JP2018008421A - 保護フィルム及び波長変換シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 蛍光体層との密着性を向上し、高温高湿環境下で長期間保存した波長変換シートに用いたときでも良好な外観及び発光状態を維持することが可能な、保護フィルムを提供すること。【解決手段】 第一基材及びバリア層を含むバリアフィルムと、上記バリアフィルムの上記第一基材側に配置されたプライマー層と、を備える保護フィルムであって、上記第一基材は、上記バリアフィルムの上記第一基材側の面のX線光電子分光スペクトルのC1s波形における炭素−炭素結合に由来するピークの半値幅が1.34〜1.56eVとなる表面処理領域を有し、上記プライマー層は上記表面処理領域と接するとともに上記保護フィルムの一方の最表面を構成し、上記第一基材がポリエチレンテレフタレートフィルムであり、上記プライマー層がシランカップリング剤を含有するプライマー組成物の硬化物からなる、保護フィルム。【選択図】図1
Description
本発明は、保護フィルム、及び、それを用いた波長変換シートに関する。
近年、量子ドットを用いたナノサイズの蛍光体が製品化されている。量子ドットとは、発光性の半導体ナノ粒子で、直径の範囲は1〜20nm程度である。量子ドットは幅広い励起スペクトルを示し量子効率が高いため、LED波長変換用蛍光体として使用することができる。さらに、ドットサイズや半導体材料の種類を変更するだけで、発光の波長を可視域全体にわたって完全に調整することができるという利点がある。そのため、量子ドットは事実上あらゆる色、特に照明業界で強く望まれている暖かい白色を作り出せる可能性を秘めているといわれている。加えて、発光波長が赤、緑、青に対応する3種類のドットを組み合わせることにより、演色評価数の異なる白色光を得ることが可能となる。このような量子ドットを例えば液晶ディスプレイのバックライトユニットに用いた場合、従来のものよりも厚み、消費電力、コスト、及び製造プロセス等を増やすことなく、色調が向上し、人が識別できる色の多くを表現可能になる。
上述したような量子ドットを用いたバックライトユニットは、所定の発光スペクトルを持つ蛍光体(量子ドット及びYAG(Ce等))を層内に分散させ、層の表面を保護フィルムにて封止し、場合によっては層のエッジ部も封止した波長変換シートを、LED光源及び導光板と組み合わせた構成を有する。特許文献1には、蛍光体を有する色変換層が一対のバリアフィルム間に設けられた色変換部材とこれを用いた表示装置が開示されている。
しかしながら、本発明者の検討によれば、特許文献1に記載のバリアフィルムを用いた場合、蛍光体層(色変換層)との十分な密着性が得られず、色変換部材を高温高湿環境下で長期間保存した場合に、良好な外観や蛍光体の発光状態を維持することが困難であるという問題があった。本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、蛍光体層との密着性を向上し、高温高湿環境下で長期間保存したときでも良好な外観及び発光状態を維持することができる波長変換シートを製造可能な保護フィルム、及びこれを用いて得られる波長変換シートを提供することを目的とする。
本発明は、第一基材及びバリア層を含むバリアフィルムと、上記バリアフィルムの上記第一基材側に配置されたプライマー層と、を備える保護フィルムを提供する。上記保護フィルムにおいて、上記第一基材は、上記バリアフィルムの上記第一基材側の面のX線光電子分光スペクトルのC1s波形における炭素−炭素結合に由来するピークの半値幅が1.34〜1.56eVとなる表面処理領域を有し、上記プライマー層は上記表面処理領域と接するとともに上記保護フィルムの一方の最表面を構成し、上記第一基材がポリエチレンテレフタレートフィルムであり、上記プライマー層がシランカップリング剤を含有するプライマー組成物の硬化物からなる。
上記保護フィルムは一方の最表面を構成するプライマー層を備えることから、プライマー層と蛍光体層との間の優れた密着性を得ることができ、さらに、第一基材に上記プライマー層と接する表面処理領域を有することから、プライマー層と第一基材との間の優れた密着性を得ることができる。その結果、上記保護フィルムと蛍光体層との間に優れた密着性を得ることができる。また、上記保護フィルムを用いて得られた波長変換シートを高温高湿環境下で長期間保存しても、保護フィルムの剥離等がなく、良好な外観及び発光状態を維持することができる。
上記保護フィルムにおいて、上記表面処理領域はリアクティブイオンエッチングを利用したプラズマ処理領域であることが好ましい。上記表面処理領域がリアクティブイオンエッチングを利用したプラズマ処理領域であることにより、上記半値幅を所定の範囲に制御しやすくなる。
上記保護フィルムにおいて、上記バリア層が無機薄膜層及びガスバリア性被覆層を含み、上記無機薄膜層及び上記ガスバリア性被覆層が上記第一基材上にこの順で積層されていることが好ましい。また、上記無機薄膜層が酸化ケイ素及び酸化アルミニウムの少なくとも一方を含有することが好ましい。さらに、上記ガスバリア性被覆層が、水酸基含有高分子化合物、金属アルコキシド、金属アルコキシド加水分解物及び金属アルコキシド重合物からなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
上記保護フィルムは支持基材をさらに備えていてもよい。上記保護フィルムにおいて、上記支持基材は上記バリアフィルムの上記バリア層側に配置されている。
上記保護フィルムはコーティング層をさらに備えていてもよい。上記保護フィルムにおいて、上記コーティング層は上記バリアフィルムの上記バリア層側に配置されるとともに上記保護フィルムの他方の最表面を構成する。保護フィルムがコーティング層を備えることにより、波長変換シートとして好適な光学的機能又は帯電防止機能を有することができる。
上記保護フィルムにおいて、上記コーティング層が、バインダー樹脂、及び、該バインダー樹脂中に分散された微粒子を含有することが好ましい。
本発明はまた、上記保護フィルムと、上記保護フィルムの上記プライマー層側に配置された蛍光体層とを備える、波長変換シートを提供する。上記波長変換シートにおいて、上記プライマー層と上記蛍光体層とが接している。
本発明によれば、蛍光体層との密着性を向上し、高温高湿環境下で長期間保存したときでも良好な外観及び発光状態を維持することができる波長変換シートを製造可能な保護フィルム、及びこれを用いて得られる波長変換シートを提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の複数の実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
[保護フィルム]
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態に係る保護フィルムの模式断面図である。図1において、保護フィルム20は、バリアフィルム10とコーティング層12とプライマー層18とを備える。
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態に係る保護フィルムの模式断面図である。図1において、保護フィルム20は、バリアフィルム10とコーティング層12とプライマー層18とを備える。
本実施形態において、バリアフィルム10は、第一基材1及び該第一基材1の一方の面上に設けられたバリア層2から構成されており、第一基材1はポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである。第一基材1は二軸延伸PETフィルムであることが好ましく、延伸倍率はTD(Transverse Direction)方向及びMD(MachineDirection)方向ともに1.0〜5.0であることが好ましい。第一基材1の厚さは、特に限定されず、波長変換シートの総厚を薄くするために、50μm以下とすることが望ましい。また、優れたバリア性を得るために、第一基材1の厚さは12μm以上とすることが望ましい。
第一基材1はバリア層2と反対側に表面処理領域1tを有している。表面処理領域1tを形成するための表面処理の方法としては、プラズマ処理、コロナ処理、オゾン処理、フレーム処理等が挙げられる。表面処理方法はプラズマ処理であることが好ましく、真空中又はアルゴンガス等の雰囲気中で行う低温プラズマ処理であることがより好ましく、リアクティブイオンエッチング(RIE)を利用したプラズマ処理であることがさらに好ましい。上記表面処理、特にRIEを利用したプラズマ処理を行うことで、ラジカルやイオンを発生させ、これを利用して、第一基材の表面に官能基を導入する等、その表面構造を化学的に変化させることが可能である。さらに、処理条件を適切に選択することによって、導入される官能基の種類及び量、並びに、ポリエチレンテレフタレートの結晶性等を制御することができる。図1において、表面処理領域1tは上記方法により第一基材1の厚さ方向に形成されてもよい。表面処理領域1tと第一基材1の表面処理されていない部分との間には明確な境界がなくてもよい。また、第一基材1は表面処理領域1tを面方向の一部にのみ有していてもよく、全部に有していてもよい。また、第一基材1はバリア層2側に表面処理領域1tをさらに有していてもよい。
図2は、保護フィルムに用いるバリアフィルムの第一基材側の面のX線光電子分光スペクトルの一例の拡大図であり、C1s(炭素原子の1s軌道の電子)ピークの波形(C1s波形)を示すものである。図2の横軸は結合エネルギー(eV)を示し、縦軸は強度を示す。図2において、実線で示されるC1s波形PINTは、分析により点線及び一点鎖線で示される複数のピークに分離することができる。分離されたそれぞれのピークは炭素原子の化学状態によってシフトした結合エネルギーの位置に現れることから、分離されたピークの結合エネルギーの位置によってそれぞれの炭素原子の化学状態を知ることができる。
X線光電子分光法による測定(XPS測定)では、測定対象の表面から数nmの深さ領域での、原子の種類及び濃度、並びに、その原子と結合している原子の種類及びそれらの結合状態が分析でき、元素比率、官能基比率などを求めることができる。
X線光電子分光スペクトルに現れるピークの結合エネルギーの位置は炭素原子の化学状態(結合種)ごとに固有であり、例えば、炭素−炭素結合(C−C結合)に由来するピークPCCは285.0eV付近に現れ、炭素−水酸基結合(C−OH結合)に由来するピークPCOHは286.5eV付近に現れる。図2では具体的に、C1s波形PINTが、C−C結合に由来するピークPCC、C−OH結合に由来するピークPCOH、及び、炭素−酸素二重結合及び炭素−酸素結合(O−C=O結合)に由来するピークPCOOに分離されている。
本実施形態に係る保護フィルムに用いられるバリアフィルムから得られる上記X線光電子分光スペクトルのC1s波形において、C−C結合に由来するピークPCCの半値幅WCCは1.34〜1.56eVである。
半値幅WCCが1.34〜1.56eVの範囲内にあることにより、第一基材1とプライマー層18との密着性、さらには、第一基材1と蛍光体層との密着性を向上させることができる。なお、PETフィルムを用いて積層体を作製する場合、PETフィルムと隣り合う層との密着性を得るために、一般的なPETフィルムには表面に易接着層が設けられていることがある。PETフィルムと別の層とを易接着層を介さずに積層した場合、易接着層を介して積層した場合と比べて、PETフィルムと別の層との間の密着性が低下することがある。しかし、本実施形態では、第一基材1のプライマー層18側の表面に易接着層が設けられていなくても、半値幅WCCが上記範囲内にあることにより、第一基材1とプライマー層18との十分な密着性を得ることができ、高温高湿環境下で長期間保存しても第一基材1とプライマー層18との間での剥離の発生を抑制することができる。
上記X線光電子分光スペクトルは、バリアフィルム10の第一基材1側の面をX線光電子分光法(XPS)で分析することにより得られる。分析では、X線源としてMgKαを用いることができ、出力は100Wとすることができる。X線光電子分光スペクトル中のC1s波形の分離・解析方法は特に限定されず、ガウシアン関数及びローレンツ関数等を用いて数学的に行うことができる。
X線光電子分光スペクトルのC1s波形における半値幅WCCは、例えば、第一基材1の表面処理条件により制御することができる。すなわち、十分な表面処理を行うことにより半値幅WCCを1.34eV以上とすることができ、過剰な表面処理を行わないことにより半値幅WCCを1.56eV以下とすることができる。
半値幅WCCを上記範囲内とすることにより、第一基材1とプライマー層18との密着性が向上する理由は必ずしも明らかではないが、本発明者は以下のように考える。すなわち、半値幅WCCが1.34eV以上となる程度に表面処理を行うことにより、第一基材1を構成するポリエチレンテレフタレートフィルムの結晶性が低下し、表面処理によって導入された官能基が動きやすくなった結果、プライマー層中の官能基との反応機会が増加し、密着が強固になったためであると考えられる。また、半値幅WCCが1.56eV以下となる程度に表面処理を抑えることにより、導入された官能基が密着性に寄与しにくい状態にさらに変化することを抑制することができるためであると考えられる。
リアクティブイオンエッチング(RIE)を利用したプラズマ処理で表面処理領域1tを形成する場合、処理条件は、Epd=プラズマ密度×処理時間で定義されるEpd値が20V・s/m2以上20000V・s/m2以下であることが好ましい。Epd値が20V・s/m2以上であると、第一基材1に半値幅WCCが1.34eV以上となるような表面処理領域1tを形成しやすくなる。また、20000V・s/m2以下であると、第一基材1に半値幅WCCが1.56eV以下となるような表面処理領域1tを形成しやすくなる。また、半値幅WCCを上記範囲内とする観点から、例えば、印加電力は50〜600W程度であってもよく、処理時間は0.05〜0.3秒程度であってもよく、処理ユニット圧力は1.0〜3.0Pa程度であってもよい。
図1において、バリア層2は無機薄膜層3とガスバリア性被覆層4とから構成されている。無機薄膜層3及びガスバリア性被覆層4が第一基材1上にこの順で積層されている。バリア層2は、無機薄膜層3とガスバリア性被覆層4とがそれぞれ交互に2層以上積層された積層構成とすることもできる。
無機薄膜層3の材料としては、特に限定されず、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、及び酸化マグネシウム等が挙げられる。これらの中でも、バリア性及び生産性の観点から、無機薄膜層3は酸化アルミニウム及び酸化珪素の少なくとも一方を含有することが望ましい。
無機薄膜層3の厚さ(膜厚)は、5〜500nmとすることが好ましく、10〜100nmとすることがより好ましい。ここで、上記膜厚が5nm以上であると、均一な膜を形成しやすく、よりバリア性が得られやすくなる傾向がある。一方、上記膜厚が500nm以下であると、無機薄膜層3により十分なフレキシビリティを保持させやすくなる。その結果、成膜後の折り曲げ及び引っ張りなどの外的要因により、無機薄膜層3に亀裂が生じることをより確実に防ぐことができる傾向がある。
無機薄膜層3は生産性の観点から真空蒸着法により形成された無機蒸着膜層であることができる。また、無機薄膜層3は、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法などを用いて形成することも可能である。真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式、抵抗加熱方式、及び誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましく、蒸着材料の選択性の幅広さを考慮すると電子線加熱方式を用いることがより好ましい。また蒸着膜と第一基材1との密着性、及び蒸着膜の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために、酸素等の各種ガスなどを吹き込む反応蒸着を用いても構わない。
ガスバリア性被覆層4は、後工程での二次的な各種損傷を防止するとともに、保護フィルム20に高いバリア性を付与するために設けられる。ガスバリア性被覆層4は、水酸基含有高分子化合物、金属アルコキシド、金属アルコキシド加水分解物及び金属アルコキシド重合物からなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
水酸基含有高分子化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン等の水溶性高分子が挙げられる。水酸基含有高分子化合物は、バリア性の観点から、ポリビニルアルコールであることが好ましい。
金属アルコキシドは、例えば、下記式(1)で表される。
M(OR1)m(R2)n−m ・・・(1)
M(OR1)m(R2)n−m ・・・(1)
上記式(a)中、R1及びR2はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の有機基であり、メチル基、エチル基等のアルキル基であることが好ましい。MはSi、Ti、Al、Zr等のn価の金属原子を示す。mは1〜nの整数である。金属アルコキシドとしては、例えば、テトラエトキシシラン[Si(OC2H5)4]、トリイソプロポキシアルミニウム[Al(O−iso−C3H7)3]等が挙げられる。金属アルコキシドは、加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であることから、テトラエトキシシラン又はトリイソプロポキシアルミニウムであることが好ましい。金属アルコキシドの加水分解物としては、例えば、テトラエトキシシランの加水分解物であるケイ酸(Si(OH)4)、及び、トリプロポキシアルミニウムの加水分解物である水酸化アルミニウム(Al(OH)3)等が挙げられる。これらは、1種だけでなく、複数種を組み合わせて使用することもできる。
ガスバリア性被覆層4の厚さ(膜厚)は、50〜1000nmとすることが好ましく、100〜500nmとすることがより好ましい。ここで、上記膜厚が50nm以上であると、より十分なガスバリア性を得ることができる傾向があり、1000nm以下であると、ガスバリア性被覆層4がより十分なフレキシビリティを保持できる傾向がある。
本実施形態において、ガスバリア性被覆層4は上述した材料を含有する混合溶液を無機薄膜層3上に塗布し、塗膜を固化することにより形成される。
プライマー層18は、バリアフィルム10と蛍光体層との密着性を向上させ、高湿度環境に長期間さらされた場合であっても、バリアフィルム10と蛍光体層との剥離を抑制するために設けられる層である。図1において、プライマー層18はバリアフィルム10の第一基材1側に配置されており、表面処理領域1tと接するとともに保護フィルム20の一方の最表面を構成している。
プライマー層18はシランカップリング剤を含有するプライマー組成物の硬化物からなる層である。
シランカップリング剤は、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、イソシアヌレート基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基及びイソシアネート基からなる群より選択される少なくとも一種の官能基を有していることが好ましい。シランカップリング剤がアルコキシ基等の加水分解性官能基とともに上記官能基を有することにより、バリアフィルム10と蛍光体層との密着性がより向上する傾向がある。これらの官能基は、被着体の成分に応じて選択することが好ましい。例えば、被着体がエポキシ樹脂を含む場合、アミノ基、メルカプト基、スルフィド基、エポキシ基及びウレイド基からなる群より選択される少なくとも一種の官能基を有するシランカップリング剤を用いることが、密着性の観点から好ましい。また、被着体がアクリル樹脂を含む場合、アミノ基、メルカプト基、スルフィド基、エポキシ基、メタクリル基、イソシアネート基及びイソシアヌレート基からなる群より選択される少なくとも一種の官能基を有するシランカップリング剤を用いることが、密着性の観点から好ましい。また、シランカップリング剤としては、官能基が異なるシランカップリング剤を2種以上組み合わせて用いてもよい。
ビニル基を有するシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピル等が挙げられる。これらの中でも、反応性の観点から、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシランが好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、反応性の観点から、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
スチリル基を有するシランカップリング剤としては、例えば、p−スチリルトリメトキシシラン等が挙げられる。
メタクリル基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、反応性の観点から、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アクリル基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、例えば、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等が挙げられる。これらの中でも、反応性の観点から、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランが好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
イソシアヌレート基を有するシランカップリング剤としては、例えば、トリス−(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。
ウレイド基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
メルカプト基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、反応性の観点から、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが好ましい。また、メルカプト基を有するシランカップリング剤には、臭気の点から例えばメルカプト基をアルコキシシリル基等で保護したシランカップリング剤も含まれる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
スルフィド基を有するシランカップリング剤としては、例えば、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、反応性の観点から、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドが好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
イソシアネート基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、反応性の観点から、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランが好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
プライマー層18を形成するプライマー組成物は、シランカップリング剤以外の他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、有機金属化合物、希釈溶剤、スリップ剤、消泡剤、帯電防止剤等が挙げられる。
有機金属化合物としては特に限定されないが、例えば、ジルコニウムエチルアセトアセテート、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムモノアセチルアセトネート、ノルマルプロピルジルコネート、ノルマルブチルジルコネート等が挙げられる。これらの中でも、安定性と反応性の観点から、ジルコニウムテトラアセチルアセトネートが好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。プライマー組成物が有機金属化合物を含むことで、プライマー層18の成膜性を向上させることができる。
プライマー組成物において、シランカップリング剤と有機金属化合物との配合比(質量比)は、100:0〜20:80であることが好ましく、95:5〜40:60であることがより好ましい。有機金属化合物の配合量が上記範囲よりも多いと、成膜後のプライマー層18の膜質が脆くなる場合があり、バリアフィルム10と蛍光体層との密着性が低下する場合がある。
希釈溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ヘキサン、1−ブタノール、イソプロピルアルコール、水等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。希釈溶剤の配合量は特に限定されないが、通常、プライマー組成物全量を基準として0〜99.9質量%であり、好ましくは、70〜98質量%である。希釈溶剤が少ないと反応性が上がり、塗液がゲル化するおそれがあり、また希釈溶剤が多すぎると塗液の価格が上がってしまう。
プライマー層18は、上述したプライマー組成物をバリアフィルム10の第一基材1側の面上に塗布し、硬化させることで形成することができる。塗布方法としては、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、及びダイコーター等による塗布方法が挙げられる。硬化は、例えば、80〜150℃で15秒〜300秒の条件で行うことができる。
プライマー層18の厚さは、1〜1000nmであることが好ましく、1〜200nmであることがより好ましく、5〜100nmであることがさらに好ましく、10〜80nmであることが特に好ましい。この厚さが1nm以上であると、塗工後の成膜性が安定し、面内で均一に良好な密着性を得ることができる傾向がある。一方、厚さが1000nm以下であると、プライマー層18が脆くなることを防いで蛍光体層との安定した密着性を得ることができるとともに、プライマー層18の端部(バリアフィルム10と蛍光体層との間)からの水蒸気及び酸素の侵入を十分に抑制できる傾向がある。また、プライマー層18の厚さが薄い方が、プライマー層18の硬化反応が早く進むとともに、蛍光体層との初期密着性が良好となる。さらに、プライマー層18の厚さが200nm以下であると、光学的な干渉縞も低減することができる。
本実施形態において、保護フィルム20はさらにコーティング層12を備えている。コーティング層12はバリアフィルム10のバリア層2側に配置されるとともに、保護フィルム20の他方の最表面(プライマー層18と反対側の最表面)を構成している。コーティング層12は、1以上の光学的機能や帯電防止機能を発揮させるために、保護フィルム20の表面に配置されている。ここで、光学的機能としては、特に限定されず、干渉縞(モアレ)防止機能、反射防止機能、拡散機能等が挙げられる。これらの中でも、コーティング層12は、光学的機能として少なくとも干渉縞防止機能を有することが好ましい。本実施形態では、コーティング層12が少なくとも干渉縞防止機能を有するものである場合について説明する。
コーティング層12は、バインダー樹脂、及び、該バインダー樹脂中に分散された微粒子を含有していてもよい。そして、コーティング層12の表面から微粒子の一部が露出するように微粒子がバインダー樹脂に埋め込まれることにより、コーティング層12の表面には微細な凹凸が生じていてもよい。このようにコーティング層12を保護フィルム20の表面に設けることにより、ニュートンリング等の干渉縞の発生をより十分に防止することができる。
バインダー樹脂としては、特に限定されず、光学的透明性に優れた樹脂を用いることができる。バインダー樹脂としては、より具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂などの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などを用いることができる。これらの中でも耐光性や光学特性に優れるアクリル系樹脂を使用することが望ましい。これらは、1種だけでなく、複数種を組み合わせて使用することもできる。
微粒子としては、特に限定されず、例えば、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナなどの無機微粒子、及び、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などの有機微粒子を用いることができる。これらは、1種だけでなく、複数種を組み合わせて使用することもできる。
微粒子の平均粒径は、0.1〜30μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることがより好ましい。微粒子の平均粒径が0.1μm以上であると、優れた干渉縞防止機能が得られる傾向があり、30μm以下であると、透明性がより向上する傾向がある。
コーティング層12における微粒子の含有量は、コーティング層12全量を基準として0.5〜30質量%であることが好ましく、3〜10質量%であることがより好ましい。微粒子の含有量が0.5質量%以上であると、光拡散機能と干渉縞の発生を防止する効果がより向上する傾向があり、30質量%以下であると、輝度が低減しにくくなる。
コーティング層12は、上述したバインダー樹脂及び微粒子を含む塗布液をバリアフィルム10の表面上に塗布し、乾燥硬化させることで形成することができる。塗布方法としては、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、及びダイコーター等によるウエットコーティング法が挙げられる。
コーティング層12の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましく、0.3〜10μmであることがより好ましい。コーティング層12の厚さが0.1μm以上であることにより、均一な膜が得られやすく、光学的機能を十分に得やすくなる傾向がある。一方、コーティング層12の厚さが20μm以下であることにより、コーティング層12に微粒子を用いた場合、コーティング層12の表面へ微粒子が露出して、凹凸付与効果が得られやすくなる傾向がある。
保護フィルム20がコーティング層12を備えることにより、保護フィルム20は、バリアフィルム10によるガスバリア性と、コーティング層12による光学的機能や帯電防止機能とを有することから、波長変換シート用保護フィルムとして、波長変換シートの蛍光体層の保護に好適に用いることができる。なお、本実施形態では、コーティング層12を備えている保護フィルム20について説明したが、保護フィルム20はコーティング層12を備えていなくてもよい。
<第2実施形態>
図3は本発明の第2実施形態に係る保護フィルムの模式断面図である。図3において、第2実施形態に係る保護フィルム20は、支持基材14をさらに備える点で第1実施形態と異なる。支持基材14はバリアフィルム10のバリア層2側に配置され、バリアフィルム10とコーティング層12との間に配置される。より具体的には、図3に示すように、支持基材14はバリアフィルム10のバリア層2側の面(表面処理領域1tと反対側の面)上に接着層16を介して設けられ、コーティング層12は支持基材14のバリアフィルム10と反対側の面上に形成される。保護フィルム20が支持基材14を備えることにより、保護フィルム20のバリア性を一層向上でき、さらに製造の際にシワの発生を低減できる傾向がある。
図3は本発明の第2実施形態に係る保護フィルムの模式断面図である。図3において、第2実施形態に係る保護フィルム20は、支持基材14をさらに備える点で第1実施形態と異なる。支持基材14はバリアフィルム10のバリア層2側に配置され、バリアフィルム10とコーティング層12との間に配置される。より具体的には、図3に示すように、支持基材14はバリアフィルム10のバリア層2側の面(表面処理領域1tと反対側の面)上に接着層16を介して設けられ、コーティング層12は支持基材14のバリアフィルム10と反対側の面上に形成される。保護フィルム20が支持基材14を備えることにより、保護フィルム20のバリア性を一層向上でき、さらに製造の際にシワの発生を低減できる傾向がある。
支持基材14は、特に限定されず、全光線透過率が85%以上のフィルムであることが望ましい。支持基材14としては、例えば透明性が高く、耐熱性に優れた基材として、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムなどを用いることができる。
支持基材14の厚さは、特に限定されず、波長変換シートの総厚を薄くするために、50μm以下とすることが望ましい。また、支持基材14の厚さは、優れたバリア性を得るために、12μm以上とすることが望ましい。
接着層16は、例えば、アクリル系材料、ウレタン系材料、ポリエステル系材料などの接着剤や粘着剤から形成することができる。接着層16は、より具体的には、アクリル系粘着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エステル系接着剤のいずれかを用いて形成されることができる。
接着剤又は粘着剤の塗布方法としては、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、及びダイコーター等による塗布方法が挙げられる。
接着層16の厚さは、特に限定されず、波長変換シート用保護フィルムの総厚を薄くするために、10μm以下とすることが望ましい。一方、より良好な接着性を得る観点から、3μm以上であることが望ましい。
本実施形態の保護フィルム20の製造では、第一実施形態と同様にしてバリアフィルム10及びプライマー層18を得て、バリアフィルム10と支持基材14とが接着層16を介して貼り合わせられる。バリアフィルム10と支持基材14とは、バリアフィルム10の表面処理領域1tが支持基材14と反対側を向くように、貼り合せられる。
バリアフィルム10と支持基材14とを貼り合せた後、必要に応じてエージングすることができる。エージングは、例えば、20〜80℃で1〜10日間行われる。
<第3実施形態>
図4は本発明の第3実施形態に係る保護フィルムの模式断面図である。図4において、第3実施形態に係る保護フィルム20は、別のバリアフィルムをさらに備える点で第1実施形態と異なる。すなわち、本実施形態に係る保護フィルム20は、第一バリアフィルム10aと第二バリアフィルム10bとコーティング層12とを備える。保護フィルム20が2つのバリアフィルムを備えることにより、保護フィルム20のバリア性を一層向上できる傾向がある。
図4は本発明の第3実施形態に係る保護フィルムの模式断面図である。図4において、第3実施形態に係る保護フィルム20は、別のバリアフィルムをさらに備える点で第1実施形態と異なる。すなわち、本実施形態に係る保護フィルム20は、第一バリアフィルム10aと第二バリアフィルム10bとコーティング層12とを備える。保護フィルム20が2つのバリアフィルムを備えることにより、保護フィルム20のバリア性を一層向上できる傾向がある。
本実施形態において、第一バリアフィルム10a並びにこれを構成する第一基材1a及び第一バリア層2a(第一無機薄膜層3a及び第一ガスバリア性被覆層4a)は、第1及び第2実施形態におけるバリアフィルム10並びにこれを構成する第一基材1及びバリア層2(無機薄膜層3及びガスバリア性被覆層4)とそれぞれ同様である。また、第二バリアフィルム10b並びにこれを構成する第二基材1b及び第二バリア層2b(第二無機薄膜層3b及び第二ガスバリア性被覆層4b)は、第1及び第2実施形態におけるバリアフィルム10並びにこれを構成する無機薄膜層3及びガスバリア性被覆層4とそれぞれ同様である。本実施形態において、第二基材1bは必ずしも表面処理領域1tを有している必要はなく、図4においても第二基材1b中に表面処理領域を図示していない。しかし、第二基材1bが表面処理領域1tを有していても本発明を実施することは可能である。
図4に示すように、第二バリアフィルム10bは第一バリアフィルム10aの第一バリア層2a側に配置され、第一バリアフィルム10aとコーティング層12との間に配置される。より具体的には、第一バリアフィルム10aの第一バリア層2a側の面(表面処理領域1tと反対側の面)上に、接着層16を介して、第二バリアフィルム10bが第一ガスバリア性被覆層4aと第二ガスバリア性被覆層4bとが対向するように設けられ、コーティング層12は第二バリアフィルム10bの第二基材1b側の面上に形成される。
本実施形態の保護フィルム20の製造では、第一実施形態のバリアフィルム10と同様にして得た第一バリアフィルム10aと、表面処理領域を形成しない点を除いて第一実施形態のバリアフィルム10と同様にして得た第二バリアフィルム10bとが接着層16を介して貼り合わせられる。第一バリアフィルム10aと第二バリアフィルム10bとは、第一バリアフィルム10aの表面処理領域1tが第二バリアフィルム10bと反対側を向くように貼り合せられる。本実施形態においても、第一バリアフィルム10aと第二バリアフィルム10bとを貼り合せた後、必要に応じてエージングすることができる。エージングは、例えば、20〜80℃で1〜10日間行われる。
[波長変換シート]
図5は、本発明の一実施形態に係る波長変換シートの模式断面図である。波長変換シートは液晶ディスプレイ用バックライトユニットの光源からの光の一部の波長を変換可能なシートである。図5において、波長変換シート100は、蛍光体層30と、蛍光体層30の一方の面側及び他方の面側に、第一保護フィルム及び第二保護フィルムとして、それぞれ設けられた保護フィルム20,20とを備える。すなわち、保護フィルム20、蛍光体層30及び保護フィルム20がこの順で積層されている。波長変換シート100は、一対の保護フィルム20,20の間に蛍光体層30が包み込まれた(すなわち、封止された)構造となっている。一対の保護フィルム20,20は、それぞれのプライマー層18が蛍光体層30側を向くように配置され、プライマー層18と蛍光体層30とが接している。
図5は、本発明の一実施形態に係る波長変換シートの模式断面図である。波長変換シートは液晶ディスプレイ用バックライトユニットの光源からの光の一部の波長を変換可能なシートである。図5において、波長変換シート100は、蛍光体層30と、蛍光体層30の一方の面側及び他方の面側に、第一保護フィルム及び第二保護フィルムとして、それぞれ設けられた保護フィルム20,20とを備える。すなわち、保護フィルム20、蛍光体層30及び保護フィルム20がこの順で積層されている。波長変換シート100は、一対の保護フィルム20,20の間に蛍光体層30が包み込まれた(すなわち、封止された)構造となっている。一対の保護フィルム20,20は、それぞれのプライマー層18が蛍光体層30側を向くように配置され、プライマー層18と蛍光体層30とが接している。
蛍光体層30は、厚さ数十〜数百μmの薄膜であり、図5に示すように封止樹脂24と蛍光体22とを含む。封止樹脂24の内部には、蛍光体22が一種以上混合された状態で封止されている。封止樹脂24は、蛍光体層30と一対の保護フィルム20,20とを積層する際に、これらを接合するとともに、これらの空隙を埋める役割を果たす。蛍光体層30は、一種類の蛍光体22のみが封止された蛍光体層が二層以上積層されたものであってもよい。それら一層又は二層以上の蛍光体層に用いられる二種類以上の蛍光体22は、励起波長が同一のものが選択される。この励起波長は、光源Lが照射する光の波長に基づいて選択される。二種類以上の蛍光体22の蛍光色は相互に異なる。光源に青色発光ダイオード(青色LED)を用いる場合、各蛍光色は、赤色、緑色である。各蛍光の波長、及び光源が照射する光の波長は、カラーフィルタの分光特性に基づき選択される。蛍光のピーク波長は、例えば赤色が610nm、緑色が550nmである。
封止樹脂24としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及び紫外線硬化型樹脂等を使用することができる。これらの樹脂は、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、アセチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルセルロース及びメチルセルロース等のセルロース誘導体;酢酸ビニルとその共重合体、塩化ビニルとその共重合体、及び塩化ビニリデンとその共重合体等のビニル系樹脂;ポリビニルホルマール及びポリビニルブチラール等のアセタール樹脂;アクリル樹脂とその共重合体、メタアクリル樹脂とその共重合体等のアクリル系樹脂;ポリスチレン樹脂;ポリアミド樹脂;線状ポリエステル樹脂;フッ素樹脂;並びに、ポリカーボネート樹脂等を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、及びシリコーン樹脂等が挙げられる。紫外線硬化型樹脂としては、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、及びポリエステルアクリレート等の光重合性プレポリマーが挙げられる。また、これら光重合性プレポリマーを主成分とし、希釈剤として単官能や多官能のモノマーを使用することもできる。
蛍光体22としては、量子ドットが好ましく用いられる。量子ドットとしては、例えば、発光部としてのコアが保護膜としてのシェルにより被膜されたものが挙げられる。コアとしては、例えば、セレン化カドミウム(CdSe)等が挙げられ、シェルとしては、例えば、硫化亜鉛(ZnS)等が挙げられる。CdSeの粒子の表面欠陥がバンドギャップの大きいZnSにより被覆されることで量子効率が向上する。また、蛍光体22は、コアが第一シェル及び第二シェルにより二重に被覆されたものであってもよい。この場合、コアにはCsSe、第一シェルにはセレン化亜鉛(ZnSe)、第二シェルにはZnSが使用できる。また、量子ドット以外の蛍光体22として、YAG:Ce等を用いることもできる。
蛍光体22の平均粒子径は、好ましくは1〜20nmである。蛍光体層30の厚さは、好ましくは1〜500μmである。蛍光体層30における蛍光体22の含有量は、蛍光体層30全量を基準として、1〜20質量%であることが好ましく、3〜10質量%であることがより好ましい。
なお、波長変換シート100の上記実施形態において、保護フィルム20は、蛍光体層30の両面に設けられていたが、蛍光体層30の一方の面のみに設けられていてもよい。すなわち、蛍光体層30の一方の面には第一保護フィルムとして保護フィルム20が設けられ、他方の面には第二保護フィルムとして別の保護フィルムが設けられていてもよい。
波長変換シート100の製造方法としては、特に限定されず、以下の方法が挙げられる。例えば、封止樹脂24に蛍光体22を分散させ、調製した蛍光体分散液を保護フィルム20のプライマー層18側の面上に塗布した後、塗布面に別の保護フィルム20を貼り合わせ、蛍光体分散液を硬化して蛍光体層30とすることにより、波長変換シート100を製造することができる。
図6は、上記波長変換シートを用いて得られるバックライトユニットの模式断面図である。図6において、バックライトユニット200は光源Lと波長変換シート100とを備える。詳細には、バックライトユニット200は、波長変換シート100、導光板G及び反射板Rがこの順で配置され、光源Lは上記導光板Gの側方(導光板Gの面方向)に配置される。導光板Gの厚さは、例えば、100〜1000μmである。
導光板G及び反射板Rは、光源Lから照射された光を効率的に反射し、導くものであり、公知の材料が使用される。導光板Gとしては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、及びシクロオレフィンフィルム等が使用される。光源Lには、例えば、青色発光ダイオード素子が複数個設けられている。この発光ダイオード素子は、紫色発光ダイオード、又はさらに低波長の発光ダイオードであってもよい。光源Lから照射された光は、導光板G(D1方向)に入射した後、反射及び屈折等を伴って蛍光体層30(D2方向)に入射する。蛍光体層30を通過した光は、蛍光体層30を通過する前の光に蛍光体層30で発生した黄色光が混ざることで、白色光となる。
以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<保護フィルムの作製>
(実施例1)
厚み25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社製、商品名:P60)のコロナ処理された面上に、無機薄膜層3としての酸化珪素を真空蒸着法により250Åの厚みに設け、さらに、テトラエトキシシランとポリビニルアルコールとを含む混合溶液をウエットコーティング法により無機薄膜層3上に塗工し、0.3μmの厚みのガスバリア性被覆層4を形成した。
(実施例1)
厚み25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社製、商品名:P60)のコロナ処理された面上に、無機薄膜層3としての酸化珪素を真空蒸着法により250Åの厚みに設け、さらに、テトラエトキシシランとポリビニルアルコールとを含む混合溶液をウエットコーティング法により無機薄膜層3上に塗工し、0.3μmの厚みのガスバリア性被覆層4を形成した。
続いて、上記PETフィルムのガスバリア性被覆層4とは反対側の表面にアルゴンガス雰囲気下でプラズマ処理を施して、PETフィルムに表面処理領域1tを設けた。このようにして、第一基材1のプラズマ処理されていない側に、無機薄膜層3及びガスバリア性被覆層4からなるバリア層2が形成されたバリアフィルム10を作製した。上記プラズマ処理には、印加電力100W、処理時間0.1秒、処理ユニット圧力2.0Pa、プラズマ密度2500V/m2の条件での、リアクティブイオンエッチング(RIE)を利用した。RIE処理の電源には周波数13.56MHzの高周波電源を用いた。
3−アミノプロピルトリエトキシシラン(アミン系シランカップリング剤、信越化学工業株式会社製、商品名:KBE−903)を酢酸エチルを用いて固形分1.5質量%に希釈したプライマー組成物を、ワイヤーバー#3を用いてバリアフィルム10の第一基材1側に塗布し、120℃で1分間乾燥させて硬化させ、厚さ100nmのプライマー層18を形成した。
次に、支持基材14としての厚み25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面に、アクリル樹脂とシリカ微粒子(平均粒径3μm)とを含む塗液をウエットコーティング法により塗工し、5μmの厚みのコーティング層12を形成した。
上記で得たバリアフィルム10のガスバリア性被覆層4側の面と、支持基材14のコーティング層12と反対側の面とを、アクリル樹脂接着剤を用いて貼り合わせることにより、実施例1の保護フィルム20を得た。
(実施例2)
表面処理領域1tを設ける際に、プラズマ処理の印加電力を500Wにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2の保護フィルム20を作製した。
表面処理領域1tを設ける際に、プラズマ処理の印加電力を500Wにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2の保護フィルム20を作製した。
(実施例3)
プライマー層18を形成する際に、3−アミノプロピルトリエトキシシランに代えて、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリル系シランカップリング剤、信越化学工業株式会社製、商品名:KBM−503)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、実施例3の保護フィルム20を作製した。
プライマー層18を形成する際に、3−アミノプロピルトリエトキシシランに代えて、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(メタクリル系シランカップリング剤、信越化学工業株式会社製、商品名:KBM−503)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、実施例3の保護フィルム20を作製した。
(比較例1)
プラズマ処理を行わず、表面処理領域1tを設けなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で、比較例1の保護フィルムを作製した。
プラズマ処理を行わず、表面処理領域1tを設けなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で、比較例1の保護フィルムを作製した。
(比較例2)
表面処理領域を設ける際に、プラズマ処理に代えて、コロナ処理密度32W・分/m2及びフィルム搬送速度30m/分にてコロナ処理を行ったこと以外は、実施例1と同様の方法で保護フィルムを作成した。
表面処理領域を設ける際に、プラズマ処理に代えて、コロナ処理密度32W・分/m2及びフィルム搬送速度30m/分にてコロナ処理を行ったこと以外は、実施例1と同様の方法で保護フィルムを作成した。
<第一基材の表面の分析方法>
実施例及び比較例で用いられたバリアフィルムの第一基材側の表面を、X線光電子分光法(装置:日本電子株式会社製JPS−90MXV)により分析し、X線光電子分光スペクトルを得た。X線源としては非単色化MgKα(1253.6eV)を使用し、出力を100W(10kV−10mA)として分析した。定量分析には、O1sで2.28、C1sで1.00の相対感度因子を用いた。X線光電子分光スペクトルにおけるC1s波形を、ガウシアン関数とローレンツ関数の混合関数を使用して結合種ごとに分離解析した。なお、ベンゼン環に由来するC−C結合ピーク位置を285.0eVとして帯電補正した。波形分離解析よりC−C結合に由来するピークPCCの半値幅WCCを求めた。求めた半値幅WCCをそれぞれ表1に示す。
実施例及び比較例で用いられたバリアフィルムの第一基材側の表面を、X線光電子分光法(装置:日本電子株式会社製JPS−90MXV)により分析し、X線光電子分光スペクトルを得た。X線源としては非単色化MgKα(1253.6eV)を使用し、出力を100W(10kV−10mA)として分析した。定量分析には、O1sで2.28、C1sで1.00の相対感度因子を用いた。X線光電子分光スペクトルにおけるC1s波形を、ガウシアン関数とローレンツ関数の混合関数を使用して結合種ごとに分離解析した。なお、ベンゼン環に由来するC−C結合ピーク位置を285.0eVとして帯電補正した。波形分離解析よりC−C結合に由来するピークPCCの半値幅WCCを求めた。求めた半値幅WCCをそれぞれ表1に示す。
<波長変換シートの作成>
量子ドットとして、SIGMA−ALDRICH社製CdSe/ZnS 530(商品名)をエポキシ系感光性樹脂と混合後、混合液を実施例1で作製した保護フィルムのプライマー層18側に塗布し、量子ドット層(蛍光体層)を形成した。量子ドット層上に同じ構成の保護フィルムをプライマー層同士が対向するように積層し、UV硬化ラミネートにより、実施例1の保護フィルムを使用した波長変換シートを得た。実施例1と同様にして、実施例2及び比較例1〜2の保護フィルムを使用した波長変換シートを得た。また、エポキシ系感光性樹脂に代えて、アクリル系樹脂と量子ドットとを混合して、量子ドット層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3の保護フィルムを使用した波長変換シートを得た。
量子ドットとして、SIGMA−ALDRICH社製CdSe/ZnS 530(商品名)をエポキシ系感光性樹脂と混合後、混合液を実施例1で作製した保護フィルムのプライマー層18側に塗布し、量子ドット層(蛍光体層)を形成した。量子ドット層上に同じ構成の保護フィルムをプライマー層同士が対向するように積層し、UV硬化ラミネートにより、実施例1の保護フィルムを使用した波長変換シートを得た。実施例1と同様にして、実施例2及び比較例1〜2の保護フィルムを使用した波長変換シートを得た。また、エポキシ系感光性樹脂に代えて、アクリル系樹脂と量子ドットとを混合して、量子ドット層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3の保護フィルムを使用した波長変換シートを得た。
<ラミネート強度測定>
実施例及び比較例の保護フィルムを使用した波長変換シートにおける、保護フィルムと量子ドット層との間のラミネート強度を、オリエンテック社製テンシロン万能試験機RTC−1250を用いて、JIS Z1707のヒートシール強さ試験方法に準拠して、測定した。ラミネート強度の測定結果を表1に示す。
実施例及び比較例の保護フィルムを使用した波長変換シートにおける、保護フィルムと量子ドット層との間のラミネート強度を、オリエンテック社製テンシロン万能試験機RTC−1250を用いて、JIS Z1707のヒートシール強さ試験方法に準拠して、測定した。ラミネート強度の測定結果を表1に示す。
<発光状態評価>
実施例及び比較例の保護フィルムを使用した波長変換シートを、65℃95%RHの環境下にて100時間保存した。保存後の波長変換シートにUVランプにて254nmの波長のUV光を照射して、照射面の反対側から波長変換シートを目視にて観察し、下記基準に従って発光状態を評価した。発光状態の評価結果を表1に示す。
A:波長変換シートを通して観察したUV光にムラが観察されなかった。
B:波長変換シートを通して観察したUV光に斑点模様やスジが観察された。
実施例及び比較例の保護フィルムを使用した波長変換シートを、65℃95%RHの環境下にて100時間保存した。保存後の波長変換シートにUVランプにて254nmの波長のUV光を照射して、照射面の反対側から波長変換シートを目視にて観察し、下記基準に従って発光状態を評価した。発光状態の評価結果を表1に示す。
A:波長変換シートを通して観察したUV光にムラが観察されなかった。
B:波長変換シートを通して観察したUV光に斑点模様やスジが観察された。
<外観評価>
実施例及び比較例の保護フィルムを使用した波長変換シートを、65℃95%RHの環境下にて100時間保存した。保存後の波長変換シートの外観を目視にて外観を確認し、下記基準に従って評価した。外観の評価結果を表1に示す。
A:波長変換シートに外観上の不良は観察されなかった。
B:波長変換シートの蛍光体層と保護フィルムとの間に浮きが観察された。
実施例及び比較例の保護フィルムを使用した波長変換シートを、65℃95%RHの環境下にて100時間保存した。保存後の波長変換シートの外観を目視にて外観を確認し、下記基準に従って評価した。外観の評価結果を表1に示す。
A:波長変換シートに外観上の不良は観察されなかった。
B:波長変換シートの蛍光体層と保護フィルムとの間に浮きが観察された。
表1に示した結果から明らかなように、実施例1〜3の保護フィルムを使用した波長変換シートでは、保護フィルムと量子ドット層との間の密着が強く、これにより保存試験後でも良好な発光状態及び外観を保つことができた。
本発明の保護フィルム及びこの保護フィルムを使用した波長変換シートによれば、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に易接着層がなくとも長期間にわたって発光効率の低下の少ないバックライトユニットを得ることができ、これのバックライトユニットを使用した耐久性に優れたディスプレイを製造することが可能である。
1…第一基材、1t…表面処理領域、2…バリア層、3…無機薄膜層、4…ガスバリア性被覆層、10…バリアフィルム、12…コーティング層、14…支持基材、18…プライマー層、20…保護フィルム、30…蛍光体層、100…波長変換シート、200…バックライトユニット、PINT…C1s波形、WCC…C−C結合に由来するピークの半値幅。
Claims (9)
- 第一基材及びバリア層を含むバリアフィルムと、
前記バリアフィルムの前記第一基材側に配置されたプライマー層と、
を備える保護フィルムであって、
前記第一基材は、前記バリアフィルムの前記第一基材側の面のX線光電子分光スペクトルのC1s波形における炭素−炭素結合に由来するピークの半値幅が1.34〜1.56eVとなる表面処理領域を有し、
前記プライマー層は前記表面処理領域と接するとともに前記保護フィルムの一方の最表面を構成し、
前記第一基材がポリエチレンテレフタレートフィルムであり、
前記プライマー層がシランカップリング剤を含有するプライマー組成物の硬化物からなる、保護フィルム。 - 前記表面処理領域はリアクティブイオンエッチングを利用したプラズマ処理領域である、請求項1に記載の保護フィルム。
- 前記バリア層が無機薄膜層及びガスバリア性被覆層を含み、
前記無機薄膜層及び前記ガスバリア性被覆層が前記第一基材上にこの順で積層されている、請求項1又は2に記載の保護フィルム。 - 前記無機薄膜層が酸化ケイ素及び酸化アルミニウムの少なくとも一方を含有する、請求項3に記載の保護フィルム。
- 前記ガスバリア性被覆層が、水酸基含有高分子化合物、金属アルコキシド、金属アルコキシド加水分解物及び金属アルコキシド重合物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する、請求項3又は4に記載の保護フィルム。
- 支持基材をさらに備え、
前記支持基材は前記バリアフィルムの前記バリア層側に配置されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の保護フィルム。 - コーティング層をさらに備え、
前記コーティング層は前記バリアフィルムの前記バリア層側に配置されるとともに前記保護フィルムの他方の最表面を構成する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の保護フィルム。 - 前記コーティング層が、バインダー樹脂、及び、該バインダー樹脂中に分散された微粒子を含有する、請求項7に記載の保護フィルム。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の保護フィルムと、前記保護フィルムの前記プライマー層側に配置された蛍光体層とを備え、前記プライマー層と前記蛍光体層とが接している、波長変換シート。
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