JP2018018833A - 圧接コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】取扱い時の破損が生じにくい圧接コネクタを提供する。【解決手段】水平方向に沿って平板状に延設された上側平板部1aと、上側平板部1aの周縁に位置する第1端部1a1に連設され、上下方向に弾性を備えた第1バネ部1cと、を有している。第1バネ部1cは、上方から平面視したときに上側平板部1aを中心として巻回され、上側平板部1aに対して折り曲げ形成され、上下方向の幅寸法が水平方向の厚み寸法よりも大きい板バネからなる。さらに、上側平板部1aには、上側平板部1aの周縁の上面1a3から下方に延設された引掛かり防止部1fを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、小型の圧接コネクタに関し、特に、接続端子が渦巻形状に形成された圧接コネクタに関する。
近年、携帯機器の小型化と高機能化が進み、限られたスペースに高密度実装基板を取り付けるようになってきた。このため、小型で、且つ、取り付けや取り外しが容易な電気的接続が必要とされている。このような目的に、弾性を備えた接続端子を有する圧接コネクタを一方の基板に設け、他方の基板や部品に設けられた接点部と圧接コネクタとが圧接するように基板同士を配置する構造が増えている。
圧接コネクタは、上から押し付けられた接点部との電気的接続を、その押圧荷重によって行うものである。このような圧接コネクタは、例えば、特許文献1に記載のソケットに配置された端子部材として開示されている。
図9は、特許文献1の端子部材115を示す斜視図である。周縁部118は、渦巻部材116、117の根本部が接続される近傍に、一体的に形成され、半径方向に膨出する平板状の膨出部119を備える。渦巻部材116、117の先端部を同一方向に向けて移動させ、二重渦巻形状の平板部材の一方の面から突出するように塑性変形させる。これにより、図9に示されるように、渦巻部材116、117の先端が周縁部118よりも上方に突出するように形成された端子部材115を得ることができる。渦巻部材116、117は、テーパ形状のコイルスプリングと同様の形状となるので、突出方向に関して弾性的に伸縮可能となる。
端子部材115は、平板部材が図9に示すように塑性変形されてから、図示しない支持部材等の所望の位置に配置されて使用される。
特開2007−018886号公報
しかしながら、支持部材等に配置するための工程やその後の工程中に、渦巻部材116、117を指で引掛けて破損してしまう、という問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するもので、取扱い時の破損が生じにくい圧接コネクタを提供することを目的とする。
本発明の圧接コネクタは、水平方向に沿って平板状に延設された上側平板部と、前記上側平板部の周縁に位置する第1端部に連設され、上下方向に弾性を備えた第1バネ部と、を有し、上方から平面視したときに、前記第1バネ部は前記上側平板部を中心として巻回された圧接コネクタであって、前記第1バネ部は、前記上側平板部に対して折り曲げ形成され、上下方向の幅寸法が水平方向の厚み寸法よりも大きい板バネからなり、前記上側平板部には、前記上側平板部の周縁の上面から下方に延設された引掛かり防止部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、側方から指を接触させたときに、指は破断面でなく引掛かり防止部の表面上を滑るので、指が引掛かりにくくなる。そのため、指で引掛けることによる破損を防止することができる。
また、本発明の圧接コネクタにおいて、前記上側平板部の下方に配置された下側平板部と、前記下側平板部に連設され、前記上側平板部に向かって延設されるとともに、上下方向に弾性を備え、前記上側平板部に弾発力を付与する第2バネ部と、を備え、前記第1バネ部は前記下側平板部から上方に延設され、前記第2バネ部は、上方から平面視したときに、前記第2バネ部の上端が前記引掛かり防止部の内側に配置されたことを特徴とする。
この構成によれば、第2バネ部も、指で引掛けることによる破損を防止することができる。
また、本発明の圧接コネクタにおいて、前記引掛かり防止部の下端は、前記第2バネ部の上端よりも下方に位置することを特徴とする。
この構成によれば、第2バネ部の上端が引掛かり防止部で覆われて隠れるようになり、第2バネ部の破損を確実に防止することができる。
また、本発明の圧接コネクタにおいて、前記第2バネ部は、側方から見て前記上側平板部と前記第2バネ部との上下方向の隙間が小さくなるように設けられた凸部を備えることを特徴とする。
この構成によれば、引掛かり防止部と第2バネ部との隙間が小さくなり、異物の侵入も防げる。
本発明の圧接コネクタにおいて、前記引掛かり防止部の表面は、前記上側平板部の周縁の上面に連続して外向きに膨出するとともに徐々に下方へ傾斜する形状であることを特徴とする。
この構成によれば、引掛かり防止部の表面に指が引掛かりにくく、滑り易くなる。
本発明の圧接コネクタにおいて、前記引掛かり防止部は、金属板の絞り加工によって前記上側平板部と一体で形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、引掛かり防止部を容易に形成できる。
本発明によれば、第1バネ部は、水平方向に沿って平板状に延設された上側平板部に対して折り曲げ形成され、上下方向の幅寸法が水平方向の厚み寸法よりも大きい板バネからなり、上側平板部には周縁の上面から下方に延設された引掛かり防止部を備える。これにより、側方から指を接触させたときに、指は破断面でなく引掛かり防止部の表面上を滑るので、指が引掛かりにくくなる。そのため、指で引掛けることによる破損を防止することができる。したがって、取扱い時の破損が生じにくい圧接コネクタを提供することができる。
本発明の実施形態の圧接コネクタを斜め上方から見た斜視図である。 図1とは反対方向の斜め上方から見た斜視図である。 本発明の実施形態の圧接コネクタを示す平面図である。 本発明の実施形態の圧接コネクタを示す正面図である。 本発明の実施形態の圧接コネクタを示す背面図である。 本発明の実施形態の圧接コネクタを示す左側面図である。 本発明の実施形態の圧接コネクタを示す右側面図である。 図4のVIII−VIII線で切断した断面図である。 従来の圧接コネクタである端子部材を示す斜視図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、分かりやすいように、図面は寸法を適宜変更している。
図1は、本発明の実施形態の圧接コネクタ1を斜め上方から見た斜視図である。図2は、図1とは反対方向の斜め上方から見た斜視図である。図3は、圧接コネクタ1を示す平面図である。図4は、圧接コネクタ1を示す正面図である。図5は、圧接コネクタ1を示す背面図である。図6は、圧接コネクタ1を示す左側面図である。図7は、圧接コネクタ1を示す右側面図である。図8は、図4のVIII−VIII線で切断した断面図である。
本実施形態の圧接コネクタ1は、図1〜図3に示すように、上側平板部1aと下側平板部1bとに連接され上下方向に弾性を備えた第1バネ部1cと、下側平板部1bとに連接された第2バネ部1dとを有している。圧接コネクタ1は、1枚の金属板から打ち抜き加工と折り曲げ加工によって形成することができる。なお、本実施形態の圧接コネクタ1は、弾性変形による接触で上側平板部1aに上から押し付けられた接点部との電気的接続を行うため、導電性の板バネ材が用いられている。より具体的には、リン青銅の金属板を使用することができる。また、導電性を高めるように、メッキ処理を行うことが好ましい。
なお、本明細書では、図1のZ1側を上方向、Z2側を下方向とする。この上下方向とは説明を分かりやすくするための表現であって、圧接コネクタ1の使用状態や製造における向きを限定するものではない。
上側平板部1aは、図1〜図3に示すように、水平方向に沿って平板状に延設されている。上側平板部1aには、第1バネ部1cが上側平板部1aの周縁に位置する第1端部1a1に連設されている。さらに、上側平板部1aには、上側平板部1aの周縁の上面1a3から下方に延設された引掛かり防止部1fを備えている。
下側平板部1bは、図1〜図3に示すように、水平方向に沿って平板状に延設され、上側平板部1aの下方に配置されている。下側平板部1bには、第2バネ部1dが下側平板部1bの周縁に位置する第2端部1b1に連設され、さらに、第1バネ部1cが下側平板部1bの周縁に位置する第3端部1b2から上方に延設されている。
第1バネ部1cは、上側平板部1aに対して折り曲げ形成され、上下方向の幅寸法W1が水平方向の厚み寸法Tよりも大きい板バネからなる(図8参照)。図3に示すように、上方から平面視したときに、第1バネ部1cは上側平板部1aを中心として矩形状に巻回されている。第2バネ部1dは、下側平板部1bに対して折り曲げ形成され、上下方向の幅寸法W2が水平方向の厚み寸法Tよりも大きい板バネからなる(図8参照)。第2バネ部1dは、上側平板部1aを中心として第1バネ部1cと同一方向へ矩形状に巻回されるとともに、第2バネ部1dの上端1d1が上側平板部1aに向かって延設されている。また、上方から平面視したときに、第2バネ部1dの上端1d1は、前記引掛かり防止部1fの内側に配置されている。さらに、第2バネ部1dは、側方から見て上側平板部1aと第2バネ部1dとの上下方向の隙間が小さくなるように設けられた凸部1d2を備える。
また、本実施形態の圧接コネクタ1において、下側平板部1bには、第2端部1b1および第3端部1b2とは異なる他の2辺に、それぞれストッパ部1eが設けられている。ストッパ部1eは、第1バネ部1cおよび第2バネ部1dの側方を一部分隠すように配置され、側方からの好ましくない接触等を防止するとともに、上方からの圧縮に対しては、これ以上圧縮されないための保護機構として作用する。
図1および図2に示すように、引掛かり防止部1fは、上側平板部1aの周縁の上面1a3から下方に延設されている。本実施形態における引掛かり防止部1fの表面は、上側平板部1aの周縁の上面1a3に連続して外向きに膨出するとともに徐々に下方へ傾斜する形状である(図8参照)。引掛かり防止部1fの下端1f1は、第2バネ部1dの上端1d1よりも下方に位置する。引掛かり防止部1fは、例えば、金属板の絞り加工によって上側平板部1aと一体で形成されている。なお、絞り加工を用いると、この形状を容易に形成することができる。
圧接コネクタ1は、上から押し付けられた接点部との電気的接続を、その押圧荷重によって行うものである。圧接コネクタ1が実際に使用される場合には、搭載される電子機器の回路基板の配線パターンに下側平板部1bが半田等で接続される。そして、上から他の回路基板やフレキシブル基板(FPC)等に設けられた接点部が上側平板部1aに押し付けられ、その荷重によって弾性変形する。上側平板部1aへの押圧荷重によって、第1バネ部1cが弾性変形し、上側平板部1aが下方に向かって移動する。このとき、第1バネ部1cは、上側平板部1aに弾発力を付与する。続いて、第2バネ部1dの上端1d1が上側平板部1aに接触して押圧されると、第1バネ部1cと第2バネ部1dが上側平板部1aに弾発力を付与する。この弾性変形による接触圧で、上側平板部1aに上から押し付けられた接点部との電気的接続を行う。
図4〜図8に示すように、側方から見て、第1バネ部1cと第2バネ部1dが板状に巻回されている。また、図6および図7に示すように、ストッパ部1eが設けられている。さらに、上側平板部1aの周縁の上面1a3に連続して、引掛かり防止部1fが下方に延設されている。このため、平板部材の渦巻パターンを一方向に突出させた場合(図9参照)とは異なり、側方から指が接触しても、引掛かり防止部1fの表面に指が引掛かりにくく、滑り易くなっている。
したがって、指で引掛けて、上側平板部1aを傾けてしまったり、第1バネ部1cまたは第2バネ部1dを塑性変形させてしまったりすることを防止できる。そのため、指で引掛けることによる破損を防止することができる。
さらに、引掛かり防止部1fが下方に延設され、その下端1f1が第2バネ部1dの上端1d1よりも下方に位置しているので、第2バネ部1dの上端1d1が引掛かり防止部1fで覆われて隠れるようになり、第2バネ部1dの破損を確実に防止することができる。
また、第2バネ部1dは、側方から見て上側平板部1aと第2バネ部1dとの上下方向の隙間が小さくなるように設けられた凸部1d2を備えているので、引掛かり防止部1fと第2バネ部1dとの隙間が小さくなり、異物の侵入も防げる。
上から指を接触させてしまっても、上側平板部1aは上下方向に弾性変形可能であり、塑性変形は起こりにくい。また、過度に押圧されたときには、下側平板部1bの周縁に位置する第2端部1b1、第3端部1b2、およびストッパ部1eが塑性変形を防止する保護部となる。
したがって、周囲に別体で支持部材を付加していなくても、圧接コネクタ1単独で、破損しにくく、信頼性の高い接続部材として使用することができる。
以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。
本実施形態の圧接コネクタ1は、水平方向に沿って平板状に延設された上側平板部1aと、上側平板部1aの周縁に位置する第1端部1a1に連設され、上下方向に弾性を備えた第1バネ部1cと、を有している。上方から平面視したときに、第1バネ部1cは上側平板部1aを中心として巻回され、上側平板部1aに対して折り曲げ形成され、上下方向の幅寸法W1が水平方向の厚み寸法Tよりも大きい板バネからなる。さらに、上側平板部1aには、上側平板部1aの周縁の上面1a3から下方に延設された引掛かり防止部1fを備える。
この構成によれば、側方から指を接触させたときに、指は破断面でなく引掛かり防止部1fの表面上を滑るので、指が引掛かりにくくなる。そのため、指で引掛けることによる破損を防止することができる。
また、本実施形態の圧接コネクタ1において、水平方向に沿って平板状に延設され、上側平板部1aの下方に配置された下側平板部1bと、下側平板部1bの周縁に位置する第2端部1b1に連設され、上側平板部1aに向かって延設されるとともに、上下方向に弾性を備え上側平板部1aに弾発力を付与する第2バネ部1dと、を備える。また、第1バネ部1cは下側平板部1bの周縁に位置する第3端部1b2から上方に延設され、第2バネ部1dは、上側平板部1aを中心として第1バネ部1cと同一方向へ巻回されるとともに、上方から平面視したときに、第2バネ部1dの上端1d1が引掛かり防止部1fの内側に配置される。
この構成によれば、第2バネ部1dも、指で引掛けることによる破損を防止することができる。
また、本実施形態の圧接コネクタ1において、引掛かり防止部1fの下端1f1は、第2バネ部1dの上端1d1よりも下方に位置する。この構成によれば、第2バネ部1dの上端1d1が引掛かり防止部1fで覆われて隠れるようになり、第2バネ部1dの破損を確実に防止することができる。
また、本実施形態の圧接コネクタ1において、第2バネ部1dは、側方から見て上側平板部1aと第2バネ部1dとの上下方向の隙間が小さくなるように設けられた凸部1d2を備える。この構成によれば、引掛かり防止部1fと第2バネ部1dとの隙間が小さくなり、異物の侵入も防げる。
本実施形態の圧接コネクタ1において、引掛かり防止部1fの表面は、上側平板部1aの周縁の上面1a3に連続して外向きに膨出するとともに徐々に下方へ傾斜する形状である。この構成によれば、引掛かり防止部1fの表面に指が引掛かりにくく、滑り易くなる。
本実施形態の圧接コネクタ1において、引掛かり防止部1fは、金属板の絞り加工によって上側平板部1aと一体で形成されている。この構成によれば、引掛かり防止部1fを容易に形成できる。
以上のように、本発明の実施形態の圧接コネクタ1を具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらも本発明の技術的範囲に属する。
(1)本実施形態において、引掛かり防止部1fの表面は、丸みを帯びた曲面形状としたが、図8に示す断面視で直線状の傾斜であってもよい。
(2)本実施形態において、第2バネ部1dの上端1d1に、平板状の補助部を連接して設けてもよい。なお、第2バネ部1dは、本実施形態の形状に限定されず、上下方向に弾性を備えていればよい。
(3)本実施形態において、第2バネ部1dを備えていない態様であってもよい。なお、この場合には、ストッパ部1eのように、下側平板部1bの第2端部1b1から上方に延設された固定部を付加しておくことが好ましい。
1 圧接コネクタ
1a 上側平板部
1b 下側平板部
1c 第1バネ部
1d 第2バネ部
1e ストッパ部
1f 防止部
1f1 下端
1a1 第1端部
1a3 上面
1b1 第2端部
1b2 第3端部
1d1 上端
1d2 凸部

Claims (7)

  1. 金属により形成された基部と、
    金属により形成された接点部と、
    前記基部と前記接点部とを連結する第1バネ部と、
    前記接点部と前記基部との間に設けられた支持部と、
    前記支持部に連結された第2バネ部と、
    を有し、
    前記第1バネ部及び前記第2バネ部は、同一方向に巻回されており、
    前記第2バネ部は、側方から見て前記接点部と前記第2バネ部との上下方向の隙間が小さくなるように設けられた凸部を備えることを特徴とする圧接コネクタ。
  2. 前記接点部の周縁は上面から下方に向けて延設されていることを特徴とする請求項1に記載の圧接コネクタ。
  3. 前記第2バネ部は、上方から平面視したときに、前記第2バネ部の上端が前記接点部の周縁の内側に配置されたことを特徴とする請求項2に記載の圧接コネクタ。
  4. 前記接点部の周縁の下端は、前記第2バネ部の上端よりも下方に位置することを特徴とする請求項3に記載の圧接コネクタ。
  5. 前記接点部の周縁は、前記接点部の周縁の上面に連続して外向きに膨出するとともに徐々に下方へ傾斜する形状であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の圧接コネクタ。
  6. 前記接点部の周縁は、金属板の絞り加工によって前記接点部と一体で形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の圧接コネクタ。
  7. 前記接点部が前記基部の側に押された際に、前記第1バネ部を前記第2バネ部が補助した状態で撓み、前記第1バネ部及び前記第2バネ部には、復元力が生じることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の圧接コネクタ。
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