JP2018012742A - 潤滑油組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ジャダーを抑制する【解決手段】潤滑油基油52と、粘度指数向上剤50とを含む潤滑油組成物5であって、粘度指数向上剤50との親和性が高い潤滑油基油を用いたものとすることで、潤滑油組成物5が、回転軸X方向で隣接する摩擦板21、31の間のフェーシング材22から径方向に排出される際に、粘度指数向上剤50との親和性の高い潤滑油基油52が、粘度指数向上剤50を保持した状態で径方向に排出されて、フェーシング材22に残留する粘度指数向上剤50の量が少なくなることで、フェーシング材22を含む摩擦板21、31の表面での油膜の形成を抑制した。【選択図】図1
Description
本発明は、潤滑油組成物に関する。
車両用の自動変速機では、動力伝達経路上に複数の摩擦締結装置(クラッチ)が設けられており、各摩擦締結装置を介した動力の伝達/非伝達を切り替えて、所望の変速段を実現するようになっている。
図2に示すように、摩擦締結装置1では、内径側の回転体2と一体に回転する摩擦板21と、外径側の回転体3と一体に回転する摩擦板31とが、回転軸X方向で交互に設けられており、これら交互に設けられた複数の摩擦板21、31を、回転軸X方向にストロークするピストン4で押圧して相対回転不能に締結すると、摩擦締結装置1を挟んだ上流側と下流側との間で動力が伝達されるようになっている。
摩擦締結装置1の摩擦板21、31の状態には、複数の摩擦板21、31が相対回転不能に締結された締結状態と、回転軸X方向で隣接する摩擦板21、31が接触した状態で回転するスリップ状態と、回転軸X方向で隣接する摩擦板21、31が互いに接触していない開放状態と、があり、スリップ状態で発熱した摩擦板の冷却と潤滑を目的として種々の潤滑油組成物(オイルOL)が提案されている(例えば、特許文献1)。
自動変速機の摩擦締結要素で用いる潤滑油組成物には、伝達トルク容量が高く、ジャダーを抑制できる性能が求められているが、特許文献1にも開示されているように、エンジンのトルク変動が大きく、かつ摩擦締結装置への潤滑油組成物の供給量が少ない発進時では、ジャダーの抑制が難しいことが知られている。
そのため、ジャダーを抑制できるようにすることが求められている。
そのため、ジャダーを抑制できるようにすることが求められている。
潤滑油基油と、粘度指数向上剤とを含む潤滑油組成物であって、前記粘度指数向上剤との親和性が高い潤滑油基油を用いた構成とした。
本願発明者は、ジャダーの発生原因を鋭意検討したところ、摩擦板が回転軸方向に押圧されて締結される際に、潤滑油組成物に含まれる粘度指数向上剤が、潤滑油基油と共に摩擦板と摩擦板の間から排出されずに、摩擦板と摩擦板との間に残留すること、残留した粘度指数向上剤が、締結された摩擦板と摩擦板とのスリップを生じさせるために、ジャダーが生じること、を見いだした。
そして、粘度指数向上剤と潤滑油基油との親和性が低いと、粘度指数向上剤が、潤滑油基油と共に摩擦板と摩擦板の間から排出されずに、摩擦板と摩擦板との間に残留することを見いだした。
そこで、上記のように、粘度指数向上剤との親和性が高い潤滑油基油を含んだ潤滑油組成物とすることで、粘度指数向上剤の摩擦板と摩擦板との間への残留量が抑えられて、締結された摩擦板と摩擦板との一時的なスリップが生じ難くなる結果、ジャダーを抑制することが可能となった。
そして、粘度指数向上剤と潤滑油基油との親和性が低いと、粘度指数向上剤が、潤滑油基油と共に摩擦板と摩擦板の間から排出されずに、摩擦板と摩擦板との間に残留することを見いだした。
そこで、上記のように、粘度指数向上剤との親和性が高い潤滑油基油を含んだ潤滑油組成物とすることで、粘度指数向上剤の摩擦板と摩擦板との間への残留量が抑えられて、締結された摩擦板と摩擦板との一時的なスリップが生じ難くなる結果、ジャダーを抑制することが可能となった。
以下、本発明の実施の形態を、摩擦締結装置1の摩擦板21、31の潤滑にも用いられる潤滑油組成物5の場合を例に挙げて説明する。
図1は、摩擦締結装置の締結時の潤滑油基油と粘度指数向上剤の移動特性を説明する図であり、(a)は、潤滑油組成物5に含まれる潤滑油基油52が、粘度指数向上剤50との親和性が低いものである場合を、(b)は、潤滑油組成物5に含まれる潤滑油基油52が、粘度指数向上剤50との親和性が高いものである場合を、それぞれ模式的に示している。なお、図1では、説明の便宜上、潤滑油組成物5に含まれる性能添加剤51の図示を省略して、粘度指数向上剤50と潤滑油基油52を示している。
図1は、摩擦締結装置の締結時の潤滑油基油と粘度指数向上剤の移動特性を説明する図であり、(a)は、潤滑油組成物5に含まれる潤滑油基油52が、粘度指数向上剤50との親和性が低いものである場合を、(b)は、潤滑油組成物5に含まれる潤滑油基油52が、粘度指数向上剤50との親和性が高いものである場合を、それぞれ模式的に示している。なお、図1では、説明の便宜上、潤滑油組成物5に含まれる性能添加剤51の図示を省略して、粘度指数向上剤50と潤滑油基油52を示している。
実施の形態にかかる潤滑油組成物5は、粘度指数向上剤50と、性能添加剤51と、潤滑油基油52と、を少なくとも含んで構成された所定粘度の流体(オイルOL)である。
粘度指数向上剤50は、自動変速機や無段変速機に一般的に用いられる粘度指数向上剤であり、このようなものとして、例えば、ポリメタクリル酸エステル(PMA)が例示される。
潤滑油基油52は、自動変速機や無段変速機に一般的に用いられる基油であり、このようなものとして、鉱油、合成油、これらの混合油が例示される。
ここで、本願発明者は、ジャダーの発生要因について鋭意検討したところ、
(I)摩擦板21、31への潤滑油組成物5の供給量が1分あたり0.3L以下の貧潤滑であって、摩擦板21、31作用する面圧が、2MPa以上の高面圧であるときに、ジャダーが発生しやすいこと、
(II)ジャダーが発生した時の摩擦板21、31には、粘度指数向上剤50の油膜が形成されていたこと、から、
摩擦板21、31が回転軸X方向に押圧されて締結される際に、潤滑油組成物5に含まれる粘度指数向上剤50が、潤滑油基油52と共に摩擦板21と摩擦板31の間から排出されずに、摩擦板21と摩擦板31との間のフェーシング材22に残留すること、そして、残留した粘度指数向上剤50が油膜を形成し、締結された摩擦板21と摩擦板31とのスリップを生じさせるために、ジャダーを生じさせるとの結論に至った。
(I)摩擦板21、31への潤滑油組成物5の供給量が1分あたり0.3L以下の貧潤滑であって、摩擦板21、31作用する面圧が、2MPa以上の高面圧であるときに、ジャダーが発生しやすいこと、
(II)ジャダーが発生した時の摩擦板21、31には、粘度指数向上剤50の油膜が形成されていたこと、から、
摩擦板21、31が回転軸X方向に押圧されて締結される際に、潤滑油組成物5に含まれる粘度指数向上剤50が、潤滑油基油52と共に摩擦板21と摩擦板31の間から排出されずに、摩擦板21と摩擦板31との間のフェーシング材22に残留すること、そして、残留した粘度指数向上剤50が油膜を形成し、締結された摩擦板21と摩擦板31とのスリップを生じさせるために、ジャダーを生じさせるとの結論に至った。
そして、粘度指数向上剤50がフェーシング材に残留する原因を鋭意検討した結果、
(III)潤滑油基油52と粘度指数向上剤50とが分離しやすさが関係していること、
(IV)摩擦板21の摩擦板31との対向面に設けられたフェーシング材22が、高面圧で圧縮されると、樹脂を含浸させた紙からなるフェーシング材22では、紙の繊維が大きく圧縮されて内部に存在する繊維と繊維の間の空隙が狭まる結果、この空隙内に分子量が大きい粘度指数向上剤50が取り込まれて、フェーシング材22から排出されないこと、を見いだした。
(III)潤滑油基油52と粘度指数向上剤50とが分離しやすさが関係していること、
(IV)摩擦板21の摩擦板31との対向面に設けられたフェーシング材22が、高面圧で圧縮されると、樹脂を含浸させた紙からなるフェーシング材22では、紙の繊維が大きく圧縮されて内部に存在する繊維と繊維の間の空隙が狭まる結果、この空隙内に分子量が大きい粘度指数向上剤50が取り込まれて、フェーシング材22から排出されないこと、を見いだした。
さらに、本願発明者は、潤滑油基油52と粘度指数向上剤50とが分離する原因を鋭意検討した結果、潤滑油基油52と粘度指数向上剤50との親和性が、分離のしやすさに関係しており、潤滑油基油52と粘度指数向上剤50との親和性が低くなるほど、分離が起こり易いことを見い出した。
そして、潤滑油基油52と粘度指数向上剤50との親和性を高くすることを検討するにあたり、摩擦締結装置1におけるトルク伝達特性が、主として、粘度指数向上剤50に応じて決まることを考慮して、潤滑油基油52を、粘度指数向上剤50との親和性が高いものに変更したところ、ジャダーの発生が抑制されるという結果を得るに至った。
ここに至って、ジャダーの発生が抑制される原理を考察したところ、摩擦板21、31が、ピストン4により回転軸X方向に押圧されて互いに締結される際に、粘度指数向上剤50との親和性の高い潤滑油基油52が、粘度指数向上剤50を保持した状態で、摩擦板21、31の間のフェーシング材22から径方向に排出されるために、フェーシング材22に残留する粘度指数向上剤50の量が少なくなり、フェーシング材22を含む摩擦板21、31の表面での油膜の形成が抑制される結果、摩擦板21、31の締結時に、油膜に起因するジャダーが起こり難くなるという結論に至った。
実施の形態では、粘度指数向上剤50との親和性の高い潤滑油基油52を選択して用いており、例えば、粘度指数向上剤50がポリメタクリル酸エステル(PMA)である場合には、CP値(%)が、77〜97のパラフィン系の炭化水素を潤滑油基油52として用いることで、ジャダーの発生を抑制できることを確認した。
この場合において、パラフィン系の炭化水素は、基準となる直鎖状の炭化水素(以下、主鎖とも標記する)の長手方向における途中位置に、主鎖よりも長さが短い直鎖状の炭化水素(以下、副鎖とも標記する)が複数結合した分岐構造を有していることが好ましい。
ここで、副鎖の各々長さは、同一である必要は無く、主鎖よりも長さが短いものであれば、どのような長さの副鎖であっても良い。
ここで、副鎖の各々長さは、同一である必要は無く、主鎖よりも長さが短いものであれば、どのような長さの副鎖であっても良い。
以上の通り、実施の形態では
(1)潤滑油基油52と、粘度指数向上剤50とを含む潤滑油組成物5であって、粘度指数向上剤50との親和性が高い潤滑油基油を用いたものとした。
(1)潤滑油基油52と、粘度指数向上剤50とを含む潤滑油組成物5であって、粘度指数向上剤50との親和性が高い潤滑油基油を用いたものとした。
このように構成すると、潤滑油組成物5が、回転軸X方向で隣接する摩擦板21、31の間のフェーシング材22から径方向に排出される際に、粘度指数向上剤50との親和性の高い潤滑油基油52が、粘度指数向上剤50を保持した状態で径方向に排出されるので、摩擦板21、31の間のフェーシング材22に残留する粘度指数向上剤50の量が少なくなる。
これにより、フェーシング材22を含む摩擦板21、31の表面での油膜の形成が抑制される結果、摩擦板21、31の締結時に、摩擦板21、31が油膜に起因して締結と開放を頻繁に繰り返す事態、いわゆるジャダーが発生することを好適に抑制できる。
これにより、フェーシング材22を含む摩擦板21、31の表面での油膜の形成が抑制される結果、摩擦板21、31の締結時に、摩擦板21、31が油膜に起因して締結と開放を頻繁に繰り返す事態、いわゆるジャダーが発生することを好適に抑制できる。
(2)粘度指数向上剤50は、ポリメタクリル酸エステル(PMA)であり、潤滑油基油52は、CP値(%)が、77〜97のパラフィン系の炭化水素である構成とした。
このように構成すると、CP値(%)が、77〜97のパラフィン系の炭化水素は、ポリメタクリル酸エステル(PMA)との親和性が高く、CP値(%)が少なくとも77%以上であると、フェーシング材22に残留するポリメタクリル酸エステル(PMA)を確実に少なくできる。
これにより、フェーシング材22を含む摩擦板21、31の表面での油膜の形成を抑制できるので、ジャダーの発生を好適に抑制できる。
これにより、フェーシング材22を含む摩擦板21、31の表面での油膜の形成を抑制できるので、ジャダーの発生を好適に抑制できる。
(3)パラフィン系の炭化水素は、基準となる直鎖状の炭化水素(主鎖)の長手方向における途中位置に、主鎖よりも長さが短い直鎖状の炭化水素(副鎖)が複数結合した分岐構造を有している構成とした。
このように構成すると、潤滑油組成物5が、回転軸X方向で隣接する摩擦板21、31の間のフェーシング材22から径方向に排出される際に、ポリメタクリル酸エステル(PMA)との親和性の高いパラフィン系の炭化水素(潤滑油基油52)が、粘度指数向上剤50を保持した状態で径方向に排出されることになる。
これにより、摩擦板21、31の間のフェーシング材22に残留する粘度指数向上剤50の量が少なくなり、フェーシング材22を含む摩擦板21、31の表面での油膜の形成が抑制される結果、摩擦板21、31の締結時に、粘度指数向上剤50で形成された油膜に起因するジャダーが起こり難くなる。
これにより、摩擦板21、31の間のフェーシング材22に残留する粘度指数向上剤50の量が少なくなり、フェーシング材22を含む摩擦板21、31の表面での油膜の形成が抑制される結果、摩擦板21、31の締結時に、粘度指数向上剤50で形成された油膜に起因するジャダーが起こり難くなる。
なお、本願発明は、
(4)内径側の回転体2と一体に回転する摩擦板21と、外径側の回転体3と一体に回転する摩擦板31とが、回転軸X方向で交互に設けられており、これら交互に設けられた複数の摩擦板21、31を、回転軸X方向にストロークするピストン4で押圧して相対回転不能に締結するように構成された摩擦締結装置1用の潤滑油組成物5であって、
潤滑油組成物5が、粘度指数向上剤50と、当該粘度指数向上剤50との親和性が高い潤滑油基油52とを含むことで、
複数の摩擦板21、31を締結する際の面圧が、2MPa以上6MPa未満の高面圧であり、
摩擦板21、31に供給される潤滑油組成物5の供給路量が、1分あたり0.3L以下の貧潤滑時に、回転軸X方向に圧縮された摩擦板21と摩擦板31との間のフェーシング材22での粘度指数向上剤50の残留量を抑えられるようにしたことを特徴とする潤滑油組成物5としても、特定可能である。
(4)内径側の回転体2と一体に回転する摩擦板21と、外径側の回転体3と一体に回転する摩擦板31とが、回転軸X方向で交互に設けられており、これら交互に設けられた複数の摩擦板21、31を、回転軸X方向にストロークするピストン4で押圧して相対回転不能に締結するように構成された摩擦締結装置1用の潤滑油組成物5であって、
潤滑油組成物5が、粘度指数向上剤50と、当該粘度指数向上剤50との親和性が高い潤滑油基油52とを含むことで、
複数の摩擦板21、31を締結する際の面圧が、2MPa以上6MPa未満の高面圧であり、
摩擦板21、31に供給される潤滑油組成物5の供給路量が、1分あたり0.3L以下の貧潤滑時に、回転軸X方向に圧縮された摩擦板21と摩擦板31との間のフェーシング材22での粘度指数向上剤50の残留量を抑えられるようにしたことを特徴とする潤滑油組成物5としても、特定可能である。
このように構成すると、高面圧、かつ貧潤滑であるときに、摩擦板21、31の間で、潤滑油組成物5を含むフェーシング材22が圧縮されると、潤滑油組成物5が、フェーシング材22から径方向に排出される際に、粘度指数向上剤50との親和性の高い潤滑油基油52が、粘度指数向上剤50を保持した状態で径方向に排出されるので、摩擦板21、31の間のフェーシング材22に残留する粘度指数向上剤50の量が少なくなる。
これにより、フェーシング材22を含む摩擦板21、31の表面での油膜の形成が抑制される結果、摩擦板21、31の締結時に、摩擦板21、31が油膜に起因して締結と開放を頻繁に繰り返す事態、いわゆるジャダーが発生することを好適に抑制できる。
これにより、フェーシング材22を含む摩擦板21、31の表面での油膜の形成が抑制される結果、摩擦板21、31の締結時に、摩擦板21、31が油膜に起因して締結と開放を頻繁に繰り返す事態、いわゆるジャダーが発生することを好適に抑制できる。
前記した実施の形態では、粘度指数向上剤50が、ポリメタクリル酸エステル(PMA)である場合において、ポリメタクリル酸エステル(PMA)との親和性が高い潤滑油基油52として、パラフィン系の炭化水素を例示した。
本願発明は、この態様のみに限定されるものではなく、潤滑油組成物5に含まれる粘度指数向上剤50に応じて、適切な潤滑油基油を選択すれば良い。
本願発明は、この態様のみに限定されるものではなく、潤滑油組成物5に含まれる粘度指数向上剤50に応じて、適切な潤滑油基油を選択すれば良い。
1 摩擦締結装置
2 回転体
3 回転体
4 ピストン
5 潤滑油組成物
21 摩擦板
22 フェーシング材
31 摩擦板
50 粘度指数向上剤
51 性能添加剤
52 潤滑油基油
OL オイル
X 回転軸
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OL オイル
X 回転軸
Claims (3)
- 潤滑油基油と、粘度指数向上剤とを含む潤滑油組成物であって、前記粘度指数向上剤との親和性が高い潤滑油基油を用いたことを特徴とする潤滑油組成物。
- 前記粘度指数向上剤は、ポリメタクリル酸エステルであり、
前記潤滑油基油は、CP値が、77〜97のパラフィン系の炭化水素であることを特徴とする請求項1に記載の潤滑油組成物。 - 前記パラフィン系の炭化水素は、基準となる直鎖状の炭化水素の長手方向における途中位置に、前記基準となる直鎖状の炭化水素よりも長さが短い直鎖状の炭化水素が複数結合した分岐構造を有していることを特徴とする請求項2に記載の潤滑油組成物。
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001262176A (ja) * | 2000-03-21 | 2001-09-26 | Nippon Mitsubishi Oil Corp | 変速機用潤滑油組成物 |
-
2016
- 2016-07-18 JP JP2016140966A patent/JP2018012742A/ja active Pending
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JP2001262176A (ja) * | 2000-03-21 | 2001-09-26 | Nippon Mitsubishi Oil Corp | 変速機用潤滑油組成物 |
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