JP2018009154A - 光学部品用樹脂組成物及び光学部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な光学特性に加え、高い表面硬度と優れた耐衝撃性という相反する特性を兼ね備えた光学部品用樹脂組成物及び光学部品を提供することを目的とする。【解決手段】(A)シルセスキオキサン誘導体10重量部以上30重量部以下、(B)脂環式エポキシ樹脂35重量部以上70重量部以下、(C)変性剤10重量部以上30重量部以下、及び(D)硬化剤0.01重量部以上5重量部以下を含む、光学部品用樹脂組成物であって、前記(A)シルセスキオキサン誘導体は、RSiO3/2を繰り返し構成単位とし、重量平均分子量Mwは2,000以上10,000以下であって、前記(A)シルセスキオキサン誘導体を構成する全ての前記繰り返し構成単位のうち、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2を必須成分として75モル%以上100モル%以下、又、Rがアリール基及び/又は炭素数1以上12以下のアルキル基のRSiO3/2を任意成分として0モル%以上25モル%以下含み、前記(C)変性剤は、可とう性エポキシ樹脂、環状エステルよりなる群から選択される少なくとも1種である、光学部品用樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、光学部品用樹脂組成物及び光学部品に関する。
車内からの死角を補うことや障害物を検知することにより、ドライバーの運転を支援し、車両運転時の安全性を向上するために、車両の前後方及び側方等に設置される車載用カメラが普及している。車両運転時の安全性の向上のためには、車載用カメラで撮影される画像の鮮明さや精度は重要であり、そのカメラの部品となるレンズには高い透明性、高い屈折率、高いアッベ数等において良好な光学特性が要求される。また、車載用カメラは、運転時の振動等による負荷を受けやすい上、多くの場合、車外に設置されることから、天候や外気等による影響も受けやすいため、特にレンズ等の外環境に面する部品には耐衝撃性が要求される。そして、このように高い透明性等の良好な光学特性及び耐衝撃性を確保する観点から、車載用カメラレンズには、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂が広く使用されている。
特許文献1には、成型体が耐熱性等の基本性能に優れ、透明性等の光学特性を充分なものとした、成型体用硬化性樹脂組成物として、エポキシ樹脂、ポリオキシアルキレン鎖及び/又はアリール基を有する珪素化合物を含有する成型体用硬化性樹脂組成物が開示されている。
特許文献2には、耐熱性を有するとともに、ガラスに匹敵する高アッベ数を有し、曲げ強度にも優れる樹脂レンズ等の樹脂製光学部品として、シルセスキオキサン誘導体、及び脂環式骨格含有エポキシ樹脂を硬化してなる光学部品が開示されている。
特許文献3には、ガラスに匹敵する高い鉛筆硬度を有するとともに、曲げ強度にも優れ、金型成型するのに好適な優れた金型離型性を有する樹脂レンズ等の樹脂製光学部品として、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基を有するシルセスキオキサン誘導体、及び脂環式骨格含有エポキシ樹脂を硬化してなる光学部品が開示されている。
従来の樹脂組成物からなる成形体は、良好な光学特性を有するものの、その表面硬度及び耐衝撃性の両立という点では不十分であって、特に、耐衝撃性が低く割れやすいことが問題である。本発明は、良好な光学特性に加え、高い表面硬度と優れた耐衝撃性という相反する特性を兼ね備えた光学部品用樹脂組成物及び光学部品を提供することを目的とする。
本発明は、(A)シルセスキオキサン誘導体10重量部以上30重量部以下、(B)脂環式エポキシ樹脂35重量部以上70重量部以下、(C)変性剤10重量部以上30重量部以下、及び(D)硬化剤0.01重量部以上5重量部以下を含む、光学部品用樹脂組成物であって、前記(A)シルセスキオキサン誘導体は、RSiO3/2を繰り返し構成単位とし、重量平均分子量Mwは2,000以上10,000以下であって、前記(A)シルセスキオキサン誘導体を構成する全ての前記繰り返し構成単位のうち、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2を必須成分として75モル%以上100モル%以下、又、Rがアリール基及び/又は炭素数1以上12以下のアルキル基のRSiO3/2を任意成分として0モル%以上25モル%以下含み、前記(C)変性剤は、可とう性エポキシ樹脂、環状エステルよりなる群から選択される少なくとも1種である、光学部品用樹脂組成物に関する。
前記可とう性エポキシ樹脂は、炭素数2〜12の2価アルコールとエピハロヒドリンを反応させて得られる2官能脂肪族エポキシ化合物に2価フェノール化合物を反応させて得られるエポキシ樹脂、又はエポキシ化ポリブタジエンであることが好ましい。
前記環状エステルは、ε−カプロラクトンであることが好ましい。
前記(D)硬化剤は、カチオン重合触媒であることが好ましい。
前記光学部品用樹脂組成物を金型を用いて成形し、硬化してなる、アッベ数50以上の光学部品とすることが好ましい。
前記光学部品がレンズであることが好ましい。
本発明によれば、良好な光学特性に加え、高い表面硬度と優れた耐衝撃性という相反する特性を兼ね備えた光学部品用樹脂組成物及び光学部品を得ることができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態の一例を具体的に説明する。
[光学部品用樹脂組成物]
本発明の光学部品用樹脂組成物は、(A)シルセスキオキサン誘導体10重量部以上30重量部以下、(B)脂環式エポキシ樹脂35重量部以上70重量部以下、(C)変性剤10重量部以上30重量部以下、及び(D)硬化剤0.01重量部以上5重量部以下を含むものである。
本発明の光学部品用樹脂組成物は、(A)シルセスキオキサン誘導体10重量部以上30重量部以下、(B)脂環式エポキシ樹脂35重量部以上70重量部以下、(C)変性剤10重量部以上30重量部以下、及び(D)硬化剤0.01重量部以上5重量部以下を含むものである。
[(A)シルセスキオキサン誘導体]
(A)シルセスキオキサン誘導体は、RSiO3/2を繰り返し構成単位とし、重量平均分子量Mwは2,000以上10,000以下の分子であって、前記(A)シルセスキオキサン誘導体を構成する全ての前記繰り返し構成単位のうち、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2を必須成分として75モル%以上100モル%以下、又、Rがアリール基及び/又は炭素数1以上12以下のアルキル基のRSiO3/2を任意成分として0モル%以上25モル%以下含む。
(A)シルセスキオキサン誘導体は、RSiO3/2を繰り返し構成単位とし、重量平均分子量Mwは2,000以上10,000以下の分子であって、前記(A)シルセスキオキサン誘導体を構成する全ての前記繰り返し構成単位のうち、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2を必須成分として75モル%以上100モル%以下、又、Rがアリール基及び/又は炭素数1以上12以下のアルキル基のRSiO3/2を任意成分として0モル%以上25モル%以下含む。
(A)シルセスキオキサン誘導体を構成する全ての前記繰り返し構成単位のうち、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2の比率は、75モル%以上100モル%以下であるところ、その比率の下限値は、80モル%以上、85モル%以上、又は90モル%以上であってよく、上限値は特に限定されないが、95モル%以下であってよい。その比率を75モル%以上とすることにより、得られる光学部品の透明性等の光学特性及び表面硬度を下げることなく、耐衝撃性を向上することができ、高い表面硬度と優れた耐衝撃性という相反する特性を兼ね備ることができる。一方、75モル%未満とすると、耐衝撃性が向上する一方で表面硬度が低下するため好ましくない。
(A)シルセスキオキサン誘導体が、任意成分としてRがアリール基及び/又は炭素数1以上12以下のアルキル基のRSiO3/2を構成単位として有する場合、(A)シルセスキオキサン誘導体を構成する全ての前記繰り返し構成単位のうち、Rがアリール基及び/又は炭素数1以上12以下のアルキル基のRSiO3/2の比率は、0モル%以上25モル%以下であり、その比率の上限値は、20モル%以下、15モル%以下、又は10モル%以下であってよく、下限値は特に限定されないが、5モル%以上であってよい。その比率を25モル%以下とすることにより、得られる光学部品の透明性等の光学特性及び表面硬度を下げることなく、耐衝撃性を向上することができ、高い表面硬度と優れた耐衝撃性という相反する特性を兼ね備ることができる。一方、25モル%を超えると、耐衝撃性が向上する一方で表面硬度が低下するため好ましくない。
ここで、アリール基としては、例えば、フェニル基、アルキルフェニル基(メチルフェニル基(トリル基)、ジメチルフェニル基(キシリル基)等)等のC6−10アリール基等が挙げられる。また、炭素数1以上12以下のアルキル基としては、直鎖状でも分岐状でもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、及びウンデシル基等が挙げられる。
これらの中でも、得られる光学部品の耐熱性を損なわず、また、エポキシ樹脂成分と問題無く相溶し、光学特性を損なわない観点から、メチル基、フェニル基、イソブチル、イソオクチル基等が好ましい。
(A)シルセスキオキサン誘導体における、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基であるRSiO3/2の組成、及びRがアリール基及び/又は炭素数1以上12以下のアルキル基であるRSiO3/2の組成は1H−NMR、またはFTIRによって、分析することができる。装置としては、1H−NMRはJNM−ECZR(日本電子株式会社製、400MHz)、FTIRは、Frontier Optica(パーキンエルマー社製、KBr法)を用いることができる。
一般に、シルセスキオキサン誘導体は、加水分解、縮合の条件によりラダー型、ランダム型又は他の構造のもの(かご型構造など)が得られることが知られている。本発明の(A)シルセスキオキサン誘導体は、ラダー型構造もしくはランダム型構造を有していること、またはラダー型構造及びランダム型構造の両方の構造を有していることが好ましい。特に、(A)シルセスキオキサン誘導体は、得られる光学部品が優れた耐衝撃性を有するため、(A)シルセスキオキサン誘導体のうち、ラダー型構造及び/又はランダム型構造を80重量%以上含有することが好ましく、85重量%以上含有することがより好ましく、90重量%以上含有することがさらに好ましい。さらにその中でも、機械強度が優れるため、ラダー型構造の含有比率がより高い方が好ましい。
また、(A)シルセスキオキサン誘導体は、ラダー型、ランダム型以外の他の構造のものを含んでいてもよい。(A)シルセスキオキサン誘導体の製造に際して他の構造のものが副産物として不可避的に生成し、これが不純物として少量併存することがある。ラダー型、ランダム型以外の他の構造としては、通常、かご型構造体と称されるものが挙げられる。なお、このかご型構造体には、かご型構造体の一部が開環した不完全なかご型構造体も含まれる。
(A)シルセスキオキサン誘導体中のラダー型構造及び/又はランダム型構造の含有量は以下のとおり求めることができる。液体クロマトグラフ質量分析(LC−MS)により、(A)シルセスキオキサン誘導体のかご型構造体に由来するm/zピーク面積からかご型構造体(かご型構造体の一部が開環した不完全なかご型構造体を含む)の含有量を求め、(A)シルセスキオキサン誘導体の重量から求めたかご型構造体の重量を差し引くことにより、ラダー型構造及び/又はランダム型構造の含有量を求めることができる。
(A)シルセスキオキサン誘導体は、必須成分であるRが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2導入のため、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基を有するトリアルコキシシラン、さらに必要に応じ、任意成分であるRがアリール基及び/又は炭素数1以上12以下のアルキル基のRSiO3/2導入のため、アリール基及び/又は炭素数1以上12以下のアルキル基を有するトリアルコキシシランを合わせて、加水分解・縮合することにより得ることができる。具体的には、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基を有するトリアルコキシシランとしては、例えば、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシルエチルトリエトキシシランを挙げることができる。これらの1種又は2種以上を併用することができる。
また、アリール基及び/又は炭素数1以上12以下のアルキル基を有するトリアルコキシシランとしては、例えば、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、イソオクチルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。これらの1種又は2種以上を併用することができる。
加水分解・縮合反応(hydrolytic condensation)の条件としては、30〜120℃、1〜24時間が好ましく、より好ましくは、40〜90℃、2〜12時間であり、さらに好ましくは50〜70℃、3〜8時間である。
当該加水分解・縮合反応に使用する水は、原料のトリアルコキシシランに含まれるアルコキシル基1モルに対して0.9〜10.0モル使用することが好ましく、0.9〜5.0モルがより好ましく、0.9〜3.0モルがさらに好ましい。
当該加水分解・縮合反応には触媒を使用してもよく、その触媒としては、例えば、塩基性触媒、酸性触媒を挙げることができる。塩基性触媒としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を挙げることができる。これらのなかでも、触媒活性が高いことからテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化ナトリウムが好ましく用いられる。酸性触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、リン酸、ホウ酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルフォン酸、p−トルエンスルホン酸等を挙げることが出来る。これらの中でも、触媒活性が高いことから、塩酸、硝酸、酢酸が好ましく用いられる。
また、当該加水分解・縮合反応には必要に応じて溶媒を使用することができる。このような溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチル−1−アセテートなどのアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルアミルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類を挙げることができる。これらの溶剤は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、ラダー型又はランダム型の構造体を得ることができる製造方法のうち、主にラダー型の構造体については、特開平6−306173号公報に記載の方法等を挙げることができる。
(A)シルセスキオキサン誘導体は、得られる光学部品が優れた耐衝撃性を有するため、重量平均分子量Mwは2,000以上10,000以下である。その重量平均分子量Mwの下限値は、2,500以上が好ましく、3,000以上がより好ましい。また、その重量平均分子量Mwの上限値は、8,000以下が好ましく、7,000以下がさらに好ましい。重量平均分子量Mwが2,000未満であると、機械強度が著しく低下し、重量平均分子量Mwが10,000を超えると、エポキシ樹脂成分との相溶性が低下し、得られる光学部品の光学特性(透明性)が悪化するため好ましくない。重量平均分子量Mwはポリスチレン換算ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)にて測定した値である。測定にはウォーターズ社製Shodex KF−803Lカラムを使用することができる。
本発明の光学部品用樹脂組成物における(A)シルセスキオキサン誘導体の含有量は、(A)シルセスキオキサン誘導体、(B)脂環式エポキシ樹脂、及び(C)変性剤の合計100重量部に対し、10重量部以上30重量部以下である。(A)シルセスキオキサン誘導体の含有量の下限値は、15重量部以上であってよく、上限値は、25重量部以下であってもよい。(A)シルセスキオキサン誘導体が10重量部以上30重量部以下であることにより、得られる光学部品の表面硬度と耐衝撃性を優れたものとすることができる。一方、10重量部未満であると、表面硬度が不十分となり、30重量部を超えると、耐衝撃性が低下する。
[(B)脂環式エポキシ樹脂]
(B)脂環式エポキシ樹脂は、1分子中に脂環式骨格及び1個以上のエポキシ基を有するものをいう。なお、(B)脂環式エポキシ樹脂は、後述する可とう性エポキシ樹脂及び環状エステルを含まない。(B)脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、3′,4′−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、及び水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂等を挙げることができる。また、これらの1種又は2種以上を併用することができる。これらの中でも、得られる光学部品の表面硬度を比較的高くできるため、3′,4′−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートを用いることが好ましい。
(B)脂環式エポキシ樹脂は、1分子中に脂環式骨格及び1個以上のエポキシ基を有するものをいう。なお、(B)脂環式エポキシ樹脂は、後述する可とう性エポキシ樹脂及び環状エステルを含まない。(B)脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、3′,4′−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、2,3−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、及び水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂等を挙げることができる。また、これらの1種又は2種以上を併用することができる。これらの中でも、得られる光学部品の表面硬度を比較的高くできるため、3′,4′−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートを用いることが好ましい。
本発明の光学部品用樹脂組成物における(B)脂環式エポキシ樹脂の含有量は、(A)シルセスキオキサン誘導体、(B)脂環式エポキシ樹脂、及び(C)変性剤の合計100重量部に対し、35重量部以上70重量部以下である。(B)脂環式エポキシ樹脂の含有量の下限値は、40重量部以上であってよく、50重量部以上であってもよい。また、上限値は、60重量部以下であってもよい。(B)脂環式エポキシ樹脂が35重量部以上70重量部以下であることにより、光学部品用樹脂組成物を、成形及び硬化することにより、成形品、例えばレンズ等を製造する場合に、その成形に適した粘度に調整して、成形に金型を用いた場合の金型からの離型性を優れたものとすることができ、成形体の生産速度を向上することができる。一方、35重量部未満であると、粘度が高く、取り扱いが困難となり、70重量部を超えると、金型からの液漏れが発生し易くなる。
[(C)変性剤]
(C)変性剤は、可とう性エポキシ樹脂、環状エステルよりなる群から選択される少なくとも1種であれば特に限定されない。
(C)変性剤は、可とう性エポキシ樹脂、環状エステルよりなる群から選択される少なくとも1種であれば特に限定されない。
可とう性エポキシ樹脂は、硬化させた後において、柔軟性と強度を兼ね備えた性質を有するエポキシ樹脂である。例えばε−カプロラクトン変性エポキシ樹脂、チオール系エポキシ樹脂、ブタジエン系エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、フェノキシ系エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、アミン変性エポキシ樹脂、エポキシ化ポリエン、ダイマー酸変性エポキシ樹脂、及びポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。可とう性エポキシ樹脂としては、分子中にエポキシ基を2つ有する二官能エポキシ樹脂が好ましい。特に、炭素数2〜12の2価アルコールとエピハロヒドリンを反応させて得られる2官能脂肪族エポキシ化合物に2価フェノール化合物を反応させて得られるエポキシ樹脂、より具体的には、炭素数2〜12の2価アルコールとエピハロヒドリンの反応生成物を蒸留精製して得られる2官能脂肪族エポキシ化合物と2価フェノール化合物を触媒の存在下に反応させて得られるエポキシ樹脂が好適に使用できる。また、可とう性エポキシ樹脂は、ガラス転移温度が40℃以下、分子量が500〜5,000の常温(特に、20℃以上)で液状のエポキシ樹脂であることがより好ましい。
エポキシ化ポリエンは、ポリマーの残基に二重結合を有し、その一部がエポキシ化されているものをいい、例えば、エポキシ化ポリブタジエン等のブタジエン構造を有する共重合ポリエンのエポキシ化物、エポキシ化ポリイソプレン等のイソプレン構造を有する共重合ポリエンのエポキシ化物、エポキシ化天然ゴム等が挙げられる、市販品としては、(株)ダイセル製のPB3600、PB4700、日本曹達(株)製のJP−100、JP−200、(株)ADEKA製のBF−1000等が挙げられる。
ダイマー酸変性エポキシ樹脂は、ダイマー酸により変性したエポキシ樹脂をいい、ダイマー酸構造中の少なくとも一つのカルボキシル基とエポキシ樹脂が反応することにより得られる。なお、ダイマー酸としては、例えば、下記式(1)等が挙げられる。ダイマー酸変性エポキシ樹脂の市販品としては、例えば、三菱化学(株)製のJER871等が挙げられる。
次に、炭素数2〜12の2価アルコールとエピハロヒドリンを反応させて得られる2官能脂肪族エポキシ化合物に2価フェノール化合物を反応させて得られるエポキシ樹脂について述べる。まず、炭素数2〜12の2価アルコールとエピハロヒドリンを反応させて得られる2官能脂肪族エポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールのグリシジルエーテル、プロピレングリコールのグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールのグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのグリシジルエーテル、1,8オクタンジオールのグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールのグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールのグリシジルエーテル、ジエチレングリコールのグリシジルエーテル、トリエチレングリコールのグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールのグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールのグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールのグリシジルエーテル等が挙げられる。また、エピハロヒドリンとしてはエピクロルヒドリンが好ましく、その使用量は、2価アルコールの水酸基1個当たり、0.8〜1.5当量、好ましくは0.9〜1.2当量が良い。
これらの2官能脂肪族エポキシ化合物は、炭素数2〜12の2価アルコールとエピハロヒドリンの反応生成物を蒸留精製することによって得られるところ、蒸留精製は、反応生成物の分解を防ぐため、減圧下で行われることが好ましい。また、蒸留段数は5段以上が好ましく、高真空かつ圧力損失の少ない設備を使用することが好ましい。
続いて、2価フェノール化合物としては、2個の水酸基が芳香族環に結合したものであれば限定されない。例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールB、ビスフェノールAD、ビスフェノールアセトフェノン等のビスフェノール類;ビフェノール;カテコール;レゾルシン;ヒドロキノン;ジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。また、アルキル基、アリール基、エーテル基、エステル基などの非妨害性置換基で置換されたこれらのものが挙げられる。これらの2価フェノールの中で好ましいものは、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールアセトフェノン、4,4'−ビフェノール、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ビフェノール、レゾルシン、ヒドロキノン、ジヒドロキシナフタレンである。これらの2価フェノールは複数種を併用して使用することもできる。
さらに、2官能脂肪族エポキシ化合物と2価フェノール化合物との反応に用いられる触媒としては、エポキシ基とフェノール性水酸基との反応を進めるような触媒能を持つ化合物であれば限定されない。例えば、アルカリ金属化合物、有機リン化合物、第3級アミン、第4級アンモニウム塩、環状アミン類、イミダゾール類等が挙げられる。
アルカリ金属化合物の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;アルカリ金属フェノキシド;水素化ナトリウム;水素化リチウム;酢酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等の有機酸のアルカリ金属塩等が挙げられる。
有機リン化合物の具体例としては、トリ−n−プロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、テトラメチルホスフォニウムブロマイド、テトラメチルホスフォニウムアイオダイド、テトラメチルホスフォニウムハイドロオキサイド、トリメチルシクロヘキシルホスホニウムクロライド、トリメチルシクロヘキシルホスホニウムブロマイド、トリメチルベンジルホスホニウムクロライド、トリメチルベンジルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、トリフェニルメチルホスホニウムブロマイド、トリフェニルメチルホスホニウムアイオダイド、トリフェニルエチルホスホニウムクロライド、トリフェニルエチルホスホニウムブロマイド、トリフェニルエチルホスホニウムアイオダイド、トリフェニルベンジルホスホニウムクロライド、トリフェニルベンジルホスホニウムブロマイド、などが挙げられる。
第3級アミンの具体例としては、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミンなどが挙げられる。第4級アンモニウム塩の具体例としては、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムアイオダイド、テトラプロピルアンモニウムブロマイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、フェニルトリメチルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
イミダゾール類の具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどが挙げられる。環状アミン類の具体例としては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7,1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5等が挙げられる。これらの触媒は併用することができる。
炭素数2〜12の2価アルコールとエピハロヒドリンを反応させて得られる2官能脂肪族エポキシ化合物に2価フェノール化合物を反応させて得られるエポキシ樹脂の市販品としては、三菱化学(株)製のYX7100シリーズ、特にYX7105等が挙げられる。
環状エステルとしては、例えば、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、β−メチル−β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、グリコリド、ラクチド等が挙げられる。
以上の例示した(C)変性剤は2種類以上を併用してもよい。これらの中でも、得られる光学部品がより高い表面硬度とより優れた耐衝撃性を有するため、エポキシ化ポリブタジエン;ダイマー酸変性エポキシ樹脂;炭素数2〜12の2価アルコールとエピハロヒドリンを反応させて得られる2官能脂肪族エポキシ化合物に2価フェノール化合物を反応させて得られるエポキシ樹脂;ε−カプロラクトンがより好ましい。
本発明の光学部品用樹脂組成物における(C)変性剤の含有量は、(A)シルセスキオキサン誘導体、(B)脂環式エポキシ樹脂、及び(C)変性剤の合計100重量部に対し、10重量部以上30重量部以下である。(C)変性剤の含有量の下限値は、15重量部以上でであってもよい。また、上限値は、25重量部以下であってよく、20重量部以下であってもよい。(C)変性剤が10重量部以上30重量部以下であると、得られる光学部品の透明性等の光学特性及び表面硬度を下げることなく、特に4H以上を保ったまま、耐衝撃性を向上することができ、高い表面硬度と優れた耐衝撃性という相反する特性を兼ね備ることができる。(C)変性剤が10重量部未満であると耐衝撃性に劣り、30重量部を超えると、表面硬度が低下する。
[(D)硬化剤]
(D)硬化剤は、熱カチオン硬化反応の開始剤として機能すれば、特に限定されず、例えば、カチオン重合触媒、ルイス酸触媒等を用いることができる。これらの中でも、カチオン重合触媒を用いることが好ましい。
(D)硬化剤は、熱カチオン硬化反応の開始剤として機能すれば、特に限定されず、例えば、カチオン重合触媒、ルイス酸触媒等を用いることができる。これらの中でも、カチオン重合触媒を用いることが好ましい。
カチオン重合触媒としては、例えば、四級アンモニウム塩、スルホニウム塩、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩を挙げることができる。
四級アンモニウム塩としては、例えばジメチルフェニル(4−メチルベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチルフェニル(4−メチルベンジル)アンモニウムヘキサフルオロテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルフェニルジベンジルアンモニウム、ジメチルフェニル(4−メトキシベンジル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルフェニルジベンジルアンモニウムヘキサフルオロアンチモネートヘキサフルオロホスフェート、メチルフェニルジベンジルアンモニウムトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェニルトリベンジルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルフェニル(3,4−ジメチルベンジル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
スルホニウム塩としては、例えば、(株)ADEKA製のアデカオプトンCP−66、アデカオプトンCP−77、三新化学工業(株)製のサンエイドSI−80L、サンエイドSI−100L、サンエイドSI−150L、KingIndustry社製のCXC−1612、CXC−1614等が挙げられる。
ジアゾニウム塩としては、例えば、フェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、フェニルジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、フェニルジアゾニウムテトラフルオロボレート、フェニルジアゾニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
ヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、ビス(4−クロロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、ビス(4−ブロモフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、フェニル(4―メトキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルシネート等が挙げられる。
カチオン重合触媒としては、得られる光学部品の表面硬度の観点からスルホニウム塩、四級アンモニウム塩を用いることが好ましく、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明の光学部品用樹脂組成物における(D)硬化剤の含有量は、(A)シルセスキオキサン誘導体、(B)脂環式エポキシ樹脂、及び(C)変性剤の合計100重量部に対し、0.01重量部以上5重量部以下である。(D)硬化剤の含有量の下限値は0.05重量部以上が好ましく、0.1重量部以上がより好ましい。また、上限値は、3重量部以下が好ましく、1重量部以下がより好ましい。(D)硬化剤が0.01重量部以上5重量部以下であることにより、透明な硬化物を得ることができるため、透明性に優れた光学部品を得ることができる。その含有量が0.01重量部未満であると、硬化が遅くなり、5重量部を超えると、着色が強くなる。なお、ラダー型、ランダム型以外の他の構造のシルセスキオキサン誘導体を不純物として含む場合、適宜その含有量を考慮して硬化剤の配合量を適宜に少量増量すればよい。
[光学部品]
本発明の光学部品用樹脂組成物を用いることにより、光学部品を製造することができる。その製造は、本発明の光学部品用樹脂組成物を加熱溶融した後、金型を用いて成形し、硬化することにより行うことができる。
本発明の光学部品用樹脂組成物を用いることにより、光学部品を製造することができる。その製造は、本発明の光学部品用樹脂組成物を加熱溶融した後、金型を用いて成形し、硬化することにより行うことができる。
本発明の光学部品用樹脂組成物から得られる光学部品は、良好な光学特性を有する。良好な光学特性は、透明性、屈折率及びアッベ数を用いて示すことができる。
本発明の光学部品用樹脂組成物から得られる光学部品の透明性に関し、波長450nmにおける透過率T(%)として、好ましくは89%以上、より好ましくは90%以上である。その上限値は特に限定されないが、問題無く使用出来る、実使用上の観点からは、92%以下であってもよい。
本発明の光学部品用樹脂組成物から得られる光学部品の屈折率に関し、屈折率nDは、好ましくは1.45以上、より好ましくは1.48以上、さらに好ましくは1.51以上、最も好ましくは1.52以上である。その上限値は特に限定されないが、問題無く使用出来る、実使用上の観点からは、1.55以下であってもよい。
本発明の光学部品用樹脂組成物から得られる光学部品のアッベ数に関し、好ましくはアッベ数50以上、より好ましくは52以上、さらに好ましくは53以上である。このように得られる光学部品は、アッベ数が高いため、色収差が非常に小さく、その光学部品を通る光により映し出される画像は、滲まず物の輪郭が鮮明なものとなる。なお、アッベ数の上限値は特に限定されないが、問題無く使用出来る、実使用上の観点からは、56以下であってもよい。
本発明の光学部品用樹脂組成物から得られる光学部品は、高い表面硬度を有する。鉛筆硬度としては、4H以上、好ましくは5H以上を有することができる。その上限値は特に限定されないが、得られる光学部品の耐衝撃性との両立の観点からは、例えば6H以下である。鉛筆硬度は、JIS K 5600−5−4の試験法に準拠して測定することができる。
本発明の光学部品用樹脂組成物から得られる光学部品は、優れた衝撃性を有する。例えば、厚み2mm、20mm×20mmの試験片を調製し、49.7gの剛球を試験片の設置面を0mm(基準)として500mmの高さから、その剛球を試験片に自然落下させた場合でも、その試験片は割れない。
光学部品用樹脂組成物を成形する方法としては、例えば、射出成形法、押出成形法、プレス成形法、ブロー成形法、キャスト成形法等の通常の成形方法を用いることができる。レンズ等の立体形状の光学部品を製造するには、射出成形法を採用することが好ましい。
その硬化における条件としては、例えば、金型温度100℃以上180℃以下、加熱時間1分以上30分以下が好ましく、金型温度120℃以上160℃以下、加熱時間1分以上5分以下がさらに好ましい。
光学部品としては、例えば、レンズ、フィルター、プリズム、ビームスプリッター等を挙げることができる。上記レンズとしては、例えば、球面レンズ、非球面レンズ、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、カマボコ型レンズ、シリンドリカルレンズ等を挙げることができる。これらのレンズは、例えば、スマートフォン、デジタルカメラ、DVD、光通信機器、車載用カメラ、Webカメラ、プロジェクター等に使用される。また、スマートフォン、デジタルカメラ等の用途に広く使用されているカメラモジュールに組み込まれるレンズであってもよい。これらの中でも、本発明の光学部品は、良好な光学特性に加え、高い表面硬度と優れた耐衝撃性という相反する特性を兼ね備えるため、外環境に面する部品であるレンズ、特には、運転時の振動等による負荷を受けやすく、長時間屋外に設置されることが多い車載用カメラのレンズに好適に用いることができる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
シルセスキオキサン(SQ)誘導体1の合成
撹拌機及び温度計を設置した反応容器に、MIBK50.0g、水酸化ナトリウムの20%水溶液0.660g(水酸化ナトリウム 3.30mmol)、蒸留水10.4g(577mmol)を仕込んだ後、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシルエチルトリメトキシシラン50.0g(203mmol)を50〜55℃で徐々に加え、3時間撹拌放置した。反応終了後、MIBK50.0gを加え、さらに25.0gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次に減圧下でMIBKを留去して目的の化合物、SQ誘導体1を得た。Mwは3,627であった。IR分析したところ、ラダーもしくはランダム型構造含むことを支持する、Si−O−Si結合の伸縮振動に基づく1100cm−1と1050cm−1付近のピークを確認した。SQ誘導体1を構成する繰り返し構成単位は、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2が100モル%であった。なお、液体クロマトグラフ質量分析によるm/zピーク面積を算出した結果、ランダム型構造のもの及び/又はラダー型構造のものの含有量は88重量%であった。
シルセスキオキサン(SQ)誘導体1の合成
撹拌機及び温度計を設置した反応容器に、MIBK50.0g、水酸化ナトリウムの20%水溶液0.660g(水酸化ナトリウム 3.30mmol)、蒸留水10.4g(577mmol)を仕込んだ後、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシルエチルトリメトキシシラン50.0g(203mmol)を50〜55℃で徐々に加え、3時間撹拌放置した。反応終了後、MIBK50.0gを加え、さらに25.0gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次に減圧下でMIBKを留去して目的の化合物、SQ誘導体1を得た。Mwは3,627であった。IR分析したところ、ラダーもしくはランダム型構造含むことを支持する、Si−O−Si結合の伸縮振動に基づく1100cm−1と1050cm−1付近のピークを確認した。SQ誘導体1を構成する繰り返し構成単位は、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2が100モル%であった。なお、液体クロマトグラフ質量分析によるm/zピーク面積を算出した結果、ランダム型構造のもの及び/又はラダー型構造のものの含有量は88重量%であった。
(合成例2)
シルセスキオキサン(SQ)誘導体2の合成
撹拌機及び温度計を設置した反応容器に、MIBK50.0g、水酸化ナトリウムの20%水溶液0.680g(水酸化ナトリウム3.40mmol)、蒸留水10.7g(594mmol)を仕込んだ後、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシルエチルトリメトキシシラン48.6g(197mmol)、メチルトリメトキシシラン1.40g(10.3mmol)を50〜55℃で徐々に加え、3時間撹拌放置した。反応終了後、MIBK50.0gを加え、さらに25.0gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次に減圧下でMIBKを留去して目的の化合物、SQ誘導体2を得た。Mwは3,558であった。IR分析したところ、ラダーもしくはランダム型構造含むことを支持する、Si−O−Si結合の伸縮振動に基づく1100cm−1と1050cm−1付近のピークを確認した。SQ誘導体2を構成する繰り返し構成単位は、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2が95モル%、Rがメチル基のRSiO3/2が5モル%であった。なお、液体クロマトグラフ質量分析によるm/zピーク面積を算出した結果、ランダム型構造のもの及び/又はラダー型構造のものの含有量は89重量%であった。
シルセスキオキサン(SQ)誘導体2の合成
撹拌機及び温度計を設置した反応容器に、MIBK50.0g、水酸化ナトリウムの20%水溶液0.680g(水酸化ナトリウム3.40mmol)、蒸留水10.7g(594mmol)を仕込んだ後、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシルエチルトリメトキシシラン48.6g(197mmol)、メチルトリメトキシシラン1.40g(10.3mmol)を50〜55℃で徐々に加え、3時間撹拌放置した。反応終了後、MIBK50.0gを加え、さらに25.0gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次に減圧下でMIBKを留去して目的の化合物、SQ誘導体2を得た。Mwは3,558であった。IR分析したところ、ラダーもしくはランダム型構造含むことを支持する、Si−O−Si結合の伸縮振動に基づく1100cm−1と1050cm−1付近のピークを確認した。SQ誘導体2を構成する繰り返し構成単位は、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2が95モル%、Rがメチル基のRSiO3/2が5モル%であった。なお、液体クロマトグラフ質量分析によるm/zピーク面積を算出した結果、ランダム型構造のもの及び/又はラダー型構造のものの含有量は89重量%であった。
(合成例3)
シルセスキオキサン(SQ)誘導体3の合成
撹拌機及び温度計を設置した反応容器に、MIBK50.0g、水酸化ナトリウムの20%水溶液0.680g(水酸化ナトリウム3.40mmol)、蒸留水10.5g(583mmol)を仕込んだ後、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシルエチルトリメトキシシラン40.4g(164mmol)、イソオクチルトリメトキシシラン9.60g(41.0mmol)を50〜55℃で徐々に加え、3時間撹拌放置した。反応終了後、MIBK50.0gを加え、さらに25.0gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次に減圧下でMIBKを留去して目的の化合物、SQ誘導体3を得た。Mwは4,763であった。IR分析したところ、ラダーもしくはランダム型構造含むことを支持する、Si−O−Si結合の伸縮振動に基づく1100cm−1と1050cm−1付近のピークを確認した。SQ誘導体3を構成する繰り返し構成単位は、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2が80モル%、Rがイソオクチル基のRSiO3/2が20モル%であった。なお、液体クロマトグラフ質量分析によるm/zピーク面積を算出した結果、ランダム型構造のもの及び/又はラダー型構造のものの含有量は91重量%であった。
シルセスキオキサン(SQ)誘導体3の合成
撹拌機及び温度計を設置した反応容器に、MIBK50.0g、水酸化ナトリウムの20%水溶液0.680g(水酸化ナトリウム3.40mmol)、蒸留水10.5g(583mmol)を仕込んだ後、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシルエチルトリメトキシシラン40.4g(164mmol)、イソオクチルトリメトキシシラン9.60g(41.0mmol)を50〜55℃で徐々に加え、3時間撹拌放置した。反応終了後、MIBK50.0gを加え、さらに25.0gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次に減圧下でMIBKを留去して目的の化合物、SQ誘導体3を得た。Mwは4,763であった。IR分析したところ、ラダーもしくはランダム型構造含むことを支持する、Si−O−Si結合の伸縮振動に基づく1100cm−1と1050cm−1付近のピークを確認した。SQ誘導体3を構成する繰り返し構成単位は、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2が80モル%、Rがイソオクチル基のRSiO3/2が20モル%であった。なお、液体クロマトグラフ質量分析によるm/zピーク面積を算出した結果、ランダム型構造のもの及び/又はラダー型構造のものの含有量は91重量%であった。
(合成例4)
シルセスキオキサン(SQ)誘導体4の合成
撹拌機及び温度計を設置した反応容器に、MIBK50.0g、水酸化ナトリウムの20%水溶液0.680g(水酸化ナトリウム3.40mmol)、蒸留水10.7g(594mmol)を仕込んだ後、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシルエチルトリメトキシシラン25.6g(104mmol)、イソオクチルトリメトキシシラン24.4g(104mmol)を50〜55℃で徐々に加え、3時間撹拌放置した。反応終了後、MIBK50.0gを加え、さらに25.0gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次に減圧下でMIBKを留去して目的の化合物、SQ誘導体4を得た。Mwは6,250であった。IR分析したところ、ラダーもしくはランダム型構造含むことを支持する、Si−O−Si結合の伸縮振動に基づく1100cm−1と1050cm−1付近のピークを確認した。SQ誘導体4を構成する繰り返し構成単位は、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2が50モル%、Rがイソオクチル基のRSiO3/2が50モル%であった。なお、液体クロマトグラフ質量分析によるm/zピーク面積を算出した結果、ランダム型構造のもの及び/又はラダー型構造のものの含有量は92重量%であった。
シルセスキオキサン(SQ)誘導体4の合成
撹拌機及び温度計を設置した反応容器に、MIBK50.0g、水酸化ナトリウムの20%水溶液0.680g(水酸化ナトリウム3.40mmol)、蒸留水10.7g(594mmol)を仕込んだ後、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシルエチルトリメトキシシラン25.6g(104mmol)、イソオクチルトリメトキシシラン24.4g(104mmol)を50〜55℃で徐々に加え、3時間撹拌放置した。反応終了後、MIBK50.0gを加え、さらに25.0gの蒸留水で水層のpHが中性になるまで水洗した。次に減圧下でMIBKを留去して目的の化合物、SQ誘導体4を得た。Mwは6,250であった。IR分析したところ、ラダーもしくはランダム型構造含むことを支持する、Si−O−Si結合の伸縮振動に基づく1100cm−1と1050cm−1付近のピークを確認した。SQ誘導体4を構成する繰り返し構成単位は、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2が50モル%、Rがイソオクチル基のRSiO3/2が50モル%であった。なお、液体クロマトグラフ質量分析によるm/zピーク面積を算出した結果、ランダム型構造のもの及び/又はラダー型構造のものの含有量は92重量%であった。
(実施例1乃至5及び比較例1乃至5)
表1に示す配合により各成分を混合し、目的の組成物を得た。得られた各組成物を、5分間脱泡撹拌した後、150℃、5分の条件で硬化させて厚み2mmの硬化物とし、切り出して、20mm×20mm及び7mm×30mmの大きさの試験片を作成した。得られた試験片について、下記の方法により、透明性、屈折率(nD)、アッベ数、鉛筆硬度、耐衝撃性を、測定または評価した。結果は、表1に示す。
表1に示す配合により各成分を混合し、目的の組成物を得た。得られた各組成物を、5分間脱泡撹拌した後、150℃、5分の条件で硬化させて厚み2mmの硬化物とし、切り出して、20mm×20mm及び7mm×30mmの大きさの試験片を作成した。得られた試験片について、下記の方法により、透明性、屈折率(nD)、アッベ数、鉛筆硬度、耐衝撃性を、測定または評価した。結果は、表1に示す。
なお、表1中の略号の意味は以下のとおりである。
・2021P:3′,4′−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(株式会社ダイセル製)
・PB3600:エポキシ化ポリブタジエン(株式会社ダイセル製)
・CLM:ε−カプロラクトン(株式会社ダイセル製)
・JER871:ダイマー酸変性エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製)
・YX7105:可とう性の変性液状エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製)
・SI−100L:芳香族スルホニウム塩のプロピレンカーボネート50%溶液(三新化学工業株式会社製)
・2021P:3′,4′−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(株式会社ダイセル製)
・PB3600:エポキシ化ポリブタジエン(株式会社ダイセル製)
・CLM:ε−カプロラクトン(株式会社ダイセル製)
・JER871:ダイマー酸変性エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製)
・YX7105:可とう性の変性液状エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製)
・SI−100L:芳香族スルホニウム塩のプロピレンカーボネート50%溶液(三新化学工業株式会社製)
<透明性>
日立製分光光度計U−2000を用いて、波長450nmにおける透過率T(%)を測定することにより、透明性を評価した。試験片は、厚み2mm、20mm×20mmのものを使用した。
日立製分光光度計U−2000を用いて、波長450nmにおける透過率T(%)を測定することにより、透明性を評価した。試験片は、厚み2mm、20mm×20mmのものを使用した。
<屈折率及びアッベ数>
アタゴ社製多波長アッベ屈折計DR−M2を用いて、25℃、ナトリウムD線(589nm)における屈折率nD及びアッベ数を測定した。試験片は、厚み2mm、7mm×30mmのものを使用した。
アタゴ社製多波長アッベ屈折計DR−M2を用いて、25℃、ナトリウムD線(589nm)における屈折率nD及びアッベ数を測定した。試験片は、厚み2mm、7mm×30mmのものを使用した。
<鉛筆硬度>
JIS K 5600−5−4の試験法に準拠して測定した。安田精機社製鉛筆硬度試験機を用いて荷重750gをかけた際の塗膜にキズが付かない最も高硬度をもって鉛筆硬度とした。試験片は、厚み2mm、20mm×20mmのものを使用した。
JIS K 5600−5−4の試験法に準拠して測定した。安田精機社製鉛筆硬度試験機を用いて荷重750gをかけた際の塗膜にキズが付かない最も高硬度をもって鉛筆硬度とした。試験片は、厚み2mm、20mm×20mmのものを使用した。
<耐衝撃性>
試験片設置面を0mmとして500mmの高さから、49.7gの剛球を試験片に自然落下させた。その結果、試験片が割れなかった場合を○、割れた場合を×と評価した。試験片は、厚み2mm、20mm×20mmのものを使用した。
試験片設置面を0mmとして500mmの高さから、49.7gの剛球を試験片に自然落下させた。その結果、試験片が割れなかった場合を○、割れた場合を×と評価した。試験片は、厚み2mm、20mm×20mmのものを使用した。
比較例1乃至3から分かるように、(C)変性剤の比率が少ない、又は含まれない場合は、試験片は良好な光学特性を有するものの、耐衝撃性に劣る。また、比較例3及び4から分かるように、(A)シルセスキオキサン誘導体の比率が高いと、試験片は耐衝撃性に劣る。さらに、比較例5から分かるように、シルセスキオキサン誘導体を構成する全ての繰り返し構成単位のうち、Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2の比率が低いと、試験片は割れなかったが表面硬度が低下した。これに対し、本発明の実施例である、実施例1乃至5は良好な光学特性に加え、高い表面硬度と優れた耐衝撃性という相反する特性を兼ね備える。
Claims (6)
- (A)シルセスキオキサン誘導体10重量部以上30重量部以下、(B)脂環式エポキシ樹脂35重量部以上70重量部以下、(C)変性剤10重量部以上30重量部以下、及び(D)硬化剤0.01重量部以上5重量部以下を含む、光学部品用樹脂組成物であって、
前記(A)シルセスキオキサン誘導体は、RSiO3/2を繰り返し構成単位とし、重量平均分子量Mwは2,000以上10,000以下であって、
前記(A)シルセスキオキサン誘導体を構成する全ての前記繰り返し構成単位のうち、
Rが2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基のRSiO3/2を必須成分として75モル%以上100モル%以下、又、Rがアリール基及び/又は炭素数1以上12以下のアルキル基のRSiO3/2を任意成分として0モル%以上25モル%以下含み、
前記(C)変性剤は、可とう性エポキシ樹脂、環状エステルよりなる群から選択される少なくとも1種である、光学部品用樹脂組成物。 - 前記可とう性エポキシ樹脂は、炭素数2〜12の2価アルコールとエピハロヒドリンを反応させて得られる2官能脂肪族エポキシ化合物に2価フェノール化合物を反応させて得られるエポキシ樹脂、又はエポキシ化ポリブタジエンである、請求項1に記載の光学部品用樹脂組成物。
- 前記環状エステルは、ε−カプロラクトンである、請求項1に記載の光学部品用樹脂組成物。
- 前記(D)硬化剤は、カチオン重合触媒である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学部品用樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学部品用樹脂組成物を金型を用いて成形し、硬化してなる、アッベ数50以上の光学部品。
- 前記光学部品がレンズである、請求項5に記載の光学部品。
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