JP2018005183A - 光走査装置、物体検知装置および距離検知装置 - Google Patents

光走査装置、物体検知装置および距離検知装置 Download PDF

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Abstract

【課題】同期検知素子を用いながら、小型で、光の照射領域を拡大することができる光走査装置、物体検知装置および距離検知装置を得る。【解決手段】光偏向器2で偏向される光ビームの少なくとも一部を受光し、照射領域における走査開始端5を決定するための同期信号を得る同期検知光学系3を有し、同期検知光学系3は、偏向面21,22による光ビームの走査範囲において投光光学系1を挟んで照射領域とは逆側にある。投光光学系1から光偏向器2に向かう光路を投光光路12、同期検知光学系3で光ビームを受光するタイミングでの光偏向器2から同期検知光学系3に向かう光路を同期光路32、照射領域の限界位置であって投光光学系に最も近い限界位置を照射端、とし、投光光路1と同期光路3に挟まれた角度を同期角φ、投光光路と照射端に挟まれた角度を走査端角αとしたとき、φの値がαの値よりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、光走査装置、物体検知装置および距離検知装置に関するものである。
光走査装置を利用した装置として、物体検知装置、距離検知装置などがある(例えば、特許文献1参照)。これらの装置を車両に搭載して、走行中の車両前方における物体の有無や、その物体までの距離を検知するレーザレーダあるいは走査式測距装置が提案されている。
光走査装置では、所定の有効走査領域で光ビームを走査する必要があるため、光偏向器による光ビームの走査角度位置を精度よく設定する必要がある。特許文献1に記載されている発明は、光学式のロータリーエンコーダを用いて光偏向器の回転角度位置を高精度で検出する走査式測距装置に関する。
特許文献1に記載されている走査式測距装置のように、光偏向器の回転角度位置を検出するためにロータリーエンコーダを用いると、装置が大型になる。
本発明は、走査位置の高精度な検出と装置の小型化とを両立することができ、さらに走査角度を大きくすることができる光走査装置、物体検知装置および距離検知装置を得ることを目的とする。
本発明は、
光源から射出される光ビームを光偏向器が有する偏向面により偏向走査することで、所定の照射領域に照射する光走査装置であって、
前記光源から射出される光ビームを前記光偏向器へ導く投光光学系と、
前記偏向面で偏向される光ビームの少なくとも一部を受光し、この偏向面により偏向走査される光ビームが前記照射領域に向かうタイミングを検知するための同期信号を出力する同期検知光学系と、を有し、
前記同期検知光学系は、前記偏向器の回転軸に垂直な平面上において、前記投光光学系を挟んで前記照射領域とは反対側に配置され、
前記偏向器の回転軸に垂直な平面上において、
前記光源から射出される光ビームが前記光偏向器へと向かう光路を投光光路、
前記偏向面により偏向走査される光ビームが前記同期検知光学系へ向かう光路を同期光路、
前記照射領域の両端部のうち、前記投光光学系に近い側の端部を第1端部、
前記投光光路と前記同期光路とに挟まれた角度を同期角度φ、
前記投光光路と前記第1端部とに挟まれた角度を照射領域端部角度α、と定義すると、
前記同期角度φの絶対値は前記照射領域端部角度αの絶対値よりも大きくなるように、前記投光光学系、前記同期検知光学系、前記照射領域が設定されていることである。
本発明に係る光走査装置によれば、走査位置の高精度な検出と装置の小型化を両立することができ、さらに走査角度を大きくすることができる。
本発明に係る光走査装置の実施例を示す光学配置図であって、(a)は光偏向器における一偏向面にて、光源から射出された光ビームを偏向できる範囲を説明する図であり、一偏向面が偏向走査できる範囲の最上流での光偏向器の回転位置を示している。(b)は光偏向器の偏向動作における(a)の動作態様に続く態様を示す図であり、光源から射出された光ビームを一偏向面により同期検知素子へ偏向走査しているタイミングでの光偏向器の回転位置を示している。 光偏向器2の偏向動作における図1(b)の動作態様に続く態様を示す図であって、(a)は光源から射出された光ビームを一偏向面により光ビーム照射領域における走査開始側へ偏向走査しているタイミングでの光偏向器2の回転位置を示し、(b)は光源から射出された光ビームを一偏向面により光ビーム照射領域における走査中央部へ偏向走査しているタイミングでの光偏向器2の回転位置を示し、(c)は光源から射出された光ビームを一偏向面により光ビーム照射領域における走査終端側へ偏向走査しているタイミングでの光偏向器2の回転位置を示す。 本発明に適用可能な光源の一例を拡大して示す正面図である。 前記光源から発する光ビームの様子を示す模式図である。 本発明に適用可能な光源の別の例を拡大して示す正面図である。 図5に示す光源を用いた光走査装置の実施例を示す光学配置図である。 本発明に係る物体検知装置を監視装置に適用した例を示すブロック図である。 前記監視装置に含まれるレーザレーダの例を示すブロック図である。 光走査装置の比較例を示す光学配置図である。 光走査装置の比較例の懸念事項を説明するための光学配置図である。 光偏向器の偏向面の有効範囲及び各偏向走査タイミングにおける光ビームの入射位置を示す図である。 偏向動作における光源の発光タイミングを示すタイミングチャートである。
以下、本発明に係る光走査装置の実施例について図面を参照しながら説明し、そのあとで、本発明に係る光走査装置を用いた物体検知装置および距離検知装置について説明する。
[光走査装置]
図1に示す光走査装置は、光ビームを発する光源11を含む投光光学系1と、投光光学系1からの光ビームを偏向面で偏向走査して所定の照射領域に照射する光偏向器2を有する。光源11として、実施例では半導体レーザー(以下「LD」という)を用いている。光走査装置は、光偏向器2で偏向される光ビームの少なくとも一部を受光して光源11の発光タイミングを決定するための同期信号を得る同期検知光学系3をさらに有する。
投光光学系1は、投光光学素子15を有する。この投光光学素子15は、光源11と光偏向器2とを光学的に結合するためのカップリングレンズであり、光源11から射出される光ビームを光偏向器2に導く。本実施例における投光光学素子15の実態は凸レンズであり、光源11から射出される光ビームをほぼ平行光にして光偏向器2に導く。
同期検知光学系3は、投光光学系1から光偏向器2に投光され偏向される光ビームを、光偏向器2のある回転タイミングで同期検知素子31に導く同期光学素子35を有する。本実施例における同期光学素子35の実態は凸レンズである。本実施例における同期検知素子31の実態はフォトダイオード(以下「PD」という)である。
投光光学系1の投光光学素子15は、設定したい前記照射領域の広さに応じて、光学的パワーを変えるとよい。あるいは、投光光学素子15と光源11との距離を変えることで、光偏向器2に投光される光ビームの収束度合いや発散度合いを設定してもよい。光源11の発光領域を発光点とみなすことができない場合は、光源11から射出された光ビームが照射領域の無限遠に結像するように、投光光学素子15の光学的パワーを設定してもよい。こうすることにより、均一な照射分布を容易に得ることができる。
光偏向器2は平行平板からなり平板の両面が光の反射面となっていて、反射面と平行な光偏向器2の中心を通る軸線を中心にして高速度で回転駆動される。回転駆動される光偏向器2の反射面に投光光学系1から光ビームが投光されると、光ビームは反射面で反射される。光偏向器2は等速度で回転駆動されるため、光偏向器2の反射面で反射される光ビームは等角速度で偏向される。以下、反射面からなる光偏向器2の一方の面を偏向面21、反対側の面を偏向面22とする。
投光光学系1から投光される光ビームの通路を投光光路12とし、前記光ビームを同期検知光学系3の同期検知素子31で検知するための光ビームの通路を同期光路32とする。
光偏向器2は図1において反時計回りに回転駆動され、光源11からの光ビームは各偏向面21,22で反時計回りに偏向走査される。
照射分布は、切妻型の面を有する光学素子など、種々の光学素子形状を用いて制御することができる。照射領域すなわち検知領域を広げる場合は、マイクロレンズアレイや、すりガラスのような光拡散機能を持つ光学素子を光源11の直近に配置してもよい。
本実施例では、光源11の例としてLDを用いたものとして説明した。LDには、素子の端面からレーザー光を照射する端面発光レーザーや、垂直共振器面発光レーザー(以下「VCSEL」という)のように、素子の垂直面からレーザー光を照射する面発光レーザーと呼ばれるものがある。本発明の光源11として、これらのLDやLEDなど、種々の光源を用いることができる。また、後で説明するように、マルチチャンネル発光の光源を用いることもできる。
光偏向器2の回転方向はどちらの方向であっても差し支えない。図1に示す実施例では、光偏向器2が紙面に平行な回転面において反時計回りに回転する構成になっている。図1は、投光光学系1からの光ビームが光偏向器2の一つの偏向面21で偏向走査される場合を示す。図示の実施例では、光偏向器2が平行平板であったが、これに限られるものではなく、例えば回転多面鏡であってもよい。
図1に示す構成では、偏向面21の反時計回りの回転に伴い投光光学系1からの光ビームが偏向走査される方向に、同期検知光学系3、投光光学系1、照射領域がこの順に配置されている。この配置関係を換言すると、同期検知光学系3は、偏向面21または偏向面22による光ビームの走査範囲において投光光学系1を挟んで照射領域とは逆側にある。
図1、図2に示すように、光偏向器2の回転中心軸方向をZ軸方向とする。Z軸に垂直な平面をX−Y平面とする。光偏向器2はその回転軸を中心として偏向面21,22が回転することで、光源11から偏向面21,22に向かって射出される光ビームを反射し、光ビームをX−Y平面上において偏向走査する。X−Y平面上において、光源11から偏向面21,22に向かって射出される光ビームの進行方向をY軸方向とする。Y軸およびZ軸に直交する方向をX軸とする。
本実施例では、説明を簡単にするために、偏向面21,22は、Z軸と平行であり、偏向面21,22に入射する光ビームはZ軸に垂直に入射するものとし説明している。しかしながら、偏向面21,22は、Z軸に対して斜めになっていてもよく、また、偏向面21,22に入射する光ビームはZ軸に垂直ではなく斜めに入射してもよい。
光偏向器2の各偏向面21,22で偏向走査される光ビームはX−Y平面内において、所定の照射領域に照射される。所定の照射領域に照射される光ビームは、照射領域に存在する人などの物体で反射される。この反射光は、光走査装置に組み込まれている受光部(後で詳述する)で受光され、物体検知、さらには物体までの距離検知に供される。よって、前記所定の照射領域は、物体の検知領域でもある。図1においてθdは、前記所定の照射領域すなわち検知領域を示している。
図1は、光源から射出された光ビームを、一偏向面21の有効範囲により偏向できる範囲を示しており、偏向面21が偏向走査できる範囲の最上流位置から同期検知時までの態様を順に示す。図1(a)は、投光光学系1からの光ビームが偏向面21で偏向を開始されるタイミング(すなわち、偏向面21が偏向走査できる範囲の最上流位置)における光偏向器2の回転位置を示す。偏向走査できる範囲の最上流位置において光ビームが偏向されて向かう光路と、投光光路12で挟まれる角度をθ1とする。
なお、実際の偏向走査において、光源11から光ビームが射出されるタイミングは、図12に示すとおり、同期検知を行なうタイミングと照射領域を照射するタイミングだけであり、それ以外では、光ビームは照射されない。本明細書では、実際に光ビームが射出されないタイミングにおいても、光路を説明するために、光ビームが射出されたものと仮定して説明を行なっている。実際の偏向走査における光源11から光ビームが射出されるタイミングについては、後述する。
図1(b)は、光偏向器2が、偏向面21が図1(a)に示す態様から反時計方向に回転して、光偏向器2で偏向される光ビームが同期検知素子31に向かう際の光偏向器2の回転位置を示す。このタイミングの近傍で光源11から光ビームが射出され、同期検知素子31は光ビームを検知すると同期検知信号を出力する。
図2は、図1(b)に示す態様に続いて、偏向面21(または偏向面22)が所定の照射領域に光ビームの照射を開始するタイミングから照射を終了するタイミングまでの光偏向器2の回転位置を順に示す。図1、図2において、照射領域をθdで示している。
図2(a)は、光偏向器2で偏向される光ビームが前記照射領域の走査開始端へ向かう際の光偏向器2の回転位置を示す。図2(b)は、光偏向器2で偏向される光ビームが照射領域の中央に向かう際の光偏向器2の回転位置を示す。図2(c)は、光偏向器2で偏向される光ビームが前記照射領域の走査終了端へ向かう際の光偏向器2の回転位置を示す。
光偏向器2における一偏向面が、光源から射出された光ビームを偏向できる範囲にて、光偏向器2の回転方向に従った動作は以下の順になる。図1(a)に示された偏向走査できる範囲の最上流。図1(b)に示された同期検知への走査。図2(a)に示された照射領域の開始端への走査。図2(b)に示された照射領域中央への走査。図2(c)に示された照射領域の終了端への走査。
角度θdで示される照射領域の両端部のうち、照射開始端は投光光学系1に近い側の端であって、この端部を第1端部とする。この第1端部を図2では符号5で示している。照射領域の第1端部5と投光光路12とに挟まれた角度(以下「照射領域端部角度」という)をαとする。照射領域の走査終了端を図2では符号6で示している。投光光路12と走査終了端6とによって挟まれる角度をθ2(図1(a),図2(c)参照)とする。光偏向器2の各偏向面21,22で偏向することができる範囲は、θ1+α+θdであり、θ1+θ2である。
この光偏向器2の各偏向面21,22で偏向することができる範囲を、光偏向器2による光ビームの走査範囲、と定義する。
この走査範囲において、投光光学系1を挟んで、光走査の下流側に角度θdで表される照射領域と、この走査領域の逆側である光走査の上流側に同期検知光学系3が配置されている。
図1(b)示す同期検知の瞬間における投光光路12と同期光路32に挟まれる角度を同期角φとする。前記照射開始端5と照射終了端6のうち、投光光学系1に最も近い限界位置は照射開始端5であり、照射開始端5と投光光路1とがなす角度が前記照射領域端部角度であり、これをαとする。図1、図2に示す例では、φの絶対値がαの絶対値よりも大きくなるように、投光光学系1、同期検知光学系3、前記照射領域が設定されている。
ここまで説明した光走査装置の実施例によれば、光偏向器2のいずれかの偏向面、例えば偏向面21で反射される光ビームが同期検知素子31に到達して同期信号を生成した直後に、同じ偏向面21が光ビームを偏向し、所定の照射領域を走査していく。そのため、光偏向器2の製造誤差などによる照射位置ずれを少なくすることができる。あるいは、同期検知を行った偏向面で照射領域を走査開始するまでその情報を保持しておく必要がなく、制御を簡素化できる。
光源11や同期光路32を、図1の紙面上で上側、すなわち光偏向器2より+Y側に配置することも可能である。この場合、光偏向器2の回転方向は時計回りに設定するのが望ましい。
実際の偏向走査における光源11から光ビームが射出されるタイミングについて、図12に示す。図12に示したように、光源11を点灯させながら、同期検知素子31上を光ビームが走査し、同期検知素子31が同期検知信号を生成した直後、光源11への戻り光を防ぐために光源11を消灯する。光偏向器2の回転数と、設定した所定の照射領域角度θdから求めることができる所定の時間だけ消灯を続ける。すなわち、光偏向器2で偏向走査される光ビームが投光光学系1の位置を走査する時間帯は、光源11を消灯する。そのあと、照射開始端5を走査するタイミングで再び光源11を点灯させ、照射領域における光ビームの照射を開始する。
[光ビームの走査範囲と各部の配置関係]
次に、光偏向器2で光ビームが走査される範囲について、図1、図2とともに説明する。
前述の通り、同期検知素子31で光ビームが検知される瞬間における投光光路12と同期光路32に挟まれた角度を同期角φ、投光光路1と照射開始端5とによって挟まれた角度を照射領域端部角度αと定義する。本実施例では、φの絶対値がαの絶対値よりも大きくなるように、投光光学系1、同期検知光学系3、前記照射領域が設定されている。
φの絶対値がαの絶対値より大きいことで、投光光学系1と同期検知光学系3を構成する素子すなわち本実施例では投光光学素子15が、同期光路32と干渉することをなくすことができる。また、同期光学素子35が投光光路12と干渉することをなくすことができる。その結果、光源11から出射される光の利用効率の低下を回避することができ、かつ、投光光路12中の光学素子による反射などによるゴースト光が同期検知素子31に入射することが防止され、誤動作を回避することができる。
図1、図2に示すように、光源11と同期検知素子31は基板4に実装されている。基板4には、光源11と同期検知素子31の間に、光源11を駆動する素子、例えば、MOSトランジスタや充電抵抗などが実装される。図1、図2に示す光走査装置の実施例によれば、同期検知素子31を光源11の駆動素子から十分離間させて配置することができ、前記駆動素子の発熱が同期検知素子31に影響を与えないように構成することができる。
図1(a)に示すように、光走査装置はハウジング40に組み込まれている。ハウジング40は、光偏向器2で偏向される光ビームを出射するための出射窓を有する。この出射窓は、少なくとも角度θdで表される走査領域で光ビームを出射するのに必要な開き角度を有している。前記出射窓には防塵のための防塵部材を嵌めるとよい。この防塵部材は光ビームを透過する部材であり、光ビームの偏向に対応して湾曲しているとなおよい。
また、本実施例では、照射開始端5の光路が、投光光学素子15や、その他の素子や装置の筐体などと干渉しないように、αを可能な限り小さくすることで、照射領域角度θdを広角にしている。
本実施例では、投光光学系1における光束の幅は、投光光学素子15の有効範囲に応じて決定しているが、これを、投光光学素子15の外形で規定してもよい。あるいは、前記光束の幅は、投光光学素子15の前または後ろにアパーチャーを配置し、アパーチャーの開口径で規定してもよいし、その他の部材の有効範囲や外形で規定してもよい。
同期検知素子31に向かう同期光路32の一部が、光偏向器2の偏向面でけられるような構成であっても本発明の技術的範囲に含まれる。しかし、本実施例では、上述した光束幅を考慮して、同期光路32が光偏向器2の偏向面でけられない構成、すなわち、前記θ1と前記φの関係を、θ1>φとしている。このように設定することによって、光偏向器2の製造誤差などで同期光量変化が発生しないようにすることができる。また、同期検知素子31への入射光量を確保して、同期検知タイミングのずれを防ぐことができる。
同期検知素子31の感度はその応答速度とトレードオフの関係にあるが、同期検知光学系3の光利用効率を向上させることで、同期検知素子31の感度を抑えながらその応答速度を向上させ、同期検知タイミングの精度を高めることができる。
照射領域の端部の角度も、投光光学系1の光束幅が偏向面やその他の部材でけられない角度に設定している。図示の実施例においては、光ビームが投光光学系1側の照射領域端すなわち前記第1端部5を走査するときの前記角度αを、種々の部材でけられない範囲で可能な限り小さく設定している。前記種々の部材とは、投光光学素子15、光源11の駆動基板、防塵部材、筐体の開口などである。
投光光学系1の光軸中心と照射終了端6とが挟む角度をθ2とすると、θ2とαとθdとの関係を、
θ2≧α+θd
に設定している。こうすることにより、照射領域の反対側の端すなわち照射終了端6における光ビームが光偏向器2でけられないようにすることができる。
本実施例では、投光光学系1、同期検知光学系3、照射開始端5および照射終了端6を前述のように配置している。照射領域をさらに広角にするために、投光光学系1の光束幅の一部が何らかの部材でけられるような角度まで照射領域とすることも可能である。この場合、照射領域に投光される光の量が減少し、その分、検知可能な物体までの距離が短くなるなどの影響はある。しかし、近距離の物体や高反射物体など、十分な光量を得ることができる物体に関しては、より広い角度範囲で検知することができる。
図11に光偏向器2の偏向面21,22の有効範囲、及び各偏向走査タイミングにおける光ビームの入射位置を示す。偏向器2の偏向面の端縁部の加工精度は他の部分に比較して良くない。特に、偏向面21,22の端縁部から0.5mmの範囲は、加工精度を要因とする初期特性に加え、光偏向器2が回転するときの風切りにより、経時的に曇りが発生する。そこで、図11に示すように、偏向反射面21,22の特性が保証される有効範囲を設定し、その面に光束幅が入射するように設定するとよい。これにより、同期検知素子31に入射する光ビームの特性がより安定し、同期検知タイミングが安定する。本実施例では、偏向面21,22の端縁部から0.5mmの範囲よりも偏向面中央側に光束幅が入射するように設定している。
また、偏向器2の回転軸に垂直な平面上において、光源11から射出される光ビームが同期検知光学系3へ向かって偏向走査されるタイミングでの偏向面21,22への入射位置は、図11(c)に示すように、偏向面21,22の有効範囲よりも中央寄りである。また、図11(d)〜(f)に示すように、光源11から射出される光ビームが角度θdで示す照射領域に向かって偏向走査される際の偏向面21,22への入射位置も、偏向面21,22の有効範囲内である。本実施例では、照射領域への走査位置が開始端側から中央へ移動するにつれて、偏向面21,22への入射位置への入射位置は偏向面21,22の有効範囲内において中央部へ移動していき、照射領域の終了端側を走査する際には、偏向面21,22の有効範囲全域に入射する。
なお、光偏向器2の回転方向が図2に示すように反時計方向である場合、同期検知素子31に向かって光ビームを偏向するタイミングで偏向面に入射する図1(a)の紙面上右側である+X側の端縁部に曇りが発生しやすい。よって、偏向面21,22の端縁部から0.5mmの範囲よりも偏向面中央側に光束幅が入射するように設定すると、光ビームの特性がより安定する。
本実施例では、光偏向器2による光ビームが走査される範囲、すなわちθ1+θ2の角度範囲において、投光光学系1を挟んで、同期検知光学系3と、角度θdで表される照射領域とを互いに逆側に配置している。これによって、照射領域を広角にすることができる。以下、その理由を、比較例と対比しながら説明する。
比較例
図9は、画像形成装置などに一般的に用いられている光走査装置の比較例を示す。本発明の実施例の構成部分に対応する構成部分には共通の符号を付している。図9において、光偏向器2の回転方向に関して、投光光学系1、同期検知光学系3、照射領域がこの順に配置されている。光偏向器2は、本発明の前記実施例における光偏向器2と同様に平行平面板からなり、平面板の両面が偏向面21,22となっている。照射領域の角度すなわち照射開始端5と照射終了端6が挟む角度をθeで表している。
図9に示すように、光走査装置の比較例によれば、投光光学系1を基準にした位置関係において、同期検知光学系3と照射領域が同じ側にある。そのため、照射領域の角度θeを広くしようとすると、光ビームが同期検知光学系3の光学素子によってけられるので、θeを広くすることができない。すなわち、θe<θdの関係になる。これに対して本発明の前記実施例によれば、照射領域の角度θdを、比較例の光走査装置における照射領域の角度よりも広角度に設定することができる。
[光学素子の焦点距離]
図1(b)に示すように、同期光学素子35の焦点距離fsynは、投光光学素子15の射出面から光偏向器2の偏向面が回転して作られる外接円半径までの距離dよりも長く設定している。fsynが長いほど、光ビームが同期光学素子35上を走査する速度が速くなり、光ビームが同期光学素子35を通過する時間精度が高くなって照射開始端5での発光タイミング精度を高めることができる。しかし、fsynがdよりも長くなると、図10に示す比較例のように、同期光学素子35の位置が光偏向器2の位置に接近し、同期光学素子35が投光光路の一部に進入する。その結果、迷光が発生し、ゴースト光あるいはフレア光によって同期検知信号に精度が低下するなどの不具合が生じることが懸念される。
本実施例では、投光光学素子15の焦点距離fcolと同期光学素子35の焦点距離fsynの関係を、fcol<fsynに設定している。投光光学素子15の焦点距離が長すぎると、光源11の発散角の影響で、投光光学素子15でカップリングできる光量が低下し、光利用効率が低下する。光量を低下させないためには投光光学素子15の有効範囲を大きくする必要があり、投光光路12と同期光路32の干渉が発生しやすくなり、あるいは、装置全体が大型になる。これを防ぐために、fcol<fsynに設定している。また、同期光学素子35の焦点距離fsynが短すぎると、光偏向器2の回転に伴う同期検知素子31上のビーム走査速度が遅くなり、同期検知の時間精度が低下することが懸念される。そのためにも、fcol<fsynに設定するとよい。
光源11として、複数の発光領域を独立に制御可能なマルチチャンネル半導体レーザー(以下「マルチchLD」という)を用いてもよい。この場合の各部の配置は、基本的に前記実施例と同様である。図3は本実施例で光源11として用いるマルチchLDの、光偏向器2側からみた発光領域を示している。図3、図4に示すとおり、マルチchLDはZ方向に並んだ4chの発光領域を有しており、各発光領域が順次発光する。各発光領域から出射される光ビームを光偏向器2で偏向走査しながら、前記照射領域に照射し、照射領域から反射される光を検出することにより、照射領域に存在する物体を検知することができる。マルチchLDは、前記VCSELを用いアレイ化することによって容易に実現することができる。
かかる検知動作を、各チャンネルの発光領域ごとに行うことにより、Z方向に画素を分解することが可能となり、物体検出の分解能を高めることができる。同期検知時に点灯するchは、チャンネルごとに行ってもよいが、この実施例では、図3の紙面最上部のch4のみで同期検知する構成にしている。これにより、同期検知のための発光が少なくなり、発熱量が減少し、光源11の寿命が延びる。
図4に示すように、4チャンネル構成のマルチchLDは、Z軸方向において下からch1,ch2,ch3,ch4の順に配置されている。光ビームの発光領域径を考慮し、投光光学素子15によって無限遠に発光領域の共役像を形成するように各光学素子を配置している。図4に示すように、ch4は照射領域においてはZ方向において最下部、例えば地面に最も近い範囲を照射する。地面の状態を検知する場合、地面の上方かつ前方の状況を検知するよりも近い距離の物体を検知することが多いため、発光光量を少なく設定することも可能であり、光源の寿命を延ばすことができる。同期検知のためにch4以外のchを発光させる構成としてもよいが、同期検知のためのchをch4とすることにより、マルチchLD全体の発光配分が適正になる。
図5は、光走査装置の光源として用いることができる複数の発光領域を独立に制御可能なVCSELの例を示す。図5に示すように、複数の発光領域を、X軸方向に3列、Z軸方向に6列のマトリクス状に配置している。X軸方向の発光領域の配列をch−a,ch−b,ch−cとする。
図6は、図5に示すVCSELを光源として用いた光走査装置の実施例であって、光源のX方向中央すなわちch−bからの光線(図6では1点鎖線で示している)が同期検知素子31に導かれるタイミングでの動作態様を示す。図6では、各chから射出される光ビームの幅が、投光光学素子15の射出面の有効範囲で規定されるものとし、投光光学素子15の射出面上での光束の中央の光線を代表して図示している。
光偏向器2の回転角度が図6に示す角度のとき、Y軸とch−cからの光ビームが同期検知素子31に向かう光路となす角度が、Y軸とch−aからの光線が同期検知素子31に向かう光路となす角度より大きい。そのため、同期検知素子31における光ビームの結像点は、図6において左側すなわち−X側に、ch−cが位置する。
本実施例における光偏向器2の回転方向は反時計回りであり、光偏向器2の回転に伴い、ch−cからの光ビームが、ch−aからの光ビームの後を追って走査していく構成である。ch−cからの光ビームを「後行ビーム」と呼ぶことにする。本実施例では、後行ビームであるch−cのみで同期検知信号を取得している。ch−a、ch−bなど他のchは、ch−cで同期検知信号を取得した後、所定のディレイ量を設けて照射開始端5における発光タイミングを決定する。ディレイ量Td(s)は、それぞれの発光領域の配置と投光光学素子15で決まる投光方向の差δθ、図6の例ではch−aの光ビームとch−cの光ビームの角度差と、光偏向器2の回転速度R(rpm)に応じて、以下のように算出する。
Td=−(60/R)×((δθ/2)/360)
=−δθ/(120×R)
後行ビームであるch−cからの光ビームで同期検知を行うため、先行するch−a、ch−bからの光ビームによる照射開始端5のタイミングは、ch−cからの光ビームによる照射開始端5のタイミングより早める必要がある。上の式のマイナスの符号は、ch−a、ch−bからの光ビームによる照射開始端5のタイミングを、ch−cの同期検知タイミングから照射開始端5までの時間T3よりもTdだけ短い時間に設定することを示している。
1つのchのみ点灯させて同期検知信号を取得することにより、光源全体の寿命を長くすることができる。また、後行ビームで同期検知信号を取得することにより、光偏向器2の回転角度が、照射領域を走査するタイミングに近い状態で同期検知が可能で、照射領域を光走査するときの角度ずれを低減することができる。
なお、より好ましくは、光源11と、同期検知素子31の間に、光偏向器2を経由することなく光源11から同期検知素子31に向かうような、いわゆる迷光の類を遮光する遮光部材を設けるとよい。例えば投光光学素子15での表面反射光や、その他の部材による反射光、散乱光などが同期検知素子31に入射すると、設定している光偏向器2の回転角度とは異なる回転角度で同期検知素子31が同期検知信号を生成する恐れがある。前記遮光部材を設けることによって、同期検知素子31が誤った同期検知信号を生成することがなく、不測の動作を防ぐことができる。
また、多くの場合、同期光学素子35は円形の外形のものを用いるため、前記遮光部材の形状を円筒状とし、同期光学素子35の外周縁部を円筒状の遮光部材で囲む。さらに、円筒状の遮光部材を同期検知素子31まで伸ばした形状とすることで、より効果的に不要な光が同期検知素子31に入射することを遮断することができる。
[物体検知装置]
ここまで説明してきた光走査装置を利用して物体検知装置を構成することができる。すなわち、光偏向器2による光ビームの照射領域すなわち検知領域内に物体がある場合、光ビームが物体によって反射されあるいは散乱する。物体からの反射光や散乱光を受光する受光器を、Z軸方向に積層し、あるいはY軸方向に並べて配置する。前記受光器の出力信号によって、検知領域にある物体を検知することができ、さらに、物体までの距離を検知することができる。
前記実施例に係る光走査装置をレーザレーダに適用して物体検知あるいは距離検知を可能にした監視装置の例を図7に示す。図7において、監視装置100は、レーザレーダ200と、表示装置300と、主制御装置400と、メモリ50と、音声・警報装置600を備えている。監視装置100が備える各装置は、バス700を介して相互に通信できるように接続されている。監視装置100は、自動車などの車両に搭載することにより、車両前方の物体や人などの障害物を監視することができる。
表示装置300は、主制御装置400で実行される演算処理によって算出される物体情報やその移動情報を表示する。主制御装置400は、メモリ500に記憶される物体情報などに基づいて、前記検知領域内にある物体の移動の有無、物体の移動方向および移動速度を含む移動情報を取得する。主制御装置400はまた、物体情報および移動情報に基づいてアラーム情報を出力する。アラーム情報は、主制御装置400で実行される演算処理によって、「危険がある」と判断されたときに出力される。音声・警報装置600は前記アラーム情報によって、警報信号を出力し、あるいは音声や光などによる警報を発する。監視装置100が車両に搭載されている場合、警報信号の出力とともに、危険を回避するためにハンドルを切る指令や、ブレーキをかけるための指令を出すこともできる。
図8はレーザレーダ200の例を示す。図8において、一つのハウジング9の中に、投光光学系1と、光偏向器と、同期検知光学系を有してなる前記光走査装置が組み込まれている。ハウジング9にはまた、光走査装置の上方に、従って、光走査装置に対してZ軸方向に重なるように、光検知系8が組み込まれている。光検知系8による検知信号は、物体検知部81に入力される。レーザレーダ200は、車両のバンパーあるいはその近傍、あるいはバックミラーの近傍などに取り付けられる。
既に説明したように、投光光学系1からの光ビームが光偏向器で偏向走査され、偏向走査光が照射領域に照射される。照射領域に人体などの物体が存在すると、光検知系8による検知信号が変化する。この検知信号の変化から、物体検知部81が照射領域に物体が存在すること、物体の大きさ、物体の形状、物体の位置などに関する物体情報を取得することができる。物体情報は前記メモリ500に記憶される。
物体からの反射光は、物体検知系8が有するレンズで受光部に集光してもよく、レンズ系やミラー系、その他、受光部に光を集めることができる種々の構成の中から選択して採用すればよい。
前記物体からの反射光を受光する物体検知素子の例としては以下のものがあり、この中の一つを選択して採用すればよい。
PD(photodiode:フォトダイオード)
APD(avalanche photodiode)
ガイガーモードAPDであるSPAD(single photon avalanche diode)
TOF(Time of Flight)
演算機能を画素毎に有するCMOS撮像素子(以降、TOFセンサー)
検知範囲を広角化するために、照射領域の角度範囲を広くすると、図9に示す従来の光走査装置について説明したように、同期検知光学系3の一部が照射領域と干渉するため、照射領域を広角化することができない。
これに対して本発明に係る光走査装置をレーザレーダなどの物体検知装置に適用すると、広い範囲にわたって物体を検知することができる。
[距離検知装置]
本発明に係る光走査装置を利用して、物体を検知するとともに、検知した物体までの距離を検知する距離検知装置を構成することができる。距離検知装置は、物体検知部と、演算部を有する。物体検知部は、前述の光走査装置から出射され照射領域に存在する物体によって反射される光ビームを検知して物体を検知する。演算部は、光ビームが光走査装置から出射され物体検知部で検知されるまでの時間差によって物体までの距離を演算する。このような距離検知の原理は、TOF(Time of flight)方式といわれるものである。
TOF方式の距離検知の原理は以下の通りである。LDをパルス発光させ、物体を経由して返ってきた光ビームを物体検知部で検知する。また、発光のタイミングから、物体検知部で検知するまでの時間を測定する。測定した時間を光速と掛け合わせると、光が物体検知装置から物体まで往復する距離が求まる。投光系と受光系は物体に対してほとんど同距離、つまり、LDから物体と物体から受光器まではほぼ同距離とみなすことができるため、求めた上記距離の半分を、装置から物体までの距離として算出する。かかる距離の演算を演算部で行う。
物体検知装置および距離検知装置の角度分解能は、投光系と、受光系のどちらかで分解すればよい。投光系で分解する場合、光源に独立に発光するエリアを複数設け、それぞれのエリアを順次点灯させることで、点灯・照射している角度範囲を確定することができる。それぞれのエリアの発光タイミングから受光タイミングまでの時間でそのエリアにある物体までの距離を測定することができる。長距離の位置にある物体を検知する場合は、ハイパワーの端面発光型LDは複数の発光エリアを持つことが難しいため、光源としてVCSELを用いることが好ましい。カップリングレンズなど用いて、各エリアが照射する領域を設定する光学系を設けるとよい。
受光系で分解する場合、受光器に複数の受光エリアを設けるとよい。この場合、検知領域を一斉に照射しても受光器側でエリア毎に独立に信号を検知できるので、検知領域を角度毎に分解することが可能となる。この場合でも、受光器へ光を集光する結像光学系を用いて、各受光エリアが検知する領域を設定するとよい。
1 投光光学系
2 光偏向器
3 同期検知光学系
4 基板
5 照射開始端(第1端部)
6 照射終了端
8 物体検知部
11 光源
12 投光光路
15 投光光学素子
21 偏向面
22 偏向面
31 同期検知素子
32 同期光路
35 同期光学素子
81 物体検知部
特開2009‐063339号公報

Claims (16)

  1. 光源から射出される光ビームを光偏向器が有する偏向面により偏向走査することで、所定の照射領域に照射する光走査装置であって、
    前記光源から射出される光ビームを前記光偏向器へ導く投光光学系と、
    前記偏向面で偏向される光ビームの少なくとも一部を受光し、この偏向面により偏向走査される光ビームが前記照射領域に向かうタイミングを検知するための同期信号を出力する同期検知光学系と、を有し、
    前記同期検知光学系は、前記偏向器の回転軸に垂直な平面上において、前記投光光学系を挟んで前記照射領域とは反対側に配置され、
    前記偏向器の回転軸に垂直な平面上において、
    前記光源から射出される光ビームが前記光偏向器へと向かう光路を投光光路、
    前記偏向面により偏向走査される光ビームが前記同期検知光学系へ向かう光路を同期光路、
    前記照射領域の両端部のうち、前記投光光学系に近い側の端部を第1端部、
    前記投光光路と前記同期光路とに挟まれた角度を同期角度φ、
    前記投光光路と前記第1端部とに挟まれた角度を照射領域端部角度α、と定義すると、
    前記同期角度φの絶対値は前記照射領域端部角度αの絶対値よりも大きくなるように、前記投光光学系、前記同期検知光学系、前記照射領域が設定されている光走査装置。
  2. 前記偏向器の回転軸に垂直な平面上において、前記光源から射出される光ビームが前記同期検知光学系へ向かって偏向走査されるタイミングでの前記偏向面への入射位置は、前記光源から射出される光ビームが前記照射領域に向かって偏向走査される際の前記偏向面へ入射する範囲に含まれる請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記第1端部は、前記照射領域における両端部のうち先に偏向走査が行われる側の端部である請求項1または2記載の光走査装置。
  4. 前記偏向器の回転軸に垂直な平面上において、前記光源から射出される光ビームが前記同期検知光学系へ向かって偏向走査されるタイミングでの前記偏向面への入射位置は、前記偏向面の端部から0.5mm以上内側である請求項1乃至3のいずれかに記載の光走査装置。
  5. 前記同期検知光学系の焦点距離は、前記投光光学系が有する投光光学素子のうち最も前記偏向器に近くに配置されている投光光学素子から前記偏向面の回転軌跡が描く円までの距離よりも短い請求項1乃至4のいずれかに記載の光走査装置。
  6. 前記同期検知光学系の焦点距離は、前記投光光学系の焦点距離よりも長い請求項1乃至5のいずれかに記載の光走査装置。
  7. 前記光源は複数の発光部を有し、
    前記偏向面で偏向された光ビームが前記同期検知光学系に向かうタイミングにおいて、前記複数の発光部のうち一つの発光部のみが光ビームを射出する請求項1乃至6のいずれかに記載の光走査装置。
  8. 前記複数の発光部のうち一つの発光部から射出される光ビームに基づく前記同期信号により、前記照射領域を照射するための前記複数の発光部の発光タイミングを決定する請求項7記載の光走査装置。
  9. 前記複数の発光部のうち一つの発光部は、前記偏向面で偏向される光ビームが前記同期検知光学系に向かうタイミングが前記複数の発光部の中で最も遅い発光部である請求項7または8記載の光走査装置。
  10. 前記偏向面で偏向される光ビームが前記照射領域における両端部のうち先に偏向走査が行われる側の端部に向かうタイミングを走査上流側、
    前記偏向面で偏向される光ビームが前記照射領域における両端部のうち後で偏向走査が行われる側の端部に向かうタイミングを走査下流側、
    と定義すると、
    前記同期光学系は、前記照射領域よりも更に上流側に配置される請求項1乃至9のいずれかに記載の光走査装置。
  11. 前記同期検知光学系に、前記偏向面で偏向走査される光ビーム以外の光ビームが入射することを防止する遮光部材を有する請求項1乃至11のいずれかに記載の光走査装置。
  12. 前記遮光部材は、円筒状である請求項11記載の光走査装置。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の光走査装置を備え、
    前記光走査装置から照射領域に照射される光ビームが、前記照射領域に存在する物体により反射される反射光を受光することで、前記照射領域に物体が存在することを検知する物体検知装置。
  14. 前記光走査装置の光源が前記照射領域に向けて光ビームを射出したタイミングと、前記反射光を受光したタイミングとに基づき、前記物体に関する情報を検知する請求項13記載の物体検知装置。
  15. 前記物体に関する情報は、物体の移動方向または物体の移動速度の少なくとも一方である請求項14記載の物体検知装置。
  16. 請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の光走査装置を備え、
    前記光走査装置の光源が照射領域に向けて光ビームを射出してから前記光ビームが前記照射領域に存在する物体により反射される反射光を受光するまでの時間差に基づき、前記物体までの距離を検知する距離検知装置。
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