JP2018017622A - 廃棄物解体設備と方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原子炉圧力容器を囲む生体遮蔽壁に設けられた解体用開口を用いて原子炉圧力容器のペデスタル内の廃棄物を解体することができる廃棄物解体設備と方法を提供する。【解決手段】原子炉圧力容器2を囲む生体遮蔽壁1aに設けられた解体用開口16からペデスタル開口13aまで延びる搬送レール20と、搬送レール20に沿って、生体遮蔽壁1aの外側からペデスタル13の内側まで解体用開口16を通過できる姿勢に折畳んだ状態で移動可能な解体回収装置30とを備える。搬送レール20は、幅方向に一定の間隔を隔てた1対のガイドレール22を有する。解体回収装置30は、1対のガイドレール22に沿って移動するトロリ移動装置32を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、原子炉圧力容器のペデスタル内の廃棄物を解体するための廃棄物解体設備と方法に関する。
破損した原子炉圧力容器のペデスタル内には、原子炉から溶融落下した燃料デブリ等が存在する可能性がある。
そこで、ペデスタル内の燃料デブリ等を回収する手段として、特許文献1,2が提案されている。
特許文献1の「放射性物質の処理設備」では、原子炉建屋における地面と同じ高さのグランドレベルにある部屋に、周囲が放射線遮蔽壁により気密に形成される処理用セルを設置し、この処理用セルを原子炉格納容器の機器ハッチに連結する。
特許文献2の「原子炉格納容器内部の遠隔作業方法」は、作業空間におけるハッチの周囲に第1隔壁を気密に設ける工程と、第1隔壁の外側に第2隔壁を気密に設ける工程と、を有する。特許文献2の方法は、さらに、ハッチの蓋を取り外し、パスに沿って第1隔壁の内側からCRD収容空間まで作業機器を移動させる工程と、CRD収容空間における作業の終了後に作業機器を第1隔壁の内側に戻してハッチを蓋で閉止する工程と、を有する。
特開2015−10947号公報 特開2013−117491号公報
沸騰水型原子力プラントの原子炉建屋には、原子炉圧力容器を囲む生体遮蔽壁に遮蔽壁開口が設けられており、この遮蔽壁開口は、開閉可能なハッチで通常は閉じられている。
また、遮蔽壁開口は、原子炉圧力容器のペデスタルに設けられた開口(ペデスタル開口)に対向して位置しており、その間に、遮蔽壁開口とペデスタル開口を連結するスロープ(レールとも呼ばれる)が設けられている。
上述した特許文献1、2では、既設の遮蔽壁開口(以下、「既設開口」と呼ぶ)に設けられたハッチを介して、破砕機、作業機器、などの解体回収装置をペデスタル内まで搬送している。
しかし、既設開口の寸法は小さく(内径約550mmの円形穴)、遮蔽壁からペデスタルまでの距離は長い(約8m)。そのため、既設開口を通し、既設のスロープを利用してペデスタル内まで解体回収装置を搬送するためには、解体回収装置を非常に小型化する必要があった。
また、このような小型の解体回収装置では、ペデスタル内の床面に落下した燃料デブリ等と、原子炉圧力容器の炉底外構造物(例えばCRDハウジングやインコアハウジング)に固着した燃料デブリとを解体し回収するのは、非常に困難である。また、仮に可能であっても解体期間が長期化する可能性がある。
さらに、既設のハッチとスロープは、ペデスタル内の点検、調査や、ペデスタル内から廃棄物(燃料デブリ等)を搬出するために用いられる。そのため、解体回収装置の設置のためだけに、既設のスロープを長期間用いることはできなかった。
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、原子炉圧力容器を囲む生体遮蔽壁に設けられた解体用開口を用いて原子炉圧力容器のペデスタル内の廃棄物を解体することができる廃棄物解体設備と方法を提供することにある。
本発明によれば、原子炉圧力容器のペデスタル内の廃棄物を解体するための廃棄物解体設備であって、
前記原子炉圧力容器を囲む生体遮蔽壁に設けられた解体用開口からペデスタル開口まで延び、幅方向に一定の間隔を隔てた1対のガイドレールを有する搬送レールと、
1対の前記ガイドレールに沿って移動するトロリ移動装置を有し、前記搬送レールに沿って、前記生体遮蔽壁の外側から前記ペデスタルの内側まで前記解体用開口を通過できる姿勢に折畳んだ状態で移動可能な解体回収装置と、を備える廃棄物解体設備が提供される。
前記解体用開口を囲む前記生体遮蔽壁の外面に気密に設置され、その外方端から内方端まで前記解体回収装置を搬送する中間搬送装置を内部に有する固定遮蔽室と、
前記解体用開口に対向する前記固定遮蔽室の外方端に着脱可能かつ気密に設置され、前記解体回収装置をその外方端から内方端まで移動可能に収容する移動遮蔽室と、を備える。
前記ガイドレールは、それぞれ、前記解体用開口を水平に通る上部水平レールと、前記ペデスタル開口を水平に通る下部水平レールと、前記上部水平レールと前記下部水平レールを連結しかつ傾斜した中間傾斜レールと、を有し、
前記解体回収装置は、前記トロリ移動装置に固定され水平に延びるベースマストと、前記ベースマストに末端部が固定され前記解体用開口を通過できる姿勢に折畳み可能なマニピュレータと、を有する。
前記移動遮蔽室は、その外方端から内方端まで水平に延び、前記ガイドレールと整合して位置する1対の水平保持レールを有し、
前記中間搬送装置は、前記固定遮蔽室の外方端から内方端まで水平移動可能な移動台車と、前記移動台車に固定され前記ガイドレールと整合して位置する1対の水平支持レールとを有する。
前記トロリ移動装置は、1対の前記ガイドレールの長さ方向にそれぞれ間隔を隔てて位置する上面駆動ローラと下面駆動ローラを有し、前記上部水平レールと前記下部水平レールに沿って前記解体回収装置を水平に移動する。
前記マニピュレータは、前記ベースマストと同軸に位置しその軸心を中心に旋回可能な旋回マストと、前記旋回マストと同軸に位置し軸線方向に伸縮可能な伸縮マストと、前記伸縮マストの先端部に固定された多関節アームとを有する。
前記多関節アームは、中間アーム、先端アーム、リスト、及びツールチェンジャを有し、
前記中間アームの末端部は、前記伸縮マストの先端部にその軸線に直交し互いに平行な1対の第1軸を中心に旋回可能な第1関節で連結され、
前記先端アームの末端部は、前記中間アームの先端部にその軸線に直交し互いに平行な1対の第2軸を中心に旋回可能な第2関節で連結され、
前記リストの末端部は、前記先端アームの先端部にその軸線に直交する第3軸を中心に旋回可能な第3関節と、前記リストの軸線に直交する第4軸を中心に旋回可能な第4関節とで連結されている。
また、本発明によれば、原子炉圧力容器のペデスタル内の廃棄物を解体するための廃棄物解体方法であって、
(A)前記原子炉圧力容器を囲む生体遮蔽壁に設けられた解体用開口からペデスタル開口まで延び、幅方向に一定の間隔を隔てた1対のガイドレールを有する搬送レールを設置するレール設置ステップと、
(B)1対の前記ガイドレールに沿って移動するトロリ移動装置を有する解体回収装置を、前記搬送レールに沿って、前記生体遮蔽壁の外側から前記ペデスタルの内側まで前記解体用開口を通過できる姿勢に折畳んだ状態で移動する装置移動ステップと、を有する廃棄物解体方法が提供される。
(A)前記解体用開口を囲む前記生体遮蔽壁の外面に固定遮蔽室を気密に設置する固定室設置ステップと、
(B)前記解体用開口に対向する前記固定遮蔽室の外方端に着脱可能かつ気密の移動遮蔽室を準備する移動室準備ステップと、
(C)前記解体回収装置を、前記移動遮蔽室に収容する装置収容ステップと、
(D)前記移動遮蔽室を前記固定遮蔽室の前記外方端に気密に連結する移動室連結ステップと、
(E)中間搬送装置により、前記外方端から前記解体用開口まで前記解体回収装置を搬送する装置搬送ステップと、を有する。
前記ペデスタル内において前記解体回収装置を折畳んだ状態から使用状態に展開し、前記解体回収装置により前記廃棄物を切断、撤去、又は回収する解体回収ステップを有する。
本発明によれば、レール設置ステップにおいて、原子炉圧力容器を囲む生体遮蔽壁に設けられた解体用開口からペデスタル開口まで延び、幅方向に一定の間隔を隔てた1対のガイドレールを有する搬送レールを設置する。また、装置移動ステップにおいて、1対のガイドレールに沿って移動するトロリ移動装置を有する回収装置を、搬送レールに沿って、生体遮蔽壁の外側からペデスタルの内側まで解体用開口を通過できる姿勢に折畳んだ状態で移動する。
従って、原子炉圧力容器を囲む生体遮蔽壁に設けられた解体用開口からペデスタルの内側まで解体用開口を通過できる姿勢に折畳んだ状態で解体回収装置を移動し、ペデスタル内において解体回収装置を折畳んだ状態から使用状態に展開し、解体回収装置により、ペデスタル内の廃棄物を切断、撤去、又は回収することができる。
また、解体回収装置で解体し回収された廃棄物(燃料デブリ等)を、既設開口を利用して並行して生体遮蔽壁外に移送することができる。
従って、ペデスタル内での解体、回収と、生体遮蔽壁外への移送を並行して実施することができ、解体、回収、移送の作業効率を高め、工期を短縮することができる。
本発明が対象とする原子炉建屋の概略図である。 図1の部分拡大図(A)と、その平面図(B)である。 本発明による廃棄物解体設備の全体構成図である。 本発明の搬送レールを設置した状態を示す、図2(B)と同様の平面図である。 図4のA−A矢視図である。 搬送レールの平面図(A)と側面図(B)である。 解体回収装置の構成図である。 解体回収装置により廃棄物を切断、撤去、又は回収する状態を示す図である。 中間搬送装置の全体構成図である。 本発明の廃棄物解体方法の全体フロー図である。 本発明の廃棄物解体方法の説明図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明が対象とする原子炉建屋1の概略図である。
この図において、原子炉建屋1は、沸騰水型原子力プラントの建屋であり、2は原子炉圧力容器(RPV)、3は原子炉格納容器(PCV)、5はPCV3の上蓋、6はドライウェル、7は圧力抑制室、9はシールドプラグ、10は原子炉建屋1の運転床である。
さらに、この図において、4は燃料プール、8は機器仮置きプール(DSピット)、11は原子炉ウエル、12は天井クレーン、13はペデスタル、13aはペデスタル13に設けられたペデスタル開口である。さらに、14は原子炉圧力容器2を囲む生体遮蔽壁1aに設けられた既設の遮蔽壁開口(既設開口)、15は、既設開口14とペデスタル開口13aを連結するスロープである。
図2は、図1の部分拡大図(A)と、その平面図(B)である。
図2(A)に示すように、既設開口14は、原子炉圧力容器2のペデスタル13に設けられたペデスタル開口13aに対向して位置しており、その間に、既設開口14とペデスタル開口13aを連結するスロープ15が設けられている。
図2(A)(B)において、ペデスタル13は、厚さT1のコンクリート製であり、その一部に矩形形状(幅B1,高さH1)のペデスタル開口13aが設けられている。
また、生体遮蔽壁1aは、厚さT2のコンクリート壁であり、その内側に原子炉格納容器3(PCV)の外壁が近接して位置している。
この例において、ペデスタル13の厚さT1は約990mm、生体遮蔽壁1aの厚さT2は約1700mm、生体遮蔽壁1aの内面とペデスタル13の外面との水平距離L1は約6290mmである。また、ペデスタル開口13aの幅B1は約750mm,高さH1は約2000mmである。
スロープ15は、細長い平板からなり、ペデスタル開口13aの近傍の下部水平部15aと、傾斜部15bと、既設開口14の近傍の上部水平部15cとからなる。
下部水平部15aの内端は、ペデスタル開口13aの下端近傍であって、ペデスタル13の内面付近に位置する。
傾斜部15bは、この例では約15°(10〜20°)の勾配を有する。
上部水平部15cの外端は、既設開口14の中央付近であって、生体遮蔽壁1aより外側に位置する。
この例において、既設開口14は内径が約550mmの鋼管で構成され、その外端にはハッチが設けられている。
スロープ15の幅B2は、この例では約500mmである。また、上部水平部15cは、既設開口14の中心より下側に位置する。
図2(A)において、上部水平部15cと下部水平部15aの高さの差(H2)は、この例では、約1800mmである。また、上部水平部15cとペデスタル開口13aの上端高さは、ほぼ一致している。
本発明では、上述した既設開口14の他に、原子炉圧力容器2を囲む生体遮蔽壁1aに新たに設けられた遮蔽壁開口(以下、「解体用開口16」と呼ぶ。図3参照)から解体回収装置30(後述する)をペデスタル内に搬送することを想定している。この場合に、既設のスロープ15の他に、新たに搬送レールを設置する必要がある。
しかし、上述したように、生体遮蔽壁1aからペデスタル13までの距離は長く(約8m)、かつ利用できるペデスタル開口13aは1つに限られる。そのため、ペデスタル開口13a又はその近傍において、新たな搬送レールにより既設のスロープ15の機能が制限又は阻害されないようにする必要がある。
図3は、本発明による廃棄物解体設備100の全体構成図である。この図は、図1、図2とは逆に、ペデスタル開口13aを左側に生体遮蔽壁1aを右側に示している。
本発明の廃棄物解体設備100は、原子炉圧力容器2のペデスタル13の内側の廃棄物を解体するための設備である。本発明において、ペデスタル内の廃棄物とは、ペデスタル内に存在する燃料デブリ及びその他の構造物を意味する。
図3において、本発明の廃棄物解体設備100は、搬送レール20と解体回収装置30を備える。
図4は、本発明の搬送レール20を設置した状態を示す、図2(B)と同様の平面図である。
この図に示すように、本発明の搬送レール20は、原子炉圧力容器2を囲む生体遮蔽壁1aに設けられた解体用開口16からペデスタル開口13aまで延び、幅方向に一定の間隔を隔てた1対のガイドレール22を有する。
図4の平面図において、搬送レール20の中心線は直線である。搬送レール20の中心線は、スロープ15の中心線とペデスタル開口13aの内部で交差している。搬送レール20とスロープ15の中心線のなす角度は、平面視で好ましくは、約10〜30°である。
また、搬送レール20の先端部20aは、ペデスタル開口13aの内部に位置し、スロープ15の下部水平部15a(図2参照)と干渉しないように、下部水平部15aの上方に隙間を隔てて位置する。
なお、この隙間に解体回収装置30が設置される。
図5は、図4のA−A矢視図である。
この図に示すように、搬送レール20は、解体用開口16の内部からペデスタル開口13aの内部まで達する全長L(水平長さ)と、解体用開口16を水平に通過できる全高Hを有する。
この例において、解体用開口16の下端は、ペデスタル開口13aの上端より下方に位置し、解体用開口16の全高は、搬送レール20の全高Hよりも高く設定されている。
解体用開口16は、この例では、矩形開口である。また解体用開口16の高さと幅は、搬送レール20、先端部固定装置26、及び後述する解体回収装置30(図7(B)の折畳んだ状態)が通過できるように設定されている。
言い換えれば、解体用開口16を通過するのは、搬送レール20、先端部固定装置26、及び解体回収装置30のみである。また、搬送レール20は解体用開口16を水平に通過し、解体回収装置30は折畳んで通過するので、解体用開口16の大きさをこれらの水平通過に必要な最小限の大きさにすることができる。
図6は、搬送レール20の平面図(A)と側面図(B)である。
この図において、ガイドレール22は、それぞれ、上部水平レール23a、下部水平レール23b、中間傾斜レール23c、及びレール支持フレーム24を有する。
上部水平レール23aは、解体用開口16を水平に通る。
下部水平レール23bは、ペデスタル開口13aを水平に通る。
中間傾斜レール23cは、上部水平レール23aと下部水平レール23bを連結しかつ傾斜している。
この例では、1対のガイドレール22(すなわち1対の上部水平レール23a、下部水平レール23b、及び中間傾斜レール23c)が、幅方向に平行に間隔を隔てて位置している。またその全幅Bは、ペデスタル開口13aの内部に交差して配置できる大きさ(例えば約400〜600mm)に設定されている。
また、この例では、ガイドレール22(上部水平レール23a、下部水平レール23b、及び中間傾斜レール23c)は、それぞれ上下2本のレール22a,22bからなる。上下2本のレール22a,22bは、上部水平レール23aと下部水平レール23bでは、互いに密接して平行に位置する。また、中間傾斜レール23cの2本のレール22a,22bは、レールの長さ方向に一定の間隔を隔てて平行に位置する。
2本のレール22a,22bは、この例では円形断面であるがその他の断面形状であってもよい。
この構成により、上部水平レール23a及び下部水平レール23bに沿って解体回収装置30の姿勢を水平に維持したままで、解体回収装置30を解体用開口16からペデスタル開口13aまで切れ目なく連続的に案内することができる。
レール支持フレーム24は、上部水平レール23a、中間傾斜レール23c、又は下部水平レール23bを支持し、かつ外方端で片持ち支持可能に構成されている。
搬送レール20の先端部20aには先端部固定装置26が設けられている。先端部固定装置26は、搬送レール20の先端部20aをペデスタル開口13aに固定する機能を有する。
図6において、先端部固定装置26は、レール固定部27と下向押付装置28とを有する。
レール固定部27は、下部水平レール23bの先端近傍に設けられペデスタル開口13aの内面上部に当接するようになっている。
下向押付装置28は、この例では、下向き鉛直に配置された2本の電動ジャッキであり、下部水平レール23bの中間部に設けられ、ペデスタル13の外面に設けられた張出部13b(図5参照)の上面を下向きに押し付けるようになっている。
図4に示すように、この2本の電動ジャッキは、スロープ15の下部水平部15a又は傾斜部15b(図2参照)を跨いで位置し、スロープ15の機能を阻害しないようになっている。
図7は、解体回収装置30の構成図である。
解体回収装置30は、搬送レール20に沿って、生体遮蔽壁1aの外側からペデスタル13の内側まで解体用開口16を通過できる姿勢に折畳んだ状態(図7(B)参照)で移動可能に構成されている。
この図において、(A)は解体回収装置30の使用状態、(B)は折畳み状態、(C)は(B)のB−B矢視図である。
解体回収装置30は、上述した搬送レール20を用いて、生体遮蔽壁1aの外側から原子炉圧力容器2のペデスタル13の内側まで搬送可能に構成されている。解体回収装置30は、ペデスタル13の内側において、解体した廃棄物(燃料デブリ等)を切断、撤去、又は回収する機能を有する。
この例において、解体回収装置30は、1対のガイドレール22に沿って移動するトロリ移動装置32と、トロリ移動装置32に固定されたベースマスト33とを有する。ベースマスト33は、図7(A)において水平に延びる筒型部材である。
トロリ移動装置32は、1対のガイドレール22の長さ方向にそれぞれ間隔を隔てて位置する上面駆動ローラ32aと下面駆動ローラ32bを有し、上部水平レール23aと下部水平レール23bに沿って解体回収装置30を水平に移動する。
上面駆動ローラ32aは、各ガイドレール22の上面に沿ってベースマスト33を案内し、下面駆動ローラ32bは、各ガイドレール22の下面に沿ってベースマスト33を案内する。上面駆動ローラ32aは、ベースマスト33の前側上部に設けられ、下面駆動ローラ32bはベースマスト33の後側下部に設けられている。
さらにこの例において、上面駆動ローラ32aと下面駆動ローラ32bは、それぞれ幅方向に延びる水平軸を中心に自由に揺動するようになっている。
この構成により、上面駆動ローラ32aと下面駆動ローラ32bの間にガイドレール22を把持した状態で、ベースマスト33を上部水平レール23a及び下部水平レール23bと平行に保持することができる。
また、上述したように、中間傾斜レール23cの2本のレール22a,22bは、レールの長さ方向に一定の間隔を隔てて平行に位置する。この構成により、中間傾斜レール23cを通過する際も、上面駆動ローラ32aと下面駆動ローラ32bが水平軸を中心に揺動することにより、ベースマスト33をほぼ水平に保持することができる。
解体回収装置30は、さらに、ベースマスト33に末端部が固定され解体用開口16を通過できる姿勢に折畳み可能なマニピュレータ34を有する。
マニピュレータ34は、旋回マスト35、伸縮マスト36、及び多関節アーム37を有する。
旋回マスト35は、ベースマスト33と同軸に位置しその軸心を中心に旋回可能に構成されている。
伸縮マスト36は、旋回マスト35と同軸に位置し軸線方向に伸縮可能に構成されている。
多関節アーム37は、伸縮マスト36の先端部に固定されている。
この構成により、ベースマスト33と同軸に位置する伸縮マスト36の先端部を基準点として、多関節アーム37を折畳みかつ展開することができる。
多関節アーム37は、中間アーム37a、先端アーム37b、リスト37c、及びツールチェンジャ38を有する。中間アーム37a、先端アーム37b、及びリスト37cは、それぞれ細長い筒型部材である。
この例において、中間アーム37aの末端部は、伸縮マスト36の先端部にその軸線に直交し互いに平行な1対の第1軸A1を中心に旋回可能な第1関節39aで連結されている。この旋回角度は180度以上であるのがよい。
先端アーム37bの末端部は、中間アーム37aの先端部にその軸線に直交し互いに平行な1対の第2軸A2を中心に旋回可能な第2関節39bで連結されている。この旋回角度は180度以上、好ましくは約360度であるのがよい。
リスト37cの末端部は、先端アーム37bの先端部にその軸線に直交する第3軸A3を中心に旋回可能な第3関節39cと、リスト37cの軸線に直交する第4軸A4を中心に旋回可能な第4関節39dとで連結されている。第3軸A3と第4軸A4の旋回角度はそれぞれ180度以上であるのがよい。
さらに、リスト37cは、その軸心を中心に旋回可能に構成されている。この旋回角度は180度以上、好ましくは360度であるのがよい。
第1関節39aは、この例では、1対の第1軸A1を有する2軸エルボである。また第2関節39bは、この例では、1対の第2軸A2を有する2軸エルボである。
また、この例において、旋回マスト35及び伸縮マスト36と、各軸(第1軸A1〜第4軸A4)は、油圧駆動される。
また、解体回収装置30は、その他に、カメラと照明装置を有するのがよい。
上述した構成により、図7(B)に示すように、旋回マスト35に対して伸縮マスト36を縮め、かつ旋回マスト35に対して中間アーム37aと先端アーム37bを平行に位置決めした姿勢に折畳むことができる。
この姿勢において、解体回収装置30の全幅は、1対のガイドレール22の内側に位置し、その全高は旋回マスト35、中間アーム37a及び先端アーム37bの直径の和にほぼ等しくなり、解体用開口16及びペデスタル開口13aを水平に通過することができる。
なお、第1関節39a、第2関節39b等の回転駆動機構および各関節やツールチェンジャ38に接続される電気ケーブル,ホース類のアーム内敷設については、国際公開公報WO2016/100939に開示されている技術を用いてもよい。
図8は、解体回収装置30により廃棄物を切断、撤去、又は回収する状態を示す図である。
解体回収装置30は、マニピュレータ34を折り畳んだ状態で、搬送レール20を用いて、生体遮蔽壁1aの外側から原子炉圧力容器2のペデスタル13の内側まで搬送する。
次いで、図8に示すように、トロリ移動装置32を下部水平レール23bに固定した状態で、伸縮マスト36を伸ばし、伸縮マスト36の先端部をペデスタル13の中央部に位置決めする。
さらに、多関節アーム37を展開することにより、図8に示すように、多関節アーム37の先端のツールチェンジャ38をペデスタル13の内側全域(2つの円弧の内側)に3次元的に移動することができる。
ツールチェンジャ38には、図示しない解体ツールを交換可能に取り付けることができる。
解体ツールは、レーザ切断装置、ウォータジェット切断装置、機械式切断装置、せん断装置、把持装置、などである。
図3において、本発明の廃棄物解体設備100は、さらに、固定遮蔽室42と移動遮蔽室44を備える。
この図において、固定遮蔽室42は、原子炉圧力容器2を囲む生体遮蔽壁1aの外面に気密に設置される。また、固定遮蔽室42は、放射線を遮蔽できる遮蔽材によって内部を気密に保持できるように構成されている。
また、解体用開口16は、固定遮蔽室42の内部に面する生体遮蔽壁1aに設け、解体用遮蔽扉17により開閉可能に閉じられている。
さらに、固定遮蔽室42は、解体用開口16に対向する反対側(図で右側)に設けられた第1遮蔽扉42aを有する。
固定遮蔽室42の側面には、図示しないマニピュレータが設置され、ツールチェンジャ38に取付ける解体ツール(レーザ切断装置、ウォータジェット切断装置、機械式切断装置、せん断装置、把持装置)を遠隔操作で交換できるようになっている。
固定遮蔽室42は、その外方端から内方端まで解体回収装置30を搬送する中間搬送装置46を内部に有する。
この構成により、放射線を遮蔽し内部を気密に保持したまま固定遮蔽室42の外方端から解体用開口16まで解体回収装置30を搬送することができる。
図9は、中間搬送装置46の全体構成図であり、(A)は図3の拡大図、(B)はその側面図である。
中間搬送装置46は、移動台車47aと1対の水平支持レール47bとを有する。
移動台車47aは、固定遮蔽室42の内部に設置され、固定遮蔽室42の外方端から内方端まで水平移動可能に構成されている。この水平移動は、固定遮蔽室42の内部に敷設されたレール上を図示しない駆動装置で移動するようになっている。
1対の水平支持レール47bは、移動台車47aの上部に固定され、ガイドレール22と整合して位置する。水平支持レール47bは、移動台車47aより前方から後方まで水平に延びる。
1対の水平支持レール47bの前端は、移動台車47aが前方端に位置するときに、1対のガイドレール22の後端と、断面寸法、高さ、幅が一致する。
この構成により、トロリ移動装置32は1対の水平支持レール47bに沿って移動することができ、かつ水平支持レール47bとガイドレール22との間で円滑に乗り移ることができる。
なお図3において、移動台車47aが前方端に位置するときに、水平支持レール47bとガイドレール22との間に、レール連結フレーム48が設けられている。
レール連結フレーム48は、ガイドレール22と整合して位置する1対の水平連結レール48aを有し、この水平連結レール48aを介して水平支持レール47bとガイドレール22との間でトロリ移動装置32が円滑に乗り移れるようになっている。
なお、レール連結フレーム48を省略し、水平支持レール47bとガイドレール22とを直接接続してもよい。
図3において、移動遮蔽室44は、遮蔽材で構成された気密室であり、固定遮蔽室42に気密かつ直列に連結可能かつ分離可能に構成されている。また、移動遮蔽室44は、放射線を遮蔽できる遮蔽材によって内部を気密に保持できるように構成されている。
さらに、移動遮蔽室44は、第1遮蔽扉42aに対向する位置(図で左側)に設けられた第2遮蔽扉44aを有する。
また、この例において、移動遮蔽室44は、図示しない機器搬送台車上に設置されており、移動遮蔽室44を固定遮蔽室42から分離して自由に搬送できるようになっている。
この構成により、内部に解体回収装置30を収容した状態で、機器搬送台車により移動遮蔽室44を移動し、固定遮蔽室42の外方端に移動遮蔽室44を気密に連結することができる。
図3において、移動遮蔽室44は、1対の水平保持レール44bを有する。1対の水平保持レール44bは、移動遮蔽室44の外方端から内方端まで水平に延び、1対のガイドレール22と整合して位置する。
1対の水平支持レール47bは、移動台車47aが後方端に位置するときに、その後端が水平保持レール44bと整合する。すなわち、1対の水平支持レール47bの後端は、1対の水平保持レール44bの前端と、その断面寸法、高さ、幅が一致する。
この構成により、トロリ移動装置32は1対の水平保持レール44bに沿って移動することができ、かつ水平保持レール44bと水平支持レール47bとの間で円滑に乗り移ることができる。
図3において、移動遮蔽室44の内部には、解体回収装置30に連結したケーブルを収納するケーブル収納装置45が設けられている。ケーブル収納装置45は、解体回収装置30の移動に追従してケーブルを巻上げ又は巻き戻しし、ケーブルを介して動力と制御信号を解体回収装置30に供給するようになっている。
この構成により、ケーブル収納装置45を介して解体回収装置30に動力(電力)を供給し、かつ制御信号を送受信することができる。
また、移動遮蔽室44の内部には、外部から供給される油圧を解体回収装置30に供給する油圧ラインが設けられ、解体回収装置30の油圧装置を自由に制御できるようになっている。
さらに、移動遮蔽室44の内部には、解体回収装置30に連結されたワイヤを巻上げるウインチが設けられている。このウインチは、解体回収装置30の故障時にワイヤを巻上げて、解体回収装置30を折り畳んだ状態に戻し、かつペデスタル13の内側から移動遮蔽室44まで引き上げるようになっている。
図10は、本発明の廃棄物解体方法の全体フロー図である。
この図において、本発明の廃棄物解体方法は、原子炉圧力容器2のペデスタル内の廃棄物を解体するための方法であり、S1〜S8の各ステップ(工程)からなる。
図11は、本発明の廃棄物解体方法の説明図である。以下、図10と図11を用いて、本発明の廃棄物解体方法を説明する。
図11(A)は、図10のS1、S2に相当する。
S1(固定室設置ステップ)では、解体用開口16を囲む生体遮蔽壁1aの外面に固定遮蔽室42を気密に設置する。
S2(レール設置ステップ)では、原子炉圧力容器2を囲む生体遮蔽壁1aに設けられた解体用開口16からペデスタル開口13aまで延び、幅方向に一定の間隔を隔てた1対のガイドレール22を有する搬送レール20を設置する。
図11(B)は、図10のS3〜S5に相当する。
S3(移動室準備ステップ)では、解体用開口16に対向する固定遮蔽室42の外方端に着脱可能かつ気密の移動遮蔽室44を準備する。
S4(装置収容ステップ)では、解体回収装置30を、移動遮蔽室44に収容する。
S5(移動室連結ステップ)では、移動遮蔽室44を固定遮蔽室42の外方端に気密に連結する。
図11(C)は、図10のS6〜S8に相当する。
S6(装置移動ステップ)では、1対のガイドレール22に沿って移動するトロリ移動装置32を有する解体回収装置30を、搬送レール20に沿って、生体遮蔽壁1aの外側からペデスタル13の内側まで解体用開口16を通過できる姿勢に折畳んだ状態(図7(B)参照)で移動する。
S7(装置搬送ステップ)は、S6の一部であり、中間搬送装置46により、外方端から解体用開口16まで解体回収装置30を搬送する。
S8(解体回収ステップ)では、ペデスタル13の内側において、解体回収装置30を折畳んだ状態から使用状態(図7(A)参照)に展開し、解体回収装置30により、廃棄物を切断、撤去、又は回収する。
本発明によれば、レール設置ステップS2において、原子炉圧力容器2を囲む生体遮蔽壁1aに設けられた解体用開口16からペデスタル開口13aまで延び、幅方向に一定の間隔を隔てた1対のガイドレール22を有する搬送レール20を設置する。また、装置移動ステップS6において、1対のガイドレール22に沿って移動するトロリ移動装置32を有する解体回収装置30を、搬送レール20に沿って、生体遮蔽壁1aの外側からペデスタル13の内側まで解体用開口16を通過できる姿勢に折畳んだ状態で移動する。
従って、原子炉圧力容器2を囲む生体遮蔽壁1aに設けられた解体用開口16からペデスタル13の内側まで解体用開口16を通過できる姿勢に折畳んだ状態で解体回収装置30を移動し、ペデスタル内において解体回収装置30を折畳んだ状態から使用状態に展開し、解体回収装置30により、ペデスタル13の内側の廃棄物を切断、撤去、又は回収することができる。
また、解体回収装置30で解体し回収された廃棄物(燃料デブリ等)を、既設開口14を利用して並行して生体遮蔽壁1aの外側に移送することができる。
従って、ペデスタル13の内側での解体、回収と、生体遮蔽壁1aの外側への移送を並行して実施することができ、解体、回収、移送の作業効率を高め、工期を短縮することができる。
また、気密の移動遮蔽室44を備えるので、放射線の影響を受けない環境(例えば屋外の工場内)で解体回収装置30を製造し、移動遮蔽室44に収容することができる。
また、移動遮蔽室44は、固定遮蔽室42の外方端に着脱可能なので、内部に解体回収装置30を収容した状態で、機器搬送台車により移動遮蔽室44を移動し、固定遮蔽室42の外方端に移動遮蔽室44を気密に連結することができる。
さらに、固定遮蔽室42は、原子炉圧力容器2を囲む生体遮蔽壁1aに設けられた解体用開口16を囲む生体遮蔽壁1aの外面に気密に設置されており、その内部に中間搬送装置46が設置されている。従って、放射線を遮蔽し内部を気密に保持したまま固定遮蔽室42の外方端から解体用開口16まで解体回収装置30を搬送することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 原子炉建屋、1a 生体遮蔽壁、2 原子炉圧力容器(RPV)、
3 原子炉格納容器(PCV)、4 燃料プール、
5 原子炉格納容器の上蓋、6 ドライウェル、7 圧力抑制室、
8 機器仮置きプール(DSピット)、9 シールドプラグ、
10 原子炉建屋の運転床、11 原子炉ウエル、12 天井クレーン、
13 ペデスタル、13a ペデスタル開口、13b 張出部、
14 遮蔽壁開口(既設開口)、15 スロープ、15a 下部水平部、
15b 傾斜部、15c 上部水平部、16 解体用開口、
17 解体用遮蔽扉、20 搬送レール、20a 先端部、
22 ガイドレール、22a,22b レール、23a 上部水平レール、
23b 下部水平レール、23c 中間傾斜レール、
24 レール支持フレーム、26 先端部固定装置、27 レール固定部、
28 下向押付装置(電動ジャッキ)、30 解体回収装置、
32 トロリ移動装置、32a 上面駆動ローラ、32b 下面駆動ローラ、
33 ベースマスト、34 マニピュレータ、35 旋回マスト、
36 伸縮マスト、37 多関節アーム、37a 中間アーム、
37b 先端アーム、37c リスト、38 ツールチェンジャ、
39a 第1関節、39b 第2関節、39c 第3関節、39d 第4関節、
42 固定遮蔽室、42a 第1遮蔽扉、44 移動遮蔽室、
44a 第2遮蔽扉、44b 水平保持レール、45 ケーブル収納装置、
46 中間搬送装置、47a 移動台車、47b 水平支持レール、
48 レール連結フレーム、48a 水平連結レール、
100 廃棄物解体設備

Claims (10)

  1. 原子炉圧力容器のペデスタル内の廃棄物を解体するための廃棄物解体設備であって、
    前記原子炉圧力容器を囲む生体遮蔽壁に設けられた解体用開口からペデスタル開口まで延び、幅方向に一定の間隔を隔てた1対のガイドレールを有する搬送レールと、
    1対の前記ガイドレールに沿って移動するトロリ移動装置を有し、前記搬送レールに沿って、前記生体遮蔽壁の外側から前記ペデスタルの内側まで前記解体用開口を通過できる姿勢に折畳んだ状態で移動可能な解体回収装置と、を備える廃棄物解体設備。
  2. 前記解体用開口を囲む前記生体遮蔽壁の外面に気密に設置され、その外方端から内方端まで前記解体回収装置を搬送する中間搬送装置を内部に有する固定遮蔽室と、
    前記解体用開口に対向する前記固定遮蔽室の外方端に着脱可能かつ気密に設置され、前記解体回収装置をその外方端から内方端まで移動可能に収容する移動遮蔽室と、を備える、請求項1に記載の廃棄物解体設備。
  3. 前記ガイドレールは、それぞれ、前記解体用開口を水平に通る上部水平レールと、前記ペデスタル開口を水平に通る下部水平レールと、前記上部水平レールと前記下部水平レールを連結しかつ傾斜した中間傾斜レールと、を有し、
    前記解体回収装置は、前記トロリ移動装置に固定され水平に延びるベースマストと、前記ベースマストに末端部が固定され前記解体用開口を通過できる姿勢に折畳み可能なマニピュレータと、を有する、請求項1に記載の廃棄物解体設備。
  4. 前記移動遮蔽室は、その外方端から内方端まで水平に延び、前記ガイドレールと整合して位置する1対の水平保持レールを有し、
    前記中間搬送装置は、前記固定遮蔽室の外方端から内方端まで水平移動可能な移動台車と、前記移動台車に固定され前記ガイドレールと整合して位置する1対の水平支持レールとを有する、請求項2に記載の廃棄物解体設備。
  5. 前記トロリ移動装置は、1対の前記ガイドレールの長さ方向にそれぞれ間隔を隔てて位置する上面駆動ローラと下面駆動ローラを有し、前記上部水平レールと前記下部水平レールに沿って前記解体回収装置を水平に移動する、請求項3に記載の廃棄物解体設備。
  6. 前記マニピュレータは、前記ベースマストと同軸に位置しその軸心を中心に旋回可能な旋回マストと、前記旋回マストと同軸に位置し軸線方向に伸縮可能な伸縮マストと、前記伸縮マストの先端部に固定された多関節アームとを有する、請求項3に記載の廃棄物解体設備。
  7. 前記多関節アームは、中間アーム、先端アーム、リスト、及びツールチェンジャを有し、
    前記中間アームの末端部は、前記伸縮マストの先端部にその軸線に直交し互いに平行な1対の第1軸を中心に旋回可能な第1関節で連結され、
    前記先端アームの末端部は、前記中間アームの先端部にその軸線に直交し互いに平行な1対の第2軸を中心に旋回可能な第2関節で連結され、
    前記リストの末端部は、前記先端アームの先端部にその軸線に直交する第3軸を中心に旋回可能な第3関節と、前記リストの軸線に直交する第4軸を中心に旋回可能な第4関節とで連結されている、請求項6に記載の廃棄物解体設備。
  8. 原子炉圧力容器のペデスタル内の廃棄物を解体するための廃棄物解体方法であって、
    (A)前記原子炉圧力容器を囲む生体遮蔽壁に設けられた解体用開口からペデスタル開口まで延び、幅方向に一定の間隔を隔てた1対のガイドレールを有する搬送レールを設置するレール設置ステップと、
    (B)1対の前記ガイドレールに沿って移動するトロリ移動装置を有する解体回収装置を、前記搬送レールに沿って、前記生体遮蔽壁の外側から前記ペデスタルの内側まで前記解体用開口を通過できる姿勢に折畳んだ状態で移動する装置移動ステップと、を有する廃棄物解体方法。
  9. (A)前記解体用開口を囲む前記生体遮蔽壁の外面に固定遮蔽室を気密に設置する固定室設置ステップと、
    (B)前記解体用開口に対向する前記固定遮蔽室の外方端に着脱可能かつ気密の移動遮蔽室を準備する移動室準備ステップと、
    (C)前記解体回収装置を、前記移動遮蔽室に収容する装置収容ステップと、
    (D)前記移動遮蔽室を前記固定遮蔽室の前記外方端に気密に連結する移動室連結ステップと、
    (E)中間搬送装置により、前記外方端から前記解体用開口まで前記解体回収装置を搬送する装置搬送ステップと、を有する、請求項8に記載の廃棄物解体方法。
  10. 前記ペデスタル内において前記解体回収装置を折畳んだ状態から使用状態に展開し、前記解体回収装置により前記廃棄物を切断、撤去、又は回収する解体回収ステップを有する、請求項8に記載の廃棄物解体方法。
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