JP2018016453A - フィルムロールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】密着痕が少なく、且つナーリング部分が切除された場合でもゲージバンドが少ないフィルムロールの製造方法を提供する。
【解決手段】
ナーリング部分を有するフィルムを幅方向に振動させながら巻き取り、前記ナーリング部分の幅Dnに対する前記振動の振幅Doの比Do/Dnを0.1〜0.9とする。
【選択図】なし
Description
ゲージバンドとは、フィルムロールの表面に生じる、フィルムロールの円周方向に平行な帯状の盛り上がりを指す。ゲージバンドは、フィルムの厚い部分が周回毎に重なることで生じる。フィルムロールにゲージバンドが生じるとフィルム表面に痕跡が残り、フィルムの品位が低下したり、フィルムの光学特性が低下する傾向となる。
ロール状に巻き取ることを特徴とするフィルムの巻取り方法が開示されている。また係る巻取り方法により、巻取り途中の横ずれを防止し、擦れ傷の発生がなく且つ良好な外観で巻き上げることが出来る旨が記載されている。また、フィルムを巻取る際にカッターと巻取機とのフィルム幅方向のオシレーションを同期させ、ナーリング部分にカットラインを位置させながらフィルムの両端をカッターによって切除した後、ロール状に巻き取るフィルムロールの製造方法が開示されている。
前記ナーリング部分の幅Dnに対する前記振動の振幅Doの比Do/Dnを0.1〜0.9とする、フィルムロールの製造方法。
[2] 前記ナーリング部分の幅Dnと前記振動の振幅Doの差を5〜35mmとする、[1]のフィルムロールの製造方法。
[3] 前記フィルムの幅方向において、前記ナーリング部分よりも外側の少なくとも一部を切除する、[1]または[2]のフィルムロールの製造方法。
[4] [1]〜[3]のいずれかの製造方法で得られたフィルムロールを巻き出し、前記ナーリング部分を切除したあと前記フィルムを巻き取る、フィルムロールの製造方法。
[5] 前記フィルムが熱可塑性樹脂からなるフィルムである、[1]〜[4]のいずれかのフィルムロールの製造方法。
[6] 前記フィルムが光学フィルムである、[1]〜[5]のいずれかのフィルムロールの製造方法。
[7] 前記フィルムが加飾フィルムである、[1]〜[5]のいずれかのフィルムロールの製造方法。
ナーリング工程ではフィルムの端部に凹凸を形成(ナーリング加工)する。以下、ナーリング加工によって凹凸を形成されたフィルムの凹凸部をナーリング部分と称する。凹凸の形状は特に限定されず、例えば角錐台形、円錐台形、円丘形、波形、格子形、不定形等の集合体が挙げられる。上記各形状は突起、凹陥のいずれであってもよく、フィルムの片面または両面に形成されていてもよい。また、フィルムの幅方向におけるナーリング部分の本数は特に限定されず、1本でもよいし2本以上でもよいが、フィルムの両端部に1本ずつ存在することが好ましい。
オシレーション工程ではフィルムを幅方向に周期的に振動(オシレーション)させる。係る振動の周期は好ましくは10m以上、より好ましくは50m以上であり、一方好ましくは500m以下、より好ましくは300m以下である。振動の周期を係る範囲内にすることで、ゲージバンド及び横ダンの発生を低減することができる。
本発明のフィルムロールの製造方法は、フィルムの幅方向において、ナーリング部分よりも外側を切除するスリット工程を任意で有することが好ましい。フィルムのナーリング部分よりも外側はフィルムの中央部よりも比較的厚く脆いため、残したまま巻き取るとフィルムが破断しやすくなる。スリット工程は任意の時点で行えるが、巻き取りの直前であることが好ましい。
フィルムの材料は特に限定されず、例えば熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの樹脂材料からなる樹脂フィルムが挙げられる。熱可塑性樹脂として、例えばビスフェノールAポリカーボネートなどのポリカーボネート樹脂;ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸樹脂、スチレン−マレイミド樹脂、スチレン系熱可塑エラストマーなどの芳香族ビニル系樹脂またはその水素添加物;非晶性ポリオレフィン、結晶相を微細化した透明なポリオレフィン、エチレン−メタクリル酸メチル樹脂などのポリオレフィン系樹脂;ポリメタクリル酸メチル、スチレン−メタクリル酸メチル樹脂などの(メタ)アクリル系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂をイミド環化、ラクトン環化、メタクリル酸変性などにより改質した耐熱性(メタ)アクリル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメタノールやイソフタル酸などで部分変性されたポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレートなどのポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ポリエーテルサルホン樹脂;トリアセチルセルロース樹脂などのセルロース系樹脂;ポリフェニレンオキサイド樹脂;などが挙げられる。なお、本明細書において(メタ)アクリル系樹脂とはメタクリル系樹脂またはアクリル系樹脂を指す。
本発明の製造方法で得られたフィルムロールおよび該フィルムロールを形成するフィルムの用途は特に限定されず、例えば車両外装、車両内装等の車両加飾部品;壁材、ウィンドウフィルム、浴室壁材等の建材部品;食器、玩具、楽器等の日用雑貨;掃除機ハウジング、テレビジョンハウジング、エアコンハウジング等の家電加飾部品;キッチンドア表装材等のインテリア部材;船舶部材;タッチパネル表装材、パソコンハウジング、携帯電話ハウジング等の電子通信機;液晶保護板、導光板、導光フィルム、偏光子保護フィルム、偏光板保護フィルム、位相差フィルム、各種ディスプレイの前面板および表装材、拡散板などの光学関係部品;太陽電池若しくは太陽光発電用パネル表装材などの太陽光発電部材などが挙げられる。
後述の方法で製造したフィルムロールの巻き終わりからフィルムを1m抜き出し試験片とし、蛍光灯下(200ルクス)で、黒色布(川島織物セルコン社製)上に該試験片を載せて外観を観察し、フィルムの幅方向に長い略楕円形又は略長方形の表面凹凸により反射光に違いが見られた部分を密着痕として以下の通り評価した。
A:密着痕が見られない。
B:密着痕が少数見られる。
C:密着痕が多数見られる。
フィルムロール1および2の外観を目視で観察し、以下の通り評価した。
A:ゲージバンドが見られない。
B:ゲージバンドが僅かに見られる。
C:ゲージバンドがはっきりと見られる。
国際公開WO2014/167868号の参考例1を参照して合成したアクリル系ゴム粒子20質量部および国際公開WO2014/167868号の参考例2を参照して合成したメタクリル樹脂(重量平均分子量110000)80質量部をベント付き単軸押出機のホッパーに供給し、260℃で溶融混練してリップ幅2000mmのTダイから吐出し、鏡面を有する金属弾性ロールと鏡面を有する金属剛体ロールで挟持して厚さ80μmのフィルムとした。得られたフィルムを加熱された型ロールとバックアップロールで挟持し、幅Dnが30mmであり凸部の高さが5μmであるナーリング部分を付与した。その後、周期100m、振幅Do15m、Do/Dn比0.5で係るフィルムを幅方向に振動させながら、ナーリング部分よりも外側のフィルムを切除し、フィルムを巻き取り機によりロール状に巻き取り、長さ2000mのフィルムロール1を作成した。なお、フィルムロール1のフィルムの幅は1400mmとし、該フィルムの端からナーリング部分の外側の端までの距離を20mmとした。得られたフィルムロール1について評価した結果を表1に示す。
実施例1において、ナーリング部分の幅Dn、振動の振幅Doおよびフィルムロール1のフィルムの幅を表1に記載の通り変更した以外は実施例1と同様にフィルムロール1およびフィルムロール2を製造し評価した。結果を表1に示す。
Claims (7)
- ナーリング部分を有するフィルムを幅方向に振動させながら巻き取り、
前記ナーリング部分の幅Dnに対する前記振動の振幅Doの比Do/Dnを0.1〜0.9とする、フィルムロールの製造方法。 - 前記ナーリング部分の幅Dnと前記振動の振幅Doの差を5〜35mmとする、請求項1に記載のフィルムロールの製造方法。
- 前記フィルムの幅方向において、前記ナーリング部分よりも外側の少なくとも一部を切除する、請求項1または2に記載のフィルムロールの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で得られたフィルムロールを巻き出し、前記ナーリング部分を切除したあと前記フィルムを巻き取る、フィルムロールの製造方法。
- 前記フィルムが熱可塑性樹脂からなるフィルムである、請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムロールの製造方法。
- 前記フィルムが光学フィルムである、請求項1〜5のいずれかに記載のフィルムロールの製造方法。
- 前記フィルムが加飾フィルムである、請求項1〜5のいずれかに記載のフィルムロールの製造方法。
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JP2022082376A (ja) * | 2020-11-20 | 2022-06-01 | 日東電工株式会社 | フィルムロールの製造方法 |
TWI798880B (zh) * | 2020-11-20 | 2023-04-11 | 日商日東電工股份有限公司 | 薄膜捲材之製造方法 |
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