JP2018009048A - 一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物 - Google Patents

一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】シアン酸エステル樹脂とエポキシ樹脂とを組み合わせてなる、速硬化性及び耐熱性に優れたシアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物の提供。【解決手段】(A)シアン酸エステル、(B)エポキシ樹脂、(C)グアニジン化合物、(D)(C)成分以外のアミン化合物を含有してなることを特徴とする一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物に関し、特に、シアン酸エステル、エポキシ樹脂、グアニジン化合物、グアニジン化合物以外のアミン化合物を含有する、一液安定性を損なうことなく、速硬化性と耐熱性を兼ね備えた一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物、及び該組成物を用いてなる、接着剤、ダイアタッチ剤に関する。
エポキシ樹脂組成物は優れた電気的性能と接着力を有するため、従来から、電気・電子分野の種々の用途に使用されている。また、既存のエポキシ樹脂を単独で或いは混合して用いただけでは不十分な場合には、エポキシ樹脂とシアン酸エステルを混合してなるシアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物が、高耐熱性の樹脂組成物として、半導体封止や成形用途などに多用されている。
シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂は、硬化反応を行うために、様々な硬化剤を使用する必要があるが、一方で、シアン酸エステルは、非常に反応性の高いシアネート基を有することから、硬化剤は慎重にする選択する必要がある。
例えば、特許文献1では、エポキシ樹脂、多価シアン酸エステル、フェノールノボラック樹脂からなる組成物を用いた半導体封止剤用のエポキシ樹脂組成物を提供している。この方法では、耐熱性、耐水性、電気的特性に優れた硬化物を得ることができるが、樹脂組成物の速硬化性及び作業性の点において、満足のいく材料を得ることができなかった。
また、特許文献2では、エポキシ樹脂とシアン酸エステルを硬化させるために3級アミンを使用しているが、この方法では、硬化に非常に時間がかかり、特に速硬化を必要とする用途において、満足のいくものではなかった。
特公平06−015603号公報 特開2000−313737号公報
従って、本発明が解決しようとする課題は、シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂に適切な硬化剤を使用することにより、速硬化性、耐熱性を有しながら、エポキシ樹脂−シアン酸エステルの特徴である電気的特性、接着力を備えた材料を提供することにある。
そこで本発明者等は鋭意検討し、シアン酸エステル、エポキシ樹脂に対し、グアニジン化合物、グアニジン化合物以外のアミン化合物を使用することにより、耐熱性、速硬化性を備えた樹脂組成物を見出し、本発明に至った。即ち、本発明は、(A)シアン酸エステル、(B)エポキシ樹脂、(C)グアニジン化合物、(D)(C)成分以外のアミン化合物を含有してなることを特徴とする一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物である。
本発明の効果は、シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂本来の特徴である電気的特性、接着力を備えた材料を、異なる2種の硬化剤を併用することにより、速硬化性を有しながら、耐熱性も有するという2つの特徴を持つシアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物を提供したことにあり、該組成物を用いた接着剤、ダイアタッチ剤を提供することにある。
以下、本発明のシアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物の実施形態について詳細に説明する。
[(A)シアン酸エステル]
本発明に使用される(A)シアン酸エステルは、分子内に少なくともシアネート基を1つ有するものであれば、特に限定されるものではないが、下記一般式(1−1)で表される化合物、(1−2)で表される化合物、及びこれらのプレポリマーからなる群より選ばれる少なくとも1種からなる、化合物であることが好ましい。
Figure 2018009048
但し、上記一般式(1−1)において、Rは2価の炭化水素基を表し、R、Rはそれぞれ独立して、非置換、又は1〜4個のアルキル基で置換されているフェニレン基を表す。
Figure 2018009048
但し、上記一般式(1−2)において、nは1〜10の整数を表し、Rは水素原子、又は炭素数が1〜4のアルキル基を表す。
上記に挙げた化合物の中では、さらに下記一般式(1−3)で表される化合物及びこれらのプレポリマーからなる群より選ばれる少なくとも1種である化合物であることがより好ましい。
Figure 2018009048
但し、Rは、単結合、メチレン基、−CH(CH)−、−C(CH−、又は下記一般式(2−1)〜(2−8)で表される何れかの官能基を表し、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素数が1〜4のアルキル基を表す。
但し、上記一般式(2−3)において、mは4〜12の整数を表す。
Figure 2018009048
本発明においては、これらのシアン酸エステルを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
[(B)エポキシ樹脂]
本発明で使用される(B)エポキシ樹脂としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロカテコール、フロログルクシノールなどの単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルトクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オキシビスフェノール、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、エチルフェノールノボラック、ブチルフェノールノボラック、オクチルフェノールノボラック、レゾルシンノボラック、テルペンフェノール等の多核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオジグリコール、ジシクロペンタジエンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物などの多価アルコール類のポリグリシジルエーテル;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族又は脂環族多塩基酸のグリシジルエステル類及びグリシジルメタクリレートの単独重合体又は共重合体;N,N−ジグリシジルアニリン、ビス(4−(N−メチル−N−グリシジルアミノ)フェニル)メタン、ジグリシジルオルトトルイジン、N,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)−2−メチルアニリン、N,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)アニリン、N,N,N’,N’−テトラ(2,3−エポキシプロピル)−4,4’−ジアミノジフェニルメタン等のグリシジルアミノ基を有するエポキシ化合物;ビニルシクロヘキセンジエポキシド、ジシクロペンタンジエンジエポキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート等の環状オレフィン化合物のエポキシ化物;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化スチレン−ブタジエン共重合物等のエポキシ化共役ジエン重合体、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環化合物が挙げられる。また、これらのエポキシ樹脂は末端イソシアネートのプレポリマーによって内部架橋されたもの、あるいは多価の活性水素化合物(多価フェノール、ポリアミン、カルボニル基含有化合物、ポリリン酸エステル等)で高分子量化したものでもよい。
これらの化合物の中では、多核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物、多価アルコール類のポリグリシジルエーテル、グリシジルアミノ基を有するエポキシ化合物が好ましく、樹脂組成物の反応性がよく、硬化物の耐熱性がより向上するという観点から、ビスフェノールA若しくはビスフェノールFのジグリシジルエーテル、ジグリシジルオルトトルイジン、N,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)−2−メチルアニリン、N,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)アニリンを使用することがより好ましい。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
樹脂組成物の耐熱性をより向上させるという点から、上記ジグリシジルオルトトルイジン、N,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)−2−メチルアニリン、及びN,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)アニリンの群から選択される少なくとも1種の化合物を使用する場合には、(B)エポキシ樹脂の総量に対して、10〜90質量%であることが好ましく、30〜70質量%がより好ましい。
本発明においては、使用する(B)エポキシ樹脂を所望の粘度に調整して使用するために、反応性希釈剤を併用することができる。このような反応性希釈剤としては、本発明の樹脂組成物を硬化させた時の、硬化物の耐熱性やガラス転移温度の低下を抑制する観点から、エポキシ基を少なくとも1つ有する希釈剤を使用することが好ましい。
上記好ましい反応性希釈剤に含まれるエポキシ基の数は、1個でも、2個以上のいずれでもよく、特に限定されるものではない。
エポキシ基の数が1個の反応性希釈剤としては、例えば、n−ブチルグリシジルエーテル、C12〜C14のアルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、スチレンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、及び3級カルボン酸グリシジルエステル等が挙げられる。
エポキシ基の数が2個の反応性希釈剤としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、及びネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
エポキシ基の数が3個の反応性希釈剤としては、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、及びグリセリントリグリシジルエーテル等が挙げられる。
本発明においては、上記に挙げたエポキシ樹脂を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の(A)シアン酸エステルと(B)エポキシ樹脂の使用量としては、(A)成分100質量部に対し、(B)成分及び上記任意の反応性希釈剤の総量が1〜10000質量部であることが好ましく、10〜1000質量部であることがより好ましく、20〜500質量部であることが更に好ましい。
[(C)グアニジン化合物]
本発明で使用される(C)成分のグアニジン化合物としては、例えば、下記の一般式(3−1)〜(3−4)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2018009048
但し、Rはアミノ基、又は非置換若しくはフッ素置換の炭素数1〜15の1価の炭化水素基、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。
本発明においては、これらのグアニジン化合物の中でも、安定性と反応性のバランスに優れる、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、ジシアンジアミドを使用することが好ましい。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の(C)グアニジン化合物の使用量としては、(A)シアン酸エステル及び(B)エポキシ樹脂の合計質量100質量部に対して、0.1〜50質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることがより好ましい。
[(D)アミン化合物]
本発明で使用される(D)アミン化合物は、(C)グアニジン化合物以外の、アミノ基を有する化合物であれば、特に制限されるものではないが、活性水素を少なくとも1つ有するアミン型潜在性硬化剤であることが好ましい。そのような化合物としては、例えば、(D−1)(d−1)ポリアミン化合物及び(d−2)エポキシ化合物を反応させてなる、分子内に活性水素を持つアミノ基を1個以上有する変性アミン潜在性硬化剤;(D−2)(D−1)成分にさらにフェノール系樹脂を含有してなる潜在性硬化剤;(D−3)(d−1)ポリアミン化合物及び(d−3)イソシアネート化合物を反応させてなる、分子内に活性水素を持つアミノ基とウレア結合を、それぞれ少なくとも1つ有する変性アミン潜在性硬化剤等が挙げられる。
上記(d−1)ポリアミン化合物としては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジイソプロピルアミノエチルアミン、N,N−ジアリルアミノエチルアミン、N,N−ベンジルメチルアミノエチルアミン、N,N−ジベンジルアミノエチルアミン、N,N−シクロヘキシルメチルアミノエチルアミン、N,N−ジシクロヘキシルアミノエチルアミン、N−(2−アミノエチル)ピロリジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、N−(2−アミノエチル)モルホリン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)−N’−メチルピペラジン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジイソプロピルアミノプロピルアミン、N,N−ジアリルアミノプロピルアミン、N,N−ベンジルメチルアミノプロピルアミン、N,N−ジベンジルアミノプロピルアミン、N,N−シクロヘキシルメチルアミノプロピルアミン、N,N−ジシクロヘキシルアミノプロピルアミン、N−(3−アミノプロピル)ピロリジン、N−(3−アミノプロピル)ピペリジン、N−(3−アミノプロピル)モルホリン、N−(3−アミノプロピル)ピペラジン、N−(3−アミノプロピル)−N’−メチルピペリジン等の、3級アミンと1級アミン及び/又は2級アミンを有するアミン化合物;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン等の脂肪族ポリアミン;イソホロンジアミン、メンセンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン等の脂環式ポリアミン;m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、トリレン−2,4−ジアミン、トリレン−2,6−ジアミン、メシチレン−2,4−ジアミン、メシチレン−2,6−ジアミン、3,5−ジエチルトリレン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトリレン−2,6−ジアミン等の単核ポリアミン;ビフェニレンジアミン、4,4−ジアミノジフェニルメタン、2,5−ナフチレンジアミン、2,6−ナフチレンジアミン等の芳香族ポリアミン;2−アミノプロピルイミダゾール等のイミダゾール等が挙げられる。
これらの化合物の中では、シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂の硬化性と貯蔵安定性のバランスの観点から、3級アミンと1級アミン及び/又は2級アミンを有するアミン化合物、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミンを使用することが好ましく、脂肪族ポリアミンがより好ましい。これらの化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記(d−1)ポリアミン化合物を使用する際には、必要に応じて、イミダゾール化合物を併用してもよい。イミダゾール化合物と(d−2)エポキシ化合物を反応させた場合は、活性水素を有しない化合物が得られることもあるが、活性水素を有するアミン系潜在性硬化剤の反応速度を向上させることができる。イミダゾール化合物としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
上記イミダゾール化合物を使用する場合の使用量は、(d−1)ポリアミン化合物中の活性水素当量の総量に対して、イミダゾール化合物が有する活性水素当量が1〜50%であることが好ましく、5〜20%がより好ましい。
上記(d−2)エポキシ化合物としては、上記(B)エポキシ樹脂で例示した化合物、及び反応性希釈剤等が挙げられる。上記に例示した化合物の中では、シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂との相溶性の観点から、多核多価アルコール類のポリグリシジルエーテルが好ましく、ビスフェノールA若しくはビスフェノールFのジグリシジルエーテルがより好ましい。これらの化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(d−1)ポリアミン化合物と(d−2)エポキシ化合物を反応させる場合には、(d−1)ポリアミン化合物が有する活性水素当量を1当量としたとき、(d−2)のエポキシ当量が0.1〜0.9当量であることが好ましく、0.2〜0.8当量であることがより好ましい。
上記フェノール系樹脂は、フェノール類とアルデヒド類から合成される樹脂である。上記フェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、n−プロピルフェノール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、第三ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、シクロヘキシルフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4, 4’−チオジフェノール、ジヒドロキシジフェニルメタン、ナフトール、テルペンフェノール、フェノール化ジシクロペンタジエン等が挙げられる。また、上記アルデヒド類としては、ホルムアルデヒドが挙げられる。
上記フェノール系樹脂を製造する際の、フェノール類とアルデヒド類から製造する方法としては、フェノール類、アルデヒド類に触媒、及び必要に応じて溶剤を用いて、20〜180℃で、1分〜24時間で製造することができる。
上記触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、シュウ酸、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素のエーテル錯体、三塩化アルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、塩化鉄、塩化チタンが挙げられる。これらは単独、もしくは2種以上を併用することもできる。触媒の使用量はアルデヒド類の使用量に対して通常0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%である。
上記溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノンなどが挙げられる。
上記フェノール系樹脂を製造する際の、フェノール類とアルデヒド類から製造する方法において、フェノール類とアルデヒド類の使用量は、アルデヒド類1モルに対して、フェノール類が1〜20モル使用することが好ましく、1.2〜10モル使用することがより好ましい。
本発明におけるフェノール系樹脂の数平均分子量は、貯蔵安定性と硬化性とのバランスの優れた組成物を得るという観点から、200〜5000が好ましく、750〜1200がより好ましい。
上記(D−2)成分を製造する際のフェノール系樹脂の使用量は、潜在性硬化剤の硬化性、作業性、貯蔵安定性のバランスの観点から、(D−1)成分100質量部に対して、10〜150質量部であることが好ましく、20〜80質量部であることがより好ましい。
上記(d−3)イソシアネート化合物としては、脂肪族、脂環式および芳香族ポリイソシアネートが挙げられる。具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートエステル、1,4−シクロへキシレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
(d−1)ポリアミン化合物と(d−3)イソシアネート化合物を反応させる場合には、(d−1)ポリアミン化合物が有する活性水素当量を1当量としたとき、(d−3)イソシアネート化合物が有するイソシアネート当量が0.1〜0.9当量であることが好ましく、0.3〜0.7当量がより好ましい。
上記の(D)アミン化合物の例として挙げた(D−1)、(D−2)、及び(D−3)成分の中では、シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物の貯蔵安定性と硬化性のバランスの観点から、(D−2)成分、すなわち、(d−1)ポリアミン化合物及び(d−2)エポキシ化合物を反応させてなる分子内に活性水素を持つアミノ基を少なくとも1個有する変性アミン潜在性硬化剤、及びフェノール系樹脂、を含有してなる潜在性硬化剤が好ましい。
上記(D)アミン化合物は、さらに、特許5717434号公報などに記載の、公知の方法でマスターバッチ化したものでもよく、特許5430059号公報、特許5450951号公報などに記載の、公知の方法で表面処理したものでもよい。
上記(D)アミン化合物の使用量としては、(A)シアン酸エステル及び(B)エポキシ樹脂の合計質量100質量部に対し、1〜80質量部であることが好ましく、5〜50質量部であることがより好ましい。
本発明のシアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物には、必要に応じて、粘度調整剤として有機溶剤を用いることができる。この場合の有機溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。本発明においては、これらの溶剤の内の一つ又は複数種を混合して、本発明のシアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物の総質量に対して、1〜50質量%の範囲となるように配合することができる。
本発明のシアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物には、必要に応じて、無機充填剤を添加してもよい。このような無機充填剤としては、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、炭酸カルシウム、窒化珪素、炭化珪素、窒化ホウ素、珪酸カルシウム、チタン酸カリウム、窒化アルミ、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア等の粉体、又はこれらを球形化したビーズ、及びガラス繊維等が挙げられる。これらの中では、これらの無機充填剤は、単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
上記無機充填剤の配合量は、シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物の全固形分(有機溶剤等の揮発成分を除いた全成分の合計質量)に対して、5〜90質量%となるようにすることが好ましく、10〜50質量%となるようにすることがより好ましい。無機充填剤の配合量が5質量%未満では、硬化物の熱膨張係数の低減効果が低くなる傾向があり、90質量%を超えるとエポキシ樹脂組成物の粘度が上昇し、作業性が著しく低下する傾向となる。
本発明のシアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物には、必要に応じて、粉末状ゴムを用いてもよい。このような粉末状ゴムとしては、例えば、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、カルボン酸変性NBR、水素添加NBR、コアシェル型ゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリルゴムなどが挙げられる。これらの粉末状ゴムは、単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
上記コアシェル型ゴムとは、粒子がコア層とシェル層を有するゴムのことであり、例えば、外層のシェル層がガラス状ポリマー、内層のコア層がゴム状ポリマーで構成される2層構造、または外層のシェル層がガラス状ポリマー、中間層がゴム状ポリマー、コア層がガラス状ポリマーで構成される3層構造のもの等が挙げられる。ガラス状ポリマーは例えば、メタクリル酸メチルの重合物、アクリル酸メチルの重合物、スチレンの重合物等で構成され、ゴム状ポリマー層は例えば、ブチルアクリレート重合物(ブチルゴム)、シリコーンゴム、ポリブタジエン等で構成される。
上記粉末状ゴムを使用する場合の粉末状ゴムの使用量としては、シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物の全固形分(有機溶剤等の揮発成分を除いた全成分の合計質量)に対して、0.1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
本発明のシアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物には、必要に応じて、上記無機充填剤、粉末状ゴム以外の添加剤を併用してもよい。上記添加剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ベンジルアルコール、コールタール等の非反応性の希釈剤(可塑剤);ガラス繊維、パルプ繊維、合成繊維、セラミック繊維等の繊維質充填材;ガラスクロス・アラミドクロス、カーボンファイバー等の補強材;顔料;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−N’−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤;キャンデリラワックス、カルナウバワックス、木ろう、イボタロウ、みつろう、ラノリン、鯨ろう、モンタンワックス、石油ワックス、脂肪族ワックス、脂肪族エステル、脂肪族エーテル、芳香族エステル、芳香族エーテル等の潤滑剤;増粘剤;チキソトロピック剤;酸化防止剤;光安定剤;紫外線吸収剤;難燃剤;消泡剤;防錆剤;コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ等の常用の添加物を挙げる事ができる。本発明においては、更に、キシレン樹脂、石油樹脂等の粘着性の樹脂類を併用することもできる。
本発明においては、上記の無機充填剤、粉末状ゴム以外の添加剤の使用する場合の使用量は、シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物の全固形分(有機溶剤等の揮発成分を除いた全成分の合計質量)に対して、0.1〜50質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。
本発明のシアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物は、コンクリート、セメント、モルタル、各種金属、皮革、ガラス、ゴム、プラスチック、木、布、紙等に対する塗料;プリント配線基板用積層板、ビルドアップ基板用層間絶縁材料、ビルドアップ用接着フィルム、ダイアタッチ剤、フリップチップ実装用アンダーフィル材、グラブトップ材、TCP用液状封止材、導電性接着剤、液晶シール材、フレキシブル基板用カバーレイ、レジストインキなどの電子回路基板用樹脂材料;半導体封止材料;光導波路や光学フィルムなどの光学用材料;樹脂注型材料;接着剤;LED、フォトトランジスタ、フォトダイオード、フォトカプラー、CCD、EPROM、フォトセンサーなどの様々な光半導体装置;CFRP等の繊維強化樹脂成形品等の各種の用途に適用することができる。本発明のシアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物は、異なる反応性を持つ少なくとも2種の硬化剤を有することから、2段階以上の硬化条件を有する工程において好適な材料であり、好ましくは電子回路基板用樹脂材料、半導体封止材料、光学用材料、接着剤、光半導体装置などの用途に使用することができ、より好ましくは、ダイアタッチ剤、接着剤の用途に使用できる。
以下本発明を実施例により、具体的に説明する。尚、以下の実施例等において%は特に記載が無い限り質量基準である。
[製造例1]潜在性硬化剤(EH−1)の製造
ジムロート、撹拌羽根、窒素ラインを装着した1Lの5つ口セパラブル丸底フラスコに、ジェファーミンD−230(ポリエーテルポリアミン、ハンツマン社製)230gを仕込んで60℃に加温し、これにアデカレジンEP−4901E(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量:170、(株)ADEKA製)190gを、系内温度が100〜110℃に保たれるように少しずつ加えた。アデカレジンEP−4901Eの添加終了後140℃に昇温し、1.5時間反応させて変性ポリアミンを得た。
得られた変性ポリアミン100gに対してMP−800K(フェノールノボラック型樹脂、軟化点:100℃、旭有機材(株)製)50gを仕込み、30分間混合させた後、180〜190℃、30〜40mmHgで1時間かけて系内の低揮発分を除去し、潜在性硬化剤(EH−1)を得た。
[製造例2]潜在性硬化剤(EH−2)の製造
ジムロート、撹拌羽根、窒素ラインを装着した1Lの5つ口セパラブル丸底フラスコに、イソホロンジアミン352gと、アデカレジンEP−4100E(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量:190、(株)ADEKA製)580gとを反応させて、変性ポリアミンを得た。
得られた変性ポリアミン100gに対してMP−800Kを30g仕込み、30分間混合させた後、180〜190℃、30〜40mmHgで1時間かけて系内の低揮発分を除去し、潜在性硬化剤(EH−2)を得た。
[製造例3]潜在性硬化剤(EH−3)の製造
ジムロート、撹拌羽根、窒素ラインを装着した1Lの5つ口セパラブル丸底フラスコに、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン130gを仕込んで80℃に加温した。この系内の温度を100〜110℃に保ちながら、アデカレジンEP−4100Eを213g、30分間かけて加えた。その後、反応系を140℃に昇温し、1.5時間反応させて変性ポリアミンを得た。
得られた変性ポリアミン100gに対してMP−800Kを30g仕込み、30分間混合させた後、180〜190℃、30〜40mmHgで1時間かけて系内の低揮発分を除去し、潜在性硬化剤(EH−3)を得た。
[製造例4]潜在性硬化剤(EH−4)の製造
ジムロート、撹拌羽根、窒素ラインを装着した1Lの5つ口セパラブル丸底フラスコに、イソブタノール162.5g、キシレン162.5g、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA)408g、及び1,2−プロパンジアミン(1,2−DAP)148gを仕込み、60〜70℃で30分間混合攪拌した。次いでアデカレジンEP−4100Eを380g、滴下し、30分間かけて加えた後、2時間還流させながら撹拌、混合した。更にイソホロンジイソシアネート(IPDI)の67質量%キシレン溶液666gを加え、昇温して140〜150℃で2時間撹拌を行い、IRでイソシアネートの吸収である2250cm−1の吸収が消えたことを確認し、160℃まで昇温して2時間常圧脱溶剤を行った。さらに170〜180℃、50〜60mmHgで1時間減圧脱溶剤を行い、潜在性硬化剤(EH−4)を得た。
[実施例1〜10、比較例1、2]
250mLディスポカップに、表1で示される通りの材料を加え、25℃にて5分間スパチュラで撹拌した。その後、三本ロールでさらに材料を分散させ、シアン酸−エポキシ複合樹脂組成物をそれぞれ製造した。表1に示された材料は以下の通りである。
EP−4100L;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量:170g/eq.、(株)ADEKA製
EP−3950S;アミノフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ当量;95g/eq.、(株)ADEKA製
LECy;ビスフェノールE型シアン酸エステル、ロンザ社製
PT−30;多官能シアン酸エステル(平均シアネート基数:7.3)、ロンザ社製
DICY;ジシアンジアミド
FB−950;球状溶融シリカ、デンカ(株)製
実施例1〜8、比較例1、2で得られたそれぞれのシアン酸−エポキシ複合樹脂組成物を、下記の通り、ゲルタイムとガラス転移点温度の測定を行い、硬化性と耐熱性の評価を行った。
[ゲルタイム]
各測定温度に保たれた熱盤上に、得られた組成物を0.5g滴下し、スパチュラ等でかき混ぜながら流動性がなくなるまでの時間を測定した。
[ガラス転移点温度]
動的粘弾性測定装置RSA−G2(ティー・エイ・インスツルメント社製)を用い、昇温速度を10℃/分、周波数を1Hzとして、動的粘弾性を測定し、得られたTanδの最大値をガラス転移点温度とした。
Figure 2018009048
表1の結果に示される通り、本発明のシアン酸−エポキシ複合樹脂組成物を使用したものは、何れもゲルタイムとガラス転移点温度が良好な結果であることがわかった。本発明のシアン酸−エポキシ複合樹脂組成物を使用しない比較例1については、ゲルタイムについては良好な結果であるものの、ガラス転移点温度が低く、耐熱性の点で満足のいくものではなかった。また、比較例2については、120℃において、30分を経過してもゲルタイムを測定することができず、硬化性について満足のいくものではなく、ガラス転移点温度も低いことが分かった。

Claims (12)

  1. (A)シアン酸エステル、(B)エポキシ樹脂、(C)グアニジン化合物、(D)(C)成分以外のアミン化合物を含有することを特徴とする一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物。
  2. (A)シアン酸エステルが、下記一般式(1−1)で表される化合物、(1−2)で表される化合物、及びこれらのプレポリマーからなる群より選ばれる少なくとも1種からなる、請求項1に記載の一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物。
    Figure 2018009048
    但し、上記一般式(1−1)において、Rは2価の炭化水素基を表し、R、Rはそれぞれ独立して、非置換、又は1〜4個のアルキル基で置換されているフェニレン基を表す。
    Figure 2018009048
    但し、上記一般式(1−2)において、nは1〜10の整数を表し、Rは水素原子、又は炭素数が1〜4のアルキル基を表す。
  3. (A)シアン酸エステルが、下記一般式(1−3)で表される化合物及びこれらのプレポリマーからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物。
    Figure 2018009048
    但し、Rは、単結合、メチレン基、−CH(CH)−、−C(CH−、又は下記一般式(2−1)〜(2−8)で表される何れかの官能基を表し、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素数が1〜4のアルキル基を表す。
    Figure 2018009048
    但し、上記一般式(2−3)において、mは4〜12の整数を表す。
  4. (B)エポキシ樹脂が、N,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)−2−メチルアニリン、N,N−ビス(2,3−エポキシプロピル)−4−(2,3−エポキシプロポキシ)アニリン、及び、N,N, N’,N’−テトラ(2,3−エポキシプロピル)−4,4’−ジアミノジフェニルメタンの中から選ばれる少なくとも1種を30〜70質量%含むことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物。
  5. (C)グアニジン化合物が、下記一般式(3−1)〜(3−4)で表される化合物の群の中から選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜4の何れか一項に記載の一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物。
    Figure 2018009048
    但し、Rはアミノ基、又は非置換若しくはフッ素置換の炭素数1〜15の炭化水素基、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。
  6. (C)グアニジン化合物が、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、ジシアンジアミドの中から選ばれる少なくとも一種である、請求項5に記載の一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物。
  7. (D)アミン化合物が、(d−1)ポリアミン化合物及び(d−2)エポキシ化合物を反応させてなる分子内に活性水素を持つアミノ基を少なくとも1個有する変性アミン潜在性硬化剤、及びフェノール系樹脂、を含有してなる潜在性硬化剤である、請求項1〜6の何れか一項に記載の一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物。
  8. (d−1)ポリアミン化合物が、3級アミンと1級アミン及び/又は2級アミンを有するアミン化合物、脂肪族ポリアミン、及び脂環式ポリアミンからなる群の中から選択された少なくとも1種である、請求項7に記載の一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物。
  9. (d−2)エポキシ化合物が、分子内に少なくともエポキシ基を2個有するポリグリシジルエーテル化合物である、請求項7又は8に記載の一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載の一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物を、加熱硬化させてなることを特徴とする、硬化物。
  11. 請求項1〜9の何れか一項に記載の一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物を用いてなる、接着剤。
  12. 請求項1〜9の何れか一項に記載された一液型シアン酸エステル−エポキシ複合樹脂組成物を用いてなる、ダイアタッチ剤。
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