方向の温度分布が生じることを抑制し、均一に加熱できる効果もある。防湿膜4の熱抵抗は、例えば防湿膜4の膜厚や、材料の選定などによって調整することができる。
次に、第1実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1の効果について説明する。
第1実施形態のポリマーファイバーアクチュエータ1は、外部からのエネルギ入力(加熱による温度上昇)に応じて変形して動力を出力する変形材料としてのポリマーファイバー2と、このポリマーファイバー2にエネルギ(熱)を入力するエネルギ入力部としての電熱線3と、ポリマーファイバー2の変形特性を変化させる物質(水分や油分)が外部からポリマーファイバー2と接触するのを抑制する保護部材としての防湿膜4と、を備える。
上述のように、ポリマーファイバー2は、周囲環境の水分や油分を吸収して膨潤することにより物性が変化する特性がある。物性が変化すると、ポリマーファイバー2の変形特性が変化する。つまり、同一条件の温度上昇によっても、ポリマーファイバー2の変形量が異なるものとなり、これにより、アクチュエータの駆動特性も変化する虞がある。これに対して、第1実施形態のポリマーファイバーアクチュエータ1は、上記構成により、防湿膜4が周囲環境の水、油のポリマーファイバー2への浸透を抑制することによって、ポリマーファイバー2の膨潤を好適に抑えることが可能となる。この結果、ポリマーファイバー2の変形特性の変化に起因するアクチュエータの駆動特性の変化を好適に抑制できる。また、ポリマーファイバー2の変形特性の変化を抑制することで、強度低下による破損も好適に防止できる。さらに、ポリマーファイバー2を防湿膜4で被覆することにより、ポリマーファイバー2に含まれる水分や油分が周囲に放出されることも抑制できる。
なお、防湿膜4は、例えばポリエチレンテレフタレートやポリ塩化ビニリデンなどのフィルムを用いることができる。
また、第1実施形態のポリマーファイバーアクチュエータ1において、保護部材としての防湿膜4は、ポリマーファイバー2の表面全体を覆うよう形成される。この構成により、周囲環境の水、油がポリマーファイバー2へ浸透することを確実に防止できるので、ポリマーファイバー2の膨潤の抑制と、アクチュエータの駆動特性の変化の抑制とをより一層実現することができる。
また、第1実施形態のポリマーファイバーアクチュエータ1において、エネルギ入力部としての電熱線3はポリマーファイバー2の外周側にらせん状に巻き付けられる。この構成により、電熱線3から放出された熱をポリマーファイバー2の全体に亘って効率良く伝達することが可能となる。
なお、エネルギ入力部としては、電熱線3の他にも、例えば導電性エラストマやめっきなど、変形材料としてのポリマーファイバー2の外周側に巻き付けられ、ポリマーファイバー2の表面の一部または全部を被覆するよう構成される他の導電性材料を用いることができる。
また、第1実施形態のポリマーファイバーアクチュエータ1において、ポリマーファイバー2の表面を防湿膜4が覆い、防湿膜4の表面に電熱線3が巻き付けられる。この構成により、ポリマーファイバー2の外周面の表面を隙間なく防湿膜4で被覆することができ、周囲環境の水分や油分がポリマーファイバー2へ浸透することをより一層確実に防止できる。
また、第1実施形態のポリマーファイバーアクチュエータ1において、ポリマーファイバー2は、外部からの熱の入力に応じて変形して動力を出力するものであり、防湿膜4の熱抵抗は、ポリマーファイバー2の熱抵抗より小さい。この構成により、防湿膜4が間に介在しても、電熱線3から放出された熱をポリマーファイバー2へ効率よく伝達することができるので、ポリマーファイバー2を所望の温度まで迅速に上昇でき、アクチュエータの動作応答性を確保できる。
次に、図4を参照して第1実施形態の変形例について説明する。上記実施形態では、図1に示したように、ポリマーファイバーアクチュエータ1において、防湿膜4がポリマーファイバー2の外周面の全体を完全に被覆する構成を例示したが、図4に示すように、ポリマーファイバーアクチュエータ1Aにおいて、防湿膜4Aがポリマーファイバー2の外周面の一部を被覆する構成としてもよい。この構成でも、防湿膜4Aにより被覆される部分のポリマーファイバー2の膨潤を好適に防止できるので、ポリマーファイバー2の全体に亘っては変形特性の変化を抑制でき、駆動特性の変化を抑制できる。また、ポリマーファイバー2を防湿膜4で完全に覆う必要がないので、製造も容易にできる。
次に、図5を参照して、第1実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1の適用例について説明する。図5に示すように、ポリマーファイバーアクチュエータ1は、センサ装置10の駆動源として利用することができる。センサ装置10は、外部の情報(熱、温度、光など)を検出するセンサ部11と、センサ部11の姿勢を変更可能なポリマーファイバーアクチュエータ1とを備える。
センサ部11は、例えば図5に示すようにポリマーファイバーアクチュエータ1の一方の端部に接続されている。ポリマーファイバーアクチュエータ1の他方の端部は、例えば固定部材に保持され、これによりセンサ部11が接続される側の端部をより大きく動作させることができるように構成することもできる。
制御装置5は、電熱線3の電流供給を制御することにより、ポリマーファイバーアクチュエータ1の出力を制御して、センサ部11の姿勢を制御する。制御装置5は、センサ部11の姿勢情報を取得して、目標姿勢との偏差に応じて電熱線3の制御量を調整することによって、センサ部11の姿勢をフィードバック制御する構成とすることもできる。
このようにセンサ装置10の駆動源としてポリマーファイバーアクチュエータ1を適用することにより、従来のモータ等の回転機を適用する場合と比較して駆動源を小型化することができるので、センサ装置10の全体の小型化や軽量化を図ることができる。
[第2実施形態]
図6及び図7を参照して第2実施形態を説明する。第2実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1Bは、ポリマーファイバー2、電熱線3、及び、防湿膜4の配置が、第1実施形態のポリマーファイバーアクチュエータ1と異なる。
図6及び図7を参照して第2実施形態を説明する。第2実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1Bは、ポリマーファイバー2、電熱線3、及び、防湿膜4の配置が、第1実施形態のポリマーファイバーアクチュエータ1と異なる。
第2実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1Bでは、ポリマーファイバー2の外周面の表面に電熱線3が巻き付けられ、さらに、ポリマーファイバー2及び電熱線3の表面に防湿膜4が被覆されている。電熱線3が巻き付けられた状態のポリマーファイバー2の外周側に防湿膜4が覆われている。
第2実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1Bでは、第1実施形態のポリマーファイバーアクチュエータ1と同様に、防湿膜4が周囲環境の水、油のポリマーファイバー2への浸透を抑制することができる。したがって、第2実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1Bは、第1実施形態のポリマーファイバーアクチュエータ1と同様の効果を奏することができる。
また、電熱線3が巻き付けられた状態のポリマーファイバー2の外周側に防湿膜4を配置する第2実施形態の構成の場合、ポリマーファイバー2及び電熱線3を内部に収容するケース、チューブなどの収容部材を、防湿膜4と置き換えて用いることもできる。なお、この構成の場合には、収容部材とポリマーファイバー2との間を隙間なく密着させることが困難であるので、収容部材がポリマーファイバー2及び電熱線3の全体を覆い、ポリマーファイバー2への水分や油分の浸入を確実に防止できる構成とする必要がある。
また、図4を参照して説明した第1実施形態の変形例と同様に、第2実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1Bにおいても、防湿膜4がポリマーファイバー2全体を完全に覆わず一部を覆う構成とすることもできる。
[第3実施形態]
図8を参照して第3実施形態を説明する。第3実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1Cは、防湿膜4の代わりに、ポリマーファイバー2の外周面の表面に吸収材6を配置している点で、第1実施形態と異なる。
図8を参照して第3実施形態を説明する。第3実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1Cは、防湿膜4の代わりに、ポリマーファイバー2の外周面の表面に吸収材6を配置している点で、第1実施形態と異なる。
吸収材6は、ポリマーファイバー2と比較して、ポリマーファイバー2の変形特性を変化させる物質(外部の水分や油分)を吸収する能力が高い特性を有するものであり、例えばシリカゲルを用いることができる。また、吸収材6(防湿部材)として、他にはポリアクリル酸ナトリウムなどの高吸水性高分子、マイカ、タルクなどの非膨潤性粘土なども用いることができる。
第3実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1Cでは、ポリマーファイバー2の表面に付着された吸収材6によって、防湿膜4と同様に、周囲環境の水、油のポリマーファイバー2への浸透を抑制することができる。したがって、第3実施形態に係るポリマーファイバーアクチュエータ1Cは、第1実施形態のポリマーファイバーアクチュエータ1と同様の効果を奏することができる。また、防湿膜4を巻き付ける必要ないので、製造が容易になる。
なお、吸収材6がポリマーファイバー2の周辺に設置される構成としてもよい。この構成の場合、例えば、ポリマーファイバー2の周囲を覆う箱を設置し、この箱の中に吸収材6を配置するなどの構成をとることによって、吸収材6がポリマーファイバー2と接触していなくても充分な防湿効果を発揮することができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
上記実施形態では、本発明に係るアクチュエータの一例としてポリマーファイバーアクチュエータ1,1A,1B,1Cを挙げて説明したが、変形材料(上記実施形態ではポリマーファイバー2)の変形を動力源とするアクチュエータであれば他種のアクチュエータであってもよい。他種のアクチュエータの場合、変形材料の種類、変形材料の変形特性を変化させる物質(上記実施形態では水分や油分)の種類、及び、この物質が外部から変形材料と接触するのを抑制する保護部材(上記実施形態では防湿膜4及び吸収材6)の態様は、それぞれアクチュエータに適したものとなる。例えば、変形材料が金属の場合には、変形特性を変化させる物質としては水素が該当する。
また、エネルギ入力部(電熱線3)と保護部材(防湿膜4)の特徴を一つの要素が併せて備える構成としてもよい。この場合、例えば上述した導電性エラストマ、めっきなどを用いることができる。
また、上記実施形態では、エネルギ入力部として、変形材料としてのポリマーファイバー2の外周側に巻き付けられる導電性材料(電熱線3)を適用する構成を挙げたが、エネルギ入力部は変形材料にエネルギを入力できればよく、例えばポリマーファイバー2の内部に導電性材料を埋設して、内側からポリマーファイバー2を加熱する構成でもよい。
1,1A,1B,1C:ポリマーファイバーアクチュエータ(アクチュエータ)
2:ポリマーファイバー(変形材料)
3:電熱線(エネルギ入力部、導電性材料)
4:防湿膜(保護部材)
6:吸収材(保護部材)
10:センサ装置
11:センサ部
2:ポリマーファイバー(変形材料)
3:電熱線(エネルギ入力部、導電性材料)
4:防湿膜(保護部材)
6:吸収材(保護部材)
10:センサ装置
11:センサ部
Claims (10)
- 外部からのエネルギ入力に応じて変形して動力を出力する変形材料(2)と、
前記変形材料にエネルギを入力するエネルギ入力部(3)と、
前記変形材料の変形特性を変化させる物質が外部から前記変形材料と接触するのを抑制する保護部材(4,6)と、
を備えるアクチュエータ(1,1A,1B,1C)。 - 前記保護部材は、前記変形材料の表面全体を覆う、または、表面の一部を覆うよう形成される、
請求項1に記載のアクチュエータ。 - 前記変形材料は、ポリマーファイバーである、
請求項1または2に記載のアクチュエータ。 - 前記エネルギ入力部は、前記ポリマーファイバーの外周側に巻き付けられる導電性材料であり、
前記ポリマーファイバーは、前記導電性材料から入力される熱に応じて変形する、
請求項3に記載のアクチュエータ。 - 前記保護部材は、前記ポリマーファイバーの変形特性を変化させる水分または油分が外部から前記ポリマーファイバーに吸収される前記ポリマーファイバーの膨潤の発生を抑制するための防湿膜(4)である、
請求項3または4に記載のアクチュエータ(1,1A,1B)。 - 前記ポリマーファイバーの表面を前記防湿膜が覆い、
前記防湿膜の表面に前記エネルギ入力部が配置される、
請求項5に記載のアクチュエータ(1,1A)。 - 前記ポリマーファイバーの表面に前記エネルギ入力部が配置され、
前記ポリマーファイバー及び前記エネルギ入力部の表面を前記防湿膜が覆う、
請求項5に記載のアクチュエータ(1B)。 - 前記保護部材は、前記変形材料と比較して前記物質を吸収する能力が高い吸収材(6)であり、前記変形材料の表面に配置されるか、または、前記変形材料の周辺に設置される、
請求項1に記載のアクチュエータ(1C)。 - 前記変形材料は、外部からの熱の入力に応じて変形して動力を出力し、
前記保護部材の熱抵抗は、前記変形材料の熱抵抗より小さい、
請求項1〜8のいずれか1項に記載のアクチュエータ(1,1A,1B,1C)。 - 外部の情報を検出するセンサ部(11)と、
前記センサ部の姿勢を変更可能な請求項1〜9のいずれか1項に記載のアクチュエータと、
を備えるセンサ装置(10)。
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