JP2018011946A - 胆管ステント - Google Patents

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央 盆子原
森 崇 志 吉
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森 崇 志 吉
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Abstract

【課題】放射支持力が向上し、抗キンク性を有し、縮径・展開時のねじれを抑制することができる胆管ステントを提供すること。【解決手段】本体2は環状ユニット4と連結ユニット5を有する。環状ユニット4は連結ユニット5を介して長手方向に配列し、ストラット4STは第1ストラット4ST1と第2ストラット4ST2を有し、円周方向に複数個の山部と複数個の谷部を介して連続して略波形状に形成している。連結ユニット5の連結ストラット5STは、末端DE側の第1端部5E1と基端PE側の第2端部5E2を有し、上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDとを有する。上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDは、円周方向に対向する複数の山部と谷部の所定の間隔をおいて円周方向に少なくともそれぞれ三個配置し、円周方向に実質的に等間隔に配置し、長手方向に隣接する環状ユニット4の間で円周方向に交互に配置し、所定の周期中で長手方向に分散して重ならないように配置した。【選択図】図1

Description

本発明は、胆管ステントの改良に関する。胆管ステントは、胆管内に留置されると共に胆汁が通過可能な通路を画成する管状の形態を有する。
出願人は特許文献1に胆管ステントの発明を開示した。(本発明の符号と区別するため、特許文献1の符号に〈 〉を付けた。)
当該胆管ステントは、胆管ステント全体の長さを従来よりも短くしつつ、弁機能を十分に発揮することのできる胆管ステントの発明である。
具体的には、ステント本体〈10〉と、ステント本体〈10〉の一端部に設けられ、胆汁流出口〈34〉を有する管状の膜体〈30〉と、一方端部〈42、52〉がステント本体〈10〉の一端部に接続され、他方端部〈44、54〉が胆汁流出口〈34〉の近傍に接続された2つの弁部〈40、50〉とを備える。ステント本体〈10〉を構成するフレーム〈12、13、14〉はジグザグ状に形成し、これらを一個の連結部材〈15〉で接続している。
出願人は特許文献1に記載の胆管ステントの実用化候補のモデルとして図19の胆管ステント101(後述する比較例1)と図20、図21(図20の一部拡大図)の胆管ステント201(後述する比較例2)を試作した。
胆管ステント101は、本体102を構成する環状ユニット104のストラット104STをいわゆるジグザク状に形成し、環状ユニット104間を略S字状の連結ユニット105で接続している。
環状ユニット104の円周方向のストラットユニット104STnの約半数を連結ユニット105の連結ストラット105STで接続している。
環状ユニット104の末端DE側に複数のストラット(103S1、103S2、103L1、103L2)により構成した弁部103を接続している。
胆管ステント201は、特許文献2の〈図2〉に記載のステントをさらに実用化候補のモデルとして発展させた試作モデルである。
胆管ステント201は、図21に示すように連結ユニット205のストラット205STは、(後述する)下降ストラット205STDで、第1端部205E1は環状ユニット204の奇数列(例えば第3列)の第1ストラット204ST1の略中間部に接続し、第2端部205E2は環状ユニット204の偶数列(例えば第4列)の第1ストラット204ST1の略中間部に接続している。
環状ユニット204の末端DE側に複数のストラット(符号は略)より構成した弁部203を接続している。(前記胆管ステント101の弁部103と同じ。)
特許文献2の〈図2〉から〈図5〉のステントは、環状ユニットの山部と谷部は、それぞれ山部同士、谷部同士が長手方向に同じ方向に向いて配置され、また連結ユニットのストラットは、円周方向に二個から三個形成し、当該ストラットは、長手方向に移動させて見るとほとんどに重なるように、長手方向に集約して形成している。(特許文献2のその他の〈図3〉、〈図4〉、〈図5〉のステントも同じ。)
これに対して、図20の胆管ステント201は、環状ユニット104の山部と谷部は、それぞれ山部同士、谷部同士が長手方向に対向するように配置し、連結ユニット205のストラット205STは、円周方向に三個形成し、当該ストラット205Tは、長手方向に移動させて見ると実質的に重なることがなく、長手方向に分散して形成している。
国際公開WO2013−115141号公報(要約、図1) 特許第5021298号公報(図2から図5)
図19のステント101はステント本体102を構成する環状ユニット104がいわゆるジグザク形状であるため、後述する比較例1のように抗キンク性、ラジアルフォース(放射支持力ともいう)が弱かった。
また図20の胆管ステント201は、下降ストラット205STDのみで、環状ユニット204を接続しているので後述する比較例2のように縮径、展開時にねじれが生じ、留置時の拡張不良を起こすリスクが懸念される。
そこで、本発明者は以上の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特に放射支持力が向上し、抗キンク性を有し、縮径・展開時のねじれの抑制を発揮することができる胆管ステントの発明に到達した。
また胆管ステントは、管状の形態を有し、胆管内に留置されると共に胆汁が通過可能な通路を画成するため、全体が曲がりやすく患部に追従しやすいものが要望される。そこで本発明者は鋭意検討を重ねた結果、全体が曲がりやすい胆管ステントの発明に到達した。
[1]本発明は、本体(2)は長手(L)方向に延びる略管状体に形成され、当該略管状体の内部より円周(CR)方向に拡張可能な胆管ステント(1、1A、1B)であって、
前記本体(2)は、円周(CR)方向に拡張する環状ユニット(4)と、当該環状ユニット(4)を長手(L)方向に接続する連結ユニット(5)とを有し、
前記環状ユニット(4)は側部(S)方向の一端部を前記連結ユニット(5)の一端部を介して接続し、複数の環状ユニット(4)を長手(L)方向に配列し、
前記環状ユニット(4)は、ストラット(4ST)を円周(CR)方向に、一方向の側部(S)に複数個の山部(M)と他の一方向の側部(S)に複数個の谷部(V)を介して接続することにより、円周(CR)方向に連続して略波形状に形成し、
前記ストラット(4ST)は、基端(PE)側に位置する谷部(V)から見て末端(DE)側に位置する山部(M)に向けて、上るように延びる第1ストラット(4ST1)と、下るように延びる第2ストラット(4ST2)を有し、
前記連結ユニット(5)の連結ストラット(5ST)は、末端(DE)側の第1端部(5E1)と基端(PE)側の第2端部(5E2)を有し、
前記連結ストラット(5ST)は、基端(PE)側に位置する谷部(V)から見て末端(DE)側に位置する山部(M)に向けて、上るように延びる上昇ストラット(5STU)と下るように延びる下降ストラット(5STD)とを有し、
前記上昇ストラット(5STU)と前記下降ストラット(5STD)は、円周(CR)方向に、対向する複数の山部(M)と谷部(V)の所定の間隔をおいて、円周(CR)方向に少なくともそれぞれ三個配置し、
前記上昇ストラット(5STU)と前記下降ストラット(5STD)は、円周(CR)方向に実質的に等間隔に配置し、
前記上昇ストラット(5STU)と前記下降ストラット(5STD)は、長手(L)方向に隣接する環状ユニット(4)の間で、円周(CR)方向に交互に配置し、前記上昇ストラット(5STU)と前記下降ストラット(5STD)は所定の周期中で長手(L)方向に分散して重ならないように配置した胆管ステント(1、1A、1B)を提供する。
[2]本発明は、上昇ストラット(5STU)と下降ストラット(5STD)は、長手方向に見て、第N番目(Nは少なくとも1以上の奇数または偶数)の周期中で、第N番目(Nは少なくとも1以上の奇数または偶数)の列から第N+n番目(N+nは少なくとも5以上の奇数または偶数)の列まで、少なくともNn個(Nnは少なくとも3以上の奇数または偶数)の列が重ならないように配置した[1]に記載の胆管ステント(1、1A、1B)を提供する。
[3]本発明は、連結ストラット(5ST)[上昇ストラット(5STU)、下降ストラット(5STD)]は、狭部(N)を形成した[1]または[2]に記載の胆管ステント(1、1A、1B)を提供する。
[4]本発明は、上昇ストラット(5STU)は、第2端部(5E2)が環状ユニット4の第2ストラット(4ST2)の略中間部の2−2接続部(C22)で接続し、第1端部(5E1)が環状ユニット4の第2ストラット(4ST2)の略中間部の1−2接続部(C12)で接続し、
下降ストラット(5STD)は、第2端部(5E2)が環状ユニット(4)の第1ストラット(4ST1)の略中間部の2−1接続部(C21)で接続し、第1端部(5E1)が環状ユニット(4)の第1ストラット(4ST1)の略中間部の1−1接続部(C11)で接続した[1]から[3]のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A)を提供する。
[5]本発明は、上昇ストラット(5STU)は、第2端部(5E2)が環状ユニット4の第2ストラット(4ST2)の谷部V近傍の2−2接続部(C22)で接続し、第1端部(5E1)が環状ユニット4の第2ストラット(4ST2)の山部M近傍の1−2接続部(C12)で接続し、
下降ストラット(5STD)は、第2端部(5E2)が環状ユニット(4)の第1ストラット(4ST1)の谷部V近傍の2−1接続部(C21)で接続し、第1端部(5E1)が環状ユニット(4)の第1ストラット(4ST1)の山部M近傍の1−1接続部(C11)で接続した[1]から[3]のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1B)を提供する。
[6]本発明は、前記2−2接続部(C22)と前記1−1接続部(C11)は、円周(CR)方向に少なくともそれぞれ3個配置し、かつそれぞれ交互に配置し、
前記2−1接続部(C21)と前記1−2接続部(C12)は円周(CR)方向に少なくともそれぞれ3個配置し、かつそれぞれ交互に配置した[4]または[5]に記載の胆管ステント(1、1A、1B)を提供する。
[7]本発明は、円周(CR)方向の各環状ストラットユニット(4STn)の間と、連結ストラット(5ST)の第1側部(S1)[第2側部(S2)]と環状ストラットの山部(M)[谷部(V)]との間との間にスペース(SP)を形成し、または
円周(CR)方向の各環状ストラットユニット(4STn)と連結ストラット(5ST)の間、長手方向の各環状ストラット(4ST)と連結ストラット(5ST)との間にスペース(SP)を形成し、
第N番目(Nは少なくとも1以上の奇数または偶数)の列の環状ユニット(4)は、基端(PE)側と末端(DE)側にそれぞれ少なくとも3個のスペース(SP)を形成した[1]から[6]のいずれか1項に記載の胆管ステント(1A、1B)を提供する。
[8]本発明は、第N番目と第(N+1)番目の列の環状ユニット(4)は、長手方向に見て、基端(PE)側[末端(DE)側]のスペース(SP)と斜向に対向する末端(DE)側[基端(PE)側]のスペース(SP)とが合体して大スペース(SPL)を形成し、または
第N番目と第(N+1)番目の列の環状ユニット(4)を長手方向に見て、基端(PE)側[末端(DE)側]のスペース(SP)と対向する山部(M)[谷部(V)]近傍のスペースが合体して大スペース(SPL)を形成した[1]から[7]のいずれか1項に記載の胆管ステント(1A、1B)を提供する。
[9]本発明は、円周(CR)方向の第N番目(Nは少なくとも1以上の奇数または偶数)の連結ストラット(5ST)は、第2端部(5E2)と第1端部(5E1)を接続した環状ストラット4STに対して、鋭角の角度θで接続した[1]から[7]のいずれか1項に記載の胆管ステント(1A、1B)を提供する。
[10]本発明は、連結ユニット(5)の複数のストラット(5ST)と環状ユニット(4)の複数のストラット(4ST)は、末端(DE)側から基端(PE)側に向けて、第2側部(S2)側から第1側部(S1)側に向けて上るように、略蔓巻線状に配置した[1]から[9]のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A、1B)を提供する。
[11]本発明は、複数の略蔓巻線状のストラット(SPST)を有し、当該略蔓巻線状のストラット(SPST)は、少なくとも2個以上の連結ユニット(5)と少なくとも3個以上の環状ユニット(4)とにより成る[1]から[10]のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A、1B)を提供する。
[12]本発明は、[1]から[11]のいずれか1項に記載の本体(2)の末端(DE)側に弁部(3、103、203)を形成し、
当該弁部(3、103、203)は、基端(PE)側から末端(DE)側に先細りとなるように、一方向の側部(S)の弁部(3VS1、103VS1)と他の一方向の側部(S)の弁部(3VS2、103VS1)を形成して、二尖弁の形態を有し、
前記弁部(3、103、203)は長いストラット(3L、103L)と短いストラット(3S、103S)を有し、
前記長いストラット(3L、103L)と前記短いストラット(3S、103S)は、基端(PE)側から末端(DE)側に上るように延びる第1ストラット(3L1、103L1、3S1、103S1)と基端(PE)側から末端(DE)側に下るように延びる第2ストラット(3L2、103L2、3S2、103S2)を有する[1]から[11]のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A、1B、101、201)を提供する。
[13]本発明は、複数の環状ユニット(104、204)と連結ユニット(5、105、205)より形成される本体(2、102、202)を有し、
当該の本体(2、102、202)の末端(DE)側に弁部(3、103、203)を形成し、
当該弁部(3、103、203)は、基端(PE)側から末端(DE)側に先細りとなるように、一方向の側部(S)の弁部(3VS1、103VS1)と他の一方向の側部(S)の弁部(3VS2、103VS1)を形成して、二尖弁の形態を有し、
前記弁部(3、103、203)は長いストラット(3L、103L)と短いストラット(3S、103S)を有し、
前記長いストラット(3L、103L)と前記短いストラット(3S、103S)は、基端(PE)側から末端(DE)側に上るように延びる第1ストラット(3L1、103L1、3S1、103S1)と基端(PE)側から末端(DE)側に下るように延びる第2ストラット(3L2、103L2、3S2、103S2)を有する胆管ステント(1、1A、1B、101、201)を提供する。
[14]本発明は、弁部(3)は第1補強ストラット(3H1)と第2補強ストラット(3H2)を有し、
前記第1補強ストラット(3H1)は基端(PE)側から末端(DE)側に上る
ように延び、前記第2補強ストラット(3H2)は基端(PE)側から末端(DE)側に下るように延び、
前記長い第1ストラット(3L1)の基端(PE)側は前記第2補強ストラット(3H2)で補強し、前記長い第2ストラット(3L2)の基端(PE)側は前記第1補強ストラット(3H1)で補強した[1]から[13]のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A、1B、101、201)を提供する。
[15]本発明は、本体(2、102、202)と弁部(3)の内周及び外周または内周もしくは外周をグラフト(GF)で覆い、当該グラフト(GF)は、内膜(GFI)及び外膜(GFO)または内膜(GFI)もしくは外膜(GFO)より形成している[1]から[14]のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A、1B)を提供する。
[16]弁部(3、103、203)の末端(DE)側に延伸部(7)を形成し、当該延伸部(7)はグラフト(GF)により形成している[1]から[15]のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A、1B)を提供する。
各部材の符号は、あくまでも本発明の各部材の形状、位置(配置)等を理解しやすいように記載したものであり、本発明の権利範囲は、符号で示した形状、位置(配置)に限定するものではない。
〈1〉本発明の胆管ステント(1、1A、1B)は、少なくとも前記[1]のように形成することにより、放射支持力が向上し、抗キンク性を有し、縮径・展開時のねじれを抑制することができる。
〈2〉本発明の胆管ステント(1、1A、1B)は、さらに連結ストラット5STは前記[3]のように形成ないし前記[5]のように環状ユニット4のストラット4STに接続することにより、全体が曲がりやすく患部に追従しやすくすることができる。
〈3〉本発明の胆管ステント(1A、1B)は、前記[7]、[8]のようにスペース(SP、SPL)を設けることにより、さらに全体が曲がりやすく患部に追従しやすくすることができる。
〈4〉弁部(3、103、203)は、前記[12][13]のように形成して、当該弁部(3、103、203)を前記[15]のように形成することにより、弁部(3、103、203)の展開力を向上させることができる。
〈5〉弁部3は、前記[14]のように補強ストラット(3H1、3H2)で補強し、前記[15]のように形成することにより弁部3の展開力をさらに向上させることができる。
図1は、本発明の実施例の胆管ステント1のポストカット時の展開図である。 図2は、図1の基端PE側近傍と末端DE側近傍の一部拡大図である。 図3は、図2の基端PE側近傍の一部拡大図である。 図4は、図1の基端PE側から見て、第5列から9列の環状ユニット4と、第5列から8列の連結ユニット5近傍の一部拡大図である。 図5は、図1の基端PE側から見て、第2列から4列の環状ユニット4と、第2列から3列の連結ユニット5近傍の一部拡大図である。 図6中、(A)は狭部Nを形成した連結ストラット5STの実施例を示す拡大図、(B)は(A)の略式の拡大図、(C)は(A)[(B)]その他の実施例を示す拡大図である。 図7は、全長ALを長く形成した連結ストラット5STの概念図(図5に黒の太線で上書)である。 図8は、本発明のその他の実施例の胆管ステント1Aのポストカット時の展開図(一部拡大図)である。 図9は図8の一部拡大図である。 図10は、本発明のその他の実施例の胆管ステント1Bのポストカット時の展開図(一部拡大図)である。 図11は図10の一部拡大図である。 図12は図10の拡張時の一部拡大図である。 図13は、図1の末端DE側傍の弁部3の一部拡大図である。 図14は、胆管ステント1へのグラフトGFの被覆方法を示す概略図である。(A)は冶具Tとその外周に一層(外膜)を成膜した概略図。(B)は胆管ステント1の外周に一層(外膜)を成膜した概略図。(C)は胆管ステント1をグラフトGFで被覆した概略図。 図15は、胆管ステントの放射支持力測定結果のグラフ である。 図16は、胆管ステントのキンク試験方法の概略図である。 図17は、胆管ステントのねじれ試験方法の概略図である。(A)は胆管ステントを延伸するところの概略図。(B)はねじれ角度θを測定するところの概略図である。 図18は、弁部3の展開力の簡易評価方法の概略図である。 図19は、比較例1の胆管ステント101の概略図である。 図20は、比較例2の胆管ステント201の概略図である。 図21は、図20の一部拡大図である。
本発明の胆管ステント1、1A、1Bの説明で、位置、方向を明確にし、全体の概要が理解しやすくなるように、胆管ステント1の「ポストカット時」の展開図(平面図)に基づいて以下の定義をおく。
(定義1)
「第1側部S1側とは、図2に示すように、時計の12時方向(紙面の上部側、図の破線矢印参照)を意味する。「・・側」は、以下説明の便宜上「・・方向」と記載する場合がある。(以下の説明も同じ。)
「第2側部S2側」とは、図2に示すように、時計の6時方向(紙面の下部側、図の破線矢印参照)を意味する。
「第3側部S3側」とは、図2に示すように、時計の3時方向(紙面の右側、図の破線矢印参照)を意味する。また第3側部S3側は末端DE側と記載する場合がある。
「第4側部S4側」とは、図2に示すように、時計の9時方向(紙面の左側、図の破線矢印参照)を意味する。また第4側部S4側は基端PE側と記載する場合がある。
(定義2)
単に側部S方向とは、前記第1側部S1側から前記第4側部S4側の全ての方向ないしこれらの間の全てを含む。
第1側部S1から第4側部S4のいずれか1つを、「一方向の側部S」(例えば第1側部S1側)、「他の一方向の側部S」(例えば第2側部S2側)と記載する場合がある。
また「第1側部S1から第2側部S2」、「第3側部S3から第4側部S4」を、「一方向の側部Sから他の一方向の側部S」と記載する場合がある。
(定義3)
「長手L方向」とは、胆管ステント1の長尺方向(長い方向)を意味する。「長手L方向」は、展開図(平面図)では側部S方向(一端部は末端DE/第3側部S3方向、他方の一端部は基端PE/第4側部S4方向)として記載する場合がある。
「中心軸CX」とは、長手L方向の中央に沿って延びる軸を意味する。
「円周CR方向」とは、中心軸CXから管状ユニット4及び連結ユニット5が拡張する方向を意味する。なお「円周CR方向」は、展開図(平面図)では側部S方向(一端部は第1側部S1方向、他方の一端部は第2側部S2方向)として記載する場合がある。
(定義4)
「ストラット」とは、支柱ともいい、「環状ユニット4 」及び「連結ユニット5」を形成する部材である。
「環状ユニット4 」を構成する「ストラット」を「環状ストラット4ST」または単に「ストラット4ST」と記載する場合がある。
「環状ユニット4」とは、ストラット4STを、いわゆる「略波形状」に形成して、円周CR方向(側部S方向/第1側部S1−第2側部S2)に連続して形成した部材である。「環状ユニット4 」は、「略波形状の帯状要素」ともいう。
「連結ユニット5」とは、例えば第n列(奇数列)と第n+1列(偶数列)の二つの「環状ユニット4」を接続する部材である。
「連結ユニット5」を構成する部材を「連結ストラット5ST」または単に「ストラット5ST」と記載する場合がある。
「連結ストラット5ST」は、例えば図5のように「環状ユニット4」の(末端DE/第3側部S3側の)第1端部5E1と(基端PE/第4側部S4側の)第2端部5E2とを有する。
連結ユニット5の例えば第1列は、図3のように環状ユニット4の第1列と第2列を接続し、連結ユニット5の第2列は、環状ユニット4の第2列と第3列を接続している。
すなわち連結ユニット5の奇数列は、基端PE側で環状ユニット4の奇数列と接続し、末端DE側で環状ユニット4の偶数列と接続している。連結ユニット5の偶数列は、基端PE側で環状ユニット4の偶数列と接続し、末端DE側で環状ユニット4の奇数列と接続している。
連結ストラット5STの全長ALとは、一端部(以下、第1端部5E1と称する)から他方の一端部(以下、第2端部5E2と称する)までの長さを意味する。
胆管ステント1のステント本体2、弁部3を略波形状(「ジグザク状」ともいう)に形成しないしこれらを連結ユニット5STで接続した形状(形態、構造)を総称して、胆管ステント1の「骨格」、または、本体2、弁部3のそれぞれの「骨格」という場合がある。
[胆管ステント1]
本発明の胆管ステント1について、以下、図面を参照しながら説明する。
胆管ステント1は、少なくともステント本体2(以下、本体2)を有し、必要によりさらに弁部3を有する。本体2、本体2及び弁部3はグラフトGFで覆う。グラフトGFは、本体2、本体2及び弁部3を、内周及び外周の両側からまたは外周もしくは内周から覆う。
[ステント本体2]
本体2は、複数の環状ユニット4と連結ユニット5より形成される。環状ユニット4の末端DE側に弁部3を形成している。
本体2は、図1に示すように長手L方向に長い、いわゆる中空の略管状体の形態を有する。
本体2は、環状ユニット4と連結ユニット5を介して接続し、複数の環状ユニット4を長手L方向(一方向の側部Sから他の一方向の側部S/基端PE−末端DE/第4側部S4−第3側部S3)に配列している。
[環状ユニット4]
環状ユニット4は、少なくとも三個の連結ストラット5STで、例えば第1列と第2列、第2列と第3列、第n列と第n+1、第n+1列と第n+2等の二つの環状ユニット4同士を接続している。
環状ユニット4は、後述する金属製のストラット4STを、いわゆる「略波形状」に形成して、円周CR方向(一方向の側部Sから他の一方向の側部S/第1側部S1−第2側部S2)に連続して形成している。
例えば図5を参照すると、環状ユニット4は、(相対的に)末端DE/第3側部S3側と、(相対的に)基端PE/第4側部S4側に屈曲部を有する。
以下、説明の便宜上、末端DE/第3側部S3側の屈曲部を「山部M」、基端PE/第4側部S4側の屈曲部を「谷部V」と記載する。
円周CR方向の「山部M」と「谷部V」との間は、いわゆる「略直線状」のストラット4STで繋がっている。
ストラット4STは、第1ストラット4ST1と第2ストラット4ST2から構成される。
以下説明の便宜上、(相対的に)基端PE側(第4側部S4側)に位置する谷部Vから見て(相対的に)末端DE側(第3側部S3側)に位置する山部Mに向けて、(若干)上るように延びるストラット4STを第1ストラット4ST1と称し、(若干)下るように延びるストラット4STを第2ストラット4ST2と称する。
例えば図5の胆管ステント1を参照すると、(相対的に)奇数列(例えば、第1列、第n列)の「山部M」と、偶数列(例えば、第2列、第n+1列)の「谷部V」とは、長手L方向に対向して配置されている。同様に(相対的に)偶数列(例えば、第2列、第n+1列)の「山部M」と、奇数列(例えば、第3列、第n列)の「谷部V」とは、長手L方向に対向して配置されている。
なお前記に代えて(相対的に)偶数列に「山部M」を配置し、奇数列に「谷部V」を配置し、これらを長手L方向に対向して配置してもよい。同様に(相対的に)奇数列の「山部M」と偶数列の「谷部V」とを、長手L方向に対向して配置してもよい。
図5の隣りあう奇数列(偶数列)と偶数列(奇数列)の「山部M」と「谷部V」は、長手L方向に見て、実質的に同じ高さの位置で、換言すれば真向の位置で対向しているが、後述する図8、図10の胆管ステント1A、1Bの場合は、長手L方向に見て実質的に異なる高さの位置で、換言すれば斜向の位置で対向している。
したがって「山部M」と「谷部V」を長手L方向に対向して配置するとは、長手L方向に見て、実質的に真向の位置または斜向の位置で対向して配置していることを意味する。
ストラット4STは、第1ストラット4ST1、第2ストラット4ST2及び山部Mでストラットユニット4STnを構成する。例えば以下説明で4ST1と記載する場合は、円周CR方向の第1側部S1方向から第2側部S2方向に見て第1番目のストラットユニットを意味する。なお図面、例えば図5、図6では、単に4STnと記載し、矢印の先に「1」等と数字のみを記載している。
図1から図5、図13の例示では、環状ユニット4は、長手方向Lに24個(側部Sの一方向/基端PE/第3側部S3方向から見て第1列から24列)形成し、各環状ユニット4は、円周CR方向にストラットユニット4STnを12個(一方向の側部S/第1側部S1方向から見て12個、第1番目から12番目)形成しているが、図はあくまでも例示にすぎない。環状ユニット4の配置数とストラットユニット4STnと配置数は、それぞれ使用目的に応じて、適宜増減することができる。
第1列の環状ユニット4の基端PE側に、複数のリング4を形成している。
リング4Rは、放射線マーカーとして、例えばX線不透過の造影剤を埋め込むために形成している。これにより胆管ステント1を体内に留置する時に、留置位置が確認しやすくなり手技を向上させることができる。(後述する弁部3のリング3RPE、3RDEも同じ。)
[連結ユニット5、連結ストラット5ST]
例えば図5を参照すると、連結ユニット5を構成する連結ストラット5STは、いわゆる「略直線状」の形態を有する。
連結ストラット5STは、(相対的に)末端DE側(第3側部S3側)に一端部(以下、第1端部5E1と称する)を有し、(相対的に)基端PE側(第4側部S4側)に他方の一端部(以下、第2端部5E2と称する)を有する。
連結ストラット5STは、上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDとから構成される。
上昇ストラット5STUは、(相対的に)基端PE側に位置する谷部Vから見て(相対的に)末端DE側に位置する山部Mに向けて、上るように延びる。
下降ストラット5STDは、(相対的に)基端PE側に位置する谷部Vから見て(相対的に)末端DE側に位置する山部Mに向けて、下るように延びる。
さらに図5を参照して詳述すれば、連結ストラット5STの第1端部5E1と第2端部5E2は、環状ユニット4のストラット4STの略中間部に接続している。
すなわち、上昇ストラット5STUは環状ユニット4の第2列の第2ストラット4ST2の略中間部から第3列の第2ストラット4ST2の略中間部まで(若干)上るように延びる。
また下降ストラット5STDは、環状ユニット4の第3列の第1ストラット4ST1の略中間部から第4列の第1ストラット4ST1の略中間部まで(若干)下るように延びる。
図1から図5、図13の例示では、上昇ストラット5STUは環状ユニット4の偶数列の第2ストラット4ST2の略中間部から奇数列の第2ストラット4ST2の略中間部まで(若干)上るように延びるように形成し、かつ下降ストラット5STDは、環状ユニット4の奇数列の第1ストラット4ST1の略中間部から偶数列の第1ストラット4ST1の略中間部まで(若干)下るように延びるように形成しているが、上昇ストラット5STUは環状ユニット4の奇数列の第2ストラット4ST2の略中間部から偶数列の第1ストラット4ST2の略中間部まで(若干)上るように延びるように形成し、かつ下降ストラット5STDは、環状ユニット4の偶数列の第1ストラット4ST1の略中間部から奇数列の第1ストラット4ST1の略中間部まで(若干)下るように延びるように形成してもよい。
上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDは、円周CR方向に、所定の間隔をおいて(4個のストラットユニット4STnをおいて、対向する複数(4個)の山部Mと谷部Vをおいて)、少なくともそれぞれ三箇所形成している。
前記三個の前記上昇ストラット5STUと前記下降ストラット5STDは、円周CR方向に実質的に等間隔に配置している。
図5の例示では、三箇所の上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDは、それぞれ4個のストラットユニット4STnをおいて配置しているが、それぞれ3個から5個のストラットユニット4STnをおいて(1個分ずれて)配置してもよい。
すなわち実質的に等間隔に配置するとは、上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDは、それぞれ3個から5個のストラットユニット4STnをおいて配置してもよいことを意味する。
上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDは、長手L方向に隣接する環状ユニット4間の間で、円周CR方向に交互に配置している。
隣接する環状ユニット4間とは、例えば第2列と第3列、第4列と第5列、第6列と第7列、第1列と第2列、第3列と第4列、第5列と第6列を意味する。
図1から図5の例示では、上昇ストラット5STUは、第2列と第3列、第4列と第5列、第6列と第7列の環状ユニット4を接続し、下降ストラット5STDは、第1列と第2列、第3列と第4列、第5列と第6列の環状ユニット4を接続するように、交互に配置している。
例えば奇数列(例えば第1列)の下降ストラット5STDと偶数列(第2列)の上昇ストラット5STUは重ならない。同様に第2列と第3列、第3列と第4列、第5列と第6列、・・・以下でも重ならないように配置している。
図1から図5の例示では、連結ユニット5の奇数列(n列、例えば第1列、第3列、第5列・・・)は下降ストラット5STD、偶数列(n+1列、例えば第2列、第4列、第6列・・・)は上昇ストラット5STUを配置しているが、連結ユニット5の偶数列に下降ストラット5STD、奇数列に上昇ストラット5STUを配置してもよい。
上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDは所定の周期で長手L方向に重ならないように分散して配置している。
例えば図1から図5の例示では、第2列、第4列、第6列及び第8列までを第1番目の周期、第10列、第12列、第14列及び第16列までを第2番目の周期とカウントすると、少なくとも4個の列の上昇ストラット5STUは相互に重ならないように配置している。
また第1列、第3列、第5列及び第7列までを第1番目の周期、第9列、第11列、第13列及び第15列までを第2番目の周期とカウントすると、少なくとも4個の列の下降ストラット5STDも相互に重ならないように配置している。
すなわち上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDは所定の周期で長手L方向に重ならないように分散して配置するとは、上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDは、長手方向に見て、例えば第N番目(第1番目)の周期の第N番目の列から第N+n番目の列までのように、少なくともNn個の列が重ならないことを意味する。
例えば図1から図5の例に当てはめると、上昇ストラット5STUは、長手方向に見て、例えば第N=1番目の周期の第1番目の列(第N=2列)から第N+n=8番目の列までのように、少なくともNn=4個の列が重ならないことを意味する。また第N=2番目の周期の第1番目の列(第N=10列)から第N+n=16番目の列までのように、少なくともNn=4個の列が重ならないことを意味する。
また下降ストラット5STDは、長手方向に見て、例えば第N=1番目の周期の第1番目の列(第N=1列)から第N+n=7番目の列までのように、少なくともNn=4個の列が重ならないことを意味する。また第N=2番目の周期の第1番目の列(第N=9列)から第N+n=15番目の列までのように、少なくともNn=4個の列が重ならないことを意味する。
第N番目の周期の「N」と、第N番目の列の「N」は、1以上の奇数、偶数を意味する。
第N+n番目の列までの「N+n」は、少なくとも5以上の奇数、偶数を意味する。
Nn個の列が重ならないの「Nn」は、少なくとも3以上の奇数、偶数を意味する。
上昇ストラット5STUは、第2端部5E2は環状ユニット4の偶数列(n+1列)の第2ストラット4ST2の略中間部の2−2接続部(以下2−2接続部C22)で接続し、第1端部5E1は環状ユニット4の奇数列(n列)の第2ストラット4ST2の略中間部の1−2接続部(以下1−2接続部C12)で接続している。
2−2接続部(2−2接続部C22)の最初の「2」は、上昇ストラット5STUの端部の方向を示しており、この場合は第2端部5E2を示している。
後方の「2」は、環状ストラット4STの延びる方向を示しており、この場合は(下る方向に延びる)第2ストラット4ST2を示している。
したがって2−2接続部(2−2接続部C22)は、上昇ストラット5STUの第2端部5E2が環状ストラット4STの第2ストラット4ST2の略中間部で接続されていることを示している。
前記1−2接続部(1−2接続部C12)も上昇ストラット5STUの第1端部5E1が環状ストラット4STの第2ストラット4ST2の略中間部で接続されていることを示している。
下降ストラット5STDは、第2端部5E2は環状ユニット4の奇数列(n列)の第1ストラット4ST1の略中間部の2−1接続部(以下2−1接続部C21)で接続し、第1端部5E1は環状ユニット4の偶数列(n+1列)の第1ストラット4ST1の略中間部の1−1接続部(以下1−1接続部C11)で接続している。
同様に前記2−1接続部(2−1接続部C21)も下降ストラット5STDの第2端部5E2が環状ストラット4STの第1ストラット4ST1の略中間部で接続されていることを示している。
前記1−1接続部(1−1接続部C11)も下降ストラット5STDの第1端部5E1が環状ストラット4STの第1ストラット4ST1の略中間部で接続されていることを示している。
前記2−2接続部C22と1−1接続部C11は、円周CR方向に少なくともそれぞれ3個配置し、かつそれぞれ交互に配置している。
前記2−1接続部C21と1−2接続部12は円周CR方向に少なくともそれぞれ3個配置し、かつそれぞれ交互に配置している。
図1から図5、図13の例示では、上昇ストラット5STUは、第2端部5E2は環状ユニット4の偶数列(n+1列)の第2ストラット4ST2の略中間部に2−2接続部(以下2−2接続部C22)で接続し、第1端部5E1は環状ユニット4の奇数列(n列)の第2ストラット4ST2の略中間部に1−2接続部(以下1−2接続部C12)で接続し、かつ下降ストラット5STDは、第2端部5E2は環状ユニット4の奇数列(n列)の第1ストラット4ST1の略中間部に2−1接続部(以下2−1接続部C21)で接続し、第1端部5E1は環状ユニット4の偶数列(n+1列)の第1ストラット4ST1の略中間部に1−1接続部(以下1−1接続部C11)で接続しているが、
上昇ストラット5STUは、第2端部5E2は環状ユニット4の奇数列(n+1列)の第2ストラット4ST2の略中間部に2−2接続部(以下2−2接続部C22)で接続し、第1端部5E1は環状ユニット4の偶数列(n列)の第2ストラット4ST2の略中間部に1−2接続部(以下1−2接続部C12)で接続し、かつ下降ストラット5STDは、第2端部5E2は環状ユニット4の偶数列(n列)の第1ストラット4ST1の略中間部に2−1接続部(以下2−1接続部C21)で接続し、第1端部5E1は環状ユニット4の奇数列(n+1列)の第1ストラット4ST1の略中間部に1−1接続部(以下1−1接続部C11)で接続してもよい。
連結ユニット5のストラット5STと環状ユニット4のストラットユニット4STn(ストラット4ST)は、図1に示すように末端DE/第3側部S3側から基端PE/第4側部S4側に向けて、第2側部S2側から第1側部S1側に向けて上るように、いわゆる「略蔓巻線(つるまきせん)状」に繋がっている。
略蔓巻線状のストラットSPSTは、図1を参照すると、例えば環状ユニット4の第9列の第12番目のストラットユニット4STn12から例えば第1例の円周CR方向の第1番目のストラットユニット4STn1まで繋がっている。
また例えば環状ユニット4の第17列の第12番目のストラットユニット4STn12から例えば第9列の第1番目のストラットユニット4STn1まで繋がっている。
以上の略蔓巻線状のストラットSPSTは、9個の環状ユニット4と8個の連結ユニット5で繋がっている。
その他に、例えば第6列の第12番目のストラットユニット4STn12から例えば第1例の第5番目のストラットユニット4STn5まで繋がっている。
以上の略蔓巻線状のストラットSPSTは、6個の環状ユニット4と5個の連結ユニット5で繋がっている。
また第3列の第11番目のストラットユニット4STn11から例えば第1列の9番目のストラットユニット4STn9まで繋がっている。
以上の略蔓巻線状のストラットSPSTは、3個の環状ユニット4と2個の連結ユニット5で繋がっている。
略蔓巻線状のストラットSPSTは、少なくとも2個以上の連結ストラット5と少なくとも3個以上の環状ユニット4とから形成される。
[全体が曲がりやすい胆管ステント1A、1B]
図1から図5に例示した連結ストラット5STにおいて、さらに形状、全体の長さ(全長)ALを長く形成するために第1端部5E1と第2端部5E2の(環状)ストラット4STへの接続位置を変更することにより、全体が曲がりやすく患部に追従しやすい胆管ステント1A、1Bの発明に到達した。以下当該発明の詳細について説明する。
[狭部Nを形成した連結ストラット5ST]
図1から図5に例示した連結ストラット5STは、略直線状で実質的に同じ幅に形成しているが、図6に示すように、連結ストラット5STの略中央部分に幅の狭い部分(以下、狭部Nまたは細部ともいう)形成することにより、連結ストラット5STを曲がりやすくして、胆管ステント1全体を曲がりやすくすることにより、患部に追従しやすくすることができる。
図6(A)[(B)は(A)の略式の拡大図]は、連結ストラット5STの両端部(5E1、5E2)から略中央部へ向けて次第に緩やかに傾斜して略中央部が最も狭部Nとなるように形成している。
狭部Nの形状は、図6(A)[(B)]に示すものに限定されず、連結ストラット5STを曲がりやすい形状であればなんでもよい。例えば図6(C)のように略中央部近傍のみを狭部Nにしてもよい。
なお胆管ステント1全体が曲がりやすくなればよいので、複数の連結ストラット5ST(上昇ストラット5STU、下降ストラット5STD)の全てに狭部Nを形成する必要はなく、必要な分だけ狭部Nを形成すればよい。また上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDはどちらか一方にのみ狭部Nを形成してもよい。
[全長ALを長く形成した連結ストラット5ST]
図1から図5に例示した連結ストラット5STは、第1端部5E1と第2端部5E2を環状ユニット4のストラット4STの略中間部に接続しているが、図7に例示した連結ストラット5STは、第1端部5E1と第2端部5E2を、ストラット4STの山部M近傍ないし谷部V近傍に接続することにより、連結ストラット5STの全長ALを延長(長く形成)することができる。これにより連結ストラット5STを曲がりやすくして、胆管ステント1全体を曲がりやすくすることにより、患部に追従しやすくすることができる。
なお連結ストラット5STの全長ALが長くなり、胆管ステント1全体が曲がりやすくなればよいので、連結ストラット5STの第1端部5E1と第2端部5E2を、ストラット4STの山部M近傍ないし谷部V近傍に接続するとは、好ましくは図7(後述する図10も参照)に例示するように山部Mないし谷部Vの位置から離間した位置に接続してもよいし、直接山部Mないし谷部Vに接続してもよいことを意味する。例えば一方の端部は山部Mないし谷部Vの位置から離間した位置に接続し、他方の端部は直接山部Mないし谷部Vに接続してもよい。
図7の全長ALを長く形成した連結ストラット5STの位置は、図5を引用してその上に黒の太線(実線)で記載している。当該ストラット5STの接続位置(C22等)も黒の太い矢印で示している。(後述する)当該ストラット5STのその他の実施例(ストラット5STの偶数列と奇数列のストラット4STへの接続位置の変更)は黒の太い点線、当該ストラット5STの接続位置(C22等)も黒の太い矢印(点線)で示している。
すなわち図7を参照して詳述すれば、上昇ストラット5STUは環状ユニット4の第2列の第2ストラット4ST2の谷部V近傍から第3列の第2ストラット4ST2の山部M近傍まで(若干)上るように延びる。
また下降ストラット5STDは、環状ユニット4の第3列の第1ストラット4ST1の谷部V近傍から第4列の第1ストラット4ST1の山部M近傍まで(若干)下るように延びる。
図7の例示では、上昇ストラット5STUは環状ユニット4の偶数列の第2ストラット4ST2の谷部V近傍から奇数列の第2ストラット4ST2の山部M近傍まで(若干)上るように延びるように形成し、かつ下降ストラット5STDは、環状ユニット4の奇数列の第1ストラット4ST1の谷部V近傍から偶数列の第1ストラット4ST1の山部M近傍まで(若干)下るように延びるように形成しているが、
上昇ストラット5STUは環状ユニット4の奇数列の第2ストラット4ST2の谷部V近傍から偶数列の第1ストラット4ST2の山部M近傍まで(若干)上るように延びるように形成し、かつ下降ストラット5STDは、環状ユニット4の偶数列の第1ストラット4ST1の谷部V近傍から奇数列の第1ストラット4ST1の山部M近傍まで(若干)下るように延びるように形成してもよい。
上昇ストラット5STUは、第2端部5E2は環状ユニット4の偶数列(n+1列)の第2ストラット4ST2の谷部V近傍の2−2接続部(以下2−2接続部C22)で接続し、第1端部5E1は環状ユニット4の奇数列(n列)の第2ストラット4ST2の山部M近傍の1−2接続部(以下1−2接続部C12)で接続している。
2−2接続部(2−2接続部C22)の最初の「2」は、上昇ストラット5STUの端部の方向を示しており、この場合は第2端部5E2を示している。
後方の「2」は、環状ストラット4STの延びる方向を示しており、この場合は(下る方向に延びる)第2ストラット4ST2を示している。
したがって2−2接続部(2−2接続部C22)は、上昇ストラット5STUの第2端部5E2が環状ストラット4STの第2ストラット4ST2の谷部V近傍で接続されていることを示している。
前記1−2接続部(1−2接続部C12)も上昇ストラット5STUの第1端部5E1が環状ストラット4STの第2ストラット4ST2の山部M近傍で接続されていることを示している。
下降ストラット5STDは、第2端部5E2は環状ユニット4の奇数列(n列)の第1ストラット4ST1の谷部V近傍の2−1接続部(以下2−1接続部C21)で接続し、第1端部5E1は環状ユニット4の偶数列(n+1列)の第1ストラット4ST1の山部M近傍の1−1接続部(以下1−1接続部C11)で接続している。
同様に前記2−1接続部(2−1接続部C21)も下降ストラット5STDの第2端部5E2が環状ストラット4STの第1ストラット4ST1の谷部V近傍で接続されていることを示している。
前記1−1接続部(1−1接続部C11)も下降ストラット5STDの第1端部5E1が環状ストラット4STの第1ストラット4ST1の山部M近傍で接続されていることを示している。
前記2−2接続部C22と1−1接続部C11は、円周CR方向に少なくともそれぞれ3個配置し、かつそれぞれ交互に配置している。
前記2−1接続部C21と1−2接続部12は円周CR方向に少なくともそれぞれ3個配置し、かつそれぞれ交互に配置している。
図7の例示では、上昇ストラット5STUは、第2端部5E2は環状ユニット4の偶数列(n+1列)の第2ストラット4ST2の谷部V近傍に2−2接続部(以下2−2接続部C22)で接続し、第1端部5E1は環状ユニット4の奇数列(n列)の第2ストラット4ST2の山部M近傍に1−2接続部(以下1−2接続部C12)で接続し、かつ下降ストラット5STDは、第2端部5E2は環状ユニット4の奇数列(n列)の第1ストラット4ST1の谷部V近傍に2−1接続部(以下2−1接続部C21)で接続し、第1端部5E1は環状ユニット4の偶数列(n+1列)の第1ストラット4ST1の山部M近傍に1−1接続部(以下1−1接続部C11)で接続しているが、
上昇ストラット5STUは、第2端部5E2は環状ユニット4の奇数列(n+1列)の第2ストラット4ST2の山部M近傍に2−2接続部(以下2−2接続部C22)で接続し、第1端部5E1は環状ユニット4の偶数列(n列)の第2ストラット4ST2の谷部V近傍に1−2接続部(以下1−2接続部C12)で接続し、かつ下降ストラット5STDは、第2端部5E2は環状ユニット4の偶数列(n列)の第1ストラット4ST1の山部M近傍に2−1接続部(以下2−1接続部C21)で接続し、第1端部5E1は環状ユニット4の奇数列(n+1列)の第1ストラット4ST1の谷部V近傍に1−1接続部(以下1−1接続部C11)で接続してもよい。[図7の黒の太線(点線)と矢印(点線)参照]
(胆管ステント1A、1B)
図1から図5の胆管ステント1は、後述するように(相対的に)細径(2mm)の金属パイプ(金属チューブともいう)により形成したものであるが、後述するように(相対的に)太径(3mm)の金属パイプ(金属チューブともいう)により形成することができる。
図8(図9は図8のさらに一部拡大図)と図10(図11は図10のさらに一部拡大図)の胆管ステント1A、1Bは、図1から図5の胆管ステント1のその他の実施例を示すポストカット時の展開図(一部拡大図)である。
図12は図10の拡張時の概略図である。図10は360°展開した平面図で、図12は図10の第1側部S1と第2側部S2を繋ぎあわせて、さらにこれを円周CR方向に拡張した図面であるから、図10と見る方向・角度が異なる。
したがって、図12では、図10の上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDとが入れ替わって示されていることに留意すべきである。
(胆管ステント1A)
環状ユニット4の環状ストラット4STと連結ユニット5の連結ストラット5STの接続、配置(配列)のパターン[配置(配列)の数は前記したように異なる場合がある]は、図1から図5の胆管ステント1と概ね実質的に同一であるが、(相対的に)太い径の金属パイプにより形成することにより、図4(図1の一部拡大図)と、図8を比較すればよくわかるように、環状ストラット4STの各ストラットユニット4STnの円周CR方向の配置(配列)の数を同じにした場合、円周CR方向の各環状ストラットユニット4STnの間、連結ストラット5STの第1側部S1(第2側部S2)と環状ストラットの山部M(谷部V)との間に、スペースSPを形成することができる。
例えば図8の第6列目の環状ユニット4を円周CR方向に見ると、基端PE側と末端DE側にそれぞれ3個のスペースSPができている。
第6列目の連結ユニット5を円周CR方向に見ると、第1側部S1から第2番目の連結ユニット5の第1側部S1(第2側部S2)と環状ストラットの山部M(谷部V)との間に2個のスペースSPができている。
第7列と第8列の環状ユニット4を長手方向に見ると、前記スペースSPが斜向に対向するスペースSPが合体して大スペースSPLとなっている。
さらに第8列の中央(上から2番目)の連結ストラット5STを見ると、連結ストラット5STは第2端部5E2と第1端部5E1を接続した環状ストラット4STに対して、鋭角の角度θ(略30°前後)で接続しているので、図4に記載の連結ストラット5ST(末端側から基端側に向けて緩やかに上るように傾斜し、角度θは0°に近いことに留意)と比較して全長ALを長く形成することができる。
以上のように図8に例示した骨格を有する胆管ステント1Aは、全体が曲がりやすく患部に追従しやすい胆管ステント1Aを提供することができる。
(胆管ステント1B)
環状ユニット4の環状ストラット4STと連結ユニット5の連結ストラット5STの配置(配列)のパターン[配置(配列)の数は前記したように異なる場合がある]は、図1から図5の胆管ステント1と概ね実質的に同一であるが、図7の連結ストラット5STと同様に第1端部5E1と第2端部5E2を、ストラット4STの山部M近傍ないし谷部V近傍に接続することにより、連結ストラット5STの全長ALを延長(長く形成)している。
胆管ステント1Bも前記胆管ステント1Aと同様に(相対的に)太い径の金属パイプにより形成することにより、図7と図10を比較すればよくわかるように、環状ストラット4STの各ストラットユニット4STnの円周CR方向の配置(配列)の数を同じにした場合、円周CR方向の各環状ストラットユニット4STnと連結ストラット5STの間、長手方向の各環状ストラット4STと連結ストラット5STとの間にスペースSPを形成することができる。
例えば図10の第6列目の環状ユニット4を円周CR方向に見ると、基端PE側と末端DE側にそれぞれ3個のスペースSPができている。
第6列と第7列の環状ユニット4を長手方向に見ると、第7列と第8列の環状ユニット4は、前記スペースSPと対向する山部Mないし谷部V近傍のスペースが合体して大スペースSPLができている。
さらに第8列の中央(上から2番目)の連結ストラット5STを見ると、連結ストラット5STは第2端部5E2と第1端部5E1を接続した環状ストラット4STに対して、鋭角の角度θ(略30°前後)で接続しているので、図7に記載の連結ストラット5ST(末端側から基端側に向けて緩やかに上るように傾斜し、角度θは0°に近いことに留意)と比較して全長ALを長く形成することができる。
以上のように図10に例示した骨格を有する胆管ステント1Bは、全体が曲がりやすく患部に追従しやすい胆管ステント1Bを提供することができる。
[弁部3]
弁部3は、図13に示すように本体2の末端DE、すなわち第24列の環状ユニット4の環状ストラット4STの末端DE側に、基端側リング3RPEを介在して形成している。
弁部3は基端PE側から末端DE側に先細りとなるように、一方向の側部Sと他の一方向の側部S(第1側部S1側の弁部3VS1と第2側部S2側の弁部3VS2)に二個形成して、いわゆる「二尖弁」の形態を有する。
弁部3のストラットは、(相対的に)長いストラット3Lと(相対的に)短いストラット3Sより構成されている。
さらに長いストラット3Lは(相対的に)基端PE側から末端DE側に緩やかに弧を描いて上るように延びる長い第1ストラット3L1と(相対的に)基端PE側から末端DE側に緩やかに弧を描いて下るように延びる長い第2ストラット3L2とから構成されている。
短いストラット3Sは、(相対的に)基端PE側から末端DE側に緩やかに上るように延びる短い第1ストラット3S1と(相対的に)基端PE側から末端DE側に緩やかに下るように延びる短い第2ストラット3S2とから構成されている。
長い第1、第2ストラット3L1、L2は、それぞれ補強ストラット3H1、3H2で補強している。
長い第1ストラット3L1の基端PE側は、第2補強ストラット3H2で補強し、長い第2ストラット3L2の基端PE側は、第1補強ストラット3H1で補強している。
第1補強ストラット3H1は、(相対的に)基端PE側から末端DE側に緩やかに弧を描いて上るように延び、第2補強ストラット3H2は緩やかに弧を描いて下るように延びる。
(1)第1側部S1側の弁部3VS1について詳述すると、第2番目、第5番目、第8番目のストラットユニット4STn2、5STn5、4STn8の末端DE側に基端PE側リング3RPE2、3RPE5、3RPE8を形成している。環状ユニット4の第24列の例えば第2番、第5番目、第8番目のストラットユニット4STn2、5STn5、4STn8に隣接する基端PE側リング3RPEを、以下の説明の便宜上、前記のように3RPE2、3RPE5、3RPE8と記載する。
当該基端PE側リング3RPE2に長い第2ストラット3L2の基端PE側を接続し、当該基端PE側リング3RPE8に長い第1ストラット3L1の基端PE側を接続している。長い第1ストラット3L1と長い第2ストラット3L2の末端DE側は第1側部S1側の末端DE側リング3RDES1まで延びている。
(2)基端PE側リング3RPE5に短い第1ストラット3S1と短い第2ストラット3S2の基端PE側を接続している。短い第1ストラット3S1は前記(1)の長い第2ストラット3L2の略中間部(やや末端DE側寄り)と接続している。
短い第2ストラット3S2は前記(1)の長い第1ストラット3L1の略中間部(やや末端DE側寄り)と接続している。
(3)前記(2)の短い第1ストラット3S1の略中間部(やや末端DE側寄り)に短い第2ストラット3S2の基端PE側を接続している。短い第2ストラット3S2の末端DE側は末端DE側リング3RDES1まで延びている。
(4)前記(2)の短い第2ストラット3S2の略中間部(やや末端DE側寄り)に短い第1ストラット3S1の基端PE側を接続している。短い第1ストラット3S1の末端DE側は末端DE側リング3RDES1まで延びている。
(5)前記(1)の長い第1ストラット3L1の略中間部(やや基端PE側よりに)に第2補強チューブ3H2の末端DE側を接続し、長い第2ストラット3L2の略中間部(やや基端PE側よりに)第1補強チューブ3H1の末端DE側を接続している。
第1補強チューブ3H1の基端PE側を第3番目のストラットユニット4STn3の末端DE側に接続している。第2補強チューブ3H2の基端PE側を第7番目のストラットユニット4STn7の末端DE側に接続している。
(6)第2側部S2側の弁部3VS2も同様に、第8番目、第11番目、第2番目のストラットユニット4STn8、4STn11、4STn2の末端DE側に基端PE側リング3RPE8、3RPE11、3RPE2を形成し、当該基端PE側リング3RPE8に長い第2ストラット3L2の基端PE側を接続し、当該基端PE側リング3RPE2に長い第1ストラット3L1の基端PE側を接続している。長い第1ストラット3L1と長い第2ストラット3L2のDEは末端DE側リング3RDES2まで延びている。
(7)基端PE側リング3RPE11に短い第1ストラット3S1と短い第2ストラット3S2の基端PE側を接続している。以下、前記(2)〜(5)と同様に第1補強チューブ3H1、第2補強チューブ3H2を接続している。
[弁部103、203]
前記したように胆管ステント101、201の各弁部103、203も特許文献1に記載の胆管ステントの弁部〈40、50〉と比較して弁部103、203の展開力に優れ、胆管ステント1の弁部3と置換して使用できることは当業者においては自明である。
以下前記段落[0003]と図19に記載した胆管ステント101の弁部103について説明する。
弁部103は、複数のストラット(103S1、103S2、103L1、103L2)により構成し、環状ユニット104の末端DE側に接続している。
弁部103は基端PE側から末端DE側に先細りとなるように、一方向の側部Sと他の一方向の側部S(第1側部S1側の弁部103VS1と第2側部S2側の弁部103VS2)に二個形成して、いわゆる「二尖弁」の形態を有する。
弁部103のストラットは、(相対的に)長いストラット103Lと(相対的に)短いストラット103Sより構成されている。
[弁部103VS1]
第1側部S1側の弁部3VS1について詳述する。
長いストラット103Lは(相対的に)基端PE側から末端DE側に上るように延びる長い第1ストラット103L1と(相対的に)基端PE側から末端DE側に下るように延びる長い第2ストラット103L2とから構成されている。
短いストラット103Sは、(相対的に)基端PE側から末端DE側に緩やかに上るように延びる短い第1ストラット103S1と(相対的に)基端PE側から末端DE側に緩やかに下るように延びる短い第2ストラット103S2とから構成されている。
(1)さらに第1側部S1側の弁部103VS1について詳述すると、第1番目のストラットユニット104STn1の末端DE側に長い第2ストラット103L2の基端PE側を接続し、第7番目のストラットユニット104STn7の末端DE側に長い第1ストラット103L1の基端PE側を接続している。長い第1ストラット103L1と長い第2ストラット103L2の末端DE側は第1側部S1側の末端DE側リング103RDES1まで延びている。
(2)第4番目のストラットユニット104STn4の末端DE側に短い第1ストラット103S1と短い第2ストラット103S2の基端PE側を接続している。短い第1ストラット103S1は前記(1)の長い第2ストラット103L2の略中間部(やや末端DE側寄り)と接続している。
短い第2ストラット103S2は前記(1)の長い第1ストラット103L1の略中間部と接続している。
(3)前記(2)の短い第1ストラット103S1の略中間部に短い第2ストラット103S2の基端PE側を接続している。短い第2ストラット103S2の末端DE側は末端DE側リング103RDES1まで延びている。
(4)前記(2)の短い第2ストラット103S2の略中間部(やや末端DE側寄り)に短い第1ストラット103S1の基端PE側を接続している。短い第1ストラット103S1の末端DE側は末端DE側リング103RDES1まで延びている。
(5)第2側部S2側の弁部3VS2も同様に、第7番目のストラットユニット104STn1の末端DE側に長い第2ストラット103L2の基端PE側を接続し、第13番目のストラットユニット104STn7の末端DE側に長い第1ストラット103L1の基端PE側を接続している。長い第1ストラット103L1と長い第2ストラット103L2の末端DE側は第2側部S2側の末端DE側リング103RDES2まで延びている。
(6)第10番目のストラットユニット104STn4の末端DE側に短い第1ストラット103S1と短い第2ストラット103S2の基端PE側を接続している。以下、前記(2)から(5)と実質的に同じであるから詳細な説明は省略する。
[弁部203)
前記段落[0004]と図20に記載した胆管ステント201の弁部203も前記胆管ステント101の弁部103と同様に、ストラットユニット204STnの末端DE側に実質的に同様の弁部203を形成している。
弁部203が弁部103と異なる点は、長いストラット103Lは(相対的に)基端PE側から末端DE側に緩やかに弧を描いて上るように延びる長い第1ストラット203L1と(相対的に)基端PE側から末端DE側に緩やかに弧を描いて下るように延びる長い第2ストラット203L2とから構成されている点であり、その他は実質的に同じであるから詳細な説明は省略する。
弁部101の権利範囲には弁部201も含まれることは自明であるから、符号の繁雑化をなくすために、弁部201のその他の符号の記載は省略する。
[グラフトGF]
グラフトGFの材料は、例えば、シリコーン、ポリウレタン、テトラフロロエチレン、ポリエチレン、ポリエステル等が使用される。
胆管ステント1へのグラフトGFの被覆方法は、図14(A)から(C)のように、PTFE製の無垢の冶具Tを用意する。
(1)図14(A)の治具T(図中、T2は本体2相当部、T3は弁部相当部、T7は延長部相当部)に胆管ステント1を被せ、シリコーン溶液にディッピングして、図14(B)のように外周に一層(外膜GFO)を成膜する。
(2)前記(1)の時、胆管ステント1と治具Tのすき間に溶液を浸透させることで、内周に一層(内膜GFI)を成膜する。この時、内側から外側に向けて、治具T→内膜GFI→胆管ステント1→外膜GFOの状態となる。
(3)最後に治具Tから、内膜GFI→胆管ステント1→外膜GFOを取り外すと図7(C)のように、外周をグラフトGFで被覆した胆管ステント1が完成する。 図中、7は延長部である。
延長部7は、弁部3の末端部DE(グラフトGFで被覆した部分をさらに末端DE側に延伸して形成した部分(吹き流し部ともいう)で、当該延長部7を形成することにより、逆流防止機能を速やかに発現させることができる。
治療目的に応じて、弁部3のみでも良いし、延長部7を形成してもよい。
胆管ステント1A、1B、101、201も前記胆管ステント101と同様にして、外周をグラフトGFで被覆し、延長部7を形成することができる。
環状ユニット4の数は、例えば胆管ステント1、1A、1Bの全長が85mmの場合、20個から27個に形成するのが好ましい。
27個を超えると、ストラット4ST間の間隔が0.2mm以下となり、ストラット4STが接触するため好ましくない。
20個未満では、放射支持力が低下するため好ましくない。
また胆管ステント1、1A、1Bの全長が45mm(前記の略半分)の場合は、前記と同様の理由により、10個から14個に形成するのが好ましい。
(胆管ステント1、1A、1Bの寸法概要)
例えば胆管ステント1、1A、1Bの長手L方向の長さが40〜100mmの場合、寸法概要は以下のとおり作製する。
外径(OD)は、それぞれポストカット時:1.5〜3.5mm、クリンプ時(縮小径):1.0〜2.5mm、使用時(拡張径):5.0〜15.0mmとなるように作製する。
また環状ユニット4の数は10〜26個、連結ユニット5の数は9〜25個、連結部5の配置数は3〜4個、セル6の厚みは0.15〜0.30mm、連結部5の厚みは0.15〜0.30mmとなるように作製する。
(胆管ステント1、1A、1Bの材料等)
本発明の胆管ステント1の本体2と弁部3は、Ti−Ni合金、SUS316L等のステンレス鋼、Cu−Al−Mn合金等の形状記憶合金、チタン合金、タンタル等からなる金属パイプから例えばレーザー加工法等により形成される。
またこれらの金属より形成された胆管ステント1に、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、フッ素含有のダイヤモンドライクカーボン(FDLC)、ウレタン等の高分子材料やヘパリン、ウロキナーゼ等の生理活性物質、アルガトロバン等の抗血栓薬剤を被覆させるのも良い。
(リングの放射線マーカー等)
本体2のリング4R、弁部3のリング3RPE、3RDEの放射線マーカーは、前記のようにX線不透過の造影剤を埋め込む他に、それ自体を放射線(X線を含む)不透過の材料で形成してもよい。
例えば、金、パラジウム、ロジウム、プラチナ、プラチナ−タングステン、プラチナ−イリジウム、イリジウム、タンタル、銀、モリブデン、ヨウ素、ヨウ素塩、ヨウ素化合物、バリウム、バリウム塩、バリウム化合物、ビスマス、ビスマス塩、ビスマス化合物、タングステン、レニウム、オスミウム、貴金属、パラジウム、又はパラジウム合金等の材料を使用することができる。
胆管ステント1、1A、1B、101、201のステント本体2、102、202の骨格形状の性能を確認するため以下(1)〜(3)、(5)〜(9)の各試験を実施した。
胆管ステント1、101、201の弁部3、103、203の展開力を簡易評価するため以下(4)の試験を実施した。
本体の骨格性能試験(1)〜(3)、(5)〜(9)において、胆管ステント1(図1〜図5)を実施例1、胆管ステント1A(図8、図9)を実施例2、胆管ステント1B(図10〜図12)を実施例3、胆管ステント1(図1〜図5の連結ストラット5STの幅を広くした胆管ステント1)を実施例4、胆管ステント101(図19)を比較例1、胆管ステント201(図20)を比較例2とした。
(4)の「弁部の展開力の簡易評価」において、胆管ステント1(図1〜図5)を実施例5、胆管ステント101(図19)を実施例6、胆管ステント201(図20)を実施例7とした。
(1)[放射支持力試験] 、(2)[キンク試験]、(3)[ねじれ試験]、(4)[弁部の展開力の簡易評価]、(5)[拡張力試験][単位:N]、(6)[曲げ強度試験][単位:N]、
(7)[引張り強度試験][単位:N]、(8)[キンク性試験][単位:%]、(9)[疲労耐久性破断回数][×10000回]。
各胆管ステント1、1A、1B、101、201の寸法等については、表1に記載のとおりである。なお各胆管ステント1、1A、1B、101、201の外径(OD)は、ポストカット時:2.0mm、クリンプ時:1.5mm、拡張時:10.0mmとなるように作製した。
(材質・製法等)
レーザカットにより3種類のステントサンプルを作製し、各試験に使用した。
レーザカットには、ステント加工装置(rofin社製)を用いた。ステントサンプルはすべてニッケル−チタン製チューブで作製した。
チューブ径は、実施例1、比較例1、2は、2.0mm、実施例2から実施例4は3.0mmを使用した。
(1) [放射支持力試験]
胆管ステント1、101、201は、縮径された状態から展開したとき、狭窄部を拡張させるため、外径を12mm→2mm→12mmに変化させた際の戻りの力を計測した。外径8mm地点の強度を放射支持力と規定した。(図15参照)
放射支持力の測定は、ラジアルフォース測定装置(mashine Solutions社製)を用いた。結果は表2に記載のとおりである。
表2の結果より、実施例の胆管ステント1の放射支持力は4.68Nで、比較例1の胆管ステント101(放射支持力:2.75N)よりも約70%、比較例2の胆管ステント201(放射支持力:3.43N)よりも約36%向上していることが確認できた。
(2)[キンク試験]
胆管ステント1、101、201の両端を、φ10mmの芯棒LDに固定 して、図16に示すように、曲率半径R20mm(大湾部)となるように曲げてキンクが生じた場合、変形した狭小部の直線距離SDを測定した。結果は表2に記載のとおりである。
表2の結果より、実施例の胆管ステント1の直線距離SDは9.6mmで、比較例1の胆管ステント101(SD:5.7mm)よりも約68%、比較例2の胆管ステント201(SD:8.8mm)よりも約9%長く、抗キンク性能が向上していることが確認できた。
(3)[ねじれ試験]
図17(A)に示すように、一端を固定し、他方の一端を円周CR方向にフリーにして、全長80mmの胆管ステント1、101、201の他方の一端を全長100mmまで延伸した時の軸Xからのねじれ角度θを計測した。(図17(B)参照)結果は表2に記載のとおりである。
表2の結果より、実施例の胆管ステント1のねじれ角度θは20°で、比較例1の胆管ステント101(θ:15°)よりも5°大きかったが、比較例2の胆管ステント201(θ:80°)よりも大幅に改善されていることが確認できた。
[考察]
以上の本発明(実施例1)の胆管ステント1の有意性は、上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDは、円周CR方向に少なくともそれぞれ三個配置し、上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDは、円周CR方向に実質的に等間隔に配置し、上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDは、長手L方向に隣接する環状ユニット4の間で、円周CR方向に交互に配置し、上昇ストラット5STUと下降ストラット5STDは長手L方向に所定の周期中で重ならないように分散して配置していることによるものと考えられる。
(4)[弁部3の展開力の簡易評価]
前記したように胆管ステント101、201の各弁部103、203も特許文献1に記載の胆管ステントの弁部〈40、50〉と比較して弁部3、103、203の展開力に優れ、胆管ステント1の弁部3と置換して使用できることは当業者においては自明であるから、表3と本項目の記載では、胆管ステント1の弁部3は実施例5、胆管ステント101、201の各弁部103、203は、それぞれ実施例6、実施例7と記載した。
図18に示すように弁部3、103、203の基端PE部まで、芯棒LDで固定 し、側部Sの一方向の弁部3VS1をφ10mmのフォースゲージFGで押し込み、他の側部Sの一方向の弁部3VS2側へ接触する時の最大荷重を測定した。 その結果は表3に記載のとおりである。
表3より実施例5の最大荷重は1.71Nで、実施例6・7(1.14N)よりも約50%大きかった。
以上の本発明(実施例5)の胆管ステント1の有意性は、補強ストラット3H1、3H2を追加することによるもので、これにより弁部3の展開力が向上することが確認できた。
(注1)実施例2、3の連結ストラット5STの幅:0.12mmは、中央部が0.12mmで、両端部の幅は0.15mmである。
(注2)実施例4の連結ストラット5STの幅:0.15mmは均一である。
(5)[拡張力試験][単位:N]
肉厚0.1mmの矩形金属板を胆管ステント(1、1A、1B)の環状ユニット4に垂直に押し当て、胆管ステント(1、1A、1B)が径方向に80%圧縮されたときの荷重を拡張力として測定した。
結果は表4に記載のとおりで、実施例4(1.02N)>実施例3(0.90N)>実施例2(0.88N)>実施例1(0.54N)の順に大きかった。
(拡張力は概ね0.3N程度あれば使用上十分と想定されるが)実施例1から実施例4は、全て0.5Nを有し、使用上十分な性能を備えていることが確認できた。またストラット4STSの幅を広くすることで大きな拡張力を得ることが出来た。
(6)[曲げ強度試験][単位:N]
胆管ステント(1、1A、1B)の端部を支持棒に固定し、支持棒と胆管ステント(1、1A、1B)の角度が60度になるようにデジタルフォースゲージを押し当て、その時の荷重を曲げ強度として測定した。
結果は表4に記載のとおり、実施例4(0.05N)>実施例1(0.02N)>実施例2(0.00N)=実施例3(0.00N)の順に大きかった。
(曲げ強度は概ね0.1N以下であれば使用上十分と想定されるが)実施例1から実施例4は、全て0.1N以下で、使用上十分な性能を備えていることが確認できた。
特に実施例2、実施例3は、実施例4(連結ストラット5STの幅を均一)、実施例1(連結ストラット5STの幅は、実施例2、実施例3よりも狭いが、均一であり、長さが短い)よりも曲げやすいことが確認できた。
(7)[引張り強度試験][単位:N]
胆管ステント(1、1A、1B)の両端部を引張り試験機に固定し、400mm/minの速度で引張り試験を行い、破断点を引張破断強度として測定した。
結果は表4に記載のとおり、実施例4(9.5N)>実施例3(9.4N)>実施例2(8.8N)>実施例1(4.2N)の順に大きかった。
(引張り強度は概ね3N程度あれば使用上十分と想定されるが)実施例1から実施例4は、全て4N以上で、使用上十分な性能を備えていることが確認できた。
(8)[キンク性試験][単位:%]
胆管ステント(1、1A、1B)の両端を、曲率半径R10mm(大湾部)となるように曲げてキンクが生じた場合、変形した狭小部の直線距離SDを測定し、変形前の直線距離からの変化率をキンク性として求めた。100%であれば変化無しである。
結果は表4に記載のとおり、実施例1(96.8)>実施例3(86.1%)>実施例2(85.9%)>実施例4(80.3%)の順に良好であった。
(キンク性は概ね70%程度あれば使用上十分と想定されるが)実施例1から実施例4は、全て80%以上のキンク性を有し、使用上十分な性能を備えていることが確認できた。
(9)[疲労耐久性破断回数][×10000回]
胆管ステント(1、1A、1B)の一方の端部を指示棒に固定し、±50度の角度で繰り返し屈曲させ、胆管ステント(1、1A、1B)が破壊される回数を測定する。
結果は表4に記載のとおり、破断回数は実施例1(16)>実施例2(4)>実施例3(2.5)>実施例4(2)の順であった。
(破断回数は概ね1万回以上あれば使用上十分と想定されるが)実施例1から実施例4は、全て破断回数が1万回以上であり、使用上十分な性能を備えていることが確認できた。
[考察]
以上の本発明(実施例2、3)の胆管ステント1A、1Bの有意性は、
(a)連結ストラット5STに狭部Nを形成していること、
(b)全体の長さ(全長)ALを長く形成するために第1端部5E1と第2端部5E2を(環状)ストラット4STの接続位置を山部M近傍ないし谷部V近傍に接続していること、
(c)円周(CR)方向の各環状ストラットユニット(4STn)の間と、連結ストラット(5ST)の第1側部(S1)[第2側部(S2)]と環状ストラットの山部(M)[谷部(V)]との間との間にスペース(SP)を形成(胆管ステント1A)、または
円周(CR)方向の各環状ストラットユニット(4STn)と連結ストラット(5ST)の間、長手方向の各環状ストラット(4ST)と連結ストラット(5ST)との間にスペース(SP)を形成(胆管ステント1B)すること、
により全体が曲がりやすくなっていることによるものと考えられる。
1、1A、1B、101、201 胆管ステント
2、102、202 ステント本体
3、103、203 弁部
3VS1 弁部(第1側部S1側)
3VS2 弁部(第2側部S2側)
3S1 (短い/上り)第1ストラット
3S2 (短い/下り)第2ストラット
3L1 (長い/上り)第1ストラット
SL2 (長い/下り)第2ストラット
3H1 (略弧状/上り)第1補強ストラット
3H2 (略弧状/下り)第2補強ストラット
3RPE 基端側リング
3RDE 末端側リング
4、104、204 環状ユニット
4R リング
4ST (環状)ストラット(環状ユニット)
M 山部
V 谷部
4ST1 第1ストラット
4ST2 第2ストラット
4STn ストラットユニット
5、105、205 連結ユニット
5ST、105ST、205ST (連結)ストラット(連結ユニット)
5STU 上昇ストラット
5STD 下降ストラット
5E1 第1端部
5E2 第2端部
GF グラフト
GFI 内膜
GFO 外膜
L 長手方向
CX 中心軸
CR 円周方向
7 延長部
C11 1−1接続部
C12 1−2接続部
C21 2−1接続部
C22 2−2接続部
N 狭部

Claims (16)

  1. 本体(2)は長手(L)方向に延びる略管状体に形成され、当該略管状体の内部より円周(CR)方向に拡張可能な胆管ステント(1、1A、1B)であって、
    前記本体(2)は、円周(CR)方向に拡張する環状ユニット(4)と、当該環状ユニット(4)を長手(L)方向に接続する連結ユニット(5)とを有し、
    前記環状ユニット(4)は側部(S)方向の一端部を前記連結ユニット(5)の一端部を介して接続し、複数の環状ユニット(4)を長手(L)方向に配列し、
    前記環状ユニット(4)は、ストラット(4ST)を円周(CR)方向に、一方向の側部(S)に複数個の山部(M)と他の一方向の側部(S)に複数個の谷部(V)を介して接続することにより、円周(CR)方向に連続して略波形状に形成し、
    前記ストラット(4ST)は、基端(PE)側に位置する谷部(V)から見て末端(DE)側に位置する山部(M)に向けて、上るように延びる第1ストラット(4ST1)と、下るように延びる第2ストラット(4ST2)を有し、
    前記連結ユニット(5)の連結ストラット(5ST)は、末端(DE)側の第1端部(5E1)と基端(PE)側の第2端部(5E2)を有し、
    前記連結ストラット(5ST)は、基端(PE)側に位置する谷部(V)から見て末端(DE)側に位置する山部(M)に向けて、上るように延びる上昇ストラット(5STU)と下るように延びる下降ストラット(5STD)とを有し、
    前記上昇ストラット(5STU)と前記下降ストラット(5STD)は、円周(CR)方向に、対向する複数の山部(M)と谷部(V)の所定の間隔をおいて、円周(CR)方向に少なくともそれぞれ三個配置し、
    前記上昇ストラット(5STU)と前記下降ストラット(5STD)は、円周(CR)方向に実質的に等間隔に配置し、
    前記上昇ストラット(5STU)と前記下降ストラット(5STD)は、長手(L)方向に隣接する環状ユニット(4)の間で、円周(CR)方向に交互に配置し、前記上昇ストラット(5STU)と前記下降ストラット(5STD)は所定の周期中で長手(L)方向に分散して重ならないように配置したことを特徴とする胆管ステント(1、1A、1B)。
  2. 上昇ストラット(5STU)と下降ストラット(5STD)は、長手方向に見て、第N番目(Nは少なくとも1以上の奇数または偶数)の周期中で、第N番目(Nは少なくとも1以上の奇数または偶数)の列から第N+n番目(N+nは少なくとも5以上の奇数または偶数)の列まで、少なくともNn個(Nnは少なくとも3以上の奇数または偶数)の列が重ならないように配置した、ことを特徴とする請求項1に記載の胆管ステント(1、1A、1B)。
  3. 連結ストラット(5ST)[上昇ストラット(5STU)、下降ストラット(5STD)]は、狭部(N)を形成した、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の胆管ステント(1、1A、1B)。
  4. 上昇ストラット(5STU)は、第2端部(5E2)が環状ユニット4の第2ストラット(4ST2)の略中間部の2−2接続部(C22)で接続し、第1端部(5E1)が環状ユニット4の第2ストラット(4ST2)の略中間部の1−2接続部(C12)で接続し、
    下降ストラット(5STD)は、第2端部(5E2)が環状ユニット(4)の第1ストラット(4ST1)の略中間部の2−1接続部(C21)で接続し、第1端部(5E1)が環状ユニット(4)の第1ストラット(4ST1)の略中間部の1−1接続部(C11)で接続した、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A)。
  5. 上昇ストラット(5STU)は、第2端部(5E2)が環状ユニット4の第2ストラット(4ST2)の谷部V近傍の2−2接続部(C22)で接続し、第1端部(5E1)が環状ユニット4の第2ストラット(4ST2)の山部M近傍の1−2接続部(C12)で接続し、
    下降ストラット(5STD)は、第2端部(5E2)が環状ユニット(4)の第1ストラット(4ST1)の谷部V近傍の2−1接続部(C21)で接続し、第1端部(5E1)が環状ユニット(4)の第1ストラット(4ST1)の山部M近傍の1−1接続部(C11)で接続した、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1B)。
  6. 前記2−2接続部(C22)と前記1−1接続部(C11)は、円周(CR)方向に少なくともそれぞれ3個配置し、かつそれぞれ交互に配置し、
    前記2−1接続部(C21)と前記1−2接続部(C12)は円周(CR)方向に少なくともそれぞれ3個配置し、かつそれぞれ交互に配置した、ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の胆管ステント(1、1A、1B)。
  7. 円周(CR)方向の各環状ストラットユニット(4STn)の間と、連結ストラット(5ST)の第1側部(S1)[第2側部(S2)]と環状ストラットの山部(M)[谷部(V)]との間との間にスペース(SP)を形成し、または
    円周(CR)方向の各環状ストラットユニット(4STn)と連結ストラット(5ST)の間、長手方向の各環状ストラット(4ST)と連結ストラット(5ST)との間にスペース(SP)を形成し、
    第N番目(Nは少なくとも1以上の奇数または偶数)の列の環状ユニット(4)は、基端(PE)側と末端(DE)側にそれぞれ少なくとも3個のスペース(SP)を形成した、ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の胆管ステント(1A、1B)。
  8. 第N番目と第(N+1)番目の列の環状ユニット(4)は、長手方向に見て、基端(PE)側[末端(DE)側]のスペース(SP)と斜向に対向する末端(DE)側[基端(PE)側]のスペース(SP)とが合体して大スペース(SPL)を形成し、または
    第N番目と第(N+1)番目の列の環状ユニット(4)を長手方向に見て、基端(PE)側[末端(DE)側]のスペース(SP)と対向する山部(M)[谷部(V)]近傍のスペースが合体して大スペース(SPL)を形成した、ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の胆管ステント(1A、1B)。
  9. 円周(CR)方向の第N番目(Nは少なくとも1以上の奇数または偶数)の連結ストラット(5ST)は、第2端部(5E2)と第1端部(5E1)を接続した環状ストラット4STに対して、鋭角の角度θで接続した、ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の胆管ステント(1A、1B)。
  10. 連結ユニット(5)の複数のストラット(5ST)と環状ユニット(4)の複数のストラット(4ST)は、末端(DE)側から基端(PE)側に向けて、第2側部(S2)側から第1側部(S1)側に向けて上るように、略蔓巻線状に配置した、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A、1B)。
  11. 複数の略蔓巻線状のストラット(SPST)を有し、当該略蔓巻線状のストラット(SPST)は、少なくとも2個以上の連結ユニット(5)と少なくとも3個以上の環状ユニット(4)とにより成る、ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A、1B)。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の本体(2)の末端(DE)側に弁部(3、103、203)を形成し、
    当該弁部(3、103、203)は、基端(PE)側から末端(DE)側に先細りとなるように、一方向の側部(S)の弁部(3VS1、103VS1)と他の一方向の側部(S)の弁部(3VS2、103VS1)を形成して、二尖弁の形態を有し、
    前記弁部(3、103、203)は長いストラット(3L、103L)と短いストラット(3S、103S)を有し、
    前記長いストラット(3L、103L)と前記短いストラット(3S、103S)は、基端(PE)側から末端(DE)側に上るように延びる第1ストラット(3L1、103L1、3S1、103S1)と基端(PE)側から末端(DE)側に下るように延びる第2ストラット(3L2、103L2、3S2、103S2)を有する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A、1B、101、201)。
  13. 複数の環状ユニット(104、204)と連結ユニット(5、105、205)より形成される本体(2、102、202)を有し、
    当該の本体(2、102、202)の末端(DE)側に弁部(3、103、203)を形成し、
    当該弁部(3、103、203)は、基端(PE)側から末端(DE)側に先細りとなるように、一方向の側部(S)の弁部(3VS1、103VS1)と他の一方向の側部(S)の弁部(3VS2、103VS1)を形成して、二尖弁の形態を有し、
    前記弁部(3、103、203)は長いストラット(3L、103L)と短いストラット(3S、103S)を有し、
    前記長いストラット(3L、103L)と前記短いストラット(3S、103S)は、基端(PE)側から末端(DE)側に上るように延びる第1ストラット(3L1、103L1、3S1、103S1)と基端(PE)側から末端(DE)側に下るように延びる第2ストラット(3L2、103L2、3S2、103S2)を有する、
    ことを特徴とする胆管ステント(1、1A、1B、101、201)。
  14. 弁部(3)は第1補強ストラット(3H1)と第2補強ストラット(3H2)を有し、
    前記第1補強ストラット(3H1)は基端(PE)側から末端(DE)側に上る
    ように延び、前記第2補強ストラット(3H2)は基端(PE)側から末端(DE)側に下るように延び、
    前記長い第1ストラット(3L1)の基端(PE)側は前記第2補強ストラット(3H2)で補強し、前記長い第2ストラット(3L2)の基端(PE)側は前記第1補強ストラット(3H1)で補強した、
    ことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A、1B、101、201)。
  15. 本体(2、102、202)と弁部(3)の内周及び外周または内周もしくは外周をグラフト(GF)で覆い、当該グラフト(GF)は、内膜(GFI)及び外膜(GFO)または内膜(GFI)もしくは外膜(GFO)より形成している、ことを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A、1B)。
  16. 弁部(3、103、203)の末端(DE)側に延伸部(7)を形成し、当該延伸部(7)はグラフト(GF)により形成している、ことを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の胆管ステント(1、1A、1B)。
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