以下に説明する実施形態の主要な特徴を列記する。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものである。
(特徴1)本明細書に開示する暖房システムは、熱媒の熱によって第2の部屋を暖房する第2の暖房端末と、熱源機によって加熱された熱媒を第2の暖房端末に供給する第2の熱媒供給路と、第2の熱媒供給路を開閉する第2の開閉弁と、を備えていてもよい。制御手段は、前記第1の修正を行う場合は、第2の部屋の予め決められている複数の暖房設定温度のそれぞれに対応する第2の開閉弁の単位時間あたりの開時間を長くする修正を行ってもよい。
第1の部屋と第2の部屋の断熱性能はある程度同じであることが考えられる。そのため、第1の部屋の断熱性能が悪い場合は、第2の部屋の断熱性能も同じく悪いことが考えられる。そこで、制御手段は、第1の部屋と同様に第2の部屋についても修正処理を行う。上記の構成では、制御手段が、第1の開閉弁の単位時間あたりの開時間を修正する場合は、第2の開閉弁の単位時間あたりの開時間も修正する。第1の開閉弁の開時間を修正するか否かは、温度センサで測定された第1の部屋の温度に依存している。一方、第2の開閉弁の開時間を修正するか否かは、第2の部屋の温度に依存しない。第2の開閉弁の開時間を修正するか否かは、第1の開閉弁の開時間と同様に、温度センサで測定された第1の部屋の温度に依存している。よって、第2の部屋の温度を測定しなくても、温度センサによって第1の部屋の温度を測定することによって第2の開閉弁の開時間を修正することができる。したがって、単一の温度センサで第1の開閉弁の開時間と第2の開閉弁の開時間の両方を修正することができる。
(特徴2)本明細書に開示する暖房システムでは、制御手段が、所定の時間間隔で、温度センサで測定された第1の部屋の温度と温度設定手段で設定された暖房設定温度を比較してもよい。
このような構成によれば、所定の時間間隔で第1の開閉弁の開時間と第2の開閉弁の開時間を修正するか否かを判断することができる。
(特徴3)本明細書に開示する暖房システムでは、制御手段が、外気温度に基づいて、対応情報における修正前の第1の開閉弁の単位時間あたりの開時間を設定してもよい。
このような構成によれば、外気温度に応じて初期(修正前)の第1の開閉弁の開時間を設定することができる。例えば、外気温度が低い場合は、それに応じて初期(修正前)の第1の開閉弁の開時間を長く設定することができる。一方、外気温度が高い場合は、それに応じて初期(修正前)の第1の開閉弁の開時間を短く設定することができる。
(実施例)
図1に示すように、本実施例に係る給湯暖房システム2は、給湯系統104と、ヒートポンプ系統106と、暖房系統108と、制御装置100とを備えている。
ヒートポンプ系統106は、ヒートポンプ50(熱源機の一例)と、三流体熱交換器58とを備える。ヒートポンプ50は、冷媒(例えば、フロンガスR32等)を循環させるための冷媒循環路52と、熱交換器(蒸発器)54と、ファン56と、圧縮機62と、膨張弁60とを備えている。冷媒循環路52は、三流体熱交換器58内を通過している。また、熱交換器54と、圧縮機62と、膨張弁60とは、冷媒循環路52内に設置されている。上記の構成を備えるヒートポンプ50の動作について説明する。圧縮機62が動作することにより、冷媒循環路52内の冷媒は、圧縮機62で加圧されて高温高圧の気相状態になる。圧縮機62で加圧されて高温高圧の気相状態となった冷媒は、三流体熱交換器58に送り込まれ、熱回収路88内の水、及び、タンク水循環路20内の水と熱交換によって冷却されて凝縮し、液相状態となる。三流体熱交換器58で冷却されて液相状態となった冷媒は、膨張弁60に送られ、膨張弁60で減圧されて低温低圧の液相状態となる。低温低圧の液相状態の冷媒は、熱交換器54において、ファン56で送風される外気との熱交換によって加熱されて蒸発し、気相状態となる。気相状態となった冷媒は、圧縮機62に戻されて再び加圧される。従って、ヒートポンプ50を動作させることにより、三流体熱交換器58を通過する冷媒循環路52内に高温高圧の冷媒を送り込むことができるようになる。
給湯系統104は、タンク10と、タンク水循環路20と、水道水導入路24と、供給路36と、バーナ加熱装置81を備える。
タンク10は、ヒートポンプ50によって加熱された温水を貯える。タンク10は、密閉型であり、断熱材によって外側が覆われている。タンク10内には満水まで水が貯留されている。タンク10には、サーミスタ12、14、16、18がタンク10の高さ方向に略均等間隔で取り付けられている。各サーミスタ12、14、16、18は、その取付位置の水の温度を測定する。
タンク水循環路20は、上流端がタンク10の下部に接続されており、下流端がタンク10の上部に接続されている。タンク水循環路20には、循環ポンプ22が介装されている。循環ポンプ22は、タンク水循環路20内の水を上流側から下流側へ送り出す。また、上述したように、タンク水循環路20は、三流体熱交換器58を通過している。そのため、ヒートポンプ50を動作させると、タンク水循環路20内の水が三流体熱交換器58で加熱される。従って、循環ポンプ22とヒートポンプ50を動作させると、タンク10の下部の水が三流体熱交換器58に送られて加熱され、加熱された水がタンク10の上部に戻される。タンク水循環路20は、タンク10に蓄熱するための水路である。
水道水導入路24は、上流端が水道水供給源32に接続されている。水道水導入路24の下流側は、第1導入路24aと第2導入路24bに分岐している。第1導入路24aの下流端は、タンク10の下部に接続されている。第2導入路24bの下流端は、供給路36の途中に接続されている。接続部には、第1導入路24a(即ち供給路36)を流れる水の流量と第2導入路24bを流れる水の流量の比率を調整する混合弁36aが配置されている。第1導入路24aには、逆止弁26が介装されている。第2導入路24bには、逆止弁28と水量センサ30が介装されている。水量センサ30は、第2導入路24b内を流れる水道水の流量を検出する。
供給路36は、上流端がタンク10の上部に接続されている。上述したように、供給路36の途中には、水道水導入路24の第2導入路24bが接続されている。第2導入路24bとの接続部より上流側の供給路36には、水量センサ34が介装されている。水量センサ34は、タンク10から供給路36内に流入する水の流量を検出する。第2導入路24bとの接続部より下流側の供給路36には、バーナ加熱装置81が介装されている。バーナ加熱装置81は、供給路36内の水を加熱する。供給路36の下流端は給湯栓38に接続されている。供給路36には、バーナ加熱装置81をバイパスする流路であるバイパス路36bが設けられている。また、バイパス路36bには、バイパス路36bの開度を調整するためのバイパス制御弁36cが介装されている。
暖房系統108は、シスターン70と、暖房用水循環路71と、バーナ加熱装置82と、6個の暖房端末(第1の暖房端末H1〜第6の暖房端末H6)と、6個の熱動弁(第1の熱動弁V1〜第6の熱動弁V6)とを備えている。また、暖房系統108は、6個のリモコン(第1のリモコンC1〜第6のリモコンC6(第1の温度設定手段〜第6の温度設定手段の一例))を備えている。以下では、暖房端末H1〜H6を区別せずに単に暖房端末Hと呼び、熱動弁(開閉弁の一例)V1〜V6を区別せずに単に熱動弁Vと呼ぶ場合がある。また、以下では、リモコンC1〜C6を区別せずに単にリモコンCと呼ぶ場合がある。
暖房用水循環路71は、暖房往路72と、暖房復路84と、調整弁90と、熱回収路88と、バイパス路94と、循環流路96と、を備えている。暖房用水循環路71は、シスターン70内の水を循環させるための水路である。暖房用水循環路71内の水は、バーナ加熱装置82、三流体熱交換器58によって加熱される。
シスターン70は、上部が開放されている容器であり、内部に熱媒である水を貯留している。シスターン70には、循環流路96の下流端と、暖房往路72の上流端とが接続されている。シスターン70内には、循環流路96から水が流入する。シスターン70内の水は、暖房往路72に導入される。
暖房往路72は、上流端がシスターン70に接続され、下流端が6本に分岐している。暖房往路72は、分岐によって、6本の熱媒供給路(第1の熱媒供給路731〜第6の熱媒供給路736)を備えている。各熱媒供給路731〜736が、各熱動弁V1〜V6を介して各暖房端末H1〜H6の往き口に接続されている。各熱媒供給路731〜736は、各暖房端末H1〜H6に熱媒を供給する。
暖房往路72には、循環ポンプ74が介装されている。循環ポンプ74は、暖房往路72内の水を下流側に送り出すポンプである。動作中の暖房端末Hの数に応じて、暖房用水循環路71内を循環する水の流量が変化する。即ち、循環ポンプ74の単位時間当たりの回転数が一定であっても、動作中の暖房端末Hの数が増加すると、暖房往路72の抵抗が減少して、暖房用水循環路71内を循環する水の流量が増加する。動作中の暖房端末Hの数が多くなるほど、暖房用水循環路71内を循環する水の流量が増加する。各暖房端末H1〜H6及び各熱動弁V1〜V6より上流側の暖房往路72には、バーナ加熱装置82が介装されている。バーナ加熱装置82は、暖房往路72内の水を加熱する。バーナ加熱装置82は、ヒートポンプ50よりも、暖房用水循環路71内を循環する水を加熱する能力が高い。言い換えると、バーナ加熱装置82は、ヒートポンプ50よりも、単位時間当りの加熱量が大きい。バーナ加熱装置82で加熱された水は、暖房端末Hに供給される。また、暖房往路72のバーナ加熱装置82の下流側には、サーミスタ78が介装されている。サーミスタ78は、バーナ加熱装置82を通過した後の暖房往路72内の水の温度を測定する。
各暖房端末H1〜H6は、各部屋(第1の部屋R1〜第6の部屋R6)に設置されている。各暖房端末H1〜H6は、各熱媒供給路731〜736から供給される温水の熱を放熱することによって、各部屋R1〜R6を暖房する端末である。各暖房端末H1〜H6に供給される温水の温度は同じである。
第1の部屋R1には、サーミスタ79(温度センサの一例)が設置されている。サーミスタ79は、第1の部屋R1の温度を測定する。サーミスタ79が測定した第1の部屋R1の温度の情報は、制御装置100に送信される。
また、部屋R(第1の部屋R1〜第6の部屋R6)の外には、サーミスタ99が設置されている。サーミスタ99は、部屋Rの外の外気温度を測定する。サーミスタ99が測定した外気温度の情報は、制御装置100に送信される。
各熱動弁V1〜V6は、各暖房端末H1〜H6に対応する各熱媒供給路731〜736に設けられている。暖房端末H1〜H6、熱動弁V1〜V6及び熱媒供給路731〜736は、いずれも、互いに並列に配置されている。各熱動弁V1〜V6は、各熱媒供給路731〜736を開閉する。各熱動弁V1〜V6は、対応する暖房端末H1〜H6に熱媒が供給される開状態と、対応する暖房端末H1〜H6に熱媒が供給されない閉状態とを切り替える。例えば、第1の熱動弁V1が開状態の間、第1の暖房端末H1には、暖房往路72の第1の熱媒供給路731から温水が供給される。一方、第1の熱動弁V1が閉状態の間、第1の暖房端末H1には、暖房往路72の第1の熱媒供給路731から温水が供給されない。
各熱動弁V1〜V6は、所定の単位時間内において開状態になるべき期間(以下では「開時間」と呼ぶ場合がある)と、閉状態になるべき期間(以下では「閉時間」と呼ぶ場合がある)と、を示す情報を含むデューティ制御信号によって開閉する。デューティ制御信号は、制御装置100から各熱動弁V1〜V6に送信される。所定の単位時間内において各熱動弁V1〜V6の開時間が長いほど、各暖房端末H1〜H6の負荷が高くなり、各部屋R1〜R6の温度が高くなる。一方、所定の単位時間内において各熱動弁V1〜V6の開時間が短いほど、各暖房端末H1〜H6の負荷が低くなり、各部屋R1〜R6の温度が低くなる。
また、全ての熱動弁V1〜V6が閉状態の間は、暖房用水循環路71内の水は循環しない。暖房往路72から供給される水は、暖房端末Hにおいて暖房に利用されると、熱を奪われ、比較的低温の水となる。暖房に利用された後の比較的低温の水は、暖房復路84に導入される。
暖房復路84は、上流端が6本に分岐して各暖房端末H1〜H6の戻り口に接続され、下流端がバイパス路94の上流端及び熱回収路88の上流端に接続されている。暖房復路84には、サーミスタ86が介装されている。サーミスタ86は、暖房復路84内の水の温度(即ち、三流体熱交換器58に送り込まれる水の温度)を測定する。
熱回収路88は、上流端がバイパス路94の上流端及び暖房復路84の下流端に接続され、下流端がバイパス路94の下流端及び循環流路96の上流端に接続されている。熱回収路88は、三流体熱交換器58を通過している。そのため、ヒートポンプ50を動作させると、熱回収路88内の水が三流体熱交換器58で加熱される。熱回収路88の三流体熱交換器58の下流側には、サーミスタ92が介装されている。サーミスタ92は、三流体熱交換器58を通過した後の熱回収路88内の水の温度を測定する。
バイパス路94は、上流端が暖房復路84の下流端及び熱回収路88の上流端に接続され、下流端が熱回収路88の下流端及び循環流路96の上流端に接続されている。即ち、バイパス路94は、三流体熱交換器58の上流側と下流側とをバイパスする。
調整弁90は、暖房復路84の下流端と、熱回収路88の上流端と、バイパス路94の上流端との接続部分に取り付けられている。調整弁90は、その開度を変化させることによって、熱回収路88を通過する水の流量(三流体熱交換器58を通過する水の流量)と、バイパス路94を通過する水の流量との割合を変化させることができる。本実施例の調整弁90には、例えば三方弁が用いられる。調整弁90は、動作する暖房端末Hの数に応じて開度を変化させることができる。本実施例では、調整弁90は、動作する暖房端末Hの数が多くなる程、バイパス路94を通過する水の流量の割合が高くなるように、開度を変化させる。
循環流路96は、上流端が熱回収路88の下流端及びバイパス路94の下流端に接続され、下流端がシスターン70に接続されている。循環流路96には、サーミスタ98が介装されている。サーミスタ98は、循環流路96内の水の温度を測定する。
各リモコンC1〜C6は、各暖房端末H1〜H6に対応している。各リモコンC1〜C6は、各暖房端末H1〜H6によって各部屋R1〜R6を暖房するときの各暖房設定温度を設定可能である。リモコンCでは、複数の暖房設定レベルと、それらに対応する複数の暖房設定温度が予め決められている。利用者は、各リモコンC1〜C6において、予め決められている複数の暖房設定温度の中から、各部屋R1〜R6を暖房するときの各暖房設定温度を選択することによって温度設定することができる。例えば、図2に示すように、第1のリモコンC1では、9段階の第1の暖房設定レベル1〜9と、それらに対応する9段階の第1の暖房設定温度20℃〜28℃以上が予め決められている。また、図3に示すように、第2のリモコンC2でも同様に、9段階の第2の暖房設定レベル1〜9と、それらに対応する9段階の第2の暖房設定温度20℃〜28℃以上が予め決められている。また、第3のリモコンC3〜第6のリモコンC6についても同様である(図示省略)。
第1のリモコンC1では、利用者が、第1の暖房端末H1によって第1の部屋R1を暖房するときの第1の暖房設定温度を設定することができる。利用者は、第1のリモコンC1において、予め決められている複数の第1の暖房設定温度20℃〜28℃以上の中から、希望の第1の暖房設定温度を選択することによって温度設定することができる。
また、第2のリモコンC2では、利用者が、第2の暖房端末H2によって第2の部屋R2を暖房するときの第2の暖房設定温度を設定することができる。利用者は、第2のリモコンC2において、予め決められている複数の第2の暖房設定温度20℃〜28℃以上の中から、希望の第2の暖房設定温度を選択することによって温度設定することができる。また、第3のリモコンC3〜第6のリモコンC6でも同様に、第3の暖房設定温度〜第6の暖房設定温度を設定することができる。なお、利用者は、暖房設定温度に対応する暖房設定レベルを選択して温度設定してもよい。
制御装置100は、給湯系統104、ヒートポンプ系統106、及び、暖房系統108と電気的に接続されており、各構成要素の動作を制御する。また、制御装置100は、HEMS(Home Energy Management System)コントローラ300と電気的に接続されており、HEMSコントローラ300との間で各種の情報を送受信する。
また、制御装置100は、記憶装置200を備えている。記憶装置200は、6個の対応表T1〜T6(第1の対応情報〜第6の対応情報の一例)を記憶している。以下では、対応表T1〜T6を区別せずに単に対応表Tと呼ぶ場合がある。各対応表T1〜T6では、各暖房端末H1〜H6によって各部屋R1〜R6を暖房するときの各暖房設定温度と、各熱動弁V1〜V6の単位時間あたりの開時間との対応が示されている。各対応表T1〜T6では、予め決められている複数の暖房設定温度と、熱動弁Vの単位時間あたりの複数の開時間との対応が示されている。各対応表T1〜T6において予め決められている複数の暖房設定温度は、上述した各リモコンC1〜C6において予め決められている複数の暖房設定温度に対応している。例えば、図4に示すように、第1の対応表T1では、第1の暖房端末H1によって第1の部屋R1を暖房するときの第1の暖房設定温度と、第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間との対応が示されている。第1の対応表T1では、予め決められている9段階の第1の暖房設定温度20℃〜28℃以上と、第1の熱動弁V1の単位時間(20分)あたりの9段階の第1の開時間9分〜16分、20分との対応が示されている。制御装置100は、記憶装置200が記憶している第1の対応表T1に基づいて、予め決められている複数の第1の暖房設定温度のそれぞれに対応する第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を特定することができる。第1の対応表T1において予め決められている9段階の第1の暖房設定温度は、上述した第1のリモコンC1において予め決められている9段階の第1の暖房設定温度に対応している。
また、図5に示すように、第2の対応表T2では、第2の暖房端末H2によって第2の部屋R2を暖房するときの第2の暖房設定温度と、第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間との対応が示されている。第2の対応表T2では、予め決められている9段階の第2の暖房設定温度20℃〜28℃以上と、第2の熱動弁V2の単位時間(20分)あたりの9段階の第2の開時間10分〜17分、20分との対応が示されている。第2の対応表T2において予め決められている9段階の第2の暖房設定温度は、上述した第2のリモコンC2において予め決められている9段階の第2の暖房設定温度に対応している。
また、第3の対応表T3〜第6の対応表T6(図示省略)についても同様に、第3〜第6の暖房端末H3〜H6に関する第3〜第6の暖房設定温度と、第3〜第6の熱動弁V3〜V6に関する第3〜第6の開時間との対応が示されている。なお、初期の第1の対応表T1〜第6の対応表T6を設定する方法については後述する。
(給湯暖房システムの動作)
次いで、本実施例の給湯暖房システム2の動作について説明する。給湯暖房システム2は、蓄熱運転、給湯運転、暖房運転を実行することができる。以下、各運転について説明する。
(蓄熱運転)
蓄熱運転は、ヒートポンプ50で生成した熱により、タンク10内の水を加熱する運転である。制御装置100によって蓄熱運転の実行が指示されると、ヒートポンプ50が動作を開始するとともに、循環ポンプ22が回転する。
ヒートポンプ50が動作することにより、三流体熱交換器58を通過する冷媒循環路52内に高温高圧の気相状態の冷媒が送り込まれる。また、循環ポンプ22が回転すると、タンク水循環路20内をタンク10内の水が循環する。即ち、タンク10の下部に存在する水がタンク水循環路20内に導入され、導入された水が三流体熱交換器58を通過する際に、冷媒循環路52内の冷媒の熱によって加熱され、加熱された水がタンク10の上部に戻される。これにより、タンク10に高温の水が貯められる。タンク10の上部には、高温の水の層が形成され、下部には、低温の水の層が形成される。
(給湯運転)
給湯運転は、タンク10内の水を給湯栓38に供給する運転である。給湯運転は、上記の蓄熱運転中にも実行することができる。給湯栓38が開かれると、制御装置100は、混合弁36aを開く。すると、水道水供給源32からの水圧によって、水道水導入路24(第1導入路24a)からタンク10の下部に水道水が流入する。同時に、タンク10上部の温水が、供給路36を介して給湯栓38に供給される。
制御装置100は、タンク10から供給路36に供給される水の温度(即ち、サーミスタ12の検出温度)が、給湯設定温度より高い場合には、混合弁36aを調整して、第2導入路24bから供給路36に水道水を導入する。従って、タンク10から供給された水と第2導入路24bから供給された水道水とが、供給路36内で混合される。制御装置100は、給湯栓38に供給される水の温度が、給湯設定温度と一致するように、混合弁36aの開度比率を調整する。一方、制御装置100は、タンク10から供給路36に供給される水の温度が、給湯設定温度より低い場合には、バーナ加熱装置81を動作させる。従って、供給路36を通過する水がバーナ加熱装置81によって加熱される。加熱された水は、バイパス制御弁36cで開度調整されたバイパス路36bからの水と混合されて、給湯栓38に供給される。制御装置100は、給湯栓38に供給される水の温度が、給湯設定温度と一致するように、バーナ加熱装置81の出力を制御する。
(暖房運転)
(第1の実施例)
暖房運転は、暖房端末Hを動作させて部屋Rを暖房する運転である。第1の実施例では、第1の暖房端末H1によって第1の部屋R1を暖房する運転について説明する。制御装置100は、暖房運転を開始する前に、まず初期の第1の対応表T1を設定する。初期の第1の対応表T1を設定する方法について以下に説明する。図6に示すように、S11では、制御装置100が外気温度を測定する。より詳細には、部屋Rの外に設置されているサーミスタ99が測定した部屋Rの外の外気温度の情報が制御装置100に送信され、その情報を制御装置100が受信する。本実施例では、サーミスタ99が測定した外気温度が15℃であるとする。
続くS12では、制御装置100が、S11で測定した外気温度に基づいて、初期の第1の対応表T1を設定する。初期の第1の対応表T1は、図7に示すグラフに基づいて設定される。図7のグラフにおける横軸は、初期の第1の対応表T1を設定するときの外気温度(℃)である。図7のグラフにおける縦軸は、予め決められている複数の第1の暖房設定温度のうち最も低い第1の暖房設定温度(20℃(すなわち、第1の暖房設定レベル1))に対応する第1の熱動弁V1の単位時間(20分)あたりの第1の開時間(分)である。制御装置100は、図7に示すグラフに基づいて外気温度に対応する第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を特定する。本実施例では、サーミスタ99が測定した外気温度が15℃である。したがって、その外気温度に対応する第1の熱動弁V1の単位時間(20分)あたりの第1の開時間は9分である。制御装置100は、図4に示すように、初期の第1の対応表T1において、最も低い第1の暖房設定温度20℃に対応する第1の熱動弁V1の単位時間20分あたりの第1の開時間を9分に設定する。
また、制御装置100は、設定した第1の開時間9分を基準にして、予め決められている複数の第1の暖房設定温度のそれぞれに対応する第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を設定する。制御装置100は、単位時間20分の範囲内において、第1の開時間が段階的に長くなるように第1の開時間を設定する。例えば、第1の暖房設定温度が1℃高くなると、第1の開時間が1分長くなるように、複数の第1の開時間を設定する。第1の暖房設定温度20℃、21℃、22℃、・・・・、27℃に対応して、第1の熱動弁V1の第1の開時間9分、10分、11分、・・・・、16分を設定する。第1の暖房設定温度28℃以上については、第1の熱動弁V1の第1の開時間20分を設定する。このように、9段階の第1の暖房設定温度20℃〜28℃以上に対応して、9段階の第1の熱動弁V1の第1の開時間9分〜16分、20分を設定する。制御装置100は、初期の第1の対応表T1を設定すると暖房運転開始前の処理を終了する。
制御装置100は、初期の第1の対応表T1を設定した後に暖房運転を開始する。暖房運転では、制御装置100が、所定の回転数で循環ポンプ74を動作させる。また、制御装置100が、第1の熱動弁V1の開閉動作を制御する。これにより、シスターン70内の水が、シスターン70から、暖房往路72、第1の熱媒供給路731、第1の熱動弁V1、第1の暖房端末H1、暖房復路84、熱回収路88、及び、循環流路96をこの順で流れる。また、調整弁90の開度によっては、熱回収路88を流れる水の一部が、バイパス路94を通過して、循環流路96に導入される。
利用者が第1のリモコンC1から第1の暖房端末H1の動作指示を入力すると暖房運転が開始される。また、利用者は、第1の暖房端末H1によって第1の部屋R1を暖房するときの第1の暖房設定温度を第1のリモコンC1から入力する。利用者は、第1のリモコンC1において予め決められている複数の第1の暖房設定温度の中から希望の第1の暖房設定温度を選択する。図2に示す実施例では、利用者は、第1のリモコンC1において予め決められている20℃〜28℃以上の9段階の第1の暖房設定温度の中から希望の第1の暖房設定温度を選択することができる。選択された第1の暖房設定温度の情報が第1のリモコンC1から制御装置100に送信される。
暖房運転の開始が指示されると、図8に示すように、S21では、制御装置100が、利用者によって第1のリモコンC1で設定された第1の暖房設定温度で第1の暖房端末H1を運転する。より詳細には、第1のリモコンC1で第1の暖房設定温度が設定されると、制御装置100が、図4に示す第1の対応表T1に基づいて、設定された第1の暖房設定温度に対応する第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を特定する。制御装置100は初期(修正前)の第1の対応表T1に基づいて第1の開時間を特定する。例えば、利用者が第1のリモコンC1で第1の暖房設定温度を20℃に設定したとする。そうすると、制御装置100が、初期(修正前)の第1の対応表T1に基づいて、第1の暖房設定温度20℃に対応する第1の熱動弁V1の単位時間20分あたりの第1の開時間9分を特定する。
制御装置100は、第1の熱動弁V1の単位時間20分あたりの初期(修正前)の第1の開時間9分を特定すると、それに基づいて、単位時間20分あたりの第1の開時間9分(第1の閉時間11分)を特定するデューティ制御信号を第1の熱動弁V1に送信する。第1の熱動弁V1がこのデューティ制御信号を受信する。第1の熱動弁V1は、受信したデューティ制御信号に基づいて、単位時間20分あたりに第1の開時間9分(第1の閉時間11分)で開閉動作する。このようにして、制御装置100は、単位時間20分あたりに第1の開時間9分で第1の熱動弁V1が開状態になるように(第1の閉時間11分で第1の熱動弁V1が閉状態になるように)、第1の熱動弁V1の動作を制御する。
第1の熱動弁V1が開閉動作すると、第1の熱動弁V1が設けられている第1の熱媒供給路731が開閉する。第1の熱媒供給路731は、単位時間20分あたりに第1の開時間9分(第1の閉時間11分)で開閉する。そうすると、単位時間20分あたり第1の開時間9分(第1の閉時間11分)に対応する流量の温水が第1の熱媒供給路731を流れる。その結果、その流量の温水が第1の熱媒供給路731を介して第1の暖房端末H1に供給される。第1の暖房端末H1は、その流量の温水(単位時間20分あたり第1の開時間9分(第1の閉時間11分)に対応する流量の温水)の熱によって第1の部屋R1を暖房する。これによって、第1の部屋R1が暖房され、第1の部屋R1の温度が、利用者が第1のリモコンC1で設定した第1の暖房設定温度20℃になる。
利用者が第1の暖房設定温度を変更したい場合は、第1のリモコンC1で第1の暖房設定温度を新たに設定する。第1のリモコンC1で新たな第1の暖房設定温度が設定されると、制御装置100が、図4に示す第1の対応表T1に基づいて、新たに設定された第1の暖房設定温度に対応する第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を特定する。制御装置100は、新たに特定した単位時間あたりの第1の開時間に基づいて第1の熱動弁V1の動作を制御する。その結果、第1の部屋R1の温度が、利用者が第1のリモコンC1で新たに設定した第1の暖房設定温度になる。
第1の暖房端末H1によって第1の部屋R1が暖房されたとき、本来であれば、第1の部屋R1の温度が第1のリモコンC1で設定された第1の暖房設定温度になるはずである。例えば、上述したように、利用者が第1のリモコンC1で第1の暖房設定温度を20℃に設定したとする。そうすると、制御装置100が、第1の暖房設定温度20℃に対応する第1の熱動弁V1の単位時間20分あたりの第1の開時間9分(第1の閉時間11分)で開閉動作する。これによって、本来ならば、第1の部屋R1の温度が第1の暖房設定温度20℃になるはずである。しかしながら、第1の部屋R1の断熱性能が悪いことによって、本来ならば第1の部屋R1の温度が第1の暖房設定温度20℃になるはずにもかかわらず、第1の部屋R1の温度が第1の暖房設定温度20℃まで上昇しないことがある。例えば、第1の部屋R1の温度が第1の暖房設定温度20℃より低い18℃までしか上昇しないことがある。すなわち、第1の部屋R1の断熱性能が悪いことによって、利用者が第1のリモコンC1で設定した希望の第1の暖房設定温度20℃まで第1の部屋R1を暖房することができないことがある。そこで、制御装置100は以下の処理を実行する。
図8に示すように、S22では、制御装置100が、暖房運転を開始してから所定の時間が経過したか否かを判断する。すなわち、制御装置100が、第1の部屋R1が暖房されてから所定の時間が経過したか否かを判断する。所定の時間は特に限定されるものではない。例えば、利用者が第1のリモコンC1で第1の暖房設定温度を設定してから20分間、あるいは、第1の熱動弁V1が開状態になってから20分間が経過したか否かによって所定の時間が経過したか否かを判断することができる。S22で所定の時間が経過している場合は、制御装置100がYesと判断してS23に進む。一方、S22で所定の時間が経過していない場合は、制御装置100がNoと判断して待機する。
続くS23では、制御装置100が第1の部屋R1の温度を測定する。より詳細には、第1の部屋R1に設置されているサーミスタ79が測定した第1の部屋R1の温度の情報が制御装置100に送信され、その情報を制御装置100が受信する。
続くS24では、制御装置100が、サーミスタ79で測定された第1の部屋R1の温度と第1のリモコンC1で設定された第1の暖房設定温度とを比較する。第1の部屋R1の温度が第1の暖房設定温度より低い場合は、制御装置100がS24でYesと判断してS25に進む。上述したように、第1の部屋R1の断熱性能が悪いことによって、第1の部屋R1の温度が第1のリモコンC1で設定された第1の暖房設定温度より低くなることがある。この場合は、制御装置100がS24でYesと判断する。一方、第1の部屋R1の温度が第1の暖房設定温度より低くない場合(第1の部屋R1の温度が第1の暖房設定温度以上の場合)は、制御装置100がS24でNoと判断して処理を終了する。
続くS25では、制御装置100が、図4に示す第1の対応表T1を修正する。より詳細には、制御装置100が、第1の対応表T1において、第1の暖房設定温度に対応する第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を長くする修正を行う。制御装置100は、予め決められている複数の第1の暖房設定温度のそれぞれに対応する第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を長くする。図4に示す実施例では、制御装置100が、第1の熱動弁V1の単位時間20分あたりの第1の開時間を2分長くする。修正後の第1の開時間は、初期(修正前)の第1の開時間より2分長い。制御装置100は、第1の暖房設定温度20℃〜27℃に対応する第1の開時間9分〜16分を、11分〜18分に修正する。なお、第1の暖房設定温度28℃に対応する第1の開時間20分については修正しない。
図8に示すように、制御装置100は、第1の対応表T1を修正した後、続くS26では、第1の対応表T1を修正してから所定の時間が経過したか否かを判断する。S26で所定の時間が経過している場合は、制御装置100がYesと判断してS23に戻り、S23からS26の処理を繰り返す。制御装置100は、第1の対応表T1の修正処理を繰り返す。一方、S26で所定の時間が経過していない場合は、制御装置100がNoと判断して待機する。
制御装置100は、第1の対応表T1を修正した後は、修正後の第1の対応表T1に基づいて、第1の暖房設定温度に対応する第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を特定する。例えば、利用者が第1のリモコンC1で第1の暖房設定温度を20℃に設定したとする。そうすると、制御装置100が、修正後の第1の対応表T1に基づいて、第1の暖房設定温度20℃に対応する第1の熱動弁V1の単位時間20分あたりの修正後の第1の開時間11分を特定する(図4参照)。制御装置100は、単位時間20分あたりの修正後の第1の開時間11分に基づいて第1の熱動弁V1の動作を制御する。
第1の暖房設定温度20℃に対応する第1の熱動弁V1の単位時間20分あたりの修正後の第1の開時間11分は、修正前の第1の開時間9分より長い。そのため、修正後に第1の暖房端末H1に供給される温水の流量が、修正前に第1の暖房端末H1に供給される温水の流量より多くなる。その結果、第1の対応表T1の修正後には第1の暖房端末H1での放熱量が修正前より高くなり、第1の部屋R1の温度が修正前より高くなり易くなる。第1の対応表T1の修正前では、第1の部屋R1の断熱性能が悪い場合に、第1の部屋R1の温度が第1のリモコンC1で設定された第1の暖房設定温度まで上昇しないことがあった。しかしながら、第1の対応表T1の修正後では、第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間が長くなることによって、第1の部屋R1の温度が第1のリモコンC1で設定された第1の暖房設定温度まで上昇することが可能になる。例えば、上述したように、利用者が第1のリモコンC1で第1の暖房設定温度を20℃に設定した場合に、第1の対応表T1の修正前では第1の部屋R1の温度が第1の暖房設定温度20℃より低い18℃までしか上昇しないことがある。しかしながら、第1の対応表T1の修正後では、第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間が長くなることによって、第1の部屋R1の温度が第1の暖房設定温度20℃まで上昇することが可能になる。
以上、給湯暖房システム2の構成と動作について説明した。上記の通り、第1の実施例の給湯暖房システム2は、熱媒としての水を加熱するヒートポンプ50と、温水の熱によって第1の部屋R1を暖房する第1の暖房端末H1とを備えている。また、給湯暖房システム2は、ヒートポンプ50によって加熱された水を第1の暖房端末H1に供給する第1の熱媒供給路731と、第1の熱媒供給路731を開閉する第1の熱動弁V1とを備えている。また、給湯暖房システム2は、第1の暖房端末H1によって暖房された第1の部屋R1の温度を測定するサーミスタ79を備えている。更に、給湯暖房システム2は、予め決められている複数の第1の暖房設定温度の中から第1の暖房端末H1によって第1の部屋R1を暖房するときの第1の暖房設定温度を設定可能な第1のリモコンC1と、記憶装置200と、制御装置100を備えている。記憶装置200は、予め決められている複数の第1の暖房設定温度のそれぞれに対応する第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を特定する第1の対応表T1を記憶している。制御装置100は、第1のリモコンC1で第1の暖房設定温度が設定されると、記憶装置200が記憶している第1の対応表T1に基づいて、設定された第1の暖房設定温度に対応する第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を特定する。例えば、図4に示す第1の対応表T1に基づいて、第1の暖房設定温度20℃に対応する第1の開時間9分を特定する。また、制御装置100は、特定した単位時間あたりの第1の開時間で第1の熱動弁V1が開状態になるように第1の熱動弁V1の動作を制御する。制御装置100は、第1の部屋R1が暖房されてから所定の時間が経過したときに、サーミスタ79で測定された第1の部屋R1の温度と、第1のリモコンC1で設定された第1の暖房設定温度とを比較する。制御装置100は、サーミスタ79で測定された第1の部屋R1の温度が第1のリモコンC1で設定された第1の暖房設定温度より低い場合は、第1の対応表T1において予め決められている複数の第1の暖房設定温度のそれぞれに対応する第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を長くする修正を行う。例えば、図4に示すように、第1の暖房設定温度20℃、21℃、・・・に対応する第1の開時間9分、10分、・・・を、11分、12分、・・・・に修正する。
上記の構成では、第1のリモコンC1で予め決められている複数の第1の暖房設定温度の中から利用者が希望する第1の暖房設定温度を設定することができる。例えば、図2に示すように、第1のリモコンC1で20℃〜28℃以上の9段階の第1の暖房設定温度が予め決められているとする。この場合、利用者は、20℃〜28℃以上の9段階の第1の暖房設定温度の中から希望する第1の暖房設定温度を設定することができる。すなわち、利用者は、9段階の第1の暖房設定温度を利用することができる。利用者が第1のリモコンC1で第1の暖房設定温度(例えば20℃)を設定すると、第1の暖房端末H1がその第1の暖房設定温度(例えば20℃)で第1の部屋R1を暖房する。
第1の暖房端末H1によって第1の部屋R1が暖房されると、本来であれば、第1の部屋R1の温度が、利用者が第1のリモコンC1で設定した第1の暖房設定温度(例えば20℃)まで上昇するはずである。しかしながら、上述したように、第1の部屋R1の断熱性能が悪いことによって、第1の部屋R1の温度が第1の暖房設定温度(例えば20℃)まで上昇せず、それより低い温度(例えば18℃)までしか上昇しないことがある。
このような場合、従来の技術では、利用者がより高い第1の暖房設定温度を新たに設定していた。例えば、利用者が最初に設定した第1の暖房設定温度(例えば20℃)より高い第1の暖房設定温度(例えば22℃)を新たに設定していた。すなわち、利用者は、第1の部屋R1の温度を20℃にするために、第1の暖房設定温度を22℃に設定していた。その結果、利用者が第1の部屋R1の温度を20℃以上にしたい場合には、第1のリモコンC1で22℃以上の第1の暖房設定温度を設定しなければならず、20℃と21℃の第1の暖房設定温度を実質的に利用することができなくなっていた。そのため、本来であれば第1の部屋R1の温度を20℃以上するために第1のリモコンC1で20℃〜28℃以上の9段階の第1の暖房設定温度を利用できるはずであるが、20℃と21℃を除く22℃〜28℃以上の7段階の第1の暖房設定温度しか実質的に利用することができなくなっていた。
しかしながら、本明細書に開示する技術では、このような場合には、制御装置100が、第1の対応表T1において予め決められている複数の第1の暖房設定温度のそれぞれに対応する第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を長くする修正を行う。このような構成によれば、修正によって第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間が長くなるので、修正後に第1の暖房端末H1に供給される温水の流量が、修正前に第1の暖房端末H1に供給される温水の流量より多くなる。その結果、第1の対応表T1の修正後には第1の暖房端末H1の負荷が修正前より高くなり、第1の部屋R1の温度が修正前より高くなり易くなる。そのため、上述した例では、利用者が最初に設定した第1の暖房設定温度(例えば20℃)より高い第1の暖房設定温度(例えば22℃)を新たに設定しなくても、第1の部屋R1の温度が、最初に設定した第1の暖房設定温度(例えば20℃)まで上昇する。これによって、利用者が第1の部屋R1の温度を20℃以上にしたい場合に、第1のリモコンC1で20℃〜28℃以上の9段階の第1の暖房設定温度を利用することができる。したがって、第1のリモコンC1で予め決められている複数の第1の暖房設定温度を十分に利用することができる。
また、上記の給湯暖房システム2では、制御装置100が、所定の時間間隔で、サーミスタ79で測定された第1の部屋R1の温度と第1のリモコンC1で設定された第1の暖房設定温度を比較している。このような構成によれば、所定の時間間隔で第1の対応表T1を修正するか否かを判断することができる。
また、上記の給湯暖房システム2では、制御装置100が、外気温度に基づいて、第1の対応表T1における初期(修正前)の第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を設定している。このような構成によれば、外気温度に応じて初期(修正前)の第1の開時間を設定することができる。例えば、外気温度が低い場合は、それに応じて初期(修正前)の第1の開時間を長く設定することができる。この場合は、第1の暖房端末H1に供給される温水の流量を多くすることができる。一方、外気温度が高い場合は、それに応じて初期(修正前)の第1の開時間を短く設定することができる。この場合は、第1の暖房端末H1に供給される温水の流量を少なくすることができる。
以上、一実施例について説明したが、具体的な態様は上記実施例に限定されるものではない。以下の説明において上述の説明における構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
(第2の実施例)
第2の実施例では、第1の暖房端末H1によって第1の部屋R1を暖房するとともに、第2の暖房端末H2によって第2の部屋R2を暖房する。第2の実施例では、図9に示すように、制御装置100が、S12で初期の第1の対応表T1を設定した後、続くS13では、初期の第2の対応表T2を設定する。初期の第2の対応表T2は、上述した初期の第1の対応表T1と同様の方法で設定される。初期の第2の対応表T2は、図10に示すグラフに基づいて設定される。図10のグラフにおける横軸は、初期の第2の対応表T2を設定するときの外気温度(℃)である。図10のグラフにおける縦軸は、予め決められている複数の第2の暖房設定温度のうち最も低い第2の暖房設定温度(20℃(すなわち、第2の暖房設定レベル1))に対応する第2の熱動弁V2の単位時間(20分)あたりの第2の開時間(分)である。制御装置100は、図10に示すグラフに基づいて外気温度に対応する第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間を特定する。本実施例では、サーミスタ99が測定した外気温度が15℃である。したがって、その外気温度に対応する第2の熱動弁V2の単位時間(20分)あたりの第2の開時間は10分である。制御装置100は、図5に示すように、初期の第2の対応表T2において、最も低い第2の暖房設定温度20℃に対応する第2の熱動弁V2の単位時間20分あたりの第2の開時間を10分に設定する。
また、制御装置100は、設定した第2の開時間10分を基準にして、予め決められている複数の第2の暖房設定温度のそれぞれに対応する第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間を設定する。制御装置100は、単位時間20分の範囲内において、第2の開時間が段階的に長くなるように第2の開時間を設定する。例えば、第2の暖房設定温度が1℃高くなると、第2の開時間が1分長くなるように、複数の第2の開時間を設定する。第2の暖房設定温度20℃、21℃、22℃、・・・・、27℃に対応して、第2の熱動弁V2の第2の開時間10分、11分、12分、・・・・、17分を設定する。第2の暖房設定温度28℃以上については、第2の熱動弁V2の第2の開時間20分を設定する。9段階の第2の暖房設定温度20℃〜28℃以上に対応して、9段階の第2の熱動弁V2の第2の開時間10分〜17分、20分を設定する。制御装置100は、初期の第2の対応表T2を設定すると暖房運転開始前の処理を終了する。
また、第2の実施例では、図11に示すように、制御装置100が、S21で第1の暖房端末H1による暖房運転を開始した後、続くS31では、第2の暖房端末H2による暖房運転を開始する。利用者が第2のリモコンC2から第2の暖房端末H2の動作指示を入力すると暖房運転が開始される。また、利用者は、第2の暖房端末H2によって第2の部屋R2を暖房するときの第2の暖房設定温度を第2のリモコンC2から入力する。利用者は、第2のリモコンC2において予め決められている複数の第2の暖房設定温度の中から希望の第2の暖房設定温度を選択する。図3に示す実施例では、利用者は、第2のリモコンC2において予め決められている20℃〜28℃以上の9段階の第2の暖房設定温度の中から希望の第2の暖房設定温度を選択することができる。選択された第2の暖房設定温度の情報が第2のリモコンC2から制御装置100に送信される。
暖房運転の開始が指示されると、制御装置100が、利用者によって第2のリモコンC2で設定された第2の暖房設定温度で第2の暖房端末H2を運転する。より詳細には、第2のリモコンC2で第2の暖房設定温度が設定されると、制御装置100が、図5に示す第2の対応表T2に基づいて、設定された第2の暖房設定温度に対応する第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間を特定する。制御装置100は初期(修正前)の第2の対応表T2に基づいて第2の開時間を特定する。例えば、利用者が第2のリモコンC2で第2の暖房設定温度を20℃に設定したとする。そうすると、制御装置100が、初期(修正前)の第2の対応表T2に基づいて、第2の暖房設定温度20℃に対応する第2の熱動弁V2の単位時間20分あたりの第2の開時間10分を特定する。
制御装置100は、第2の熱動弁V2の単位時間20分あたりの初期(修正前)の第2の開時間10分を特定すると、それに基づいて、単位時間20分あたりの第2の開時間10分(第2の閉時間10分)を特定するデューティ制御信号を第2の熱動弁V2に送信する。第2の熱動弁V2がこのデューティ制御信号を受信する。第2の熱動弁V2は、受信したデューティ制御信号に基づいて、単位時間20分あたりに第2の開時間10分(第2の閉時間10分)で開閉動作する。このようにして、制御装置100は、単位時間20分あたりに第2の開時間10分で第2の熱動弁V2が開状態になるように(第2の閉時間10分で第2の熱動弁V2が閉状態になるように)、第2の熱動弁V2の動作を制御する。
第2の熱動弁V2が開閉動作すると、第2の熱動弁V2が設けられている第2の熱媒供給路732が開閉する。第2の熱媒供給路732は、単位時間20分あたりに第2の開時間10分(第2の閉時間10分)で開閉する。そうすると、単位時間20分あたり第2の開時間10分(第2の閉時間10分)に対応する流量の温水が第2の熱媒供給路732を流れる。その結果、その流量の温水が第2の熱媒供給路732を介して第2の暖房端末H2に供給される。第2の暖房端末H2は、その流量の温水(単位時間20分あたり第2の開時間10分(第2の閉時間10分)に対応する流量の温水)の熱によって第2の部屋R2を暖房する。これによって、第2の部屋R2が暖房され、第2の部屋R2の温度が、利用者が第2のリモコンC2で設定した第2の暖房設定温度20℃になる。
利用者が第2の暖房設定温度を変更したい場合は、第2のリモコンC2で第2の暖房設定温度を新たに設定する。第2のリモコンC2で新たな第2の暖房設定温度が設定されると、制御装置100が、図5に示す第2の対応表T2に基づいて、新たに設定された第2の暖房設定温度に対応する第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間を特定する。制御装置100は、新たに特定した単位時間あたりの第2の開時間に基づいて第2の熱動弁V2の動作を制御する。その結果、第2の部屋R2の温度が、利用者が第2のリモコンC2で新たに設定した第2の暖房設定温度になる。
第2の暖房端末H2によって第2の部屋R2が暖房されたとき、本来であれば、第2の部屋R2の温度が第2のリモコンC2で設定された第2の暖房設定温度になるはずである。例えば、上述したように、利用者が第2のリモコンC2で第2の暖房設定温度を20℃に設定したとする。そうすると、制御装置100が、第2の暖房設定温度20℃に対応する第2の熱動弁V2の単位時間20分あたりの第2の開時間10分(第2の閉時間10分)で開閉動作する。これによって、本来ならば、第2の部屋R2の温度が第2の暖房設定温度20℃になるはずである。しかしながら、第2の部屋R2の断熱性能が悪いことによって、本来ならば第2の部屋R2の温度が第2の暖房設定温度20℃になるはずにもかかわらず、第2の部屋R2の温度が第2の暖房設定温度20℃まで上昇しないことがある。例えば、第2の部屋R2の温度が第2の暖房設定温度20℃より低い18℃までしか上昇しないことがある。すなわち、第2の部屋R2の断熱性能が悪いことによって、利用者が第2のリモコンC2で設定した希望の第2の暖房設定温度20℃まで第2の部屋R2を暖房することができないことがある。上述した第1の部屋R1の断熱性能が悪い場合は、第2の部屋R2の断熱性能も同様に悪いことが考えられる。そこで、制御装置100は、第1の部屋R1の場合と同様に以下の処理を実行する。
第2の実施例では、図11に示すように、制御装置100が、S25で第1の対応表T1を修正した後、続くS32では、第2の対応表T2を修正する。より詳細には、制御装置100が、図5に示す第2の対応表T2において、第2の暖房設定温度に対応する第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間を長くする修正を行う。制御装置100は、予め決められている複数の第2の暖房設定温度のそれぞれに対応する第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間を長くする。図5に示す実施例では、制御装置100が、第2の熱動弁V2の単位時間20分あたりの第2の開時間を2分長くする。修正後の第2の開時間は、初期(修正前)の第2の開時間より2分長い。制御装置100は、第2の暖房設定温度20℃〜27℃に対応する第2の開時間10分〜17分を、12分〜19分に修正する。なお、第2の暖房設定温度28℃に対応する第2の開時間20分については修正しない。
制御装置100は、第2の対応表T2を修正した後は、修正後の第2の対応表T2に基づいて、第2の暖房設定温度に対応する第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間を特定する。例えば、利用者が第2のリモコンC2で第2の暖房設定温度を20℃に設定したとする。そうすると、制御装置100が、修正後の第2の対応表T2に基づいて、第2の暖房設定温度20℃に対応する第2の熱動弁V2の単位時間20分あたりの修正後の第2の開時間12分を特定する(図5参照)。制御装置100は、単位時間20分あたりの修正後の第2の開時間12分に基づいて第2の熱動弁V2の動作を制御する。
第2の暖房設定温度20℃に対応する第2の熱動弁V2の単位時間20分あたりの修正後の第2の開時間12分は、修正前の第2の開時間10分より長い。そのため、修正後に第2の暖房端末H2に供給される温水の流量が、修正前に第2の暖房端末H2に供給される温水の流量より多くなる。その結果、第2の対応表T2の修正後には第2の暖房端末H2の負荷が修正前より高くなり、第2の部屋R2の温度が修正前より高くなり易くなる。第2の対応表T2の修正前では、第2の部屋R2の断熱性能が悪い場合に、第2の部屋R2の温度が第2のリモコンC2で設定された第2の暖房設定温度まで上昇しないことがあった。しかしながら、第2の対応表T2の修正後では、第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間が長くなることによって、第2の部屋R2の温度が第2のリモコンC2で設定された第2の暖房設定温度まで上昇することが可能になる。例えば、上述したように、利用者が第2のリモコンC2で第2の暖房設定温度を20℃に設定した場合に、第2の対応表T2の修正前では第2の部屋R2の温度が第2の暖房設定温度20℃より低い18℃までしか上昇しないことがある。しかしながら、第2の対応表T2の修正後では、第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間が長くなることによって、第2の部屋R2の温度が第2の暖房設定温度20℃まで上昇することが可能になる。
以上、第2の実施例の構成と動作について説明した。上記の通り、第2の実施例の給湯暖房システム2は、温水の熱によって第2の部屋R2を暖房する第2の暖房端末H2を備えている。また、この給湯暖房システム2は、ヒートポンプ50によって加熱された水を第2の暖房端末H2に供給する第2の熱媒供給路732と、第2の熱媒供給路732を開閉する第2の熱動弁V2とを備えている。また、給湯暖房システム2は、予め決められている複数の第2の暖房設定温度の中から第2の暖房端末H2によって第2の部屋R2を暖房するときの第2の暖房設定温度を設定可能な第2のリモコンC2を備えている。記憶装置200が、予め決められている複数の第2の暖房設定温度のそれぞれに対応する第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間を特定する第2の対応表T2を記憶している。制御装置100は、第2のリモコンC2で第2の暖房設定温度が設定されると、記憶装置200が記憶している第2の対応表T2に基づいて、設定された第2の暖房設定温度に対応する第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間を特定する。例えば、図5に示す第2の対応表T2に基づいて、第2の暖房設定温度20℃に対応する第2の開時間10分を特定する。また、制御装置100は、特定した単位時間あたりの第2の開時間で第2の熱動弁V2が開状態になるように第2の熱動弁V2の動作を制御する。また、制御装置100は、第1の対応表T1を修正した後、第2の対応表T2を修正する。すなわち、制御装置100は、第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を修正する場合は、第2の対応表T2において予め決められている複数の第2の暖房設定温度のそれぞれに対応する第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間を長くする修正を行う。例えば、図5に示すように、第2の暖房設定温度20℃、21℃、・・・に対応する第2の開時間10分、11分、・・・を、12分、13分、・・・・に修正する。
このような構成によれば、第1の実施例で説明した第1の暖房端末H1の場合と同様に、第2のリモコンC2で予め決められている複数の第2の暖房設定温度を十分に利用することができる。
また、上記の構成によれば、第1の熱動弁V1の単位時間あたりの第1の開時間を修正する場合は、第2の熱動弁V2の単位時間あたりの第2の開時間も修正している。第1の開時間を修正するためには、サーミスタ79によって第1の部屋R1の温度を測定している。一方、第2の開時間を修正するために第2の部屋R2の温度を測定することはない。第2の開時間を修正するか否かは、サーミスタ79によって測定された第1の部屋R1の温度に依存している。そのため、第2の部屋R2の温度を測定しなくても、サーミスタ79によって第1の部屋R1の温度を測定することによって第2の開時間を修正することができる。したがって、単一のサーミスタ79で第1の開時間と第2の開時間の両方を修正することができる。
上記の第2の実施例では、第2の暖房端末H2に関する構成と動作について説明したが、第3の暖房端末H3〜第6の暖房端末H6に関する構成と動作についても第2の暖房端末H2と同様である。
(その他の実施例)
暖房用水循環路71によって各暖房端末H1〜H6に供給される水は、ヒートポンプ50のみで加熱されても、ヒートポンプ50とバーナ加熱装置82の両方(熱源機の他の一例)で加熱されてもよい。例えば、各部屋R1〜R6の温度を比較的高くする場合は、各暖房端末H1〜H6に供給される水を、ヒートポンプ50とバーナ加熱装置82の両方で加熱する。一方、各部屋R1〜R6の温度を比較的低くする場合は、各暖房端末H1〜H6に供給される水を、ヒートポンプ50のみで加熱する。また、制御装置100が、バーナ加熱装置82をデューティ制御によってオン/オフしてもよい。熱媒としての水を加熱する熱源機の構成は特に限定されるものではない。
制御装置100は、HEMS300を介して、給湯暖房システム2以外の空調機器に関する情報を送受信してもよい。制御装置100は、HEMS300から受信した情報に基づいて、給湯暖房システム2以外の空調機器(例えば、エアコン等)が動作しているか否かを判断してもよい。給湯暖房システム2以外の空調機器が動作している場合は、その空調機器の影響によって各部屋R1〜R6の温度が変動することがある。よって、制御装置100は、給湯暖房システム2以外の空調機器が動作していると判断した場合は、各対応表T1〜T6を修正しなくてもよい。
上記の第2の実施例では、第1の暖房端末H1について予め決められている複数の第1の暖房設定温度と第2の暖房端末H2について予め決められている複数の第2の暖房設定温度が同じ温度であったが、この構成に限定されるものではなく、これらの温度が互いに相違していてもよい。また、複数の第1の暖房設定温度と複数の第2に暖房設定温度の数が同じであったが、この構成に限定されるものではなく、それらの数が互いに相違していてもよい。
制御装置100は、各暖房端末H1〜H6の暖房運転を停止した後に、各対応表T1〜T6の修正をリセットしてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。