以下、遊技機の一種であるパチンコ式スロットマシン(回胴式遊技機)の一実施形態を説明する。以下、パチンコ式スロットマシンを「パチスロ」と示す。なお、本明細書における「上」「下」「右」「左」「前」「後(裏)」は、パチスロを正面から見た場合における各方向を示す。
図1に示すように、パチスロ10は、前面に開口部を有する直方体状の本体11と、本体11の一側縁部に対して回動可能に軸支された前面扉12とを備えている。前面扉12の前面上部には、遊技演出としての表示演出を行う演出表示装置14が配設されている。演出表示装置14は、例えば液晶ディスプレイである。後述するように、本実施形態の演出表示装置14では、パチスロ10で発生した各種の異常状態(エラー状態)を報知する異常報知としてのエラー報知が行われる。また、前面扉12には、遊技演出としての発光演出を行うランプLA、及び遊技演出としての音声演出を行うスピーカSPが配設されている。
前面扉12の前面中央には、中央パネル15が設けられているとともに、中央パネル15には、パチスロ10の機内部に配設されるドラムユニット13を透視可能な透視窓16が設けられている。ドラムユニット13は、左リール13Lと、中リール13Cと、右リール13Rとを有する。各リール13L,13C,13Rには、外周面に沿って複数種類の識別図柄(以下、単に「図柄」と示す)が配置されている。
各リール13L,13C,13Rは、各々に対応して設けられたステッピングモータにより独立して縦方向に回動及び停止される。本実施形態では、各リール13L,13C,13Rが回転することにより、透視窓16において、図柄が上方から下方に向かって縦方向に変動表示(スクロール表示)され、遊技としての変動ゲームが行われる。各リール13L,13C,13Rには、回動位置を各別に検出するリールセンサSE1,SE2,SE3(図5に示す)がそれぞれ設けられている。また、パチスロ10では、透視窓16から透視可能な図柄の表示領域において、停止表示される図柄の組み合わせを規定するための図柄停止ラインNLが設定されている。図柄停止ラインNLは、停止表示される図柄の組み合わせを入賞と判定し得る有効ラインである。
また、中央パネル15には、変動ゲームに関わる各種の情報を報知する種情報表示部17が配設されている。種情報表示部17には、投入可能表示用ランプ、再遊技表示用ランプ、ウェイト表示用ランプ、状態ランプ、賭数表示部、貯留枚数表示部、賞枚数表示部、ゲーム情報表示部、及びエラー表示部26が設けられている。
投入可能表示用ランプは、パチスロ10が投入要求可状態であるときに点灯する。ここで、投入要求可状態は、遊技媒体としてのメダルをベット可能な状態、及び投入したメダルをパチスロ10の機内部にクレジットとして記憶可能な状態である。その一方で、投入可能表示用ランプは、パチスロ10が投入要求不可状態であるときに消灯する。ここで、投入要求不可状態は、変動ゲームを実行中である状態、1回の変動ゲームにおいてベット可能な最大枚数のメダルがベットされ且つクレジットが上限枚数に達している状態や、後述する再遊技が作動中の状態である。以下の説明では、変動ゲームにおいてベットされたメダルの枚数を「ベット数(賭数)」と示し、1回の遊技においてベットが許容されるメダルの最大枚数を「最大ベット数(最大賭数)」と示す。
再遊技表示用ランプは、変動ゲームにおいて再遊技役としてのリプレイ役が入賞した場合(再遊技作動時)に点灯する。ウェイト表示用ランプは、ウェイトタイム中に開始操作が検出された場合に点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、変動ゲームがあまりに速く進行し過ぎてしまうことを規制するために設定された最短遊技時間であり、このウェイトタイム中に開始操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後に各リールの回転動作が開始するように設定されている。状態ランプは、変動ゲームの進行に合わせて点灯/消灯をする。
また、賭数表示部は、3つの発光部から構成されており、変動ゲームのベット数に応じてランプが点灯する。1ベットで1つのランプが点灯し、2ベットで2つのランプが点灯し、3ベットで全てのランプが点灯する。貯留枚数表示部は、機内部で貯留しているクレジット数を表示する。賞枚数表示部は、変動ゲーム中に入賞が発生した場合に、当該入賞に基づいて遊技者に付与されるメダルの枚数が表示される。また、エラー表示部26は、パチスロ10で発生した各種のエラー状態を特定可能なエラー番号を表示する態様によりエラー報知を実行可能である。
また、前面扉12の前面において、中央パネル15の右下方には、メダルの投入口としてのメダル投入口18が配設されている。また、前面扉12の前面において、中央パネル15の左下方には、遊技者からみて左から順にBETボタン19と、MAXBETボタン20とが配設されている。BETボタン19は、パチスロ10の機内部に記憶されているクレジットから1枚のメダル分をベットするときに操作するボタンである。また、MAXBETボタン20は、パチスロ10の機内部に記憶されているクレジットから、最大ベット数までのメダル分をベットするときに操作するボタンである。
また、前面扉12の前面において、各BETボタン19,20の左下方には、清算ボタン21が配設されている。清算ボタン21は、ベットされたメダル、又は機内部に記憶されているクレジットを払い戻すときに操作するスイッチである。
清算ボタン21の右方には、変動ゲームを開始する際に遊技者により操作されるスタートレバー22が配設されている。本実施形態のスタートレバー22は、変動ゲームを開始させる開始操作を可能な開始操作手段として機能する。また、スタートレバー22の右方には、ストップボタン23L,23C,23Rが配設されている。各ストップボタン23L,23C,23Rは、各リール13L,13C,13Rと各別に対応付けられているとともに、対応付けられた回転中のリールにおいて図柄を導出表示させる契機となる停止操作をそれぞれ可能である。
また、前面扉12の前面における下部中央には、メダル排出口24が設けられている。また、前面扉12の前面における下部には、メダル排出口24から排出されたメダルを受ける受皿25が配設されている。
また、前面扉12の前面には、前面扉12を開放するための開放錠12aが配設されている。パチスロ10は、開放錠12aに対して該開放錠12aに適合するカギを挿入した状態で第1方向(本実施形態では左まわり)に操作することにより、開放錠12aによる施錠が解除され、前面扉12を開放可能となる。開放錠12aには、開放錠12aが開錠されたこと、即ち前面扉12が開放されていることを検知する扉開放センサSE9(図5に示す)が設けられている。また、本実施形態の開放錠12aは、各種のエラー報知を解除するための第1エラー解除スイッチSW1として兼用されている。本実施形態のパチスロ10では、開放錠12aにカギを挿入した状態で第2方向(本実施形態では右まわり)に操作することで所定のエラー報知を解除可能である。本実施形態の第1エラー解除スイッチSW1(開放錠12a)は、機前面側に配設された第2操作手段として機能する。
図2及び図3に示すように、前面扉12の裏面には、メダル投入口18から投入されたメダルを受け入れ可能にセレクタ30が配設されている。セレクタ30には、メダル投入口18から投入されたメダルが下方に向かって通過可能な第1通路31と、メダルが左側方(紙面では右側方)に向かって通過可能な第2通路32とが分岐通路として設けられている。第2通路32において、各通路31,32の分岐点より下流側には、ブロッカ33が配設されている。ブロッカ33は、図示しないソレノイドの動作によって、メダル投入口18から投入されたメダルを第2通路32に受け入れ可能な第1状態(ON状態)と、メダルを第2通路32に受け入れ不能であって第1通路31へ案内する第2状態(OFF状態)とに変位可能である。
また、セレクタ30には、メダルを検知するためのセンサとして、第1投入センサSE4、第2投入センサSE5、及び第3投入センサSE6が配設されている。各投入センサSE4,SE5は、第2通路32においてブロッカ33の下流側に配設されている。第1投入センサSE4は、第2投入センサSE5よりも上流側に配設されている。また、第3投入センサSE6は、各通路31,32の分岐点よりメダル投入口18側、即ち上流に配設されている。各投入センサSE4,SE5は、例えばフォトセンサであり、第3投入センサSE6は、例えば機械式のスイッチである。本実施形態の各投入センサSE4〜SE6は、セレクタ30を通過するメダルを検知可能な通過検知手段として機能する。
また、図2に示すように、前面扉12の裏面には、第2通路32を介してセレクタ30から排出されたメダルを後述のホッパー35へ案内する案内通路34aが配設されている。前面扉12の裏面には、第1通路31を介してセレクタ30から排出されたメダルをメダル排出口24へ案内する排出通路34bが配設されている。排出通路34bには、ホッパー35から払出されたメダルを受け入れる受入口34cが設けられている。また、前面扉12の裏面には、各種のエラー報知を解除するための第2エラー解除スイッチSW2が設けられている。第2エラー解除スイッチSW2は、前面扉12の裏面に配設されていることから、原則として前面扉12を開放しなければ操作不能である。本実施形態の第2エラー解除スイッチSW2は、機内部に配設された第1操作手段として機能する。
図4に示すように、パチスロ10(本体11)の機内部において、ドラムユニット13の下方には、ホッパー35が配設されている。ホッパー35は、メダルを貯留する貯留部35aと、メダルが払出される払出口35bとを有する。ホッパー35は、回転することによって、貯留部35aに貯留されたメダルを払出口35bから受入口34cに向かって払出す回転体と、該回転体を回転させるモータとを有する(何れも図示しない)。本実施形態のホッパー35は、メダルの払出動作を行う払出装置として機能する。
ホッパー35には、払出口35bから払出されるメダルを検知可能な又はメダルが払出されたことを検知可能な払出検知手段としての払出センサSE7が配設されている。ホッパー35は、主には各リール13L,13C,13Rに導出表示された図柄の組み合わせが所定の図柄の組み合わせとなったことを条件として、貯留部35aにて貯留されているメダルを払い出す。
パチスロ10(本体11)の機内部において、ホッパー35の右側方には、貯留部35aから溢れたメダルを貯留する補助貯留部36が配設されている。補助貯留部36には、補助貯留部36に貯留されたメダルが所定量を超えたことを検知する補助貯留センサSE8が配設されている(図5に示す)。
次に、パチスロ10の電気的構成を説明する。
図5に示すように、パチスロ10の機内部には、遊技の進行に関する各種の処理を行うとともに、該処理結果に応じて制御信号(サブ制御コマンド)を出力する主制御基板40が配設されている。また、パチスロ10の機内部には、主制御基板40から入力する各種の制御信号に基づいて、遊技演出の実行に関する各種の処理を行う演出制御基板41が配設されている。演出制御基板41は、演出表示装置14による表示演出、ランプLAによる発光演出、及びスピーカSPによる音声演出の実行を制御する。
まず、主制御基板40について詳しく説明する。
主制御基板40は、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU40aと、主制御用CPU40aの制御プログラムを格納する主制御用ROM40bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM40cとを備えている。主制御用CPU40aには、リールセンサSE1〜SE3、各投入センサSE4〜SE6、払出センサSE7、補助貯留センサSE8、及び扉開放センサSE9が接続されている。主制御用CPU40aには、各エラー解除スイッチSW1,SW2が接続されている。主制御用CPU40aには、各種情報表示部17が接続されている。主制御用CPU40aには、BETボタン19と、MAXBETボタン20と、清算ボタン21と、スタートレバー22と、各ストップボタン23L,23C,23Rと、ホッパー35とが接続されている。
主制御用CPU40aには、各投入センサSE4〜SE6、払出センサSE7、補助貯留センサSE8、及び扉開放センサSE9においてメダルが検知されると、該メダルを検知したことを示すメダル検知信号が入力される。主制御用CPU40aには、各エラー解除スイッチSW1,SW2が操作されると、各エラー解除スイッチが操作されたことを示す操作信号が入力される。主制御用CPU40aには、BETボタン19、MAXBETボタン20、清算ボタン21、スタートレバー22及びストップボタン23L,23C,23Rが操作されると、各ボタンが操作されたことを示す各種の操作信号が入力される。主制御用CPU40aには、図柄停止ラインNLを通過中である図柄、又は図柄停止ラインNLに停止されている図柄を特定するための図柄信号がリールセンサSE1〜SE3から入力される。
また、主制御用CPU40aには、左リール13Lを駆動するステッピングモータ、中リール13Cを駆動するステッピングモータ、及び右リール13Rを駆動するステッピングモータが接続されている(図示しない)。主制御用CPU40aは、各ステッピングモータに対して、所定周期毎に駆動信号(パルス)を出力することにより励磁状態を切り替えて駆動させ、各リール13L,13C,13Rを各別に回動及び停止させる。
また、主制御用CPU40aは、各種の抽選に用いる各種乱数の値を所定の制御周期毎に更新する乱数生成処理を実行する。乱数生成処理で生成される乱数には、変動ゲームにおいて導出表示可能な図柄の組み合わせ(役)を特定可能な当選情報(例えば当選番号など)を決定するのに用いられる当選情報決定用乱数がある。なお、本実施形態のパチスロ10において、各当選情報には、変動ゲームにおいて導出表示可能な図柄の組み合わせが1つ、又は複数対応付けられている。
また、主制御用ROM40bには、メイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM40bには、変動ゲームに関する処理の実行に用いられる各種のテーブルが記憶されている。このようなテーブルには、例えば複数の当選情報の中から当選情報を決定するための当選情報決定テーブルなどがある。また、主制御用RAM40cには、前述したクレジットなど、パチスロ10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶される。
次に、演出制御基板41について詳しく説明する。
演出制御基板41は、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU41aと、演出制御用CPU41aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM41bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM41cが設けられている。そして、演出制御用CPU41aには、演出表示装置14、ランプLA、及びスピーカSPが接続されている。
演出制御用CPU41aは、各種抽選で用いる各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、演出制御用ROM41bには、サブ制御プログラムが記憶されている。また、演出制御用ROM41bには、演出表示装置14の表示演出の態様を特定可能な表示演出パターン、スピーカSPの音声演出の態様を特定可能な音声演出パターン、及びランプLAの発光演出の態様を特定可能な発光演出パターンが記憶されている。また、演出制御用RAM41cには、パチスロ10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶される。例えば演出制御用RAM41cには、内部状態に関する状態情報(フラグなど)が演出制御用CPU41aにより記憶(設定)される。
そして、演出制御用CPU41aは、主制御基板40(主制御用CPU40a)から入力した各種のコマンドに基づいて遊技演出を実行させるように演出表示装置14、ランプLA、及びスピーカSPを制御する。遊技演出には、例えば所定役に対応する図柄の組み合わせを導出表示させるための各ストップボタン23L,23C,23Rの押順を遊技者に報知する演出や、スタートレバー22の操作を契機に導出表示可能に決定された図柄の組み合わせ(役)を示唆する演出などがある。また、演出制御用CPU41aは、ボーナス遊技中などといったパチスロ10の内部状態に対応させて遊技演出を行わせることもできる。
以下、主制御用CPU40aがメイン制御プログラムに基づき実行する変動ゲームに関する処理(遊技進行メイン処理)について説明する。
図6に示すように、主制御用CPU40aは、遊技開始セット処理を行う(ステップSm1)。この遊技開始セット処理の詳細については後述する。次に、主制御用CPU40aは、メダルのベット受付を開始する(ステップSm2)。次に、主制御用CPU40aは、パチスロ10の遊技状態をチェックする(ステップSm3)。ステップSm3において、主制御用CPU40aは、パチスロ10の遊技状態がボーナス遊技であるか否かなどを特定する。
次に、主制御用CPU40aは、再遊技動作時であるか否かを判定する(ステップSm4)。主制御用CPU40aは、再遊技作動時ではない場合(ステップSm4:NO)、各投入センサSE4〜SE6からのメダル検知信号の入力等に基づいて、今回の変動ゲームにおけるベット数を設定するメダル管理処理を行う(ステップSm5)。このメダル管理処理の詳細については後述する。
主制御用CPU40aは、再遊技作動時である場合(ステップSm4:YES)、又はステップSm5の処理を終了した場合、パチスロ10で発生しているエラー状態(異常状態)を報知するためのエラー表示設定処理を行う(ステップSm6)。このエラー表示設定処理の詳細については後述する。次に、主制御用CPU40aは、今回の変動ゲームにおけるベット数が最大ベット数と一致するか否かを判定する(ステップSm7)。なお、主制御用CPU40aは、再遊技動作時である場合(ステップSm4:YES)、前回の変動ゲームにおけるベット数を今回の変動ゲームにおけるベット数として主制御用RAM40cに再設定する。
今回の変動ゲームにおけるベット数が最大ベット数と一致しない場合(ステップSm7:NO)、主制御用CPU40aは、ステップSm3の処理に移行する。即ち、ステップSm7において、主制御用CPU40aは、変動ゲームを開始可能な状態であるか否かを判定している。一方、今回の変動ゲームにおけるベット数が最大ベット数と一致する場合(ステップSm7:YES)、主制御用CPU40aは、スタートレバー22による開始操作を受け付けたか否かを判定する(ステップSm8)。ステップSm8において、主制御用CPU40aは、スタートレバー22から操作信号を入力した場合には肯定判定する一方で、スタートレバー22から操作信号を入力しない場合には否定判定する。開始操作を受け付けていない場合(ステップSm8:NO)、主制御用CPU40aは、ステップSm3の処理へ移行する。
一方、開始操作を受け付けた場合(ステップSm8:YES)、主制御用CPU40aは、メダルの投入枚数が正常であるか否かを判定する(ステップSm9)。メダルの投入枚数が正常ではない場合(ステップSm9:NO)、主制御用CPU40aは、復帰不可能エラー表示をさせる処理を行う(ステップSm10)。復帰不可能エラーには、エラー番号として「EE」が設定されている。ステップSm10において、主制御用CPU40aは、メダルの投入枚数異常が発生したことを特定可能な情報(エラー番号)として、「EE」の文字が表示されるようにエラー表示部26の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、メダルの投入枚数異常に対応するエラー報知の表示開始を指示するためのサブ制御コマンド(以下、報知開始コマンドと示す)を生成し、所定の出力バッファに設定する。その後、主制御用CPU40aは、電源断が行われるまで待機する。
メダルの投入枚数が正常である場合(ステップSm9:YES)、主制御用CPU40aは、当選情報を決定する(ステップSm11)。ステップSm11において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cから当選情報決定用乱数の値を取得するとともに、該取得した当選情報決定用乱数の値をもとにした抽選により1つの当選情報を決定する。ステップSm11の処理は、パチスロ10において内部的に行う役抽選(内部抽選)となる。
次に、主制御用CPU40aは、最短遊技時間(ウェイトタイム)が経過したか否かを判定する(ステップSm12)。最短遊技時間が経過していない場合(ステップSm12:NO)、主制御用CPU40aは、最短遊技時間が経過するまで待機する。最短遊技時間が経過している場合(ステップSm12:YES)、主制御用CPU40aは、各ステッピングモータに制御信号を出力して各リール13L,13C,13Rに回動(回転)を開始させ、変動ゲームを開始させる(ステップSm13)。
続けて、主制御用CPU40aは、各ストップボタン23L,23C,23Rの何れかによる停止操作を受け付けたか否かを判定する(ステップSm14)。ステップSm14において、主制御用CPU40aは、ストップボタン23L,23C,23Rの何れかから操作信号を入力した場合には肯定判定する一方で、ストップボタン23L,23C,23Rの何れかから操作信号を入力しない場合には否定判定する。
停止操作を受け付けた場合(ステップSm14:YES)、主制御用CPU40aは、決定済みの当選情報とストップボタンの操作タイミングとをもとに、入賞ライン上に停止表示させる図柄を決定し、該決定した図柄を入賞ライン上に停止表示させる図柄組合せ制御を実行する(ステップSm15)。
停止操作を受け付けていない場合(ステップSm14:NO)、及びステップSm15の処理を終了した場合、主制御用CPU40aは、各リール13L,13C,13Rの全てを停止させたか否かを判定する(ステップSm16)。各リール13L,13C,13Rのうち1つ以上のリールを停止させていない場合(ステップSm16:NO)、主制御用CPU40aは、ステップSm14の処理へ移行する。一方、各リール13L,13C,13Rの全てを停止させている場合(ステップSm16:YES)、主制御用CPU40aは、パチスロ10で発生しているエラー状態(異常状態)を報知するためのエラー表示設定処理を行う(ステップSm17)。このエラー表示設定処理の詳細については後述する。
次に、主制御用CPU40aは、各リールにおいて、図柄停止ラインNL上に停止表示されている図柄の組み合わせが何れかの役に対応するものであるか否か、及び対応する場合にはその役を判定する表示図柄判定を実行する(ステップSm18)。即ち、ステップSm18において、主制御用CPU40aは、ステップSm11の処理で決定した当選情報から特定可能な役に実際に入賞したか否か、及び入賞している場合に入賞した役を判定している。
次に、主制御用CPU40aは、遊技者にメダルの払出しを行うか否かを判定する(ステップSm19)。ステップSm19において、主制御用CPU40aは、払出役に入賞している場合には肯定判定する一方で、払出役に入賞していない場合には否定判定する。メダルの払出しを行う場合(ステップSm19:YES)、主制御用CPU40aは、ホッパー35を駆動してメダルを払出すためのメダル払出し処理を実行する(ステップSm20)。このメダル払出し処理の詳細については後述する。このとき、主制御用CPU40aは、入賞した払出役に設定されたメダルの払出枚数を払出残数として主制御用RAM40cに記憶させる。このように、パチスロ10では、図柄停止ラインNLに導出表示された図柄の組み合わせに応じて所定の遊技価値としてメダルの払出しを発生可能である。
主制御用CPU40aは、メダルの払出しを行わない場合(ステップSm19:NO)、及びステップSm20の処理を終了した場合、補助貯留部36が満杯か否かを検出するためのオーバーフロー検出処理を実行する(ステップSm21)。このオーバーフロー検出処理の詳細については後述する。
そして、主制御用CPU40aは、1回の変動ゲームを終了させる終了処理を行う(ステップSm22)。即ち、本実施形態のパチスロ10では、図柄の組み合わせが導出表示されることによって遊技を終了可能となる。ステップSm22の終了処理において、主制御用CPU40aは、入賞と判定した図柄の組み合わせ(役)に応じて内部状態を移行させる制御や、入賞と判定したことを示す入賞指示コマンドを演出制御基板41に出力する制御を行う。この入賞指示コマンドは、変動ゲーム開始コマンドで指示される役の入賞を演出制御基板41に把握させる。その後、主制御用CPU40aは、1回の変動ゲームの実行に係る遊技進行メイン処理を終了し、再びステップSm1の処理へ移行する。
次に、セレクタチェック処理について説明する。主制御用CPU40aは、所定の制御周期毎にセレクタチェック処理を実行する。
セレクタチェック処理において、主制御用CPU40aは、第3投入センサSE6がONしたか否か、即ち第3投入センサSE6からメダル検知信号を入力したか否かを判定する。第3投入センサSE6がONしていない場合、主制御用CPU40aは、セレクタチェック処理を終了する。その一方で、第3投入センサSE6がONしている場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されているメダルカウンタの値に1加算して更新する。ここで、メダルカウンタは、第3投入センサSE6で検知されたが、各投入センサSE4,SE5で検知されていないメダルの枚数を特定可能な情報である。その後、主制御用CPU40aは、セレクタチェック処理を終了する。
次に、入力エラーチェック処理について説明する。主制御用CPU40aは、所定の制御周期毎に入力エラーチェック処理を実行する。
図7に示すように、主制御用CPU40aは、第3投入センサSE6がONしたか否かを判定する(ステップSa1)。ステップSa1の処理において、主制御用CPU40aは、第3投入センサSE6からメダル検出信号を入力した場合に肯定判定する一方で、メダル検出信号を入力していない場合に否定判定する。第3投入センサSE6がONしている場合(ステップSa1:YES)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第3投入センサSE6用の監視タイマを読込む(ステップSa2)。なお、主制御用CPU40aは、入力エラーチェック処理とは別の処理において、第3投入センサSE6がOFFの状態からONの状態に移行したことを契機として、第3投入センサSE6用の監視タイマの値(1秒)を主制御用RAM40cに記憶させる。そして、主制御用CPU40aは、入力エラーチェック処理とは別の処理において、制御周期ごとに、該制御周期に相当する時間を第3投入センサSE6用の監視タイマから減算して更新するようになっている。
次に、主制御用CPU40aは、第3投入センサSE6用の監視タイマが終了しているか否かを判定する(ステップSa3)。ステップSa3の処理において、主制御用CPU40aは、読込んだ第3投入センサSE6用の監視タイマの値がゼロとなっている場合に肯定判定する一方で、第3投入センサSE6用の監視タイマの値がゼロとなっていない場合に否定判定する。
第3投入センサSE6用の監視タイマが終了している場合(ステップSa3:YES)、主制御用CPU40aは、セレクタ30においてメダル詰まりが発生したことを特定可能な情報として第1メダル詰まりフラグを主制御用RAM40cにセットする(ステップSa4)。本実施形態では、第3投入センサSE6がONしてから、第3投入センサSE6用の監視タイマが終了する迄の間に第3投入センサSE6がOFFすることが予め定めたメダルの検知態様となる。一方、第3投入センサSE6がONしていない場合(ステップSa1:NO)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第3投入センサSE6用の監視タイマの値をクリアする(ステップSa5)。
監視タイマが終了していない場合(ステップSa3:NO)、ステップSa4の処理を終了した場合、又はステップSa5の処理を終了した場合、主制御用CPU40aは、メダル払出動作中であるか否かを判定する(ステップSa6)。メダル払出動作中ではない場合(ステップSa6:NO)、主制御用CPU40aは、払出センサSE7がONしたか否かを判定する(ステップSa7)。ステップSa7において、主制御用CPU40aは、払出センサSE7からメダル検出信号を入力した場合に肯定判定する一方で、払出センサSE7からメダル検出信号を入力していない場合に否定判定する。
払出センサSE7がONした場合(ステップSa7:YES)、主制御用CPU40aは、ホッパー35がメダル払出動作中ではないにもかかわらずメダルが払出される不正払出しが発生したことを特定可能な情報として不正払出しフラグを主制御用RAM40cにセット(設定)する(ステップSa8)。
メダル払出動作中である場合(ステップSa6:YES)、払出センサSE7がONしていない場合(ステップSa7:NO)、又はステップSa8の処理を終了した場合、主制御用CPU40aは、投入要求可状態であるか否かを判定する(ステップSa9)。詳しく説明すると、ステップSa9の処理において、主制御用CPU40aは、投入要求可状態であることを特定可能な情報(フラグなど)が主制御用RAM40cに設定されている場合に肯定判定する一方で、設定されていない場合に否定判定する。投入要求可状態ではない場合(ステップSa9:NO)、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2投入センサSE5用の監視タイマを読込む(ステップSa10)。なお、入力エラーチェック処理とは別の処理において、主制御用CPU40aは、第2投入センサSE5がOFFの状態からONの状態に移行したことを契機として、第2投入センサSE5用の監視タイマの値を主制御用RAM40cに記憶させる。そして、主制御用CPU40aは、入力エラーチェック処理とは別の処理において、制御周期ごとに、該制御周期に相当する時間を第2投入センサSE5用の監視タイマから減算して更新するようになっている。
次に、主制御用CPU40aは、第2投入センサSE5がONしたか否かを判定する(ステップSa11)。ステップSa11の処理において、主制御用CPU40aは、第2投入センサSE5からメダル検出信号を入力した場合に肯定判定する一方で、第2投入センサSE5からメダル検出信号を入力していない場合に否定判定する。
第2投入センサSE5がONした場合(ステップSa11:YES)、主制御用CPU40aは、第2投入センサSE5用の監視タイマが終了したか否かを判定する(ステップSa12)。ステップSa12において、主制御用CPU40aは、読込んだ第2投入センサSE5用の監視タイマの値がゼロとなっている場合に肯定判定する一方で、第2投入センサSE5用の監視タイマの値がゼロとなっていない場合に否定判定する。
第2投入センサSE5用の監視タイマが終了している場合(ステップSa12:YES)、主制御用CPU40aは、投入要求可状態でないにもかかわらず第2投入センサSE5においてメダルが検知されるメダル詰まりが発生したことを特定可能な情報として第2メダル詰まりフラグを主制御用RAM40cにセット(設定)する(ステップSa13)。本実施形態では、投入要求可状態において第2投入センサSE5がONされることが予め定めたメダルの検知態様となる。
投入要求可状態である場合(ステップSa9:YES)、第2投入センサSE5がONしていない場合(ステップSa11:NO)、第2投入センサSE5用の監視タイマが終了していない場合(ステップSa12:NO)、又はステップSa13の処理が終了している場合、主制御用CPU40aは、入力エラーチェック処理を終了する。このように、本実施形態のパチスロ10では、制御周期ごとに主制御用CPU40aが入力エラーチェック処理を実行することにより、セレクタ30のメダル詰まり、及びホッパー35からの不正払出しが検出され、該検出結果に対応する情報(フラグ)が主制御用RAM40cに記憶される。
次に、遊技進行メイン処理のステップSm1において実行される遊技開始セット処理について説明する。
図8に示すように、遊技開始セット処理において、主制御用CPU40aは、遊技開始時データ設定を行う(ステップSb1)。ステップSb1の処理において、主制御用CPU40aは、パチスロ10の遊技状態やドラムユニット13を用いた演出に用いる各種情報(フラグなど)の設定や、主制御用RAM40cにおける所定の記憶領域の初期化などを行う。次に、主制御用CPU40aは、オーバーフローが発生しているか否かを判定する(ステップSb2)。ステップSb2の処理において、主制御用CPU40aは、補助貯留センサSE8がONしている場合、即ち補助貯留センサSE8からメダル検知信号を入力している場合に肯定判定する一方で、補助貯留センサSE8からメダル検知信号を入力していない場合に否定判定する。オーバーフローが発生している場合(ステップSb2:YES)、主制御用CPU40aは、補助貯留部36のメダルが満杯であることを特定可能な情報としてオーバーフローフラグを主制御用RAM40cにセット(設定)する(ステップSb3)。ステップSb3の処理が終了した場合、又はオーバーフローが発生していない場合(ステップSb2:NO)、主制御用CPU40aは、遊技開始セット処理を終了する。
次に、遊技進行メイン処理のステップSm15において実行されるメダル管理処理について説明する。
図9に示すように、メダル管理処理において、主制御用CPU40aは、投入要求可状態であるか否かを判定する(ステップSc1)。詳しく説明すると、ステップSc1の処理において、主制御用CPU40aは、投入要求可状態であることを特定可能な情報(フラグなど)が主制御用RAM40cに設定されている場合に肯定判定する一方で、設定されていない場合に否定判定する。投入要求可状態である場合(ステップSc1:YES)、メダルが通過可能なON状態(第1状態)にブロッカ33を制御しているか否かを判定する(ステップSc2)。前述のように、メダル投入口18から投入されたメダルは、ブロッカ33がON状態に制御されている場合に第2通路32へ案内される。ブロッカ33をON状態に制御している場合(ステップSc2:YES)、主制御用CPU40aは、第2通路32をメダルが通過したか否かを判定する(ステップSc3)。ステップSc3の処理において、主制御用CPU40aは、各投入センサSE4,SE5の何れかからメダル検知信号を入力している場合に肯定判定する一方で、各投入センサSE4,SE5からメダル検知信号を入力していない場合に否定判定する。
第2通路32をメダルが通過した場合(ステップSc3:YES)、主制御用CPU40aは、各投入センサSE4,SE5からのメダル検知信号の入力に基づいてベット数やクレジットを加算するための投入チェック処理を実行する(ステップSc4)。この投入チェック処理の詳細については後述する。その後、主制御用CPU40aは、メダル管理処理を終了する。
投入要求可状態ではない場合(ステップSc1:NO)、ブロッカ33がON状態ではない場合(ステップSc2:NO)、又は第2通路32をメダルが通過していない場合(ステップSc3:NO)、主制御用CPU40aは、清算ボタン21がON(操作)されたか否かを判定する(ステップSc5)。ステップSc5の処理において、主制御用CPU40aは、清算ボタン21から操作信号を入力した場合に肯定判定する一方で、操作信号を入力していない場合に否定判定する。
清算ボタン21がONされた場合(ステップSc5:YES)、主制御用CPU40aは、清算メダルがあるか否かを判定する(ステップSc6)。ステップSc6の処理において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに1以上のクレジットが記憶されている場合に肯定判定する一方で、1以上のクレジットが記憶されていない場合に否定判定する。清算メダルがある場合(ステップSc6:YES)、主制御用CPU40aは、投入要求不可状態をセットする(ステップSc7)。詳しく説明すると、ステップSc7の処理において、主制御用CPU40aは、投入要求可状態であることを特定可能な情報(フラグなど)をクリアする。
次に、主制御用CPU40aは、ホッパー35のモータを駆動してメダルを払出すためのメダル払出し処理を実行する(ステップSc8)。このメダル払出し処理の詳細については後述する。このとき、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されているクレジットを払出残数として主制御用RAM40cに記憶させる。次に、主制御用CPU40aは、投入要求可状態をセットする(ステップSc9)。詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、投入要求可状態であることを特定可能な情報(フラグなど)を主制御用RAM40cに設定する。
そして、清算ボタン21がONされていない場合(ステップSc5:NO)、清算メダルがない場合(ステップSc6:NO)、又はステップSc9の処理を終了した場合、主制御用CPU40aは、メダル管理処理を終了する。
次に、メダル管理処理のステップSc4において実行される投入チェック処理について説明する。
図10に示すように、投入チェック処理において、主制御用CPU40aは、第1投入センサSE4及び第2投入センサSE5によるメダルの検知状態の遷移が投入センサ正常遷移とは異なる投入センサ異常遷移に該当するか否かを判定する(ステップSd1)。本実施形態の投入センサ正常遷移は、[投入センサSE4,SE5=OFF]→[第1投入センサSE4=ON,第2投入センサSE5=OFF]→[投入センサSE4,SE5=ON]→[第1投入センサSE4=OFF,第2投入センサSE5=ON]→[投入センサSE4,SE5=OFF]に設定されている。ステップSd1において、主制御用CPU40aは、投入センサSE4,SE5によるメダルの検知状態の遷移が上記正常遷移とは異なる場合に肯定判定する。即ち、ステップSd1の処理において、主制御用CPU40aは、メダルの検知状態の遷移が、メダルが第2通路32の上流から下流に向かって通過する正常な通過態様に対応する場合に否定判定する一方で、例えば下流から上流に向かって通過する異常な通過態様に対応する場合に肯定判定する。
投入センサ異常遷移ではない場合(ステップSd1:NO)、主制御用CPU40aは、第1投入センサSE4及び第2投入センサSE5によるメダルの検知状態の遷移が投入センサ有効遷移とは異なる投入センサ無効遷移に該当するか否かを判定する(ステップSd2)。本実施形態の投入センサ無効遷移は、[投入センサSE4,SE5=OFF]→[第1投入センサSE4=ON,第2投入センサSE5=OFF]→[投入センサSE4,SE5=OFF]に設定されている。即ち、ステップSd2の処理において、主制御用CPU40aは、第2通路32において上流側に配設されている第1投入センサSE4がONになったにもかかわらず、下流側に配設されている第2投入センサSE5がONにならない場合に肯定判定する。本実施形態では、投入センサ正常遷移及び投入センサ有効遷移が予め定めたメダルの検知態様となる。
投入センサ無効遷移である場合(ステップSd2:YES)、主制御用CPU40aは、投入チェック処理を終了する。その一方で、投入センサ無効遷移ではない場合(ステップSd2:NO)、主制御用CPU40aは、既に設定されているベット数が最大ベット数に達していないときにはベット数に1加算する一方で、ベット数が最大ベット数に達しているときにはクレジットに1加算する(ステップSd3)。その後、主制御用CPU40aは、投入チェック処理を終了する。
また、投入センサ異常遷移である場合(ステップSd1:NO)、主制御用CPU40aは、メダルがセレクタ30を不正通過するエラーを特定可能な情報として、エラー番号E2をセットする(ステップSd4)。詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、エラー番号E2を主制御用RAM40cに設定する。
次に、主制御用CPU40aは、パチスロ10で発生しているエラー(異常状態)を報知させるためのエラー表示処理を行う(ステップSd5)。このエラー表示処理の詳細については後述する。次に、主制御用CPU40aは、投入要求可状態をセットする(ステップSd6)。詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、投入要求可状態であることを特定可能な情報(フラグなど)を主制御用RAM40cに設定する。その後、主制御用CPU40aは、投入チェック処理を終了する。
次に、遊技進行メイン処理のステップSm6,Sm17において実行されるエラー表示設定処理について説明する。
図11に示すように、エラー表示設定処理において、主制御用CPU40aは、不正払出しフラグが主制御用RAM40cに設定されているか否かを判定する(ステップSf1)。不正払出しフラグが設定されている場合(ステップSf1:YES)、主制御用CPU40aは、ホッパー35からメダルが不正払出しされるエラーを特定可能な情報としてエラー番号E5をセットする(ステップSf2)。詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、エラー番号E5を主制御用RAM40cに設定する。次に、主制御用CPU40aは、パチスロ10で発生しているエラー(異常状態)を報知させるためのエラー表示処理を行う(ステップSf3)。このエラー表示処理の詳細については後述する。続けて、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに設定されている不正払出しフラグをクリアする(ステップSf4)。
次に、主制御用CPU40aは、第1メダル詰まりフラグが主制御用RAM40cに設定されているか否かを判定する(ステップSf5)。第1メダル詰まりフラグが設定されている場合(ステップSf5:YES)、主制御用CPU40aは、メダル詰まりのエラーを特定可能な情報としてエラー番号E1をセットする(ステップSf6)。詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、エラー番号E1を主制御用RAM40cに設定する。次に、主制御用CPU40aは、パチスロ10で発生しているエラー(異常状態)を報知させるためのエラー表示処理を行う(ステップSf7)。このエラー表示処理の詳細については後述する。続けて、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに設定されている第1メダル詰まりフラグをクリアする(ステップSf8)。
次に、主制御用CPU40aは、第2メダル詰まりフラグが主制御用RAM40cに設定されているか否かを判定する(ステップSf9)。第2メダル詰まりフラグが設定されている場合(ステップSf9:YES)、主制御用CPU40aは、メダル詰まりのエラーを特定可能な情報としてエラー番号E1をセットする(ステップSf10)。詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、エラー番号E1を主制御用RAM40cに設定する。次に、主制御用CPU40aは、パチスロ10で発生しているエラー(異常状態)を報知させるためのエラー表示処理を行う(ステップSf11)。このエラー表示処理の詳細については後述する。続けて、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに設定されている第1メダル詰まりフラグをクリアする(ステップSf12)。
そして、不正払出しフラグが設定されていない場合(ステップSf1:NO)、第1メダル詰まりフラグが設定されていない場合(ステップSf5:NO)、第2メダル詰まりフラグが設定されていない場合(ステップSf9:NO)、又はステップSf12の処理を終了した場合、主制御用CPU40aは、エラー表示設定処理を終了する。
次に、遊技進行メイン処理のステップSm20、及びメダル管理処理のステップSc8において実行されるメダル払出し処理について説明する。
図12に示すように、メダル払出し処理において、主制御用CPU40aは、ホッパー制御タイマをセットする(ステップSg1)。詳しく説明すると、ステップSg1の処理において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cにホッパー制御タイマとして所定時間(例えば2秒)を設定する。なお、主制御用CPU40aは、ホッパー制御タイマをセットすると、該ホッパー制御タイマの値を所定の制御周期ごとに該制御周期に相当する時間を減算して更新するようになっている。
次に、主制御用CPU40aは、ホッパー35のモータに対する作動信号をONし、ホッパー35をメダル払出動作中に制御する(ステップSg2)。次に、主制御用CPU40aは、ホッパー制御タイマが終了したか否かを判定する(ステップSg3)。ステップSg3において、主制御用CPU40aは、減算した結果としてホッパー制御タイマの値がゼロとなっている場合に肯定判定する一方で、ゼロとなっていない場合に否定判定する。ホッパー制御タイマが終了していない場合(ステップSg3:NO)、主制御用CPU40aは、払出センサSE7がONしたか否か、即ち払出センサSE7からメダル検知信号を入力したか否かを判定する(ステップSg4)。即ち、ステップSg4において、主制御用CPU40aは、ホッパー35をメダル払出動作中に制御したのちに、実際にメダルの払出しが開始されたか否かを判定している。
払出センサSE7がONしていない場合(ステップSg4:NO)、主制御用CPU40aは、ステップSg3の処理に戻る。その一方で、払出センサSE7がONしている場合(ステップSg4:YES)、主制御用CPU40aは、払出センサ検出タイマをセットする(ステップSg5)。詳しく説明すると、ステップSg5において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに払出センサ検出タイマとして所定時間(例えば0.1秒)を設定する。なお、主制御用CPU40aは、払出センサ検出タイマをセットすると、該払出センサ検出タイマの値を所定の制御周期ごとに該制御周期に相当する時間を減算して更新するようになっている。
次に、主制御用CPU40aは、払出センサ検出タイマが終了したか否かを判定する(ステップSg6)。ステップSg6において、主制御用CPU40aは、減算した結果として払出センサ検出タイマの値がゼロとなっている場合に肯定判定する一方で、ゼロとなっていない場合に否定判定する。払出センサ検出タイマが終了していない場合(ステップSg6:NO)、主制御用CPU40aは、払出センサSE7がOFFしたか否か、即ち払出センサSE7からメダル検知信号を入力しなくなったか否かを判定する(ステップSg7)。即ち、ステップSg7において、主制御用CPU40aは、払出センサSE7をメダルが通過しはじめたのち、その通過が終了したか否かを判定している。
払出センサSE7がOFFしていない場合(ステップSg7:NO)、主制御用CPU40aは、ステップSg6の処理に戻る。その一方で、払出センサSE7がOFFした場合(ステップSg7:YES)、主制御用CPU40aは、ホッパー制御タイマをクリアする(ステップSg8)。次に、主制御用CPU40aは、ホッパー35のモータに対する作動信号をOFFし、ホッパー35を非メダル払出動作中に制御する(ステップSg9)。
次に、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている払出残数を読み出すとともに、読み出した払出残数が1以上であるか否かを判定する(ステップSg10)。払出残数が1以上ではない場合(ステップSg10:NO)、主制御用CPU40aは、メダル払出処理を終了する。なお、払出残数が1以上ではない場合は、メダルの払出しが完了している状態である。その一方で、払出残数が1以上である場合、主制御用CPU40aは、ステップSg1の処理に戻る。
また、ホッパー制御タイマが終了している場合(ステップSg3:YES)、主制御用CPU40aは、ホッパー35のメダルが空であるエラーを特定可能な情報としてエラー番号E3をセットする(ステップSg11)。詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、エラー番号E3を主制御用RAM40cに設定する。次に、主制御用CPU40aは、パチスロ10で発生しているエラー(異常状態)を報知させるためのエラー表示処理を行う(ステップSg12)。このエラー表示処理の詳細については後述する。その後、主制御用CPU40aは、ステップSg1の処理に戻る。
また、払出センサ検出タイマが終了している場合(ステップSg6:YES)、主制御用CPU40aは、ホッパー35のメダル詰まり(ホッパー詰まり)が発生しているエラーを特定可能な情報としてエラー番号E4をセットする(ステップSg13)。詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、エラー番号E4を主制御用RAM40cに設定する。本実施形態では、払出センサSE7がONされてから払出センサ検出タイマが終了する迄の間に払出センサSE7がOFFすることが予め定めた検知態様となる。次に、主制御用CPU40aは、パチスロ10で発生しているエラー(異常状態)を報知させるためのエラー表示処理を行う(ステップSg14)。このエラー表示処理の詳細については後述する。その後、主制御用CPU40aは、ステップSg1の処理に戻る。
以上のように、本実施形態のパチスロ10では、ホッパー35をメダル払出動作中に制御したにもかかわらず、所定期間(2秒間)にわたって払出センサSE7によりメダルが検知されなかった場合に、ホッパー35が空になっていることが検出され、該検出結果に対応する情報(フラグ)が主制御用RAM40cに記憶されるようになっている。また、本実施形態のパチスロ10では、メダル払出動作中において、所定期間(0.1秒間)にわたって払出センサSE7によりメダルが検知され続けた場合に、ホッパー35におけるメダル詰まりの発生が検出され、該検出結果に対応する情報(フラグ)が主制御用RAM40cに記憶されるようになっている。
次に、遊技進行メイン処理のステップSm21において実行されるオーバーフロー検出処理について説明する。
図13に示すように、オーバーフロー検出処理において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cにオーバーフローフラグが設定されているか否かを判定する(ステップSh1)。前述のように、このオーバーフローフラグは、遊技進行メイン処理のステップSm1(遊技開始セット処理)において設定され得るフラグである。
オーバーフローフラグが設定されている場合(ステップSh1:YES)、主制御用CPU40aは、オーバーフローが発生しているか否かを判定する(ステップSh2)。ステップSh2の処理において、主制御用CPU40aは、補助貯留センサSE8がONしている場合、即ち補助貯留センサSE8からメダル検知信号を入力している場合に肯定判定する一方で、メダル検知信号を入力していない場合に否定判定する。
オーバーフローが発生している場合(ステップSh2:YES)、主制御用CPU40aは、補助貯留部36が満杯であるエラーを特定可能な情報としてエラー番号E6をセットする(ステップSh3)。詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、エラー番号E6を主制御用RAM40cに設定する。次に、主制御用CPU40aは、パチスロ10で発生しているエラー(異常状態)を報知させるためのエラー表示処理を行う(ステップSh4)。このエラー表示処理の詳細については後述する。オーバーフローフラグが設定されていない場合(ステップSh1:NO)、オーバーフローが発生していない場合(ステップSh2:NO)、又はステップSh4の処理を終了した場合、主制御用CPU40aは、オーバーフロー検出処理を終了する。
次に、上述した各処理においてサブルーチンとして実行されるエラー表示処理について説明する。
図14に示すように、エラー表示処理において、主制御用CPU40aは、エラー表示要求ありか否かを判定する(ステップSi1)。ステップSi1の処理において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cにエラー番号E1〜E6の何れかがセット(設定)されている場合に肯定判定する一方で、エラー番号E1〜E6の何れもセット(設定)されていない場合に否定判定する。
エラー表示要求なしの場合(ステップSi1:NO)、主制御用CPU40aは、エラー表示処理を終了する。その一方で、エラー表示要求ありの場合(ステップSi1:YES)、主制御用CPU40aは、表示要求に基づくエラー表示、即ち主制御用RAM40cにセットされているエラー番号が表示されるようにエラー表示部26の表示内容を制御する(ステップSi2)。詳しく説明すると、主制御用CPU40aは、エラー番号E1がセットされている場合には「E1」が、エラー番号E2がセットされている場合には「E2」が、エラー番号E3がセットされている場合には「E3」が表示されるようにエラー表示部26の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、エラー番号E4がセットされている場合には「E4」が、エラー番号E5がセットされている場合には「E5」が、エラー番号E6がセットされている場合には「E6」が表示されるようにエラー表示部26の表示内容を制御する。
次に、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cにセットされているエラー番号に基づいて、該エラー番号に対応するエラー報知の表示開始を指示するためのサブ制御コマンド(報知開始コマンド)を生成し、所定の出力バッファに設定する(ステップSi3)。なお、出力バッファに設定された報知開始コマンドは、次回以降の制御周期における出力処理などにおいて、演出制御基板41(演出制御用CPU41a)に対して出力される。
次に、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cにセットされているエラー番号がE3(ホッパー空)又はE6(オーバーフロー)であるか否かを判定する(ステップSi4)。エラー番号がE3又はE6である場合(ステップSi4:YES)、主制御用CPU40aは、所定のエラー解除操作がされたか否かを判定する(ステップSi5)。詳しく説明すると、ステップSi5の処理において、主制御用CPU40aは、扉開放センサSE9及び第2エラー解除スイッチSW2が何れもONである場合、若しくは第1エラー解除スイッチSW1がONである場合に肯定判定する。
所定のエラー解除操作がされていない場合(ステップSi5:NO)、主制御用CPU40aは、ステップSi5の処理を繰り返し実行することにより、エラー解除操作が行われる迄の間、待機する。その一方で、エラー解除操作がされている場合(ステップSi5:YES)、主制御用CPU40aは、エラー番号の表示が終了するようにエラー表示部26の表示内容を制御する(ステップSi6)。次に、主制御用CPU40aは、エラー報知の表示終了を指示するためのサブ制御コマンド(以下、報知終了コマンドと示す)を生成し、所定の出力バッファに設定する(ステップSi7)。その後、主制御用CPU40aは、エラー表示処理を終了する。
その一方で、エラー番号がE3又はE6ではない場合(ステップSi4:NO)、主制御用CPU40aは、待機タイマをセットする(ステップSi8)。即ち、主制御用CPU40aは、セットされているエラー番号がE1,E2,E4,E5の何れかである場合、待機タイマをセットする。詳しく説明すると、ステップSi8において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに待機タイマとして所定時間(本実施形態では6秒)を設定する。なお、主制御用CPU40aは、待機タイマをセットすると、該待機タイマの値を所定の制御周期ごとに該制御周期に相当する時間を減算して更新するようになっている。
次に、主制御用CPU40aは、待機タイマが終了したか否かを判定する(ステップSi9)。ステップSi9において、主制御用CPU40aは、減算した結果として待機タイマの値がゼロとなっている場合に肯定判定する一方で、待機タイマの値がゼロとなっていない場合に否定判定する。待機タイマが終了していない場合(ステップSi9:NO)、主制御用CPU40aは、ステップSi9の処理を繰り返し実行することにより、待機タイマが終了する迄の間、待機する。
その一方で、待機タイマが終了している場合(ステップSi9:YES)、主制御用CPU40aは、所定のエラー解除操作が行われたか否かを判定する(ステップSi10)。詳しく説明すると、ステップSi10において、主制御用CPU40aは、扉開放センサSE9及び第2エラー解除スイッチSW2が何れもONである場合に肯定判定する。なお、ステップSi10において、主制御用CPU40aは、第1エラー解除スイッチSW1がONである場合であっても、肯定判定しない。
所定のエラー解除操作がされていない場合(ステップSi10:NO)、主制御用CPU40aは、ステップSi10の処理を繰り返し実行することにより、所定のエラー解除操作が行われる迄の間、待機する。その一方で、所定のエラー解除操作がされている場合(ステップSi10:YES)、主制御用CPU40aは、エラー番号の表示が終了するようにエラー表示部26の表示内容を制御する(ステップSi6)。次に、主制御用CPU40aは、報知終了コマンドを生成し、所定の出力バッファに設定する(ステップSi7)。その後、主制御用CPU40aは、エラー表示処理を終了する。なお、主制御用CPU40aは、エラー表示処理の実行中、即ちエラー報知を実行させている間、変動ゲームを進行させるための処理を行わない。即ち、本実施形態のパチスロ10では、エラー報知中に変動ゲームの進行が停止されることから、該変動ゲームの進行が停止された状況からエラーが発生していることを認識可能である。このため、本実施形態において、変動ゲームの進行を停止(停滞)させることは、エラー報知の1つとして把握することも可能である。
次に、演出制御基板41の演出制御用CPU41aが演出表示装置14の表示内容を制御してエラー報知を表示させるために実行するエラー報知表示処理について説明する。
エラー報知表示処理において、演出制御用CPU41aは、主制御用CPU40aから報知開始コマンドを入力しているか否かを判定する。報知開始コマンドを入力していない場合、演出制御用CPU41aは、エラー報知表示処理を終了する。その一方で、演出制御用CPU41aは、報知開始コマンドを入力している場合、入力した報知開始コマンドから特定可能な種類のエラー報知が表示されるように演出表示装置14の表示内容を制御する。詳しく説明すると、演出制御用CPU41aは、エラー番号EEに対応するエラー報知の表示開始を指示されている場合、例えば「復帰不可能エラー」の文字列を模した画像を表示するなど、エラー番号EEに対応する内容のエラー報知が開始されるように演出表示装置14の表示内容を制御する。
また、図15に示すように、演出制御用CPU41aは、エラー番号E1に対応するエラー報知の表示開始を指示されている場合、例えば「メダル詰まり」の文字列を模した画像を表示するなど、エラー番号E1に対応する内容のエラー報知が開始されるように演出表示装置14の表示内容を制御する。演出制御用CPU41aは、エラー番号E2に対応するエラー報知の表示開始を指示されている場合、例えば「メダルの不正通過」の文字列を模した画像を表示するなど、エラー番号E2に対応する内容のエラー報知が開始されるように演出表示装置14の表示内容を制御する。
演出制御用CPU41aは、エラー番号E3に対応するエラー報知の表示開始を指示されている場合、例えば「ホッパー空」の文字列を模した画像を表示するなど、エラー番号E3に対応する内容のエラー報知が開始されるように演出表示装置14の表示内容を制御する。演出制御用CPU41aは、エラー番号E4に対応するエラー報知の表示開始を指示されている場合、例えば「ホッパー詰まり」の文字列を模した画像を表示するなど、エラー番号E4に対応する内容のエラー報知が開始されるように演出表示装置14の表示内容を制御する。
演出制御用CPU41aは、エラー番号E5に対応するエラー報知の表示開始を指示されている場合、例えば「不正払出し」の文字列を模した画像を表示するなど、エラー番号E5に対応する内容のエラー報知が開始されるように演出表示装置14の表示内容を制御する。演出制御用CPU41aは、エラー番号E6に対応するエラー報知の表示開始を指示されている場合、例えば「オーバーフロー」の文字列を模した画像を表示するなど、エラー番号E6に対応する内容のエラー報知が開始されるように演出表示装置14の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU41aは、エラー報知を表示させている場合であって、報知終了コマンドを入力したときには、エラー報知の表示が終了されるように演出表示装置14の表示内容を制御する。なお、演出制御用CPU41aは、報知開始コマンドを入力してから、報知終了コマンドを入力する迄の間、継続してエラー報知を表示させ続けるようになっている。
次に、上記のように構成したパチスロ10の作用について説明する。
図15に示すように、本実施形態の主制御用CPU40aは、第3投入センサSE6が所定時間(本実施形態では1秒間)継続してONしたか否かにより、セレクタ30にメダル詰まりのエラー(エラー番号E1)が発生していることを検出する。また、主制御用CPU40aは、ブロッカ33によって第2通路32へのメダルの流入が規制されている投入要求不可状態において、第2投入センサSE5がONしたか否かにより、セレクタ30にメダル詰まりのエラー(エラー番号E1)が発生していることを検出する。これら、エラー番号E1のエラーは、実際にメダル詰まりが発生している状況の他にも、不正な遊技行為(所謂ゴト行為)を行う遊技者によって、メダルを投入することなくベット数やクレジットを増加させようとすること、即ちメダルの投入に関する不正行為が行われている可能性があるエラーとなる。
また、主制御用CPU40aは、各投入センサSE4,SE5によるメダルの検知状態の遷移が投入センサ異常遷移に該当するか否かにより、セレクタ30内をメダルが不正通過するエラー(エラー番号E2)が発生していることを検出する。投入センサ異常遷移は、メダル投入口18からメダルを正常に投入する場合におけるメダルの検知状態の遷移とは異なる遷移を示すものである。このため、エラー番号E2のエラーは、エラー番号E1のエラーと同様に、メダルの投入に関する不正行為が行われている可能性があるエラーとなる。
また、主制御用CPU40aは、ホッパー35をメダル払出動作中に制御して2秒が経過しても払出センサSE7がONしなかったか否かにより、ホッパー35のメダルが空であるホッパー空のエラー(エラー番号E3)が発生していることを検出する。エラー番号E3のエラーは、単にホッパー35が空であること示すものであり、不正行為が行われている可能性の低い、又は遊技店側の利益が損なわれる可能性の低いエラーとなる。
主制御用CPU40aは、メダル払出動作中において払出センサSE7の継続ON時間が0.1秒を超えたか否かにより、ホッパー35でメダル詰まりのエラー(エラー番号E4)が発生していることを検出する。エラー番号E4のエラーは、実際にメダル詰まりが発生している状況の他にも、遊技者がホッパー35からメダルを強制的に払出させようとすること、即ちメダルの払出しに関する不正行為が行われている可能性のあるエラーとなる。
主制御用CPU40aは、非メダル払出動作中において払出センサSE7がONしたか否かにより、ホッパー35でメダル詰まりのエラー(エラー番号E5)が発生していることを検出する。エラー番号E5のエラーは、実際にメダル詰まりが発生している状況の他にも、エラー番号E4と同様に、メダルの払出しに関する不正行為が行われている可能性のあるエラーとなる。
また、主制御用CPU40aは、メダル受付開始時及び全リール回転停止時の両時点において補助貯留センサSE8がONしているか否かにより、補助貯留部36のメダルが満杯であるオーバーフローのエラー(エラー番号E6)が発生していることを検出する。エラー番号E6のエラーは、単に補助貯留部36が満杯であること示すものであり、不正行為が行われている可能性の低い、又は遊技店側の利益が損なわれる可能性の低いエラーとなる。
したがって、本実施形態において、エラー番号E1,E2のエラーは、メダル(遊技媒体)の投入に関する異常状態となる。また、本実施形態において、エラー番号E4,E5のエラーは、メダル(遊技媒体)の払出しに関する異常状態となる。そして、エラー番号E1,E2,E4,E5のエラーは第1種異常状態となり、これらのエラーを検出する主制御用CPU40aは、第1異常検出手段として機能する。また、エラー番号E3,E6のエラーは、第1種異常状態とは異なる第2種異常状態となり、主制御用CPU40aは第2異常検出手段としても機能する。
そして、本実施形態のパチスロ10では、セットされたエラー番号に対応する内容のエラー報知が演出表示装置14とエラー表示部26とで実行されるようになっている。このため、本実施形態では、パチスロ10において発生したエラーを遊技者や遊技店の店員などに容易に認識させることができる。したがって、演出表示装置14及びエラー表示部26は、主制御用CPU40aにより第1種異常状態が検出された場合にエラー報知を実行する第1異常報知手段として機能する。演出表示装置14及びエラー表示部26は、主制御用CPU40aにより第2種異常状態が検出された場合にエラー報知を実行する第2異常報知手段としても機能する。
そして、本実施形態のパチスロ10では、複数種類のエラーのうち、特にエラー番号E3,E6のエラーに関しては、エラー報知の開始からの経過時間に関係なく、所定のエラー解除操作を行うことで演出表示装置14及びエラー表示部26におけるエラー報知を終了させることができる。エラー番号E3,E6のエラー報知は、不正行為によって発生している可能性が低いことから、前面扉12を開放して機内部の第2エラー解除スイッチSW2を操作するほか、開放錠12aにカギを挿入して第2方向に回転させることによって簡便に解除できるようになっている。
これに対して、複数種類のエラーのうち、不正行為により発生している可能性があるエラー番号E1,E2,E4,E5のエラーに関しては、前面扉12を開放して機内部の第2エラー解除スイッチSW2を操作しなければ、エラー報知を解除できない。即ち、エラー番号E1,E2,E4,E5のエラーは、第1エラー解除スイッチSW1(開放錠12a)の操作によって解除できない。このため、本実施形態のパチスロ10では、パチスロ10のカギを保有していない遊技者が容易にエラー報知を解除できないようになっている。
そして、本実施形態のパチスロ10では、エラー報知の開始から待機タイマが終了する迄の6秒間、エラー解除操作を受け付けないことで、エラー解除操作が行われてもエラー報知を解除することができないようになっている。即ち、本実施形態において、待機タイマがセットされてから終了する迄の期間は、所定の異常報知の終了を規制するための規制期間となり、待機タイマをセットする主制御用CPU40aは、期間設定手段として機能する。
このような構成により、本実施形態のパチスロ10では、パチスロ10の機本体の内部に配設された第2エラー解除スイッチSW2を巧みに操作したとしても、少なくとも待機タイマが終了する迄の期間にわたってエラー報知を継続させることができる。したがって、本実施形態では、例えば遊技店の店員などがエラー報知に気が付かず、遊技店側が不利益をこうむってしまうことを抑制できる。
したがって、上記実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)第1種異常状態(エラー番号E1,E2,E4,E5)の検出を契機としたエラー報知は、規制期間が経過した後でなければ、第2エラー解除スイッチSW2を操作しても終了させることができない。第1種異常状態は、メダルの投入に関するエラー状態、及びメダルの払出しに関するエラー状態であり、所謂ゴト行為によって発生される可能性の高いエラー状態である。したがって、本実施形態では、ゴト行為によって開始された可能性が高いエラー報知の実行期間を確保し、例えば遊技店の店員などが見落としてしまうことを抑制できる。その一方で、ゴト行為に起因する可能性が低い第2種異常状態の検出を契機としたエラー報知は、規制期間に関係なく、第1エラー解除スイッチSW1を操作することで終了できる。したがって、ゴト行為とは関連性の低いエラー報知を解除するのに、無駄に手間がかかってしまうことを抑制できる。
(2)メダル投入口18から投入されたメダルの検知態様(検知状態の遷移)が予め定めた検知態様と異なる場合には、所謂ゴト行為である可能性が高いことから、規制期間が経過した後でなければ、第2エラー解除スイッチSW2を操作してもエラー報知を終了させることができない。したがって、ゴト行為に起因する可能性が高いエラー報知の実行期間を確保し、例えば遊技店の店員などが見落としてしまうことを抑制できる。
(3)払出センサSE7によるメダルの検知態様が予め定めた検知態様と異なる場合には、所謂ゴト行為である可能性が高いことから、規制期間が経過した後でなければ、第2エラー解除スイッチSW2を操作してもエラー報知を終了させることができない。したがって、ゴト行為に起因する可能性が高いエラー報知の実行期間を確保し、例えば遊技店の店員などが見落としてしまうことを抑制できる。
(4)ホッパー35の貯留部35aにメダルが貯留されていないことは、所謂ゴト行為と直接的な関係がないことから、規制期間とは関係なく、第1エラー解除スイッチSW1を操作することで実行中のエラー報知を終了させることができる。したがって、ゴト行為とは関係のないエラー報知を解除するのに、無駄に手間がかかってしまうことを抑制できる。
(5)補助貯留部36にメダルが所定量を超えて貯留されていることは、所謂ゴト行為と直接的な関係がないことから、規制期間とは関係なく、第1エラー解除スイッチSW1を操作することで実行中のエラー報知を終了させることができる。したがって、ゴト行為とは関係のないエラー報知を解除するのに、無駄に手間がかかってしまうことを抑制できる。
上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・第1種異常状態の種類を変更してもよい。例えば、エラー番号E1,E2,E4,E5の一部のエラーの検出を省略してもよく、異なる種類のエラーを検出してもよい。即ち、第1種異常状態には、メダルの投入に関する異常状態、及びメダルの払出しに関する異常状態のうち少なくとも一方を含んでおればよい。
・投入センサ無効遷移は、エラー番号E2のエラーとして設定してもよい。
・第2種異常状態の種類を変更してもよい。例えば、エラー番号E3,E6の一方のエラーの検出を省略してもよく、異なる種類のエラーを検出してもよい。
・第1エラー解除スイッチSW1は、開放錠12aと兼用せずに別体のスイッチであってもよい。
・エラー表示部26は、他の表示部と兼用構成であってもよい。例えば、エラー表示部26は、貯留枚数表示部や賞枚数表示部などと兼用されていてもよい。また、エラー表示部26は、パチスロ10の機本体の内部に配設されていてもよい。
・演出表示装置14によるエラー報知は、パチスロ10に何らかのエラーが発生していることを報知する内容であればよく、具体的にエラー番号を認識可能な態様でなくてもよい。
・エラー報知は、演出表示装置14による表示に加えて、又は代えてスピーカによる音声出力やランプLAによる発光態様の変化により行ってもよい。
・演出表示装置14によるエラー報知、及びエラー表示部26によるエラー報知の何れかを省略してもよい。
・図柄停止ライン(有効ライン)の数は、複数設定されていてもよい。
・遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いるパチンコ式スロット機(パチスロ機)や、パチンコ遊技機として具体化してもよい。