JP2018012358A - 車両の窓部構造 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、図1から図12に基づいて本発明の実施形態1に係る車両の窓部構造について説明する。本実施形態に係る窓部構造は、図1に示すように、バス等の車両Bの側面に形成された窓枠開口部10に可動ガラスユニット20を固定する構造、及び、図7に示すように、固定ガラスユニット30を固定する構造である。ここで、図中に示す前後左右及び上下は、本実施形態に係る窓部構造を備える車両の前後左右、及び上下に対応している。
窓部構造を説明する前に、先ず、車両Bの概要について簡単に説明する。車両Bの側面には、図1等に示すように、乗降口を開閉する縦長ドア12が設けられており、縦長ドア12の窓部12wと同じ高さ位置に複数の窓枠開口部10が車両前後方向に所定間隔で並んで設けられている。窓枠開口部10は、図1に示すように、可動ガラスユニット20、あるいは、図7に示すように、固定ガラスユニット30が固定される角形の開口部である。なお、所定の窓枠開口部10に可動ガラスユニット20を固定し、別の窓枠開口部10に固定ガラスユニット30を固定することも可能である。
車両ボディの窓枠開口部10は、図1等に示すように、ルーフサイド部10rと、ベルトライン部10bと、ルーフサイド部10rとベルトライン部10b間をつなぐ前後の窓枠支柱部10pとにより、角枠状に形成されている。ルーフサイド部10rは、車両Bの屋根部の車幅方向両側で車両前後方向に延びるように形成されている。ルーフサイド部10rは、図3、図4に示すように、筒状のルーフサイドレール13と、ルーフサイドレール13の外側を覆うルーフパネル14とを備えている。ルーフサイドレール13は、アウタパネル131とインナパネル132とが上下のフランジ部131f,132fで互い接合されることにより、筒状に形成されている。
可動ガラスユニット20は、開閉式の窓部を構成するためのユニットであり、図2の室内側斜視図に示すように、一対の可動ガラス22と、前記可動ガラス22を開閉スライド可能に支持する窓枠23とを備えている。窓枠23は、アルミ合金製の角形の枠体であり、窓枠23の略1/2サイズの二枚の可動ガラス22が横スライド可能な状態で嵌め込まれている。窓枠23は、窓枠本体部230と、前記窓枠本体部230の表面側で周方向外側に張り出す角形フランジ部231とから構成されている。そして、窓枠本体部230の表面と角形フランジ部231の表面とが連続した状態に保持されて、可動ガラスユニット20の外側意匠面23e(図4参照)を構成している。
固定ガラスユニット30は、締め切り式の窓部を構成するためのユニットであり、図8の室内側斜視図に示すように、一枚の固定ガラス32と、前記固定ラス32を車両ボディの窓枠開口部10に固定するための嵩上げ材34とを備えている。固定ガラス32の縦横サイズは、可動ガラスユニット20の窓枠23の縦横サイズと等しい値に設定されている。また、固定ガラス32の厚み寸法は、可動ガラス22の厚み寸法と等しい値に設定されている。固定ガラス32の裏面には、可動ガラスユニット20における窓枠23の窓枠本体部230に相当する位置に枠状の嵩上げ材34が接着等により固定されている。
可動ガラスユニット20を車両ボディの窓枠開口部10に固定する場合には、図3等に示すように、可動ガラスユニット20における窓枠23の裏側の固定面236に接着剤Cを塗布する。次に、図6に示すように、窓枠23の角形フランジ部231の裏側に形成された複数(前後上下)の位置決めピン26を窓枠開口部10の窓枠支柱部10pの位置決め孔18hに挿入する。これにより、可動ガラスユニット20の窓枠23が窓枠開口部10に対して位置決めされるようになる。この状態で、可動ガラスユニット20を窓枠開口部10に対して押付けることで、窓枠23の位置決めピン26が窓枠開口部10の窓枠支柱部10pの位置決め孔18hに限界位置まで挿入される。これにより、窓枠23の裏側の固定面236が接着剤Cにより窓枠開口部10の被固定面Sに接着固定される。さらに、窓枠23の角形フランジ部231の上辺部分が、図3、図4に示すように、ルーフパネル14の突条部14yに対して上方から掛けられて、可動ガラスユニット20の固定が完了する。
本実施形態に係る車両の窓部構造によると、窓枠開口部10の被固定面Sに固定される可動ガラスユニット20の固定面236から可動ガラスユニット20の外側意匠面23eまでの寸法(T1)と、同じく固定ガラスユニット30の接着面34xから外側意匠面32eまでの寸法(T2)とが等しい値に設定されている。このため、固定ガラスユニット30を使用する場合と可動ガラスユニット20を使用する場合とで車両ボディの窓枠開口部10の構成を等しくできる。即ち、車両ボディの窓枠開口部10の構成を統一できるため、車室側の内装材11も統一できる。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、固定ガラスユニット30を構成する嵩上げ材34の高さ寸法を一定した場合を例示した。しかし、例えば、可動ガラスユニット20の窓枠23の種類が車種毎に複数種類ある場合には、固定ガラスユニット30の嵩上げ材34を、例えば、連結式にして高さ調整可能にすることもできる。また、本実施形態では、固定ガラスユニット30の嵩上げ材34を表層部材341と、表層部材341の内側を埋める芯材342とから構成する例を示した。しかし、嵩上げ材34を比較的強度の大きな樹脂で中空状に成形することも可能である。
S・・・・・被固定面
11・・・・内装材
20・・・・可動ガラスユニット
22・・・・可動ガラス
23・・・・窓枠
23e・・・外側意匠面
236・・・固定面
26・・・・位置決めピン
30・・・・固定ガラスユニット
36・・・・位置決めピン
32・・・・固定ガラス
32e・・・外側意匠面
34・・・・嵩上げ材
34h・・・ヒレ部
34e・・・室内側意匠面
34x・・・接着面
341・・・表層部材
342・・・芯材
B・・・・・車両
C・・・・・接着剤
E・・・・・車両ボディの意匠面
Claims (7)
- 可動ガラスと、前記可動ガラスを開閉スライド可能に支持する窓枠とを備える可動ガラスユニット、あるいは、固定ガラスと、前記固定ガラスを支持する嵩上げ材とを備える固定ガラスユニットのいずれかが車両ボディの窓枠開口部に固定される車両の窓部構造であって、
前記窓枠開口部の周縁には、前記可動ガラスユニットの窓枠、あるいは、前記固定ガラスユニットの嵩上げ材のいずれかが固定される被固定面が形成されており、
前記窓枠開口部の被固定面に対して前記可動ガラスユニットの窓枠、あるいは、前記固定ガラスユニットの嵩上げ材のいずれかが固定されたときに、室内側から前記可動ガラスユニットの窓枠と前記窓枠開口部、あるいは前記固定ガラスユニットの嵩上げ材と前記窓枠開口部のいずれかを覆える内装材を備えている車両の窓部構造。 - 請求項1に記載された車両の窓部構造であって、
前記固定ガラスユニットの厚み寸法が前記可動ガラスユニットの窓枠の厚み寸法に等しくなるように、前記固定ガラスユニットの嵩上げ材の厚み寸法を設定可能な車両の窓部構造。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の車両の窓部構造であって、
前記固定ガラスユニットの嵩上げ材は、枠状に形成されて、前記固定ガラスの裏側端縁に固定されており、
前記嵩上げ材には、前記固定ガラスと反対側の位置に前記窓枠開口部の被固定面に接着される接着面が設けられている車両の窓部構造。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両の窓部構造であって、
前記枠状の嵩上げ材は、内周面が室内側意匠面となる車両の窓部構造。 - 請求項4に記載の車両の窓部構造であって、
前記嵩上げ材は、断面略角形に形成されて、前記室内側意匠面を備える表層部材と、前記表層部材の内側を埋める芯材とから構成されている車両の窓部構造。 - 請求項3から請求項5のいずれかに記載の車両の窓部構造であって、
前記嵩上げ材の接着面と室内側意匠面との境界位置には、前記室内側意匠面に連続して内フランジ状のヒレ部が全周に亘って形成されており、
前記嵩上げ材のヒレ部によって、前記窓枠開口部の端縁を車室側から覆う前記内装材の端部が覆われる構成である車両の窓部構造。 - 請求項4から請求項6のいずれかに記載の車両の窓部構造であって、
前記嵩上げ材の芯材は押出し成形法により製造されており、前記嵩上げ材の表層部材は射出成形法により製造されている車両の窓部構造。
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