JP2018018751A - スパークプラグ - Google Patents

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晋悟 小塚
Shingo Kozuka
晋悟 小塚
鳥居 計良
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Abstract

【課題】電極の耐久性を向上できるスパークプラグを提供すること。【解決手段】溶接部を介して第1電極の電極母材に接合されるチップは、第2電極と放電面が対向し、放電面および電極母材に連絡する側面が外部に露出する。側面のうち少なくとも一部に、中心軸方向において放電面から所定の距離Aだけ離れた位置から電極母材から所定の距離Bだけ離れた位置までの部位に、溶接部の一部がある。チップの放電面と溶接部との間にチップの側面が介在し、溶接部と電極母材との間にもチップの側面が介在する。第2電極と電極母材との間の放電を生じ難くできるので、電極母材の消耗を抑制し電極の耐久性を向上できる。【選択図】図3

Description

本発明はスパークプラグに関し、特に電極の耐久性を向上できるスパークプラグに関するものである。
貴金属を含有するチップと電極母材とが溶接部を介して接合された第1電極と、チップと火花ギャップを介して対向する第2電極とを備えるスパークプラグが知られている(例えば特許文献1)。スパークプラグは火花ギャップ間に放電を生じさせ、第1電極と第2電極とが曝された混合気に点火することにより火炎核を形成する。内燃機関の性能の向上に伴い、スパークプラグはますます過酷な環境に曝される。
特許第3196601号公報
しかしながら上述した従来の技術では、放電によってチップが消耗し火花ギャップが拡大すると、火花が混合気の気流の影響等を受け易くなるので、第2電極と電極母材との間でも放電が生じ易くなり、電極母材が火花消耗し易くなるという問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、電極母材の消耗を抑制し電極の耐久性を向上できるスパークプラグを提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
この目的を達成するために請求項1記載のスパークプラグによれば、第1電極は、貴金属を含有し自身の中心軸方向に延びるチップが、溶接部を介して電極母材に接合される。第1電極のチップと第2電極とが火花ギャップを介して対向する。チップは、第2電極と放電面が対向し、放電面および電極母材に連絡する側面が外部に露出する。側面のうち少なくとも一部に、中心軸方向において放電面から所定の距離Aだけ離れた位置から電極母材から所定の距離Bだけ離れた位置までの部位に、溶接部の一部がある。チップの放電面と溶接部との間にチップの側面が介在し、溶接部と電極母材との間にもチップの側面が介在する。チップの消耗によって火花ギャップが拡大しても、第2電極とチップの側面との間で火花放電を生じさせることができるので、第2電極と電極母材との間の放電を生じ難くできる。その結果、電極母材の消耗を抑制し電極の耐久性を向上できる効果がある。
請求項2記載のスパークプラグによれば、距離Aは距離Bより大きい。即ち、チップの放電面と溶接部との間に存在するチップの側面の長さが、溶接部と電極母材との間に存在するチップの側面の長さより長い。チップの体積を拡大することなく放電面から溶接部までのチップの側面の長さを確保できるので、請求項1の効果に加え、耐火花消耗性を確保できる効果がある。
請求項3記載のスパークプラグによれば、距離A及び距離Bは、側面における溶接部の中心軸方向の長さより大きいので、チップよりも耐火花消耗性に劣る溶接部の長さを相対的に短くできる。よって、請求項1又は2の効果に加え、チップの体積を拡大することなく耐火花消耗性を確保できる効果がある。
請求項4記載のスパークプラグによれば、チップは円柱状であると共に少なくとも中心軸を通る部分において溶接部を介して電極母材に接合されている。チップの中心軸を含む断面において、中心軸と直交する方向における側面から溶接部と電極母材との界面までの長さのうち最も短い長さは、チップの直径の1/4以上1/2未満である。側面から溶接部までのチップの体積と溶接部の断面積とを確保できるので、請求項1から3のいずれかの効果に加え、耐火花消耗性とチップの接合強度とを両立できる効果がある。
本発明の第1実施の形態におけるスパークプラグの断面図である。 中心電極の斜視図である。 中心電極の断面図である。 第2実施の形態におけるスパークプラグの中心電極の断面図である。 第3実施の形態におけるスパークプラグの接地電極の平面図である。 図5のVI−VI線における接地電極の断面図である。 第4実施の形態におけるスパークプラグの接地電極の断面図である。 第5実施の形態におけるスパークプラグの接地電極の断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は中心軸Oを含む面で切断した第1実施の形態におけるスパークプラグ10の断面図である。図1に示すようにスパークプラグ10は、主体金具11、接地電極12、絶縁体15、中心電極17及び端子金具20を備えている。
主体金具11は、内燃機関のねじ穴(図示せず)に固定される略円筒状の部材である。接地電極12は、主体金具11の先端に接合される金属製(例えばニッケル基合金製)の電極母材13と、電極母材13の先端に接合されるチップ14とを備えている。電極母材13は、中心軸Oと交わるように中心軸Oへ向かって屈曲する棒状の部材である。チップ14は、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム等の貴金属またはこれらを主成分とする合金によって形成される板状の部材である。絶縁体15は、機械的特性や高温下の絶縁性に優れるアルミナ等により形成された略円筒状の部材であり、中心軸Oに沿って軸孔16が貫通し、外周に主体金具11が固定される。
中心電極17は、軸孔16に挿入されて絶縁体15に保持される棒状の電極である。中心電極17は、中心軸Oに沿って延びる金属製(例えばニッケル基合金製)の電極母材18の先端にチップ19が接合されている。電極母材18は銅等の芯材が埋め込まれている。チップ19は、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム等の貴金属またはこれらを主成分とする合金によって形成される柱状の部材である。チップ19は、火花ギャップを介して接地電極12と対向する。端子金具20は、高圧ケーブル(図示せず)が接続される棒状の部材であり、先端側が絶縁体15内に配置される。
スパークプラグ10は、例えば、以下のような方法によって製造される。まず、電極母材18にチップ19が予め接合された中心電極17を絶縁体15の軸孔16に挿入する。中心電極17は、チップ19及び電極母材18の先端が軸孔16から外部に露出するように配置される。軸孔16に端子金具20を挿入し、端子金具20と中心電極17との導通を確保した後、予め電極母材13が接合された主体金具11を絶縁体15の外周に組み付ける。電極母材13にチップ14を接合した後、チップ14が中心電極17と軸方向に対向するように電極母材13を屈曲して、スパークプラグ10を得る。
図2は中心電極17の斜視図である。図2では、電極母材18の軸方向の一部の図示が省略されている。図2に示すように中心電極17は、電極母材18に溶接部26を介してチップ19が接合されている。チップ19は、自身の中心軸O方向に延びる円柱状に形成されている。電極母材18は先端に円柱状の先端部18aが突出する。先端部18aは、外径が、チップ19の外径と略同一に設定されている。
チップ19は、接地電極12(図1参照)と対向する放電面21と、放電面21と電極母材18(先端部18a)とを連絡し外部に露出する側面22とを備えている。側面22の全周であって側面22の軸方向の中央に溶接部26が露出する。チップ19の側面22は中央に溶接部26が露出するので、溶接部26を挟んで、放電面21に連絡する第1部23と、底面25に連絡する第2部24とに分けられる。溶接部26は、チップ19の側面22の全周にレーザ光を照射して形成される。
図3はチップ19の中心軸Oを含む面で切断した中心電極17の断面図である。図3では中心電極17の軸方向の一部の図示が省略されている。チップ19は、側面22に連絡する底面25が電極母材18に接触した状態で配置される。溶接部26は電極母材18及びチップ19が溶け合ってなる部位である。溶接部26は、チップ19の側面22の全周と底面25及び電極母材18の中心とを結び、中心軸Oに対して斜めに交わる錐体状に形成されている。
溶接部26は、未溶融のチップ19との境界であるボンド部27,28と、未溶融の電極母材18との境界であるボンド部29とを備えている。ボンド部27は、放電面21側のチップ19と溶接部26との境界であり、ボンド部28は、底面25側のチップ19と溶接部26との境界である。チップ19は、ボンド部29によって溶接部26を介して電極母材18に接合される。
チップ19の側面22は、ボンド部27,28に挟まれた溶接部26の一部が帯状に露出している。チップ19の側面22において、ボンド部27は、中心軸O方向において放電面21から距離Aだけ離れた位置に存在し、ボンド部28は、中心軸O方向において底面25から距離Bだけ離れた位置に存在する。即ち、距離Aは第1部23の沿面距離であり、距離Bは第2部24の沿面距離である。チップ19の側面22における溶接部26の沿面距離(中心軸O方向の長さ)を距離Cとする。
チップ19の直径をDとし、チップ19の側面22から溶接部26のボンド部29(電極母材18と溶接部26との境界(界面))までの中心軸Oと直交する方向における長さのうち最も短い長さをEとする。本実施の形態では、長さEは、中心軸Oと直交する方向における側面22からボンド部28とボンド部29との境界までの距離である。本実施の形態では、距離Aは距離Bより大きい。距離A及び距離Bはそれぞれ距離Cより大きい。長さEはチップ19の直径Dの1/4以上1/2未満である。
次に、電極母材18とチップ19との接合方法の一例を説明する。まず、電極母材18の先端部18aにチップ19の底面25を重ね合せて仮接合する。仮接合は抵抗溶接によって行う。次いで、レーザ光のビーム軸が中心軸Oと斜めに交わるようにしてチップ19の側面22の全周にレーザ光を照射する。
レーザ光は、パルス発振レーザ、連続発振レーザ、いずれも用いることができる。レーザ光は、側面22に第1部23及び第2部24が残るように、チップ19の側面22におけるスポット径を考慮してチップ19の内部の焦点の位置を調整する。これにより、電極母材18及びチップ19が溶け合ってなる溶接部26が形成され、チップ19の側面22に溶接部26の一部が露出する。
本実施の形態によれば、側面22のうち、中心軸O方向において放電面21から距離Aだけ離れた位置(ボンド部27)から電極母材18から距離Bだけ離れた位置(ボンド部28)までの部位に、溶接部26の一部がある。チップ19の放電面21と溶接部26との間にチップ19の第1部23が介在し、溶接部26と電極母材18との間にもチップ19の第2部24が介在する。
チップ19の第1部23が火花消耗して接地電極12(図1参照)との火花ギャップが拡大すると、火花が混合気の気流の影響等を受け易くなるので、火花が吹き流される等の現象が生じる。従来は、接地電極12と電極母材18との間でも火花放電が生じ、電極母材18が局所的に消耗することがあった。電極母材18はチップ19に比べて耐火花消耗性が劣り、局所的な消耗が進行すると、チップ19が脱落するおそれがある。
これに対して本実施の形態によれば、チップ19の第1部23が消耗して火花ギャップが拡大し、火花が混合気の気流の影響等を受け易くなったときは、チップ19の第2部24と接地電極12との間で火花放電を生じさせることができる。その結果、接地電極12と電極母材18との間の放電を生じ難くできるので、電極母材18の消耗を抑制し、中心電極17の耐久性を向上できる。
一方、チップ19の側面22に第2部24が形成されるので、第2部24の分だけ第1部23の長さは圧迫される。そこで、第1部23の距離Aを第2部24の距離Bより大きくする、即ち第1部23の沿面距離を第2部24の沿面距離より長くすることにより、第1部23の長さを確保する。チップ19の体積を拡大することなく第1部23の長さを確保できるので、チップ19に要する材料コストの上昇を抑制しつつ電極母材18の消耗を抑制し、第1部23による耐火花消耗性を確保できる。
距離A及び距離Bは、それぞれ側面22における溶接部26の中心軸O方向の長さ(距離C)より大きいので、チップ19よりも耐火花消耗性に劣る溶接部26の長さを相対的に短くできる。チップ19の体積を拡大することなく第1部23及び第2部24の長さを確保できるので、第1部23の耐火花消耗性を確保できると共に、第2部24による電極母材18の消耗を抑制する効果を確保できる。
円柱状のチップ19は、少なくとも中心軸Oを通る部分に溶接部26のボンド部29が形成され、溶接部26を介して電極母材18に接合される。長さEはチップ19の直径Dの1/4以上1/2未満である。E≧D/4により、第2部24と溶接部26とに囲まれたチップの体積を確保できるので、第2部24の耐火花消耗性を確保できる。E<D/2により、ボンド部29の面積を確保できるので、チップ19の接合強度を確保できる。よって、第2部24の耐火花消耗性とチップ19の接合強度とを両立できる。
レーザ光のビーム軸が中心軸Oと斜めに交わるようにチップ19の側面22にレーザ光を照射して第1部23及び第2部24を形成できるので、第1部23及び第2部24を形成するためにチップ19や電極母材18に特別な加工を施さなくても済むようにできる。
次に図4を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、ビーム軸が中心軸Oと斜めに交わるようにチップ19の側面22にレーザ光を照射して第1部23及び第2部24を形成する場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、ビーム軸が中心軸Oと略直交するようにチップ34の側面36にレーザ光を照射して第1部37及び第2部38を形成する場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
図4は、チップ34の中心軸Oを含む面で切断した第2実施の形態における中心電極30の断面図である。図4では中心電極30の軸方向の一部の図示が省略されている。中心電極30は、第1実施の形態で説明したスパークプラグ10(図1参照)の中心電極17に代えて配置される。中心電極30は、溶接部41を介して電極母材31とチップ34とが接合されている。電極母材31は円柱状の金属製の部材であり、軸方向の端面32の中央に円柱状の突起33が突出する。突起33は中心軸Oが通過し、中心軸Oに直交する面で切断した突起33の断面積は、端面32の面積より小さく設定される。
チップ34は、接地電極12に対向する円形状の放電面35が形成された貴金属を含有する円柱状の部材である。チップ34の側面36は放電面35と底面39とを連絡する。チップ34は中央が凹んだ凹部40が底面39に形成されている。凹部40は中心軸Oが通過し、電極母材31の突起33に被さる大きさに凹んでいる。突起33がチップ34の凹部40に覆われると、突起33の端面と凹部40の底面とが接触し、電極母材31の端面32とチップ34の底面39とが接触する。
溶接部41は、電極母材31及びチップ34が溶け合ってなる部位である。溶接部41はチップ34の側面36の全周と電極母材31の突起33とを結ぶ円盤状に形成されており、中心軸Oに対して略直交する。
溶接部41は、未溶融のチップ34との境界であるボンド部42,43と、未溶融の電極母材31(突起33)との境界であるボンド部44とを備えている。ボンド部42は、放電面35側のチップ34と溶接部41との境界であり、ボンド部43は、底面39側のチップ34と溶接部41との境界である。チップ34は、ボンド部44によって溶接部41を介して電極母材31(突起33)に接合される。
チップ34の側面36は、ボンド部42,43に挟まれた溶接部41の一部が帯状に露出している。側面36は、放電面35とボンド部42との間の第1部37と、溶接部41と、ボンド部43と底面39との間の第2部38とに分けられる。
チップ34の側面36において、ボンド部42は、中心軸O方向において放電面35から距離Aだけ離れた位置に存在し、ボンド部43は、中心軸O方向において底面39から距離Bだけ離れた位置に存在する。即ち、第1部37の沿面距離は距離Aであり、第2部38の沿面距離は距離Bである。距離Cは、チップ34の側面36における溶接部41の沿面距離(中心軸O方向の長さ)である。
チップ34の直径をDとし、チップ34の側面36から溶接部41のボンド部44(電極母材31と溶接部41との境界(界面))までの中心軸Oと直交する方向における長さのうち最も短い長さをEとする。本実施の形態では、長さEは、中心軸Oと直交する方向における側面36からボンド部43とボンド部44との境界までの距離である。本実施の形態では、距離Aは距離Bより大きい。距離A及び距離Bはそれぞれ距離Cより大きい。長さEはチップ34の直径Dの1/4以上1/2未満である。
次に、電極母材31とチップ34との接合方法の一例を説明する。まず、電極母材31の端面32にチップ34の底面39を重ね合せて仮接合する。仮接合は抵抗溶接によって行う。次いで、レーザ光のビーム軸が中心軸Oと略直交するようにチップ34の側面36の全周にレーザ光を照射する。レーザ光は、側面36に第1部37及び第2部38が残り、溶接部41に突起33が溶け込むように、チップ34の側面36におけるスポット径を調整する。これにより、電極母材31の突起33とチップ34とが溶け合う溶接部41が形成され、溶接部41の一部はチップ34の側面36に露出する。
第2実施の形態によれば、ビーム軸を中心軸Oと斜交させて中心電極17を製造できる効果を除き、第1実施の形態と同様の作用効果が得られる。また、突起33の断面積を管理することによって、チップ34の接合強度に影響を与えるボンド部44の面積を管理できるので、チップ34の接合強度の品質管理を容易にできる。
次に図5及び図6を参照して第3実施の形態について説明する。第1実施の形態および第2実施の形態では、第1電極としての中心電極17,30について説明した。これに対し、第3実施の形態では接地電極50を第1電極とする一方、中心電極17(図1参照)を第2電極とする場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
図5は第3実施の形態における接地電極50の平面図であり、図6は図5のVI−VI線における、チップ54の中心軸Oを含む面で切断した接地電極50の断面図である。図5では接地電極50の長手方向の一部の図示が省略されている。接地電極50は、第1実施の形態で説明したスパークプラグ10(図1参照)の接地電極12に代えて配置される。なお、チップ54の中心軸Oは、チップ54の放電面55の中心を通り、放電面55に直交する直線である。
図5及び図6に示すように接地電極50は、溶接部61を介して電極母材51とチップ54とが接合されている。電極母材51は断面が矩形の棒状の金属(ニッケル基合金)製の部材であり、頂面52の幅方向の中央に円柱状の突起53が突出する。貴金属を含有するチップ54は、中心電極17(図1参照)に対向する矩形状の放電面55(図6参照)と、放電面55の反対側の底面59とが形成された直方体状の部材である。チップ54の側面56は放電面55と底面59とを連絡する。
チップ54は、底面59の中央に凹部60が形成されている。凹部40は、電極母材51の突起53に被さる大きさの凹みである。突起53がチップ54の凹部60に覆われると、突起53の頂面と凹部60の底面とが接触し、電極母材51の頂面52とチップ54の底面59とが接触する。
溶接部61は、電極母材51及びチップ54が溶け合ってなる部位である。溶接部61(図6参照)は、チップ54の側面56の対向する2面を結び、電極母材51の突起53を通過する矩形板状に形成されている。
溶接部61は、未溶融のチップ54との境界であるボンド部62,63と、未溶融の電極母材51(突起53)との境界であるボンド部64とを備えている。ボンド部62は、放電面55側のチップ54と溶接部61との境界であり、ボンド部63は、底面59側のチップ54と溶接部61との境界である。チップ54は、ボンド部64によって溶接部61を介して電極母材51(突起53)に接合される。
チップ54の側面56は、ボンド部62,63に挟まれた溶接部61の一部が露出している。側面56は、対向する2面に、放電面55とボンド部62との間の第1部57と、溶接部61と、ボンド部63と底面59との間の第2部58とがそれぞれ形成される。
チップ54の側面56において、ボンド部62は、中心軸O方向において放電面55から距離Aだけ離れた位置に存在し、ボンド部63は、中心軸O方向において底面59から距離Bだけ離れた位置に存在する。即ち、第1部57の沿面距離は距離Aであり、第2部58の沿面距離は距離Bである。距離Cは、チップ54の側面56における溶接部61の沿面距離(中心軸O方向の長さ)である。
チップ54の幅(溶接部61が露出する2面間の距離)をWとし、チップ54の側面56から溶接部61のボンド部64(電極母材51と溶接部61との境界(界面))までの中心軸Oと直交する方向における長さのうち最も短い長さをEとする。本実施の形態では、長さEは、中心軸Oと直交する方向における側面56からボンド部63とボンド部64との境界までの距離である。距離Aは距離Bより大きく、距離A及び距離Bはそれぞれ距離Cより大きい。長さEはチップ54の幅Wの1/4以上1/2未満である。
次に、電極母材51とチップ54との接合方法の一例を説明する。まず、電極母材51の頂面52にチップ54の底面59を重ね合せて仮接合する。仮接合は抵抗溶接によって行う。次いで、ビーム軸が中心軸Oと略直交するようにチップ54の側面56の1面からその1面との対向面へ向けてレーザ光を照射する。レーザ光は、側面56に第1部57及び第2部58が残り、溶接部61に突起53が溶け込むように、チップ54の側面56におけるスポット径を調整する。
これにより、電極母材51の突起53とチップ54とが溶け合う溶接部61が形成され、溶接部61の一部はチップ54の側面56に露出する。第3実施の形態によれば、第2実施の形態と同様の作用効果が得られる。
次に図7を参照して第4実施の形態について説明する。第3実施の形態では電極母材51の突起53とチップ54とを接合する場合について説明した。これに対し第4実施の形態では、突起を設けない電極母材71にチップ74を接合する場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
図7はチップ74の中心軸Oを含む面で切断した接地電極70の断面図である。接地電極70は、第1実施の形態で説明したスパークプラグ10(図1参照)の接地電極12に代えて配置される。接地電極70は、溶接部81を介して電極母材71とチップ74とが接合されている。電極母材71は断面が矩形の棒状の金属(ニッケル基合金)製の部材である。
貴金属を含有するチップ74は、中心電極17(図1参照)に対向する円形状の放電面75と、放電面75の反対側の円形状の底面79とが形成された円柱状の部材である。チップ74の側面76は放電面75と底面79とを連絡する。チップ74は、電極母材71の頂面72に底面79を接触させて、電極母材71の頂面72に配置される。
溶接部81は、電極母材71及びチップ74が溶け合ってなる部位である。溶接部81は、チップ74の側面76の2か所から、チップ74の底面79の中心へ向けて延びる中央が屈曲した棒状に形成されている。
溶接部81は、未溶融のチップ74との境界であるボンド部82,83と、未溶融の電極母材71との境界であるボンド部84とを備えている。ボンド部82は、放電面75側のチップ74と溶接部81との境界であり、ボンド部83は、底面79側のチップ74と溶接部81との境界である。チップ74は、ボンド部84によって溶接部81を介して電極母材71に接合される。ボンド部84は中心軸Oと交わる。
チップ74の側面76は、ボンド部82,83に挟まれた溶接部81の一部が露出している。側面76は、周方向の2か所に、放電面75とボンド部82との間の第1部77と、溶接部81と、ボンド部83と底面79との間の第2部58とがそれぞれ形成される。
チップ74の側面76において、ボンド部82は、中心軸O方向において放電面75から距離Aだけ離れた位置に存在し、ボンド部83は、中心軸O方向において底面79から距離Bだけ離れた位置に存在する。即ち、第1部77の沿面距離は距離Aであり、第2部78の沿面距離は距離Bである。距離Cは、チップ74の側面76における溶接部81の沿面距離(中心軸O方向の長さ)である。
チップ74の直径をDとし、チップ74の側面76から溶接部81のボンド部84(電極母材71と溶接部81との境界(界面))までの中心軸Oと直交する方向における長さのうち最も短い長さをEとする。本実施の形態では、長さEは、中心軸Oと直交する方向における側面76からボンド部83とボンド部84との境界までの距離である。距離Aは距離Bより大きく、距離A及び距離Bはそれぞれ距離Cより大きい。長さEはチップ74の直径Dの1/4以上1/2未満である。
次に、電極母材71とチップ74との接合方法の一例を説明する。まず、電極母材71の頂面72にチップ74の底面79を重ね合せて仮接合する。仮接合は抵抗溶接によって行う。次いで、ビーム軸が中心軸Oと斜交するようにチップ74の側面76の2か所からチップ74の底面79の中心へ向けてレーザ光を照射する。レーザ光は、側面76に第1部77及び第2部78が残り、溶接部81に電極母材71が溶け込むように、チップ74の側面76におけるスポット径および焦点の位置を調整する。
これにより、電極母材71とチップ74とが溶け合う溶接部81が形成され、溶接部81の一部はチップ74の側面76に露出する。第4実施の形態によれば、第1実施の形態と同様の作用効果が得られる。
次に図8を参照して第5実施の形態について説明する。第1実施の形態から第4実施の形態では、電極母材18,31,51,71にチップ19,34,54,74を直接に接合する場合について説明した。これに対し第5実施の形態では、中間部材94を介して電極母材91にチップ54を接合する場合について説明する。なお、第1実施の形態および第3実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
図8は第5実施の形態における接地電極90の断面図である。図5では接地電極90の長手方向の一部の図示が省略されている。接地電極90は、第1実施の形態で説明したスパークプラグ10(図1参照)の接地電極12に代えて配置される。接地電極90は、電極母材91に接合された中間部材94とチップ54とが溶接部61を介して接合されている。電極母材91は断面が矩形の棒状の金属(ニッケル基合金)製の部材であり、頂面92の中央に箱型の窪み93が形成されている。
中間部材94は、金属製(例えばニッケル基合金製)のブロック状の部材であり、窪み93に収容される矩形板状の固定部95と、固定部95に設けられる直方体状の台部96と、台部96の矩形状の頂面の中央から突出する円柱状の突起97とを備えている。突起97はチップ54の凹部60が被さる部位であり、突起97が凹部60に覆われると突起97の頂面と凹部60の底面とが接触し、台部96の頂面とチップ54の底面59とが接触する。
溶接部61は、突起97及びチップ54が溶け合ってなる。溶接部61は、チップ54の側面56の対向する2面を結び、突起97を通過する矩形板状に形成されている。ボンド部64は、未溶融の中間部材94(突起97)と溶接部61との境界である。チップ54は、ボンド部64によって、溶接部61を介して中間部材94(突起97)に接合される。
次に、電極母材91とチップ54との接合方法の一例を説明する。まず、中間部材94の台部96にチップ54の底面59を重ね合せて仮接合する。仮接合は抵抗溶接によって行う。次いで、ビーム軸が中心軸Oと略直交するようにチップ54の側面56の1面からその1面との対向面へ向けてレーザ光を照射する。レーザ光は、側面56に第1部57及び第2部58が残り、溶接部61に突起97が溶け込むように、チップ54の側面56におけるスポット径を調整する。これにより中間部材94とチップ54とを接合する。
次に、電極母材91の窪み93に中間部材94の固定部95を収容した後、抵抗溶接、レーザ溶接、拡散接合等の周知の手段によって電極母材91と中間部材94とを接合する。第5実施の形態によれば、第3実施の形態と同様の作用効果が得られる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記第1実施の形態および第2実施の形態では、チップ19,34の側面22,36の全周に溶接部26,41が露出する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第3実施の形態から第5実施の形態のように、チップの側面の周方向の一部(1箇所または複数箇所)に露出する溶接部を設けることは当然可能である。
上記第3実施の形態から第5実施の形態では、チップ54,74の側面56,76のうち2面に溶接部61,81が露出する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第1実施の形態および第2実施の形態のようにチップの側面の全周に露出する溶接部を設けたり、溶接部の露出箇所を側面の3箇所以上に設けたりすることは当然可能である。
上記第5実施の形態では、接地電極90に中間部材94を設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第1実施の形態および第2実施の形態で説明した中心電極17,30に中間部材を設けることは当然可能である。
10 スパークプラグ
12 接地電極(第2電極)
17,30 中心電極(第1電極)
18,31 電極母材
19,34 チップ
21,35 放電面
22,36 側面
26,41 溶接部
50,70,90 接地電極(第1電極)
51,71,91 電極母材
54,74 チップ
55,75 放電面
56,76 側面
61,81 溶接部
A,B 距離
C,E 長さ
D 直径
O 中心軸

Claims (4)

  1. 貴金属を含有し自身の中心軸方向に延びるチップと、溶接部を介して前記チップが接合される電極母材とを備える第1電極と、
    火花ギャップを介して前記チップと対向する第2電極と、を備えるスパークプラグであって、
    前記チップは、前記第2電極と対向する放電面と、前記放電面および前記電極母材に連絡し外部に露出する側面と、を備え、
    前記側面のうち少なくとも一部に、前記中心軸方向において前記放電面から所定の距離Aだけ離れた位置から前記電極母材から所定の距離Bだけ離れた位置までの部位に、前記溶接部の一部があることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記所定の距離Aは、前記所定の距離Bより大きいことを特徴とする請求項1記載のスパークプラグ。
  3. 前記所定の距離A及び前記所定の距離Bは、前記側面における前記溶接部の前記中心軸方向の長さより大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記チップは円柱状であると共に少なくとも前記中心軸を通る部分において前記溶接部を介して前記電極母材に接合されており、
    前記チップの前記中心軸を含む断面において、前記中心軸と直交する方向における前記側面から前記溶接部と前記溶接母材との界面までの長さのうち最も短い長さは、前記チップの直径の1/4以上1/2未満であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスパークプラグ。
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