JP2018007493A - 回転電機とそれを用いた電動駆動システム及び電動車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転電機の高速回転時の出力を向上できる回転電機を提供することである。【解決手段】本発明に係る回転電機は、回転子と固定子を備え、前記回転子は、磁石と、当該磁石を保持する回転子鉄心を有し、前記回転子鉄心のうち、磁石孔の周辺部の透磁率がq軸付近の透磁率より小さい。【選択図】 図3
Description
本発明は、回転電機とそれを用いた電動駆動システム及び電動車両に関する。
車両用の回転電機、例えばハイブリッド電気自動車の駆動用電動機などでは、発進、追い越し等、加速性能が必要となるため、モータには瞬時的な加速トルクが要求される。また、回生時には回転方向とは逆向きにトルクが発生するような位相で電流を流すことで、バッテリにエネルギーを戻している。
自動車用途に用いられる回転電機の場合、瞬時的なトルクを発生させるため、電動機として永久磁石式の回転電機を採用し、ステータのコイル巻数を増やすことで少ない電流値で高応答な瞬時トルク発生を実現している(特許文献1参照)。
しかし、巻数を増やすことで、インダクタンス増加に伴う必要な端子電圧の増大が問題となる。つまり力率が悪化するため、高速回転時でも大トルクを得るためにはPWMインバータ電圧を高くする必要がある。PWMインバータを高くするために、バッテリの直列接続数を増やしてバッテリ電圧を高くする必要がある。そのために車体重量の増大、燃費の悪化につながり、環境負荷が増大してしまう恐れがある。
本発明の目的は、回転電機の高速回転時の出力を向上できる回転電機を提供することである。また本発明の回転電機を使用することにより電動車両から排出される環境負荷を軽減することを目的とする。
本発明に係る回転電機は、回転子と固定子を備え、前記回転子は、磁石と、当該磁石を保持する回転子鉄心を有し、前記回転子鉄心のうち、磁石孔の周辺部の透磁率がq軸付近の透磁率より小さい。
本発明によれば、永久磁石回転電機において、限られたバッテリ電圧の制約上でインダクタンス低減を図ることができ、高速時の出力向上を図ることができる。またこの永久磁石回転電機を備えた電動車両においては、電動車両の低燃費化により、環境負荷低減を図ることができる。
以下に説明の実施の形態では、上述の発明が解決しようとする課題の欄や発明の効果の欄に記載した内容に止まらず、製品の実施に向けての様々な課題を解決している。具体的には以下の実施の形態の中で説明する。
本発明の実施形態について、図1ないし図7に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態による永久磁石を使用した回転電機1の部分断面図である。シャフト8の回転軸が紙面の左右方向に平行になるように配置される。シャフト8を境に上部側が断面となっており、下部側が非断面図である。
回転電機1の固定子2は、固定子鉄心4と、この固定子鉄心4に形成されたスロットに巻回された3相あるいは多相の固定子巻線5と、を備える。固定子2は、ハウジング11に収納されかつハウジング11に保持されている。
回転子3は、永久磁石400を挿入するための磁石挿入孔6(図3に後述)が設けられた回転子鉄心7(図2に後述)と、磁石挿入孔6に挿入されかつ回転子3の磁極を形成するための永久磁石400と、シャフト8と、を備えている。シャフト8は、ハウジング11の両端に固定されたエンドブラケット9にベアリング10によって回転可能に保持されている。
回転電機1には、回転子3の磁極位置を検出するための磁極位置検出器PSが設けられている。磁極位置検出器PSは、例えばレゾルバで構成される。
さらに回転子3の回転速度を検出するため回転速度検出器Eが設けられている。回転速度検出器Eは、ここではエンコーダであり、回転子3の側部に配置され、シャフト8の回転に同期してパルスを発生し、該パルスを計数することで回転速度が計測できる。
回転電機1は、磁極位置検出器PSの信号に基づき磁石位置を検知し、回転速度検出器Eの出力信号を基に回転速度を検出し、図示しない制御装置により、回転電機1の目標トルクを発生するための交流電流が固定子巻線に供給される。制御装置により固定子巻線に供給される電流が制御されることにより、回転電機1の出力トルクが制御される。
図2は、図1に示す回転電機1の回転子3のシャフト8に垂直な面での断面図である。また、図3は、図2の永久磁石400近傍の部分拡大図である。
永久磁石400は、q軸63付近に設けられる。図2に記載の例では1極あたり2ケ乃至3ケ有しているが、これは遠心力による破損を防ぐためである。 回転子3は、シャフト8の回転軸に沿う方向に積層された電磁鋼板からなる回転子鉄心7と、回転子鉄心7に設けられた磁極を形成するための永久磁石400を備えている。
永久磁石400は、q軸63付近に設けられる。図2に記載の例では1極あたり2ケ乃至3ケ有しているが、これは遠心力による破損を防ぐためである。 回転子3は、シャフト8の回転軸に沿う方向に積層された電磁鋼板からなる回転子鉄心7と、回転子鉄心7に設けられた磁極を形成するための永久磁石400を備えている。
図2や図3の実施の形態では、永久磁石400は1極あたり直線状に配置され、図3に示される1つの磁極即ち各磁極を形成する。
磁極を形成する各永久磁石400は、図2に示されるq軸63方向に磁化されている。一つの磁極において固定子2側がN極となるように磁化されている場合、周方向の両隣の磁極を構成する永久磁石400は逆に固定子2側がS極となるように磁化されている。
なお本実施例1では上述のように各磁極は少なくとも3つの永久磁石400によって形成されているが、必ずしも3つの永久磁石400は直線状の配置とは限らない。V字形に配置しても良いし、V字形状とバスタブ形の組み合わせた形状に配置しても良い。各磁極を構成する磁石量を増やすと各磁極の磁束量が多くなり、発生する回転トルクが増大するあるいは誘起される誘起電圧が大きくなる傾向となる。
図2において、該当する全ての部品または部分に参照符号を付すと非常に煩雑となるので、同じ部品の内の一部をそれら全体の代表として一部にのみ参照符号を付し、他の部分の参照符号は省略する。本実施形態に示す構造は回転子鉄心7の内部に磁石を配置している構造の回転電機1(埋め込み磁石形回転電機と記す)である。
永久磁石400が回転子鉄心4の固定子2側が外周面に配置する構造である回転電機1(以下表面磁石形回転電機と記す)は、発生する回転トルクの変動を抑制できる効果が顕著であるが、効率が低下する欠点があり、回転トルクの変動の抑制が必須とされる操舵力をアシストするための回転電機1の用途に適している。
一方、永久磁石400が回転子鉄心4に埋め込まれる埋め込み式磁石形回転電機1は、回転子3と固定子間のギャップ12を小さくできるために高効率あるいは小型で高出力の回転電機に適しており、自動車の走行用の回転電機に適している。本実施形態に記載されている実施の形態は何れも自動車の走行用の回転電機に適している。例1では、回転子鉄心7に永久磁石400を挿入し固定するための磁石挿入孔6が各永久磁石400に対応して設けられている。磁石挿入孔6は、固定子2側に対して開く状態に形成されかつ各磁極に対応して全周に渡って配置されている。
一方、永久磁石400が回転子鉄心4に埋め込まれる埋め込み式磁石形回転電機1は、回転子3と固定子間のギャップ12を小さくできるために高効率あるいは小型で高出力の回転電機に適しており、自動車の走行用の回転電機に適している。本実施形態に記載されている実施の形態は何れも自動車の走行用の回転電機に適している。例1では、回転子鉄心7に永久磁石400を挿入し固定するための磁石挿入孔6が各永久磁石400に対応して設けられている。磁石挿入孔6は、固定子2側に対して開く状態に形成されかつ各磁極に対応して全周に渡って配置されている。
また磁石挿入孔6は、q軸63インダクタンスLdの増大を防ぐ役目も果たしているため、LdとLqの差で生じるリラクタンストルクの向上の役目もある。よって、磁石挿入孔6には必ずしも永久磁石400を充填させる必要はなく、透磁率が回転子鉄心7と比較して低い材料であれば構わない。また、何も充填しない場合はリラクタンストルクのみで動作するのでシンクロナスリラクタンスモータと呼称する。
図2及び図3に示されるように、回転子鉄心7は、隣接する各磁極の周方向における間に、固定子2が発生するq軸63の磁束Φqを通すための補助磁極部33を全周に渡って形成する。また逆の見方では、図3において、各隣接する補助磁極部33の間に永久磁石400により形成される磁極が設けられており、この実施の形態では各磁極は複数の永久磁石400を固定子2側に対して開く状態に配置して構成されている。永久磁石400はフラックスバリアの役割もあるため、低リコイル透磁率の材料が望ましい。
回転軸60に発生することができる最大のトルクは、T∝BI以下の式で求めることができる。Tはトルク(Nm)であり、Bはギャップ12の磁束密度(Wb/m2)であり、Iはインバータ53(図9にて後述する)から固定子コイル5に流すことのできる最大電流(Arms)である。電流は、I=V/Zで求めることができる。ただし、Vはインバータ53が供給できる最大電圧(Vrms)であり、Zはインピーダンス(Ω)である。インピーダンスZは、Z=R+jωLで示される。Rはコイル5の電気抵抗(Ω)であり、jは虚数単位であり、ωは角周波数(rad/sec)であり、Lは磁気回路35に鎖交する固定子巻線5のインダクタンス(H)である。
固定子巻線5のインダクタンスL は、L∝1/Rmで示される。Rmは磁気回路35の磁気抵抗([A/Wb=1/H)である。
回転軸60に発生することができる最大のトルクは、T∝BI以下の式で求めることができる。Tはトルク(Nm)であり、Bはギャップ12の磁束密度(Wb/m2)であり、Iはインバータ53(図9にて後述する)から固定子コイル5に流すことのできる最大電流(Arms)である。電流は、I=V/Zで求めることができる。ただし、Vはインバータ53が供給できる最大電圧(Vrms)であり、Zはインピーダンス(Ω)である。インピーダンスZは、Z=R+jωLで示される。Rはコイル5の電気抵抗(Ω)であり、jは虚数単位であり、ωは角周波数(rad/sec)であり、Lは磁気回路35に鎖交する固定子巻線5のインダクタンス(H)である。
固定子巻線5のインダクタンスL は、L∝1/Rmで示される。Rmは磁気回路35の磁気抵抗([A/Wb=1/H)である。
ここで示す磁気回路35は固定子巻線5の電流位相によって多少変化するが,概ね図2のq軸63に沿うように形成される。
従来、回転数が高くなるとωが増加するため、Zが大きくなる。通常は電圧Vを高くして電流を流していくが,与えられる電圧には限界がある。そのため,ωが高くなると流せる最大電流I が小さくなり,トルクが小さくなるという問題があった。本実施例により、磁気回路35の磁気抵抗Rm を大きくすることで、磁気回路に鎖交するコイル5のインダクタンスLを小さくすることができる。そして,Lが小さくなると、インピーダンスZが小さくなる。インピーダンスZが小さくなるので電流I を大きくできる。よって,電流I を大きくできるため、高速時のトルクTを大きくすることができる。図3に示す実施例では磁気回路35の磁気抵抗Rmを透磁率低くするために回転子鉄心5を設けることによりインダクタンスを下げ、高速時でも大電流を流せるようにして高速時のトルクを改善した例を示す。
従来、回転数が高くなるとωが増加するため、Zが大きくなる。通常は電圧Vを高くして電流を流していくが,与えられる電圧には限界がある。そのため,ωが高くなると流せる最大電流I が小さくなり,トルクが小さくなるという問題があった。本実施例により、磁気回路35の磁気抵抗Rm を大きくすることで、磁気回路に鎖交するコイル5のインダクタンスLを小さくすることができる。そして,Lが小さくなると、インピーダンスZが小さくなる。インピーダンスZが小さくなるので電流I を大きくできる。よって,電流I を大きくできるため、高速時のトルクTを大きくすることができる。図3に示す実施例では磁気回路35の磁気抵抗Rmを透磁率低くするために回転子鉄心5を設けることによりインダクタンスを下げ、高速時でも大電流を流せるようにして高速時のトルクを改善した例を示す。
図2に示されるように、d軸63は磁極中心を通り、q軸64は磁極中心から電気角90度離れた場所を通る。q軸64は,磁石400と磁石400の間から隣の磁石400と磁石400の間へ向かう高透磁率の領域のことであり,d軸63の磁気抵抗とq軸64軸の磁気抵抗が大きいほどリラクタンストルクが大きくなる。
図3に示されるように、回転子鉄心7は、磁石400を収納するための磁石挿入孔6を形成す挿入孔周辺部23ないし28を有する。
挿入孔周辺部23ないし28は、磁石挿入孔6よりギャップ12に近い側に設けられるギャップ側挿入孔周辺部23と、同極となる磁石400を支持する磁石間挿入孔周辺部24と、フラックスバリア13を形成しかつ回転子鉄心7の外周側に形成されたフラックスバリアギャップ側部25と、回転軸60とフラックスバリア13の端部を結んだ直線61よりq軸64側に形成されたフラックスバリアq軸64側部26と、フラックスバリア13を形成しかつフラックスバリア13に対してギャップ12と反対側に形成されたフラックスバリア内径部27と、磁石挿入孔6に対してギャップ12と反対側の内径側挿入孔周辺部28と、により構成される。
永久磁石400の周りとフラックスバリア13を形成する磁石孔周辺部23ないし28は、途切れることなく、透磁率が小さい部材で形成されることで,加工する部位数が細切れにならないため加工が容易となる。また材料置き換えを行う際は一体とすることで遠心力に対して接着剤が不要となるメリットがある。
ギャップ側挿入孔周辺部23に示す部位が別部材であると,ギャップ側挿入孔周辺部23と磁石間挿入孔周辺部24との間,そして磁石間挿入孔周辺部24とフラックスバリアギャップ側部25との間に別途接着剤を必要とするが,本実施形態では図3に示すとおり,フラックスバリアq軸側部26の部材に突起部40を設けることで,一体となった磁石孔周辺部23ないし28を軸方向から挿入することで遠心力がかかっても部材が飛散しないため,接着剤が不要となる。また,磁石間挿入孔周辺部24,フラックスバリアギャップ側部25を経由する磁石磁束の漏れが低減するため,誘起電圧を増やすことが可能となり,更なるトルク向上も可能となる。
また本実施形態では、磁石孔周辺部において、磁石間挿入孔周辺部24及びフラックスバリアギャップ側部25を除くギャップ側挿入孔周辺部23とフラックスバリアq軸64側部26とフラックスバリア内径部27と内径側挿入孔周辺部28のうち少なくとも一つの透磁率がq軸64付近の透磁率より小さい。
これにより、回転電機1のインピーダンスを低減させることが可能になり,高速時に流すことができる電流を増加させることが可能になるため,高速時のトルクを大きくすることができるようになる。
図4は、図2の永久磁石400近傍に他の実施形態の部分拡大図である。図4に示される実施形態と図3に示される実施形態と異なる部分は、図3に示されたフラックスバリアギャップ側部25が他の挿入孔周辺部とは異なる材料で構成され、回転子鉄心7と同じ材料により構成される。
図5は、図2の永久磁石400近傍に他の実施形態の部分拡大図である。図5に示される実施形態と図4に示される実施形態と異なる部分は、ギャップ側挿入孔周辺部23の形成の態様である。本実施形態におけるギャップ側挿入孔周辺部23は、回転子鉄心7と同じ材料による第1部材と、当該材料の透磁率よりも小さい第2部材と、により構成される。そして、第1部材と第2部材は周方向に交互に形成されかつ、第1部材と第2部材の形成方向はd軸63に平行になっている。これにより、d軸63に平行に透磁率を低くなり、磁石磁束を極力の低下を抑制することができる。
図6は、図2の永久磁石400近傍に他の実施形態の部分拡大図である。図6に示される実施形態と図5に示される実施形態と異なる部分は、ギャップ側挿入孔周辺部23の形成の態様である。本実施形態におけるギャップ側挿入孔周辺部23は、回転子鉄心7と同じ材料による第1部材と、当該材料の透磁率よりも小さい第2部材と、により構成される。そして、第1部材と第2部材は周方向に交互に形成されかつ、磁石磁束に対して斜めになるようにした例である。これにより、回転子3の主たる回転方向が左回転である場合,左回転時に磁石磁束を妨げないようにすることができる。
図7は、図2の永久磁石400近傍に他の実施形態の部分拡大図である。図7に示される実施形態と図3に示される実施形態と異なる部分は、挿入孔周辺部23ないし28を回転子鉄心7とは別部材で構成されることである。回転子鉄心7とは別部材で構成された挿入孔周辺部23ないし28を挿入孔形成部品29と称する。
挿入孔形成部品29は突起部41を設け、この突起部41は回転子鉄心7の嵌合部に嵌め込まれる。これにより、遠心力で透磁率を低くした挿入孔形成部品29及び永久磁石400が飛散を防止することができる。また、突起部41は回転子鉄心7の嵌合部に嵌め込んだ後に、冷間圧延処理を施されると、更に強固に挿入孔形成部品29が保持される。
図8は、図3及び図4に示された本実施形態と従来例(挿入孔周辺部が回転子鉄心と同一の特性)の出力特性を示す。横軸は回転数であり、縦軸は回転電機1のトルクである。本実施形態により高回転領域の出力が増加したことが分かる。
次に、上述の実施例が適用される電気自動車に適用した実施例について、図9を用いて説明する。図9は、本実施形態の回転電機1を適用した電気自動車のブロック構成図である。
電気自動車の車体100は、4つの車輪110、112、114、116によって支持されている。この電気自動車は、前輪駆動であるため、前方の車軸154には、走行トルクを発生しあるいは制動トルクを発生する回転電機1が機械的に接続されており、回転電機1により発生する回転トルクが機械的な伝達機構により伝達される。回転電機1は、制御装置130およびインバータ回路53によって発生した3相交流電力により駆動され、該駆動トルクが制御される。
制御装置130の動力源としては、リチウム二次電池などの高電圧バッテリで構成される直流電源51が備えられ、この直流電源51からの直流電力が制御装置130の制御に基づいてインバータ回路53がスイッチング動作し、交流電力に変換され、回転電機1に供給される。回転電機1の回転トルクにより車輪110、114が駆動され、車両が走行する。
また運転者のブレーキ操作により、制御装置130はインバータ回路が発生する交流電力の回転子3の磁極に対する位相を反転することにより、回転電機1は発電機として作用し、回生制動運転が行われる。回転電機1は走行を抑える方向の回転トルクを発生して、車両100の走行に対して制動力を発生する。このとき車両の運動エネルギが電気エネルギに変換され、直流電源51に電気エネルギが充電される。
なお、以上の実施例では、回転電機を電気自動車の車輪の駆動に用いるものとして説明したが、電動車両用の駆動装置、電動建機用の駆動装置及び他あらゆる駆動装置においても使用できるものである。なお、本実施の形態による回転電機を電動車両、特に電気自動車に適用すれば、最高回転数時の出力を向上でき、高性能な電気自動車を提供することができる。
1…回転電機、2…固定子、3…回転子、4…固定子鉄心、5…固定子巻線、6…磁石挿入孔、7…回転子鉄心、8…シャフト、9…エンドブラケット、10…ベアリング、11…ハウジング、12…ギャップ、13…フラックスバリア、23…ギャップ側挿入孔周辺部、24…磁石間挿入孔周辺部、25…フラックスバリアギャップ側部、26…フラックスバリアq軸側部、27…フラックスバリア内径部27、28…内径側挿入孔周辺部、29…挿入孔形成部品、33…補助磁極部、40…突起部、41…突起部、51…直流電源、53…インバータ回路、60…回転軸、61…直線、63…d軸、64…q軸、100…車体、110…車輪、112…車輪、114…車輪、116…車輪、130…制御装置、154…車軸、400…永久磁石、E… 回転位置検出器、PS…磁極位置検出器
Claims (7)
- 回転子と固定子を備える回転電機であって、
前記回転子は、磁石と、当該磁石を保持する回転子鉄心を有し、
前記回転子鉄心のうち、磁石孔の周辺部の透磁率がq軸付近の透磁率より小さい回転電機。 - 回転子と固定子を備える回転電機であって、
前記回転子は、磁石と、当該磁石を保持する回転子鉄心を有し、
前記回転子鉄心のうち、同極磁石間部およびフラックスバリアとギャップの間の部位を除く磁石孔の周辺部のうち少なくとも一部の透磁率がq軸付近の透磁率より小さい回転電機。 - 請求項1または2に記載の回転電機であって、
前記磁石孔の前記周辺部のうち、前記磁石孔と固定子との間の空間に設けられる部分は、前記回転子鉄心の当該部分以外の透磁率と同じ第1部分と、当該第1部分よりも小さい透磁率である第2部分と、により構成され、
前記第1部分と前記第2部分は、前記回転子の周方向に交互に形成され、
前記第2部分は、d軸に平行となるよう形成される回転電機。 - 請求項1または2に記載の回転電機であって、
前記磁石孔の前記周辺部のうち、前記磁石孔と固定子との間の空間に設けられる部分は、前記回転子鉄心の当該部分以外の透磁率と同じ第1部分と、当該第1部分よりも小さい透磁率である第2部分と、により構成され、
前記第1部分と前記第2部分は、前記回転子の周方向に交互に形成され、
前記第2部分は、前記磁石からの磁束の方向と平行となるように形成される回転電機。 - 請求項1ないし4に記載のいずれかの回転電機であって、
前記磁石孔の周辺部は、前記回転子鉄心とは別部品かつ異なる材料により構成され、
さらに前記回転子鉄心及び前記磁石孔の周辺部は、互いに接続するための嵌合部を有する回転電機。 - 請求項1ないし5に記載のいずれかの回転電機と、
前記回転電機に電力を供給するバッテリと、
前記回転電機の駆動トルクを制御する制御装置と、を備える電動駆動システム。 - 請求項1ないし5に記載のいずれかの回転電機と、
前記回転電機に電力を供給するバッテリと、
前記回転電機の駆動トルクを制御する制御装置と、を備える電動車両。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022065471A1 (ja) * | 2020-09-28 | 2022-03-31 | 株式会社小松製作所 | ロータ及びモータ |
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WO2022065471A1 (ja) * | 2020-09-28 | 2022-03-31 | 株式会社小松製作所 | ロータ及びモータ |
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